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6 - 医薬品医療機器情報提供ホームページ

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アファチニブマレイン酸塩
CTD 第 2 部
2.7
2.7.6
資料概要
臨床概要
個々の試験のまとめ
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
個々の試験のまとめ .................................................................. 1
1. 生物薬剤学試験 ..................................................................11*
1.1 バイオアベイラビリティ試験1200.80 ...........................................11*
1.2 バイオアベイラビリティ試験1200.35 ...........................................21*
2. 健康被験者における臨床薬物動態(PK)試験および初期忍容性試験 .....................36*
2.1 健康被験者における臨床薬物動態(PK)試験1200.25 .............................36*
3. 患者における臨床薬物動態(PK)試験および初期忍容性試験 ..........................48*
3.1 患者における初期忍容性試験1200.1 ............................................48*
3.2 患者における初期忍容性試験1200.2 ............................................68*
3.3 患者における初期忍容性試験1200.17 ...........................................88*
3.4 患者における初期忍容性試験1200.3 ...........................................104*
3.5 患者における初期忍容性試験1200.4 ........................................... 122
3.6 患者における初期忍容性試験1200.6 ........................................... 141
3.7 患者における初期忍容性試験1200.20 .......................................... 153
3.8 患者における初期忍容性試験1200.33(第I相試験) .............................. 166
3.9 患者における初期忍容性試験1200.36(第I相試験) .............................. 192
3.10 患者における初期忍容性試験1200.86 .......................................... 200
4. 外因性要因を検討したPK試験報告書 ............................................... 212
4.1 外因性要因を検討したPK試験1200.79 .......................................... 212
4.2 外因性要因を検討したPK試験1200.151 .......................................... 224
4.3 外因性要因を検討したPK試験1200.152 .......................................... 233
5. 患者におけるPD試験及びPK/PD試験報告書 .......................................... 242
5.1 患者におけるPD試験およびPK/PD試験1200.24 ................................... 242
6. 申請する適応症に関する比較対照試験報告書 ........................................ 255
6.1 申請する適応症に関する比較対照試験報告書1200.32 ............................ 255
6.2 申請する適応症に関する比較対照試験報告書1200.23 ............................ 342
7. 非対照試験報告書 ............................................................... 419
7.1 非対照試験1200.33(第II相試験) ............................................ 419
7.2 非対照試験1200.22 ........................................................... 442
7.3 非対照試験1200.42 ........................................................... 488
8. その他の臨床試験報告書 .......................................................... 549
*:新薬承認情報提供時に正しいページ番号に修正した
Table of Contents
8.1 その他の臨床試験1200.37 ..................................................... 549
8.2 その他の臨床試験1200.68 ..................................................... 561
8.3 その他の臨床試験1239.1 ...................................................... 576
8.4 その他の臨床試験1239.2 ...................................................... 588
8.5 その他の臨床試験1239.3 ...................................................... 595
8.6 その他の臨床試験1200.34 ..................................................... 607
8.7 その他の臨床試験1200.40 ..................................................... 616
8.8 その他の臨床試験1200.72 ..................................................... 621
8.9 その他の臨床試験1200.26 ..................................................... 629
8.10 その他の臨床試験1200.10 .................................................... 637
8.11 その他の臨床試験1200.11 .................................................... 646
8.12 その他の臨床試験1200.44 .................................................... 653
8.13 その他の臨床試験1200.5 ..................................................... 663
8.14 その他の臨床試験1200.28 .................................................... 674
8.15 その他の臨床試験1200.36(第II相試験) ...................................... 688
8.16 その他の臨床試験1200.74 .................................................... 698
Table of Contents
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page
1
個々の試験のまとめ
表1
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1200.80
(5.3.1.1-1)
(U -1164)
(ドイツ)
1200.35
(5.3.1.1-2)
(U -2233)
(ドイツ)
1200.25
(5.3.3.1-1)
(U -1759)
(オランダ)
1200.1
(5.3.3.2-1)
(U -2055)
(オランダ)
1200.2
(5.3.3.2-2)
(U -3025)
(米国)
1200.17
(5.3.3.2-3)
(U -3059)
(米国,オラン
ダ)
臨床試験一覧表(1/10)
相
試験の目的
試験デザイン
被験者の種類
(被験者数)
治験薬
投与方法
投与経路
I
薬物動態,安全性
非盲検,単回投与,用
量漸増,個体間比較試
験
健康成人男性
(48 名)
アファチニブマレイン酸塩錠(20 mg,30 mg,40 mg,
50 mg)
I
内服液,治験製剤,市販
用製剤の相対バイオアベ
イラビリティ,薬物動態
非盲検,ランダム化,3
元配置クロスオーバ
ー,単回投与
健康成人男性
(22 名)
1 回 1 錠,単回経口投与
2 種類のアファチニブ錠(市販予定製剤,第 II 相用
治験製剤)(20 mg))
アファチニブ内服液用粉末
I
[14C]標識薬剤を用いて,
代謝,薬物動態を検討
非盲検,単回投与試験
健康成人男性
(8 名)
I
最大耐量の決定,安全性
薬物動態
非盲検,用量漸増試験
悪性固形癌患者
(38 名)
I
I
最大耐量の決定,安全性
長期投与時の安全性,薬
物動態
非盲検,用量漸増試験
試験 1200.1 および試験
1200.2 の非盲検,継続
試験
悪性固形癌患者
(43 名)
悪性固形癌患者
(7 名)
単回経口投与
[14C]アファチニブマレイン酸塩内服液
(15 mg/50 mL)
単回経口投与
アファチニブ錠(5 mg,20 mg,100 mg)
1 日 1 回 14 日間経口投与,14 日間休薬を 1 コースと
した継続投与
アファチニブ錠(5 mg 錠,20 mg 錠)
1 日 1 回 21 日間経口投与,7 日間休薬を 1 コースと
した継続投与
アファチニブ錠(5 mg 錠,20 mg 錠)
1 日 1 回反復経口投与
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表1
Page
2
臨床試験一覧表(2/10)
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1200.3
(5.3.3.2-4)
(U -1023)
(英国)
1200.4
(5.3.3.2-5)
(U -3128)
(米国)
1200.6
(5.3.3.2-7)
(U -3208)
(米国)
相
1200.20
(5.3.3.2-8)
(U -1339)
(ベルギー)
Ib
1200.33
(5.3.3.2-9)
(U -2037)
(日本)
I
I
試験の目的
試験デザイン
最大耐量の決定,安全性, 非盲検,用量漸増試験
薬物動態
被験者の種類
(被験者数)
悪性固形癌患者
(53 名)
治験薬
投与方法
投与経路
アファチニブ錠(5 mg 錠,20 mg 錠)
1 日 1 回 28 日間経口投与を 1 コースとした継続投与
I
最大耐量の決定
非盲検,用量漸増試験
悪性固形癌患者
(30 名)
アファチニブ錠(5 mg,20 mg,100 mg)
1 日 1 回 28 日間経口投与を 1 コースとした継続投与
I
ドセタキセル併用時のア
ファチニブの最大耐量の
決定
非盲検,併用投与,用
量漸増試験
悪性固形癌患者
(31 名)
アファチニブ錠(5 mg,20 mg,100 mg)
ドセタキセル注射剤(20 mg,80 mg)
各コースの Day 1 にドセタキセルを静脈内投与し,
翌日以降 Day 2~Day 21(20 日間)または Day 2~Day
14(13 日間)にアファチニブを 1 日 1 回経口投与
ドセタキセル併用時のア 非盲検,用量漸増試験
ファチニブの最大耐量の
決定,安全性,薬物動態,
有効性
悪性固形癌患者
(40 名)
最大耐量の推定,第 II 相
試験の推奨用量の決定
日本人の進行非小細胞肺
癌患者
(12 名)
多施設共同,非盲検,
非対照,用量漸増試験
アファチニブ錠(5 mg,20 mg,100 mg)
ドセタキセル(60 mg/m²,75 mg/m²)
1 コース 21 日間,アファチニブを 1 日 1 回 3 日間パ
ルス経口投与し,ドセタキセルを 21 日ごとに 1 回静
脈内投与
アファチニブ錠(50 mg,40 mg,30 mg,20 mg)
1 日 1 回継続経口投与
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page
表1
臨床試験一覧表(3/10)
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1200.36
(5.3.3.2-10)
(U -2804)
(米国,カナダ)
相
試験の目的
試験デザイン
I
テモゾロミド併用時のア
ファチニブの最大耐量の
決定
非盲検,単群,用量漸
増試験
1200.86
(5.3.3.2-11)
(U -1171)
(ドイツ)
I
1200.79
(5.3.3.4-1)
(U -1163)
(ドイツ)
I
1200.151
(5.3.3.4-2)
(U -1170)
(ドイツ)
I
薬物動態に対する肝障害
の影響を評価,安全性
リトナビルがアファチニ
ブの薬物動態に及ぼす影
響の検討
被験者の種類
(被験者数)
神経膠腫患者
(32 名)
釣合った群デザインを
用いた非盲検,単回投
与,用量漸増試験
軽度および中等度肝障害
患者
(35 名)
非盲検,ランダム化,2
元配置クロスオーバー
健康成人男性
(22 名)
3
治験薬
投与方法
投与経路
アファチニブ錠(20 mg,30 mg,40 mg)
テモゾロミドカプセル(5 mg,20 mg,100 mg,140 mg,
250 mg)
アファチニブ 1 日 1 回継続経口投与。テモゾロミド
21 日間経口投与後,7 日間休薬
アファチニブ錠(30 mg,50 mg)
単回経口投与
アファチニブ錠(20 mg)
リトナビルカプセル(100 mg)
リトナビル 1 日 2 回 3 日間反復経口投与およびアフ
ァチニブ単回経口投与
リトナビルがアファチニ
ブの薬物動態に及ぼす影
響の検討
非盲検,ランダム化,3
元配置クロスオーバー
健康男性
(24 名)
アファチニブ錠(40 mg)
リトナビル錠(100 mg)
A: アファチニブ単回投与
B: リトナビル 1 回 2 錠を 1 日 2 回 3 日間投与,2
日目の最初のリトナビル投与時にアファチニ
ブを同時経口投与
C: リトナビル 1 回 2 錠を 1 日 2 回 3 日間投与,投
与 2 日目にアファチニブを経口投与の 6 時間後
に最初のリトナビルを経口投与
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表1
Page
臨床試験一覧表(4/10)
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1200.152
(5.3.3.4-3)
(U -1140)
(ドイツ)
相
試験の目的
試験デザイン
I
リファンピシンがアフ
ァチニブの薬物動態に
及ぼす影響の検討
非盲検,2 期,投与順序
固定デザイン
1200.24
(5.3.4.2-1)
(U -2519)
(英国)
1200.32
(5.3.5.1-1)
(U -1199)
(アジア[日本を
含む],オースト
ラリア,欧州,北
米および南米の
25 カ国)
IIa
1200.23
(5.3.5.1-2)
(U -3048)
(米国,ドイツを
含む 15 カ国)
4
IIIa
IIb/III
ア フ ァ チ ニ ブ の QTcF
に対する影響の評価,
有効性,安全性,薬物
動態
EGFR TKI 未 治 療 の
NSCLC 患 者 を 対 象 と
し,アファチニブの有
効性,安全性をペメト
レキセド+シスプラチ
ン併用化学療法と比較
EGFR TKI 既 治 療 の
NSCLC 患 者 を 対 象 と
し,アファチニブの有
効性,安全性をプラセ
ボ群と比較
非盲検,単群試験
被験者の種類
(被験者数)
健康男性
(22 名)
悪性固形癌患者
(60 名)
治験薬
投与方法
投与経路
アファチニブ錠(40 mg)
リファンピシン錠(600 mg)
リファンピシン 1 日 1 回 7 日間の投与後,アファチ
ニブ単回経口投与
アファチニブ錠(50 mg,40 mg,30 mg)
1 日 1 回継続経口投与
第 III 相,国際多施設共
同,非盲検,ランダム
化(2:1),実薬対照,
2 群並行群間比較試験
EGFR 遺伝子変異を有する
肺腺癌患者(340 名[アフ
ァチニブ群:229 名,ペメ
トレキセド+シスプラチン
群:111 名])
二重盲検,ランダム化, 非小細胞肺癌患者
プラセボ対照試験
( 585 名 [ ア フ ァ チ ニ ブ
+BSC 群:390 名,プラセ
ボ+BSC 群:195 名])
アファチニブ錠(50 mg,40 mg,30 mg,20 mg)
ペメトレキセド/シスプラチン
1 コース 21 日間。
A:アファチニブ 40 mg 1 日 1 回継続経口投与
B:Day 1 にペメトレキセド 500 mg/m2 を点滴静注し,
30 分後にシスプラチン 75 mg/m2 を点滴静注。最大 6
コースまで。
アファチニブ錠(30 mg,40 mg,50 mg)
プラセボ錠
1 日 1 回継続経口投与
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表1
Page
5
臨床試験一覧表(5/10)
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1200.33
(5.3.5.2-1)
(U -2226)
(日本)
相
1200.22
(5.3.5.2-2)
(U -3644)
(台湾,米国)
II
1200.42
(5.3.5.2-3)
(U -1167)
(ドイツ,米国を
含む 23 カ国)
III
II
試験の目的
試験デザイン
被験者の種類
(被験者数)
EGFR TKI 既 治 療 の 非盲検,非対照試験
NSCLC 患者を対象とし,
アファチニブの有効性,
安全性を推定
1~2 レジメンの化学療法
を受け無効または治療後
再発もしくは抵抗性を示
し,かつ,エルロチニブま
たはゲフィチニブのいず
れかによる少なくとも 12
週間以上の治療にもかか
わらず疾患進行した,日本
人の非小細胞肺癌患者
(62 名)
EGFR 遺伝子変異を有す
る NSCLC 患者を対象と
し,アファチニブの有効
性を評価
非ランダム化,探索的
試験
細胞傷害性化学療法 1 レジ
メンに治療不応となった
EGFR 遺伝子活性型変異を
有する,非小細胞肺癌患者
(129 名)
アファチニブ単独療法で
効果が得られた後に疾患
進行を来たした NSCLC
患者を対象とし,パクリ
タキセル追加投与時の効
果を化学療法と比較
非盲検,2 段階,ランダ
ム化(Part B)試験
非小細胞肺癌患者
(Part A:1154 名)
治験薬
投与方法
投与経路
アファチニブ錠(50 mg,40 mg,30 mg)
1 日 1 回継続経口投与
アファチニブ錠(5 mg,20 mg,30 mg,40 mg,50 mg)
1 日 1 回継続経口投与
アファチニブ錠(50 mg,40 mg,30 mg,20 mg)
Part A:アファチニブ 50 mg 1 日 1 回経口投与
Part B:2 対 1 でランダム化割付け
・アファチニブ 40 mg 1 日 1 回経口投与+パクリタキ
セル 80 mg/m2 を週 1 回投与
・治験責任医師により選択された化学療法
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表1
Page
6
臨床試験一覧表(6/10)
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1200.37
(5.3.5.4-1)
(U -1190)
(ベルギー)
相
試験の目的
試験デザイン
被験者の種類
(被験者数)
Ib
上げ下げ法
(up-and-down 法)によ
る非対照,非盲検,用
量設定試験
各種進行固形癌患者
(47 名[レジメン A:26
名,レジメン B:21 名])
アファチニブ錠(20 mg,30 mg)
A:アファチニブ/シスプラチン+パクリタキセル
B:アファチニブ/シスプラチン+5-FU
アファチニブ:1 日 1 回継続経口投与
1200.68
(5.3.5.4-2)
(U -1338)
(英国)
I
シスプラチン + 5 フルオ
ロウラシルまたはシスプ
ラチン+パクリタキセル
併用時のアファチニブの
最大耐量の決定,薬物動
態,安全性
トラスツズマブ併用時の
最大耐量の決定
非盲検,用量漸増試験
アファチニブ錠(20 mg,30 mg,40 mg,50 mg)
トラスツズマブ(150 mg)
1239.1
(5.3.5.4-3)
(U -3263)
(米国)
Ib
HER2 を過剰発現した乳癌
患者
(18 名,うちアファチニブ
20 mg 投与群:16 名,アフ
ァチニブ 30 mg 投与群:2
名)
悪性固形癌患者
(28 名)
1239.2
(5.3.5.4-4)
(U -2248)
(フランス)
IIa
nintedanib 併用時の最大
耐量の決定,安全性,薬
物動態,有効性
nintedanib およびアファ
チニブを交互に逐次投与
したときの有効性
非盲検,用量漸増試験
非盲検,1 段階,第 II
相試験
進行転移性結腸直腸癌患
者
(46 名)
治験薬
投与方法
投与経路
アファチニブ錠: 1 日 1 回継続経口投与
トラスツズマブ:週 1 回静脈内点滴投与
アファチニブ錠(5 mg,20 mg)
nintedanib カプセル(50 mg,100 mg,150 mg,200 mg)
アファチニブ錠: 1 日 1 回経口投与,遂次コホート
において用量を 10 mg ずつ漸増。
nintedanib カプセル 1 日 2 回経口投与,遂次コホート
において用量を 50 mg ずつ漸増
nintedanib カプセル(50 mg,200 mg)
アファチニブ錠(5 mg,20 mg)
nintedanib 250 mg 1 日 2 回経口投与,Day 1~7 および
Day 15~21
アファチニブ 50 mg 1 日 1 回経口投与,Day 8~14 お
よび Day 22~28
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表1
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1239.3
(5.3.5.4-5)
(U -1013)
(英国)
Page
7
臨床試験一覧表(7/10)
相
試験の目的
試験デザイン
被験者の種類
(被験者数)
IIa
単独投与時,および
nintedanib とアファチニ
ブを併用時の無増悪率の
決定,安全性
ランダム化,非盲検,
並行群間,2 段階,第
II 相試験
ホルモン抵抗性前立腺癌
患者
(85 名)
治験薬
投与方法
投与経路
nintedanib カプセル(50 mg,200 mg)
アファチニブ錠(5 mg,20 mg)
1 コース 28 日間
A:nintedanib:250 mg 1 日 2 回経口投与,総投与量:
500 mg/日
B:アファチニブ:40 mg 1 日 1 回継続経口投与
C:nintedanib+アファチニブ:
・nintedanib 250 mg 1 日 2 回を Day 1~7 および Day 15
~21 に経口投与。アファチニブ 70 mg 1 日 1 回を
Day 8~14 および Day 22~28 に経口投与
・nintedanib 250 mg 1 日 2 回を Day 1~7 および Day 15
~21 に経口投与。アファチニブ 40 mg 1 日 1 回を
Day 8~14 および Day 22~28 に経口投与
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表1
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1200.34
(5.3.5.4-6)
(U -1625)
(中国,韓国,
タイ)
Page
8
臨床試験一覧表(8/10)
相
III
1200.40
(5.3.5.4-7)
(U -1091)
(イタリア)
IIa
1200.72
(5.3.5.4-8)
(U -1542)
(韓国)
1200.26
(5.3.5.4-9)
(U -3474)
(米国,台湾)
IIa
1200.10
(5.3.5.4-10)
(U -1598)
(ドイツ,
ベルギー)
II
試験の目的
試験デザイン
被験者の種類
(被験者数)
EGFRTKI 未 治 療 の 非盲検,ランダム化試 肺腺癌患者
(目標:約 360 名)
NSCLC 患者を対象とし, 験
アファチニブの有効性,
安全性を標準一次化学療
法と比較
有効性の探索的検討
有効性の探索
非盲検,単一群試験
非盲検,単一群,2 段階
第 II 相試験
EGFR FISH 検査陽性が示
された肺腺癌/肺扁平上
皮癌/細気管支肺胞上皮
癌患者
(目標:70 名)
転移性肺腺癌患者
(42 名)
治験薬
投与方法
投与経路
アファチニブ錠(20 mg,30 mg,40 mg,50 mg)
ゲムシタビン(200 mg,1000 mg)
シスプラチン(50 mL)
A:アファチニブ 1 日 1 回継続経口投与
B:Day 1 および Day 8 にゲムシタビン 1000 mg/m2
を静脈内投与し,Day 1 にシスプラチン 75 mg/m2 を
静脈内投与,最大 6 コースまで
アファチニブ錠(20 mg,30 mg)
1 日 1 回継続経口投与
アファチニブ錠(20 mg,30 mg,40 mg,50 mg)
1 日 1 回継続経口投与
IIa
EGFR/HER2 遺伝子増幅
または EGFR 遺伝子変異
陽性の患者を対象とし,
アファチニブの有効性を
推定
HER2 陰性乳癌患者を対
象とし,アファチニブの
有効性,安全性,薬物動
態を評価
非盲検
進行性の固形癌患者
(20 名)
アファチニブ錠(20 mg,30 mg,50 mg)
1 日 1 回継続経口投与または胃瘻チューブから投与
非盲検,2 コホート試験
HER2 陰性転移性乳癌患者
(50 名)
アファチニブ錠(5 mg,20 mg)
1 日 1 回継続経口投与
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表1
臨床試験一覧表(9/10)
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1200.11
(5.3.5.4-11)
(U -2463)
(米国,英国)
1200.44
(5.3.5.4-12)
(U -3255)
(ブラジル,コロ
ンビア,ペルー,
米国)
相
試験の目的
II
HER2 陽性乳癌患者を対
象とし,アファチニブの
有効性,安全性を評価
非盲検
IIa
アファチニブの有効性お
よび安全性をトラスツズ
マブおよびラパチニブと
比較検討
非盲検,ランダム化試
験
IIa
レトロゾール併用時のア
ファチニブの有効性
1200.5
(5.3.5.4-13)
(U -2018)
(フランス)
試験デザイン
被験者の種類
(被験者数)
転移性乳癌患者
(41 名)
9
治験薬
投与方法
投与経路
アファチニブ錠(5 mg,20 mg)
1 日 1 回継続経口投与
アファチニブ錠(30 mg,40 mg,50 mg)
乳癌患者
(29 名:アファチニブ群: トラスツズマブ(440 mg)
10 名,ラパチニブ群:8 名, ラパチニブ錠(250 mg)
トラスツズマブ群:11 名)
アファチニブ 1 日 1 回経口投与,トラスツズマブは
4 mg/kg 週 1 回静脈内点滴投与で開始し,その後は 2
mg/kg 週 1 回静脈内点滴投与,ラパチニブ 1500 mg 1
日 1 回経口投与
非ランダム化,非盲検, 転移性乳癌患者
アファチニブ錠(5 mg,20 mg)
1 段階,単一群試験
(28 名)
レトロゾール錠(2.5 mg)
いずれも 1 日 1 回継続併用経口投与
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表1
臨床試験一覧表(10/10)
試験番号
(資料番号)
(U-Number)
(実施国)
1200.28
(5.3.5.4-14)
(U -3254)
(ベルギー,フラ
ンス,スペイン,
米国)
相
試験の目的
試験デザイン
II
アファチニブの有効性,
安全性をセツキシマブと
の比較
非盲検,ランダム化,
クロスオーバー試験
1200.36
(5.3.3.2-10)
(U -2804)
(米国,カナダ)
IIa
1200.74
(5.3.5.4-15)
(U -2359)
(英国)
II
アファチニブ単独療法,
テモゾロミドと併用時お
よびテモゾロミド単独療
法の有効性および安全性
安全性,バイオマーカー
の探索的解析
非盲検,ランダム化試
験
KRAS 突然変異を有す
る腫瘍患者群では,非
盲検,非ランダム化試
験。KRAS 野生型腫瘍
患者群では,非盲検,
ランダム化,第 II 相試
験
被験者の種類
(被験者数)
頭頸部扁平上皮癌患者
(124 名)
悪性神経膠腫患者
(119 名,うちアファチニ
ブ単独療法:41 名,アファ
チニブ/TMZ 併用療法:
39 名 , TMZ 単 独 療 法 :
39 名)
結腸直腸癌患者
(目標:88 名)
10
治験薬
投与方法
投与経路
アファチニブ錠(5 mg,20 mg,30 mg,50 mg)
セツキシマブ点滴静注用(2 mg/mL,5 mg/mL)
アファチニブ: 1 日 1 回継続経口投与または胃経管
栄養チューブから投与
セツキシマブ:負荷用量 400 mg/m2 で 1 回 120 分の
静脈内点滴投与後,250 mg/m2 週 1 回,60 分の静脈
内点滴投与
アファチニブ錠 (20 mg,30 mg,40 mg)
テモゾロミドカプセル(5 mg,20 mg,100 mg,140 mg,
250 mg)
アファチニブ単独療法群:1 日 1 回経口投与
アファチニブ/テモゾロミド併用療法群:1 日 1 回
併用経口投与。テモゾロミドは 21 日間投与後 7 日間
休薬
テモゾロミド単独療法群: 1 日 1 回 21 日間経口投
与,その後 7 日間休薬
アファチニブ錠(20 mg,30 mg,40 mg,50 mg)
セツキシマブ点滴静注用(50 mg/10 mL,
100 mg/20 mL,250 mg/50 mL,500 mg/100 mL)
アファチニブ: 1 日 1 回経口投与
セツキシマブ:Day 1 に 400 mg/m2 静脈内投与し,
それ以降は毎週 250 mg/m2 を静脈内投与
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
1.
生物薬剤学試験
1.1
バイオアベイラビリティ試験 1200.80
Page 11
試験 1200.80
(資料番号 5.3.1.1-1)
試験方法
試験方法の概略をに示す。
表 1.1: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
健康成人男性被験者を対象として,アファチニブ(BIBW 2992)の市販予定製剤(錠)の 4
投与量(20 mg,30 mg,40 mg,50 mg)を単回投与したときの薬物動態プロファイル,用
量比例性,安全性および忍容性について検討する。
試験の種類
非盲検,単回投与,用量漸増,個体間比較試験
対象
対象疾患
健康成人男性
選択基準
1.
合併症および既往歴,身体所見,バイタルサイン(血圧,脈拍数),12 誘導心電図およ
び臨床検査により,健康と判断される男性
2.
年齢が 21 歳以上かつ 55 歳以下の者
3.
肥満度指数(BMI)が 18.5 kg/m2 以上かつ 29.9 kg/m2 以下の者
4.
医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)および当該地域の要件に従って治験参加前に
文書による同意が本人から得られた者
除外基準
1.
診察(血圧,脈拍数および心電図を含む)により,基準値から逸脱し,かつ臨床的に
問題となる所見が認められた者
2.
臨床的に問題となる合併症の徴候が認められる者
3.
胃腸障害,肝障害,腎障害,呼吸器系障害,心血管障害,代謝障害,免疫系障害また
は内分泌障害を有する者
4.
消化器系の手術歴(虫垂切除を除く)を有する者
5.
中枢神経系疾患(てんかんなど),精神障害または神経系障害を有する者
6.
臨床的に問題となる起立性低血圧,失神発作または黒くらみの既往歴を有する者
7.
慢性または臨床的に問題となる急性感染症を有する者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.1: 1
対象(続き)
Page 12
試験 1200.80
試験方法の概略(2/3)
8.
臨床的に問題となるアレルギー/過敏症(治験薬またはその添加物に対するアレルギ
ーを含む)の既往歴を有する者
9.
治験薬投与前 1 カ月以内または本治験期間中に半減期の長い(24 時間を超える)薬剤
を使用したまたは使用する予定のある者
10.
治験薬投与前 10 日以内または本治験期間中に何らかの薬物(漢方薬,ビタミン剤およ
び栄養補助食品を含む)を使用したまたは使用する予定のある者
11.
治験薬投与前 2 カ月以内に他の治験薬を用いた治験に参加した者または本治験期間中
に参加予定のある者
12.
喫煙者(1 日の喫煙量がタバコ 10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 本を超える)
13.
実施医療機関での入院期間中,各治験薬投与 12 時間前から 25 時間後まで喫煙を控え
ることができない者
14.
アルコール依存者(1 日あたりエタノールとして 30 g/日を超える)
15.
薬物乱用者
16.
治験薬投与前 4 週間以内に 100 mL を超える献血を行った者または本治験期間中に献血
する予定のある者
17.
治験薬投与前 1 週間以内に過度の身体活動を行った者または本治験期間中に過度の身
体活動を行う予定のある者
18.
臨床的に問題となる基準値外の臨床検査値が認められた者
19.
実施医療機関の食事規定を遵守できない者
20.
ベースライン時に顕著な QT/QTc 間隔の延長(QTc 間隔が繰り返し 450 ms を超えるな
ど)が認められる者
21.
トルサード・ド・ポアントの危険因子の既往歴(心不全,低カリウム血症,または QT
延長症候群の家族歴など)を有する者
22.
臨床的に問題となる皮膚疾患,乾癬,または中等度/高度のざ瘡の既往歴を有する者
23.
間質性肺疾患(ILD)の既往歴を有する者または ILD の徴候が認められる者
24.
治験薬投与開始後 3 カ月間にわたり医学的に適切な避妊法を使用する意思のない男性
被験者。男性被験者における適切な避妊法とは,禁欲,治験薬投与の 1 年以上前に施
行された精管切除術,バリア避妊法またはその他の医学的に認められた避妊法などで
ある。
試験薬剤
アファチニブマレイン酸塩錠(20 mg 錠,30 mg 錠,40 mg 錠または 50 mg 錠)
目標症例数
48 名(登録例数 48 名)
投与方法
投与方法:
投与期間
一晩絶食後,アファチニブ 20 mg,30 mg,40 mg,50 mg を 240 mL の水と共に単回経口投
与した。
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試験 1200.80
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表 1.1: 1
試験方法の概略(3/3)
投与方法
投与期間:
投与期間
各投与期に単回投与し,投与 120 時間後までの規定した時点において薬物動態検討用の採血
(続き)
を行った。
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
主要評価項目:
評価基準
1) 薬物動態:Cmax,AUC0-tz および AUC0-∞
副次評価項目:
1)
薬物動態:%AUCtz-∞,AUC0-24,tmax,λz,t1/2,MRTpo,CL/F,Vz/F
2)
安全性:身体所見,バイタルサイン(血圧および脈拍数),12 誘導心電図,臨床検査(血
液学的検査,生化学的検査および尿検査),有害事象,全般的忍容性
解析方法
薬物動態の解析:
主要解析
薬物動態の主要評価項目である Cmax,AUC0-tz および AUC0-∞の用量比例性について,パワー
モデルを用いて探索し,傾きの点推定値および 95%信頼区間(CI)を算出した。
副次解析
すべてのパラメータについて,記述統計量を算出し,血漿中濃度推移の図を作成した。
安全性の解析:
安全性データについては記述統計量に基づき解析した。
治験責任医師
治験実施施設
治験実施期間
(ドイツ)
20
年
月~20
年
月
Page 14
試験 1200.80
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スケジュール
表 1.1: 2
検査・観察スケジュール
時点
[h: min]
時刻
[h: min]
実施内容
同意取得,
スクリーニング検査
実施医療機関への入院 b)
治験薬投与
有害事象/併用療法
の記録
バイタルサイン
(血圧,脈拍数)
Day
誘導 心電図
スクリーニ
ング a)
Visit
薬物動態検討用採血
臨床検査
投与期
12
│
│
1
-1:00
7:00
xb ) xb ) xb ) xb ) │
│
0:00
8:00
│
0:30
8:30
x
│
1:00
9:00
x
│
1:30
9:30
x
│
2:00
10:00
x
│
3:00
11:00
x
│
4:00
12:00
x
x
昼食(薬物動態用の採血
│
後)
│
│
5:00
13:00
x
│
6:00
14:00
x
治験薬投与
│
7:00
15:00
x
軽食(任意)
2
│
期
8:00
16:00
x
│
10:00
18:00
x
夕食(薬物動態用の採血
│
後)
│
12:00
20:00
x
│
2
24:00
8:00
x
x
x
x
朝食(採血後)
│
25:00
9:00
実施医療機関からの退院
│
│
34:00
18:00
x
外来来院
│
3
48:00
8:00
x
外来来院
│
4
72:00
8:00
x
外来来院
│
5
96:00
8:00
x
外来来院
│
6
120:00
8:00
x
外来来院 c)
│
▼
3
x
x
x
治験終了時
6~20
治験終了時の検査 d)
a)スクリーニング検査は治験薬の初回投与の 1~21 日前に実施した。スクリーニングには,被験者情報,同
意取得,人口統計学的特性(体重および身長の測定を含む),喫煙歴,飲酒歴,臨床的に問題となる既往歴
/合併症,併用薬,選択基準/除外基準の確認,身体所見,バイタルサイン,心電図および臨床検査(薬物
およびウイルス検査を含む)を含めた。
b)被験者は,治験薬投与前 2 時間以内に実施医療機関に入院することとした。
c)治験薬投与期の終了時に全般的忍容性を評価した。
d)治験終了時の検査は,最後の薬物動態用採血後 14 日以内に実施した。治験終了時の検査には,身体所見,
バイタルサイン,心電図,臨床検査,併用薬,有害事象の評価を含めた。
引用元:CTD 5.3.1.1-1(U -1164),Table 9.5: 1
1
-21~-1
x
x
x
Page 15
試験 1200.80
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
治験対象
被験者の内訳
被験者の内訳を表 1.1: 3 に示す。
48 名の健康成人男性被験者が本治験に参加し,4 投与群(アファチニブ 20 mg,30 mg,40 mg
および 50 mg 投与群)に各 12 名が組入れられた。治験実施計画書に従って,全被験者が治験
薬の投与を受け,本治験を完了した。本治験を早期に中止した被験者はいなかった。
表 1.1: 3
被験者の内訳
Afatinib
20 mg
12 (100.0)
Number of entered subjects
Trial completion [N (%)]
Subject Completed
12 (100.0)
Disc. due to Adverse Event
0 ( 0.0)
Disc. due to Non Compl. Protocol
0 ( 0.0)
Lost to Follow-Up
0 ( 0.0)
Consent Withdrawn
0 ( 0.0)
Other
0 ( 0.0)
引用元:CTD 5.3.1.1-1(U -1164),Table 15.1.1: 1
Afatinib
30 mg
12 (100.0)
Afatinib
40 mg
12 (100.0)
Afatinib
50 mg
12 (100.0)
48
(100.0)
12
0
0
0
0
0
12
0
0
0
0
0
12
0
0
0
0
0
48
0
0
0
0
0
(100.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
(100.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
(100.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
(100.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
( 0.0)
Total
解析対象集団
治験薬を 1 回以上服用したことが確認されたすべての被験者を Treated set に含めた。安全性の
解析は Treated set を対象とした。48 名の登録被験者全員が治験薬を 1 回以上服用したため,48
名を Treated set に含めた。
薬物動態の解析は薬物動態解析対象集団を対象に行った。薬物動態解析対象集団には,Treated
set のうち 1 つ以上の主要評価項目に対して 1 つ以上の観察が得られ,かつ薬物動態の評価に関
する治験実施計画書からの重要な逸脱なしに治験実施計画書に従って本治験を完了した薬物動
態の評価が可能なすべての被験者を含めた。治験薬の投与を受けた 48 名の被験者のうち,47
名を薬物動態解析対象集団に含めた。40 mg 投与群に割付けられた 1 名(被験者 42)では,ア
ファチニブ血漿中濃度のすべての測定値が定量下限未満であった。薬物動態の主要または副次
評価項目のいずれも評価不能であったことから,当該被験者は薬物動態解析対象集団に含めな
かった。当該被験者でアファチニブの血漿中濃度が定量下限未満であった理由は不明である。
被験者 9 では,Visit 2 の薬物動態用の採血(予定時間:治験薬投与 12 時間後)が規定された時
点より 46 分早く実施されたため,この測定時点のアファチニブの血漿中濃度測定値は記述統計
量の算出に用いなかった。
被験者背景
治験薬が投与された 48 名の被験者背景を表 1.1: 4 に示す。
被験者はすべて白人男性であり,平均年齢は 37.6 歳であった。人口統計学的特性に関して,投
与群間に差はなかった。臨床的に問題となる合併症および併用療法は認められなかった。
Page 16
試験 1200.80
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.1: 4
被験者背景(Treated set)
Afatinib
20 mg
12 (100.0)
Number of subjects treated [N (%)]
Age [years]
Mean (SD)
42.8 (8.6)
Range
27-54
Weight [kg]
Mean (SD)
79.8 (11.6)
Range
65-99
Body mass index [kg/m²]
Mean (SD)
24.5 (2.3)
Range
21.5-27.7
Smoking status [N (%)]
Never smoked
7 (58.3)
Ex-smoker
3 (25.0)
Currently smokes
2 (16.7)
Alcohol status [N (%)]
Non-drinker
2 (16.7)
Drinks - no interference
10 (83.3)
Drinks - possible interference
0 (0.0)
引用元:CTD 5.3.1.1-1(U -1164),Table 11.2: 1
Afatinib
30 mg
12 (100.0)
Afatinib
40 mg
12 (100.0)
Afatinib
50 mg
12 (100.0)
Total
48 (100.0)
40.9 (7.1)
27-49
35.4 (9.2)
23-54
31.5 (6.9)
24-40
37.6 (9.0)
23-54
77.7 (8.0)
66-90
78.1 (9.2)
62-93
75.0 (9.6)
64-95
77.6 (9.5)
62-99
24.3 (2.4)
20.2-27.4
24.2 (1.6)
21.7-26.3
23.7 (1.9)
21.3-26.9
24.2 (2.0)
20.2-27.7
3 (25.0)
6 (50.0)
3 (25.0)
6 (50.0)
2 (16.7)
4 (33.3)
5 (41.7)
3 (25.0)
4 (33.3)
21 (43.8)
14 (29.2)
13 (27.1)
3 (25.0)
9 (75.0)
0 (0.0)
4 (33.3)
8 (66.7)
0 (0.0)
0 (0.0)
12 (100.0)
0 (0.0)
9 (18.8)
39 (81.3)
0 (0.0)
薬物動態
薬物動態パラメータ
アファチニブの主要な薬物動態パラメータ[幾何平均値(gMean)および幾何変動係数(gCV)]
を表 1.1: 5 にまとめた。tmax に関しては中央値および範囲を示した。
全投与量でアファチニブは中程度の吸収速度を示し,アファチニブ投与 5 時間後(tmax の中央
値)に Cmax に到達した。全投与群で血漿中濃度-時間推移は類似していた。アファチニブの血
漿中濃度には中等度から高度の被験者間変動が認められ,幾何変動係数の範囲は各測定時点で
23.5%~216%であった。
主要な薬物動態パラメータ(Cmax,AUC0-tz および AUC0-∞)は,用量比を上回って増加するこ
とが示された。Cmax,AUC0-tz および AUC0-∞に関する傾きのパラメータ β の点推定値(95%CI)
は,それぞれ 1.7134(1.3920~2.0347),1.5162(1.2036~1.8288)および 1.4975(1.1879~1.8071)
であった。Cmax,AUC0-tz および AUC0-∞の被験者間変動は,4 投与群において同程度であり,幾
何変動係数の範囲は 32.1%~48.7%であった。
終末期の半減期(t1/2)の gMean は 28.5~32.9 時間であった。CL/F および Vz/F は大きく,いず
れも投与量の増加に伴って減少した。
Page 17
試験 1200.80
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.1: 5
BIBW 2992 20 mg,30 mg,40 mg および 50 mg 単回投与後の薬物動態パラ
メータ[幾何平均値(gMean)および幾何変動係数%(gCV%)]
Afatinib dose
20 mg
N=12
30 mg
N=12
40 mg
N=11
50 mg
N=12
gMean (gCV%)
gMean (gCV%)
gMean (gCV%)
gMean (gCV%)
7.78 (42.3)
13.7 (44.7)
24.3 (33.1)
37.1 (37.4)
Cmax
[ng/mL]
Cmax,norm
[(ng/mL)/mg]
tmaxa)
[h]
AUC0-24
[ng·h/mL]
98.5 (41.3)
177 (40.9)
307 (33.2)
416 (44.0)
AUC0-24,norm
[(ng·h/mL)/mg]
4.92 (41.3)
5.91 (40.9)
7.66 (33.2)
8.32 (44.0)
0.389 (42.3)
0.457 (44.7)
0.608 (33.1)
0.741 (37.4)
5.00 (2.00-8.00)
5.00 (1.00-6.00)
5.00 (5.00-6.00)
5.00 (4.00-5.00)
AUC0-tz
[ng·h/mL]
179 (36.2)
308 (36.0)
526 (32.3)
697 (48.4)
AUC0-tz,norm
[(ng·h/mL)/mg]
8.94 (36.2)
10.3 (36.0)
13.2 (32.3)
13.9 (48.4)
AUC0-∞
[ng·h/mL]
189 (35.1)
327 (35.5)
549 (32.1)
724 (48.7)
AUC0-∞,norm
[(ng·h/mL)/mg]
9.43 (35.1)
10.9 (35.5)
13.7 (32.1)
14.5 (48.7)
t1/2
[h]
30.7 (10.6)
32.9 (24.8)
29.6 (12.6)
28.5 (15.5)
MRTpo
[h]
36.8 (12.3)
36.1 (22.8)
33.6 (10.1)
32.0 (13.4)
CL/F
[mL/min]
1770 (35.1)
1530 (35.5)
1210 (32.1)
1150 (48.7)
4350 (42.7)
3110 (39.1)
2840 (54.8)
Vz/F
[L]
4700 (43.9)
a)tmax に関しては中央値および範囲を示した。
引用元: CTD 5.3.1.1-1(U -1164),Table 11.5.2.3: 1
安全性
曝露状況
各投与群におけるアファチニブへの曝露状況を表 1.1: 6 に要約する。
各被験者に,アファチニブ 20 mg 錠,30 mg 錠,40 mg 錠,50 mg 錠のいずれかが単回投与され
た。
Page 18
試験 1200.80
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.1: 6
BIBW 2992 への曝露状況(Treated set)
Number of subjects
Treatment duration [days]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
Sum
Afatinib
20 mg
12 (100.0)
Afatinib
30 mg
12 (100.0)
Afatinib
40 mg
12 (100.0)
Afatinib
50 mg
12 (100.0)
48 (100.0)
12
1.0
0.0
1
1.0
1
12
12
1.0
0.0
1
1.0
1
12
12
1.0
0.0
1
1.0
1
12
12
1.0
0.0
1
1.0
1
12
48
1.0
0.0
1
1.0
1
48
12
1.0
0.0
1
1.0
1
12
12
1.0
0.0
1
1.0
1
12
12
1.0
0.0
1
1.0
1
12
12
1.0
0.0
1
1.0
1
12
48
1.0
0.0
1
1.0
1
48
12
12
20.0
30.0
0.0
0.0
20
30
20.0
30.0
20
30
240
360
-1164),Table 15.3.1: 1
12
40.0
0.0
40
40.0
40
480
12
50.0
0.0
50
50.0
50
600
48
35.0
11.3
20
35.0
50
1680
Number of doses
N
Mean
SD
Min
Median
Max
Sum
Afatinib total dose [mg]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
Sum
引用元:CTD 5.3.1.1-1(U
Total
忍容性
治験責任医師による全般的忍容性の評価は,48 名全員に関して良好であった。
有害事象(MedDRA Version
を使用)
有害事象の要約を表 1.1: 7 に示す。
本治験期間中,48 名中計 9 名(18.8%)で 1 件以上の有害事象が報告された。スクリーニング
期間中に,1 名に 1 件の有害事象が発現した。アファチニブを投与後 5 日以内に,8 名(20 mg
投与群の 2 名,30 mg 投与群の 3 名,40 mg 投与群の 1 名および 50 mg 投与群の 2 名)に有害
事象が発現した。治験薬投与終了後の期間に,有害事象は報告されなかった。
アファチニブとの因果関係が否定できないと判断された有害事象は,3 名(6.3%)で報告され
た。その内訳は,30 mg 投与群の 1 名に発現した鼻出血および下痢,40 mg 投与群の 1 名に発
現した頭痛,および 50 mg 投与群の 1 名に発現した下痢であった。
有害事象の重症度は 1 件を除いてすべて軽度(CTCAE grade 1)であった。20 mg 投与群の 1 名
に高度(grade 3)の背部痛が発現したが,治験責任医師により治験薬と因果関係なしと判断さ
れた。この有害事象は処置を必要とした唯一の有害事象であった。すべての有害事象は完全に
消失した。
Page 19
試験 1200.80
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.1: 7
SOC/
PT
有害事象の要約(Treated set)
Screening
Afatinib
20 mg
N
(%)
N
(%)
48 (100.0) 12 (100.0)
1
(2.1)
2 (16.7)
0
(0.0)
0
(0.0)
Afatinib
30 mg
N
(%)
12 (100.0)
3 (25.0)
1
(8.3)
Number of subjects
Total with adverse events
Gastrointestinal disorders
(胃腸障害)
0
(0.0)
0
(0.0)
1
Diarrhoea(下痢)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
Flatulence(鼓腸)
Musculoskeletal and
1
(2.1)
1
(8.3)
0
connective tissue disorders
(筋骨格系および結合組
織障害)
0
(0.0)
1
(8.3)
0
Back pain(背部痛)
1
(2.1)
0
(0.0)
0
Myosclerosis(筋硬化症)
Nervous system disorders
0
(0.0)
1
(8.3)
2
(神経系障害)
0
(0.0)
1
(8.3)
2
Headache(頭痛)
Respiratory, thoracic and
0
(0.0)
0
(0.0)
1
mediastinal disorders(呼吸
器,胸郭および縦隔障害)
0
(0.0)
0
(0.0)
1
Epistaxis(鼻出血)
%は,各投与群の全被験者数を分母として算出した。
MedDRA Version
を使用した。
引用元:CTD 5.3.1.1-1(U -1164),Table 15.3.2: 2
Afatinib
40 mg
N
(%)
12 (100.0)
1
(8.3)
0
(0.0)
Afatinib
50 mg
N
(%)
12 (100.0)
2 (16.7)
2 (16.7)
Post-study
Total
N
(%)
N
(%)
48 (100.0) 48 (100.0)
0
(0.0)
9 (18.8)
0
(0.0)
3
(6.3)
(8.3)
(0.0)
(0.0)
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
1
0
(8.3)
(8.3)
(0.0)
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
2
1
2
(4.2)
(2.1)
(4.2)
(0.0)
(0.0)
(16.7)
0
0
1
(0.0)
(0.0)
(8.3)
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
1
4
(2.1)
(2.1)
(8.3)
(16.7)
(8.3)
1
0
(8.3)
(0.0)
0
0
(0.0)
(0.0)
0
0
(0.0)
(0.0)
4
1
(8.3)
(2.1)
(8.3)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
1
(2.1)
死亡
治験期間中,死亡は認められなかった。
重篤な有害事象
治験期間中,重篤な有害事象は認められなかった。
投与中止に至った有害事象
治験期間中,投与中止に至った有害事象は認められなかった。
その他の重要な有害事象
治験期間中,その他の重要な有害事象(ICH E3)は認められなかった。
臨床検査
個々の臨床検査値は,概して,基準範囲内であるか,またはわずかに基準範囲外であった。症
例報告書に記録された治験責任医師のコメントから,臨床的に問題となる臨床検査値の基準値
からの逸脱は認められなかった。全体として,臨床検査パラメータの評価から,臨床的に問題
となる変動の傾向は認められなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 20
試験 1200.80
バイタルサイン
バイタルサイン(収縮期および拡張期血圧,脈拍数)に関して,臨床的に問題となる所見は認
められなかった。
心電図
臨床的に問題となる異常所見を有害事象として報告することとしたが,本治験では発現しなか
った。
安全性の結論
各被験者に,予定どおりにアファチニブ 20 mg 錠,30 mg 錠,40 mg 錠,50 mg 錠のいずれかが
単回投与された。
本治験期間中,死亡,重篤な有害事象および投与中止に至った有害事象は認められなかった。
48 名中 9 名(18.8%)で 1 件以上の有害事象が報告された。このうち,スクリーニング期間中
に,1 名に 1 件の有害事象が発現した。20 mg 投与群では 2 名(頭痛:1 名,背部痛:1 名)に,
30 mg 投与群では 3 名(頭痛:2 名,鼻出血および下痢:1 名)に,40 mg 投与群では 1 名(頭
痛)に,50 mg 投与群では 2 名(下痢:1 名,鼓腸:1 名)に有害事象が発現した。
4 件の有害事象が治験責任医師によりアファチニブとの因果関係が否定できないと判断された。
その内訳は,30 mg 投与群および 50 mg 投与群の下痢,30 mg 投与群の鼻出血,40 mg 投与群の
頭痛であった。
有害事象の重症度は,高度(grade 3)と判断された背部痛を除いてすべて軽度(grade 1)であ
った。この背部痛はアファチニブとの因果関係はないと判断されたが,処置を必要とした唯一
の有害事象であった。治験終了時までに,すべての有害事象は完全に消失した。
臨床検査,バイタルサインおよび心電図所見に関して注目すべき所見は認められなかった。全
般的忍容性は,48 名全員に関して良好と評価された。
結論
検討した投与量範囲(20~50 mg)において,アファチニブは非線形の薬物動態を示し,Cmax,
AUC0-tz および AUC0-∞は用量比を上回って増加した(それぞれ,傾きのパラメータ β は 1.7134,
1.5162 および 1.4975)。
健康成人男性被験者において,アファチニブ 20 mg,30 mg,40 mg および 50 mg の単回投与の
忍容性は良好であった。安全性および忍容性に関して,投与群間に顕著な差は認められなかっ
た。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
1.2
Page 21
試験 1200.35
バイオアベイラビリティ試験 1200.35
(資料番号 5.3.1.1-2)
試験方法
試験方法の概略を表 1.2: 1 に示す。
表 1.2: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
健康成人を対象にアファチニブ(BIBW 2992)20 mg の速放性フィルムコート錠[第 III 相
用治験製剤兼市販予定製剤(FF)]を投与したときの相対バイオアベイラビリティおよび
薬物動態を,アファチニブの内服液ならびに第 II 相および一部の第 I 相試験で使用した第
II 相用治験製剤(TF2)投与時と比較し,検討する。
試験の種類
非盲検,ランダム化,3 元配置クロスオーバー,単回投与
対象
対象疾患
健康成人男性
選択基準
1.
合併症および既往歴,身体所見,バイタルサイン(血圧,脈拍数),12 誘導心電図お
よび臨床検査により,健康と判断される男性
2.
年齢が 21 歳以上かつ 55 歳以下の者
3.
肥満度指数(BMI)が 18.5 kg/m2 以上かつ 29.9 kg/m2 以下の者
4.
医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)および当該地域の要件に従って治験参加前に
文書による同意が本人から得られた者
除外基準
1.
診察(血圧,脈拍数および心電図を含む)により,基準値から逸脱し,かつ臨床的に
問題となる所見が認められた者
2.
臨床的に問題となる合併症の徴候が認められる者
3.
胃腸障害,肝障害,腎障害,呼吸器系障害,心血管障害,代謝障害,免疫系障害また
は内分泌障害を有する者
4.
消化器系の手術歴(虫垂切除を除く)を有する者
5.
中枢神経系疾患(てんかんなど),精神障害または神経系障害を有する者
6.
臨床的に問題となる起立性低血圧,失神発作または黒くらみの既往歴を有する者
7.
慢性または臨床的に問題となる急性感染症を有する者
8.
臨床的に問題となるアレルギー/過敏症(治験薬またはその添加物に対するアレルギ
ーを含む)の既往歴を有する者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.2: 1
対象(続き)
Page 22
試験 1200.35
試験方法の概略(2/3)
9.
治験薬投与前 1 カ月以内または本治験期間中に半減期の長い(24 時間を超える)薬剤
を使用したまたは使用する予定のある者
10.
治験薬投与前 10 日以内または本治験期間中に何らかの薬剤(漢方薬,ビタミン剤お
よび栄養補助食品を含む)を使用したまたは使用する予定のある者
11.
治験薬投与前 2 カ月以内に他の治験薬を用いた治験に参加した者または本治験期間中
に参加予定のある者
12.
喫煙者(1 日の喫煙量がタバコ 10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 本を超える)
13.
実施医療機関での入院期間中,各治験薬投与の 12 時間前から 25 時間後まで喫煙を控
えることができない者
14.
アルコール依存者(1 日あたりエタノールとして 60 g を超える)
15.
薬物乱用者
16.
治験薬投与前 4 週間以内に 100 mL を超える献血を行った者または本治験期間中に献
血する予定のある者
17.
治験薬投与前 1 週間以内に過度の身体活動を行った者または本治験期間中に過度の身
体活動を行う予定のある者
18.
臨床的に問題となる基準値外の臨床検査値が認められた者
19.
実施医療機関の食事規定を遵守できない者
20.
ベースライン時に顕著な QT/QTc 間隔延長(QTc 間隔が繰り返し 450 ms を超えるなど)
が認められる者
21.
トルサード・ド・ポアントの危険因子の既往歴(心不全,低カリウム血症,または
QT 延長症候群の家族歴など)を有する者
22.
総ビリルビンが 1.5 mg/dL を超える者
23.
臨床的に問題となる皮膚疾患,乾癬,または中等度/重度のざ瘡の既往歴を有する者
24.
女性
25.
本治験の初回投与日から治験終了 3 カ月後まで,女性パートナーが妊娠するリスクを
最小限に抑えることを拒否する者。男性被験者における適切な避妊法には,治験薬投
与の 3 カ月以上前に施行された精管切除術,バリア避妊法,または他の医学的に認め
られた避妊法が含まれる。また女性パートナーの適切な避妊法とは,子宮内避妊用具,
卵管結紮,2 カ月以上にわたるホルモン避妊薬の使用,または殺精子薬を塗布したペ
ッサリーなどである。
Page 23
試験 1200.35
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.2: 1
試験方法の概略(3/3)
試験薬剤およ
市販予定製剤(FF)
び対照薬剤
成分
剤形
速放性フィルムコ
ート錠
第 II 相用治験製剤
(TF2)
アファチニブ
速放性フィルムコ
ート錠
内服液
内服液用粉末(0.2%
ヒドロキシエチル
セルロース水溶液
に溶解)
Boehringer Ingelheim Pharma GmbH & Co. KG
20 mg
20 mg
20 mg
(80 mL 水溶液中)
経口
単回投与
1-0-0
供給元
含量
投与経路
投与期間
薬量学
[CTD 5.3.1.1-2,試験 1200.35,U
-2233-01,Table 9.4.1.1: 1]
目標症例数
22 名(登録例数 22 名)
投与方法
投与方法:
投与期間
市販予定製剤および第 II 相用治験製剤は水 240 mL と共に経口投与した。内服液は 0.2%ヒ
ドロキシエチルセルロース水溶液 80 mL に溶解したものを,水 160 mL と共に経口投与し
た。
投与期間:
各治験薬投与期に単回投与し,投与 96 時間後までの規定した時点において薬物動態検討用
の採血を行った。各投与期の間には,3 週間以上のウォッシュアウト期間を設けた。
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
主要評価項目:
評価基準
1) 薬物動態:AUC0-∞ および Cmax
副次評価項目
1) 薬物動態:AUC0-tz,%AUCtz-∞,AUC0-24,tmax,λz,t1/2,MRTpo,CL/F,Vz/F
2) 安全性:身体所見,血圧,脈拍数,12 誘導心電図,臨床検査,有害事象,忍容性
解析方法
主要解析:
1) 薬物動態の解析:
AUC0-∞ および Cmax について,幾何平均値(gMean)の比とその両側 90%信頼区間(CI)を
算出した。投与順序,被験者(順序内),時期および薬剤を含むモデルを用いた対数変換パ
ラメータに対する分散分析(ANOVA)を行った。
副次解析:
1) 薬物動態の解析および 2)安全性の解析
すべてのパラメータについて,記述統計量を算出した。
治験責任医師
治験実施施設
治験実施期間
(ドイツ)
20
年
月~20
年
月
Page 24
試験 1200.35
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
スケジュール
表 1.2: 2
検査・観察スケジュール
Visit
スクリーニン
1
グ a)
Day
時刻
[h: min]
-21~-1
-1
1
治験薬投与
期 f)
1/2/3
時点
[h: min]
2/3/4
2
-12:00
-1:00
0:00
0:30
1:00
2:00
3:00
4:00
5:00
6:00
7:00
8:00
10:00
12:00
24:00
25:00
34:00
48:00
72:00
96:00
20:00
7:00
8:00
8:30
9:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
18:00
20:00
8:00
9:00
18:00
8:00
8:00
8:00
実施内容
同意取得,
スクリーニング検査
実施医療機関への入院
ランダム化 b), d)
治験薬投与
昼食(薬物動態用採血後)
x
xd )
xd )
x
x
x
x
x
x
x
軽食(任意)
夕食(採血後)
x
x
x
x
有害事象/併用療法
の記録
バイタルサイン
(血圧,脈拍数)
薬物動態検討用採血
臨床検査
投与期
12
誘
導
心
電
図
x
x
xd )
xd )
x
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
▼
x
x
x
朝食(採血後)
実施医療機関からの退院
x
外来来院
3
x
外来来院
4
x
外来来院
5
x
外来来院 c)
5
5~14
x
x
x
治験終了時
治験終了時の検査 e)
a)スクリーニング検査は治験薬の初回投与の 1~21 日前に実施した。スクリーニングには,被験者情報,
同意取得,人口統計学的特性(体重測定を含む),喫煙歴/飲酒歴,臨床的に問題となる既往歴/合併
症,併用薬,選択基準/除外基準の確認,身体所見,バイタルサイン,心電図および臨床検査(薬物お
よびウイルス検査を含む)を含めた。
b)治験薬投与期 1 の Day 1 のみ実施。
c)忍容性の評価は各治験薬投与期の終了時に実施。
d)治験薬投与前 2 時間以内に実施
e)治験終了時の検査は,最後の薬物動態用の採血後 10 日以内に実施した。治験終了時の検査には,身体
所見,バイタルサイン,心電図,臨床検査,併用薬および有害事象の評価を含めた。
f)各治験薬投与期の治験薬投与の間隔が 3 週間以上になるようウォッシュアウト期間を設けた。
注:各被験者におけるすべての投与は,その日の予定時刻の±1:00 時間以内に実施することとした。治験薬
の投与は,検体採取と必要な追加の臨床観察ができるよう,各被験者について適切な時間間隔で実施した。
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U -2233),Table 9.5: 1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 25
試験 1200.35
治験対象
被験者の内訳
22 名の健康成人男性被験者が本治験に組入れられ,治験薬の投与を受けた。20 名が治験を完了
し,2 名(被験者 7 および 9)が治験を早期に中止した。被験者 9 は,有害事象(ばら色粃糠疹)
が発現し,Visit 3 後に安全性上の理由のため治験を中止した。本事象は治験薬との因果関係は
ないと判断された。被験者 7 は新しい職務資格に就いたために Visit 3 と Visit 4 に来院すること
ができず,治験を中止した。被験者 9 は FF および内服液の投与を受けたが,TF2 の投与は受
けなかった。被験者 7 は内服液の投与のみを受けた。したがって,22 名中 20 名に TF2 を,21
名に FF を,22 名に内服液を投与した。
解析対象集団
Treated set にはアファチニブを少なくとも 1 回投与された被験者を含めた。安全性の解析は
Treated set を対象に行った。薬物動態解析対象集団には Treated set のうち治験薬投与後の薬物
動態パラメータが少なくとも 1 つ得られた被験者を含めた。薬物動態の解析は薬物動態解析対
象集団を対象に行った。
組入れた被験者 22 名全員を Treated set および薬物動態解析対象集団に含めた。
被験者背景
本治験に参加した 22 名の被験者背景を表 1.2: 3 に示す。
本治験に参加した 22 名全員が健康な白人男性であった。平均年齢(±SD)は 40.3(±8.5)歳,
年齢範囲は 24~54 歳であった。平均体重(±SD)は 82.1(±8.2)kg,平均 BMI(±SD)は 25.57
(±1.88)kg/m²,平均体表面積(±SD)は 2.011(±0.136)m²であった。5 名(22.7%)は喫煙者
であったが,1 日あたりの喫煙量はタバコ 10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 本を超えなかった。
10 名(45.5%)は非喫煙者,7 名(31.8%)は元喫煙者であった。6 名(27.3%)は飲酒せず,16
名(72.7%)は飲酒するが治験参加の妨げになるほどではなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.2: 3
被験者背景
Number of Subjects
22
Afatinib
(100.0)
Gender [N(%)]
Male
Female
22
0
(100.0)
(0.0)
Race [N(%)]
Amer.Ind./Alaska Nat
Asian
Black/African Amer.
Hawaiian/Pacif. Isle
White
0
0
0
0
22
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(100.0)
Age [years]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
22
40.3
8.5
24
41.5
54
Height [cm]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
22
179.2
7.5
164
179.5
197
Weight [kg]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
22
82.1
8.2
66
81.5
95
Body mass index [kg/m2]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
22
25.57
1.88
22.3
25.60
28.7
Body surface area [m2]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
22
2.011
0.136
1.77
2.025
2.27
Smoking history [N(%)]
Never smoked
Ex-smoker
Currently smokes
10
7
5
(45.5)
(31.8)
(22.7)
Alcohol history [N(%)]
Non drinker
Drinks - no interf.
Drinks - poss.interf
6
16
0
(27.3)
(72.7)
(0.0)
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U
-2233),Table 15.1.4: 1]
Page 26
試験 1200.35
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 27
試験 1200.35
薬物動態
22 名の健康成人男性被験者が本治験に参加した。22 名中 20 名に TF2 を,21 名に FF を,22 名
に内服液を単回経口投与した。
アファチニブ遊離塩基(治験成分記号:BIBW 2992 BS)の血漿中濃度推移を図 1.2: 1 および図
1.2: 2 に示す。また,アファチニブの 3 製剤の主要な薬物動態パラメータ[幾何平均値(gMean)
および幾何変動係数(gCV)]を表 1.2: 4 に示し,Cmax および AUC0-∞について各製剤投与時の
被験者内比較の結果を図 1.2: 3~図 1.2: 6 に示す。
内服液投与時の AUC0-∞ および Cmax の gMean は FF 投与時より高かった。同様に,TF2 投与時
の AUC0-∞および Cmax の gMean は FF より高かった。個人間変動は FF で最も大きかった。
AUC0-∞および Cmax における相対バイオアベイラビリティの統計解析の結果を表 1.2: 5 および表
表 1.2: 6 に示す。
相対バイオアベイラビリティの統計解析は AUC0-∞および Cmax を用いて実施した。FF と内服液
の調整幾何平均値の比(FF/内服液)およびその 90% CI は,それぞれ AUC0-∞が 92.24%およ
び 76.30~111.51%,Cmax が 85.31%および 68.75~105.88%であった。また,算術平均値の比(FF
/内服液)は AUC0-∞が 97.54%,Cmax が 92.25%であった。
FF と TF2 の調整幾何平均値の比(FF/TF2)およびその 90%CI は,それぞれ AUC0-∞が 86.54%
および 70.45~106.31%,Cmax が 80.27%および 64.71~99.56%であった。また,算術平均値の比
(FF/TF2)は AUC0-∞が 96.75%,Cmax が 88.64%であった。
[CTD 5.3.1.1-2,試験 1200.35,U
図 1.2: 1
-2233-01,Figure 11.5.2.1.1: 3]
アファチニブ 20 mg を FF または内服液として単回経口投与したときのアフ
ァチニブの血漿中濃度(gMean)-時間推移(普通軸)
Page 28
試験 1200.35
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U
図 1.2: 2
-2233),Figure 11.5.2.2.1: 2
アファチニブ 20 mg を FF または TF2 として単回経口投与したときのアフ
ァチニブの血漿中濃度(gMean)-時間推移(普通軸)
表 1.2: 4
アファチニブ 20 mg を FF,TF2 または内服液として単回経口投与したとき
のアファチニブの薬物動態パラメータの比較[N, gMean および幾何変動
係数%(gCV%)]
N
AUC0-24 [ng·h/mL]
21
AUC0-tz [ng·h/mL]
21
21
AUC0-∞ [ng·h/mL]
21
%AUCtz-∞ [%]
Cmax [ng/mL]
21
21
tmax [h]a)
t1/2 [h]
21
MRTpo [h]
21
CL/F [mL/min]
21
VZ/F [L]
21
a)中央値および範囲
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U
20 mg Afatinib
Tablet FF
gMean
gCV [%]
54.3
63.0
93.0
68.8
103
65.5
8.94
41.1
4.14
65.6
5.00
2.02 - 12.0
28.9
20.9
35.9
17.3
3230
65.5
8100
64.4
-2233),Table 11.5.2.3: 1
N
20
20
20
20
20
20
20
20
20
20
20 mg Afatinib
Tablet TF2
gMean gCV [%]
61.9
36.3
105
37.1
115
37.6
8.24
34.6
5.02
38.2
5.00
2.02 - 6.00
30.4
16.0
35.9
15.9
2900
37.6
7620
40.5
N
22
22
22
22
22
22
22
22
22
22
20 mg Afatinib
Drinking solution
gMean
gCV [%]
61.8
35.2
105
36.9
114
37.5
7.33
26.1
4.93
31.5
5.00
0.517 - 10.0
27.5
13.3
34.2
12.1
2920
37.5
6960
34.8
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U
図 1.2: 3
Page 29
試験 1200.35
-2233),Figure 11.5.2.1.2: 1
アファチニブ 20 mg を FF(N=21)または内服液(N=22)として単回経口
投与したときのアファチニブの Cmax の被験者内比較
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U
図 1.2: 4
Page 30
試験 1200.35
-2233),Figure 11.5.2.1.2: 2
アファチニブ 20 mg を FF(N=21)または内服液(N=22)として単回経口
投与したときのアファチニブの AUC0-∞の被験者内比較
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U
図 1.2: 5
Page 31
試験 1200.35
-2233),Figure 11.5.2.2.2: 1
アファチニブ 20 mg を FF(N=21)または TF2(N=20)として単回経口投
与したときのアファチニブの Cmax の被験者内比較
Page 32
試験 1200.35
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U
図 1.2: 6
-2233),Figure 11.5.2.2.2: 2
アファチニブ 20 mg を FF(N=21)または TF2(N=20)として単回経口投
与したときのアファチニブの AUC0-∞の被験者内比較
表 1.2: 5
Parameter
アファチニブの内服液に対する FF の相対バイオアベイラビリティの評価
Adjusted gMean
Tablet
FF
Drinking
solution
Adjusted
gMean ratio
FF/ drinking
solution
[%]
Cmax [ng/mL]
4.223
4.950
85.31
105.697 114.588
92.24
AUC0-∞ [ng·h/mL]
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U -2233),Table 11.5.2.1.3: 1
Two-sided 90%
Intra-individual
confidence interval
gCV
Lower
limit
[%]
68.745
76.301
Upper
limit
[%]
105.878
111.512
p-value for ratio
outside
acceptance interval
[0.80, 1.25]
[%]
42.3
36.7
0.3059
0.1048
Page 33
試験 1200.35
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.2: 6
Parameter
アファチニブの TF2 に対する FF の相対バイオアベイラビリティの評価
Adjusted gMean
Tablet
FF
Tablet
TF2
Adjusted
gMean ratio
FF/TF2
[%]
Cmax [ng/mL]
4.214
5.250
80.27
104.919 121.239
86.54
AUC0-∞ [ng·h/mL]
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U -2233),Table 11.5.2.2.3: 1
Two-sided 90%
Intra-individual
confidence interval
gCV
Lower
limit
[%]
64.712
70.447
Upper
limit
[%]
99.556
106.306
p-value for ratio
outside
acceptance interval
[0.80, 1.25]
[%]
40.6
38.6
0.4895
0.2577
安全性
忍容性
治験薬を投与されたすべての被験者において,全般的忍容性は良好と評価された。
有害事象(MedDRA Version
を使用)
本治験において報告された有害事象(スクリーニング期を除く)の一覧を表 1.2: 7 に示す。
治験期間中,有害事象は合計 13 名(59.1%)にそれぞれ少なくとも 1 件発現した。内訳はスク
リーニング期 2 名(9.1%),TF2 投与後 5 名(25.0%),FF 投与後 5 名(23.8%),内服液投与後
7 名(31.8%)であった。
2 名以上に発現した有害事象は,頭痛(8 名,36.4%),鼻炎(3 名,13.6%),関節痛およびイン
フルエンザ様疾患(各 2 名,9.1%)であった。鼻咽頭炎,片頭痛,口腔咽頭痛,排便回数増加,
ばら色粃糠疹はそれぞれ 1 名に発現した。ばら色粃糠疹を発現した被験者は,安全性上の理由
により治験を中止した。当該事象は内服液投与から約 7 週間後に発現し,治験薬との因果関係
はなしと判断された。
2 名に発現した頭痛は治験責任医師により治験薬との因果関係が否定できないと判断された。1
名は TF2 および FF 投与後に頭痛を発現し,他の 1 名は内服液投与後に頭痛を発現した。治験
薬との因果関係が否定できないと判断されたその他の有害事象はなかった。
有害事象の重症度は有害事象共通用語基準(CTCAE)に従って評価された。ほとんどの有害事
象は grade 1 または 2 であったが,インフルエンザ様疾患を発現した 2 名はいずれも grade 3 と
評価された。治験薬との因果関係が否定できないと判断された頭痛は 2 名とも grade 1 であった。
本治験では,grade 4 または 5 の有害事象は発現しなかった。
Page 34
試験 1200.35
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 1.2: 7
投与群
有害事象(Treated set)
AE
[MedDRA PT]
発現時の
実際の投与
期
Washout 1
ア フ ァ チ ニ Nasopharyngitis
(鼻咽頭炎)
ブ TF2 錠
Headache(頭痛)
TF2 錠
Headache(頭痛)
TF2 錠
Washout1
Migraine(片頭痛)
Washout
1
Arthralgia(関節痛)
Washout 2
Arthralgia(関節痛)
Washout 2
ア フ ァ チ ニ Nasopharyngitis
(鼻咽頭炎)
ブ FF 錠
Washout 1
Rhinitis(鼻炎)
Washout 2
Headache(頭痛)
Headache(頭痛)
FF 錠
Headache(頭痛)
FF 錠
Frequent bowel movements Washout 1
(排便回数増加)
Influenza-like illness
Washout 1
(インフルエンザ様疾患)
Washout 1
ア フ ァ チ ニ Rhinitis(鼻炎)
ブ内服液
Headache(頭痛)
内服液
Headache(頭痛)
内服液
Headache(頭痛)
内服液
Headache(頭痛)
内服液
Oropharyngeal pain
Washout 1
(口腔咽頭痛)
Pityriasis rosea
Post-treatme
nt
(ばら色粃糠疹)
Influenza-like illness
Post-treatme
(インフルエンザ様疾患) nt
a)各投与期の初日を Day 1 とした。
引用元:CTD 5.3.1.1-2(U -2233),Table 12.2.2: 1
開始日 a)- CTCAE 治験薬
終了日 a) grade との因果
関係
1
4~6
なし
回復
1~1
1~1
4~5
19~57
22~33
49~59
1
1
2
2
2
2
あり
なし
なし
なし
なし
なし
回復
回復
回復
回復
回復
回復
46
42
54
40
30
2~5
4~5
1~1
1~2
2~2
1
2
1
1
1
なし
なし
あり
なし
なし
回復
回復
回復
回復
回復
13
40
11~19
3
なし
回復
3
45
4~9
1
なし
回復
1
10
12
21
12
41
38
31
36
31
1~2
1~2
1~1
1~1
2~2
2
2
1
1
1
なし
なし
あり
なし
なし
回復
回復
回復
回復
回復
9
46
47~70
2
なし
回復
7
28
22~24
3
なし
回復
被験者
番号
年齢
[歳]
8
42
11
21
4
11
13
8
54
36
26
54
40
42
9
8
11
13
20
転帰
死亡
治験期間中,死亡は認められなかった。
重篤な有害事象
治験期間中,重篤な有害事象は認められなかった。
その他の重要な有害事象
治験期間中,その他の重要な有害事象(ICH E3)は認められなかった。
臨床検査,バイタルサイン,身体所見および心電図
臨床検査値,バイタルサイン,心電図に関しては,臨床的に問題となる所見はなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 35
試験 1200.35
結論
健康成人男性被験者を対象にアファチニブ 20 mg を市販予定製剤(FF)の錠剤,第 II 相用治験
製剤(TF2)の錠剤および内服液として単回経口投与した場合の忍容性は良好であり,安全性
および忍容性に製剤間の差は認められなかった。
FF と内服液の調整幾何平均値の比(FF/内服液)は Cmax が 85.31%(90%CI:68.75~105.88),
AUC0-∞が 92.24%(90%CI:76.30~111.51)であった。また,算術平均値の比(FF/内服液)は
Cmax が 92.25%,AUC0-∞ が 97.54%であった。
FF と TF2 の調整幾何平均値の比(FF/TF2)は,Cmax が 80.27%(90%CI:64.71~99.56),AUC0∞
が 86.54%(90%CI:70.45~106.31)であった。また,算術平均値の比(FF/TF2)は Cmax が
88.64%,AUC0-∞が 96.75%であった。
Cmax 値および AUC0-∞値にばらつきが認められ,FF と内服液間および 2 種類の錠剤間で個々の
Cmax 値および AUC0-∞値の分布が顕著に重なっていることから,Cmax および AUC0-∞の gMean お
よび算術平均値の差は,臨床的に問題となるとは考えられない。
Page 36
試験 1200.25
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
2.
