●人工臓器 ─ 最近の進歩 Transcatheter aortic valve implantation. Current status and future perspectives 慶應義塾大学医学部循環器内科 林田 健太郎 Kentaro HAYASHIDA 1. 使 用 可 能 で あ る( 図 1)。 フ ラ ン ス で は 2010 年 に す で に はじめに TAVI の保険償還がされている。施設基準として,SAVR 施 弁 膜 症 の 外 科 治 療 に お け る 生 体 弁 は,1970 年 代 に 行 数 が 年 間 200 症 例 以 上,冠 動 脈 イ ン タ ー ベ ン シ ョ ン Carpentier-Edwards 弁が登場してから進歩を続け,耐久性, (percutaneous coronar y inter vention, PCI)が 600 症例以 血行動態なども大きく改善されている。近年では生体弁の 上,大動脈弁に対するインターベンションの実績などが定 使用比率が機械弁を上回ってきており,成績も非常に安定 められており,現在では 33 施設が TAVI 施行施設として認 している。しかし,いずれにしろ外科的大動脈弁置換術 可を受けている。また TAVI 症例は national registry に全例 (surgical aortic valve replacement, SAVR)は体外循環を必 要とし,全身麻酔が必須であるため,特に高齢者や様々な 合併症によりリスクの高い患者に対しては,手術が適応と 登録が義務付けられている 2) 。 2. ならない,もしくは手術可能でも術後 activity of daily living (ADL)を大きく損なう場合が少なくなかった。 TAVI における周術期死亡率の低下 TAVI の 歴 史 は 合 併 症 の 歴 史 で あ る と 言 っ て も 過 言 ではない。2006, 2007 年のプログラム開始当初は多くの 近年のこの領域での最も大きなイノベーションの 1 つと 重 篤 な 合 併 症 を 認 め,よ り 低 侵 襲 な 経 大 腿 動 脈 TAVI して,経カテーテル的大動脈弁留置術(transcatheter aortic (transfemoral-TAVI, TF-TAVI)においても 20%を超える 30 valve implantation, TAVI)が挙げられる。TAVI の手技は, 日死亡率を認めていた。しかし,年月とともに術者・施設 周術期リスクが高く SAVR の適応とならない,もしくは高 の経験の増加や知見の蓄積,さらにデバイスも改良され, リスクな患者群に対して,より低侵襲な治療として開発さ 徐々に合併症発生率は低下し,それに伴って死亡率も低下 れてきた。本稿ではこの TAVI に焦点を当てて述べていく。 していった(図 2)。特に 2012 年にはようやく TF-TAVI に TAVI は 2002 年にフランスの Rouen 大学循環器内科の おいて 30 日死亡率が 5%以下まで低下しており,この数字 Cribier 教授によって第 1 例が施行されて以後 1),2007 年 が今後日本における TAVI 導入において,我々が目指して に ヨ ー ロ ッ パ で CE マ ー ク 取 得,2011 年 に は Edwards いく基準になっていくであろう。 Lifesciences 社の Sapien ® valve がアメリカで Food and Drug Administration(FDA)認可を受けている。現在まで にヨーロッパ,アメリカを中心に世界中で 7 万例以上が TAVI により治療されており,世界的に急速に進歩,普及し つつある治療法である。 現在ヨーロッパでは 2 種類の TAVI デバイスが商業的に ■著者連絡先 慶應義塾大学医学部循環器内科 (〒 160-8582 東京都新宿区信濃町 35) E-mail. [email protected] それでは,日本人においてどのように TAVI の合併症を 減らしていくことができるであろうか? 3. 欧米における経験をいかに日本の患者に応用す るか? 私がヨーロッパにいる間は,いかに日本の患者に対して 安全に TAVI を導入するかということを常に考えて研究を 行っていた。体の小さな日本人における TAVI を,フラン スにいながらにしていかに simulate するかというのが課題 であった。我々は体表面積(body surface area, BSA)をフ 人工臓器 42 巻 3 号 2013 年 175 (a) (b) 30-day mortality in Massy 図 1 現在ヨーロッパで使用可能な transcatheter aor tic valve implantation(TAVI)device (a)Edwards Sapien XT ® . Balloon expandable; cobalt chromium; bovine pericardium; 16 ∼ 18 Fr sheath;(20), 23, 26 and 29 mm,(b)Medtronic CoreValve®. Self expandable; nitinol; porcine pericardium; 18 Fr sheath; 23, 26, 29 and 31 mm. 