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Long Now とは今という時間を長く捕らえるという意味がありますが、Big Here はここという
感覚を広く捕らえるという意味があり、これらは非常によく似ています。例えば『貴方は今ど
こに居ますか?』と質問された時、どう答えるでしょうか?『このパネルの前』?『大学』?
『函館』?『北海道』? ここ という感覚を広くする事により、視野が広がります。また、
現在住んでいる地域の事を函館・北海道と捉えるのではなくアジア・地球と考えると、どうで
しょう?韓国の人々や地球の裏側のブラジルの人々がちょっとだけ身近に感じる事が出来たと
思います。 この体験が一瞬だけで終わっては勿体無いと私達は考えています。身近に感じた
からこそ意識できる事は人それぞれでしょう。Big Here の考えを象徴させるために、とある標
識を考えだしました。普通の標識であれば東へ向かえば○○、西へ向かえば▲▲といった指示
があります。しかし、東へ向かっても " ここ " 西に向かっても " ここ " という、" ここ " を広く
捉えるイメージを標識に込めました。この標識のデザインは、下で紹介しています [ はこだて
民族芸術祭 ] のブースでも利用しました。
How do you answer the question is "where are you?". "I'm front of this panel"? "I'm in
university."? "I'm in Hakodate."? "I'm in Hokkaido."? To spread sense of "here" makes a large
field of vision. So we make sign post symbolizing Big Here. The sign post show all directions
are here. The sign post is used in WMDF.
2009 年 8 月 7 日から 13 日、函館元町公園にて、はこだて国際民族芸術祭(WMDF)が開かれました。世界中
の音楽と舞踊が見られるこのイベントは、民族芸術祭としては国内最大級となります。過去の文化に感謝し、未来
に対して責任をもつという Long Now をコンセプトにした祭りとなっており、私達はスタッフとして参加しました。
別パネルにもありますが、私達プロジェクトは Long Now から瞑想という答えに行き着きました。様々な瞑想の
動画を集めブースの中でそれらを見てもらう事により、瞑想の幅広い価値観や時間のゆっくりとした捉え方を感じ
てもらえると考えました。
ブースの中は電気をほぼ使わず、真っ暗な状態でフォトフレームを上から吊り下げて瞑想動画を再生しま
した。暗くしたのは、瞑想のイメージをつけやすくする為です。また、下には LED ランプを数個置き、子供
には LED ランプの作り方に関するパンフレットを配布しました。その他 Long Now に関するパンフレットも
作成し、芸術祭に参加した人に配布しました。 パンフレットは芸術祭パンフレットと共に配布した為、
Long Now について知ってくれた人は増えたはずです。しかし実際にブースの中まで足を運んでくれた人は
数少なく、子供は沢山いた為 LED ランプの説明を出来たのですが、瞑想動画を見ていく人数は1日平均10
組程度と予想を下回る結果となりました。 Long Now を伝えるために瞑想動画という結論は少し飛躍して
いる事、動画を流すには部屋が狭く暗すぎたといった反省が挙げられました。そこで今回の発表にはパネル
を複数配置すると共に、プロジェクトメンバーへ質問できるような体制を取る事となりました。