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鉄・鋼について

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鉄・鋼 に つ い て
我々が日常目にする「鉄」と呼ばれている物にも、実に様々な種類と分類があ
って、それぞれ機械的特性や性質が違っています。それは、機械・金属の専門
家か、鉄の生産・加工を生業とする人たち以外にはあまり馴染みの無い学問、
知識だったりするので、身近に溢れている素材であっても意外に知らなかった
り、誤認されて“トンデモ情報”になっている事例も耳にします。
鉄と鋼の生産
鉄の生産・普及が始まったのは、一説には紀元前18~15世紀頃からとさ
れ、日本では弥生時代の後半(3世紀)頃から、まず渡来品として普及が始
まり、日本独自に製鉄が始まったのは5世紀後半から、というのが定説です。
古代の製鉄は「たたら」といわれる技法で行なわれ、炉の中に燃料である薪
や木炭を入れて踏鞴(ふいご)で風を送り、砂鉄や鉄鉱石を溶かして鉄を作
っていました。(この光景はジブリ映画「もののけ姫」の中にも出てきます)
鉄の原料は、砂鉄や鉄鉱石ですが、元から金属の鉄としてあるのではなく、
酸化鉄として存在しています。これを炉の中で還元させて鉄にします。
酸化鉄の還元とは、木炭などを還元材として使い、鉄鉱石と一緒に燃焼させ
ることで、木炭から発生する一酸化炭素が、酸化鉄の酸素と結合して除去さ
れ、金属の「鉄成分」となる化学反応のことです。(還元の反対が酸化)
現在の高炉(溶鉱炉)では、還元材として使われるのはコークスです。コー
クスは、石炭を乾留(蒸し焼き)した燃料のことで、石炭のままより硫黄な
どの成分が少なく、燃焼温度を高くすることが出来るので、効率の良い溶鉱
が可能です。この工程を「製銑」(せいせん)といいます。
これら還元、製銑されて出来た最初の鉄が「銑鉄」(せんてつ)です。
この「銑鉄」は高温で還元するために多量の炭素を吸収している他に、不純
物のケイ素、リン、硫黄なども多く含んでいます。そのため硬くて脆(もろ)
く、そのままでは使い物になりません。これを粘り強い「鋼」
(はがね)にす
るには脱炭精錬をして不純物を取り除く必要があります。この工程を「製鋼」
(せいこう)といいます。現在の製綱は、転炉法が主流となっています。
転炉による製鋼は、銑鉄の中に生石灰などを入れ、高圧をかけた酸素を吹き
込んで、炭素やケイ素、リン、硫黄などの不純物を生石灰と化合させて分離、
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除去する方法です。その他に、鉄のスクラップなどを直接再精錬する電気炉
製鋼法という方式もあり、生産割合の25~30%ぐらいを占めています。
その後「鋼」は加工され、さまざまな鋼材の原材料になります。
〚鋼の誕生〛〔フロー図1〕
【鉄鉱石】⇒《溶鉱(還元)・製銑》⇒【銑鉄】⇒《精錬・製綱》⇒【鋼】
鋼とは
鋼(はがね)は、その昔「刃金」ともいい、鍛えられ熱処理をして刃物、工
具、武器などの特殊な用途に使われる金属を意味していました。それが産業
革命以後、大量に生産されるようになると、機械や工作機器、建築物を支え
る構造部材までに用途が拡大し、鋼材の生産量は国力の指標にもなりました。
鋼は、鉄に炭素(C)が混ざった合金です。炭素の含有量が多ければ硬くな
り、少なければ軟らかくなるという特性があり、硬さが区別されます。
一般的な区別〔表1〕
炭 素(C)
分
類
0 ~ 0.04%
0.04 ~ 2.1%
2.1 ~ 6.7%
鉄(工業上)
鋼
鋳鉄(ちゅうてつ)
鋼の区別〔表2〕
C
0.15%以下
分類
極軟鋼
0.2~0.3% 0.3~0.5%
軟
鋼
半軟鋼
0.5~0.8%
硬
鋼
0.8~1.2%
最硬鋼
この様に鉄の中に主に炭素だけが入った鋼を「炭素鋼」又は「普通鋼」とい
います。実際に炭素(C)の他にケイ素(Si)、マンガン(Mn)、リン(P)
、
硫黄(S)の5元素が含まれていて、その含有量で品質が決まります。有害
で除去が難しいリンと硫黄の少ないことが品質の良し悪しを決定します。
