リーダーシップとテクノロジー:中規模企業に有益なビデオ コミュニケーション

ホワイト ペーパー
リーダーシップとテクノロジー:中規模企業に有益な
ビデオ コミュニケーション
2012 年 12 月
要約
中規模企業は、非常に競争の激しい環境で成功するために、たゆまぬ努力を続けています。成功するということは
常に賢明な決断を下すということであり、これにはテクノロジーの有効利用なども含まれます。今日のテクノロジーに
よって、企業は従業員や顧客のニーズに応えることができ、将来的にはシンプルでありながら大きな価値を持つ変
革が実現されるべきです。導入されたテクノロジーは、ビジネスの世界で発生する多くの変化に常に対応するため
のものであり、卓越した顧客サービスの提供、サプライヤとの関係、および多くの日常的なビジネス プロセスを損な
うリスクを増大させるべきではありません。
このホワイト ペーパーでは、中規模企業にとって、その価値がますます高まるビデオ コミュニケーションについて
解説します。ビデオ コミュニケーションは、インフォメーション テクノロジー(IT)に関する上位 5 つの課題(信頼性、
シンプルさ、セキュリティ、モビリティ、生産性)を抱える中規模企業に非常に役立つ機能です。パートナー企業は、
ビデオ コミュニケーションを単独のソリューションとして導入することはできますが、最適なアプローチは、ビデオ
機能が組み込まれているユニファイド コミュニケーション(UC)プラットフォーム(Cisco® Business Edition 6000
など)を選択することです。ユニファイド コミュニケーションを導入する初期の段階で、ビデオ コミュニケーションを
導入していない場合でも、中規模企業では数年のうちにこのテクノロジーを導入する可能性があります。ユニファ
イド コミュニケーションのプラットフォームは、企業において一般的に 10 年間は維持されるため、ビデオ対応の
ユニファイド コミュニケーション プラットフォームを現時点で購入することは財政的にも賢明な選択です。さらに、
中規模企業は、ビデオ コミュニケーションを利用して、従業員と顧客との間のコミュニケーションを促進することが
できます。つまり、このテクノロジーを利用することで売上を伸ばし、顧客満足度を向上させることができます。
Analysys Mason は、中規模企業を対象としたビデオ コミュニケーション設備(ハードウェア、ソフトウェア、導入
サービスなど)が創出する収益は、2012 年から 2016 年の間の複合年間成長率(CAGR)で 21 %、つまり 9.82
億米ドルにまで増加すると予測しています(図 1 を参照)。
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図 1
ビデオ コミュニケーション設備が創出する世界規模での収益(出典:Analysys Mason、2012 年)
中規模企業に対する推奨事項
ビデオ コミュニケーションの購入を検討する場合、中規模企業は、価格、機能、現在および将来に向けたビジネ
ス ニーズ、導入に関するパートナー企業の専門知識など、さまざまな要素を考慮する必要があります。中規模企
業は次項を考慮に入れ、テクノロジーを選択する必要があります。
•
堅牢で一体型のユニファイド コミュニケーション プラットフォームを基盤とするビデオ ソリューション:複数ベ
ンダーが提供するビデオおよびユニファイド コミュニケーション テクノロジーを統合すると、導入コストが増大
し、実装失敗のリスクが増加します。音声、ビデオ、プレゼンス、会議、セキュリティ、モビリティを含む一体型
のユニファイド コミュニケーション プラットフォームを提供する 1 つのプラットフォームを選択すれば、実装に
かかるコストやリスクが最小限に抑えられます。購入時にビデオを実装しない場合でも、将来性を考慮し、柔
軟に対応できるプラットフォームを採用することが重要です。中規模企業のユニファイド コミュニケーション プ
ラットフォームは、アプリケーション追加の際にコスト効率を妨げるのではなく、促進するものでなければなり
ません。
•
オープン スタンダードを基盤とするビデオ ソリューション:ビデオ テクノロジーは、コミュニケーションの将来
性を約束するものです。アプリケーションが急増する現状では、ビデオ テクノロジーと適切に統合できる新し
いソリューションが今後 5 年の間に開発されるであろうと推測できます。オープン スタンダードを利用するこ
とで、テクノロジーとビジネス プロセスを透過的に統合することができます。
•
相互運用性を提供し、ビデオ テクノロジーに関する過去の投資決定を保護するユニファイド コミュニケーション
プラットフォーム:ビデオ コミュニケーションの優良ベンダーは、旧式のビデオ エンドポイントと新しいビデオ エ
ンドポイントの統合が可能なソリューションを構築しています。多くの企業が旧式のビデオ ソリューションを導
