技術資料 クラウド・コンピューティング 企業のプライベート・クラウド実装のプロセス ~Ciscoが実践から学んだこと~ データ・センターの応答性とアジリティの向上というミッションを担う コーポレートIT組織が、次のステップとしてプライベート・クラウドを構築。 IDG プライベート・クラウドには、 セルフサービス・ポータル、 自動プロビジョ リサーチ・サービスは、 最近の調査で企業のプライベート・ クラウドの配備状況を調べました。ITの意思決定者を対 ニング、 リソースの継続的管理(デプロビジョニングを含む)、使用量の測 象としたこの調査では、46パーセントが既に一部のコン 定および料金請求の機能といった特性があります。 しかし、回答者は現在 ピュータ・リソースをプライベート・クラウドにプーリングしており、25パー のテクノロジー環境でこれら一部の特性に対応できるかどうかについて、 セントが今後1年間に計画中、残りは今後3年以内に計画中という結果が示 疑問を抱いています。例えば、 セルフサービス・ポータルを完全にサポート されました。さらにこの調査により、 プライベート・クラウドを実現するのに できるテクノロジーを確立していると答えた回答者はわずか22パーセント 必要な計画、投資、専門技術に関する懸念も浮き彫りになると共に、 これら で、 自動プロビジョニングを完全にサポートできると答えた回答者はわず の組織でクラウド・コンピューティングの一部の構成要素が確実に配備さ か20パーセントでした。 しかし、 セルフサービスと自動化を実装しない限り、 れていても、他の重要な要因がまだ整備されていないことが明らかになり その企業はプライベート・クラウドの利点を享受することができません。 ました。 プライベート・クラウドをサポートするためのテクノロジー環境の準備体制 配備済みで、完全サポートが可能 配備済みでも、完全サポートが可能かどうかは不確定 配備済みでも、 サポートできない サーバーの仮想化 52% コンピュータ処理、 ストレージ、 ネットワーク・リソースの共有プール 26% 36% リソースを素早く簡単に解放する手段 30% 34% 一元管理と可視性 ロールベースのアクセス制御と承認 43% 27% 22% パブリック・クラウド・リソースへのアクセス 21% 標準化サービス・オプションのカタログ 21% 統合開発プラットフォーム 36% 31% 自動プロビジョニングとオーケストレーション 36% 20% ポリシーベースの制御およびガバナンス 15% 19% 18% 28% 35% 20% 22% 25% 22% 39% 28% 11% 12% 19% 34% 18% 24% 28% 15% 19% 38% ス ポ ン サ ー: エンタ ープライズ I T の 総 合 ニュー ス 12% 16% 14% 37% 10% 25% 19% 30% 20% 12% 21% 30% 29% ユーザー向けのセルフサービス・ポータル 使用量に基づくサービスの測定および料金請求 該当しない、必要だと思わない 技術資料 クラウド・コンピューティング CiscoのIT部門 (以下、 Cisco IT) 、 自らのプライベート・ 2 考える機能と、実装が特に難しいと考えられている機能 クラウドの実装過程でこれらの課題を克服しました。 の間に明確な相関関係が示されいます。回答者が最も 2011年の夏期に社内セルフサービスと自動プロビジョ 重要と評価した実装ステップ (クラウドのセキュリティの ニング機能を備えたプライベート・クラウドを配備しました 確保、 ポリシー制御や優れたITガバナンスの確保、既存 (「サイドバー:Cisco on Cisco」参照)。この技術資料 では、IDCリサーチ・サービスの調査に基づいて、 のITとの統合) は、最も困難なステップとみなされている ことがわかりました。 Cisco ITの見識によって、企業がプライベート・クラウド を構築する際の目標と課題について検証します。 実践から学んだこと Cisco ITでは近年、 データ・センターの変革イニシアチブ クラウドに向けた準備体制 を行っています。