高圧水素用材料 HRX19

鋼管
高圧水素用材料
HRX19 http://www.nssmc.com/
本
社 〒100-8071
尼 崎 製 造 所 〒660-0856
東京都千代田区丸の内二丁目6番1号
TEL:03-6867-4111
兵庫県尼崎市東向島西之町1番地
TEL:06-6411-7600
http://www.nssp.nssmc.com/
本
社 〒306-0206
茨城県古河市丘里3番2
TEL:0280-98-2468
(東京) 〒101-0041
東京都千代田区神田須田町1丁目24-4 アイセ神田ビル3階
TEL:03-3254-2430
(大阪) 〒541-0043
大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目3-10 日生伏見町ビル新館6階
TEL:06-6203-0201
神奈川県藤沢市川名1丁目14-1
TEL:0466-25-7111
営 業 本 部
湘 南 工 場 〒251-0015
高圧水素用材料HRX19®
P106_01_201411f
© 2014 NIPPON STEEL & SUMITOMO METAL CORPORATION 無断複写転載禁止
1.HRX19® の特長
3.材料強度特性
HRX19® は高圧水素用材料として研究 ・ 開発され、高い信頼を得ています。
HRX19® は、低温域から高温域まで高強度を示し、従来材(SUS316)に比べ薄肉設計が可能になります。
①耐水素脆性
(1)引張強さ(TS)
高圧水素ガス環境下にて世界最高クラスの耐水素特性を有しています。
鋼管:Φ 25.4 以下 丸棒:Φ100 以下のみ TS ≧ 800MPa を保証します。
その他寸法における保証強度については別途お問い合わせください。
②高強度材料
溶解から最終製品に至る一貫した成分・製法の最適化により、常温から高温までの広い温度範囲
で高強度を実現しています。
③溶接施工性
引張強さ(MPa)
SUS316 と同等の溶接性を有しており、溶接部も母材と同等の高強度及び耐水素特性を得るこ
とが可能です。
2.化学成分
*
Ni 当量 =Ni+0.65Cr+0.98Mo+1.05Mn+0.35Si+12.6C
HRX19®保証値
TPXM-19(TS≧690MPa)
700
ASME SectionⅡ PartD
600
SUS316L(TS≧520MPa)
0
50
100
温度(℃)
150
200
250
(2)靭性
C
Si
Mn
P
S
Ni
Cr
Mo
V
Nb
N
0.005
0.20
4.30
≦
≦
12.0
21.5
1.50
0.15
0.15
0.25
-0.060
-1.00
-6.00
0.030
0.001
-13.5
-23.5
-3.00
-0.30
-0.30
-0.40
350
300
シャルピー衝撃値 (J/cm2)
HRX19
(Ni 当量:32.09-39.12%)
HRX19®(TS≧800MPa)
800
400
-50
化学成分(質量%)
®
900
500
HRX19® は ASME 規格 XM-19(22%Cr-13%Ni-5%Mn-2%Mo-Nb, V)の成分範囲内にて更なる高強度化と耐水素特性改善を
目的に化学成分と製法を最適化した独自材料であり、32.09% 以上の Ni 当量*を保証致します。
成分範囲
HRX19®実績値
φ9.53×t2.2
φ14.3×t4.1
1000
250
200
150
100
50
0
-150
-100
-50
0
50
温度(℃)
100
150
200
機械的性質の比較
ご注意とお願い
1
本資料に記載された技術情報は、製品の代表的な特性や性能を説明するものであり、
「規格」の規定事項として明記したもの以外は、保証を意味する
ものではありません。本資料に記載されている情報の誤った使用または不適切な使用等によって生じた損害につきましては責任を負いかねますので、
ご了承ください。また、これらの情報は、今後予告なしに変更される場合がありますので、最新の情報については、担当部署にお問い合わせください。
本資料に記載された内容の無断転載や複写はご遠慮ください。
本資料に記載された製品または役務の名称は、当社および当社の関連会社の商標または登録商標、或いは、当社および当社の関連会社が使用を許諾さ
れた第三者の商標または登録商標です。
その他の製品または役務の名称は、それぞれ保有者の商標または登録商標です。
規定温度範囲
降伏強さ (MPa)
引張強さ(MPa)
伸び(%)
絞り(%)
-40℃∼+50℃
≧ 430
≧ 800
≧ 35
≧ 55 *
+50℃∼+150℃
≧ 0.5 ×(50-T/℃)+430
≧ 0.6667 ×(50-T/℃)+800
―
―
*
鋼管は除く
2
4.水素特性
5.溶接性
(1)水素脆化特性試験(SSTR)
(1)耐溶接割れ性(ロンジバレストレイン試験)
1.2
40
20
0
-80
(85MPa)
(85MPa)
(70MPa)
(100MPa)
HRX19®
SUS316L(Ni当量=28.9%)
-40
0
40
温度
(℃)
120
Solid : H2
最大応力 (MPa)
Open: Air or Ar
500
400
300
200
回転曲げ疲労試験
(R=-1)
軸力疲労試験
(R=-1)
外圧疲労試験
(R=0)
100
0
103
104
105
106
破断繰返し数,(Nf)
107