健康被験者における臨床薬物動態(PK)試験および初期忍容性試験
2.1
健康被験者における臨床薬物動態(PK)試験 1200.25
(資料番号 5.3.3.1-1)
試験方法
試験方法の概略を表 2.1: 1 に示す。
表 2.1: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
健康成人男性被験者を対象として,[14C]標識アファチニブマレイン酸塩(BIBW 2992 MA2)
単回経口投与後のアファチニブマレイン酸塩の代謝および薬物動態について検討する。ヒト
血漿および排泄物中の代謝物を測定し,その構造を解析し,動物における代謝物と比較する。
また,排泄物のマスバランス,[14C]放射性化合物の蛋白結合,アファチニブマレイン酸塩の
血漿中濃度,ならびに血球,血漿,尿および糞便中の[14C]放射能を測定する。さらに,アフ
ァチニブ(BIBW 2992)の安全性および忍容性について検討する。
試験の種類
非盲検,単回投与試験
対象
対象疾患
健康成人男性
選択基準
1.
スクリーニング検査により,健康と判断される男性
2.
医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)および当該地域の要件に従って文書による同
意が本人から得られた者
3.
年齢が 35 歳以上かつ 60 歳以下の者
4.
肥満度指数(BMI)が 18.5 kg/m2 以上かつ 29.9 kg/m2 以下の者
除外基準
1.
診察(血圧,脈拍数および心電図を含む)により,基準値から逸脱し,かつ臨床的に
問題となる所見が認められた者
2.
胃腸障害,肝障害,腎障害,呼吸器系障害,心血管障害,代謝障害,免疫系障害また
は内分泌障害の既往歴または合併症を有する者
3.
本治験への参加前 4 週間以内に大手術または 2 カ月以内に骨折の既往歴を有する者
4.
起立性低血圧,失神発作および黒くらみの既往歴および合併症を有する者
5.
中枢神経系疾患(てんかんなど)または精神障害を有する者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 2.1: 1
対象(続き)
Page 37
試験 1200.25
試験方法の概略(2/3)
6.
慢性または臨床的に問題となる急性感染症を有する者
7.
治験責任医師により臨床的に問題となると判断されたアレルギー/過敏症(薬物アレ
ルギーを含む)の既往歴および合併症を有する者
8.
治験薬投与前 1 カ月以内に半減期の長い(24 時間を超える)薬物を使用した者
9.
治験薬投与前 10 日以内に本治験の結果に影響を及ぼす可能性のある薬物の使用した者
または本治験期間中に使用予定のある者
10.
治験薬投与前 2 カ月以内に他の治験薬を用いた試験に参加した者または本治験期間中
に参加予定のある者
11.
喫煙者(1 日の喫煙量がタバコ 10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 本を超える)または治
験薬投与日に喫煙を控えることができない者
12.
アルコール依存者(1 日あたりエタノールとして 60 g/日を超える)
13.
薬物乱用者
14.
治験薬投与前 1 カ月以内に献血を行った者または本治験期間中に献血する予定のある
者
15.
治験薬投与前 5 日以内に過度の身体活動を行った者または本治験期間中に過度の身体
活動を行う予定のある者
16.
基準値がないと考えられる場合を除いて,基準値外の臨床検査値が認められた者
17.
治験薬投与開始日から治験終了 3 カ月後まで,女性パートナーが妊娠するリスクを最
小限にする意思のない男性被験者。男性被験者における適切な避妊法とは,治験薬投
与の 3 カ月以上前に施行された精管切除術,バリア避妊法または医学的に認められた
避妊法などである。被験者の女性パートナーにおける適切な避妊法とは,子宮内避妊
用具,卵管結紮,2 カ月以上にわたるホルモン避妊薬,および殺精子薬を塗布したペッ
サリーなどである。
試験薬剤
[14C]アファチニブマレイン酸塩内服液(15 mg/50 mL)
目標症例数
8 名(登録症例数 8 名)
投与方法
投与方法:単回経口投与
投与期間
投与期間:1 日間
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
主要評価項目:
評価基準
•
投与 96 時間後までの血漿および全血中の[14C]放射能[ngeq/mL BIBW 2992 BS(フリー
体)]([14C]放射能の CBlood cells/Cplasma 比)
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表 2.1: 1
評価項目
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試験 1200.25
試験方法の概略(3/3)
•
投与 120 時間後までまたはバックグラウンド放射能(尿中は約 50 dpm/mL,糞便中は
評価基準
75 dpm/100 mg)の 3 倍に低下するまでの尿および糞便中の[14C]放射能[ngeq/mL
(続き)
BIBW 2992 BS(フリー体)](排泄物のマスバランス)
•
ex vivo におけるヒト血漿検体中の[14C]総放射能の血漿蛋白結合
•
投与 96 時間後までの血漿,尿中および糞便中の BIBW 2992 BS(フリー体)の濃度
•
血漿または全血中のアファチニブ(フリー体),[14C]放射能に関する血漿中濃度-時間
曲線から算出または導出された以下の薬物動態パラメータ:Cmax,tmax,t1/2,λz,AUC0-24,
AUC0-tz,AUC0-∞,MRTpo,CL/F,Vz/F,fe0-tz,fefaeces,0-tz,Aefaeces,0-tz ,Ae0-tz
•
HPLC-MS/MS を用いて測定したアファチニブ(フリー体)の血漿中濃度-時間推移
•
全血および血漿中の[14C]総放射能の濃度-時間推移[ngeq/mL BIBW 2992 BS(フリー
体)]
•
尿,糞便,血球および血漿(可能であれば)中の代謝プロファイルおよび同定した代
謝物について各種動物種との比較(これらの結果は別途報告する)
副次評価項目:
脈拍数,収縮期および拡張期血圧,心電図,臨床検査,有害事象および忍容性
解析方法
主要解析:
薬物動態の解析は記述統計量を用いて実施した。。
血漿/血液中濃度-時間推移表に示した全被験者について,時間に対して血漿/血液中濃度
をプロットした図を作成した。平均値の推移については,算術平均値,幾何平均値(gMean)
および採血予定時間を用いて示した。
副次解析:
以下の項目により安全性を評価した。カテゴリー(定性)データの評価には頻度および割合
の表集計を用い,連続(定量)データの解析には記述統計量の表集計を用いた。
•
有害事象によって中止した被験者の割合,有害事象の発現率および重症度
•
臨床検査値の重要な変化
•
バイタルサイン,心電図の重要な変化
治験責任医師
.(オランダ)
治験実施施設
治験実施期間
20
年
月~20
年
月
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試験 1200.25
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スケジュール
表 2.1: 2
検査・観察スケジュール
Trial periods
Visit
スクリー
ニング
治験薬投与期
1
2
Day
-1
被験者背景
x
既往歴・合併症
x
1
2
3
E.o.s.
(End of
study)
3
4
5
6
b)
選択基準/除外基準
x
同意取得および被験者情報
x
身体所見
x
臨床検査
a)
x
x
x
12 誘導心電図
x
x
x
x
脈拍数,血圧
x
x
x
x
x
x
治験薬投与 c)
x
薬物動態用採血 d)
x
x
x
x
x
e)
x
x
x
x
x
x
x
薬物動態用採便 f)
x
x
x
x
x
x
x
薬物動態用採尿
有害事象
x
x
x
x
x
x
x
x
x
併用療法
x
x
x
x
x
x
x
x
x
治験終了
x
a)薬物およびウイルスのスクリーニング検査を含む。
b)退院:クイックカウントに関する退院基準に適合した場合,最大入院日数は 10 日間とした。10 日後にクイ
ックカウントが依然として高すぎる場合は,被験者が自宅で採尿および/または採便を続けることとした
(尿中 50 dpm/mL および糞便中 75 dpm/100 mg まで)。
c)朝 8 時~10 時に治験薬を投与した。
d)治験薬投与前(-30~-5 分),投与後 15,30,45 分および 1,1.5,2,3,4,6,8,10,12,24,36,48,
72,96 時間に薬物動態用の採血を行った。
e)採尿間隔:治験薬投与前(-32 時間~-5 分),投与後 0~4,4~8,8~24,24~48,48~72,72~96,96~
120 時間
f)採便間隔:治験薬投与前(-32 時間~-5 分),投与後 0~24,24~48,48~72,72~96,96~120 時間
引用元:CTD 5.3.3.1-1(U -1759),Table 9.5.1.3: 1
治験対象
被験者の内訳
被験者の内訳を表 2.1: 3 に示す。
本治験には,1 施設から 8 名の健康成人男性被験者が登録された。全被験者が予定どおりに本
治験を完了した。治験実施計画書の不遵守または有害事象の発現のために治験を中止した被験
者はいなかった。また,追跡不能となった被験者はいなかった。
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表 2.1: 3
被験者の内訳
Entered/randomised
Not treated
Treated
Afatinib 14C
N
(%)
8
0
8
(100.0)
N
8
0
8
(100.0)
Completed planned observation time
Not completed planned observation time
Adverse event
Non compl. protocol
Lost to follow-up
Consent withdrawn
Other
8
0
0
0
0
0
0
8
0
0
0
0
0
0
(100.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
引用元: CTD 5.3.3.1-1(U
(100.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
Total
(%)
-1759),Table 15.1.1: 1
解析対象集団
本治験に登録され,治験薬の投与を 1 回以上受けた被験者 8 名全員を安全性の解析対象とした。
薬物動態の解析については 8 名全員を対象としたが,全被験者で完全な薬物動態データが得ら
れたわけではなく,以下の逸脱が認められた。
被験者 3 については,治験薬投与後 24~48 時間の排便がなく,便検体が得られなかった。この
被験者ではこの時間間隔の排便なしとして,累積排泄量を算出した。
被験者 4 および 5 の 72~96 時間後の尿検体が混合された。しかしながら,当該時間間隔につい
て,被験者 4 および 5 の排泄量および排泄率を算出し,累積排泄量,累積排泄率および記述統
計量を算出した。
被験者 5 については,治験薬投与後の最初の採尿間隔(治験薬投与後 0~4 時間)のアファチニ
ブ濃度が定量下限未満であったが,以降の分画の尿中排泄量,累積排泄量および腎クリアラン
スを算出した。
被験者 6 については,治験薬投与後 4 時間までの血漿検体中の[14C]放射能が定量下限未満であ
ったが,腎クリアランスを算出した。
被 験 者 7 に つ い て は , 治 験 薬 投 与 後 の 最 初 の 採 便 間 隔 ( 治 験 薬 投 与 後 0~ 24 時 間 ) の
[14C]BIBW 2992 BS-EQ 濃度が定量下限未満であったが,以降の分画の糞便中排泄量,累積排泄
量を算出した。
被験者背景
本治験に参加した 8 名の被験者背景を表 2.1: 4 に示す。被験者のうち 7 名は白人であり,1 名
(被験者 4)はアジア人であった。
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表 2.1: 4
被験者背景
Afatinib MA2
Number of subjects (N)
Age [years]
Mean (SD)
Range
Body mass index [kg/m2]
Mean (SD)
Range
Body surface area [m2]
Mean (SD)
Range
Smoking history (N)
Never smoked
Ex-smoker
Current smoker
Alcohol consumption (N)
None
Drinks - no interference
引用元: CTD 5.3.3.1-1(U
8
50.4 (10.7)
35 - 60
25.10 (2.10)
22.4 - 29.3
1.985 (0.218)
1.73 - 2.41
2
3
3
2
6
-1759),Table 11.2: 1
薬物動態
薬物動態パラメータ
アファチニブ 15 mg 溶液(2.25 MBq [14C]アファチニブ)の単回経口投与後のアファチニブ BS
および[14C]BIBW 2992BS-EQ の薬物動態パラメータを表 2.1: 5 および表 2.1: 6 に示す。
[14C]放射能の全身クリアランスに対する腎排泄の寄与は低かった。投与 120 時間後までのアフ
ァチニブ未変化体としての尿中排泄率(fe0-120)は 0.687%(gMean)であった。治験薬投与 216
時間後までの[14C]総放射能に関する fe0-216 の幾何平均値は 4.29%であった。アファチニブに関
する治験薬投与後 0~96 時間の時間間隔における腎クリアランス(CLR0-96)は低く,血漿中[14C]
放射能に関しても低かった。
治験薬投与 312 時間後までの糞便中への[14C]放射能の回収率が 85.4%であったことから,[14C]
総放射能の主要な排泄経路は糞便中であることが示された。また,治験薬投与 312 時間後まで
の尿および糞便中への[14C]放射能の総回収率が 89.5%であったことから,この時点までに投与
された放射能はほぼ完全に排泄されたと考えられた。
アファチニブならびに血漿中および全血中の[14C]放射能は,治験薬投与後約 6 時間で最高血漿
中濃度に達した。
アファチニブの血漿中濃度,血漿中および全血中[14C]放射能濃度-時間推移は,治験薬投与 12
時間後まで類似していた。その後,アファチニブの血漿中濃度は,血漿中および全血中[14C]放
射能濃度と比較してより速やかに減少した。血漿中アファチニブ,血漿中および全血中の[14C]
放射能のそれぞれの測定法における定量下限値が異なるため,吸収相における[14C]放射能とア
ファチニブの推移に差が認められた。
血漿中アファチニブの総曝露量(AUC0-∞値)の gMean(163 ng⋅h/mL)を,血漿中[14C]放射能(769
ngeq⋅h/mL)および全血中[14C]放射能(1770 ngeq⋅h/mL)と比較した結果,血漿中アファチニブ
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試験 1200.25
の AUC0-∞は血漿中[14C]放射能の AUC0-∞の 23%に過ぎないことが示された。投与後 24 時間まで
の[14C]放射能の AUC0-24 の 72.9%が未変化体であったことから,治験薬投与後 24 時間以降では,
血漿中[14C]放射能の大部分がアファチニブ未変化体ではなくアファチニブの代謝物として存
在していたことが示された。また,全血に対する血漿中[14C]放射能の AUC0-∞の gMean の比(43%)
から,治験薬投与後 24 時間以降では,[14C]放射能の大部分が全血中のアファチニブ代謝物ま
たは全血成分に結合したアファチニブ未変化体に由来することが示された。しかしながら,血
漿中[14C]放射能の%AUCtz-∞(AUC0-∞の外挿部分の割合)は 64.0%であり,全血中[14C]放射能で
はさらに大きく,70.6%であったことから,この結果は慎重に考慮し,定性的結果として考え
る必要がある。
消失半減期(t1/2)の gMean は,アファチニブでは 33.9 時間,血漿中[14C]放射能では 118 時間,
全血中[14C]放射能では 195 時間であったことから,血漿中および全血中にアファチニブより t1/2
が長いアファチニブ代謝物が存在することが示唆された。
血漿中および全血中のアファチニブの代謝物の大部分は,血漿蛋白または全血成分のいずれか
に共有結合したアファチニブであると考えられる。したがって,アファチニブの血漿中[14C]放
射能の t1/2 はヒト血清アルブミンの半減期(12~20 日間)の範囲内となり,全血中[14C]放射能
の t1/2 はヒト赤血球の寿命(60~120 日間)の範囲内となると考えられるが,t1/2 の gMean は,
それぞれ 118,195 時間と予想されるよりも短かった。すなわち,本治験では,血漿中および全
血中[14C]放射能の t1/2 は過小評価されている可能性がある。健康成人男性被験者において算出
されたアファチニブの t1/2 は,癌患者におけるアファチニブの t1/2[U
-2055-01,U
-3025]と
同程度であった。
アファチニブのみかけの全身クリアランス(CL/F)の gMean は比較的高かった(1530 mL/min)。
血漿中および全血中[14C]放射能の CL/F の gMean は低かった(それぞれ 325 mL/min および 141
mL/min)。終末相におけるアファチニブのみかけの分布容積(Vz/F)は大きく,アファチニブ
の組織分布が高い可能性を示している。アファチニブの Vz/F の gMean は 4500 L,血漿中[14C]
放射能では 3330 L,全血中[14C]放射能では 2390 L であった。この結果から,血漿中および全血
中のアファチニブ代謝物の分布容積はアファチニブ未変化体より低いことが示された。ヒトに
おけるアファチニブの絶対バイオアベイラビリティ(F)は明らかになっていないため,全身
クリアランスおよび分布容積について得られたみかけの値を解釈する際は注意が必要である。
治験薬投与 6 時間後の Cblood cells/Cplasma 比の gMean は 1.28(範囲:1.94~0.935)であったことか
ら,当該測定時点においてアファチニブ由来の[14C]放射能が赤血球中へ中程度移行することが
示された。治験薬投与 6 時間後の[14C]放射能の蛋白結合率は 57.2~88.4%であった。しかしな
がら,これらの結果はすべてバリデートされた範囲の中でもばらつきの大きい定量下限付近の
値であるため,解釈する際は注意が必要である。
本治験に参加したアジア人被験者における血漿,全血,糞便および尿中の[14C]放射能ならびに
血漿および尿中のアファチニブ濃度に関する薬物動態の特性は,白人被験者と類似していた。
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試験 1200.25
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 2.1: 5
アファチニブ 15 mg 溶液(2.25 MBq [14C]標識アファチニブ)の単回経口投与後の血漿中アファチニブ BS ならびに血漿
中および全血中[14C] BIBW 2992 BS-EQ の薬物動態パラメータの比較
Afatinib BS in plasma
[14C] Afatinib BS-EQ in plasma
[14C] Afatinib BS-EQ in whole blood
(N=8)
(N=8)
(N=8)
Parameter
Unit
gMean
AUC0-24
[ng·h/mL]
80.2
34.9
[ngeq·h/mL]
110
40.1
[ngeq·h/mL]
138
47.1
AUC0-24,norm
[(ng·h/mL)/mg]
5.35
33.8
[ngeq·h/mL/mg]
7.32
38.9
[ngeq·h/mL/mg]
9.17
46.0
AUC0-∞
[ng·h/mL]
163
32.1
[ngeq·h/mL]
769
50.2
[ngeq·h/mL]
1770
104
AUC0-∞, norm
[(ng·h/mL)/mg]
10.9
31.2
[(ngeq·h/mL)/mg]
51.2
51.1
[(ngeq·h/mL)/mg]
118
104
%AUCtz-∞
[%]
11.3
30.4
[%]
64.0
29.8
[%]
70.6
18.6
Cmax
[ng/mL]
6.19
38.4
[ngeq/mL]
7.58
36.0
[ngeq/mL]
8.01
41.2
Cmax,norm
[(ng/mL)/mg]
0.413
37.6
[(ngeq/mL)/mg]
0.505
35.2
[(ngeq/mL)/mg]
0.534
40.3
tmaxa)
[h]
6.00
1.50 - 8.02
[h]
6.00
0.750 - 8.02
[h]
6.00
0.750 - 6.08
t½
[h]
33.9
14.3
[h]
118
65.1
[h]
195
83.9
MRTpo
[h]
41.8
16.5
[h]
168
65.9
[h]
283
83.6
CL/F
[mL/min]
1530
31.2
[mL/min]
325
51.1
[mL/min]
141
104
Vz/F
[L]
4500
37.6
[L]
3330
37.1
[L]
2390
34.8
a)中央値および範囲
引用元: CTD 5.3.3.1-1(U
-1759),Table 11.5.2.5: 1
gCV [%]
Unit
gMean
gCV [%]
Unit
gMean
gCV [%]
44
Page
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 2.1: 6
アファチニブ 15 mg 溶液(2.25 MBq [14C]標識アファチニブ)の単回経口投与後の尿中アファチニブならびに尿中および
糞便中[14C] BIBW 2992 BS-EQ の薬物動態パラメータの比較
Afatinib BS in urine
[14C] Afatinib BS-EQ in urine
[14C] Afatinib BS-EQ in faeces
(N=8)
(N=8)
(N=7)
Parameter
Unit
gMean
gCV [%]
Ae0-120
[µg]
103
54.9
fe0-120
[%]
0.687
CLR,0-96
[mL/min]
Ae0-312, faeces
fe0-312, faeces
Unit
gMean
gCV [%]
[µgeq]
467
31.9
55.0
[%]
3.11
11.4
45.2
[mL/min]
[µgeq]
---
---
[%]
---
---
gMean
gCV [%]
[µgeq]
---
---
31.3
[%]
---
---
22.4
19.2
[mL/min]
---
---
[µgeq]
---
---
[µgeq]
12800
5.79
[%]
---
---
[%]
85.4
5.82
被験者 4 および 5 における治験薬投与後 72~96 時間の尿検体は混合された。
引用元: CTD 5.3.3.1-1(U -1759),Table 11.5.2.5: 2
Unit
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試験 1200.25
安全性
曝露状況
8 名の被験者はいずれも[14C]アファチニブマレイン酸塩 15 mg の単回経口投与を受けたため,
全員を安全性解析の対象とした。
忍容性
すべての被験者において全般的忍容性は良好であった。
有害事象(MedDRA Version
を使用)
投与期間別の有害事象を表 2.1: 7 に示す。
治験薬投与期間中,8 名中 7 名(87.5%)に 1 件以上の有害事象が発現し,治験期間終了後に,
1 名に有害事象が発現した。治験期間中に報告された有害事象はすべて grade 1 であった。ほと
んどの被験者は有害事象から回復したことが報告された。2 件(被験者 1 の頻尿および被験者 7
の傾眠)について,被験者は治験終了時に有害事象から回復していなかったが,治験責任医師
は追跡調査は十分であると判断した。有害事象はすべて特別な処置なく消失した。
治験薬投与期間中,様々な有害事象が報告されたが,特に胃腸障害(5 名)ならびに腎および
尿路障害(3 名)が多かった。治験薬投与期間中に最も発現率が高かった基本語別有害事象は
腹部膨満,鼓腸,頻尿(各 3 名)であった。治験責任医師が治験薬との因果関係が否定できな
いと判断した有害事象が 5 名で報告された。治験薬との因果関係が否定できない有害事象の内
訳は,腹部膨満 2 名(うち 1 名は治験薬との因果関係が否定できない腹部不快感を伴う),疲
労,傾眠,排便回数増加(各 1 名)であった。
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試験 1200.25
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 2.1: 7
有害事象の要約
SOC/
PT
Screening
Number of subjects
Total with adverse events
Nervous system disorders(神経系障害)
Paraesthesia(錯感覚)
Somnolence(傾眠)
Respiratory, thoracic and mediastinal disorders
(呼吸器,胸郭および縦隔障害)
Cough(咳嗽)
Gastrointestinal disorders(胃腸障害)
Abdominal discomfort(腹部不快感)
Abdominal distension(腹部膨満)
Diarrhoea(下痢)
Flatulence(鼓腸)
Frequent bowel movements(排便回数増加)
Haematochezia(血便排泄)
Skin and subcutaneous tissue disorders
(皮膚および皮下組織障害)
Skin irritation(皮膚刺激)
Musculoskeletal and connective tissue disorders
(筋骨格系および結合組織障害)
Flank pain(側腹部痛)
Renal and urinary disorders(腎および尿路障害)
Pollakiuria(頻尿)
General disorders and administration site conditions
(一般・全身障害および投与部位の状態)
Fatigue(疲労)
%は,各期間での全患者数を分母として算出した。
MedDRA version
を用いて報告した。
引用元:CTD 5.3.3.1-1(U
Afatinib14 C
Post-Study
N
8
3
0
0
0
0
(%)
(100.0)
(37.5)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
N
8
7
2
1
2
1
(%)
(100.0)
(87.5)
(25.0)
(12.5)
(25.0)
(12.5)
N
8
1
0
0
0
0
(%)
(100.0)
(12.5)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
0
1
0
0
1
0
0
0
0
(0.0)
(12.5)
(0.0)
(0.0)
(12.5)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
5
1
3
1
3
1
1
1
(12.5)
(62.5)
(12.5)
(37.5)
(12.5)
(37.5)
(12.5)
(12.5)
(12.5)
0
1
0
0
1
0
0
0
0
(0.0)
(12.5)
(0.0)
(0.0)
(12.5)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
0
0
(0.0)
(0.0)
1
1
(12.5)
(12.5)
0
0
(0.0)
(0.0)
0
1
1
1
(0.0)
(12.5)
(12.5)
(12.5)
1
3
3
1
(12.5)
(37.5)
(37.5)
(12.5)
0
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
(12.5)
1
(12.5)
0
(0.0)
-1759),Table 15.3.1.2: 2
死亡
本治験において死亡は認められなかった。
重篤な有害事象
本治験において重篤な有害事象は認められなかった。
投与中止に至った有害事象
有害事象の発現のため投与を中止した被験者はいなかった。
その他の重要な有害事象
本治験においてその他の重要な有害事象(ICH E3)は認められなかった。
臨床検査
臨床検査パラメータに臨床的に問題となる変動は認められなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 47
試験 1200.25
バイタルサイン
収縮期および拡張期血圧または脈拍数に対するアファチニブマレイン酸の影響は認められなか
った。
心電図
治験期間全体を通して,心電図所見に関連する有害事象は認められなかった。
安全性の結論
被験者 8 名全員が予定どおりに本治験を完了した。本治験期間中,重篤な有害事象は認められ
なかった。治験薬投与期間中,8 名中 7 名に 1 件以上の有害事象が発現した。有害事象はすべ
て grade 1 であった。
様々な有害事象が報告されたが,最も発現率が高かった有害事象は,頻尿,腹部膨満および鼓
腸などの様々な胃腸症状であった。頻尿および傾眠を発現した各 1 名を除いて,ほとんどの被
験者は有害事象から回復したことが報告された。上記 2 件の有害事象は未回復であったが,治
験責任医師は追跡調査は十分であると判断した。有害事象は特別な処置なく消失した。治験責
任医師が治験薬との因果関係が否定できないと判断した有害事象は,腹部膨満(2 名),腹部
不快感,疲労,傾眠および排便回数増加(各 1 名)であった。
臨床検査パラメータ,バイタルサインまたは心電図に臨床的に問題となる変化は認められなか
った。アファチニブマレイン酸の全般的忍容性は良好であった。
結論
アファチニブの[14C]総放射能の主要な排泄経路は糞便中であることが明らかになった。[14C]放
射能の総回収率は 89.5%であった。アファチニブならびに血漿中および全血中の[14C]放射能は,
治験薬投与後約 6 時間で最高血漿中濃度に達した。t1/2 の gMean は,アファチニブでは 33.9 時
間,血漿中[14C]放射能では 118 時間,全血中[14C]放射能では 195 時間であったことから,血漿
中および全血中にアファチニブより t1/2 が長い代謝物が存在することが示された。アファチニ
ブの CL/F は比較的高かった。血漿中および全血中[14C]放射能の CL/F の gMean は低かった。終
末相におけるアファチニブならびに血漿中および全血中[14C]放射能の Vz/F は大きく,アファチ
ニブの組織分布が高い可能性を示している。ヒトにおけるアファチニブの絶対バイオアベイラ
ビリティ(F)は明らかになっていないため,全身クリアランスおよび分布容積について得ら
れたみかけの値を解釈する際は注意が必要である。赤血球中への[14C]放射能の中程度の移行が
認められた。治験薬投与 6 時間後の放射能の蛋白結合率は 57.2~88.4%であった。しかしなが
ら,これらの結果はすべてバリデートされた範囲の中でもばらつきの大きい定量下限付近の値
であるため,解釈する際は注意が必要である。
アファチニブマレイン酸 15 mg の単回投与は安全であった。アファチニブマレイン酸の全般的
忍容性は良好であった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.
患者における臨床薬物動態(PK)試験および初期忍容性試験
3.1
患者における初期忍容性試験 1200.1
Page 48
試験 1200.1
(資料番号 5.3.3.2-1)
試験方法
試験方法の概略を表 3.1: 1 に示す。
表 3.1: 1
目的
試験方法の概略(1/4)
アファチニブ(BIBW 2992)の最大耐量(MTD),安全性,薬物動態,有効性,バイオ
マーカーの薬力学的変化,EGFR および HER2 の免疫組織化学的発現と客観的な腫瘍縮
小効果の相関性の推定
試験の種類
非盲検,用量漸増試験
対象
対象疾患
標準的治療法が無効であったまたは標準的治療法が適用できない悪性固形癌と確定診
断された患者
選択基準
1.
性別を問わず,EGFR および/または HER2 を発現することが知られている進行性
で,切除不能および/または転移性の固形癌と確定診断され,従来の治療が奏効し
なかった患者または有効性が立証された治療法がない患者もしくは確立された治
療法が適用できない患者
2.
年齢が 18 歳以上の患者
3.
少なくとも 3 カ月間の生存が見込まれる患者
4.
ICH-GCP ガイドラインに従い,文書による同意が得られた患者
5.
ECOG[CTD 5.4-81(R01-0787)]パフォーマンス・スコアが 0,1 または 2 の患者
6.
前治療(化学療法,ホルモン療法,免疫療法,放射線療法)と関連する毒性から回
復(CTCAE grade ≤1)している患者
7.
過去の手術から回復している患者
8.
EGFR および HER2 発現状況の分析に必要なパラフィン包埋腫瘍標本が入手可能な
患者
9.
MTD コホートに追加で組入れる 12 名は,以下の基準を満たすこととした:
RECIST に基づく測定可能病変(X 線,CT,MRI のいずれかの方法で測定可能)を
有する患者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 1
対象(続き)
Page 49
試験 1200.1
試験方法の概略(2/4)
除外基準
1.
活動性の感染症を有する患者
2.
治験薬の吸収が低下する可能性のある胃腸障害または慢性の下痢を有する患者
3.
治験責任医師が治験実施計画書に適合しないと判断した重篤な疾患または腫瘍以
外の合併症を有する患者
4.
臨床症状に基づき治療を必要とする脳転移を有する患者
5.
安静時左室駆出率が各検査機関の基準値下限未満(CTCAE grade ≥1)の左室機能の
患者
6.
好中球絶対数が 1500/mm3 未満の患者
7.
血小板数が 100000/mm3 未満の患者
8.
総ビリルビンが 1.5 mg/dL(26 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
9.
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)および/またはアラニン・アミ
ノトランスフェラーゼ(ALT)が施設基準値上限の 3 倍を超える(肝臓への転移に
関連する場合は施設基準値上限の 5 倍を超える)患者
10.
血清クレアチニンが 1.5 mg/dL(132 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
11.
性生活がある男女で,医学的に適切な避妊法の使用に同意しない患者
12.
妊娠中または授乳中の女性
13.
他の治験薬(化学療法,免疫療法,放射線療法,ホルモン療法[LHRH アゴニスト,
乳癌に対するその他のホルモン剤,ビスフォスフォネートを除く])の投与を受け
た患者もしくは投与開始前 4 週間以内に他の臨床試験へ参加した患者または本治
験中に受ける予定のある患者
14.
治験実施計画書を遵守できない患者
15.
アルコール依存の患者または薬物乱用患者
試験薬剤
アファチニブ錠(5 mg 錠,20 mg 錠,100 mg 錠)
目標症例数
60 名以下(登録症例数 38 名)
投与量ごとに 3~6 名,MTD コホートでは 18 名
投与方法
投与方法:
投与期間
1 日 1 回経口投与
アファチニブの初回投与量は 10 mg 1 日 1 回とし,その後,grade 2 以上の治験薬との因
果関係が否定できない毒性が発現するまで 100%の増量を行った。それ以降は,50%以下
の増量とした。6 名中 1 名に用量制限毒性(DLT)が認められた場合,35%以下の増量と
した。
投与量レベル:10 mg,20 mg,30 mg,45 mg,70 mg,85 mg,100 mg
投与期間:1 コースはアファチニブを 14 日間連日投与した後,14 日間休薬する 28 日間
と定義した。臨床的な疾患進行および治験実施計画書で規定された毒性が認められなけ
れば,コース(アファチニブを 14 日間連日投与した後,14 日間休薬)を反復した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 1
観察項目
Page 50
試験 1200.1
試験方法の概略(3/4)
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
主要評価項目:
評価基準
以下の評価により,アファチニブの安全性を評価する。
1) アファチニブの最大耐量(MTD)
MTD は,以下のように定義した。
6 名中 2 名以上に DLT が発現した用量よりも 1 段階低いアファチニブの投与量を MTD
とした。MTD では,6 名中 1 名を超える患者に DLT が発現しない,すなわち,DLT
の発現が 17%(1/6 名)以下の最も高い投与量と定義した。
DLT は,アファチニブの治験開始から 28 日以内に発現した以下に示すアファチニブ
との因果関係が否定できない有害事象と定義した。
1. CTCAE grade 3 または 4 の非血液毒性(無治療の悪心,無治療の嘔吐,無治療の下
痢を除く)
2. grade 4 の血液毒性
3. ロペラミド(または他の止瀉薬)による 7 日以上の連続的な治療または予防を要す
る grade 3 を超える下痢。ロペラミドによる下痢の緊急治療は許容した。
4. grade 2 以上の左室機能低下
5. 5HT3 拮抗剤またはデキサメタゾンによる 7 日以上の連続的な治療または予防を要
し,grade 3 を超える悪心および嘔吐。制吐剤による悪心および嘔吐の緊急治療は
許容した。
6. 脱毛症は DLT としなかった。
2) アファチニブの増量時の有害事象(CTCAE に従って評価する)の発現および重症度
副次評価項目:
1) 初回投与後および反復投与後(Day 14)のアファチニブの薬物動態パラメータ
2) アファチニブ投与前および第 1 コース終了時の皮膚生検におけるバイオマーカーの
変化(活性化 EGFR,MAPK,Akt,Ki 67,p27KIP1,成熟化)
3) MTD を投与した少なくとも 6 名の患者のアファチニブ投与前および第 1 コース終了
時の腫瘍生検におけるバイオマーカーの変化(活性化 EGFR,MAPK,Akt,Ki 67,
p27KIP1,成熟化)
4) RECIST に基づくアファチニブ投与後の客観的な腫瘍縮小効果
5) 本治験実施前の腫瘍生検または切除検体の EGFR および HER2 の免疫組織化学的発現
状況と客観的な腫瘍縮小効果の相関性
安全性評価項目:
有害事象(CTCAE に従って評価する),臨床検査,一般状態,左室機能
Page 51
試験 1200.1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 1
解析方法
試験方法の概略(4/4)
安全性の解析
MTD は,3+3 用量漸増法の DLT に基づいて決定した。
この漸増法の手順では,1 コース目のみだけでなく,2 コース目以降の DLT を含むすべ
ての安全性情報を MTD の最終決定に用いた。
すべての有害事象の集計に加え,MTD を決定したデータを詳細に検討した。詳細な解
析では,DLT,下痢および発疹について検討した。
有効性の解析
治験責任医師が,RECIST に基づいて標的病変と非標的病変の客観的な腫瘍縮小効果を
評価し,アファチニブの治療効果を評価した。
薬物動態の解析
算出可能な場合,ノンコンパートメント解析により薬物動態パラメータを算出し,評価
した。
ノンコンパートメント解析は,WinNonlin を用いて行った。薬物動態パラメータについ
て記述統計量を算出した。
患者ごとの定常状態は,Cpre,8(反復投与 8 回目投与直前の投与前濃度,Day 8),Cpre,15,
Cpre,21 および C24,21 の値を C24,1 の値と記述的に比較し評価した。
治験責任医師
,
治験実施施設
治験実施期間
(オランダ)
20
年
月~20
年
月
Page 52
試験 1200.1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
スケジュール
表 3.1: 2
検査・観察スケジュール(第 1 コース)
Study Periods
Visit
Day
同意取得および被
験者情報
患者背景
既往歴・合併症
選択基準/除外基
準
身体所見
ECOG パフォーマン
ス・スコア
バイタルサイン
体重
心電図
腫瘍評価 d)
左室機能 e)
生検(皮膚)
生検(腫瘍)f)
臨床検査 g)
血液凝固検査
腫瘍マーカーh)
薬物動態 i)
尿検査 j)
妊娠検査
有害事象
併用療法
服薬状況確認
治験薬の処方
アファチニブ投与
スクリー
ニング
1
-14-0
X
2
1
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
3
2
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
EOTa) FUb)
8o )
17
9
22
10
29
X c)
X
X
4
8
治験薬投与期 1
Day 1~29
第 1 コース
5
6
7o )
14
15
16
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Day 1~14 の間毎日
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Xn )
X
X
X
Xn )
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Xn )
X
X
X
X
X
X
X
Xk )
Xl )
m)
X
治験終了
a) EOT(End of Trial):治験終了時,治験を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施しな
ければならなかった。
b) FU(Follow-up visit):追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後。
c) 継続投与のために適格性を確認した。継続投与する場合は,Day 29 の来院が次コースの Day 1 とした。
d) 腫瘍評価/再診断は,アファチニブの投与開始後 8 週ごとに実施し,反復投与コース時には Visit R4 に確
認した。Visit 10,EOT および FU の腫瘍評価は任意とした。
e) MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を使用しなければならなかった。
f) MTD コホートでは,6 名以上の患者で腫瘍生検を実施した。
g) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
h) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
i) スケジュールの詳細は,[CTD 5.3.3.2-1(U -2055),Table 9.5.4.1: 1]に示した。
j) 尿試験紙および尿沈査。尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査(4 週以下の間隔)を行った。
k) コース終了時有害事象が回復していない場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が発
現した場合,すべての重篤な有害事象および治験依頼者が特定した有害事象が発現した場合に実施した。
l) 次のコースの実施に適格な患者のみ。
Page 53
試験 1200.1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
m) アファチニブの投与は Day 1 から Day 14 とした。患者は服用間隔を約 24 時間とするため毎朝食前の同じ
時間に治験薬を服用するよう指示を受けた。ただし,Day 8 と Day 14 の朝の治験薬は服用せず,薬物動
態用の採血後に服用するよう指示した。次コースの実施に適格な患者のみ投与を継続した。
n) 任意
o) 薬物動態の結果から Visit 7 および Visit 8 での採血が不要と判断された場合は,Visit 7 および Visit 8 を省
略可能とした。
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
表 3.1: 3
-2055),Table9.5.1.2: 1
検査・観察スケジュール(第 2 コース以降)
Study Periods
Visit
Day
選択基準/除外基準
身体所見
ECOG パ フォ ーマ ン
ス・スコア
バイタルサイン
体重
心電図
腫瘍評価 e)
左室機能 f)
臨床検査 g)
血液凝固検査
腫瘍マーカーh)
薬物動態 i)
尿検査 j)
有害事象
併用療法
服薬状況確認確認
治験薬の処方
Afatinib 投与 m)
R1c)
8
治験薬投与期 2~6
Day 1~29
継続投与コース
R2
R4
R3 c)
15
22
29
Xd )
X
EOTa)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X f)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
f)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
FUb)
X
Xn )
X
X
Xk )
Xl )
Day 1~14
の間毎日
X
治験終了
a)EOT:治験終了時,治験を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施しなければならなか
った。
b)FU:追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後。
c) 第 2 コースではすべての患者に関して Visit R1 および R3 は必須としたが,その後のコースでは任意とし
た。
d)継続投与のために適格性を確認した。適格であった場合は,Visit R4 を次コースの Day 1 とした。
e)腫瘍評価/再診断は,アファチニブの投与開始後 8 週ごとに実施し,継続投与コース時には Visit R4 に確認
した。EOT の腫瘍評価は前 4 週間に行わなかった場合に実施した。FU の腫瘍評価は任意とした。
f)MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を用いなければならなかった。アフ
ァチニブの投与開始後 8 週ごとに行うために,Day 22 から Day 29 の間に実施した。
g)血液学的検査および生化学的検査のパラメータ。詳細は[CTD 5.3.3.2-1(U -2055),Section 9.5.1.2]に示
した。
h)腫瘍マーカーは,原疾患と関連のあるマーカーが発現している患者のみとした。
i)アファチニブのトラフ濃度測定のための採血。
j)尿試験紙および尿沈査。定性的な尿蛋白が陽性時,尿蛋白排泄量を定量(4 週以下ごと)した。
k)コース終了時に回復していない場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が発現した場合,
すべての重篤な有害事象および治験依頼者が特定した有害事象が発現した場合。
l)次のコースの実施に適格な患者のみ
Page 54
試験 1200.1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
m)アファチニブを 14 日間投与した後,14 日間の休薬期間を設けた。患者は服用間隔を約 24 時間とするため,
毎朝食前の同じ時間に治験薬を服用するよう指示を受けた。ただし,Day 8 の来院時は,朝の治験薬は服用
せず,薬物動態用の採血後に服用するよう指示した。
n)任意
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
-2055),Table9.5.1.2: 2
治験対象
患者の内訳
被験者の内訳を表 3.1: 4 に示す。
本治験には,38 名が登録され,10 mg,20 mg,30 mg,45 mg 投与群の各 3 名,70 mg 投与群の
18 名,85 mg 投与群の 6 名,100 mg 投与群の 2 名に治験薬が投与された。
治験薬を投与された 38 名中 27 名の患者が 2 コース以上の治療を実施し,6 名が 6 コース(本
治験実施計画書で許容された最大コース)を完了したが,32 名は 6 コース終了前に治験を中止
した。治験中止の理由は,「原疾患の悪化」が最も多く 18 名であった。次いで「有害事象」が
12 名であり,このうち 5 名で DLT が発現した。「有害事象」で中止した 12 名の患者の投与量
は,70 mg,85 mg および 100 mg のいずれかであった[CTD 5.3.3.2-1(U
2]。
-2055),Table15.1.1:
Page 55
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 4
Received
treatmenta)
Discontinued due
to
DLTb)
Other toxicityc)
Progressive
disease
Consent
withdrawnd)
Other reason
Completed
treatment period 6
患者の内訳
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Total
10mg
N (%)
20mg
N (%)
30mg
N (%)
45mg
N (%)
70mg
N (%)
85mg
N (%)
100mg
N (%)
N (%)
3 (100.0)
3 (100.0)
3 (100.0)
3 (100.0)
18 (100.0)
6 (100.0)
2 (100.0)
38 (100.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
4 (22.2)
5 (27.8)
0 (0.0)
2 (33.3)
1 (50.0)
0 (0.0)
5 (13.2)
7 (18.4)
2 (66.7)
3 (100.0)
3 (100.0)
1 (33.3)
7 (38.9)
2 (33.3)
0 (0.0)
18 (47.4)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
1 (2.6)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (66.7)
2 (11.1)
1 (16.7)
1 (50.0)
6 (15.8)
a)初回治験薬投与期開始時のアファチニブ投与量
b)基本語:アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加,脱水,下痢(MedDRA Version
)
c)基本語:食欲不振,脳血管発作,複雑部分発作,下痢,鼻出血,疲労,悪心,末梢性浮腫,肺出血,発疹,
口内炎
d)適格であったが,次コースの投与を辞退した患者。
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
-2055),Table10.1: 1
解析対象集団
治験薬が投与された 38 名全員を解析対象集団とし,MTD 評価の対象とした。
患者背景
全患者 38 名のうち,MTD である 70 mg 1 日 1 回投与による治療を行った測定可能病変を有す
る患者 17 名の患者背景を表 3.1: 5 に示す。
癌種の内訳は,大腸癌が 4 名,食道癌が 2 名であり,その他の 11 名は,いずれもそれぞれ異な
る種類の癌であった。
すべての患者が白人であり,女性が 8 名,喫煙歴がない患者が 8 名であった。8 名が過去に化
学療法,放射線療法,ホルモン療法,免疫療法のうち 2 つ以上の治療を受けており,12 名の患
者が過去に化学療法を,14 名の患者が外科手術を受けていた。他の投与量群の被験者背景も同
様であった[CTD 5.3.3.2-1(U
-2055),Table 15.1.4: 6]。
Page 56
試験 1200.1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 5
70 mg 1 日 1 回投与を行った測定可能病変を有する患者背景
患者数 [N (%)]
女性
白人
喫煙歴なし
癌種
大腸癌
食道癌
その他
前治療歴
0
1
2
3 以上
化学療法 治療歴
なし
1
2 以上
外科手術 治療歴あり
放射線療法 治療歴あり
中央値
診断後からの病歴 [年]
年齢 [歳]
体重 [kg]
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
17 (100.0)
8 (47.1)
17 (100.0)
8 (47.1)
4 (23.5)
2 (11.8)
11 (64.7)
3 (17.6)
6 (35.3)
5 (29.4)
3 (17.6)
5 (29.4)
8 (47.1)
4 (23.6)
14 (82.4)
5 (29.4)
1.86
62.0
74.6
-2055),Table11.2: 1
薬物動態
薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータを表 3.1: 6 および表 3.1: 7 に示す。
アファチニブは,単回投与,反復投与時とも 1 日 1 回 10~100 mg の範囲で少なくとも 2 相性
の薬物動態を示した。アファチニブを経口投与後,1~4 時間後(tmax および tmax,
ss
の中央値)
に最高血漿中濃度に到達した。Cmax および Cmax,ss,AUC0-24, ss および AUC0-24,ss(幾何平均値,以
下同様)は,Day1,Day14 とも投与量の増加に伴い増加した。
しかし,個人差が大きく,Cmax および AUC0-∞の用量比例性について,明確な結論は得られな
かった。アファチニブ血漿中濃度は,遅くとも Day 8 までに定常状態に達し,定常状態の投与
前血漿中濃度は投与量の増加に伴い上昇した。経口投与後の消失半減期は 14~43 時間(t1/2 お
よび t1/2, ss),平均滞留時間は 19~50 時間(MRTpo および MRTpo, ss)であった。全身クリアラン
スが 383~1820 mL/min(CL/F および CL/F, ss),分布容積が 1020~4760 L(Vz/F および Vz/F, ss)
と大きく,アファチニブは広範に組織分布すると考えられた。なお,ヒトのアファチニブの絶
対バイオアベイラビリティ(F)は明らかになっていないため,全身クリアランスおよび分布
容積について得られた値を解釈する際は注意が必要である。Cmax から算出した累積率は 1.76~
2.74,AUC から算出した累積率は 2.42~3.82 であった。本治験の投与量範囲で,定常状態のピ
ーク-トラフ変動(PTF)は 100~168%であった。
Page
57
試験 1200.1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 6
薬物動態パラメータ(Day 1)
Day 1
Afatinib dose
q.d.[mg]
No.of patients
10 mg
20 mg
30 mg
45 mg
70 mg
85 mg
100 mg
N=3
N=3
N=3
N=3
N=18
N=6
N=2
Cmax
[ng/mL]
8.03 (125)
7.29 (51.0)
58.6 (42.5)
30.2 (20.0)
67.7 (93.8)
87.1 (80.5)
138 (31.3)
Cmax,norm
[(ng/mL)/mg]
0.803 (125)
0.364 (51.1)
1.95 (42.5)
0.671 (20.0)
0.968 (93.8)
1.03 (80.5)
1.38 (31.3)
3.00
2.00
2.00
3.08
2.05
3.00
1.23
(2.12-4.00)
(2.00-5.00)
(0.567-2.00)
(2.00-5.02)
(0.467-4.13)
(2.02-7.00)
(0.500-1.97)
498 (21.3)
343 (22.0)
744 (91.9)
1040 (69.4)
1290 (43.1)
16.6 (21.3)
7.62 (22.0)
10.6 (91.9)
12.2 (69.4)
12.9 (43.1)
788 (24.6)
567 (23.8)
1150 (67.6)
1540 (70.9)
1790 (43.1)
tmax
a)
[h]
82.0 (103)
AUC0-24
[ng∙h/mL]
AUC0-24,norm
[(ng∙h/mL)/mg]
8.20 (103)
AUC0-∞
[ng•h/mL]
144 (90.2)
AUC0-∞, norm
t½
MRTpo
CL/F
Vz/F
[(ng∙h/mL)/mg]
[h]
20.1 (15.1)
[h]
28.5 (16.3)
[mL/min]
[L]
14.4 (90.2)
1160 (90.2)
2020 (107)
a)中央値および範囲
b)N=2
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
-2055),Table 11.5.2: 1
67.9
b)
3.39
b)
(25.5)
(25.5)
183b)(269)
9.14
b)
(269)
26.3 (24.6)
12.6 (23.8)
16.4 (67.6)
18.1 (70.9)
17.9 (43.1)
29.0
b)
(470)
14.6 (18.5)
18.0 (53.4)
15.5 (36.6)
14.3 (13.4)
13.8 (0.226)
41.4
b)
(470)
24.3 (13.1)
26.1 (42.2)
22.4 (35.0)
21.2 (15.0)
18.8 (0.372)
(269)
634 (24.6)
1320 (23.8)
1020 (67.6)
920 (70.9)
931 (43.1)
(32.8)
1020 (19.2)
2060 (42.8)
1360 (107)
1140 (63.1)
1110 (43.3)
1820
4570
b)
b)
58
Page
試験 1200.1
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表 3.1: 7
薬物動態パラメータ(Day 14)
Day 14
Afatinib dose
q.d.[mg]
No. of patients
10 mg
20 mg
30 mg
45 mg
70 mg
85 mg
100 mg
N=3
N=3
N=3
N=3
N=15
N=4
N=1
Cmax,ss
[ng/mL]
14.1 (72.1)
16.2 (51.9)
111 (69.7)
68.4 (31.7)
180 (34.5)
163 (53.0)
243
Cmax,ss,norm
[(ng/mL)/mg]
1.41 (72.1)
0.812 (51.9)
3.71 (69.7)
1.52 (31.7)
2.57 (34.5)
1.92 (53.0)
2.43
Cpre,ss
[ng/mL]
6.92 (42.6)
3.55 (263)
31.6 (40.7)
21.3 (46.8)
73.7 (51.5)
57.1 (27.2)
64.5
2.98
4.00
0.950
3.00
2.00
2.00
(2.00-4.00)
(4.00-4.00)
(0.517-2.07)
(2.00-4.07)
(0.500-5.00)
(2.00-2.02)
tmax,ss
a)
[h]
1.00
AUCτ,ss
[ng∙h/mL]
199 (56.9)
241 (59.4)
1310 (57.5)
840 (35.0)
2620 (36.3)
2340 (47.6)
2750
AUCτ,ss,norm
[(ng∙h/mL)/mg]
19.9 (56.9)
12.0 (59.4)
43.6 (57.5)
18.7 (35.0)
37.5 (36.3)
27.6 (47.6)
27.5
t½,ss
[h]
35.9 (12.0)
39.7 (13.4)
37.7 (25.1)
43.4 (31.4)
39.6 (38.7)
30.8 (12.9)
28.6
MRTpo,ss
[h]
43.2 (20.3)
50.6 (10.3)
44.3 (16.2)
47.9 (27.7)
50.2 (36.5)
39.1 (12.5)
32.0
CL/F,ss
[mL/min]
839 (56.9)
1390 (59.4)
383 (57.5)
893 (35.0)
445 (36.3)
604 (47.6)
606
Vz/F,ss
[L]
2610 (42.8)
4760 (49.3)
1250 (64.0)
3350 (57.3)
1530 (33.5)
1610 (36.4)
1500
RA,Cmax
1.76 (34.0)
2.23 (7.62)
1.90 (23.9)
2.27 (13.7)
2.74 (111)
2.01 (65.6)
2.19
RA,AUC
2.42 (33.7)
2.61 (3.65)
2.62 (36.8)
2.45 (12.9)
3.82 (116)
2.50 (66.7)
2.86
119 (28.6)
156
PTF
[%]
99.6 (27.1)
a) 中央値および範囲
b) N=14
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
-2055),Table11.5.2: 2
121 (56.3)
168 (27.4)
138 (22.9)
105
b)
(41.5)
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試験 1200.1
薬力学
Ki-67 発現量の変化から,アファチニブ投与により表皮角化細胞増殖に対する有意な抑制作用
が認められた。Ki-67 発現量の変化にアファチニブとの用量相関性は,検討した投与量範囲お
よび腫瘍の採取時間では認められず,表皮角化細胞増殖抑制作用と客観的な腫瘍縮小効果の間
にも相関性は認められなかった。
また,本治験開始前の腫瘍検体を用いて測定した EGFR または HER2 発現量と腫瘍縮小効果の
間に相関性は認められなかった。
有効性
RECIST に基づき,測定可能な病変(従来の CT で直径 20 mm 以上またはヘリカル CT で 10 mm
以上の腫瘍病変が 1 つ以上認められる)を有する患者を対象に有効性解析を行った。奏効が認
められた患者はなかったが,45 mg 以上を投与した 27 名の患者のうち 8 名(45 mg 投与群で 2
名,70 mg 投与群で 4 名,85 mg 投与群および 100 mg 投与群で各 1 名)で腫瘍の縮小(-6%~
-13%)が認められた。
安全性
忍容性
第 1 コースで,70 mg 投与群の 18 名中 4 名,85 mg 投与群の 6 名中 2 名,100 mg 投与群の 2 名
中 1 名の計 7 名に DLT が発現し,治験実施計画書に従った用量漸増と MTD 決定の根拠とした。
第 2 コース以降では,10 mg 投与群で 1 名(第 4 コース),70 mg 投与群で 2 名(第 2 コース),
100 mg 投与群で 1 名(第 2 コース)の計 3 名に DLT が発現した。
•
患者 1227:70 mg 投与群の患者,第 1 コース(TP 1 以下同様)に疲労,アラニン・アミノ
トランスフェラーゼ増加,血中クレアチニン増加,低ナトリウム血症,低カリウム血症の
DLT が発現した。
アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加の DLT により治験を中止した。
•
患者 1230:70 mg 投与群に追加した患者,TP 1 に下痢の DLT が発現した。
DLT により治験を中止した。
•
患者 1233:70 mg 投与群に追加した患者,TP 2 に脱水の DLT が発現した。
•
患者 1237:70 mg 投与群に追加した患者,TP 1 に脱水の DLT が発現した。
•
患者 1238:70 mg 投与群に追加した患者,TP 1 に下痢,脱水の DLT が発現した。
脱水の DLT により治験を中止した。
•
患者 1216:85 mg 投与群の患者,TP 1 に下痢の DLT が発現した。
•
患者 1226:85 mg 投与群の患者,TP 1 に下痢の DLT が発現した。
•
患者 1229:100 mg 投与群の患者,TP 1 に下痢の DLT が発現した。
DLT により治験を中止した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
•
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試験 1200.1
患者 1232:70 mg 投与群に追加した患者,TP 2 に下痢,脱水,左室機能低下の DLT が発現
した。
下痢および脱水の DLT により治験を中止した。
•
患者 1206:10 mg 投与群の患者,TP 4 に左室機能低下の DLT が発現した。
•
患者 1209:100 mg 投与群の患者,TP 2 に発疹の DLT が発現した。
[CTD 5.3.3.2-1(U
-2055),Table 12.2.1: 1 and 15.3.1: 2]
全コースで計 11 名に DLT が発現し,このうち最も発現率が高かった DLT は,下痢(6 名)で
あった。
第 1 コースの DLT は下痢(5 名)が多かった。第 1 コースのその他の DLT は,下痢が少なくと
も一因になっている事象であり,2 名で脱水を併発し,1 名で低カリウム血症,低ナトリウム血
症,血中クレアチニン増加,アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加,疲労の DLT を併発し
た。第 2 コース以降に発現した DLT は,下痢(1 名),脱水(1 名),grade 3 の発疹(1 名),
左室機能低下(2 名)であった。
用量漸増試験終了後,70 mg 投与群の第 1 コース中に,6 名中 1 名で DLT が発現したため,70 mg
を MTD と決定した。この 70 mg 投与群を 18 名に拡大した結果,第 1 コース中に 18 名中 3 名
で DLT が報告され,この投与量を MTD と確認した。
下痢は,最も発現率が高い有害事象であり,MTD 未満の投与群では比較的軽度で,ほとんどが
grade 1 であった。MTD 以上の投与群での重症度はより高くなったが,いずれも grade 3 以下で
あった。ほとんどの下痢が,治験薬との因果関係が否定できないと判断された。MTD 以上の投
与群の患者 6 名が下痢の発現により治験を中止した。下痢は,MTD 未満の投与群で発現した 3
名を除き,第 1 コースの治験薬投与開始後 7 日以内に発現した。
また,EGFR 低分子阻害剤の皮膚への影響はよく知られており,本治験でも,下痢に次いで発
疹,ざ瘡,皮膚乾燥およびそう痒症といった皮膚関連の有害事象の発現率が高かった。皮膚関
連の有害事象は,MTD 未満の投与量群の 2 名を除く 36 名の患者に発現した。MTD 未満の投与
量群の重症度は,ほとんどが grade 1 であり,投与量の増加に伴い重症度が高い有害事象が多か
った。MTD を超える投与量群の 1 名に発現した grade 3 の発疹は DLT であった。MTD の投与
群の 1 名は,発疹の発現により治験を中止した。皮膚関連の有害事象は,いずれも第 1 コース
に発現したが,下痢よりも発現時期が遅く,約 50%の患者で治験開始 1 週間を経過後に発現し
た。
必要に応じて下痢の管理を行い,45 mg1 日 1 回への減量を許容することで,アファチニブ
70 mg1 日 1 回の 14 日間投与/14 日間休薬が第 II 相試験の推奨用量であることが確認された。
有害事象(MedDRA Version
を使用)
全コースのいずれかの投与群で発現率が 33.3%以上の有害事象を表 3.1: 8 に示す。
安全性解析対象集団 38 名の全患者に有害事象が発現した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
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試験 1200.1
38 名のうち 1 名を除く 37 名に発現した有害事象が,治験薬との因果関係が否定できないと判
断された。
全投与期間(第 1 コースから第 6 コース)に発現した有害事象のうち,最も発現率が高かった
有害事象(基本語)は下痢であり,33 名(86.8%)に発現した。次いで発疹が 29 名(76.3%),
疲労が 24 名(63.2%),口内炎が 24 名(63.2%),鼻出血が 20 名(52.6%),嘔吐が 19 名(50.0%)
に発現した。
全コースで 33 名に発現した下痢のうち,grade 3 の下痢が発現した患者の割合は,70 mg 投与
群,85 mg 投与群,100 mg 投与群が,低投与量投与群よりも高かった。下痢の有害事象は,低
投与量を投与した 3 名を除き,いずれも治験薬投与開始後 7 日以内に発現した。
皮膚関連有害事象は,いずれも第 1 コース目に発現し,約半数の患者では治験薬投与開始後 1
週間以内に発現した。
治験薬との因果関係が否定できない有害事象のうち,口内炎および鼻出血の発現率,および第
1 コースの下痢の発現率は,いずれもアファチニブの投与量と相関性が認められた。
また,下痢および発疹の重症度は,投与量の増加に伴い,重症度が増加する傾向が認められ,
すべての有害事象で投与量の増加に伴い,重症度が増加する傾向が認められた。
鼻出血は 20 名(52.6%)に発現した。いずれも重症度は grade 1 と低く,ほとんど治療を要さ
ず回復した。鼻出血またはその他の出血性イベントと凝固パラメータ(INR,PT,PTT)の間
に相関性は認められなかった。
本治験で認められた有害事象は,EGFR 阻害作用を有する他の薬剤の安全性プロファイルと同
様であり,予測可能なものであった。ただし,鼻出血の発現率は高かったが,重症度は低く,
発現期間も短かった。
Page 62
試験 1200.1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 8
有害事象(全コースでいずれかの投与群で発現率が 33.3%以上)(1/4)
System organ class
/Preferred term
Afatinib Afatinib
10 mg
20 mg
N (%)
N (%)
Number of patients
3 (100.0) 3 (100.0) 3 (100.0) 3 (100.0) 18 (100.0) 6 (100.0) 2 (100.0) 38 (100.0)
Total with adverse events
3 (100.0) 3 (100.0) 3 (100.0) 3 (100.0) 18 (100.0) 6 (100.0) 2 (100.0) 38 (100.0)
Blood and lymphatic system disorders
(血液およびリンパ系障害)
1 (33.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (5.6)
1 (16.7)
0 (0.0)
4 (10.5)
Anaemia(貧血)
1 (33.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (5.3)
Lymphadenopathy(リンパ節症)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
2 (5.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (66.7)
2 (11.1)
1 (16.7)
0 (0.0)
6 (15.8)
Asthenopia(眼精疲労)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Eye irritation(眼刺激)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (5.6)
1 (16.7)
0 (0.0)
3 (7.9)
Eye pain(眼痛)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (5.3)
Lacrimation increased(流涙増加)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Eye disorders(眼障害)
Gastrointestinal disorders(胃腸障害)
Afatinib
30 mg
N (%)
Afatinib Afatinib
45 mg
70 mg
N (%)
N (%)
Afatinib
85 mg
N (%)
Afatinib
100mg
N (%)
Total
N (%)
3 (100.0) 3 (100.0) 3 (100.0) 3 (100.0) 18 (100.0) 6 (100.0) 2 (100.0) 38 (100.0)
Abdominal pain(腹痛)
1 (33.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
2 (66.7)
4 (22.2)
2 (33.3)
0 (0.0)
10 (26.3)
Abdominal pain upper(上腹部痛)
1 (33.3)
0 (0.0)
1 (33.3)
1 (33.3)
3 (16.7)
1 (16.7)
1 (50.0)
8 (21.1)
Cheilitis(口唇炎)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (33.3)
1 (50.0)
3 (7.9)
Constipation(便秘)
1 (33.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (5.6)
2 (33.3)
0 (0.0)
5 (13.2)
Diarrhoea(下痢)
2 (66.7) 3 (100.0) 3 (100.0) 2 (66.7) 15 (83.3) 6 (100.0) 2 (100.0) 33 (86.8)
Dry mouth(口内乾燥)
0 (0.0)
1 (33.3)
1 (33.3)
1 (33.3)
3 (16.7)
2 (33.3)
1 (50.0)
9 (23.7)
Dyspepsia(消化不良)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (11.1)
1 (16.7)
0 (0.0)
4 (10.5)
Glossodynia(舌痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (11.1)
2 (33.3)
0 (0.0)
4 (10.5)
Lip dry(口唇乾燥)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Nausea(悪心)
2 (66.7)
2 (66.7)
0 (0.0)
1 (33.3)
8 (44.4)
3 (50.0)
1 (50.0) 17 (44.7)
Oral pain(口腔内痛)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
Stomatitis(口内炎)
1 (33.3)
0 (0.0)
1 (33.3)
2 (66.7) 14 (77.8) 4 (66.7) 2 (100.0) 24 (63.2)
Vomiting(嘔吐)
1 (33.3)
2 (66.7)
1 (33.3)
2 (66.7)
8 (44.4)
4 (66.7)
2 (5.3)
1 (50.0) 19 (50.0)
General disorders and administration site
3 (100.0) 3 (100.0) 3 (100.0) 2 (66.7) 14 (77.8) 4 (66.7) 2 (100.0) 31 (81.6)
conditions(一般・全身障害および投与部位
の状態)
Chest pain(胸痛)
0 (0.0)
Fatigue(疲労)
0 (0.0)
1 (33.3)
3 (100.0) 3 (100.0) 2 (66.7)
1 (33.3)
1 (5.6)
0 (0.0)
0 (0.0)
3 (7.9)
2 (66.7) 10 (55.6) 3 (50.0)
1 (50.0) 24 (63.2)
Feeling cold(冷感)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
2 (5.3)
Malaise(倦怠感)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Mucosal inflammation(粘膜の炎症)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
6 (33.3)
1 (16.7)
0 (0.0)
7 (18.4)
Pain(疼痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
2 (33.3)
0 (0.0)
3 (7.9)
Pyrexia(発熱)
2 (66.7)
2 (66.7)
1 (33.3)
2 (66.7)
3 (16.7)
0 (0.0)
1 (50.0) 11 (28.9)
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
-2055),Appendix 16.1.9.2,Table7.1.4
Page 63
試験 1200.1
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 8
有害事象(全コースでいずれかの投与群で発現率が 33.3%以上)(2/4)
System organ class
/Preferred term
Afatinib Afatinib
10 mg
20 mg
N (%)
N (%)
Afatinib
30 mg
N (%)
Afatinib
45 mg
N (%)
Afatinib
70 mg
N (%)
1 (33.3) 2 (66.7)
2 (66.7)
2 (66.7)
4 (22.2)
2 (33.3) 2 (100.0) 15 (39.5)
Eyelid infection(眼瞼感染)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (50.0)
1 (2.6)
Nasopharyngitis(鼻咽頭炎)
1 (33.3) 1 (33.3)
1 (33.3)
2 (66.7)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
6 (15.8)
Pneumonia(肺炎)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Rash pustular(膿疱性皮疹)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Respiratory tract infection(気道感染)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (50.0)
1 (2.6)
Rhinitis(鼻炎)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Sinusitis(副鼻腔炎)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Urinary tract infection(尿路感染)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (50.0)
2 (5.3)
Injury, poisoning and procedural complications 1 (33.3)
(傷害,中毒および処置合併症)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
3 (7.9)
Infections and infestations
(感染症および寄生虫症)
Afatinib
85 mg
N (%)
Afatinib
100mg
N (%)
Total
N (%)
Contrast media reaction(造影剤反応)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Open wound(開放創)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Procedural pain(処置による疼痛)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
1 (33.3)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
6 (33.3)
1 (16.7)
0 (0.0)
9 (23.7)
Ejection fraction decreased(駆出率減少) 1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (5.6)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (5.3)
Electrocardiogram abnormal( 心電図異常) 0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Weight decreased(体重減少)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
4 (22.2)
0 (0.0)
0 (0.0)
5 (13.2)
1 (33.3) 2 (66.7)
1 (33.3)
1 (33.3)
10 (55.6) 3 (50.0)
0 (0.0)
18 (47.4)
Anorexia(食欲不振)
1 (33.3) 1 (33.3)
0 (0.0)
1 (33.3)
7 (38.9)
3 (50.0)
0 (0.0)
13 (34.2)
Decreased appetite(食欲減退)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Dehydration(脱水)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
5 (27.8)
2 (33.3)
0 (0.0)
8 (21.1)
Hypokalaemia(低カリウム血症)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
5 (27.8)
1 (16.7)
0 (0.0)
7 (18.4)
2 (66.7) 2 (66.7)
1 (33.3)
2 (66.7)
4 (22.2)
3 (50.0)
0 (0.0)
14 (36.8)
Back pain(背部痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
1 (33.3)
2 (11.1)
2 (33.3)
0 (0.0)
6 (15.8)
Bursitis(滑液包炎)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Flank pain(側腹部痛)
1 (33.3) 1 (33.3)
0 (0.0)
1 (33.3)
1 (5.6)
0 (0.0)
0 (0.0)
4 (10.5)
Musculoskeletal chest pain
(筋骨格系胸痛)
Musculoskeletal discomfort
(筋骨格不快感)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
2 (5.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Myalgia(筋肉痛)
1 (33.3) 1 (33.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
3 (7.9)
Shoulder pain(肩痛)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Investigations(臨床検査)
Metabolism and nutrition disorders
(代謝および栄養障害)
Musculoskeletal and connective tissue
disorders(筋骨格系および結合組織障害)
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
1 (33.3)
0 (0.0)
-2055),Appendix 16.1.9.2,Table7.1.4
Page 64
試験 1200.1
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 8
有害事象(全コースでいずれかの投与群で発現率が 33.3%以上)(3/4)
System organ class
/Preferred term
Afatinib
10 mg
N (%)
Afatinib
20 mg
N (%)
Neoplasms benign, malignant and unspecified 1 (33.3) 1 (33.3)
(incl cysts and polyps)
(良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢
胞およびポリープを含む))
Afatinib
30 mg
N (%)
Afatinib
45 mg
N (%)
Afatinib
70 mg
N (%)
Afatinib
85 mg
N (%)
Afatinib
100mg
N (%)
Total
1 (33.3)
0 (0.0)
3 (16.7)
0 (0.0)
0 (0.0)
6 (15.8)
N (%)
Cancer pain(癌疼痛)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (5.6)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (5.3)
Lipoma(脂肪腫)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Malignant neoplasm progression
(悪性新生物進行)
0 (0.0)
1 (33.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
2 (11.1)
0 (0.0)
0 (0.0)
4 (10.5)
2 (66.7) 1 (33.3)
1 (33.3)
1 (33.3)
8 (44.4)
4 (66.7)
0 (0.0)
17 (44.7)
Dizziness(浮動性めまい)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (11.1)
2 (33.3)
0 (0.0)
5 (13.2)
Dysgeusia(味覚異常)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
1 (5.6)
1 (16.7)
0 (0.0)
3 (7.9)
Headache(頭痛)
1 (33.3) 1 (33.3)
1 (33.3)
1 (33.3)
2 (11.1)
0 (0.0)
0 (0.0)
6 (15.8)
Paraesthesia(錯感覚)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
4 (22.2)
1 (16.7)
0 (0.0)
6 (15.8)
Peripheral sensory neuropathy
(末梢性感覚ニューロパシー)
Renal and urinary disorders
(腎および尿路障害)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (11.1)
0 (0.0)
0 (0.0)
3 (7.9)
Renal impairment(腎機能障害)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Urinary hesitation(排尿躊躇)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Reproductive system and breast disorders
1 (33.3) 0 (0.0)
(生殖系および乳房障害)
Genital pruritus female
1 (33.3) 0 (0.0)
(女性陰部そう痒症)
Respiratory, thoracic and mediastinal disorders 2 (66.7) 1 (33.3)
(呼吸器,胸郭および縦隔障害)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
2 (5.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Nervous system disorders(神経系障害)
2 (66.7)
3 (100.0) 11 (61.1) 5 (83.3) 2 (100.0) 26 (68.4)
Cough(咳嗽)
2 (66.7)
0 (0.0)
1 (33.3)
1 (33.3)
3 (16.7)
2 (33.3)
0 (0.0)
9 (23.7)
Dysphonia(発声障害)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (5.3)
Dyspnoea(呼吸困難)
2 (66.7)
0 (0.0)
2 (66.7)
0 (0.0)
2 (11.1)
1 (16.7)
0 (0.0)
7 (18.4)
Epistaxis(鼻出血)
1 (33.3) 1 (33.3)
1 (33.3)
2 (66.7)
9 (50.0)
4 (66.7) 2 (100.0) 20 (52.6)
Pharyngolaryngeal pain(咽喉頭疼痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
3 (16.7)
2 (33.3)
0 (0.0)
5 (13.2)
Pleural effusion(胸水)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
-2055),Appendix 16.1.9.2,Table7.1.4
Page 65
試験 1200.1
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.1: 8
有害事象(全コースでいずれかの投与群で発現率が 33.3%以上)(4/4)
System organ class
/Preferred term
Afatinib
10 mg
N (%)
Skin and subcutaneous tissue disorders
(皮膚および皮下組織障害)
Afatinib
20 mg
N (%)
Afatinib
30 mg
N (%)
Afatinib
45 mg
N (%)
Afatinib
70 mg
N (%)
Afatinib Afatinib
85 mg
100mg
N (%)
N (%)
Total
N (%)
2 (66.7) 3 (100.0) 3 (100.0) 3 (100.0) 18 (100.0) 6 (100.0) 2 (100.0) 37 (97.4)
Acne(ざ瘡)
0 (0.0)
6 (33.3)
2 (33.3) 2 (100.0) 15 (39.5)
Alopecia(脱毛症)
1 (33.3) 1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (11.1)
2 (33.3)
0 (0.0)
6 (15.8)
Dry skin(皮膚乾燥)
0 (0.0)
1 (33.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
6 (33.3)
2 (33.3)
0 (0.0)
10 (26.3)
Erythema(紅斑)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
2 (5.3)
Hyperhidrosis(多汗症)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Hypotrichosis(貧毛症)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Night sweats(寝汗)
1 (33.3) 1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (5.3)
Pruritus(そう痒症)
1 (33.3) 2 (66.7)
0 (0.0)
0 (0.0)
6 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
9 (23.7)
Rash(発疹)
0 (0.0)
2 (66.7) 3 (100.0) 2 (66.7) 15 (83.3) 5 (83.3) 2 (100.0) 29 (76.3)
Rash maculo-papular(斑状丘疹状皮疹)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Skin fissures(皮膚亀裂)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Skin irritation(皮膚刺激)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Urticaria(蕁麻疹)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
1 (33.3) 1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
1 (50.0)
4 (10.5)
Flushing(潮紅)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Hypertension(高血圧)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (50.0)
1 (2.6)
Pelvic venous thrombosis
(骨盤静脈血栓症)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (2.6)
Vascular disorders(血管障害)
引用元:CTD 5.3.3.2-1(U
0 (0.0)
3 (100.0) 2 (66.7)
-2055),Appendix 16.1.9.2,Table7.1.4
重篤な有害事象
重篤な有害事象は,38 名中 19 名(50%)にそれぞれ 1 件以上発現した。脱水が 8 名(21.1%)
と最も多く,20 mg 投与群の 1 名(33.3%),70 mg 投与群の 5 名(27.8%),85 mg 投与群の 2
名(33.3%)に発現した。次いで下痢が 70 mg 投与群の 5 名(27.8%)に発現した。原疾患の進
行が 4 名に発現し,このうち 3 名は死亡,他の 1 名の有害事象は入院が必要となった。また,1
名が肺出血により死亡したが,治験薬との因果関係は否定された。
発現したその他の重篤な有害事象は,便秘,悪心,嘔吐,発熱が各 2 名,腹痛,上腹部痛,肺
炎,副鼻腔炎,側腹部痛,癌疼痛,脳血管発作,腎機能障害が各 1 名であった。
死亡
4 名が死亡し,うち 3 名は原疾患の進行,1 名が肺出血によるものあった。いずれも治験薬との
因果関係はないと判断された。
•
患者 1211:20 mg 投与群の 61 歳男性の原発巣不明の腺癌患者で,3 種類の化学療法後の再
発例であった。アファチニブ初回投与から 221 日,最終投与から 152 日後に死亡した。
•
患者 1205:30 mg 投与群の 56 歳女性で,結腸直腸癌に対して手術および 3 種類の化学療法
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 66
試験 1200.1
が行われていた。治験薬投与開始から 93 日(投与中止から 40 日)後に死亡した。
•
患者 1228:70 mg 投与群の 18 歳男性で,肉腫に対して手術および 1 種類の化学療法が行わ
れており,アファチニブ初回投与から 40 日(最終投与から 27 日)後に死亡した。
•
患者 1224:70 mg 投与群の 54 歳男性で,本治験の登録前に,甲状腺癌に対して手術,1 種
類の化学療法,放射線療法,放射性物質投与が行われていた。治験薬投与開始から 58 日後
に肺出血のため死亡した。死亡日までアファチニブを投与していた。
投与中止に至った有害事象
治験薬の投与中止に至った有害事象が 70 mg 投与群の 3 名(患者 1208,患者 1217,患者 1218),
85 mg 投与群の 2 名(患者 1215,患者 1231)の計 5 名に発現した。
•
患者 1208:75 歳男性,第 1 コース Day4 に口内炎(因果関係が否定できない),Day 8 に疲
労(因果関係なし)が発現したため中止した。
•
患者 1217:64 歳男性,5 コースのアファチニブ投与を終了した後,再発する下痢,悪心,
末梢性浮腫,食欲不振,鼻出血のため中止した。悪心および浮腫以外の事象は,治験薬と
の因果関係が否定できないと判断された。
•
患者 1218:62 歳女性,第 1 コースの 70 mg1 日 1 回投与後,45 mg1 日 1 回に減量した 1 コ
ースを終了した後,治験薬との因果関係が否定できないと判断された下痢,食欲不振,発
疹のため中止した。
•
患者 1215:72 歳女性,初回治験薬投与中に治験薬と因果関係なしと判断された複合した部
分発作が発現し,治験を中止した。
•
患者 1231:58 歳男性,第 1 コースの投与後,薬剤との因果関係が否定できないと判断され
た口内炎のため治験薬の投与を中止した。
臨床検査,バイタルサイン,身体所見および心電図
grade 2 または 3 のヘモグロビン減少が 8 名に認められた。このうち 4 件が有害事象とされた。
いずれも治験薬との因果関係はないと判断された。45 mg 投与群,70 mg 投与群,85 mg 投与群
の計 5 名に grade 2 のリンパ球数減少が認められた。リンパ球数異常は有害事象として報告され
なかった。ヘモグロビンおよびリンパ球の変動の原因は明らかではなく推測の域をでない。既
に衰弱した患者から複数回の採血を行うため,初期のヘモグロビン減少の発現と,その後の回
復が予測される。また,grade 1 の血小板減少が 4 名に認められたが,grade 1 を超える変動は認
められず,いずれも有害事象として報告されなかった。
本治験中,ほとんどの患者の肝酵素に変動はなく,grade 2 以上の ALT 上昇が認められたのは
38 名中 5 名(13.2%)であり,これら 5 名中 4 名が 70 mg 以上の投与群であった。このため grade
2 以上の ALT 上昇の発現率は 70 mg 以上の投与群で 15.4%(4/26 名)に対し 70 mg 未満の投与
群では 8.3%(1/12 名)であった。70 mg 投与群の患者のうち,2 名(11.1%)で grade 3 の ALT
上昇があり,いずれも有害事象とされた。
8 名に血中クレアチニン,20 名にカリウム,12 名にナトリウムの可逆的な変動が認められた。
そのほとんどは下痢および/または嘔吐の有害事象によるものと判断された。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 67
試験 1200.1
45 mg 投与群を除くすべての投与群で,アルブミン増加が認められた。アルブミンの増加は一
過性であり,有害事象とされなかった。1 名の血糖値が投与前の grade 2 から grade 3 となり高
血糖の有害事象とされたが,治験薬との因果関係がないと判断された。3 名に grade 2 以上の凝
固パラメータ(INR および PTT)の増加が認められた。凝固パラメータの変動は有害事象とさ
れず,これらの患者に鼻出血およびその他の出血性の有害事象も認められなかった。蛋白尿は,
おおむね可逆的な臨床検査所見として発現が認められ,1 名の蛋白尿が有害事象とされた。
バイタルサインおよび心電図に重要な変化は認められなかった。
アファチニブ投与中,多数の患者に体重変化(増加または減少)が認められた。体重減少(5%
以上の減少は 18 名)の発現理由は,アファチニブの直接的な影響よりも,有害事象(下痢,悪
心,嘔吐)および原疾患によるものと考えられた。有害事象に対する適切な対症療法や予防に
より,体重減少の発現は予防できると考えられる。また,5%以上の体重増加が 2 名に認められ
た。
結論
試験 1200.1 から,14 日間投与/14 日間休薬のスケジュールでのアファチニブの MTD は,70 mg
1 日 1 回と推定された。主な DLT は,下痢などの胃腸障害であった。本治験で認められた有害
事象は,EGFR 阻害作用を有する他の薬剤の安全性プロファイルと同様であり,予測可能なも
のであった。鼻出血の発現率は比較的高かった。
RECIST に基づく奏効が認められた患者はなかったが,45 mg 以上を投与した 8 名に腫瘍縮小が
認められた。また,45 mg 以上の投与群では 54.4%が 8 週間,34.6%が 16 週間,10%が 24 週間,
無増悪状態を維持すると推定された。
アファチニブ経口投与後の薬物動態は,単回投与,反復投与とも,少なくとも 2 相性を示した。
tmax は 1~4 時間,t1/2 は 14~43 時間であった。全身クリアランスが 383~1820 mL/min(CL/F
および CL/F, ss),分布容積が 1020~4760 L(Vz/F および Vz/F, ss)と大きく,アファチニブは広
範に組織分布すると考えられた。Cmax から算出した累積率は 1.76~2.74,AUC から算出した累
積率は 2.42~3.82 であった。
いずれの薬物動態パラメータも個人差が大きく,Cmax および AUC の用量比例性について明確
な結論は得られなかった。
用量相関性は認められなかったが,アファチニブ投与により表皮角化細胞増殖に対する有意な
抑制作用が認められた。表皮角化細胞増殖抑制作用と腫瘍縮小効果の間にも相関性は認められ
なかった。
患者の腫瘍検体を用いて測定した EGFR または HER2 発現と腫瘍縮小効果の間に相関性は認め
られなかった。
本治験の結果に基づき,今後のアファチニブの第 II 相試験の実施が推奨された。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.2
Page 68
試験 1200.2
患者における初期忍容性試験 1200.2
(資料番号 5.3.3.2-2)
試験方法
試験方法の概略を表 3.2: 1 に示す。
表 3.2: 1
目的
試験方法の概略(1/4)
主要目的:最大耐量(MTD)によりアファチニブ(BIBW 2992)の安全性を評価する。
副次目的:安全性全般および抗腫瘍効果に関するデータを収集する。また,アファチニブの
薬物動態およびアファチニブによるバイオマーカーの薬力学的変化を明らかにする。
試験の種類
非盲検,用量漸増試験
対象
対象疾患
標準的治療法が無効であったまたは標準的治療法が適用できない悪性固形癌と確定診断さ
れた患者。乳癌,結腸直腸癌または前立腺癌の患者が望ましい。
選択基準
1.
