FA機器版

第1号
FA機器版
テクノロジー
技術ツール
製品に関する規制
+
NEW
FA機器版
www.designspark.com/jpn/automationmagazine
SmartWire-DT
データの透過性を標準装備
®
ロジック
コマンド
センサ
アクチュエータ
電力
SmartWire-DT®搭載PKEモータ保護回路ブレーカ
モータの消費エネルギーを把握することは、非常に重要です。事前警告機能を使用すること
で、工場機器を過負荷から事前に防止します。出力と可用性が向上しています。
SmartWire-DTとPKEから供給される包括的なデータを使用することにより、消費エネル
ギーが最適化され、効率的に機器の状態・不具合をより速く確認することができます。
クリエイティブなソリューションや効率的なソリューションを今後も提供していきます。
SmartWire-DTを搭載したPKEモータ保護回路ブレーカでは、この機能をご使用いただけ
ます。
今号の内容
はじめに
RS
Global Head of Product Marketing、Glenn Jarrett氏
より新たにお届けするデジタ
る「各種センサ」に関する特集や、業界の
その他にもFA機器に関連す
ルマガジン「DesignSpark
最新トレンドの1つでもあり、エンジニア
る製品やツール、最新の技
Magazine(FA機器)」では、世界中の
の方に今までとは違った全く新しい設計
術情報など様々なトピック
各メーカーおよびエンジニアの方々の協力
アプローチを可能とする「ワイヤレス接
を掲載しておりますので、
もと、FA機器業界に携わるエンジニアの方
続」、また弊社が昨年提供を開始した 無
最後までお楽しみくださ
の興味や関心に合わせた様々な情報を提供
料の機械設計用3D CAD「DesignSpark
い。尚、ご意見・ご感想等
してゆきたいと考えています。
Mechanical」に関する最新情報と、今世
ありましたら、いつでも
界中が注目している3Dプリンターの可能性
「DesignSpark.com」
今号では、モバイル機器・生活家電・産業
と3Dプリンター「RepRapPro」(日本未
までお寄せください。
機器など様々な機械・装置で使用されてい
発売)に関する記事を掲載しております。
特集
商品ニュース
n 商品ニュース
テクノロジー
オートメーション・センサ
n オートメーション・センサ
n プログラマブルロジックコントローラ&HMI
34
34
13
13
17
製品に関する規制
FA用ワイヤレスLANシステム
n 高いエネルギー効率を目指して
n FA用ワイヤレスLANシステム
技術ツール
DesignSpark Mechanical
n DesignSpark Mechanical
n DesignShare
n 3Dプリンター
08
04
08
21
21
28
29
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器)
iPad、Androidタブレット、Kindle Fire、PDFで閲覧可能
諸条件: RSオンライン(rswww.co.jp)に掲載されている「取引条件」
「お客様へのお願い」をご覧ください。本号は、2014年3月1日から2014年9月末日まで有効です。
発行元: RS Components Limited 登録事務所: Birchington Road, Weldon, Corby, Northamptonshire NN17 9RS. 登録番号 1002091。
RSは、RS Components Limitedの商標です。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 3
製品に関する規制
高い
エネルギー効率
を目指して
全
体的なエネルギーの消費量を減
らし、設計・製造・組立・流通におけ
るエネルギー効率を向上させる必
要性が非常に高まってきています。世界の資
源はこれまで以上に枯渇しており、エネルギ
ーコストが高騰し、将来の地球環境に関する
問題もより深刻になってきています。欧州連
合では、欧州での一次エネルギーの年間消
費量を2020年までに20%削減することを
目標にしています。また、欧州委員会では、
エネルギーに関連する生成・変換・配分・最終
消費などの段階で効率性を高めるため、消
費者により効率的にエネルギーを使用し管
理するためのスマートメーター導入など、様
々な対策を打ち出しています。
世界的に工業が発達するということは、実際
にオートメーション化が拡大するということ
であり、特に電気モータの使用頻度が増加
することを意味しています。実際、2011年
のIEA(国際エネルギー機関)による報告に
よると、電気モータとそれを動かすシステム
の電気使用量としては過去最大で、世界の
電気消費量の全体の約45%を占めている
のです。そして当然ながらそれは、電気モ
ータを使用したポンプ・ファン・空気/液体の
圧縮、搬送などの様々な形態の機械的操作・
処理で使用されているエネルギー総消費量
は、大部分を占めている状況です。つまり目
先のコスト節約のために、高効率なモータな
どの製品や機械などを投資した方が良い場
合があります。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
モータの効率性
出力が0.75~375kWの中型で低電圧の
ACモータの電気消費量が、モータによる電
気消費量の割合を最も多く占めています。
IEC 60034-30:2009の規格では、この
出力範囲における低電圧の三相非同期モー
タ効率性クラスが、IE1は標準効率、IE2は
高効率、IE3はプレミアム効率と定義されて
います。2010年には、規格にIE4クラスが
追加され、メーカーではこの強化された性能
レベルに対応するモータの販売をすでに開
始しています。
2011年以降は、IE2以上の性能を持つモー
タのみが欧州経済地域で販売できるように
なり、2017年までにはIE3以上のみが許可
されるようになるとされています。さらに具
体的に言うと、法律で2015年からは、IE3
は、7.5~375kWの出力定格に必要な最
小効率又はIE2と可変速駆動(VSD)を組み
合わせたモータとして定められ、2017年
からは、IE3は、必要最小効率として0.75
~375kWの定格又はIE2と可変速駆動
(VSD)を組み合わせたモータとして定めら
れることになります。つまり中期及び長期
的に見た場合、古いモータを使用するより
も、IE2又はIE3の性能で、新しいモータや
交換用モータを使用することにより、効率が
良くなります。
エネルギーコストを削減し、運用効率を向上
させるうえで鍵となるのは、より良いモータ
制御です。モータ始動装置には様々な選択
ページ 4
製品に関する規制
肢がありますが、中でも、コストを大きく削
減できる、
「ソフトスタータ」や可変速駆動
(VSD)を使用したソリューションが増えてい
ます。しかし、実際には産業用途で使用され
ているモータの約90%がシンプルな電気機
械スイッチ以外に制御装置を搭載していない
と推測されており、機器保守や機械的摩擦と
いう点で大きなコストを生み出しています。
三相モータ巻線の配線をデルタ(各巻線で
230V)からスター(各巻線で400V)に変え
ることで、直入れ始動(DOL)方式と比べて、
始動時の消費電力を約60%削減します。ス
ターデルタ装置は、3つの接触器、熱動過負
荷装置、タイマで構成されています。始動
時の電力とトルクを削減することで、機械的
負荷を軽減できるのがこの方式のメリットで
す。逆にデメリットとなるのは、DOLスター
始動装置
タよりも高額で、潜在的な故障につながる箇
従来の三相モータ始動方式を見てみると、メ 所が複数あり、モータの定格トルクの50%
インの接触器と熱動過負荷装置のみを使用
以上を必要とするモータ負荷装置の始動を
して供給とモータを直接つないだ三相モー
妨げることが挙げられます。
タの始動には、非常にシンプルな直入れ始動 これら2つの制御方式には両方ともにデメリ
(DOL)方式が一般的となっています。もち
ットがあり、スターデルタ(SD)方式では突入
ろん、とてもコスト効率の良い方法ではあり
電力を削減し、
トルクを制限しているものの、
ますが、始動時に非常に大きな電力とトルク
用途に応じて微調整を行うことができず、連
が必要となるのがデメリットで、モータやドラ 続的な始動・停止運転には適していません。
イブトレインに応力をかけることになります。 しかしながら、ソフトスタータを様々な形で使
また、大型接触器の高い突入電力は、PLC(
用することにより節約することが可能です。
プログラマブルロジックコントローラ)のトラ
例えば、始動トルクと負荷持続を適合させる
ンジスタ出力の直接制御には適さないため、 ことで損傷やトランスミッションとドライブト
リモートコントロールの役割を果たすことが
レインの応力を軽減することができ、保守管
できません。
理とダウンタイムを減らすことにもつながり
2つ目のスターデルタ(SD)始動方式は、
ます。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ソフトスタータを機械の自動化に統合して手
動制御の要素をなくすことでエネルギー節約
を実現でき、これにより使用していない時に
モータを動いたままにしておくことが可能に
なります。一般的には、製品がない場合に送
出コンベアを停止させるという使用方法があ
ります。シンプルな光電センサを使って製品
を検出することで、製品が到着した際には素
早く速度を上げ、製品がない場合にはコンベ
アを停止させることができます。
ソフトスタータは、可動部分に機械式接触器
を使用していないため、動作寿命がかなり長
くなっているほか、従来の始動ソリューショ
ンに含まれるすべての部品は、1つのコンパ
クトなユニットに収めています。
可変速駆動
多くの用途では負荷が変動し、多くの組み立
てラインなどの工程では、モータ速度を調整
する必要があります。モータ速度とトルクを
必要な負荷に合わせることで、可変速駆動
(VSD)を使用することにより大きく効率性を
上げることができます。
速度とトルクを電流負荷に適合させること
で、小型クレーン、洗車機、コンベア、エレベ
ページ 5
製品に関する規制
関連商品
可変速駆動: ファンの電力と流量
三菱電機 D720-SC単相ドライブ
100%
ファンモ
ータ電源
50%
80%
60%
ご購入はこちら
40%
20%
0%
20%
40%
従来のダイレクトオンライン
ファンモータ制御
可変速ドライブ付きのファンモ
ータ制御
60%
80%
100%
公称モー
タ流量
ーター、
ドリル、木材加工機械などの多くの
用途でエネルギーの節約が可能です。VSD
をポンプやファン制御に使用した場合、最大
で50%の節約が可能です。例えば80%の
速度で回転しているファンは、フルスピード
で回転するファンと比べると、50%のエネ
ルギーしか使いません。しかし多数のポン
プやファンが、ダンパやバルブなどの非効率
的なデバイスによって出力が規制され、フル
スピードで連続的に作動しています。
これらの省エネルギー目的の可変速駆動と
組み合わせることで、機械をより効率的に作
動させることができます。また、速度をPLC
やロジックコントローラでプロセス要件に合
わせてスムーズに調節できるので、時間がか
かり、機械的にも消耗の多い始動・停止が回
避されるため、より速く作動させることも可
能です。
ン、Schneider Electric、Siemensなど
の世界大手のメーカーのACモータ、DOL、
スターデルタ及びソフトスタータデバイ
ス、VSDを豊富に取り揃えております。高まる
エネルギー効率化のニーズは、FA機器市場
向け製品や技術にもより良い性能測定基準を
