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2014 年度前期
有機化学演習 第8回
芳香族求電子置換反応
1. (1) ベンゼンを強酸性の重水 D2O で処理すると重ベンゼン C6D6 が得られる。
反応機構を説明しなさい。(2) ベンゼンのかわりにフェノールを使うとどうな
るか?
H
(1)
(2)
D
D
D
– H+
D+
– D+
D
D
D
D
...
H+
D
OH
OH
D3O+
D
D
D
2. 次の反応の生成物を図示し、反応機構を説明しなさい。
O
AlCl3
+
CH3
O
H3C
O
O
AlCl3
O
AlCl3
H3C
AlCl3
O AlCl3
O AlCl3
H
– H+
H3C
H
H3C
H+
H3C
O
O AlCl3
– AlCl3
H3C
3. 次の反応の生成物を図示し、反応機構を説明しなさい。
O
COOH
H3PO4
COOH
O
HO
COOH
HO OH
OH
H+
COOH
COOH
OH
HO OH2
HO OH
– H+
HO
H+
O
O
OH
O
OH
OH
O
O
–
O
H+
...
O
OH
O
4. ビフェニルを Br2 と反応させると 4-ブロモビフェニルが主生成物として得ら
れる。なぜこの位置の置換が優先するか説明しなさい。
Br2
Br
ベンゼン環に対してパラ位の場合は、下のような共鳴により中間体が安定化さ
れる。
Br2
Br
Br
H
H
Br
Br
H
H
メタ位の場合はこの共鳴ができない。また、オルト位の場合は2つのベンゼン
環が同一平面になれないため、この共鳴が阻害される。
5. p-ジ-t-ブチルベンゼンを AlCl3 と微量の水と反応させると、原料の他に下に
示す二種類の化合物が生成した。反応機構を説明しなさい。
C(CH3)3
C(CH3)3
AlCl3
H2O (trace)
C(CH3)3
+
C(CH3)3
C(CH3)3
AlCl3 と微量の水で HCl が発生する。このプロトンが t-ブチル基の根元に付加し、
t-ブチルカチオンが脱離する。さらにこの t-ブチルカチオンがベンゼン環に求電
子置換する。アルキル基はオルト・メタ配向だが、中間体の安定性の差は小さ
いため、メタ置換体も生成する。
C(CH3)3
C(CH3)3
C(CH3)3
H+
+
C(CH3)3
H C(CH3)3
C(CH3)3
C(CH3)3
C(CH3)3
C(CH3)3
C(CH3)3
H
6. 下の反応で、イソプロピル基が1つ失われた生成物が得られる機構を説明し
なさい。
H3C
CH
H3C
CH3
CH
CH3
HNO3
H2SO4
H3C
CH
H3C
CH3
+
CH
CH3
NO2
H3C
CH
NO2
H3C
イソプロピル基の根元にニトロニウムイオンが付加し、生成した中間体からイ
ソプロピルカチオンが脱離する。
H3C
CH
H3C
CH3
CH
CH3
+NO
2
H3C
CH
H3C
NO2
H3C
CH3
HC
CH3
H3C
CH
+
NO2
H3C
H
C
CH3
7. N,N-ジメチルアニリン (A) はジアゾニウム塩による求電子置換を容易に受け
るが、2,6,N,N-テトラメチルアニリン (B) では同様の反応は困難である。理由
を説明しなさい。
CH3
CH3
N
CH3
CH3
N
CH3
CH
(B) 3
(A)
A では窒素上のローンペアがベンゼン環の π 電子と共鳴してベンゼン環上の電
子密度が高まるため、求電子攻撃を受けやすくなる。一方 B では、メチル基の
立体障害のためにジメチルアミノ基がベンゼン環と垂直になるため、窒素上の
ローンペアはベンゼン環の π 電子と共鳴できず、求電子置換活性は下がる。
CH3 CH3
N
CH3
CH3
8. 下の化合物は、酸で処理すると芳香族性を持つ化合物に転位する。生成物の
構造を示し、反応機構を説明しなさい。
O
H+
O
HO
HO
H
– H+
HO
HO
9. ヴィルスマイヤー反応(Vilsmeyer reaction、下図)は、電子豊富な芳香族
化合物をホルミル化する反応である。反応機構を説明しなさい。
N(CH3)2
N(CH3)2
Cl
+
CH3
C N
H
CH3
N(CH3)2
H3O+
H C N(CH3)2
Cl
H C O
N(CH3)2
N(CH3)2
N(CH3)2
Cl
CH3
C N
H
CH3
+
– Cl–
H C N(CH3)2
Cl
H
N(CH3)2
N(CH3)2
N(CH3)2
Cl C N(CH3)2
H
N(CH3)2
H2O
H
C
N(CH3)2
– H+
H
N(CH3)2
C OH2
N(CH3)2
H
C OH
N(CH3)2
H
H
C
OH
H
C
O
10. 2,6-ジニトロアニリンは、下の経路で合成することができる。空いた場所を
適当な物質で埋め、それぞれの反応について簡単に説明しなさい。
O
NH2
H2SO4
SO3
HN
CH3
NH2
H3O+ O2N
HNO3
NO2
SO3H
O
O
NH2
O
H3C
O
O
HN
CH3
CH3
H2SO4
SO3
HN
O
HNO3 O2N
スルホン化
酸無水物を用いた
アセチル化
H3O+
アミドの加水分解、
スルホン化の逆反応
O2N
NO2
CH3
NO2
ニトロ化
SO3H
NH2
HN
CH3
SO3H
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