鉄とは
一般的に「鉄」と呼ばれる金属は、純粋な鉄ではなく炭素をはじめ他の金属
を添加した「鉄鋼材の総称」である場合がほとんどなので、説明は「鋼」に
準じるものとします。学術的に「鉄」を意味する物理特性は、次の通りです。
元素記号:Fe / 原子番号:26 / 原子量:55.845amu / 比重:7.876
モース硬度:4.0 / 融点:1534℃ / 沸点:2754℃ / 色:灰色の金属色
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普通鋼(炭素鋼)
日本で市販される鋼材のほとんどは日本工業規格(JIS)に規定があり、
普通鋼は「一般加工用」と「構造用」に区別されます。板は、厚さ3mmを
境に薄板と厚板に大別され、3~6mmを中板、それ以上を厚板といいます。
一般 加 工 用
炭素の含有量が 0.15%以下の極軟鋼です。一般用及び絞り用の軟鋼板で、
薄板が多く、板金や曲げ加工、プレス、絞り加工に適した鋼材です。
主な用途
一般建材(耐震材金具)、生活日用品(事務机、ロッカー、鋼製棚)
自動車部品(ドアの外板、フレーム)、電気制御盤、家電製品の外枠
ドラム缶、カメラ、鋼製箱物製品(大型キャビネット)など
JISの記号(代表鋼種)
SPHC、SPHD(JIS G 3131 : 熱間圧延軟鋼板)
SPCC、SPCD(JIS G 3141 : 冷間圧延軟鋼板)
機械的性質
引張強さ・・・ 270 N/mm² 以上を規定
構 造 用
炭素の含有量が 0.15~0.3%の軟鋼です。橋、船舶、車両その外の構造物に
用いる鋼材で、厚板が多く鋼板、棒鋼、形鋼として使用されています。
主な用途
機械部品(躯体、外板材)構造物の主要・補強部材、圧力容器など
JISの記号(代表鋼種)
SS材(JIS G 3101 : 一般構造用圧延鋼材)例:SS400
SM材(JIS G 3106 : 溶接構造用圧延鋼材)例:SM400
機械的性質
引張強さ・・・
400~510 N/mm² を規定(SS400 の場合)
特 性
汎用性の高い鋼材の代表が「SS400」
(エスエス ヨンヒャク)です。
数字は、最低引張強さを意味していて、当然、一般加工用より構造
用の方が高い数値を保証しています。炭素の含有量はJISの化学
成分表では横バー(表示なし)になっていますが、規定をしていな
いという意味で、実際には 0.21%程度含まれています。
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特殊鋼
鋼材に含まれる炭素の含有量に規定があり、更に、クロム(Cr)ニッケル
(Ni)モリブデン(Mo)を加えて硬さ、耐磨耗性を向上させた鋼材です。
機械構造用炭素鋼(S-C材)
炭素の含有量を規定して、機械的な強度、硬さを持たせた合金鋼です。熱
処理をして使用されることもあります。
主な用途
重機、生産機械、自動車、エンジン部品(車軸) など
JISの記号(代表鋼種)
S××C材(JIS G 4051:機械構造用炭素鋼鋼材)例:S45C
特
性
JISの規定では「S10C~S58C」までありますが、一番多く使
われ実用性のある鋼材が「S45C」(エス ヨンゴーシー)です。数
字は炭素の含有量で「スチールに 0.45%カーボン」という意味です。
機械構造用合金鋼(S-A材)
上記のS××C材にクロム(Cr)ニッケル(Ni)モリブデン(Mo)
を加えて熱処理を施し、主として機械構造用に使用される合金鋼です。
主な用途
エンジン部品、ピストンピン、クランクシャフト、歯車 など
JISの記号(代表鋼種)
SCr材 (JIS G 4104 : クロム鋼鋼材)
例:SCr 440
SCM材 (JIS G 4105 : クロムモリブデン鋼鋼材)
SMnC材(JIS G 4106 : マンガンクロム鋼鋼材)
特殊用途鋼
文字通り、特殊な用途に使用する鋼材で、それぞれ目的に合わせて添加され
る元素が異なります。特殊用途鋼材の代表はステンレス鋼です。
ステンレス鋼(SUS材)
鋼材に、クロム(Cr)ニッケル(Ni)モリブデン(Mo)を加えて耐
候性、耐食性を向上させた合金鋼です。その特性は、金属成分と金属組織
