2014年 8月

2014
2014年 8月
目次
■ 会社概要
■ 機能材料事業
会社概要
1
機能材料製品一覧
14
沿革
2
マンガン酸リチウム
15
フェロボロン∼省エネ・高機能化の素材∼
16
酸化ジルコニウム∼デジタル機器に欠かせない素材∼
17
酸化ジルコニウム ∼新分野への展開∼
18
ほう素製品
19
■ 合金鉄事業
合金鉄とは
鉄に欠かせない素材 合金鉄
3
合金鉄はどうやって作る
4
世界の国別粗鋼生産と製品別合金鉄生産
5
日本の合金鉄生産∼フェロマンガンは国内生産∼
6
合金鉄の原材料 世界のマンガン鉱石の生産と貿易量
7
合金鉄の市況価格、マンガン鉱石価格
8
■ 環境システム事業
『環境システム事業』とは
20
クロム・ほう酸・ニッケル回収リサイクルフロー
21
■ その他の事業
肥料&電力事業
新日本電工の事業戦略
新日本電工の合金鉄事業
22
9
SLPフェロマンガンの生産能力を2010年に年間4万トンへ拡大
10
資源戦略と最適立地が無敵への道筋
11
Kudumaneマンガン鉱山鉱区
12
SAJバナジウム社 高品質製品を順調に生産
13
(C)新日本電工株式会社 2014, All rights reserved.
会社概要
会社概要
(2014年6月30日現在)
 創業
 本社・工場・研究所
1925 年 (大正 14 年) 10 月
 本社
(2014年7月1日現在)
中央電気工業 妙高工場/機能材料
東京都中央区八重洲1-4-16
日高工場/電力・肥料
幌満川水力発電所
北陸工場
新素材製造部(富山)/機能材料
 従業員
電池材料製造部(富山)/機能材料
郡山工場/環境システム
当社および連結子会社 638 名 (当社 437 名)
 事業内容
中央電気工業 鹿島工場/合金鉄
中央電気工業 和歌山工場/機能材料
合金鉄の製造販売、機能材料の製造販売、環境システムの製造販売
その他(発電および電力供給、肥料等)
本社(東京)
徳島工場/合金鉄・機能材料・肥料
研究所
 関連会社
国内 7 社、海外4社
 海外関係会社
 事業規模
(連結 2013 年 12 月期)
NDリサイクル(韓国)/環境システム
(単位:百万円)
売上高
54,408
総資産
71,752
株主持分
56,072
資本金
11,026
有利子負債
(2014年7月1日現在)
VIET NAM RARE EARTH
COMPANY LIMITED(ベトナム)
1,600
NDC H.K.(香港)
 株式状況
SAJバナジウム(南ア)
(2013 年 6 月 30 日現在)
発行済株式数
会社概要
Kudumane Investment
Holding(香港)
110, 433, 614 株
(C)新日本電工株式会社 2014, All rights reserved.
1
沿革
1925
■ 大垣電気冶金工業所(のちの日本電気冶金㈱)設立、各種合金鉄製造販売
1937
■ 栗山(北海道)でクロム塩の製造販売開始
1963
日本電気冶金㈱と東邦電化㈱の合併により日本電工㈱発足
1969
■ 徳島工場建設操業開始(港湾設備と大型電気炉を備える)
■ 機能材料事業
1971
■ 極東工業㈱吸収合併
■ 化学品事業
1973
■ クロム酸回収事業開始
1984
■ 電気炉によるフェロボロンの製造販売開始
1989
■ 酸化ジルコニウムの製造販売開始
1992
■ 郡山にクロム酸回収の新工場完成
1993
■ 南ア・サマンコール社とNSTフェロクロム社を設立
1996
■ カートリッジ式純水器アクアパック販売開始
1999
■ 純水装置MRパック販売開始
2000
■ 南ア・サマンコール社とフェロマンガンについて戦略提携
■ 酸化ジルコニウム新工場完成
2001
■ 日本錬水㈱と戦略提携
2002
■ 南ア・ハイベルト社とSAJバナジウム社を設立
■ ニッケル回収・再資源化事業を開始
■ 韓国にイオン交換樹脂再生業のNDリサイクル社設立
2003
■ リチウムマンガン二次電池材料事業を買収
■ 韓国・NDリサイクル社の工場が完成
2004
■ ふっ素・りんの回収・再資源化事業を開始
■ 燃料電池用純水装置の納入を開始
2005
■ 徳島工場電気炉ガス活用自家発電設備の設置
2008
■ SLPフェロマンガン生産能力増強(年産3万トン)
2009
■ 高炭素フェロマンガン22万トン体制確立
2010
■ 自動車向け電池材料第1期大型工場を完成
2011
■ 自動車向け電池材料第2期大型工場を完成
2012
■ 日本化学工業㈱へクロム塩事業を譲渡
■ Pertama Ferroalloys SDN. BHDに出資
2013
中央電気工業㈱と経営統合を発表
■ 南ア・マンガン鉱山権益を取得
2014
中央電気工業㈱と経営統合
会社概要
■ 合金鉄事業
■ 環境システム事業
■ フェロボロン製造設備増強工事完成
■ ほう素回収設備の建設工事完成
■ フェロボロン生産能力増強
■ SLPフェロマンガン生産能力再増強(年産4万トン)
■ NDC H.K. Company Limitedを設立
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2
合金鉄事業
鉄に欠かせない素材 合金鉄
▼ 新日本電工
合金鉄とはすべての鉄に添加されている
最も大切な素材で、鉄の調味料となるものです。
▼ 合金鉄
 鉄を作る工程
鉄鋼メーカー
石炭
コークス
高炉
鉄鉱石
転炉
鉄の完成
鉄の強度・靱性・耐熱性・
耐食性等を向上させる。
焼 結 鉱
石灰石
 合金鉄の代表的な品種と用途
フェロマンガン
シリコマンガン
