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シスコ ユニファイド コンピューティング システム導入事例
株式会社 NTT データ グローバルソリューションズ
SAP 運用サービス「INERPIA」の中核にシスコを採用
シンプル、セキュアかつ拡張性の高いサービス基盤で
日本企業の 攻めのグローバル化 を支援
導入の背景 / 課題
・「INERPIA」と同様のサービスは以前から提
供されていたが、その基盤は複数の個別シ
ステムで構成されていた。そのため事業拡張
やリソース拡充に伴いシステムが複雑化し、
運用も煩雑になると懸念された。この課題
を解決するには、
システム統合が必要だった。
・ シェアード サービスを効果的に運用するに
は、高い拡張性とセキュリティの確保が欠か
せない。シスコのソリューションは、高度に分
離された仮想ネットワーク、10G ネットワー
クによる拡張性、Cisco ASA シリーズによ
るセキュリティ アプライアンスの集約など
が、これらの要件を満たせるものだと判断さ
れた。
導入ソリューション
・ Cisco Nexus 5000 シリーズ
・ Cisco UCS C シリーズ
日本企業のグローバル化を支援するために、NTT データグループ内の SAP
関連事業を統合する形で設立された、株式会社 NTT データ グローバルソ
リューションズ。ここではコアサービスの 1 つである、SAP 運用のシェアード
サービス「INERPIA」の中核システムに、シスコのソリューションが採用されて
いる。その決め手になったのは、帯域の確保が容易なアダプタ FEX による仮
想ネットワークと、セキュリティ アプライアンスの集約が可能な Cisco ASA
5500 シリーズ、10G ラインでの接続が可能な Cisco UCS と Cisco Nexus
の組み合わせだった。これによってシステム全体をシンプル化しながら、高い拡
張性を実現。サービス提供までの時間とコストを大幅に低減している。またネッ
トワークまで含んだ仮想化を前提に運用プロセスを標準化することで、サービ
ス基盤の安定運用とサービス品質の向上を実現。 攻めの経営 をサポートす
る 攻めのサービス が可能になったと、高く評価されている。
SAP のグローバル展開の課題を解決する
SAP システム特化したフル アウトソーシング サービス「INERPIA 」
・ Cisco ASA 5500 シリーズ
導入効果
・ アダ プタ FEX による仮 想ネットワークを
10G ラインで Cisco Nexus に収容するこ
グローバル化をどのように実現していくか。これが今、多くの日本企業の重要課題になって
いる。これまでは生産拠点に過ぎなかった新興国は、市場としても重要性を増してきた。また
調達を最適化するには、バリューチェーンを世界規模で構築することも求められる。さらに、
とで、システム全体の構成をシンプル化でき
海外企業との競争には圧倒的なスピード感が前提となり、価値観の異なる人々を効果的に組織
た。これにより顧客の追加やメンテナンスの
化する必要もある。グローバル化は新たなチャンスをもたらす一方で、日本企業が超えなけれ
負担が軽減し、サービス開始までの時間や
コストを削減できた。
ばならない様々な課題を、顕在化するものでもあるのだ。
・ サーバにメモリ容量の大きい Cisco UCS
このようなグローバル化に伴う各種課題を解決するため、NTT データグループが 2012 年 7
を採用したことで、サービス提供に必要な仮
月に設立したのが、株式会社 NTT データ グローバルソリューションズである。NTT データグ
想マシンの集約率も向上した。
・ Cisco ASA 5500 シリーズにセキュリティ
機能を集 約することで、顧客サイトとのセ
キュアな接続を管理しやすくなった。
・ 必要なネットワーク機器やケーブルの数が
減ることで、消費電力が削減され、冷却効果
も高まった。
・ ネットワークまで含めた仮想化を前提に運
用プロセスを標準化することで、サービス基
盤の安定運用とサービス品質の向上が可能
になった。
ループは、グループ内の複数企業に分散していた SAP 関連事業を、同社に統合。これによって、
日本企業のグローバル展開に伴うシステムのグローバル化需要に応えているのである。
「グローバル化を成功させるには、選択と集中の観点から、戦略的事項により注力できる環境
を整える必要があります」と語るのは、株式会社 NTT データ グローバルソリューションズ 代
表取締役常務の小川 兼一郎氏。株式会社 NTT データ グローバルソリューションズは、
NTT デー
タグループにおける SAP ソリューションのコア カンパニーとして、このような環境整備を支
援する存在なのだと説明する。「20 年以上にわたる SAP 事業の経験を集約し、エッジの効い