仮想化により、 コストと提供時間を大幅 プライベート・クラウドが一般的になりつつあるのは驚く に短縮しましたが、手動プロビジョニングには、いまだ多 べきことではありません。プライベート・クラウドは、今日 くの時間とコストがかかっています。そこで同社は、 ITサー の企業のITとビジネス上の展望における主要ニーズを ビスを迅速に提供し、 コストを低減するために、社内 満たすことができます。今回の調査で、回答者はプライ プライベート・クラウドを確立するためのプロジェクトを始 ベート・クラウドの実装を成功させた場合の主な利点とし 動しました。 「ITのサービス提供方法を大幅に改善する必要があ て、IT効率の向上やITインフラストラクチャのTCOの低 減、 必要性に応じたリソースの使用能力、 ビジネスニーズ ることを認識しました。」 と、CiscoのITエラスティック・ に応じたスケール・アップ/ダウンの能力を挙げています。 インフラストラクチャ・サービス・プロジェクト主席アーキ 調査では、回答者がリソースへのオンデマンド・アクセ テクト、 ブライアン・サンク氏は説明します。 「サービスを標 ス能力など、 プライベート・クラウドの一部の特質を深く 準化して、求められるアジリティ、 コストパフォーマンス、 認識している一方で、他の特質についてあまり認識して 柔軟性、 セキュリティを備えたセルフサービス・モデルを いないというデータが示されています。例えば、 エンド 構築する可能性を見出しました。」 このプロジェクトでは、調査の回答者と同じような ユーザーへのサービスを素早く簡単に終了させる能力を プライベート・クラウドの重要な特質として挙げた回答者 情報源から ダイレクトに Cisco CIOが プライ ベート・クラウドの 見識を披露 課題に直面しました。 Ciscoの社内IT運用スタッフは、ITリソースをコント はわずか40パーセントでした。この能力は非常に重要 で、 これがないと、 企業はデータ・センターのスプロール化 (無秩序な拡大) とインフラストラクチャ・コストの増加 ロールできなくなることを警戒していました。フォー チュン100の一社であるCiscoは、世界的に6万5千人以 上の従業員を有し、Cisco ITはそのITインフラストラク に悩むことになります。 さらにこの調査では、 プライベート・クラウドに対応す チャ全体を管理しています。 これらの従業員がオンデマン るための技術体制が整っていないことに関する回答者 ドで変更を加えたり、 自分の仮想マシンを再起動したり の懸念が示されました。また、回答者が決定的に重要と できてしまうセルフ管理環境では、混乱が発生する可能 プライベート・クラウドの各実装ステップの重要性と課題 極めて/非常に困難 決定的/非常に重要 65% プライベート・クラウド・コンピューティング環境のセキュリティの確保 動画を視聴 45% ポリシー制御とITガバナンスの確保 ビジネス・リーダーに向けたプライベート・クラウドの利点を明確に伝達 ス ポ ン サ ー: ITDMからプライベート・クラウド・コンピューティングを実装するためのシステムの購入 プライベート・クラウドの構成要素の実装 41% 70% スケール・アップ/ダウンに伴うリソース消費量/必要容量の推定 42% 明瞭なプライベートとハイブリッド戦略およびロードマップの策定 72% 39% 43% エンド・ツー・エンドのリソース・ライフサイクル管理 77% 36% プライベート・クラウドのROIおよびビジネス上の正当性の確認 企業側、雇用、運用関連において必要な変更の実施 78% 50% 既存のITを統合したプライベート・クラウドの実装 88% 45% 39% 42% 70% 68% 63% 61% 61% 54% 技術資料 クラウド・コンピューティング 3 プライベート・ クラウドの特性 ユーザーが標準サー ビスのカタログからオン デマンドでサービスを 利用できるようにする ためのセルフサービス・ ポータル ITサービス提供の自動 プロビジョニングとオー ケストレーション リソースを管理し、 不要になったらデプロビ ジョニングできます 使用量を追跡し、ユー ザーごとに料金請求で きます サービスとしての IT Cisco Intelligent Automationについて業界 アナリストが見識を披露 性があります。