入しているため、そのソリューションを共通のユニファイド コミュニケーション プラットフォームに統合すること
で、結果的に大幅なコスト削減が可能になります。
•
ビデオ ソリューションを幅広く取り揃えているベンダー:ビデオ テクノロジーの優良ベンダーは、会議室をベース
にしたイマーシブ型のテレプレゼンスからデスクトップ向けのソリューションやモバイル デバイスを利用したビデ
オに至るまで、ビデオ機能を持つエンドポイントの幅広い選択肢を提供しています。多くの企業がさまざまなタイ
プのビデオ エンドポイントを組み合わせて、従業員、パートナー企業、顧客のニーズに対応しています。時間や
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場所、使用するモバイル デバイスに関係なくビデオ コミュニケーションの利用を可能にしている企業は、柔軟性
に欠ける企業よりも、はるかに多くこのビジネス テクノロジーを採用しています。この柔軟性によって、従業員間
のコラボレーションが増加し、さらに従業員と顧客との間で 1 対 1 の個人的なコミュニケーションが増加すると
いう効果が期待できます。先進的な中規模企業の従業員は、従業員間のやりとりだけではなく、顧客とのコミュ
ニケーションにビデオ コミュニケーションを使用したいと思い始めることにご留意ください。
•
最高のテクノロジーだからといって、コストが増加するとは限りません:中規模企業がユニファイド コミュニ
ケーション ソリューションを選択する場合、その主な要件には、品質、セキュリティ、および製品とその製品の
供給ベンダー両方の長期的な生存性などが含まれます。もちろん、競争力のある価格設定は重要な要素で
す。ビデオ機能が組み込まれた Cisco Business Edition 6000 などのユニファイド コミュニケーション プラッ
トフォームを選択した場合、サードパーティ製のソリューションを組み合わせて使用した場合と比較して、総所
有コスト(TCO)が抑えられ、実装のリスクが軽減されます。
•
ビデオ コミュニケーションの分野の経験があり、卓越した専門的なサービス スキルを持つチャネル パートナー:
専門的なサービスおよびプロジェクト管理スキルも重要です。ビデオ コミュニケーションの分野で必要な認定
資格を獲得しているチャネル パートナーは、実装のリスクを最小限に抑え、企業のビデオ コミュニケーション
のニーズをより的確かつ全面的にサポートしてくれるでしょう。
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中規模企業が抱える IT の課題に対応
中規模企業は 5 つの重要な課題に直面しています。こうした課題をどの程度重視しているかは企業によって異
なります。企業は、テクノロジー ソリューション(ビデオ コミュニケーションを含む)などを購入し、こうした IT の課
題の対処に努めます。投資収益率(ROI)の計算など、経済的な評価基準を利用してビデオ コミュニケーションの
購入の妥当性を判断する企業がある一方で、収益創出にかかわるテクノロジーの戦略的な影響に基づいて妥当
性を判断する企業もあります。問題は、IT に関する 5 つの課題のうち、企業にとって最も重要なものはどれかと
いうことです(図 2 を参照)。
図 2 中規模企業が抱える IT に関する 5 つの課題と購入理由 (出典:Analysys Mason、2012 年)
•
信頼性:中規模企業は、IT ネットワーク、コミュニケーション インフラストラクチャ、アプリケーション、およびその
他のテクノロジー システムを構築して、より高レベルの信頼性の確保を図ります。求められる信頼性のレベル
は企業によってさまざまですが、十分に信頼できるシステムを提供することは、顧客に奉仕する企業として不可
欠な要素と言えます。一部の中規模企業の IT 部門は、ROI モデルを作成して IT 機器のコストやメリットの妥
当性を判断し、テクノロジーの信頼性を向上させています。
•
シンプルさ:中規模企業にはシンプルなテクノロジーが必要です。サイロ化されたアプリケーションを持つ複数
のプラットフォームを基盤とする複雑なソリューションでは、継続的なサポート コストが増大します。さらに、テク
ノロジー ソリューションにはすべて、システム管理が必要です。そのため、ビデオ コミュニケーションを含むテク
ノロジー ソリューションには、シンプルなシステム管理ソフトウェアによって、企業にかかる継続的なサポート コ
ストを削減することは必須です。
•
セキュリティ:中規模企業は、セキュリティ態勢をサポートするためにテクノロジー ソリューションに投資していま
す。企業は、ディザスタ リカバリおよびビジネスの継続性に関する計画を作成し、その中で運用リスクを最小限
に抑えるためのポリシーやテクノロジー ガイドラインを提示しています。さらに、中規模企業は、ネットワーキン
グ、スイッチ、ルータ、ユニファイド コミュニケーション、全アプリケーションなど、あらゆるテクノロジーの購入に
