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みんな大事な仲間
平成28年 12月5日
大垣市立安井幼稚園
園長
大西 博美
NO.4
明日から始まる生活発表会。子どもたちは、おうちの人に見に来ていただくことをとても楽しみ
にしています。発表会を目前にし、少しお伝えしたいと思います。
大好きな人に見てほしい思いを大切に!
今年度、クラスごとに別日での発表会を行うことにしました。
たくさんの知らないお客さんの前で、発表することは、子どもたちにとって結構緊張するこ
とです。大人でも不特定多数の人の前で何かをしようと思ったら、ドキドキしますよね・・・。
今まで経験してきた遊びを披露したり、劇遊びなどでやり取りをしたりなど、一人一人が十
分に力を発揮できるためにはどんな形がよいだろうと職員で話し合いました。もちろん、子ど
もたちなりに、「見てもらいたい」という気持ちもたくさんあります。
発表会では、20~30 分(ぱんだ組はもっと長く)お客さんの前に立ちます。それだけ長い間
緊張感を保つことは難しいので、少しでも安心できる環境で行える方法はなにか・・・。大好
きなおうちの人や、大好きなクラスの友達のお母さんたちの前なら、安心して発表ができるの
ではないかと考えました。
一クラスずつの発表なので、子どもたちはスペースを十分に使って行うことができ、客席も
ゆとりがありますので、ご家族皆さんに見ていただくことができます。
昨年度は、学年同日に行ったため、後に発表するクラスの保護者の方には、登園後お待ちい
ただくことになってしまいました。その点も改善したいと思い 4 日間に分けさせていただき
ました。
こんなことをします
<3 歳児>
一人でやりたいことを十分に経験できれば満足だった時期を過ぎ、大好きなクラスの保育
者と一緒に遊ぶことが楽しく、そして最近はお友達の存在がとても気になるようになってき
ました。保育者とだけでなく、お友達も一緒に遊ぶと楽しいな…、という気持ちが膨らんでき
ました。
また、ちょっと尻込みしていたことも、お友達が楽しそうにやっていると、「やってみたい
な!」と、気持ちが前向きになってきたりします。
そんな毎日の中から、
うさぎ 1 組は
友達と一緒に同じ遊びをする楽しさを感じてほしいと願い、
「おおきなかぶ」 の 劇遊びをします。
うさぎ 2 組は
保育者や友達と一緒に遊んで、
好きな遊び楽しむ様子を見ていただきたいと願い
忍者になって修行をします。
<4歳児>
毎日好きな遊びをコツコツ続けてきたりす組さん。たとえば、空き箱などの廃材を使ってい
ろいろなものをつくるうちに、セロテープの使い方も上手になってきました。壊れないように
しっかりとめられるようになったり、長さを調節したり・・・。毎日同じように見える繰り返し
の中で、確実に力をつけてきています。
そこで、発表会では、一人一人が大好きな遊び、得意なことを、友達と一緒に自信をもって発表で
きる場としたい、みんなで声を合わせて歌うことを楽しんでほしいと願い
「かみさまからのおくりもの」のお話に合わせて発表します。
<5歳児>
毎日好きな遊びを友達と繰り広げる中で、話し合ったり、ぶつかり合ったりしながら、少しず
つ自分の思いと仲間の思いを調整する力がついてきました。
「発表会で何をやりたい?」
・・・そんなところから話し合いが始まり、劇遊びは何にする?
どんな役が必要?得意な遊びも見せたいな…この場面は、どんな動きがいい?等、一つずつ話し
合いながら内容を決めていきました。進めていくうちに、
「もっと本物らしく見えるように○○
もあったほうがいい」とイメージを伝え合いながら、より素敵なものにしようとする動きも出て
きました。
友達と一緒に一つのことをつくりあげていく経験をしてほしいと願い
劇遊び 「ブレーメンの音楽隊」 に取り組みます。
また、好きな遊びや挑戦してみたいことに、目標を決めて取り組む姿を見てもらいたいと願い
得意な遊びやできるようになった遊びを披露します。
発表会を、派手やかなショ―のように見ていただく場とするのではなく、あくまでも毎日の生
活の流れの中での一過程として行事をとらえ、おうちの人たちの前で発表して認められること
により、更に自信を高め成長していける節目となればと願っています。
当日は、もしかしたら自信たっぷりに表現したり、笑顔で楽しく参加したりする姿ばかりでは
ないかもしれません。ドキドキしたり、恥ずかしかったり…。友達とトラブルが起きるかも…。
でも、発表の場は、それまでの取り組みのほんの一部でしかありません。どんな姿であっても、
それがその時の精いっぱいの姿であると受け止めてあげていただきたいと思います。そして、そ
の精いっぱいの姿に温かい声援、拍手、おうちでの思い切りのハグをお願いします。
最後に、私の苦い思い出をお伝えします。
わが子の発表会の日、その日見に来られない夫や祖父母にも見せたいと思い、私は一生懸命ビ
デオを撮影していました。もちろん、ファインダー越しに一生懸命応援していたのですが・・・。
それは我が子には全く伝わらず、後で「お母さんは、何にも見てくれてなかった!」と言われて
しまいました。ハッと気づき詫びた時には時すでに遅し・・・。わが子のその一瞬はもう戻りま
せん。この出来事、わが子の一言は、今だに私の中に重いしこりとなっています。
私のような苦い思いをされないよう、ぜひ、記録よりも記憶に残る発表会となりますよう、
アイコンタクトでの応援をお願いします。