プロジェクト報告書 (最終) Project Final Report 提出日 (Date) 2013/01/16 人をサポートするシステムの開発 Human Support Project b1010162 長田昌浩 Masahiro Nagata 車班 (A) Car Group(A) 2. 走行体の選定 自律走行システムをテストするための走行体が必 1 背景 要であるため,グループで話し合った.去年のプロ 自動車はマニュアル車から開発され,その後オートマ ジェクトで前輪とモータが付いていない未完成の走 チック車が開発された.現在はオートマチック車が主流 行体があったため,その走行体を引継ぎ自律走行シ の自動車であり,マニュアル車の割合は減少している. ステムをテストするための走行体とした. オートマチック車はマニュアル車と比べてギアの変更, 3. 必要なタスクの調査 クラッチ操作などの面において運転者の負担を軽減し 自律走行に必要な機能を実際に運転している状況を ている.最近では SUBARU が開発した EyeSight のよ 想像して,人をサポートする機能を列挙した.メン うな運転支援システムの開発が進み,商品化もされてい バー内で話し合い実装するシステムを決定した.実 る.Google 社では自律走行自動車の開発も行われてい 装するシステムを UML 図を用いて開発するのに必 る.これからは自律走行システムが開発されるだろう. 要な過程を考えた.UML 図はユースケース図,ア 2 課題の設定と到達目標 クティビティ図,オブジェクト図,コミュニケー ションズの 4 つの図を作成した.UML 図を作成す このプロジェクトでは電動 4 輪モデルカー(走行体 と呼ぶ)の自律制御を目的とした.自律制御を行うため に,走行体の動作プログラム,制御用コンピュータと走 ることによって必要な部品,及び必要なタスクを可 視化した. 4. スケジュールの作成 行体を接続するための電子回路基板,および画像処理プ メンバー間で話し合いながらスケジュールを作成し ログラムの開発を行う.走行体の動作プログラムは制御 た.今までに未経験のタスクであるため,各タスク 用コンピュータから送られてくる命令通りに走行体を制 にかかる時間を見積もることが出来なかった.その 御することが目的である.電子回路基板は走行体の動作 ため大まかにスケジュールを立てた. プログラムの命令を走行体の操舵用モータ,および駆動 5. 走行体の変更 用モータへ送ることが目的である.画像処理プログラム スケジュールを立ててプロジェクトを進めていたが は走行路を表す 2 本の白線の中心を走行するシステム 走行体の作製に時間がかかりすぎることが予想でき (白線間走行システムと呼ぶ),および走行体が障害物を た.そのため走行体を変更することで対応した.代 回避するシステム(障害物回避システム)の 2 つのシス 替案の走行体をどの走行体にするかをメンバーで話 テムの開発が目的である. し合い,長崎准教授からアドバイスを頂きながら走 3 課題解決のプロセスとその結果 行体を選定した.メンバーと話し合った結果,3 年 前に行っていたプロジェクトの走行体を採用した. 1. プロジェクト定義書の作成 グループメンバー全員でプロジェクトの目的,背 景,期間,スコープなどを話し合った.話し合った 内容をプロジェクト定義書としてまとめ,プロジェ クト定義書を作成した. 6. 電子回路基板の作製 担当した伊藤が経験したことのないタスクであった ため,長崎准教授からの指導を受けながら電子回路 基板を作製した.また部品についてのデータシート を調べて読み,わかる範囲で調べて解決に導いた. 7. FPGA 設計 13. 統合テスト Xilinx Platform Studio を使用して設計を進めた. 全ての機能が接続された状態でコース上を走らせ 前期では使用するマイコンのスターターキットマ た.駆動用モータ,及び操舵用モータの回転量の調 ニュアルを参考にして FPGA 設計の学習をした. 整,ビデオカメラの 2 値化の調整を行い目標の走 後期は走行体を動かすために FPGA 設計を行った. 行を目指した.しかし,走行体の制御が出来ず走行 後輪の駆動用モータの回転,モータの回転速度の変 体をカーブ走行させることが出来なかった.そのた 更,AD コンバータの値の取得,前輪の操舵用モー め,白線検知プログラムは完成したが白線間走行シ タの制御の順番で開発を行った. ステムを完成させることが出来なかった.障害物回 8. 白線検知プログラムの開発 避システムは障害物の前で走行体を自動停止するこ 関連図書や web を利用して,画像を 2 値化するプ とは出来たが,障害物を回避しながら走行すること ログラムを作成した.動画でも同様に 2 値化の処理 は出来なかった.目標であった 2 つのシステムは ができるように実装した.しかし,プログラムを理 どちらも目標のシステムを開発することが出来な 解せず,関連図書や web のプログラムを引用して かった. いたため,処理の方法がわからず,佐藤教授と先輩 にご教授していただき解決した.2 値化した画面の 4 白色の部分を抽出することで白線の座標を求めた. それを元に白線の中心を求め,画面の中心とのズレ を算出するプログラムを実装した. 9. 障害物検知プログラムの開発 白線検知プログラムを元に関連図書や web を利用 し,実装方法を模索した.その後,特定の色を抽出 し,抽出した色がある面積以上になったときに障害 物と検知するプログラムを実装した. 