図 2 30 日死亡率の推移〔Institut Cardiovasculaire Paris Sud (ICPS)データ〕 2006 年の transcatheter aortic valve implantation(TAVI)開始当初は大変高い 周術期死亡率であったが,その後経験の蓄積やデバイスの改良により,現在 では 5%ほどまで低下している。 表 1 体表面積の違いによる患者背景および治療成績の比較 Variables PREVAIL Japan Small BSA < 1.75 Large BSA ≥ 1.75 P value (small vs large body size) 64 1.41 ± 0.14 20.5 ± 1.3 215 1.59 ± 0.11 21.3 ± 1.6 7.59 ± 1.06 5(2.3%) 13.0% 209 1.89 ± 0.11 22.8 ± 1.9 8.29 ± 1.34 1(0.5%) 4.3% < 0.001 0.001 < 0.001 0.11 < 0.001 Patient number BSA Annulus size(TEE) (mm) Femoral artery(mm) Annulus rupture Major vascular complication 1(1.6%) 6.3% BSA:body size area, TEE:trans-esophageal echocardiogram. (Watanabe Y, Hayashida K, Lefèvre T, et al: Transcatheter aortic valve implantation in patients of small body size. Cathether Cardiovasc Interv, [Epub ahead of print], 2013) ラ ン ス に お け る TAVI コ ホ ー ト の 中 央 値 で あ る 1.75 を は 1 例のみに留まり,また重大な血管合併症は 6.3%であっ cutpoint とし,small body size 群と large body size 群に分け た。 て,患者背景と治療結果について比較した(表 1)。すると, 今後日本において TAVI が普及していく過程において, small body size 群では large body size 群に比べて有意に大 体格の小さい日本人特有の合併症を予防することが大変重 動脈弁輪径が小さく〔21.3 ± 1.58 vs 22.8 ± 1.86(mm) ,P 要であると考えられる。では,どのようにこのような合併 < 0.01〕,大腿動脈径も小さかった〔7.59 ± 1.06 vs 8.29 ± 症を低減していくことができるのか? 1.34(mm),P < 0.01〕。それに伴って,弁輪破裂も増加す る傾向があり〔2.3 vs 0.5(%),P = 0.11〕,重大な血管合併 症(major vascular complication)も増加した〔13.0 vs 4.3 (%) ,P < 0.01〕3) 。 4. 大動脈弁輪径の計測の重要性 まず弁輪破裂(もしくは device landing zone rupture)は 心タンポナーデにより瞬時に血行動態の破綻をきたすた 我々は small body size 群で十分日本人のデータを代表で め,致 死 率 の 高 い 大 変 重 篤 な 合 併 症 で あ る 4),5)( 図 3) 。 きるのではと考えていた。しかし,2012 年の日本循環器学 Sapien® valve でより頻度が高いが,CoreValve®(Medtronic 会学術集会で発表された,日本人初の Edwards Sapien XT® 社)でもバルーンによる前拡張や後拡張時に起きうるた を用いた TAVI の治験である PREVAIL Japan のデータを見 め,注意が必要である。TAVI においては,外科手術のよう m2 であり我々のコ に直接 sizer をあてて弁輪サイズを計測することができな ると,日本人の平均 BSA は 1.4 ± 0.14 ホートにおける small body size 群(1.59 ± 0.11 m2)より, い。そのため,事前に画像診断による詳細な弁輪径やバル 想像をはるかに超えて小さく,それに伴って大動脈弁輪径 サルバ洞径の計測,石灰化の評価と全てのファクターを勘 も小さかった(表 1)。PREVAIL Japan においては弁輪破裂 案した最適なデバイス選択が必要である。合併症を恐れる 176 人工臓器 42 巻 3 号 2013 年 図 3 Sapien XT® valve 留置後弁輪破裂を認めた 1 例 急速に進行する心タンポナーデに対し心嚢穿刺を行い救命し得た 1 例。大動 脈造影上左冠動脈主幹部の直下に contrast protrusion を認め,弁輪破裂と考 えられた。 (a) (b) 図 4 AR の中長期予後における影響 Mild AR も 予 後 に 影 響 す る 可 能 性 が あ る。