性別を問わず,EGFR および/または HER2 を発現することが知られている進行性で,
切除不能および/または転移性の固形癌と確定診断され,従来の治療が奏効しなかっ
た患者または有効性が立証された治療法がない患者もしくは確立された治療法が適用
できない患者。乳癌,結腸直腸癌または前立腺癌の患者が望ましい。
2.
年齢が 18 歳以上の患者
3.
少なくとも 3 カ月間の生存が見込まれる患者
4.
ICH-GCP ガイドラインに従い,文書による同意が得られた患者
5.
ECOG(R01-0787)パフォーマンス・スコアが 0,1 または 2 の患者
6.
前治療(化学療法,ホルモン療法,免疫療法,放射線療法)に関連する毒性から回復
(grade 1 以下またはベースライン値まで)している患者
7.
過去の手術から回復している患者
MTD コホートに追加で組入れる 12 名は,以下の基準を満たすこととした。
8.
RECIST に基づく測定可能病変(X 線,CT,MRI 検査のいずれかで測定可能)を有す
る患者
除外基準
1.
活動性の感染症を有する患者
2.
治験薬の吸収が低下する可能性のある胃腸障害または慢性の下痢を有する患者
3.
治験責任医師が治験実施計画書に適合しないと判断した重篤な疾患または腫瘍以外の
合併症を有する患者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.2: 1
対象(続き)
Page 69
試験 1200.2
試験方法の概略(2/4)
4.
未治療または症候性の脳転移のある患者。なお,治療後または無症候性の脳転移の患
者で,脳疾患の状態が 8 週間以上不変,過去 8 週間に脳浮腫または脳出血がない,お
よびステロイドや抗てんかん薬による治療を行っていない場合は適格とする。
5.
安静時左室駆出率が grade 1 以上の左室機能の患者
6.
好中球絶対数が 1500/mm3 未満の患者
7.
血小板数が 100000/mm3 未満の患者
8.
総ビリルビンが 1.5 mg/dL(26 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
9.
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニン・アミノトランス
フェラーゼ(ALT)が施設基準値上限の 3 倍を超える(肝臓への転移に関連する場合
は施設基準値上限の 5 倍を超える)患者
10.
血清クレアチニンが 1.5 mg/dL(132 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
11.
性生活がある男女で,医学的に適切な避妊法の使用に同意しない患者
12.
妊娠中または授乳中の女性
13.
他の治験薬[化学療法,免疫療法,放射線療法,ホルモン療法(LHRH アゴニスト,
乳癌に対するその他のホルモン剤,ビスフォスフォネート系薬剤を除く)]の投与を受
けた患者もしくは投与開始前 4 週間以内に他の臨床試験に参加した患者または本治験
中に参加予定のある患者
14.
投与開始前 4 週間以内に EGFR または HER2 阻害剤による治療(トラスツズマブの場
合は 8 週間以内)を受けた患者または本治験中に受ける予定のある患者
15.
治験実施計画書を遵守できない患者
16.
アルコール依存症の患者または薬物乱用患者
継続投与基準
前コースを終了した患者を,継続投与コースに適格とした。以下のいずれかに該当する患者
は,次コース以降の適格例としなかった。
1.
臨床症状や直近の X 線,CT,MRI 検査により疾患進行が認められる患者
2.
前コースのいずれかの時点で,左室機能が grade 2 以上に悪化した患者
3.
前コースの Day 29,Visit R4 で治験実施計画書に規定した除外基準のいずれかに該当す
る患者
4.
前コースのアファチニブ最終投与後,14 日以内に DLT から回復(ベースライン値,ま
たは grade 1 のいずれか重い方)しなかった患者
試験薬剤
アファチニブ錠(5 mg 錠,20 mg 錠)
目標症例数
54 名以下(投与症例数 43 名)
投与方法
投与方法:
投与期間
1 日 1 回経口投与
アファチニブ 10 mg 1 日 1 回から開始し,投与量を漸増した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.2: 1
Page 70
試験 1200.2
試験方法の概略(3/4)
投与方法
投与期間:
投与期間
1 日 1 回 21 日間の経口投与後,7 日間休薬を 1 コースとし,疾患進行が認められなければ次
(続き)
のコースへ移行した。
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
主要評価項目:
評価基準
1) アファチニブの最大耐量(MTD)
2) アファチニブの投与量増加と関連した有害事象[有害事象共通用語規準(CTCAE)第 3
版に従って評価する]の発現率および重症度
副次評価項目:
1) 初回投与後および反復投与後(Day 21)のアファチニブの薬物動態パラメータ
2) ア フ ァ チ ニ ブ 投 与 前 お よ び 第 1 コ ー ス 終 了 時 の 皮 膚 生 検 に お け る バ イ オ マ ー カ ー
(EGFR,p-EGFR,p-MAPK,p-Akt,Ki 67,p-27KIP1)の変化の評価
3) MTD を投与した 6 名以上の患者のアファチニブ投与前および第 1 コース終了時の腫瘍生
検におけるバイオマーカー(EGFR,p-EGFR,HER2,p-MAPK,p-Akt,Ki67,p-27KIP1)
の変化の評価
4) アファチニブ投与後の客観的な腫瘍縮小効果
5) 本治験実施前の腫瘍生検または切除検体の EGFR,HER2,エストロゲン受容体およびプ
ロゲステロン受容体の免疫組織化学的発現状況と客観的な腫瘍縮小効果の相関性
解析方法
安全性の解析:
•
有害事象の重症度および発現率を CTCAE grade 別に集計した。特に,下痢およびその
他の胃腸障害または皮膚の発疹については,その発現例数,重篤性,発現時期を確認
した。
•
臨床検査値の推移を確認した。
薬物動態の解析:
アファチニブの血漿中濃度ならびに主要および副次の薬物動態パラメータについて,次の記
述統計量を算出した(患者数,算術平均値,標準偏差,最小値,中央値,最大値,変動係数,
幾何平均値,幾何変動係数)。
有効性の解析:
RECIST に基づき判定した抗腫瘍効果を示した。
Page 71
試験 1200.2
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.2: 1
試験方法の概略(4/4)
治験調整医師
治験実施施設
多施設共同試験(米国,2 施設)
治験実施期間
20
年
月~20
年
月
スケジュール
表 3.2: 2
Study Periods
検査・観察スケジュール(第 1 コース)
スクリー
ニング
1
-14~0
第 1 コース
Day 1~29
5
6
15
21
EOTa)
FUb)
3
Visit
2
4
7
10
8o ) 9o )
Day
1
2
8
22
23
24
29
同意取得および被験者情
X
報
X
患者背景
X
既往歴・合併症
X
X
選択基準/除外基準
X c)
X
X
X
身体所見
ECOG パフォーマンス・ス
X
X
X
X
X
X
X
X
コア
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
バイタルサイン
X
X
X
X
X
X
X
体重
X
X
X
X
X
X
X
心電図
X
腫瘍評価 d)
Xn )
Xn )
Xn )
e)
X
X
左室機能
X
X
生検(皮膚)
X
X
生検(腫瘍)f)
X
X
X
X
X
X
X
X
臨床検査 g)
X
X
X
X
血液凝固検査
X
X
X
腫瘍マーカーh)
X
X
X
X
X
X
X
X
薬物動態 i)
X
X
X
尿検査 j)
X
妊娠検査
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
有害事象
Xk )
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
併用療法
アファチニブ服薬状況確
X
認
X
治験薬の処方
Xl )
m)
アファチニブ投与
Day 1~21 の間毎日
X
治験終了
a) EOT(End of Trial):治験終了時,治験を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施しな
ければならなかった。
b) FU(Follow-up visit):追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後。
c) 継続投与のために適格性を確認した。継続投与する場合は,Day 29 の来院が次コースの Day 1 とした。
d) アファチニブ投与開始後の腫瘍評価/再診断は通常 8 週間ごとに実施し,継続投与コース時には Visit R4
に記録することとした。Visit 10,EOT および FU の腫瘍評価は任意とした。
e) MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を使用しなければならなかった。
f) MTD コホートでは,6 名以上の患者で腫瘍生検を実施した。
g) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
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Page 72
試験 1200.2
h) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
i) 各 visit の採血時点は次のとおり:Day 1 の投与前および投与 30 分後,1,2,3,4,5,7,9 時間後;Day
2,8,15 の各投与直前;Day 21 の投与直前および投与 30 分後,1,2,3,4,5,7,9,24,48,72 時間
後。
j) 尿試験紙および尿沈渣。尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査(4 週以下の間隔)を行った。
k) コース終了時に有害事象が回復していない場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が
発現した場合,すべての重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
l) 次コースの実施に適格な患者のみ。
m) アファチニブを 21 日間投与した後,7 日間の休薬期間を設けた。患者は服用間隔を約 24 時間とするため
毎朝食前の同じ時間に治験薬を服用した。ただし,Day 8,15 および 21 の朝の治験薬は,薬物動態用の
採血後に服用するよう指示された。次コースの実施に適格な患者のみ投与を継続した。
n) 任意。
o) 薬物動態の結果から来院不要と判断された場合には,Visit 8 および Visit 9 の来院はなしとした。
引用元:CTD 5.3.3.2-2(U
-3025),Table9.5.1.3: 1
Page 73
試験 1200.2
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Table 9.5.1.3: 1 表 3.2: 3
Study Periods
検査・観察スケジュール(第 2~6 コース)
第 2~6 コース
Day 1~29
継続投与コース
c)
EOTa)
FU
b)
R2
Visit
R1
R3
R4
Day
8
15
22
29
d)
選択基準/除外基準
X
X
X
身体所見
X
X
X
X
X
X
ECOG パフォーマンス・スコア
X
X
X
X
X
バイタルサイン
X
X
X
X
X
体重
X
X
X
X
X
心電図
n)
n)
X
腫瘍評価 e)
X
X
f)
X
左室機能
X
X
X
X
X
X
臨床検査 g)
X
X
X
X
X
X
血液凝固検査
X
X
腫瘍マーカーh)
X
X
X
薬物動態 i)
X
X
X
X
X
尿検査 j)
k)
X
X
X
X
X
有害事象
X
X
X
X
X
X
併用療法
X
X
X
アファチニブ服薬状況確認
l)
治験薬の処方
X
m)
アファチニブ投与
Day 1~21 の間毎日
X
治験終了
a) EOT:治験終了時,治験を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施しなければならなか
った。
b) FU:追跡調査の来院,治験終了 1 カ月後。
c) 第 2 コースではすべての患者に関して Visit R2 は必須としたが,その後のコースでは任意とした。
d) 継続投与のために適格性を確認した。継続投与する場合は,Visit R4 を次コースの Day 1 とした。
e) アファチニブ投与開始後の腫瘍評価/再診断は通常 8 週間ごとに実施し,第 2~6 コースでは Visit R4 に
記録することとした。EOT の腫瘍評価は,前 4 週間に行わなかった場合に実施した。FU の腫瘍評価は任
意とした。
f) MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を使用しなければならなかった。
アファチニブ投与開始後 8 週間ごと,各コース Day 22 から Day29 の間に実施した。
g) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
h) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
i) アファチニブトラフ濃度測定のための採血。各 Visit の採血時点は次のとおり:Day 8 および Day 15 の各
投与直前;Day 21 の投与後 24 時間。
j) 尿試験紙および尿沈渣。尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査(4 週以下の間隔)を行った。
k) コース終了時に有害事象が回復していない場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が
発現した場合,重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
l) 次コースの実施に適格な患者のみ。
m) アファチニブを 21 日間投与した後,7 日間の休薬期間を設けた。患者は服用間隔を約 24 時間とするため
毎朝食前の同じ時間に治験薬を服用した。ただし,Day 8 および 15 の来院時は,朝の治験薬は,薬物動
態用の採血後に服用するよう指示された。
n) 任意。
引用元:CTD 5.3.3.2-2(U -3025),Table9.5.1.3: 2
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 74
試験 1200.2
評価基準
MTD の定義は,第 1 コースの投与期間中にアファチニブとの因果関係が否定できない DLT が
6 名中 2 名以上に発現した投与量よりも 1 段階低い投与量とした。第 2 コース開始後に発現し
た DLT は,別途評価した。MTD では DLT の発現は 6 名中 1 名を超えない。すなわち,MTD
は DLT 発現率が 17%(1/6 名)以下である最も高い投与量と定義した。
DLT は,21 日間の治験薬投与期間およびそれに続く 7 日間の休薬期間までに発現した,以下に
示すアファチニブとの因果関係が否定できない有害事象と定義した。
•
grade 4 の血液毒性
•
grade 3 または 4 の非血液毒性(無治療の悪心,無治療の嘔吐,無治療の下痢,左室機能の
悪化および腎機能の悪化を除く)
•
grade 2 以上の左室機能低下
•
血清クレアチニン,蛋白尿の発現または糸球体濾過率の低下により示される grade 2 以上の
腎機能低下
•
ロペラミド(または他の止瀉薬)投与にもかかわらず発現した grade 3 以上の下痢
•
支持療法にもかかわらず 7 日間以上続く grade 2 以上の下痢,なお,ロペラミドによる下痢
の緊急治療は許容した。
•
制吐薬投与にもかかわらず発現した grade 3 以上の悪心および/または嘔吐
•
支持療法にもかかわらず 7 日間以上続く grade 2 以上の悪心および/または嘔吐,なお,制
吐剤による悪心および嘔吐の緊急治療は許容した。
治験対象
患者の内訳
患者の内訳を表 3.2: 4 に示す。
本治験には 2 施設で 49 名から文書同意を得,6 名がスクリーニング脱落例となり,43 名に治験
薬が投与された。アファチニブ投与群の内訳は,10 mg 投与群 3 名(7%),20 mg 投与群 6 名(14%),
40 mg 投与群 8 名(18.6%),55 mg 投与群 20 名(46.5%),65 mg 投与群 6 名(14%)であった。
本治験終了時までに 33 名が治験薬の投与を中止した。中止理由の内訳では,「予期された疾患
進行」が 17 名で最も多く,次いで「その他の毒性」が 7 名で多かった。また,「DLT」(4 名),
「その他の理由」(4 名)および「同意の撤回」(1 名)により治験を中止した。「疾患進行」に
よる中止例の割合が最も高かった群は 55 mg 投与群(8 名,40%)であり,最も低かった群は
65 mg 投与群(1 名,16.7%)であった。また,「その他の毒性」による中止例の割合が最も高
かった群は 55 mg 投与群(4 名,20%)であり,最も低かった群は 10 mg および 20 mg の各投
与群(0 名,0%)であった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.2: 4
患者の内訳
Afatinib / No. (%) of Patientsa)
40 mg
55 mg
65 mg
8
20
6
8 ( 100.0)
20 ( 100.0)
6 ( 100.0)
Afatinib Treatment
10 mg
20 mg
Patients randomized
3
6
Patients treated
3( 100.0)
6 ( 100.0)
Discontinued due to:
DLT
0 ( 0.0)
0 ( 0.0)
0 ( 0.0)
3 ( 15.0)
1 ( 16.7)
Other Toxicity
0 ( 0.0)
0 ( 0.0)
1 ( 12.5)
4 ( 20.0)
2 ( 33.3)
Disease Progression
3 ( 100.0)
2 ( 33.3)
3 ( 37.5)
8 ( 40.0)
1 ( 16.7)
Consent Withdrawn
0 ( 0.0)
0 ( 0.0)
0 ( 0.0)
1 ( 5.0)
0 ( 0.0)
0 ( 0.0)
1 ( 16.7)
1 ( 12.5)
1 ( 5.0)
1 ( 16.7)
Other Reasonsb)
Completed Course 6
0 ( 0.0)
3 ( 50.0)
3 ( 37.5)
3 ( 15.0)
1 ( 16.7)
a)各投与群の割合は,それぞれの投与群の患者数を分母として算出した。
b)治験中の疾患(癌を除く)の悪化,追跡不能,服薬不遵守およびその他の理由を含む。
引用元:CTD 5.3.3.2-2(U -3025),Table 10.1: 1
Total
43
43 ( 100.0)
4 ( 9.3)
7 ( 16.3)
17 ( 39.5)
1 ( 2.3)
4 ( 9.3)
10 ( 23.3)
解析対象集団
本治験では,アファチニブが投与された計 43 名を安全性解析対象集団とした。また,RECIST
に基づき測定可能な病変を有する計 39 名を有効性解析対象集団とした。
薬物動態の解析に関しては,以下の患者の第 1 コース Day 1 における t1/2 算出には,最終 2 時点
のデータのみを使用した。
・患者 1352,1359,1308,1371,1365。
また,実際の採血時間が不明であった以下の患者に対しては,規定の採血予定時間を解析に使
用した。
・患者 1353,1316(投与 552 時間後),患者 1307(投与 484,485 時間後),患者 1310(投与 528,
552 時間後),患者 1304,1357,1358,1313,1317,1321,1323,1324,1325,1371,1375,
1376,1314,1365,1367 および 1368(Day 21~23 の全採血時点)
以下の患者については,第 1 コース Day 21~23 における薬物動態用検体が採取されなかったの
で,Day 21~23 の定常状態における薬物動態パラメータを算出することができなかった。
・患者 1305,1357,1358(以上 40 mg 投与群),1313,1317,1321,1323,1324,1325,1371,
1374,1375,1376(以上 55 mg 投与群),1314,1365,1367,1368(以上 65 mg 投与群)。
患者背景
治験薬が投与された 43 名の患者背景を表 3.2: 5 に示す。
全体として,患者集団は一般的な第 I 相の集団と一致していた。最も多かった腫瘍は,結腸直
腸癌,乳癌,膵癌,卵巣癌,甲状腺癌,食道癌,前立腺癌および肺癌であった。39 名の患者に
ついて,RECIST に基づいて腫瘍を評価した。すべての患者が 1 つ以上の前治療を有し,大多
数(84.6%)の患者が 3 つ以上の前治療を有していた。また,測定可能な病変を有する患者の
約 72%は 3 つ以上の化学療法治療歴を有していた。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.2: 5
患者背景
Total treated
No. (%) of patients unless otherwise noted
43 ( 100.0)
Sex
Male
Female
16 (
27 (
37.2)
62.8)
Race
White
Black
Asian
34 (
4(
5(
79.1)
9.3)
11.6)
Smoking History
Ex-smoker
Never smoke
Smoke
22 (
18 (
3(
51.2)
41.9)
7.0)
Cancer Type
Colorectal
Breast
Ovarian
Other
11 (
8(
4(
20 (
25.6)
18.6)
9.3)
46.5)
All prior therapies
0
1
2
3 or more
1(
5(
3(
34 (
2.3)
11.6)
7.0)
79.1)
Prior chemotherapy
0
1
2
3 or more
6(
6(
2(
29 (
14.0)
14.0)
4.7)
67.4)
Surgery
Radiotherapy
33 (
18 (
76.7)
41.9)
Median Years since diagnosis
4.20
Median Age [years]
61.0
Median Weight [kg]
68.2
引用元:CTD 5.3.3.2-2(U -3025),Table 12.1: 1
薬物動態
薬物動態パラメータ
第 1 コースにおいて,アファチニブ 10 mg,20 mg,40 mg,55 mg または 65 mg を Day 1 に初
回投与したとき,および 1 日 1 回反復経口投与したときの Day 21 におけるアファチニブの薬物
動態パラメータを表 3.2: 6 および表 3.2: 7 にそれぞれ示す。
アファチニブは単回投与後と反復投与後で類似した薬物動態を示し,少なくとも 2 相性の消失
を示した。アファチニブ経口投与後,多くの場合 2~5 時間後に最高血漿中濃度に達した。概し
て,Cmax および AUC は,単回投与後および定常状態ともに投与量の増加に伴って増加した。
すべての投与群において,アファチニブの薬物動態パラメータは,単回投与後および定常状態
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
ともにすべて中等度から高度の変動を示したが,これは最初の第 I 相用量設定試験において抗
腫瘍薬を経口投与した場合の予想範囲内の変動幅であった。
アファチニブ経口投与後の消失半減期(幾何平均値,以下同様)は 20~43 時間であった。しか
しながら,第 1 コースの Day 21 に算出されたアファチニブの消失半減期の方が信頼できること
から,アファチニブの消失半減期は 35~43 時間の範囲内であると考えられる。
アファチニブのみかけの全身クリアランスおよび分布容積は比較的大きかった。ヒトのアファ
チニブの絶対バイオアベイラビリティは明らかになっていないため,全身クリアランスおよび
分布容積の値の解釈には注意が必要である。アファチニブの初回投与後少なくとも 8 日以内に
定常状態に達した。Cmax に基づく累積係数は 1.36~2.35 であった。AUC に基づく累積係数は
1.81~3.07 であった。
表 3.2: 6
第 1 コースにおいてアファチニブ錠 10 mg,20 mg,40 mg,55 mg または
65 mg を単回経口投与したときの Day 1 におけるアファチニブの薬物動態パ
ラメータ[幾何平均値(gMean)および幾何変動係数%(gCV%)]
Day 1
Afatinib dose
q.d. [mg]
No. of patients
10 mg
20 mg
40 mg
55 mg
65 mg
N=3
N=6
N=8
N = 20
N=6
Cmax
[ng/mL]
2.93 (47.8)
15.2 (81.1)
30.3 (96.7)
45.0 (59.4)
77.9 (61.8)
Cmax,norm
[(ng/mL)/mg]
0.293 (47.8)
0.759 (81.1)
0.758 (96.7)
0.818 (59.4)
1.20 (61.8)
tmax
[h]
4.00
(2.93-4.00)
5.00
(0.50-24.0)
3.52
(0.583-9.00)
3.00
(1.00-5.08)
2.00
(1.00-4.00)
AUC0-24
[ng·h/mL]
35.1 (48.2)
148 (44.3)
401 (72.8)
553 (63.0)
751 (76.7)
AUC0-24,norm
[(ng·h/mL)/mg]
3.51 (48.2)
7.42 (44.3)
10.0 (72.8)
10.1 (63.0)
11.6 (76.7)
AUC0-∞
[ng·h/mL]
83.6 (88.8)
280 (27.2) a)
779 (59.4)
1070 (67.0)
1370 (87.9)
AUC0-∞,norm
[(ng·h/mL)/mg]
8.36 (88.8)
14.0 (27.2)
a)
19.5 (59.4)
19.5 (67.0)
21.1 (87.9)
20.9 (60.4)
a)
21.3 (45.5)
22.2 (38.3)
21.7 (64.7)
29.8 (65.6)
a)
32.1 (41.0)
32.4 (37.3)
29.7 (64.8)
1190 (27.2)
a)
856 (59.4)
854 (67.0)
791 (87.9)
2150 (60.9)
a)
1580 (78.6)
1640 (65.1)
1480 (79.7)
t1/2
MRTpo
[h]
[h]
30.1 (45.0)
43.1 (47.1)
CL/F
[mL/min]
1990 (88.8)
Vz/F
[L]
5200 (49.8)
a)N=5
引用元:CTD 5.3.3.2-2(U
-3025),Table 11.5.2: 1
Page 78
試験 1200.2
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.2: 7
第 1 コースにおいてアファチニブ錠 10 mg,20 mg,40 mg,55 mg または
65 mg を 1 日 1 回反復経口投与したときの Day 21 におけるアファチニブの
薬物動態パラメータ[幾何平均値(gMean)および幾何変動係数%(gCV%)]
Day 21
Afatinib dose
No. of patients
q.d. [mg]
10 mg
N=3
20 mg
N=6
40 mg
N=5
55 mg
N = 11
Cmax,ss
[ng/mL]
3.99 (83.7)
31.3 (94.1)
58.9 (83.7)
90.8 (67.8)b)
b)
Cmax,ss,norm
[(ng/mL)/mg]
Cpre,ss
[ng/mL]
tmax,ss
[h]
AUCτss
[ng·h/mL]
65 mg
N = 2c)
18.0, 94.7
0.399 (83.7)
1.57 (94.1)
1.47 (83.7)
2.09 (167)
12.8 (63)
24.2 (75.6)a)
31.8 (118)
12.3, 38.2
4.00
5.00
3.00
3.00
9.00, 2.00
1.65 (67.8)
b)
(0.533-4.07)
(0.500-9.08)
(0.467-7.08)
63.7 (99.8)
455 (61.8)
908 (69.1)
1360 (68.1)b)
b)
(2.00-5.00)
0.277, 1.46
355, 1270
AUCτ,ss,norm
[(ng·h/mL)/mg]
6.37 (99.8)
22.8 (61.8)
22.7 (69.1)
t1/2,ss
[h]
35.7 (33.1)
43.2 (37.9)
42.8 (35.9)
35.1 (14.1)
33.3, 25.8
MRTpo,ss
[h]
51.8 (28.7)
59.3 (32.1)
70.5 (48.4)
49.6 (21.5)b)
51.2, 36.4
CL/F,ss
[mL/min]
2620 (99.8)
732 (61.8)
734 (69.1)
653 (65.3)
3050, 856
Vz/F,ss
[L]
8080 (76.6)
2740 (66.8)
2720 (70.1)
RA,Cmax
1.36 (88.9)
2.06 (31.1)
1.88 (55.0)
RA, AUC
1.81 (50.5)
3.07 (34.0)
2.27 (39.6)
PTF
[%]
a)N=6
b)N=10
c)個々の値を示す。
NC:算出せず
引用元:CTD 5.3.3.2-2(U
77.3 (34.3)
91.1 (67.9)
98.3 (33.2)
24.7 (68.1)
5.46, 19.5
b)
8780, 1910
2.35 (53.9)
b)
0.488, 1.15
2.90 (42.0)
b)
1.34, 1.50
90.3 (38.2)
b)
38.5, 107
2040 (62.0)
-3025),Table 11.5.2: 2
薬力学
アファチニブの投与により表皮角化細胞の増殖が顕著に減少し,表皮角化細胞に分化した細胞
の増加が認められた。また,アファチニブの臨床使用量と,表皮角化細胞の増殖阻害レベルお
よび阻害に伴う表皮角化細胞分化の誘導との間に相関がある可能性がある。検討したその他の
バイオマーカー(EGFR,p-MAPK,p-Akt)には顕著な変化は認められなかった。
有効性
奏効の確定した患者はみられなかった。皮膚有棘細胞癌を有する患者 1 名に一時的に部分奏効
(PR)が認められたが,2 コース後の再評価時には疾患の進行が認められ,確定には至らなか
った。この患者はアファチニブ 55 mg の投与を受けていたが,その後のコースで 40 mg に減量
された。また,1 名に 13%の腫瘍縮小が認められ,疾患の安定がみられたため,試験 1200.17
に組入れられた。
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試験 1200.2
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
安全性
曝露状況
各投与群におけるアファチニブへの曝露状況を表 3.2: 8 に要約する。
本治験では,43 名中 28 名(65.1%)に 2 コース以上のアファチニブの投与が行われた。7 名(16.3%)
が 6 コース(本治験実施計画書で認められた最大コース数)の投与を完了した。
表 3.2: 8
アファチニブへの曝露状況
10 mg
20 mg
40 mg
55 mg
65 mg
Total
3 ( 100.0)
6 ( 100.0)
8 ( 100.0)
20 ( 100.0)
6 ( 100.0)
43 ( 100.0)
1
0(
0.0)
1 ( 16.7)
4 ( 50.0)
7 ( 35.0)
3 ( 50.0)
15 ( 34.9)
2
2 ( 66.7)
1 ( 16.7)
2 ( 25.0)
8 ( 40.0)
2 ( 33.3)
15 ( 34.9)
3
0(
0.0)
1 ( 16.7)
0(
0.0)
0(
0.0)
0(
0.0)
1(
2.3)
4
1 ( 33.3)
1 ( 16.7)
0(
0.0)
2 ( 10.0)
0(
0.0)
4(
9.3)
5
0(
0.0)
1 ( 16.7)
0(
0.0)
0(
0(
0.0)
1(
2.3)
6
0(
0.0)
1 ( 16.7)
2 ( 25.0)
3 ( 15.0)
1 ( 16.7)
7 ( 16.3)
Received treatment in course 1
Treatment courses completed
0.0)
Days treateda)
Mean
64.9
90.6
58.2
56.0
41.2
59.8
SD
28.3
53.5
60.4
53.3
59.0
53.7
Min
48
17
7
1
11
1
48.6
93.6
34.1
43.5
15.1
47.6
156
161
161
161
Median
Max
98
160
a)アファチニブの初回投与から最終投与までの日数+ 1
投与量を変更した患者は,初回コースの投与群に含めた。
引用元:CTD 5.3.3.2-2(U -3025),Table 12.1: 2
忍容性
第 1 コース期間中に,11 名(25.6%)に DLT が発現した。その内訳は,40 mg 投与群の 8 名中
1 名,55 mg 投与群の 20 名中 7 名,65 mg 投与群の 6 名中 3 名であった。これらの DLT の大半
は胃腸障害,またはこれらの障害によって引き起こされる事象であった。第 5 コース期間中に,
別の 40 mg 投与群患者 1 名に DLT(grade 3 の下痢)が発現した。これらの DLT の発現状況か
ら,アファチニブを 1 日 1 回,21 日間投与,7 日間休薬するスケジュールで,適切に止瀉薬を
投与した場合,アファチニブの MTD は 55 mg/日であると結論付けられた。
有害事象(MedDRA Version
を使用)
全体の発現例数が 2 例以上の有害事象を表 3.2: 9 に示す。
治験期間を通して,治験薬を投与された患者 43 名全員(100%)に,有害事象(治験薬との因
果関係は問わない)が発現した。また,全体として,43 名中 40 名(93.0%)に治験薬との因果
関係が否定できない有害事象が発現した。
最も発現率が高かった有害事象は下痢で 31 名(72.1%)に発現した。次いで発疹が 28 名(65.1%),
悪心が 21 名(48.8%),嘔吐および疲労が各 18 名(41.9%),食欲不振および鼻出血が各 16 名
(37.2%),口内炎が 12 名(27.9%)に発現した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 80
試験 1200.2
ほとんどの投与群の患者数は少なく,ばらつきがあるため,投与群間の比較は困難である。個々
の事象,特に下痢および嘔吐に関して,投与量の増加に伴う発現率の明らかな増加がみられた。
また,有害事象の発現率は,投与期間の延長に伴い増加した。一般に,有害事象の重症度は低
かった(grade 1 および 2)。一部の有害事象,特に SOC が胃腸障害の有害事象(下痢など)の
重症度は投与量の増加に伴い上昇した。
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試験 1200.2
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.2: 9
SOC/
有害事象(全体の発現例数が 2 例以上の事象)
(Treated set,全コース)
(1/2)
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
10 mg
20 mg
40 mg
55 mg
65 mg
N (%)
N (%)
N (%)
N (%)
N (%)
3(100.0)
6(100.0)
8(100.0) 20(100.0)
6(100.0)
3(100.0)
6(100.0)
8(100.0) 20(100.0)
6(100.0)
1 (33.3)
3 (50.0)
4 (50.0)
7 (35.0)
2 (33.3)
PT
Number of patients
Total with adverse events
Infections and infestations
(感染症および寄生虫症)
1 (33.3)
1 (16.7)
Folliculitis(毛包炎)
0 (0.0)
0 (0.0)
Upper respiratory tract infection(上気道感
染)
0 (0.0)
3 (50.0)
Urinary tract infection(尿路感染)
Blood and lymphatic system disorders
0 (0.0)
1 (16.7)
(血液およびリンパ系障害)
0 (0.0)
1 (16.7)
Anaemia(貧血)
Metabolism and nutrition disorders
0 (0.0)
2 (33.3)
(代謝および栄養障害)
0 (0.0)
1 (16.7)
Anorexia(食欲不振)
0 (0.0)
0 (0.0)
Dehydration(脱水)
0 (0.0)
0 (0.0)
Hypokalaemia(低カリウム血症)
0 (0.0)
1 (16.7)
Hyponatraemia(低ナトリウム血症)
0 (0.0)
0 (0.0)
Psychiatric disorders(精神障害)
0
(0.0)
0 (0.0)
Anxiety(不安)
0 (0.0)
0 (0.0)
Depression(うつ病)
0 (0.0)
0 (0.0)
Insomnia(不眠症)
0 (0.0)
1 (16.7)
Nervous system disorders(神経系障害)
0 (0.0)
0 (0.0)
Dizziness(浮動性めまい)
0 (0.0)
1 (16.7)
Dysgeusia(味覚異常)
0 (0.0)
1 (16.7)
Eye disorders(眼障害)
0 (0.0)
1 (16.7)
Dry eye(眼乾燥)
Respiratory, thoracic and mediastinal
2 (66.7)
3 (50.0)
disorders(呼吸器,胸郭および縦隔障害)
1 (33.3)
0 (0.0)
Cough(咳嗽)
2 (66.7)
0 (0.0)
Dyspnoea(呼吸困難)
0 (0.0)
1 (16.7)
Dyspnoea exertional(労作性呼吸困難)
0 (0.0)
2 (33.3)
Epistaxis(鼻出血)
0 (0.0)
0 (0.0)
Nasal dryness(鼻乾燥)
0 (0.0)
0 (0.0)
Pharyngolaryngeal pain(咽喉頭疼痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
Rhinorrhoea(鼻漏)
1 (33.3)
0 (0.0)
Wheezing(喘鳴)
3(100.0)
5 (83.3)
Gastrointestinal disorders(胃腸障害)
0 (0.0)
0 (0.0)
Abdominal pain(腹痛)
0
(0.0)
1
(16.7)
Abdominal pain upper(上腹部痛)
0
(0.0)
0
(0.0)
Constipation(便秘)
1 (33.3)
1 (16.7)
Diarrhoea(下痢)
0 (0.0)
0 (0.0)
Dry mouth(口内乾燥)
0 (0.0)
2 (33.3)
Dyspepsia(消化不良)
0 (0.0)
0 (0.0)
Dysphagia(嚥下障害)
1 (33.3)
0 (0.0)
Flatulence(鼓腸)
0 (0.0)
0 (0.0)
Glossodynia(舌痛)
0 (0.0)
1 (16.7)
Mouth ulceration(口腔内潰瘍形成)
1 (33.3)
2 (33.3)
Nausea(悪心)
0 (0.0)
0 (0.0)
Odynophagia(嚥下痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
Oral pain(口腔内痛)
%は,各投与群の全患者数を分母として算出した。
引用元:CTD 5.3.3.2-2(U -3025),Appendix 16.1.9.2, Table 7.1.4
Total
N (%)
43(100.0)
43(100.0)
17 (39.5)
1 (12.5)
0 (0.0)
1 (5.0)
2 (10.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
5 (11.6)
2 (4.7)
1 (12.5)
2 (25.0)
2 (10.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
7 (16.3)
3 (7.0)
2 (25.0)
6 (75.0)
0 (0.0)
12 ( 60.0)
0 (0.0)
4 (66.7)
3 (7.0)
24 (55.8)
4
3
0
0
2
0
2
1
0
0
0
1
1
2
(50.0)
(37.5)
(0.0)
(0.0)
(25.0)
(0.0)
(25.0)
(12.5)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(12.5)
(12.5)
(25.0)
7
4
2
2
3
1
0
2
11
1
7
6
2
15
(35.0)
(20.0)
(10.0)
(10.0)
(15.0)
(5.0)
(0.0)
(10.0)
(55.0)
(5.0)
(35.0)
(30.0)
(10.0)
(75.0)
4
2
0
1
2
2
2
2
3
1
0
1
0
5
(66.7)
(33.3)
(0.0)
(16.7)
(33.3)
(33.3)
(33.3)
(33.3)
(50.0)
(16.7)
(0.0)
(16.7)
(0.0)
(83.3)
16 (37.2)
9 (20.9)
2 (4.7)
4 (9.3)
7 (16.3)
3 (7.0)
4 (9.3)
5 (11.6)
15 (34.9)
2 (4.7)
8 (18.6)
9 ( 20.9)
4 (9.3)
27 ( 62.8)
0
0
0
1
0
1
0
0
7
0
3
1
5
0
0
0
0
0
2
4
0
3
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(12.5)
(0.0)
(12.5)
(0.0)
(0.0)
(87.5)
(0.0)
(37.5)
(12.5)
(62.5)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(25.0)
(50.0)
(0.0)
(37.5)
2
4
1
9
2
1
5
1
18
2
1
3
18
3
2
3
0
3
1
11
2
1
(10.0)
(20.0)
(5.0)
(45.0)
(10.0)
(5.0)
(25.0)
(5.0)
(90.0)
(10.0)
(5.0)
(15.0)
(90.0)
(15.0)
(10.0)
(15.0)
(0.0)
(15.0)
(5.0)
(55.0)
(10.0)
(5.0)
1 (16.7)
1 (16.7)
0 (0.0)
4 (66.7)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
6(100.0)
3 (50.0)
1 (16.7)
1 (16.7)
6(100.0)
1 (16.7)
1 (16.7)
1 (16.7)
1 (16.7)
1 (16.7)
0 (0.0)
3 (50.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
4 (9.3)
7 ( 16.3)
2 (4.7)
16 (37.2)
2 (4.7)
2 (4.7)
5 (11.6)
2 (4.7)
39 ( 90.7)
5 ( 11.6)
6 ( 14.0)
5 (11.6)
31 (72.1)
4 (9.3)
5 (11.6)
4 (9.3)
2 (4.7)
4 (9.3)
4 (9.3)
21 (48.8)
2 (4.7)
4 (9.3)
Page 82
試験 1200.2
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.2: 9
有害事象(全体の発現例数が 2 例以上の事象)
(Treated set,全コース)
(2/2)
SOC/
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
10 mg
20 mg
40 mg
55 mg
65 mg
N (%)
N (%)
N (%)
N (%)
N (%)
0 (0.0)
2 (33.3)
1 (12.5)
6 (30.0)
3 (50.0)
1 (33.3)
2 (33.3)
4 (50.0)
9 (45.0)
2 (33.3)
2 (66.7)
5 (83.3)
7 (87.5) 18 (90.0)
6(100.0)
PT
Stomatitis(口内炎)
Vomiting(嘔吐)
Skin and subcutaneous tissue disorders
(皮膚および皮下組織障害)
0 (0.0)
0 (0.0)
Acne(ざ瘡)
0 (0.0)
1 (16.7)
Alopecia(脱毛症)
0 (0.0)
0 (0.0)
Dermatitis acneiform(ざ瘡様皮膚炎)
0 (0.0)
1 (16.7)
Dry skin(皮膚乾燥)
0 (0.0)
2 (33.3)
Eczema(湿疹)
Palmar-plantar erythrodysaesthesia
0 (0.0)
1 (16.7)
syndrome
(手掌・足底発赤知覚不全症候群)
2 (66.7)
0 (0.0)
Pruritus(そう痒症)
1 (33.3)
2 (33.3)
Rash(発疹)
Musculoskeletal and connective tissue
1 (33.3)
2 (33.3)
disorders(筋骨格系および結合組織障害)
0 (0.0)
1 (16.7)
Arthralgia(関節痛)
1 ( 33.3)
0 (0.0)
Back pain(背部痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
Muscle spasms(筋痙縮)
0 (0.0)
0 (0.0)
Myalgia(筋肉痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
Neck pain(頚部痛)
Renal and urinary disorders
0 (0.0)
1 (16.7)
(腎および尿路障害)
0 (0.0)
0 (0.0)
Dysuria(排尿困難)
0 (0.0)
1 (16.7)
Proteinuria(蛋白尿)
0 (0.0)
0 (0.0)
Renal failure(腎不全)
General disorders and administration site
2 ( 66.7)
2 (33.3)
conditions(一般・全身障害および投与部
位の状態)
Catheter related complication
0 (0.0)
0 (0.0)
(カテーテル合併症)
0 (0.0)
0 (0.0)
Chest pain(胸痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
Chills(悪寒)
0 (0.0)
0 (0.0)
Death(死亡)
0 (0.0)
0 (0.0)
Facial pain(顔面痛)
2 (66.7)
1 (16.7)
Fatigue(疲労)
0 (0.0)
0 (0.0)
Mucosal inflammation(粘膜の炎症)
0 (0.0)
1 (16.7)
Oedema peripheral(末梢性浮腫)
0 (0.0)
1 (16.7)
Pyrexia(発熱)
%は,各投与群の全患者数を分母として算出した。
引用元:CTD 5.3.3.2-2(U -3025),Appendix 16.1.9.2, Table 7.1.4
0
0
0
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
N (%)
12 (27.9)
18 (41.9)
38 (88.4)
(15.0)
(5.0)
(20.0)
(35.0)
(0.0)
(15.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
3 (7.0)
2 (4.7)
4 (9.3)
10 (23.3)
2 (4.7)
4 (9.3)
4 (20.0)
14 (70.0)
4 (20.0)
3 (50.0)
4 (66.7)
2 (33.3)
11 (25.6)
28 (65.1)
11 (25.6)
(0.0)
(10.0)
(5.0)
(10.0)
(10.0)
(15.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
2 (4.7)
5 (11.6)
2 (4.7)
2 (4.7)
2 (4.7)
7 (16.3)
1 (12.5)
1 (12.5)
0 (0.0)
6 (75.0)
1 (5.0)
1 (5.0)
1 (5.0)
15 (75.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (16.7)
6(100.0)
2 (4.7)
3 (7.0)
2 (4.7)
31 (72.1)
1 (12.5)
2 (10.0)
0
(0.0)
1
0
0
1
3
2
1
1
0
2
2
1
7
7
1
1
1
1
0
0
5
1
1
1
(16.7)
(16.7)
(0.0)
(0.0)
(83.3)
(16.7)
(16.7)
(16.7)
2 (25.0)
7 (87.5)
2 (25.0)
1
1
1
0
0
2
(12.5)
(12.5)
(12.5)
(0.0)
(0.0)
(25.0)
(12.5)
(0.0)
(0.0)
(12.5)
(37.5)
(25.0)
(12.5)
(12.5)
3
1
4
7
0
3
Total
0
2
1
2
2
3
(0.0)
(10.0)
(10.0)
(5.0)
(35.0)
(35.0)
(5.0)
(5.0)
3
(7.0)
2 (4.7)
3 (7.0)
2 (4.7)
2 (4.7)
18 (41.9)
10 (23.3)
4 (9.3)
4 (9.3)
死亡
本治験期間中に 10 名が死亡した。その内訳は,スクリーニング期間中に 2 名(患者 1322,1369),
治験薬投与期間中に 3 名(患者 1310,1323,1324),追跡調査期間中に 5 名(患者 1307,1312,
1353,1357,1371)であった。
•
患者 1322(進行性転移性結腸癌):治験組入れ前の開腹術時に続発した呼吸不全および敗
血症のため死亡。
•
患者 1369(転移性膵癌):治験スクリーニング実施前からみられていた悪心および腹痛に
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 83
試験 1200.2
よる入院後に進行性転移性膵癌のため死亡。
•
患者 1310(転移性膵癌):アファチニブ 55 mg 投与群。第 2 コースの Day 27(治験薬投与
終了 6 日後,休薬期間中)に死亡。死因は不明。死亡は治験薬との因果関係はないと判断
された。
•
患者 1323(転移性膵癌):アファチニブ 55 mg 投与群。アファチニブ投与開始 1 日後に急
性心筋梗塞を発現し治験を中止した。Day 19(治験薬投与中止 18 日後)に死亡。死因は不
明。死亡は治験薬との因果関係はないと判断された。
•
患者 1324(転移性乳癌):アファチニブ 55 mg 投与群。Day 35(治験薬投与中止 21 日後)
に疾患進行のため死亡。疾患進行は治験薬との因果関係はないと判断された。
•
患者 1307(結腸癌):アファチニブ 20 mg 投与群。Day 29(治験薬投与終了 8 日後)に疾
患進行のため治験を中止し,Day 59(治験薬投与中止 38 日後)に死亡。死因は不明。死亡
は治験薬との因果関係はないと判断された。
•
患者 1312(転移性肺癌)
:アファチニブ 55 mg 投与群。6 コースの投与を完了し,治験薬最
終投与 7 日後に疾患の進行のため治験を中止。治験薬最終投与 13 日後に肺炎を発現し,続
発した急性呼吸窮迫症候群のため治験薬最終投与 18 日後に死亡。死亡は治験薬との因果関
係はないと判断された。
•
患者 1353(肝癌):アファチニブ 10 mg 投与群。疾患進行のため死亡。
•
患者 1357(鼻咽頭癌):アファチニブ 40 mg 投与群。治験中止 2 カ月以上後に疾患進行の
ため死亡。
•
患者 1371(再発卵巣癌):アファチニブ 55 mg 投与群。Day 50(治験薬投与中止 45 日後)
に進行性転移性卵巣癌のため死亡。死亡は治験薬との因果関係はないと判断された。
重篤な有害事象
本治験期間中,重篤な有害事象は 43 名中 15 名(34.9%)にそれぞれ 1 件以上発現し,このう
ち 3 名(7.0%)が死亡に至った。2 件を除くすべてが疾患管理のために入院を要した。最も発
現率が高かった重篤な有害事象は下痢で 6 名(14.0%,55 mg 投与群および 65 mg 投与群)に発
現し,いずれも治験薬との因果関係が否定できないと判断された。grade 3 の脱水が 4 名(9.3%)
に報告され,このうち 3 名は下痢,1 名は悪心および grade 3 の嘔吐と関連していた。重篤な有
害事象としての嘔吐は 3 名(7.0%,40 mg 投与群,55 mg 投与群および 65 mg 投与群で各 1 例)
で報告された。悪心,低ナトリウム血症または疲労がそれぞれ 2 名(4.7%)で報告された。各
1 名で報告された重篤な有害事象は,菌血症,食欲不振,高カルシウム血症,高尿酸血症,末
梢性感覚ニューロパチー,眼の炎症,夜盲,急性心筋梗塞,頻脈,呼吸困難,腸閉塞,大腸潰
瘍,直腸出血,小腸閉塞,口内炎,ざ瘡様皮膚炎,腎不全,粘膜の炎症および発熱であった。
投与中止または減量に至った有害事象
治験薬との因果関係が否定できないその他の重要な有害事象のため,2 名(患者 1361 および 1365)
が治験薬の投与を中止し,3 名(患者 1317,1325,1366)が治験薬を減量した。
•
患者 1361:アファチニブ 40 mg 投与群。Day 4 に発現した,治験薬との因果関係が否定で
きない grade 2 の下痢のため,第 1 コースの Day 24 に治験薬の投与を中止した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
•
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試験 1200.2
患者 1365:アファチニブ 65 mg 投与群。Day 4 に発現した,治験薬との因果関係が否定で
きない grade 2 の便意切迫のため,第 1 コースの Day 16 に治験薬の投与を中止した。
•
患者 1317:アファチニブ 55 mg 投与群。それぞれ Day 20 および Day 21 に発現した,治験
薬との因果関係が否定できない grade 2 の悪心および嘔吐のため,第 1 コースの Day 24 に
治験薬を減量した。
•
患者 1325:アファチニブ 55 mg 投与群。Day 21 に発現した,治験薬との因果関係が否定で
きない grade 1 のざ瘡のため,第 1 コースの Day 29 に治験薬を減量した。
•
患者 1366:アファチニブ 65 mg 投与群。Day 2 に発現した,治験薬との因果関係が否定で
きない grade 1 の下痢のため,第 1 コースの Day 22 に治験薬を減量した。
治験実施計画書で定義した重要な有害事象
治験実施計画書で定義した重要な有害事象(DLT を除く)は 8 名(18.6%)で報告された。そ
の内訳は,アファチニブ 10 mg 投与群で 0 名,20 mg 投与群で 1 名(16.7%),40 mg 投与群で 3
名(37.5%),55 mg 投与群で 4 名(20.0%),65 mg 投与群で 0 名であった。治験実施計画書で
定義した重要な有害事象の内訳は,grade 3 の低ナトリウム血症(2 名),grade 2 および grade 3
の疲労(2 名),grade 3 の下痢,grade 3 の悪心,grade 3 の疼痛,grade 3 の食欲不振,grade 3
の脱水,grade 2 の蛋白尿および grade 2 の腎不全(各 1 名)であった。
臨床検査
•
ヘモグロビン:grade 3 への減少が 20 mg 投与群の 1 名に,grade 2 への減少が 40 mg 投与群
の 1 名,55 mg 投与群の 3 名,65 mg 投与群の 2 名に認められた(ベースラインの grade は
0 または 1)。grade 0 から grade 1 への減少は 10 名に認められた。20 mg 投与群の 1 名およ
び 40 mg 投与群の 2 名で,貧血が治験薬と因果関係のない有害事象として報告された。
•
リンパ球数:grade 3 への変化が 20 mg 投与群の 1 名,40 mg 投与群の 2 名,55 mg 投与群
の 4 名に,grade 2 への減少が 40 mg 投与群の 1 名,55 mg 投与群の 3 名に認められた。
•
血小板数:grade 2 への減少が 55 mg 投与群の 1 名に,grade 1 への減少が 20 mg 投与群,40 mg
投与群および 55 mg 投与群の各 1 名に認められた。
•
好中球数:grade 3 への減少が 10 mg 投与群および 55 mg 投与群の各 1 名に認められた。
•
白血球数:grade 3 への減少が 55 mg 投与群の 1 名に,grade 2 への減少が 40 mg 投与群およ
び 55 mg 投与群の各 1 名に認められた。
•
AST:grade 3 の増加が 20 mg 投与群,55 mg 投与群および 65 mg 投与群の各 1 名に,grade
2 の増加が 10 mg 投与群の 1 名に認められた。grade 1 の変化は 10 名に認められた。
•
ALT:grade 2 への増加が 65 mg 投与群の 1 名に,grade 1 への増加が 20 mg 投与群の 3 名,
40 mg 投与群の 1 名,55 mg 投与群の 4 名,65 mg 投与群の 1 名に認められた。一方,20 mg
投与群の 2 名,40 mg 投与群の 1 名,55 mg 投与群の 2 名,65 mg 投与群の 2 名で正常化ま
たは有意な減少が認められた。
•
総ビリルビン:grade 3 への増加が 20 mg 投与群および 55 mg 投与群の各 1 名に,grade 2
への増加が 10 mg 投与群の 1 名,20 mg 投与群の 1 名,55 mg 投与群の 3 名に,grade 1 へ
の増加が 20 mg 投与群の 2 名,40 mg 投与群の 2 名,55 mg 投与群の 3 名,65 mg 投与群の
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 85
試験 1200.2
3 名に認められた。
•
アルカリホスファターゼ:grade 3 への増加が 55 mg 投与群の 1 名に,grade 2 への増加が
20 mg 投与群の 1 名,40 mg 投与群の 1 名,55 mg 投与群の 1 名,65 mg 投与群の 2 名に,
grade 1 への増加が 20 mg 投与群の 2 名,55 mg 投与群の 4 名,65 mg 投与群の 1 名に認め
られた。
•
クレアチニン:grade 2 への増加が 55 mg 投与群および 65 mg 投与群の各 1 名に,grade 1
への増加が 10 mg 投与群の 1 名,40 mg 投与群の 3 名,65 mg 投与群の 1 名に認められた。
•
グルコース:grade 3 の高血糖が 10 mg 投与群,55 mg 投与群および 65 mg 投与群の各 1 名
に認められた。
•
尿酸:55 mg 投与群の 1 名で,grade 3 の高尿酸血症が治験薬との因果関係がない有害事象
として報告された。
•
カリウム:55 mg 投与群の 2 名で,grade 3 の低カリウム血症が治験薬と因果関係のない有
害事象として報告された。
•
カルシウム:grade 1 の低カルシウム血症が 20 mg 投与群の 2 名,40 mg 投与群の 2 名,55 mg
投与群の 12 名,65 mg 投与群の 3 名に認められた。また,55 mg 投与群の 1 名で,grade 3
の低カルシウム血症が治験薬と因果関係のない有害事象として報告された。
•
ナトリウム:grade 3 の低ナトリウム血症が 20 mg 投与群の 1 名,55 mg 投与群の 2 名,65 mg
投与群の 1 名に認められた。このうち半数は治験薬との因果関係が否定できない有害事象,
半数は治験薬との因果関係がない有害事象として報告された。
•
PTT:grade 3 の PTT 延長が 20 mg 投与群の 1 名,55 mg 投与群の 2 名に,grade 2 の PTT
延長が 3 名に,grade 1 の PTT 延長が 9 名に認められた。
•
尿検査:grade 2 の蛋白尿が 40 mg 投与群の 1 名で,grade 1 の蛋白尿が 20 mg 投与群および
55 mg 投与群の各 1 名で,治験薬との因果関係がない有害事象として報告された。
バイタルサイン
治験期間中,臨床的に問題となるバイタルサインの変化は認められなかった。
心電図
治験期間中,いずれの患者においても臨床的に問題となる心電図所見は認められなかった。本
治験期間を通して,いずれの投与群にも心電図異常に関連する有害事象は報告されなかった。
左室機能
本治験では grade 2 以上の左室駆出率の低下は認められなかった。
安全性の結論
43 名の患者にアファチニブ 10,20,40,55 または 65 mg/日を投与した。治験薬との因果関係
が否定できない有害事象のうち,発現率が高かったものは胃腸障害(主に下痢,悪心,嘔吐お
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 86
試験 1200.2
よび口内炎)および皮膚関連事象(主に発疹,そう痒症,粘膜の炎症および皮膚乾燥)であっ
た。
また,治験薬との因果関係が否定できない有害事象(基本語)では,下痢(65.1%)が最も発
現率が高かった。一般に,治験薬投与開始後 1 週間以内に発現したが,低用量を投与された場
合には,それ以後の投与コースでのみ発現した症例もあった。皮膚関連事象の発現は下痢の発
現より遅かった(主に投与後第 2 週)。口内炎の発現率には用量相関性が認められた。第 1 コー
ス期間中,治験薬との因果関係が否定できない下痢の発現率とアファチニブ投与量との間に関
連が認められた。全投与コースを併合して解析した場合には,この関連性は認められなかった。
鼻出血の発現率は予測より高かった。同様の知見が試験 1200.1(アファチニブの 2 週間投与 +
2 週間休薬を 1 コースとして投与を繰り返した)において認められている。鼻出血のほとんど
は高用量で認められた。鼻出血の重症度はいずれも低く(grade 1),持続期間は一般に短かっ
た。支持療法は必要とされなかった。鼻出血またはその他の出血イベントと血液凝固パラメー
タ(特に PT,PTT)との関係は認められなかった。
本治験期間を通して,ほとんどの患者で肝酵素の有意な変化は認められなかった。少数の患者
に明らかなトランスアミナーゼ上昇が認められたが,この事象は主としてアファチニブ投与中
止後の追跡調査期間に発現した。この肝トランスアミナーゼ上昇は原疾患(原発性肝癌,もし
くは結腸直腸癌または乳癌疾患に起因する肝転移のいずれか)の進行に起因する可能性が高い
と考えられる。多くの患者で,治験前に上昇していたトランスアミナーゼの明らかな減少が認
められた。少数の患者に認められたその他の臨床的に問題となる変化は,可逆性の血清クレア
チニン増加,低ナトリウム血症および低カリウム血症であった。これらの変化の一部は下痢お
よび/または嘔吐の発現と関連していた。体重減少は胃腸関連有害事象と関連している可能性
があるが,疾患経過との関連も考えられる。一部に可逆性のヘモグロビン減少が認められたが,
複数回にわたる採血が原因である可能性が考えられた。リンパ球数の変化が時折みられたが,
明確な原因は不明であった。同様の変化は動物試験でもみられている。一部の患者に血液凝固
パラメータの変化が認められたが,出血イベントとの関連性はないと考えられた。血液凝固に
おける変化とアファチニブ投与が相関している可能性は低いと考えられた。
本治験期間中,grade 2 以上の左室駆出率の低下は認められなかった。また,バイタルサインお
よび心電図に重要な変化は認められなかった。
投与量の増加に伴って有害事象の重症度が上昇する傾向がみられ,これは下痢および発疹に関
係していると考えられる。アファチニブを 2 コース以上投与した場合,治験薬との因果関係が
否定できない有害事象の発現率が増加すると考えられる。
重篤な有害事象は,15 名(34.9%)にそれぞれ 1 件以上発現した。本治験において 10 名が死亡
し,その内訳はスクリーニング期間中に 2 名,投与期間中に 3 名,追跡調査期間中に 5 名であ
った。疾患進行により計 5 名が死亡した。いずれの死亡も治験薬との因果関係はないと判断さ
れた。7 名が有害事象のため治験を中止した。
第 1 コース期間中に,計 11 名に DLT が発現した。最も発現率が高かった DLT は下痢(5 名)
であった。治験実施計画書では,用量漸増期である第 1 コース期間中に報告された DLT に基づ
いて MTD を決定することとした。DLT は,65 mg 投与群の 6 名中 3 名(50%)に認められたが,
55 mg 投与群では当初の 6 名中 1 名のみに認められた。治験実施計画書に従って 55 mg を MTD
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 87
試験 1200.2
とし,コホートを拡大してさらなる評価を行った結果,6 名に DLT が発現し,治験実施計画書
で事前に規定した限度を上回った。このため,55 mg 投与群への追加の組入れを中止した。55 mg
未満の投与群への患者の追加は行わなかった。第 II 相試験に関しては,55 mg/日未満の用量(た
とえば 40 mg/日)の評価を行う必要がある。また,下痢に対する積極的な治療または止瀉薬の
予防的投与を考慮してもよいと考えられる。
概して,本治験で認められた有害事象は,他の EGFR 阻害薬の安全性プロファイルと一致して
いたが,鼻出血の発現率は本治験の方が高かった。
結論
アファチニブの有害事象プロファイルは,他の EGFR および EGFR/HER2 阻害薬と一致して
いた。1 日 1 回投与の MTD は 55 mg であったが,以降の試験では,低用量(たとえば 40 mg/
日)による 21 日間投与 + 7 日間休薬を 1 コースとして投与を繰り返すレジメンの使用が考え
られた。アファチニブの有効性評価では,腫瘍縮小および確定に至らなかった部分奏効(1 名)
などの臨床効果の初期徴候が認められた。薬物動態プロファイルは許容できるものであった。
皮膚生検の結果から,EGFR 阻害薬で予測される表皮角化細胞の薬力学的変化が示された。本
治験で得られた知見に基づき,臨床試験におけるアファチニブのさらなる評価が必要である。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.3
Page 88
試験 1200.17
患者における初期忍容性試験 1200.17
(資料番号 5.3.3.2-3)
試験方法
試験方法の概略を表 3.3: 1 に示す。
表 3.3: 1
目的
試験方法の概略(1/4)
主要目的:アファチニブ(BIBW 2992)の安全性に関するデータを収集する。
副次目的:アファチニブによる治療が有用な患者において,アファチニブを長期投与した際
の有効性に関するデータを収集し,薬物動態の特性を明らかにする。
試験の種類
試験 1200.1 および試験 1200.2 の非盲検,継続試験
対象
対象疾患
悪性固形癌と確定診断された患者で,試験 1200.1 または試験 1200.2 において規定されたア
ファチニブの投与を完了し,終了時に疾患進行が認められておらず,少なくとも 3 カ月間の
生存が見込まれる患者
選択基準
1.
性別を問わず,試験 1200.1 または試験 1200.2 の規定のコースを疾患進行が認められず
に完了した患者
2.
年齢が 18 歳以上の患者
3.
少なくとも 3 カ月間の生存が見込まれる患者
4.
ICH-GCP ガイドラインに従い,文書による同意が得られた患者
5.
ECOG パフォーマンス・スコアが 0,1 または 2 の患者
6.
過去の手術から回復している患者
除外基準
1.
活動性の感染症を有する患者
2.
治験薬の吸収が低下する可能性のある胃腸障害または慢性の下痢を有する患者
3.
治験責任医師が治験実施計画書に適合しないと判断した重篤な疾患または腫瘍以外の
重篤な合併症を有する患者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.3: 1
対象(続き)
Page 89
試験 1200.17
試験方法の概略(2/4)
4.
未治療または症候性の脳転移のある患者。なお,治療後または無症候性の脳転移の患
者で,脳疾患の状態が 8 週間以上不変,治験組入れ前 8 週間以内に脳浮腫または脳出
血がない,およびステロイドや抗てんかん薬による治療を行っていない場合は適格と
する。
5.
安静時左室駆出率が grade 1 以上の左室機能の患者
6.
好中球絶対数が 1500/mm3 未満の患者
7.
血小板数が 100000/mm3 未満の患者
8.
総ビリルビンが 1.5 mg/dL(26 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
9.
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニンアミノトランスフ
ェラーゼ(ALT)が基準値上限の 3 倍を超える(肝臓への転移に関連する場合は基準
値上限の 5 倍を超える)患者
10.
血清クレアチニンが 1.5 mg/dL(132 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
11.
性生活がある男女で,医学的に適切な避妊法の使用に同意しない患者
12.
妊娠中または授乳中の女性
13.
他の治験薬(化学療法,免疫療法,放射線療法,ホルモン療法[黄体形成ホルモン放
出ホルモンアゴニスト,乳癌に対するその他のホルモン剤,ビスフォスフォネート系
薬剤を除く])の投与を受けている患者,もしくは試験 1200.1 または試験 1200.2 以外
の臨床試験に参加している患者
14.
治験実施計画書を遵守できない患者
15.
アルコール依存症の患者または薬物乱用患者
16.
用量制限毒性から回復していない患者
継続投与基準
前コースを終了した患者を,継続投与に適格とした。以下に該当する患者は,次コース以降
の適格例としなかった。
1.
臨床症状や直近の X 線,コンピュータ断層撮影(CT),磁気共鳴画像(MRI),超音波
検査により疾患の進行が認められる患者
2.
前コースのいずれかの時点で,左室機能が grade 2 以上に悪化した患者
3.
前コースの Day 29 で上記の除外基準のいずれかに該当する患者
4.
