2015 年 読売新聞社入社案内 技術総合職編 3 はじめに 4 組織紹介 5 東京本社技術各部からのメッセージ 6 読売新聞ができるまで 8 読売新聞技術総合職社員紹介 14 技術社員の一日 16 読売に入社してみて… 17 採用Q&A 18 採用情報 19 制作局長からのメッセージ はじめに 私たちのまわりには膨大な情報があふれてい ます。どれが正しい情報ですか?あなたならどの 情報を信じますか?情報が氾濫する時代だからこ そ、信頼される情報源が必要です。 読売新聞は世界最大の発行部数を誇っていま す。読者の信頼にこたえるために、新聞はもとよ り、テレビ、ラジオ、インターネット、モバイル端 末等へ正確なニュースを発信し続けます。その使 命と責任はますます大きなものになっています。 あらゆる媒体を通して情報を伝達する、将来の 読売新聞のシステム構築を担うのが技術総合職 です。この冊子では技術総合職の業務内容、社員 の仕事ぶりを紹介しています。学生の皆様に広く 読んで頂き、就職活動の参考に、そしてこの仕事 があなたの将来像に重なれば幸いです。 読売新聞各本社と 技術系組織図 読売新聞 東京本社 大曲工場 印刷拠点 (全国29か所) 帯広工場 弘前工場 仙台工場 新潟工場 制作局 郡山工場 群馬工場 栃木工場 川越工場 富山工場 神戸工場 茨城西工場 東京北工場 京都工場 技術三部 技術二部 技術一部 尾道工場 江東工場 船橋工場 北九州工場 塩浜工場 鳥栖工場 木場工場 茨木工場 読売新聞 大阪本社 高石工場 坂出工場 大阪工場 清須工場 鶴見工場 府中工場 横浜工場 制作局 技術部 主な業務 内 容 ・記事・写真等の送受信、紙面制作に関わるシステム の構築、運営 ◇新聞制作系・メディア系シス ・ネットワーク・イントラネットシステムの構築、運営 テムの開発・管理 ・インターネット・ニュース配信システムの構築、運営 ◇システムセンターの運用 ・セキュリティー対策 技術二部 ・印刷工場設備の開発と管理 ◇印 刷工場における生産設備 ・工場電気設備の設計・保全管理 ・新聞印刷の安定稼働サポートと運用指導 の開発・管理 ・出力システムの構築、運営 ◇出力システムの開発・管理 ・紙面品質管理 技術三部 システム メディア本部 部署 技術一部 読売新聞 西部本社 【東京本社技術系部署 主要業務】 ◇業 総 務系のシステム開発・ 管理 ◇シ ステム構築計画および予 算の管理・調整 ・経理、総務、販売に関わるシステムの構築、運営 ・新聞周辺技術の調査、研究 ・技術関連の予算管理、契約管理 ・技術社員の採用、研修、教育 システム部 Recruiting Guide 4 技術総合職入社案内 Message 東京本社各部から 技術一部は、新聞制作やインターネットによる情報発信を対象に、IT 技術を駆使したサービスの提供や、システムの企画・開発・運用を担 当する「ユーザー技術者」の集団です。ユーザー技術者には、幅広い技 術力はもちろんのこと、コンサルタントのように戦略を立て提案す る力やコミュニケーション能力、プロジェクトを推進し管理する 技術一部 部長 能力などが求められます。今や、新しい事業を立ち上げ、新サー ビスを実現することから、あらゆる日常的な業務の遂行に至る まで、IT を抜きには考えられないほど企業経営と IT は密着して おり、ユーザー技術者の重要性もより一層高まっています。 Toshiki Kobayashi もちろん読売新聞もその例外ではありません。また新聞社は 「職種のデパート」と呼ばれるくらいですから、読売新聞の技術者 が活躍する場も多種多様です。日々の新聞発行とニュースの発信を支 え、新聞社が社会的責任を果たすことに寄与し、明日の読売新聞を切り 開く、そんな読売技術陣の仲間になりませんか。 小林俊樹 読売新聞は、毎日朝刊 900 万部以上の新聞を全国 29 か所もの工場 で印刷して読者へ届けています。それらの工場の新聞輪転機をはじめ とする生産設備の設計、管理、新技術の開発や印刷品質向上を担ってい るのが技術二部です。 部員は、いわゆる「コーディネーター」としてメーカーへ提案や指 示をし、逆に提案を受けた内容の吟味も行い、時には「コンサルタ ント」として工場や社内の技術的な課題について考察や検証も行 技術二部 部長 います。また、新聞制作に関わる新しい技術についても、効率化 やコストなど総合的な判断を行いながら作り上げていきます。 そのためには、常に世の中の技術動向を意識しながら幅広い知 Hirofumi Adachi 識を得ることが必要で、それらをクロスオーバーさせることで深 い見識を持つことができます。