10. シリアル通信プログラムの実装 過去のプロジェクト報告書や Web でシリアル通信 今後の課題 走行を制御出来なかった原因は,操舵用モータの回転 速度を制御できないことである.この問題を解決するた めに,目標値によって操舵用モータの回転速度を動的に 変更することが必要である.制御した値を次の制御に生 かすフィードバック制御を行うことで走行は改善され ると考える.また開発する時間が不足していたことも問 題である.開発にかかる時間の見積もりをたてることが 出来ず,開発にかける時間が不足してしまった.見積も りを立てるために開発に必要な過程の把握,およびメン バーの技術の把握をすることが必要であった. の情報を収集した.そして実装方法を模索してプロ グラムを作成した. 11. マイコンと電子回路基板の結合テスト 5 まとめ 我々のプロジェクトは白線間走行システム,及び障害 マイコンから送られる信号を電子回路基板上で正常 物回避システムの 2 つのシステムの開発が目的であっ に受け取り,各種モータやボリュームに正常に信号 た.開発した結果,白線間走行システムは白線検知プロ を送れているかをテストした.テストではオシロス グラムは完成した.しかし,走行体の走行を制御出来ず コープを用いた.モータが誤動作を起こさないよう 白線間走行システムは完成しなかった.また,障害物回 にモータを電子回路基板から外してオシロスコープ 避システムは障害物を発見した場合走行を停止させる機 を使ってテストした.モータを外した状態で信号が 能は完成したが,障害物を回避して走行するシステムは 正常に送られていることを確認した後,モータを取 完成しなかった.成果発表では障害物を検知したら走行 り付けてモータの動作テストを行った. 体の走行を停止するシステムのデモを行った.目標を達 12. PC と電子回路基板の結合テスト 成できなかった原因は開発に必要な過程及びメンバーの シリアル通信で PC の情報をマイコンに送信した. 技術を把握できていなかったため,開発にかける時間を 送信したのは簡略化した文字で,マイコンが受け 十分に取れなかったことである. 取った文字によりモータへの信号を変えることでシ リアル通信のテストを行った. 船班 (B) Ship Group(B) 1 背景 函館市の観光遊覧船 Bluemoon の過去の活動の資料 調査する. 4 課題解決のプロセスとその結果 1. 過去の活動に関する分析 や Bluemoon 関係者の方にお聞きしたところ乗船客が 過去の活動の分析からは,具体的な過去の乗船客数 少ないということが分かった.そのため集客の必要性が の数字や実施されたアンケートの結果のデータなど あることが分かった.我々は現在の Bluemoon の Web が取得できた.どのようにコンテンツを作成してい ページに注目した.この Web ページの分析を行ったと たかという情報は,過去の資料には記録されていな ころ,現在の Web ページでは Bluemoon の情報,およ かった. び魅力を伝え切れていないという問題があった.2010 2. Bluemoon に関する分析 年に Bluemoon の乗船客運営会社の関連店舗へ誘導す Bluemoon への乗船と Web ページの分析から,現 る事を目的としたプロジェクトがあった.そのプロジェ 在の Bluemoon の Web ページではクルージングで クトで行った乗船客へのアンケートではインターネット 楽しめる景色に関する情報と乗船客からのレビュー で Bluemoon を知ったという人は 4 分の 1 以下であっ などが不足しているということがわかった. た.この事から現在の Web ページの集客能力が高くな いことが分かる. 3. 集客に用いる媒体の検討 各自がプレゼンすることにより,不特定多数の方が 閲覧する Web ページが最も効率が良いのではない 2 地域との関連性 かという結論に至った.また,媒体の検討を通して Bluemoon の乗船客数の増加は,函館の観光客の増 プロジェクトの目標も見えてきた. 加にも少なからず結びつくと考えられる.また,Blue- 4. 作成するコンテンツについての検討 moon のある函館ベイエリアは,金森倉庫をはじめとし 分析から把握した現在の Web ページで不足して た函館の観光スポットが多数あり,函館朝市や教会群な いる情報を補えるような内容であることという条 どその他の観光スポットの中心に位置している.その 件のもとで検討した.1つめとして,Web カメラ ため,Bluemoon の乗船客がそれらの観光スポットに流 と GPS の情報を利用した Bluemoon のクルージン れるということも期待できる.以上のことから,本プロ グコースのどの位置でどのような景色が楽しめる ジェクトの課題が達成されれば函館の観光分野での発展 のかがわかるコンテンツを考えた.2つめとして, が期待できる. Facebook ページ上で乗船客からのレビューを収集 3 課題の設定と到達目標 し,それを Web ページの閲覧者へ提供するという コンテンツを考えた. 本プロジェクトの課題は Web ページの拡張を通して 5. Bluemoon 関係者の方へのシステムの提案 Bluemoon の乗船客数の増加を図ることである.このこ お客様へシステムの提案を行ない,承諾を得た.提 とから,Web ページをきっかけとして乗船する乗船客 案の際にはシステムの内容がお客様に正確に分かり 数の割合の増加を目的とした.2010 年度の活動で乗船 やすく伝わるよう,イメージを用意できる部分に関 客に対して実施されたアンケート項目の「Bluemoon を しては資料を用意した.