Oracle ZFS Storage ZS3-BAによるOracleエンジニアド・システムの

ORACLE DATA SHEET
Oracle ZFS Storage ZS3-BA による Oracle
エンジニアド・システムのバックアップと
リカバリ
Oracle ZFS Storage ZS3-BA は Oracle エン
ジニアド・システム用の高性能な統合バッ
クアップ・ソリューションであり、競合製
品と比べて、2 倍以上のバックアップ/リカ
バリ時間の削減と、最大 1/4 の総所有コス
トを実現しています。
Oracle エンジニアド・システム向けの費用
効率に優れたデータ保護
主要機能
 現在のサポート対象
 Oracle Exadata と Oracle
SuperCluster を含む Oracle エンジニ
アド・システムのバックアップ
 複数の InfiniBand ファブリックでの
複数のデータベースのバックアップ
Oracle ZFS Storage ZS3-BA – 費用効率に優れた
ディザスタ・リカバリ用プラットフォーム
 バックアップのクローンのスナップ
での二次処理
 NDMP バックアップを使用する、また
は使用しない複数のデータベースと
汎用サーバーのバックアップ
 QDR InfiniBand、10Gb イーサネット、
および 16Gb ファイバ・チャネルのネ
イティブ接続
 高度で直感的な管理ツール
 パフォーマンスのリアルタイム分析/
診断
 データ圧縮
 高性能の NAS ストレージ・アプライア
ンス
 Oracle Database との共同開発
おもな利点
 優れたパフォーマンス - 最大 26TB/時
のバックアップ・スループットおよび
17TB/時のリストア・スループット
 費用対効果 - 同等の NAS ストレージ・
システムやバックアップ製品より低い
TCO
増え続けるデータ量によって、システムやデータ
ベースの管理者には多くの課題が突きつけられて
います。もっとも難しいタスクは、データベース
の高速かつ効率的なバックアップとリカバリを実
現することです。今日のデータベースは規模が拡
大している上、厳しいデータ保護要件を満たす必要がありますが、バックアッ
プとリカバリの失敗率は高く、この課題への対応はより難しくなっています。
業界レポートによると、バックアップの失敗率は 7 回に 1 回、リカバリの失敗
率は 6 回に 1 回となっています。
信頼性の高いデータ保護やプロセスなくして、
ミッション・クリティカルなデータは守れません。
Oracle ZFS Storage ZS3-BA は、Oracle エンジニアド・システムのバックアッ
プとリカバリに特化してテスト、検証、サポートされているバックアップ・ア
プライアンスです。事前にラックに収納して構成され、迅速にインストールで
きる状態で、Oracle 独自のエンジニアド・システム・バックアップ・ユーティ
リティ付きで納品されます。Oracle ZFS Storage ZS3-BA は、他の競合製品と
比べてバックアップとリストアのスループットが非常に高速なため、障害発生
時にタイムリーにリカバリでき、バックアップ時間枠とリカバリ時間目標(RTO)
を確実に達成できます。
 簡単な管理 - 使いやすい管理インタ
フェース
優れたパフォーマンス
 エンジニアド・システムを使った高速
デプロイメント - 組込みユーティリ
ティによりインストール・プロセスを
短縮化
オラクルは、ネイティブな高帯域幅 InfiniBand インターコネクトによる IT 運
用の促進において業界をリードしています。QDR InfiniBand ファブリックに
よって、Oracle エンジニアド・システムの InfiniBand バックプレーンと Oracle
ZFS Storage ZS3-BA を高帯域幅で直接接続できます。バックアップとリストア
の操作は、すべてのデータベース・ノード、ストレージ・セル、Oracle ZFS Storage
ZS3-BA チャネル、コントローラの間で自動的にパラレル化できます。このため、
従来の NAS ストレージ・システムと比べてバックアップとリカバリの時間が大
幅に短縮されます。
 リスクの軽減 - デュアル・コントロー
ラの高可用性構成、エンド・ツー・エ
ンドのチェックサム、および障害管理
アーキテクチャ
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Oracle ZFS Storage ZS3-BA のテストでは、その高帯域幅インターコネクトと
優れた処理能力により、Oracle ZFS Storage ZS3-BA を含むハーフラック構成
の Oracle Exadata で、InfiniBand 経由のバックアップ・パフォーマンス速度