たプロフェッショナル集団として、日本企業のグローバル化を成功に導いています」。
その一環として同社が展開しているのが「INERPIA(イナーピア)」というサービスだ。これ
「INERPIA サービス等の運用支援は、NTT
データ グローバルソリューションズのコア
ビジネスです。これをどのように運営する
かは、重要な経営課題の 1 つだといえます」
は NTT データグループのグローバル要員とインフラを活用し、SAP システムの運用サービス
をワンストップで提供するというものである。
「日本企業がグローバル化する際に、国内と同じ運用品質で SAP システムを海外展開したい
というご要望が増えています」と説明するのは、株式会社 NTT データ グローバルソリューショ
ンズ 執行役員 アウトソーシング事業部長の
株式会社 NTT データ
グローバルソリューションズ
田 尚樹氏だ。しかし個々の企業がこれを自力で
実現しようとすると、運用スタッフを個別に抱える必要が生じるため、どうしても高コスト化
代表取締役常務
してしまう。また各リージョンに分散した SAP の運用管理では、運用品質にもばらつきが生じ
小川 兼一郎 氏
やすいとも言う。
「INERPIA」ではこの問題を解決するため、全世界の各リージョンにある「SAP Solution
Manager」と、日本国内にある NTT データグローバルソリューションズの「SAP Solution
Manager(Global Solution Manager)」を連携させている。「SAP Solution Manager」は、
SAP ソリューションを集中管理する管理ツールセットだ。(図 1)。顧客は各リージョンの SAP
「ネットワークまで含めた仮想化ではシスコ
がリードしています。シェアードサービス
の基盤にはネットワーク仮想化が不可欠に
なるため、シスコのソリューションが最適
だと判断しました」
株式会社 NTT データ
グローバルソリューションズ
執行役員
アウトソーシング事業部長
Solution Manager を介してサービスのリクエストを行うことで、NTT データ グループの SAP
プロフェッショナルによる各種運用サービスを、全世界で受けられるのだ。またここで発生し
た情報は、全て Global Solution Manager に集約される。これによってシェアードサービスな
らではのコストメリットと、世界レベルで統一された運用ポリシー、ナレッジの共有が可能に
なるのである。
サービスの中核にシスコのソリューションを採用
シンプルな物理構成とセキュリティを高く評価
田 尚樹 氏
この Global Solution Manager のシステム基盤として採用されているのが、シスコのソリュー
ションだ。
「INERPIA と同様のサービスは NTT グローバルソリューションズの設立前から提供されてお
り、設立 3 ヶ月後の 2012 年 10 月には INERPIA としてのサービス提供も始まっていました」
と言うのは、株式会社 NTT データ グローバルソリューションズ アウトソーシング事業部 ITO
センター チーフ・コンサルタントの江連 直紀氏。しかし以前のサービスは複数の個別システ
ムで運用されており、統合されてはいなかったと振り返る。このままでは事業拡張やリソース
拡充と共に、システムが複雑化し、運用も煩雑になる。そこで 2013 年 3 月に、INERPIA サー
ビスのシステム統合を目指したプロジェクトに着手。複数ベンダーからの提案を比較検討した
結果、2013 年 6 月にシスコの採用を決定するのである。
採用されたシステム構成は図 2 に示す通り。それではなぜシスコを選んだのか。理由は大き
く 3 つあると、
田氏と江連氏は説明する。
まず第 1 はネットワーク仮想化技術で、シスコが先行していたことだ。「NTT データグルー
プはこれまで数多くのお客様の SAP システムを構築し
た経験がありますが、その多くがサーバの仮想化技術を
採用しています」と江連氏。ここで大きな問題になるの
お客様の SAP Soltuion Manager
( 以下 Solman)と GSL 社の Solman を連携。
さらに、GSL 社と各リージョンにある
グループ会社の Solman と連携し、
インシデント管理と運用管理をグローバルで
統一された品質でサービスを提供。
Global
Solution
Manager
統合基盤
SAP Solution Manager
データ連携
サービス提供
が、I/O ボトルネックによる仮想マシンのパフォーマン
ス低下だと言う。一般的な仮想ネットワーク アダプタで
は、仮想ネットワーク間の分離が不十分であるため、他
の仮想マシンの I/O 負荷が他の仮想マシンに影響を与え