もたらしています。これらの製品には、オムロ
ン、Phoenix Contact、PULSなどのDIN
レールやパネル搭載型電源などがあり、かつ
てないほど高い効率性を発揮しています。ま
た、SMCでは今後も引き続きKQ2継手や設
置の効率性を高めるFRL(フィルタ・レギュレー
タ・ルブリケーター)ユニットのAC製品など、
優れた効率の空圧の製品を提供していきま
す。さらにLEDに移行することで信号灯や産
業プッシュボタンはかつてないほど効率的に
なり、電動リニアアクチュエータも空圧装置の
ランニングコストを減らすことができます。
豊富なエネルギー効率化製品
詳しくはこちらから:
www.rs-components.com/
energy-efficiency
(日本未発売のものもございます。)
RSでは、ABB、Eaton、三菱電機、オムロ
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 6
未来への
ソリューション
エネルギー効率
再生可能
エネルギー
エネルギー供給
新しいトレンドを生み出す接続
とオートメーション化技術
交通インフラ
飲料水の供給
スマートグリッド
E-モビリティ
© PHOENIX CONTACT 2013
明日の世界を支えるソリューションを
提供していきます。
詳しくはこちらへ:
phoenixcontact.com
製品に関する規制
FA用ワイヤレス
LANシステム
こ
れまでに数多くのワイヤレス技術
が、ハードウェアベースのリア
ルタイムソリューションからロ
ーコストのものまで多様な機能を備えた産
業用ネットワークやプロセス制御用の柔軟
なリンクに対応するべく進化を遂げてきま
した。 かつてFA業界はワイヤレス通信の
安全性と信頼性に関して不安を抱いていた
ため、導入がなかなか進みませんでした。
しかし、イーサネットベースのワイヤレス
LANソリューションなどの最新の技術で
は、堅牢で信頼性が高く、安全なFA用ワ
イヤレスシステムをサポートできるように
なってきています。
現在では、FA用ワイヤレス通信を利用す
ることで、拡張性とコスト効率の高いFA
用ソリューションへの新たな可能性が生ま
れています。 大きなメリットとしては、
特に長距離の有線ネットワークの配線コス
トを低減できることが挙げられます。 さ
らには、ノードの追加が容易になったこと
により拡張コストが減り、監視の質と速度
が向上したために運用費が低減され、そし
て以前であればオペレータがサンプルチェ
ックや開弁作業をしなければならないよう
な危険な環境においてもかなり安全に操作
できるようになりました。
自動化設備に利用できる無線周波数とプ
ロトコルの多様さは、リアルタイム応答
に対する様々な性能要件と結びついて、
多数乱戦型産業をつくりだしました。 世
界各地には、米国の915MHzバンド、
欧州の868MHz、日本の920MHzなど
1GHz未満のものから、最高で2.4GHz
統一ISM (産業科学医療用)バンドまで、
多様な免許不要の特定小電力無線が存在
します。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
産業用ワイヤレスLAN
非常に高レベルのデータと優れたネッ
トワーク機能への要求に応えるべく、
産業用ワイヤレスLAN (IWLAN)技術
は、産業オートメーションの分野で急
速に発展しています。IWLANはIEEE
802.11a/b/gおよびn規格の拡張であ
り、54Mbit/sから、潜在的には数百
Mbit/sまで提供できる可能性がありま
す。 他のワイヤレスシステムよりデータ
転送速度が速いのでビデオストリーミン
グなどのアプリケーションにも対応でき
るだけでなく、他のモバイル機器とのデ
ータ伝送もできるため、プロセス効率が
大きく向上します。 この技術は、エンド
ツーエンドの安全で信頼できる無線通信
を必要とする、要求の厳しい産業用途に
も特に適しています。 既存のイーサネッ
トネットワークは、ネットワークインフ
ラに変更を加えることなく、最大96ヵ所
のアクセスポイントによるアップグレー
ドが可能で、VoIP、ビデオ、インターネ
ットアクセスなど全く新しいオプション
を、単一のワイヤレスネットワークで利
用できるようになります。 そのため様々
なサービスやセキュリティ要件、アクセ
ス基準などを安心して管理でき、これら
全てが同じワイヤレスネットワークを使
用することが可能です。
IWLANワイヤレス通信で中心的な役割
を果たしているのはSiemensで、ワイ
ページ 8
製品に関する規制
ヤレスリモートコントーロルネットワー
ク向けのデバイスやWirelessHART(無
線メッシュネットワーク通信プロトコル)
ベースのソリューションを提供していま
す。 製品は全て屋内外の極めて過酷な状
況下での利用に適しており、信頼性と堅
牢性、安全性を実現したものとなってい
ます。 SiemensのSCALANCE Wライ
ンの産業用イーサネットネットワーク部品
には、アクセスポイント、クライアントモ
ジュールのほか、アンテナや電源などの
様々なアクセサリが含まれています。 例
えば、SCALANCE W786-2RRアク
セスポイントデバイスは、2.4GHz又は
5GHzの免許不要のISMバンドを利用し
て、非常に安定したワイヤレスネットワー
クを確立します。
Siemensは、クレーン制御(図1を参照)や
コンテナターミナルの自動搬送車システム
(図2を参照)など、IWLANの分野における
数々の産業用途を開発しました。
Bluetooth
Bluetoothは、一般消費者市場のワイ
ヤレスデータ技術として非常に有名です
が、産業内でも非常に活用されていま
す。Bluetoothは1秒間に数Mbitという
データ伝送機能を備えており、IWLANの
ように2.4GHzのISMバンドでFA機器に
よる信頼できるワイヤレス通信を実現し、
しかも速く簡単に実装できるのです。 こ
の技術のメリットとしては、大部分が自動
構成であるため導入が簡単で安全である
こと、冗長伝送チャネルと内蔵のエラー修
正機能による極めて信頼性の高く強固なデ
ータ伝送、周波数ギャップを効率的に使用
することによる複数のBluetoothワイヤ
レスパス又はBluetoothワイヤレスパス
図2 – コンテナターミナルのように、数多くのアクセスポイントがあ
る、コントローラ式のIWLANセキュリティ技術を採用しています
とWLANシステムでの干渉のない並列操
作が挙げられます。さらに、伝送範囲が最
大数百mにもなる潜在力を秘めているとこ
ろも利点です。 産業用のBluetoothベー
スデバイスで中心的な役割を果たしている
のはPheonix Contactです。同社が提
供するPSIシリーズのBluetoothコンバ
ータなどの製品は、RS-232、RS-422
、RS-485のシリアルインターフェースを
Bluetoothに変換して、2点間又はマルチ
ポイント接続、あるいはノートパソコンや
スマートフォンなどのBluetooth対応デ
バイス用のアクセスポイントとして使用す
ることで動作状態の確認やプログラミング
あるいは診断を実行することができます。
WirelessHART
図1 – SCALANCE Wデバイスを利用
した自動クレーン制御
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
低遅延ソリューションは、クリティカルプ
ロセスの監視など、信頼できるリアルタイ
ム機能が必要となる用途では極めて重要
となります。 WirelessHARTなどのワ
イヤレス版のフィールドバスベースのプロ
トコルは、ワイヤレスリンクを使って、よ
り柔軟な方法でリアルタイムのパフォーマ
ンスを実現する方法を提供します。 これ
は、WiFiやBluetooth、ZigBeeなどの
他の技術が使用する利用度が高い2.4GHz
の免許不要帯域に基づいていますが、セキ
ュリティと干渉防止機能も含まれており、
全ての情報パケットが特定の時間内に伝送
されるようになっています。 このプロト
コルにより、ユーザーは既存のHARTデバ
イス、ツール、システムの互換性を維持し
ながら、ワイヤレス技術の利点を迅速かつ
簡単に有効利用できます。
WirelessHARTプロトコルは、4
~20mAのアナログループで接続された
センサなどのデバイス用に設計されたオー
プンスタンダードで、データ転送速度は
250kbpsです。 時刻同期化、自己組織
化、自己復旧機能のメッシュアーキテクチ
ャを使用し、干渉を予防し、他のワイヤレ
スネットワークとの共存を可能にするチャ
ンネルホッピング機能など、産業環境で生
来の99.9%のエンドツーエンド信頼性を
実現するための様々な機能を搭載していま
す。 クリアチャネルアセスメントにより
空いているチャネルを調べ、ブラックリス
ト機能により頻繁に使用されるチャネルを
避けることで、帯域幅と無線時間を最適化
します。 時刻同期機能は、インターフェ
ースへのタイムクリティカルなリンクに対
して時間通りのメッセージ送信を可能にし
ます。また、自己復旧ネットワークトポロ
ジーとは、中断や故障があってもデータ伝
送には影響がないことを意味します。 メ
ッシュネットワーク内の各デバイスは、他
のデバイスからのメッセージのためのルー
ページ 9
製品に関する規制
タとして機能することが可能です。 つま
り、デバイスはゲートウェイと直接通信す
る必要がなく、最も近くにあるデバイスに
メッセージを転送できるため、ネットワー
ク範囲を大きく広げ、冗長的な通信ルート
が提供されるため、信頼性が向上します。
産業用ネットワークでは、セキュリティ
も考慮すべき重要な項目です。 この点に
ついてWirelessHARTでは、128bit
AES暗号化と各メッセージ固有の暗号化
キーを使用した最高レベルの保護と、デバ
イス認証を実現しています。
豊富なワイヤレス製品
(電波法のため日本未販売)
WtransトランスミッタRTD (抵抗温度
検出器)温度プローブなども含まれます。
Wtransトランスミッタは、Wtransレシ
ーバと組み合わせて、–30~+260°C又
は–200~+600°Cの動作範囲内の固定
又は移動式の温度検出として使用できま
す。 温度プローブのトランスミッション
部品は防振設計となっており、ケースは耐
油性と耐酸性に優れています。 Wtrans
測定システムのラジオの周波数(欧州の
868.4MHz又は米国の915MHz)は、外
部干渉に影響されず、厳しい産業環境内で
も伝送を可能にします。
RSでは、Schneider Electricのプ
ッシュボタン、HoneywellやSteute
などのワイヤレススイッチ、Pheonix
ContactのワイヤレスLANアクセスポ
イント製品など、豊富なワイヤレス製品
を取り揃えております。 また、最新のワ
イヤレス産業センサ製品には、JUMOの
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 10
ケーブルのない世界を想像しよう
この自由を何に活用しますか?
コードを切り、ケーブルを捨て、アイデアを自由に羽ばたかせましょ
う。HoneywellのワイヤレススイッチのLimitless™の導入で、
これまでより作業を速くスマートに進められるほか、可能性を深く
追求できます。
作業の方法も新しくなりました。新しい作業方法では、柔軟性
と信頼性が強化され、アップタイムと自由さが増加します。これ
は、従来のやり方にとらわれる必要がないという原則に基づい
ています。ワイヤレス技術は、私たちのコミュニケーション方法や世界とのつながり方を変えまし
た。Honeywellでは、この技術を使って設計方法を変更し、さまざまな技術とデバイスを運用し
ています。