(ICPS デ ー タ,Hayashida K, Lefèvre T, Chevalier B, et al: Impact of post-procedural aortic regurgitation on mortality after transcatheter aortic valve implantation. JACC Cardiovasc Interv 5: 1247-56, 2012) AR:aortic regurgitation, ICPS:Institut Cardiovasculaire Paris Sud. 3D エコーは 3 次元構造の把握には優れているものの,低い 解像度,石灰化などによるアーティファクトの影響が除外 しきれないため,現在のところ弁輪計測のモダリティーと してはガイドライン上勧められていない 17) 。しかし,3D エコーは造影剤を必要としない,時間分解能が高いなどの メリットもあり,今後の発展が期待される。 図 5 Computed tomography(CT)における弁輪径の計測 (a)大動脈弁輪は,ほとんどの症例において正円ではなく楕円である。この 症例の場合,短径 24.2 mm,長径 31.7 mm,(b)長径弁輪面積より幾何平均 (geometric mean)は 26.7 mm と算出される。 5. 血管アクセスの評価 TAVI において major vascular complication は周術期死亡 リスクを増加させることが示唆されており 18),19),特に腸 が余り小さめのサイズの弁を選択すると,逆に paravalvular 骨動脈破裂は急速に出血性ショックをきたし致命的である leak が生じやすくなり,30 日死亡率 6),1 年死亡率 7) を増加 ため,血管アクセスの評価も大変重要である。ほとんどの させることが報告されている。さらには,近年中等度のみ 施設ではより低侵襲な大腿動脈アプローチ(transfemoral ならず軽度(mild)の paravalvular leak も予後を悪化させる approach)が第 1 選択とされるが,腸骨大腿動脈アクセス 可能性が示唆されており 8),我々も同様の結果を得ている 9) の 血 管 径 や性 状 が 適 さ な い,も し く は 大 動 脈 に mobile (図 4) 。 plaque が 認 め ら れ る な ど の 要 因 が あ る と,そ の 他 の 弁輪の正確な計測には,その構造の理解が重要である。 alternative approach,例えば心尖部アプローチ(transapical 弁輪ははっきりとした構造物ではなく,3 枚の弁尖の最下 approach),鎖骨下アプローチ(trans-subclavian approach) 部からなる平面に“vir tual ring”で構成される部分であり, などが適応となる。我々は major vascular complication の 正円ではなく楕円であることが知られている(図 5a)。こ 予測因子として,経験,大腿動脈の石灰化とともに,シー の 3 次 元 構 造 の 把 握 に は 2D エ コ ー に 比 べ computed ス外径と大腿動脈内径の比(sheath to femoral artery ratio, tomography(CT)が適しているという報告があり 10) ∼ 12), SFAR)を同定しており 19)(表 2),その SFAR の cut point は エコーに比べTAVIにおける後拡張の頻度を低下させたり 13), 1.05 であった(図 6)。大腿動脈が石灰化していない場合は 弁周囲逆流を減少させる 14),15) と報告されている。我々もCT 1.1 であり,石灰化があると 1.0 まで低下していた。つまり, 画像における弁輪面積より算出される幾何平均を平均弁輪径 大腿動脈の石灰化がなければシース外径は大腿動脈内径よ として使用し(図 5b),弁逆流量の低下を達成している 16) り少し大きくなっても問題ないが,石灰化がある場合は, 。 人工臓器 42 巻 3 号 2013 年 177 表 2 SFAR は major vascular complication の予測因子 Variables Early experience Calcium score of FA(0 ∼ 3) SFAR Sheath size(Fr) Multivariate P value Odds ratio 95% CI 0.016 0.010 0.003 0.140 4.02 2.19 119 1.30 ∼ 12.50 1.20 ∼ 3.99 3.03 ∼ 4.686 CI:confidence interval, FA:femoral artery, SFAR:sheath to femoral artery ratio. (Hayashida K, Lefèvre T, Chevalier B, et al: Transfemoral aortic valve implantation new criteria to predict vascular complications. JACC Cardiovasc Interv 4: 851-8, 2011) 図 6 SFAR の threshold SFAR = 1.05 は major vascular complication を予測し,大腿動脈が石灰化して いない場合は 1.1 であり,石灰化があると 1.0 まで低下していた。 AUC of ROC:area under the cur ve of receiver operating characteristic, SFAR:sheath to femoral artery ratio. 