そして、何よりもメーカーや関係 者と仕事を進める上で、人と人との「コミュニケーション」がとても 重要です。 新聞社の技術者は、型にはまった内容ではなく様々な仕事ができる 可能性を持った職種です。皆さんも、私たちと一緒にこの魅力ある職場 で活躍しましょう。 安達 啓史 新聞社はよく「職種のデパート」と言われますが、その新聞社を支え ている技術も多種多様です。技術三部では、技術者の採用・教育、新聞 を取り巻く新技術の研究、システム予算管理に加え、人事、給与、経理、 販売などのシステムの企画・開発を担当しています。ユーザー技術者 は、エンドユーザーからの多種多様な要望を理解し、的確にシステ ム化していくことが求められています。また、どんなに完璧なシ 技術三部 部長 ステムを作ったとしてもエンドユーザーに使ってもらえないシ ステムでは、ユーザー技術者としては失格です。システムを作る ことだけではなく、システムを使って業務やビジネスを動かす ことが、目的となります。 Jyunichi Oda 近年、新聞業界を取り巻く環境は、デジタルメディアに押され、 厳しくなっています。ピンチは最大のチャンス。新たな発想で、知 恵を絞り、コスト意識を持ちながら開発していくことは、厳しいこと ですが、完成した時により達成感を感じられることと思っています。 チャレンジ精神のあるあなた。自分の力を試してみませんか? 私た ちと一緒に読売新聞の技術を支えていきませんか? 織田 純一 Recruiting Guide 5 技術総合職入社案内 読売新聞ができるまで 新聞制作編 メディア記者 取材記者 広告主 取材をする。 取材をする。 出稿デスク 広告会社 広告主から 申し込みを受ける。 メディア 編集デスク メディア記者が取材した 記事をチェックすると共に、 取材記者のニュースも 編集・配信する。 デスクが記事を チェックする。 営業部門 広告企画の 提案を行う。 編集会議 編成部門 広告の掲載日や 掲載場所を調整する。 編集会議で編集方針を決める。 組 版 メディアシステム データ管理システムなど に集められたニュースソ ースを、他メディア向けに 編集・加工し、配信するシ ステム。 ・ ヨミウリ・オンライン ・ ヨミウリ・プレミアム ・ データベース 制作部門 工程管理 広告イメージを 取り込む。 新聞を定時に届けら れるように制作工程 を管理する。 組版端末で紙面を 組み立てる。 校 閲 文字などの 間違いを直す。 広告システム 紙面管理システム 広告の申し込みから広 告イメージの紙面への割 告 り当て、料金の請求までを り 一貫してサポート。 一 地域ごとに異なる新 聞の頁数や記事と広告 の組み合わせを管理す る。各面の制作工程の進 捗管理も行っている。 (ヨミダス) データ管理システム 記事や画像に加えて、動画 などのマルチメディアデータも 扱うことができる新聞制作や新 サービスの提供を可能にする新 しいシステム基盤。 ・ 縮刷版 ・ 携帯サイト ・ 文字ニュース 出力システム 記事と広告を結合して紙面イメージ を作成し、 各印刷工場へ配信する。 Recruiting Guide 6 技術総合職入社案内 全国の印刷工場へ 読売新聞ができるまで 工 場 編 カウンタースタッカー 新聞を販売店に送る部数ごと にまとめる。その際に販売店 名の入った宛名が添付される。 紙面イメージデータ 本社で作成した紙面イメー ジが出力システムにより分散 工場へ配信。 新聞キャリアー 印刷した新聞を 梱包場へ運ぶ。 CTPシステム(Computer to Plate) 従来、プロッターでフィ ルム出力してから版を生 成していたものを、フィル ム出力せずダイレクトに 製版するシステムで、読 売新聞が実用化した。 CTP 自動包装結束機 まとめられた新 聞 束 を梱包・結束する。 刷版 新聞束自動仕分け 輸 送ルートごとに自 動で仕分けされる。 立体紙庫 メーカーからトラックで搬入された巻き取 り紙が収められ、大きな工場で最大400 本以上の巻き取り紙を収納可能。 トラックヤード 輪転機 オフセット輪 転 機 。 新 聞を高速で印刷するこ とができ、最新の機械 では1時間におよそ9万 部印刷可能。 2005年度新聞協会賞技術部門 受賞 CQCシステム (Color Quality Control) 販売店を経由し 読者の元へ 工場センター 工場内の各工程を集中的に監視し、 必要に応じて各現場へ指示を出す。 また、本社や販売店との連絡業務も 行っている。 