第6編_第14章

(2) 予測の結果
1) 予測事項
予測事項は、開門調査時に調整池の水位変化によって洪水時の農地等の浸水・湛水
状況の変化を予測することとした。また、開門調査時の調整池の水位変化や塩分変化
による常時の背後地からの排水状況の変化を予測することとした。
2) 予測手法
① 予測手順
A 洪水時排水
予測手順は、図 6.14.4-16 に示すとおりであり、洪水時における潮受堤防排水門の
現行の管理規定操作時と、開門操作時での数値シミュレーション(調整池流況解析)
をそれぞれ行い、その結果に基づく、新干拓地及び調整池周辺背後地(内水域)の浸
水・湛水状況を比較して洪水時排水への影響の可能性を予測した。
予測(調整池流況解析)モデル構築
現行操作の場合の予測計算
予測条件の設定
洪水時
開門調査の方法
開門調査を実施した場合の予測計
算
開門ケース毎の浸水・湛水状況
図 6.14.4-16
各内水域の湛水深、湛水
面積、湛水時間等
農業排水(洪水時排水)の影響予測手順
B 常時排水
開門調査時の調整池水位の変動と周辺背後地(内水域)の末端排水樋門の敷高の関
係から、常時の調整池の水位変動よりも排水樋門の敷高が低い場合には、塩水浸入防
止のために排水樋門を閉めておく必要があり,樋門を閉めている間に背後地からの流
出により常時の排水位が上昇することが想定される。その影響の有無について予測す
るため、常時の調整池水位変動の上限と排水樋門の敷高を比較し、変動水位の上限が
高い場合には、常時の排水が変化すると予測した。
6.14.4-28
C 旧二級河川の洪水時排水
旧二級河川のうち、仁反田川では河口末端に河川水門(万灯樋門)が設置されてお
り、潮受堤防排水門の管理規程に基づく調整池水位を前提として、河川計画及び整備
がなされている。よって、開門調査時における洪水時の調整池水位の変動によって、
河川水位に影響が生じる可能性がある。
予測手順は、開門操作時での数値シミュレーション(調整池流況解析)を行い、開
門調査時における降雨時(1/30 年確率 6 時間連続雨量相当時)の調整池最高水位が、
河川整備計画における河口部の計画水位や周辺堤防高を上回り、河川氾濫や溢水等の
影響が生じる可能性について予測した。
② 予測地点
予測地点は、表 6.14.4-14 に示す開門調査により農業排水(常時排水、及び洪水
時排水)への影響を受ける可能性がある新干拓地及び調整池周辺の背後地(内水域)
とした。
表 6.14.4-14
No
予
湯
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
測
地
予測地点
流域面積
(km 2 )
点
田 川 内 水 域
山田工区 1 ブロック
山田工区 2 ブロック
千 鳥 川 右 岸 内 水 域
有 明 川 右 岸 内 水 域
有 明 川 左 岸 内 水 域
釜 ノ 鼻 内 水 域
仁 反 田 川 右 岸 内 水 域
仁 反 田 川 左 岸 内 水 域
小 野 島 内 水 域
天 狗 鼻 ブ ロ ッ ク
梅
﨑 ブ ロ ッ ク
松崎・葭原ブロック
仲
沖
内
水
域
小 豆 崎 内 水 域
長
田
内
水
域
白
浜
内
水
域
白 浜 1 ブ ロ ッ ク
白 浜 2 ブ ロ ッ ク
小 江 新 開 内 水 域
犬
木
内
水
域
中
央
干
拓
地
小
江
干
拓
地
小江干拓 1 ブロック
小江干拓 2 ブロック
合
計
7.55
4.07
3.48
2.21
4.74
1.71
6.14
3.02
1.53
13.50
5.96
3.18
4.36
1.51
4.84
0.63
7.75
1.63
6.12
0.90
1.63
7.37
1.19
0.54
0.65
66.22
6.14.4-29
放
流
先
調 整 池
調 整 池
有明川河道
有明川河道
有明川河道
調 整 池
南部承水路
南部承水路
本明川河道
本明川河道
本明川河道
本明川河道
本明川河道
本明川河道
北部承水路
北部承水路
北部承水路
調 整 池
調 整 池
北部承水路
北部承水路
備
考
③ 予測モデル(洪水時)
A モデル構成及び概要
予測モデルの構成は、表 6.14.4-15 及び図 6.14.4-17 に示すとおり、各背後地の
排水先である調整池、並びに調整池につながる承水路を平面二次元モデル、本明川
を断面一次元モデル、各内水域を貯水池モデルとし、これらを接続して一体的に数
値解析を行った。
数値解析手法には、差分法を用いた。
表 6.14.4-15
項
目
海
調
河
川
モデル構造
平面二次元
域
整
池
本
明
平面二次元
要
潮受堤防より沖側 3.0km 地点まで
水域部:H21 深浅測量結果(農水省)
不定流モデル 干陸部:H21 航測レーザ測量結果(国交省)
川
北部承水路
南部承水路
断面一次元
平面二次元
不定流モデル
平面二次元
不定流モデル
平面二次元
路
不定流モデル
内水域(低平農地)
0/000(旧天狗鼻付近)~公園堰付近
不定流モデル H19 年度横断測量結果(国交省)
有明川承水
貯水池モデル
表 6.14.4-16
モデル構造
摘
不定流モデル H21 年度深浅測量結果(農水省)
及び
承水路
予測モデルの構成
H21 深浅測量結果(農水省)
H21 深浅測量結果(農水省)
H21 深浅測量結果(農水省)
農地標高:H21 航測レーザ測量結果(国交省)
農地面積:諫早市・雲仙市の地籍調査結果
予測モデルの概要
概
説
摘
要
○ Δx×Δy= 50(m)×50(m) の メ ッ シ ュ に 分 割
平面二次元
不定流モデル
し、海底標高を与える。
○各メッシュ地点で水位、流量を求める。
○メッシュは潮受堤防を基準に設定。
断面一次元
不定流モデル
○断面を Δx=200(m)毎に座標で与える。
水位計算点
○流量は、各断面の中間地点で算定する。
流量計算点
○背後低平地及び新干拓地を 21 ブロックの
貯水池モデル
内水地区として設定する。
○平地の貯留能力を H-A-V で与える。
○排水施設(樋門、ポンプ)諸元を与える。
6.14.4-30
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
No
(1-21)
(1-19)
Q53
P
(1-17)
Q80
(1-16)
(1-20)
本明川
39.41km2
1.51km2
P
Q79
Q55
Q25
Qin10
予測モデル(背後地排水解析モデル)の構成図
195
190
3.02km2
7.仁反田川右岸内水域
1.53km2
8.仁反田川左岸内水域
Qin9
5.96km2
Qin11
(天狗鼻ブロック)
Q48
3.18km2
P
Q75
Q65
(梅崎ブロック)
Q49
Q82
4.36km2
P
Q76
P
Q59
(松崎・葭原ブロック)
Q50
Q60
0.63km2
14.長田内水域
9.小野島内水域
P
Q77
Q54
Q29
Qin14
10.小野島内水域
19.59km2
半造川
Q26
(1-11)
Q51
Q56
(1-9)
11.小野島内水域
P
Q78
P
Q81
4.84km2
Qin12
Q57
(1-15)
Q52
12.仲沖内水域
(1-18)
内水域名称
公園堰付近まで
(1-24)
Q58
(1-13)
Q68
(1-14)
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
Q27
(1-23)
一元不定流
(1-22)
P
(1-12)
13.小豆崎内水域
(1-8)
Qin13
仁反田川
Q28
(1-5)
10.39km2
5.20km2
3.96km2
(1-4)
長田川
(1-7)
0.13km2
(1-3)
福田川
(1-10)
0.50km2
(1-6)
長田1
(1-2)
Q30
(1-1)
長田1
Qin7
Qin8
Q83
185
Q24
Q45
180
(175,155)
175
(172,70)
Q74
Q46
P
P
Q84
(169,155)
Q63
7.37km2
170
165
160
4.74km2
Qin5
155
Qin4
Q41
Q42
4.有明川右岸内水域
1.71km2
150
(146,9)
145
6.14km2
P
140
P
P
Q23
(135,9)
Q43
Q47
Q44
Q73
130
125
115
Qin3
110
105
Qin2
100
95
90
Qin1
4.07km2
Q36
3.48km2
(92,21)
1.湯田川内水域
P
Q37 Q71
(山田工区1ブロック)
P
2.湯田川内水域
2.21km2
120
(107,30)
Q72 Q38
(109,31)
(109,155)
(山田工区2ブロック)
Q39
(119,32)
(116,155)
3.千鳥川右岸内水域
Q40
(123,43)
(126,53)
(126,155)
0.54km2
0.65km2
Q69
(1ブロック)
Q70
20.小江干拓地
Qin20
Q67
(2ブロック)
Qin21
Q66
Qin18
1.63km2
18.犬木内水域
21.小江干拓地
3.30km2
135
Qin17
0.90km2
17.小江新開内水域
千鳥川
(136,8)
Qin6
Q86 Q85
(137,135)
Q32
9.78km
小江川
(138,170)
6.釜ノ鼻内水域
Qin19
19.中央干拓地
(164,155)
Q62
5.有明川左岸内水域
P
(155,162)
Q61
1.63km2
6.12km2
Q64
(1ブロック)
(2ブロック)
Q31
14.00km2
深海川
Qin15
15.白浜内水域
Qin16
16.白浜内水域
4.70km2
6.14.4-31
有明川
図 6.14.4-17
85
境川
Q22
(79,8)
80
75
15.05km2
70
(75,153)
Q34
Q35:調整池
18.14km2
山田川
(84,171)
Q33
12.48km2
湯江川
65
60
55
50
調整池
平面二次元不定流
45
40
南部排水門
北部排水門
35
30
25
20
15
10
外海部
平面二次元不定流
5
1
水位境界(潮位条件)
潮受堤防より3㎞地点
1
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100
105
110
115
120
125
130
135
140
145
150
155
160
165
170
175
B 基礎方程式
イ 断面一次元不定流の基礎方程式
断面一次元不定流部における基礎方程式は、次式のとおりである。
【連続式】
A Q

q
t x
ここに、
(1)式
g :重力加速度
v :流速
A:流積
h :水深
i :河道の底勾配 q :横流入量 Q :流量
【運動方程式】
n2v v
h
1 v   v2  v

 
q


i

0
x
g t x  2 g  gA
R4 / 3
(2)式
ロ 平面二次元不定流の基礎方程式
平面二次元不定流部における基礎方程式は、次式のとおりである。
【連続式】
u v w


q
x y z
(1)式
【運動方程式】
x 方向
u
u
u
1 p
1  x  ・x  zx 
u
v
 fv 





t
x
y
 0  x  0  x
y
z 
(2)式
y 方向
v
v
v
1 p
1   xy  y  zx 

u
v
  fu 




t
x
y
 0 y  0  x
y
z 
(3)式
z 方向
0  g 
1 p
 0 z
(4)式
ここに、
x、 y、 z:
座標軸を示す。x 及び y は直交座標軸であるが、後にこのモデルが
適用される諫早湾の地形より、 x 方向は東向きより反時計回りに
34.5° 傾けた方向とする。 z 軸は鉛直上向きを正とする。
u、 v、 w:
p:
0 :
g:
それぞれ x 、 y 、 z 方向の流速
圧力
水の密度
重力の加速度
Σ i:
i 方向の垂直応力成分
Τ ij:
i 平面上に作用する j 方向の剪断応力成分
q:
横流入量
6.14.4-32
④ 予測条件
A 潮受堤防排水門の条件
イ 開閉条件
潮受堤防排水門の開閉条件は、現行の操作規定を基本として、表 6.14.4-17 に示
すとおりとした。
表 6.14.4-17
項
潮受堤防排水門の開閉条件
目
①閉鎖状態条件
開
閉
条
件
K T.P-1.0
H2
H1
H1
⊿h
H2
⊿h
h2
h2
(H1 ≦Kのとき)
(H1 ≦H2 のとき)
K :調整池管理水位 TP(-)1.0m
H 1 :調整池水位
H 2 :外潮位
Δh :現行(平水時)= h 2 +10cm
現行(洪水時)= h 2 +20cm
開門調査時= h 2
②引き上げ条件
H1
H2
⊿h
h2
Q
(H1 >H2 のとき)
・排水門の引き上げ速度 30(cm/分)
・管理規定を反映(追従操作)
③引き下げ~閉
鎖条件
H1
H2
H1
⊿h
h2
H2
⊿h
30cm/分
h2
Q
(H1 >H2 のとき)
(H1 ≦H2 のとき)
・排水門の引き下げ速度 30(cm/分)
・管理規定を反映(追従操作)
6.14.4-33
ロ 排水門排水量
潮受堤防排水門の排水量は、ゲートの状態に応じて以下のとおり算出した。
a ゲート下端が水中にある場合
【自由流出】
Q  Cq  a  B  2gh1
Cq  Cc  1 /(1  Cc  a / h1 )
(出典名:応用水理学 中ⅠP160)
【潜り流出】
Q  Cq  a  B  2 g  (h1  h2  )
h2  / a
Cq 
  1  (h2  / h1 )2
2
 2 (   1)
1
    
     2(  1) 
2(  1)   2   2 ( 2  1)
2
h
h
h   h 
  2 ,   1 ,    2    2 
Cca
h2 
 Cca   h1 
 1 .0
2
ここに、
Q :
排水量(m 3 /s)
Cq :
流量係数
A
ゲート開度(m)
B
ゲート有効幅(m)
G :
重力の加速度
h1 :
ゲートの上流側水深(m)
Cc :
収縮係数(=0.606)
h2 :
ゲートの下流側水深(m)
Ρ
海水の密度(=1.03g/cm 3 )
:
:
:
(出典名:応用水理学 中ⅠP160)
【流出形態の区分】
潜り流出: 2(  1)      2 (  2  1)  0
2
自由流出: 2(  1)      2 (  2  1) ≦ 0
2
b ゲート下端が水面を離れた時
【常流】
Q  C  B  h2  2 g (h1  h2  )
( C =1.07)