合金鉄の市場規模 (14年見通)
鋼の強度UP
新日本電工 主力製品
フェロマンガン
フェロバナジウム
フェロクロム
油井管、ラインパイプ
バネ製品
ステンレス製品
国内は約 3,500億円
(新日本電工推計)
取引価格はおおむね
国際市況で決定
ドルベースの国際価格を為替で
円換算した価格で取引
フェロシリコン
合金鉄事業
脱酸作用
(輸出産業と同様、円安が利益増 となる収益構造)
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3
合金鉄はどうやって作る?
 当社の主力製品、高炭素フェロマンガン
主な原料
高炭素フェロマンガン
コークス
各国から輸入したマンガン
鉱石を最適配合技術で製錬。
省エネ、省電力を実現。
石炭を蒸し焼きにしたもの。
還元剤として、鉱石中の
酸素を取り除く。
環境対策は万全
高炭素フェロマンガンはフェロマン
ガン製品の内で炭素成分の多いも
のをいいます。
排気ガスは自家発電
の燃料に利用
▲
マンガン鉱石
電気炉から出てきたメタル
冷却後、製品へ
▲
当社が日本で
電気炉
合金鉄事業
超高温で溶かします。
スラグ
注)スラグはメタルを
製造する過程で
生じる副産物
シェア No.1
( p.22参照 )
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4
世界の国別粗鋼生産と製品別合金鉄生産
 世界の合金鉄生産
 世界の粗鋼生産
(百万トン)
(千トン)
1,800
45,000
1,600
1,537
1,559
35,643
1,607
40,000
32,453 32,161 31,138
1,433
1,348
1,400
1,343
1,250
25,466 25,842
1,237
1,148
1,200
30,000
1,063
178
169
173
800
199
210
207
196
120
203
119
108
139
273
107
166
111
19,538
88
421
356
490
512
639
702
731
779
7,407
6,425
5,687
20,000
15,000
577
7,305
18,313
10,000
5,000
8,319
4,200
4,947
9,539
7,907
6,973
6,409
9,971
7,239
5,387
4,965
0
6,456
6,457
5,849
11,897
6,010
6,048
6,689
7,720
8,679
8,353
7,367
4,474
5,116
855
968
1,023
1,067
1126
703
3,214
3,188
3,820
3,583
4,052
4,452
4,328
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
1519
1610
3,300
4,406
4,398
'09
'10
'11
1482
1022
0
'04
中国
25,000
116
113
200
22,183
110
112
400
8,199
7,897
1,000
600
28,742
35,000
日本
'05
EU
'06
CIS
'07
'08
北アメリカ
'09
'10
南アメリカ
'11
'12
アフリカ
'13
その他
(WSA統計)
合金鉄事業
HcFeMn
M・Lc-FeMn
SiMn
FeCr
FeSi
Others
( FeMn & SiMn: IMnI統計, FeCr: ICDA 統計, Others: USGS 統計)
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5
日本の合金鉄生産∼フェロマンガンは国内生産∼
 日本の合金鉄生産・輸入と粗鋼の生産推移
 合金鉄の国内生産比率
粗鋼生産量
(百万トン)
合金鉄生産・輸入
(千トン)
3,000
粗鋼生産量
(%)
125
100
100
80
合金鉄輸入
2,500
合金鉄生産
フェロマンガン
2,000
75
60
50
40
1,500
シリコマンガン
1,000
25
20
500
フェロクロム
0
0
'04
'05
'06
'07
'08
'09
*合金鉄生産の数値には原料用を含んでいない。
合金鉄事業
'10
'11
'12
'13
(鉄鋼統計、新日本電工推計)
フェロシリコン
0
'04
'05
'06
'07
'08
'09
'10
'11
'12
'13
(鉄鋼統計)
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6
合金鉄の原材料 世界のマンガン鉱石の生産と貿易量
 世界のマンガン鉱石生産
2012年:5,312
ウクライナ
ガーナ
2%
3% その他
インド
9%
5%
万トン
中国の鉱石は低品位鉱が主流。
低品位鉱はスラグ発生が多いため
メタルの回収率が低い。
ブラジル
5%
中国
41 %
ガボン7%
オーストラリア
13%
ガボン
ブラジル
高品位鉱・中品位鉱が主流。
低品位鉱に比べ、スラグ発生しにくく
メタルの回収率が高い。
南アフリカ
オーストラリア
南アフリカ
16%
(IMnI統計)
 日本のマンガン鉱石輸入
2013年:
107
万トン
 中国のマンガン鉱石輸入
その他
5.2%
ブラジル
5.9%
オーストラリア
22.6%
マレーシア 6.5%
南アフリカ
72.2%
 中国のマンガン鉱石輸入量
2013年: 1,661 万トン
ガボン
ガボン 10.4%
ガーナ
8.6%
8.1%
オーストラリア