の違いによって、大きく三つのタイプに分類されます。
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〔表3〕
組織分類
マルテンサイト系
フェライト系
オーステナイト系
金属成分
クロム量13%
クロム量18%
クロム量18%
ニッケル量 8~14%
JIS記号
SUS403
SUS410
SUS430
SUS304
SUS316
主な用途
医療用メス、包丁 食器(スプーン)
ナイフ、産業機器 キッチン・厨房
医療機器、建材
原子力プラント
・マルテンサイト系(一般呼称:13クロム系)
焼入れ硬化する特性があり、刃物や耐食機械部品に使用されます。
代表的な鋼種は「SUS403」(サス ヨンマルサン)
、「SUS410」
・フェライト系(一般呼称:18クロム系)
材質が軟らかいので、食器類、厨房機器に多く使用されています。
代表的な鋼種は「SUS430」(サス ヨンサンマル)
・オーステナイト系(一般呼称:18-8系、ジュウハチ ハチ系)
クロム(Cr)の他に、ニッケル(Ni)を加えて高い耐食性を持
たせ、さびに対して強く、ステンレス鋼材の中では最優良品です。
代表的な鋼種は「SUS304」(サス サンマルヨン)、「SUS316」
〚鋼の分類〛〔フロー図2〕
一般加工用 (SPHC、SPSS)
普通鋼
構造用 (SS材、SM材)
鋼
合金鋼 (S-C材、S-A材)
特殊鋼
工具鋼 (S-K材)
特殊用途鋼(S-U材)
ステンレス鋼
耐熱鋼
バネ鋼
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熱処理とは
熱処理とは鋼に加熱、冷却を施し、硬さなどの性質を変えることをいいます。
「赤めて」
「冷やす」という表現をします。赤めた鋼は冷やし方しだいで硬く
もなれば、軟らかくもなり、人間でいうと、体質改善のようなものです。
熱処理には、一般熱処理と表面熱処理の二通りがあります。
一般熱処理:「焼入れ」「焼戻し」 / 表面熱処理:「高周波焼入れ」「浸炭」」
熱処理の代名詞は何といっても「焼入れ」です。赤めた鋼を素早く冷やして
硬くする加工をいいます。この時の冷却には水や油を使い、焼入れ後の硬さ
は、炭素の含有量や鋼材の大きさ、冷却する速さによって決まります。
その他
鋳
鉄(ちゅうてつ)
炭素の含有量が、2.1~6.7%の鋼材。
(表1を参照)溶かした時の湯流れが
良いので「鋳物」で生産されます。複雑な形状のものでも造れ、硬く、加
工性、耐摩耗性、耐熱性に優れていますが、衝撃や引っ張りには弱い。
JISの記号(代表鋼種)
FC材 (JIS G 5501 : ねずみ鋳鉄品) 例:FC200
FCD材(JIS G 5502 : 球状黒鉛鋳鉄品)例:FCD600
鋳
物(いもの)
鋳物とは、加熱して溶けた鋼材を型に流し込んで造った物の総称です。
型には、砂で作る「砂型」と、金属で作る「金型」があります。
玉
鋼(たまはがね)
「たたら」といわれる技法で生産された錬鉄(れんてつ)です。良質な砂
鉄(真砂砂鉄)を、木炭を還元材として低融点で還元させるため、鋼材に
とって有害な不純物元素の含有が極めて少なく、純粋な地質が得られます。
日本刀や高級刃物の原材料になります。別名は和鋼(わこう)
現在は「日立金属株式会社 安来工場」のみがこの伝統を継承しており、
「YSSヤスキハガネ」として生産をしています。(和鉄は包丁鉄)
スウェーデン鋼
スウェーデン産の優良鉱石を、良質な木炭で還元させ、不純物の含有が少
ない優秀鋼の代表でした。18 世紀の刃物に使われたことで有名になり、ド
イツのゾーリンゲンの刃物も同じ鋼材だったとされています。今は、電気
炉製鋼法で生産されているので、その特異性を失っています。
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誤解されやすい話し
下記の「Q」は、鉄に関連した記述で、インターネット検索をかければ出て
くる文章です。おそらく机上の学問だけで記述しているものと思われ、実際
とは相違があります。間違いではありませんが、誤解されやすい事例です。
Q:ステンレス製の包丁は、なぜ切れ味が悪いのか?