【限界流】
Q  1.7  C  B  h1
3/ 2
( C =0.91)
【流出形態の区分】
流
h 2 < α 、 h 2 / h 1 >0.81
限界流
h 2 < α 、 h 2 / h 1 <0.81
常
6.14.4-34
B 内水排除条件
調整池背後の各内水域からの基幹排水は、
「樋門単独」または「樋門とポンプによ
る組合せ」で行われており、各内水域の現況の排水状況(排水施設、規模等)に応
じて、これらの方式を用いるものとした。
イ 樋門排水による内水域流出量
樋門からの排水によって内水域からの流出量を与えるエリアについては、下記の
要素を条件として与えた。
a T ~ Q in:時間~流入量、○
b 内水域の H ~ V :水位~貯留量、○
c 樋門諸元上記の
○
条件より得られる T ~ Q (時間~流出量)の算定手順を示せば、次の通りである。
内水域へのT~Qin(時間~流入量)
内水域のH-V(水位~貯留量)
内水位の算定
外水位
樋門諸元
排水量公式
T~Qの算定
図 6.14.4-18
樋門排水による内水排除手順
ロ 樋門排水量
樋門裏の内水位が、排水先の調整池水位、地区最低田面、樋門敷高のいずれより
も高い場合に自然排水される。この樋門排水量は、以下に示す招き戸付き制水門の
流量公式より算出した。
満
流
Q = y ・ B ・ da ・ 2 g
x ≧0.88 の場合
⇒
y =1.02
x <0.88 の場合
⇒
y =1.02-2.42 ( 0.88 -x) 3
ただし、 x = 3 H e / D で H e > D の場合は、 H e = D
常
流
Q = y ・ B ・ H ・ 2 g
x ≧0.8 の場合
⇒
y =0.98
x <0.8 の場合
⇒
y =0.98-3.41 ( 0.8 -x) 3
ただし、 x = 3 H e / D で H e > D の場合は、 H e = D
限界流
Q =1.7・ y ・ B ・ H e 3/2
6.14.4-35
H e ≧0.2 D の場合
⇒
y =0.88~0.94
H e ≧0.2 D の場合
⇒
y =0.98-3.41 ( 0.8 -x) 3
≦0.88
ただし、 x =1.732 H e / D で計算する
流れの計算区分
満
流
:
H ≧ da
常
流
:
da > H >2/3・ H e
限界流
:
H <2/3・ H e
資料:「土地改良事業計画設計基準 第 6 編 海面干拓、P116」
内水地区
調整池水位
内水地区
He >Hの場合
He ≦Hの場合
He
調整池水位
δ
He: 内水位-樋管敷高( m)
H: 調整池水位-樋管敷高(m)
H
g : 重力の加速度(m/sec2 )
da
B : 樋門幅( m)
da:樋管の内空高(m)
図 6.14.4-19
樋門排水(招き戸付排水門)
ハ ポンプ排水量(機械排水量)
各内水域における既設排水機場の排水量は、前出の表 6.14.4-11 に示すとおりで
ある。
聞き取り調査等より現状で未稼働となっている機場(山田第 1 排水機場、森山排
水機場)については、調整池流況解析において除外した。また、釜ノ鼻内水域にお
いては、地域水田農業支援排水対策特別事業で工事中の排水機場が開門調査までに
完成予定となっていることから、この計画を考慮した。
予測計算の実施にあたっては、現地調査(聞き取り調査)の結果に基づき、ポン
プ規模、始動水位、停止水位、及び現状の稼動状況等に関し、現状に即した稼動条
件の設定を行なった。また、土地改良設計基準に準じたポンプ性能曲線を作成し、
これを数値シミュレーションに反映した。
C 降雨条件
イ 洪水時排水への影響予測の検討降雨
a 降雨規模
検討降雨としては、十分な安全性を期することから、周辺背後地で実際に実施さ
れている公共事業で基準としている 1/10 確率年 3 日連続降雨(383.6mm:諫早観測
6.14.4-36
雨量記録 S51~H21)を採用した。
b 検討降雨の波形
ⅰ)日雨量の配分波形
諫早観測雨量記録(S51~H21 の 34 年間)に基づく、3 日連続雨量上位 100 位の降
雨波形の頻度は、表 6.14.4-20 に示すとおりであり、中央山型の頻度が最も多い。
よって、日雨量の配分波形には、中央山型を採用した。
表 6.14.4-18
降雨波形
頻
諫早観測所 3 日連続雨量の波形分布頻度
中央山型
前方山形
後方山型
中央谷型
39
18
22
21
度
※)日雨量が 0(mm)の場合のデータも含む
ⅱ)日雨量配分
日雨量の年最大値の確率計算結果(年最大 1/10 年確率 3 日連続雨量、年最大 1/10
年確率 2 日連続雨量、年最大 1/10 年確率日雨量)に基づき、図 6.14.4-22 及び表
6.14.4-21 に従う日雨量の配分を行い、1 日目 82.0mm、2 日目 238.2mm、3 日目 63.4mm
とした。
R1
R2-R1
R3-R2
1日目
2日目
3日目
R1
R1:確率日雨量(mm/1day)
R2:確率2日雨量(mm/2day)
R3:確率3日雨量(mm/3day)
R2
R3
図 6.14.4-20
表 6.14.4-19(1)
日雨量の配分方法
1/10 年確率 3 日連続雨量
確率計算結果
日雨量
R1(mm)
2 日連続雨量
R2(mm)
3 日連続雨量
R3(mm)
1/10 年確率雨量
238.2
320.2
383.6
6.14.4-37
備
考
表 6.14.4-19(2)
日雨量分布
日雨量分布
1 日目
R2-R1(mm)
2 日目
R1(mm)
3 日目
R3-R2(mm)
合 計
(mm)
1/10 年確率雨量
82.0
238.2
63.4
383.6
ⅲ)時間雨量配分
日雨量分布の時間雨量への配分は、過去の実績降雨における時間雨量分布を用い
て行った。実績雨量には、①中央山型波形であること、②上記の日雨量分布に近い
分布をしていること、③3 日間の総雨量が対象確率年雨量相当であること、④同実
績降雨で背後地の湛水被害が生じていること、⑤周辺背後地のかんがい排水事業、
湛水防除事業計画で採用されている降雨波形等を勘案し、「昭和 47 年 7 月 11~13
日(諫早観測雨量記録)」の実績降雨分布を採用した。
上記の実績降雨分布を踏まえた洪水時排水への影響予測にあたっての検討降雨は、
図 6.14.4-21 のとおりとなる。
年最大1/10年確率3日連続降雨(降雨:S47.7諫早降雨波形)
60.0
55.0
50.0
1 日目
82.0(mm)
2 日目
238.2(mm)
3 日目
63.4(mm)
45.0
40.0
降雨(mm)
35.0
30.0
25.0
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 55 57 59 61 63 65 67 69 71
時間(hr)
図 6.14.4-21
検討降雨の時間雨量分布(洪水時排水への影響予測)
ロ 常時排水への影響予測の検討降雨
常時検討であることから、降雨なしとした。ただし、各河川流域の基底流量が、
常時調整池に流下しているものとした。
6.14.4-38
ハ 旧二級河川の洪水時排水への影響予測の検討降雨
検討降雨としては、開門方法の検討で用いた突発降雨を採用した。突発洪水の詳
細は、「第 1 編
開門調査の方法」「第 2 章
開門調査の方法」「2.2
ケース 3-1 の
許容流速及び管理水位の設定」
「2)突発洪水に対する調整池管理水位の検討」
「②降
雨条件の設定」に示すとおりである。
6.14.4-39
D 洪水量条件
イ 洪水量の算出手法
検討降雨が、諫早湾全流域(249.08km 2 )に降雨するものとして、流出量を算出した。
流出解析は、図 6.14.4-22 に示すように、流域を河川流域、低平地貯留対象流域、新
干拓地、水面流域(調整池)に区分して流出量を算定した。
河川流域の流出解析は、貯留関数法を用いて算定した。
流
出
解
析
降 雨
降 雨
降 雨
直接流域
流出量
低平地貯留対象
流域流出量
干拓地
流出量
低平地区
不
定
流
計
算
P
降 雨
ポンプ
調整池
Pポ
ン
プ
承 水 路
図 6.14.4-22
有明海
排
水
門
洪水解析概略図
貯留関数法は、流出現象の非線形特性を表すために、貯留量と流出量との間に一義
的な関数関係を仮定して、貯留量を媒介関数として降雨量から流出量を求めようとす
るものである。本手法は、流域又は河道の貯留量 S と流出量 Q の間に(1)式を設定し、
これを運動方程式として代用し、(2)式の連続式を組み合わせて流出計算を行うもので
あり、流入量 I を与えて貯留量 S を媒介関数として流出量 Q を逐次求める。
S  K QP
(1)式
ds
dt
(2)式
I Q 
S :みかけの貯留量,
ただし、
I : 流入量
Q : Q l ( t ) = Q ( t + T l ):遅滞時間を考慮した流域からの直接流出量
K 、 p :流域定数,
T l :遅滞時間
流域の場合、流域面積 A (km 2 )、平均降雨強度 r (mm/hr)、流入係数 f とすると、
I
1
f・r・A
3.6
(3)式
河道の場合、流入群 I i 、流入係数 f i とすると、
I
n
 f ・I
i
(4)式
i
i 1
6.14.4-40
ロ 流出モデル
諫早湾全域の背後地流域は、諫早湾干拓事業の事業計画の基本諸元に従うものとし、
河川流域 7 水系(境川、湯江川、小江川、深海川、本明川、千鳥川、山田川)、低平地
流域 6 水系(小野島 1、2、仁反田川、釜の鼻、有明川、湯田川)及び新干拓地と調整
池の 2 水系(合計 15 水系)に分割した。また、本明川水系については、「本明川水系
基本計画(平成 12 年)」による分割を基本とした。
流域構成図を図 6.14.4-23 に示すが、本明川ダムについては、現状において計画段
階であることから考慮しないものとした。
本明川ダム流域
(C.A=8.91k㎡)
本明川水系
小ケ倉ダム流域
(C.A=4.53k㎡)
本明川ダム
小ケ倉ダム
湯野尾川流域
(C.A=7.42k㎡)
L=1.50km
琴川等残流域
(C.A=3.57k㎡)
埋津橋地点残流域
(C.A=5.44k㎡)
L=3.00km
西谷川流域
(C.A=5.00k㎡)
西谷川合流域残流域
(C.A=3.06k㎡)
埋津橋地点
(C.A=9.97k㎡)
L=2.50km
目代川流域
(C.A=7.15k㎡)
L=1.50km
埋津地区
(C.A=2.79k㎡)
(内水域)
L=0.70km
裏山上流
残流域
(C.A=0.69k㎡)
川床川流域
(C.A=3.17k㎡)
裏山(基準)地点
(C.A=35.80k㎡)
裏山下流残流域
(C.A=2.71k㎡)
長野・宗方地区
(C.A=0.51k㎡)
(内水域)
半造橋地点
(C.A=19.59k㎡)
L=1.16km
5/000
(公園堰直下流)
宗方川流域
(C.A=3.15k㎡)
L=1.24km
L=1.62km
仲沖内水域
(C.A=1.51k㎡)
境川水系
小江川
境川
L=1.36km
明
凡 例
記 号
深海川水系 小江川水系 湯江川水系
福田川流域
(C.A=3.96k㎡)
本
川
名 称
小豆崎内水域
(C.A=4.84k㎡)
L=1.12km
流 域
河
河 道
既設ダム
道 L=1.28km
計画ダム
深海川
湯江川
長田川流域
(C.A=10.39k㎡)
長田川内水域
(C.A=0.50k㎡)
(内水域)
不知火 (C.A=87.00k㎡)
小江干拓
内水流域
(小野島)
中央干拓
調整池
(小野島)
(仁反田川)
凡 例
記 号
名 称
流 域
河 道
低平地貯留域
(釜の鼻)
(湯田川)
山田川
(有明川)
有明川水系
図 6.14.4-23
千鳥川
流出解析(貯留関数法)モデルの流域構成図
6.14.4-41
山田川水系
E 開境界条件(潮位条件)
イ 洪水時排水への影響予測の検討潮位
潮位条件は、背後地の排水量の算定では実測潮位およびモデル潮位を用い、5 つ
の潮位(実績大潮潮位、モデル大潮潮位、実績小潮潮位、モデル小潮潮位、実績小
潮平均潮位)とした。
表 6.14.4-20
対
象
潮
位
内
実績大潮潮位
2
モデル大潮潮位
3
実績小潮潮位
4
モデル小潮潮位
5
実績小潮平均潮位
6
12
18
24
30
36
42
平成 20 年 6 月 11 日~6 月 13 日
に生起した実績小潮
48
54
60
66
72
0
30
36
42
48
54
12
18
60
66
30
0
6
12
hr
18
24
30
6
12
18
42
36
42
④小潮モデル潮位
3.0
2.0
1.0
0.0
‐1.0
‐2.0
‐3.0
0
36
24
48
54
60
66
30
36
42
⑤小潮平均実績潮位
6.14.4-42
72
hr
3.0
2.0
1.0
0.0
‐1.0
‐2.0
‐3.0
72
③小潮実績潮位
24
②大潮モデル潮位
水位 ( EL.m)
24
6
水位 ( EL.m)
18
3.0
2.0
1.0
0.0
‐1.0
‐2.0
‐3.0
hr
水位 ( EL.m)
12
偏差なし
π
π

1.240sin  -
 t +0.090
2
6.25


3.0
2.0
1.0
0.0
‐1.0
‐2.0
‐3.0
6
考
偏差なし
平成 19 年 8 月 21 日~8 月 23 日
に生起した実績小潮
諫早湾干拓事業 事業計画
上下弦平均小潮モデル潮位
①大潮実績潮位
0
備
π
π

2.425sin  -
 t +0.075
2
6.25


3.0
2.0
1.0
0.0
‐1.0
‐2.0
‐3.0
0
容
平成 19 年 8 月 13 日~8 月 15 日
に生起した実績大潮
諫早湾干拓事業 事業計画
朔望平均大潮モデル潮位
1
水位 ( EL.m)
水位 ( EL.m)
No
潮位条件(洪水時排水)の内容
48
54
60
66
72
hr
48
54
60
66
72
hr
図 6.14.4-24
潮位条件
F 開門調査の影響の程度
開門調査の実施による洪水時の背後地排水への影響の予測は、1/10 年確率 3 日連続
雨量時の数値シミュレーションの結果に基づき行うこととし、同シミュレーション結
果に基づく各背後地の予測湛水状況(湛水深、湛水時間等)から、下式のとおり影響
の程度を予測した。
(開門調査による背後地排水への影響)=
(開門調査時の背後地湛水状況)-(排水門現行操作規程時の背後地湛水状況)
G その他計算条件
イ 計算間隔
計算間隔は、Δt=1.0sec とした。
