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【2012/最終】 プロジェクト No.21 教育・展示用二重振り子の製作 担当教員 沼田寛 齋藤郁夫 アドバイザー 迎山和司 朝倉俊雄
二重振り子のモデル班・実験班
氏名 三澤良介 川村元太郎 田場盛大 飛田有輝 山本泰毅
Name
Misawa Ryosuke
Kawamura Gentaro
Taba Seidai
Tobita Yuki
Yamamoto Yasutaka
モデル班・実験班の活動
実験班
モデル班
ストロボ撮影
LED を用いた軌跡の撮影
原点を支点とした 剛体棒の二重振り子の動き
暗い場所でストロボスコープで毎分 1200
二重振り子の動きの面白さを展示するため
を再現するシミュレータである。ラグランジュ
回照射、カメラを 0.5 秒間露光することで
に「きれいな二重振り子」というコンセプ
方程式を立て、運動状態の時間的変化を求め
1/20 秒毎の運動の様子の撮影に成功した。
トの下で撮影をした。LED を2番目の振り
る。数値解析には4次のルンゲ・クッタ法を
鮮明に写すために振り子を銀色に塗装した
子に設置することで、二重振り子の不思議
使って近似解を求める。上の画像は 100000
り、ストロボスコープの光が一番上手くあ
な軌跡を美しく可視化することに成功し
回出力した2番目の振り子の先の位置を結ん
たる位置を模索するなど工夫を凝らした。
た。
シミュレータ
y
x
だ軌跡である。
シミュレータと実測の比較
ラグランジュ方程式とは?
ラグラジアン は運動エネルギー と位置エネルギー の差である。
L
T
U
4次のルンゲ・クッタ法とは?
数値計算法の一つで、次
ストロボ撮影した写真から振り子の角度を調
べ角速度を割り出した。上部振り子の角速度
と下部振り子の角速度、角度を要素とし3次
元にプロットした。それを、同じ条件で動か
数が4の 1 段階法。常微
分方程式の近似解を高い
精度で求めることのでき
る方法である。
したシミュレータの結果と比較した。最初の
ステップとして、短い時間の範囲での運動の
様子を実測とシミュレーション結果とで比較
した。
まとめ
前期ではストロボ撮影が可能なことを確認した。さらに後期では、撮影した写真から振り子の角度を調べ、角速度を求めるな
どの解析ができる程度に撮影の精度を上げることに成功した。この結果、運動状態の正確な実測値が得られ、シミュレータと
の比較も行えた。また、今回 LED を用いた軌跡の撮影も成功した。これにより、予備知識がなくても二重振り子の運動の不思
議さが視覚的に理解できる写真が得られたことは、このプロジェクトの大きな成果の1つと言っていい。