サンク氏のチームは、時間をかけてこれら 配備したことにより、Cisco ITは、 セキュリティ、 カバナン の問題を検討しました。 「IT運用上の悩みの種と、 クラ スおよびポリシーベースの制御に焦点を合わせながら、 ウド・モデルで懸念される内容を、正確に完全に理解す セルフサービス・オートメーションの利点を短時間で実現 るよう努めました。」 することができました。 チームは話し合いの結果、IT運用と社内顧客(利用 Ciscoのプライベート・クラウドでは、 インフラストラク 者)の相反するニーズを満たすために、2種類のプライ チャ・リソースのプロビジョニングのためのロールベース ベート・クラウド・オプションを採用しました。その1つは のアクセス制御も配備され、社内利用者のレベルごとに エクスプレスと呼ばれ、 個々のシステム・エンジニアと開発 リソースを分割し、特定の機能にはゲスト・レベル・アクセ 者が、 サービスとしての基本的なインフラストラクチャで スを提供します。さらに、料金請求のための使用量の追 あるIaaS (Infrastructure as a Service) を提供できるよ 跡や、使用しないリソースのデプロビジョニングの機能 うにするものです。2番目のモデルは、 バーチャル・データ・ を提供します。また、Ciscoのユーザー・ディレクトリ、 サー センターと呼ばれ、事業部門の利用者がバーチャル・ ビス・デスク・システムおよび仮想化プラットフォームなど データ・センター内で自分たちのインフラストラクチャ・ の既存のITツールとも統合されています。 既存のITシステムとの統合方法に関する問題は、 リソースの共有プールを管理してオンデマンド・プロビジョ ニングを実現できます。 これら2つのオプションをCloud用 Cisco Intelligent Automationソフトウェア・ソリューションで配備しました (「サイドバー:Cisco on Cisco」参照) 。 このソフトウェアを IDG調査の回答者の経験にも反映されています。調査 において、同じようにプライベート・クラウドを実装する 人のためにできる実装上のアドバイスについて尋ねたと ころ、 「柔軟に考え、新しい手段を受け入れること」、 続く サイドバー:C i s co o n C i s co Ciscoは、データ・センターのハードウェアおよびソフトウェア ことで、データ・センターの変革プロセスにおけるマイル のベンダーとしての専門技術を備えていることにより、 ストーンを築きました。技術者4名から成るCiscoの技術 自らを「最初で最善のクライアント」として考えています。 チームは、インフラストラクチャ向けのCiscoユニファイド・ そのため、 「Cisco on Cisco」と呼ばれるプロジェクトにお コンピューティング・システム(Cisco UCS)、ネットワーク向 いて自社テクノロジーを活用してデータ・センターを変革し けのCisco NexusおよびCloud用Cisco Intelligent ています。 このプロジェクトにはいくつかの目標があります。1つ目 Automation管理ソフトウェアといったCiscoの主要テクノ ロジーを使用することで、8週間足らずでこのサービスを配 の主要目標は、ITのアジリティを向上し、 ビジネスニーズに 備しました。2011年6月にIaaSを実装するシステムが稼働し 対応しながらコストを削減することで、同社の競争力を強 た結果、TCOが大幅に削減され、提供サイクル時間も数週 化することです。さらにこのプロジェクトを通じて、Ciscoの 間単位から数分単位まで大幅に短縮されました。 製品開発に役立てられる貴重な見識が得られると共に、 Ciscoテクノロジーが顧客やパートナーに提供できる真 それだけに留まりませんでした。技術チームは2011年12月に の価値を強調することにもなります。 PaaS(Platform as a Service) を始動しました。