ロ 計算初期条件
海
域 :潮受堤より海側については、全域で開境界潮位の初期値を与えた。
調整池:調整池全域で一定で初期水位を与えた。また、背後の河川流域からは、
基底流量が定常的に流れているものとした。
本明川:-0.2km を初期水位地点として、調整池水位と同等とした。また、基底流
量が定常的に流れているものとした。
6.14.4-43
3) 予測結果
① ケース 1
イ ピーク湛水時の比較
a 最高内水位の差
検討潮位毎の各内水域の最高内水位、及び現行操作時との水位差は、図 6.14.4-25
に示すとおりであり、排水機場が設置されていない内水域を中心として影響が生じ
る結果となった。特に、千鳥川右岸内水域や犬木内水域では、最大で 1.0m を上回る
ピーク水位の差が生じる結果となった。
内水域別の最大内水位差
(開門ケース1の場合の最高内水位)-(現行管理規定操作時の場合の最高内水位)の最大値
(m)
1.5
1.35
1.29
0.86
1.0
0.84
0.85
0.73
0.5
0.33
0.46
0.25
0.20
0.07
0.0
1
0.82
0.60
2
3
4
5
6
7
0.06 0.05 0.05
0.00
8
9
0.22 0.07
0.09
0.00
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ブロッ ク番号
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
潮位①:大潮実績
潮位②:大潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(m)
(m)
0.472
0.785
0.434
0.767 0.333
0.313
0.265
0.461
0.256
0.432 0.176
0.196
1.051
2.343
1.045
2.276 1.231
1.292
1.455
2.290
1.453
2.236 0.783
0.835
0.882
1.614
0.872
1.589 0.717
0.732
-0.210 -0.142
0.068 -0.211 -0.149 0.062
0.757
1.218
0.757
1.200 0.443
0.461
0.515
0.755
0.488
0.742 0.254
0.240
0.719
0.775
0.713
0.770 0.057
0.056
0.787
0.842
0.785
0.839 0.054
0.055
1.045
1.099
1.045
1.099 0.054
0.054
1.996
1.998
1.996
1.998 0.002
0.002
2.220
2.436
2.220
2.423 0.203
0.216
0.282
0.334
0.269
0.334 0.065
0.052
0.447
0.533
0.446
0.536 0.090
0.086
1.442
2.022
1.438
2.037 0.599
0.580
0.608
1.456
0.611
1.413 0.802
0.848
1.493
2.847
1.493
2.759 1.266
1.354
-1.400 -1.400
0.000 -1.400 -1.400 0.000
0.599
1.427
0.553
1.411 0.858
0.828
0.657
1.467
0.624
1.448 0.824
0.810
現行
①
図 6.14.4-25
潮位③:小潮実績
潮位④:小潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(m)
(m)
0.714
0.746 0.032
0.480
0.741
0.261
0.615
0.571 0.000
0.289
0.401
0.112
1.216
1.452 0.236
1.065
1.798
0.733
1.512
1.674 0.162
1.458
1.886
0.428
1.136
1.340 0.204
0.904
1.526
0.622
-0.195 -0.184 0.011 -0.209 -0.176
0.033
0.909
1.103 0.194
0.759
1.157
0.398
0.677
0.751 0.074
0.524
0.735
0.211
0.739
0.741 0.002
0.722
0.742
0.020
0.829
0.834 0.005
0.797
0.826
0.029
1.068
1.093 0.025
1.046
1.093
0.047
1.996
1.998 0.002
1.996
1.997
0.001
2.242
2.317 0.075
2.222
2.343
0.121
0.405
0.401 0.000
0.290
0.328
0.038
0.544
0.532 0.000
0.457
0.504
0.047
1.567
1.784 0.217
1.452
1.886
0.434
0.869
1.041 0.172
0.601
1.335
0.734
1.493
1.435 0.000
1.493
1.710
0.217
-1.400 -1.400 0.000 -1.400 -1.400
0.000
0.894
1.007 0.113
0.616
1.192
0.576
0.939
1.098 0.159
0.669
1.293
0.624
現行
①
潮位⑤:小潮平均実績
最大内
影響量 水位差
開門時
②-①
(m)
②
(m)
0.454
0.747
0.33
0.293
0.284
0.403
0.20
0.119
1.062
1.939
1.29
0.877
1.457
2.001
0.84
0.544
0.900
1.557
0.73
0.657
-0.209 -0.168
0.07
0.041
0.759
1.186
0.46
0.427
0.513
0.754
0.25
0.241
0.06
0.722
0.749
0.027
0.793
0.820
0.05
0.027
1.046
1.090
0.05
0.044
1.996
1.997
0.00
0.001
2.221
2.359
0.22
0.138
0.278
0.326
0.07
0.048
0.452
0.495
0.09
0.043
1.450
1.941
0.60
0.491
0.603
1.402
0.85
0.799
1.35
1.493
1.873
0.380
-1.400 -1.400
0.00
0.000
0.590
1.193
0.86
0.603
0.653
1.300
0.82
0.647
現行
①
最高内水位への影響(ケース 1)
b 最大湛水面積の差
検討潮位毎の開門調査時と現行操作時のピーク湛水面積の差を集計し、その最大
値を図 6.14.4-26 に図示した。同図より、低平地を多く抱える内水域を中心として
影響が生じる結果となった。
特に、仁反田右岸内水域では、40ha を上回る湛水被害の拡大が生じる結果となっ
た。
6.14.4-44
内水域別の最大湛水面積差
(ha)
(開門ケース1の場合の最大湛水面積)-(現行管理規定操作時の場合の最大湛水面積)の最大値
50
40
40.11
31.26
30
30.21
20
14.30
10
23.73
22.12
20.04
10.50
6.30
1.37
0
1
2
3
4
5
9.71
5.30
0.06
6
7
8
9
3.91
1.56 2.98
6.50
1.88 0.00
5.61
7.90
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ブロッ ク番号
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
潮位①:大潮実績
潮位②:大潮モデル潮位
影響量
影響量
現行 開門時
開門時
②-①
②-①
①
②
②
(ha)
(ha)
72.38 101.48 29.10
68.95 100.21 31.26
74.83
89.13 14.30
73.97
86.99 13.02
11.46
17.70
11.40
17.70
6.24
6.30
38.91
40.28
38.91
40.17
1.37
1.26
15.32
45.53 30.21
15.22
44.54 29.32
117.82 137.86 20.04 117.81 135.38 17.57
47.60
87.71 40.11
47.59
86.38 38.79
37.54
56.98 19.44
34.27
56.39 22.12
138.17 148.44 10.27 137.14 147.64 10.50
90.66 114.39 23.73
89.94 113.36 23.42
47.07
52.32
47.05
52.35
5.25
5.30
31.19
31.24
31.19
31.24
0.05
0.05
45.27
54.98
45.25
54.73
9.71
9.48
6.29
7.59
6.03
7.59
1.30
1.56
37.22
40.05
37.18
40.16
2.83
2.98
37.61
41.38
37.59
41.50
3.77
3.91
6.57
13.07
6.60
12.94
6.50
6.34
4.75
6.63
4.75
6.01
1.88
1.26
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
5.61
0.00
4.64
5.61
4.64
0.00
7.90
0.00
7.34
7.90
7.34
現行
①
図 6.14.4-26
潮位③:小潮実績
潮位④:小潮モデル潮位
影響量
影響量
現行 開門時
開門時
②-①
②-①
①
②
②
(ha)
(ha)
96.46
98.73
73.06
98.35 25.29
2.27
99.41
96.54
76.98
84.64
0.00
7.66
12.72
15.23
11.59
17.40
2.51
5.81
39.01
39.10
38.92
39.66
0.09
0.74
20.85
26.11
15.58
41.42 25.84
5.26
119.74 123.61
3.87 117.86 126.21
8.35
61.40
77.73 16.33
47.81
82.55 34.74
53.29
56.81
38.76
56.11 17.35
3.52
141.94 142.21
0.27 138.82 142.45
3.63
109.14 111.03
95.02 107.51 12.49
1.89
49.29
51.72
47.16
51.73
2.43
4.57
31.20
31.26
31.19
31.22
0.06
0.03
46.31
49.99
45.33
51.34
3.68
6.01
9.48
9.33
6.47
7.43
0.00
0.96
40.44
40.02
37.53
39.06
0.00
1.53
38.57
40.02
37.66
40.62
1.45
2.96
9.53
11.17
6.51
12.70
1.64
6.19
4.75
4.72
4.75
4.80
0.00
0.05
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
5.49
0.00
5.49
現行
①
最大湛水面積の差(ケース 1)
6.14.4-45
潮位⑤:小潮平均実績 最大湛
影響量 水面積
開門時
②-① 差(ha)
②
(ha)
70.73
98.78 28.05
31.26
76.53
84.86
14.30
8.33
11.56
17.44
6.30
5.88
38.91
39.80
1.37
0.89
15.50
42.96 27.46
30.21
117.85 128.99 11.14
20.04
47.75
85.13 37.38
40.11
37.27
56.90 19.63
22.12
10.50
138.76 143.78
5.02
93.62 105.18 11.56
23.73
47.15
51.45
5.30
4.30
31.19
31.23
0.06
0.04
45.32
52.15
9.71
6.83
6.22
7.38
1.56
1.16
37.38
38.73
2.98
1.35
37.65
40.90
3.91
3.25
6.53
12.91
6.50
6.38
4.75
4.95
1.88
0.20
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
5.61
0.00
0.00
5.69
7.90
5.69
現行
①
開門調査の実施に伴うピーク湛水被害面積の差の最大(5 つの潮位の結果を総合
した最大影響量)は、約 245ha(開門調査時 1,098ha、現行操作時 853ha)と予測さ
れる。また、湛水区域内に位置する農地(地目上、水田・畑のもの)の面積は、開
門調査時で 957ha(水田 942ha、畑 11ha、ハウス 4ha)、現行操作時で 704ha(水田
699ha、畑 2ha、ハウス 3ha)であり、開門調査の実施による農地への影響面積は、最
大で 253ha 程度と予測される(表 6.14.4-21 参照)。
表 6.14.4-21
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
小計
湛水区域内の農地面積(ケース 1)
水田
57.84
68.59
10.23
35.30
11.73
118.55
40.68
22.96
106.90
49.83
27.72
27.61
34.67
6.61
32.87
36.73
5.64
4.35
-
-
-
698.81
現行
ハウス
-
-
0.34
-
-
-
-
-
0.02
-
-
-
0.47
-
0.42
0.06
0.97
1.57
0.22
0.77
0.30
0.05
-
-
0.31
-
-
-
-
-
0.04
-
-
-
0.01
-
-
-
-
-
-
-
2.76
2.79
畑
6.14.4-46
計
57.84
68.93
10.23
35.30
11.75
118.55
41.15
23.44
109.44
50.82
28.07
27.61
34.98
6.61
32.87
36.77
5.64
4.36
-
-
-
704.36
水田