巻き取り紙 搬送装置(AGV) 印刷中の紙面濃度を検知し、 インキ量などを自動制御するこ とでカラー印刷の品質を安定さ せるシステム。CTPと合わせ て、紙面品質のバラつきをなく し全国均一の高品質な新聞印刷 を実現する。 紙 庫から輪 転 機まで、 巻き取り紙を自動で搬 送する。 自動紙継ぎ 仕立て装置 輪転機で自動紙継ぎ を行うために巻き取り 紙の仕立てを行う。 Recruiting Guide 7 技術総合職入社案内 技 術 総 合 職 社 員 紹 介 「新聞社」=「文系の職場」と捉えられがちだが、 決してそのようなことはない。 新聞社であっても「新聞」というモノづくりを支える技術者が必要で、 我々技術総合職がまさにその技術者である。 読売新聞を支える技術者の仕事ぶりと、 彼らの仕事に対する情熱を感じてほしい。 Recruiting Guide 8 技術総合職入社案内 技 術 総 合 職 社 員 紹 介 技 術 一 部 インターネットメディア担当 新聞とは違う速報性や相互性など、インターネットメディアの 可能性を追求するための技術を提供。スマートフォン、タブレッ トPC、電子書籍など常に新しい IT 動向に目を光らせる。 また、新聞制作系システムとの連携機能は新聞社ならではの重 要な技術。 File-1 ニュースとは何かを 考え続けたい 入社当初より、記事や画像を出稿するために記者が 使用する端末から、紙面のレイアウトを作るための組 版システムまで幅広く担当しています。選挙、スポー ツ、商況、天気等の表やグラフは、データが入力され ると自動で掲載される体裁に編集されて紙面にレイア ウトされます。このような機能の開発に関わっていま す。また、システムに登録されていない特殊な文字を 作成する文字システムにも携わっています。 2年目からはインターネットメディア系のシステム も手掛ける事になりました。読売プレミアムや YOL 等は皆さんもご存じの事と思います。他にも、速報や、 紙面掲載された記事や画像を配信するシステムもあり ます。配信先は大手ポータルサイトや鉄道会社など多 岐にわたり、数百社に及びます。データ形式もそれぞ れに異なる為、一筋縄ではうまくいきません。影響範 囲が大きい仕事なのでやりがいを感じています。 仕事をするうえでは仲間との意見交換を大切にして Recruiting Guide 多田 哲馬 東京本社制作局 技術一部 2009年入社 工学研究科修了 います。たとえば、社内外問わず技術勉強会に参加し、 多くの人の見識を吸収しようと心掛けています。知識 を得る事も重要ですので、新聞を読むことはもちろ ん、本や WEB を活用して日々情報を収集しています。 多角的な視点を身に付けて、自分の頭で考えて行動す るようにしています。また、趣味がプログラミングな ので、アルゴリズムの設計などで思考力を鍛えるよう にしています。 私は、ニュースとは何かを考え直し、そのあるべき 姿を世に出すことを目標に読売新聞社に入社しまし た。技術が本当の意味で人々の役に立つ余地はまだま だ多くあると日々感じています。ニュースという切り 口で技術を活用、開発し、世の中を良くしていきたい と思っています。 9 技術総合職入社案内 技 術 総 合 職 社 員 紹 介 技 術 一 部 新聞制作担当 キャップ 選挙に関連する情報を管理し、そのデータを元に紙面掲載され る表やグラフを自動生成するためのシステム等を担当。 担当チームのリーダー。入社16 ~ 23 年目。 部下の統率、仕事の推進役。メンバーを統括する仕事を行う。 ・チームメンバーへの実務割り振り、指導教育(OJT) ・各メンバーおよびチーム全体の進捗管理 ・担当システムの障害管理 ・会議の進行役、社内他局やメーカーとの交渉 File-2 「柔軟な対応」が使命 選挙システムを担当しています。新聞社をはじめと するマスコミにおいて、選挙報道は大イベント。その ため選挙用紙面制作機能に特化した選挙システムがあ ります。候補者情報や当落情報を管理、そのデータを 元に紙面掲載される表やグラフを自動作成するもので す。担当者は入力、組版、比例判定などのチームに分 かれており、私が担当しているのは「選挙グラフ」で、 これは選挙結果をわかりやすく表現するための棒グラ フや円グラフなどを自動的に生成するシステムです。 過去の国政選挙では編集局から斬新な要望がありま した。 「グラフ内に表示する党首の顔イラストは、獲得 議席が多ければ自動的に笑顔に、少なければ悲しい顔 にしたい」。要望をどれだけかなえられるか。それが私 たちの腕の見せ所です。選挙直前まで要望変更がある ためメーカーに発注し開発している時間はありませ ん。