次の 2011年にCisco ITは、セルフサービスとインフラストラ 動画を視聴 Ciscoは短期間で成功を収めることができましたが、 ステップとして、パブリック・クラウド・プロバイダーからの外 クチャ・リソースの共有プールからのオンデマンド・プロビ 注オプションを含むハイブリッド・クラウド・モデルなどを検 ジョニングを行う独自のプライベート・クラウドを始動した 討しています。 Cisco on Ciscoプロジェクトの主要結果 スポンサ ー プロジェクト・フェーズごとのTCOと提供時間の低減 フェーズ TCO 提供時間 1 – 物理サーバーから54パーセントの仮想化 37パーセントの削減 2~3週間 2 – Cisco UCSおよびCisco Nexusによる75パーセントの仮想化 27パーセントの削減 2~9日 3 – Cisco Intelligent Automationによる80パーセントの仮想化 とセルフサービス・プライベート・クラウド 27パーセントの削減 7分 出典:Cisco IT 技術資料 クラウド・コンピューティング 「完全に新しい運用モデルを定義する覚悟を決め、配 4 調査によると、 プライベート・クラウドのサポート・パート 備に必要な自動化レベルに合わせて既存プロセスを変 ナーを検討する上で、 63パーセントの回答者が最善のプ 更すること」などの意見が聞かれました。 ライベート・クラウド・ハードウェアとソフトウェアを提供す るパートナーを選ぶことが重要だと感じています。自ら 次のステップ のクラウド実装経験に加え、革新的なハードウェアと管 理ソフトウェアを備えるCiscoは、管理の行き届いた効 別の回答者からは、 「考えられる限り最大限の使用量を 果的でセキュアなプライベート・クラウド構築のためのサ 処理できるように準備すること」 という先見の明のある ポートを企業に提供する体制を整えています。 Cloud用Cisco Intelligent Automationソフトウ アドバイスがありました。事実、新サービスがユーザーに よって短時間で受け入れられたことは、Ciscoのプロジ ェア・ソリューションは、Ciscoのユニファイド・データ・ ェクト・チームも驚くほどでした。チームはCiscoテクノロ センター・アプローチの主要コンポーネントで、 顧客がクラ ジーを使用することで、記録的な期間でサービスを始動 ウド・コンピューティングを構築するためのユニファイド・ できました (「サイドバー:Cisco on Cisco」参照)。 しか マネジメントを可能にします。• し、 すぐに急速な需要の拡大に直面しました。 「クラウド はユーザーの需要に適ったサービスでした。私たちは www.cisco.com/web/JP/services/portfolio/as/as_cia.html Cloud Index Page Ciscoの自動化ソフトウェアを活用してほとんどの処理 www.twitter.com/cisco_japan をこなすことで、 スタッフを増員する必要もなく対応で www.facebook.com/ciscodc きました」 とサンク氏は説明しています。 www.slideshare.net/Ciscodatacenter Ciscoは、 プライベート・クラウドの構築における自ら Cisco ITの プライベート・ クラウド Ciscoのプライベート・ クラウド・イニシアチブの 生の声をお届けします 動画を視聴 www.youtube.com/user/CiscoJapan の最良のパートナーであることを自ら立証しました。 シンジケーション記事 • パトリシア・ブラウン著 クラウド連携戦略:CIOが認識すべき事項 クラウド・コンピューティングの利用が急速に拡大し、事業部門がITサービスを提供してく れる社外のクラウド・プロバイダーを求めるようになる中で、CIOは異種混在のクラウド・ コンピューティング環境を統合して管理するためのクラウド連携戦略を検討する必要が あります。 CIO クラウド連携という概念は、多くの点で皮肉に 聞こえます。 クラウド・コンピューティングは、複数のレガ Cloud Technology Partnersのテクノロジー思考リー ダーであるベス・コーエン史もこの点に同調しています。 