前コースのアファチニブ最終投与後,14 日以内に用量制限毒性から回復[ベースライ
ン値(試験 1200.1 または試験 1200.2 の Visit 1),または grade 1 のいずれか高い方]し
なかった患者
試験薬剤
アファチニブ錠(5 mg 錠,20 mg 錠)
目標症例数
目標症例数は,試験 1200.1 および試験 1200.2 においてアファチニブを投与された患者で,
忍容性および有効性が得られたかどうかにより決定された。
実施症例数:アファチニブ 20 mg 投与群 2 名,45 mg 投与群 1 名,55 mg 投与群 2 名,70 mg
投与群 2 名
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.3: 1
Page 90
試験 1200.17
試験方法の概略(3/4)
投与方法
投与方法:
投与期間
1 日 1 回経口投与
アファチニブ投与量(20 mg,45 mg,55 mg,70 mg)は,試験 1200.1 および試験 1200.2 に
おける各患者の至適用量に基づく。
投与期間:
試験 1200.1(14 日間投与 + 14 日間休薬)および試験 1200.2(21 日間投与 + 7 日間休薬)
と同様の投与スケジュールで継続投与した。疾患進行が認められなければ次コースの投与を
行った。
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
主要評価項目:
評価基準
有害事象(有害事象共通用語規準[CTCAE]第 3 版に従って評価する)の発現率および重
症度(特に用量制限毒性とみなされた事象および重篤または重要な有害事象)に基づくアフ
ァチニブ継続投与時の安全性
副次評価項目:
RECIST に基づき判定した抗腫瘍効果により評価した無増悪期間,アファチニブの薬物動態
解析方法
安全性の解析:
以下の項目を,安全性の重要な項目とする。
•
重篤な有害事象,重要な有害事象および用量制限毒性に該当する有害事象
•
臨床検査値の重要な変化
薬物動態の解析:
アファチニブの血漿中濃度について投与コース,採血間隔および投与量別の一覧表を作成し
た。血漿中濃度-時間推移表に示したデータを有する全患者について,時間に対して血漿中
濃度をプロットした図を作成した。
可能であれば,以下の薬物動態パラメータを評価することとした(初回投与後のパラメータ
を単回投与パラメータとし,最終投与後のパラメータを定常状態のパラメータとして共に示
したが,[ss]は投与間隔τにおける定常状態のパラメータを示す)。
試験 1200.1 から本治験に移行した患者に関して,
•
各投与コースにおける Day 14 のアファチニブ投与 24 時間後の血漿中濃度(C24,14 また
は Cpre,ss,N)
試験 1200.2 から本治験に移行した患者に関して,
•
各投与コースにおける Day 15 のアファチニブ投与前の血漿中濃度(Cpre,ss,N),および
Day 15 のアファチニブ投与後 2~4 時間の血漿中濃度(CX,15)
有効性の解析:
•
RECIST に基づき判定した無増悪生存期間を示した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.3: 1
試験方法の概略(4/4)
治験調整医師
,
治験実施施設
多施設共同試験(米国,オランダ,4 施設)
治験実施期間
20
年
月~20
年
月
Page 91
試験 1200.17
Page 92
試験 1200.17
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
スケジュール
表 3.3: 2
検査・観察スケジュール(第 1 コース)
Study Periods
Visit Number
Study Day
文書同意取得
患者背景
患者番号割付け
併用薬投与歴
選択基準/除外基準
適格性
身体所見
ECOG パフォーマンス・スコア
バイタルサイン
体重
心電図
腫瘍評価
左室機能 f)
臨床検査 g)
血液凝固検査
1
試験 1200.1 または
試験 1200.2 の EOT
と同じ
1
第 1 コース
Day 1~29
2
3
15
29
X
X
X
X
X
X
X
X
X
腫瘍マーカーh)
有害事象
併用療法
アファチニブ服薬状況確認
アファチニブの処方
アファチニブ投与 n)
アファチニブ投与終了確認
試験 1200.1 または
試験 1200.2 の EOT
以降
試験 1200.1 または
試験 1200.2 の EOT
以降
FUb)
X c)
X
X
X
X
薬物動態 i)
尿検査 j)
EOTa)
X
X
X
X
X
Xd )
X
X
X
X
X
X
X e)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Xl )
Xm )
X
X
試験 1200.1 または試験 1200.2 の
スケジュールに従い毎日投与
X
Xk )
X
X
治験終了
a) EOT(End of Trial):治験終了時,治験を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施しな
ければならなかった。
b) FU(Follow-up visit):追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後。
c) 継続投与のために適格性を確認した。
d) アファチニブ投与開始後の腫瘍評価/再診断は通常 8 週間ごとに実施し,第 2 コース以降は Visit R2 に記
録することとした。EOT の腫瘍評価は 4 週間以内に行われなかった場合に実施した。FU の腫瘍評価は任
意とした。
e) 任意。
f) MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を使用した。アファチニブ投与開
始後の検査は 8 週間ごとに実施した。
g) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 93
試験 1200.17
h) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
i) 試験 1200.2 から移行した患者ではアファチニブの投与直前および投与後 2~4 時間以内に採血した。試験
1200.1 から移行した患者では Day 14 の投与 24 時間後(翌朝)にのみ採血した。
j) 尿試験紙および尿沈渣。尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査を行った。
k) コース終了時に有害事象が回復していない場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が
発現した場合,すべての重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
l) 試験 1200.2 から移行した患者のみ。
m) 次コースの実施に適格な患者のみ。
n) 服用間隔を約 24 時間とするため毎朝食前の同じ時間に治験薬を服用するよう患者に指示した。ただし,
試験 1200.1 および試験 1200.2 から移行した患者の双方で,Day 15 の朝,薬物動態用の採血を行った。試
験 1200.2 から移行した患者にはその後治験薬を投与し,Day 15 の投与 2~4 時間後にも薬物動態用の採血
を行ったが,試験 1200.1 から移行した患者には Day 15 の投与を行わなかった。
引用元:CTD 5.3.3.2-3(U
-3059),Table 9.5.1.3: 1
Page 94
試験 1200.17
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.3: 3
検査・観察スケジュール(第 2 コース以降)
第 2~n コース a)
Day 1~Day 29
R1
15
Study Periods
Visit Number
Study Day
選択基準/除外基準
適格性
身体所見
ECOG パフォーマンス・スコア
バイタルサイン
体重
心電図
腫瘍評価
左室機能 g)
臨床検査 h)
血液凝固検査
X
X
X
X
X
X
X
腫瘍マーカーi)
j)
X
X
X
X
X
薬物動態
尿検査 k)
有害事象
併用療法
アファチニブ服薬状況確認
アファチニブの処方
アファチニブ投与 o)
EOTb)
FUc)
R2
29
Xd )
X
X
X
X
X
X
X e)
X
X
X
X
X
X
X f)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Xm )
Xn )
X
X
X
X
試験 1200.1 または試験 1200.2 の
スケジュールに従い毎日投与
X
Xl )
X
X
アファチニブ投与終了確認
X
治験終了
a) 疾患進行が認められなければ次コースの投与(R1,R2)を許可した。
b) EOT:治験終了時,治験を永続的に中止する場合は,最終来院と同様に検査を実施しなければならなかっ
た。
c) FU:追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後。
d) 継続投与のために適格性を確認した。
e) アファチニブ投与開始後の腫瘍評価/再診断は通常 8 週間ごとに実施し,第 2 コース以降は R2 に記録す
ることとした。EOT の腫瘍評価は 4 週間以内に行われなかった場合に実施した。FU の腫瘍評価は任意と
した。
f) 任意。
g) MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を使用した。アファチニブ投与開
始後の検査は 8 週間ごとに実施した。
h) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
i) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
j) 試験 1200.2 から移行した患者ではアファチニブの投与直前および投与後 2~4 時間以内に採血した。試験
1200.1 から移行した患者では Day 14 の投与 24 時間後(翌朝)にのみ採血した。
k) 尿試験紙および尿沈渣。尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査を行った。
l) コース終了時に有害事象が継続している場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が発
現した場合,すべての重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
m) 試験 1200.2 から移行した患者のみ。
n) 次コースの実施に適格な患者のみ。
o) 服用間隔を約 24 時間とするため毎朝食前の同じ時間に治験薬を服用するよう患者に指示した。ただし,
試験 1200.1 および試験 1200.2 から移行した患者の双方で,Day 15 の朝,薬物動態用の採血を行った。試
験 1200.2 から移行した患者にはその後治験薬を投与し,Day 15 の投与 2~4 時間後にも薬物動態用の採血
を行ったが,試験 1200.1 から移行した患者には Day 15 の投与を行わなかった。
引用元:CTD 5.3.3.2-3(U
-3059),Table 9.5.1.3: 2
Page 95
試験 1200.17
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
治験対象
患者の内訳
患者の内訳を表 3.3: 4 に示す。
同意が得られた患者 7 名を本治験に登録した。このうち 3 名(患者 11209,11213,11223)は
試験 1200.1 から,4 名(患者 21315,21358,21360,21372)は試験 1200.2 から移行した患者
であった。本治験では,前試験の最終コースの最終投与時と同用量のアファチニブを 7 名に投
与した。その内訳は,20 mg 投与群 2 名,45 mg 投与群 1 名,55 mg 投与群 2 名,70 mg 投与群
2 名であった。7 名全員が本治験を中止した。
大多数の患者(5 名)が予期された疾患進行により本治験を中止した。1 名は同意を撤回した。
用量制限毒性のために中止した患者はいなかった。1 名が重篤な有害事象(胆管炎)のため中
止したが,この有害事象は治験期間終了後に発現したものであり,投与期間中の有害事象では
ないと判断された。
表 3.3: 4
患者の内訳
Disposition of patients
20 mg
Afatinib Dose Group/Number of Patients
45 mg
55 mg
70 mg
Number of patients treated
2
1
2
Patient number
21358, 21360
11213
21315, 21372
Reason for discontinuation:
Dose limiting toxicity
0
0
0
0
0
0
Other adverse eventa)
Disease progression
2
0
2
0
1
0
Consent withdrawnb)
Other
0
0
0
a)この患者は胆管炎が発現したため中止した。
b)次コースの投与について適格であったが投与を辞退した患者を含む。
引用元:CTD 5.3.3.2-3(U -3059),Table 10.1: 1
Total
2
11209, 11223
7
0
1
1
0
0
0
1
5
1
0
解析対象集団
本治験に登録され,アファチニブが投与された 7 名全員を安全性解析対象集団とした。
アファチニブが 1 回以上投与された全患者を有効性解析対象集団とした。計 7 名にアファチニ
ブが投与され,治験実施計画書からの重要な逸脱はなかったため,7 名全員を有効性解析対象
集団とした。
薬物動態の解析に関しては,患者 11223 において,第 1 コースの治験薬投与前の検体がアファ
チニブ投与前ではなく投与 2 時間後に採取されたため,この検体を薬物動態の解析から除外し
た。
患者背景
本治験に参加した 7 名の患者背景を表 3.3: 5 に示す。
患者のほとんどが 3 つ以上の癌治療歴(放射線療法,化学療法および手術を含む)を有してお
り,第 I 相試験の集団と一致していた。多数を占める特定の原発癌種は存在しなかった。有効
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試験 1200.17
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
性解析対象集団において,男女の割合および喫煙者と非喫煙者の割合は同程度であった。7 名
における癌の確定診断からの期間は広範囲(0.5~13 年)にわたっていた。
表 3.3: 5
患者背景
Characteristic
Total Treated
Gender
Male
Female
White race
Age (years)
Median
Range
Weight (kg)
Median
Range
Smoking history
Ex-smoker
Never smoked
Smoker
All prior therapies
1
2
3 or more
Prior chemotherapies
0
1
2
3 or more
Radiotherapy
No/Yes
Years since diagnosis
Median
Range
Previous surgery for trial disease
Cancer type
Breast
Colorectal
Thyroid
Esophageal
Gall bladder
Parotid gland
引用元:CTD 5.3.3.2-3(U
-3059),Table 11.2: 1
No. (%) of Patients Except as Noted
7 (100.0)
4 (57.1)
3 (42.9)
7 (100.0)
57.0
52-69
75.5
65.0-139.1
3 (42.9)
2 (28.6)
2 (28.6)
2 (28.6)
1 (14.3)
4 (57.1)
2 (28.6)
2 (28.6)
2 (28.6)
1 (14.3)
2
(28.6) / 5 (71.4)
3.78
0.5-13
6 (85.7)
1
1
1
1
1
2
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(28.6)
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
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試験 1200.17
薬物動態
薬物動態パラメータ
アファチニブ 20 mg,45 mg,55 mg および 70 mg を 1 日 1 回,14 日間または 21 日間反復経口
投与したときの,各投与コースにおける個々の患者のアファチニブの投与前血漿中濃度(トラ
フ濃度)を図 3.3: 1 に示す。
アファチニブの投与前(トラフ時)の血漿中濃度は,解析した投与期間にわたり概して一定で
あった。アファチニブの長期投与期間中,アファチニブのトラフ濃度に増加または減少の徴候
は認められなかったが,患者間のばらつきは大きかった。これは,薬物動態用の検体の採血時
間が最終投与 24 時間後ではなく,20~26 時間の範囲でばらついていたことから説明できるか
もしれない。さらに,一部の薬物動態用の検体がアファチニブ投与後に採取されたことも無視
できない。
図 3.3: 1
アファチニブ 20 mg,45 mg,55 mg および 70 mg を 1 日 1 回,14 日間ま
たは 21 日間,数回の投与コースにわたり反復経口投与したときの個々の患
者におけるアファチニブのトラフ濃度
引用元:CTD 5.3.3.2-3,試験 1200.17,U
-3059,Figure 11.5.2: 1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 98
試験 1200.17
有効性
治験終了時に 7 名中 6 名に,疾患の進行が認められた。患者 11213 では疾患進行は認められな
かったが,この患者は第 3 コース終了時に次コースへの参加を辞退した。この患者については
治験が打ち切られたため,最後の追跡調査日(試験 1200.1 におけるアファチニブ投与開始から
280 日後)を疾患の進行の確認日とした。前試験におけるアファチニブ投与開始から増悪まで
の期間は 200~336 日間であった。7 名のうち,RECIST に基づき奏効が確定した患者はみられ
なかった。
安全性
曝露状況
各投与群におけるアファチニブへの曝露状況を表 3.3: 6 に要約する。
前試験の最終コースの最終投与時と同用量のアファチニブを 7 名に投与した。その内訳は,
20 mg 投与群 2 名,45 mg 投与群 1 名,55 mg 投与群 2 名,70 mg 投与群 2 名であった。
アファチニブを投与した 7 名において,合計 27 コースの治験薬投与が実施され,総曝露日数の
平均値は 96.3 ± 60.2 日間であった。完了した投与コース数は,1 名(70 mg 投与群)が 1 コー
ス,1 名(70 mg 投与群)が 2 コース,2 名(20 mg 投与群および 45 mg 投与群)が 3 コース,
3 名(20 mg 投与群の 1 名および 55 mg 投与群の 2 名)が 6 コースであった。個々の患者にお
けるアファチニブへの曝露日数は 14~161 日間であった。7 名における曝露日数の中央値は 74.7
日間であった。
表 3.3: 6
BIBW 2992 への曝露状況
Afatinib Dose/Number (%) of Patients Except as Noted
20 mg
45 mg
55 mg
70 mg
Total
2 (100.0)
1 (100.0)
2 (100.0)
2 (100.0)
7 (100.0)
No. patients receiving treatment
Treatment courses completed
1
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (50.0)
2
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (50.0)
3
1 (50.0)
1 (100.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
6
1 (50.0)
0 (0.0)
2 (100.0)
0 (0.0)
Days treateda)
Mean ± SD
117.7 ± 60.8
66.7
155.5 ± 7.4
30.6 ± 24.0
Median
117.7
66.7
155.5
30.6
Range
75-161
67
150-161
14-48
a)試験 1200.17 におけるアファチニブの初回投与から最終投与までの日数+ 1
引用元:CTD 5.3.3.2-3(U -3059),Table 12.1: 1
忍容性
本治験の投与コース中に用量制限毒性は認められなかった。
1
1
2
3
(14.3)
(14.3)
(28.6)
(42.9)
96.3 ± 60.2
74.7
14-161
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
有害事象(MedDRA Version
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試験 1200.17
を使用)
全投与コースにおける投与群別の有害事象を表 3.3: 7 に示す。
患者 7 名全員に,治験薬との因果関係の有無および治験薬の投与(投与期間中,投与開始前ま
たは投与終了後)にかかわらない有害事象が発現した。最も発現率が高かった SOC 別の有害事
象は皮膚および皮下組織障害(7 名,100.0%)であり,次いで胃腸障害(5 名,71.4%),感染
症および寄生虫症ならびに一般・全身障害および投与部位の状態(各 3 名,42.9%)であった。
投与期間中に発現した有害事象で,最も発現率が高かった有害事象は基本語別で,下痢,発疹
および皮膚亀裂(各 3 名,42.9%)であり,次いで疲労および悪心(各 2 例,28.6%)であった。
その他の有害事象は各 1 名に発現した。治験薬との因果関係の有無にかかわらない投与期間中
に発現した有害事象が最も多かったのは 55 mg 投与群であった。全投与コースにおいて 7 名に
45 件の有害事象が治験薬投与期間中に報告されたが,そのほとんど(39 件,86.7%)が軽度ま
たは grade 1 であった。治験薬投与期間中の有害事象で高度または grade 2 を超えるものはなか
った。本治験の 7 名全員に,治験責任医師が治験薬との因果関係が否定できないと判断した有
害事象が発現した。最も発現率が高かった有害事象は下痢,発疹および皮膚亀裂(各 3 名,42.9%)
であった。治験責任医師が治験薬との因果関係が否定できないと判断したその他の有害事象は,
カンジダ症,そう痒症(1 名),毛包炎,鼻乾燥(1 名),食欲不振,味覚異常,消化不良,悪心,
皮膚乾燥,粘膜の炎症(1 名),口内炎,ざ瘡,皮膚反応(1 名)であった。治験薬との因果関
係が否定できない有害事象のほとんどが 55 mg 投与群で発現した。
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試験 1200.17
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表 3.3: 7
SOC/
有害事象(Treated set,全コース)(1/2)
Afatinib
20mg
N(%)
2 (100.0)
2 (100.0)
1 (50.0)
PT
Number of patients
Total with adverse events
Infections and infestations
(感染症および寄生虫症)
0
(0.0)
Candidiasis(カンジダ症)
1
(50.0)
Folliculitis(毛包炎)
0
(0.0)
Gastroenteritis viral(ウイルス性胃腸炎)
(0.0)
Upper respiratory tract infection( 上気道感染) 0
Blood and lymphatic system disorders
0
(0.0)
(血液およびリンパ系障害)
0
(0.0)
Anaemia(貧血)
Metabolism and nutrition disorders
0
(0.0)
(代謝および栄養障害)
0
(0.0)
Anorexia(食欲不振)
0
(0.0)
Psychiatric disorders(精神障害)
0
(0.0)
Insomnia(不眠症)
0
(0.0)
Nervous system disorders(神経系障害)
0
(0.0)
Dysgeusia(味覚異常)
0
(0.0)
Hypoaesthesia(感覚鈍麻)
Respiratory, thoracic and mediastinal disorders
1 (50.0)
(呼吸器,胸郭および縦隔障害)
1 (50.0)
Nasal dryness(鼻乾燥)
0
(0.0)
Pharyngolaryngeal pain(咽喉頭疼痛)
1 (50.0)
Gastrointestinal disorders(胃腸障害)
0
(0.0)
Abdominal pain upper(上腹部痛)
1 (50.0)
Diarrhoea(下痢)
1 (50.0)
Dry mouth(口内乾燥)
0
(0.0)
Dyspepsia(消化不良)
1 (50.0)
Nausea(悪心)
0
(0.0)
Stomatitis(口内炎)
1
(50.0)
Vomiting(嘔吐)
Skin and subcutaneous tissue disorders
2 (100.0)
(皮膚および皮下組織障害)
0
(0.0)
Acne(ざ瘡)
0
(0.0)
Dry skin(皮膚乾燥)
0
(0.0)
Pruritus(そう痒症)
1 (50.0)
Rash(発疹)
1 (50.0)
Skin fissures(皮膚亀裂)
0
(0.0)
Skin reaction(皮膚反応)
Musculoskeletal and connective tissue disorders
1 (50.0)
(筋骨格系および結合組織障害)
0
(0.0)
Arthralgia(関節痛)
0
(0.0)
Back pain(背部痛)
1 (50.0)
Muscle spasms(筋痙縮)
1 (50.0)
Myalgia(筋肉痛)
0
(0.0)
Neck pain(頚部痛)
%は,各投与群の全患者数を分母として算出した。
引用元:CTD 5.3.3.2-3(U -3059),Table 15.3.1: 2
Afatinib
45mg
N(%)
1 (100.0)
1 (100.0)
0
(0.0)
Afatinib
55mg
N(%)
2 (100.0)
2 (100.0)
2 (100.0)
Afatinib
70mg
N(%)
2 (100.0)
2 (100.0)
0
(0.0)
N(%)
7 (100.0)
7 (100.0)
3 (42.9)
0
0
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
0
1
1
1
(50.0)
(0.0)
(50.0)
(50.0)
(50.0)
0
0
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
1
1
1
1
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
0
0
(0.0)
(0.0)
1
1
(50.0)
(50.0)
0
0
(0.0)
(0.0)
1
1
(14.3)
(14.3)
0
0
0
0
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
1
1
1
1
1
1
(50.0)
(50.0)
(50.0)
(50.0)
(50.0)
(50.0)
(50.0)
0
0
0
0
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
1
1
1
1
1
2
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(28.6)
全体
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
1 (100.0)
0
(0.0)
1 (50.0)
2 (100.0)
1 (50.0)
1 (50.0)
0
(0.0)
1 (50.0)
1 (50.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
2 (100.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
2 (100.0)
0
(0.0)
1 (50.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
1 (50.0)
0
(0.0)
2 (100.0)
1 (14.3)
1 (14.3)
5 (71.4)
1 (14.3)
3 (42.9)
1 (14.3)
1 (14.3)
2 (28.6)
1 (14.3)
1 (14.3)
7 (100.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
1 (100.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
1
1
1
1
0
1
(0.0)
(50.0)
(50.0)
(50.0)
(50.0)
(0.0)
(50.0)
1
0
0
1
0
1
0
(50.0)
(0.0)
(0.0)
(50.0)
(0.0)
(50.0)
(0.0)
1
1
1
3
3
1
2
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(42.9)
(42.9)
(14.3)
(28.6)
0
0
0
0
0
1
1
0
0
1
(50.0)
(50.0)
(0.0)
(0.0)
(50.0)
0
0
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
1
1
1
1
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
Page 101
試験 1200.17
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.3: 7
有害事象(Treated set,全コース)(2/2)
SOC/
Afatinib
20mg
N(%)
1 (50.0)
PT
General disorders and administration site
conditions(一般・全身障害および投与部位の
状態)
0
(0.0)
Chest pain(胸痛)
1 (50.0)
Chills(悪寒)
0
(0.0)
Fatigue(疲労)
0
(0.0)
Mucosal inflammation(粘膜の炎症)
1 (50.0)
Investigations(臨床検査)
1 (50.0)
Blood pressure increased(血圧上昇)
Injury, poisoning and procedural complications
1 (50.0)
(傷害,中毒および処置合併症)
1 (50.0)
Fall(転倒)
%は,各投与群の全患者数を分母として算出した。
引用元:CTD 5.3.3.2-3(U -3059),Table 15.3.1: 2
Afatinib
45mg
N(%)
0
(0.0)
Afatinib
55mg
N(%)
2 (100.0)
Afatinib
70mg
N(%)
0
(0.0)
N(%)
3 (42.9)
0
0
0
0
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1 (50.0)
0
(0.0)
2 (100.0)
1 (50.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
(0.0)
0
0
0
0
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
1
1
2
1
1
1
1
(14.3)
(14.3)
(28.6)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
(14.3)
0
(0.0)
0
0
(0.0)
1
(14.3)
(0.0)
全体
死亡
治験薬投与期間中の死亡は認められなかった。
重篤な有害事象
治験薬投与期間中の重篤な有害事象は認められなかった。3 名に,それぞれの診断および疾患
の状態に関連し,治験期間終了後に(最終コースにおけるアファチニブの最終投与後 8 日目以
降の発現)重篤な有害事象が認められた。その内訳は,脊髄圧迫(乳癌患者 1 名),胆管炎(胆
嚢癌患者 1 名)ならびに黄疸および広範囲肝転移(転移性食道癌患者 1 名)であった。黄疸お
よび広範囲肝転移を発現した患者は,結果的に死亡した。
投与中止に至った有害事象
治験薬の投与中止に至った,治験薬投与期間中の有害事象は認められなかった。
その他の重要な有害事象
治験薬投与期間中,高度の有害事象,重篤な有害事象,重要な有害事象(ICH E3),投与中止
に至った有害事象または非重篤で重要な有害事象が発現した患者は認められなかった。
臨床検査
臨床的に重要な臨床検査値異常に関するデータを解析した結果,血液学的検査では,2 名(患
者 21372 および 11223)にヘモグロビン値の減少が認められた。患者 21372 では最大で grade 2
の減少がみられ,治験終了後に基準値範囲内の値まで回復した。患者 11223 では最大で grade 3
の減少がみられ,これは当該患者の最終測定値であった。また,患者 11223 では,治験終了後
に臨床的に重要な赤血球数の減少が認められた。治験期間中,3 名(患者 21372,21358,21315)
に臨床的に重要なヘマトクリット値の変動が認められ,3 名中 2 名で基準値範囲内の値まで回
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 102
試験 1200.17
復した。これらの臨床検査値異常のうち,有害事象として報告されたものは 1 件(患者 21372
における貧血)のみであり,これは,治験責任医師により治験薬と因果関係なしと判断された。
4 名(患者 21315,11223,11209,21372)に,肝酵素(ALT,AST,アルカリホスファターゼ)
および/または総ビリルビン値における臨床的に重要な変化が認められた(ベースライン値か
ら 1 grade 以上の増加のあった grade 2 以上の発現)。患者 21315 におけるこれらの臨床検査値異
常は,広範囲肝転移に関連していると考えられた。患者 11223 では,これらの臨床検査値異常
は胆管炎と診断された後に報告された。この 4 名において,2 件の grade 4 の測定値(1 名にお
ける総ビリルビンおよび AST)および 4 件の grade 3 の測定値(1 名における ALT およびアル
カリホスファターゼ,1 名におけるアルカリホスファターゼ,1 名における総ビリルビン)が報
告された。これらの臨床的に重要な測定値のほとんどは,疾患進行のために治験薬の投与を中
止した後に発現した。これらの異常のうち有害事象と判断されたものはなかった。
バイタルサイン
治験期間中,7 名に血圧および脈拍数のいくらかの変動が認められたが,有害事象として報告
されたのは 1 名の血圧上昇のみであった。20 mg 投与群の患者 21360 に,第 4 コースの Day 15
に軽度の血圧上昇(grade 1,170/120 mmHg)の有害事象が認められたが,治験薬と因果関係な
しと判断され,支持療法なしに 1 日後に回復した。この患者には高血圧の既往歴があった。ア
ファチニブを投与した 7 名に関して,EOT における血圧は第 1 コースの Day 15 における血圧
と概して同程度であった。脈拍数については,大多数の患者において,第 1 コースの Day 15
と比較して EOT の方がいくらか高かった。
心電図
本治験期間中,いずれの患者においても臨床的に問題となる重要な心電図所見は認められなか
った。7 名のいずれの患者においても心電図異常に関連する有害事象は報告されなかった。
左室機能
7 名全員とも,治験薬投与後,左室駆出率のベースライン値からの変動はわずかであった(前
試験または本治験のいずれかにおいて)。前試験において最後に測定した左室駆出率を試験
1200.17 における左室駆出率のベースライン値として用いた。いずれの患者にも基準値下限
(50%)以下の左室駆出率は認められなかった。患者 11213(45 mg 投与群)のベースライン値
(54%)は基準値下限に近かったが,最終測定値まで 54%が維持されていた。
安全性の結論
全体として,本試験において,前試験(試験 1200.1 および試験 1200.2)と比較して,より長期
のアファチニブ投与による予期しない安全性の知見は認められなかった。有害事象および臨床
検査値異常の発現状況や傾向は前試験の結果と一致しており,本試験の進行悪性腫瘍を有する
集団を反映していた。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 103
試験 1200.17
結論
治験終了時に 7 名中 6 名に,治験中止に至った疾患の進行が認められた。前試験において,7 名
全員が 6 コースのアファチニブの投与を受けていた。この患者集団における疾患進行の特性を
考慮すると,注目すべきことに,本治験では疾患進行が認められるまでに 3 名に 6 コースの投
与,3 名に 1~3 コースの投与が行われた。また,1 名では疾患進行は認められなかったが,第
3 コース終了時にさらなる治験への参加を辞退した。
アファチニブのトラフ濃度は,解析した投与期間にわたり概して一定であった。アファチニブ
の長期投与期間中,アファチニブの血漿中濃度に増加または減少の徴候は認められなかった。
しかしながら,アファチニブのトラフ濃度の患者間のばらつきは大きかった。
投与期間中に,重篤な有害事象,高度の有害事象,その他の重要な有害事象または有害事象に
よる投与中止はみられなかった。一般に,臨床的に重要な臨床検査値異常は,検討した患者集
団および様々な疾患の状態と一致していた。全体として,本試験において,前試験と比較して
より長期のアファチニブ投与による予期しない安全性の知見は認められなかった。有害事象の
性質は前試験と一致しており,本試験の進行悪性腫瘍を有する集団を反映していた。最も発現
率が高かった有害事象は下痢,発疹および皮膚亀裂であり,これは,ゲフィチニブ(R02-1602)
などの他の EGFR/HER2 阻害薬に関するデータと一致していた。治験薬投与後,7 名全員で左
室駆出率のベースライン値からの変動はわずかであり(前試験または本治験のいずれかにおい
て),基準値下限以下の左室駆出率は認められなかった。したがって,本治験における患者への
長期投与の結果は少数であり,今後の臨床試験におけるアファチニブのさらなる評価が必要で
あることが示唆された。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.4
Page 104
試験 1200.3
患者における初期忍容性試験 1200.3
(資料番号 5.3.3.2-4)
試験方法
試験方法の概略を表 3.4: 1 に示す。
表 3.4: 1
目的
試験方法の概略(1/4)
アファチニブ(BIBW 2992)の最大耐量(MTD),安全性,薬物動態,薬力学的パラメータ
および有効性の推定
試験の種類
非盲検,用量漸増試験
対象
対象疾患
標準的治療法が無効であったまたは標準的治療法が適用できない悪性固形癌と確定診断さ
れた患者。乳癌,直腸結腸癌または前立腺癌の患者が望ましい。
選択基準
1.
性別を問わず,EGFR および/または HER2 を発現することが知られている進行性で,
切除不能および/または転移性の固形癌と確定診断され,従来の治療が奏効しなかっ
た患者または有効性が立証された治療法がない患者もしくは確立された治療法が適
用できない患者。乳癌,直腸結腸癌または前立腺癌の患者が望ましい。
2.
年齢が 18 歳以上の患者
3.
少なくとも 3 カ月間の生存が見込まれる患者
4.
ICH-GCP ガイドラインに従い,文書による同意が得られた患者
5.
ECOG パフォーマンス・スコアが 0,1 または 2 の患者
6.
前治療(化学療法,ホルモン療法,免疫療法,放射線療法)に関連する毒性から回復
(grade 1 以下)している患者
7.
過去の手術から回復している患者
8.
EGFR および HER2 発現状況の分析に必要なパラフィン包埋腫瘍標本が入手可能な患
者
MTD コホートに追加で組入れる 12 名は,以下の基準を満たすこととした。
9.
RECIST に基づく測定可能病変(X 線,CT,MRI のいずれかの方法で測定可能)があ
る患者および/または前立腺特異抗原(PSA)などの腫瘍マーカーや卵巣癌の血清腫
瘍マーカーである CA125 が認められる患者
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表 3.4: 1
対象(続き)
Page 105
試験 1200.3
試験方法の概略(2/4)
除外基準
1.
活動性の感染症を有する患者
2.
治験薬の吸収が低下する可能性のある胃腸障害または慢性の下痢を有する患者
3.
治験責任医師が治験実施計画書に適合しないと判断した重篤な疾患または腫瘍以外
の合併症を有する患者
4.
未治療または症候性の脳転移のある患者。治療されたかまたは無症候性の脳転移の患
者は,脳疾患の状態が 8 週間以上不変,過去 8 週間に脳浮腫または脳出血がない,お
よびステロイドや抗てんかん療法がない場合は適格とする。
5.
安静時左室駆出率が grade 1 以上の左室機能の患者
6.
好中球絶対数が 1500/mm3 未満の患者
7.
血小板数が 100000/mm3 未満の患者
8.
総ビリルビンが 1.5 mg/dL(26 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
9.
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニン・アミノトランス
フェラーゼ(ALT)が基準値上限 3 倍を超える(肝臓への転移に関連する場合は基準
値上限の 5 倍を超える)患者
10.
血清クレアチニンが 1.5 mg/dL(132 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
11.
性生活がある男女で,医学的に適切な避妊法を使用することに同意しない患者
12.
妊娠中または授乳中の女性
13.
他の治験薬(化学療法,免疫療法,放射線療法,ホルモン療法[LHRH アゴニスト,
乳癌に対するその他のホルモン剤,ビスフォスフォネートを除く])の投与を受けた
患者もしくは投与開始前 4 週間以内に他の臨床試験に参加した患者または本治験中
に参加予定のある患者
14.
投与開始前 4 週間に EGFR または HER2 阻害剤による治療(トラスツズマブの場合は
8 週間)を受けた患者または本治験中に受ける予定のある患者
15.
治験実施計画書を遵守できない患者
16.
アルコール依存症の患者または薬物乱用患者
前コースを終了した患者を,継続投与に適格とした。以下のいずれかに該当する患者は,
次コース以降の適格例としなかった。
1.
臨床症状や最新の X 線,CT,MRI 検査により疾患進行が認められる患者
2.
前コースで,左室機能が grade 2 を超えて悪化した患者
3.
前コースの Day 28,Visit R5 で治験実施計画書に規定した除外基準のいずれかに該当
する患者
4.
前コースの最終投与後,14 日以内に DLT から回復(ベースライン値,または grade 1
のいずれか高い方)しなかった患者
試験薬剤
アファチニブ錠(5 mg 錠,20 mg 錠)
目標症例数
60 名(登録症例数 53 名)
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.4: 1
Page 106
試験 1200.3
試験方法の概略(3/4)
投与方法
投与方法:
投与期間
1 日 1 回経口投与,アファチニブ 10 mg 1 日 1 回から開始し,投与量を漸増した。
投与期間:28日間連日投与。疾患進行が認められなければ次継続投与コースの適格例とした。
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
主要評価項目:
評価基準
1) アファチニブの最大耐量(MTD)
MTD は,以下のように定義した:
最初の 28 日間の投与期間中にアファチニブとの因果関係が否定できない DLT が 6 名中 2 名
以上に発現した投与量よりも 1 段階低い投与量を MTD とした。第 2 コース開始後に発現し
た DLT は,別評価した。MTD では 6 名中 1 名を超える患者は DLT を発現しない。すなわ
ち,MTD は DLT 発現率が 17%(1/6 名)以下である最も高い投与量と定義した。
DLT は,以下に示すアファチニブとの因果関係が否定できない有害事象と定義した:
1.
grade 4 の血液毒性
2.
grade 3 または 4 の非血液毒性(無治療の悪心,無治療の嘔吐,無治療の下痢,左室機
能の悪化あるいは腎機能の悪化を除く)
3.
grade 2 以上の左室機能低下
4.
血清クレアチニン,蛋白尿の発現または糸球体濾過率の低下により示される grade 2 以
上の腎機能低下
5.
ロペラミド(または他の止瀉薬)投与にもかかわらず発現した grade 3 以上の下痢
6.
支持療法にもかかわらず,7 日間以上続く grade 2 以上の下痢
7.
制吐薬投与にもかかわらず発現した grade 3 以上の悪心および/または嘔吐
8.
支持療法にもかかわらず,7 日間以上続く grade 2 以上の悪心および/または嘔吐
2) アファチニブの投与量増加時の有害事象(有害事象共通用語規準[CTCAE]に従って評
価する)の発現率および重症度
副次評価項目:
1) 初回投与後および反復投与後(Day 27)のアファチニブの薬物動態パラメータ
2) ア フ ァ チ ニ ブ 投 与 前 お よ び 第 1 コ ー ス 終 了 時 の 皮 膚 生 検 に お け る バ イ オ マ ー カ ー
(EGFR,p-EGFR,p-MAPK,p-Akt,Ki67,p-27KIP1)の変化
3) MTD を投与した少なくとも 6 名のアファチニブ投与前および第 1 コース終了時の腫瘍生
検におけるバイオマーカー(EGFR,p-EGFR,p-MAPK,p-Akt,Ki67,p-27KIP1)の変化
4) アファチニブ投与後の客観的な腫瘍縮小効果
5) 本治験実施前の腫瘍生検または切除検体の EGFR,HER2,ER および PrP の免疫組織化
学的発現と客観的な腫瘍縮小効果の相関性
6) アファチニブの薬物動態におよぼす食事の影響
安全性評価項目:
有害事象(CTCAE に従って評価する),DLT,一般状態,左室機能
Page 107
試験 1200.3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.4: 1
解析方法
試験方法の概略(4/4)
主解析:
MTD は,アファチニブの投与との因果関係が否定できない DLT に基づき決定した。本治
験の患者は進行性の原疾患を有しているため,DLT の基準を満たす重要な有害事象が起こ
る可能性があるが, アファチニブの投与により発現したものではない可能性もある。DLT
の基準を満たしても,アファチニブと因果関係なしと判断され,DLT から除外する場合,
その理由を記録することとした。
安全性の主解析:
1) 特に下痢と他の胃腸障害および皮膚の発疹について,有害事象の発現率と重症度。発現
例数,重篤度および発現時期でアファチニブの忍容性を判断した。毒性は CTCAE により
評価した。
2) 臨床検査値の変化
以下に示す臨床検査値パラメータの変化をグラフに図示した。
尿素,クレアチニン,ヘマトクリット,ヘモグロビン,カリウム,アルカリホスファタ
ーゼ,LDH,AST,ALT,総ビリルビン,白血球,好中球,好酸球
薬物動態の解析:
各薬物動態パラメータで,次の記述統計量を算出した。
患者数,算術平均値,標準偏差,最小値,中央値,最大値,変動係数,幾何平均値,幾何
変動係数
患者数が十分な場合は,性別,年齢,体重などの共変量が薬物動態に与える影響を検討す
ることとした。安全性,有効性および薬力学的エンドポイント(バイオマーカー)と AUC
の関係を探索的に検討した。
有効性の解析:
腫瘍縮小効果の判定は,RECIST に基づき評価可能な場合に実施した。MTD で治療された
患者での評価を主とした。各治療のコースごとに最大の腫瘍縮小効果を判定した。
治験責任医師
治験実施施設
治験実施期間
(英国,2 施設)
20
年
月~20
年
月
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試験 1200.3
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スケジュール
表 3.4: 2
Study Periods
検査・観察スケジュール(第 1 コース)
スクリー
ニング
食事の影響
治験薬投与期 1
Day 1~28
第 1 コース
3.1
4
5
6
3
8
15
22
EOTa)FUb)
Visit
1
1.1 1.2 1.3
2
3
7
8
Day
-21-0
-14 -13 -12
1
2
27
28
同意説明および被験
X
者情報
X
患者背景
X
既往歴・合併症
X
X
選択基準/除外基準
X c)
X
X
X
身体所見
ECOG パフォーマン
X
X
X
X
X
X
ス・スコア
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
バイタルサイン
X
X
X
X
X
体重
X
X
X
X
X
心電図
X
X
X
腫瘍評価 d)
X
X
X
左室機能 e)
X
X
生検(皮膚)
f)
X
X
生検(腫瘍)
g)
X
X
X
X
X
X
X
X
臨床検査
X
X
X
X
X
血液凝固検査
X
X
X
腫瘍マーカーh)
X
X
X
X
X
X
薬物動態 i)
X
X
X
X
尿検査 j)
X
妊娠検査
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
有害事象
Xk )
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
併用療法
アファチニブ服薬状
X
X
X
X
X
況確認
X
治験薬の処方
X
X
アファチニブ投与 l)
Day 3~28 の間毎日
X
治験終了
a) EOT(End of Trial):治験終了時,治験を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施しなけ
ればならなかった。
b) FU(Follow-up visit):追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後。
c) 継続投与のために適格性を確認した。継続投与する場合は,Day 29 の来院が次コースの Day 1 とした。
d) アファチニブ投与開始後の腫瘍評価/再診断は通常 8 週間ごとに実施し,継続投与コース時には Visit R5
に記録することとした。EOT,FU の腫瘍評価は任意とした。
e) MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を使用しなければならなかった。
f) MTD コホートでは,6 名以上の患者で腫瘍生検を実施した。
g) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
h) 腫瘍マーカーは,原疾患と関連のあるマーカーが発現している患者のみとした。
i) スケジュールの詳細は,[CTD 5.3.3.2-4(U -1023)Appendices 16.1.1.1 Table 11.1.1: 1]に示した。
j) 尿試験紙および尿沈査。尿蛋白定性検査が陽性時,尿蛋白定量検査(4 週以下間隔)を行った。
k) コース終了時に有害事象が回復していない場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が発
現した場合,すべての重篤および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
l) アファチニブの投与は Day 1 から Day28 とした。患者は服用間隔を約 24 時間とするため毎朝食後の同じ時
間に治験薬を服用するよう指示を受けた。Day 1,2,8,15,22,27 および 28 の朝の治験薬は服用せず,
薬物動態用の採血後に服用するよう指示した。次コースに適格な患者のみ投与を継続した。
引用元:CTD 5.3.3.2-4(U
-1023),Appendices 16.1.1.2 Amendment 1
Page 109
試験 1200.3
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表 3.4: 3
検査・観察スケジュール(第 2 コース以降)
治験薬投与期 2~6
Day 1~28
Study Periods
スクリー
ニング
R1c)
-14-0
EOTa)
FUb)
継続投与コース
Visit
R2
R3
R4
R5
Day
8
15
22
28
選択基準/除外基準
Xd )
X
X
X
身体所見
ECOG パフォーマン
X
X
X
X
X
ス・スコア
X
X
X
X
X
X
バイタルサイン
X
X
X
X
体重
X
X
X
X
心電図
X
X
X
腫瘍評価 e)
X
X
左室機能 f)
X
X
X
X
X
X
X
臨床検査 g)
X
X
X
X
X
血液凝固検査
X
X
腫瘍マーカーh)
X
X
薬物動態 i)
X
X
X
X
尿検査 j)
X
X
X
X
X
X
有害事象
Xk )
X
X
X
X
X
X
併用療法
アファチニブ服薬状
X
X
X
X
況確認
治験薬の処方
Xl )
m)
アファチニブ投与
Day 1~28 の間毎日
X
治験終了
a) EOT:治験終了時,治験を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施しなければならなか
った。
b) FU:追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後。
c) 前コースで DLT により治験薬の投与を中止した患者が継続投与コースの適格例である場合は,新たなス
クリーニング Visit を必要とした。
d) 次コース参加のための適格性を確認した。
e) アファチニブの投与開始後の腫瘍評価/再診断は通常 8 週間ごとに実施し,継続投与時は visit R5 に記録
することとした。EOT の腫瘍評価は,前 4 週間に行わなかった場合に実施した。
f) MUGA スキャンまたは心エコーにより実施した。以降,同じ検査方法を使用しなければならなかった。
アファチニブの投与開始後 8 週間ごと,Day 22 から Day28 の間に実施した。
g) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
h) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
i) アファチニブトラフ濃度測定のための採血。
j) 尿試験紙および尿沈査。尿蛋白定性検査が陽性時,尿蛋白定量検査(4 週以下の間隔)を行った。
k) コース終了時に有害事象が回復していない場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が
発現した場合。
l) 次のコースの実施に適格な患者のみ。
m) アファチニブの投与は,28 日間服用とした。患者は,患者は服用間隔を約 24 時間とするため毎朝食後の
同じ時間に治験薬を服用するよう指示を受けた。Day 15 の来院時は,朝の治験薬は服用せず,薬物動態
用の採血後に服用するよう指示された。
引用元:CTD 5.3.3.2-4(U
-1023),Table 9.5.1: 1
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試験 1200.3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
治験対象
患者の内訳
患者の内訳を表 3.4: 4 に示す。
本治験には,53 名が登録され,10 mg 投与群の 3 名,20 mg 投与群の 4 名,30 mg 投与群の 7 名
(患者 1009 は,誤って 40 mg を 3 回投与された後,30 mg の投与が開始された),40 mg 投与
群の 26 名,50 mg/日の 13 名に治験薬が投与された。
40 mg 投与群の 26 名のうち,13 名を食事の影響試験に組入れた。
表 3.4: 4
患者の内訳
Afatinib
10 mg
N (%)
3 (100.0)
Afatinib
20 mg
N (%)
4 (100.0)
Afatinib
30 mg
N (%)
7 (100.0)
Afatinib
40 mg
N (%)
26 (100.0)
Received
treatment
Discontinued
due to:
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (14.3)
1 (3.8)
DLTa)
0 (0.0)
1 (25.0)
1 (14.3)
1 (3.8)
Other toxicityb)
Expected disease 2 (66.7)
1 (25.0)
4 (57.1)
16 (61.5)
progression
0 (0.0)
1 (25.0)
1 (14.3)
0 (0.0)
Consent
withdrawnc)
Other reasons
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (3.8)
Not prematurely 1 (33.3)
1 (25.0)
0 (0.0)
7 (26.9)
discontinued
a)MedDRA 基本語:発疹,呼吸不全
b)MedDRA 基本語:下気道感染,心筋梗塞,肺炎,上部消化管出血
c)次コースの実施に適格であったが,辞退した患者。
引用元:CTD 5.3.3.2-4(U
Afatinib
50 mg
N (%)
13 (100.0)
Total
N (%)
53 (100.0)
0 (0.0)
2 (15.4)
8 (61.5)
2 (3.8)
5 (9.4)
31 (58.5)
0 (0.0)
2 (3.8)
0 (0.0)
3 (23.1)
1 (1.9)
12 (22.6)
-1023),Table 10.1: 1
解析対象集団
少なくとも 1 回以上治験薬を投与された患者を「Treated set」とした。全患者 53 名が 1 回以上
治験薬の投与を受けたため,全患者を安全性および有効性解析対象集団とした。
40 mg を投与し,食事の影響試験に移行した 18 名の患者のうち,評価可能であった 13 名を食
事の影響の解析対象集団とした。
患者背景
本治験に参加した 53 名の患者背景を表 3.4: 5 に示す。
男性が 26 名(49.1%),女性が 27 名(50.9%)であった。白人が 48 名(90.6%)と最も多く,
黒人 2 名(3.8%),アジア人 3 名(5.7%)であった。喫煙歴がない患者が 23 名(43.4%),過去
に喫煙歴ありが 22 名(41.5%),喫煙者が 8 名(15.1%)であった。本治験開始前に 3 種類以上
の前治療を受けた患者は 36 名(67.9%)であり,29 名(54.7%)が外科手術,31 名(58.5%)
が放射線治療を受けていた。
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Page 111
試験 1200.3
癌種の内訳は,肺癌 16 名(30.2%)が最も多く,次いで直腸結腸癌,食道癌各 7 名(13.2%)
であった。年齢(中央値,以下同様)は 56.0 歳,診断からの罹患期間は 1.85 年,体重は 76.0 kg
であった。
RECIST に基づく測定可能病変を有する患者は 52 名(98.1%)であった。
Page 112
試験 1200.3
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表 3.4: 5
患者背景
患者数 [N (%)]
性別
男性
女性
人種
白人
黒人
アジア人
喫煙歴
喫煙歴なし
過去に喫煙歴あり
喫煙者
癌種
乳癌
子宮頸癌
結腸直腸癌
肺癌
食道癌
胸膜中皮腫
甲状腺癌 a)
原発部位不明
その他
前治療歴 b)
0
1
2
3 以上
化学療法 治療歴
0
1
2
3 以上
外科療法 治療歴あり
放射線療法 治療歴あり
<40 mg
14 (100.0)
40 mg
26 (100.0)
50 mg
13 (100.0)
Total
53 (100.0)
9 (64.3)
5 (35.7)
12 (46.2)
14 (53.8)
5 (38.5)
8 (61.5)
26 (49.1)
27 (50.9)
13 (92.9)
1 (7.1)
0 (0.0)
23 (88.5)
1 (3.8)
2 (7.7)
12 (92.3)
0 (0.0)
1 (7.7)
48 (90.6)
2 (3.8)
3 (5.7)
4 (28.6)
8 (57.1)
2 (14.3)
10 (38.5)
10 (38.5)
6 (23.1)
9 (69.2)
4 (30.8)
0 (0.0)
23 (43.4)
22 (41.5)
8 (15.1)
2 (14.3)
1 (7.7)
2 (14.3)
5 (35.7)
0 (0.0)
1 (7.1)
0 (0.0)
0 (0.0)
3 (21.4)
2 (7.7)
1 (3.8)
2 (7.7)
7 (26.9)
4 (15.4)
3 (11.5)
1 (3.8)
2 (7.7)
4 (15.4)
0 (0.0)
0 (0.0)
3 (23.1)
4 (30.8)
3 (23.1)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (7.7)
2 (15.4)
4 (7.5)
2 (3.8)
7 (13.2)
16 (30.2)
7 (13.2)
4 (7.5)
1 (1.9)
3 (5.7)
9 (17.0)
0 (0.0)
1 (7.1)
2 (14.3)
11 (78.6)
0 (0.0)
5 (19.2)
7 (26.9)
14 (53.8)
0 (0.0)
2 (15.4)
0 (0.0)
11 (84.6)
0 (0.0)
8 (15.1)
9 (17.0)
36 (67.9)
0 (0.0)
3 (21.4)
3 (21.4)
8 (57.1)
6 (42.9)
10 (71.4)
1 (3.8)
10 (38.5)
5 (19.2)
10 (38.5)
15 (57.7)
13 (50.0)
0 (0.0)
2 (15.4)
3 (23.1)
8 (61.5)
8 (61.5)
8 (61.5)
1 (1.9)
15 (28.3)
11 (20.8)
26 (49.1)
29 (54.7)
31 (58.5)
<40 mg
40 mg
Median years since
2.48
1.68
diagnosis
Median age [years]
57.5
57.0
Median weight [kg]
78.50
76.00
a)二次診断で原発部位が肺とされた患者。
b)化学療法,放射線療法,ホルモン療法,免疫療法を含む。
引用元:CTD 5.3.3.2-4(U
50 mg
Total
1.85
1.85
50.0
73.00
56.0
76.00
-1023),Table 11.2: 2
薬物動態
薬物動態パラメータ
アファチニブの経口投与後の Day 1 および Day 27 の薬物動態パラメータを表 3.4: 6 および表
3.4: 7 に示す。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 113
試験 1200.3
アファチニブの単回投与および反復投与後の体内動態は,投与量範囲 10 mg~50 mg(いずれも
1 日 1 回投与)で違いはなかった。アファチニブを経口投与後,2.5~5.5 時間(tmax,tmax, ss の中
央値)で最高血漿中濃度に達した。Cmax および Cmax,ss,AUC0-∞および AUC0-24,ss(幾何平均値,
以下同様)は,Day 1(単回投与時),Day 27(定常状態)とも投与量の増加と共に増加した。
用量比例性について視覚的に評価した結果,基本的にアファチニブの PK 特性について用量比
例性からの乖離はなかったが,統計的に証明されなかった。遅くとも Day 8 までには定常状態
に達した。経口投与後の終末相半減期(t1/2,t1/2, ss)は,Day 1 では 21.3~27.7 時間,Day 27 で
は 22.3~67 時間であった。本試験では PK 試料を投与後 24 時間までしか採取しなかったこと
から,アファチニブの終末相の半減期が過小評価された可能性がある。全身クリアランス(CL/F,
CL/F,ss)は,Day 1 では 1010~1900 mL/min,Day 27 では 689~2520 mL/min であった。分布容
積(Vz/F,Vz/F,ss)は,Day 1 では 2080~3730 L,Day 27 では 2220~14600 L と大きく,広範囲
に組織分布すると考えられた。なお,ヒトのアファチニブの絶対バイオアベイラビリティ(F)
は明らかになっていないため,全身クリアランスおよび分布容積について得られたみかけの値
を解釈する際は注意が必要である。Cmax から算出した累積率は 1.42~3.28,AUC から算出した
累積率は 1.89~3.97 であった。本治験の用量範囲で,定常状態のピーク-トラフ変動(PTF)
は 59.8~83.3%であった。
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試験 1200.3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.4: 6
薬物動態パラメータ(Day 1)
Afatinib BS
10 mg (N=2)
20 mg (N=4)
30 mg (N=7)
40 mg (N=8)
50 mg (N=13)
gMean
gCV(%)
gMean
gCV (%)
gMean
gCV (%)
gMean
gCV (%)
gMean
gCV (%)
Cmax
[ng/mL]
4.47
108
11.1
113
9.45
68.9
21.1
96.2
27.0
140
Cmax,norm
[(ng/mL)/mg]
0.447
108
0.557
113
0.315
68.9
0.527
96.2
0.540
140
C24,1
[ng/mL]
1.58
87.9
2.99
36.1
3.51
43.8
8.24
104
10.9
103
[h]
3.04
3.02-3.07
2.51
2.00-5.23
3.00
1.08-6.92
5.49
1.00-9.10
5.08
1.03-9.05
AUC0-∞
[ng·h/mL]
109
80.8
208
53.7
263
47.0
662
177
762
94.0
AUC0-∞,norm
[(ng·h/mL)/mg]
10.9
80.8
10.4
53.7
8.78
47.0
16.6
177
15.2
94.0
AUC0-24
[ng·h/mL]
53.7
92.9
112
68.9
124
57.9
267
100
371
117
AUC0-24,norm
[(ng·h/mL)/mg]
5.37
92.9
5.61
68.9
4.15
57.9
6.67
100
7.42
117
t1/2
[h]
24.6
15.2
21.3
39.0
22.7
106
27.7
100
21.9
54.8
MRTpo
[h]
35.3
12.2
30.2
40.8
35.0
96.4
42.4
91.8
33.3
54.4
Vz/F
[L]
3260
105
2960
64.0
3730
87.3
2420
79.6
2080
123
CL/F
[mL/min]
1530
80.8
1610
53.7
1900
47.0
1010
177
1090
94.0
tmax
a)
a)中央値および範囲
引用元:CTD 5.3.3.2-4(U
-1023),Table 11.5.2.1: 1
Page 115
試験 1200.3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.4: 7
薬物動態パラメータ(Day 27)
Afatinib BS
10 mg (N=3)
20 mg (N=3)
30 mg (N=5)
40 mg (N=4)
50 mg (N=7)
gMean
gCV(%)
gMean
gCV (%)
gMean
gCV (%)
gMean
gCV (%)
gMean
gCV (%)
Cmax,ss
[ng/mL]
3.95
117
22.7
83.8
27.5
76.1
63.4
100
36.6
44.1
Cmax,ss,norm
[(ng/mL)/mg]
0.395
117
1.14
83.8
0.917
76.1
1.58
100
0.733
44.1
Cpre,ss,27
[ng/mL]
2.72
91.5
14.3
52.0
14.4
75.8
33.7
79.5
18.7
48.9
[h]
3.05
0.483-4.00
4.17
2.00-4.98
3.00
0.967-4.00
2.50
0.500-7.00
5.00
2.00-7.00
AUCτ,ss
[ng·h/mL]
66.1
110
360
62.2
438
67.6
968
61.1
598
47.3
AUCτ,ss,norm
[(ng·h/mL)/mg]
6.61
110
18.0
62.2
14.6
67.6
tmax,ss
a)
b)
24.2
61.1
12.0
47.3
b)
37.2
62.3
22.3
25.4
t1/2,ss
[h]
67.0
5.58
64.6
80.3
30.5
MRTpo,ss
[h]
90.6
6.52
93.7
85.6
45.0b)
70.3b)
53.7
65.9
34.2
21.0
b)
b)
2220
155
2690
47.8
79.8
Vz/F,ss
[L]
14600
119
5170
188
CL/F,ss
[mL/min]
2520
110
925
62.2
1140
67.6
689
61.1
1390
47.3
PTF
[%]
59.8
RA,Cmax
RA,AUC
38.6
21.8
72.3
30.5
83.3
31.4
65.4
54.2
78.4
16.8
1.42
c)
25.4
2.61
29.4
3.28
133
2.35
67.9
1.68
143
1.89
c)
9.71
3.73
12.2
3.97
108
2.90
60.6
2.27
96.7
a)中央値および範囲
b)N=4
c)N=2
[CTD 5.3.3.2-4,試験 1200.3,U
2850
-1023-02,Table 11.5.2.1: 2]
Page 116
試験 1200.3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
食事の影響
食事の影響の検討対象とした 13 名にアファチニブを食後投与時に,吸収が遅延し,食後投与時
の tmax(中央値)は,空腹投与時の約 3 時間より遅く 6.9 時間であった。Cmax と AUC0-∞はそれ
ぞれ空腹投与時の約 50%と 39%低下した。Cmax および AUC0-∞の比の 90%信頼区間は生物学的
同等性の基準である 80~125%の範囲外であった。高脂肪,高カロリーの朝食を摂取後,アフ
ァチニブの血漿中濃度は空腹時投与に比べて統計的に有意に低下し,食事の影響が認められた
(表 3.4: 8)。
表 3.4: 8
癌患者を対象に食事の影響を検討した試験での BIBW 2992 の薬物動態パラ
メータの比の比較(点推定値と 90%信頼区間)
Adjusted
gMean ratio
Two-sided 90 % CI
intra-indiv. gCV
p-value for ratio
outside interval
0.8-1.25
(Fed/Fasted)
Lower limit
Upper limit
[%]
[%]
[%]
[%]
Cmax
49.52
35.98
68.15
47.6
0.9896
AUC0-∞
61.17
49.64
75.38
30.2
0.9793
Parameter
引用元:CTD 5.3.3.2-4(U
-1023),Table 11.5.2.2: 2
薬力学的特性
本治験では,治験開始前後の 12 サンプル,治験開始前の 9 サンプルの皮膚生検が得られた。
薬力学的評価の最終エンドポイントは, surrogate tissue としての皮膚の免疫組織化学的な分析
による EGFR 関連バイオマーカー[Ki-67(増殖マーカー),p27KIP1(分化マーカー),EGFR,
活性化/リン酸化 MAPK(pMAPK),活性化/リン酸化 Akt(pAkt)]の発現が治療により誘導
されるかを評価することであった。
高用量(MTD の 40 mg,50 mg)でも,治療関連の組織病理学的な変化は認められなかった。
さらに限定的で有意差は認められなかったが,表皮角化細胞の Ki-67 染色に治療誘導性の減少
が 12%(13.2±5.0%~11.7%±4.9%,p=0.33)認められ,最終分化(p27KIP1 発現),EGFR 関連バ
イオマーカー(EGFR,pMAPK,pAkt)の発現に影響は認められなかった。
有効性
本治験に登録された患者 53 名のうち,52 名が RECIST に基づく標的病変を有していた。アフ
ァチニブを投与 24 週間(6 カ月)以上された患者は 12 名であった。7 名で 10%以上の腫瘍縮
小が認められ,10 mg 投与群の 1 名,40 mg 投与群の 3 名,50 mg 投与群の 1 名の計 5 名(肺癌
4 名,食道癌 1 名)の腫瘍縮小は,PR と判定された。このうち 3 名は非小細胞癌であり,12
カ月以上 PR が持続した。
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試験 1200.3
安全性
忍容性
本治験では,用量漸増段階の第 1 コースで発現した DLT に基づき MTD を決定した。
第 1 コースで 30 mg 投与群の 1 名に呼吸障害,40 mg 投与群の 1 名に発疹,50 mg 投与群の 1 名
にざ瘡様皮膚炎の計 3 件の DLT が発現した。
1.
患者 1006:30 mg 投与群の患者。56 歳の女性で,30 mg を投与後 22 日に呼吸障害の DLT
が発現した。この患者は喫煙者で,投与中止後も 11 日間症状は持続した。その後回復した
が,治験への参加を中止した。
2.
患者 1012:40 mg 投与群の患者。喫煙歴がある非小細胞癌の 46 歳の女性の患者で,40 mg
を投与後 3 日に grade 3 の発疹の DLT が発現した。治験は中止し,発疹は 71 日間継続後,
回復した。
3.
患者 1027:50 mg 投与群の患者。56 歳の男性で喫煙歴はなく,直腸結腸癌の患者であった。
50 mg 投与後 4 日に grade 3 のざ瘡様皮膚炎が発現した。grade 2 まで回復したため,40 mg
に減量して治験を再開し,6 カ月の投与を完了した。ざ瘡様皮膚炎は,治験を継続したに
もかかわらず 91 日後に回復した。
50 mg 投与群で発現した DLT は 1 件のみであったが,試験 1200.2(3 週間投与後 1 週間休薬の
スケジュール)の 55 mg 1 日 1 回投与と試験 1200.4(連日投与)の 60 mg 1 日 1 回投与で,多
くの DLT が発現したため,本治験でもこれ以上の投与量の増加を行わなかった。
このほか,50 mg 投与群の患者 1 名に grade 3 の下痢が発現したが,第 2 コースに発現しており,
DLT に該当しなかった。
本治験の結果より,MTD は 50 mg 1 日 1 回と決定し,第 II/III 相臨床試験の投与量とした。
有害事象(MedDRA Version
を使用)
全コースのいずれかの投与群で発現率が 33.3%以上の有害事象を表 3.4: 9 に示す。
全患者 53 名のうち 52 名(98.1%)に有害事象が発現した。
全投与期間(第 1 コースから第 6 コース)で発現率が最も高かった有害事象(基本語)は発疹
であり,36 名(67.9%)に発現した。次いで下痢が 35 名(66.0%),疲労が 23 名(43.4%),悪
心が 20 名(37.7%),食欲不振が 19 名(35.8%)に発現した。
胃腸障害の有害事象のうち DLT と判断されたものはなかった。発現した下痢は管理可能で,ロ
ペラミドなどの止瀉薬を早期に使用することで治療可能であった。
皮膚に関連した DLT は 2 名に発現し,それぞれ,grade 3 の発疹およびざ瘡様皮膚炎であった。
44 名(83.0%)に発現した有害事象が治験薬との因果関係が否定できないと判断された。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
アファチニブの投与期間が長いほど有害事象の報告は多かった。臨床検査および心血管系の有
害事象はなく,この事実は患者の基礎疾患を考慮すると矛盾していた。アファチニブの安全性
プロファイルは,他の本治験薬を用いた第 I 相臨床試験と同様であり,1 日 1 回の連日投与が
可能であることを確認した。
表 3.4: 9
有害事象(全コースでいずれかの投与群で発現率が 33.3%以上)(1/2)
System organ class/Preferred term
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Total
10 mg
N (%)
20 mg
N (%)
30 mg
N (%)
40 mg
N (%)
50 mg
N (%)
N (%)
Number of patients
3 (100.0)
4 (100.0)
7 (100.0)
26 (100.0)
13 (100.0)
53 (100.0)
Total with adverse events
3 (100.0)
4 (100.0)
7 (100.0)
25 (96.2)
13 (100.0)
52 (98.1)
Infections and infestations
(感染症および寄生虫症)
1 (33.3)
1 (25.0)
5 (71.4)
11 (42.3)
9 (69.2)
27 (50.9)
Rhinitis(鼻炎)
Neoplasms benign, malignant and
unspecified (incl cysts and polyps)
(良性,悪性および詳細不明の新
生物(嚢胞およびポリープを含
む))
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (1.9)
1 (33.3)
2 (50.0)
1 (14.3)
4 (15.4)
1 (7.7)
9 (17.0)
Malignant ascites(悪性腹水)
0 (0.0)
2 (50.0)
0 (0.0)
2 (7.7)
0 (0.0)
4 (7.5)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (3.8)
0 (0.0)
2 (3.8)
1 (33.3)
1 (25.0)
3 (42.9)
1 (3.8)
1 (7.7)
7 (13.2)
0 (0.0)
1 (25.0)
3 (42.9)
1 (3.8)
1 (7.7)
6 (11.3)
Neutropenia(好中球減少症)
Metabolism and nutrition disorders
(代謝および栄養障害)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (1.9)
0 (0.0)
2 (50.0)
3 (42.9)
10 (38.5)
6 (46.2)
21 (39.6)
Anorexia(食欲不振)
Nervous system disorders
(神経系障害)
0 (0.0)
2 (50.0)
3 (42.9)
8 (30.8)
6 (46.2)
19 (35.8)
0 (0.0)
4 (100.0)
3 (42.9)
6 (23.1)
4 (30.8)
17 (32.1)
0 (0.0)
3 (75.0)
0 (0.0)
1 (3.8)
1 (7.7)
5 (9.4)
Eye disorders(眼障害)
2 (66.7)
1 (25.0)
0 (0.0)
6 (23.1)
3 (23.1)
12 (22.6)
Glaucoma(緑内障)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (1.9)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (3.8)
0 (0.0)
2 (3.8)
1 (33.3)
3 (75.0)
5 (71.4)
9 (34.6)
6 (46.2)
24 (45.3)
Dyspnoea(呼吸困難)
0 (0.0)
1 (25.0)
4 (57.1)
5 (19.2)
3 (23.1)
13 (24.5)
Rales(ラ音)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (1.9)
Metastases to central nervous
system(中枢神経系転移)
Blood and lymphatic system
disorders
(血液およびリンパ系障害)
Anaemia(貧血)
Dizziness(浮動性めまい)
Visual disturbance(視覚障害)
Respiratory, thoracic and
mediastinal disorders(呼吸器,胸
郭および縦隔障害)
引用元:CTD 5.3.3.2-4(U
-1023),Appendix 16.1.9.2,Table 7.1.4
Page 119
試験 1200.3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.4: 9
有害事象(全コースでいずれかの投与群で発現率が 33.3%以上)(2/2)
System organ class/Preferred term
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Afatinib
Total
10 mg
N (%)
20 mg
N (%)
30 mg
N (%)
40 mg
N (%)
50 mg
N (%)
N (%)
Gastrointestinal disorders
(胃腸障害)
1 (33.3)
4 (100.0)
7 (100.0)
24 (92.3)
12 (92.3)
48 (90.6)
Diarrhoea(下痢)
1 (33.3)
2 (50.0)
3 (42.9)
20 (76.9)
9 (69.2)
35 (66.0)
Dyspepsia(消化不良)
0 (0.0)
2 (50.0)
1 (14.3)
2 (7.7)
0 (0.0)
5 (9.4)
Nausea(悪心)
0 (0.0)
4 (100.0)
1 (14.3)
11 (42.3)
4 (30.8)
20 (37.7)
0 (0.0)
1 (25.0)
2 (28.6)
10 (38.5)
3 (23.1)
16 (30.2)
2 (66.7)
3 (75.0)
5 (71.4)
21 (80.8)
9 (69.2)
40 (75.5)
2 (66.7)
2 (50.0)
4 (57.1)
19 (73.1)
9 (69.2)
36 (67.9)
1 (33.3)
1 (25.0)
4 (57.1)
9 (34.6)
3 (23.1)
18 (34.0)
Arthralgia(関節痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
3 (42.9)
1 (3.8)
1 (7.7)
5 (9.4)
Bone pain(骨痛)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (1.9)
Groin pain(鼡径部痛)
Reproductive system and breast
disorders
(生殖系および乳房障害)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (1.9)
1 (33.3)
1 (25.0)
0 (0.0)
2 (7.7)
0 (0.0)
4 (7.5)
Pruritus genital( 陰部そう痒症)
General disorders and
administration site conditions(一
般・全身障害および投与部位の状
態)
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (1.9)
2 (66.7)
3 (75.0)
7 (100.0)
16 (61.5)
11 (84.6)
39 (73.6)
Chest pain(胸痛)
0 (0.0)
0 (0.0)
3 (42.9)
1 (3.8)
1 (7.7)
5 (9.4)
Disease progression(疾患進行)
1 (33.3)
0 (0.0)
1 (14.3)
1 (3.8)
1 (7.7)
4 (7.5)
Fatigue(疲労)
1 (33.3)
3 (75.0)
3 (42.9)
8 (30.8)
8 (61.5)
23 (43.4)
Vomiting(嘔吐)
Skin and subcutaneous tissue
disorders
(皮膚および皮下組織障害)
Rash(発疹)
Musculoskeletal and connective
tissue disorders(筋骨格系および
結合組織障害)
引用元:CTD 5.3.3.2-4(U
-1023),Appendix 16.1.9.2,Table 7.1.4
重篤な有害事象
53 名のうち,10 mg 投与群の 1 名(33.3%),20 mg 投与群の 2 名(50.0%),30 mg 投与群の 5
名(71.4%),40 mg 投与群の 12 名(46.2%),50 mg 投与群の 7 名(53.8%)の計 27 名(50.9%)
に,重篤な有害事象が発現した。
重篤な有害事象(基本語)は,疾患進行が 4 名(7.5%),呼吸困難が 3 名(5.7%),下気道感染,
尿路感染,尿路性敗血症,悪性腹水,心嚢液貯留,腸閉塞,状態悪化がそれぞれ 2 名(3.8%),
感染,肺炎,中枢神経系転移,貧血,嗜眠,傾眠,視覚障害,心房細動,心筋梗塞,胸水,肺
臓炎,呼吸不全,腹部膨満,下痢,食道狭窄,小腸閉塞,上部消化管出血,ざ瘡様皮膚炎,水
腎症,腎機能障害,尿管閉塞,性器出血,胸痛,疼痛,血中クレアチニン増加,血餅退縮,体
重減少がそれぞれ 1 名(1.9%)に発現した。
このうち,30 mg 投与群の患者に発現した肺臓炎,呼吸不全,50 mg 投与群に発現した下痢,
ざ瘡様皮膚炎は治験薬との因果関係が否定できないと判断された。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 120
試験 1200.3
死亡
本治験の実施中に 9 名が死亡したが,いずれもアファチニブと因果関係なしと判断された。
1.
患者 1007:20 mg 投与開始から 62 日目に原疾患の悪化のため死亡した。
2.
患者 1010:30 mg 投与開始から 80 日目に原疾患の悪化のため死亡した。
3.
患者 1013:30 mg 投与開始から 54 日目に肺癌による呼吸器疾患のため死亡した。
4.
患者 1014:30 mg 投与開始から 109 日目に肺炎のため死亡した。
5.
患者 1019:40 mg 投与開始から 68 日目に原疾患の悪化のため死亡した。
6.
患者 1046:40 mg 投与開始から 35 日目に心筋梗塞のため死亡した。
7.
患者 1022:50 mg 投与開始から 109 日目に胃食道癌の悪化による多発性の合併症のため死
亡した。
8.
患者 1023:50 mg 投与開始から 15 日目に下気道感染症のため死亡した。
9.
患者 1034:50 mg 投与開始から 13 日目に下気道感染症のため死亡した。
その他の重要な有害事象
本治験では,DLT,grade 3 以上の呼吸困難,grade 3 以上の視覚障害(霧視など),左室駆出率
の低下(grade2 以上),腎機能の低下(血清クレアチニン値の上昇が grade 1 以上)をその他の
重要な有害事象と定義した。
その他の重要な有害事象は,40 mg 投与群で下痢,骨盤痛が各 1 名,50 mg 投与群で呼吸困難,
下痢および嘔吐,疲労が各 1 名の計 5 名(9.4%)に発現した。
臨床検査,バイタルサイン,身体所見および心電図
1.
白血球:grade 2 の減少が 50 mg 投与群の 1 名,grade 3 の減少が 10 mg 投与群の骨転移のあ
る転移性前立腺癌患者 1 名の計 2 名(3.8%)に認められた。
2.
リンパ球:grade 2 の減少が 7 名,grade 3 の減少が 8 名,grade 4 の増加が 2 名の計 17 名に
認められた。
3.
好中球:grade 2 の減少が 10 mg 投与群の 2 名(4.3%)に認められた。
4.
血小板:grade 3 の減少が 50 mg 投与群の 1 名,grade 4 の減少が 40 mg 投与群の 3 名,50 mg
投与群の 3 名の計 7 名(14.9%)に認められた。
5.
ヘモグロビン:grade 2 の減少が 20 mg 投与群の 3 名,30 mg 投与群の 2 名,40 mg 投与群
の 2 名,50 mg 投与群の 2 名に認められ,grade 3 の減少が 30 mg 投与群の 1 名,40 mg 投
与群の 1 名の計 11 名(23.4%)に認められた。
6.
INR:grade 3 の延長が,20 mg 投与群の 1 名と 50 mg 投与群の 1 名の計 2 名に認められた。
7.
PTT:grede 2 以上の延長が 20 mg 投与群の 1 名に認められた。
8.
ALP:grede 2 の上昇が 20 mg 投与群の 1 名,40 mg 投与群の 2 名,50 mg 投与群の 2 名に
認められ,grade 3 の上昇が 40 mg 投与群の 2 名,50 mg 投与群の 3 名の計 10 名(21.2%)
に認められた。
9.
AST:grede 2 の上昇が 50 mg 投与群の 2 名に認められた。
10. ALT:grede 2 の上昇が 20 mg 投与群の 1 名,40 mg 投与群の 1 名,50 mg 投与群の 1 名の
計 3 名(6.4%)に認められた。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 121
試験 1200.3
11. ビリルビン:grede 2 の上昇が 40 mg 投与群の 2 名に認められた。
12. クレアチニン:grede 2 の上昇が 50 mg 投与群の 1 名に認められた。
13. カリウム:grede 3 の減少が 40 mg 投与群の 1 名,grade 4 の減少が 50 mg 投与群の 1 名(患
者 1022)に認められた。患者 1022 は胃食道癌の患者で,消化管機能に影響を与えたこと
による電解質異常が一因と考えられた。
アファチニブ投与による肝機能および凝固因子への臨床的に重要な影響は,ほとんど認められ
なかった。臨床検査値の変化は,原疾患やこれまでの癌に対する前治療によると考えられ,ア
ファチニブの投与と相関性はなかった。
バイタルサインおよび心電図所見に,臨床的に重要または重篤で,治験薬との因果関係が否定
できないと判断された変化はなかった。アファチニブを投与した患者 53 名の左室駆出率のベー
スラインからの変化に,臨床的に重要な影響は認められなかった。50 mg 投与群の 1 名の患者
(患者 1049)で左室駆出率が第 1 コース visit 8 で 38%となったが,第 3 コースでは 60%に回復
し,臨床的に重要な変化と判断されなかった。
結論
本治験では,アファチニブの 28 日間連日投与の MTD が 50 mg 1 日 1 回であることを確認した。
因果関係が否定できない有害事象は主に発疹と下痢であった。6 カ月間の治療後の腫瘍縮小効
果(RECIST)は,非小細胞癌の 3 名の患者で PR,2 名(非小細胞癌が 1 名,原発癌不明が 1
名)が SD であった。アファチニブの血漿中濃度は,投与量の増加に応じて上昇した。t1/2 の値
から 1 日 1 回投与が適切と考えられた。食事後投与時のアファチニブの血漿中濃度は,統計的
に有意に低下した。アファチニブの 28 日間連日投与は,代替皮膚組織の表皮角化細胞の増殖速
度に影響を与えたが,限られたもので臨床的に重要ではなかった。その他の検査した EGFR 関
連バイオマーカーの発現に影響はなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.5
Page 122
試験 1200.4
患者における初期忍容性試験 1200.4
(資料番号 5.3.3.2-5)
試験方法
試験方法の概略を表 3.5: 1 に示す。
表 3.5: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
主要目的:治験薬との因果関係が否定できない有害事象に基づきアファチニブ(BIBW
2992)の最大耐量(MTD)を決定する。
副次目的:安全性全般および抗腫瘍効果に関するデータを収集する。また,アファチニブ
の薬物動態特性を明らかにする。
試験の種類
非盲検,用量漸増試験
対象
対象疾患
標準的治療法に対して抵抗性または標準的治療法が存在しない固形癌と確定診断された患
者。乳癌,直腸結腸癌または前立腺癌の患者が望ましい。
選択基準
1.
性別を問わず,EGFR および/または HER2 を発現することが既に知られている進行
性で,切除不能および/または転移性の固形癌と確定診断され,従来の治療が奏効し
なかった患者または有効性が実証された治療法がない患者もしくは確立された治療
法が適用できない患者。乳癌,結腸直腸癌または前立腺癌の患者が望ましい。
2.
年齢が 18 歳以上の患者
3.
少なくとも 3 カ月間の生存が見込まれる患者
4.
ICH-GCP ガイドラインに従い,文書による同意が得られた患者
5.
ECOG パフォーマンス・スコア(PS)が 0,1 または 2 の患者
6.
前治療(化学療法,ホルモン療法,免疫療法,放射線療法)に関連する毒性から回復
(grade 1 以下)している患者
7.
過去の手術から回復している患者
MTD コホートに追加で登録する 12 名は,以下の基準を満たすこととした。
8.
RECIST に基づく測定可能病変(X 線,CT,MRI のいずれかで測定可能)を有する患
者および/または PSA(前立腺癌)や CA 125(卵巣癌)などの腫瘍マーカーが陽性
の患者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.5: 1
Page 123
試験 1200.4
試験方法の概略(2/3)
対象(続き) 除外基準
1.
活動性の感染症を有する患者
2.