A:何もステンレス製の包丁だけが切れ味が悪い訳ではありません、総じて
熱処理の悪い刃物が切れ味が悪いのです。焼入れをきちんとするには、
鋼材成分も重要になるので「生産由来が明確なもの」を選ぶ必要があり
ます。医療用メスが切れなかったら話しになりません。(表3を参照)
Q:ステンレス鋼はさびない?
A:ステンレス鋼は、クロム(Cr)が酸素と結合して表面に強力な不動態
の酸化皮膜(酸化クロム)を形成します。鉄がさびるのも一種の酸化現
象なので、ステンレス鋼は「常にさびている状態を保っているから、そ
れ以上はさびない」訳です。
厳密には「さびない」のではなく「さびにくい」という表現が適切です。
13クロム系には表面さびが発生します。ステンレス鋼の中でも、最も
さびに強い「304」
「316」でも条件さえ合えば腐食するのです。
Q:18-8ステンレス(SUS304)は磁石につかない?
A:通常「304」は磁石につかないので、他のステンレスと区別する事が出来
ます。しかし強く叩いたり、曲げたりすると磁性を持つ場合があります。
Q:純鉄は柔らかい上に脆く、そのままでは鍋程度にしか使えない?
A:炭素の含有量 0.04%以下のものが一般的な区別で、工業上「鉄」という
ことになります。
(表1を参照)JISには「脱炭鋼板」といって「ホウ
ロウがけ」を行なう鋼板として規格があります。(JIS G 3133)
鉄を鍋のような製品にする場合、必ず何かの金属表面処理が行なわれ、
素材のままの「鉄」を目にすることはありません。
Q:焼入れは、炭素の含有量で決まる?
A:確かに焼入れ硬度を決める大きな要因は、炭素(C)の含有量です。しか
し、同じ炭素鋼の鋼材でも大きさが違えば、小さい物の方に深く焼きが
入ります。また、同じ温度から焼入れをしても、早く冷やせば(急冷)
硬くなり、ゆっくり冷やせば(徐冷)軟らかくなります。
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怪しい材質表示
機器のカタログや商品などに記入される使用鋼材の材質表示は、日本工業規
格(JIS)の「名称」や「種類の記号」に準じるのが一般的です。中には
紛らわしい、怪しい表現も目にするので、注意が必要です。
例えば「特殊金属」とか「高級ステンレス」とかいった表示を目にする事が
ありますが、これは鋼材を特定する表示ではありません。この様な表現だけ
では、何に対して特殊なのか、何を指して高級なのか判断が出来ません。
JISに「特殊鋼」という分類はありますが「特殊金属」という分類はあり
ません。特殊鋼にもいろいろ種類があります。ステンレス鋼も同様です。
もう一度〚鋼の分類〛〔フロー図2〕を参照して頂ければ分類がよく解ると
思います。例えば、機器のボディーを造る時に「特殊鋼」である「合金鋼」
や「工具鋼」は使えません。硬すぎて大きな造形が出来ず、目的に合った適
材とはいえないからです。鋼材は「適材、適処理、適所」が重要です。
鋼材の質的な優劣は、鉄鉱石がどの場所で取れたか、という産地優先ではな
く、精錬された後の品質が最優先されます。
例えば、貴金属の「金」がどこで取れたかという産地優先で為替されること
はありません。精錬され24K、18Kといった品質保証のみでその価値が
決まります。まして、いくら高級車でも廃車にすればスクラップになる「鉄」
に対して、鉄鉱石の産地を言っても意味のないことです。
たとえ高品質な鉄鉱石が産出されても、〚鋼の誕生〛〔フロー図1〕にある
工程をたどらなければ鋼材は生まれない訳です。産地よりも、それがどのよ
うな工程で精錬されたかを知らなければ、質的な優劣は語れません。
鋼材は品質を証明することが第一になります。その基準になるものが、日本
では日本工業規格(JIS)であり、それは国際的な基準に準じたものです。
たまに、日本の鋼材はさびやすいので、外国の鋼材より品質が悪いような風