が最大 26TB/時、リストア速度が最大 17TB/時にもなりました。また、Oracle ZFS
Storage ZS3-BA による Oracle SuperCluster T5-8 のバックアップ速度は最大
14TB/時、リストア速度は最大 7TB/時です。さらに、Oracle ZFS Storage ZS3-BA
のアーキテクチャはスケーラブルなため、容量を追加することで、バランスの
取れたシステム・パフォーマンスを維持しながら最大 3.4PB までサポートでき
ます。
Oracle Database との共同開発
Oracle ZFS Storage ZS3-BA は Oracle Database と共同開発されているため、
サード・パーティのストレージ・システムやファイラーにはない優れた利点を
持つ独自機能があります。たとえば、Oracle Hybrid Columnar Compression
(Oracle HCC)や Oracle Intelligent Storage Protocol です。Oracle HCC で
は、データの圧縮率が約 50 倍にもなり、ストレージ容量の要件と設置面積を減
らすことができます。
このため、Oracle Recovery Manager(Oracle RMAN)で圧縮データをバックアッ
プする際の速度が大幅に向上し、ネットワーク帯域幅の使用が少なくなり、バッ
クアップのスナップやクローンに必要な容量が減ります。Oracle HCC で圧縮し
たデータは、競合製品とは違って、開発/テスト・ユーザーが解凍せずに直接使
用できます。これは、リストア・プロセスでも同様です。
Oracle Intelligent Storage Protocol によって、Oracle Database 12c と Oracle
ZFS Storage ZS3-BA の間の直接的な通信ラインが開かれ、データベースの受信
データに関する情報を含む重要なメタデータがストレージに渡されます。この
ため、稼働中にこのストレージ自体で自動的かつ動的にセットアップとチュー
ニングが行われ、正確な受信データのパフォーマンスが最適化されます。この
ような自動化によって、手動チューニングが 65%減り、収益が上がるプロジェ
クトに IT スタッフを割り当てられます。
費用対効果
Oracle ZFS Storage ZS3-BA は、Oracle エンジニアド・システム内部で管理さ
れる InfiniBand ネットワークに直接接続されるため、従来のディスク・バック
アップ・アーキテクチャで使用されていたメディア・サーバーや関連ソフトウェ
アのライセンスは必要ありません。Oracle ZFS Storage ZS3-BA ソリューショ
ンを直接接続する場合と比較すると、このような不要なハードウェア、ソフト
ウェア、サポートによって、TCO が大幅に増えている可能性があります。また、
別のサード・パーティ・エージェントを利用せず、Oracle データベース・バッ
クアップの既存のベスト・プラクティスを利用することで、リスクや管理の手
間を減らすことができます。
スナップショットや圧縮などのライセンス無料のデータ・サービスにより、資
本コストや運用コストを減らしてバックアップ・データセットの利用を拡大で
きます。Oracle ZFS Storage ZS3-BA のスナップショットやクローニングの機
能を使用することで、データベース・バックアップをより付加価値の高い作業
に利用でき、システム管理者のリカバリ・オプションが増えます。たとえば、
データベース・クローンのスナップショット・デプロイメントにより、開発、
テスト、品質保証(QA)、およびその他の組織に本番データの最新コピーを提供
できます。これらの別コピーは、予想外の停止が発生した場合の予防措置とし
て利用できます。
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Oracle ZFS Storage ZS3-BA によって、EMC や NetApp を採用した場合より大幅
に TCO を削減できます。TCO が下がれば、競合製品より多くのバックアップ容
量を利用でき、少ないリソースでより多くのデータを管理できます。
管理の簡素化
Oracle ZFS Storage ZS3-BA の画期的で直感的なユーザー・インタフェースに
より、企業は管理にかかる時間を 30%以上削減できます。このように、Oracle ZFS
Storage ZS3-BA は Oracle Database のバックアップとリカバリに最適なプラッ
トフォームです。Oracle ZFS Storage ZS3-BA では、使いやすい管理インタフェー
スによって、システムのインストール、構成、チューニング作業を推測で行う