てしまうのである。「これに対してシスコには、アダプ
各リージョンをサポートする NTT データグループ会社
タ FEX という技術があり、高いレベルでトラフィック
分離が行えます。またトラフィックの可視化や運用の簡
素化も容易です」。
お客様
ネットワーク
SAP
Solution
Manager
第 2 は、Cisco ASA シリーズによって、マルチテナ
ント環境でのセキュリティ確保が行いやすいことだ。顧
客サイトと安全に接続するには、各顧客との接続ポイン
トにファイアウォール等のセキュリティアプライアンス
図 1「INERPIA」のサービス基盤の構成。世界各リージョンの SAP Solution Manager を日本国内の Global Solution
Manager と連携させることで、シェアードサービスならではのコストメリット、世界レベルで統一された運用ポリシー、
ナレッジの共有を可能にしている。
を設置し、通信の可否を制御する必要があるが、テナン
ト毎に個別のアプライアンスを設置すると、機器の数が
「シスコの採用でシステム全体の物理構成が
Ether Channel
シンプルになりました。ケーブル数は 1/5
Internet
以下、ネットワーク機器の数も 1/3 以下に
FCoE(10G)
FC(8G)
Ethernet(1G)
なるはずです」
株式会社 NTT データ
グローバルソリューションズ
アウトソーシング事業部
ITO センター
チーフ・コンサルタント
江連 直紀 氏
Cisco ASA 5525X
(Firewall+IPSec 終端)
Cisco
Nexus 5548UP
Cisco VIC
(CNA)
Cisco VIC(CNA)
Cisco UCS C240M3
ラックサーバ
図 2「INERPIA」の Global Solution Manager の基盤として採用されたシステムの構成。アダプタ FEX による仮想ネットワーク、
Cisco ASA 5500 シリーズによるセキュリティアプライアンスの集約、10G ネットワークによる Cisco UCS の収容といった特徴が
ある。これによってシステム全体のシンプル化と高い拡張性を実現した。
増え、管理も煩雑になってしまう。しかし Cisco ASA シリーズを活用すればアプライアンス
の集約が可能になり、機器の数を増やすことなく多数の顧客に対応できる。
そして第 3 の理由が、10G ネットワークの利用が提案に盛り込まれていたことである。
「他社の提案には 1G ネットワークによる構成もありましたが、1G では 1 セットのスイッ
チに収容できるサーバ数が 4 台程度に限られてしまい、それ以上サーバを増やすには、スイッ
チの追加とネットワーク構成や設定の変更が必要です。これに対して Cisco Nexus と Cisco
UCS で実現できる 10G 構成では、1 セットの Cisco Neus 5000 シリーズに 38 台のサーバ
が接続でき、ポートが不足した場合には Cisco Nexus 5000 シリーズの下に Cisco Nexus 2000
を追加することで、基本的な構成を変更することなく収容サーバ数を増やせます」(江連氏)。
データセンターに設置されている Cisco Nexus 5000 シリー
ズ、Cisco UCS C シリーズ、Cisco ASA 5500 シリーズ
シスコのソリューションなら、ファイバチャネル(FC)を 10G ネットワークに統合するこ
とも可能になる。これによってネットワーク機器の数とケーブル本数を大幅に削減でき、シス
テムを拡張してもシステムの複雑さを抑えることができると江連氏は言う。
これに加えて
田氏も「必要な機器やケーブルの数が少なくなれば、消費電力が低下し、冷
却効果も高まります」と言う。さらに、サービスに必要なシステム全体を、ネットワークやス
トレージまで含めて仮想化できることも、大きなメリットだと指摘する。「サーバの仮想化はす
でにどのベンダーも行っていますが、ネットワークまで含めた仮想化ではシスコがリードして
います。シェアード サービスの基盤にはネットワーク仮想化が不可欠になるため、シスコのソ
リューションが最適だと判断しました」。
サービス提供までの時間とコストを大幅に削減
仮想化を前提とした標準化でサービス品質も向上
シスコ製品を活用した新システムの構築は 2013 年 7 ∼ 9 月にかけて行われ、2013 年 9 月
中旬には 1 社目の顧客がこのシステムへと移行している。今後も順次移行を進め、2013 年 12
月には全ての顧客の移行を完了させる計画だ。
それでは新システムへの移行によって、どのようなメリットが得られているのか。「まず最大
の効果は、システム全体の物理構成がシンプルになったことです」と江連氏は説明する。
以前のシステムでは、1 サーバあたり 8 本のネットワークと 2 本の FC が必要だったため、