自由な世界があなたを待っています。新たな可能性を求めて、Limitless™製品への転換の時です。
© 2010 Honeywell International Inc. All rights reserved.
実用的で信頼性の高い性能を実現
S8VK電源
前シリーズの品質の高さと実用的な設計を引き継ぎ、高信頼性
で、インストールが容易なオムロンの新しいコンパクト電源が誕生
しました。S8VKシリーズでは頑丈さとコンパクトさが強化され、
さらに使いやすくなっています。
コスト効率の良いタイプS8VK-C、標準タイプS8VK-G、冗長性
ユニットタイプS8VK-Rの3つのシリーズがあります。オムロンで
は、あらゆるお客様のニーズに対応できる最適なソリューションを
提供しています。
主な特徴
• コンパクトな設計
• 極端な温度でも安定の動作
• 振動に対する高い耐久性で長寿命
• 高速インストールで簡単
テクノロジー
オートメーション・
センサ
私達の生活にはセンサがあふれて
います。スマートデバイスやモバ
イル機器の世界では静電容量方式
又は抵抗膜方式のタッチスクリー
ンがスマートフォンやタブレット
に使われ、ゲーム機器にはモーシ
ョンアクセロメーターが搭載され
ています。他にも家電機器では、
食器洗い機に圧力センサや近接セ
ンサなどが使われています。これ
らは急速に発展する未来、最近話
題になることが多くなった「モ
ノのインターネット」時代や、
「Industry 4.0」という産業を
スマート化する動きにおいて重要
な要素となることは間違いありま
せん。
センサは、FA機器において、目、
耳、鼻や、触覚の役割も担ってき
ました。 センサはシステムの脳で
あるPLC(プログラマブルロジッ
クコントローラ)に、判断するため
の情報を伝えるのです。 PLCや
制御製品に統合された場合、セン
サは制御と通信システムの重要な
役割を担うことになるため、シス
テムアーキテクチャ設計の早い段
階でしっかりとした考慮が必要に
なります。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
環境
産業環境において、センサは温度、運動、
位置調整、加速度、重さ、湿度、化学成
分、気体流、圧力流、液体流など、非常に
広範囲にわたる環境的要因の測定に使用さ
れています。 代表的な利用例には、継続し
たレベル測定を行うための超音波液面送信
機、水処理工場設備のアラームスイッチ、
工作機械用途の油圧油や冷却液の監視に使
う圧力、温度およびレベルのセンサ、自動
車組み立てラインの誘導型近接スイッチな
どがあります。 今日において、測定や感知
できないものやシステムへの入力として使
用できないものは、実質的にありません。
「 信号を取り込むことと
同じくらい重要なの
が、調節と伝送です。
」
ページ 13
テクノロジー
センサとトランスデューサは広範囲の環境
に向けて設計されていますが、信号の取り
込みと同じくらい重要になるのが中央処理
装置まで安全に運ばれるようにするための
調節と伝送です。 例1)信号を離れた場所
に伝えなければならない殆どのケースはケ
ーブルが使用されます。 ケーブルを使う
と誘導ノイズが発生するのでシールド付き
のツイストペアケーブルを使うのが一般的
です。 例2)数百メートルを超える長距
離の場合は電圧降下と誘導ノイズに影響さ
れないように4~20mAのセンサ信号出力
にします。 例3)熱電対などから発生する
ミリボルトや低抵抗信号は一般的に弱信号
とされているため、離れた場所のコントロ
ーラに伝送される前に増幅する必要があり
ます。 そのため、信号コンディショナは
センサの近くに配置されます。
位置
オートメーションで最も急速に成長してい
る分野の1つがマシンビジョン技術です。
これは、デジタルカメラセンサと高度画像
処理技術を採用したもので、製造の自動化
や製造速度と品質を向上させるために様々
な業界で広く使われています。 その上、
従来型のセンサも急速に進化しています。
例えば最も重要な機能の1つである位置感
知については、豊富な種類の線形位置及び
回転位置エンコーダが提供されています。
パワーダウン後にシステムの最後の位置情
報を保持できる完全エンコーディングを装
備しているものもありますが、大部分の用
途ではインクリメンタルエンコーダが使用
されています。 エンコーダ出力は、電気
的環境、用途、外部信号コンディショニン
グ装置にしたがって慎重に選ぶ必要があり
ます。 そのため、Baumerなどのメーカ
ーでは、こうした様々な要件に対応できる
幅広い構成を提供しています。 この分野
における他の大手メーカーには、オムロ
ン、Hengstler、SICKなどがあります。
近接
非接触近接検知はオートメーションにおけ
るもう1つの重要な分野で、工場内の巻き
上げから可動式リフティング、家畜用の自
動給餌システム、食品飲料業界のオートメ
ーションに至るまで、様々なポジショニン
グ用途に利用されています。 この技術の
トレンドは、センサの速度、堅牢性、小サ
イズなどの高度な仕様と従来の基礎技術を
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
組み合わせて使い、改良された性能を提供
することです。 近接センサの1つに誘導型
近接センサがあり、このセンサは磁気誘導
を使用して強磁性金属材料を検出します。
汚れや湿気の多いエリアでの使用に適して
いて、交通信号機や洗車機などのほか、
数多くの産業オートメーションプロセスで
使用されています。粉塵の影響は受けませ
ん。 この種類のセンサの例としては、パ
ッケージング、マテリアルハンドリング、
組み立てなど様々な産業用途向けに設計
された、SchneiderのOsiSense XS8
シリーズがあります。 これらのセンサの
主な特徴としては、ユニークなワンクリッ
ク装着と回転型検出ヘッドによりあらゆ
る機械/設備に簡単かつ迅速に取り付けら
れることが挙げられます。 これにより、
あらゆる方向や遠くからもはっきり見える
LEDステータスインジケータを素早く取
り付け/取り外しできるため、メンテナン
スが簡単になります。
2番目のタイプは、静電容量近接センサで
す。このセンサは、導電性のある物体、又
は空気とは異なる誘電体を持つ物体を検出
します。 つまり、この技術では金属素材
と非金属素材の両方を検出できることにな
り、この点で誘導型近接センサと大きく異
なります。 静電容量近接センサは一般的
に位置、湿度、液面などの検出・測定に使
用されています。 この技術も汚れや湿気
の多い場所での使用に適していて、粉塵の
影響を受けません。
関連商品
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Telemecanique
誘導型センサ
ライト
光電センサも、産業オートメーションで広
く採用されている技術です。これは、物体
の距離や存在/不在を、赤外線などの光ト
ランスミッタと光電レシーバを使って検知
します。 光線が遮断されたことで物体を
検知するセンサには、多くの種類がありま
す。例えば、スルービームセンサはレシー
バをトランスミッタの見通し線上に設置す
るタイプで、再帰反射センサは、トランス
ミッタとレシーバを同じ場所に配置し、リ
フレクタを使って光線をトランスミッタか
らレシーバに跳ね返します。
スルービームセンサの例としてはオムロン
の光電センサE3JKシリーズがあり、こ
の製品にはシステム統合性を高める内蔵電
源が備わっています。 このシリーズのセ
ンサには高出力で見やすい赤のLEDがす
べてのモデルに搭載されているため、アラ
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ページ 14
テクノロジー
イメントが容易で検出距離が長いのが特徴
です。 光式センサのもう1つの例として
SICKのDT50及びDS50シリーズのフォ
トトランジスタ距離センサがあります。こ
れは赤外線か赤光のいずれかを使用し、信
頼性が高く、強光状態下で光沢のある対象
物でも安定して測定検出できます。 代表
的な応用分野には、鉄鋼・金属製造業、印
刷及び製紙業、自動車産業、倉庫業などが
あります。 そして、位置および存在検知
が非常に小さいスケールで必要とされる場
合は、光ファイバとRGBカラーセンサが
人気を集めています。 小型であり、小さ
な物体や動きを検知できるだけでなく、電
気ノイズへの耐性があり、高温状態でも機
能します。
また、光センサで最も急速に成長している
分野の1つとして、視覚情報をシステム入
力として使うマシンビジョン技術があり、
現在は製造業でよく利用されています。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
レベル
レベルセンサもまた、FA機器における
重要なセンサです。このセンサは、基本
的には物質のフローレベル(通常は液体、
スラリー、粉体)を検知します。 超音波
技術を利用するレベルセンサの一例に
は、MowbreyのMSP400レベルトラン
スミッタがあります。このセンサは液体の
上方に取り付けて、液体表面との間の距離
を測定します。 船舶や下水槽、開水路の
情報でプログラミングすると、MSP400
は高さ、容量、流れを計算し、選択した変
数に比例して4~20mAの信号を送り出し
ます。 制御機能用に2つのリレーが装備さ
れ、プログラミングは、内蔵プッシュボタ
ンか、HART (Highway Addressable
Remote Transducer Protocol)を利
用したリモート通信によって行われます。
まとめ
ここでご紹介したのは、センサのほ
んの一部です。この他にも、多様な
種類にわたる圧力センサ、RFID、
バーコードリーダ/スキャナなどが
あります。 RSで取り扱っている
近接センサ、光センサ、圧力セン
サ、そして主要メーカーは、オムロ
ン、Telemecanique、Pepperl
+ Fuchs、Baumer、IFM
Electronics、SICK Bannerなど
です。 センサ技術を開発し続けること
は、数多くの産業プロセスと製造産業
における簡易式及び複合型のFAシステ
ムの柔軟性と精巧性にとって極めて重
要なことなのです。
詳しくはこちらから:
www.rs-components.com/
sensors
ページ 15
不確かな時代、より確実な生産。
産業用システムが高い生産性を発揮しなければならない時、エンジニアは直感には頼りません。こんな時、頼りになるのは
SICKのセンサ技術です。最適な処理を可能にし、コストのかかる機械のダウンタイムや切り替え時間の削減など、あらゆる産
業用センサのニーズに応えます。またあらゆる産業における工場の自動化に最適です。光電センサ、近接センサ、超音波セン
サ、流体センサ、距離センサ、マーク識別センサ、画像センサ、エリアセンサをラインアップしています。個々のタスクごとに最
適なセンサがあり、最高のパフォーマンスが期待できます。 www.rs-components.com/sick-sensors
テクノロジー
プログラマブルロジック
コントローラ
&
F
A
機
HMI (ヒューマン
マシンインターフェイス)
器
の
発
プ
ログラマブルロジックコントロ
ーラ(PLC)の利用は、自動販売
機や高速パッケージング装置、
様々なFA機器(マテリアルハンドリングや
自動組み立てなど)を含む、多様な設備、
製造用途に広がっています。 米国のGM
製造部門からのリクエストで、1969年に
Modicon(現Shneider Electric)が
最初に商品化しました。
それまでの自動化設備は、シンプルなリレ
ーロジック、タイマ、カウンタ、分離制御
部品などを組み合わせて制御していまし
た。製造ラインの改造に対応する際、多く