スピーディーかつ柔軟に要望に対応する、それが 私たち技術総合職にしかできない強みです。 やりがいを感じるのは、なんといっても自分が携 わったグラフが新聞紙面に掲載されることです。皆で Recruiting Guide 竹内 浩子 東京本社制作局 技術一部 1997年入社 理学研究科修了 力を合わせて新聞を作っているのだ、自分もその一員 なのだと思うと、疲労も吹き飛び、清々しい気持ちに なります。 読売新聞の技術職は 100 名程度で社内の IT シス テム全てを担っているので、一人一人の責任は重大で す。ジェネラリストであることが求められており、技 術一部では一人 5 ~ 10 の担当システムを抱えなが ら数種類のプロジェクトを掛け持ちするのが一般的で す。プロジェクトのピークが重なると大変ですが、そ の分、自分を生かせる範囲が広いのが魅力だと思いま す。 最近は、キャップの仕事を務めるようになりまし た。メンバーが力を発揮できるよう仕事量を配分し、 アイデアをどんどん取り入れるのが重要な任務です。 「現場にとって何が最良か」を第一に考えながらチー ムをまとめることを心がけ、その結果、運用現場から 信頼される技術職でありたいと思っています。 10 技術総合職入社案内 技 術 総 合 職 社 員 紹 介 技 術 一 部 新聞制作担当 デスク 広告原稿の入稿から掲載までのイメージ管理から売り上げ管理 までトータル的に行う広告システムを担当。また、発行日・配達 地域ごとに異なるページ構成や、記事部・広告部の制作進行を 管理する紙面管理システムも担当している。 担当チームのマネジャー。入社 24 年目以降。 チームが担当するシステムのヒト、モノ、カネを管理する。 ・中長期の構築・更新計画策定 ・予算計上 ・要員(チームメンバー)管理 ・システム開発ベンダーとの価格交渉、契約管理 File-3 思い描くのは常に「未来図」 現在、技術一部でデスク業務を担当しています。読 売では、取材・編集部門以外でも、各部署で管理業務 を行う人をデスクと呼びます。 システム構築や保守はチーム単位で行います。デス クの仕事は、チームメンバーの勤務調整、担当システ ムで発生したトラブル対応や費用管理といった日常の 業務から、システム構築プロジェクトの計画立案から 進ちょく管理、そして中長期の計画策定など経営計画 の一旦を担う仕事も行います。 中でも、開発担当ベンダーとの価格交渉や契約文書 締結は、プロジェクト成功への一里塚でもあり非常に 神経を使う業務の1つです。 私の担当しているシステムの1つに、広告システム があります。このシステムは、広告局で扱う広告商品 の申し込みから掲載・売り上げの管理、および紙面掲 載する広告原稿の入稿から掲載までのイメージデータ 管理と、守備範囲が広いシステムです。日々の安定し たシステム運用はもとより、営業者向け・管理業務者 向けに、どのような営業活動支援や業務効率サービス Recruiting Guide 谷村 直人 東京本社制作局 技術一部 1989年入社 電気電子工学科修了 を提案・提供できるかをメンバー内でも自由闊達に意 見を交わしています。 私が入社した 1989 年は、新聞 CTS(※コンピュー ターによる新聞制作システム)が始まった直後で、メ インフレームといわれる大型コンピューターが全盛の 頃です。ワープロが先端の入力機であり、ポケベルが 重宝されていた時代です。それが、今やひとり 1 台の パソコン・スマホの所持が当然となり、隔世の感を禁 じ得ません。 「大型コンピューター利用による省力化・省人化」 「大 型コンピューターの小型化から統合・仮想化へ」 「さ らなるシステムの安定化と生産性向上の実現」など、 今振り返ると、その時その時で私たちが目指していた 未来図はかなり具体化・明確化されたものであり、そ の目標に向かいまい進し到達することができました。 多くの目的が達せられた今、蓄えた技術・手法をさ らに自由に展開し、次の未来図を探しはじめていま す。まだ見ぬ未来図を一緒に描いていきましょう。 11 技術総合職入社案内 技 術 総 合 職 社 員 紹 介 技 術 二 部 印刷工場系担当 全国29か所の印刷工場における設備システムの開発および安 定稼働サポート。また、新聞用紙やインキなど印刷資材の管理・ 技術的評価など、新聞制作には欠かせない業務をこなす。 File-4 新聞が毎日読者へ 届くように 技術二部は印刷工場の生産設備を中心とした機器 導入、開発および保守の計画などを担っています。