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航空機の地上滞在時間の短縮を支援
導入事例
アテネ国際空港の航空機運航と旅客サービスの向上に貢献する、シスコ ボーダレス ネットワーク
要旨
顧客名:アテネ国際空港
業種:運輸業
場所:ギリシャ
従業員数:715 人
課題
• 空港のエアサイド作業を最適化し、航空機
の折り返し時間を短縮する
• いつでも、どこからでも、情報、リソース、
IT サービスにアクセスできるようにする
ソリューション
• Cisco Aironet ワイヤレス LAN ソリュー
ション:シスコ ボーダレス ネットワーク アー
キテクチャを導入し、空港にある既存の IT
投資を保護および統合する
導入の効果
(駐機場)全域におけるオペレーショ
• エプロン
ンとワークフロー管理の連携が向上
• IT サービスの速やかなプロビジョニングに
より、プロセスの合理化と業務の自動化を
実現
• 統計情報の収集とパフォーマンスの測定が
容易に
課題
アテネ国際空港(AIA)は、ギリシャ国内最大の空港であり、ヨーロッパにおいて最も重
要な国際ハブ空港の 1 つです。同空港は官民共同で運営されており、毎年 1,600 万人
以上の旅客、10 万トン以上の貨物、20 万便以上のフライト発着を扱っています。2010
年の業務利益は 4 億ユーロに上ります。
他の空港と同様に、AIA も常に安全性、セキュリティ、サービス、キャパシティの向上を
模索しています。最終的な目的は、航空市場におけるシェアの拡大、旅客数の増加、商
業収入の増大、生産性の向上にあります。そのために、空港を利用する各航空会社へコ
スト効率の高い有益なサービスを提供し、空港内施設のニーズを満たすサービスの開発や、
利用客が満足できるようなエクスペリエンスの提供などの取り組みを行っています。
「当空港は、ビジネスマン、観光客、帰省客、送迎客、空港従業員など、さまざまな利用
者から最良のエクスペリエンスを期待されています。そのためにも IT が、空港業務のあら
ゆる側面に欠かせない存在となっています。」とアテネ国際空港の情報技術および通信ビ
ジネス部門のディレクターである、レオニダス・ダラベリス氏は述べています。
AIA は、Cisco® IP ネットワークをプラットフォームとして導入し、最適化された共用イン
フラストラクチャを、空港ビルや滑走路の管理、陸上輸送や出荷から、旅客業務、セキュ
リティ、小売りサービス、ビジネス コミュニケーションに至るまで、空港のほとんどの業務
に提供しています。
空港の構内ネットワークには Cisco Aironet® ワイヤレス LAN(WLAN)が含まれており、
ターミナル ビル内の従業員はこのネットワークを通じて、人、情報、ツールにアクセスで
きます。この WLAN は、インターネットを利用したい旅行者のための Wi-Fi ホットスポッ
トとしても機能しています。また、1 ヵ月に 3 万人以上のアクティブ ユーザがこの重要な
インフラストラクチャを利用しています。
空港の恒常的な課題の 1 つに航空機の折り返し
(再出発)時間の短縮があります。AIA は、
統合されたソリューションによってエアサイド作業(空港での航空便の出入りに伴う作業)
の効率化と既存資産の最適化を図る方法を模索していました。
「スタッフによってはトランシーバーを使用したり、指示を紙に書く必要がありました。また、携帯デバイスを使用しているスタッフもいま
したが、屋外では無線が利用できる範囲が限られており、アプリケーションにはアクセスできませんでした。そのため、ターミナル ビル
と飛行機の間を何度も行き来しなければならないことがよくありました。このような効率の悪いプロセスのために、飛行機が予定出発時
刻より遅れたり、ひどいときには航空会社が罰金を課される可能性さえありました。」とアテネ国際空港の IT ビジネス開発および自動化
部門長であるマリオス・セントリス氏は語っています。
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ユーザ事例
「新しいワイヤレス ソリューション
のおかげで、地上滞在時間が削
減され、航空機はさらに多くの時
間を飛行に使えるようになりまし
た」
レオニダス・ダラベリス氏
アテネ国際空港 情報技術および通信ビジネス部門
ディレクター
ソリューション
競争入札の結果、AIA はシスコのボーダレス ネットワーク ソリューションを選択しまし
た。これは、簡略化された IT 管理フレームワークの中に、有線アクセスとワイヤレス アク
セスのインフラストラクチャを統合したアーキテクチャ型のアプローチです。
セントリス氏は次のように話しています。
「シスコ ボーダレス ネットワーク ソリューションで
は、古いワイヤレス ネットワークと新しいワイヤレス ネットワークの統合が保証されていま
した。このシームレスな移行は非常に重要です。屋内と屋外の間でワイヤレス デバイスを
持ったままのスムースな移動が可能になり、システムやアプリケーションに接続されたまま
で、切断されることがありません。」
通常のエンタープライズ向けワイヤレス設備の展開とは異なり、空港設備内への WLAN
の実装には、独特の技術的な課題が数多く存在します。一般に、空港設備には大量の金
属とガラスが使われており、気象状態によっては、それがワイヤレス ネットワークにさまざ
まな影響を及ぼします。また、比較的密閉された場所に非常に多くの人がいることは、干
渉の増加と、信号強度の弱化につながります。
これらの問題を取り除くために、シスコは正式な入札に先立ち、専門の WLAN チャネル
パートナーと協力して徹底的な現地調査を行い、最良の構成で屋外における電波到達範
囲を設計しました。実装後のモビリティ評価も実施し、気象条件の悪い環境でも問題なく
対応できる能力など、ワイヤレス電波到達範囲とパフォーマンスが最善となっていることを