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関係しているセキュリティへの影響についても慎重に検討しています。一部の中規模企業の IT 部門は、ROI
モデルを作成して IT 機器のコストやメリットの妥当性を判断し、全体的なセキュリティ態勢を強化しています。
•
モビリティ:モビリティが企業の IT 課題のリストに加わったのは比較的最近のことです。この課題は、個人所有
のモバイル デバイスをオフィスに持ち込んで使用したい、企業のアプリケーションやデータにさまざまなレベル
でアクセスしたいという従業員の意向に端を発しています。IT の専門家はこうした期待を無視することはできず、
モビリティ関連の IT 課題として戦略的に対処する必要があります。この課題をサポートするテクノロジー ソ
リューションには、Web 対応アプリケーション、VPN、およびさまざまなワイヤレス インフラストラクチャ ソリュー
ションなどがあります。言うまでもなく、こうしたテクノロジーでは、すでに説明した信頼性やセキュリティが重要と
なってきます。大部分の中規模企業は、モビリティ関連テクノロジーの採用の妥当性を判断するために ROI モ
デルを使用することはありません。たいていの場合、モビリティ ソリューションが従業員や企業にもたらすメリッ
トは、革新、コラボレーション、より柔軟な労働環境の提供を実現する企業の能力に関係していると認識してい
るからです。
•
生産性:中規模企業はビジネスにおける変化に対して、より簡単かつ高いコスト効率で対応していけるテクノロ
ジーに投資しています。このような変化には、新しい製品やサービスの開発に関連するケースもあります。また
IT 部門は、従業員がより効率的かつ効果的に協働できるように、従業員の労働要件を新しく革新的な方法で
サポートする必要に迫られる可能性が出てきます。IT 部門が企業の生産性向上をうまくサポートできた場合、
IT 部門は収益創出とコスト回避の両方に貢献する、ビジネスにとって欠くことのできない戦略的要素となること
ができます。それゆえに、IT は企業の成長に欠かせない存在になります。
どのようなビデオの採択が最適かは、IT に関連する上記 5 つの課題に対処する企業のニーズによって決まります。
テクノロジーの購入に対して ROI に基づく根拠を採用する企業では、組織全体で段階的にビデオを導入することが
できます。この段階的なアプローチによって、企業の信頼性やセキュリティに関する特定のテクノロジー要件を解決
しながら、戦略的資産としての IT の確立を始めることができます。IT 部門をすでにビジネスの戦略的要素として認
識している企業では、組織全体でより戦略的にビデオを導入することができます。
一体型のユニファイド コミュニケーション プラットフォーム上にすでに統合されているビデオを利用すれば、中規模
企業は、企業の文化およびビジネスのプロセスにビデオ コミュニケーションを組み入れることができます。顧客にビ
デオ電話をかけたり、従業員間でビデオ電話を開始したりすることを、現在の音声通話と同じくらい簡単に実行でき
なければなりません。中規模企業では、使いやすいテクノロジーを採用する傾向にあります。旧式のビデオ ソリュー
ションの多くが複雑でコストがかかり、管理も面倒ですが、優良ベンダーが提供する新しいソリューションは、その複
雑さや管理上の問題を排除してくれます。
中規模企業は、将来のビデオ コミュニケーションについて認識し、準備しておく必要があります。将来的に、エンド
ユーザにとってのシンプルさ、およびビデオ システム間の相互運用性が非常に重要になるからです。ビデオ コミュ
ニケーションを現在使用していない企業でさえ、5 ~ 10 年後には使用している可能性があります。一般的にユニ
ファイド コミュニケーション システムは 10 年間、あるいはそれ以上持続される可能性があるため、ビデオ テクノロ
ジーの優良ベンダーは、従来のビデオ エンドポイントおよび新しいビデオ エンドポイントの両方を、共通のビデオお
よびユニファイド コミュニケーション プラットフォームへ統合できるように設計しています。現在、従業員は旧式のソ
リューションの利用に慣れているため、新しいビデオ システムを習得しなければならないことで、従業員の士気を損
ねては本末転倒です。ユニファイド コミュニケーションのプラットフォームが相互運用性の複雑さに対処する一方で、
システムのエンドユーザにはビデオ ソリューションの親しみやすくシンプルで、生産的な操作性を経験してもらう必
要があります。エンドユーザに対してこのようなシンプルさを提供すると同時に、中規模企業の IT 部門に対しては
投資保護を提供することができるテクノロジー機器やユニファイド コミュニケーション プラットフォームを購入すること
が重要です。テクノロジーに関する今日の賢明な決定が、明日の賢明なテクノロジーにつながります。