の時間と熟練技術を必要としました。 初
期のPLCは、限られた機能とメモリを使
ったシンプルなものでしたが、その性能は
時間とともに大きく向上しました。 プロ
グラムはANDやOR機能などを組み合わせ
たラダー論理型で、入出力(I/O)カウント
を増やして外部通信オプションを大きく向
上させるほか、関数と定義済みパルス幅変
調(PWM)ブロックなどの高レベルの出力
機能によって補完されています。
PLCのカテゴリ
PLCは細分化が進み、現在では製品が数々
のカテゴリに分かれています。 歴史的に見
ると、最もシンプルな用途ではロジックコ
ントローラが使用されています。これはス
マートリレーとも呼ばれることもあり、主
に比較的少ない入出力を提供して基本的な
ラダー論理制御を実装するもので、高速操
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
展
作を必要としません。 これらは一般的に、
駐車場の開閉ゲート、洗車機、自動販売
機、簡易梱包装置など、用途において偏差
がわずか、あるいはまったくない事前定義
シーケンスに従う処理に使われています。
2つ目のタイプは、中型のスタンダード
PLCで、処理速度と入出力機能が向上し
ています。 また入出力の拡張性や、オペ
レータの割り込み処理に対応、外部状況を
監視した結果として対応するなど、より柔
軟な操作シーケンスもサポートしていま
す。 代表的なアプリケーションには、プ
ログラマブル裁断機や瓶詰め装置のバッチ
制御などがあります。
3つ目のカテゴリは、高機能ユニットで構
成するアドバンスドPLCです。これは、
大量のデータを伴うより複雑な用途向け
で、モジュラビルドアプローチが必要にな
り、高いレベルの入出力での高速機能が要
求されます。1つの例に、コンベアシステ
ムと高速ラベル印刷におけるRFIDベース
の製品分類及びルーティングがあります。
最近登場した4つ目のカテゴリは、パソコ
ンの機能とPLCの信頼性がひとつになっ
たプログラマブルオートメーションコン
トローラ(PAC)で、PLCやアドバンスド
PLCと置き換えて使われるようになって
きた言葉でもあります。様々なパソコンと
PLCの機能を組み合わせて、1つのパッ
ケージで両方の利点を提供しています。
PLCのベンダーは、近年、高性能のPLC
をPACとして販売することが多くなって
ページ 17
テクノロジー
「 PLCがより多機能に
なり細分化するにつ
れ、プログラミング
の作業は複雑になっ
てきています。
」
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
きています。これはPAC製品がプログラ
ミングにおける優れた柔軟性を提供するこ
とや、大容量メモリ、高い相互運用性を持
つこと、そしてPLC製品群よりも多くの
接続オプションと制御機能があることが理
由です。 一般的に、PACはHMI(ヒューマ
ンマシンインターフェイス)機能、資産管
理、高度なプロセス制御要件などの多くの
パソコンベースソフトウェアアプリケーシ
ョンで構成される複雑なオートメーション
システムアーキテクチャに適しています。
スマートリレー、スタンダードPLC、ア
ドバンスドPLC、又はPACの選択は、最
終的には用途によって決まりますが、ロジ
ックコントローラの機能が向上するにつれ
て、これらの境界線は曖昧になってきてい
ます。 現在ではほとんどのスマートリレ
ーが最大28点の入出力まで拡張でき、ア
ナログ/デジタル入力とトランジスタ、又
は様々な電圧範囲のリレー出力に対応して
います。 さらに、モータ制御タスク用の
統合PWM出力も現在では一般的な機能で
す。 スマートリレーの例にはSiemens
のLogo!や 三菱電機のAlpha2などが
あり、これらは数年前までスタンダード
PLCやアドバンスドPLCに限られてい
た、操作メッセージやステータス情報を表
示するHMIパネルと統合する機能を実装す
るまでに進化しています。
プログラミング
PLCがより多機能になり細分化するにつ
れ、プログラミングの作業は複雑になって
きています。 元々はプログラミングを容
易にするためであった初期のデバイスは、
フロントパネルや専用端末装置から直接プ
ログラムが組まれていました。 機能が限
定的だったことで、プログラムの各論理要
素を示す専用キーを含めることが可能だっ
たのです。 PLCに関連した従来のプログ
ラミング言語はラダー言語で作成され、こ
の言語はリレーを使った等価な回路として
考案されたプログラムを図表で表現するシ
ンプルなシステムとなっています。 しか
し、残念ながら個々のメーカーのラダー言
語には互換性がなく、ラダー言語はプログ
ラミングスタイルやルールベース言語の仲
間に近いため、言語として考えると誤解を
招く恐れがあります。
ソフトウェアは、次第に複雑化する産業オ
ートメーションの中でますます重要な役割
を果たすようになり、ソフトウェア費用の
増大は、システムの最もコストがかかる
部分になりつつあります。 このコストを
抑え、ソフトウェアの品質を向上させな
がらアプリケーション開発中の効率性も
高める試みとして、PLCopenが推進す
る IEC61131 規格を使ったPLCプログ
ラミングへの標準化が行われています。
ページ 18
テクノロジー
IEC61131-3は、プログラミングインタ
ーフェースの標準化を利用して産業用制御
の設計と操作を調和させることが目的で、
プロジェクトの仕様、設計、実装、テス
ト、設置、保守へのチームベースのアプロ
ーチを可能にします。 この規格では、グ
ラフィカルなスタイルのラダーダイアグラ
ム(LD)とファンクションブロックダイアグ
ラム(FBD)、テキストタイプのストラクチ
ャードテキスト(ST)とインストラクショ
ンリスト(IL)の4つのプログラミング言語
を認識します。 また、 IEC61131-3 は
シーケンシャルファンクションチャート
(SFC)を定義しており、これにはシーケン
ス制御処理と並列処理制御のプログラムを
管理する要素が含まれます。
PLC市場で関連するトレンドとしては、使
いやすく消費者市場が主導となる通信イン
ターフェース、たとえばUSBへの移行があ
ります。 これまでほとんどのPLCはRS232又はRS-485シリアルポートを使って
プログラムされていましたが、モバイルコ
ンピューティングデバイスにはこのような
レガシーの通信ポートを持たないものが多
いため、PLCメーカーはシリアル、USB、
イーサネットを使ってプログラミングでき
るようにすることで対応しています。
ヒューマンマシンインターフェ
ース
長年のPLCの進化において非常に重要な
要素となるのは、ロジック処理機能と図形
処理機能を大幅に向上させるヒューマンマ
シンインターフェース(HMI)技術との統合
の増加です。 この技術には様々な側面が
ありますが、おそらく最も効果的なのは、
インジケータ、ディスプレイ、スイッチな
どの従来のデバイスの代わりに、高解像度
グラフィックディスプレイと厳しい環境用
のタッチスクリーンパネルを多用するよう
になったことでしょう。 また、現在のロ
ジックコントローラとPLCの製品の多くに
は、従来のシンプルなボタンやメータでは
なく、デスクトップパソコンで一般的なグ
ラフィカルユーザーインターフェースが使
用されるようになっています。 FA業界で
は、産業プロセスに関する正確でリアルタ
イムな制御及び監視情報を提供し、たとえ
ば不具合を迅速に特定できるようにするた
め、HMI機能にますます依存するようにな
っています。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
また、家電市場における発展も産業用オート
メーションと制御パネルのHMI設計で応用
されるようになり、一体型のPLC/HMIユニ
ットも広く市場に出回るようになりました。
メーカーは、これまで以上に高い機能性と速
い処理速度を実現し、産業用アプリケーショ
ンの可能性を広げる革新的なソリューション
の開発に取り組んでいます。
関連商品
Siemens LOGO!
主要ブランドによる豊富な製品
レンジ
制御・設備エンジニアが新しい設備の構築
と既存設備の保持やアップグレードを行
う際に、確かな情報に基づき、クリエイ
ティブで信頼できるソリューションを選
択できるよう、RSでは、世界有数のメー
カーの三菱電機、オムロン、Schneider
Electric、Siemens、Eatonの幅広い
商品を取り揃えております。さらに完全シ
ステムを構築するために必要となる、制
御(CPU)装置、入出力拡張、ディスプレ
イ、HMIデバイスなどのあらゆる制御デ
バイスと部品をそろえている他、非常に高
度の技術サポートも提供しています。
詳しくはこちらから:
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オムロン CP1L
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Siemens S7-1200
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Schneider M258
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ページ 19
AFコンタクタ
ABBがグローバルで提供する新スタンダードのAFコンタク
タ技術を搭載しています(ABBのAシリーズのコンタクタの
後継機種となります)。電子制御されたAFコンタクタのコイ
ルが、同コンタクタ内でのACやDCによる動作電圧を増幅す
るほか、従来型の代替品としても複数の利点があります。
主な仕様:
- 最大200Kw/370A、400V AC-3
- 最大600A、690V AC-1
シンプルなデザイン
AFコンタクタの調整と低エネルギー消費、小型ユニットが、設計をシ
ンプルにします。
グローバルサポートへのアクセス
ABBのAFコンタクタは、主要な国際基準と国内基準を満たしており、
ヨーロッパ、アジア、北米の様々なアプリケーションに対応しています。
安全なアップタイム
ロジスティックの最適化
AFコンタクタは、幅広い動作電圧と電子制御されたコイル 製品バリエーションを最大90%まで減らし、機能性を向上させ
ました。
により、ネットワーク内で確かな動作を実現します。
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技術ツール
DESIGNSPARK
MECHANICAL
簡単!3Dモデル作成テクニック
CADに不慣れなユーザでも簡単にすばやく3Dモデル設計!
RSの無料機械設計用3D CADソフト
「DesignSpark Mechanical」
DesignSpark Mechanicalの効率的な操作テクニックや、
3D設計に役立つDesignSparkブログをご紹介
DESIGNSPARK MAGAZINE A&C 第1号
ページ 21
技術ツール
ソリッドのサイズ変更
DesignSpark Mechanicalでは、スケッチとプルを使用し
て、簡単かつ迅速に新しいソリッドを作成することができます。
また、一度形状を作成してしまえば、元の寸法を基準にサイズ
を変更できます。例えば、25mmで定義した円柱を20mmに
縮めたい場合、[プル]ツールをクリックし、上面を下にドラッグ
することで行えます(図1右)。この操作中、面の移動分が数値
で表示されいるが、ここに任意の寸法を数値で指定することも
可能です。底面からの高さを指定する場合、[プル]ツールで上
面を選択し、図2に表示されている小さなメニューで [定規]ツ
ールを選択します。これで選択したポイントを基準として高さ
の指定が行えます。
図1: 円柱の高さの変更