図 7 ICPS(Massy, France)における TAVI 導入後の外科的大動 脈弁置換術と TAVI 症例数の推移 TAVI 導入後,外科的大動脈弁置換術の症例数は倍増している。 ICPS:Institut Cardiovasculaire Paris Sud, SAVR:surgical aor tic valve replacement, TAVI:transcatheter aortic valve implantation. 〔Hayashida, et al. 第 21 回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT 2012)〕 シース外径は大腿動脈内径を超えないほうが良いと考えら れる。後に Vancouver からも同様の報告がされており,我々 の知見を裏付けている 20) 。 TAVI の SAVR 件数に与える影響 2004 年 か ら 2012 年 ま で の,Institut Cardiovasculaire Paris Sud(Massy, France)における SAVR と TAVI 件数の推 Heart team approach の重要性 6. 7. 移を図 7 に示す。TAVI 導入以前,SAVR は年間 180 例ほど 以上,弁輪径の評価と血管アクセスなどの患者スクリー であったが,2006 年に導入後急速に増加し,2011 年には ニングについて述べてきたが,いずれも画像診断が主であ 350 例以上とまさに倍増している。このように,TAVI は従 り,ハートチーム内の imaging specialist の存在は,必要不 来の外科による SAVR を脅かすものではなく,今まで治療 可欠である。また,TAVI のデバイス自体が未だ発展途上 できなかった患者群が治療対象となる,まさに外科・内科 でサイズも大きく(18 Fr ほど),治療対象となる患者群が 両者にとって“win-win”の手技である。また SAVR に対す 非常に高齢・高リスクであることから,一度合併症が生じ る TAVI 件数の割合も増加しており,2011 年には SAVR の ると大変重篤になりやすく致命的であるため,PCI 以上に 半分ほどに達している。今後,弁の耐用年数などまだ明ら 外科医の存在・バックアップが重要かつ必須である。特に, かになっていない点があるものの,TAVI の重要性は急激 early experience では重篤な合併症が起きやすいため,経験 に増加していくと考えられる。TAVI は内科・外科が“heart の豊富な術者の指導のもとでチームとしての経験を重ねて team”として共同して当たる手技であり,冠動脈疾患の歴 いくべきである。またエコー,CT などイメージング専門 史を繰り返すことなく,我々の手で両者にとっての共存の 医,外科医,インターベンション医,麻酔科医との緊密な 場にしていくことが重要であろう。 連携に基づいた集学的な“hear t team approach”が大変重 要である。 178 人工臓器 42 巻 3 号 2013 年 (a) mistake が major problem となりうるため,綿密なスクリー (b) ニングと経験のある各分野の専門医による丁寧な手技によ る合併症の予防が大変重要である。またヨーロッパではす でに 2007 年に CE マークが取得され,多くの症例が治療さ れているが,未だこの分野の知識の発展は激しく日進月歩 であり,解明すべき点が多く残っている。日本における TAVI 導入はデバイスラグの問題もあり遅れているが,す でに世界で得られている知見を生かし,また日本人特有の 図 8 劣化生体弁に対する経心尖部アプローチによる Sapien XT® の留置 (a)逆流を伴う劣化生体弁に対し,位置決めを行う,(b)留置後逆流の消失 を認めた。 8. 発信し,リードすることができると確信している。そのた めには“team Japan”として一丸となってデータを発信し ていくことが大変重要になってくるであろう。 利益相反の開示 将来への展望 林田 健太郎:Edwards Lifesciences 社 TAVI 指導医 TAVI は 2013 年の時点で first in man1) から未だ 11 年とい う大変新しい手技であり,弁の耐久性など長期成績がまだ 未確定であるものの,今後急速に普及しうる手技である。 現在ヨーロッパでは,日本での適応が得られていない, 劣化生体弁に対する“valve in valve”の手技も日常臨床の一 部として行われている(図 8)。このように劣化生体弁に対 しても再開胸せず治療を行うことができるため,高リスク な患者にとって非常に有望な治療である。今後,この valve in valve の手技が劣化生体弁に対する治療として普及して いくのに伴い,外科的弁置換術における生体弁の適応年齢 がさらに下がり,パラダイムシフトを起こす可能性がある と考えられる。 現在,日本においては Edwdards Lifesciences 社の Sapien XT ® が す で に 2013 年 6 月 に 薬 事 承 認 を 受 け,10 月 か ら 保 険 償 還 が 決 定 し て い る。 ま た,現 在 Medtronic 社 の CoreValve® も治験が終了しようとしており,高リスクな高 齢者に対するより低侵襲な大動脈弁治療が,今まさに日本 でも現実のものとなっている。 