治験薬の吸収が低下する可能性のある胃腸障害または慢性の下痢を有する患者
3.
治験責任医師が治験実施計画書に適合しないと判断した重篤な疾患または腫瘍以外の
合併症を有する患者
4.
未治療または症候性の脳転移を有する患者。なお,治療後または無症候性の脳転移の患
者で,脳疾患の状態が 8 週間以上不変,過去 8 週間に脳浮腫または脳出血がない,また
はステロイドや抗てんかん薬による治療を行っていない場合は登録可能とする。
5.
安静時左室駆出率が grade 1 以上の左室機能の患者
6.
好中球絶対数が 1500/ mm3 未満の患者
7.
血小板数が 100000/ mm3 未満の患者
8.
総ビリルビンが 1.5 mg/dL(26 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
9.
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニン・アミノトランスフ
ェラーゼ(ALT)が施設基準値上限の 3 倍を超える(肝臓への転移に関連する場合は施
設基準値上限の 5 倍を超える)患者
10.
血清クレアチニンが 1.5 mg/dL(132 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
11.
性生活がある男女で,医学的に適切な避妊法の使用に同意しない患者
12.
妊娠中または授乳中の女性
13.
他の治験薬[化学療法,免疫療法,放射線療法,ホルモン療法(LHRH アゴニスト,乳
癌に対するその他のホルモン剤,ビスホスホネート系薬剤を除く)]の投与を受けた患
者もしくは投与開始前 4 週間以内に他の臨床試験に参加した患者または本治験中に参
加予定のある患者
14.
投与開始前 4 週間に EGFR または HER2 阻害剤による治療(トラスツズマブの場合は 8
週間)を受けた患者または本治験中に受ける予定のある患者
15.
治験実施計画書を遵守できない患者
16.
アルコール依存症の患者または薬物乱用患者
試験薬剤
アファチニブ錠(5 mg,20 mg,100 mg フィルムコート錠)
目標症例数
42 名以下(登録症例数 30 名)
投与方法
投与方法:1 日 1 回経口投与。第 1 コホートの開始用量は 10 mg/日とした。第 2 コホート以
投与期間
降の用量漸増比率は,治験薬との因果関係が否定できない CTCAE grade 2 以上の有害事象が
最初の 4 週間に 1 名以上観察されるまでは 100%(前コホートの 2 倍量)とし,観察された
場合は 50%を超えないこととした。また,投与コホートにおいて 6 名中 1 名に DLT が観察さ
れた場合,用量漸増比率は 35%を超えないこととした。
投与期間:1 日 1 回 28 日間の経口投与を 1 コースとして,投与を繰り返した。最初の 28 日
間に疾患の進行および DLT が認められなかった場合,休薬なしに次のコースへ移行した。な
お,第 2 コースから第 6 コースまでを反復投与期,第 7 コースから治験薬の最終投与までを
継続投与期とした。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.5: 1
観察項目
Page 124
試験 1200.4
試験方法の概略(3/3)
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
主要評価項目:
1.
アファチニブの最大耐量(MTD)
2.
アファチニブの用量増加時の有害事象[有害事象共通用語規準(CTCAE)第 3 版に従
って評価する]の発現率および程度
副次評価項目:
1.
初回投与後および反復投与後(Day 28)のアファチニブの薬物動態パラメータ
2.
アファチニブ投与後の客観的な腫瘍縮小効果
3.
本治験実施前の腫瘍生検または切除検体の EGFR,HER2,ER および PrR の免疫組織
化学的発現と客観的な腫瘍縮小効果の相関性
4.
解析方法
有害事象(CTCAE に従って評価する),DLT,臨床検査値,一般状態,左室機能
主要解析:
MTD は,第 1 コースに発現したアファチニブ投与との因果関係を否定できない DLT に基
づいて決定した。有害事象は CTCAE 第 3 版の分類に基づき発現率を集計した。
副次解析:
薬物動態の解析:
アファチニブの血漿中濃度ならびに主要および副次の薬物動態パラメータについて,次の
記述統計量を算出した。
患者数,算術平均値,標準偏差,最小値,中央値,最大値,算術変動係数,幾何平均値,
幾何変動係数
有効性の解析:
RECIST に基づき客観的な腫瘍縮小効果を判定した。
治験調整医師
治験実施施設
多施設共同試験(米国,2 施設)
治験実施期間
20
年
月~20
年
月
Page 125
試験 1200.4
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
スケジュール
表 3.5: 2
検査・観察スケジュール(第 1 コース)
Study Period
Visit
Day
同意取得
患者背景
既往歴・合併症
選択基準/除外基準
身体所見
ECOG パフォーマンス・スコア(PS)
バイタルサイン
体重
心電図
腫瘍評価 d)
左室機能 e)
臨床検査 f)
血液凝固検査
プロテオーム検査
腫瘍マーカーg)
薬物動態 h)
尿検査 i)
妊娠検査
有害事象
併用療法
アファチニブ服薬状況確認
治験薬の処方
アファチニブ投与 l)
アファチニブ投与終了確認/治験終了
報告
スクリー
ニング
1
-14~0
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
2
1
3
2
第 1 コース
Day 1~28
4
5
6
8
15
22
EOTa)
7
27
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
8
28
Xc)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
FUb)
X
X
X
X
X
X
X k)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Xj)
X
Day 1~28 の間毎日
X
a) EOT:治験終了時。治験薬投与を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施した。
b) FU:追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後
c) 継続投与のために適格性を確認した。継続投与する場合は,Day 29 の来院を次コースの Day 1 と
した。
d) アファチニブ投与開始後の腫瘍評価/再診断は 2 コースごとに通常 Day 22 から Day 28 の間に実施
した(反復投与期では Visit R5 に行われた)。EOT の腫瘍評価/再診断は来院前の 4 週間以内に行
われていなかった場合に実施した。
e) MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を使用した。アファチニブ
投与開始後の検査は 2 コースごとに Day 22 から Day 28 の間に実施した(反復投与期では Visit R5
に行われた)。
f) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
g) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
h) 各 Visit の採血時点は次のとおり:Day 1 の投与前および投与 3 時間後;Day 2,8,15,22 の各投
与直前;Day 27(薬物動態プロファイル検討用)の投与前および投与 1,2,3,4,5,9,24 時間
後
i) 尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査(4 週以下の間隔)を行った。
j) コース終了時に有害事象が継続している場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事
象が発現した場合,重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
k) 次コースの実施に適格な患者のみ。
l) アファチニブの投与は Day 1 から Day 28 とした。患者は服用間隔を約 24 時間とするため毎朝食前
の同じ時間に治験薬を服用するよう指示された。ただし,Day 1,2,8,15,22,27 および 28 の
朝の治験薬は服用せず,薬物動態用の採血後に服用するよう指示された。次コースの実施に適格
な患者のみ投与を継続した。
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Table 9.5.1.3: 1
Page 126
試験 1200.4
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.5: 3
Study Period
検査・観察スケジュール(第 2 コース~第 6 コース)
スクリー
ニング
第 2 コース~第 6 コース
Day 1~28
)
R4*
R3
EOT a)
FU b)
)
R1 c)
R2*
Visit
R5
-14~0
Day
8
15
22
28
反 復投 与 お よ び 継続 投 与 の
基準
X d)
X d)
身体所見
X
X
X
ECOG パフォーマンス・スコア
( PS)
X
X
X
X
X
バイタルサイン
X
X
X
X
X
X
体重
X
X
X
X
X
心電図
X
X
X
X
腫瘍評価 e)
X
X
X
左室機能 f)
X
X
臨床検査 g)
X
X
X
X
X
X
X
血液凝固検査
X
X
X
X
X
腫瘍マーカーh)
X
X
薬物動態 i)
X
X
尿検査 j)
X
X
X
X
有害事象
X k)
X
X
X
X
X
X
併用療法
X
X
X
X
X
X
X
アファチニブ服薬状況確認
X
X
X
X
X
治験薬の処方
X l)
m)
アファチニブ投与
Day 1~28 の間毎日
ア ファ チ ニ ブ 投 与終 了 確 認
/治験終了報告
X
*) 第 3 コース以降,Visit R2 および Visit R4 は任意とした。
a) EOT:治験終了時。治験薬投与を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施した。
b) FU:追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後
c) 前コースで治験薬の投与を中断し,前コースの Visit 8 または Visit R5 で投与を開始できなかった場合は,
新たなスクリーニングの来院を必要とし,適格であった場合に反復投与期の投与を開始した。
d) 次コース参加のための適格性を確認した。
e) アファチニブ投与開始後の腫瘍評価/再診断は 2 コースごとに通常 Day 22 から Day 28 の間に実施した
(反復投与期では Visit R5 に行われた)。EOT の腫瘍評価/再診断は来院前の 4 週間以内に行われてい
なかった場合に実施した。
f) MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を使用した。アファチニブ投与開
始後の検査は 2 コースごとに Day 22 から Day 28 の間に実施した(反復投与期では Visit R5 に行われた)。
g) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
h) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
i) アファチニブトラフ濃度測定のための採血。採血時点は Day 15 および Day 28 の各投与直前とした。
j) 尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査(4 週以下の間隔)を行った。
k) コース終了時に有害事象が継続している場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が発
現した場合,重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
l) 次コースの実施に適格な患者のみ。
m) アファチニブの投与は Day 1 から Day 28 とした。患者は服用間隔を約 24 時間とするため毎朝食前の同
じ時間に治験薬を服用するよう指示された。ただし,Day 15 が Visit に該当する場合は朝の治験薬は服
用せず,薬物動態用の採血後に服用するよう指示された。
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Table 9.5.1.3: 2
Page 127
試験 1200.4
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.5: 4
検査・観察スケジュール(第 7 コース~治験薬最終投与)
Study Period
Visit
Day
反復投与および継続投与の基準
身体所見
ECOG パフォーマンス・スコア
(PS)
バイタルサイン
体重
心電図
腫瘍評価 e)
左室機能 f)
臨床検査 g)
血液凝固検査
腫瘍マーカーh)
尿検査 i)
有害事象
併用療法
アファチニブ服薬状況確認
治験薬の処方
アファチニブ投与 l)
アファチニブ投与終了確認/治
験終了報告
*)
**)
a)
b)
c)
スクリー
ニング
C1 c)
-14~0
X d)
X
X
X
X
X
第 7 コース~治験薬最終投与
Day 1~28
C2*)
15
X
X
X
X**)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
EOT a)
C3
28
X d)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X k)
FU b)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X j)
X
Day 1~28 の間毎日
X
X
第 8 コース以降,Visit C2 は任意とした。
本手順は治験責任医師の判断により省略可能とした。
EOT:治験終了時。治験薬投与を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施した。
FU:追跡調査の来院,EOT の来院の 1 カ月後
前コースで治験薬の投与を中断し,前コースの Visit R5 または Visit C3 で投与を開始できなかった場合
は,新たなスクリーニングの来院を必要とし,適格であった場合に反復投与期の投与を開始した。
d) 次コース参加のための適格性を確認した。
e) アファチニブ投与開始後の腫瘍評価/再診断は 2 コースごとに通常実施した(反復投与期では Visit C3
に行われた)。EOT の腫瘍評価/再診断は来院前の 4 週間以内に行われていなかった場合に実施した。
f) MUGA スキャンまたは心エコーにより検査した。以降,同じ検査方法を使用した。アファチニブ投与
開始後の検査は 3 コースごとに Day 22 から Day 28 の間に実施した(反復投与期では Visit C3 に行われ
た)。
g) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
h) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
i) 尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査(4 週以下の間隔)を行った。
j) コース終了時に有害事象が継続している場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が
発現した場合,重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
k) 次コースの実施に適格な患者のみ
l) アファチニブの投与は Day 1 から Day 28 とした。患者は服用間隔を約 24 時間とするため毎朝食前の
同じ時間に治験薬を服用するよう指示された。
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Table 9.5.1.3: 3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
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試験 1200.4
試験結果
評価基準
最大耐量(MTD)の定義は,第 1 コース(28 日間)の投与期間中にアファチニブとの因果関係
が否定できない DLT が 6 名中 2 名以上発現した投与量よりも 1 段階低い投与量とした。第 2 コ
ース開始後に発現した DLT は,別途評価した。MTD における DLT の発現は 6 名中 1 名を超え
ない。すなわち,MTD は DLT 発現率が 17%(1/6 名)未満である最も高い投与量と定義した。
DLT は,以下に示すアファチニブとの因果関係が否定できない有害事象と定義した。
1.
grade 4 の血液毒性
2.
grade 3 または 4 の非血液毒性(無治療の悪心,無治療の嘔吐,無治療の下痢,左室機能の
悪化および腎機能の悪化を除く)
3.
grade 2 以上の左室機能
4.
血清クレアチニン,新規発現の蛋白尿または新規発現の糸球体濾過率の低下により示され
る grade 2 以上の腎機能悪化
5.
ロペラミド(または他の止瀉薬)投与にもかかわらず発現した grade 3 以上の下痢
6.
支持療法にもかかわらず 7 日間以上続く grade 2 以上の下痢,なお,ロペラミドによる下痢
の緊急治療は許容した。
7.
制吐薬投与にもかかわらず発現した grade 3 以上の悪心および/または嘔吐
8.
支持療法にもかかわらず 7 日間以上続く grade 2 以上の悪心および/または嘔吐,なお,制
吐剤による悪心および嘔吐の緊急治療は許容した。
治験対象
患者の内訳
患者の内訳を表 3.5: 5 に示す。
本治験には,2 施設で 30 名が登録され,治験薬が投与された。治験薬の投与中止理由のうち最
も多かったものは「疾患進行」で,22 名(73.3%)であった。次に多かったものは「その他の
有害事象」および「その他の理由」で,それぞれ 3 名(10.0%)であった。また 2 名(6.7%)
が DLT のために投与を中止した。
治験薬が投与された 30 名中 21 名は第 1 コース終了時の腫瘍縮小効果が SD であり,第 1 コー
スを越えて投与を継続した。5 名が第 1 コースを完了しなかった。このうち 2 名は DLT 発現の
ため,1 名は「その他の有害事象」のため,1 名は「その他の理由」(癌以外の疾患の悪化)の
ため,1 名は疾患進行のために投与を中止した。
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試験 1200.4
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.5: 5
Afatiniba)Treatment
Patients entered
Patients treated
患者の内訳
10 mg
N (%)
5
5 (100.0)
20 mg
N (%)
3
3 (100.0)
40 mg
N (%)
19
19 (100.0)
60 mg
N (%)
3
3 (100.0)
Total
N (%)
30
30 (100.0)
Discontinued due to
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (5.3)
1 (33.3)
2 (6.7)
DLT b)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (10.5)
1 (33.3)
3 (10.0)
Other adverse events c)
Expected disease progression
4 (80.0)
3 (100.0)
14 (73.7)
1 (33.3)
22 (73.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
Consent withdrawn d)
e)
1
(20.0)
0
(0.0)
2
(10.5)
0
(0.0)
3
(10.0)
Other reasons
a) 第 1 コースにおけるアファチニブ投与量を示す。
b) 下痢(MedDRA Version
基本語)
c) 40 mg 投与群の 2 名に疲労および脱水が発現,60 mg 投与群の 1 名に食欲不振,下痢,疲労,低カリウム
血症および粘膜の炎症が発現(MedDRA v
基本語)
d) 次コースの実施に適格であったが辞退したすべての患者を含む。
e) 試験中の疾患(癌を除く)の悪化,追跡不能,服薬不遵守およびその他の理由を含む。
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Table 10.1: 1
解析対象集団
アファチニブの投与を 1 回以上受けた患者のうち,RECIST に基づき測定可能な病変を有する
すべての患者を有効性の解析に含めた。アファチニブの投与を受けた患者 30 名中 29 名が測定
可能な病変を有した。このうち 19 名は MTD の投与を受けた。
薬物動態の解析においては,次の患者で,Day 27~28 までの血漿検体が得られていないため,
定常状態における薬物動態パラメータを算出することができなかった:患者 4001,4002(以上
10 mg 投与群),4009,4061 および 4069(以上 40 mg 投与群),4007 および 4059(以上 60 mg
投与群)。また次の患者で,t1/2(Day 27~28)算出に最終 2 時点の血漿中濃度のみを使用した:
患者 4003,4004,4056(以上 20 mg 投与群),4005,4017,4057(以上 40 mg 投与群)。
患者背景
本治験に登録された 30 名の患者背景を表 3.5: 6 に示す。
最も多かった腫瘍は卵巣癌であり,その他,非小細胞肺癌,前立腺癌,乳癌,腎癌,結腸直腸
癌および膵癌などであった。患者 29 名について RECIST に基づいて腫瘍を評価した。すべての
患者は 1 つ以上の前治療を有し,大多数(96.7%)の患者は 3 つ以上の前治療を有していた。
また患者の 66.7%は 3 つ以上の化学療法の前治療を有していた。
Page 130
試験 1200.4
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.5: 6
患者背景
N (%) of patients except as otherwise noted
Afatinib
Below MTD
Treatment
10 mg & 20 mg
Total treated
8 (100.0)
At MTD
40 mg
19 (100.0)
Above MTD
60 mg
3 (100.0)
30 (100.0)
Total
Sex
Male
Female
3 (37.5)
5 (62.5)
13 (68.4)
6 (31.6)
2 (66.7)
1 (33.3)
18 (60.0)
12 (40.0)
White
Black
Asian
7 (87.5)
1 (12.5)
0 (0.0)
16 (84.2)
2 (10.5)
1 (5.3)
2 (66.7)
1 (33.3)
0 (0.0)
25 (83.3)
4 (13.3)
1 (3.3)
Smoking History
Never smoked
Ex-smoker
Smoker
3 (37.5)
5 (62.5)
0 (0.0)
6 (31.6)
12 (63.2)
1 (5.3)
1 (33.3)
2 (66.7)
0 (0.0)
10 (33.3)
19 (63.3)
1 (3.3)
Cancer Type
Ovarian
NSCLC
Prostate
Renal
Breast
Colorectal
Pancreatic
Othera)
3 (37.5)
2 (25.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (12.5)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (25.0)
3 (15.8)
2 (10.5)
1 (5.3)
3 (15.8)
2 (10.5)
2 (10.5)
2 (10.5)
4 (21.1)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (66.7)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
6 (20.0)
4 (13.3)
3 (10.0)
3 (10.0)
3 (10.0)
2 (6.7)
2 (6.7)
7 (23.3)
All prior therapies
2
3 or more
0 (0.0)
8 (100.0)
1 (5.3)
18 (94.7)
0 (0.0)
3 (100.0)
1 (3.3)
29 (96.7)
Prior chemo regimens
0
1
2
3 or more
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
8 (100.0)
1 (5.3)
3 (15.8)
5 (26.3)
10 (52.6)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
2 (66.7)
1 (3.3)
4 (13.3)
5 (16.7)
20 (66.7)
Prior surgery
8 (100.0)
18 (94.7)
3 (100.0)
29 (96.7)
2 (25.0)
14 (73.7)
2 (66.7)
18 (60.0)
3.53
3.41
5.23
3.83
0 (0.0)
7 (87.5)
1 (12.5)
60.0
2 (10.5)
15 (78.9)
2 (10.5)
60.0
0 (0.0)
1 (33.3)
2 (66.7)
77.0
2 (6.7)
23 (76.7)
5 (16.7)
60.0
Race
Prior radiotherapy
Median years since diagnosis
[years]
Age [years]
<40
≥40 to <70
≥70
Median
Weight [kg]
Median
69.4
80.2
58.0
73.0
a)10 mg 投与群で脂肪肉腫 1 名(4002),20 mg 投与群で神経膠芽細胞腫 1 名(4004),40 mg 投与群では
甲状腺癌 1 名(4017),滑膜肉腫 1 名(4065),上咽頭癌 1 名(4067),胸腺癌 1 名(4068),60 mg 投与
群で子宮内膜癌 1 名(4059)が含まれる。
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Table 11.2: 2
Page 131
試験 1200.4
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
薬物動態
第 1 コースにおいて,アファチニブ 10 mg,20 mg,40 mg または 60 mg を 1 日 1 回反復経口投
与したときの投与 27 日目におけるアファチニブの薬物動態パラメータを表 3.5: 7 に示す。
アファチニブの経口投与後,各投与群の定常状態における最高血漿中濃度到達時間(tmax,ss)の
中央値は 2.95~5.00 時間であった。定常状態における最高血漿中濃度(Cmax,ss),投与前の血漿
中濃度(Cpre,ss),ならびに総曝露量(AUCτ,ss)の幾何平均(gMean)値は,アファチニブの 1
日 1 回の投与量の増加と共に増加した。定常状態には初回投与後 8 日以内に到達した。経口投
与後の消失半減期(t1/2,ss)の幾何平均値は 34.0~48.4 時間であり,アファチニブの 1 日 1 回投
与スケジュールが適切であることが示された。アファチニブのみかけの全身クリアランス
(CL/F,ss)は中等度~高度で,幾何平均値は 567~2980 mL/min であった。終末相におけるアフ
ァチニブの分布容積(Vz/F,ss)は大きく,アファチニブが広範囲に組織分布する可能性がある
と考えられた。みかけの分布容積の幾何平均値は 1990~16100 L であった。ヒトのアファチニ
ブの絶対バイオアベイラビリティ(F)は明らかになっていないため,全身クリアランスおよ
び分布容積について得られたみかけの値を解釈する際は注意が必要である。本治験の投与量範
囲における定常状態のピーク-トラフ変動(PTF)は 46.8~67.7%であった。
表 3.5: 7
第 1 コースにおいて,アファチニブ 10 mg,20 mg,40 mg または 60 mg を
1 日 1 回反復経口投与したときの投与 27 日目におけるアファチニブの薬物動
態パラメータ(幾何平均値および幾何変動係数 [%])
Day 27
Afatinib dose q.d.
(No. of patients)
10 mg (N=3)
20 mg (N=3)
gMean gCV [%] gMean
[ng/mL]
3.18
63.7
24.6
Cmax,ss
Cmax,ss,norm
[(ng/mL)/mg]
0.318
63.7
1.23
Cpre,ss
[ng/mL]
2.64b)
54.4
12.5
a)
[h]
3.00
1.00-3.95 5.00
tmax,ss
[ng·h/mL]
55.9
54.2
442
AUCτ,ss
AUCτ,ss,norm [(ng·h/mL)/mg] 5.59
54.2
22.1
[h]
t1/2,ss
48.4
47.0b) 0.0356
MRTpo,ss
[h]
71.0
68.0b) 3.18
Vz/F,ss
[L]
3160
16100b) 19.4
CL/F,ss
[mL/min]
2980
54.2
755
PTF
[%]
59.2
122
60.7
a)中央値および範囲
b)N=2
c)N=16
d)N=14
e)各値は患者 4008 のデータを示す。
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Table 11.5.2: 1
gCV [%]
158
158
243
4.98-5.08
173
173
88.9
92.2
273
173
49.1
40 mg (N=17)
60 mg (N=1)e)
gMean
29.0
0.726
16.1c)
2.95
498c)
12.4c)
34.0d)
49.5d)
3150d)
1340c)
67.7c)
gMean
86.7
1.45
52.3
2.98
1760
29.4
40.5
58.8
1990
567
46.8
gCV [%]
105
105
66.9
1.22-23.8
90.3
90.3
64.6
63.7
106
90.3
90.1
gCV [%]
-----------------------
有効性
奏効の確定した患者はみられなかった。第 1 コース(28 日間)を完了した 21 名が以降の継続
投与に対して適格であった(疾患の安定がみられ,疾患の進行を示す臨床徴候なし)。そのうち
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試験 1200.4
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
2 名が 6 カ月間を超える投与を受けた。患者 4056(20 mg 投与群,卵巣癌患者)は 204 日間投
与を継続し,患者 4068(40 mg 投与群,胸腺癌患者)は 219 日間投与を継続した。
安全性
各投与群におけるアファチニブへの曝露状況を表 3.5: 8 に要約する。
個々の患者におけるアファチニブへの曝露期間は 8~280 日の範囲にあった。
表 3.5: 8
アファチニブへの曝露状況(Treated set)
Afatinib
10mg
5(100.0)
Afatinib
20mg
3(100.0)
Received treatment in course 1
Treatment courses completed
1
4(80.0)
0(0.0)
2
1(20.0)
2(66.7)
3
0(0.0)
0(0.0)
4
0(0.0)
0(0.0)
6
0(0.0)
0(0.0)
7
0(0.0)
1(33.3)
10
0(0.0)
0(0.0)
Days treateda)
N
5
3
Mean
25.8
98.7
SD
6.0
80.9
Min
18
50
Median
28.0
54.0
Max
32
192
a)アファチニブの初回投与から最終投与までの日数+ 1
投与量を変更した患者は,初回コースの投与群に含めた。
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Table 12.1: 1
Afatinib
40mg
19(100.0)
Afatinib
60mg
3(100.0)
Total
30(100.0)
4(21.1)
10(52.6)
0(0.0)
3(15.8)
1(5.3)
0(0.0)
1(5.3)
1(33.3)
1(33.3)
1(33.3)
0(0.0)
0(0.0)
0(0.0)
0(0.0)
9(30.0)
14(46.7)
1(3.3)
3(10.0)
1(3.3)
1(3.3)
1(3.3)
19
72.5
61.7
20
55.0
280
3
33.3
22.3
8
42.0
50
30
63.4
58.1
8
51.0
280
忍容性
試験 1200.4 の治験実施計画書では,本治験の第 1 コースに発現した DLT に基づいて MTD を決
定することとした。
60 mg コホートでは 3 名中 2 名(66.7%)に DLT が発現したが,40 mg コホートでは最初の 3
名に DLT は発現しなかった。治験実施計画書に従い,MTD を 40 mg としてコホートを拡大し
た。拡大したコホートにおいて 1 名に DLT が発現した。60 mg 投与群の 2 名および 40 mg 投与
群の 1 名に発現した DLT はすべて下痢であった。これらのうち 1 件は重篤な有害事象,2 件は
重要な有害事象と判断された。第 1 コース終了後,DLT は報告されなかった。第 4 コースで 1
名に治験薬の減量が行われたが,治験責任医師は DLT とは判断しなかった。この患者では減量
と関連する重要または重篤な有害事象はみられなかったが,慢性的事象(grade 2 の粘膜の炎症)
が認められた。
有害事象(MedDRA Version
を使用)
全コースで全体の発現例数が 2 例以上の有害事象を表 3.5: 9 に示す。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 133
試験 1200.4
投与期間中,治験薬投与例 30 名全員に有害事象が発現し,29 名に治験責任医師により治験薬
との因果関係が否定できないと判断された有害事象が発現した。
最も発現率が高かった有害事象は下痢であり,24 名(80.0%)に報告された。次いで発疹,悪
心および粘膜の炎症が各 13 名(43.3%),疲労 11 名(36.7%),ざ瘡様皮膚炎 10 名(33.3%),
嘔吐および食欲不振が各 9 名(30.0%),口内炎 7 名(23.3%),咳嗽および鼻出血が各 6 名(20.0%),
鼻乾燥が 5 名(16.7%),脱水が 4 名(13.3%)に報告された。これらの有害事象の大部分がこ
の種の薬剤で予測されるものであった。
下痢,悪心または嘔吐および皮膚関連事象について,表 3.5: 10 に要約した。
下痢および皮膚関連事象の多くは投与開始後 2 週間以内から発現がみられた。皮膚関連事象の
発現は投与量に関連すると考えられた。第 1 コースでは治験薬との因果関係否定できない下痢
の発現はアファチニブの投与量に関連すると考えられたが,すべての投与期を統合して解析し
た場合,関連性はみられなかった。下痢および発疹の重症度は投与量の増加に伴い増す傾向に
あった。
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試験 1200.4
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.5: 9
SOC/
有害事象(全体の発現例数が 2 例以上の事象)
[Treated set,全コース]
(1/2)
Afatinib
10mg
N
(%)
5 (100.0)
5 (100.0)
0
(0.0)
Afatinib
20mg
N
(%)
3 (100.0)
3 (100.0)
1
(33.3)
Afatinib
40mg
N
(%)
19 (100.0)
19 (100.0)
7
(36.8)
PT
患者数
有害事象が発現した全患者数
Infections and infestations
(感染症および寄生虫症)
(0.0)
0
(0.0)
2
Upper respiratory tract infection(上 0
気道感染)
(0.0)
0
(0.0)
2
Urinary tract infection(尿路感染) 0
(20.0)
1
(33.3)
6
Metabolism and nutrition disorders(代 1
謝および栄養障害)
1
(20.0)
1
(33.3)
5
Anorexia(食欲不振)
1
(20.0)
0
(0.0)
2
Dehydration(脱水)
1
(20.0)
1
(33.3)
0
Hyperglycaemia(高血糖)
(20.0)
0
(0.0)
1
Hyperkalaemia(高カリウム血症) 1
0
(0.0)
1
(33.3)
0
Hypokalaemia(低カリウム血症)
1
(20.0)
2
(66.7)
1
Psychiatric disorders(精神障害)
1
(20.0)
0
(0.0)
1
Insomnia(不眠症)
0
(0.0)
2
(66.7)
0
Mood altered(気分変化)
Nervous system disorders
1
(20.0)
3 (100.0) 4
(神経系障害)
0
(0.0)
0
(0.0)
4
Dysgeusia(味覚異常)
0
(0.0)
3 (100.0) 0
Headache(頭痛)
Respiratory, thoracic and mediastinal 4 ( 80.0) 3 (100.0) 11
disorders
(呼吸器,胸郭および縦隔障害)
1
(20.0)
2
(66.7)
3
Cough(咳嗽)
1
(20.0)
0
(0.0)
1
Dysphonia(発声障害)
1
(20.0)
0
(0.0)
3
Dyspnoea(呼吸困難)
0
(0.0)
0
(0.0)
4
Epistaxis(鼻出血)
0
(0.0)
1
(33.3)
3
Nasal dryness(鼻乾燥)
(20.0)
2
(66.7)
1
Pharyngolaryngeal pain(咽喉頭疼 1
痛)
(80.0)
3 (100.0) 17
Gastrointestinal disorders(胃腸障害) 4
1
(20.0)
0
(0.0)
1
Abdominal distension(腹部膨満)
1
(20.0)
1
(33.3)
2
Abdominal pain(腹痛)
(0.0)
1
(33.3)
1
Abdominal pain upper(上腹部痛) 0
0
(0.0)
0
(0.0)
2
Cheilitis(口唇炎)
0
(0.0)
2
(66.7)
2
Constipation(便秘)
3
(
60.0)
3
(100.0)
15
Diarrhoea(下痢)
0
(0.0)
0
(0.0)
5
Dry mouth(口内乾燥)
0
(0.0)
1
(33.3)
2
Dyspepsia(消化不良)
0
(0.0)
0
(0.0)
2
Flatulence(鼓腸)
3
(60.0)
2
(66.7)
6
Nausea(悪心)
0
(0.0)
1
(33.3)
5
Stomatitis(口内炎)
1
(20.0)
0
(0.0)
0
Tongue dry(舌乾燥)
0
(0.0)
1
(33.3)
6
Vomiting(嘔吐)
%は,各投与群の全患者数を分母として算出した。
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Appendix 16.1.9.2,Table 7.1.5
Afatinib
60mg
N
(%)
3 (100.0)
3 (100.0)
1
(33.3)
Total
N
30
30
9
(%)
(100.0)
(100.0)
(30.0)
(10.5)
0
(0.0)
2
(6.7)
(10.5)
(31.6)
0
3
(0.0)
(100.0)
2
11
(6.7)
(36.7)
(26.3)
(10.5)
(0.0)
(5.3)
(0.0)
(5.3)
(5.3)
(0.0)
(21.1)
2
1
0
0
1
1
0
0
1
(66.7)
(33.3)
(0.0)
(0.0)
(33.3)
(33.3)
(0.0)
(0.0)
(33.3)
9
4
2
2
2
5
2
2
9
(30.0)
(13.3)
(6.7)
(6.7)
(6.7)
(16.7)
(6.7)
(6.7)
(30.0)
(21.1)
(0.0)
(57.9)
0
1
2
(0.0)
(33.3)
( 66.7)
4
4
20
(13.3)
(13.3)
(66.7)
(15.8)
(5.3)
(15.8)
(21.1)
(15.8)
(5.3)
0
0
0
2
1
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(66.7)
(33.3)
(0.0)
6
2
4
6
5
4
(20.0)
(6.7)
(13.3)
(20.0)
(16.7)
(13.3)
(89.5)
(5.3)
(10.5)
(5.3)
(10.5)
(10.5)
(78.9)
(26.3)
(10.5)
(10.5)
(31.6)
(26.3)
(0.0)
(31.6)
3
0
0
0
0
0
3
1
0
0
2
1
1
2
(100.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(100.0)
(33.3)
(0.0)
(0.0)
(66.7)
(33.3)
(33.3)
(66.7)
27
2
4
2
2
4
24
6
3
2
13
7
2
9
(90.0)
(6.7)
(13.3)
(6.7)
(6.7)
(13.3)
(80.0)
(20.0)
(10.0)
(6.7)
(43.3)
(23.3)
(6.7)
(30.0)
Page 135
試験 1200.4
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.5: 9
有害事象(全体の発現例数が 2 例以上の事象)
[Treated set,全コース]
(2/2)
SOC/
Afatinib 10mgAfatinib 20mgAfatinib 40mgAfatinib 60mg
PT
N
(%)
N
(%)
N
(%)
N
(%)
Skin and subcutaneous tissue disorders
2
(40.0)
3 (100.0) 17 (89.5)
3 (100.0)
(皮膚および皮下組織障害)
(0.0)
0
(0.0)
9
(47.4)
1
(33.3)
Dermatitis acneiform(ざ瘡様皮膚 0
炎)
2
(40.0)
1
(33.3)
2
(10.5)
0
(0.0)
Dry skin(皮膚乾燥)
1
(20.0)
0
(0.0)
3
(15.8)
0
(0.0)
Pruritus(そう痒症)
0
(0.0)
2
(66.7)
8
(42.1)
3 (100.0)
Rash(発疹)
0
(0.0)
1
(33.3)
2
(10.5)
0
(0.0)
Rash erythematous(紅斑性皮疹)
Musculoskeletal and connective tissue 1
(20.0)
2
(66.7)
2
(10.5)
1
(33.3)
disorders
(筋骨格系および結合組織障害)
1
(20.0)
1
(33.3)
0
(0.0)
0
(0.0)
Arthralgia(関節痛)
0
(0.0)
1
(33.3)
1
(5.3)
1
(33.3)
Back pain(背部痛)
0
(0.0)
1
(33.3)
0
(0.0)
1
(33.3)
Bone pain(骨痛)
0
(0.0)
0
(0.0)
1
(5.3)
1
(33.3)
Pain in extremity(四肢痛)
Renal and urinary disorders
2
(40.0)
0
(0.0)
2
(10.5)
0
(0.0)
(腎および尿路障害)
0
(0.0)
0
(0.0)
2
(10.5)
0
(0.0)
Dysuria(排尿困難)
General disorders and administration 4
(80.0)
2
(66.7) 14 (73.7)
3 (100.0)
site conditions
(全身障害および投与局所様態)
1
(20.0)
0
(0.0)
3
(15.8)
0
(0.0)
Asthenia(無力症)
1
(20.0)
0
(0.0)
1
(5.3)
0
(0.0)
Early satiety(早期満腹)
3
(60.0)
1
(33.3)
6
(31.6)
1
(33.3)
Fatigue(疲労)
(0.0)
1
(33.3) 10 (52.6)
2
(66.7)
Mucosal inflammation( 粘膜の炎症) 0
1
(20.0)
0
(0.0)
1
(5.3)
0
(0.0)
Oedema peripheral(末梢性浮腫)
1
(20.0)
0
(0.0)
1
(5.3)
1
(33.3)
Pain(疼痛)
0
(0.0)
0
(0.0)
1
(5.3)
1
(33.3)
Pyrexia(発熱)
%は,各投与群の全患者数を分母として算出した。
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Appendix 16.1.9.2,Table 7.1.5
全体
N
(%)
25 (83.3)
10
(33.3)
5
4
13
3
6
(16.7)
(13.3)
(43.3)
(10.0)
(20.0)
2
3
2
2
4
(6.7)
(10.0)
(6.7)
(6.7)
(13.3)
2
23
(6.7)
(76.7)
4
2
11
13
2
3
2
(13.3)
(6.7)
(36.7)
(43.3)
(6.7)
(10.0)
(6.7)
Page 136
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.5: 10
下痢,悪心または嘔吐,皮膚関連事象の要約[Treated set]
Adverse events
Below MTD
(N=8)
At MTD
(N=19)
selected skin eventsb)
nausea or vomiting
diarrhea
Above
MTD
(N=3)
3 (100.0)
Below
MTD
(N=8)
5 (62.5)
At MTD
(N=19)
Above
MTD
(N=3)
2 (66.7)
Below
MTD
(N=8)
5 (62.5)
At MTD
(N=19)
Above
MTD
(N=3)
3 (100.0)
Patients with adverse events
6 (75.0)
15 (78.9)
7 (36.8)
17 (89.5)
Intensity (of most intense adverse
events)
CTC Grade 1
2 (25.0)
10 (52.6)
0 (0.0)
2 (25.0)
4 (21.1)
1 (33.3)
4 (50.0)
13 (68.4)
1 (33.3)
CTC Grade 2
4 (50.0)
3 (15.8)
1 (33.3)
2 (25.0)
3 (15.8)
1 (33.3)
1 (12.5)
4 (21.1)
2 (66.7)
CTC Grade 3
0 (0.0)
2 (10.5)
2 (66.7)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
CTC Grade 4
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (12.5)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
CTC Grade 5
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
Patients with drug related adverse
events
No
3 (37.5)
4 (21.1)
0 (0.0)
4 (50.0)
14 (73.7)
1 (33.3)
6 (75.0)
2 (10.5)
0 (0.0)
Yes
5 (62.5)
15 (78.9)
3 (100.0)
4 (50.0)
5 (26.3)
2 (66.7)
2 (25.0)
17 (89.5)
3 (100.0)
Patients who permanently discontinued
due to adverse events
No
8 (100.0)
18 (94.7)
1 (33.3)
7 (87.5)
19 (100.0)
3 (100.0)
8 (100.0)
19 (100.0)
3 (100.0)
Yes
0 (0.0)
1 (5.3)
2 (66.7)
1 (12.5)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
Patients with DLT adverse events
No
8 (100.0)
18 (94.7)
1 (33.3)
8 (100.0)
19 (100.0)
3 (100.0)
8 (100.0)
19 (100.0)
3 (100.0)
Yes
0 (0.0)
1 (5.3)
2 (66.7)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
Timing of initial adverse eventsa)
Day 1-7
4 (50.0)
8 (42.1)
3 (100.0)
4 (50.0)
2 (10.5)
0 (0.0)
1 (12.5)
6 (31.6)
2 (66.7)
Day 8-14
1 (12.5)
3 (15.8)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (10.5)
0 (0.0)
3 (37.5)
7 (36.8)
0 (0.0)
Day 15-21
0 (0.0)
3 (15.8)
0 (0.0)
1 (12.5)
1 (5.3)
1 (33.3)
0 (0.0)
1 (5.3)
0 (0.0)
Day 22-28
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (10.5)
1 (33.3)
1 (12.5)
1 (5.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
2 (10.5)
1 (33.3)
1 (12.5)
1 (5.3)
0 (0.0)
> Day 28 (Day 29-56) c)
a)指定した期間内に最初の下痢(悪心または嘔吐,皮膚関連事象)が発現した患者数[各期間の最終日までに最初の下痢(悪心または嘔吐,皮膚関連事象)が
発現した患者の割合)]
b)皮膚関連事象には,ざ瘡様皮膚炎,皮膚乾燥,そう痒症,肛門周囲そう痒症,発疹,紅斑性皮疹および皮膚剝脱(基本語)を含めた。
c)括弧内は悪心または嘔吐に対する Day
引用元:CTD 5.3.3.2-5(U -3128),Table 12.2.2: 1,Table 12.2.2: 2,Table 12.2.2: 3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
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試験 1200.4
死亡
本治験では,治験薬の投与期間中に 1 名(患者 4002),投与期間終了後に 5 名(患者 4001,4003,
4009,4058 および 4066)が死亡した。いずれも疾患の進行によるもので,治験薬との因果関係
はなしと判断された。
1.
患者 4002(脂肪肉腫)
:アファチニブ 10 mg 投与開始 18 日後に疾患の進行による肺浸潤の
ため死亡。
2.
患者 4001(非小細胞肺癌)
:アファチニブ 10 mg 投与開始 30 日後(投与終了 9 日後)に疾
患の進行のため死亡。
3.
患者 4003(非小細胞肺癌):アファチニブ 20 mg 投与開始 77 日後(投与終了 27 日後)に
疾患の進行のため死亡。
4.
患者 4009(卵巣癌):アファチニブ 40 mg 投与開始 89 日後(投与終了 70 日後)に死亡。
死因は不明。投与終了 37 日後の追跡調査時に疾患の進行を確認。
5.
患者 4058(結腸直腸癌):アファチニブ 40 mg 投与開始 89 日後(投与終了 34 日後)に死
亡。投与終了翌日に疾患の進行を確認,投与終了 23 日後に脳への転移を確認。
6.
患者 4066(膵癌):アファチニブ 40 mg 投与開始 71 日後(投与終了 45 日後)に疾患の進
行のため死亡。
重篤な有害事象
本治験中,重篤な有害事象は 30 名中 7 名(23.3%)に 14 件発現し,1 件が死亡に至った(肺浸
潤,患者 4002)。1 件を除くすべてが疾患管理のために入院を要した。3 件が治験薬との因果関
係が否定できないと判断された。20 mg 投与群の 1 名(患者 4004)に発現した grade 4 の悪心
および嘔吐は 2 日間持続した。60 mg 投与群の 1 名(患者 4007)に発現した grade 3 の下痢は
入院を要しなかった。重篤な有害事象はいずれも単回の発現であり,grade 2 以上であった。ま
た,4 つの投与群のすべてで少なくとも 1 名報告された。SOC 別では,胃腸障害で 3 名(10%),
呼吸障害で 2 名(6.7%)報告され,代謝および栄養障害,血管障害,肝胆道系障害,腎および
尿路障害,全身障害,感染症および寄生虫症,神経系障害ではいずれも 1 名(3.3%)報告され
た。
その他の重要な有害事象
ICH E3 ガイドラインに定義される「重要な有害事象」は 6 名(10 mg,40 mg,60 mg の各投与
群で 2 名)に 16 件発現した。20 mg 投与群では発現しなかった。このうち 5 名に発現した 9 件
の有害事象は治験薬との因果関係が否定できないと判断された。内訳は,複視,悪心,脱水(2
件),疲労(2 件),食欲不振,爪甲離床症および粘膜の炎症であった。
臨床検査
1.
ヘモグロビン:grade 2 の減少が 20 mg 投与群の 1 名,40 mg 投与群の 3 名に認められた。
2.
リンパ球:grade 4 の減少が 10 mg 投与群および 20 mg 投与群の各 1 名に認められた(い
ずれもベースライン時 grade 3)。10 mg 投与群の 1 名,20 mg 投与群の 1 名,40 mg 投与
群の 4 名では grade 2 の減少が少なくとも 1 回認められ,40 mg 投与群の 3 名では grade 2
Page 138
試験 1200.4
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
または 3 の変化が複数回認められた。60 mg 投与群の 1 名ではベースライン時には grade 3,
投与期間中に grade 2 に変化し,投与終了時には grade 3 に変化した。40 mg 投与群の 2 名
では投与期間中 grade 2 であった。
3.
好中球:grade 2 または grade 3 の減少は認められなかった。
4.
血小板:grade 2 の減少が 10 mg 投与群の 1 名に認められた。
5.
AST:grade 3 または 4 の増加は認められなかった。grade 2 の増加が 40 mg 投与群の 1 名
に認められた。
6.
ALT:grade 3 または 4 の増加は認められなかった。grade 2 の増加が 40 mg 投与群の 1 名
に認められた。
7.
総ビリルビン:grade 3 の増加が 40 mg 投与群の 1 名に認められた。
8.
アルカリホスファターゼ:grade 3 の増加が 40 mg 投与群の 1 名に,grade 2 の増加が 20 mg
投与群の 1 名に認められた。
9.
クレアチニン:grade 2 の増加が 40 mg 投与群の 1 名に認められた。なお,10 mg 投与群
の 1 名に「クレアチニン増加」が有害事象として報告されたが,本患者には片側腎摘除術
の既往があり,治験責任医師により治験薬との因果関係はないと判断された。
10.
血糖:grade 3 の高血糖および低血糖症が 10 mg 投与群の 1 名(患者 4002)に認められた。
また,grade 2 の高血糖が 20 mg 投与群の 1 名(患者 4004)に認められた。
11.
カリウム:grade 3 の高カリウム血症が 40 mg 投与群の 1 名(ベースライン時 grade 2)に,
grade 2 の高カリウム血症が 10 mg 投与群の 1 名に認められた。また grade 3 の低カリウム
血症が 60 mg 投与群の 1 名に認められた。これらはいずれも治験薬と因果関係のない有
害事象として報告された。grade 1 の低カリウム血症が 7 名(60 mg 投与群 1 名および 40 mg
投与群 6 名)に認められた。
12.
カルシウム:grade 4 の低カルシウム血症が 10 mg 投与群の 1 名に認められ,治験薬と因
果関係のない有害事象として報告された。
13.
PTT:grade 2~3 の延長が 20 mg 投与群および 40 mg 投与群の各 1 名に認められた。
14.
INR:grade 2~3 の延長が 4 名(10 mg 投与群および 20 mg 投与群の各 1 名,40 mg 投与
群の 2 名)に認められた。
15.
尿検査:grade 1 の蛋白尿が 10 mg 投与群の 1 名に認められた。grade 1 の血尿が 40 mg 投
与群の 1 名に認められた。
バイタルサイン
治験期間中,30 名全員に血圧および脈拍数の変動が認められたが,有害事象として報告された
ものは血圧上昇の 1 名のみであった。20 mg 投与群の患者 4004(神経膠芽細胞腫)では EOT
の来院時(20
年 5 月 2 日)に高血圧(grade 1)(136/102 mmHg)の有害事象が認められ,治
験責任医師により治験薬との因果関係が否定できないと判断された(治験薬最終投与日:同年*
5 月 1 日)。本事象は処置なく消失した。この患者にはベースライン時に高血圧の既往歴があ
った。また患者 4002 において低血圧(grade 3)が一過性の事象として報告された。この患者に
は血液量減少症も認められた。
*:新薬承認情報提供時に置き換えた
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 139
試験 1200.4
心電図
本治験では臨床的に問題となる心電図所見は認められなかった。治験期間中,いずれの投与群
にも心電図異常に関する有害事象は報告されなかった。
左室機能
本治験では grade 2 以上の左室駆出率の低下は認められなかった。治験薬投与後,ベースライン
時とその後の評価の間に左室駆出率の変動が 3 名にみられた。患者 4005 ではベースライン時
65%から投与後 59%に,患者 4012 ではベースライン時 65%から投与後 55%に,患者 4007 では
ベースライン時 73%から投与後 55%に低下した。これらの値はいずれも当該実施施設における
基準値下限(50%)を上回っていた。いずれの変化も治験薬との因果関係はないと判断された。
また,有害事象としても報告されなかった。
安全性のまとめ
30 名に 10 mg,20 mg,40 mg および 60 mg の投与量のアファチニブを投与した。
治験薬との因果関係が否定できない有害事象のうち,発現率が高かったものは胃腸障害(主に
下痢,悪心,嘔吐および口内炎)および皮膚関連事象(主に発疹,そう痒症,粘膜の炎症,皮
膚乾燥)であった。また,事象別では下痢(80.0%)が最も発現率が高かった。下痢および皮
膚関連事象の多くは投与開始後 2 週間以内から発現がみられた。皮膚関連事象の発現は投与量
に関連すると考えられた。第 1 コースでは治験薬との因果関係が否定できない下痢の発現はア
ファチニブの投与量に関連すると考えられたが,すべての投与期を統合して解析した場合,関
連性はみられなかった。下痢および発疹の重症度は投与量の増加に伴い増す傾向にあった。肝
トランスアミナーゼの増加が少数にみられたが,それは主に投与中止後であった。そのほか,
臨床的に重要な変化として,血清クレアチニン増加,低ナトリウム血症および低カリウム血症
がごく少数に認められた。これらの変化の一部は下痢および/または嘔吐に伴って発現した。
体重減少は胃腸障害との関連が考えられたが,疾患経過との関連も考えられた。一部にヘモグ
ロビン減少がみられたが,複数回にわたる採血が原因の可能性も考えられた。リンパ球数の変
化が時折みられたが,明確な原因は不明であった。一部の患者において血液凝固パラメータの
変化がみられたが,出血事象を伴うものはないと考えられた。
本治験では grade 2 以上の左室駆出率の低下は認められなかった。また,バイタルサインおよび
心電図に重要な変化は認められなかった。
重篤な有害事象は 7 名(23.3%)に,それぞれ少なくとも 1 件発現した。投与期間中に 1 名が
死亡し,投与期間終了後に 5 名が死亡した。いずれの死亡も疾患の進行によるもので,治験薬
との因果関係はないと判断された。
3 名が DLT 以外の有害事象のため治験を中止した。
第 1 コースにおいて計 3 名に DLT が発現した。DLT はすべて下痢であった。治験実施計画書で
は本治験の第 1 コースに発現した DLT に基づいて MTD を決定することとした。DLT は 60 mg
投与群の 3 名中 2 名(66.7%)に認められた。治験実施計画書に従い,MTD を 40 mg としてコ
ホートを拡大した結果,40 mg 投与群で DLT は 19 名中 1 名(5.26%)に認められた。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 140
試験 1200.4
治験中に観察された有害事象はおおむね他の EGFR 阻害剤で認められる有害事象と同様であっ
た。
結論
アファチニブの MTD は 40 mg であった。本治験の対象集団におけるアファチニブの 40 mg 1 日
1 回 28 日間連日投与の忍容性は良好であった。治験中に観察された有害事象はおおむね他の
EGFR 阻害剤で認められる有害事象と同様であった。発現率が高かった有害事象は胃腸障害お
よび皮膚関連事象であった。これらの事象の多くは投与開始後 2 週間以内に発現がみられた。
DLT は 3 件発現し,いずれも下痢(60 mg 投与群 2 名,40 mg 投与群 1 名)であったが,治療
により回復した。40 mg 投与群ではほぼすべての患者に下痢および発疹が発現したが,アファ
チニブの投与中止に至ったのは 1 名(DLT による)であった。下痢に対しては早期かつ適切な
治療を行う必要がある。
アファチニブの血漿中濃度は投与量の増加に伴って上昇した。アファチニブの終末相の消失半
減期は 34.0~48.4 時間であり,アファチニブの 1 日 1 回投与は適切と考えられた。
今後の第 II 相試験において,アファチニブの 40 mg 1 日 1 回連日投与は安全な投与量として推
奨される。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.6
Page 141
試験 1200.6
患者における初期忍容性試験 1200.6
(資料番号 5.3.3.2-7)
試験方法
試験方法の概略を表 3.6: 1 に示す。
表 3.6: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
主要目的:治験薬との因果関係が否定できない有害事象に基づきアファチニブ(BIBW 2992)
をドセタキセルと併用投与した場合の種々の投与期間におけるアファチニブの最大耐量
(MTD)を決定する。
副次目的:アファチニブおよびドセタキセルの安全性全般および抗腫瘍効果に関するデー
タを収集し,薬物動態特性を明らかにする。
試験の種類
非盲検,併用投与,用量漸増試験
対象
対象疾患
上皮増殖因子受容体(EGFR)および/またはヒト上皮増殖因子受容体 2(HER2)を発現す
ることが知られている進行性で,切除不能および/または転移性の固形癌と組織診または
細胞診により確定診断された患者
選択基準
1.
性別を問わず,EGFR および/または HER2 を発現することが知られている進行性で,
切除不能および/または転移性の固形癌と確定診断された患者。乳癌,前立腺癌また
は非小細胞肺癌の患者が望ましい。生存ベネフィットなどの臨床的ベネフィットを示
す標準的治療法がある場合,対象患者はそれらの治療法が奏効しなかった患者とし
た。ドセタキセル投与が臨床的ベネフィットを示す標準的治療法である場合,患者は
適格とした。
2.
年齢が 18 歳以上の患者
3.
少なくとも 3 カ月間の生存が見込まれる患者
4.
ICH-GCP ガイドラインに従い,文書による同意が得られた患者
5.
ECOG パフォーマンス・スコア(PS)が 0 または 1 の患者
6.
前治療の化学療法,ホルモン療法,免疫療法,または放射線療法と関連する毒性が
CTCAE grade 1 以下または個々の患者のベースラインまで回復している患者
7.
過去の手術から回復している患者
Page 142
試験 1200.6
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.6: 1
対象(続き)
試験方法の概略(2/3)
除外基準
1.
活動性の感染症を有する患者
2.
治験薬の吸収が低下する可能性のある胃腸障害または慢性の下痢を有する患者
3.
治験担当医師が本治験への登録に不適格であると判断した重篤な疾患または腫瘍以
外の合併症を有する患者
4.
未治療または症候性の脳転移を有する患者。治療後または無症候性の脳転移の患者
で,脳転移病変が 8 週間以上不変,過去 8 週間に脳浮腫または出血がない,またはス
テロイドや抗てんかん薬療法を行っていない場合は登録可能とする。
5.
安静時左室駆出率が CTCAE grade 1 以上の患者
6.
好中球絶対数が 1500/mm3 未満の患者
7.
血小板数が 100000/mm3 未満の患者
8.
ビリルビンが施設基準値上限を超える患者
9.
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニンアミノトランスフ
ェラーゼ(ALT)が施設基準値上限の 1.5 倍を超える患者
10.
アルカリホスファターゼが施設基準値上限の 2.5 倍を超える患者
11.
血清クレアチニンが 1.5 mg/dL(132 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者
12.
性生活がある男女で,医学的に適切な避妊法の使用に同意しない患者
13.
妊娠中または授乳中の女性
14.
他の治験薬,化学療法,免疫療法,放射線療法,ホルモン療法(黄体形成ホルモン放
出ホルモン [LHRH]アゴニスト,乳癌に対するその他のホルモン剤,ビスフォスフ
ォネートを除く)の投与を受けた患者もしくは投与開始前 4 週間他の臨床試験に参加
した患者または本治験中に予定のある患者
15.
投与開始前 4 週間または本治験中の EGFR 阻害剤または HER2 阻害剤による治療(ト
ラスツズマブの場合は 8 週間)を受けた患者
16.
治験実施計画書を遵守できない患者
17.
アルコール依存症の患者または薬物乱用患者
18.
ドセタキセルまたはその成分,あるいはポリソルベート 80 を含む他の薬剤に対する
過敏症のある患者
試験薬剤
アファチニブ錠(5 mg,20 mg,100 mg フィルムコート錠)
ドセタキセル(Taxotere®,20 mg バイアル,80 mg バイアル注射剤)
目標症例数
71 名以下,各投与群 3~6 名(スクリーニング登録症例数 43 名)
投与:ドセタキセル 60 または 75 mg/m2 + アファチニブ 10,20,30 mg/日
登録症例:31 名
投与症例:31 名
解析症例(主要評価項目に対する解析):31 名
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.6: 1
Page 143
試験 1200.6
試験方法の概略(3/3)
投与方法
投与方法:
投与期間
ドセタキセル 60 mg/m2 + アファチニブ 10 mg または 30 mg
ドセタキセル 75 mg/m2 + アファチニブ 10 mg,20 mg または 30 mg
各投与期(コース)の Day 1 にドセタキセルを 1 時間かけて静脈内投与し,翌日以降は割
付けられた投与群に応じて Day 2~Day 21(20 日間)または Day 2~Day 14(13 日間)の朝
食前の同じ時間に約 200 mL の水とともにアファチニブを経口投与した。
投与期間:
疾患進行または用量制限毒性(DLT)が認められない限り,もしくは最大 6 コースまで 21
日間の投与コースを繰返した。
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
有効性評価項目:
評価基準
客観的な腫瘍縮小効果(固形癌の治療効果判定基準[RECIST]に基づく),薬物動態パラ
メータ,薬力学的パラメータ(バイオマーカーの変化)
安全性評価項目:
有害事象(CTCAE 第 3 版に従って評価),臨床検査値,ECOG パフォーマンス・スコアお
よび左室機能。MTD は,6 名中 1 名を超える患者が DLT を発現しない最も高い投与量と定
義した。
解析方法
安全性の解析:
記述統計量
薬物動態の解析:
記述統計量
治験調整医師
治験実施施設
多施設共同試験(米国,9 施設)
治験実施期間
20
年
月~20
年
月
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試験 1200.6
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
スケジュール
表 3.6: 2
検査・観察スケジュール(第 1 コース)
Study Periods
Visit
Day
同意説明
患者背景
既往歴
選択基準/除外基準
身体所見
バイタルサインおよび体温
身長
体重
妊娠検査
心電図
腫瘍評価 d)
左室機能 e)
ECOG パフォーマンス・スコ
ア( PS)
腫瘍マーカー g)
臨床検査 f)
血液凝固検査
薬物動態 ドセタキセル h)
薬物動態 アファチニブ h)
尿検査 i)
アファチニブの処方
ドセタキセル前投薬
ドセタキセル投与
有害事象
併用療法
服薬状況確認
アファチニブ投与 l)
治験薬投与期 第 1 コース
Day 1~21
Period 1
3
4
5
2
10
21
スクリー
ニング
1
-14~0
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
2
1
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X c)
X
X
X
X
X
X
Xm )
X
X
Xm )
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
EOTa)
X
FUb)
Xm )
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Xk )
X
X
X
X
X
X
割付けられた投与群に従い,
1 日 1 回投与
X
X
X
Xj )
治験薬投与終了
X
治験終了
X
a) EOT:治験薬投与終了時。治験を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施した。
b) FU:追跡調査の来院,EOT の来院の 30(±7)日後
c) 継続投与のために適格性を確認した。
d) アファチニブの投与開始後 2 コースごとに実施。EOT および FU の腫瘍評価は任意に実施した。
e) MUGA スキャンまたは心エコーにより実施した。反復投与時は同じ検査方法を使用した。
f) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
g) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
h) 詳細な時点は治験実施計画書に示す[CTD 5.3.3.2-7(U -3208),Appendices 16.1.1,Table 11.1.1: 1]。患者
は薬物動態評価のため第 1 コースの Day 2~Day 3 は 24 時間治験実施医療機関に留まることが可能であっ
た。
i) Visit 1,4,5,および EOT において尿蛋白定性検査が陽性の場合,尿蛋白定量検査を行った。
j) コースの終了時に有害事象が継続している場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が
発現した場合,重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
k) 次コースに適格となる患者のみ
l) アファチニブの投与は Day 2~Day 21 とした。患者は服用間隔を約 24 時間とするために毎朝食前の同じ
時間に治験薬を服用するよう指示された。Day 10 には朝の治験薬は服用せず,トラフ時の薬物動態用の
採血後,指示に従い服用した。
m) 任意。
引用元:CTD 5.3.3.2-7(U -3208),Table 9.5.2: 1
Page 145
試験 1200.6
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.6: 3
検査・観察スケジュール(第 2 コース)
Study Periods
Visit
Day
選択基準/除外基準 c)
身体所見
ECOG パフォーマンス・スコア( PS)
バイタルサインおよび体温
体重
心電図
腫瘍評価 d)
左室機能 e)
臨床検査 f)
血液凝固検査
腫瘍マーカー g)
薬物動態 ドセタキセル h)
薬物動態 アファチニブ h)
尿検査 i)
有害事象
併用療法
服薬状況確認
アファチニブ投与 l)
6
1
Xn )
Xn )
X
X
Xn )
Xn )
治験薬投与期 第 2 コース
Day 1~21
Period 2
7
8
2
10
X
Xn )
Xn )
X
X
X
X
X
X
EOT a)
9
21
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Xm )
X
X
X
X
FU b)
X
Xm )
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
割付けられた投与群に従い,
1 日 1 回投与
X
X
X
X
X
X
Xj )
ドセタキセル前投薬
Xk )
ドセタキセル投与
X
アファチニブの処方
X
治験薬投与終了
X
治験終了
X
a) EOT:治験薬投与終了時。治験を永続的に中止する場合は,最終来院時と同様に検査を実施した。
b) FU:追跡調査の来院,EOT の来院の 30(±7)日後
c) 継続投与のために適格性を確認した。
d) アファチニブの投与開始後 2 投与期ごとに実施。EOT および FU の腫瘍評価は任意に実施した。
e) MUGA スキャンまたは心エコーにより実施した。反復投与時は同じ検査方法を使用した。
f) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
g) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
h) 詳細な時点は治験実施計画書に示す[CTD 5.3.3.2-7(U -3208),Appendices 16.1.1,Table 11.1.1: 1]。
i) Visit 8,9 および EOT において尿蛋白定性検査が陽性の場合,尿蛋白定量検査を行った。
j) コースの終了時に有害事象が継続している場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が
発現した場合,重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
k) 次コースに適格となる患者のみ
l) アファチニブの投与は Day 2~Day 21 とした。患者は服用間隔を約 24 時間とするために毎朝食前の同じ
時間に治験薬を服用するよう指示された。Day 10 には朝の治験薬は服用せず,トラフ時の薬物動態用の
採血後,指示に従い服用した。
m) 任意。
n) 次コースの実施に適格な患者のみ
引用元:CTD 5.3.3.2-7(U -3208),Table 9.5.2: 2
Page 146
試験 1200.6
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.6: 4
検査・観察スケジュール(第 3~6 コース,反復投与期)
Study Periods
Visit
Day
選択基準/除外基準 c)
身体所見
ECOG パフォーマンス・スコア
( PS)
バイタルサインおよび体温
体重
心電図
腫瘍評価 d)
左室機能 e)
臨床検査 f)
血液凝固検査
腫瘍マーカー g)
薬物動態 h)
尿検査 i)
有害事象
併用療法
服薬状況確認
アファチニブ投与 l)
R1
1
X
Xk )
Xk )
X
Xk )
Xk )
Xk )
X
X
治験薬投与期 第 3~6 コース
Day 1~21
Period 3-6 *)
R2
R3
10
21
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X 割付けられた投与群
に従い,1 日 1 回投与
Xn )
EOTa)
FUb)
X
X
X
X
X
X
Xm )
Xm )
X
X
X
X
X
X
X
Xm )
X
X
Xj )
ドセタキセル前投薬
Xn )
ドセタキセル投与
Xn )
アファチニブの処方
Xn )
治験薬投与終了
X
治験終了
X
*) 第 6 コースを超える継続投与が適格な患者は,第 3~6 コースの反復投与を終了した後に,治験責任医師
と治験依頼者の協議によってのみ投与の継続が許可された。最初の 6 コース終了後は薬物動態の評価を
省略することができた。
a) EOT:治験終了時。治験を永続的に中止する場合は最終来院時と同様に検査を実施した。
b) FU:追跡調査の来院,EOT の来院の 30(±7)日後
c) 継続投与のために適格性を確認した。
d) 第 4 コース後に実施。EOT および FU の腫瘍評価は任意に実施した。
e) MUGA スキャン,X 線または心エコーにより実施した。反復時には同じ検査方法を用いることとした。
第 4 コースおよび第 6 コースの終了後に実施した。
f) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
g) 原疾患と関連する腫瘍マーカーが陽性の患者のみを検査対象とした。
h) アファチニブトラフ濃度測定のための血漿試料採取。
i) 尿蛋白定性検査が陽性の場合,24 時間蓄尿を行った。
j) 各コースの終了時に有害事象が継続している場合,治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象
が発現した場合,重篤な有害事象および重要な有害事象が発現した場合に実施した。
k) 投与中断後,次コースに適格となる患者のみ。
l) 患者は服用間隔を約 24 時間とするために毎朝食前の同じ時間に治験薬を服用するよう指示された。Day
10 および Day 21 には朝の治験薬は服用せず,トラフ時の薬物動態用の採血後,指示に従い服用した。
m) 任意。
n) 次のコースの実施に適格な患者のみ(第 3,4 および 5 コースのみ)
引用元:CTD 5.3.3.2-7(U -3208),Table 9.5.2: 3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 147
試験 1200.6
試験結果
試験結果の概略を表 3.6: 5 に示す。
表 3.6: 5
試験結果の概略(1/6)
有効性/臨床薬理の結果:
人口統計学的特性および患者の内訳:治験薬投与患者 31 名のうち,非小細胞
肺癌(NSCLC)および卵巣癌がそれぞれ 5 名であり,食道癌,胃癌,神経内
分泌癌,膵癌および扁平上皮癌がそれぞれ 2 名,膀胱癌,乳癌,子宮頚部癌,
結腸癌,子宮内膜癌,喉頭癌,皮膚癌(黒色腫),乳頭状腎癌,前立腺癌,甲
状腺癌および原発不明癌がそれぞれ 1 名であった。すべての患者における原
発癌診断から本治験登録までの期間の中央値は 2.2 年であった。大多数の患
者にベースラインでリンパ行性再発および遠隔転移がみられ,転移部位数の
中央値は 3 カ所であった。23/31 名(74%)の患者は外科療法の前治療を有し,
17/31 名(55%)は放射線療法の前治療を,30/31 名(97%)は化学療法の前治
療を,8/31 名(26%)はホルモン療法および免疫療法を含むその他の前治療
を有していた。女性が患者の半数を超え(17/31 名[55%]),大多数(29/31
名[94%])が白人であった。
ほぼ半数(15/31 名[48%])が喫煙者または元喫煙者であった。平均年齢は
59 歳(36~80 歳),平均体重は 78 kg(40~148 kg)であった。スクリーニン
グ時の ECOG パフォーマンス・スコア(PS)は 11/31 名(35%)では 0,20/31
名(65%)では 1 であった。
治験薬投与中止の理由は,疾患進行(65%),有害事象(13%),その他(10%),
DLT(7%)および同意の撤回(7%)であった。第 2 コース以降の投与を受け
た患者は 28/31 名(90%)であった。
有効性
治験薬投与患者 31 名のうち 14 名(45%)に,最良総合効果(best overall
response)として安定(SD)がみられた。これ以外の 17 名(55%)では疾患
進行(PD)がみられ,PD の前に臨床的ベネフィットが得られなかった。完
全奏効(CR)および部分奏効(PR)はいずれもみられなかった。
治験薬投与患者 31 名のうち,15 名(48%)は 2 コース以上にわたり,また 7
名(23%)は 4 コース以上にわたり疾患進行を認めず投与を受けた。NSCLC
患者 1 名は 523 日間投与を継続し,投与期間全体を通して安定(SD)がみら
れた。
バイオマーカー解析は実施されなかった。
提案された 6 日間投与サイクルは実施されなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.6: 5
Page 148
試験 1200.6
試験結果の概略(2/6)
有 効 性 / 臨 床 薬 理 の 結 果 : 薬物動態
(続き)
MTD 群(アファチニブ 20 mg およびドセタキセル 75 mg/m2 の併用投与)の
結果を以下に示す。
アファチニブ:
アファチニブは経口投与後,比較的速やかに吸収された。視覚的な評価では,
アファチニブの薬物動態は用量比例性(線形性)からの乖離は認められなか
(幾何変動係数[gCV]
[%]))は,第 1 コ
った。Cmax の幾何平均値(gMean)
ースでは 7.18 ng/mL(114%),第 2 コースでは 14.1 ng/mL(90.3%)であり,
AUC0-24 の幾何平均値(幾何変動係数)は,第 1 コースでは 120 ng・h/mL
(68.2%),第 2 コースでは 230 ng・h/mL(93.1%)であった。
経口投与後の消失半減期の幾何平均値は 1 日 1 回投与法に適していた。消失
半減期の幾何平均値(幾何変動係数)は第 1 コースでは 23.2 時間(65.8%),
第 2 コースでは 26.9 時間(66.0%)であった。血漿検体採取はアファチニブ
の経口投与後 24 時間までしか実施していないため,本治験におけるアファチ
ニブの消失半減期は過小評価された可能性がある。
遅くともアファチニブ投与 10 日後には定常状態に達したと推察された。終末
相におけるみかけの全身クリアランス(第 1 および第 2 コースの幾何平均値
はそれぞれ 1430 mL/min および 831 mL/min,以下同様)およびみかけの分布
容積(幾何平均値は 2880 L および 1930 L)が比較的高いことから,アファチ
ニブは高い割合で組織に分布するものと考えられた。一般に,反復投与期に
は,ドセタキセルとの併用によるアファチニブの長期投与において,アファ
チニブの血漿中濃度に増加または低下といった一定の傾向は認められなかっ
た。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.6: 5
Page 149
試験 1200.6
試験結果の概略(3/6)
有 効 性 / 臨 床 薬 理 の 結 果 : ドセタキセル:
(続き)
患者数が少なく(MTD 投与群が 5 名,ドセタキセル 75 mg/m2 の投与を受け
た患者が 13 名),また患者 6013 および患者 6400 の第 1 コースの Day 1 の Cmax
が他の患者の数倍高かった影響のために,本治験においてドセタキセルの薬
物動態特性に及ぼすアファチニブの影響について明確な結論を導くことは困
難であった。しかし,アファチニブ 20 mg の投与前と投与後ではドセタキセ
ル(75 mg/m2)の血漿中濃度-時間推移は同程度であった。Cmax および AUC0∞
におけるアファチニブ 20 mg の投与前と投与後に認められた差は,主に患
者 6013 および患者 6400 によるものであり,アファチニブ投与によりドセタ
キセルの薬物動態特性に一定の傾向の変化は生じないと考えられた。MTD 群
(患者数が 5 例と少なく,かつ患者 6400 による影響があった)における Cmax
の幾何平均値(幾何変動係数)は,第 1 コースでは 2910 ng/mL(106%),第
2 コースでは 1210 ng/mL(89.9%)であり,AUC0-24 の幾何平均値(幾何変動
係数)は,第 1 コースでは 3890 ng∙h/mL(105%),第 2 コースでは 2440 ng∙
h/mL(64.4%)であった。
アファチニブの 20 日間投与により,ドセタキセルの薬物動態特性に対する影
響は認められないと考えられた。
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試験 1200.6
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.6: 5
安全性の結果:
試験結果の概略(4/6)
有害事象(MedDRA Version
を使用)
治験薬との因果関係を問わない,器官別大分類(SOC)別に最も最も発現率
が高かった有害事象は,
「胃腸障害」
(30 名[97%]),
「血液およびリンパ系障
害」
(29 名[94%])であった。患者 25 名に下痢が認められ,そのうち 3 名は
grade 3 または 4 の下痢を発現し,うち 1 名は入院を必要とした。3 名はいず
れも本治験を中止した。
血管イベントに関係する SOC の有害事象は以下のように報告された。患者 2
名に治験薬との因果関係がない grade 3 の深部静脈血栓症が認められ,うち 1
名の事象は投与期間中(アファチニブ 10 mg + ドセタキセル 75 mg/m2)に発
現した非重篤な有害事象であり,もう 1 名では追跡調査期間中(アファチニ
ブ 30 mg + ドセタキセル 75 mg/m2,アファチニブは 13 日間投与)に発現し
入院を必要とした(本患者は水腎症により死亡)。起立性低血圧(治験薬との
因果関係が否定できない,非重篤)および大静脈血栓症(治験薬との因果関
係なし,入院を必要とした)がそれぞれ患者 1 名で追跡調査期間中に報告さ
れた。
治験薬を投与された患者 31 名のうち 31 名(100%)に,治験薬との因果関係
が否定できない有害事象が報告された。高頻度(発現率 30%超)で報告され
た有害事象は,下痢(23/31 名[74%]),好中球減少症(20/31 名[65%])お
よび発疹(13/31 名[42%])であった。
DLT に至った有害事象が 10 名(32%)で報告された。その内訳は,発熱性好
中球減少症(6 名[19%],うち 1 例には尿路感染が発現),下痢(3 名[10%]),
および好中球減少症(1 名[3%])。治験薬投与中止に至った有害事象は 9 名
(29%)に報告された。ECOG パフォーマンス・スコア(PS)は,大多数の
患者でベースラインから変化がない,または低下した。
21 日間の投与コースの Day 1 にドセタキセルを投与し,アファチニブを Day 2
~Day 21 に投与した場合,ドセタキセル 75 mg/m2 + アファチニブ 20 mg が
MTD と決定された。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.6: 5
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試験 1200.6
試験結果の概略(5/6)
安全性の結果:(続き)
重篤な有害事象
計 30 件の重篤な有害事象(SAE)が投与患者 31 名中 17 名(55%)で報告さ
れた。器官別大分類別にみると,
「血液およびリンパ系障害」が 8/31 名(26%)
(発熱性好中球減少症を発現した 6 名を含む),
「胃腸障害」が 8/31 名(26%),
「感染症および寄生虫症」および「腎および尿路障害」がそれぞれ 3/31 名
(10%),
「血管障害」が 2/31 名(7%),
「心臓障害」,
「全身障害および投与局
所様態」,「代謝および栄養障害」,「精神障害」および「呼吸器,胸郭および
縦隔障害」がそれぞれ 1 名に認められた。
死亡
治験薬投与患者のうち 3 名が死亡した。
1 名(治験薬投与中止 13 日後に死亡)は,治験薬投与中止前に発症した肺炎
が死因であった(治験薬:ドセタキセル 75 mg/m2 + アファチニブ 20 mg)。
他の 1 名(治験薬投与中止 33 日後に死亡)は,治験薬投与中止 28 日後に発
症した水腎症が死因であった(治験薬:ドセタキセル 75 mg/m2 + アファチ
ニブ 30 mg[13 日間投与])。両患者とも死亡時点で疾患進行(PD)が確認さ
れた。
他の 1 名の死亡例は,疾患進行(PD)がみられた患者で,治験薬投与中止 48
日後に報告された(治験薬:アファチニブ 30 mg + ドセタキセル 60 mg/m2)。
本患者は,本治験中に下痢および心房細動が発現し,当該事象のため治験を
中止した。静脈内水分補給および輸血を行った後,うっ血性心不全(grade 3,
治験薬との因果関係が否定できない)により入院した。うっ血性心不全と過
去に発現した下痢および心房細動との因果関係は否定できないと判断され
た。死因は報告されていない。
なお,本治験に不適格となり治験薬の投与を受けていない患者 1 名で死亡が
報告された。
治験薬との因果関係が否定できないと判定された死亡はなかった。
左室機能
左室機能異常は報告されなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.6: 5
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試験 1200.6
試験結果の概略(6/6)
安全性の結果:(続き)
臨床検査値
ベースラインから CTCAE grade の上昇が認められた患者において grade 2 を
超える AST,ALT または総ビリルビンの増加は認められなかった。grade 2 の
蛋白尿が 3 名に認められ,うち 1 件は治験薬との因果関係が否定できないと
判断された。好中球減少症は grade 3 が 7 名,grade 4 が 14 名に報告された。
この好中球減少症 21 件のうち 19 件が治験薬との因果関係が否定できないと
判断された。また,grade 3 または 4 の発熱性好中球減少症が 6 名に認められ,
うち 4 件が治験薬との因果関係が否定できないと判断された。grade 3 の貧血
は 3 名に認められたが,治験薬との因果関係が否定できないと判断されたも
のはなかった。
結論:
•
21 日間の投与コースの Day 1 にドセタキセルを投与し,Day 2~Day 21
にアファチニブを投与する場合,ドセタキセル 75 mg/m2 + アファチニブ
20 mg が MTD と判定された。
•
本患者集団において安全性プロファイルはコントロール可能なものであ
った。左室機能異常は報告されず,ECOG パフォーマンス・スコア(PS)
はベースラインと比較して低下するか変化がみられなかった。有害事象
としては,アファチニブ単独投与とは異なり,治験薬との因果関係が否
定できないと判断されたタキサン系薬剤に特徴的な造血系の事象(好中
球減少症および貧血)が報告された。
•
本治験の結果から,アファチニブ(20 mg)の 20 日間投与は,ドセタキ
セル(75 mg/m2)の薬物動態に対して影響を与えないことが示唆された。
固形癌患者 31 名において,6 名がドセタキセル 75 mg/m2 との併用によりア
ファチニブ 20 mg 1 日 1 回経口投与を受けたが,DLT は発現しなかった。6
名のうち 4 名は 2 コース以上投与を受けても疾患進行はみられず,1 名は 11
コース(250 日)投与を継続した。本治験においてドセタキセル + アファチ
ニブの併用投与を受けた患者の 45%に安定(SD)が認められたが,完全奏効
(CR)または部分奏効(PR)は認められなかった。
Page 153
試験 1200.20
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.7
患者における初期忍容性試験 1200.20
(資料番号 5.3.3.2-8)
試験方法
試験方法の概略を表 3.7: 1 に示す。
表 3.7: 1
目的
試験方法の概略(1/5)
アファチニブのパルス投与とドセタキセル(Taxotere®)併用時の最大耐量(MTD),安全性,
薬物動態パラメータ,薬力学的パラメータおよび有効性を評価する。
試験の種類
非盲検,用量漸増試験
対象
対象疾患
標準的治療法に対して抵抗性または標準的治療法が存在しない悪性固形癌と確定診断された
患者
選択基準
1.