評を聞きますが、鋼材の耐候性は、同じ品質でも置かれた環境に左右される
ので、多湿で梅雨があるような環境下では、さびやすくなるのは当然です。
現在、日本のステンレス鋼材やベアリング鋼材は世界に向けて輸出されてお
り、日本の品質が世界の基準を決めていると言っても過言ではありません。
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豆 知 識
かつて鉄を生産する現場で使われていた専門用語が、今では日常的に使われ
る言葉の語源になっている事例を紹介します。鉄の生産と人との係わりは意
外に深いものがあります。
・焼きを入れる
人を手荒く育てる時に使う表現です。鋼は生(なま)のままでは使いもの
にならないので、熱処理をして体質改善を施し有効な鋼材に育てます。
・付け焼き刃
間に合せのにわか仕込みの知識のこと。鍛えていない生の鋼材に、刃の部
分だけ焼き刃を継ぎ足した、見せ掛けの刃物。切れそうで切れません。
・鉄は熱い内に打て
熱い情熱は冷めない内に・・、これはそのままです。
・手子(てご)をする
目上の人や親の仕事を手伝う時によく使われ、中国地方の方言でもありま
す。鉄や金、銀を精錬する鍛冶(かじ)場で、親方である「大工」の下で
雑役をする人を「手子」(てご)といいました。
・お釈迦(しゃか)にする
作り損ねた不良品、使い物にならなくなったもの。昔、鋳物職人が使って
いたとされ、諸説あります。阿弥陀像を鋳造するはずが、溶けた鉄がうま
く流れず、お釈迦さまのようになった(失敗した)という説。死んでしま
うことを「お陀仏」というのに掛けたという説・・・昔の職人は粋です。
鉄にちなんだ地名
かつて「鉄」の生産が行なわれていた場所が、そのまま地名となって残って
いる土地が今でもあります。昔、「たたら製鉄」が行なわれた一画を「山内」
(さんない)と呼び、熱い鉄を冷やす「金池」、製鉄をする「鍛冶屋」、事務
をする「元小屋」、労働者住宅の「長屋」、燃料の「炭小屋」、食料を備蓄する
「米倉」、守護神である「金屋子神」(かなやご)などが集落していました。
他にも、
「鉄山」
(かねやま)、
「金谷」
(かなだに)
「金井戸」
(かないど)など
も、文字通り鉄作りの村の名残です。このような地名は、昔からたたらが盛
んだった中国地方の山間部に多く点在しており、かつての繁栄が偲ばれます。
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備
考
ここでは、かなり大雑把に解説しましたが、鉄鋼に関する規格は、JISハ
ンドブックだけでも「鉄鋼Ⅰ」「鉄鋼Ⅱ」とあり、実に 3600 ページ以上にも
及び(2010 年度版)、その個々にもそれぞれ専門性があって、深く学ぼうとす
るとかなりの広範囲になります。他に、銅やアルミなどは工業的に「非鉄」
という分野に分けられています。
また、JIS規定の鋼板、形鋼、鋼管の中でも汎用性の有るものと、無いも
のがあり、JISやカタログに規定があるからといって必ずしも市場にある
とは限りません。これは実社会で経験を積んで初めて解かる事で机上の学問
では学べない知識が必要となります。
それ故、
「鉄」や「鋼」に関して解からない事や、怪しいまゆつば的な情報に
接した時は、そのままを鵜呑みにするのではなく、専門書を手にするか、詳
しく知っている人に聞くことが、最も早くて確実な解決方法になります。
記)大和鉄工所
岡
出展・参考資料
・「鋼のおはなし」大和久 重雄 著 発行:日本規格協会
・日本工業規格「鉄鋼Ⅰ」「鉄鋼Ⅱ」2010 年度版 発行:日本規格協会
・日立金属株式会社 WEBサイト、「たたらの話」他 リンク
・社団法人 日本鉄鋼連盟(JISF)WEBサイト
崎
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