合計 10 本のラインが接続されていた。これが現在では、2 本の 10G ラインに集約されている。
サーバあたりのケーブル数は 1/5 になっているのだ。また 1 セットのスイッチに収容できるサー
バ数も増えたため、ネットワーク機器の数も 1/3 以下になるはずだという。さらにメモリス
ロットの数が多い Cisco UCS を採用することで、
1 サーバで動かせる仮想マシン数も増大した。
株式会社 NTT データ
グローバルソリューションズ
わずか 2 台のサーバで、約 50 社にサービスを提供できると江連氏は言う。
システム構成のシンプル化は、サービス提供までの期間短縮を可能にしている。以前は機器
調達やシステム拡張、各種設定を行うため、2 ∼ 3 週間は必要だった。しかし現在では、契約
から 1 週間でサービスを開始できる。準備の負担軽減はコスト抑制にも貢献する。顧客の要望
によっても異なるが、サービス開始のために顧客が支払うイニシャル コストも、大幅に下がる
可能性があると
田氏は語る。
問題発生時の対応やシステム メンテナンスも容易になった。システム全体の構成がシンプル
になっただけではなく、可視化も容易になったため、どこで何が起こっているのかを把握しや
所在地
東京都江東区豊洲 3-3-3
すいからだ。またアダプタ FEX でライブ マイグレーション専用の帯域を用意しているため、サー
設立
バのメンテナンスが必要な場合でも、他のサービスに影響を与えることなくライブ マイグレー
2012 年(平成 24 年)7 月
資本金
2 億円
ションを行い、サービスを継続できる。データ バックアップ専用の帯域も確保されているため、
バックアップ実行時にネットワーク パフォーマンスが低下する心配もない。「1G ネットワーク
の提案を選択していたら、このようなことも不可能だったと思います」(江連氏)。
日本企 業のグローバル展 開に伴うシス
テムのグローバル化需要に応えるため、
NTT データグループにおける SAP 事業
の中核 企 業として設 立。国内のグルー
新システムへの移行に伴い、仮想化を前提にした運用プロセスの標準化も進められた。これ
によってサービス基盤の安定運用が容易になり、サービス品質の向上にも貢献していると
田
氏は語る。
「INERPIA サービスはお客様の 攻めの経営 を支えるグローバル基盤ですが、ここ
プ会社に分散している SAP ソリューショ
にシスコ ソリューションを採用することで、私たち自身も 攻めのサービス を展開できるよ
ンや、業務ノウハウを集 約すると共に、
うになったのです」。
NTT デ ー タグ ル ープ の「SAP Global
One Team」の一員として、NTT データ
グループの海外拠点と連携しながら多様
な SAP 関連サービスを提供している。
今後も進化を続ける INERPIA サービス
今回構築したシステムはその重要な基盤に
NTT データ グローバルソリューションズは、SAP ソリューション導入の企画支援から導
入・構築支援、機能拡張支援、データ分析・活用支援、運用支援など、あらゆるフェーズをカ
バーした多様なサービスを提供している。これらのサービスの中でも、INERPIA 等の運用支援
は、同社にとっての重要なコアビジネスなのだと小川氏は説明する。企画支援や導入・構築支
援などは単発のビジネスで終わりやすいが、運用支援には継続性があり、顧客とのリレーショ
ンを維持しやすいからだ。またこのリレーションが新たなビジネスを生み出す可能性もある。
INERPIA サービスをどのように運営するかは、重要な経営課題の 1 つなのである。
「INERPIA サービスは、今まさに進化の過程にあります」と言うのは
田氏である。今後は
さらにグローバル レベルでの標準化を進め、価格モデルやサービス メニューの統一なども視
野に入れながら、このビジネスを拡大していく予定だと語る。そして今回構築したシステムは、
そのための重要なインフラになると説明する。
「すでにコンピューティングとネットワーキングは、不可分な存在になりつつあります」と小
川氏。シスコにはこれからも、両者が融合した世界で先進的なソリューションを提供し続ける
ことを期待していると語る。「私たちは今後も最先端のソリューションを取り込みながら、お客
様の多様な課題を解決していきます。グローバルにチャレンジし続けている日本のお客様をサ
ポートすべく、私たち自身もチャレンジする集団であり続けたいと考えているのです」。
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(0809R)
この資料の記載内容は 2013 年 11 月現在のものです。
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