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ホワイト ペーパー
データ仮想化による M&A の推進
M&A の課題
合併と買収(M&A)は現在のビジネス環境では頻繁に行われています。M&A を実施するこ
とで企業はビジネスを拡大し、コストを削減し、その他多くの相乗効果を得ることができます。
これらの利益を実現するためには、2 社の IT 環境の統合を成功させる必要があります。
複数の IT 環境の統合は大がかりな取り組みです。対応が必要な主な領域は次のとおりです。
•
ビジネス インテリジェンス:合併企業のビジネス パフォーマンスのビューを一体化する
•
マスター データ管理:クロスセルへの扉を開くと同時にコストを削減する
•
ビジネス プロセスの自動化:重複している取引上のアクティビティを調整および最適
化する
•
デスクトップ IT:統合後の従業員の生産性を上げる
•
IT 運用:信頼性/可用性/拡張性のサービス レベル契約とコスト節約を実現する
このホワイト ペーパーでは、ビジネス インテリジェンスおよびマスター データの IT 統合に
関する課題を、データ仮想化を使って解決する方法をご紹介します。また、データ仮想化を
利用して、統合と合理化プロセスにともなう運用中断を最小化する方法についてもご紹介し
ます。
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データ仮想化の概要
データ仮想化とは、情報へのアクセスをシンプル化する、俊敏性に優れたデータ統合方式
です。
データ ウェアハウスと ETL によるデータ統合や ESB と FTP によるデータ レプリケーション
などの従来の統合アプローチと異なり、データ仮想化は余分なコピーを必要とせずに、オン
デマンドで、さまざまなソースからデータを取得します。
この合理的なアプローチを使用すれば、企業は、はるかに少ないリソースで、増え続ける
データからより速く、より多くの価値を引き出すことができます。
データ仮想化を使用する理由
ビジネス ユーザがある場所に移動して、必要なすべての情報を、好きな方法で、好きなとき
に得られる場合、ビジネスにはどのような影響があるでしょうか。
また情報がなくても、ほんの数日で簡単に手に入れることができるとしたらどうでしょうか。
その影響は計り知れません。利益が向上し、 リスクが軽減され、 従業員はさらにやる気を
起こします。
実現の可能性
これは実現可能で、実際 Pfizer、Qualcomm、NYSE Euronext およびその他多くの企業が
データ仮想化を使ってビジネスの成果を大幅に改善し、年間数百万ドルものコスト節約を実
現しています。
データ仮想化を使うと、情報アクセスをシンプル化しつつ、同様のビジネス成果を実現するこ
とができます。
データ仮想化のメリット
データ仮想化には、いくつかの重要なメリットがあります。
•
より優れたビジネス上の意思決定:あらゆるデータを活用することで、ビジネス上有
意義な情報を引き出すことができます。あらゆるデータに、利用者が見たい形で瞬時
にアクセスできます。
•
俊敏性の向上:常に変化する分析やビジネス インテリジェンスのニーズに、より迅速
に対応できます。従来のデータ統合に比べ、スピードが 5 ~ 10 倍向上します。
•
コストの削減:データ レプリケーションが行われないため、50 ~ 70 % 削減できます。
データ仮想化によってデータが統合され、すでに投資したサーバやストレージの使用
率を向上させることができます。データ仮想化のシンプル化されたアプローチにより、
複雑さが軽減され、コストが削減されます。
•
IT の効率性の向上:Cisco Data Virtualization Suite にはオートメーション ツールと
使いやすいインターフェイスが用意されているため、IT スタッフの生産性と効率性が
向上し、データをビジネス ニーズに合わせてカスタマイズしたり管理したりすることが
できます。
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データ仮想化を使用した統合ビジネス インテリジェンスの実現
優れたビジネス インテリジェンス(BI)は、今日、それを実現するデータ仮想化とともに、基本
な要件となっています。2 社を合併した場合、各企業のビジネス インテリジェンスを維持しつ
つ、全体の統合インテリジェンスも提供する必要があるため、BI のサポートに必要なデータ
統合は困難を極めます。
シスコ製品を使うことで、ビジネス データを仮想化し、両社の元のソースに含まれるデータが
一体化されたビューを BI アプリケーションに提供することが可能になります (図 1 を参照)。
Cisco Data Virtualization では、ソース データを移動したり統合されたリポジトリにデータを
読み込んだりする必要がないため、データの提供に必要な時間が大幅に短縮されます。
データ仮想化アプローチはコスト効果にも優れ、新たに合併された 2 つの企業の可視化実
現に最適です。
図 1. 合併された企業の BI の統合
BI 統合プロジェクトの完了後も、合併した企業が新しいソースの追加、既存のレポートの拡
張、または新たな要件への対応を行うときに、Cisco Data Virtualization を使ってソリュー
ションの実行とコスト削減をさらに迅速に行うことができます。
