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【2006/成果発表】プロジェクトNo.23・植物と動物のコミュニケーションに関する基礎研究
・担当教員名 櫻沢繁, 塚原保夫, 川口聡
植物の生体信号を利用したインタフェースの開発のための基礎研究
The basic research for development of an interface based on biosignal from plants.
氏名 小林洋介 Yousuke Kobayashi
Name
榎本洸一郎 Kouichirou Enomoto
小原大輔 Daisuke Obara
竹中大地 貝塚享之 Daichi Takenaka
Takayuki Kaizuka
背景と目的
人間が植物とコミュニケーションをとろうとした際に、植物は人間が認知できる外部へのコミュニケーションの手段
を持っていないため困難である。そこで我々は植物とコミュニケーションを試みるために植物の生体信号である葉面
電位に着目し、その葉面電位を利用したインタフェースを開発するための基礎研究を行うことにした。
実験
実験の対象:ポトス2体
必要機材 :2枚の皿電極
ph8近傍のペースト
オシロスコープ
実験の条件:2枚の皿電極間の距離を1cmとして電極間の電位差 を計測する。
貼付ける皿電極の位置、設置場所、測定する時間帯
などの条件を同じにして温度、湿度の変化の少ない環
境で植物の葉面電位を計測する。
通常の状態で
電位の計測を
始める。
開始から5分
後に刺激を与
える。(この
場合はLED光
による刺激)
実験方法
場
:通常状態からLED光源(赤、青、赤+青)を照射した
合と水刺激を与えた場合の反応の違いを見る。
刺激を与えてから10分後にLED光による
刺激を与えることを止め、さらに10分
間様子を見て刺激を与えること止めるこ
とでどのような反応が起きるかを調べる
。(水刺激の場合はここで計測終了)
5分経過
開始
15分経過
25分経過
結果と考察
通常状態の周波数 0.06〜0.08Hz, 通常状態を1とした時の周波数の倍増度
2
1.8
1
1.6
1.4
0
1.2
1
-1
0.8
0.6
-2
0.4
0.2
(Vsq)
(Vsq)
0.0006
(Vsq)
0.0005
0.004
0.010
0.0004
刺激
通常状態
赤色LED
青色LED
赤+青色
LED
水
通常比
1
0.63
1.27
1.57
0.5
0.003
0.0003
0.002
0.0002
0.005
0.001
0.0001
0.0000
0
0.015
0.005
0
1
2
3
(Hz)
4
5
0.000
0
1
2
3
(Hz)
4
5
0.000
0
1
2
3
4
5
図.各刺激における周波数の変化
(Hz)
青色LED光と赤色+青色LED光の方が赤色LEDより周波数が2
〜10倍高い値を示した。また電位についても青色LED光の方
が赤色LED光より消灯直後に大きな変化が見られた。水刺激
は刺激を与えた直後から2分程度の間、LED刺激に比べて電
位差が大きく水刺激においても反応が見られた。
赤色LED光は通常時より低い周波数となり、青色LED光の場
合は通常時より高い周波数となるが、赤色+青色LED光の
場合は通常時よりも高い周波数となるため赤色LED光より
青色LED光の方が影響が強いと思われる。水刺激の場合、
周波数は通常時の約0.5倍となった。しかし、電位差は約
20倍の値を示した。これより、それぞれの刺激に対する反
応の違いが明らかだったのでインタフェースの開発に利用
できると考えられる。