プロジェクト報告書 Project Report 提出日(Date) 2014/01/15 フリンジジャパンプロジェクト Fringe Japan Project 1010244 成田陵亮 Ryosuke Narita 1. 背景 我々フリンジジャパンプロジェクトは発足から 2 年目の 2. 芸術に関わることであればジャンルは問わない 3. ボトムアップ形式のイベントである プロジェクト学習である。今回私達がプロジェクト学習で 1,日本であるイベントのほとんどが出演者として参加す することは海外で有名なフリンジフェスティバルを日本国 るためには資格審査を通り、プロとアマチュアで区別され 内に浸透させ、日本で何故フリンジフェスティバルが有名 るのに対しフリンジフェスティバルはプロとアマチュアを にならないか考え、日本で浸透させるためにはどのように 全く問うことがない。フリンジフェスティバルの運営に申 フリンジフェスティバルを改案すればよいか考えることで 請さえすれば誰でも参加することができる。 ある。そのためにフリンジジャパンプロジェクトは函館で 2, 芸術に関わることであればジャグリングでも手品でもバ フリンジフェスティバルを 11 月 2 日から 11 月 9 日の一週 ンド活動でもジャンルを問われることはない。かつて日本 間にわたって開催することにした。フリンジジャパンプロ でフリンジフェスティバルとして行われたイベントは多々 ジェクト1年めである 2012 年に開催されたフリンジフェ あったが、それらはダンスフリンジフェスティバルであっ スティバルは参加人数 100 人の、二日間に渡って開催され たり、ミュージックフリンジフェスティバルであったりと たものであったが、私達はそのイベントの規模を拡大して 1ジャンルのものに限定しており、本来のフリンジフェス 本格的なフリンジフェスティバルを開催することにした。 ティバルとは違うところがあった。 2. フリンジフェスティバル 3,従来のイベントが出演アーティストにオファーをかけて、 海外ではとても盛んに行われ、認識も深いフリンジフェ そこから資格審査などをして出演者を減らしイベントをか スティバルであるが、日本で開催されることはとても少な たちづくっていくトップダウン形式のイベントであるのに く、知名度が低いのが現状である。私を含むプロジェクトメ 対してフリンジフェスティバルは運営がすることは登録フ ンバーもフリンジジャパンプロジェクト結成当初、誰一人 ォームを用意してイベントを宣伝するだけ、興味をもった としてフリンジフェスティバルについての理解と認識がな アーティストが登録しフリンジ運営にくっつき参加者が増 く、フリンジフェスティバルを函館で行うためにはまず着 えていくボトムアップ形式のイベントであるということで 手すべきだったことはフリンジフェスティバルについての ある。 理解と認識を高めることであった。私達はフリンジフェス 私達はこのフリンジフェスティバルを日本で開催するに ティバルについて知るために、フリンジジャパンプロジェ あたってどうすればよいか、成功させるためにすべきこと クトの担当教授であるイアン・フランクに話を聞くことに を模索し実行していくことになる。 した。彼はフリンジフェスティバル発祥の地であるイギリ 3. チーム分け ス・エディンバラに在住していたことがあり、実際にフリ 私達はイベントを開催するために必要な作業をブレイン ンジフェスティバルに参加したことがあった。彼は実際の ストーミングし書き出し、開催日である 11 月 2 日に向けて フリンジフェスティバルの様子を知っており、またガイド スケジュールを作成した。その際にイベント参加者との交 ブックや新聞の切り抜きなどフリンジフェスティバルにつ 渉や取引とイベントに必要なデザイン成果物の制作が密に いての資料も豊富に手にしていた。彼からの話を聞いてわ なることが予想できたので、イベント開催に向けて作業を かったことは 一環して分担するため 8 人いたフリンジジャパンプロジェ 1. プロとアマチュアを問うことはない クトメンバーを2つのチームに分けることにした。デザイ ンチームとプロデュースチームである。デザインチームに 2, チラシ はイベントを開催する上で必要になる宣伝媒体であるフラ フライヤーを持参しフリンジフェスティバルについて説 イヤーやチラシ、ポスター、ガイドブックといったもののデ 明すると同時に 11 月 2 日から 11 月 9 日に函館市内でフリ ザイン。