私 は新聞を印刷する輪転機および周辺機器を担当して おり、新たな新聞用紙やインキを導入するための確認 や工場改修工事の立案と実施に取り組んでいます。ま た、技術一部と連携して印刷紙面の品質向上を検討す るプロジェクトにも属しています。 読売新聞社では約 1,000 万部の朝刊を輪転機1台 につき最大 1 時間当たり約 9 万部(時速に換算すると 約 50km)もの速度で印刷しています。基本的に新聞 休刊日を除いて全国にある 29 の印刷工場で毎日朝刊 を印刷しており、なによりも安定した稼働が求められ るため、生産設備のメンテナンスを行う際には内容や 必要性、コスト等を分析調査したうえでメーカーや工 場責任者と協議して計画を練ったり、工場が保守を実 施する際にアドバイスを与えたりしています。 新聞を印刷するうえで用紙、インキの品質も重要で Recruiting Guide 星野 拓也 東京本社制作局 技術二部 2012年入社 先進理工学研究科修了 す。メーカーが開発、改良した新聞用紙やインキにつ いて技術的な評価を行い、品質が満たない場合などは 必要に応じてメーカーへ要望を出します。 さらに、高品質な印刷紙面を毎日送り出すためには 工場のスキルアップも必要となります。工場オペレー ター向けに YCA(Yomiuri Color Academy)という 勉強会を定期的に開催し、印刷についての基礎知識向 上を目指した活動に力を入れています。 新聞製作の最終工程となる印刷関係を支える仕事は 一見地味に思えるかもしれません。しかし、1,000 万 部もの朝刊を毎朝必ず読者の手元へ「紙の新聞」とい う形で届ける重要な任務の一翼を担う仕事です。私は この重責ある仕事にやりがいを感じています。将来的 には読売新聞も紙からデジタルへとかじを切っていく かもしれませんが、紙とデジタル双方に長所があるた め、相乗効果となるものを考えて共存を目指していき たいと考えています。 12 技術総合職入社案内 技 術 総 合 職 社 員 紹 介 技 術 三 部 総務経理系担当 企業運営を支えるバックオフィス系システムを管理する。経理 局、総務局、販売局などの部署が効率的に業務をこなすことが できるようサポートを行う。 File-5 「権限管理の要」として 私は現在、主にユーザー管理システムを担当してい ます。読売新聞には多くのシステムがあり、社員は所 属によって利用できるシステムが異なります。また、 同じシステムでも、所属・役職により使用できる権限 が異なります。ユーザー管理システムは権限管理の元 となるユーザー情報・所属情報・権限情報などを一元 管理し、他のシステムに連携しています。ユーザー管 理に登録されているデータは3万件、その範囲は読売 新聞社員だけではなく、関連会社、派遣社員、業者な ど広範囲に渡ります。もしシステムが止まれば、社外 から記事が送信できない、写真や記事がデスクのパソ コンに表示されない……など紙面制作に大きな影響を 与えます。私の仕事はこのような事態が発生しないよ うに堅牢なシステムを作り、障害発生時にはすみやか に解決し、日々の運用を滞りなく進めることです。 読売新聞は 2014 年に大手町の新社屋に戻りまし た。ユーザー管理システムは新社屋の入退館システム Recruiting Guide 13 倉持 佳生 東京本社制作局 技術三部 2002年入社 理工学研究科修了 とも連携するので、ユーザー情報が間違っていて社屋 に入れないといった事態を引き起こさないよう、メー カーと打ち合わせを繰り返し、あらゆるケースを想定 してシステムの構築を行いました。 以前2年間程、技術職場を離れて仕事をした事もあ ります。総務局で会社の情報セキュリティー関連の仕 事を担当しました。会社が社員に順守させる規則の策 定や規則に沿った運用を、技術的な面からサポートす る事が主な仕事でした。システム構築とは全く異なり ますが、会社全体を俯瞰でき大変勉強になりました。 技術総合職の職域は非常に広く、やりがいのある仕 事です。日々知識を蓄えていくことが重要です。シス テム・業務により必要な知識は異なり、短時間で吸収 するには好奇心とフットワークが大切だと感じていま す。私は入社 14 年目ですが、いまだに分からないこ と、興味をそそられることがたくさんあります。知識 を吸収するには最高の職場なので、多くのことを吸収 し、システム構築に繋げていきたいと思っています。 