高Ni当量SUS316L
HRX19®
800
700
600
自動TIG溶接
(5G nofiller)
手動TIG溶接
(1G 溶接材料:
JIS Z 3321 YS309Mo 該当材使用)
120
HRX19®
SUS316L(Ni当量=27.1%)
f=1Hz
R=0.1
80
(70MPa)
60 (100MPa)
40
:HRX19®母材
20
Solid : 70MPa H2
Open : Air
10
(85MPa)
(85MPa)
(90MPa)
(90MPa)
100
相対破断絞り(%)
き裂進展速度
(mm/cycle)
3
0.2
(3)溶接部の水素脆化特性試験(SSRT)
10-2
10-6
0.4
108
(3)き裂進展試験
10
0.6
900
600
-5
0.8
(2)溶接継手強度
700
10
TIG溶接条件:200A×12V×2.5㎜/s
付加歪:2%
試験片サイズ:12T×50W×300L(㎜)
160
800
-4
1.0
0
80
(2)疲労試験
10-3
HAZ総割れ長さ
(mm)
80
60
(90MPa)
(70MPa)
溶接継手の引張強さ
(MPa)
相対破断絞り (%)
100
応力拡大係数範囲
(MPa m )
0.5
102
0
-80
(手動TIG溶接)
:HRX19®溶接継手
-40
0
40
80
120
160
温度(℃)
4
6.HRX19® の製造工程について
新日鐵住金株式会社
和歌山製鐵所
尼崎製造所
電気炉
Ar+O2
精錬
鋼塊鋳造設備
ビレット
Φ180以上
ステンレス鋼棒
高速鍛造機
矯正
冷間圧延機
竪型水圧プレス
鍛造
熱処理
渦流探傷検査
冷間仕上
継目無鋼管
熱処理
横型水圧プレス
Φ30∼Φ180
ステンレス鋼棒
冷間抽伸機
仕上管切
外観・寸法検査
日鉄住金ステンレス鋼管株式会社(湘南工場)
抽伸方向
冷間抽伸
脱脂
熱処理
矯正
渦流探傷検査
冷間仕上
継目無鋼管
仕上管切
5
外観・寸法検査
6
7.HRX19® の製造可能範囲
新日鐵住金株式会社
日鉄住金ステンレス鋼管株式会社
■ 冷間仕上シームレス鋼管
■ 冷間仕上シームレス鋼管
呼び径
外径
肉厚(mm)
(A) (B) (mm) 1.2 1.6 2 2.6 3.2 4 4.5 5
6
7
8
外径
9 10 11 12 13 14 15 17 20 25 30 35 (mm)
肉厚(mm)
外径
1.0
1.0
6.0
6.0
2.0
2.0
8.0
8.0
3.0
3.0
4.0
4.0
5.0
5.0
6.0
6.0
7.0
7.0
8.0
8.0
6
1
/8
10.5
10.5
10
3
/8
17.3
17.3
15
1
/2
21.7
21.7
20
3
/4
27.2
27.2
1
34.0
34.0
38.1
38.1
25
外径
(mm) 0.1 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6 3.8 4.0 4.2 4.4 4.6 4.8 5.0 5.2 5.4 5.6 (mm)
標準寸法
9.0
9.0
10.0
10.0
42.7
11.0
11.0
48.6
48.6
12.0
12.0
2
60.5
60.5
13.0
13.0
21/2
76.3
76.3
14.0
14.0
82.6
82.6
15.0
15.0
32
11/4
40
1
1 /2
50
65
42.7
16.0
16.0
80
3
89.1
89.1
17.0
17.0
90
1
101.6
101.6
18.0
114.3
114.3
19.0
19.0
120.0
120.0
20.0
20.0
130.0
130.0
21.0
21.0
139.8
139.8
22.0
22.0
100
125
3 /2
4
5
標準寸法
ご相談ください
18.0
23.0
23.0
150.0
24.0
24.0
165.2
25.0
25.0
170.0
170.0
26.0
26.0
7
190.7
190.7
27.0
27.0
200
8
216.3
216.3
28.0
28.0
250
10
267.4
267.4
29.0
29.0
30.0
30.0
300
12
318.5
318.5
31.0
31.0
350
14
355.6
355.6
32.0
32.0
406.4
33.0
33.0
34.0
34.0
ご相談ください
150.0
150
400
6
16
165.2
406.4
(A) (B) (mm) 1.2 1.6 2 2.6 3.2 4 4.5 5
呼び径
外径
備考 本表以外の寸法についてもご相談に応じます。
6
7
8
9 10 11 12 13 14 15 17 20 25 30 35 (mm)
肉厚(mm)
外径
(mm) 0.1 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6 3.8 4.0 4.2 4.4 4.6 4.8 5.0 5.2 5.4 5.6 (mm)
外径
肉厚(mm)
外径
備考 外径 34mm 以上の鋼管及び 100mmを超える丸棒の強度保証値はASME Sec.Ⅱ-Part D SA-312 TPXM-19 及び SA-479 XM-19(1998 年)
を前
提に別途協議が必要です。
■ ステンレス鋼棒
外径・長さ:要相談
※外径 25.0mm ‒200.0mmの供給実績有。
7
8
memo
memo