ことがなくなり、プロビジョニングと管理が非常に簡単になります。また、ソ
フトウェア・データ・サービスと通信プロトコルのスイートが組み込まれてい
るため、アドオン・ソフトウェアの評価や調達に関する問題が解消されます。
Oracle ZFS Storage Appliance の機能である DTrace Analytics を使えば、Oracle
Database 環境のバックアップとリカバリに影響を与えうる重要なシステム・パ
ラメータを、管理者が非常に監視しやすくなります。パフォーマンス・ボトル
ネックやその他の問題を、より迅速に特定して解決できるため、リカバリ時間
目標(RTO)、リカバリ・ポイント目標(RPO)、サービス・レベル契約(SLA)へ
の悪影響を最小限に抑えられます。
リスクの軽減
Oracle ZFS Storage ZS3-BA には、データの損失や発見されにくいデータ破損
のリスクを軽減するデータ整合性機能があります。エンド・ツー・エンドの
チェックサムでデータを常時読み取り、そのデータが正しいことを確認します。
予測的な自己回復機能では、障害時の診断、隔離、リカバリを自動的に行い、
システムの可用性を最大限に高めます。たとえば、オラクルの障害管理アーキ
テクチャでは、エージェントの拡張セットが使用され、根本的な問題の検出と
診断が行われます。
障害が発生したコンポーネントが検出されると、自己回復機能によりそのコン
ポーネントが自動的にオフラインになります。オラクルのナレッジベースにリ
ンクした簡潔な診断メッセージも表示され、人的な対応が必要な場合に、管理
者に修正タスクが指示されます。また、業界最高のトリプル・パリティ RAID
によって、データ損失のリスクがさらに軽減されます。
ディザスタ・リカバリ・プロセスを促進するリモート・レプリケーションは、
追加料金で利用できます。Oracle ZFS Storage ZS3-BA では、Oracle RMAN のバッ
クアップ・セットまたはイメージ・コピーを他の Oracle ZFS Storage ZS3-BA
にレプリケートして、プライマリ・サイトの完全な損失から確実に保護できま
す。オプションのクラスタ・コントローラを使用すれば、メンテナンス操作中
や、司令部門の完全障害という思いもよらない問題の発生時でもデータへ確実
にアクセスできるようになります。
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柔軟な構成
Oracle ZFS Storage ZS3-BA は、容量、価格、パフォーマンス、およびアップ
グレードのさまざまなニーズを満たすため、柔軟な構成で使用できます。たと
えば、4TB の大容量ディスク・ドライブや 900GB の高パフォーマンス・ディス
ク(40TB(RAW)~3.4PB の容量)や、柔軟なネットワーク接続(10Gb イーサネッ
ト・ポート×8 と 40Gb InfiniBand ポート×8、または 10Gb イーサネット・ポー
ト×16 と 16Gb ファイバ・チャネル・ポート×4)です。
オラクルによる販売とサポート
Oracle ZFS Storage ZS3-BA は、オラクルがテスト、検証、サポートしていま
す。オラクルは、完全統合されたテクノロジー・スタックによりデータセンター
のニーズに対応できる、単一ベンダー・ソリューションを提供します。また、
独自のアーキテクチャ、実装、サポートの要件に対応できる、さまざまな Oracle
ZFS Storage ZS3-BA のサービスを提供しています。オラクルのサービス・プロ
フェッショナルは、停止時間、データ損失、損害が発生する遅延に関するリス
クを軽減し、重要なシステムを最初から最適なレベルで稼働させるための専門
知識を提供します。
Oracle ZFS Storage ZS3-BA の仕様
コントローラ
DRAM キャッシュ
8 コア 2.4GHz のインテル® Xeon®プロセッサ×8
(コントローラ当たり)
1TB(システム当たり)
基本構成
構成オプション
 40TB の RAW 容量、900GB の高パフォーマンス
SAS-2 ディスクを使用
 高パフォーマンスおよび大容量ディスク・ドライブエ
ンクロージャーをサポート
 最大 3.4PB まで拡張可能
標準とオプションのインタフェース
統合ネットワーク
10/100/1000Base-T イーサネット・ポート×4
ネットワーク接続
10Gb イーサネット NIC×4、QDR InfiniBand HCA
×4、または 10Gb イーサネット NIC×8 と 16Gb ファ
イバ・チャネル HBA×2(システム当たり)
システム当たりのポート数
10GbE/InfiniBand/16Gb FC
8/8/0 または 16/0/4