多くの事業部門が様々な方法で気軽にクラウド シー環境の複雑さに対応しながら、 インフラストラクチャ 「さらに、 を統合する能力を備えているため、急速に拡大してい を採用したことがCIOの頭痛の種になっているケース ます。 しかし、 企業がさまざまなクラウド・イニシアチブを推 を見てきました。そのためにCIOがクラウド連携を検討 進するにつれ、多くのCIOは無秩序に拡大したクラウド するようになっていることは疑いの余地がありません。」 への対応に奮闘せざるを得なくなっています。 と述べています。 「これまで、多くのビジネスにおいて、CIOと話し合った ス ポ ン サ ー: 次のケースを考えてみましょう。 上で統合されたクラウド展開を計画するのではなく、 製品化までの時間の短縮を望む事業部門のリーダー 単独でプライベート・クラウドに投資している様子を沢山 が、 思いつきでパブリック・クラウド・アプリケーション・サー 見てきました」 とMetis Strategy社長、 ピーター・ハイ氏 ビスに電話をかけました。重役たちがオンライン・フォーム は語ります。 「事業の各部門が独自の決定を行っているよ に必要事項を記入し、 会社のクレジットカードで支払いす うでは、全体を統合しようとしても整合性が取れなくなっ るだけで、即時に顧客関係管理、人材管理などの多くの てしまいます。」 高度サービスを利用できるようになります。多くの場合、 技術資料 クラウド・コンピューティング 企業のIT部門はこれらのビジネス・プロセスに社外の 5 プロバイダーを使用していることを認識していませんが、 現在ではその傾向が急速なペースで高まっています。 ガートナー社では、2011年だけで世界的なSaaS (Software as a Service)市場が21パーセント拡大す ケース・スタディ: 新しい種類の エンタープライズ・ クラウド・サービス Ciscoは、Savvisの オペレーショナル・ エクセレンスと ベスト・プラクティス に加え、実地サポートの ためのモデル作成を サポートしました。 動画を視聴 るものと予想しています。 パブリック・クラウドとプライベート・クラウド の統合 まず初めにCIOが直面する主要課題の1つに、 パブリック・ クラウドの活動量を正確に把握することがあります。 IT部門が、 クラウド・プロバイダーとのトラブルへの対応を 現在、多くのアプリケーション開発チームが社外の 求める電話がかかってきて初めて社外サービスを利用 インフラストラクチャ・リソースを採用するようになってい していることを認識することが往々にして起こります。 ます。重大な局面で厳しい納期に直面する多くの開発 ITリーダーがこの事実を知るようになったら、事業部 者は、 社外のインフラストラクチャ・プロバイダーからの 門が社内リソースを飛び越えてクラウド・プロバイダーを エンドユーザーとITのどちらにも プロセッシング・リソースとストレージ・リソースを検討して、 利用した理由を調べ、 新しい案をテストしたり、新サービスを展開するケース 妥当な方向性を定義する必要があります。多くのCIO もあります。彼らには、IT部門が稟議書を出して従来の は、 パブリック・クラウド・プロバイダーに対する社内オプ サーバーとプラットフォームを実装するまで待つ時間も ションが充分ではないと感じています。そのためITは、 財源もありません。Technavioのアナリストは、 アプリケー このようなサービスに対するユーザー需要に抵抗するか、 ション開発を含む多くの需要要因のために、今後2014 事業部門がより安全な準拠手段でこうしたサービスに 年までに世界的なIaaS(Infrastructure as a Service) アクセスできるようにする方法について責任を持って検 市場が48パーセントのペースで増加するものと予想し 討するか、いずれかの対応方法を選ぶことができます。 ています。 最近では企業が後者のオプションを選択することが 一方、 IT部門では、 社内のインフラストラクチャをWeb 一般的になっていますが、 この場合には、IT部門が企業 上で有効にするパブリック・クラウド・プロバイダーとの予 に対するパブリック・クラウド・プロバイダーの情報センター 期せぬ競争への対応を強いられています。