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マルチデバイスとあなたの組織:
次世代ワークスペースの時代へ
業務上のやり取りで「モバイル デバイスから送信」と書かれたメールを受け取ることが
増えていませんか? 任意のデバイスを使用し、どこでも仕事ができる環境を提供する
ことは、もはや単なる流行ではなく、ほとんどの企業にとって戦略上の判断となってい
ることが次第に明確化しています。
イラクにある British Petroleum 社(BP)の CIO(最高情報責任者)、セミーン・ア
フテア氏は、BP 社は BYOD(個人所有デバイスの持ち込み)の流れをいち早く認識し
ていたと語っています。
「この流れはもう止められるものではない。」起きていることは
事実であり、阻止しようとするのではなく、進んで受け入れる必要がありました。
「デバ
イスや時間を問わない様々なテクノロジーの登場により、従来型のビジネス モデルは
すでに崩壊の一途をたどっています。」
タブレット端末やスマートフォンの人気の高まりに伴い、従業員は多種多様な機種のデ
バイスを使用するようになっています。また、プライベートで使用しているデバイス、ア
プリケーション、インタラクティブ性を業務にも利用したい、と考える従業員も増加し
ています。Yankee Group の最近の調査によると、スマートフォン使用者の数はノー
ト PC 使用者をすでに上回っており、タブレット端末の普及も著しく、PC 以外のデバ
イスが着実に増加しています。
企業はこの急激な変化への対応に追われています。シスコの副社長兼最
高セキュリティ責任者、ジョン・スチュワートは、BYOD に対する姿勢
から企業を次の 3 つのカテゴリに分類しています。
•
支持:約 70 % の企業は BYOD 導入の必要性を認識しており、その最
善策を模索しています。
•
評価中:約 20 % の企業はまだ BYOD を受け入れる準備を整えていま
せんが、他社の経験から学び、導入にむけ策定していく計画です。
•
拒否:約 10 % の企業は「BYOD は普及しない」と考えています。
しかし、BYOD は多くの人々の支持を得ており、現在大きなトレンドとして浮上してい
ます。シスコのインターネット ビジネス ソリューション グループ(IBSG)が 18 業種
600 社の IT 責任者を対象に最近実施した調査によると、米国のホワイトカラー従業
員の 78 % が業務にモバイル デバイスを使用しています。また、個人所有のデバイスを
購入して業 務の改善に活かそうとする従 業 員も増 加しています。
(Cisco IBSG
Horizons:BYOD と仮想化に関する調査)
シスコ社内でもモバイル デバイスの利用が増加しています。
「社内での個人所有のモバ
イル デバイス使用者は 50,000 人を超えた」とシスコ IT 部門のコミュニケーション /
コラボレーション担当上級副社長であるシーラ・ジョーダンは語っており、モバイル デ
バイスの合計台数は 12 ヵ月で 52 % 増加しています。
ジョーダンによれば、この BYOD 現象の影響により、シスコの IT 部門は、サービスをさ
らに重視した組織に変化しており、同氏はさらに次のように述べています。
「我々は、Apple
と AT&T などの企業によって従業員が得たコンシューマ エクスペリエンスと同じものを提供
したいと考えています。新しいデバイスの設定をシンプルで使いやすくすることが、その一例
として挙げられるでしょう。」
BYOD:それは始まりに過ぎない
自分で選んだデバイスを使用できるのであれば、自腹でも構わないと考える従業員が増え
ています。IDC は、2015 年までに、職場で従業員が使用するデバイスの半数以上が、会
社 支 給のものではなく従 業 員自身 が 購入したものになる、 と予測しています。
(IDC
230311:Worldwide Business Use Smar tphone 2011–2015 Forecast and
Analysis、2011 年 9 月)最近の Cisco Visual Networking Index では、すべてのモバ
イル データ トラフィックに占めるモバイル ビデオの割合は、2016 年までに 71 % に達す
る、と予測しています。
シスコの CIO、レベッカ・ジャコビーは、
「最先端の IT 企業は、これらのデバイスが本来持っ
ている可能性を活用し、利用していく方法について議論しています」と述べています。また、
各企業は、モバイル デバイスを導入し、既存の社内インフラ、デバイス、およびアプリケー
ションとの相互運用性を確保する方法を模索しています。
Forrester Research によると、現在のモバイル アプリケーションで特に使用頻度が高い
のは、電子メール、カレンダー、および社内ポータルであり、また、ビデオ動画の利用も急
増しています。調査対象企業の半数以上が、従業員がモバイル デバイスでビデオを視聴す
るためのアプリケーションの導入や拡張を行っています。
(Forrester Research:The
Expanding Role of Mobility in the Workplace、2012 年 2 月)
企業は、次世代ワークスペースの幕開けに直面しています。それは、デバイスが個人所有
か企業所有であるのかに縛られず、従業員の業務上のニーズや場所、ネットワーク アクセ
スに応じて使用するデバイスを選ぶことができ、企業アプリケーションやコラボレーション
アプリケーションを利用する職場環境に他なりません。この新しい環境では、従業員は自
分のモバイル デバイスを使用して、現在とまったく同じ業務を行うことができるでしょう。
つまり、いつでも、どこにいても、どのデバイスを使用しても、生産性を維持することがで
きます。
BP 社のアフテア氏によると、同社は数年前から BYOD への対応に乗り出しており、高い
生産性を維持できるよう、条件の良くないリモート環境においても迅速なコミュニケーション
やコラボレーションを行う必要がありました。
「現場で必要なリソースを最小限に抑え、自動
化やコラボレーションを通じて、離れた場所でも常にベストを尽くすことがその狙いです。
当社のシステムとアプリケーションのほとんどは(中略)インターネットに対応しており、ど
こからでも任意のデバイスを使用して利用することができます」と同氏は述べています。
CIO への影響
組織における IT ポリシーの順守と、このような従業員のニーズ(リソースやアプリケー
ションを自在に利用して社外でも仕事ができるようにしたいという要望)とのバランスを取る
ことは、かつてないほどの勢いで、これまでの企業文化の限界が試されているとも言えるで
しょう。そして、作業内容やアプリケーションの用途、業務上の要件などが多様であるため、