性別を問わず,EGFR または HER2 を発現することが知られている進行性で,切除不能ま
たは転移性の固形癌と確定診断され,従来の治療が奏効しなかった患者または有効性が
実証された治療法がない患者もしくは確立された治療法が適用できない患者。乳癌,前
立腺癌または卵巣癌の患者が望ましい。また,ドセタキセルによる標準的治療が適用で
きる悪性腫瘍患者。
2.
年齢が 18 歳以上の患者
3.
少なくとも 3 カ月間の生存が見込まれる患者
4.
ICH-GCP ガイドラインに従い,文書による同意が得られた患者
5.
ECOG パフォーマンス・スコア(PS)が 0 または 1 の患者
6.
前治療(化学療法,ホルモン療法,免疫療法,放射線療法)と関連する毒性から回復(CTCAE
grade 0 または 1)している患者
7.
過去の手術から回復している患者
MTD コホートに追加で登録する 12 名は,以下の基準も満たすこと。
8.
RECIST に基づく測定可能病変(X 線,CT,MRI のいずれかで測定可能)を有する患者,
または PSA(前立腺癌)や CA125(卵巣癌)などの腫瘍マーカーが陽性の患者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.7: 1
対象(続き)
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試験 1200.20
試験方法の概略(2/5)
除外基準
1.
活動性の感染症を有する患者
2.
治験薬の吸収が低下する可能性のある胃腸障害または慢性の下痢を有する患者
3.
治験責任医師が治験実施計画書に適合しないと判断した重篤な疾患または腫瘍以外の合
併症を有する患者
4.
未治療または症候性の脳転移を有する患者(治療後または無症候性の脳転移の患者で,
脳疾患の状態が 8 週間以上不変,過去 8 週間に脳浮腫または脳出血がない,またはステ
ロイドや抗てんかん薬による治療を必要としない場合は登録可能とする)
5.
安静時左室駆出率が CTCAE grade 1 以上の左室機能の患者
6.
好中球絶対数が 1500/ mm3 未満の患者
7.
血小板数が 100000/ mm3 未満の患者
8.
総ビリルビンが基準値上限(ULN)を超える患者
9.
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST/GOT)またはアラニン・アミノトラ
ンスフェラーゼ(ALT/GPT)が基準値上限の 1.5 倍を超える患者
10.
アルカリホスファターゼが基準値上限の 2.5 倍を超える患者
11.
血清クレアチニンが 1.5 mg/dL(132 µmol/L)を超える患者
12.
性生活がある男女で,医学的に適切な避妊法を使用することに同意しない患者
13.
妊娠中または授乳中の女性
14.
他の治験薬(化学療法,免疫療法,放射線療法,ホルモン療法 [LHRH アゴニスト,乳癌
に対するその他のホルモン剤,ビスフォスフォネートを除く])の投与を受けた患者もし
くは投与前 4 週間以内に他の臨床試験に参加した患者または本治験中に受ける予定のあ
る患者
15.
投与開始前 4 週間以内に EGFR または HER2 阻害剤による治療(トラスツズマブの場合
は 8 週間)を受けた患者または本治験中に受ける予定のある患者
16.
治験実施計画書を遵守できない患者
17.
アルコール依存症の患者または薬物乱用患者
18.
ドセタキセル,その成分,またはポリソルベート 80 を成分に含む他の薬剤に対する過敏
症の患者
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試験 1200.20
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.7: 1
対象(続き)
試験方法の概略(3/5)
継続投与に対する除外基準
以下の条件のいずれかに該当する患者はコース 2~8 における継続投与に適格としなかった。
1.
直近の X 線,CT または MRI により疾患進行(PD)が明らかになるか,または臨床的に
疾患進行の徴候が認められた患者
2.
直前のコースのいずれかの時点で CTCAE grade 2 以上の左室駆出率低下が認められた患
者
3.
コース 1 の Day 18(Visit 7)または直前のコースの Day 18(Visit R5)において除外基準
のいずれかに該当した患者
4.
DLT 発現から 14 日後の時点でベースラインまたは CTCAE grade 1 以下のいずれか高いレ
ベルまで回復していなかった患者
試験薬剤
アファチニブ錠(5 mg,20 mg,100 mg フィルムコート錠)
ドセタキセル(Taxotere®)
目標症例数
目標症例数: 42 名以下
(用量レベルごとに 3~6 名,MTD コホートは最大 18 名)
実施症例数:登録例数 45 名
投与症例数 40 名
解析症例数(主要評価項目)39 名
ドセタキセル 60 mg/m2 + アファチニブ 10 mg
登録症例
3 名,投与症例
3 名,解析症例
(主要評価項目)3 名
2
ドセタキセル 75 mg/m + アファチニブ 10 mg
登録症例
3 名,投与症例
3 名,解析症例
(主要評価項目)3 名
2
ドセタキセル 75 mg/m + アファチニブ 20 mg
登録症例
3 名,投与症例
3 名,解析症例
(主要評価項目)3 名
2
ドセタキセル 75 mg/m + アファチニブ 40 mg
登録症例
6 名,投与症例
6 名,解析症例
(主要評価項目)6 名
2
ドセタキセル 75 mg/m + アファチニブ 60 mg
登録症例
4 名,投与症例
4 名,解析症例
(主要評価項目)4 名
2
ドセタキセル 75 mg/m + アファチニブ 90 mg
登録症例
13 名,投与症例
13 名,解析症例
(主要評価項目)12 名
2
ドセタキセル 75 mg/m + アファチニブ 120 mg
登録症例
5 名,投与症例
5 名,解析症例
(主要評価項目)5 名
2
ドセタキセル 75 mg/m + アファチニブ 160 mg
登録症例
3 名,投与症例
3 名,解析症例
(主要評価項目)3 名
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.7: 1
Page 156
試験 1200.20
試験方法の概略(4/5)
投与方法
アファチニブ錠:
投与期間
開始用量:アファチニブ 10 mg(およびドセタキセル 60 mg/m²)
第 2 コホート以降:アファチニブ 10,20,40,60,90,120 または 160 mg(およびドセタキ
セル 75 mg/m²)
経口投与
ドセタキセル:
開始用量:21 日ごとに 60 mg/m²
第 2 コホート以降:21 日ごとに 75 mg/m²
静脈内投与
投与期間:
1 コースを 21 日間とする。21 日ごとにドセタキセルを単回投与(Day 1)し,アファチニブを
3 日間,1 日 1 回投与(Day 2~4,パルス投与)した。
臨床的な疾患進行または過度の毒性が認められなければ,ドセタキセルに関連する毒性の発現
を制限するため,患者への投与は最大 8 コースまでとした。しかし,上記の毒性が認められな
い一部の患者については,治験責任医師の判断により 8 コースを超える投与を実施した。
観察項目
観察時期
スケジュールの項を参照
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.7: 1
Page 157
試験 1200.20
試験方法の概略(5/5)
評価項目
主要評価項目:
評価基準
以下のアファチニブとドセタキセルの併用投与スケジュールの安全性:
ドセタキセルの併用投与時のアファチニブの MTD の決定
有害事象共通用語規準(CTCAE)第 3 版に基づいて評価した有害事象の発現頻度および程度
副次評価項目:
コース 1 における投与後のアファチニブおよびドセタキセルの安全性
コース 1 およびコース 2 におけるアファチニブおよびドセタキセルの薬物動態
アファチニブおよびドセタキセル投与後の客観的腫瘍縮小効果
その他の副次評価項目:
アファチニブ投与前および Day 4 の皮膚生検におけるバイオマーカー(EGFR,p-EGFR,
p-MAPK,p-Akt,Ki 67,p27Kip1)の変化
MTD で投与を受けた患者 6 名以上におけるアファチニブ投与前および Day 4 の腫瘍生検にお
けるバイオマーカー(EGFR,p-EGFR,HER2,p-MAPK,p-Akt,Ki 67,p27Kip1)の変化
解析方法
記述統計解析
治験調整医師
治験実施施設
多施設共同試験(ベルギー,2 施設)
治験実施期間
20
年 月~20
年 月
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試験 1200.20
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
スケジュール
表 3.7: 2
Study Period
Visit
Day
検査・観察スケジュール(第 1 コース)
スクリーニ
ング
1
-14~0
2
1
3
2
コース 1
Day 1~21
コース 1
4
5
3
4
EOT1) 追跡調査 2)
6
10
7
18
X
同意説明/患者情報
X
患者背景
X
既往歴・合併症
X
X
X3)
選択基準/除外基準
X
X
X
身体所見
ECOG パフォーマンス・ス
X
X
X
X
X
X
コア(PS)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
バイタルサイン/体温
X
X
X
X
X
体重
X
X
X
X
X
心電図
X
X
腫瘍評価 4)
X13)
X13)
5)
X
X
左室機能
X
X
生検(皮膚)
X
X
生検(腫瘍)6)
7)
X
X
X
X
X
X
臨床検査
X
X
X
X
X
血液凝固検査
X
X
腫瘍マーカー8)
X
X
X
X
尿検査 9)
X
妊娠検査
X
ドセタキセル前投薬 14)
X
ドセタキセル投与
X
X
ドセタキセル薬物動態 10)
X
X
X
アファチニブ投与 12)
10)
X
X
X
アファチニブ薬物動態
X
X
X
X
X
X
X
有害事象
X11)
X
X
X
X
X
X
X
X
併用療法
X
アファチニブ錠の処方
X
治験参加終了
1) 治験薬投与を永続的に中止する場合は,EOT の検査を最終来院時と同様に実施した。
2) 追跡調査の来院。EOT の来院の 1 カ月後
3) 継続投与のために適格性を確認した。
4) 腫瘍評価/再診断は,隔コースの終了時に実施した。EOT および追跡調査の来院時の評価は任意とした。
5) MUGA スキャンまたは心エコーより検査した。反復投与時は同じ検査方法を用いることとした。
6) 腫瘍生検は用量漸増時の可能な時点で実施し,MTD では患者 6 名以上に対して実施することとした
7) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
8) 原疾患と関連のある腫瘍マーカーが発現している患者のみを検査対象とした。
9) 試験紙法または尿沈査。尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査(4 週以下ごと)を行った。
10) スケジュールの詳細は,[CTD 5.3.3.2-8(U -1339),Section 9.5.5.1]に示した。
11) コース終了時に回復していない場合および治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が発現した
場合,ならびにすべての重篤な有害事象および治験依頼者が特定した有害事象が発現した場合に実施した。
12) ドセタキセル投与の翌日から 3 日間,アファチニブを投与。患者は治験薬を食前に服用することとした。
13) 任意。
14) 患者にはドセタキセル投与の 24 時間前から 3 日間,コルチコステロイドを服用するよう指示した。
引用元:CTD 5.3.3.2-8(U -1339),Table 9.5.8: 1
Page 159
試験 1200.20
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.7: 3
検査・観察スケジュール(第 2~4 コース)
Study Period
Visit
Day
R1
1
選択基準/除外基準
身体所見
ECOG パフォーマンス・スコ
ア(PS)
バイタルサイン/体温
体重
心電図
腫瘍評価 4)
左室機能 5)
臨床検査 6)
血液凝固検査
X
腫瘍マーカー7)
コース 2~コース 4
Day 1~21
R2
R3
R4
2
3
9 (+/- 1 day)
X
X
X
X
X
EOT1)
追跡調査 2)
R5
18
X3)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X10)
X
X
X
X
X
X
X
X
X10)
X
X
X
X
X
X
尿検査 8)
X
X
X
X
X
X
有害事象
X9)
X
X
X
X
X
併用療法
アファチニブ投与 11)
Day 2~4
X
X
アファチニブ薬物動態 12)
13)
X
ドセタキセル前投薬
X
ドセタキセル投与 11)
X
X
ドセタキセル薬物動態 12)
X
アファチニブ錠の処方
X
治験参加終了
1) 治験薬投与を永続的に中止する場合は,EOT の検査を最後来院時と同様に実施した。
2) 追跡調査の来院。治験終了の 1 カ月後
3) 継続投与のために適格性を確認した。
4) 腫瘍評価/再診断は,隔コースの終了時に実施することとした。EOT および追跡調査の来院時の評価は任意
とした。
5) MUGA スキャンまたは心エコーより検査した。反復投与時は同じ検査方法を用いることとした。隔コース終
了時の Visit R5 に実施することとした。
6) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
7) 腫瘍マーカーは,原疾患と関連のある腫瘍マーカーが発現している患者のみを検査対象とした。
8) 試験紙法または尿沈査。尿蛋白定性検査が陽性の場合,尿蛋白定量検査(4 週以下ごと)を行った。
9) コース終了時に回復していない場合および治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が発現した
場合,ならびにすべての重篤な有害事象および治験依頼者が特定した有害事象が発現した場合に実施した。
10) 任意。
11) Day 2 から Day 4 までアファチニブを投与
12) スケジュールの詳細は[CTD 5.3.3.2-8(U -1339),Section 9.5.5.1]に示す。
13) 患者にはドセタキセル投与の 24 時間前から 3 日間,コルチコステロイドを服用するよう指示した。
引用元:CTD 5.3.3.2-8(U -1339),Table 9.5.8: 2
Page 160
試験 1200.20
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.7: 4
検査・観察スケジュール(第 5~8 コース)
Study Period
Visit
Day
R1
1
選択基準/除外基準
身体所見
ECOG パ フ ォ ー マ ン ス ・ スコ ア
(PS)
バイタルサイン/体温
体重
心電図
腫瘍評価 4)
左室機能 5)
臨床検査 6)
血液凝固検査
X
腫瘍マーカー7)
8)
コース 5~コース 8
Day 1~21
R2
R3
2
9 (+/- 1 日)
X
X
X
X
EOT1)
追跡調査 2)
R4
18
X3)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X10)
X
X
X
X
X
X
X
X
X10)
X
X
X
X
X
X
尿検査
X
X
X
X
X
有害事象
X9)
X
X
X
X
X
併用療法
アファチニブ投与 11)
Day 2~4
X
ドセタキセル前投薬 12)
X
ドセタキセル投与 11)
X
アファチニブ錠の処方
X
治験参加終了
1) 治験薬投与を永続的に中止する場合は,EOT の検査を最終来院時と同様に実施した。
2) 追跡調査の来院。治験終了の 1 カ月後
3) 継続投与のために適格性を確認した。
4) 腫瘍評価/再診断は,隔コースの終了時に実施した。EOT および追跡調査の来院時の評価は任意とした。
5) MUGA スキャンまたは心エコーより検査した。反復投与時は同じ検査方法を用いることとし,隔コース終
了時の Visit R5 に実施した。
6) 血液学的検査および生化学的検査を含む。
7) 原疾患と関連のある腫瘍マーカーが発現している患者のみを検査対象とした。
8) 試験紙法または尿沈査。尿蛋白定性検査が陽性の場合は,尿蛋白定量検査(4 週以下ごと)を行った。
9) コース終了時に回復していない場合および治験薬との関連が否定できない新たな有害事象が発現した場合,
ならびにすべての重篤な有害事象および治験依頼者が特定した有害事象が発現した場合に実施した。
10) 任意。
11) Day 2 から Day 4 までアファチニブを投与
12) 患者にはドセタキセル投与の 24 時間前から 3 日間,コルチコステロイドを服用するよう指示した。
引用元:CTD 5.3.3.2-8(U -1339),Table 9.5.8: 3
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 161
試験 1200.20
試験結果
試験結果の概略を表 3.7: 5 に示す。
表 3.7: 5
有効性の結果:
試験結果の概略(1/5)
本治験では固形癌患者 40 名(男性 17 名,女性 23 名)にアファチニブとドセタ
キセルを投与した。年齢の中央値は 51.5 歳であった。最も多かった癌種は,膵
癌(15%),乳癌(13%),黒色腫を含む皮膚癌(13%),子宮頚部癌,膣癌また
は外陰部癌(13%),および膀胱癌(10%)であった。
副次評価項目は治療効果判定基準(RECIST)に基づく客観的腫瘍縮小効果とし
た。腫瘍病変の測定は X 線,CT または MRI により,スクリーニング時および
隔コースごとの終了時に実施した。治験薬投与終了時(EOT)および追跡調査
時の評価は任意とした。治験責任医師は腫瘍縮小効果を,固形がんの RECIST
に基づき完全奏効(CR),部分奏効(PR),安定(SD)または疾患進行(PD)
として評価した。有効性の指標として無増悪生存期間および ECOG パフォーマ
ンス・スコア(PS)の解析も行った。
患者 5 名に奏効がみられた。完全奏効(CR)は乳癌患者 1 名に認められた。部
分奏効(PR)は食道癌患者 1 名,胸腺腫患者 1 名および乳癌患者 2 名の計 4 名
に認められた。最良総合効果が安定(SD)であった患者は 17 名であり,12 名
では効果が示されなかった。
33 名(83%)の患者が治験中のいずれかの時点で疾患進行を示した。疾患進行
(PD)が認められた患者における無増悪生存期間は 29 日から 288 日までの範囲
にあった。MTD コホート(ドセタキセル 75 mg/m2 + アファチニブ 90 mg)で
の無増悪生存期間は 33 日から 288 日までの範囲にあった。患者は,臨床的ベネ
フィットが認められ,過度の毒性が発現しない限り,治験薬の投与を継続する
ことができた。患者 6 名がコース 8 まで投与を受け,5 名はコース 10,12 また
は 14 まで投与を継続した。これらの患者は肺癌,卵巣癌,食道癌,膀胱癌,胃
癌,乳癌,子宮頚部癌,腎カルチノイドおよび悪性黒色腫だった。これらの患
者における無増悪生存期間は 178 日から 288 日までの範囲にあった。
EOT の時点では患者 18 名(45%)において ECOG パフォーマンス・スコア(PS)
が悪化し,17 名(43%)では変化がなく,1 名(3%)のみ改善がみられた。
Page 162
試験 1200.20
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.7: 5
薬物動態の結果:
試験結果の概略(2/5)
アファチニブ:
MTD コホート(ドセタキセル 75 mg/m2 + アファチニブ 90 mg)におけるアフ
ァチニブの薬物動態パラメータを下表に示す。アファチニブの吸収は比較的速
やかであった。コース 1 およびコース 2~4 の Day 2 におけるアファチニブの最
高血漿中濃度および曝露量は投与量と共に増加した。視覚的な評価では用量線
形性からの顕著な乖離は認められなかった。経口投与後の消失半減期の幾何平
均値(gMean)は 1 日 1 回投与に適したものであった。血漿検体はアファチニブ
投与後最大 24 時間までしか採取されなかったため,アファチニブの消失半減期
の値は過小評価された可能性がある。18 日間の休薬期間後に当たるコース 2~4
の Day 2 における投与前血漿検体でも,患者の半数においてアファチニブが検
出された。
MTD コホートにおけるアファチニブのみかけの全身クリアランスおよびみかけ
の分布容積は大きく,アファチニブが広範囲に組織分布することを示すものと
考えられた。ただし,ヒトにおけるアファチニブの絶対バイオアベイラビリテ
ィ(F)は明らかになっていないため,これらの値を解釈する際は注意が必要で
ある。一般に,反復投与コースで,ドセタキセルとアファチニブの長期併用投
与時,アファチニブの血漿中濃度に増加あるいは減少といった一定の傾向は認
められなかった。
パラメータ [単位]
コース 1(N=13)
コース 2~4(N=10)
gMean (gCV)
gMean(gCV)
AUC0-24 [ng·h/mL]
879 (62.6)
995 (48.3)
Cmax [ng/mL]
71.4 (69.5)
81.2 (56.7)
tmax [h]
3.00 (1.00~5.00)
4.03 (1.00~5.00)
t1/2 [h]
16.7 (29.3)
17.5 (32.0)
CL/F [mL/min]
1040 (57.5)
888 (52.5)
Vz/F [L]
1500 (70.5)
1340 (50.0)
1)
1)中央値(最小値~最大値)
Page 163
試験 1200.20
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表 3.7: 5
試験結果の概略(3/5)
薬物動態の結果:(続き)
ドセタキセル:
MTD コホート(ドセタキセル 75 mg/m2 + アファチニブ 90 mg)におけるドセタ
キセルの薬物動態パラメータを下表に示す。ドセタキセル(75 mg/m2)の血漿
中濃度-時間推移は,アファチニブの投与前(コース 1)とコース 1 の Day 2~4
にアファチニブを投与した後(コース 2)でと同程度であった。Cmax および AUC
の値で示されるドセタキセル曝露量にはコース 1 とコース 2 の間で臨床的に重
要な違いは認められなかった。ドセタキセルの消失半減期,全身クリアランス
および分布容積についてもコース 1 とコース 2 で基本的に同じ値を示した。
パラメータ [単位]
コース 1(N=13)
コース 2(N=8)
gMean (gCV)
gMean(gCV)
AUC0-inf [ng·h/mL]
3160 (58.1)
3260 (57.7)
Cmax [ng/mL]
2070 (63.4)
2200 (42.1)
1.00 (0.933~1.08)
1.00 (0.983~1.05)
t1/2 [h]
20.9 (26.0)
21.1 (33.7)
CL [mL/min]
712 (61.0)
682 (65.5)
Vz [mL/ min]
1290 (81.3)
1250 (107)
Vss [L]
488 (87.6)
487 (83.9)
tmax
1)
[h]
1)中央値(最小値~最大値)
安全性の結果:
患者 40 名すべてが少なくともコース 1 を完了した。3 名がコース 1 を,1 名が
コース 3 まで,4 名がコース 4 まで,3 名がコース 5 まで,2 名がコース 6 まで,
1 名がコース 7 まで,6 名がコース 8 まで,2 名がコース 10 まで,2 名がコース
12 まで,1 名がコース 14 まで完了した。アファチニブおよびドセタキセルの曝
露期間の中央値は 95 日(範囲:13~305 日)であった。
本治験の主目的は,アファチニブとドセタキセルとの併用投与時の最大耐量
(MTD)を求めることにあった。MTD は,コース 1 の間に患者 6 名中 1 名まで
用量制限毒性(DLT)が発現する最高用量と定義した。各投与量群で患者 3 名が
投与を受け,ドセタキセルの最高用量 75 mg/m² + アファチニブ の最高用量
160 mg まで投与された。この最高用量で投与した患者 3 名中 1 名に CTCAE grade
4 の好中球減少症が発現したため,次に一段階低い投与量であるドセタキセル
75 mg/m² + アファチニブ 120 mg のコホートを拡大した。このコホートでは患
者 5 名中 2 名に DLT(1 名に grade 4 の発熱性好中球減少症,別の 1 名に grade 3
の悪心,嘔吐および下痢)が発現した。さらに,次に低い投与量であるドセタ
キセル 75 mg/m² + アファチニブ 90 mg 群を拡大したところ,投与患者 13 名に
DLT は認められなかった。したがって,ドセタキセル 75 mg/m²と併用投与した
時のアファチニブの MTD はアファチニブ 90 mg 1 日 1 回と決定された。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.7: 5
Page 164
試験 1200.20
試験結果の概略(4/5)
安全性の結果:(続き)
投与患者 40 名すべてに有害事象が少なくとも 1 件発現した。最も発現率が高か
った有害事象は疲労(25 名,63%)および下痢(23 名,58%)であった。下痢
が認められた患者は,アファチニブ 10 mg +ドセタキセル 75 mg/m²併用群では
0%だったが,MTD であるアファチニブ 90 mg +ドセタキセル 75 mg/m²併用群で
は 69%に増加した。
治験責任医師が治験薬との因果関係があるかもしれないと判断した有害事象は
患者 38 名(95%)に発現した。治験薬との因果関連が否定できないと報告され
た有害事象のうち,最も発現率が高かった有害事象は,下痢,口内炎,脱毛症
(各 20 名,50%)および発疹(16 名,40%)であった。これらの有害事象(治
験薬との因果関係が否定できないと判断された有害事象のうち発現率が高かっ
た有害事象)は,最も重い CTCAE grade が grade 3 であった下痢(2 名)および
脱毛症(1 名)を除き,いずれも grade 1 または 2 であった。
全体としては,grade 4 だったのは好中球減少症(4 名,10%),発熱性好中球減
少症および肺塞栓症(各 1 名,3%)であった。これらのすべての事象が治験薬
との因果関係があるかもしれないと判断された。なお,最高グレードが grade 5
であった有害事象のうち,最も発現率の高かった有害事象は全身健康状態低下
(11 名,28%)であった。Grade 5 の有害事象はいずれも治験薬との因果関係は
ないと判断された。
患者 21 名(53%)に重篤な有害事象が報告された。最も発現率が高かった重篤
な有害事象は,全身健康状態低下および疾患進行の臨床徴候(13 名,33%)で
あった。治験中に患者 16 名(40%)が死亡した。死亡原因は,11 名が全身健康
状態低下(発熱および胆管炎が原因で死亡した 1 名を含む), 4 名が悪性新生物
進行(全身健康状態低下が原因で死亡した 1 名を含む),1 名が敗血症性ショッ
クおよび腎不全,1 名が胸水および呼吸困難だった。いずれの死亡も治験薬との
因果関係はないと判断された。
ICH E3 に基づく他の重要な有害事象が 4 名(好中球減少症 1 名,悪心 1 名,お
よび疲労 2 名)に報告された。治験薬の投与中止に至った有害事象は 3 名に報
告された(疾患進行,失神および浮動性めまい 1 名,疲労 1 名および全身健康
状態低下 1 名)。事前に定義していた重要な有害事象は 3 名に報告された(呼吸
困難 2 名,腎不全 1 名)。
grade 3 および 4 の白血球数の変化がそれぞれ患者 17 名(43%)および 8 名(20%)
に報告された。grade 3 および 4 の好中球数の変化はそれぞれ患者 4 名(10%)
および 22 名(55%)に報告された。有害事象として報告された臨床検査値には,
grade 1 の低カリウム血症(2 名),grade 3 の高カルシウム血症(1 名),grade 1
の C-反応性蛋白増加(1 名),grade 1 および grade 2 の血中クレアチニン増加(各
1 名)があった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.7: 5
結論:
Page 165
試験 1200.20
試験結果の概略(5/5)
本治験における MTD は,21 日コースの Day 1 におけるドセタキセル 75 mg/m2
投与後の Day 2,3 および 4 に投与するアファチニブ 90 mg であった。最も発現
率の高かった有害事象は疲労および下痢であった。下痢が発現した患者の割合
は,アファチニブ 10 mg +ドセタキセル 75 mg/m²を投与した患者の 0%から,
MTD であるアファチニブ 90 mg +ドセタキセル 75 mg/m²を投与した患者におけ
る 69%まで増加した。これまでに得られているデータから,21 日コースにおけ
る 3 回のアファチニブ 1 日 1 回投与(Day 2,3 および 4 に投与)はドセタキセ
ル(Day 1 に 75 mg/m²を投与)の薬物動態に対して臨床的に問題となるような影
響を及ぼさないことが示唆された。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.8
Page 166
試験 1200.33
患者における初期忍容性試験 1200.33(第 I 相試験)
LUX-Lung 4: A Phase I/II open label trial of continuous once daily oral treatment with BIBW 2992 Phase I trial in advanced non small cell lung cancer patients & Phase II trial in non small cell lung
cancer patients failing erlotinib or gefitinib - Full Analysis for Phase I(資料番号 5.3.3.2-9)
試験方法
試験方法の概略を表 3.8: 1 に示す。
表 3.8: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
50 mg/日までの用量での進行非小細胞肺癌患者(NSCLC)におけるアファチニブ(BIBW
2992)の最大耐量(MTD)の推定および第 II 相試験の推奨用量の決定
試験の種類
多施設共同,非盲検,非対照,用量漸増試験
対象
対象疾患
標準的治療法では効果が認められないか,または他に適切な治療法がない進行非小細胞肺
癌(NSCLC)患者
選択基準
本治験に登録される患者は以下のすべての基準を満たさなければならない。
1.
組織診または細胞診で非小細胞肺癌( NSCLC)と診断された患者
2.
標準的治療法で効果が得られなかった,または他に適切な治療法がない患者
3.
登録時に 20 歳以上 74 歳以下の男女
4.
本治験の治験薬投与開始から少なくとも 3 カ月間の生存が見込まれる患者
5.
ECOG パフォーマンス・スコアが 0 または 1 の患者
6.
前治療(他の治験薬を含む)による影響が CTCAE grade 1 以下に回復している患者
(ただし脱毛は除く)(手術が行われていた場合はその影響が持ち越されていないこ
と)
7.
登録の 4 週間前に,前化学療法(他の治験薬を含む),ホルモン療法,免疫療法また
は放射線療法(ただし根治的胸部放射線治療を行った患者は対象から除く)が終了し
ている患者
8.
主要臓器機能が十分保たれており,登録時に下記の検査成績を満たす患者
•
ヘモグロビン:9.0 g/dL 以上
•
好中球絶対数:1500/ mm3 以上
•
血小板数:100000/ mm3 以上
•
血清クレアチニン:1.5 mg/dL 以下
•
総ビリルビン:1.5 mg/dL 以下
•
AST および ALT:施設基準値上限の 2.5 倍以下(肝臓への転移がある場合も同
じ)
•
動脈血酸素分圧(PaO2)または動脈血酸素飽和度(SpO2):60 torr 以上または
92%以上
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 1
Page 167
試験 1200.33
試験方法の概略(2/3)
対象(続き)
9.
•
LVEF(心エコー/MUGA スキャン):50%以上
•
QTc 間隔:0.47 秒未満
本治験について説明を受け,その内容を十分に理解した上で,GCP に従い本人から
自由意思による文書同意が得られた患者
除外基準
以下の基準のいずれかに該当する患者は治験から除外する。
1.
登録時に,クローン病,吸収不良,CTCAE grade 2 を超える下痢など,下痢を主症状
とする胃腸障害が著しい患者
2.
胸部 X 線所見において明らかな肺線維症または間質性肺炎を有する患者,疑われる
患者,または既往のある患者
3.
脳腫瘍,および脳転移を有する患者,ただし登録時点で無症状で治療の必要がない場
合は可とする
4.
活動性の重複癌を有する患者
5.
登録時の 6 カ月以内の狭心症または心筋梗塞,うっ血性心不全(ニューヨーク心臓協
会[NYHA(New York Heart Association)]の機能分類 3*を含む)または治療を要す
る不整脈など,管理不能な心疾患歴を有する患者
*身体活動に高度制限のある心疾患患者。安静時には症状がない。日常生活以下の身
体活動で疲労・動悸・呼吸困難や狭心痛が起きる。
6.
治療を要する体腔液貯留(胸水,腹水,心嚢水など)を有する患者
7.
コントロール不良の合併症を有する患者(糖尿病,高血圧など)
8.
重篤な薬剤アレルギーを有する患者
9.
治験薬の投与期間中および治験薬の投与終了後少なくとも 6 カ月,医学的に適切な避
妊法を使用することに同意しない患者
10.
妊娠中,授乳中,妊娠している可能性のある患者
11.
HBs 抗原,HCV 抗体または HIV 抗体が陽性である患者
12.
薬物乱用もしくはアルコール依存症の患者または疑われる患者
13.
上記の他,治験責任(分担)医師が,本治験への登録に不適格であると判断した患者
試験薬剤
アファチニブ錠(50 mg,40 mg,30 mg,20 mg フィルムコート錠)
目標症例数
目標症例数:各用量群に 3~9 名,用量制限毒性(DLT)の発現が最大で 9 名中 3 名を下回
る 50 mg/日までの最大用量で 6~9 名
実施症例数:登録症例 12 名,投与症例 12 名,解析症例(主要評価項目)12 名
投与方法
投与方法:
投与期間
1 日 1 回経口投与,20 mg/日から開始し,最大 50 mg/日まで投与量を漸増した。
投与期間:
臨床的な疾患進行または過度の毒性が認められるまで投与を継続した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 1
観察項目
Page 168
試験 1200.33
試験方法の概略(3/3)
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
薬物動態:
評価基準
アファチニブの血漿中濃度-時間推移および薬物動態パラメータ
安全性:
有害事象(CTCAE 第 3.0 版に従って評価した),臨床検査値,ECOG パフォーマンス・ス
コア,心電図,左室機能,バイタルサインおよび眼科検査
有効性:
固形癌の効果判定規準(RECIST 第 1.0 版)に基づく客観的な腫瘍縮小効果
解析方法
安全性:
有害事象は,MedDRA で読み替え,基本語別,器官別大分類別および CTCAE grade 別に
発現例数を集計し,用量ごとにまとめる。有害事象は治験薬との因果関係の有無により分
類する。有害事象の grade 判定は CTCAE 第 3.0 版に従う。臨床検査値のベースラインから
の変動は,記述統計量を求める。
薬物動態の解析:
血漿中濃度について全患者の全時点における記述統計量を算出し,図表を作成する。薬物
動態パラメータについて記述統計量を求める。
有効性の解析:
RECIST 第 1.0 版に基づく客観的な腫瘍縮小効果を一覧表および Waterfall プロットにまと
める。
治験調整医師
治験実施施設
多施設共同試験(日本,2 施設)
治験実施期間
20
年
月~20
年
月
Page 169
試験 1200.33
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 2
検査・観察スケジュール(1/2)
第 1 コース
スクリー
ニング 1)
Study period
SCR
来院(Visit)
登
録
日
観察
終了
日 3)
第 1 コース
(Day 1~31)
2)
1
2
3
4
5
6
7
8
追跡
調査
EOT
FU
X
X
X
X
X
X
X
X
X
4)
~10
登録日よ
り 14 日
前以内
Day
同意取得
X
患者背景
X
既往歴・合併症
X
選択基準/除外基準
X
5)
X
身体所見
ECOG パフォーマンス・
スコア(PS)
バイタルサイン
6)
体重
心電図
8)
X
X
X
X
X
X
X
臨床検査
X
12)
X
X
X
16)
X
X
X
X
X
13)
X
X
X
X
X
15)
動脈血酸素分圧(PaO2 )
または動脈血酸素飽和度
(SpO2)
29~
31
-2
X
X
眼科検査
28
-2
X
11)
17)
27
-2
X 7)
10)
妊娠検査
22
±2
X
左室機能
薬物動態
15
±2
X
X
入院
8
±2
X
腫瘍評価
凝固パラメータ
2
X
9)
14)
1
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X 12)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
アファチニブ服薬状況確
認
X
X
X
X
X
X
X
治験薬の処方
X
有害事象
X
併用療法
アファチニブ投与
18)
X
EGFR 遺伝子変異解析-血
清 DNA 20)
X
治験薬投与中止
X
D/C
毎日 (Day 1~28)
19)
EGFR 遺伝子変異解析
X
X
SCR:スクリーニング,EOT:観察終了日,FU:追跡調査(フォローアップ),D/C:中止/終了
X 21)
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
8)
9)
10)
11)
12)
13)
14)
15)
16)
17)
18)
19)
20)
21)
Page 170
試験 1200.33
登録に必要な観察・検査項目については,腫瘍評価を除き,登録日より 14 日前以内に実施。
登録時の適格性の判断は,登録日を基準とした。登録日から投与開始日までの日数は 7 日以内とした。
観察終了日:治験薬の投与中止を決定した場合に,投与中止時の検査を行った。
追跡調査:観察終了日の 1 カ月後(28 ± 7 日)の追跡来院時。
医師による診察。
血圧・脈拍数(臥位安静状態 2 分後)および体温。
身長を含むこととした。
安静時 12 誘導心電図はスクリーニング時と観察終了日に実施。また,第 1 コース中の Visit 1,4,7 に実
施。
スクリーニング時の腫瘍評価は登録日前 28 日以内に実施した胸部,腹部および骨盤の CT スキャンまた
は MRI を用いた(既にデータがある場合には新たに実施する必要はなかった)。臨床的に必要であれば,
治験薬投与開始後の早い時点で腫瘍評価を実施しても良いこととした。試験中はベースラインを含めて
同一の画像診断方法を用いることとした。腫瘍縮小効果がみられた場合(完全奏効(CR)または部分奏
効(PR)),効果が RECIST による判定基準に合致した 4 週間以降に再評価を行った。
マルチゲート収集法(MUGA)スキャンまたは心エコーを用いた。反復時には同じ方法で行った。
血液学的検査,生化学的検査,および尿検査。
血液学・生化学的検査項目,動脈血酸素分圧については,登録日の 1 週間以内のデータがあれば使用可
能。
臨床検査については,アファチニブ投与開始前 1 週間以内のデータがあれば使用可能。
プロトロンビン時間,国際標準化プロトロンビン比および活性化部分トロンボプラスチン時間。
Day 1 の前日~Day 15 および Day 27~Day 31 は入院下で行った。
詳細は表 3.8: 3 を参照。
眼底検査および細隙灯顕微鏡検査(スリットランプ検査)。
アファチニブの投与は Day 1 から Day 28 まで行うこととした。毎日,できるだけ朝食前の一定時間に服
薬。Day 1,2,8,15,22 および 28 の朝は,治験薬を服薬せず,代わりに,トラフ時の薬物動態用サン
プルの採血後に服薬した。第 2 コース移行適格患者のみその後の治療を継続した。
可能であれば,スクリーニング時の上皮成長因子受容体(EGFR)の遺伝子変異解析ために,既存の検体
の入手を依頼することとした。
任意。全血 2 mL を採取。
観察終了日に回復していない場合,または治験薬との因果関係が否定できない有害事象が発現した場合,
または死亡に至った場合に記録することとした。
Page 171
試験 1200.33
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 2
検査・観察スケジュール(2/2)
反復コース
第 2-4 コース
Study period
第 5 コース
(Day 1~28)
観察終了日
1)
追跡調査
以降
3)
来院(Visit)
nR1
nR2
Day
1±3
15 ± 3
nR1
EOT
FU
1±3
4)
同意取得
X
次コースの開始基準
X 5)
X 5)
6)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
身体所見
ECOG パフォーマンス・スコ
X
ア(PS)
バイタルサイン
7)
体重
8)
X
X
X
腫瘍評価
9)
X
X
X
左室機能
10)
X
X
X
臨床検査
11)
心電図
凝固パラメータ
薬物動態
l3)
14)
X
12)
X
X
X
X
12)
X
X
X
X 15)
X
X
X
妊娠検査
眼科検査
2)
16)
X
有害事象
X
X
X
X
併用療法
X
X
X
X
アファチニブ服薬状況確認
X
X
X
X
X 17)
D/C
X 17)
治験薬の処方
アファチニブ投与
18)
治験薬投与中止/終了
毎日
毎日
(Day 1~28)
(Day 1~28)
X 19)
X
n:第 n コース,R:反復コースの来院,EOT:観察終了日,FU:追跡調査(フォローアップ),D/C:中止/
終了
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
8)
観察終了日:治験薬の投与中止/終了を決定した場合に,投与中止/終了時の検査を行うこととした。
追跡調査:観察終了日の 1 カ月後(28 ± 7 日)の追跡来院時。
第 2 コースから第 4 コースまでのすべての患者は,Visit nR2 の来院は必須。その後のコースでは任意。
第 2 コース開始に先立ち文書による同意を取得。
次コースへの移行の適格性を判断した。第 2 コース Visit 2R1 は,第 1 コースの Day 31~Day31+3 に実施。
医師による診察。
血圧・脈拍数(臥位安静状態 2 分後)および体温。
安静時 12 誘導心電図は,第 3 コースの Visit 3R1,その後は 8 週間ごと(第 5,7,9 コースなどの奇数コ
ースの Visit nR1)および観察終了日に実施。
9) 再評価は 4 週後(第 2 コースの Visit 2R1 の前),8 週後(第 3 コースの Visit 3R1 の前),12 週後(第 4 コ
ースの Visit 4R1 の前)およびその後は 8 週間隔(すなわち第 6,8,10,12 コースの Day 1(Visit nR1)
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 172
試験 1200.33
前)および観察終了日(EOT)に実施。ただし,臨床上明らかな進行がみられない場合は,直前の撮影で
なくても良いこととした。また,臨床的に必要であれば,治験薬投与開始後の早い時点で腫瘍評価を実
施しても良いこととした。初回および第 2 回目の評価は 4 週および 8 週目に可能な限り近い時点で行い,
投与開始後 3 週および 7 週目よりも早期に行わないこととした。試験中はベースラインを含めて同一の
画像診断方法を用いることとした。腫瘍縮小効果がみられた場合(CR または PR),効果が RECIST によ
る判定基準に合致した 4 週間以降に再評価を行った。
10) MUGA スキャンまたは心エコーを用いた。反復時には初回と同じ方法で行った。第 3 コースの Visit 3R1
の来院に先立ち 7 日以内,それ以降は 12 週ごと(第 6 コースの Visit 6R1,第 9 コースの Visit 9R1 など)
に実施。
11) 血液学的検査,生化学的検査,および尿検査。
12) 第 2 コースについては,再投与開始前 1 週間以内のデータがあれば使用可能。
13) プロトロンビン時間,国際標準化プロトロンビン比および活性化部分トロンボプラスチン時間。
14) 詳細は表 3.8: 4 を参照。
15) 第 2 コース Visit 2R1 では薬物動態用の採血は行わないこととした。
16) 眼底検査および細隙灯顕微鏡検査(スリットランプ)。
17) 次コース移行適格患者のみに交付。
18) アファチニブは 28 日間投与であった。毎日,できるだけ朝食前の一定時間に服薬。第 2~4 コースの Day
1 または Day 15 が来院日の場合,患者は治験薬を服薬せず,代わりに,トラフ時の薬物動態用サンプル
の採血後に服薬。
19) 観察終了日に回復していない場合,または治験薬との因果関係が否定できない有害事象が発現した場合,
または死亡に至った場合に記録することとした。
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U -2037),Table 9.5: 1
Page 173
試験 1200.33
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 3
第 1 コース
第 1 コースの薬物濃度測定のための採血時点
Visit
1
Day
1
採血時刻[時:分]
項目
サンプル番号
治験薬投与直前
PK 採血
1
0:00
アファチニブの投薬
0:30
PK 採血
2
1:00
PK 採血
3
2:00
PK 採血
4
3:00
PK 採血
5
4:00
PK 採血
6
5:00
PK 採血
7
7:00
PK 採血
8
9:00
PK 採血
9
2
2
24:00
PK 採血
10
3
8 (± 2)
治験薬投与直前
PK 採血
11
4
15 (± 2)
治験薬投与直前
PK 採血
12
5
22 (± 2)
治験薬投与直前
PK 採血
13
7
28 (- 2)
治験薬投与直前
PK 採血
14
0:00
アファチニブの投薬
0:30
PK 採血
15
1:00
PK 採血
16
2:00
PK 採血
17
3:00
PK 採血
18
4:00
PK 採血
19
5:00
PK 採血
20
7:00
PK 採血
21
治験薬投与直前
9:00
PK 採血
22
8
29 (- 2)
24:00
PK 採血
23
9
30 (- 2)
48:00
PK 採血
24
10
31 (- 2)
72:00
PK 採血
25
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
表 3.8: 4
-2037),Table 9.5.5.1: 1
反復コースの薬物濃度測定のための採血時点
第 2-4 コース Visit
Day
採血時点
項目
サンプル番号
2
2R2
15 (± 3)
治験薬投与直前
PK 採血
26
3
3R1
1 (± 3)
治験薬投与直前
PK 採血
27
3R2
15 (± 3)
治験薬投与直前
PK 採血
28
4R1
1 (± 3)
治験薬投与直前
PK 採血
29
4R2
15 (± 3)
治験薬投与直前
PK 採血
30
4
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
-2037),Table 9.5.5.1: 2
Page 174
試験 1200.33
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
試験結果
患者の内訳
患者の内訳を表 3.8: 5 に示した。
本治験には 2 施設で 13 名がスクリーニング登録,12 名が症例登録され,12 名に治験薬を投与
した。
アファチニブ投与群の内訳は,20 mg 群に 3 名,40 mg 群に 3 名,50 mg 群に 6 名であった。患
者 12 名のうち,10 名が疾患進行のため治験薬の投与を中止した。1 名(20 mg 群)は有害事象
が原因で治験薬の投与を中止した。また 1 名(40 mg 群)は同意を撤回し,治験薬の投与を中
止した。
表 3.8: 5
患者の内訳
Afatinib
20 mg
Afatinib
40 mg
Afatinib
50 mg
Total
Enrolled [N]
13
Not entered/randomised [N]
1
Entered/randomised [N]
3
3
6
12
Treated [N]
3
3
6
12
Progressive disease
2 (66.7)
2 (66.7)
6 (100.0)
10 (76.9)
DLT
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
Other AE
1 (33.3)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (7.7)
Non-compliance with protocol
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
Lost to follow-up
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
Refuse to continue medication
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
1 (7.7)
Other
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
Termination of assigned [N (%)]
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
-2037),Table 15.1.1: 1
解析対象集団
患者背景
治験薬が投与された 12 名の人口統計学的および他のベースライン特性を表 3.8: 6 に示す。
性別の内訳は男性 5 名,女性 7 名で,前化学療法のレジメン数の中央値は 3.5(1~8 レジメン)
であった。12 名中 11 名で EGFR 遺伝子変異検査が実施され,5 名の患者で EGFR 遺伝子変異
が確認された。そのうち 4 名で T790M を含む二重変異が検出された[CTD 5.3.3.2-9(U
Table 11.2: 2,11.2: 3)]。
-2037),
Page 175
試験 1200.33
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 6
人口統計学的および他のベースライン特性 - TS
Afatinib
20 mg
3
Afatinib
40 mg
3
Afatinib
50 mg
6
Sex
Male
Female
1
2
1
2
3
3
5
7
Race
Asian
3
3
6
12
0
3
0
65.0
64 – 67
1
2
0
56.0
46 – 57
1
5
0
63.0
39 – 67
2
10
0
62.5
39 – 67
Smoking history
Never smoked
Ex-smoker
Currently smokes
1
2
0
2
1
0
4
2
0
7
5
0
Baseline ECOG PS
0
1
3
0
2
1
3
3
8
4
2.94
0.8 – 4.8
2.06
1.6 – 2.1
2.15
0.4 – 2.9
2.09
0.4 – 4.8
43.40
40.5 – 63.2
58.00
45.3 – 58.1
57.00
40.6 – 75.2
52.70
40.5 – 75.2
5.0
0 – 11
1.0
1–1
4.0
1–7
4.0
0 – 11
Treatment group
Total treated
Age [years]
<50
≥50 to <70
≥70
Median
Range
Years since diagnosis
Median
Range
Weight [kg]
Median
Range
Number of metastasis sites
Median
Range
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
Total
12
-2037),Table 11.2: 1
薬物動態
薬物動態の結果
アファチニブ 20,40 および 50 mg を 1 日 1 回反復投与した後のアファチニブの平均血漿中濃
度-時間推移および薬物動態パラメータをそれぞれ図 3.8: 1 および表 3.8: 7 に示す。また,Cmax,
AUC0-24,Cmax,ss,および AUCτ,ss の個別の値と幾何平均値を図 3.8: 2 に示す。
Page 176
試験 1200.33
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Day 1
BIBW 2992 BS
plasma conc. [ng/mL]
120
100
80
60
40
20
0
0
4
8
12 16 20 24
Day 28 to Day 31
BIBW 2992 BS
plasma conc. [ng/mL]
120
100
80
60
40
20
0
648
656
664
672
680
688
696
704
712
720
BIBW 2992 BS
plasma conc. [ng/mL]
Day 1 to Day 31
100
10
1
0 4 8 12 16 20 24
168 336 504
648
660
672
684
696
708
720
Time [h]
20 mg (N=3)
40 mg (N=3)
50 mg (Days 1 and 8: N=6, Days 15, 22, 28 to 31: N=5)
Upper panel: Day 1; middle panel: Day 28 to Day 31, lower panel: Day 1 to Day 31 (semi-log scale, without SD)
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
図 3.8: 1
-2037),Figure 11.5.2: 1
アファチニブ 20,40 および 50 mg を 1 日 1 回反復投与後のアファチニブの
平均血漿中濃度-時間推移(第 1 コース,算術平均値 ± SD)
アファチニブ 20,40 および 50 mg を投与したとき,アファチニブは投与後 3~5 時間で最高血
漿中濃度に達し,その後 2 相性の消失を示した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 177
試験 1200.33
アファチニブの tmax および tmax,ss の中央値は約 3~4 時間であった。
みかけの全身クリアランス(CL/F および CL/F,ss )の幾何平均値は大きく,Day 1 で 799~
1200 mL/min,Day 28 では 538~827 mL/min の範囲であった。アファチニブのみかけの分布容
積(Vz/F,Vz/F,ss)は大きく,Day 1 の幾何平均値は 1320~2620 L,Day 28 では 1880~2710 L
であった。ただし,ヒトにおけるアファチニブの絶対バイオアベイラビリティ(F)は不明で
あるため,これらの値の解釈には注意が必要である。
消失半減期の幾何平均値は Day 1 で 14.8~37.9 時間(t1/2),Day 28 で 33.5~40.4 時間(t1/2,ss)
であった。
AUC および Cmax に基づいて算出した累積係数は,それぞれ 1.96~3.97(RA,AUC)および 1.63~
4.41(RA,Cmax)であった。
すべての投与群で Day 8,15,22,28 のトラフ値の算術平均値がそれぞれ同程度の値であった
ことから,投与開始から 8 日目(初回投与から 168 時間後)には定常状態に到達していると考
えられた。
Page 178
試験 1200.33
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 7
アファチニブ 20,40 および 50 mg を 1 日 1 回反復投与後のアファチニブの
薬物動態パラメータ
アファチニブ
20 mg
40 mg
50 mg
Day
gMean
gMean
gMean
(gCV %)
(gCV %)
(gCV %)
1
3
N
6
b)
AUC0-24
[ng·h/mL]
147 (84.5)
299 (6.01)
AUC0-24,norm
[(ng·h/mL)/mg]
7.33 (84.5)
7.47 (6.01)b)
10.8 (59.0)
Cmax
[ng/mL]
12.4 (101)
18.9 (45.8)
44.4 (60.6)
Cmax,norm
[(ng/mL)/mg]
0.620 (101)
0.473 (45.8)
0.887 (60.6)
tmaxa)
3.87
4.05
3.00
[h]
(3.00 - 4.98)
(2.00 - 8.95)
(2.02 - 4.95)
t1/2
[h]
21.3 (63.1)
37.9 (24.9)b)
14.8 (20.0)
31.1 (59.0)
b)
21.7 (20.5)
[h]
MRTpo
CL/F
[mL/min]
Vz/F
28
3
[L]
N
1200 (39.5)
54.1 (28.6)
799 (19.5)
b)
b)
539 (59.0)
1030 (55.9)
2200 (122)
2620 (5.22)
3
3
5
1320 (62.8)
AUCτ,ss
[ng·h/mL]
409 (16.5)
1240 (9.73)
1010 (71.5)
AUCτ,ss,norm
[(ng·h/mL)/mg]
20.5 (16.5)
31.0 (9.73)
20.1 (71.5)
Cmax,ss
[ng/mL]
26.9 (24.9)
83.3 (30.1)
66.8 (71.6)
Cmax,ss,norm
[(ng/mL)/mg]
1.34 (24.9)
2.08 (30.1)
1.34 (71.6)
tmax,ssa)
3.97
2.97
3.00
[h]
(2.92 - 4.95)
(1.98 - 4.02)
(0.983 - 5.03)
t1/2,ss
[h]
38.5 (14.4)
40.4 (11.9)
33.5 (22.2)
MRTpo,ss
[h]
49.5 (17.9)
55.9 (14.4)
43.2 (20.6)
CL/F,ss
[mL/min]
814 (16.5)
538 (9.73)
827 (71.5)
Vz/F,ss
[L]
2710 (30.3)
1880 (3.78)
2400 (80.6)
RA,AUC
2.79 (80.7)
3.97 (2.81)b)
1.96 (98.7)
RA,Cmax
2.17 (94.8)
4.41 (43.8)
1.63 (96.4)
a)中央値(最小値-最大値)
b)N=2
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
-2037),Table 11.5.2: 1
Page 179
試験 1200.33
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
1200
AUC0-24 of BIBW 2992 BS [ng·h/mL]
Cmax of BIBW 2992 BS [ng/mL]
80
60
40
20
0
0
10
20
30
40
50
1000
800
600
400
200
0
0
60
10
20
AUCτ,ss of BIBW 2992 BS [ng·h/mL]
Cmax,ss of BIBW 2992 BS [ng/mL]
140
120
100
80
60
40
20
0
10
20
30
40
40
50
60
Dose [mg]
Dose [mg]
0
30
50
2000
1500
1000
500
0
60
0
10
20
30
40
50
60
Dose [mg]
Dose [mg]
Individual data
gMean
N=3/3/6 for Cmax, 3/2/6 for AUC0-24, 3/3/5 for Cmax,ss and AUCτ,ss
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
図 3.8: 2
-2037),Figure 11.5.2: 3
アファチニブ 20,40 および 50 mg を 1 日 1 回反復投与後のアファチニブの
薬物動態パラメータ(第 1 コース)
Day 1 で,アファチニブの Cmax および AUC0-24 は投与量の増加に伴い増加した。定常状態では,
20 mg 群と 40 mg 群を比較すると,Cmax,ss および AUCτ,ss は投与量の増加と共に増加した。しか
しながら,40 mg 群と 50 mg 群を比較すると,Cmax,ss および AUCτ,ss に大きな違いはなかった。
これは,用量補正した 40 mg 群の Cmax,ss,norm および AUCτ,ss,norm が 20 mg 群ならびに 50 mg 群よ
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 180
試験 1200.33
りも高かったためである。40 mg 群と 50 mg 群の Cmax,ss および AUCτ,ss の個別の値はよく重なっ
ていた。アファチニブの用量比例性から乖離するような顕著な傾向は認められなかった。
有効性
腫瘍縮小効果
アファチニブは,本試験の対象患者のような既に多くの抗癌剤による治療を受けた患者に有効
性が認められた。12 名中 6 名でベースラインから 2%以上の腫瘍の縮小がみられ(図 3.8: 3,表
3.8: 9),そのうち 3 名で長期の安定(SD)が認められた(表 3.8: 9)。EGFR 遺伝子のエクソ
ン 19 欠損および T790M の二重変異を有する患者では,310 日間の無増悪生存期間(PFS)が認
められた。
12 名中 6 名が SD と評価された(表 3.8: 8)。6 名の EGFR 遺伝子変異状態は,4 名が野生型,
残り 2 名はエクソン 19 欠損および T790M の二重変異であった。
Max. % change from baseline at target lesion
XXXX
20
15
10
5
0
-5
-10
-15
Wild Type
L858R+T790M
19del+T790M
-20
S768I
-25
NA
-30
NA:該当せず
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
図 3.8: 3
-2037),Figure 11.4.1.2: 1
患者ごとの腫瘍縮小効果(最大値)- Waterfall プロット
Page 181
試験 1200.33
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 8
最良総合効果 - TS
Afatinib
Afatinib
Afatinib
20 mg
40 mg
50 mg
3
3
6
12
CR
0
0
0
0
PR
0
0
0
0
SD
1
1
4
6
PD
1
1
2
4
Not evaluable
1
1
0
2
Treatment group
Total treated
Total
Best overall response
CR:完全奏効,PR:部分奏効,SD:安定,PD:疾患進行
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
-2037),Table 11.4.1.2: 1
Page 182
試験 1200.33
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 9
腫瘍縮小効果の得られた症例のプロファイル(1/2)
Treatment
group
Patient
number
Afatinib
20 mg
10101
10103
Afatinib
40 mg
Afatinib
50 mg
C:コース
10105
10108
Age [years]/
Sex/
Smoking status/
Years after first
diagnosis
67/
Female/
Ex-smoker/
0.8
Tumour
histology
64/
Female/
Never smoked/
2.9
adeno-carcinoma
57/
Female/
Never smoked/
1.6
adeno-carcinoma
61/
Female/
Never smoked/
1.4
squamous
Mutation
status
squamous
>
adeno-carcinoma
19del +
T790M
Prior anticancer treatment
Dose
(daily)
[mg]
Days
(Courses)
on study
Max. % change
from baseline at
target lesion
1st
Cisplatin/Amrubicin
20
56
(2)
−14.5
1st
Cisplatin/TS-1
20
310
(11)
−7.7
2nd
3rd
4th
1st
40
(-C4)
30 (C5-)
550
(18)
−24.6
2nd
Gefitinib
Erlotinib
Gefitinib
Cisplatin/Gemcitabine
hydrochloride
Investigational drug
1st
2nd
Carboplatin/Paclitaxel
Gefitinib
81
(4)
−15.3
3rd
Erlotinib
50
(-C2)
40 (C3)
30 (C4-)
Page 183
試験 1200.33
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 9
Treatment
group
腫瘍縮小効果の得られた症例のプロファイル(2/2)
Patient
number
10109
10110
Age [years]/
Sex/
Smoking status/
Years after first
diagnosis
65/
Male/
Never smoked/
2.9
Tumour
histology
67/
Female/
Never smoked/
1.2
adeno-carcinoma
Mutation
status
adeno-carcinoma
19del
T790M
+
Prior anticancer treatment
Dose
(daily)
[mg]
Days
(Courses)
on study
Max. % change
from baseline at
target lesion
1st
Cisplatin/Docetaxel
Docetaxel
Gefitinib
Gefitinib/Gemcitabine
hydrochloride
Gefitinib
Gefitinib
373
(13)
−20.8
2nd
3rd
4th
50
(-C4)
40 (C5-)
50
(-C2)
40 (C3-)
87
(3)
−2.4
5th
1st
2nd
3rd
4th
C:コース
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U -2037),Table 11.4.1.2: 2
Carboplatin/Gemcitabine
hydrochloride
Erlotinib
TS-1
Page 184
試験 1200.33
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
安全性
曝露状況
各投与群におけるアファチニブの曝露状況を表 3.8: 10 に要約する。
曝露期間は 28~550 日間で,中央値は 68.5 日間であった。20 mg 群と 40 mg 群で DLT は発現せ
ず,最大投与量 50 mg まで増量した。
表 3.8: 10
曝露状況 - TS
Afatinib
20 mg
Treatment group 1)
Total treated [N (%)]
Treatment courses completed [N (%)]
1
2
3
4
11
13
18
Days treated
Min
Median
Max
Afatinib
40 mg
Afatinib
50 mg
3
3
6
1 ( 33.3)
1 ( 33.3)
0
0
1 ( 33.3)
0
0
2 ( 66.7)
0
0
0
0
0
1 ( 33.3)
2 ( 33.3)
0
2 ( 33.3)
1 ( 16.7)
0
1 ( 16.7)
0
28
56.0
310
28
28.0
550
28
83.5
373
Total
12
5 ( 41.7)
1 ( 8.3)
2 ( 16.7)
1 ( 8.3)
1 ( 8.3)
1 ( 8.3)
1 ( 8.3)
28
68.5
550
1)最初のコースで使用されていた用量(第 1 コース)。
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
-2037),Table 12.1: 1
有害事象(MedDRA Version
を使用)
アファチニブを少なくとも 1 回以上服用した患者に発現した有害事象のうち,治験薬投与終了
から 28 日後までに発現した有害事象を治験期間中の有害事象とした。有害事象の重症度は,
CTCAE 第 3.0 版に従って grade 別に評価した。
12 名の患者すべてに有害事象が発現した。器官別大分類別にみると,「胃腸障害」および「皮
膚および皮下組織障害」に分類された有害事象が 12 名すべてに発現した。続いて,「一般・全
身障害および投与部位の状態」の有害事象が 9 名の患者に発現した(表 3.8: 11)。
50%以上の患者に発現した有害事象は,多い順に,下痢(10 名),皮膚乾燥(9 名),発疹(8
名),食欲減退(7 名),口内炎(7 名),悪心(7 名),爪囲炎(6 名)であった。
治験責任医師が治験薬との因果関係が否定できないと判断した有害事象のうち発現率が 40%を
超えるものは,下痢(10 名),皮膚乾燥(9 名),口内炎(7 名),発疹(7 名),爪囲炎(6 名),
食欲減退(5 名)であった。
Page 185
試験 1200.33
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 11
全症例の 10%超で報告された有害事象の用量別発現例数および発現率(%)
- TS(1/2)
Treatment at onset
System organ class
Preferred term
Number of patients
Patients with any AE
Infections and infestations(感染症および寄生虫
症)
Nasopharyngitis(鼻咽頭炎)
Paronychia(爪囲炎)
Pharyngitis(咽頭炎)
Blood and lymphatic system disorders(血液およ
びリンパ系障害)
Leukopenia(白血球減少症)
Metabolism and nutrition disorders(代謝および栄
養障害)
Decreased appetite(食欲減退)
Psychiatric disorders(精神障害)
Insomnia(不眠症)
Nervous system disorders(神経系障害)
Somnolence(傾眠)
Eye disorders(眼障害)
Conjunctivitis(結膜炎)
Respiratory, thoractic and mediastinal disorders
(呼吸器,胸郭および縦隔障害)
Epistaxis(鼻出血)
Oropharyngeal discomfort(口腔咽頭不快感)
Gastrointestinal disorders(胃腸障害)
Constipation(便秘)
Diarrhoea(下痢)
Nausea(悪心)
Stomatitis(口内炎)
Vomiting(嘔吐)
Skin and subcutaneous tissue disorders
(皮膚および皮下組織障害)
Acne(ざ瘡)
Dry skin(皮膚乾燥)
Nail disorder(爪の障害)
Pruritus(そう痒症)
Rash(発疹)
General disorders and administration site
conditions
(一般・全身障害および投与部位の状態)
Fatigue(疲労)
Malaise(倦怠感)
Mucosal dryness(粘膜乾燥)
Mucosal inflammation(粘膜の炎症)
Afatinib
20 mg
Afatinib
40 mg
Afatinib
50 mg
Total
N (%)
N (%)
N (%)
N (%)
3
3 ( 100.0)
3
3 ( 100.0)
6
6 ( 100.0)
12
12 ( 100.0)
1(
33.3)
3 ( 100.0)
4(
66.7)
8(
66.7)
0
1(
1(
1(
33.3)
33.3)
33.3)
0
2(
0
2(
66.7)
2(
3(
1(
1(
33.3)
50.0)
16.7)
16.7)
2(
6(
2(
4(
16.7)
50.0)
16.7)
33.3)
1 ( 33.3)
3 ( 100.0)
2(
2(
66.7)
66.7)
1(
3(
16.7)
50.0)
4(
8(
33.3)
66.7)
2(
1(
2(
0
66.7)
3(
2(
50.0)
33.3)
7(
3(
58.3)
25.0)
2(
1(
0
1(
1(
2(
33.3)
16.7)
2(
3(
2(
2(
2(
5(
16.7)
25.0)
16.7)
16.7)
16.7)
41.7)
0
1(
1(
0
0
2(
66.7)
33.3)
66.7)
66.7)
0
1(
1(
1(
1(
1(
0
1 ( 33.3)
3 ( 100.0)
0
2 ( 66.7)
1 ( 33.3)
1 ( 33.3)
0
3 ( 100.0)
1(
0
3(
0
2(
3(
3(
1(
3(
0
3 ( 100.0)
0
1 ( 33.3)
3 ( 100.0)
3 ( 100.0)
0
1 ( 33.3)
0
0
3 ( 100.0)
2 ( 66.7)
3(
5(
2(
2(
2(
4(
50.0)
83.3)
33.3)
33.3)
33.3)
66.7)
3(
9(
2(
3(
8(
9(
25.0)
75.0)
16.7)
25.0)
66.7)
75.0)
0
3 ( 100.0)
1 ( 33.3)
0
1(
0
2(
0
2(
1(
0
3(
33.3)
16.7)
3(
4(
3(
3(
25.0)
33.3)
25.0)
25.0)
33.3)
33.3)
33.3)
33.3)
33.3)
33.3)
33.3)
33.3)
100.0)
66.7)
100.0)
100.0)
33.3)
100.0)
33.3)
66.7)
16.7)
16.7)
33.3)
2 ( 33.3)
1 ( 16.7)
6 ( 100.0)
2 ( 33.3)
6 (100.0)
3 ( 50.0)
3 ( 50.0)
3 ( 50.0)
6 ( 100.0)
50.0)
3 ( 25.0)
2 ( 16.7)
12 ( 100.0)
2 ( 16.7)
10 ( 83.3)
7 ( 58.3)
7 ( 58.3)
4 ( 33.3)
12 ( 100.0)
Page 186
試験 1200.33
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 11
全症例の 10%超で報告された有害事象の用量別発現例数および発現率(%)
- TS(2/2)
Treatment at onset
Afatinib
Afatinib
Afatinib
20 mg
40 mg
50 mg
N (%)
N (%)
N (%)
System organ class
Preferred term
Total
N (%)
Number of patients
3
3
6
12
Patients with any AE
3 ( 100.0)
3 ( 100.0)
6 ( 100.0)
12 ( 100.0)
3 ( 100.0)
2(
4(
66.7)
9(
75.0)
2(
66.7)
0
1(
16.7)
3(
25.0)
1(
33.3)
1(
4(
66.7)
6(
50.0)
General
disorders
and
administration
site
66.7)
conditions
(一般・全身障害および投与部位の状態)
Pyrexia(発熱)
Investigations(臨床検査)
33.3)
Blood urine present(尿中血陽性)
0
0
3(
50.0)
3(
25.0)
Weight decreased(体重減少)
1(
33.3)
0
2(
33.3)
3(
25.0)
2(
66.7)
0
0
2(
16.7)
2(
66.7)
0
0
2(
16.7)
Injury, poisoning and procedural complications
(傷害,中毒および処置合併症)
Fall(転倒)
報告に使用した MedDRA Version
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
。
-2037),Table 12.2.2: 1
CTCAE grade 2 の有害事象のうち,最も発現率が高かったのは,器官別大分類別では,
「皮膚お
よび皮下組織障害」(10 名),「胃腸障害」(6 名)であった。また,grade 3 の有害事象のうち,
最も発現率が高かったのは,「胃腸障害」(2 名)であった(表 3.8: 12)。
Page 187
試験 1200.33
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 12
全症例の 10%超または CTCAE grade 3 以上と報告された有害事象の CTCAE
grade 別発現例数および発現率(%)- TS(1/2)
CTCAE grade
System organ class
Preferred term
Number of patients
Patients with any AE
Infections and infestations(感染症および寄生虫
症)
Nasopharyngitis(鼻咽頭炎)
Paronychia(爪囲炎)
Pharyngitis(咽頭炎)
Neoplasms benign, malignant and unspecified (incl
cysts and polyps)(良性,悪性および詳細不明の
新生物(嚢胞およびポリープを含む))
Bile duct cancer(胆管癌)
Blood and lymphatic system disorders(血液およ
びリンパ系障害)
Leukopenia(白血球減少症)
Neutropenia(好中球減少症)
Metabolism and nutrition disorders
(代謝および栄養障害)
Decreased appetite(食欲減退)
Psychiatric disorders(精神障害)
Insomnia(不眠症)
Eye disorders(眼障害)
Conjunctivitis(結膜炎)
Respiratory, thoractic and mediastinal disorders
(呼吸器,胸郭および縦隔障害)
Epistaxis(鼻出血)
Oropharyngeal discomfort(口腔咽頭不快感)
Gastrointestinal disorders(胃腸障害)
Constipation(便秘)
Diarrhoea(下痢)
Enteritis(小腸炎)
Nausea(悪心)
Stomatitis(口内炎)
Vomiting(嘔吐)
Skin and subcutaneous tissue disorders
(皮膚および皮下組織障害)
Acne(ざ瘡)
Dry skin(皮膚乾燥)
Nail disorder(爪の障害)
Pruritus(そう痒症)
Rash(発疹)
Grade 1
Grade 2
Grade 3
N (%)
N (%)
N (%)
12
1(
4(
2(
3(
2(
0
0
3(
8.3)
33.3)
16.7)
25.0)
16.7)
25.0)
12
6(
4(
0
3(
0
0
50.0)
33.3)
25.0)
0
0
8.3)
12
5(
0
0
0
0
1(
8.3)
1(
1(
8.3)
8.3)
0
1(
0
8.3)
3(
0
5(
25.0)
41.7)
1(
0
3(
5(
3(
2(
2(
2(
4(
41.7)
25.0)
16.7)
16.7)
16.7)
33.3)
2(
0
0
0
0
1(
3(
2(
4(
2(
4(
0
3(
5(
3(
2(
25.0)
16.7)
33.3)
16.7)
33.3)
25.0)
41.7)
25.0)
16.7)
0
0
6(
0
5(
0
4(
2(
1(
10 (
33.3)
16.7)
8.3)
83.3)
0
0
2(
0
1(
1(
0
0
0
0
2(
5(
1(
2(
1(
16.7)
41.7)
8.3)
16.7)
8.3)
1(
4(
1(
1(
7(
8.3)
33.3)
8.3)
8.3)
58.3)
0
0
0
0
0
25.0)
16.7)
8.3)
50.0)
41.7)
41.7)
0
0
0
0
0
0
16.7)
8.3)
8.3)
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試験 1200.33
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.8: 12
全症例の 10%超または CTCAE grade 3 以上と報告された有害事象の CTCAE
grade 別発現例数および発現率(%)- TS(2/2)
CTCAE grade
System organ class
Preferred term
Number of patients
Patients with any AE
General disorders and administration site
conditions(一般・全身障害および投与部位の状
態)
Fatigue(疲労)
Malaise(倦怠感)
Mucosal dryness(粘膜乾燥)
Mucosal inflammation(粘膜の炎症)
Pyrexia(発熱)
Investigations(臨床検査)
Blood urine present(尿中血陽性)
Weight decreased(体重減少)
Injury, poisoning and procedural complications
(傷害,中毒および処置合併症)
Procedural pain(処置による疼痛)
報告に使用した MedDRA Version
Grade 1
Grade 2
Grade 3
N (%)
N (%)
N (%)
12
1(
3(
3(
3(
2(
0
3(
3(
3(
1(
1(
8.3)
25.0)
25.0)
25.0)
16.7)
25.0)
25.0)
25.0)
8.3)
8.3)
0
12
6(
5(
0
1(
1(
2(
0
3(
0
2(
0
0
50.0)
41.7)
8.3)
8.3)
16.7)
25.0)
16.7)
12
5(
1(
0
0
0
1(
0
0
0
0
1(
1(
41.7)
8.3)
8.3)
8.3)
8.3)
。
CTCAE grade 4 および grade 5 の有害事象の報告はなかった。
引用元:CTD 5.3.3.2-9(U
-2037),Table 12.2.2: 2
アファチニブ 20 mg 群および 40 mg 群では,治験薬との因果関係が否定できない grade 3 の有
害事象の発現はなかった。アファチニブ 50 mg 群でみられた治験薬との因果関係が否定できな
い grade 3 の有害事象は,下痢,小腸炎,粘膜の炎症で,それぞれ 1 名ずつに発現した。治験薬
との因果関係が否定できない有害事象の発現率は,用量の増加に伴い高くなった。アファチニ
ブ 20 mg 群では,3 名のうち grade 1 の有害事象が 1 名,grade 2 が 2 名であった。40 mg 群では,
3 名のうち grade 2 が 3 名であった。50 mg 群 6 名では,grade 1 が 1 名,grade 2 が 2 名,grade 3
が 3 名であった。12 名の患者のうち,5 名以上に発現した治験薬との因果関係が否定できない
有害事象は,下痢(10 名),皮膚乾燥(9 名),口内炎(7 名),発疹(7 名),爪囲炎(6 名),
食欲減退(5 名)であり,用量の増加に伴って治験薬との因果関係が否定できない高い grade
の有害事象の発現率も高くなった。
死亡
死亡例はなかった。
重篤な有害事象
重篤な有害事象は 12 名中 3 名に発現した。アファチニブ 20 mg 群では 1 名(患者 10102:胆管
癌,本有害事象は活動性の重複癌であった),50 mg 群では 2 名(患者 10108:粘膜の炎症,患
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 189
試験 1200.33
者番号 10109:小腸炎)に発現した。治験責任医師は,胆管癌と治験薬との因果関係を否定し
たが,粘膜の炎症および小腸炎と治験薬との因果関係が否定できないと判断した。50 mg 群の
2 名の患者は,有害事象のために入院または入院期間の延長が必要であった。2 名とも,治験薬
の一時中断により有害事象から回復したことから,減量して治験薬の投与を再開した。
重要な有害事象
用量制限毒性(DLT)
第 1 コースで報告された用量制限毒性(DLT)は 1 件のみであった。アファチニブ 50 mg 群の
6 名のうち 1 名(患者 10108)で grade 3 の粘膜の炎症が報告された。粘膜の炎症は,治験薬投
与開始から 3 日後に口腔内に発現し,14 日後に,鼻腔,咽頭,口唇および舌に広がった。患者
は,経口での摂取が難しいため,鎮痛剤の静脈内投与が必要となった。本有害事象は grade 3
と判断され,治験薬の投与を中断した。休薬 5 日後に症状は grade 2 に改善し,さらに休薬 14
日後には grade 1 に改善した。アファチニブは第 2 コースから 1 日 40 mg に減量して再開した。
治験薬の投与を再開後,grade 2 の粘膜の炎症が再度発現した。DLT には当たらないが,忍容性
は不良と判断され,治験薬の投与を再び中断した。症状が grade 1 に改善した後,第 3 コースか
ら 1 日 30 mg に減量して治験薬の投与を再開した。第 3 コース終了後,疾患進行の症状を示し
たため,治験薬の投与を中止した。
第 2 コース以降で報告された DLT はアファチニブ 50 mg 群の 2 名であった。CTCAE grade 3 の
小腸炎(患者 10109,第 4 コースで発現)および grade 3 の下痢(患者 10110,第 2 コースで発
現)がそれぞれ 1 名に発現した。2 名ともアファチニブの用量を 40 mg に減量した。患者 10109
では疾患進行まで 9 コース,また,患者 10110 では,疾患進行まで 1 コース治験薬を服用した。
患者 10109 は 38.4ºC の発熱を伴う,持続する下痢が発現し,腹部所見とレントゲン検査結果か
ら,治験担当医師が小腸炎と診断した(以下に詳述する)。
結果として,アファチニブ 50 mg 群で 6 名中 3 名の患者に DLT が発現した。3 名のうち,1 名
のみが第 1 コースで発現した DLT であった。第 1 コースで発現した DLT の発現率が 33%未満
であったことから,MTD は 50 mg と決定した。第 2 コース以降で報告された DLT の 2 有害事
象について以下に要約する。
•
患者 10109:アファチニブ 50 mg 投与群。Day 108 に小腸炎(grade 3)が発現した。治験薬
の投与を中断し,小腸炎を治療した。発現から 11 日後に,小腸炎は grade 1 に回復した。
治験薬投与後,比較的遅く発現し,かつ速やかに回復したことから,本 DLT は MTD の計
算には考慮されなかった。また,DLT が発現したが,患者は引き続きアファチニブの服用
を続けることができた。
•
患者 10110:アファチニブ 50 mg 投与群。Day 51 に下痢(grade 3)が発現した。Day 6 に
発現した下痢(grade 1)が悪化したもので,治療薬ロペラミドを投与し,管理された。ア
ファチニブ中断の 2 日後には,grade 3 の下痢は消失した。治験薬を減量して再開し下痢が
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 190
試験 1200.33
再度発現したが,grade 1 と軽度であり治験薬の休薬なしに消失した。以上のことから,本
DLT は MTD の決定には考慮されなかった。
DLT ではなかったが,アファチニブ 40 mg 群の患者 1 名(患者 10105)が,第 2 コース以降に
有害事象により治験薬を減量した。患者は爪囲炎および発疹を発現し,治験薬の用量を減量し
て欲しいと強く要望したためであった。そのため,第 5 コースから,用量を 30 mg に減量し,
疾患進行まで 14 コース治験薬投与を継続した。
その他の重要な有害事象(投与中止または減量に至った有害事象)
ICH E3 で定義されたように,非重篤ではあるが治験薬の投与中止または減量に至った有害事象
をその他の重要な有害事象とした。2 名の患者(患者 10105 および 10110)が減量を必要とした。
•
患者 10105:アファチニブ 40 mg 投与群。grade 2 の発疹および爪囲炎が発現し,治験担当
医師は両有害事象とも治験薬との因果関係が否定できないと判断した。第 5 コースから
30 mg に減量し,第 18 コースで疾患進行がみられるまで治療を継続した。
•
患者10110:アファチニブ 50 mg投与群。Grade 3の下痢が発現し,治験担当医師は治験薬
との因果関係が否定できないと判断した。第3コースから40 mgに減量し,第3コースで疾患
進行がみられるまで治療を継続した。
臨床検査
治験期間中,重篤または臨床的に問題となる有害事象として報告された臨床検査値の変化はな
かった。また,1 名を除いて,臨床検査値が grade 3 の変動を示した患者もいなかった。アファ
チニブ 20 mg 群のうち 1 名(患者 10102)が,治験薬との因果関係がない重篤な有害事象とし
て胆管癌を発現し,grade 3 の総ビリルビン値増加およびリンパ球数減少を示した。grade 2 の臨
床検査値変動のうち,治験責任医師が治験薬との因果関係が否定できないと判断したものは,
アファチニブ 50 mg 投与群の 1 名(患者 10201)に発現した ALT 増加で,有害事象として報告
された。
バイタルサイン
治験期間中,重篤または臨床的に問題となる治験薬との因果関係が否定できない有害事象とし
て報告されたバイタルサインの変化はなかった。
心電図
治験期間中,重篤または臨床的に問題となる因果関係が否定できない有害事象として報告され
た心電図所見はなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 191
試験 1200.33
左室機能
いずれの患者にも臨床的に重要な左室駆出率(LVFE)の低下は認められなかった。
安全性のまとめ
アファチニブ 50 mg 群 6 名のうち 3 名に DLT が発現した。第 1 コース中に DLT を発現した患
者は 3 名のうち 1 名のみで,この結果から MTD を決定した。しかし,臨床的に有用性がある
場合は,治験薬の用量を 40 mg または 30 mg に減量し,治験薬の投与を継続することが許容さ
れていたため,治験薬との因果関係が否定できない有害事象が原因で治験薬の投与中止に至っ
た患者はいなかった。
日本人以外の患者と同様に主な有害事象は下痢や皮膚関連の有害事象であり,日本人患者を対
象としたアファチニブ 50 mg の 1 日 1 回連日経口投与時の安全性プロファイルは許容できるも
のであった。開始用量を 50 mg とした場合のアファチニブの 1 日 1 回連日経口投与は,減量基
準や適切な支持療法を行うことにより,安全に投与を継続することができ,当該用量が第 II 相
試験の推奨用量と考えられた。可逆性 EGFR TKI に耐性を示す患者に対して,高い用量で投与
を開始することは極めて重要で,推奨される用量調節の方法は,患者ができる限り高用量で,
長い期間治療を継続する機会を得ることができると考える。
結論
アファチニブの tmax および tmax,ss の中央値は約 3~4 時間で,定常状態での消失半減期(t1/2,ss)
の幾何平均値は 33.5~40.4 時間であった。みかけの総クリアランスとみかけの分布容積は大き
かった。累積係数は 1.63~4.41 であった。定常状態には 8 日目(服薬開始から 7 日後)には到
達すると考えられた。
日本人患者のアファチニブの薬物動態は予想された範囲内であり,これまでに得られた外国人
患者と比較して日本人患者と外国人患者の薬物動態に大きな違いはないと考えられる。
本試験結果より,第 II 相試験の開始用量はアファチニブ 50 mg/日と決定した。また,有害事象
に対する適切な支持療法とともに,明確な減量基準を用いることで,前治療の EGFR TKI で治
療不応となった患者が,忍容性のある最も高い用量でアファチニブの治療を受ける機会を得る
ことができると考える。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.9
Page 192
試験 1200.36
患者における初期忍容性試験 1200.36(第 I 相試験)
(資料番号 5.3.3.2-10)
試験方法
試験方法の概略を表 3.9: 1 に示す。
表 3.9: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
再発性悪性神経膠腫患者(WHO 分類 grade III および IV)を対象としてアファチニブ(BIBW
2992)をテモゾロミド(TMZ)と併用投与したときの最大耐量(MTD)を決定し,薬物動態
を評価する。
試験の種類
非盲検,単群,用量漸増試験
対象
対象疾患
化学放射線療法による前治療後に再発した神経膠腫患者で,WHO 分類 grade III または IV の悪
性基準であることが組織学的に確認された患者
選択基準
1.