技術総合職入社案内 技術社員の一日 AM10:00 case1 東京本社勤務 石月 君 AM10:10 start 出 社 PM 6:00 PM 4:00 退 社 PM 2:30 広告システム更新に関する会議 PM 0:30 休憩を兼ねて会議の予習 PM 5:30 case2 府中SC勤務 角田 君 AM 2:00 仮眠室で就寝 刷り上がった新聞を確認 Recruiting Guide 14 技術総合職入社案内 PM 6:00 start ※最寄り駅からシャト ルバスが出ています AM 3:30 朝 始業準備(泊まり勤務) PM 10:00 シス PM 9:00 少し休憩 シス 東京本社の技術社員は、東京本社以外に府中 SC(システムセン ター)にも勤務することになります。 若手社員の一日を通して、我々技術社員の一日の仕事の大まかな 流れをご紹介します。 AM10:10 AM10:30 朝の立ち会い(朝礼) PM 0:30 メールチェック AM11:00 Sports Activity 社内のスポーツイベントとしては、 夏の社内対抗野球と晩秋の労働組 合主催フットサル大会があります。 社内対抗野球は例年制作局からも 社員食堂にて昼食 出場し、ベスト8入りを果たすこ オペレーションテスト用の環境構築 とも。 またフットサル大会にも制作局か ら同様に参加しています。 PM 6:00 どのチームも有志で構成されてお PM 7:00 り、練習など気軽に集まっては自 由な雰囲気の中で楽しく汗を流し ています。 システム監視業務引き継ぎ PM 9:00 システムの動作チェック アラームの一次対処 PM 7:30 3F 食堂にて夕食 Recruiting Guide 15 技術総合職入社案内 読売に入社してみて… 1.読売技術職を目指した理由 聞業界全体の地位向上を狙いたい。 社員が思っていた以上に気さくで、スポーツや音楽 活動など、社員同士の交流の機会も多い。 真面目で堅い社風をイメージしていたので、よい意 味でギャップを感じた。 ◉ 夜勤などの勤務に不安があったが、休日取得にも配 慮がある。長期休暇がきちんと取得できるため、実 家への帰省や旅行なども楽しめる。 ◉ 就活当初、TV 局やネットベンチャー等に関心あり。 メディア系の業界研究を進めるうち、新聞業界に興 味を持った。 周囲に新聞業界の志望者が少なく、珍しさもあっ た。 ◉ 大学でプログラミングを学んだこともあり、メー カーの SE 等を視野に就活。 「人が実際に手にとれるもの、見えるもの」に関わ る職種を志望し、新聞は日々の紙面が毎日異なる点 が新鮮だと感じた。 ◉ 正直なところ、読売は同業他社と比べて電子新聞や デジタルデバイスへの対応が遅れているイメージ があった。 だからこそ、入社後の活躍の場が多そうだと思っ た。 ◉ 3.つらいと思ったこと システム障害発生時、自分一人で対応しなくてはな らず、新聞を発行する責任の大きさを痛感。 今でも時々思い出し、冷や汗が出る。 先輩を頼ることなく、日々の仕事を着実に積み重ね ることが大事だと再確認。 ◉ システムが安定しており、システム障害の発生が少 ないため、いざ障害が発生した時には対処に焦っ た。 ◉ 入社同期は、同じ部署にいるが、勤務が重なること が少なくほとんど顔を合わせない。交流が少なく、 寂しい気持ちも。 ◉ 週末も出勤することがあるため、曜日の感覚が曖昧 になる。 ◉ 2.実際に入社して感じたこと システムがマルチベンダーで構築されているため、 思っていたよりも複雑。社内外の関係者・ユーザー がおり、障害や不具合時の影響が大きい。 ◉ 社内には様々な分野の勉強会があり、意欲的な若手 が多い。 ◉ 大学では自然言語処理系の研究をしており、仕事に 生かせる機会があればよい。読売だけに限らず、新 ◉ 4.就職活動アドバイス ◉ たくさんの会社を受けたほうがよい。 選択肢は多いほうがよく、業界や社風など、続ける うちに見えてくるものもある。 ◉ 必要以上に思いつめないこと。 就活中は、些細な失敗でひどく落ち込むことが多 かった。後に冷静になって考えると、会社に入った からといって、そこで一生が決まるわけでもない。 肩の力を抜きつつも、できる限りのことに挑戦して 欲しい。 ◉ 就活中は、様々な業界に触れるよい機会。新聞業界 ならば、新聞の印刷工場見学は一見の価値あり。 Recruiting Guide 16 技術総合職入社案内 A & Q 採用 技術総合職に ついて うことです。 メーカーにシステムの開発を発注する場合、費用と時 間に制限がなければ、要求を 100%満たすものが完成す ◦技術総合職とは、具体的には ると思います。しかし、実際には費用、時間などの制約 どのような仕事をするのでしょ があります。私たちの仕事は、発注先を決定する段階か うか。 