95.30
83.67
17.41
35.73
34.46
152.12
74.91
52.47
130.96
49.83
42.16
27.61
45.47
6.61
35.75
39.35
12.90
4.94
-
-
-
941.65
ケース1最大
畑
ハウス
0.20
-
0.93
-
0.07
-
0.09
-
1.26
-
-
-
0.69
-
0.69
0.15
1.22
2.02
0.22
0.77
0.30
0.08
-
-
0.32
-
-
-
-
-
0.27
0.27
-
-
0.07
-
-
-
-
-
5.70
-
10.90
4.42
計
95.50
84.60
17.48
35.82
35.72
152.12
75.60
53.31
134.20
50.82
42.54
27.61
45.79
6.61
35.75
39.89
12.90
5.01
-
-
5.70
956.97
ロ 最大湛水時間の比較
検討潮位毎の各内水域の最大湛水時間、及び現行操作時との湛水時間の差は、図
6.14.4-27 に示すとおりであり、大半の内水域で、10 時間以上の湛水時間の増加が
生じる結果となった。
特に、既設排水機場の規模が小さい、或いは排水機場が設置されていない湯田川
内水域(山田①ブロック)~有明川左岸内水域等では、2 日間(48 時間)以上の湛
水時間の増加が生じる結果となった。
内水域別の最大湛水時間差
(hr)
(開門ケース1の場合の最大湛水時間)-(現行管理規定操作時の場合の最大湛水時間)の最大値
96
72
62
60
48
75
68
56
55
24
13
7
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
11
10
3
15
22
30
35
39
33
15
0
2
8
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ブロッ ク番号
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
潮位①:大潮実績
潮位②:大潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(hr)
(hr)
23
85
22
76
62
54
29
89
24
84
60
60
11
67
9
61
56
52
21
89
20
84
68
64
19
74
15
67
55
52
14
19
11
18
5
7
19
91
14
89
72
75
10
22
9
22
12
13
12
23
11
22
11
11
7
10
7
10
3
3
22
31
20
30
9
10
8
23
8
22
15
14
24
43
24
43
19
19
11
20
6
21
9
15
21
51
18
47
30
29
20
54
15
49
34
34
11
48
9
45
37
36
9
42
9
42
33
33
0
0
0
0
0
0
0
2
0
2
2
2
0
8
0
5
8
5
現行
①
図 6.14.4-27
潮位③:小潮実績
潮位④:小潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(hr)
(hr)
72
81
24
65
9
41
81
84
40
81
3
41
21
65
10
51
44
41
23
82
22
77
59
55
23
76
19
61
53
42
16
16
13
16
0
3
22
87
18
79
65
61
21
22
9
21
1
12
20
20
11
17
0
6
14
14
8
9
0
1
23
30
22
27
7
5
12
21
8
17
9
9
27
42
25
47
15
22
19
18
11
15
0
4
45
51
23
42
6
19
26
61
19
48
35
29
21
60
9
39
39
30
19
41
9
33
22
24
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
3
0
3
現行
①
潮位⑤:小潮平均実績 最大湛
影響量 水時間
開門時
②-① 差(hr)
②
(hr)
34
83
62
49
50
87
60
37
16
54
56
38
22
79
68
57
20
63
55
43
14
16
7
2
19
81
75
62
13
21
13
8
11
12
18
6
8
9
3
1
22
28
10
6
8
16
15
8
26
43
22
17
13
17
15
4
22
36
30
14
21
48
35
27
13
40
39
27
33
9
34
25
0
0
0
0
0
0
2
0
0
3
8
3
現行
①
最大湛水時間の差(ケース 1)
また、図 6.14.4-28 は、モデル大潮時及びモデル小潮時における管理規定操作時と
ケース 1 の湛水時間の差を図化したものである。
同図より、各内水域の末端低平地部を中心に、湛水時間に影響が生じていることが
確認でき、大潮時の方が小潮時よりも影響が大きい。
6.14.4-47
モデル大潮時
hr
0
18
0 ~
17
20
5
5 ~ 10
21
10 ~ 15
15
15 ~ 20
16
20 ~ 25
25 ~
14
13
19
12
10
9
11
6
1
8
2
7
3
4
5
(開 門 調 査 時 の湛 水 時 間 )-(現 行 操 作 時 の湛 水 時 間 )
モデル小潮時
hr
0
18
0 ~
17
20
5
5 ~ 10
21
10 ~ 15
15
15 ~ 20
16
20 ~ 25
25 ~
13
14
12
19
10
11
9
6
1
8
2
7
3
5
4
(開 門 調 査 時 の湛 水 時 間 )-(現 行 操 作 時 の湛 水 時 間 )
図 6.14.4-28
湛水時間の差(ケース 1)
6.14.4-48
ハ 既設ポンプ運転時間の比較
検討潮位毎の各内水域の既設排水機場ポンプの運転時間、及び現行操作時との運
転時間差は、図 6.14.4-29 に示すとおりであり、排水機場が設置されている内水域
の大半で、5 時間以上のポンプ運転時間の増加が生じる結果となった。
内水域別のポンプ運転時間差
(hr)
(開門ケース1の場合の最大ポンプ運転時間)-(現行管理規定操作時の場合の最大ポンプ運転時間)の最大値
96
72
48
25
24
13
0
17
0
1
2
3
4
5
6
15
8
7
8
9
5
5
20
11
10
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ブロッ ク番号
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
潮位①:大潮実績
潮位②:大潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(hr)
(hr)
-
-
-
-
-
-
27
77
24
72
50
48
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
27
32
18
31
5
13
-
-
-
-
-
-
19
43
11
36
24
25
20
37
18
35
17
17
8
16
8
15
8
7
10
15
9
14
5
5
8
13
8
9
5
1
11
25
11
26
14
15
0
0
0
0
0
0
18
28
18
27
10
9
22
40
21
41
18
20
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
43
47
42
53
4
11
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
現行
①
図 6.14.4-29
潮位③:小潮実績
潮位④:小潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(hr)
(hr)
-
-
-
-
-
-
68
76
34
65
8
31
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
24
24
26
20
0
0
-
-
-
-
-
-
22
37
18
38
15
20
30
36
19
33
6
14
17
20
9
14
3
5
14
14
10
13
0
3
8
8
8
8
0
0
21
21
11
12
0
1
0
0
0
0
0
0
26
26
22
24
0
2
23
32
22
35
9
13
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
43
49
42
51
6
9
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
現行
①
潮位⑤:小潮平均実績 最大運
影響量 転時間
開門時
②-① 差(hr)
②
(hr)
-
-
-
-
38
60
50
22
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
24
24
13
0
-
-
-
-
19
36
25
17
21
32
17
11
9
14
8
5
10
13
5
3
8
8
5
0
11
12
15
1
0
0
0
0
23
26
10
3
22
33
20
11
-
-
-
-
-
-
-
-
47
49
11
2
-
-
-
-
-
-
-
-
現行
①
既設ポンプ運転時間の差(ケース 1)
ニ 湛水状況の時間的変化の比較
a 内水位の変動状況比較
現行操作時及び開門調査時における内水位の変動状況の例として、モデル大潮時
及び小潮時の湯田川内水域(山田工区 1 ブロック)の内水曲線図を図 6.14.4-30 に
示す。
同図より、湯田川内水域(山田工区 1 ブロック)における現行操作時及び開門調
査時の内水位の差(すなわち、内水位の影響量)が最も大きくなるのは内水位のピ
ーク後であり、大潮時の最大影響量は約 1.1m、小潮時の最大影響量は約 0.5m に及
ぶ。
6.14.4-49
1ブロック(湯田川内水域(山田工区1ブロック))
モデル大潮時
現行操作時
3
開門時
2
影響量
水位 (TP.m)
最大影響量 1.1 m
最低田面高
1
0
‐1
‐2
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
1ブロック(湯田川内水域(山田工区1ブロック))
モデル小潮時
3
現行操作時
開門時
水位 (TP.m)
2
影響量
最低田面高
1
最大影響量 0.6 m
0
‐1
‐2
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
図 6.14.4-30
内水位の変動状況(ケース 1:湯田川内水域①ブロック)
また、図 6.14.4-31(1)~(2)は、ケース 1(モデル大潮時、モデル小潮時)の場合
において、各内水域での内水位の影響量が最大となる時刻の湛水状況を図化したも
のである。
同時刻における管理操作時(現行)の湛水状況は、ほぼ無湛水(大潮時は無湛水、
小潮時は小江新開内水域の低平地に湛水が発生)であり、低平地部を中心に影響が
発生していることが確認できる。
6.14.4-50
管理規定操作
m
0.05~0.10
18
17
20
0.10~0.15
21
0.15~0.20
15
0.20~0.25
16
0.25~0.30
0.30~0.35
13
14
19
12
10
0.35~
9
11
6
1
8
2
7
3
4
5
ケース 1
m
18
0.05~0.10
17
20
0.10~0.15
21
0.15~0.20
15
0.20~0.25
16
0.25~0.30
0.30~0.35
13
14
19
0.35~
12
10
11
9
6
1
8
2
7
3
5
図 6.14.4-31(1)
4
最大影響量発生時の湛水状況(モデル大潮時)
6.14.4-51
管理規定操作
m
18
0.05~0.10
17
20
0.10~0.15
21
0.15~0.20
15
0.20~0.25
16
0.25~0.30
0.30~0.35
13
14
12
19
10
11
0.35~
9
6
1
8
2
7
3
5
4
ケース 1
m
18
0.05~0.10
17
20
0.10~0.15
21
0.15~0.20
15
0.20~0.25
16
0.25~0.30
0.30~0.35
13
14
19
0.35~
12
10
11
9
6
1
8
2
7
3
5
図 6.14.4-31(2)
4
最大影響量発生時の湛水状況(モデル小潮時)
6.14.4-52
b 湛水面積の変動状況比較
モデル大潮時及び小潮時の現行操作時及び開門調査時における各内水域の湛水面
積の時間的な変化状況を各々整理し、その合計値を図 6.14.4-32 にグラフ化した。
同図より、現行操作時及び開門調査時の湛水面積の差(すなわち、湛水面積の影
響量)が最も大きくなるのは内水位のピーク後であり、最大影響量は、大潮時で約
437ha、小潮時で 237ha に及ぶ。
全ブロック
モデル大潮時
現行操作時
1200
開門時
湛水面積 (ha)
1000
影響量
800
600
最大影響量 436.7 ha
400
200
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
全ブロック
モデル小潮時
1200
現行操作時
開門時
湛水面積 (ha)
1000
影響量
800
600
400
最大影響量 237.0 ha
200
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
時 間(hr)
図 6.14.4-32
湛水面積の変化状況(ケース 1:全ブロック合計)
6.14.4-53
160
170
c 湛水量の変動状況比較
モデル大潮及び小潮時の現行操作時及び開門調査時における各内水域の湛水量
(水路貯留量を含む)の時間的な変化状況を各々整理し、その合計値を図 6.14.4-33
に図化した。同図より、現行操作時及び開門調査時の湛水量の差(すなわち、湛水
量の影響量)が最も大きくなるのは内水位のピーク直後であり、最大影響量は、大
潮時で約 2,790 千 m 3 、小潮時で約 1,710 千 m 3 に及ぶ。
全ブロック
モデル大潮時