図3: 円柱の高さを示す[プル]

図4: [プル]ツールで円柱の高さを変更
空洞のソリッド作成
空洞のソリッドを作成する方法はいくつかありますが、最も簡
単な方法は最初に外側の固体を作成したのち、[シェル]ボタン
(図5)でくり抜きたい面を選択する方法です。デフォルトでは、
壁の厚さは1mmとなっていますが、面選択後に変更すること
もできます。次に、[完了]ボタン(図6)を押すか、別のツールを
選択して、作業を完了します。[シェル]ボタンは、図7に示すよ
うな、より複雑な形状にも使用できます。
図2: [プル]ツールメニュー
定規で下面を基準に設定した場合、円柱の全体の高さの
25mmが表示されます(図3)。必要な高さの20mm(図4)を入
力して、操作を完了することができます。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 22
技術ツール


図5: [シェル]ボタン
図8: ストラクチャービュー

図6: [完了]ボタン

図9: [断面モード]

図7: 複雑な形状に[シェル]ボタンを使用

図10: [移動]ツール
また、完全に閉じた空洞体を作成することもできます。固体を
作成した後、画面左のストラクチャービュー(図8)上から対象物
のソリッドをクリックします。先ほどと同じように、[シェル]ボタ
ンをクリックし壁の厚みを指定します。一見、全ての面が残っ
ており何も変化がないように見えますが、断面を表示させると
中身が空洞であることが確認できます。断面の表示はツール
バーの[断面モード](図9)で行えます。断面の向きを選択する
には、対象物の面の1つをクリックした後、[スケッチ面移動]ボ
タンをクリックします。すると[移動]ツールが使用可能になり(
図10)、断面を動かして内部を表示させることができます。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 23
技術ツール
[移動] – [ボディまで]
[移動] – [ボディまで]ツールは、オブジェクトを別オブジェクト
の面に正確に揃えて配置する場合に使います。例えば、ケー
スの奥に設置されたDINレールにモジュールオブジェクトなど
を実装する場合、[移動ハンドル]でオブジェクトを移動しても、
筐体の裏側からは部品の接地面がよく見えず、細かい作業がう
まくいきませんでした。[移動] – [ボディまで]は、図11に示す
ように、対象物との接地面に揃えられるように、[移動ハンドル]
を動かします。これを行うには、[移動ハンドル]の中心を選択
してドラッグするか、[移動]機能を選択しているときに設計フレ
ームの左側に表示される[Anchor placement]ツール(図
12)を使用します。

図11: [移動ハンドル]を接地面に配置
その際、移動させたい方向の軸矢印を選択する必要がありま
す(矢印が反対方向を向いていることがありますが、正しい軸
が選択されているかぎり問題ありません)。アンカー矢印を選
択すると、図13のようにコマンドメニューが表示されます。[ボ
ディまで]アイコンを選択し、目的の面を選択すると、図14に示
すように部品が設置されます。

図13: アンカー矢印のコマンドメニューを使った部品の
嵌合

図14: [移動] – [ボディまで]を使った
部品の嵌合
面に沿って移動

図12: [Anchor placement]ツールを使った部品の
設置
Altキーを使って対象物を面に沿って移動させることができま
す。[移動]モードで[移動ハンドル]が表示されているときに
Altキーを押したままにすると、アンカーの軸矢印の間に扇状
のものが表示されます(図15)。その扇の部分をドラッグする
と、対象物を2軸方向に自由に移動できるようになります。ただ
し移動できる範囲は、扇が示す面上だけに制限されます。