多くの企業 としての役割を担うことができます。CIOは、 リスクを がIT部門ではなく社外のプロバイダーを使用する理由 調節し、適切に監視された手段でサードパーティのサー の1つに、多くのパブリック・クラウド・サービスが提供する ビスを購入できるようエンドユーザーが使用できるプロ セルフサービスが挙げられます。 「社内のIT部門は、今後 セスとメカニズムを構築することに責任を持ちます。 何らかのセルフサービス・メカニズムを開発することが ITの主要責任は、適切なデータ制御の配備を確認するこ 不可欠になります」 とコーエン女史は指摘します。 とです。さらに重要なことは、 パブリック・クラウド・プロバイ Technavioでは、 プライベート・クラウド・サーバー市場が ダーにプッシュされるエンタープライズ・データが必要な 現在総合年間比率12.7パーセントで拡大しているといい 場合に安全な手段で素早く戻せることを確認することが ます。 あります。 従って、CIOは異種混合のクラウド環境を統合管理し さらにIT部門では、 アプリケーション・プログラミング・ て運用効率とセキュリティを強化し、優れたガバナンス インターフェースを使用して、 パブリック・クラウド・アプリ を保証する必要性に迫られていますが、 ここでクラウド ケーションと社内資産の間の統合ポイントを確立する 連携が有益になります。 クラウド連携・フレームワークを 可能性を検討することができます。 使用すると、 社外および社内の複数のクラウド・コンピュー ティング・サービスの配備と統合管理が可能になります。 この場合、以下の3つの基本的な接続を行う必要が あります。 プライベート・クラウドとプライベート・ クラウドの統合 プライベート・クラウド・イニシアチブを推進するほとんど ス ポ ン サ ー: •パブリック・クラウドからプライベート・クラウドへ の部門は、 これを部門レベルで行っています。ほとんど •プライベート・クラウドからプライベート・クラウドへ の場合、 クラウドの実装はデータ・センターへの投資を統 •パブリック・クラウドからパブリック・クラウドへ 合して、 リソースの活用を最適化するための仮想化イニ シアチブを基盤にしています。結果的に、 フォーチュン 1000のほとんどの企業では、成熟段階が異なる複数の クラウド環境が存在する状況になっています。 技術資料 クラウド・コンピューティング 6 現在では、社内プライベート・ クラウドプロファイリング クラウドへの 準備状況を 確認して みましょう ション・ポートフォリオを見直して、 クラウドのスプロール化の主要 クラウドの拡大 対策として、ITサービス管理原則 クラウドの拡大予想の詳細を確認す るには、下のグラフィックをクリックし てください。 を採用して、厳格に適用するとい うコンセンサスが広まっています。 これにより、企業全体で共通 したアプローチを使用して、Web ベースのクラウド・サービス提供 クラウド 各アプリケーションをどこに配置し、 の 従来のDCトラフィック クラウドDCトラフィック していますか? クラウド・サービスの利用 2010年 行すべきか、それとも、 マネージド・ 2015年 しかし、 このデータ・センター・ トラフィックはどこから来るのでしょうか? 2015年まで 0.8 ZB パブリック・クラウドと パブリック・クラウドの統合 クラウドの構築 CIOがクラウド連携戦略を策定 両方とも する過程で、特定のベンダーや ここから開始 るような状況を回避することが の合計データ・センター・ トラフィックが、Web、Eメール、 内部VoDなどのセンターからユーザーへのトラフィック・ データ形式に含まれます。具体的には次のとおりです。 部門はデータ・ポータビリティを ます」 とセバスタ氏は説明します。 ケーション決定フレームワークを作 4.6クワドリリオン 件のEメールの送信。 1.8クワドリリオン ページのwebペー ジ閲覧。 230トリリオン 枚の写真を Facebookにアッ プロード。 99トリリオン 分のYouTube動画 の視聴。 