規制 1
安全性
UL 60950-1 2nd Ed、EN60950-1:2006 2nd Ed、
CB Scheme(各国の規定に準拠)
RFI/EMI
FCC CFR 47 Part 15 Subpart B Class A、EN
55022:2006+A1:2007
Class
A 、 EN
61000-3-11:2000 、 EN 61000-3-12:2005 、 ETSI
EN 300 386 V1.4.1(2008)
イミュニティ
EN 55024:1998+A1:2001:+A2:2003
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準拠規格や認定規格の遵守はコンポーネント・レベルで実現されている場合があります。
認定規格 1
安全性
UL/cUL 、 CE 、 BSMI 、 GOST R 、 S-Mark 、 CSA
C22.2 No. 60950-1-07 2nd Ed、CCC
EMC
CE、FCC、VCCI、ICES、KCC、GOST R、BSMI
Class A、AS/NZ 3548、CCC
その他
WEEE 指 令 ( 2002/96/EC ) お よ び RoHS 指 令
(2002/95/EC)に準拠
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準拠規格や認定規格の遵守はコンポーネント・レベルで実現されている場合があります。
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寸法
最大重量 – lbs(kg)
1,103(500)
奥行き – インチ(mm)
47.24(1,200)
幅 – インチ(mm)
23.62(600)
高さ – インチ(mm)
78.66(1,998)
Oracle ZFS Storage ZS3-BA
搭載機能
詳細
ファイル・システム
Oracle Solaris ZFS(128 ビットのアドレス指定能力)
ファイル・レベルのプロトコル
NFS v2/v3/v4
データ圧縮
4 レベルのデータ圧縮を使用可能
監視
DTrace Analytics(システムのチューニングおよびデバッグ用)、主要シス
テム・パフォーマンス・メトリックのダッシュボード監視、Oracle Enterprise
Manager Cloud Control へのプラグイン
自動保守機能
自動ケース作成と構成可能なアラートを含む"Phone home"機能
RAID
ストライピング、ミラーリング、三重ミラー化シングル・パリティ RAID、ダブ
ル・パリティ RAID、トリプル・パリティ RAID
リモート管理
HTTPS、SSH、IPMI
スナップショット
読取り専用
ディレクトリ・サービス
NIS、AD、LDAP
ネットワーク・サービス
NTP、DHCP、SNMP v1/v2c、SMTP
バックアップ
NDMP v3/v4、ZFS NDMP
ローカル・レプリケーション
同じ Oracle ZFS Storage ZS3-BA 内でのレプリケーション
個別にライセンス提供される機能の詳細
クローン
書込み可能なスナップショット
リモート・レプリケーション
Oracle ZFS Storage ZS3-BA 製品間でのレプリケーション 1 対 N、N 対 1、
マニュアル、スケジューリング、継続レプリケーション
Oracle Snap Management Utility for Oracle Database
Oracle ZFS Storage ZS3-BA に格納されている Oracle Database のバッ
クアップ、リストア、クローニング、プロビジョニングの高速かつ効率的な自
動実行
主要要件
Oracle ZFS
Storage
ZS3- BA
最大ストレージ容量
最大 3.4PB
バックアップのストリーミングやスナッ
プショットおよびクローンへの追加処
理に対する容量構成
スペース(ラック・ユニット)
クラスタ化の有無
あり
3U/コントローラ、
4U/大容量ディスク・エンクロージャー
2U/高パフォーマンス・ディスク・エンク
ロージャー
省エネ法に基づくエネルギー消費効率*1
製品タイプ
Sun ZFS Storage ZS3BA
1
区分
N
容量
エネルギー消費効率
900GB/10krpm x860(774TB, DE2-24P)
0.0045 W/GB
4TB/7.2krpm x860(3,440TB, DE2-24C)
0.00055 W/GB
* エネルギー消費効率とは、省エネ法で定める測定方法により測定した消費電力を、省エネ法で定める複合理論性能で除
したものです。
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