ら業務移行が完了するまでの間、これらのバランスを調 新聞制作、業総務、インター 整しながらスムーズにプロジェクトを進め、成果を出し ネット関連システム全般、社内外 ていくことです。 ネットワークの構築・運用管理、 そのためには、業務に精通するだけでなく、新しい技 及び印刷工場に関わるシステム開発・管理が主な業務 術に目を向けながら、社内外のいろいろな情報を吸収す です。技術総合職社員はこれら業務のうち、いくつかの ることが必要となります。 担当に就いています。また、各システムの構築時はプロ ◦勤務形態を教えてください。 ジェクトの一員として開発業務を行います。 勤務地は、東京本社、府中SCの 2 拠点で、日勤、夜勤 開発業務において要件定義、詳細設計フェーズでは、 のローテーション勤務となっています。休日は、土日に ユーザー側(読売新聞社)の要件を過不足なくまとめ、 限らずパターンは決まっていませんが、各自の希望を聞 メーカーと協力して新しい技術の採用も検討しながら、 いて調整しています。 ◦採用までの流れを教えてください。 適切なミドルウェア、システム構成などを決定していき ます。開発フェーズになると、システムテストの準備、 2015 年 4 月から、新聞社の技術職への理解を深めて 移行方法検討など、次のフェーズに向けた作業を行い、 もらうため、技術総合職ガイダンスを行います。内容は、 プログラミングなどの作業に携わるということはほとん 会社説明、社内見学、技術社員との質疑応答などを予定 どありません。 しています。 メーカーの開発終了後、社内でのシステムテストが始 採用選考は、書類選考を通過された方を対象に面接を まり、並行して業務開始に向け、関連部署との最終的な 3 回程度行います。面接時に、学力試験や作文等を実施 調整を行います。 する場合もあります。エントリーシートの締め切りなど 工場建設・改修時には、機器の設置に合わせて、印刷 の日程の詳細は、採用ホームページ等で必ず確認して下 テストや運用指導を行います。 さい。 これらのテスト・調整を経て、新システムの稼働を迎 え、安定した運用を継続することが私たちの仕事です。 ◦学部学科を問わず募集とあり ◦技術一部、二部、三部はそれぞれどのような仕事をし ているのでしょうか。 技術一部は、新聞制作系システム、及びネットワーク、 セキュリティー対策などのインフラの構築と運用。また ヨミウリ・オンラインなどのインターネットサービスの 入社前に必要 な知識・入社 後の研修 ますが、どのような知識が必要 ですか。 前述のように、業務は多岐に わたるので、現在何を知ってい システム部分を担当。さらに、システム監視・運用の拠 るかよりも、新しい技術を自分 点である府中SC(システムセンター)の運営を行って で吸収していけるかが大切です。基本的なパソコンの操 います。技術二部は、工場設備システム全般の構築と管 作については、習熟していることが望まれますが、業務 理。出力システムの構築と運用。技術三部は業総務系の 上必要な研修は入社後に行うので心配いりません。 システム構築と運用、技術動向、他社動向など各種の調 ◦どのような研修制度がありますか。 査・研究、システム経費の把握・分析、契約書の管理、 新入社員は、例年、約 3 週間の全体研修の後、制作局 技術社員採用・教育などを行っています。 に配属され、約 1 ヶ月間技術研修を行います。業務全般 ◦メーカー (ベンダー) 技術者との違いを教えてください。 の紹介、新聞制作の実習、メーカー見学などの研修を通 個々のシステムに限らず、それを取り巻く全体を見る して、技術総合職の概要を理解し、職場環境に慣れ親し 目が必要です。これは、決してメーカー技術者には不要 むということを目的としています。その後もスキルアッ ということではなく、ユーザー技術者にはより必要とい プのための研修が受けられます。 Recruiting Guide 17 技術総合職入社案内 報 情 用 採 Recruiting Information 採用スケジュール 春季採用試験の流れ(予定) 技術総合職 3月 4月 5月 6月 2015年 業務職 編集記者職 エントリー開始 会社説明会 ガイダンス 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 7月 8月 応募締め切り 面接など 筆記試験 合格連絡 面接・支局実習など ※詳細は必ず採用ホームページの募集要項でご確認ください。 選考方法 新聞制作関連システムやデジタルメディア技術の開発などに携わる技術総合職は、東京本社で一括 採用しています。 