図15: 面に沿って移動
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 24
技術ツール
[ズーム] - [ボックスで拡大]
これは、リボンバーの[ズーム]ドロップダウンメニュー又は設
計フレームの右下にある[ズーム]メニュー(ショートカットはZ
キー)から使用できる非常に便利なツールです。選択した箇所
を拡大して中心に表示できるため、モデルの細部を作業して
いるときなどに特に便利です(何も選択しなかった場合、モデ
ル全体を中心にします)。モデルの向きを変えずに拡大できま
す。[Home]ツールを使用してモデルを中心に表示した場合
は、表示されるときに向きが元の向きに戻ります。

図16:
構造ツリーを使用したオブジェクトの複製
モデルの反転
モデル(又は選択した複数のモデル)を反転させるのは簡単で
はありません。特に、軸を設計フレームに合わせるなど、表示を
整理し直そうとするときは大変です。モデルを一度に三次元
すべてで操作するのは非常に難しく、ややこしい作業です。こ
こで役に立つテクニックは、一度に1つの軸だけを基準にモデ
ルを反転させ、望ましい向きになるまで1ステップずつモデル
を移動します。
オブジェクトの複製
設計内でオブジェクトを複製するには、
「Ctrl+ドラッグ」を使
用します。囲い内のDINレールの軸に沿って本操作を行うこと
で、複製されたオブジェクトはレール上の適切な位置に配置さ
せることができます。 ただし、複製前のオブジェクトの選択方
法が重要です。「移動」でデバイスの全体をコピーするには、
構造ツリー上でオブジェクトを選択する(図16)か、又は設計画
面の左上にある「部品の選択」ツールを使用(図17)して選択
する必要があります。3回クリックでもオブジェクトを選択する
ことができますが、これではオブジェクトの詳細情報などをコピ
ーすることはできません。

図17:「部品の選択」ツールを使用したオブジェクトの複
製
部品の削除
部品の削除は、モデルと部品表に影響することから、可能な
限り構造ツリーの編集から行ってください。部品が3回のクリ
ック操作で削除された場合、構造ツリー内に「空の部品」が残
り、部品表にも表示されます。この動作を回避するには、構
造ツリーの上部にあるファイル名を右クリックして、[Delete
empty components(空部品を削除)]を選択するようにし
てください(図18)。空部品は、構造ツリーで+記号をクリック
しても、何のコンテンツも表示されません。