組織診により,化学療法による前治療実施後に再発した WHO grade III または IV の悪性
神経膠腫と確定診断された患者。悪性度の低い神経膠腫の診断を受けていた患者は,組
織学的評価により WHO grade III または IV の悪性神経膠腫への悪性転化が確認されれば
組入れ可能とする。
2.
登録時の年齢が 18 歳以上の患者
3.
一般状態(カルノフスキー尺度)が 60%以上の患者
4.
過去の手術および化学療法から回復している患者
5.
ICH-GCP ガイドラインおよび各地域の要件に従って,文書による同意が得られた患者
除外基準
1.
照射部位外に新たな造影病変が出現した患者,または 4 週間以上間隔をあけて 2 回連続
して実施した MRI で進行が確認された患者,もしくは生検で再発が確認された患者を除
く,治験薬投与開始前 12 週間未満に放射線療法を行った患者。
2.
2 週間未満(定位生検の場合は 1 週間以内)に外科的切除術または大手術を受けた患者
3.
2 週間未満(ニトロソウレア類の場合は 6 週間以内)に化学療法による前治療を受けた患
者
4.
4 週間未満にベバシズマブによる前治療を受けた患者
5. 本治験薬の投与開始前 2 週間以内他の臨床試験に参加し他の治験薬の投与を受けた患者ま
たは本治験中に受ける予定のある患者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.9: 1
対象(続き)
Page 193
試験 1200.36
試験方法の概略(2/3)
6.
TMZ の持続投与(28 日間 1 コースの 5 日間を超える TMZ 投与と定義)により疾患進行ま
たは CTCAE 第 3 版に基づく grade 3 以上の毒性が認められる患者
7.
抗生物質の静脈内投与を必要とする活動性の感染症を有する患者
8.
ヒト免疫不全ウイルス感染,または慢性 B 型もしくは C 型肝炎が確認されている患者
9.
治験薬の吸収が低下する可能性のある胃腸障害または慢性の下痢を有する患者
10. 治験責任医師が本治験実施計画書に適合しないと判断した重篤な疾患または腫瘍以外の
合併症を有する患者
11. 過去 3 年未満に他の原発性悪性疾患に罹患していた患者。ただし,現時点で臨床的に問題
でなく,または積極的な介入を必要としない原発性悪性疾患(基底細胞皮膚癌,子宮頚部
上皮内癌など)を除く。それ以外の悪性疾患が存在する場合は許容されない。
12. 安静時左室駆出率が 50%未満である左室機能の患者
13. 好中球絶対数が 1500/mm3 未満の患者
14. 血小板数が 100,000/mm3 未満の患者
15. ビリルビンが各検査機関の基準値上限の 1.5 倍を超える患者
16. アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼが各検査機関の基準値上限の 3 倍を超える患者
17. 血清クレアチニンが各検査機関の基準値上限の 1.5 倍を超える患者
18. 性生活があり,医学的に適切な避妊法を使用することに同意しない患者
19. 妊娠中または授乳中の女性
20. 治験実施計画書を遵守できない患者
前回の投与コースを終了した患者は反復投与に適格となる。
試験薬剤
アファチニブ錠(20 mg,30 mg,40 mg フィルムコート錠)
テモゾロミド(TMZ,5 mg,20 mg,100 mg,140 mg,250 mg ハードゼラチンカプセル)
目標症例数
患者 12~30 名(登録症例数 32 名)
投与方法
アファチニブ投与方法:
投与期間
コホート 1:1 日 1 回 20 mg,コホート 3:1 日 1 回 40 mg,コホート 4:1 日 1 回 50 mg を経口
投与(コホート 2:アファチニブの投与量を 20 mg から 40 mg に直接増量したとき許容できな
い毒性が認められた場合は 30 mg とした)
TMZ 投与方法:
投与量 75 mg/m2 を 21 日間経口投与した後,7 日間休薬(50 mg/m2 も許容された)
投与期間:
疾患進行または減量によって対処できない有害事象が認められるまで投与を継続した。
Page 194
試験 1200.36
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.9: 1
観察項目
試験方法の概略(3/3)
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
主要評価項目:用量制限毒性(DLT)
評価基準
副次評価項目:アファチニブ/TMZ 併用療法の薬物動態パラメータ,Macdonald の診断基準に
従った客観的な腫瘍腫瘍縮小効果
安全性の評価項目:
CTCAE 第 3 版に基づいて評価した有害事象,臨床検査値,一般状態(カルノフスキー尺度),
心電図,左室機能
解析方法
記述統計解析
治験調整医師
治験実施施設
多施設共同試験(米国,カナダ,9 施設)
治験実施期間
20
年 月~進行中(20
年 月
日データカットオフ)
Page 195
試験 1200.36
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
スケジュール
表 3.9: 2
検査・観察スケジュール
スクリー
ニング
Study Periods
Visit
Day
-14~-1
同意取得 11)
コース 1
コース 2
1
2
3
4
5
6
1
2
3
1
8
15
16
22
28
1
8
15
4*)
コース 3 以降
5
6
1
22
28
28
EOT1)
FU2)
X
患者背景
X
血清 β-HCG(女性)12)
X
既往歴
X
選択基準/除外基準
X
心エコーまたは MUGA スキャン 6)
X
4)
X
X6)
X
X
X
X
X
X
脳 MRI
X
X
X
X3
X5
12 誘導デジタル心電図
X
X
X
X
X
一般状態(カルノフスキー尺度)
X
X
X
X
X
X
併用療法
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
バイタルサイン
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
臨床検査 7)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X9)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
身体所見
有害事象
服薬状況確認
薬物動態用の採血
8)
治験薬の処方
アファチニブ投与
TMZ 投与
治験薬投与終了
患者の治験参加終了
X
投与し
ない 10)
X
X
X
X
X
X
Day 1~28 の間 1 日 1 回毎日経口投与 10)
Day 1~21 の間 1 日 1 回毎日経口投与。Day 22~28 には TMZ は投与しない
X
X
*) 第 2 コースの Visit 4 には試験/検査を実施しなかった。フローチャートのこの列は技術的理由により残した。
1) EOT:治験終了時。治験薬投与を永続的に中止した後 5 暦日以内に実施。治験薬投与を永続的に中止する場合は,予定来院時に代えてこれらの検査を実施した。
治験薬投与を永続的に中止する日が予定来院と一致する場合,当該予定来院時に実施する検査ではなく EOT の来院に規定された検査を実施した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
2)
3)
4)
5)
6)
Page 196
試験 1200.36
FU:追跡調査の来院。EOT の来院の 28(±4)日後。
MRI は,ベースライン(スクリーニング期間),C1V6D28,C2V6D28,C4V6D28,C6V6D28,C8V6D28 などに実施を予定する。
身長(スクリーニング時のみ)および体重の測定を含む。
進行の診断または奏効の確定を行う必要のない限り任意実施。
心エコーまたは MUGA スキャンは第 3 コースの Day 1 に評価し,それ以降は 12 週ごと(6 コース,9 などの Day 1)に評価した。この検査は第 2 コースの Day 28
にも実施し,それ以降は 12 週ごと(第 5 コース,8 などの Day 28)に評価してもよかった。反復検査時も同じ検査方法を使用した。
7) 血液学的検査,生化学的検査および尿検査を含む。
8) 第 1 コースに対するスケジュールを示した。第 2 コースでは薬物動態用の採血を Day 1,8,15,28 に実施した。第 3 コース以降は薬物動態用の採血は行わなか
った。
9) 治療コース終了時に回復していない有害事象および治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が発現した場合に実施した。
10) アファチニブ投与は第 1 コースでは Day 2 に開始し,それ以降のコースでは Day 1 に開始した。
11) スクリーニング評価を実施する前に文書同意を得た。
12) 妊娠の可能性のある女性のみ。
引用元:CTD 5.3.3.2-10(U -2804),Table 9.5.8: 1
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 197
試験 1200.36
試験結果
試験結果の概略を表 3.9: 3 に示す。
表 3.9: 3
試験結果の概略(1/3)
有効性/臨床薬理試験
本試験の第 I 相部分では,患者の 62.5%は男性であり,平均年齢は 51.3 歳(範囲
の結果:
27~71 歳),90%超が白人であった。ベースライン時のカルノフスキー尺度は,
患者の 78.1%で 90 または 100 であった。
有効性
第 I 相部分の登録症例のうち,アファチニブ 40 mg + TMZ 75 mg(A40+TMZ75)
群の無増悪生存期間の中央値は 1.9 カ月(95%信頼区間:0.79~3.71)であった。
最良総合効果は,A40+TMZ75 群の 8 名中 1 名が部分奏効(12.5%),4 名が安定
(50%)であった。試験終了時,7 名で疾患進行が認められた(死亡例 1 名を含
む)。このレジメンで投与を受けた症例数は 8 名のみと少ないが,病勢コントロ
ールおよび無増悪生存期間の評価結果は第 II 相部分で認められた結果と同様で
あった。
薬物動態
アファチニブおよび TMZ の生体試料測定は,許容基準を満たし,薬物動態の評
価に的確な結果であった。
アファチニブ:アファチニブの血漿中濃度-時間推移は,TMZ の有無による明ら
かな違いは認められなかった。アファチニブの血漿中濃度は,服薬から 3~6 時
間でピークに達し,その後トラフ濃度まで下がった。血漿中トラフ濃度は,Day 8
(投与 6 回後)に定常状態に到達し,観察期間中は安定していた。アファチニブ
の血漿中濃度は投与量の増加とともに増加した。MTD コホートでは TMZ 併用投
与時の,AUCτ,ss および Cmax,ss に基づくアファチニブ曝露量はアファチニブ単独投
与時よりも若干高かった(下表参照)。tmax,ss の中央値は同じ範囲内にあった。ア
ファチニブの薬物動態パラメータの個人間変動は大きく,幾何変動係数は 58.0~
65.3%であった。
Page 198
試験 1200.36
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.9: 3
試験結果の概略(2/3)
有効性/臨床薬理試験
+TMZ
の結果:(続き)
-TMZ
アファチニブ
薬物動態パラメータ
N
gMean
gCV
(%)
N
gMean
gCV
(%)
AUCτ,ss(ng·h/mL)
15
1070
63.7
5
918
65.3
Cmax,ss(ng/mL)
15
63.2
62.1
6
50.5
58.0
tmax,ss1)(h)
15
4.00
1.50~8.00
6
3.50
1.00~7.92
1)中央値,範囲
TMZ:TMZ の血漿中濃度-時間推移はアファチニブの有無にかかわらず同様であ
った。下表に示した MTD コホートの薬物動態パラメータを比較した結果,アフ
ァチニブを併用しても TMZ の薬物動態パラメータに対して問題となるような影
響はなかった。TMZ の主な薬物動態パラメータの個人間変動は中程度で,幾何
変動係数の範囲は 24.1~58.4%であった。
-アファチニブ
TMZ
薬物動態パラメータ
N
AUC0-8(ng·h/mL)
+アファチニブ
gMean
gCV
(%)
N
gMean
gCV
(%)
27.8
14
8380
24.1
17
8160
Cmax(ng/mL)
17
2690
39.7
15
2520
33.3
tmax1)(h)
17
1.00
0.500~2.00
15
1.22
1.00~3.25
t1/2(h)
17
2.08
58.4
14
2.17
34.3
1)中央値,範囲
安全性の結果:
本試験の第 I 相部分では,コホート 1(アファチニブ 20 mg)に 6 名,コホート 3
(アファチニブ 40 mg)に 8 名,コホート 4(アファチニブ 50 mg)に 18 名の患
者が参加した(TMZ 75 mg/m2 との併用,21 日間経口投与した後 7 日間休薬)。
平均曝露期間は 69.7 日間で,大きなばらつきがみられた。投与期間の平均は,ア
ファチニブ 50 mg コホートよりも 20 mg または 40 mg コホートの方が長かった。
32 名全員が有害事象を発現した。中止に至った有害事象が最も多かったのは
A50+TMZ75 群(10 名,55.6%)であった。重篤な有害事象の発現例が最も多か
ったのも A50+TMZ75 群(10 名,55.6%)であり,次いで A20+TMZ75 群(2 名,
33.3%),A40+TMZ75 群(1 名,12.5%)であった。DLT は,A20+TMZ75 群 2 名,
A40+TMZ75 群 0 名(0.0%),A50+TMZ75 群 4 名(22.2%)で認められた。A50+TMZ75
群の 1 名が,致死的有害事象を試験期間中に発現した(疾患進行による頭蓋内出
血)。有害事象の大半は grade 1 または 2(17 名,53.1%)であった。A50+TMZ75
群では他の 2 群より grade 3 または 4 の有害事象の発現例数が多かった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.9: 3
Page 199
試験 1200.36
試験結果の概略(3/3)
安全性の結果:(続き)
治験実施計画書に従って決定した,TMZ 75 mg/m2/日を 28 日間中 21 日併用投与
時のアファチニブの MTD は,50 mg/日であった。しかし DLT,すべての有害事
象,治験薬との因果関係が否定できない有害事象,投与中止に至った有害事象,
CTCAE に従って grade 3 または 4 と評価された有害事象,重篤な有害事象の発現
率は,40 mg 投与群および 20 mg 投与群と比較して 50 mg 投与群で一貫して高か
った。
以上の点から,第 II 相部分では 40 mg のアファチニブが TMZ 持続投与との併用
投与時により安全かつ適切な治療用量であると結論付けられた。第 II 相部分での
アファチニブおよび TMZ の併用療法とアファチニブ単独療法との比較を容易に
するため,アファチニブ単独療法群の投与量についても 40 mg に減量した。
結論:
アファチニブの血漿中濃度-時間推移に TMZ の有無による明らかな違いは認めら
れなかった。また,TMZ の血漿中濃度-時間推移はアファチニブの有無にかかわ
らず同様であった。
治験実施計画書に従って決定した,TMZ 75 mg/m2/日を 28 日間中 21 日併用投与
時のアファチニブの MTD は,1 日 50 mg であった。しかし DLT,すべての有害
事象,治験薬と因果関係のある有害事象,投与中止に至った有害事象,CTCAE
に従って Grade 3 または 4 と評価された有害事象,重篤な有害事象の発現率は,
40 mg 投与群および 20 mg 投与群と比較して 50 mg 投与群で一貫して高かった。
以上の点から,第 II 相部分でのアファチニブの治療用量として,TMZ 持続投与
との併用投与時には 40 mg がより安全かつ適切であると結論付けられた。第 II
相部分でのアファチニブおよび TMZ の併用療法とアファチニブ単独療法との比
較を容易にするため,アファチニブ単独療法群の投与量についても 40 mg に減量
した。
Page 200
試験 1200.86
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
3.10
患者における初期忍容性試験 1200.86
(資料番号 5.3.3.2-11)
試験方法
試験方法の概略を表 3.10: 1 に示す。
表 3.10: 1
目的
試験方法の概略(1/6)
アファチニブ(BIBW 2992)30 mg または 50 mg 単回経口投与時の薬物動態,安全性およ
び忍容性に対する,軽度および中等度の肝障害(Child Pugh 分類により Class A および B
に該当)の影響を評価する。
試験の種類
釣合った群デザインを用いた非盲検,単回投与,用量漸増試験
対象
対象疾患
軽度および中等度肝障害(Child Pugh 分類により Class A および B に該当)の患者
以下の 3 群を設定した。
A 群:軽度肝障害患者(Child Pugh スコア 5~6 点:Class A)
B 群(B1 および B2):中等度肝障害患者(Child Pugh スコア 7~9 点:Class B)
C 群または D 群:A 群および B 群の患者と年齢(±10 歳),体重(± 10%),性別および可
能であればクレアチニンクリアランス(± 30 mL/min)が釣合った肝機能が正常な健康被験
者
選択基準
健康被験者:
1.
合併症および既往歴,身体所見,バイタルサイン(血圧,脈拍数),12 誘導心電図お
よび臨床検査により,健康と判断された男性または女性。健康被験者は[CTD 5.3.3.2-11
(U
-1171),Section 9.3]に示す基準を満たさなければならない。
2.
年齢が 18 歳以上かつ 75 歳以下の者
3.
肥満度指数(BMI)が 18.5 kg/m2 以上かつ 34 kg/m2 以下の者
4.
Cockcroft-Gault 式によるクレアチニンクリアランスが 70 mL/min 超の者
5.
GCP ガイドラインおよび各国の要件に従い,治験参加前に文書による同意が得られた
者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.10: 1
対象(続き)
Page 201
試験 1200.86
試験方法の概略(2/6)
肝障害患者:
1.
肝臓専門医/胃腸科専門医により,Child-Pugh 分類で A または B の肝障害を有すると
診断された男性および女性。Child-Pugh 分類基準による評価で,スクリーニング前の
少なくとも 3 カ月間および治験期間をとおして肝機能は安定していること。
2.
年齢が 18 歳以上かつ 75 歳以下の者
3.
BMI が 18.5 kg/m2 以上かつ 34 kg/m2 以下の者
4.
Cockcroft-Gault 式によるクレアチニンクリアランスが 40 mL/min 超の者
5.
GCP ガイドラインおよび各国の要件に従い,治験登録前に文書による同意が得られた
者
すべての女性:
6.
女性被験者は無月経期間が 1 年以上と定義する閉経後の女性か(疑わしい被験者また
は無月経期間が 1 年未満の女性の場合,血液検体中の卵胞刺激ホルモン(FSH)が 40
IU/L 超,かつエストラジオールが 30 ng/L 未満であることが確定診断となる),または
妊娠の可能性のある女性の場合,治験終了後 2 カ月間は以下のいずれかを含む適切な
避妊法を使用しなければならない。適切な避妊法とは,最初から最後まで正しく使用
される限り,失敗する確率が低い(1 年あたり 1%未満)避妊法と定義する。適切な避
妊法には,避妊用ホルモンインプラント,ホルモン避妊薬の注射,混合型経口避妊薬,
子宮内避妊用器具(IUD),治験薬投与開始前の 1 カ月以上の禁欲,パートナーが精管
切除術を受けている(精管切除術は治験登録の 1 年以上前に行われていること),また
は不妊手術(子宮摘出術を含む)などがある。パートナーが精管切除術を受けておら
ず,かつ禁欲生活をしていないまたは不妊手術を受けていない女性は,別のバリア法
(コンドームなど)を使用しなければならない。
除外基準
健康被験者:
1.
基準値から逸脱し,臨床的に問題となる脈拍数,ECG または収縮期血圧が 140 mmHg
超および/または拡張期血圧が 95 mmHg 超などの身体検査所見を有する者
2.
臨床的に問題となる合併症が認められる者
3.
胃腸障害,肝障害,腎障害,呼吸器系障害,心血管障害,代謝障害,免疫系障害また
は内分泌障害を有する者
4.
消化器系の手術歴(虫垂切除を除く)を有する者
5.
中枢神経系疾患(てんかん,けいれん発作など),精神障害または神経疾患を有する者
6.
問題となる起立性低血圧,失神発作または黒くらみの既往歴/合併症を有する者
7.
慢性感染症または問題となる急性感染症(B 型肝炎,C 型肝炎,HIV など)を有する
者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.10: 1
Page 202
試験 1200.86
試験方法の概略(3/6)
対象(続き) 8.
治験責任医師により治験参加に問題となると判定されたアレルギー/過敏症(薬剤アレ
ルギーを含む)の既往歴/合併症を有する者
9.
治験薬投与開始前 1 カ月以内に半減期が 24 時間超の薬剤を服用した者,または治験期
間中に服用を予定している者,もしくは,前治療薬の半減期の 10 倍未満の期間以内に
治験薬投与を開始予定の者,
10. アファチニブ投与開始前に他の治験に参加し治験薬の投与を受けた者(他の治験薬が単
回投与の場合はアファチニブ投与開始前 1 カ月以内,他の治験薬が反復投与の場合はア
ファチニブ投与開始前 2 カ月以内に他の治験薬の投与を受けた者),または本治験期間
中に受ける予定の者
11. 喫煙者(1 日あたりタバコ 10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 本を超える)
12. 治験期間中,治験実施施設で禁煙することができない者
13. アルコール依存者(男性の場合,1 日あたりエタノールとして 40 g/日を超える,女性の
場合,1 日あたり 20 g/日を超える)
14. 薬物乱用者,治験責任医師が被験者の既往歴および乱用薬物の尿スクリーニング検査結
果を評価し判断する。
15. 両腕部への静脈穿刺が不適当と判断された者(静脈の特定,確保または穿刺が困難であ
る,穿刺中または穿刺後に静脈が裂けやすいなど)
16. 献血を行った者(治験薬投与開始前 4 週間以内に 100 mL を超える献血を行った者また
は治験期間中に行う予定の者)
17. 過度の身体活動を行った者(治験薬投与開始前 48 時間以内または治験期間中に行う予
定の者)
18. 治験責任医師が臨床的に問題となると判断した基準値外の臨床検査値が認められた者
19. 治験実施施設の食事療法を遵守できない者
20. 治験実施計画書の要件,指示および制限事項を理解および遵守することができない者
21. 臨床的に問題となる皮膚疾患,乾癬または中等度/重度のざ瘡の既往歴または合併症を
有する者
22. 間質性肺疾患の既往歴または合併症を有する者
23. アファチニブ投与後の最初の 3 カ月間にわたり,医学的に適切な避妊法を使用する意思
のない男性。男性被験者における適切な避妊法とは,禁欲,治験薬投与開始 1 年以上前
に行われていなければならない精管切除,バリア法またはその他の医学的に認められた
避妊法などである。
すべての女性:
24. 治験終了後 2 カ月以内に妊娠した女性または妊娠を計画している女性
25. 妊娠検査で陽性結果の出た女性
26. 治験参加前の 3 カ月以上の間に適切な避妊法(不妊手術,子宮内避妊用器具またはエチ
ニルエストラジオールが含まれていない経口避妊薬の使用,あるいはエチニルエストラ
ジオールと別のバリア法の併用など)を使用しなかった,妊娠の可能性のある女性
27. 全治験期間をとおして適切な避妊法を継続して使用することのできない女性(肝障害患
者の選択基準 No. 6 を参照)
28. 授乳中の女性
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試験 1200.86
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.10: 1
対象(続き)
試験方法の概略(4/6)
肝障害患者:
29. 内科的疾患を有する者,または治験責任医師もしくは治験依頼者により,本治験への
参加または本治験の完了を妨げる疾患または既往歴を有すると判断された者
30. CTCAE grade 2 以上の内科的疾患または病状を有する者(肝障害の基礎疾患があると
診断された者を除く)
31. 原疾患として悪性腫瘍を有する者または過去 5 年以内に悪性腫瘍と診断された者(基
底細胞腫を除く)
32. クローン病,吸収不良,または原因を問わず grade 2 以上の下痢など,主症状として下
痢を伴う重大な胃腸障害が認められるか,または急性胃腸障害が最近認められた者
33. NYHA 心機能分類 1 以上の左室不全の既往歴または所見がある者(疑わしい場合,安
静時左室駆出率が 50%未満であることが確定診断となる)
34. NYHA 心機能分類 3 または 4 のうっ血性心不全,重度の不整脈,治験薬投与前 6 カ月
以内に発症した重度の脳血管障害または心疾患(心筋梗塞など)を有する者
35. 問題となる消化管手術(虫垂切除術と食道静脈瘤の切除術を除く)を受けた者
36. 中枢神経系疾患(てんかん,けいれん発作など),精神障害または神経系障害を有する
者
37. CTCAE grade 2 以上の慢性肝疾患に関連する肝性脳症(ナンバーコネクションテスト
による評価で除外する)を有する者
38. 問題となる起立性低血圧,失神発作または黒くらみの既往歴または合併症を有する者
39. 覚醒安静時心拍数が 45 bpm 未満または 100 bpm 超,収縮期血圧が 100 mmHg 未満また
は 160 mmHg 超,拡張期血圧が 100 mmHg 超の者
40. 慢性感染症または問題となる急性感染症(HIV など)を有する者(B 型肝炎および C
型肝炎を除く)
41. 治験責任医師により治験参加に問題となると判定されたアレルギー/過敏症(薬剤ア
レルギーを含む)の既往歴または合併症を有する者
42. 治験薬投与開始前 1 カ月以内に半減期が 24 時間超の薬剤を服用した者,または治験期
間中に服用を予定している者,もしくは,前治療薬の半減期の 10 倍未満の期間以内に
治験薬投与を開始予定の者(現在,肝疾患または併存疾患の治療のために服用してい
る薬剤を除く)
43. 治験薬投与開始前 4 週間以内に長期間服用していた薬剤を変更した者(P-糖蛋白に影
響する薬剤の中止を除く)
( 除外基準 No. 58 および[CTD 5.3.3.2-11( U
-1171),Section
9.4.2.2]を参照)
44. アファチニブ投与開始前に他の治験に参加し治験薬の投与を受けた者(他の治験薬が
単回投与の場合はアファチニブ投与開始前 1 カ月以内,他の治験薬が反復投与の場合
はアファチニブ投与開始前 2 カ月以内に他の治験薬の投与を受けた者),または本治験
期間中に受ける予定の者
45. 喫煙者(1 日あたりタバコ 10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 本を超える)
46. 治験期間中,治験実施施設で禁煙することがができない者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.10: 1
対象(続き)
Page 204
試験 1200.86
試験方法の概略(5/6)
47. アルコール依存者(男性の場合,1 日あたりエタノールとして 60 g/日を超える,女性
の場合,1 日あたり 40 g/日を超える)
48. 薬物乱用者,治験責任医師が患者の既往歴および乱用薬物の尿スクリーニング検査結
果を評価し判断する。
49. 両腕部への静脈穿刺が不適当と判断された者(静脈の特定,確保または穿刺が困難で
ある,穿刺中または穿刺後に静脈が裂けやすいなど)
50. 献血を行った者(治験薬投与開始前 4 週間以内に 100 mL 以上の献血を行った者または
治験期間中に行う予定の者)
51. 過去 3 カ月以内に消化管出血の既往歴がある者
52. 過度の身体活動を行った者(治験薬投与開始前 48 時間以内または治験期間中に行う予
定の者)
53. 問題となる電解質異常を含む臨床的に問題となる臨床検査値異常(Child Pugh 分類に
一致した肝機能検査異常または Child-Pugh 分類基準に一致した臨床検査値の変動を除
く)が認められた者
54. 血清アルブミン値が 20 g/L 未満の者
55. ヘモグロビン値が 8 g/dL 未満の者
56. 治験実施施設の食事療法を遵守できない者
57. 治験実施計画書の要件,指示および制限事項を理解および遵守することができない者
本治験に特有な除外基準:
58. 強力な P-糖蛋白阻害剤または強力な P-糖蛋白誘導剤を服用している者
59. 臨床的に問題となる皮膚疾患,乾癬または中等度/重度のざ瘡の既往歴または合併症
を有する者
60. 間質性肺疾患の既往歴または合併症を有する者
61. アファチニブ投与後の最初の 3 カ月間にわたり,医学的に適切な避妊法を使用する意
思のない男性。男性被験者における適切な避妊法とは,禁欲,精管切除(治験薬投与
開始 1 年以上前に行われていなければならない),バリア法またはその他の医学的に認
められた避妊法などである。
試験薬剤
アファチニブ錠(30 mg,50 mg フィルムコート錠)
目標症例数
目標症例数:
登録症例 38 名(A 群:3~8 名,B 群:0~14 名,C 群および D 群:0~16 名)
実施症例数:
登録症例 35 名
A 群:登録症例/投与症例/解析症例(主要評価項目)8 名
B 群:登録症例/投与症例/解析症例(主要評価項目)11 名(B1 群:3 名,B2 群:8 名)
C 群(A 群と対応):登録症例/投与症例/解析症例(主要評価項目)8 名
D 群(B2 群と対応):登録症例/投与症例/解析症例(主要評価項目)8 名
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試験 1200.86
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.10: 1
試験方法の概略(6/6)
投与方法
投与方法:
投与期間
30 mgまたは50 mgを単回経口投与,一晩絶食後の朝に240 mLの水と一緒に服用。
投与期間:
Day 1に単回投与。
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
臨床薬理評価項目:
評価基準
主要評価項目:アファチニブの AUC0-∞,Cmax
副次評価項目:アファチニブの AUC0-tz
その他の薬物動態パラメータ:アファチニブの%AUCtz-∞ ,tmax ,λz ,t1/2 ,MRTpo ,CL/F,
Vz/F,Aet1-t2,fet1-t2,CLR,t1-t2 および血漿蛋白結合率
安全性評価項目:
身体所見,血圧,脈拍数,12 誘導心電図,臨床検査値,有害事象(CTCAE 第 3.0 版に従っ
て評価した),および全般的忍容性の評価
解析方法
信頼区間,分散分析(ANOVA),記述統計
治験責任医師
治験実施施設
治験実施期間
(ドイツ)
20
年
月~20
年
月
Page 206
試験 1200.86
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
スケジュール
表 3.10: 2
11
x
スコ ア
Child Pugh
x
6
x
x
妊娠検査
5
x
x
血漿蛋白結合率測定用採血
2)
3)
x
x
4
1)
スクリーニング検査 1
実施医療機関への入院
誘 導心 電図
12
4
10:00
6:00
7:00
7:30
バイタルサイン (血圧,脈
泊数) 4
3
-22:00
-2:00
-1:00
-0:30
実施内容
3
2
時刻
[h:min
]
臨床検査
-28~-2
-1
1
時点
[h:min
]
アファチニブの薬物動態用
採尿 2
1
2
Day
アファチニブの薬物動態用
採血
Visit
検査・観察スケジュール
x
x
x
x
x
x
アファチニブ投与開始の
10 時間以上前より絶食
0:00
8:00
0:30
1:00
2:00
3:00
8:30
9:00
10:00
11:00
4:00
12:00
5:00
6:00
7:00
13:00
14:00
15:00
8:00
16:00
9:00
10:00
17:00
18:00
12:00
20:00
24:00
8:00
通常の朝食 7
28:00
31:00
34:00
36:00
12:00
15:00
18:00
20:00
昼食
軽食
夕食
▼
x
x
x
x
昼食
軽食
7
x
x
x
x
7
x
x
夕食
x
x
x
3
48:00
8:00
通常の朝食 7 ; 実施医療機
関からの退院 8
4
5
6
7
8
72:00
96:00
120:00
144:00
168:00
8:00
8:00
8:00
8:00
8:00
外来通院
外来通院
外来通院
外来通院
外来通院
11
240:00
8:00
治験終了時検査
10
x
x
x
x
x
x
x
x
│
│
│
│
▲
▼
│
│
│
▲
▼
│
│
▲
▼
▲
▼
│
│
│
│
▲
▼
│
▲
x9
x
x
x
x
x
x
x9
x9
x
x
電話確認: 安全性の追跡
29
調査
スクリーニング検査はアファチニブ初回投与の 2~28 日前に実施し,以下の項目を含めた。被験者情報,同意説明,
被験者背景(身長/体重測定を含む),喫煙歴/飲酒歴,重要な既往歴,併用薬,選択基準/除外基準の確認,バイタ
ルサイン,12 誘導心電図,臨床検査,身体所見,クレアチニンクリアランス(Cockcroft-Gault 式による),肝障害患者
については,さらに肝機能の既往歴の再評価およびスクリーニング時の Child Pugh 分類評価
アファチニブの薬物動態用採尿は,0~4,4~8,8~12,12~24,24~48 および 48~72 時間に実施した。
生化学検査,血液学的検査,凝固検査,尿検査,およびスクリーニング時のみ薬物およびウイルス検査(HBV,HCV,
HIV)を実施した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
4)
5)
6)
7)
8)
9)
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試験 1200.86
5 分臥位安静後に実施した。
血漿蛋白結合率測定用採血は 15 mL を採血し,4.9 mL ずつ 3 本に分けた。
スクリーニング時,Day -1 および治験終了時に実施した。
当該時点で実施すべきすべての項目を終了後に実施した。
すべての被験者および患者は治験薬投与の 48 時間後に退院した。
治験薬投与 24 時間後,48 時間後,120 時間後に実施した。血液学的検査,酵素,基質(ビリルビン,クレアチニン,
コリンエステラーゼ),電解質も測定した。
10) 治験終了時検査は Day 11 に実施した(薬物動態用最終採血時点)。身体所見,体重,バイタルサイン,心電図,臨床
検査,妊娠検査(女性被験者の場合),併用薬,有害事象,忍容性の確認を含んだ。
11) 肝障害患者のみ。
引用元:CTD 5.3.3.2-11(U -1171),Table 9.5.8: 1
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試験 1200.86
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
試験結果
試験結果の概略を表 3.10: 3 に示す。
表 3.10: 3
試験結果の概略(1/4)
有効性/臨床
本治験に登録した 35 名すべての被験者がアファチニブの投与を受け,予定された観察期
薬理試験の結
間を完了した。全被験者から得られたデータで主要評価項目を解析した。治験の中止と
果:
なった被験者はいなかった。被験者 35 名のうち,25 名(71.4%)が男性,10 名(28.6%)
が女性であった。すべての被験者が白人で,平均年齢は 55.3 歳(範囲:37~72 歳) で
あった。
アファチニブ 50 mg の単回経口投与後,AUC0-∞および Cmax の幾何平均値で示した曝露量
は,軽度肝障害を有する患者(A 群)と健康対照被験者(C 群)で同程度であった。軽
度肝障害を有する患者では健康対照被験者よりも個体間変動が大きかった。ばらつきを
考慮すると,他の薬物動態パラメータはこれらの群の間でほとんど変わらないと考えら
れた(下表参照)。
軽度肝障害を有する患者と健康対照被験者におけるアファチニブの薬物動態パラメータ
Parameter
AUC0-∞
AUC0-tz
Cmax
tmax1
Unit
[ng·h/mL]
[ng·h/mL]
[ng/mL]
[h]
t1/2
MRTpo
CL/F
Vz/F
fe0-72
CLR,0-72
[h]
[h]
[mL/min]
[L]
[%]
[mL/min]
1)中央値および範囲
軽度肝障害を有する
患者(N=8)
gMean
gCV [%]
886
53.7
842
50.8
33.7
51.7
5.00
0.500 to
8.00
74.9
47.6
61.2
32.9
941
53.7
6100
51.6
2.58
40.5
32.7
37.6
健康対照被験者
(N=8)
gMean
gCV [%]
956
22.7
930
22.5
30.7
33.7
5.00
3.00 to 7.00
60.3
52.1
872
4550
2.43
27.2
14.9
10.1
22.7
27.3
14.3
26.4
Page 209
試験 1200.86
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.10: 3
試験結果の概略(2/4)
有効性/臨床
同様に,アファチニブ 50 mg の単回投与後,中等度肝障害を有する患者(B2 群)と健康
薬理試験の結
対照被験者(D 群)を比較したところ,AUC0-∞と Cmax の幾何平均値で示した曝露量はこ
果:(続き)
れらの群の間で同程度であった。いずれの群の個体間変動も同程度であった。tmax にわず
かな違いがみられたが,その他の薬物動態パラメータは,中等度肝障害を有する患者と健
康対照被験者間で大きな違いはなかった(下表参照)。
中等度肝障害を有する患者と健康対照被験者におけるアファチニブの
薬物動態パラメータ
中等度肝障害を有する
健康対照被験者
患者(N=8)
(N=8)
Parameter
Unit
gMean
gCV [%]
gMean
gCV [%]
AUC0-∞
[ng·h/mL]
934
31.0
985
32.3
AUC0-tz
[ng·h/mL]
904
31.4
956
33.3
Cmax
[ng/mL]
39.5
40.1
31.1
46.0
[h]
4.00
0.500 to
7.50
5.00 to 9.00
tmax1
5.00
t1/2
[h]
64.3
13.1
59.9
28.5
MRTpo
[h]
53.7
11.3
51.2
19.4
CL/F
[mL/min]
892
31.0
846
32.3
Vz/F
[L]
4960
41.3
4390
51.2
[%]
2.07
47.7
2.00
26.6
fe0-72
CLR,0-72
[mL/min]
24.1
71.0
21.5
32.8
1)中央値および範囲
軽度または中等度の肝障害を有する患者と健康対照被験者にアファチニブ 50 mg 単回投
与した後の曝露量を統計学的に比較したところ,同程度であることが示された。健康対照
被験者(C 群)に対する軽度肝障害を有する患者(A 群)の AUC0-∞と Cmax の幾何平均値
の比はそれぞれ 92.6%と 109.5%,健康対照被験者(D 群)に対する中等度肝障害を有す
る患者(B2 群)の AUC0-∞と Cmax の幾何平均値の比はそれぞれ 94.9%と 126.9%であった。
全パラメータにおいて,90%信頼区間は 100%を含んでいた(下表参照)。
軽度または中等度の肝障害を有する患者および健康対照被験者における曝露量
90%信頼区間
(%)
AUC0-∞
調整幾何平均値
の比(%)
(軽度肝障害患者
/健康被験者)
92.6
AUC0-tz
90.6
66.9 to 122.7
94.5
109.5
82.7 to 144.9
126.9
Cmax
68.0 to 126.3
調整幾何平均値
の比(%)
(中等度肝障害患者
/健康被験者)
94.9
90%信頼区
間(%)
72.3 to
124.5
71.6 to
124.8
86.0 to
187.2
Page 210
試験 1200.86
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.10: 3
試験結果の概略(3/4)
安全性の結果: 被験者 35 名のうちの 32 名にアファチニブ 50 mg を,3 名にアファチニブ 30 mg をそれ
ぞれ予定どおり単回投与した。
全被験者 35 名のうち,6 名(17.1%)において有害事象が認められた。またすべての被
験者で,最も高い頻度で認められた有害事象は,器官別大分類別でみると胃腸障害で,
35 名のうちの 3 名(8.6%)に認められた。2 名以上に認められた有害事象(基本語)は
なかった。被験者 35 名のうちの 3 名(8.6%)に認められた有害事象(grade 1 の下痢,
grade 2 の頭痛および悪心,grade 3 のリパーゼ増加)は,治験責任医師により治験薬と
の因果関係が否定できないと判断された。患者 3(軽度肝障害)において grade 3 のリパ
ーゼ増加が認められた以外に,患者 14(中等度肝障害)において grade 3 の高リパーゼ
血症(治験薬との因果関係はないと判断された)が認められたため,被験者 35 名のう
ち,合計 2 名(5.7%)に grade 3 の有害事象が発現したことになる。grade 4 の有害事象
は認められなかった(下表参照)。死亡またはその他の重篤な有害事象は認められなか
った。有害事象によって本治験を中止した被験者は認められず,その他の重要な有害事
象も認められなかった。すべての有害事象が治験終了時までに回復した。
全治療群における有害事象全体の概要
No. of subjects
With AE
With
drug-related
AE1
CTCAE grade
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Group A
N (%)
8 (100.0)
3 (37.5)
3 (37.5)
Group B1
N (%)
3 (100.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
Group B2
N (%)
8 (100.0)
1 (12.5)
0 (0.0)
Group C
N (%)
8 (100.0)
1 (12.5)
0 (0.0)
Group D
N (%)
8 (100.0)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (12.5)
1 (12.5)
1 (12.5)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (33.3)
0 (0.0)
1 (12.5)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (12.5)
0 (0.0)
0
0
0
(0.0)
(0.0)
(0.0)
Total
N (%)
35 (100.0)
6 (17.1)
3 (8.6)
1
3
2
(2.9)
(8.6)
(5.7)
1)治験責任医師によって判断された。
患者 3(軽度肝障害)のスクリーニング時のリパーゼ値およびアミラーゼ値は正常であ
ったが,アファチニブ投与 24 時間後にはそれぞれ 212 U/L(基準値上限の 2.9 倍)と 122
U/L(基準値上限の 1.2 倍)に増加した。白血球数,AST 値,ALT 値およびビリルビン
値は正常であった。γ-グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)値がやや上昇したが,ス
クリーニング時にも上昇が認められていた。膵炎の徴候や症状は認められなかった。ア
ミラーゼ値とリパーゼ値は,5 日後の臨床検査時には基準値範囲内まで回復し,投与後
10 日間は基準値範囲内の値を維持した。腹部超音波検査により,スラッジ現象を伴う胆
嚢結石症が認められ,外部顧問の胃腸科専門医は膵酵素上昇が原因である可能性が最も
高いと判断した。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 3.10: 3
Page 211
試験 1200.86
試験結果の概略(4/4)
安全性の結果: 患者 14(中等度肝障害)のリパーゼ値は,スクリーニング時に 91 U/L(基準値上限の 1.2
(続き)
倍)とやや上昇がみられたが,Day 10 には 212 U/L(基準値上限の 2.9 倍)に増加した。
スクリーニング時には正常であったアミラーゼ値も 137 U/L(基準値上限の 1.4 倍)に増
加した。白血球数,AST 値,ALT 値およびビリルビン値は正常範囲内であった。GGT 値
がやや上昇したが,スクリーニング時にも上昇が認められていた。膵炎の徴候や症状は認
められなかった。リパーゼ値は Day 14 の追加の臨床検査時には投与前の数値に戻ってい
た。
臨床検査値の評価では,いずれのパラメータにも問題となる平均変化量は認められなかっ
た。個々の被験者においては,grade の上昇が認められることもあった。ベースライン値
と投与終了時の値を比較した結果,患者 14 のリパーゼ値(上述),治験責任医師によって
臨床的に重要ではないと判断された被験者 4 に認められたナトリウム値の低下,およびそ
の後行われた測定で基準値に戻っていた被験者 27 に認められたカリウム値の低下を除
き,臨床検査値においてベースライン時の grade 0 または grade 1 から grade 3 以上への変
化は認められなかった。
バイタルサインの評価では,いずれの群においても,収縮期血圧,拡張期血圧または脈拍
数に顕著な平均変化量は認められなかった。個々の被験者において投与期間中にバイタル
サインに重要な変化は認められなかった。治験責任医師は,アファチニブ投与における忍
容性は,35 名すべての被験者において良好であると評価した。
結論:
軽度または中等度の肝障害を有する患者と対応させた(釣合った)健康被験者のアファチ
ニブ 50 mg 単回投与後の曝露に臨床的に問題となるような違いは認められなかった。
本治験において,アファチニブ 50 mg の単回投与は,肝機能の状態にかかわらず全被験者
にとって安全であると考えられた。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
4.
外因性要因を検討した PK 試験報告書
4.1
外因性要因を検討した PK 試験 1200.79
Page 212
試験 1200.79
(資料番号 5.3.3.4-1)
試験方法
試験方法の概略を表 4.1: 1 に示す。
表 4.1: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
P-糖蛋白およびチトクロム P450 3A4(CYP3A4)阻害剤であるリトナビルがアファチニブ
(BIBW 2992)の薬物動態に及ぼす影響を検討する。
試験の種類
非盲検,ランダム化,2 元配置クロスオーバー
対象
対象疾患
健康成人男性
選択基準
1.
合併症および既往歴,身体所見,バイタルサイン(血圧,脈拍数),12 誘導心電図お
よび臨床検査により,健康と判断される男性
2.
年齢が 21 歳以上かつ 55 歳以下の者
3.
肥満度指数(BMI)が 18.5 kg/m2 以上かつ 29.9 kg/m2 以下の者
4.
医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)および当該地域の要件に従って,試験登録前
に文書による同意が得られた者
除外基準
1.
診察(血圧,脈拍数および心電図を含む)により,基準値から逸脱し,かつ臨床的に
問題となる所見が認められた者
2.
臨床的に問題となる合併症を有する者
3.
胃腸障害,肝障害,腎障害,呼吸器系障害,心血管障害,代謝障害,免疫系障害また
は内分泌障害を有する者
4.
消化管系の手術歴(虫垂切除を除く)を有する者
5.
中枢神経系疾患(てんかんなど),もしくは精神障害または神経系障害を有する者
6.
臨床的に問題となる起立性低血圧,失神発作または黒くらみの既往歴を有する者
7.
慢性または臨床的に問題となる急性感染症を有する者(HIV など)
8.
臨床的に問題となるアレルギー/過敏症(治験薬またはその添加物に対するアレルギ
ーを含む)の既往歴がある者
9.
治験薬投与開始前 1 カ月以内または本治験期間中に半減期の長い(24 時間を超える)
薬剤を使用したまたは使用する予定のある者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 4.1: 1
対象(続き)
Page 213
試験 1200.79
試験方法の概略(2/3)
10.
治験薬投与開始前 14 日以内または本治験期間中に何らかの薬剤(漢方薬,ビタミン
剤,栄養補助食品を含む)を使用したまたは使用する予定のある者
11.
治験薬投与開始前 2 カ月以内他の治験薬を用いた試験に参加した者または本治験期
間中に参加予定のある者
12.
喫煙者(1 日の喫煙量がタバコ 10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 本を超える)
13.
実施医療機関での入院期間中(各治験薬投与時の 12 時間前から 25 時間後まで),禁
煙することができない者
14.
アルコール依存者(1 日あたりエタノールとして 30 g/日を超える)
15.
薬物乱用者
16.
治験薬投与前 4 週間以内に 100 mL を超える献血を行った者または本治験期間中に献
血する予定のある者
17.
治験薬投与前 1 週間以内に過度の身体活動を行った者または本治験期間中に過度の
身体活動を行う予定のある者
18.
臨床検査で臨床的に問題となる基準値外の値が認められた者
19.
実施医療機関の食事規定を遵守できない者
20.
ベースライン時に顕著な QT/QTc 間隔延長(QTc 間隔が繰り返し 450 ms を超えるな
ど)が認められる者
21.
トルサード・ド・ポアントの危険因子の既往歴(心不全,低カリウム血症,QT 延長
症候群の家族歴など)を有する者
22.
臨床的に問題となる皮膚疾患,乾癬,または中等度/重度のざ瘡の既往歴を有する者
23.
間質性肺疾患の既往歴を有する者または合併している者
24.
アファチニブ投与後の最初の 3 カ月間にわたり,医学的に適切な避妊法を使用する意
思のない者。男性被験者における適切な避妊法とは,禁欲,治験薬投与の 1 年以上前
に施行された精管切除術,バリア避妊法,またはその他の医学的に認められた避妊法
などである。
試験薬剤
アファチニブ錠(20 mg フィルムコート錠)
リトナビル(100 mg ソフトゼラチンカプセル,Norvir®)
目標症例数
22 名(登録症例数:22 名)
投与方法
被験薬投与方法:リトナビル 200 mg を 1 日 2 回 3 日間反復経口投与とアファチニブ 20 mg
投与期間
単回経口投与(2 日目朝に投与)の併用(以下,アファチニブ + リトナビル併用投与)
対照薬投与方法:アファチニブ 20 mg 単回経口投与(以下,アファチニブ単独投与)
各投与期の間には,少なくとも 21 日間のウォッシュアウト期間を設けた。
観察項目
観察時期
スケジュールの項を参照
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 4.1: 1
Page 214
試験 1200.79
試験方法の概略(3/3)
評価項目
主要評価項目:
評価基準
1) 薬物動態:AUC0-∞,AUC0-tz,Cmax
副次評価項目
1) 薬物動態:AUC0-24,%AUCtz-∞,tmax,λz,t1/2,MRTpo,CL/F,Vz/F
2) 安全性:身体所見,バイタルサイン(血圧,脈拍数),12 誘導心電図,臨床検査,有害
事象,全般的忍容性
解析方法
薬物動態の解析:
AUC0-∞ ,AUC0-tz および Cmax について,幾何平均値の比とその両側 90%信頼区間(CI)を
算出した。投与順序,被験者(順序内),時期および薬剤を含むモデルを用いた対数変換パ
ラメータに対する分散分析(ANOVA)を行った。その他のパラメータについて,記述統計
量を算出した。
安全性の解析:
有害事象は様々な要約表を用いて評価した。臨床検査値はベースラインからの変化量と基
準域からの変化率の要約表を用いて評価した。バイタルサイン(血圧および脈拍数),心電
図および忍容性についても評価した。
治験責任医師
治験実施施設
治験実施期間
(ドイツ)
20
年
月~20
年
月
Page 215
試験 1200.79
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
スケジュール
表 4.1: 2
検査・観察スケジュール(被験薬投与法: アファチニブ + リトナビル併用投与)
1
2
[h:min]
-26:00
-25:30
-25:00
-21:00
-13:00
-02:00
-01:30
-01:00
-00:15
00:00
00:30
01:00
02:00
03:00
04:00
05:00
06:00
07:00
09:00
11:00
12:00
22:30
23:00
24:00
27:00
30:00
33:00
35:00
35:30
48:00
72:00
96:00
120:00
07:00
07:30
08:00
12:00
20:00
07:00
07:30
08:00
08:45
09:00
09:30
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
18:00
20:00
21:00
07:30
08:00
09:00
12:00
15:00
18:00
20:00
20:30
09:00
09:00
09:00
09:00
実施内容
同意説明,
スクリーニング検査 a)
実施医療機関への入院
軽い朝食の開始
リトナビル 200 mg 投与
昼食,実施医療機関からの退院
外来通院,リトナビル 200 mg 投与
実施医療機関への入院
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
リトナビル 200 mg 投与
x
x
アファチニブ 20 mg 投与
x
x
x
x
x
x
x
x
x
昼食
軽食(任意)
夕食
リトナビル 200 mg 投与
x
x
軽い朝食
リトナビル 200 mg 投与
x
x
有害事象/
併用療 法の記録
2/3
[h:min]
バイタルサイン
(血圧,脈拍数)
-21~
-2
-1
時刻
12
誘導 心電図
1
時点
リトナビルの薬
物動態検討用採血
Day
アファチニブの薬
物動態検討用採血
Visit
臨床検査
(1/2)
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
▼
x
x
昼食
軽食(任意)
夕食
x
x
リトナビル 200 mg 投与
実施医療機関からの退院
3
x
x
x
外来通院
4
x
x
外来通院
5
x
外来通院
6
x
外来通院 c)
4
x
x
6~20
最終投与期の後の治験終了時検査 b) x
a) スクリーニング検査はアファチニブ初回投与の 2~21 日前に実施した。スクリーニングには,被験者情報,
同意取得,人口統計学的特性(体重および身長の測定を含む),喫煙歴,飲酒歴,臨床的に問題となる既往
歴/合併症,併用薬,選択基準/除外基準の確認,身体所見,バイタルサイン,心電図および臨床検査(薬
物およびウイルス検査を含む)を含めた。
b) 治験終了時検査は最後の薬物動態検討用採血後 14 日以内に実施した。
c) 各投与期の終了時に全般的忍容性を評価した。
注)治験薬の投与は,検体採取と必要な追加の臨床観察ができるよう,次の被験者の投与との間に適切な時間
間隔をおいて実施した。表に示した時刻はおよその時刻を示す。薬物動態用の採血は優先して行った。同
じ時刻が指示されている場合,食事は予定された手順(たとえば薬物動態用の採血)の終了後に提供した。
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試験 1200.79
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 4.1: 2
-01:00
-00:15
00:00
00:30
01:00
02:00
03:00
04:00
05:00
06:00
07:00
09:00
12:00
22:30
24:00
24:30
35:00
48:00
72:00
96:00
120:00
08:00
08:45
09:00
09:30
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
18:00
21:00
07:30
09:00
09:30
20:00
09:00
09:00
09:00
09:00
同意説明,
スクリーニング検査 a)
実施医療機関への入院
x
x
x
x
x
x
x
x
x
アファチニブ 20 mg 投与
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
昼食
軽食(任意)
夕食
軽い朝食
x
x
有害事象/併用療
法の記録
実施内容
[h:min] [h:min]
バイタルサイン
(血圧,脈拍数)
2
時刻
12
誘導 心電図
2/3
-21~
-2
1
時点
アファチニブの薬
物動態検討用採血
1
Day
臨床検査
Visit
検査・観察スケジュール(対照投与法:アファチニブ単独投与)(2/2)
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
│
▼
実施医療機関からの退院
x
外来通院
3
x
x
外来通院
4
x
x
外来通院
5
x
外来通院
6
x
外来通院 c)
4
x
x
x
6~20
最終投与期の後の治験終了時検査 b)
a) スクリーニング検査はアファチニブ初回投与の 2~21 日前に実施した。スクリーニングには,被験
者情報,同意取得,人口統計学的特性(体重および身長の測定を含む),喫煙歴/飲酒歴,臨床的に
問題となる既往歴/合併症,併用薬,選択基準/除外基準の確認,身体所見,バイタルサイン,心
電図および臨床検査(薬物およびウイルス検査を含む)を含めた。
b) 治験終了時検査は最後の薬物動態検討用採血後 14 日以内に実施した。
c) 各投与期の終了時に全般的忍容性を評価した。
注) 治験薬の投与は,検体採取と必要な追加の臨床観察ができるよう,次の被験者の投与との間に適切
な時間間隔をおいて実施した。表に示した時刻はおよその時刻を示す。薬物動態用の採血は優先し
て行った。同じ時刻が指示されている場合,食事は予定された手順(たとえば薬物動態用の採血)
の終了後に提供した。
引用元:CTD 5.3.3.4-1(U -1163),Table 9.5: 1
治験対象
被験者の内訳
22 名の健康成人男性が本治験に参加した。
「アファチニブ + リトナビル併用投与/アファチニ
ブ単独投与」の投与順および「アファチニブ単独投与/アファチニブ + リトナビル併用投与」
の投与順にそれぞれ 11 名が割付けられた。すべての被験者が治験実施計画書に従って投与を受
け,治験を完了した。治験を中止した被験者はなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 217
試験 1200.79
解析対象集団
Treated set には,治験薬が処方され,少なくとも 1 回の服薬が記録されているすべての被験者
を含めた。安全性の解析は treated set を対象に行った。
薬物動態解析対象集団には treated set のうち,少なくとも 1 つの主要評価項目において少なく
とも 1 回の観察が行われ,かつ,相対バイオアベイラビリティの評価に関して治験実施計画書
からの重要な逸脱がなく,治験実施計画書に従って治験を完了したすべての被験者を含めた。
薬物動態の解析は薬物動態解析集団を対象に行った。
登録された被験者 22 名全員を treated set および薬物動態解析対象集団に含めた。
被験者背景
本治験に参加した 22 名の被験者背景を表 4.1: 3 に示す。
本治験に参加した 22 名全員が白人男性であった。平均年齢(± SD)は 38.2(± 8.8)歳,年齢
範囲は 21~49 歳であった。平均体重(± SD)は 82.5(± 9.4)kg,平均 BMI(± SD)は 25.59
(± 2.07) kg/m²であった。4 名(18.2%)が喫煙者であったが,1 日当たりの喫煙量はタバコ
10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 回を超えなかった。13 名(59.1%)は非喫煙者,5 名(22.7%)
は元喫煙者であった。6 名は飲酒せず,16 名は飲酒するが治験参加の妨げになるほどではなか
った。投与順が異なる 2 つの群において,被験者背景に大きな違いは認められなかった。
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試験 1200.79
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 4.1: 3
被験者背景
Number of subjects
Gender [N (%)]
Male
Female
Age [years]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
Race [N (%)]
Amer.Ind./Alaska Nat
Asian
Black/African Amer.
Hawaiian/Pacif. Isle
White
Height [cm]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
Weight [kg]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
Body mass index [kg/m2]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
Body surface area [m2]
N
Mean
SD
Min
Median
Max
Smoking status [N (%)]
Never smoked
Ex-smoker
Currently smokes
Alcohol status [N (%)]
Non drinker
Drinks - no interf.
Drinks - poss.interf
引用元:CTD 5.3.3.4-1(U
Afatinib +ritonavir /
Afatinib
11
(100.0)
11
0
(100.0)
(0.0)
11
36.7
8.5
26
41.0
48
0
0
0
0
11
Afatinib / Afatinib
+ ritonavir
11
(100.0)
11
0
(100.0)
(0.0)
11
39.7
9.2
21
44.0
49
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(100.0)
0
0
0
0
11
Total
22
(100.0)
22
0
(100.0)
(0.0)
22
38.2
8.8
21
41.5
49
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(100.0)
0
0
0
0
22
11
179.4
5.5
167
179.0
187
11
179.5
6.8
171
178.0
194
22
179.4
6.0
167
179.0
194
11
79.8
8.0
71
75.0
92
11
85.2
10.4
72
82.0
107
22
82.5
9.4
71
80.5
107
11
24.81
2.14
21.2
24.80
27.5
11
26.37
1.76
24.1
26.50
29.1
22
25.59
2.07
21.2
26.10
29.1
11
1.988
0.113
1.84
1.930
2.17
11
2.046
0.156
1.84
2.000
2.39
22
2.017
0.136
1.84
1.995
2.39
7
1
3
(63.6)
(9.1)
(27.3)
4
(36.4)
7
(63.6)
0
(0.0)
-1163),Table 15.1.4: 1
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(0.0)
(100.0)
6
4
1
(54.5)
(36.4)
(9.1)
13
5
4
(59.1)
(22.7)
(18.2)
2
9
0
(18.2)
(81.8)
(0.0)
6
16
0
(27.3)
(72.7)
(0.0)
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
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試験 1200.79
薬物動態
すべての被験者が治験実施計画書に従って治験を完了し,薬物動態の解析対象となった。
健康成人男性を対象にアファチニブ 20 mg を単独投与したとき,またはリトナビル 200 mg と
併用投与したときのアファチニブ血漿中濃度(幾何平均値)-時間推移を図 4.1: 1 に示す。また,
アファチニブの薬物動態パラメータを表 4.1: 4 に示す。さらに Cmax,AUC0-∞および AUC0-tz に
ついて,調整幾何平均値の比とそれらの 90%信頼区間ならびに幾何変動係数(gCV)を表 4.1: 5
に示す。
試験投与のリトナビル 200 mg 1 日 2 回 3 日間投与において,Day 1 の投与 2 時間後のリトナビ
ル血漿中濃度の幾何平均値は 3900 ng/mL であり,P-糖蛋白および CYP3A4 を阻害するのに有効
な濃度であった。アファチニブの吸収速度および吸収量はリトナビルとの併用により増加した。
アファチニブ 20 mg を単独投与したとき,アファチニブの AUC0-∞および AUC0-tz の幾何平均値
は,それぞれ 165 ng·h/mL および 153 ng·h/mL であった。Cmax の幾何平均値は 7.71 ng/mL であ
り,tmax の中央値は 4.00 時間,範囲は 0.500~5.00 時間であった。
リトナビルと併用投与したとき,アファチニブの AUC0-∞ および AUC0-tz の幾何平均値は,
243 ng·h/mL および 228 ng·h/mL とそれぞれ 47.6%および 49.0%増加した。また,Cmax の幾何平
均値は 10.7 ng/mL と 38.5%増加した。tmax の中央値は 4.00 時間と同じであった(範囲:3.98~
5.00 時間)。
アファチニブの血漿中濃度-時間推移は,分布相および消失相とも,リトナビル併用の有無にか
かわらず同様の減少を示し,アファチニブの消失半減期(t1/2)に変化はみられなかった(アフ
ァチニブ単独投与:35.9 時間,リトナビル併用:34.1 時間)。
Page 220
試験 1200.79
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
引用元:CTD 5.3.3.4-1(U
図 4.1: 1
-1163),Figure 11.5.2.1: 3
健康成人男性を対象にアファチニブ 20 mg を単独投与したときまたはリト
ナビル 200 mg と併用投与したときのアファチニブ血漿中濃度(幾何平均値)
-時間推移
表 4.1: 4
アファチニブの薬物動態パラメータの比較
Parameter
Afatinib + ritonavir
(N=22)
gMean
gCV [%]
128
30.3
AUC0-24 [ng·h/mL]
AUC0-∞ [ng·h/mL]
243
26.0
AUC0-tz [ng·h/mL]
228
27.1
5.61
39.3
%AUCtz-∞ [%]
10.7
30.0
Cmax [ng/mL]
tmaxa) [h]
4.00
3.98 - 5.00
34.1
16.8
t1/2 [h]
MRTpo [h]
37.6
16.1
CL/F [mL/min]
1370
26.0
Vz/F [L]
4050
35.5
a)tmax については中央値および範囲(最小値–最大値)を示す。
引用元:CTD 5.3.3.4-1(U
-1163),Table 11.5.2.2: 1
gMean
85.6
165
153
6.21
7.71
4.00
35.9
39.3
2030
6290
Afatinib alone
(N=22)
gCV [%]
43.7
37.9
39.7
46.3
47.4
0.500 - 5.00
25.1
20.8
37.9
54.8
Page 221
試験 1200.79
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 4.1: 5
アファチニブ 20 mg を単独投与したときまたはリトナビル 200 mg と併用投
与したときのアファチニブの相対バイオアベイラビリティ
Parameter
Afatinib +
Afatinib
Adjusted
ritonavir
alone
gMean ratio
(test)
(reference)
(test/reference)
gMean
gMean
[%]
242.9
164.6
147.6
AUC0-∞ [ng·h/mL]
AUC0-tz [ng·h/mL]
228.1
153.1
149.0
10.7
7.7
138.5
Cmax [ng/mL]
引用元:CTD 5.3.3.4-1(U -1163),Table 11.5.2.3: 1
Two-sided
Intra-individual
90% confidence interval
gCV[%]
Lower limit Upper limit
[%]
[%]
133.7
162.9
19.2
134.5
165.1
19.9
120.6
158.9
27.0
安全性
忍容性
被験者 22 名全員において,両投与期とも全般的忍容性は良好と評価された。
有害事象(MedDRA Version
を使用)
治験実施計画書に従い,各被験者における総投与量は,アファチニブ 40 mg,リトナビル 1200
mg であった。
治験期間中,有害事象は全体で 10 名(45.5%)に認められた。内訳はアファチニブ単独投与期
で 6 名(27.3%),アファチニブ+リトナビル併用投与期で 7 名(31.8%)であった。全体で最も
発現頻度が高かった有害事象は下痢(4 名)であり,次いで頭痛(3 名),鼻炎(2 名),口内乾
燥,鼻咽頭炎および片頭痛(各 1 名)であった。治験責任医師により治験薬との因果関係が否
定できないと判断された有害事象は,アファチニブ+リトナビル併用投与期で 5 名に報告され
(下痢 4 名,口内乾燥 1 名),アファチニブ単独投与期では報告されなかった。いずれの有害事
象も軽度または中等度であり,処置を必要とせず消失した。
Page 222
試験 1200.79
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 4.1: 6
有害事象の一覧
Treatment
AE [MedDRA
Actual treatment at
preferred term]
onset of the AE
Afatinib
Nasopharyngitis
Wash-out period
(鼻咽頭炎)
Wash-out period
Rhinitis(鼻炎)
Wash-out period
Rhinitis(鼻炎)
Afatinib
Headache(頭痛)
Afatinib
Headache(頭痛)
Migraine
Afatinib
(片頭痛)
Afatinib +
Afatinib + ritonavir
Headache(頭痛)
ritonavir
Afatinib + ritonavir
Headache(頭痛)
Afatinib + ritonavir
Diarrhoea(下痢)
Afatinib + ritonavir
Diarrhoea(下痢)
Afatinib + ritonavir
Diarrhoea(下痢)
Afatinib + ritonavir
Diarrhoea(下痢)
Dry mouth(口内乾燥)Afatinib + ritonavir
1)各投与期の初回投与時点を起点とした。
2)治験責任医師の判定に基づく治験薬との因果関係
引用元:CTD 5.3.3.4-1(U -1163),Table 12.2.2: 1
Subject Age Start hour1- CTCAE DrugOutcome
number [years] Stop hour1 grade
related2
3
46
455-587
1
No Recovered
20
22
9
12
4
38
45
33
49
42
454-600
334-406
7-11
9-12
6-21
1
1
1
2
2
No
No
No
No
No
Recovered
Recovered
Recovered
Recovered
Recovered
4
12
7
10
11
14
3
42
49
48
43
26
44
46
32-72
36-47
29-29
31-31
29-29
5-35
27-71
1
1
1
1
1
2
1
No
No
Yes
Yes
Yes
Yes
Yes
Recovered
Recovered
Recovered
Recovered
Recovered
Recovered
Recovered
死亡
治験期間中,死亡は認められなかった。
重篤な有害事象
治験期間中,重篤な有害事象は認められなかった。
その他の重要な有害事象
治験期間中,その他の重要な有害事象は認められなかった。
臨床検査,バイタルサイン,身体所見および心電図
臨床検査値,バイタルサインおよび心電図において,臨床的に問題となる所見は認められなか
った。
結論
アファチニブ 20 mg をリトナビル 200 mg 1 日 2 回投与と併用したとき,アファチニブの AUC0-∞
はアファチニブ単独投与時と比較して 47.6%(90%信頼区間:133.7%~162.9%),AUC0-tz は 49.0%
(90%信頼区間:134.5%~165.1%),Cmax は 38.5%(90%信頼区間:120.6%~158.9%),それぞ
れ増加した。tmax の中央値はリトナビル併用の有無にかかわらず 4.00 時間であった。アファチ
ニブの分布相および消失相にリトナビル併用の影響はないと考えられた。アファチニブの消失
半減期にも変化はみられなかった。これまでの試験において,アファチニブの in vivo での代謝
への CYP3A4 の寄与は低く,健康被験者での CYP3A4 による N-脱メチル化は定量下限を下回
った。このことから,リトナビル併用時のアファチニブの曝露量の増加は,アファチニブの吸
収相における P-糖蛋白輸送系の阻害によるものと考えられる。
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 223
試験 1200.79
健康被験者におけるアファチニブ 20 mg の単回投与は,アファチニブ 20 mg を単独投与した
ときおよびリトナビルと併用投与したときのいずれにおいても安全であり,忍容性は良好であ
った。リトナビル併用によるアファチニブの曝露量の増加と有害事象との間に明らかな関係は
みられなかった。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
4.2
Page 224
試験 1200.151
外因性要因を検討した PK 試験 1200.151
(資料番号 5.3.3.4-2)
試験方法
試験方法の概略を表 4.2: 1 に示す。
表 4.2: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
P-糖蛋白阻害剤であるリトナビル(200 mg,1 日 2 回,3 日間投与)が,アファチニブ 40 mg
単回投与の薬物動態(PK)に及ぼす影響を評価する。
試験の種類
非盲検,ランダム化,3 元配置クロスオーバー
対象
対象疾患
健康男性
選択基準
1.
