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[ 2012 / 最終 ] プロジェクト No.25 生体情報の福祉利用∼筋電義手の開発∼ 櫻沢 繁
中垣 俊之
戸田真志
筋電位の信号識別
Signal identification of myoelectric potential
佐々木 啓孝
氏名
五十嵐 彩乃
Hirotaka Sasaki
玉川 佳奈
Name
菊地 浩倖
Ayano Igarashi
Hiroyuki Kikuchi
野呂 健人
Kana Tamagawa
岸本 弘太
平賀 大雪
Kent Noro
坂本 勝成
Kouta Kishimoto
katsunari Sakamoto
樋山 貴洋
Daisetsu Hiraga
瀬川 龍司
丸尾 和生
Takahiro Hiyama
田中 圭
Ryuji Segawa
Kei Tanaka
薬師寺 尚也
Kazuki Maruo
Naoya Yakushiji
識別の方法
サポートベクターマシンとは , 観測されたデータを分類する学習アルゴリズムである . 今回 , このサポートベクターマシンを利用し ,
観測された筋電位のデータから「つかむ・つまむ・手首の屈曲・手首の伸展 」の4種類の動きを識別できるようにした . サポート
ベクターマシンは , 学習時に与えられたデータだけではなく , 学習されていないデータに対しても , 識別能力が高い . このことから
動作毎の異なる筋電位パターンに対して高い識別能力があると期待できる .
識別のしくみ
電圧
2ch
2ch
2ch
255
1ch
1ch
t1
t4
t2
2ch
t3
t6
0
t1
t2
t3
t4 t5
t6
時間
t7
t7
t5
1ch
1ch
学習モードに設定し「つかむ」
,
x 軸を1ch, y 軸を2ch とし
「つまむ」動作についても同
例として 2ch の筋電位信号
動作のときの1ch と2ch の
て , それぞれ抽出された値を
様な手順でプロットしてい
で「つかむ・つまむ」動作
筋電位を , 図のように 0 255
x-y 空間にプロットする .
く . すべての動作の筋電位信
の2種類の動きを識別する
の離散的な値に変換し , 一定
号を入力すると図のように
状況を考える .
間隔時間で抽出していく .
なる .
2ch
2ch
2ch
1ch
1ch
1ch
サポートベクタマシンによっ
ここで学習モードが終了し , 学
例えば , 観測されたデータの点
識別の結果をうけて , 義手
て , 境界線が引かれる . このと
習が完了する . 実行モードにし
が図のような位置であるとす
に「つまむ」動作をとるよ
き , 異なる種類の点と点の距離
て , 筋電位を観測したとき , 観測
る . 点は「つまむ」動作の領域
うに指令を送る . 指令を受
が最大になるような線が引か
されたデータがどの領域に入る
に含まれているので , 手の動き
けた義手は , モータを動か
れる .
かによって動作を識別できる .
は「つまむ」であると識別さ
し ,「つまむ」の形をとる .
れる .
センサの利用
実際に行った識別
図を見ると ,1次元空間では識別できない問題も ,2次元空間では
圧力センサを図の位置につけ
識別可能になる場合があることがわかる . このように , 一般的に
ることにより , 人間の触覚を
次元数を増やすことによって , 識別の可能性や信頼性が格段にあ
再現した . モノを「つかむ・
がる . そこで , 今回16ch を使用し 「つかむ・つまむ・手首の屈
,
つまむ」ときの圧力を予め計
曲・手首の伸展 」の4種類の識別を行った .
測し , 実際に義手が「つかむ・
識別不可能
つまむ」動作をとった時 , 計
識別可能
測しておいた閾値を超えると
2ch
動作が停止するよう制御し
1ch
1ch
た.
圧力センサ
触覚