現行操作時
9000
開門時
湛水量 (千m3 /s)
7500
影響量
6000
4500
最大影響量 2787.6 千m 3/s
3000
1500
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
全ブロック
モデル小潮時
9000
現行操作時
開門時
湛水量 (千m3 /s)
7500
影響量
6000
4500
3000
最大影響量 1709.0 千m 3/s
1500
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
図 6.14.4-33
湛水量の変化状況(ケース 1:全ブロック合計)
ホ 湛水深×時間
モデル大潮及び小潮時の現行操作時及び開門調査時における各内水域の毎正時の
湛水深を累加した「湛水深×時間」を各々整理し、その差を図 6.14.4-34 に図化し
た。
6.14.4-54
モデル大潮時
湛水深×時間の差 m・hr
0.00
18
17
0.00~1.00
20
21
1.00~2.00
15
2.00~3.00
16
3.00~4.00
4.00~5.00
14
13
12
5.00~
19
10
9
11
6
1
8
7
3
5
2
4
(開 門 調 査 時 の累 加 湛 水 深 )-(現 行 操 作 時 の累 加 湛 水 深 )
モデル小潮時
湛水深×時間の差 m・hr
0.00
18
0.00~1.00
17
20
1.00~2.00
21
15
2.00~3.00
16
3.00~4.00
4.00~5.00
13
14
12
5.00~
19
10
9
11
6
1
8
7
3
5
4
(開 門 調 査 時 の累 加 湛 水 深 )-(現 行 操 作 時 の累 加 湛 水 深 )
図 6.14.4-34
累加湛水深の差(ケース 1)
6.14.4-55
2
B 常時排水
排水門が現行操作時の調整池水位は、TP(-)1.2~(-)1.0m 程度で推移しており、
基本的に各背後地の最低田面標高より低い水位で変動することから、常時自然排水
(樋門排水)が可能な状況となっている。
これに対し、ケース 1 の場合の塩水化した調整池水位は、TP(-)1.9~(+)2.4m 程
度で推移し、排水樋門の敷高が調整池水位より低い排水ブロックでは排水樋門を閉
鎖し背後地への塩水の浸入を防止するため、その間に背後地から流出してきた排水
が排水路に貯留され、排水路の水位が上昇する。
このような変化が予測される排水ブロックは、表 6.14.4-22 に示すとおりであり、
周辺背後地 21 ブロック中 19 ブロックでの影響が予想される。
6.14.4-56
表 6.14.4-22
常時排水への影響予測結果(ケース 1)
開
門
方
法
ケ ー ス 名
称
ケース 1 の場合の調整池最高水位(平常時) TP.m
内水域諸元
排 水 樋 門 諸 元
連数
排水樋門
幅
高さ
最低田面
名 称
(連)
名
称
(m)
(m)
TP.m
1.湯田川
(山田工区 1 ブロッ
ク)
2.湯田川
(山田工区 2 ブロッ
ク)
3.千鳥川右岸
(+)0.3
4.有明川右岸
(+)0.2
(-)0.5
(-)0.7
山田樋門 4 号
2.00
1.80
2
(-)1.29
×
山田樋門 3 号
2.00
1.80
2
(-)1.32
×
山田樋門 2 号
2.00
1.80
3
(-)1.34
×
山田樋門 1 号
2.00
1.80
2
(-)1.34
×
城ノ前樋門
千鳥川左岸
有明川右岸
2.25
2.00
2.00
2.25
2.25
2.00
2
2
1
(-)0.88
(-)0.89
(+)0.08
×
×
×
有明川樋門
1.80
1.80
6
(-)1.19
-
備後崎樋門
有明川左岸
釜ノ鼻東樋門
釜ノ鼻西樋門
本村樋門
1.50
1.55
1.60
1.60
1.50
1.50
1.20
2.20
2.20
1.50
2
2
5
5
3
(-)0.72
(-)0.28
(-)1.56
(-)1.51
(-)1.00
-
-
×
×
×
万灯樋門
13.55
3.80
2
(-)1.71
-
1.50
1.50
4.20
2.20
1.50
3.15
1.50
1.44
2.30
2.50
2.20
11.95
2.00
2.80
1.50
1.50
1.60
1.50
1.50
1.50
1.50
-
1.00
1.50
1.50
2.60
2.50
1.70
2.70
1.50
1.90
2.30
2.65
2.40
4.10
1.50
3.10
1.50
1.50
1.50
1.50
1.50
2.00
1.80
-
1.80
2
4
3
2
4
2
1
1
1
1
1
2
1
1
2
2
2
2
2
2
2
-
1
(-)1.06
(-)1.47
(-)1.43
(-)0.65
(-)0.51
(-)0.10
(+)0.41
(+)0.32
(-)0.47
(-)0.33
(+)0.30
(-)0.33
(+)0.59
(-)0.99
(-)1.47
(-)1.51
(-)1.41
(-)1.38
(-)1.44
(-)0.65
(-)0.47
-
(-)0.80
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
-
×
影響あり
影響あり
影響なし ※3)
影響あり
1.00
1.80
1
(-)0.80
×
影響あり
5.有明川左岸
(+)0.0
6.釜ノ鼻
(-)0.8
7.仁反田川右岸
(+)0.0
8.仁反田川左岸
(+)0.1
9.小野島(天狗鼻)
10.小野島(梅﨑)
11.小野島(松崎・
葭原)
(+)0.1
(+)0.4
12.仲沖
(+)1.0
13 小豆崎
(+)0.4
14.長田
(+)0.1
15.白浜(1 ブロック)
(-)0.4
16.白浜(2 ブロック)
(-)0.1
17.小江新開
18.犬木
19.中央干拓地
20.小江干拓地 1
21.小江干拓地②
2
(+)0.1
(+)0.5
(-)1.1
(+)1.3
大開樋門
天狗鼻樋門
梅崎樋門
松崎樋門
葭原樋門
倉屋敷樋門
仲沖樋門
西里樋門
長田第 1 樋管
西長田樋管
小豆崎樋管
中山西川水門
東長田樋管
長田第 2 樋管
長田 1 号樋門
長田 2 号樋門
長田 3 号樋門
長田 4 号樋門
長田 5 号樋門
小江樋門
犬木樋門
樋門なし
小江 1 号排水樋管
(+)1.2
小江 2 号排水樋管
(+)0.2
敷高
TP.m
ケース 1
TP (+)2.4m
常時排水へ
判定
の影響予測
※1)
結果
合 計
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響なし ※2)
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
19 ブロック
※1)判定について、(樋門敷高)>(調整池水位)の場合は「○」印、(樋門敷高)≦(調整
池水位)の場合は「×」印を示している。内水域への影響は、内水域末端の既設排水樋門で、
「×」印の判定が 1 箇所でもある場合に、「影響あり」とした。
※2)有明川左岸内水域は、有明川樋門(河川樋門)の上流部に排水することから影響ないも
のとした。
※3)中央干拓地は、機械排水のみの排水管理を行っていることから、影響ないものとした。
6.14.4-57
C 旧二級河川の洪水時排水
仁反田川の河川整備計画における河口部の計画高水位は TP(+)1.39m である。これに
対し、ケース 1 による開門調査を実施した際に、突発的な洪水(1/30 年確率 6 時間連
続雨量相当を想定)が生じた場合に想定される調整池の最高水位は、後述の数値シミ
ュレーション結果(「15.1.3 内部堤防の安定・安全性」「(2)予測の結果」「3)予測結
果」「③堤防高」「A
ケース 1」「イ
突発洪水時の調整池水位」参照)に示すとおりで、
TP(+)2.8m である。
よって、河川水位が仁反田川下流部の現況堤防高を大きく上回り、背後地への溢水
等が発生する可能性が予測される。
水位,潮汐
3.0
2.5
2.0
1.5
水位 (EL.m)
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
-2.5
-3.0
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
22
24
26
28
30
32
潮汐
図 6.14.4-35
34
36
38
40
調整池中央地点水位
42
44
46
48
50
52
54
調整池管理水位(下限)
突発洪水時の調整池水位(ケース 1、モデル大潮時)
② ケース 2
A 洪水時排水
第 1 段階では、調整池水位の変動は、現行操作時と同様であることから、洪水時
の背後地排水への影響はないものと考えられる。
第 2 段階、第 3 段階は、それぞれケース 3-1、ケース 1 と同様である。
B 常時排水
第 1 段階では、調整池水位の変動は、現行操作時と同様であるが、調整池が塩水
化することから、排水樋門の敷高が調整池の水位変動の上限 T.P(-)1.0m 以下の排水
ブロックにおいては、塩水浸入を防水しながらの排水を考慮すると常時の排水位が
上昇し、圃場の地下水位に影響すると予測される。予測結果は、表 6.14.4-23 に示
すとおりであり、周辺背後地 21 ブロック中 9 ブロックでの影響が予測される。
第 2 段階、第 3 段階は、それぞれケース 3-1、ケース 1 と同様である。
したがって、第 2 段階では 16 ブロック、第 3 段階では 19 ブロックに影響が予測
される。
6.14.4-58
56
表 6.14.4-23
常時排水への影響予測結果(ケース 2:第 1 段階)
開
門
方
法
ケ ー ス 名
称
ケース 2(第 1 段階)の場合の調整池最高水位(平常時) TP.m
内水域諸元
排 水 樋 門 諸 元
連数
排水樋門
幅
高さ
最低田面
名 称
(連)
名
称
(m)
(m)
TP.m
1.湯田川
(山田工区 1 ブロック)
2.湯田川
(山田工区 2 ブロック)
3.千鳥川右岸
(+)0.3
4.有明川右岸
(+)0.2
(-)0.5
(-)0.7
5.有明川左岸
(+)0.0
6.釜ノ鼻
(-)0.8
7.仁反田川右岸
(+)0.0
8.仁反田川左岸
(+)0.1
9.小野島(天狗鼻)
10.小野島(梅﨑)
11.小野島(松崎・
葭原)
(+)0.1
(+)0.4
12.仲沖
(+)1.0
13 小豆崎
(+)0.4
14.長田
(+)0.1
15.白浜(1 ブロック)
(-)0.4
16.白浜(2 ブロック)
(-)0.1
17.小江新開
18.犬木
19.中央干拓地
20.小江干拓地 1
21.小江干拓地 2
(+)0.1
(+)0.5
(-)1.1
(+)1.3
(+)1.2
(+)0.2
敷高
TP.m
ケース 2(第 1 段階)
TP(-)1.0m
常時排水へ
判定
の影響予測
※1)
結果
山田樋門 4 号
山田樋門 3 号
山田樋門 2 号
山田樋門 1 号
城ノ前樋門
千鳥川左岸
有明川右岸
2.00
2.00
2.00
2.00
2.25
2.00
2.00
1.80
1.80
1.80
1.80
2.25
2.25
2.00
2
2
3
2
2
2
1
(-)1.29
(-)1.32
(-)1.34
(-)1.34
(-)0.88
(-)0.89
(+)0.08
×
×
×
×
○
○
○
有明川樋門
1.80
1.80
6
(-)1.19
-
備後崎樋門
有明川左岸
釜ノ鼻東樋門
釜ノ鼻西樋門
本村樋門
1.50
1.55
1.60
1.60
1.50
1.50
1.20
2.20
2.20
1.50
2
2
5
5
3
(-)0.72
(-)0.28
(-)1.56
(-)1.51
(-)1.00
-
-
×
×
×
万灯樋門
13.55
3.80
2
(-)1.71
-
大開樋門
天狗鼻樋門
梅崎樋門
松崎樋門
葭原樋門
倉屋敷樋門
仲沖樋門
西里樋門
長田第 1 樋管
西長田樋管
小豆崎樋管
中山西川水門
東長田樋管
長田第 2 樋管
長田 1 号樋門
長田 2 号樋門
長田 3 号樋門
長田 4 号樋門
長田 5 号樋門
小江樋門
犬木樋門
樋門なし
小江 1 号排水樋管
小江 2 号排水樋管
合 計
1.50
1.50
4.20
2.20
1.50
3.15
1.50
1.44
2.30
2.50
2.20
11.95
2.00
2.80
1.50
1.50
1.60
1.50
1.50
1.50
1.50
-
1.00
1.00
1.50
1.50
2.60
2.50
1.70
2.70
1.50
1.90
2.30
2.65
2.40
4.10
1.50
3.10
1.50
1.50
1.50
1.50
1.50
2.00
1.80
-
1.80
1.80
2
4
3
2
4
2
1
1
1
1
1
2
1
1
2
2
2
2
2
2
2
-
1
1
(-)1.06
(-)1.47
(-)1.43
(-)0.65
(-)0.51
(-)0.10
(+)0.41
(+)0.32
(-)0.47
(-)0.33
(+)0.30
(-)0.33
(+)0.59
(-)0.99
(-)1.47
(-)1.51
(-)1.41
(-)1.38
(-)1.44
(-)0.65
(-)0.47
-
(-)0.80
(-)0.80
×
×
×
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
×
×
×
×
×
○
○
-
○
○
影響あり
影響あり
影響なし
影響なし
影響なし ※2)
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響なし
影響なし
影響なし
影響なし
影響あり
影響あり
影響なし
影響なし
影響なし ※3)
影響なし
影響なし
9 ブロック
※)注釈内容については、前出の表 6.14.4-32 と同様。
C 旧二級河川の洪水時排水
第 1 段階では、調整池水位の変動は、現行操作時と同様であることから、洪水時
の旧二級河川への影響はないものと考えられる。第 2 段階、第 3 段階は、それぞれ
ケース 3-1、ケース 1 と同様であるため、第 3 段階においては、ケース 1 同様、突
発洪水時の河川水位が現況堤防高を上回る可能性があると予測される。
6.14.4-59
③ ケース 3-1
A 洪水時排水