29.2%
南アフリカ
31.2%
(万トン)
1,700
1,600
1,500
1,400
1,300
1,200
1,100
1,000
900
800
700
600
500
400
300
200
100
0
'04
(財務省通関統計)
合金鉄事業
中国
(中国海関統計)
'05
'06
'07
'08
'09
'10
'11
'12
'13
(中国海関統計)
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7
合金鉄の市況価格、マンガン鉱石価格
 製品価格(四半期平均)
 製品価格と鉱石価格
($/t)
($/t)
($/kg)
($/Mn%)
3,500
350
3,500
21.0
高炭素フェロマンガン(欧州)
300
3,000
18.0
250
2,500
15.0
2,000
200
2,000
12.0
1,500
150
1,500
9.0
1,000
100
1,000
6.0
500
3.0
高炭素フェロマンガン
米国市況 左目盛
3,000
2,500
高炭素フェロマンガン
欧州市況 左目盛
フェロバナジウム 右目盛
50
500
中国向けマンガン鉱石
0
0
0
'07
'08
'09
'10
'07
'11
'12
'08
'13
0.0
'07
'14
'09
'10
'08
'09
'10
'11
'11
'12
'13
'12
'14
'13
’14
FMnH(欧)
873 1,062 1,364 1,629 2,166 3,077 2,903 2,491 1,492 1,157 1,098 1,314 1,323 1,435 1,489 1,528 1,538 1,565 1,294 1,126 1,160 1,253 1,138 1,113 1,124 1,043
FMnH(米)
938 1,249 1,664 1,760 2,358 3,240 3,179 2,226 1,332
927 1,158 1,410 1,405 1,500 1,343 1,358 1,324 1,305 1,334 1,295 1,220 1,298 1,227 1,182 1,107 1,075 1,032 1,000 1073 1,075
FV
34.2
19.9
39.4
37.4
37.3
68.3
72.4
64.2
40.5
24.8
31.5
23.7
28.5
32.5
29
29.9
30.7
30 28.5
25.9
24.7
25.7
24.4
25.1
31.6
28.2
953
25.8
986 1,042 1,044
25.3
25.5
26.7
(米国市況:メタルズウィーク、欧州市況・FV:メタルブリテン、他:TEXレポート)
合金鉄事業
(C)新日本電工株式会社 2014, All rights reserved.
8
新日本電工の合金鉄事業
 新日本電工 合金鉄事業の売上高構成比率推移
100%
15
80%
15
12
13
10
7
7
7
9
11
14
13
10
3
■ フェロバナジウム
2002年 3月 南アにSAJバナジウム社設立。
■ フェロクロム
2012年12月 NSTフェロクロム社から撤退。
■ 高炭素フェロマンガン
高炭素フェロマンガンは当社の主力製品。
徳島工場の競争力を生かし、国内生産。
2014年下期から中央電気工業の高炭素フェロマンガ
ンと中低炭素フェロマンガンが加わる。
60%
58
50
52
47
52
40%
47
53
■ SLPフェロマンガン
(当社商品名)
20%
22
20
22
11
15
8
8
6
5
7
7
'08
'09
'10
'11
'12
'13
8
7
8
'07
0%
合金鉄事業−新日本電工の事業戦略
マンガン純度が高く、不純物が少ない。
金属マンガンの代替として製鋼の最終工程で
添加される。(p.10参照)
(金属マンガン: マンガン純度がほぼ100%の金属。鉄鋼、
ステンレススチール、アルミニウムの添加材料として使わ
れる。)
■ シリコマンガン
(C)新日本電工株式会社 2014, All rights reserved.
9
SLPフェロマンガンの生産能力を2010年に年間4万トンへ拡大
 SLPフェロマンガンとは
( Super Low Phosphorus:超低リン )
優位性
 高炭素フェロマンガンの副産物を原料に、独自の技術で高純度
フェロマンガンを製造。
 高級鋼の生産増で需要はさらに高まる。
 マンガン純分90%、
リン分の含有が低い
極低炭素フェロマンガン。
▲ SLPフェロマンガン
 高級鋼の生産に必要な
原料で、金属マンガンの
代替品として使われる。
 金属マンガン
‐ 日本国内の金属マンガン需要は年間4∼5万トンで全量輸入、
内およそ80%が中国からの輸入。
‐ 中国への依存率が非常に高いため中国以外での生産、
或いは他品種への切り替えが検討されている。
 2008 年に電気炉を1基増設。
生産能力を年間 1.8 万トン→ 3 万トンへ拡大。
戦 略
 2010 年に生産能力を年間 3 万トン→ 4 万トンへ増強完了。
 需要家の安定調達に貢献、収益力アップ。
中国金属マンガンの生産と輸出
(万トン)
160
140
120
100
80
60
40
20
0
生産
'04
'05
輸出
'06
'07
'08
'09
'10
'11
'12
'13
(生産:中国合金網 輸出:中国海関統計)
合金鉄事業−新日本電工の事業戦略
(C)新日本電工株式会社 2014, All rights reserved.
10
資源戦略と最適立地が無敵への道筋