またスタッフ T シャツやイベント会場に設置する ンジフェスティバルを行うということを告知し、参加を呼 垂れ幕やのぼり等のデザインを手がける。プロデュースチ びかける目的ではこだてフリンジフェスティバルのチラシ ームは出演アーティストや会場オーナーとの打ち合わせ、 を持参して許可を得たお店に掲載してもらった。フリンジ 交渉またイベントに向けたスケジュール調整や事務作業を フェスティバルを函館の人に知ってもらい、興味を持って 行う。デザインチームは常に成果物を制作するため、363 等 もらうための最初の活動であった。 の mac 教室で作業を行うことが多く、プロデュースチーム 3, ポスター は院棟のシアンスペースで作業をすることが多かった。メ イベント参加者を募集すると同時にはこだてフリンジフ ンバーを2つに分けた段階ではまだプロジェクトリーダー ェスティバルを函館市内に宣伝する目的で 8 月に印刷し、 はおらず、チームを分け、少しした後にプロデュースチーム 函館市内にある飲食店やクラブハウスなどといったイベン からリーダーが選ばれることになる。 ト会場、施設に 1500 枚以上配布した。載せた情報はフリン 4. デザインチーム ジフェスティバルの携帯電話番号、メールアドレスといっ デザインチームには先述した通り、宣伝媒体やイベント たフリンジジャパンプロジェクト運営への連絡先の他に 8 を開催する上で必要になるデザインを全て手がけてもらっ 月の段階でフリンジフェスティバルへの出演が確定してい た。デザインチームが手がけたデザインは以下のとおりで るアーティストと会場の情報を載せた。8 月時点での情報を ある。 載せることで、函館の人にどんなイベントを開催するのか 1. フリンジフェスティバルを第三者に知ってもらう を伝えるつもりで制作した。ポスターの制作にはプロジェ ためのフライヤー クト担当教員以外の方にも指示を仰ぎ、プロジェクト担当 2. イベント参加者募集のためのチラシ 教員とプロデュースチームを交えたメンバー全員で何度も 3. ポスター 確認し、訂正してつくっていった。 4. ガイドブック 4, ガイドブック 5. ロゴデザイン 10 月中旬には全ての参加者や会場が一覧として出揃い、 6. のぼり、垂れ幕、看板 ガイドブックを発行できる段階にきた。ガイドブックを見 7. スタッフ T シャツ ればどこで、どんなジャンルのイベントがいつやっている 8. のか一目でわかるものを目指して制作した。ガイドブック 名刺 以下ではデザインチームが作った成果物をどのように活用 には駐車スペースや場所、営業時間といった会場の情報詳 したかを述べていく。 細に加えてどんなジャンルでどんな活動をしているかとい 1,フライヤー った参加アーティストの情報詳細、フリンジフェスティバ フリンジフェスティバルを知らない人にフリンジフェス ルについての説明を載せた。ガイドブックは誤植を最小限 ティバルを知ってもらうためのフライヤーである。ジャン にするためにメンバーで何度もチェックした後、仮段階で ル、アマチュア、プロ不問であり誰でも登録すれば参加でき あるプロトタイプを PDF 形式にし、アーティストや会場オ るというフリンジフェスティバルの概要を図とイラストで ーナーにメールで送信して確認してもらった。また訂正し 可視化し、一枚の紙に収めることに成功した。イベント参加 てほしい箇所があればメールで連絡してもらい訂正して印 者を募集するためにはまずフリンジフェスティバルのこと 刷に踏み切った。印刷されたガイドブックはイベント当日 を知ってもらう必要がある。デザインチームの手がけたフ にイベント会場に配布するものの他に、未来大学学内や函 ライヤーを持参してデザインチームとプロデュースチーム 館市内の施設、お店にも配布して宣伝に協力してもらった。 で函館市内を周り、イベントに参加してくれそうな方にフ 5, ロゴデザイン リンジフェスティバルを説明して周った。 はこだてフリンジフェスティバルのロゴデザインは 5 月 から 7 月末にかけて制作した。ロゴデザインの制作にはプ スティバルを通して函館の街の力が見える」ようなイベン ロデュースチーム、担当教員に加えて他数名の教授の協力 トにしたいというところに落ち着いた。函館にはアーティ を仰いだ。メンバー全員でロゴデザインを考えるためのワ スト活動をしているが芽が出ない人がたくさんいる。そん ークショップに参加し、ロゴデザインについての理解を深 な人達が私達のフリンジフェスティバルを通して注目され めた。