ケース 3-1 による開門調査時に、1/10 年確率 3 日連続雨量が諫早湾全域に降雨し
た場合を想定し、数値シミュレーションにより背後地の浸水・湛水を予測した。
また、現行の排水門管理操作規程操作時(以降、現行操作時と称する)における
同様の数値シミュレーションを実施し、開門調査時の湛水状況(最高内水位、最大
湛水面積・湛水時間、ポンプ運転時間)との比較を行った。以下に、比較結果(影
響予測結果)を示す。
イ 最高内水位の差
検討潮位毎の各内水域の最高内水位、及び現行操作時との水位差は、図 6.14.4-36
に示すとおりであり、排水機場が設置されていない内水域を中心として影響が生じ
る結果となった。ケース 1 と比して影響量は小さいものの、小江干拓地では、最大
で 0.3m に近いピーク水位の差が生じる結果となった。
内水域別の最大内水位差
(開門ケース3の場合の最高内水位)-(現行管理規定操作時の場合の最高内水位)の最大値
(m)
1.5
1.0
0.5
0.27
0.19
0.0
1
0.22
0.20
0.02
0.10 0.12 0.01 0.01 0.01
0.10
0.09 0.14 0.06
0.01
0.01
0.00 0.06
0.00 0.00
2
3
4
5
6
7
8
9
0.24
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ブロッ ク番号
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
潮位①:大潮実績
潮位②:大潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(m)
(m)
0.472
0.641 0.169
0.434
0.601 0.167
0.265
0.356 0.091
0.256
0.341 0.085
1.051
1.178 0.127
1.045
1.161 0.116
1.455
1.506 0.051
1.453
1.500 0.047
0.882
1.076 0.194
0.872
1.044 0.172
-0.210 -0.201 0.009 -0.211 -0.203 0.008
0.757
0.861 0.104
0.757
0.835 0.078
0.515
0.628 0.113
0.488
0.609 0.121
0.719
0.726 0.007
0.713
0.724 0.011
0.787
0.795 0.008
0.785
0.795 0.010
1.045
1.050 0.005
1.045
1.051 0.006
1.996
1.996 0.000
1.996
1.996 0.000
2.220
2.281 0.061
2.220
2.280 0.060
0.282
0.290 0.008
0.269
0.290 0.021
0.447
0.455 0.008
0.446
0.453 0.007
1.442
1.528 0.086
1.438
1.515 0.077
0.608
0.824 0.216
0.611
0.777 0.166
1.493
1.493 0.000
1.493
1.493 0.000
-1.400 -1.400 0.000 -1.400 -1.400 0.000
0.599
0.865 0.266
0.553
0.815 0.262
0.657
0.895 0.238
0.624
0.851 0.227
現行
①
図 6.14.4-36
潮位③:小潮実績
潮位④:小潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(m)
(m)
0.714
0.683 0.000
0.480
0.614 0.134
0.615
0.558 0.000
0.289
0.364 0.075
1.216
1.235 0.019
1.065
1.184 0.119
1.512
1.530 0.018
1.458
1.508 0.050
1.136
1.135 0.000
0.904
1.070 0.166
-0.195 -0.198 0.000 -0.209 -0.201 0.008
0.909
0.881 0.000
0.759
0.853 0.094
0.677
0.661 0.000
0.524
0.620 0.096
0.739
0.740 0.001
0.722
0.729 0.007
0.829
0.826 0.000
0.797
0.803 0.006
1.068
1.070 0.002
1.046
1.054 0.008
1.996
1.997 0.001
1.996
1.997 0.001
2.242
2.290 0.048
2.222
2.282 0.060
0.405
0.401 0.000
0.290
0.307 0.017
0.544
0.521 0.000
0.457
0.463 0.006
1.567
1.580 0.013
1.452
1.535 0.083
0.869
0.810 0.000
0.601
0.772 0.171
1.493
1.493 0.000
1.493
1.493 0.000
-1.400 -1.400 0.000 -1.400 -1.400 0.000
0.894
0.852 0.000
0.616
0.827 0.211
0.939
0.901 0.000
0.669
0.872 0.203
現行
①
最高内水位の差(ケース 3-1)
6.14.4-60
潮位⑤:小潮平均実績
最大内
影響量 水位差
開門時
②-①
(m)
②
(m)
0.454
0.639 0.185
0.19
0.284
0.370 0.086
0.09
1.062
1.203 0.141
0.14
1.457
1.515 0.058
0.06
0.900
1.097 0.197
0.20
-0.209 -0.200 0.009
0.01
0.759
0.862 0.103
0.10
0.513
0.629 0.116
0.12
0.722
0.731 0.009
0.01
0.793
0.798 0.005
0.01
1.046
1.052 0.006
0.01
1.996
1.997 0.001
0.00
2.221
2.285 0.064
0.06
0.278
0.292 0.014
0.02
0.452
0.457 0.005
0.01
1.450
1.550 0.100
0.10
0.603
0.778 0.175
0.22
1.493
1.493 0.000
0.00
-1.400 -1.400 0.000
0.00
0.590
0.826 0.236
0.27
0.653
0.879 0.226
0.24
現行
①
ロ 最大湛水面積の差
検討潮位毎の開門調査時と現行操作時のピーク湛水面積の差を集計し、その最大
値を図 6.14.4-37 に図示した。同図より、ケース 1 と比して影響は小さいが、湯田
川内水域(1 ブロック)や仁反田川左岸内水域で、15ha を上回る湛水被害の拡大が
生じる結果となった。
内水域別の最大湛水面積差
(ha)
(開門ケース3の場合の最大湛水面積)-(現行管理規定操作時の場合の最大湛水面積)の最大値
50
40
30
20
17.97
10
15.16
9.69
6.87
0.98 0.11
0
1
2
3
4
5
4.72
6
1.98
0.28
7
8
9
4.27
0.75 0.02
3.06
0.44 0.24 0.75 2.42 0.00 0.00 0.00 0.00
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ブロッ ク番号
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
潮位①:大潮実績
潮位②:大潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(ha)
(ha)
72.38
88.95 16.57
68.95
84.39 15.44
74.83
81.70
73.97
80.68
6.87
6.71
11.46
12.37
11.40
12.26
0.91
0.86
38.91
39.01
38.91
39.00
0.10
0.09
15.32
19.66
15.22
18.78
4.34
3.56
117.82 117.98
0.16 117.81 117.95
0.14
47.60
57.29
47.59
54.97
9.69
7.38
37.54
50.49 12.95
34.27
49.43 15.16
138.17 139.52
1.35 137.14 139.12
1.98
90.66
94.14
89.94
94.21
3.48
4.27
47.07
47.57
47.05
47.64
0.50
0.59
31.19
31.21
31.19
31.21
0.02
0.02
45.27
48.21
45.25
48.13
2.94
2.88
6.29
6.49
6.03
6.47
0.20
0.44
37.22
37.46
37.18
37.39
0.24
0.21
37.61
38.18
37.59
38.05
0.57
0.46
6.57
8.99
6.60
8.40
2.42
1.80
4.75
4.75
4.75
4.75
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
現行
①
図 6.14.4-37
潮位③:小潮実績
潮位④:小潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(ha)
(ha)
96.46
93.55
73.06
85.92 12.86
0.00
99.41
95.74
76.98
82.19
0.00
5.21
12.72
12.98
11.59
12.40
0.26
0.81
39.01
39.03
38.92
39.01
0.02
0.09
20.85
20.82
15.58
19.50
0.00
3.92
119.74 118.85
0.00 117.86 117.98
0.12
61.40
58.96
47.81
56.57
0.00
8.76
53.29
52.39
38.76
50.03 11.27
0.00
141.94 141.99
0.05 138.82 140.07
1.25
109.14 107.73
95.02
98.02
0.00
3.00
49.29
49.47
47.16
47.91
0.18
0.75
31.20
31.22
31.19
31.21
0.02
0.02
46.31
48.63
45.33
48.25
2.32
2.92
9.48
9.33
6.47
6.87
0.00
0.40
40.44
39.62
37.53
37.72
0.00
0.19
38.57
38.70
37.66
38.25
0.13
0.59
9.53
8.82
6.51
8.34
0.00
1.83
4.75
4.75
4.75
4.75
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
現行
①
最大湛水面積の差(ケース 3-1)
6.14.4-61
潮位⑤:小潮平均実績
最大湛
影響量 水面積
開門時
②-① 差(ha)
②
(ha)
70.73
88.70 17.97
17.97
76.53
82.63
6.87
6.10
11.56
12.54
0.98
0.98
38.91
39.02
0.11
0.11
15.50
20.22
4.72
4.72
117.85 118.13
0.28
0.28
47.75
57.36
9.69
9.61
37.27
50.55 13.28
15.16
1.98
138.76 140.34
1.58
93.62
95.91
4.27
2.29
47.15
47.77
0.75
0.62
31.19
31.21
0.02
0.02
45.32
48.38
3.06
3.06
6.22
6.52
0.44
0.30
37.38
37.53
0.24
0.15
37.65
38.40
0.75
0.75
6.53
8.41
2.42
1.88
4.75
4.75
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
現行
①
開門調査の実施に伴うピーク湛水被害面積の差の最大(5 つの潮位の結果を総合
した最大影響量)は、約 70ha(開門調査時 924ha、現行操作時 854ha)と予測され
る。また、湛水区域内に位置する農地(地目上、水田・畑のもの)の面積は、開門
調査時で 781ha(水田 775ha、畑 3ha、ハウス 3ha)、現行操作時で 704ha(水田 699ha、
畑 2ha、ハウス 3ha)であり、開門調査の実施による農地への影響面積は、最大で 77ha
程度と予測される(表 6.14.4-24 参照)。
表 6.14.4-24
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
小計
湛水区域内の農地面積(ケース 3-1)
ケース3最大
現行
水田
57.84
68.59
10.23
35.30
11.72
118.55
40.68
22.95
106.90
49.83
27.72
27.61
34.67
6.61
32.87
36.73
5.64
4.35
-
-
-
698.79
畑
-
-
-
-
0.02
-
0.47
0.42
0.97
0.22
0.30
-
0.31
-
-
0.04
-
0.01
-
-
-
2.76
ハウス
-
0.34
-
-
-
-
-
0.06
1.57
0.77
0.05
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
2.79
6.14.4-62
計
57.84
68.93
10.23
35.30
11.74
118.55
41.15
23.43
109.44
50.82
28.07
27.61
34.98
6.61
32.87
36.77
5.64
4.36
-
-
-
704.34
水田
74.68
77.27
11.88
35.30
14.17
118.55
50.35
33.88
106.90
49.83
42.16
27.61
40.66
6.61
35.75
37.27
7.46
4.35
-
-