得意分野は国内生産で∼高炭素フェロマンガン∼
合金鉄生産に必要な鉱石の安定供給確保
世界有数の競争力を持つ徳島工場
・ マンガン鉱石権益の取得
海に隣接した国内工場での生産で
ジャストインタイムな供給 が可能
Kudumane Manganese Resources社 (南アフリカ)
・2014年下期より生産拠点に中央電気工業の
鹿島工場が加わる。

・ 鉱石調達ソースの多様化
最適立地生産でさらに強固に
フェロバナジウム = 市況変動大
対
策
海外なら原料在庫を
持たなくて良い
シリコマンガン・フェロシリコン等
対
策
安価な電力の活用
バンケム社との合弁会社
マレーシアでの生産に参画
SAJバナジウム社 (南アフリカ)
PERTAMA FERROALLOYS SDN. BHD.(マレーシア)
( p.13 参照 )
合金鉄事業−新日本電工の事業戦略
(C)新日本電工株式会社 2014, All rights reserved.
11
Kudumaneマンガン鉱山鉱区
BHP Billiton
ASSMANG
Hotazel
telele
York
BHP Billiton
合金鉄事業−新日本電工の事業戦略
(C)新日本電工株式会社 2014, All rights reserved.
12
SAJバナジウム社 高品質製品を順調に生産
SAJ バナジウム社(合弁会社)(南アフリカ)
 鉱石在庫のミニマム化による市況変動リスク
回避で収益に貢献。
 高品質とコスト競争力で販売強化。
2002 年 3 月当社、三井物産及び南ア・
ハイベルト社はフェロバナジウムの
南ア・バンケム社
当社
生産販売を目的とする合弁会社
(出資比率 50 %)
( 同 50 %)
原料の安定供給
オペレーション
技術供与
マーケティング
『SAJバナジウム社』 を南アに設立。
 使用ベースの購入で原材料在庫を持つ必要なし。
SAJ バナジウム社の経営状況
 2008年8月ハイベルト社はバナジウム事業を
スイスの鉄鋼トレーダー/デュフェルコ社に
売却。デュフェルコ社はバナジウム事業運営
のため、100%子会社バンケム社を設立し、
SAJバナジウム社の50%株主とした。
 引き続きコスト競争力を強化し、拡販を図る。