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データ仮想化を使用した統合マスター データの実現
マスター データ管理は現在の IT において十分に理解されている要件ですが、2 つの異なる
マスター データ セットを結合する場合は重要性が高くなります。これは特に、合併したそれ
ぞれの企業の既存の顧客に対してクロスセルを行う場合に重要です。どの顧客が重複して
いるかを確認できるまで、対象とすべき顧客を特定できません。
特に重要なものとして顧客マスター データがあります。ここでは、Cisco Data Virtualization
により顧客マスター データを統合する方法を詳しく説明していきます。
Cisco Data Virtualization は顧客マスター データを 2 つの迅速かつ効果の高い方法でサ
ポートします。CIS Discovery を使うと、データおよびそれらの関係を簡単に見つけ出し、理
解することができます。CIS Discovery を使えば、重複している顧客と販売機会をほんの数
日で特定できます。基になるデータと関連システムが完全に統合されていなくても、セールス
チームには新たな情報がもたらされます。
Cisco Information Server(CIS)はマスター データを仮想化することができ、合併された企
業の仮想 MDM ハブを作成できます。さまざまなシステムから結合された物理レポジトリに
マスター データを移動したり、企業 A のハブから企業 B のハブにすべての顧客マスター
データを移行したりするのではなく、CIS を使って 2 つのソース システムに接続し、両方の
企業に仮想マスター データ レイヤを提供できます。企業 A または B のぞれぞれ、あるいは
A と B の合併後の企業のアプリケーションは、必要となる顧客マスター データを新しい仮想
レイヤで参照できます (図 2 を参照)。
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図 2. 合併された企業の顧客マスター データの統合
長期的には、マスター データにさらなる合理化が必要となり、また一元化されたハブによる
物理的な統合も必要となる可能性があります。しかし、仮想データ レイヤを用意していれば、
ビジネスを適度なペースで継続できます。
Cisco Data Virtualization ソリューションを顧客マスター データに利用した場合、製品、ベン
ダー、勘定科目、国コードなど、他のクラスのマスター データにも利用することができます。
データ仮想化を使用した重複システムの合理化
合併した企業は、同様のシステムや既存のシステムの長期的な合理化戦略を決定する必
要があります。このような意思決定が行われると、Cisco Data Virtualization は実行リスク
をさまざまな方法でシンプルにし、排除します。
類似または重複する複数のシステムを合理化する場合は、Cisco Information Server を
使ってすぐにシステムをフェデレーションし、分離しているソース システムのデータ ビューを
仮想的に統合してアプリケーションに提供できます。
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重複システムの 1 つを停止すべき時期が来ると、Cisco Data Virtualization は移行を安全
に行うためのツールとなります。必要なのは、アプリケーションにデータを提供するシスコの
ビューとデータ サービスの再設定だけです。停止したシステムから使用中のシステムへの
データ移行が完了すると、アプリケーションに影響を与えることなく、停止したシステムを切
断できます。この迅速で簡単な低リスクのアプローチを、すべての重複システムが停止され
るまで繰り返し利用します (図 3 を参照)。
図 3. データ仮想化を使用した重複システムの移行と停止
システムが似ていても、一方のシステムが対応していない特定の地域や、顧客セグメントに
もう一方のシステムが対応しているなど、さまざまな理由で合理化できない場合は、(前述の
フェデレーションと分離ではなく)データのみのフェデレーションを Cisco Data Virtualization
で実現できます。これにより、これらの異なる基本システムを一元的に、無期限に稼働させ
ることができます。
Cisco Data Virtualization の導入による 2 つの IT 環境の統合は、今後の M&A アクティビ
ティを促進および迅速化するための基盤となります。
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まとめ
データ仮想化を活用すれば、買収した企業のデータ ソースを簡単かつ迅速に低リスクで取
り込むことができるため、変化を続ける M&A 環境への対応にも役立ちます。Cisco Data
Virtualization はビジネス インテリジェンスとマスター データの IT 統合の課題に対応し、統
合および合理化プロセス全体で運用の中断を最小化できます。
データ仮想化の活用により、収益拡大やコスト削減などの統合ビジネス目標、およびその他
多くの運用上の相乗効果を迅速かつコスト効果の高い方法で実現することができます。
Printed in USA
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