提案の際に,お客様からの どこで知り,乗船しに来ましたか?」という質問項目の 要望があったのでオプションとして対応していく. 「インターネット」という回答の割合を増加させること 6. サーバの構築 である.2010 年度のアンケート結果が 22% であったた 外部に公開するため,設定をしっかり行なわなけれ め,本プロジェクトでは 30% を目指す.そのため,本 ばならいので,サーバの設定は学内ネットワークで プロジェクトで開発した Web ページの公開後,2010 年 進めた.ネットワーク関係の知識が足りなかったこ 度と同様の内容のアンケートを乗船客に対して実施し, とや,サーバ自体の知識不足のため,8 月までに完 インターネットを通して乗船を決定した乗船客の割合を 了することができなかった.そのため,無料のレン タルサーバを用いてリリースを行なった. 来ているといえる.そのため,ベイエリアにある 7. 各コンテンツの作成 Bluemoon 以外の観光スポットの情報の需要が高い Bluemoon から見える現在の景色を Web カメラか と考えられる.Bluemoon 周辺にある観光スポット ら取得し配信する,リアルタイム中継というコンテ の紹介を Facebook ページ上で行なうことで間接的 ンツを作成した.また,Web カメラからの1回分 に Bluemoon の集客につなげられる可能性がある のクルージングの画像を保存し動画形式で見せる, と考えた. ハイライト動画というコンテンツを作成した. 12. コンテンツの改善 8. Facebook ページの作成 アンケート結果からのコンテンツの改善は行なわ Facebook で Bluemoon のアカウントがなかったた ず,新規コンテンツ開発を行なった.アンケート め,Bluemoon 関係者の方へアカウント作成の許可 をとった時,Facebook ページを見たという方が一 を得た.そのアカウントで Facebook ページを作成 人だけおり,その方はナイトクルーズの情報が欲 し,既存のアプリを利用しながら作成した. しいと仰っていたため,ナイトクルーズのアルバ 9. 中間発表で得たフィードバックの分析 ムを作成した.また,アンケート結果で「船を見て ハイライト動画のデモを行なったが,このままでは Bluemoon を知った」という方が約半数だったた あまり魅力が感じられない,もっと独創的なもの め,Facebook ページを見た方が観光コースを組み が欲しい,という意見が多数あった.これに関して 立てる時に使用して頂くことを目的とした,観光ス は,当時位置情報に関する部分がまだ出来上がって ポットマップというコンテンツを作成した. いなかったということが原因の1つとして考えられ 13. 2013 年度公開の準備 る.対応策としてはコンテンツの完成,またその後 現在 Bluemoon は運行期間ではないため,Web カ の改善という形で段階的に対応していく. メラと GPS センサが動作していない.そのため, 10. リリース コンテンツの一部が閲覧できなく,改善することが 完成したコンテンツをお客様である Bluemoon 関 できない状況である.2013 年度の運行は 4 月下旬 係者の方へお見せし,Bluemoon の Web ページか のため,4 月上旬からセンサが動作しているか等確 らリンクしていただく形で公開した.7 月,8 月に 認することが必要である. リリースを予定していたが,連絡が遅れてしまった ためリリースしたのは 9 月下旬となってしまった. 11. 乗船客へのアンケート 2012 年 10 月 13 日・14 日に乗船客に「Bluemoon に ついてどこで知りましたか」,「Facebook ページを 見たことがありますか」という内容でアンケートを 5 今後の課題 2012 年 10 月のアンケート結果では乗り場で見て Bluemoon を知ったという方が約半数だった.過去の 活動である 2009 年 9 月のアンケートでは雑誌で知った という方が多かったので,そこから 10 月の乗船客は観 取った.アンケートは 2012 年 10 月 13 日,および 光プランを下調べしてくる方は少ないということが予測 10 月 14 日に行った.質問内容は質問 1「観光遊覧船 される.アンケートを期間別に複数回実施すれば細かい Bluemoon についてどこで知りましたか?」,質問 2 部分が見えてきたと思われる.そうすれば,より需要に 「観光遊覧船 Bluemoon には現在 Facebook ページ がありますがそれを見たことはありますか?」の 2 合った集客が出来ると予測される. ページの宣伝として今回は Facebook ページリリース つである.質問 1 で「インターネットで Bluemoon 時にメンバーの知人に「いいね」を押してもらうよう頼 を知った」という回答は全体の 14.6% だった.質 み,多数の「いいね」をもらうことが出来た.しかしリ 問 1 の結果の特徴として「その場で船を見て知っ リース時期が今期運航終了直前だったので,ページアク た」という回答者の割合が 48.8% と約半分を占め セスが増えたのは運航終了後だった.そのため,ページ る結果だった.この結果から、半分以上の乗船客が Bluemoon への乗船以外を目的としてベイエリアに 宣伝の効果が現れるのは 2013 年度運航期間で,そこで の集客に期待出来る.
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