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ビデオ コミュニケーションの増加
Analysys Mason によると、中規模企業向けのビデオ コミュニケーション設備(ハードウェア、ソフトウェア、導入
サービスなど)は、2012 年に 4.55 億米ドルの総収入を生み出すと予想されています。また、この市場は今後 4
年の間に CAGR で 21 %、つまり 2016 年までに 9.82 億米ドルにまで増加すると予測されています。ビデオ コ
ミュニケーションは大規模企業では当たり前になっており、中規模企業もこのテクノロジーを利用することで、コス
トの削減と生産性の増進を強化し続けることができると見込まれています。
ビデオは、ビジネスを差別化する新しい方法を中規模企業に提供します。つまり、ビジネスに関係する人たち(従
業員、パートナー、および顧客)に革新的なコミュニケーション方法を提供し、従業員は顧客との連絡をより定期
的かつ親密に維持することができるため、結果的に顧客満足度の向上が実現できます。
ビデオ コミュニケーションを利用することで、企業は生産性を向上させることもできます。たとえば、顧客企業を出
張訪問する場合と比較しても分かるように、ビデオ コミュニケーションがあれば、従業員は 1 日により多くの顧客
を仮想的に訪問することができます。ビデオ コミュニケーションで、すべての対面式会議の代わりが務まるわけで
はありませんが、確実にそのうちの大部分に代わって有効に活用されるでしょう。その結果、ビデオ コミュニケー
ションは顧客とのコミュニケーションを増大させ、コスト削減および顧客満足度を両立し、中間市場企業に重要な
経済的メリットをもたらすことができます。
中規模企業向けビデオ コミュニケーションの実例
従業員や企業によるさまざまな用途に対応するために、ビデオ コミュニケーションには幅広い種類がそろってい
ます(図 3 を参照)。ビデオ コミュニケーションのためのテクノロジーには、ソフトウェアベースの Web 会議、デス
クトップ ビデオ電話、デスクトップの個人向けビデオ ユニット、会議室ベースのビデオ システム、および完全装備
のビデオ メディア ルームが含まれます。中規模企業は、各種のビデオ テクノロジーおよび導入オプションを含む
総合的なポートフォリオを提供するユニファイド コミュニケーション ベンダーを選択する必要があります。
図 3 ビデオ コミュニケーション ソリューションおよび顧客の使用例(出典:Analysys Mason、2012 年)
ビデオ コミュニケーションに関する
従業員および企業の使用例
フィールド
リモート
通常の
サービス サポート
販売
顧客サポート
ビデオ コミュニケーション ソリューション
ソフトウェアベースのモバイル デバイスを
使用したビデオ コミュニケーション
ソフトウェアベースのデスクトップ Web
ビデオ会議
デスクトップ ビデオ電話
デスクトップ パーソナル ビデオ ユニット
会議室ベースのテレプレゼンス
完全装備のビデオ メディア ルーム
ソリューションの適用性:
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一部
中
高
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次に、中規模企業が Cisco Business Edition 6000 環境に組み込まれたビデオ コミュニケーションを革新的な
方法で使用している 3 つの例を紹介します。
•
自動車部門:ある自動車販売店は、新車や中古車を購入した顧客へ、さらに保証延長サービスを提供したい
と考えていましたが、保証に詳しい担当者をオンサイトで雇うにはきわめて高額な費用がかかりました。その
販売店は保証担当者を本社に配置し、各販売店にビデオ コミュニケーション テクノロジーを導入することを
決定しました。ビデオ コミュニケーションによって、保証担当者と顧客はプライベートな環境下で直接、保証内
容の対象範囲についてビデオ対談を行うことができます。これにより、販売プロセスおよび意思決定プロセス
が迅速に進展し、延長保証の売上増加、生産性の向上、
リモートでの保証販売を可能にする会議室向けの
および人件費の管理をビデオ テクノロジーを通じて実現
ビデオ ソリューションによって、自動車販売店は、
できます。結果的にビデオ コミュニケーションによって、
1 店舗あたりの毎月のキャッシュ フローを
自動車販売店は 1 店舗あたりの毎月のキャッシュ フ
11,600 ドル増加できる見込みです。
ローを 11,600 ドル増加できる見込みがあります。
•
製造業部門:ある機器メーカーの修理サービス部門は、モバイル デバイスで利用するソフトウェアベースの
ビデオ コミュニケーション ソリューションを修理担当技術者に提供しています。担当技術者は、モバイル デ