そのすべてに適した万能なアプローチは存在しません。IT 部門の設計者は、ユーザの多様
なニーズとさまざまなワークスペース導入モデルに基づいて、次世代ワークスペースを総合
的に検討する必要があります。
従業員にセキュリティ規範を順守させることは、BP 社にとって大きな課題の一つだった、
とアフテア氏は述べています。BP 社では、最高水準のファイアウォールを導入し、アクセ
ス制御リストを管理し、異なるネットワーク間のトラフィックを分離する、という 3 方面か
らのアプローチを導入しています。
IT 部門の技術者は競合する 2 つのトレンドに直面している、とシスコのジャ
コビーは指摘します。
•
•
IT 部門の技術者は、生産性を向上させると同時に、グローバルな環境の中で
拡大するリスクを管理する必要があります。
さらに、モビリティとコラボレーションに関する従業員のニーズにも応えなけれ
ばなりません。
「シスコが、グローバル、モバイル、コラボレーション、ソーシャルといった特性を持ち合わ
せた環境を構築し、従業員に提供していく能力は、従業員やお客様と積極的に関わってい
く上できわめて重要な要素です」と同氏は語っています。
ベス イスラエル ディーコネス メディカル・センターおよびハーバード大学医学部で CIO を
務めているジョン・ハラムカ博士は次のように述べています。
「私は CIO の仕事を、ネガティ
ブな心理に向かう動きを最小限に抑えるための探求、と言うことがあります。コンシューマ
向け IT の急速な拡大は、苛立ち、不寛容、感情的行動をもたらしています。モバイル デ
バイスとクラウドですべての問題が解決されればよいのですが、残念ながら、企業は、コン
プライアンス要件、セキュリティ上の制約、業務プロセスや制御、ワークフローの複雑さと
いった問題を抱えています。コンシューマ向け製品ではこれらの問題に対応できません。」
BYOD への動きを止めることはできませんが、優れた IT 責任者なら、この BYOD がもた
らす可能性を認識し、次世代ワークスペースの構築に伴う課題を克服するための戦略を立
てることができるでしょう。
関連情報
Forrester:The Total Economic Impact of the Cisco Unified Computing System(シ
スコ ユニファイド コンピューティング システムがもたらす総合的な経済的効果)、2011 年
8 月 [ 英語 ]
www.cisco.com/en/US/solutions/collateral/ns224/ns945/cisco_ucs_tei_case_study.pdf
任意のデバイスでどこででも:企業にとっての次のフェーズ(Yankee Group)[ 英語 ]
http://www.cisco.com/web/solutions/trends/intelligent_network/docs/Any_Device_Any_
Where.pdf
次世代企業ネットワーク: ビジネス価値を提供 [ 英語 ]
www.cisco.com/en/US/solutions/collateral/ns1168/ngn-cio.pdf
ネットワーキングの真の経済効果(公共部門)[ 英語 ]
www.cisco.com/web/strategy/docs/gov/econ_net_aag.pdf
ネットワークの調達:CapEx から TCO を経てビジネス価値向上までの道のり
(CFO)[ 英語 ]
www.cisco.com/en/US/solutions/collateral/ns1168/network-procurement-cfo.pdf
BYOD ワークスペースへの対応 [ 英語 ]
www.cisco.com/web/strategy/docs/gov/govconnect121511BYOD.pdf
安全な BYOD ソリューションの計画、構築、および管理 [ 英語 ]
www.cisco.com/web/services/downloads/services_for_unified_workspace_aag.pdf
出典
Forrester:職場で拡大するモビリティの役割、2012 年 2 月
http://www.cisco.com/web/JP/solution/trends/unified_workspace/literature/pdf/
Expanding_Role_of_Mobility_in_the_Workplace.pdf
Cisco IBSG Horizons:BYOD と仮想化に関する調査 [ 英語 ]
http://www.cisco.com/web/about/ac79/re/BYOD/index.html
Cisco Visual Networking Index 予測 2011- 2016
www.cisco.com/web/JP/solution/isp/ipngn/connlife/vni.html#~forecast
Cisco Connected World Technology Report [ 英語 ]
www.cisco.com/en/US/netsol/ns1120/index.html
レベッカ・ジャコビー:Cisco CIO Insights:Unifying the Business and Technology
Architectures(ビジネスおよびテクノロジー アーキテクチャの統一)[ 英語 ]
www.youtube.com/watch?v=I5aF7dSofw4
シーラ・ジョーダン:シスコ社内 IT 部門ブログ [ 英語 ]
http://blogs.cisco.com/ciscoit/collaboration-is-hot-%e2%80%a6-a-%e2%80%9cbringyour-own-device%e2%80%9d-mobility-update/
ベス イスラエル ディーコネス メディカル・センターおよび ハーバード大学医学部で CIO
を務めているジョン・D・ハラムカ氏(医学博士、理学修士)のブログ [ 英語 ]
http://geekdoctor.blogspot.com/2011/10/impact-of-consumer-it-on-cio.html
IDC:Worldwide Business Use Smartphone 2011–2015 Forecast and Analysis(IDC
230311、2011 年 9 月)[ 英語 ] Analysis (IDC 230311, September 2011)
http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=230311
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