またメンバー全員で「はこだての街のちからが見える るようになってほしいという願いをこめた。そんなテーマ 形」 「見る、魅せる、はこだてで」というテーマに基づいたラ に沿って、キャッチコピーを「見る、魅せる、はこだてで」に フ案を何十枚ともちより、数枚に絞っていった。その数枚に 決定した。キャッチコピーを決めると同時に、私達が運営す 絞ったラフ案からデザインチーム内で会議した上で一枚に るイベントの名称も「はこだてフリンジフェスティバル」に しぼり、それをイラストレーターにてちゃんとしたロゴデ 確定した。西暦を入れる案や函館を漢字表記にする案など ザインにつくりあげた。 が出たが、未来大学の学生が運営するということでひらが 6, のぼり、垂れ幕、看板 なに落ち着いた。 やってるイベントがはこだてフリンジフェスティバルで テーマと名称を決めた後のプロデュースチームは 9 月中 あるということを主張するために使用した。のぼりはロゴ 旬までの間アーティストや会場といった、イベントを開催 デザインを縦に改変したデザインのものを用いて、50本 するにあたって必要な人材を集め、確保することが主な仕 ほど用意した。用意したのぼりはイベント期間中、会場の前 事となった。本来のフリンジフェスティバルは登録するた と会場内に設営した。ガイドブックを見て会場に来た客が めのフォームを準備してイベントを宣伝するだけだが、海 のぼりを見ることでフリンジフェスティバルの会場を認識 外と違ってフリンジフェスティバルの認知度が低い日本で することができる。垂れ幕は会場の飾り付けに用いた。2 日 はその方法ではイベント参加者がうまく集まらず、成功し 目に五稜郭アイリッシュパブエーリーズで行ったプチフリ ないと考えた。なので登録フォームを設営し有志で募るの ンジと 9 日にあるイベントフリンジラストパーディにて使 と他に、こちらからアーティストや会場にオファーをかけ 用した。看板は会場の前に出してはこだてフリンジフェス る必要があると考えた。イギリス、エディンバラのフリンジ ティバルをアピールする目的と会場の飾り付けに用いた。 フェスティバルが完全なボトムアップ形式のイベントであ 7,8, スタッフ T シャツ、名刺 るのに対して私達は半ボトムアップの形式ではこだてフリ スタッフ T シャツはイベントの司会、設営、裏方をする際 ンジフェスティバルを運営することにしたのだ。 にプロジェクトメンバーで共通のユニフォームを揃えて着 募集締め切り 用した。デザインにはロゴデザインを改変して使用した。名 イベント出演者を募るにあたって締め切りをふたつ設けた。 刺はアーティストや会場オーナーといったイベント参加者 7 月中旬の第一次締め切り、10 月頭に設置した最終締め切 と取引きするのに用いた。 りである。7 月中旬までに募集してくれたアーティストと会 5.プロデュースチーム 場はポスターに情報を載せて 8 月に 1500 枚配布した。 プロデュースチームはイベント参加者との交渉、予算の 連絡手段 管理、スケジュールの管理、イベント情報の管理といった事 プロデュースチームがアーティストとの連絡に用いた手段 務的な活動を主とした。 はメールと携帯電話である。携帯電話はワーキングスペー まず最初に今回函館でかいさいするフリンジフェスティ スから落ちた費用を用いてプリペイド式の携帯電話を用意 バルの名称とキャッチコピーを決めることにした。イベン した。5月~7月はメールを用いて連絡することが多かっ トの名称とテーマを決めないことにはデザインチームのあ たが、ポスターを配布した8月以降はアーティストとの連 らゆる作業が停滞し、スケジュールに遅れが生じてしまう 絡がより密になっていき、携帯電話を用いて連絡すること からである。名称とキャッチコピーを決める際に私達がど が多くなった。イベントが近づいてくると、メールや携帯電 んなイベントにしたいかを話し合った。話し合う際函館が 話だけではなく、直接会ってお互いの顔を確認し、フリンジ どういう街かを会議して、函館についてのブレインストー フェスティバルについて再度説明し、理解を深めてもらっ ミングを行った。そうした話し合いの結果、 「フリンジフェ た。 プロデュースチームの仕事はイベント参加者とアポを取 アーティスト、スタッフの移動用のタクシーを手配 り、会って打ち合わせや交渉することが主であったが、それ アーティスト、スタッフの移動用のタクシーを手配した。事前に とは他にイベント開催に向けたスケジュール調整やスポン 関係者へのタクシーの手配を割り当てて、無駄に経費の掛から サーを集めるための書類作成、も含まれていた。