バイスのビデオを利用して、機器の修理を行いながらリモート サービス センターの従業員に専門的なサポー
トを求めることができます。このビデオ テクノロジーとスマートフォンを利用することで、修理サービス部門は
機器のダウンタイムを最小限に抑え、また 1 回で正確な修理を行える可能性を高めることができるため、結
果として修理チームの生産性を向上させることができます。その成果としてビデオ コミュニケーションによって、
機器メーカーの修理サービス部門は、11 名の現場技術者がいる中規模部門における毎月の人件費を
5,500 ドル削減できる見込みがあります。
•
専門サービス部門:専門サービスを提供するある会社は複数の拠点を持っており、運用コストを削減する必
要がありました。そのために、ビデオ コミュニケーションを利用して「仮想の」受付デスクを支店オフィスに配
置することを選択しました。訪問者が支店の受付エリアに入ると、高解像度のビデオ スクリーン端末を通じて、
離れた場所にいる受付担当者に出迎えられます。受付担当者は、その場所にいる場合とまったく同じやりと
りを行います。このようなビデオ対応の仮想受付担当者は、企業から求められているコスト制約条件を満たし
ながらも、オフィスを訪問した顧客に対して高度な 1 対 1
待合室向けの高解像度ビデオ ソリューションに
のコミュニケーションを提供します。その結果ビデオ コミュ
よって、専門サービス会社は 3 ヵ所の支店合計
ニケーションによって、専門サービス会社は 3 ヵ所の支店
コストを毎月
6,250 ドル削減できる見込みです。
すべての合計コストを毎月 6,250 ドル削減できる見込み
があります。
•
医療部門:国際的に有名なある病院は、遠く離れた医療施設に「遠隔診療」サービスを提供したいと考えてい
ました。こうしたサービスによって、病院は多額の出張費用を負担することなく、臨床スタッフの専門知識を提
供することができます。さらに、こうしたサービスによって、診療が困難で恵まれない居住者がいる地域にも
最新の医療サービスを提供できます。臨床医は、スマートフォンでビデオ サービスにアクセスしたり、病院内
の会議室にあるビデオ ソリューションを利用したりすることで、医師、看護師、および患者の間のコミュニケー
ションを促進します。コミュニケーションや診療記録の共有はすべて、国が定める医療プライバシーに関する
法律や規制に従って遂行されます。その結果ビデオ コミュニケーションによって、医師は支払請求が不可能
な何時間もの移動時間を被ることなく、優れた医療を提供することができます。
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まとめ
リーダーシップは非常に重要な要素です。テクノロジーによって、企業は従業員の生産性や能力を向上させ、顧
客により良いサービスを提供することができます。中規模企業によって選ばれたテクノロジーは、将来的なビジネ
ス ニーズをサポートする必要があります。さもなければ、経済的リスクが増大してしまいます。Cisco Business
Edition 6000 などのユニファイド コミュニケーション プラットフォームと統合されたビデオ コミュニケーション ソ
リューションを提供するベンダーは、中規模企業のテクノロジーやビジネス課題のニーズに対応するための十分
な準備ができています。ビデオ テクノロジー(モバイルに対応したソフトウェアベースのソリューションから室内
ベースの高解像度メディア センターに至るまで)を提供できるベンダーは、ますます増大する中規模企業のニー
ズに最適な対応を施すことができます。
中規模企業は、IT に関する 5 つの重要な課題に直面しています。その 5 つの課題とは、信頼性の高いソリュー
ションを提供する必要性、適切なセキュリティ態勢を維持する権限、シンプルさの実現に向けた促進、モバイル対
応ソリューションの提供に対する需要の高まり、および企業のビジネス生産性を向上させるための要件です。これ
らの課題は、テクノロジーの購入に大きな影響を与えます。ビデオ コミュニケーションの実装戦略を慎重に作成す
ることで、IT に関するこの 5 つの課題に対処することができます。
ビデオ コミュニケーションは、IT 部門をコスト センターからビジネス変化の要となる存在へ転換させることができ
ます。中規模企業が最初は企業内の限られたニーズに対処するためにビデオ コミュニケーションを導入したとし
ても、従業員はイノベーションやコスト削減の促進をサポートするためにこのソリューションを活用し、その価値を
拡大していく方法をすぐに見つけるでしょう。ユニファイド コミュニケーションのプラットフォームと統合されたビデ
オ コミュニケーション ソリューションを提供するベンダーは、中規模企業のテクノロジーやビジネス課題のニーズ
に対応するための十分な準備ができています。
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