しかし、 これは2015年に予想される世界的なデータ・センター・ トラフィック量の17パーセントにしか過ぎません。 ることで、そこからソリューションが 構築できます。」 共通フレームワークには、 パブ 17% リック・クラウド環境においてどのタイ プのアプリケーションとデータを許 それでは残りのデータはどこから来るのでしょうか? 一部は、 レプリケーションやデータベース間リンクな どのDCからDCへのトラフィックからのものです。 確保する手段を求めています。 しかし、大部分はストレージ、稼働データと開発デー タ、認証などのデータ・センター内トラフィックからの ものです。 可するか、 また、規制とコーポレート・ コンプライアンス要件に従うために どのアプリケーションとデータを 7% CIOは、受けているサービスに不 76% 満を感じる場合には、 データを別 のクラウド・プロバイダーに移動 サービスとして実装するかを検討し 「最初に検討すべきことは、 アプリ サービス・プロバイダーに縛られ 望まれます。その結果、多くのIT なります。パブリックPaaSに構築す べきか、SaaSプラットフォームに移 ます。 やクラウドの構築を計画 ションを構築すべきかという問題に べきか、 プライベートPaaSに構築す 1.1 ZB を行う上でもこれが有効になり クラウド・サービスの利用 基幹アプリケーションとなるかを判 「最終的には、 どこにアプリケー 4.8 ZB ます。さらに、社内クラウドの統合 扱うために企業にとって中核となる 断します。 拡大 世界的なデータ・センター (DC) ・ トラフィックは、2010年から 2015年にかけて4倍に拡大する一方、 クラウド環境のデータ・センター・ トラフィックは 同期間で12倍に拡大するものと予想されています。 能力を設計できるようになってい どのアプリケーションが機密データを ファイアウォールの内側に置くかに ついてのガバナンス・ガイダンスを 出典:Ciscoグローバル・クラウド・インデックス 含める必要があります。さらに、管理 できるようにすることを望んでい ます。 現在、 クラウドは歴史が浅いため、広く受け入れられ た一般的なパブリック・クラウド基準が存在しません。 しか とモニタリングのリソースをどのよう に共有・最適化して透過性を確保し、 すべてのクラウド環 境を通じた統合を促進するための洞察を提供する必要 があります。 し、 ほとんどのクラウド・アーキテクチャはWebを中心に Deloitteのテクノロジー、 メディア、 電気通信セクター 焦点を合わせているため、APIを比較的簡単に開発して 向けセキュリティとプライバシー・プラクティスを統括する このようなポータビリティを手に入れることができます。 イフラン・サイーフ氏は、 あらゆるクラウドの実装において 総合的な戦略を定義することが不可欠だと考えていま ベスト・プラクティス ス ポ ン サ ー: す。さらにユーザーは特に規制へのコンプライアンス、 セキュリティ、 リスク管理に関する責任を理解し、 どこに クラウド連携はまだ新しいコンセプトです。それでも、 境界線を引くか、 どのような要件があるか、契約に適切 各種のエンタープライズ・クラウド・コンピューティングが に組み込むにはどうしたらいいかを検討する必要があり 2桁ペースで拡大していることを考えると、CIOがこれら ます。 の環境を管理するための統合フレームワークを確立す ることは不可欠です。 Cloud Technology Partnersの設立者兼主席アー キテクト兼テクノロジー・オフィサーであるエリック・セバス タ氏は、 これまで顧客のアプリケーション開発フレーム ワークの構築をサポートしてきました。顧客は、 アプリケー 「これらのサードパーティ ・ソリューション・プロバイダー をテストして、 プロバイダーが謳っている機能を備えて いること、求める要件を満たしていることを確認する手 段を講じる必要があります」 とサイーフ氏は指摘します。 「扱うデータがそれぞえの企業やその顧客に関するデー タであることから、 最終的にはCIOの責任となります。」•
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