現 在 ヨ ー ロ ッ パ を 中 心 と し た 海 外 で は,Sapien ® , CoreValve ® などの第 1 世代デバイスの弱点を改良した,も しくは全く新しいコンセプトの第 2 世代デバイスが続々と 誕生し,使用されつつある。いくつかのデバイスはすでに CE マークを取得しているか,もしくは CE マーク取得のた めのトライアル中であり,今後急速に発展しうる大変楽し みな分野である。 9. 繊細なスクリーニング,手技により必ず世界に誇る成績を 最後に 本稿では TAVI の現状と将来への展望について概説した。 TAVI 適 応 と な る よ う な 高 リ ス ク の 患 者 群 で は minor 文 献 1) Cribier A, Eltchaninof f H, Bash A, et al: Percutaneous transcatheter implantation of an aortic valve prosthesis for calcific aor tic stenosis: first human case description. Circulation 106: 3006-8, 2002 2) Gilard M, Eltchaninof f H, Iung B, et al: Registr y of transcatheter aortic-valve implantation in high-risk patients. N Engl J Med 366: 1705-15, 2012 3) Watanabe Y, Hayashida K, Lefèvre T, et al: Transcatheter aor tic valve implantation in patients of small body size. Cathether Cardiovasc Interv, [Epub ahead of print], 2013 4) Pasic M, Unbehaun A, Dreysse S, et al: Rupture of the device landing zone during transcatheter aor tic valve implantation: a life-threatening but treatable complication. Circ Cardiovasc Interv 5: 424-32, 2012 5) Hayashida K, Bouvier E, Lefèvre T: Successful management of annulus rupture in transcatheter aortic valve implantation. JACC Cardiovasc Interv 6: 90-1, 2013 6) A b d e l - Wa h a b M , Z a h n R , H o r a c k M , e t a l : A o r t i c regurgitation after transcatheter aortic valve implantation: incidence and early outcome. Results from the German transcatheter aortic valve interventions registry. 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J Am Coll Cardiol 55: 186-94, 2010 Piazza N, de Jaegere P, Schultz C, et al: Anatomy of the aortic valvar complex and its implications for transcatheter implantation of the aortic valve. Circ Cardiovasc Interv 1: 74-81, 2008 Schultz C, Rossi A, van Mieghem N, et al: Aortic annulus dimensions and leaflet calcification from contrast MSCT predict the need for balloon post-dilatation after TAVI with the Medtronic CoreValve prosthesis. EuroIntervention 7: 564-72, 2011 Willson AB, Webb JG, Labounty TM, et al: 3-Dimensional aor tic annular assessment by multidetector computed tomography predicts moderate or severe paravalvular regurgitation after transcatheter aortic valve replacement: a multicenter retrospective analysis. 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