国内消費量とSAJバナジウム社販売数量
(トン)
(百万トン)
フェロバナジウム消費量(左軸)
8000
140
120
6000
4000
100
粗鋼生産量(右軸)
80
2000
SAJバナジウム社販売数量(左軸)
60
0
'04
'05
'06
'07
'08
'09
'10
'11
'12
13
(鉄鋼統計)
合金鉄事業−新日本電工の事業戦略
(C)新日本電工株式会社 2014, All rights reserved.
13
機能材料事業
機能材料製品一覧
機能材料製品
分類および用途
マンガン酸リチウム
リチウムイオン電池の正極材料
フェロボロン
アモルファス合金向け
アモルファス合金(FeSiB)の原料
磁石向け
ネオジム鉄ボロン磁石合金(NdFeB)の原料
鉄鋼向け
合金鉄の一種として鉄鋼に添加
電子セラミックス向け
圧電素子、セラミックコンデンサー等の原料
ガラス向け
高屈折率光学ガラスレンズ等に添加
機能性フィルム向け
光学調整コーティング材、ハードコーティング材等の原料
触媒向け複合酸化物
自動車排ガス浄化用助触媒
ガラス向け
液晶ガラス、光学ガラス、グラスファイバー等に添加
その他向け
ほう素化合物、殺菌剤、表面処理剤等の原料
酸化ジルコニウム
酸化ほう素、ほう酸
機能材料事業
(C)新日本電工株式会社 2014, All rights reserved.
14
マンガン酸リチウム

新日本電工のマンガン酸リチウムは
 マンガン酸リチウムの特徴
 1997 年 世界に先駆け商業生産開始
 安全性が高く、大容量の電池に最適
 世界 No.1 の製造販売実績
 優れたパワー特性を持ち、ハイパワー分野に適している
 ISO9001、ISO14001 認定工場
 資源的に豊富なマンガンを主原料としているため、コスト的に有利
 2012 年 1 月 第 6 回岡崎清賞受賞(EV実用化貢献)
電池材料製造工場 (富山県高岡市)