11 月 2 日か ない取り組みを行った。5000円までのタクシーチケットを用意し ら 11 月 9 日のイベント期間中に向けてアーティストと会 て、移動費用に使用した。タクシーの手配には、大きな機材を 場の情報を集めてリスト化したが、そのリスト化の際には 使用するときにはジャンボタクシーを2台を使用しての荷物の運 グーグルドライブを用いた、グーグルドライブを用いてそ 搬もあり、多くの経費が掛かった。 のリストを基にしてデザインチームにガイドブックやポス イベント期間中の目印となるのぼりの設置 ターを制作してもらった。 イベント期間中の目印となるのぼりの設置を行った。のぼりの 宣伝活動 設置にはジャンボタクシーを使用して、イベント会場となる所を フリンジフェスティバルを宣伝するために用いたのはポス 回った。のぼりの土台には倒れないための重りとして水を使用 ター、チラシ、フライヤーに加えて HP,twitter,facebook があ するのだが、会場に行ってから入れるのでは迷惑になるのでは る。プロデュースチームの中で twitter と facebook を毎日更 ないかと考え、事前に車に積み込む前に未来大学で水を入れ 新する役割を一人に与え、宣伝に活用した。また HP には参 ておいた。また、この会場巡りの時に行く事の出来なかった会 加アーティストや会場情報といったイベント情報が新しく 場には、個別にのぼり設置の作業を行った。またこの時設置し なる度に更新を行った。HP にもたせた役割は宣伝だけでは たのぼりはイベント期間終了後に全て回収した。 ない、アーティストや会場のための登録フォームとしての ガイドブックの配布 機能もつくった。一昨年のフリンジフェスティバルに出演 フリンジフェスティバル開催中のイベント情報を掲載したガイド してくれた方が FM いるかというラジオ番組で MC をやっ ブックをイベント会場や人が多く訪れる場所において配布した。 ていたため、その方に協力してもらい 7 月に FM いるかへ また、初日のぷちフリンジでは、受付でガイドブックを配布し、さ 出演することができた。フリンジフェスティバルの紹介と らには会場となるEILEY'Sの机に置き、五稜郭タワーでのイベン アーティストと会場の募集を呼びかけることができた。イ トの時は、タワーのアトリウムに訪れたお客様に手渡しした。他 ベント参加の情報が出揃いイベント期間が近づいてきた 10 の会場でも、椅子や机にガイドブックを用意した。ガイドブックを 月には函館新聞、北海道新聞の取材を受け、新聞メディアを 多くの方に配布出来たことでフリンジの認知度を高められたと考 使いはこだてフリンジフェスティバルを函館に宣伝するこ えられる。 とができた。また担当教員であるイアン・フランクが NHK 垂れ幕の設置 に招待され、そこでフリンジフェスティバルを紹介するな 垂れ幕を設置した会場は五稜郭のEILEY'S、小春日和、やき ど。インターネットからポスター、新聞、テレビまでありと とりBAR蔵であった。イベント当日の雰囲気に触れて、その場で あらゆるメディアを使用してフリンジフェスティバルを宣 垂れ幕の貼る位置を決めて垂れ幕を設置した。2枚の垂れ幕を 伝した。 会場の目立つ所に貼りつつ、イベントの写真を撮影した際に背 予算 景に垂れ幕が写ることではこだてフリンジフェスティバルのアピ ワーキングスペースから得られる予算だけでは予算が足り ールや、興味をもってもらうことを目的とした。垂れ幕を設置した ない可能性があったので、プロデュースチームは HP でスポ ことでイベントが華やかになったと感じられた ンサーを呼びかけ、募集した。結果スポンサーを得ることは 7.今後の展望 できなかったが、フリンジフェスティバルを継続して開催 今回行ったはこだてフリンジフェスティバルでは1300 するには必要不可欠な存在である。よってスポンサーの募 人の客を動員することができた。これは当初目的としたフ 集は継続していく必要があるだろう リンジフェスティバルを日本に浸透させるに値する数字で 6.イベント期間以降の活動 はないかと予想される。今後ともフリンジフェスティバル イベント期間中と期間後にメンバーがやったことを以下に記述 を日本で開催するためには日本でのフリンジフェスティバ する。 ルの形を考える必要があるだろう。
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