図18: 空部品の削除
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 25
技術ツール
部品表への部品の追加
最後に…
シェル付きの固体
• 3Dデザインを開始する前に、厚紙などのシンプルな素材を
使ってアイデアのモックアップを作成しましょう。これによ
って物理的な条件への理解が深まり、設計時間を短縮でき
るほか、設計の改良にも役立ちます。
設計画面上に表示しないが部品表に表示したい部品の場合、
構造ツリーの上部にあるファイル名を右クリックして、[New
Component(新しい部品)]をクリックすることで追加できま
す。適切な名前とその他の詳細も割り当てることができます。
これはシェルからスケッチを取り出して、表面に裂け目を作ろ
うとする場合に作業が難しくなる可能性があります。デフォル
トでは、
「オフセットの保持」が選択されており、モデルの変更
及び開発される際に、シェル付き構造の一貫性を維持するのに
役立ちます。オフセットを保持することにより、取り出しツール
がシェルに裂け目を防ぐことができます。無効にするには、画
面の左のメニューにある[Maintain offsets(オフセットの保
持)]オプションの選択を外すか、裂け目を作成する前に、切り
離す形状のへりをCtrlキーで選択します。
3Dデザインで役立つ一般的なヒント:
• 比率をより視覚化するため設計の縮尺拡大図を印刷しま
す。また、設計中は実行可能な限り繰り返して印刷します。
• 「CADの視点」を避ける: 画面上で正しく表示されている
ことで安心してしまわず、周辺部品をインポートして、壁の
厚みが十分であるか/ボタンを押すことができるかなどをチ
ェックでき、設計が機能することを再確認できます。
DESIGNSPARK MECHANICAL
を無料でダウンロード
詳しくは...
DesignSpark Mechanicalの
チュートリアルビデオをご覧ください。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 26
企業が“ネットワーク“に頼る理由
ネットワークで結ばれた現代の製造施設は、迅速でコスト効率が良く、さらに省スペース
のものが求められます。将来の工場では、すべてのデバイスでインテリジェンスを利用
可能にするために、大容量のデータを素早く、安全に転送して伝達しなければなりませ
ん。これらすべての産業アプリケーションを実現する為にTE Connectivityにお任
せください。te.com/industrial-communications
rs-components.com/teconnectivity
EVERY CONNECTION COUNTS
技術ツール
DESIGNSHARE
オー プンソースハ ードウェア 開 発 用 のプラットフォーム
「DesignShare」は、オープンソースプロジェクトにおける、コンセプト協議・協調作業・開発の情報の共
有ために、2013年6月DESIGNSPARKコミュニティ上にオープンしました。 リリースから6ヵ月、
「プロ
ジェクト」と「アイデア」という2つの主なエリアを通じてエンジニアが交流・協力しあう場所となっています。
最近では、無料の3D CADツールを使った設計コンテスト「DesignSpark Mechanical Customer
Challenge」が開催され、多くのユーザーから、斬新なアイデアの作品がたくさん寄せられました。
開発
「プロジェクト」セクションは、ユーザー
の開発案件(プロジェクト)を作成・共有
できる場所です。 各プロジェクトは、「
ブリーフ(概要)」・「プロポーザル(提
案)」・「デザイン(設計)」・「プロト
タイプ(試作)」・「評価/テスト」の5つ
の開発ステージを持っており、 各ステー
ジ上で最新状態や設計課題・協議文書・「
アセット(資産)」コレクションを表示し
ます。 「アセット」には、回路図・基板
レイアウト図・DesignSpark PCB用の
レイアウトファイルのほか、機械設計図・
制御ソースコード、CADファイル・部品
表などが含まれています。 また、使用部
品を購入できるRSオンラインへのリンク
もあります。
アイデア
「アイデア」のセクション
は、DESIGNSPARKでオープンソース
開発したい製品のアイデアを投稿して、
そのアイデアの妥当性について議論や意
見交換を行う場所です。 またここでは、
エレクトロニクスマガジン「elektor」
誌面で実現化してほしいプロジェクトの
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
アイデアに投票することができます。
DesignShareは、趣味で楽しむ愛好家か
ら本職のエンジニアまでのあらゆるレベル
のエンジニアのコラボレーションスペース
を目指しています。 プロジェクトは全て
オープンソースとなっており、無料でダウ
ンロードできます。 非常に人気があり、
評価の高いプロジェクトについては、RS
が実際に開発を行い、製品として販売する
可能性もあります。
DesignShareと
DesignSpark Mechanical
先日、DesignShare上で開催された3D
モデリングコンテスト「DesignSpark
Mechanical Customer Challenge」で
は、様々なバックグラウンドと知識を持った
エンジニアどうしのコラボレーションを見る
ことができました。 このコンテストでは、
「携帯性」・「ユビキタス」・「エコライ
フ」を製品コンセプトのキーワードとし、オ
リジナルな製品のアイデアを3D CADファ
イルとして投稿してもらいました。
その投稿作品の中で、DESIGNSPARKコ
ミュニティメンバーからの投票で優れた製
品に選ばれたのが「概念的車いす」です。
これは、座った状態の操作者の立ち上がり
動作を補助するもので、イノベーションと
チームワークがよく表れています。 このプ
ロジェクトの協力者たちは、それぞれの研
究と経験を持ちより、一般的な手動式のい
すと同じ快適さと操作の簡易性を保持しな
がらも、軽量で手頃な価格で手に入るもの
を目指して、最適な手動操作いすの設計に
取り組みました。 また、子供たちに化石燃
料の代わりとして水の力を教えるためのウ
ォーターロケットを考案したチームもあり
ました。
これらは、無料CADツールと
DesignShareを使い、オープンソース的
な手法で開発されたプロジェクトのほんの
一例です。
DesignShareは、全ての人に公開され
ています。 プロジェクトの進捗の確認や
自分のプロジェクトを追加するには、こ
ちらをご覧ください:
http://designshare.designspark.com/jpn
ページ 28
技術ツール
3Dプリンター
思い描いているアイデアを形に。
3Dプリンターを使うことで、2次元のデザインを立体化。
形あるものにすることで、よりリアルな設計が可能。
短時間で試作品を作成し、設計期間の短縮が
できる3Dプリンターは、急速に電子機器の
設計プロセスに導入されつつあります。
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 29
技術ツール
RepRapの最新のオープンソース3D
プリンター「Omerod」の登場によって、
「ハードウェアのコストが高い」、
「CAD
のエンジニア以外でも使いやすい設計
ソフトウェアがない」という障害がなくな
りました。RS Components、Head
of Technical MarketingのMark
Cundle氏は、3Dプリンターと機械
設計用3D CADの「DesignSpark
Mechanical」を併用することで、企業
及び設計エンジニアは、製品開発期間の
短縮ができると説明しています。
「...3Dプリンターは、主に
大企業が利用するニッチな
技術から、消費者や小規模
ビジネス向けのマスマーケ
ットに移行しています。
3次元(3D)プリントの積層造形とも呼ば
れるこの技術は、製品開発や製造の分
野において革命的な技術でした。これ
は、積層造形プロセスを使用してCAD
モデルから、立体形状を製作するプロ
セスで、プラスチックや金属材料で連続
層を作成します。従来の機械加工技術
では材料の加工などにサブトラクティブ
法を使用しています。これはAuguste
Rodin氏の言葉を借りれば、
「彫刻家が
選んだ大理石の不要な部分を削り落と
すこと。」とほぼ同じ作業です。
車、航空宇宙、医療などの産業や、コンシ
ューマ産業など様々な製造に使用される
ことが多くなってきています。
普及率の増加
21世紀の幕開けと共に、3Dプリンタ
ーの販売数は大きく増加しています。
これは価格の大幅な低下によって魅
力が増したことが理由であり、現在マ
スマーケット向け製品は、2,500ドル
未満で販売されています。アナリスト
の「Markets&Markets」が発行し
た最近の市場リサーチレポートによる
と、2013年から2020年にかけて3D
プリンターの年間成長率は約23%の増
加が見込まれており、最終的には84億
1,000万ドルに到達すると予想されて
います。
3Dプリンターは、主に大企業が利用す
るニッチな技術市場から、一般消費者や
小規模ビジネス向けのマスマーケット市
場に移行しつつあります。さらに現在で
は、3Dプリンターを各家庭に設置するこ
とで、一般的な家庭用品の購入に関わる
コストを低減できるという考え方も出て
きています。この技術は急速に誰もが使
用できるものとなりつつあり、今後個人
が大企業に匹敵するような少量の製品
を作成できるようになるでしょう。
3Dプリンターは、実際に1980年代から
存在していましたが、一般の人の注目を
集めるようになったのはここ数年のこと
です。
(残念ながら注目を集めるきっかけ
の一つが、武器の製造に関するニュース
これらの点についてドットコム企業のパ
でした。)現在最も一般的に使用されて
イオニアであるJoe Kraus氏は、数
いる低コストの3D出力の手法は、熱溶解
ヵ月前に出演したBBCラジオ番組「In
積層法(FDM)のほか、ステレオリソグラ
Business」の中で次のようにコメント
フィー(SLA)、電子ビーム溶解(EBM)
、ラミネートオブジェクト製造(LOM) し、製造に起こりつつある革命につい
て高いレベルの視点を提供しています。
などになります。これらの
「20世紀は、数百万人の消費者のため
技術は迅速に試作成
に何十もの市場がある状態でした。21
形ができることか
世紀は、数十人の消費者のために数百
ら、エンジニ
の市場が存在するようになるでしょう。
アリング、
」3Dプリンターは、オープンソースによ
建築、
って他の技術とコラボレーションするこ
自動
とで、将来的に重要な役割を果たす可能
性が高く、従来のフリーサイズのアプロ
ーチではなく、独自性の追求やカスタマ
イズが増加することが予想されます。
」
数時間で迅速に3D形状を出力
3Dプリンターは、多くの産業のものづく
りに確実に影響を与えています。この技
術は、特に少量やカスタマイズ性の高い
ページ 30
技術ツール
製品の製作を得意としていますが、大量
に生産を行うには限界があります。積層
によって成形する3Dプリンターの技術
は、部品の構造健全性が量産用部品とし
て使用するのには不十分である場合があ
ります。そのため、少なくとも現在のとこ
ろは、3Dプリンターが液体金属成形など
の製造に取って代わる可能性は低いとさ
れています。しかしながら、大量生産する
にあたり、少なくとも3Dプリンターで迅
速に試作を作成することは、重要なポイン
トとなります。これは、製品開発の革命的
なもので、試作を作成するのに機械操作
のスキルが不要となり、市場投入までの
時間を大幅に短縮できるほか、設計の自
由度も大幅に高まります。
械工学部の元教授、Adrian Bowyer
氏によって創設されました。簡単に言え
ば、RepRapプロジェクトは、3Dプリン
ターのほとんどの部品を複製印刷可能な
低コストの3Dプリンターを開発するとい
う構想です。RepRapの3Dプリンター
は熱溶解積層法(FDM)を採用しており、
コンピュータ制御したプラスチック製のグ
ルーガンを使って、加熱されたチャンバー
にプラスチック材料を注入します。プラ
スチック材料は小さなノズルの先端から
噴出されベースプレート上に最初の層を
作成し、次に2層目の準備のため、少量に
引き下げられます。
Bowyer氏によれば、RepRapプロジェ
クトでは機械と人の間に共生関係がある
これまで、自動車、家庭用電化製品、医療 といいます。つまり、機械は品物を提供す
機器などの幅広い産業の開発及び製造プ る花で、人は機械の複製を手助けする昆
ロセスに大きな向上が見られています。 虫であるということです。3Dプリンター
3Dプリンターの技術は、様々な企業で新
しいコンセプトの設計やテストに使用さ
れており、カスタム品作成の機械の替わ
りとして、新しい部品の初期の試作品に
使用されています。製品開発エンジニア
もし3Dプリンターで
は、以前なら試作品の作成に数週間から
もう1つの3Dプリンタ
数ヶ月かかっていたところを、3Dプリン
ーを複製できたら?
ターを使用することで、数時間から数日
で作成できるようになります。それに加
え、利点は時間とコストの節約ができるだ
けではなく、3Dプリンターを利用した迅
速な試作品の作成により、より革新的で
高品質の製品を開発及び製造できるよう で、すべてのプラスチックの部品は作成で
になります。製品開発エンジニアは、3D きるようになりますが、RepRapは、3D
プリンターを使用することで、製品を大量 プリンターを複製するのに必要なすべて
生産する前に試作品の物理的テストを実 の部品(電気モータや金属部品など各種)
施したり、さらなる精製や改良を行ったり が、比較的安くて手に入りやすいことと、
することができるので、今後外部の機械 世界中のどこにいても誰もが簡単に使用
及び射出成形工場から部品が届くのを待 できることという2つの利点を持っていな
ければならないと定めています。
つ必要がなくなります。
「
」
RepRapと自己複製
3Dプリンターの大きな原動力となって
いる特徴は、
「オープンソース」と「3Dプ
リンターの自己複製」です。もしも3Dプ