崩れにくく、安全性高いスピネル構造
主な用途
EVやHVなどの車載用の大型リチウムイオン電池
スマートハウスやスマートグリッドなどの蓄電用の大型リチウムイオン電池
新素材事業
(C)新日本電工株式会社 2013, All rights reserved.
15
フェロボロン ∼省エネ・高機能化の素材∼
製品
概要
Fe、Si、Bなどからなる合金を溶融状態から毎秒100
万℃で急冷し、厚さ数 10 ミクロンの薄帯とすると非晶
質のアモルファス合金ができる。
用途または応用例
 主用途はアモルファス変圧器の鉄心材料
アモルファス合金は変圧器の鉄心材料に用いると、鉄心 で発生する電気ロス(=無負荷損)が
非常に 小さく、省エネ性能が向上する。
アモルファス
合金向け
 電力インフラの整備が進む中国・インドでは省エネ性能に優れた
アモルファス変圧器が普及拡大している。
 日本では産業用変圧器にトップランナー制度を適用(2006 年 4 月∼)。
 米国では配電用変圧器に日本のトップランナーよりも厳しい省エネ
規格を適用(2010 年 1 月から施行)。
アモルファス合金
▲ アモルファス変圧器
 世界的な省エネ機運の高まりにより今後も更なる需要拡大が見込ま
れる。
 ネオジム鉄ボロン磁石の応用例
磁石向け
ネオジム鉄ボロン磁石は最強の永久磁石であり、電子
機器、家電、自動車等の小型・軽量化、高効率・省エ
ネ化に欠かせない材料。
 ハイブリッド車、電気自動車のモーター
 ハードディスク読み書きヘッドの駆動装置
 省エネ家電(エアコン等)のモーター
 風力発電の発電機 etc
 応用例
橋梁ワイヤー、ボルト・ナット、パワーショベルの爪
鉄鋼向け
鉄鋼にボロンを微量添加(10 ∼100 ppm)すると焼き入
れ性、高温強度を高めるなどの効果がある。
 競合していた中国品の輸出税が 0 %から
20 %に変更された(2008 年 12 月)ことから、
当社品のコスト競争力が向上。
 当社は中国以外では唯一のフェロボロンメーカー。
機能材料事業
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酸化ジルコニウム ∼デジタル機器に欠かせない素材∼

酸化ジルコニウムとは
 酸化ジルコニウムを原料とする電子セラミックスは電気を蓄える、電気と圧力を変換するといった電気特性を持つ。
 光学ガラス及び機能性フィルムに添加することにより、高い屈折率が得られる。

新日本電工の酸化ジルコニウムは
 1989 年に徳島工場で生産開始
 超微粒子、高純度で高い評価
 電子部品、光学レンズ向けを中心に展開

主な用途と応用製品
電子セラミックス
ガラス・フィルム
デジタル家電、パソコン、携帯電話などのデジタル機器の電気回路に
セラミックコンデンサー、セラミックフィルターとして使用される。
また、インクジェットプリンターのインク噴射制御用素子に使用される。
さらに、デジタルカメラ等の手ブレ防止やスマートフォンの傾き検知用ジャイロセンサーにも使用される。
セラミックコンデンサー
機能材料事業
デジタルカメラ用の光学レンズ、液晶ディスプレー用
フィルムなどに使用される。
▲ インクジェットプリンター
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酸化ジルコニウム ∼新分野への展開∼

自動車排ガス浄化用助触媒(セリア−ジルコニア)
 自動車排ガス三元系触媒に使用される。
 酸化・還元反応に合わせて酸素を吸蔵・放出する役割をもつ。
CeO2
 (自動車排ガス三元系触媒)
CeO2-x + X/2O2
酸素吸蔵
排ガス中の有害物質を酸化・還元反応で無害化
酸素放出
NOX
HC
CO
開発項目
®
H2O
CO2
N2
 高い酸素吸蔵能力
 高い反応(酸素吸蔵・放出)速度
 耐熱性

機能性フィルム用酸化ジルコニウム
 タッチパネル向け機能性フィルムへの光学調整コーティング材等に使用される。
酸化ジルコニウムの特性
 高屈折率(高い透明性)
 高硬度
 耐光触媒性
機能材料事業
開発項目
 溶媒中での高い分散性
 一次粒子径が超微細且つ均一
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ほう素製品
ほう酸国内需要量
ほう酸や酸化ほう素には耐熱性や耐薬品性などの機能があることから、
様々なガラス製品に使用されている。
特に液晶ガラス向けは国内需要の大半を占める。