確認しました。
このソリューションは、Cisco 5500 シリーズ ワイヤレス LAN コントローラ、ワイヤレス
コントロール システム(WCS)、55 台の Cisco Aironet アクセス ポイント、および屋外
用の 1520 シリーズ Lightweight アクセス ポイントと 1242/1252 シリーズ堅牢性アク
セス ポイントで構成されています。
さらに、シスコ ボーダレス ネットワーク アーキテクチャによって新しいワイヤレス機能が
導入されました。アテネ空港では Cisco Motion が有効に利用されています。これは、ス
ペクトル認識、自己修復、自動最適化の機能を備えたワイヤレス プラットフォームであり、
屋内外の WLAN の統合を容易にし、さらにダウンタイムを短縮します。
また、AIA は IT 投資の保護にも関心を寄せていました。システムの「総取り替え」を回
避できたのは、Cisco ClientLink の成果といえます。シスコ アクセス ポイントの先進的
なビーム フォーミング テクノロジーは、古いデバイスを高速化し、電波到達範囲での「デッ
ド スポット」を除去します。また、アップリンクとダウンリンクの両方のパフォーマンスを
向上させます。Web 閲覧やファイルのダウンロードなど、クライアント トラフィックの大
半はダウンリンク方向であるため、この機能は非常に重要です。
導入の効果
アテネ空港のシスコ ボーダレス ネットワークは、いつでも、どこからでも、任意のデバイ
スを使用して、情報、リソース、IT サービスにアクセスでき、エアサイド作業の最適化を
サポートしています。導入からまだあまり時間は経っていませんが、AIA は、降機、燃料
補給、ケータリング、クリーニング、給水や汚水処理、搭乗といった業務の生産性向上と
プロセスの合理化を通じて、このソリューションの成果を実際の数値で確認できるものと
期待しています。
航空会社にとって、この変革は、地上における作業コストの削減と航空機の利用率向上と
いう 2 つの点で重要な意味を持ちます。
「新しいワイヤレス ソリューションのおかげで、地上滞在時間が削減され、航空機はさらに
多くの時間を飛行に使えるようになりました。サプライ チェーンのすべての要素が調和する
ことで、折り返し時間の大幅な短縮を図り、各航空会社の採算性とカスタマー エクスペリ
エンスの向上を目指しています。」とダラベリス氏は語っています。
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導入事例
「さまざまな運用プロセスを合理
化あるいは自動化できるようにな
りました。バックエンドにとって
も多くのメリットがあります。そ
の 1 つに、主要な業績評価指
標(KPI)に基づく統計情報やレ
ポートの収集が容易になることが
挙げられます」
マリオス・セントリス氏
アテネ国際空港 IT ビジネス開発および自動化部門
部門長
ワークフロー管理の効率化の成果はすでに現れています。たとえば、手荷物担当者がター
ミナル ビルと飛行機の間を何度も行き来する必要はもうありません。自分の PDA を利用
して手荷物照会システムのリアルタイム情報を参照できるため、手荷物が荷積みや荷下ろ
しプロセスのどこにあるかを簡単に特定できます。別送手荷物を旅客の利用便に搭載しな
いことで、遅延がなくなり、到着便のために駐機位置を変更する必要がなくなりました。
清掃担当者は、自分の PDA を利用して、最新の到着予想情報を確認できます。飛行機
が到着してすべての乗客が降りると、自動的に、その飛行機の清掃作業に関する通知が清
掃担当者に送られます。客室の清掃と確認が終わると、作業完了となり、リソース管理シ
ステムが更新されます。
「さまざまな運用プロセスを合理化あるいは自動化できるようになりました。バックエンドに
とっても、多くのメリットがあります。その 1 つに、主要な業績評価指標(KPI)に基づく
統計情報やレポートの収集が容易になることが挙げられます。」とセントリス氏は述べてい
ます。
また、様変わりしたのはエプロン(駐機場)区域のオペレーションだけではありません。
シスコの屋外ワイヤレス ネットワークは、飛行場内での乗り物のテレメトリ監視をサポート
しており、管制官に問題の可能性を警告することで、事前の対策を促し、空港における混
雑の緩和を行うことができます。
AIA は今後数ヵ月以外に、移動が不自由なお客様(PRM)向けの新しいサービスの開始
を予定しています。このサービスでは、個人の要望に応じて、スタッフが適切な支援器具
を用意して待機することで、旅客が空港内で可能な限り快適に過ごせるようサポートします。
また、Cisco Aironet ワイヤレス LAN を使用して、人材や資産の管理に役立つ、位置情
報を利用したサービスの導入も検討されています。
関連情報
世界中の空港および輸送関連企業の変革に向けたシスコの支援については、こちらをご覧
ください。
エンタープライズ向けモビリティ環境の設計および シスコ ワイヤレス メッシュについての詳
細な設計ガイドは、こちらをご覧ください。
シスコ モビリティ サービス エンジン(MSE)の統合方法や、Cisco Aironet ワイヤレス
LAN に基づくコンテキスト認識型サービスの配信方法に関する技術的なガイドについて
は、こちらをご覧ください。
製品リスト
ワイヤレス
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•
Cisco
Cisco
Cisco
Cisco
Unified Wireless LAN
Aironet 1520 シリーズ Lightweight 屋外アクセス ポイント
5500 シリーズ ワイヤレス コントローラ
Wireless Control System(WCS)
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