リンター自体を複製できるとしたらどう
なるでしょうか?「RepRap」の名称で
も知られている「Replicating Rapid
Prototyper」プロジェクトは、
「低コス
ト」、
「手軽な価格で誰もが3Dプリンタ
ーを利用できるようにする」という目的
で、2004年にイギリスのバース大学機
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
RepRapの主な目的である「誰でも3D
プリンターが使用できる環境にする」た
め、オープンソースにしました。また、3D
プリンター自体で3Dプリンター用の部
品を製造しているので、設計ファイルは
すぐに使用可能な状態にする必要があ
ります。しかし、3Dプリンターは、主に
ランダム変異によって進化するのではな
く、Linuxやオープンソースソフトウェア
開発と同じような、選抜育種プロセスと近
い進化を遂げるでしょう。RepRapコミ
ュニティのメンバーによって、3Dプリンタ
ーの改良及び設計変更や、より正確で簡
単に製作する方法など多くの設計に関す
る記事が投稿されていくことになるでしょ
う。また、古いバージョンのRepRapの
3Dプリンターでも、それを使用して、改
良された設計に基づき新しい製品を作成
することが可能です。
そのプロジェクトは大きな成功を収めて
います。現在、少数ながら低コスト3Dプ
リンターが販売されていますが、そのほ
とんどはRepRapプロジェクトがベー
スになっています。3Dプリンターに関
する最新の調査(Manufacturing in
Motion、Moilanen、J. & Vadén、T)
では、RepRapが市場の最大のシェア
を獲得しています。また、2011年には、
コンセプトをさらに促進させるため、新た
にRepRapプロジェクトの商業版である
ページ 31
技術ツール
「 最初に発売されたRepRapPro 3Dプリン
ターの「Huxley」と「Mendel」は、どち
らも数百ポンドの価格で販売されました。
」
RepRapPro Ormerodを使用し
た低コスト3Dプリンター技術の可用
性と、直感的な操作が可能な無料の
「DesignSparkMechanical」
と3Dモデルの「ModelSource」
ライブラリを組み合わせることによ
り、CAD専門家だけでなく、幅広い
ユーザーが3D設計と迅速な試作開
発ができるようになり、イノベーショ
ンの促進と市場投入までの時間短縮
を実現できます。
無料3D CAD「DesignSpark
Mechanical」は、DesignSpark
www.designspark.com/jpn/
よりダウンロードいただけます。
「RepRapPro」がスタートしました。
最初に販売されたRepRapPro 3Dプ
リンターは、HuxleyとMendelで、両
モデルとも、出力されたプラスチック部
品が付属されているものといないもの
の2種類で、部品一式として数百ポンド
の価格で販売されました。そして次に
登場したモデルが、次世代のRepRap
Ormerodでした。
RepRapPro Ormerod
RepRapPro Ormerodの新しい
3Dプリンター組立キットは、無料の
3D CADソフトウェア「DesignSpark
Mechanical」と併用することで、世界
中の設計エンジニアの方々が優れたコン
セプトを驚くほど迅速かつ低コストで製品
開発できるようになります。また、少量の
生産に適しているOrmerodは、最も汎
用性の高い3Dプリンターの1つとなって
おり、簡単に機能を拡張し、迅速に複製や
組み立てが行えます。
Ormerodは、過去のモデルと同様に、
熱溶解積層法としても知られるFDM製法
で、様々なプラスチックの3D形状の製品
を作成できます。また、今後は多彩な色を
使ってオブジェクトを作成できるようにな
ります。この製法により、ユーザーは従
来の製造技術では不可能だったものや、
コンピュータで作成したほとんどの形状
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
を作り出すことができます。Ormerod
は、一度に1色のプラスチックを使用する
よう設定されたモノクロ3Dプリンターで
すが、デバイスのヘッドは3色の積層に
対応するよう設計されています。アップグ
レードキットは、近日中にリリース予定で
す。また、Ormerodの電子機器は再設
計され、現在はWebブラウザを使用し接
続ができます。
RepRapPro Ormerodは、3Dプリ
ンターの組み立て部品として「スタッド、
スムースロッド」、
「ねじ」、
「ナット」、
「
ワッシャ」、
「ベルト、ベアリング」、
「はん
だ付けプログラミング済みの電子機器」
、
「MicroSDカード、アダプタ」、
「組立
て過熱基板」、
「モータ」、
「ノズル、押出
機駆動デバイス」、
「長さ100mで直径
1.75mmのPLA(ポリ乳酸)フィラメント
材料(約300g)」、
「電子機器向けファー
ムウェアを含む3Dプリンター用ソフトウ
ェア」がキットとして出荷されます。
(日本
未発売)その他のOrmerodの仕様は、
精度0.1mm、分解能0.0125mm、出
力速度1.8mm/分、積層速度33cm3/
時となっています。
ページ 32
温度管理
システム(TMS)
ebm-papstのファン速度コントローラ
産業をリードするebm-papstの温度管
理システム(TMS)は、非常に構成しやす
いファン速度コントローラです。速度制
御可能なファンを使って、アプリケーショ
ンに必要な分だけエアフローを生成す
ることで、大幅なエネルギー、ノイズの削
減とファンの長寿命化の実現が可能なこ
とは広く知られています。ebmpapst
の温度管理システム(TMS)ファンコント
ローラは、独立した温度プロファイルに
基づいて最大4つのファンの速度制御が
可能であり、様々なアプリケーションの
ファン速度制御を実現します。
TMSは、12V、24V又は48Vに対し
て4線式ファン(電源、0V、速度制御信
号、タコメータ信号)で使用されます。ま
た、主電源から電力を供給されるECフ
ァンの制御にも利用できます。各ファン
は、異なる速度や温度プロファイルに対
応するよう、パソコンインターフェースも
使って構成できます。
www.rs-components.com/ebmpapst
また、TMSは、パソコンインターフェー
スから構成可能な視覚的機能、又はリレ
ーアラーム機能を備えています。TMS
がパソコンに接続された状態の場合、テ
ストと開発段階で便利なデータ記録機能
が利用できます。
Product ManagerのJames
Cooper氏は次のようにコメントしてい
ます。「速度制御はファンを指定する際
に見落とされがちなものですが、適切な
コントローラとファンを組み合わせて使
用することで、省エネにすることが可能
となります。これは、ファンの消費する
エネルギーの節約だけでなく、付属機器
による間接的なエネルギーも低減するこ
とができます。コントローラを追加する
ことで製品の機能性が増し、使いやすさ
と安全性が強化されます。」
関連商品
TMS EC DCファンコントローラ
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特集
商品情報
障害物マーキングビーコン(表示灯/警告灯)
OLS/OLF
MoFlashの防塵/耐候性ハウジングLEDビーコ
ン(表示灯/警告灯)は、コスト効率が良く長寿命
です。 光電セル制御に最適です。
スマートグラフィックディスプレイ
PanelPilot
Lascar Electronicsの革新的なソフトウェア
プラットフォームは、様々な互換カラーディスプ
レイの構成とカスタマイズが可能です。
OLS/OLFシリーズは、低輝度のICAO規制
に準拠するコスト効率の良い製品で、低消費
の10Cd及び32Cdの赤色のLEDアレイが
搭載されています。定格電力の8W(10Cd)と
12W(32Cd)は、光電セル制御に適しています。
代表的な用途は、飛行場やその付近のそれほど
広範囲でなく、地面からの高さが45m未満の固
定している障害物のマーキングです。このビーコ
ンは、中輝度や高輝度の光とも併用できます。
RS検索ワード: moflash olf
電源内蔵光電センサ E3JK
光電センサE3JKは、様々なAC又はDC電
源として、
トータルコストの削減を実現可能に
します。
オムロンの光電センサE3JKシリーズは、内
蔵電源で赤色LEDを採用しており、調整が
簡単で、長距離検出が可能です。 AC/DC
電源(24~240V)に対応しているので、非常
に高い柔軟性をもって設置できます。 透過
形、回帰反射形及び拡散反射形があります。
PanelPilotのカラーTFTグラフィックメータで
は、これまでは従来型のパネルメータで提供され
ていたメータスタイルをプログラミングして表示
することができます。
このソフトウェアを使用することで、USB接続
でカラー・テキストラベル・スプラッシュ画面・入力
スケールをすべてカスタマイズして、
メータにアップロードできます。
プログラミングが完了したら、すべての選択内
容をメータとコンピュータに保存して装置を取り
外し、標準のディスプレイとしてパネルに取り付
けることができます。
RS検索ワード: E3JK
RS検索ワード: panelpilot
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レベルセンサ MHF15光学式ポイントレベルスイッチ
狭くて設置が難しい場所に適した小型センサです。
迅速な接続をすることにより時間とコストを削減します。
SICKのレベルセンサは、校正をする必要がなく、狭い場所などでの取り付けが簡単です。
SICKの光学式レベルスイッチMFH15シリーズは、構造がシンプルかつ堅牢で、ステンレ
ススチール及びポリスルホン製のIP67等級のケースが付属しています。光学式レベルセン
サは、LEDライトと屈折の原理を用いて動作します。
RS検索ワード: MHF15
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DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
ページ 34
特集
商品情報
サーモフィット熱収縮
ケーブルグランド
TE Connectivityのサーモフィット熱収縮ケ
ーブルグランドは、ケーブルを接続ボックス、エ
ンクロージャ、バルクヘッドの中に収めなければ
ならない場合に、水や煙の侵入を防いで完全密
閉します。従来のケーブルグランドの代わりとし
て、接着性熱収縮がケーブルをしっかりと密閉し
ます。さらにマルチエントリバージョンでは、複
数のケーブルを1つのグランドに収めなければ
ならないときの方法として、2・3・4入力オプショ
ンにも対応しています。難燃性の熱収縮ケーブ
ルグランドは、硬質プラスチックナットとOリング
でバルクヘッドに固定されています。使用数量
が多い用途に最適で、海洋や船上での使用が可
能です。
RS検索ワード: te fts ces
表面実装タイプD-Subコネクタ
HARTINGのストレート型表面実装タイプの
D-Subコネクタは、自動組み立てに最適で、
リフ
ローに対応しています。わずかな力で挿入するだ
けで正確に位置決めできます。
ダイキャスト固定ブラケットを精密な接点と組み
合わせることで、安全な終端が可能になります。
コネクタには、自動配置が出来る取り外し
可能な取り付けプレートが搭載されてお
り、オープンデザインなので、実装後の検
査が可能な信頼性の高いコネクタです。
RS検索ワード: harting smt dsub
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IP68保護等級小型ファン
で動作する内蔵電子回路装置及びケーブル接
ebm-papstのIP68に準拠しているファンは、 続部分は完全に密閉されています。
RS検索ワード: ebm-papst ip68 axial
苛酷な環境での使用に最適です。室内外を問
fan
わず、粉塵が多く湿度が高い環境、又は水に直
接さらされる環境下でも動作するように設計さ
れています。洗浄することが可能で、水に継続
して浸しても破損しないため、幅広い用途に最
適です。モータ全体が完全にプラスチックで覆
われている構造(巻線と基板)により、ファン内部
DESIGNSPARK MAGAZINE(FA機器) 第1号
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ページ 35
D-Sub SMT
自動化されたピックアンドプレース処理
に最適です。
バキュームピペット用の
大表面積
SMT処理に最適化
9~37のコンタクト
かん合力と分離力を強化す
るオプションの接地ピン
位置決めペグが圧入力を使
わずにしっかりと固定
HARTINGのストレートD-Sub SMTコネクタです。
この製品ラインは、取り外し可能なグリッパープレートを搭載し、SMTに対応した設計により素早くス
ムーズなピックアンドプレース処理をサポートしています。位置決めペグがはんだ付け処理中にコネク
タを固定し、オプションの接地ピンにより高レベルの機械的堅牢性を保ちます。プリント基板アセンブリ
の長い寿命と処理の信頼性を兼ね備えたSMTコネクタです。
www.HARTING.com
www.rs-components.com/harting
har-flex®
ストレート、アングル、IDC終端
ピープル |パワー|パートナーシップ
1.27mmのグリッド
6~100個のピン
自動ピックアンドプレースに対応
100%共平面性チェック
har-flex® – さらに幅広い用途に対応
ストレート、アングルを問わず、HARTING har-flex®は常に優れた選択肢です。
適切な角度で回路基板を並列につないだり、リボンケーブルを使って接続したりできます。
6~100個のピンが使える設計で、自動ピックアンドプレースに対応しているため、すぐにご利用いただけます。
パフォーマンスを向上させて、革新的なソリューションへ。
www.HARTING.com