ほう酸
液晶ガラス、光学ガラスなど
*写真はイメージ図

酸化ほう素
液晶ガラス
*写真はイメージ図
(財務省通関統計、新日本電工推計)
機能材料事業
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環境システム事業
『環境システム事業』とは
福島県郡山市にイオン交換樹脂の大型再生工場を有しており、委託再生方式イオン交換樹脂塔のレンタル・販売・再生を事業展開
環境システム事業の特徴 -3R-
イオン交換樹脂塔
Reduce (リデュース)

Reuse (リユース)
排水処理スラッジ発生量を削減
委託再生方式でレンタル可能。
初期投資少なく、お客様での廃液や処理汚泥の

排水を脱イオン化して再使用
イオン交換樹脂塔の組合せにより、水の再使用
が可能。純水レベルにも対応。
Recycle (リサイクル)

排水含有資源の回収・再資源化
クロム
クロム塩類原料
(提携先)
ほう素
フェロボロン原料
(当社北陸工場)
ニッケル
ニッケル合金原料
(提携先)
発生無し。
ふっ素・鉛除去等、土壌・地下水汚染案件でも
納入実績あり。
排水
脱イオン水
▲
に資源を吸着
スラッジ発生量比較:当社調査による
薬剤によるスラッジ処理
当社システム
ほう素
1,000
1
クロム
20
1
●表面処理薬液に蓄積する不純物を吸着除去。
ニッケル
10
1
(3価クロム系めっき薬品で 鉄・銅除去ニーズ 有り)
※スラッジ : 排水から発生する汚泥
家庭用燃料電池向け純水製造
水素ステーション向け純水製造
環境システム事業

不純物除去で表面処理液を再使用
●ほう素回収大型設備の提案も可能。
→回収ほう酸は当社が買取り再資源化。
●薬液寿命が伸び、産業廃棄物の削減可能。
代替エネルギーとして家庭用燃料電池の普及が加速しています。燃料電池の発電には水素が使われており、その水素は天然ガスなどと
純水の反応により取り出されます。イオン交換樹脂再生業での豊富な経験を活かし、これら燃料電池分野への事業展開も進めております。
2014年度中にトヨタ自動車が燃料電池自動車の市販を開始し、それに伴い水素ステーションの整備が進みます。 当社は水素製造用
純水製造にも参入しており、今後の需要拡大が期待されます。
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クロム・ほう酸・ニッケル回収リサイクルフロー

可般式モデル
ニッケル合金原料
当社 イオン交換樹脂再生・回収工場
需要家
水酸化ニッケル
使用済品
主にレンタル
小
提携先
再生済品
クロム酸回収液
▲ 当社郡山工場
クロム薬品
化学薬品は製品として各需要家へ
排
水
量

定置式モデル
回収プラントの現地施工
需要家(大規模)
提携先
回収ほう酸
回収ほう酸
環境システム事業
濃縮・
固化
自動再生
精製
吸着
大
フェロボロン
回収ほう酸
(有価買取)
当社再生工場の仕組みを需要家の
工場内に構築
大量排水の処理に対応!
当社ボロン合金製造工場
(北陸工場)
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その他の事業 肥料&電力
肥料&電力事業

肥料事業
スラグに他の成分を加えることで
様々な効果の肥料に!
合金鉄生産時に発生したスラグ(メタル以外)を再利用
徳島工場・日高工場で生産中
商品名
質
効 果
珪カル
けい酸質
水稲用。丈夫な稲を作る。味を良くする。
ゆめシリカ、米太朗、
有米蔵
りん酸質
開花、結実を良くする。
米土つくり
カリ質
根を丈夫にする。病害虫、寒さに抵抗力UP。
他の成分
スラグ

一言で言えば
”土壌改良”
JAに販売中!
電力事業
電力会社
▲ 日高工場 肥料生産
幌満川水力発電所
その他の事業
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