合併症および既往歴,身体所見,バイタルサイン(血圧,脈拍数),12 誘導心電図およ
び臨床検査により,健康と判断された男性
2.
年齢が 18 歳以上かつ 55 歳以下の者
3.
肥満度指数(BMI)が 18.5 kg/m2 以上かつ 29.9 kg/m2 以下の者
4.
ICH-GCP ガイドラインおよび各国の要件に従い,治験参加前に文書による同意が得ら
れた者
除外基準
1.
診察(血圧,脈拍数および心電図を含む)により,基準値から逸脱し,かつ臨床的に
問題となる所見が認められた者
2.
臨床的に問題となる合併症の徴候が認められる者
3.
胃腸障害,肝障害,腎障害,呼吸器系障害,心血管障害,代謝障害,免疫系障害また
は内分泌障害を有する者
4.
消化器系の手術歴(虫垂切除を除く)を有する者
5.
中枢神経系疾患(てんかんなど),精神障害または神経系障害を有する者
6.
慢性または臨床的に問題となる急性感染症を有する者
7.
臨床的に問題となる起立性低血圧,失神発作または黒くらみの既往歴を有する者
8.
臨床的に問題となるアレルギー/過敏症(治験薬またはその添加物に対するアレルギ
ーを含む)の既往歴を有する者
9.
臨床上問題となる薬物相互作用の可能性がない場合を除き,治験薬投与前 1 カ月以内
または各治験薬の半減期の 10 倍未満の期間以内に薬剤を服用したまたは服用する予定
のある者
10. 治験薬投与開始前 2 カ月以内に他の治験薬を用いた試験に参加した者または本治験期
間中に参加予定のある者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 4.2: 1
対象(続き)
Page 225
試験 1200.151
試験方法の概略(2/3)
11. 治験開始前 4 週間以内に 100 mL を超える献血をした者
12. 喫煙者(1 日の喫煙量がタバコ 10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 本を超える)
13. アルコール依存者(1 日あたり平均エタノールとして 30 g/日を超える)
14. 薬物乱用者
15. 臨床検査で臨床的に問題となる基準値外の値が認められた者
16. 治験期間中に禁煙することができない者
17. 治験実施医療機関の食事規定を遵守できない者
18. ベースライン時に顕著な QT/QTc 間隔の延長(QTc 間隔が繰り返し 450 ms を超えるな
ど)が認められる者
19. トルサード・ド・ポアントの危険因子の既往歴(心不全,低カリウム血症,または QT
延長症候群の家族歴など)を有する者
20. 治験要件の理解および遵守ができない,または治験参加に問題があるなど,治験責任
医師により治験参加が不適切と判断された者
本治験限定の除外基準
21. 乾癬,中等度または重度のざ瘡などの臨床的に問題となる皮膚疾患の既往歴/合併を
有する者
22. 間質性肺疾患の既往歴を有する者または合併している者
23. アファチニブ投与開始後 3 カ月間にわたり医学的に適切な避妊法を使用する意思のな
い被験者。適切な避妊法は,禁欲,治験薬投与の 1 年以上前に施行された精管切除,
バリア法,その他の医学的に適切な避妊法などである。精管切除または禁欲を実施し
ない被験者での女性パートナーの適切な避妊法とは,子宮内避妊用器具,不妊手術(子
宮切除を含む),ホルモン避妊法(インプラント,注射,経口避妊薬を治験薬初回投与
2 カ月以上前から行う),バリア法(殺精子薬を塗布したペッサリーなどである)の追
加使用である。
試験薬剤
アファチニブ錠(40 mg フィルムコート錠)
リトナビル錠(Norvir®)(100 mg フィルムコート錠)
目標症例数
目標症例数:
登録症例 24 名
実施症例数:
投与 A 期:登録症例/投与症例 23 例,解析症例(主要評価項目)22 名
投与 B 期:登録症例/投与症例 24 例,解析症例(主要評価項目)24 名
投与 C 期:登録症例/投与症例 23 例,解析症例(主要評価項目)22 名
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 4.2: 1
試験方法の概略(3/3)
投与方法
投与方法:
投与期間
対照投与: アファチニブ 40 mg を立位で 240 mL の水とともに経口投与。
試験投与: リトナビル錠(Norvir®)100 mg を 1 日 2 回(400 mg/日)立位で 240 mL の水
とともに経口投与。
投与期間:
投与 A 期:アファチニブ 1 錠,単回投与
投与 B 期:リトナビル錠 2 錠を 1 日 2 回 3 日間,投与 2 日目の最初のリトナビル錠投与時
にリトナビル錠とアファチニブ 1 錠を同時に投与
投与 C 期:リトナビル錠 2 錠を 1 日 2 回 3 日間,投与 2 日目にアファチニブの 1 錠を投与
した 6 時間後に最初のリトナビル錠を投与
ウォッシュアウト期間:アファチニブ投与の間隔が 21 日以上になるように設定する。
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
薬物動態の評価基準:
評価基準
主要評価項目:すべての投与期間でアファチニブの AUC0-∞,AUC0-tz,Cmax
その他の評価項目:すべての投与期間でアファチニブの AUC0-24,%AUCtz-∞,tmax,λz,t1/2,
MRTpo,CL/F,Vz/F,RAUC0-∞, T/R,RAUC0-tz, T/R,RCmax, T/R
安全性の評価項目:身体所見,血圧,脈拍数,12 誘導心電図,臨床検査,有害事象,全般
的忍容性の評価
解析方法
AUC0-∞,AUC0-tz,Cmax は分散分析(ANOVA)を行う前に対数変換した。この分散分析モデ
ルには投与,時期,投与順序,群内被験者の影響を含めた。主要評価項目では 90%信頼区
間を算出し,点推定値および信頼区間を得るために元のスケールに逆変換して幾何平均値
(gMean)の比(試験投与/対照投与)を計算した。
その他のすべての評価項目について,記述統計量を算出した。
治験責任医師
治験実施施設
治験実施期間
(ドイツ)
20
年
月~20
年
月
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スケジュール
表 4.2: 2
検査・観察スケジュール(投与 A 期)
-21~-2
1
2
-1:00
00:00
00:30
01:00
02:00
03:00
04:00
05:00
06:00
07:00
08:00
10:00
11:30
12:00
23:30
24:00
36:00
48:00
72:00
96:00
120:00
時刻
[h:min]
07:00
08:00
08:30
09:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
18:00
19:30
20:00
07:30
08:00
20:00
08:00
08:00
08:00
08:00
実施内容
同意取得,スクリーニング検査 c)
治験実施施設への入院
アファチニブ 40 mg の投与
昼食
軽食(任意)
b)
1
2,
3,
4
時点
[h:min]
臨床検査
Day
アファチニブの
薬物動態用採血
Visit
x
xd)
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
xd)
夕食
x
軽い朝食
退院
来院
来院
来院
来院
来院
治験終了時の検査 c)
3
4
5
6
5
6~15
a) 実際の時計時刻は投与時間によって変更した。
b) [CTD 5.3.3.4-2(U -1170),Section 9.5.2.4]に記載。
c) [CTD 5.3.3.4-2(U -1170),Section 9.5.2.5]に記載。
d) 採血は治験薬投与前に実施した。
x
x
x
x
x
x
x
x
他の手技と同時点に記載されている場合,食事は最後に行った。スクリーニング検査から治験終了時の検査ま
で,有害事象および併用療法を記録した。
引用元:CTD 5.3.3.4-2(U -1170),Table 9.5.8: 1
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表 4.2: 3
検査・観察スケジュール(投与 B および C 期)
-1
1
実施内容
同意取得,スクリーニング検査 c)
x
-24:30
-24:00
-12:30
-12:00
-01:00
07:30
08:00
19:30
20:00
07:00
00:00
08:00
00:30
08:30
x
01:00
09:00
x
02:00
03:00
04:00
05:00
06:00
07:00
08:00
10:00
11:30
12:00
23:30
24:00
35:30
36:00
48:00
72:00
96:00
120:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
18:00
19:30
20:00
07:30
08:00
19:30
20:00
08:00
08:00
08:00
08:00
x
x
x
x
x
x
x
x
x d)
x
x
x
x
x
x
x
x
来院,軽い朝食を開始
リトナビル 200 mg
来院,夕食
来院,リトナビル 200 mg
治験実施施設への入院
アファチニブ 40 mg + リトナビル 200
mgd)
昼食
リトナビル 200 mge,f)
軽食(任意)
夕食
リトナビル 200 mgf)
軽い朝食を開始
リトナビル 200 mgf),退院
2
来院,夕食
リトナビル 200 mgf)
3
来院
4
来院
5
来院
6
来院
4
6~15
治験終了時の検査 c)
a) 実際の時計時刻は投与時間によって変更した。
b) [CTD 5.3.3.4-2(U -1170),Section 9.5.2.4]に記載。
c) [CTD 5.3.3.4-2(U -1170),Section 9.5.2.5]に記載.
d) 投与 B 期のみ。
e) 投与 C 期のみ。
f) 採血の直後にリトナビル服用。
g) 採血は治験薬投与前 10 分以内に行った。
b)
-21~-2
時刻
[h:min]
臨床検査
1
2,
3,
4
時点
[h:min]
リトナビルの
薬物動態用採血
Day
アファチニブの
薬物動態用採血
Visit
x
xg)
xd,g)
xg)
x e)
x e)
x e)
x
他の手技と同時点に記載されている場合,食事は最後に行った。スクリーニング検査から治験終了時の検査ま
で,有害事象および併用療法を記録した。
引用元:CTD 5.3.3.4-2(U -1170),Table 9.5.8: 1
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試験結果
薬物動態
全体で,健康男性被験者 24 名を登録した。本治験に登録されたすべての被験者が,治験薬の投
与を受けた。22 名(91.7%)がすべての治験薬の投与を受け,計画された観察期間を完了した。
2 名(8.3%)が有害事象により治験薬の投与を中止した。被験者はすべて白人であり,平均年
齢は 38.0 歳(範囲:18~51 歳)であった。薬物動態解析には全 24 名のデータを用いた。
アファチニブ単独投与(投与 A 期)の血漿中濃度-時間推移は,アファチニブとリトナビルの
同時併用投与(投与 B 期)またはアファチニブとリトナビルの時間差併用投与(投与 C 期)と
同様であった。3 つの投与期すべてにおいて,アファチニブ濃度は投与 6 時間後にピークに達
した(図 4.2: 1)。リトナビルと併用時のアファチニブの投与後最初の 6 時間の吸収相でのアフ
ァチニブの血漿中濃度は,アファチニブ単独投与時よりも若干高かった。
引用元:CTD 5.3.3.4-2(U
図 4.2: 1
-1170),Figure 11.5.2.1: 1
アファチニブ 40 mg 単回経口投与後,リトナビル 200 mg 併用投与(同時併
用)後または 6 時間後にリトナビル 200 mg を併用投与(時間差併用)した
後のアファチニブの血漿中濃度-時間推移の幾何平均値(普通軸)
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3 つの投与期におけるアファチニブのノンコンパートメント薬物動態パラメータの幾何平均値
(gMean)の比較を表 4.2: 4 に示す。対照のアファチニブ単独投与(gMean AUC0-∞が 426 ng·h/mL)
と比べて,アファチニブの曝露はリトナビル併用投与(gMean AUC0-∞は 515 ng·h/mL)および
リトナビル時間差併用投与(gMean AUC0-∞は 475 ng·h/mL)の方が若干高かった。AUC0-tz 値で
も同様の傾向が認められた。アファチニブの最高血漿中濃度はリトナビル非存在下と存在下で
同程度であった(アファチニブ単独投与の gMean Cmax が 19.5 ng/mL であったのに対しリトナビ
ル併用投与群ではいずれも 20.7 ng/mL)。同様に,Cmax に達するまでの時間はリトナビル投与の
影響を受けなかった。すべての投与期における tmax 中央値は 6 時間であった。アファチニブの
半減期はすべての投与期で類似していた(アファチニブ単独投与,リトナビル同時併用投与お
よびリトナビル時間差併用投与の gMean 値は,それぞれ 33.0 時間,32.5 時間および 33.9 時間)。
すべての投与期における薬物動態パラメータの個体間変動は低~中程度であり,gCVs は 14.4%
~39.6%であった。
表 4.2: 4
アファチニブ 40 mg 単回経口投与後,リトナビル 200 mg 併用投与(同時併
用)後,6 時間後にリトナビル 200 mg を併用投与(時間差併用)したとき
のアファチニブの薬物動態パラメータ
アファチニブの
アファチニブ +
アファチニブ単独
薬物動態パラメータ
アファチニブ +
リトナビル同時併用
リトナビル時間差併用
N
gMean (gCV%)1
515 (27.5)
22
475 (19.4)
24
478 (27.9)
22
438 (20.3)
19.5 (33.5)
24
20.7 (29.4)
22
20.7 (24.4)
22
6.00 (4.00 - 8.00)
24
6.00 (3.00 - 8.00)
22
6.00 (0.500 - 8.00)
t1/2 [h]
22
33.0 (25.8)
24
32.5(18.2)
22
33.9 (24.5)
MRTpo [h]
22
37.9 (23.7)
24
37.5 (17.5)
22
38.4 (18.3)
CL/F [mL/min]
22
1570 (22.8)
24
1300 (27.5)
22
1400 (19.4)
Vz/F [L]
N
gMean (gCV%)
AUC0-∞ [ng·h/mL]
22
AUC0-tz [ng·h/mL]
1
N
gMean (gCV%)
426 (22.8)
24
21
392 (26.2)
Cmax [ng/mL]
22
tmax2
[h]
1
22
4480 (39.6)
24
3640 (29.4)
22
4120 (25.4)
RAUC0-∞,T/R
3
---
---
22
1.18 (20.5)
21
1.11 (14.4)
RAUC0-tz,T/R3
---
---
21
1.18 (21.2)
20
1.11 (15.8)
---
---
22
1.04 (31.1)
21
1.08 (26.6)
RCmax,T/R
3
1)個体間差 gCV
2)中央値および範囲
3)RAUC0-∞,T/R,RAUC0-tz,T/R および RCmax, T/R:アファチニブ単独投与の AUC0-∞,AUC0-tz および Cmax に対す
る各リトナビル併用投与群の比
引用元:CTD 5.3.3.4-2(U -1170),Table 11.5.2.2: 1
リトナビルと同時併用投与および時間差併用投与したときのアファチニブ 40 mg とアファチニ
ブ 40 mg 単独投与の相対バイオアベイラビリティについて,標準的な生物学的同等性評価方法
を適用して検討した。統計的評価により,投与 B 期および C 期におけるアファチニブの曝露は
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試験 1200.151
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投与 A 期と同程度であった。Cmax については,両試験投与の 90%CI は標準的な生物学的同等
性の範囲の 80.00%~125.00%内にあった。AUC パラメータについては,リトナビル時間差併用
投与の 90%CI はこの範囲内であり,アファチニブ単独投与と比べてリトナビル同時併用投与は
この範囲からごくわずかに外れていた(表 4.2: 5)。したがって,同時併用投与および時間差併
用投与のどちらにおいても,アファチニブ 40 mg とリトナビルの間に問題となるような薬物相
互作用は認められなかった。
表 4.2: 5
投与 A 期に対する投与 B 期および C 期におけるアファチニブのバイオアベ
イラビリティ
アファチニブ
パラメータ 1
リトナビル同時併用(B)/ア
ファチニブ単独(A)2
調整幾何平均比 (%)
90% CI
(%)
リトナビル時間差併用(C)
/アファチニブ単独(A)3
調整幾何平均比 (%)
90% CI
(%)
AUC 0-∞
[ng·h/mL]
118.56
111.71 to
125.82
110.76
104.94 to
116.91
AUC 0-tz
[ng·h/mL]
119.30
112.24 to
126.81
110.23
103.84 to
117.01
C max [ng/mL]
104.06
96.68 to
112.00
105.09
96.43 to
114.53
1)いずれのパラメータについても,個体内 gCV は 16.1%以下であった。
2)投与 B 期ではすべてのパラメータについて N=24,投与 A 期では AUC0-tz については N=21,AUC0-∞および
Cmax については N=22
3)投与 C 期については,すべてのパラメータについて N=22
引用元:CTD 5.3.3.4-2(U -1170),Table 11.5.2.3: 1,11.5.2.3: 2
安全性
被験者 24 名中 22 名(91.7%)において,各投与期のアファチニブおよびリトナビルのすべて
の投与を行った(累積投与量はアファチニブ 120 mg,リトナビル 2400 mg)。治験薬の投与を
中止した 2 名については,累積投与量はアファチニブ 80 mg,リトナビル 1400 mg(被験者 10)
およびアファチニブ 40 mg,リトナビル 1200 mg(被験者 13)であった。
被験者 24 名全員およびすべての投与期を含め,20 名(83.3%)で 1 件以上の有害事象が認めら
れた。治験薬を投与されたすべての被験者で,最も高頻度に認められた有害事象は,器官別大
分類別では,胃腸障害であり,24 名中 9 名(37.5%)に発現した。最も高頻度に認められた有
害事象(基本語)は下痢で,24 名中 7 名(29.2%)に発現した。24 名中 2 名(8.3%)(被験者
10 および 13)では,基準値上限の 8~11 倍までリパーゼ値が上昇し,治験薬の投与中止に至っ
た。
24 名中 11 名(45.8%)において治験責任医師により治験薬との因果関係が否定できないと判断
された有害事象が認められた。その内訳は下痢(CTCAE grade 1)が 7 名,リパーゼ増加(grade
4)が 2 名ならびに浮動性めまい(grade 1),頭痛(grade 2),悪心(grade 1),嘔吐(grade 1),
発疹(grade 1)および γ-グルタミルトランスペプチダーゼ上昇(grade 1)がそれぞれ 1 名であ
った。
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Page 232
試験 1200.151
リパーゼ増加が認められた 2 名(被験者 10 および 13,上記参照)については,重症度は grade
4 であった。2 名で,grade 3 の有害事象(インフルエンザ)が認められた。その他すべての有
害事象は grade 1 または grade 2 であった。死亡およびその他の重篤な有害事象は認められなか
った。
被験者 10 では,治験薬の投与中止後も基準値上限を上回るリパーゼおよびアミラーゼ値の変動
が認められ,変動の範囲はリパーゼ値が 180 U/L(基準値上限の 3.5 倍)~582 U/L(基準値上
限の 11.4 倍),アミラーゼ値が 118 U/L(基準値上限の 1.1 倍)~283 U/L(基準値上限の 2.6 倍)
であった。C 反応蛋白質および白血球数は基準値範囲内であり,当該被験者は治験期間をとお
して膵炎の徴候および症状を示さなかった。膵臓の超音波検査でも異常は認められなかった。
治験責任医師は本有害事象について十分に検討したと判断した。被験者 13 についてもリパーゼ
増加は C 反応蛋白質および白血球数の増加を伴わず,臨床的徴候および症状も認められなかっ
た。アミラーゼは 113 U/L(基準値上限の 1.0 倍)であった。被験者 13 におけるリパーゼ増加
は治験薬の投与中止後,速やかに消失した。
臨床検査結果から,いずれの検査値でも問題となる平均変化量は示されなかった。個々の被験
者については,grade の悪化が時々認められる場合もあった。被験者 10 および 13(上記参照)
以外の被験者では,grade 2 以下であった。バイタルサインについては,いずれの被験者におい
ても収縮期または拡張期血圧および脈拍数について問題となる変化は示されなかった。忍容性
についても,ほぼすべての投与期で,ほぼすべての被験者について治験責任医師が「良好」ま
たは「満足できる」と評価した。治験薬との因果関係が否定できない grade 1 および grade 2 の
有害事象により,1 つの投与期において 1 名で忍容性が「満足できない」と評価され(被験者 6,
治験薬との因果関係が否定できない頭痛および発疹),また,1 つの投与期において 1 名で忍容
性が「不良」と評価された(被験者 24,治験薬との因果関係が否定できない悪心,嘔吐,浮動
性めまいおよび頭痛)。
結論
P-糖蛋白阻害剤リトナビルをアファチニブと同時にまたはアファチニブ投与の 6 時間後に投与
したときに,アファチニブ 40 mg 単回投与の薬物動態に対して臨床的に問題となるような影響
は認められなかった。
2 名において,リトナビルとアファチニブの併用投与時に,基準値上限の最高 11 倍の無症候性
リパーゼ増加が認められた。本試験中にさらなる安全性の問題は認められなかった。全体とし
てアファチニブ 40 mg 単回投与とリトナビル反復投与の併用について,忍容性は許容できた。
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4.3
Page 233
試験 1200.152
外因性要因を検討した PK 試験 1200.152
(資料番号 5.3.3.4-3)
試験方法
試験方法の概略を表 4.3: 1 に示す。
表 4.3: 1
目的
試験方法の概略(1/3)
反復経口投与した P-糖蛋白の誘導剤リファンピシンがアファチニブ(BIBW 2992)の薬物
動態(PK)に及ぼす影響を検討する。
試験の種類
非盲検,2 期,投与順序固定デザイン
対象
対象疾患
健康男性
選択基準
1.
合併症および既往歴,身体所見,バイタルサイン(血圧,脈拍数),12 誘導心電図,臨
床検査により,健康であると治験責任医師が評価した男性
2.
年齢が 18 歳以上かつ 55 歳以下の者
3.
肥満度指数が 18.5 kg/m2 以上かつ 29.9 kg/m2 以下の者
4.
医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)および各地域の要件に従って,試験登録前に文
書による同意が得られた者
除外基準
1.
診察(血圧,脈拍数および心電図を含む)により,基準値から逸脱し,かつ臨床的に
問題となる所見が認められた者
2.
臨床的に問題となる合併症の徴候が認められる者
3.
胃腸障害,肝障害,腎障害,呼吸器系障害,心血管障害,代謝障害,免疫系障害また
は内分泌障害を有する者
4.
消化器系の手術歴(虫垂切除を除く)を有する者
5.
中枢神経系疾患(てんかんなど),精神障害または神経系障害を有する者
6.
臨床的に問題となる起立性低血圧,失神発作または黒くらみの既往歴を有する者
7.
慢性または臨床的に問題となる急性感染症を有する者
8.
臨床的に問題となるアレルギー/過敏症(治験薬またはその添加物に対するアレルギ
ーを含む)の既往歴を有する者
9.
臨床上問題となる薬物交互作用の可能性がない場合を除き,治験薬投与前 1 カ月以内
または各治験薬の半減期の 10 倍未満の期間以内に半減期が 24 時間を超える薬剤を服
用した者または服用する予定のある者
10. 治験薬投与開始前 2 カ月以内に他の治験薬を用いた試験に参加した者または本治験期
間中に参加予定のある者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 4.3: 1
対象(続き)
Page 234
試験 1200.152
試験方法の概略(2/3)
11. 喫煙者(1 日の喫煙量がタバコ 10 本,葉巻 3 本またはパイプ 3 本を超える)
12. 治験期間中に禁煙できない者
13. アルコール依存者(1 日当たりエタノールとして 30 g/日を超える)
14. 薬物乱用者
15. Visit 2 Day 1 前 4 週間以内に 100 mL を超える献血を行った者
16. 過度の身体活動(治験薬初回投与前 1 週間または治験中)
17. 臨床的に問題となる基準値外の臨床検査値が認められた者[肝機能検査値(ALT,AST,
総ビリルビン,アルカリホスファターゼ,GGT)または血小板減少症を含む]
18. 他の薬剤による肝毒性の既往歴
19. 治験要件の理解および遵守ができないと判断,治験参加に問題があると判断した被験
者など,治験責任医師により治験参加が不適切と判断された者
本治験限定の特別な除外基準
1.
臨床的に問題となる皮膚疾患(乾癬,中等度または重度のざ瘡)の既往歴を有する者
2.
間質性肺疾患の既往歴を有する,または合併する被験者
3.
アファチニブ投与開始後 3 カ月間にわたり医学的に適切な避妊法を使用する意思のな
い被験者。適切な避妊法は,禁欲,治験薬投与の 1 年以上前に施行された精管切除術,
バリア避妊法,その他の医学的に適切な避妊法などである。精管切除または禁欲を実
施しない被験者での女性パートナーの適切な避妊法とは,子宮内避妊用器具,不妊手
術(子宮切除を含む),ホルモン避妊法(インプラント,注射,経口避妊薬を治験薬初
回投与 2 カ月以上前から行う),バリア法(殺精子薬を塗布したペッサリーなどである)
の追加使用である。
試験薬剤
アファチニブ錠(40 mg フィルムコート錠)
リファンピシン(600 mg フィルムコート錠,Eremfat® 600)
目標症例数
目標症例数:22 名
実施症例数:
アファチニブ(40 mg)単回投与
登録症例数:22 名,投与症例数:22 名,解析症例数(主要評価項目):22 名
リファンピシン(600 mg/日を 7 日間)+ アファチニブ(40 mg)単回投与
登録症例数:22 名,投与症例数:22 名,解析症例数(主要評価項目):22 名
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表 4.3: 1
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試験 1200.152
試験方法の概略(3/3)
投与方法
試験薬投与方法:
投与期間
Day -7~-1 の夕方にリファンピシン 600 mg/日投与,Day 1 朝にアファチニブ 40 mg を単回
投与する。
240 mL の水と共に経口投与
対照薬投与方法:
アファチニブ 40 mg を単回投与する。
240 mL の水と共に経口投与
投与期間:
1 期:アファチニブの単回投与
2 期:リファンピシンを 7 日間投与し,その翌日にアファチニブを単回投与
1 期のアファチニブ投与と 2 期のアファチニブ投与の間には,少なくとも 21 日のウォッシ
ュアウト期間を設けた。
観察項目
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
有効性/臨床薬理学:
評価基準
1) 主要評価項目
アファチニブ単剤投与後およびリファンピシン反復投与後のアファチニブの AUC0-∞ ,
AUC0-tz,Cmax
2) 副次評価項目
アファチニブ単剤投与後およびリファンピシン反復投与後のアファチニブの
AUC0-24,%AUCtz-∞,tmax,λz,t1/2,MRTpo,CL/F,Vz/F
安全性評価項目:
身体所見,血圧,脈拍数,12 誘導心電図,臨床検査,有害事象,全般的な忍容性評価
解析方法
AUC0-∞,AUC0-tz,Cmax について,幾何平均値の比とその両側 90%信頼区間(CI)を算出し
た。被験者および薬剤を含むモデルを用いた対数変換パラメータに対する分散分析
(ANOVA)を行った。その他のパラメータについて,記述統計量を算出した。
治験責任医師
治験実施施設
治験実施期間
(ドイツ)
20
年
月~20
年
月
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試験 1200.152
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スケジュール
表 4.3: 2
同意説明,
スクリーニング検査 c)
治験実施施設への入院
アファチニブ 40 mg 投与
x
-1:00
07:00
x
x
00:00
08:00
00:30
08:30
x
01:00
09:00
x
02:00
10:00
x
03:00
11:00
x
04:00
12:00
x
05:00
13:00
x
昼食
06:00
14:00
x
07:00
15:00
x
08:00
16:00
x
軽食(任意)
10:00
18:00
x
11:00
19:00
夕食
12:00
20:00
x
2
24:00
08:00
x
x
24:15
08:15
朝食/退院
36:00
20:00
x
来院
3
48:00
08:00
x
来院
4
72:00
08:00
x
来院
5
96:00
08:00
x
来院
6
120:00
08:00
来院
ウォッシュアウト期間:アファチニブ投与の間隔が 21 日以上になるように設定する
バイタルサイン
(血圧,脈拍数)
実施内容
コルチゾー
6β-OH
ル用の採尿
1
a)
時刻
[h:min]
b)
2
-21~-1
時点
[h:min]
臨床検査
1
Day
アファチニブの
薬物動態検討用
採血
Visit
検査・観察スケジュール(1/2)
x
x
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試験 1200.152
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表 4.3: 2
実施内容
[h:min]
18:00
19:00
20:00
18:00
18:00
18:00
18:00
18:00
18:00
07:00
08:00
08:30
09:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
18:00
19:00
20:00
08:00
08:15
20:00
08:00
08:00
08:00
08:00
リファンピシン 600 mg d,e)
夕食
退院
リファンピシン 600 mgd)
リファンピシン 600 mgd)
リファンピシン 600 mgd)
リファンピシン 600 mgd)
リファンピシン 600 mgd)
リファンピシン 600 mgd)
治験実施施設への入院
アファチニブ 40 mg 投与
バイタルサイン
(血圧,脈拍数)
2
-158:00
-157:00
-156:00
-134:00
-110:00
-86:00
-62:00
-38.00
-14:00
-1:00
00:00
00:30
01:00
02:00
03:00
04:00
05:00
06:00
07:00
08:00
10:00
11:00
12:00
24:00
24:15
36:00
48:00
72:00
96:00
120:00
a)
6β-OHコ ル チ ゾ ー
ル用の採尿
-6
-5
-4
-3
-2
-1
1
[h:min]
時刻
b)
-7
時点
臨床検査
3
Day
アファチニブの薬
物動態検討用採血
Visit
検査・観察スケジュール(2/2)
x
x
x
x
x
x
昼食
軽食(任意)
x
x
x
x
x
x
x
夕食
x
x
x
朝食/退院
x
来院
来院
4
x
来院
5
x
来院
6
x
来院
4
x
6~14
治験終了時の検査 c)
a)実際の時刻は投与時間によって変更した。
b)治験実施計画書[CTD 5.3.3.4-3(U -1140),Appendices 16.1.1,Section 5.2.4]に記載
c)治験実施計画書[CTD 5.3.3.4-3(U -1140),Appendices 16.1.1,Section 5.2.5]に記載
d)少なくとも投与前 2 時間および投与後 30 分は絶食とした。
e)初回リファンピシン投与後の 2 時間は院内での観察期間とした。
同時刻に記載されている場合,食事は後に行う。スクリーニング検査から治験終了時の検査まで,有害事象お
よび併用療法を記録した。
引用元:CTD 5.3.3.4-3(U -1140),Table 9.5.8: 1
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試験 1200.152
試験結果
薬物動態
計 22 名の健康男性被験者が本治験に参加した。本治験に参加したすべての被験者が薬剤の投与
を受けた。22 名全員が計画した治験薬投与をすべて受け,1 名(同意撤回)を除く 21 名(95.5%)
が予定の観察期間を完了した。被験者は全員白人であり,平均年齢は 32.7 歳(範囲:22~48
歳)であった。薬物動態解析には 22 名全例のデータを用いた。
対照投与のアファチニブ 40 mg を単回投与したとき,アファチニブの AUC0-∞および AUC0-tz の
幾何平均値(gMean)がそれぞれ 912 および 860 ng·h/mL で,Cmax の幾何平均値は 38.3 ng/mL
であった。個体間変動は中程度であった[幾何変動係数(gCV)約 40%]。リファンピシンを 7
日間投与した後の尿中のコルチゾールに対する 6β-ヒドロキシコルチゾールの幾何平均値の比
(CYP3A4 活性のマーカー,かつ P-糖蛋白誘導のサロゲートマーカー)を評価した結果,P-糖
蛋白の誘導が示された。
リファンピシン投与後のアファチニブ単回投与(試験投与)では,アファチニブの曝露量が対
照 投 与 と 比 較 し て 減 少 し , AUC0-∞ お よ び AUC0-tz の 幾 何 平 均 値 は そ れ ぞ れ 610 お よ び
575 ng·h/mL,Cmax の幾何平均値は 30.0 ng/mL であった。個体間変動は中程度であった(幾何変
動係数 約 30%)。
この減少に伴い,試験投与のみかけの全身クリアランス(CL/F)およびみかけの分布容積(Vz/F)
が大きく,AUC0-24 が小さかった。その他の薬物動態パラメータは両投与で同様であった(表
4.3: 3 参照)。
Page 239
試験 1200.152
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引用元:CTD 5.3.3.4-3(U
図 4.3: 1
-1140),Figure 11.5.2.1: 1
アファチニブ 40 mg の単独単回経口投与(対照投与)または 7 日間のリフ
ァンピシン反復経口投与後のアファチニブ 40 mg の単回経口投与(試験投与)
時のアファチニブの血漿中濃度(幾何平均値)-時間推移(普通軸)
表 4.3: 3
アファチニブ 40 mg の単回経口投与(対照投与),または 7 日間のリファン
ピシン反復経口投与(試験投与)後のアファチニブの薬物動態パラメータ
Reference
N
gMean
[ng·h/mL]
22
912
AUC0-∞
AUC0-tz
[ng·h/mL]
22
860
Cmax
[ng/mL]
22
38.3
[h]
22
6.00
tmaxa)
[ng·h/mL]
22
491
AUC0-24
[L]
22
2080
Vz/F
CL/F
[mL/min]
22
731
[%]
22
5.25
%AUCtz-∞
[h]
22
36.9
MRTpo
t1/2
[h]
22
32.8
a) 中央値および範囲(最小値–最大値)を示す。
引用元:CTD 5.3.3.4-3(U
-1140),Table 11.5.2.2: 1
gCV [%]
38.3
39.8
38.4
5.00–7.00
41.4
53.2
38.3
44.8
14.3
18.4
Test
N
21
21
22
22
21
21
21
21
21
21
gMean
610
575
30.0
6.00
353
3410
1090
5.48
35.1
36.0
gCV [%]
32.1
32.3
34.1
3.00–8.00
35.0
34.7
32.1
31.1
14.0
15.1
Page 240
試験 1200.152
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主要評価項目について統計学的な比較を行い,調整幾何平均値の比(試験投与/対照投与)を
求めたところ,AUC0-∞は, 66.20%,AUC0-tz は 66.18%および Cmax は 78.41%であった。AUC0-∞,
AUC0-tz の 90%信頼区間はいずれも 80.00%以下であり,Cmax については,85.00%以下であった
(表 4.3: 4)。
表 4.3: 4
試 験 投 与 と 対 照 投 与 を 被 験 者 内 比 較 し た 時 の ア フ ァ チ ニ ブ の AUC0-∞ ,
AUC0-tz,Cmax の調整幾何平均値および相対バイオアベイラビリティ
Parametera)
Adjusted gMean
Adj. gMean ratio
Afatinib+ Afatinib
(Test/Reference)
Rifampicin Reference b) [%]
Test a)
604.0
912.4
66.20
AUC0-∞ [ng·h/mL]
AUC0-tz [ng·h/mL]
569.4
860.3
66.18
Cmax [ng/mL]
30.02
38.28
78.41
a) AUC0-∞および AUC0-tz については N=21,Cmax については N=22
b) N=22
引用元:CTD 5.3.3.4-3(U
Two sided 90% CI [%]
Lower
Upper
limit
limit
Intra-individual
gCV [%]
60.82
60.66
72.36
16.1
16.5
15.6
72.06
72.21
84.97
-1140),Table 11.5.2.3: 1
安全性
被験者 22 名全員が,予定どおりアファチニブ 2 回(40 mg/回,計 80 mg)およびリファンピシ
ン全 7 回(600 mg/回,計 4200 mg)の投与を受けた。
治験薬投与期間中に,薬剤投与を受けた 22 名中 8 名(36.4%)に有害事象が認められた。両投
与期間中に発現率が最も高かった有害事象は,器官別大分類別では神経系障害ならびに感染症
および寄生虫症であり,各 4 名(18.2%)に認められた。基本語別で発現率が最も高かった有
害事象は頭痛(4 名,18.2%)および鼻咽頭炎(3 名,13.6%)であった。全投与期間中に認め
られた有害事象はいずれも CTCAE grade 1 または 2 であった。死亡例,重篤な有害事象,治験
薬の投与中止に至った有害事象は認められなかった。すべての有害事象は治験終了時の検査ま
でに回復した。
アファチニブを単回投与した 1 期では,22 名中 4 名(18.2%)に有害事象が認められた[鼻咽
頭炎,頭痛,裂傷(右手の切り傷),下痢が各 1 名に認められた]。治験責任医師は 1 件の有害
事象(下痢)をアファチニブ単回投与との因果関係が否定できないと判断した。リファンピシ
ンおよびアファチニブ(単回)を投与した 2 期では,7 日間のリファンピシン投与期間中に 22
名中 5 名(22.7%)に有害事象が認められた。その内訳は,頭痛が 3 名,インフルエンザ,消
化不良,嘔吐,鼻咽頭炎,筋緊張が各 1 名であった。リファンピシン投与に続くアファチニブ
単回投与後に 2 名(9.1%)に有害事象が認められ,1 名に鼻咽頭炎および口腔ヘルペス,他の
1 名に筋肉痛が認められた。2 期に認められた有害事象のうち,治験責任医師が 2 期の投与レジ
メン(リファンピシン投与に続くアファチニブ単回投与)との因果関係が否定できないと判断
した事象はなく,有害事象はいずれも治験終了時までに回復した。
臨床検査値では,いずれのパラメータにおいても臨床的に問題となる平均変化量は認められな
かった。投与期間中,CTCAE grade 3 以上の臨床検査値変動が計 3 名で認められた。被験者 21
では,クレアチンキナーゼ増加,アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加,アラニン・
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
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試験 1200.152
アミノトランスフェラーゼ増加,グルコース増加が認められたが,これらは併発した有害事象
のインフルエンザに起因すると考えられた。被験者 20 では,リンパ球絶対数減少および好中球
絶対数減少が,2 件の有害事象(嘔吐および頭痛)と同時期に認められたが,有害事象との因
果関係は不明であった。被験者 5 では,リパーゼ増加およびアミラーゼ増加が認められたが,
関連する徴候,症状,有害事象は認められなかった。いずれの臨床検査値異常も最終評価時点
までに grade 1 または 0 に回復した。
バイタルサインでは,いずれの被験者も収縮期血圧,拡張期血圧,脈拍数に問題となる変動は
認められなかった。
全般的な忍容性は 22 名全例で良好と評価された。
結論
リファンピシンの反復投与による P-糖蛋白の誘導は,アファチニブ単回投与の曝露量を中程度
減少させ,AUC パラメータ値および Cmax 値をそれぞれ 34%および 22%減少させた。アファチ
ニブの tmax の中央値は両投与とも 6.00 時間であり,消失半減期(t1/2)も両投与で同程度(試験
投与 36.0 時間 対 対照投与 32.8 時間),吸収および消失動態に顕著な変化は示されなかった。
本治験ではリファンピシン併用の有無にかかわらず,健康男性被験者に対してアファチニブを
単回投与した場合の危険性を示唆する安全性の問題は生じなかった。
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試験 1200.24
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5.
患者における PD 試験及び PK/PD 試験報告書
5.1
患者における PD 試験および PK/PD 試験 1200.24
(資料番号 5.3.4.2-1)
試験方法
試験方法の概略を表 5.1: 1 に示す。
表 5.1: 1
目的
試験方法の概略(1/5)
アファチニブ(BIBW 2992)の有効性,安全性および薬物動態,ならびにアファチニブの QTcF
に対する影響の評価
試験の種類
非盲検,単群試験
対象
対象疾患
標準的治療法に抵抗性または標準的治療法が適用できない悪性固形癌と確定診断された患
者。HER2 や EGFR を発現することが知られている癌患者,脳転移患者,神経膠芽細胞腫患者
が望ましい。
選択基準
1.
性別を問わず,年齢が 18 歳以上の患者
2.
組織診または細胞診により悪性固形癌と確定診断され,EGFR/HER2 を発現することが
既に知られており,標準的治療法に抵抗性または標準的治療法が適用できない患者(脳
転移患者を含む)。
3.
コンピュータ断層撮影(CT)または磁気共鳴画像(MRI)により少なくとも一次元で正
確に測定可能であり,最長径が従来法で 20 mm 以上またはヘリカル CT スキャンで 10 mm
以上の腫瘍病変を 1 病変以上有する患者
4.
少なくとも 3 カ月間の生存が見込まれる患者
5.
ICH-GCP ガイドラインに従い,文書による同意が得られた患者
6.
ECOG パフォーマンス・スコア(PS)が 0,1,2 の患者
7.
過去の手術から回復している患者
8.
男性および妊娠の可能性のある女性は治験参加期間中,適切な避妊法(ホルモンまたは
バリア法による避妊法)を使用することに同意しなければならない。妊娠の可能性のあ
る女性は治験登録前 7 日以内の血清妊娠検査が陰性でなければならない。本治験薬は乳
児毒性を有する可能性があるため,授乳婦は本治験から除外される。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 5.1: 1
対象(続き)
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試験 1200.24
試験方法の概略(2/5)
神経膠腫患者および脳転移患者に対しては,以下の選択基準を追加適用する。
9.
組織診により WHO grade IV の悪性神経膠腫と確定診断された患者で,化学放射線療法
による前治療後に初回再発した患者。悪性度の低い神経膠腫の診断を受けていた患者は,
組織学的評価により WHO grade IV の悪性神経膠腫への悪性転化が確認されれば組入れ
可能とする。
10.
初回投与(Day 1)前 14 日以内に実施した Gd MRI でいずれかの直径が 1 cm(10 mm)
以上であり,二次元で測定可能な疾患を有する患者
除外基準
1.
活動性の感染症を有する者
2.
治験実施計画書を遵守できない者
3.
下痢を主症状とする,重大または新たに発症した急性胃腸障害(ベースライン時のクロ
ーン病,吸収不良,原因を問わない CTCAE grade 2 を超える下痢など)を有する者
4.
その他の致死的疾患または臓器系障害を有する患者で,治験責任医師が患者の安全性に
悪影響を及ぼす,または治験薬の安全性の評価を妨げると判断した者
5.
過去 5 年間以内にその他の悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌および子宮頚部上皮内癌を除く)
と診断された者
6.
重篤な活動性の感染症(静注用抗生物質,抗真菌剤,抗ウイルス剤の投与を必要とする)
を有する者
7.
ヒト免疫不全ウイルス,活動性 B 型肝炎,活動性 C 型肝炎の感染が確認されている者
8.
薬物乱用またはアルコール依存症の者,または疑われる者
9.
治験薬投与前 2 週間以内に放射線療法を受けた者
10.
治験薬初回投与前 4 週間以内に化学療法,ホルモン療法(癌以外の維持療法に必要とさ
れる megestrol acetate およびステロイドを除く),免疫療法を受けた者
11.
前治療(化学療法,ホルモン療法,免疫療法,放射線療法)による毒性から完全に回復
(CTCAE grade 1 未満)していない者。化学療法による前治療は,治験薬の初回投与の 4
週間以上前(マイトマイシン C または nitrosourea は 6 週間以上前)に終了し,患者がそ
の治療薬の急性毒性から回復している場合に適格とする。
12.
EGFR 分子標的薬による前治療,または治験薬投与開始前 4 週間以内に EGFR 阻害剤も
しくは HER2 阻害剤による治療を受けた者もしくは本治験中に受ける予定のある患者
13.
妊娠中または授乳中の女性
14.
妊娠の可能性のある女性または妊娠させる可能性のある男性で,治験中に医学的に適切
な避妊を行う意思のない患者
15.
NYHA 機能分類 3 を含む,うっ血性心不全,狭心症,心筋梗塞,不整脈などの臨床的に
重大またはコントロール不良の心疾患の既往歴/合併症を有する患者
16.
MUGA スキャンまたは心エコーによる安静時左室駆出率が 50%未満の患者
17.
スクリーニング時の QTcF 間隔が 470 ms を超える患者
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 5.1: 1
対象(続き)
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試験 1200.24
試験方法の概略(3/5)
18.
スクリーニング時の PR 間隔が 230 ms を超える患者
19.
スクリーニング時の QRS 間隔が 120 ms を超える患者
20.
スクリーニング時,中央臨床検査機関(nabios GmbH)の心臓専門医による評価で ST 部
および T 波/U 波に異常を有する患者
21.
好中球絶対数が 1500/mm3 未満の患者
22.
血小板数が 100000/mm3 未満の患者
23.
ビリルビンが 1.5 mg/dL(26 µmol/L,SI 単位相当)を超える患者。アスパラギン酸アミ
ノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)が
施設基準値上限の 3 倍を超える(肝転移が関連する場合は,施設基準値上限の 5 倍を超
える)患者。
24.
血清クレアチニンが施設基準値上限の 1.5 倍を超える,またはクレアチニンクリアラン
スの計算値/測定値が 45 mL/min 以下の患者
25.
間質性肺疾患が確認されている患者
26.
治験実施計画書に記載されている禁止併用療法の実施が必要な患者
神経膠腫患者および脳転移患者に対しては,以下の除外基準を追加した。
27.
未治療または症候性の脳転移のある患者。治療後または無症候性の脳転移の患者で,脳
疾患の状態が 4 週間以上不変,過去 4 週間に脳浮腫または脳出血がない場合,本治験に
適格とする。ステロイドによる治療は許容された。抗てんかん療法は,治験薬投与開始
後 14 日以内に変更がないと見込まれる場合に許容された(QTc 評価)。
28.
放射線療法から治験薬投与開始まで 4 週間未満の患者。ただし,放射線照射野外の新規
増強病変,4 週間以上間隔をあけた連続 2 回の MRI スキャンで画像上の疾患進行が確認
された患者,または生検で再発が確認された患者を除く。
29.
切除術(定位生検後 1 週間未満)または大手術後 2 週間未満の患者
30.
化学療法による前治療後 2 週間未満(nitrosourea については 6 週間未満)の患者
31.
ベバシズマブによる前治療後 4 週間未満の患者
32.
他の治験薬の投与を受けた患者,すなわち治験薬投与開始前 2 週間以内他の臨床試験に
参加した患者または本治験中に参加予定のある患者
試験薬剤
アファチニブ錠(50 mg,40 mg,30 mg フィルムコート錠)
目標症例数
60 名以下(登録症例数 60 名)
投与方法
投与方法:
投与期間
50 mg 1 日 1 回経口投与
(朝投与,食前 1 時間)治験薬との因果関係が否定できない有害事象が発現した場合は 40 ま
たは 30 mg/日へ減量する。
投与期間:疾患進行または過度の毒性が認められるまで投与を継続する
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 5.1: 1
観察項目
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試験 1200.24
試験方法の概略(4/5)
スケジュールの項を参照
観察時期
評価項目
有効性
評価基準
主要評価項目:
•
客観的な腫瘍縮小効果。神経膠芽細胞腫患者および脳転移患者は McDonald 基準に基づ
き評価し,その他の患者では RECIST(第 1.0 版)に基づき評価する。
副次評価項目:
•
無増悪生存期間(PFS)
•
病勢コントロール率:完全奏効,部分奏効,安定
•
アファチニブの奏効に影響するバイオマーカーの検討
•
アファチニブの単回投与後および定常状態時の薬物動態特性
安全性
主要評価項目:
•
QTcF 間隔(Fridericia 式による補正後):
アファチニブ投与後 1~24 時間の測定時点で対応させた QTcF のベースラインから第 1
コース Day 14 までの平均変化量の平均値
副次評価項目:
•
QTcF:投与後 1~24 時間の測定時点で対応させたベースラインから第 1 コース Day 1 ま
での各変化量を投与後 1~24 時間で平均した平均値
•
QTcF,QT,HR:測定時点で対応させたベースラインから Day 1 および Day 14 の投与後
1~24 時間の各測定時点までの平均変化量
•
顕著な QT 延長:測定時点を対応させた,QTcF の 30 ms 超および 60 ms 超のスクリーニ
ング時からの変化量,ならびにスクリーニング時に延長を示した患者を除外した,450 ms
超,480 ms 超,500 ms 超の QTcF
•
心臓に関する安全性パラメータ:PR 間隔,QRS 間隔,心拍数,T 波形態,U 波形態
•
米国国立癌研究所の有害事象共通用語基準(NCI CTCAE)第 3.0 版に従って分類した有
害事象の発現率および程度
解析方法
安全性の解析
記述統計量を算出する。
薬物動態の解析
可能であれば以下の薬物動態パラメータを算出する。
AUC0-24,AUCτ,ss,Cmax,ss,tmax,ss,RA,Cmax,RA2,AUC,PTF
QT/QTcF 変化量との相関
Cmax の幾何平均値における QTcF の変化量とその 90%信頼区間を推定するために,アファチニ
ブの血漿中濃度と QTcF のベースライン(スクリーニング時)からの変化量との相関を直線回
帰モデルを用いて検討する。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
表 5.1: 1
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試験 1200.24
試験方法の概略(5/5)
解析方法(続
有効性の解析
き)
奏効率
(1)脳転移および神経膠芽細胞腫の患者
(2)(1)以外の患者
のそれぞれおよびこれらを併せた患者集団について,確定された奏効を示した患者の割合を
推定する。
QTcF 間隔
スクリーニング時から Day 14 までの測定時点で対応させた,QTcF の平均変化量の平均値と,
対応する 90%信頼区間の上限を t 分布を用いて算出する。
治験調整医師
治験実施施設
多施設共同試験(英国,4 施設)
治験実施期間
20
年 月~20
年
月
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試験 1200.24
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スケジュール
表 5.1: 2
検査・観察スケジュール(フローチャート 1)
試験期間
a)
スクリー
ニング
Visit
Day
-14~-1
第 1 コース
第 2 および
第 3 コース b)
第 4 コー
ス以降 b)
1
2
1
2
1
1
14
1
14
1
治験
薬投
与終
了時
EOT c)
追跡
調査
FU d)
X e)
同意説明
選択基準/除外基準
X
患者背景
X
既往歴・合併症
IHC,FISH,変異解析に用いる腫瘍
組織 f)
血清 β-HCG g)
X
デジタル 12 誘導心電図
QTcF に関するベースライン心電図
評価
(フローチャート 2 を参照)
X
X
X
X
(X)
X
X h)
薬物動態評価
(フローチャート 2 を参照)
心エコーまたは MUGA スキャン
(X)
X
Xi)
X
X
X
X
X
X
X
X
X j)
X
X
X
X
X
l)
X
X
X
X
X m)
ECOG パフォーマンス・スコア(PS)
X
X n)
X
X
X
X
X
脳 MRI o)
X
X
X
X p)
腫瘍評価 q)
X
X r)
X r)
X
s)
X
身体所見
併用療法
k)
t)
患者日誌の確認
X
臨床検査 u)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
服薬状況確認
X
X
X
X
X
有害事象
X
X
X
X
X
治験薬の処方
X
X
X
アファチニブ
治験薬投与終了
患者の治験参加終了
X v)
アファチニブ 1 日 1 回反復投与
X
X
a) 1 コースは 28 日間
b) 第 2 コース以降の各コース開始時,来院は±2 日間の時間枠内に実施することが許容された。
c) EOT:治験薬投与終了時の来院。治験薬服用を永続的に中止した後 5 日以内に実施。治験薬を永続的に中止
する場合は予定来院時に代えてこれらの検査を実施した。治験薬投与を完全に中止する日が予定来院と一致
する場合,当該予定来院時に実施する検査ではなく EOT の来院に規定される検査を実施することとした。
d) FU:追跡調査の来院。EOT の来院の 28 日(±4 日)後。
e) スクリーニング評価を実施する前に文書同意が得られていなければならない。
f) IHC =immunohistochemistry(免疫組織化学),FISH=fluorescence in-situ hybridisation(蛍光 in situ ハイブリ
ダイゼーション)。EGFR,HER2,PTEN,K-RAS 解析および適応症に基づき必要とされる他の解析のために
長期保存腫瘍組織を回収した。安全で,実施可能であり,患者の同意が得られている場合には,採取可能な
病変部から新鮮生検組織を採取することが許容された。
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 248
試験 1200.24
g) β-HCG=β-Human Chorionic Gonadotropin(β-ヒト絨毛性ゴナドトロピン)。妊娠の可能性のある女性のみ実施。
h) 患者を試験に登録する前に,中央臨床検査機関(Nabios)の心臓専門医が PR 間隔,QRS 時間,ST 部分およ
び T 波/U 波の異常について評価
i) 心電図は,スクリーニング期間中 Day -14 から Day -7 の間(脚注 h)を参照),および第 3,6,9 コースなどの
Day 1 に,12 週ごとに実施。
j) 心エコーまたは MUGA スキャンは第 3 コース Day 1 の前 7 日以内に評価し,その後 12 週ごと(第 6,9 コー
スなどの Day 1 の前 7 日以内)に実施し,EOT の前 2 週間以内に実施していない場合には EOT 来院時に実施
することとした。
k) 身長(スクリーニング時のみ),体重,バイタルサインの測定。
l) Day 1 の身体所見は Day -1 に実施することが許容された。
m) 追跡調査の来院時に身体所見を任意実施。
n) Day 1 の ECOG パフォーマンス・スコア(PS)は Day -1 に実施することが許容された。
o) MRI は,ベースライン(スクリーニング期間中),および C2V1,C3V1,C5V1,C7V1,C9V1 の前 7 日以内,
その後 EOT まで 8 週ごとに実施する予定とした。
p) 疾患進行または奏効を診断/確定する必要のない限り任意実施。
q) ベースライン腫瘍評価(神経膠腫患者を除く)では,治験薬投与開始前のスクリーニング期間中に,胸部,
腹部,骨盤の X 線撮影,CT スキャン,MRI スキャンのうち該当するものを実施することとした。試験期間
中を通じて,同じ検査方法を使用することとし,8 週目,16 週目,24 週目,その後 8 週ごとに実施。腫瘍評
価は予定来院の前 7 日以内に実施することが許容された。
r) C2 終了時および C3V1 前に実施し,その後 2 コースごと(C5V1,C7V1,C9V1 など)のコース開始前 7 日
以内に実施することとした。
s) C1V1 から C2V1 まで抗痙攣薬投与を実施してトラフ濃度を測定。
t) ベースラインの記録を行うことができるよう(フローチャート 2 を参照)スクリーニング来院時に日誌を配
付し,その後の来院時に確認。
u) 全血球数(CBC),血清生化学検査,血液凝固検査,尿検査を含む。ベースライン血液検査および血清 β-HCG
測定は Day -1 に実施することが許容された。
v) コース終了時に回復していない場合および治験薬との因果関係が否定できない新たな有害事象が発現した場
合。
引用元:CTD 5.3.4.2-1(U -2519),Table 9.1: 1
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試験 1200.24
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表 5.1: 3
検査・観察スケジュール(フローチャート 2)
-1 c)
第1
コース a)
1
1
第1
コース
2
14
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x e)
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
ベース
ライン
Visit
Day
心電図 d)
心電図測定時点
心電図測定時点
心電図測定時点
心電図測定時点
心電図測定時点
心電図測定時点
心電図測定時点
心電図測定時点
心電図測定時点
心電図測定時点
任意の時点
0 時間
+1 時間
+2 時間
+3 時間
+4 時間
+5 時間
+6 時間
+7 時間
+10 時間
+24 時間
薬物動態 f)
薬物動態採血時点
薬物動態採血時点
薬物動態採血時点
薬物動態採血時点
薬物動態採血時点
薬物動態採血時点
薬物動態採血時点
薬物動態採血時点
薬物動態採血時点
薬物動態採血時点
任意の時点
第2
コース
2
14
第3
コース
2
14
EOT b)
x
-0.05 時間
+1 時間
+2 時間
+3 時間
+4 時間
+5 時間
+6 時間
+7 時間
+10 時間
+24 時間
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
a) 1 コースは 28 日間
b) EOT:治験薬投与終了時の来院。治験薬服用を永続的に中止した後 5 日以内に実施。治験薬を永続的に中止す
る場合は予定来院時に代えてこれらの検査を実施した。治験薬投与を完全に中止する日が予定来院と一致する
場合,当該予定来院時に実施する検査ではなく EOT の来院に規定される検査を実施することとした。
c) Day -1 は治験薬初回投与の前日
d)心電図は各時点における開始 2 分間の時間枠内に記録し,中央臨床検査機関(Nabios GmbH)がすべての心電図を解析する
こととした。フローチャートに示す評価に加え,心電図は,第 3,6,9,12 コースなどの Day 1 に実施。
e) ベースラインにおける心電図測定時点 +24 時間は第 1 コースの心電図測定時点 0 時間に等しい。
f) 薬物動態試料採取は常に心電図記録後 5 分以内に実施することとした。
引用元:CTD 5.3.4.2-1(U -2519),Table 9.1: 2
治験対象
患者の内訳
本治験に合計 71 名をスクリーニング登録し,60 名に治験薬を投与した。
治験薬の投与を受けた 60 名のうち,55 名は疾患進行またはその他の有害事象により治験薬の投
与を中止した。また,投与継続の拒否が 2 名,その他の理由による中止が 3 名(5.0%)であった
(ステント挿入が 1 名,放射線療法の必要性が 1 名,アファチニブ投与に不忍容が 1 名)。
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試験 1200.24
患者の取扱い
49 名が安全性の主要評価項目の解析対象となった。また,その他の安全性評価項目およびすべて
の有効性の評価項目の解析対象には 60 名すべての患者を含めた。コース 1 の薬物動態の解析にお
いては,Day 1 では 60 名が,Day 14 では 45 名が解析対象となった。
治験実施計画書からの重大な逸脱が 1 名(患者 440122)で 2 件(心電図データの欠測または測定
時点の逸脱,薬物動態試料採取の不実施または実施時点の逸脱)あった。治験薬を中断し Day 8
から Day 14 の間に服用を再開した患者は,治験実施計画書に従い,Day 14 に予定された心電図
/薬物動態評価を治験薬の再投与後 7 日目に実施することとしていた。患者 440122 の治験実施計
画書からの逸脱はいずれも 2 回目の心電図測定日および薬物動態試料採取日と関連したもので,
当該日時点で患者は 7 回分の連続投与を受けておらず,定常状態に到達していなかった。したが
って,本患者はベースラインおよび第 1 コースの Visit 1 では治験実施計画書に適合した対象集団
による心電図の解析に含めたが,第 1 コースの Visit 2 では除外した。
患者背景
解析対象集団は男性 30 名および女性 30 名からなった。80.0%が白人,10.0%がアジア人,10.0%
が黒人またはアフリカ系アメリカ人で,平均年齢は 58.7 歳(標準偏差 11.9)あった。神経膠芽細
胞腫を除く 56 名が固形癌患者で,2 名は脳転移を有していた。固形癌患者のうち最も多かった癌
種は非小細胞肺癌(21 名)で,続いて食道癌(6 名)および乳癌(6 名)であった。神経膠芽細
胞腫患者は 4 名だった。
薬物動態
Day 1 の薬物動態は 60 名,Day 14 の薬物動態は 44 名を対象に解析した。
薬物動態の結果
アファチニブ 50 mg の単回投与後および 1 日 1 回反復投与後の薬物動態は類似していた。アファ
チニブの血漿中濃度-時間推移は 2 相性の消失を示し,これは定常状態の方がより顕著であった。
単回投与後(Day 1)および定常状態時(Day 14)での個体間変動は中程度であった。
tmax および tmax,ss の中央値は近似しており(3.06 および 3.07 時間),範囲は 0.90~6.17 時間(tmax)
および 1.00~7.05 時間(tmax,ss)であった。累積係数の幾何平均値は,Cmax 値では 2.05,AUC 値で
は 2.67 であった。定常状態時のピーク値からトラフ値までの変動は 97.6%であった。
定常状態には少なくとも Day 14 までに到達し,投与前の血漿中濃度は第 1 コースから第 3 コース
まで一定であった。50 mg の投与を受けた患者での投与前定常状態の血漿中濃度の変動は中等度
から高度であり,幾何変動係数は 34.6~61.1%であった。
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試験 1200.24
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表 5.1: 4
PK parameter
AUC0-24
Cmax
tmax
1)
アファチニブ 50 mg 単回経口投与後の第 1 コース Day 1(上)およびアファ
チニブ 50 mg 1 日 1 回反復経口投与後の第 1 コース Day 14(下)の薬物動態
パラメータの幾何平均値(%幾何変動係数)
アファチニブ 50 mg 単回経口投与(Day 1)
Unit
N
gMean
[ng·h/mL]
56
482
gCV [%]
55.6
[ng/mL]
60
44.7
58.9
[h]
60
3.06
0.900, 6.17
アファチニブ 50 mg 1 日 1 回反復経口投与(Day 14)
PK parameter
Unit
N
gMean
gCV[%]
AUCτ,ss
[ng·h/mL]
44
1250
53.3
Cmax,ss
[ng/mL]
44
86.6
55.2
[h]
44
3.07
1.00, 7.05
tmax,ss1)
RA,AUC
42
2.67
53.4
RA,Cmax
44
2.05
58.5
PTF
[%]
44
97.6
37.8
1)tmax および tmax,ss は中央値および範囲(最小値–最大値)を示す。
引用元:CTD 5.3.4.2-1(U -2519),Table 11.5.2: 1,11.5.2: 2
有効性
本中間解析では,有効性の主要評価項目(客観的な腫瘍縮小効果)および副次評価項目(病勢コ
ントロール率,PFS,および奏効に影響するバイオマーカーの検討)の解析は実施しなかった。
安全性
曝露状況
Treated set に含まれる 60 名すべての患者(100%)にアファチニブを投与した。アファチニブの総
投与日数の中央値は 56.5 日(範囲:1~588 日)であり,11 名が 6 カ月超まで投与を受けた。27
名(45.0%)の患者がアファチニブの用量を減量した。
有害事象
Treated set に含まれる 60 名すべての患者に有害事象が発現した。器官別大分類レベルで最も高頻
度に発現した有害事象は,胃腸障害(95.0%),皮膚および皮下組織障害(80.0%),一般・全身障
害および投与部位の状態(78.3%)であった。基本語レベルで最も高頻度に発現した有害事象は
下痢(85.0%),発疹(63.3%),悪心(51.7%)および疲労(50.0%)であった。治験薬との因果関
係が否定できない有害事象は 58 名(96.7%)に認められた。最も発現率が高い治験薬との因果関
係が否定できない有害事象は,下痢(83.3%)および発疹(60.0%)であった。
治験薬の減量に至った有害事象は 24 名(40.0%)に発現した。最も発現率が高い減量に至った有
害事象(基本語)は下痢(12 名)であった。治験薬の一時的,または永続的な中止に至った有害
事象は 17 名(28.3%)に発現した。最も発現率が高い中止に至った有害事象は,下痢,発疹およ
び疲労(各 4 名)であった。
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試験 1200.24
患者の多くで,治験担当医師によって,有害事象は grade 1 または 2 と判定されたが,
27 名(45.0%)
の患者に grade 3 の有害事象が認められた。最も高頻度に発現した grade 3 の有害事象は下痢(11
名)および発疹(8 名)であった。4 名(6.7%)に grade 4 の有害事象(貧血および下痢が各 2 名,
脱水,肺塞栓症および急性腎不全が各 1 名)が認められた。
重篤な有害事象
アファチニブが投与された患者 60 名のうち,34 名(56.7%)に重篤な有害事象が発現した。特に
注目すべき有害事象に該当する事象のうち,重篤な有害事象として認められたものは,下痢(7
名),悪心/嘔吐(6 名),腎機能不全(5 名),発疹/ざ瘡(2 名)および口内炎(1 名)であった。
大部分の重篤な有害事象は治験薬との因果関係がないと判断され,12 名(20.0%)では治験薬と
の因果関係が否定できないと判断された。治験薬との因果関係が否定できない重篤な有害事象は,
下痢(7 名)
,脱水および悪心(各 3 名),発疹,急性腎不全および嘔吐(各 2 名)
,蜂巣炎,食欲
減退,労作性呼吸困難,低ナトリウム血症,血液量減少症,粘膜の炎症,手掌・足底発赤知覚不
全症候群および腎不全(各 1 名)であった。
死亡
9 名(15%)の患者が死亡に至った有害事象(grade 5)によって死亡したが,すべての事象は,
治験薬との因果関係はなく,原疾患の悪化または原疾患の合併症に関連すると判断された。器官
別大分類別にみると,主な死亡に至った有害事象は,良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞
およびポリープを含む)
(6 名)であった。死亡に至った感染は 3 名に認められた。
その他の重要な有害事象
治験薬の一時的または永続的な中止に至った有害事象は 17 名(28.3%)に認められた。中止に至
った有害事象の大部分は 1 名のみに認められた。2 名以上の患者で発現した中止に至った有害事
象は,下痢,発疹および疲労(各 4 名),悪心(3 名),脱水,呼吸困難,下気道感染および嘔吐
(各 2 名)であった。
治験実施計画書に従い,治験薬の減量に至った有害事象は 24 名(40.0%)に認められた。治験薬
の減量に至った有害事象の内訳は,基本語レベル別に,下痢(12 名),発疹,疲労および粘膜の
炎症(各 5 名),嘔吐およびざ瘡様皮膚炎(各 2 名),腹痛,上腹部痛,食欲減退,筋肉痛,悪心,
手掌・足底発赤知覚不全症候群,爪囲炎,そう痒症,斑状皮疹および蛋白尿(各 1 名)であった。
心電図に関する評価項目
アファチニブを投与後 1~24 時間の測定時点で対応させた QTcF のベースラインから第 1 コース
Day 14 の平均変化量の平均値(安全性の主要評価項目)は,0.3 ms の低下(90%信頼区間:-2.8
~2.3,N=49)と,無視できる程度であった。1~24 時間の測定時点で対応させた QTcF の平均変
化量の平均値は,ベースラインから Day 1 までに 1.0 ms 低下(90%信頼区間:-2.2~0.2,N=60)
と小さかった。
Day 14 に,測定時点で対応させた QTcF のベースラインからの平均変化量は,1 時間目は 1.6 ms
増加(90%信頼区間:-2.1~5.2),2 時間目は 1.2 ms 増加(90%信頼区間:-2.4~4.9)と,若干増
加した。Day 1 のベースラインからの変化量は小さかった。90%信頼区間上限値の最大値は,Day
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アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
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試験 1200.24
1 で 3.8 ms(7 時間目),Day 14 で 5.2 ms(1 時間目)だった。ベースラインからの測定時点で対
応させた平均変化量の両側信頼区間の上限値は 10 ms を十分に下回っており,アファチニブ 50
mg の反復投与または単回投与は QTcF を延長させないことが示された。
1~24 時間の測定時点で対応させた平均心拍数の平均値は,ベースラインから Day 1 までに若干
(1.3 bpm)上昇し,Day 14 でわずかに(0.1 bpm)上昇した。
これらの所見は,1~24 時間の測定時点で対応させた平均 QT(未補正)の平均値の短縮と一致し
(Day 1 は 2.8 ms 短縮,Day 14 は 0.4 ms 短縮),90%信頼区間の上限値(それぞれ–0.7 および 4.0 ms)
は 10 ms を十分に下回った。QT のベースラインからの平均変化量(補正後)は全測定時点で小さ
く,Day 1 では-6.6~2.5 ms,Day 14 では-4.6~5.4 ms であった。
QTcF 間隔,心拍数,QT 間隔の変化量に臨床的に問題となる性差は認められなかった。
カテゴリカルな評価項目の解析および外れ値解析の結果,QTcF が大幅に延長した患者や QT 値が
高値の患者はほとんどいなかった。特記すべき所見を示したのは 1 名(患者 440211)のみで,測
定時点で対応させた QTcF のベースラインからの延長が閾値 60 ms を超え,Day 1(24 時間目)は
67 ms,Day 14(24 時間目)は 94 ms であった。本患者は,ベースライン日(Day -1)の QTcF 変
動が大きく,
24 時間目の QTcF 値が 321 ms と異常に低く,0~10 時間目は 369~403 ms であった。
ベースライン日 24 時間目の QTcF の低値は,Day 1 および 14 の 24 時間目の測定時点で対応させ
た増加に大きく影響した。また,Fridericia 式は心拍数に関して QT 間隔を適切に補正せず,本患
者のアファチニブ血漿中濃度に関する所見は特記すべきものではなかった。
独立委員会が認定した心臓専門医による心電図記録の解析では,アファチニブ投与中に新規に発
現した臨床的に問題となる心臓の異常は認められなかった。本専門医はベースライン時の 2 名の
異常(間欠性心房細動,QT 延長)
,およびこれら患者のうち 1 名での治験期間中の異常(QT 延
長)を「臨床的に問題となる」と分類した。これらの臨床的に問題となる所見は,いずれも治験
責任医師によって有害事象として報告されていなかった。
アファチニブの血漿中濃度,ならびに QTcF,QT,心拍数の測定時点で対応させた平均変化量を
解析したところ,アファチニブの曝露量と QT の延長に関連性は示されなかった。
臨床検査,バイタルサイン,身体所見,心電図
臨床検査値,バイタルサインなど身体所見および左室駆出率のベースラインからの臨床的に問題
となる異常は認められなかった。
結論
本試験の心電図データおよび心臓関連有害事象より,再発性または難治性固形癌患者ではアファ
チニブ 50 mg/日の投与はベースラインと Day 1(単回投与)または Day 14(定常状態)との間に
著しい QTcF 間隔延長を起こさないと結論された。測定時点で対応させた QTcF のベースライン
から Day 1 および Day 14 までの平均変化量の平均値は低く(それぞれ-1.0 および-0.3 ms),両側
90%信頼区間上限値は 10 ms を十分に下回った(それぞれ 0.2 および 2.3 ms)。アファチニブは,
その他の心電図上の間隔に大きな,または臨床的に問題となる影響を及ぼさなかった。通常の心
電図モニタリングで評価したところ,アファチニブは再分極形態を変化させる可能性,すなわち
その他の心臓異常を増加および変化させる可能性は示さなかった。心臓に対する安全性に関して,
臨床的に問題となる所見は認められなかった。
Nippon Boehringer Ingelheim Co., Ltd.
アファチニブ CTD 2.7.6 個々の試験のまとめ
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試験 1200.24
全般的な有害事象プロファイルはアファチニブの既知の有害事象プロファイルと一致し,予期せ
ぬ所見は認められなかった。薬物動態プロファイルについても既知のアファチニブの薬物動態プ
ロファイルと一致していた。
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