書類選考を通過された方を対象に面接を3回程度行います。面接時に、基礎学力試験や作文等を実 施する場合もあります。 人数(定期) 入社年度 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 技 術 4(0) 3(0) 1(1) 2(0) 2(0) 2(1) 2(1) 編 集 79(22) 75(20) 60(16) 53(14) 47(17) 43(15) 49(7) 業 務 24(9) 14(5) 13(3) 14(2) 13(4) 16(7) 14(4) 3 本 社 107(31) 92(25) 74(20) 69(16) 62(21) 61(23) 65(22) ※( )内は女性の内数 待遇・勤務 初任給 基準賃金 基準外賃金 東京本社 259,000 円、大阪本社 257,000 円、西部本社 244,000 円(2014 年 4 月実績、大卒定期) ①職務遂行能力や成績に応じた職能給 ②役割の大きさを表す職責給 ③年齢給(部長以上はなし) 時間外勤務をした場合などに支払われますが、職種や仕 事の内容により異なります。例えば、記者職には記者手 当、営業職には営業渉外手当、技術職には技術手当等。 また、扶養家族が有る場合は、一定の条件のもと支給さ れます。 Recruiting Guide 18 賞与/昇給 上期と下期。昇給は年1回。 通勤交通費 全額会社補助。60 キロ~ 160 キロの場合、新幹線通勤 補助があります。 勤務時間 職種によって勤務形態、時間は異なりますが、所定の勤 務時間は休憩1時間を含め、1日8 時間。事務職場では 9 時半~ 17 時半が原則です。編集・技術系の職場ではロー テーションによる夜勤・泊まりもあります。 休日/休暇 年間休日106 日。有給休暇は入社時に年 15 日、勤続年 数により30 日まで。結婚 10 日、服喪 7日の特別有給休 暇のほか、勤続10 年ごとに14 ~ 28日の永年勤続慰労 休暇などがあります。 技術総合職入社案内 新聞新時代へチャレンジを 「前例にとらわれずチャレンジ!」――これは、私がよく使う言葉です。そして、今、読売新聞 の技術総合職に求められている一番の資質と言ってよいでしょう。 読売新聞は世界最大の発行部数を誇っています。信頼される報道、責任を持った社論が、多く の国民に支持されています。私たちは、日々、丹念な取材に裏付けされた正確な情報を、迅速・確 実に読者のもとに届けています。今後も新聞の持つ価値、役割が低下することはない、と確信し ています。 読売新聞は「紙の新聞」を基本として行く姿勢に変わりはありません。技術者集団には、これま で通り、新聞制作システムの企画・開発・運用と全国 29 印刷工場での発行体制の基盤整備に万 全を期すことが求められます。しかし、ネットメディアの多様化・急拡大に対応した取り組みも 必要です。 読売新聞が持つ多様なコンテンツをどうデジタル時代に生かして行くのか。 「YOL」や「読売プ レミアム」 、 「ヨミダス歴史館」などをすでに展開していますが、新媒体による新ビジネスの可能 性を探っていくことが必要です。読売新聞の持つ広範な取材網と読者の信頼という「資源」を最 大限生かすべく、今こそ、技術者集団が前例にとらわれない発想で知恵を絞り、デジタル時代を 切り開いていく時だと思っています。 新たな時代の技術総合職に求められるものとは何か。システム構築においては、クラウドやマ ルチデバイスなど IT 技術の進歩に対応できる、高い専門知識は当然のことです。新しいものを作 り上げていくには、 「技術力」に加えて、メーカーやユーザー、社内外の様々な職種の人たちと意 思疎通を図る「コミュニケーション能力」が不可欠です。 そして、いろんなことに興味を持てる好奇心。 デジタル・ユーザーは何を求めているのか。IT 技術はどう進化するのか。社会はどこに向かっ ているのか。そんなことをいつも考えながら、挑 戦を続けられる人にこそ、読売新聞の明日を託 したい。 あなたも、私たちと一緒に、新聞新時代へチャ レンジしてみませんか。 東京本社取締役 制作局長 尾崎 和典 2015年 読売新聞社 入社案内 技術総合職編 読売新聞東京本社人事部 TEL.03-3216-8650 採用ホームページ http://saiyou.yomiuri.co.jp/ ■発 行/2015年 3月 ■発行者/読売新聞東京本社制作局 ■編集者/制作局技術三部 ■制 作/株式会社読売プラス
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