-
774.68
畑
-
-
-
-
0.41
-
0.53
0.50
0.97
0.22
0.30
-
0.31
-
-
0.07
-
0.01
-
-
-
3.32
ハウス
0.20
0.72
-
-
-
-
-
0.15
1.57
0.77
0.08
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
3.49
計
74.88
77.99
11.88
35.30
14.58
118.55
50.88
34.53
109.44
50.82
42.54
27.61
40.97
6.61
35.75
37.34
7.46
4.36
-
-
-
781.49
ハ 最大湛水時間の差
検討潮位毎の各内水域の最大湛水時間、及び現行操作時との時間差は、図
6.14.4-38 に示すとおりであり、大半の内水域で、ケース 1 の場合より小さいもの
の多くの内水域で湛水時間の増加が生じる結果となった。
内水域別の最大湛水時間差
(hr)
(開門ケース3の場合の最大湛水時間)-(現行管理規定操作時の場合の最大湛水時間)の最大値
96
72
48
27
24
32
4
0
1
2
3
4
1
4
5
4
1
6
7
3
8
3
9
2
1
0
3
2
4
6
1
0
0
0
0
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ブロッ ク番号
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
潮位①:大潮実績
潮位②:大潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(hr)
(hr)
23
48
22
42
25
20
29
61
24
49
32
25
11
15
9
10
4
1
21
21
20
21
0
1
19
21
15
19
2
4
14
14
11
12
0
1
19
21
14
18
2
4
10
13
9
10
3
1
12
15
11
12
3
1
7
9
7
8
2
1
22
22
20
21
0
1
8
8
8
8
0
0
24
27
24
26
3
2
11
12
6
8
1
2
21
22
18
19
1
1
20
23
15
21
3
6
11
12
9
10
1
1
9
9
9
9
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
現行
①
図 6.14.4-38
潮位③:小潮実績
潮位④:小潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(hr)
(hr)
72
77
24
51
5
27
81
86
40
67
5
27
21
20
10
10
0
0
23
23
22
22
0
0
23
26
19
21
3
2
16
16
13
13
0
0
22
21
18
19
0
1
21
20
9
10
0
1
20
21
11
12
1
1
14
10
8
8
0
0
23
23
22
22
0
0
12
12
8
8
0
0
27
27
25
27
0
2
19
18
11
12
0
1
45
48
23
26
3
3
26
29
19
22
3
3
21
20
9
10
0
1
19
15
9
9
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
現行
①
潮位⑤:小潮平均実績
最大湛
影響量 水時間
開門時
②-① 差(hr)
②
(hr)
34
50
27
16
50
77
32
27
16
16
4
0
22
22
1
0
20
21
4
1
14
15
1
1
19
20
4
1
13
14
3
1
12
15
3
3
8
8
2
0
22
22
1
0
8
8
0
0
26
27
3
1
13
13
2
0
22
26
4
4
21
23
6
2
13
14
1
1
9
9
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
現行
①
最大湛水時間の差(ケース 3-1)
また、図 6.14.4-39 は、モデル大潮時及びモデル小潮時における管理規定操作時と
ケース 3-1 の湛水時間の差を図化したものである。
同図より、各内水域の末端低平地部を中心に、湛水時間に影響が生じていることが
確認できる。
6.14.4-63
モデル大潮時
hr
0
18
0 ~
17
20
5
5 ~ 10
21
10 ~ 15
15
15 ~ 20
16
20 ~ 25
25 ~
13
14
12
19
10
9
11
6
1
8
2
7
3
5
4
(開 門 調 査 時 の湛 水 時 間 )-(現 行 操 作 時 の湛 水 時 間 )
モデル小潮時
hr
0
0 ~
18
5
17
5 ~ 10
20
21
10 ~ 15
15
15 ~ 20
16
20 ~ 25
25 ~
13
14
12
19
10
11
9
6
1
8
2
7
3
5
4
(開 門 調 査 時 の湛 水 時 間 )-(現 行 操 作 時 の湛 水 時 間 )
図 6.14.4-39
湛水時間の差(ケース 3-1)
6.14.4-64
ニ 既設ポンプ運転時間の差
検討潮位毎の各内水域の既設排水機場ポンプの運転時間、及び現行操作時との運
転時間差は、図 6.14.4-40 に示すとおりであり、排水機場が設置されている全ての
大半の内水域で、数時間程度のポンプ運転時間の増加が生じる結果となった。
内水域別のポンプ運転時間差
(hr)
(開門ケース3の場合の最大ポンプ運転時間)-(現行管理規定操作時の場合の最大ポンプ運転時間)の最大値
96
72
48
24
9
0
5
0
1
2
3
4
5
6
7
8
5
9
2
1
0
0
2
4
1
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ブロッ ク番号
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
潮位①:大潮実績
潮位②:大潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(hr)
(hr)
-
-
-
-
-
-
27
34
24
33
7
9
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
27
24
18
27
0
9
-
-
-
-
-
-
19
21
11
16
2
5
20
22
18
21
2
3
8
10
8
10
2
2
10
10
9
10
0
1
8
8
8
8
0
0
11
11
11
11
0
0
0
0
0
0
0
0
18
20
18
20
2
2
22
22
21
22
0
1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
43
47
42
44
4
2
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
現行
①
図 6.14.4-40
潮位③:小潮実績
潮位④:小潮モデル潮位
影響量
影響量
開門時
現行 開門時
②-①
②-①
②
①
②
(hr)
(hr)
-
-
-
-
-
-
68
70
34
35
2
1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
24
32
26
24
8
0
-
-
-
-
-
-
22
24
18
18
2
0
30
29
19
24
0
5
17
17
9
10
0
1
14
14
10
10
0
0
8
8
8
8
0
0
21
21
11
11
0
0
0
0
0
0
0
0
26
24
22
21
0
0
23
23
22
22
0
0
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
43
45
42
43
2
1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
現行
①
既設ポンプ運転時間の差(ケース 3-1)
6.14.4-65
潮位⑤:小潮平均実績 最大運
影響量 転時間
開門時
②-① 差(hr)
②
(hr)
-
-
-
-
38
37
9
0
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
24
27
9
3
-
-
-
-
19
20
5
1
21
24
5
3
9
10
2
1
10
10
1
0
8
8
0
0
11
11
0
0
0
0
0
0
23
23
2
0
22
22
1
0
-
-
-
-
-
-
-
-
47
43
4
0
-
-
-
-
-
-
-
-
現行
①
イ 湛水状況の時間的変化の比較
a 内水位の変動状況比較
現行操作時及び開門調査時における内水位の変動状況の例として、湯田川内水域
(山田工区 1 ブロック)の内水曲線図を図 6.14.4-41 に示す。同図より、現行操作
時及び開門調査時の内水位の差(すなわち、内水位の影響量)が最も大きくなるの
は内水位のピーク前であり、最大影響量は、大潮時で約 0.5m、小潮時で約 0.4m に
及ぶ。
1ブロック(湯田川内水域(山田工区1ブロック))
モデル大潮時
現行操作時
3
開門時
水位 (TP.m)
2
影響量
最低田面高
1
最大影響量 0.5 m
0
‐1
‐2
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
1ブロック(湯田川内水域(山田工区1ブロック))
モデル小潮時
3
現行操作時
開門時
水位 (TP.m)
2
影響量
最低田面高
1
最大影響量 0.4 m
0
‐1
‐2
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
図 6.14.4-41
内水位の変動状況(ケース 3-1:湯田川内水域①ブロック)
また、図 6.14.4-42(1)~(2)は、ケース 3-1(モデル大潮時、モデル小潮時)の場
合において、各内水域での内水位の影響量が最大となる時刻の湛水状況を図化した
ものである。ケース 1 と比して影響は小さいものの、低平地部を中心に影響が発生
していることが確認できる。
6.14.4-66
管理規定操作
m
18
0.05~0.10
17
20
0.10~0.15
21
0.15~0.20
15
0.20~0.25
16
0.25~0.30
0.30~0.35
13
14
19
0.35~
12
10
9
11
6
1
8
2
7
3
5
4
ケース 3-1
m
0.05~0.10
18
17
20
0.10~0.15
21
0.15~0.20
15
0.20~0.25
16
0.25~0.30
0.30~0.35
13
14
12
19
10
11
0.35~
9
6
1
8
2
7
3
5
図 6.14.4-42(1)
4
最大影響量発生時の湛水状況(ケース 3-1、モデル大潮時)
6.14.4-67
管理規定操作
m
18
0.05~0.10
17
20
0.10~0.15
21
0.15~0.20
15
0.20~0.25
16
0.25~0.30
0.30~0.35
13
14
19
0.35~
12
10
9
11
6
1
8
2
7
3
5
4
ケース 3-1
m
18
0.05~0.10
17
20
0.10~0.15
21
0.15~0.20
15
0.20~0.25
16
0.25~0.30
0.30~0.35
13
14
19
0.35~
12
10
11
9
6
1
8
2
7
3
5
図 6.14.4-42(2)
4
最大影響量発生時の湛水状況(ケース 3-1、モデル小潮時)
6.14.4-68
b 湛水面積の変動状況比較
現行操作時及び開門調査時における各内水域の湛水面積の時間的な変化状況を
各々整理し、その合計値を図 6.14.4-43 にグラフ化した。
同図より、現行操作時及び開門調査時の湛水面積の差(すなわち、湛水面積の影
響量)が最も大きくなるのは内水位のピーク後であり、最大影響量は、大潮時で約
116ha、小潮時で 85ha に及ぶ。
全ブロック
モデル大潮時
現行操作時
1200
開門時
湛水面積 (ha)
1000
影響量
800
600
400
200
最大影響量 115.6 ha
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
全ブロック
モデル小潮時
1200
現行操作時
開門時
湛水面積 (ha)
1000
影響量
800
600
400
200
最大影響量 85.2 ha
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
時 間(hr)
図 6.14.4-43
湛水面積の変化状況(ケース 3-1:全ブロック合計)
6.14.4-69
160
170
c 湛水量の変動状況比較
現行操作時及び開門調査時における各内水域の湛水量(水路貯留量を含む)の時
間的な変化状況を各々整理し、その合計値を図 6.14.4-44 に図化した。
同図より、現行操作時及び開門調査時の湛水量の差(すなわち、湛水量の影響量)
が最も大きくなるのは内水位のピーク直後であり、最大影響量は、大潮時で約 649
千 m 3 、小潮時で約 536 千 m 3 に及ぶ。
全ブロック
モデル大潮時
現行操作時
9000
開門時
湛水量 (千m3 /s)
7500
影響量
6000
4500
3000
1500
最大影響量 649.3 千m 3/s
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
全ブロック
モデル小潮時
9000
現行操作時
開門時
湛水量 (千m3 /s)
7500
影響量
6000
4500
3000
1500
最大影響量 535.6 千m 3/s
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
時 間(hr)
図 6.14.4-44
湛水量の変化状況(ケース 3-1:全ブロック合計)
ロ 湛水深×時間
モデル大潮及び小潮時の現行操作時及び開門調査時における各内水域の毎正時の
湛水深を累加した「湛水深×時間」を各々整理し、その差を図 6.14.4-45 に図化し
た。
6.14.4-70
モデル大潮時
湛水深×時間の差 m・hr
0.00
18
0.00~1.00
17
20
1.00~2.00
21
15
2.00~3.00
16
3.00~4.00
4.00~5.00
14
12
5.00~
19
13
10
9
11
6
1
8
2
7
3
5
4
(開 門 調 査 時 の累 加 湛 水 深 )-(現 行 操 作 時 の累 加 湛 水 深 )
モデル小潮時
湛水深×時間の差 m・hr
0.00
18
0.00~1.00
17
20
1.00~2.00
21
15
2.00~3.00
16
3.00~4.00
4.00~5.00
14
12
5.00~
19
13
10
9
11
6
1
8
2
7
3
5
4
(開 門 調 査 時 の累 加 湛 水 深 )-(現 行 操 作 時 の累 加 湛 水 深 )
図 6.14.4-45
累加湛水深の差(ケース 3-1)
6.14.4-71
B 常時排水
ケース 3-1 は、常時の調整池の水位変動の上限は上限管理水位の TP(-)0.5m であ
り、これよりも排水樋門の敷高が低い排水ブロックでは塩水の浸入を防止するため、
ブロック内の排水位に変化が生じると予測される。予測結果は、表 6.14.4-25 に示
すとおりであり、周辺背後地 21 ブロック中 16 ブロックでの影響が予想される。
表 6.14.4-25
常時排水への影響予測結果(ケース 3-1)
開
門
方
法
ケ ー ス 名
称
開門方法ケース 3-1 の場合の調整池最高水位(平常時) TP.m
内水域諸元
排 水 樋 門 諸 元
連数
排水樋門
幅
高さ
最低田面
名 称
(連)
名
称
(m)
(m)
TP.m
1.湯田川(山田工
区 1 ブロック)
2.湯田川(山田工
区 2 ブロック)
3.千鳥川右岸
(+)0.3
4.有明川右岸
(+)0.2
(-)0.5
(-)0.7
5.有明川左岸
(+)0.0
6.釜ノ鼻
(-)0.8
7.仁反田川右岸
(+)0.0
8.仁反田川左岸
(+)0.1
9.小野島(天狗鼻)
10.小野島(梅﨑)
11.小野島(松崎・
葭原)
(+)0.1
(+)0.4
12.仲沖
(+)1.0
13 小豆崎
(+)0.4
14.長田
(+)0.1
15.白浜(1 ブロック)
(-)0.4
16.白浜(2 ブロック)
(-)0.1
17.小江新開
18.犬木
19.中央干拓地
20.小江干拓地 1
21.小江干拓地 2
(+)0.1
(+)0.5
(-)1.1
(+)1.3
(+)1.2
(+)0.2
山田樋門 4 号
2.00
山田樋門 3 号
2.00
山田樋門 2 号
2.00
山田樋門 1 号
2.00
城ノ前樋門
2.25
千鳥川左岸(宮ノ
2.00
下)
有明川右岸
2.00
有明川樋門
1.80
(河川樋門)
備後崎樋門
1.50
有明川左岸
1.55
釜ノ鼻東樋門
1.60
釜ノ鼻西樋門
1.60
本村樋門
1.50
万灯樋門
13.55
(河川樋門)
大開樋門
1.50
天狗鼻樋門
1.50
梅崎樋門
4.20
松崎樋門
2.20
葭原樋門
1.50
倉屋敷樋門
3.15
仲沖樋門
1.50
西里樋門
1.44
長田第 1 樋管
2.30
西長田樋管
2.50
小豆崎樋管
2.20
中山西川水門
11.95
東長田樋管
2.00
長田第 2 樋管
2.80
長田 1 号樋門
1.50
長田 2 号樋門
1.50
長田 3 号樋門
1.60
長田 4 号樋門
1.50
長田 5 号樋門
1.50
小江樋門
1.50
犬木樋門
1.50
樋門なし
-
小江 1 号排水樋管
1.00
小江 2 号排水樋管
1.00
合
計
1.80
1.80
1.80
1.80
2.25
2
2
3
2
2
(-)1.29
(-)1.32
(-)1.34
(-)1.34
(-)0.88
×
×
×
×
×
2.25
2
(-)0.89
×
2.00
1
(+)0.08
○
1.80
6
(-)1.19
-
1.50
1.20
2.20
2.20
1.50
2
2
5
5
3
(-)0.72
(-)0.28
(-)1.56
(-)1.51
(-)1.00
-
-
×
×
×
3.80
2
(-)1.71
-
1.50
1.50
2.60
2.50
1.70
2.70
1.50
1.90
2.30
2.65
2.40
4.10
1.50
3.10
1.50
1.50
1.50
1.50
1.50
2.00
1.80
-
1.80
1.80
2
4
3
2
4
2
1
1
1
1
1
2
1
1
2
2
2
2
2
2
2
-
1
1
(-)1.06
(-)1.47
(-)1.43
(-)0.65
(-)0.51
(-)0.10
(+)0.41
(+)0.32
(-)0.47
(-)0.33
(+)0.30
(-)0.33
(+)0.59
(-)0.99
(-)1.47
(-)1.51
(-)1.41
(-)1.38
(-)1.44
(-)0.65
(-)0.47
-
(-)0.80
(-)0.80
×
×
×
×
×
○
○
○
○
○
○
○
○
×
×
×
×
×
×
×
○
-
×
×
※)注釈内容については、前出の表 6.14.4-32 と同様。
6.14.4-72
敷高
TP.m
ケース 3-1
TP(-)0.5m
常時排水へ
判定
の影響予測
※1)
結果
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響なし ※2)
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響なし
影響なし
影響あり
影響あり
影響あり
影響あり
影響なし
影響なし ※3)
影響あり
影響あり
16 ブロック
C 旧二級河川の洪水時排水
前出のとおり、仁反田川の河川整備計画における河口部の計画高水位は TP(+)1.39m
である。これに対し、ケース 3-1 において 1/30 確率年 6 時間連続雨量相当の降雨が生
じた場合、調整池水位は TP(+)1.5m まで上昇する。
よって、開門調査時の河口水位が、仁反田川の河川計画上の河口制限水位
TP(+)1.39m を上回ることとなるが、周辺堤防高よりも 50cm 程度低い水面標高となる。
突発洪水時には、仁反田川の河川水位が計画高水位を 10cm 程度上回っているものの、
現況堤防高から 50cm 程度低いため、溢水等の影響は生じないものと予測される。
④
ケース 3-2
ケース 3-2 では、ケース 2 の第 1 段階と同様の影響が考えられる。
6.14.4-73
(3) 環境保全措置の検討
1) 環境保全措置の検討項目
背後地排水に係る環境保全措置は、前出までの 3 つの影響予測項目(①洪水時排水
への影響、②常時排水への影響、③旧二級河川の洪水時排水)を対象として、影響予
測結果に基づき、環境影響がないか、或いは小さいと判断される場合以外に行う。
各影響項目に関する影響予測結果より、開門方法ケース毎で、表 6.14.4-26 に示す
とおり、新干拓地及び調整池周辺の背後地(内水域)の農業排水に影響があるものと
考えられる。
そこで、同表内の「○」印を対象として環境保全措置を検討した。
表 6.14.4-26
開門方法ケース
影響予測項目
環境保全措置の検討項目
環境保全措置の検討の必要性(環境影響の有無)
ケース 1
ケース 2
ケース 2
ケース 2
第 1 段階
第 2 段階
第 3 段階
洪水時排水への影響
○
-
○
○
常時排水への影響
○
○
○
○
旧二級河川の洪水時
○
-
-
○
排水への影響
注)○:環境影響があり、環境保全措置の検討を行う項目
-:環境影響がなく、環境保全措置の検討を行わない項目
ケース 3-1 ケース 3-2
○
○
-
○
-
-
2) 開門調査の実施における環境保全措置
① ケース 1
A 洪水時排水
a 環境保全措置の目的及び基本方針
開門調査を実施した場合の背後地排水への影響要因としては、排水門の開門によ
る調整池水位の上昇に伴う自然排水能力の低下が挙げられる。よって、この排水不
良を解消するためには、機械排水(ポンプ施設による強制排水)による対策が基本
となる。
対策工の規模決定は、予測と同様に調整池流況解析結果に基づき、開門調査時の
湛水状況(湛水深、湛水面積、湛水継続時間)を現行操作時の湛水状況に戻すため
の対策規模を検討する。したがって、1/10 年確率 3 日連続雨量において、次の関係
を満足するようなポンプ容量を算定した。
(排水門の現操作規程時の背後地湛水状況:湛水深・湛水時間)≧
(開門調査時の背後地湛水状況:湛水深・湛水時間)
b 洪水時の増強ポンプ容量
検討潮位毎の数値シミュレーション結果に基づく、各内水域の増強ポンプ規模は、
表 6.14.4-27 のとおりとなった。
6.14.4-74
表 6.14.4-27
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
排水ブロックごとの増強ポンプ容量一覧表(ケース 1)
最低田面標高 既設ポンプ容量 増強ポンプ容量
3
3
TP.m
m /s
m /s
-0.5
0.0
9.5
-0.7
1.0
7.0
0.3
―
12.5
0.2
―
18.0
0.0
―
9.0
-0.8
19.0
5.0
0.0
―
14.0
0.1
1.7
6.0
0.1
26.0
9.0
0.4
7.5
8.0
0.2
27.5
6.5
1.0
7.0
5.0
0.4
9.6
8.0
0.1
1.0
0.5
-0.4
2.0
4.5
-0.1
8.0
13.5
0.1
―
5.0
0.5
―
10.0
-1.1
20.7
0.0
1.3
―
1.0
1.2
―
2.0
131.0
154.0
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
※)表中において、増強ポンプ容量は、後述の常時排水ポンプ容量を含めた合計容量であ
り、常時排水ポンプも洪水時に稼動するものとする。
B 常時排水
a 環境保全措置の目的及び基本方針
開門調査時に排水樋門を閉めることから内水域の排水路の水位が上昇する排水ブ
ロックについては、排水樋門閉鎖時の排水をポンプにより排除するものとして次の
ように規模を算定した。排水ブロック平常時の流量は、実績データが存在しないこ
とから、土地改良事業計画設計基準「排水」に示されるかんがい期・非かんがい期
の常時排水量を基本として算定した。
表 6.14.4-28
項
目
かんがい期
非かんがい期
かんがい期、非かんがい期の常時排水量
設計基準に示される目安値
採用値
0.1~0.4
背後地内水域
3
2
(m /s/km )
0.2(m 3 /s/km 2 )
0.05~0.1
新干拓地
(m 3 /s/km 2 )
0.05(m 3 /s/km 2 )
※)背後地内水域の営農は、その多くが水田であることからかんがい期
相当と設定。新干拓地は、畑作、施設園芸であることから非かんが
い期相当と設定。
6.14.4-75
b 常時排水のポンプ容量
上記方針に従い決定したケース 1 での常時排水対策工の対策規模(ポンプ規模)
を表 6.14.4-29 に整理する。
表 6.14.4-29
常時排水ポンプ容量一覧表(ケース 1)
内水域名称
流域面積
km
2
単位流出量
3
m /s/km
2
常時ポンプ容量
m 3 /s
1
湯田川(山田工区 1 ブロック)
4.07
0.2
0.9
2
湯田川(山田工区2ブロック)
3.48
0.2
0.7
3
千鳥川右岸
2.21
0.2
0.5
4
有明川右岸
4.74
0.2
1.0
5
有明川左岸
1.71
0.2
-
6
釜ノ鼻
6.14
0.2
1.3
7
仁反田川右岸
3.02
0.2
0.7
8
仁反田川左岸
1.53
0.2
0.4
9
小野島(天狗鼻)
6.0
0.2
1.2
10
小野島(梅崎)
3.18
0.2
0.7
11
小野島(松崎・葭原)
4.36
0.2
0.9
12
仲沖
1.51
0.2
0.4
13
小豆崎
4.84
0.2
1.0
14
長田
0.63
0.2
0.2
15
白浜(1 ブロック)
1.63
0.2
0.4
16
白浜(2 ブロック)
6.12
0.2
1.3
17
小江新開
0.90
0.2
0.2
18
犬木
1.63
0.2
0.4
19
中央干拓地
7.37
0.05
-
20
小江干拓地(1 ブロック)
0.5
0.05
0.1
21
小江干拓地(2 ブロック)
0.7
0.05
0.1
C 旧二級河川の洪水時排水
仁反田川河口付近には、国道や鉄道等が交差しており、堤防天端の嵩上げが困難
な状況にある。よって、機械排水(河川ポンプ)による強制排水により、河川流量
を速やかに調整池へ排除する。
河川ポンプ規模は、1/30 確率年 6 時間降雨の場合の仁反田川の河川流量が、同様
に 1/30 確率年で定められた河川整備計画の高水流量と概ね同等であることから、高
水流量の 110m 3 /s とした。
6.14.4-76
② ケース 2
A 洪水時排水
第 1 段階では、洪水時への影響はないと予測されるので、環境保全措置は必要な
い。第 2 段階、第 3 段階では、それぞれケース 3-1、ケース 1 と同様のポンプ増強
が必要になるので、ケース 2 の場合は、ケース 1 と同様のポンプの増強が必要であ
る。
B 常時排水
第 1 段階、第 2 段階、第 3 段階それぞれについて表 6.14.4-30 に示す常時排水ポ
ンプの増強が必要になるが、最終的には第 3 段階でケース 1 と同様のポンプの増強
が必要になる。
表 6.14.4-30
内水域名称
常時排水ポンプ容量一覧表(ケース 2)
常時ポンプ容量(m 3 /s)
流域面積 単位流出量
km 2
m 3 /s/km 2
1 湯田川(山田工区 1 ブロック)
4.07
0.2
0.9
0.9
0.9
0.9
2 湯田川(山田工区 2 ブロック)
3.48
0.2
0.7
0.7
0.7
0.7
3 千鳥川右岸
2.21
0.2
-
0.5
0.5
0.5
4 有明川右岸
4.74
0.2
-
1.0
1.0
1.0
5 有明川左岸
1.71
0.2
-
-
-
-
6 釜ノ鼻
6.14
0.2
1.3
1.3
1.3
1.3
7 仁反田川右岸
3.02
0.2
0.7
0.7
0.7
0.7
8 仁反田川左岸
1.53
0.2
0.4
0.4
0.4
0.4
9 小野島(天狗鼻)
6.0
0.2
1.2
1.2
1.2
1.2
10 小野島(梅崎)
3.18
0.2
0.7
0.7
0.7
0.7
11 小野島(松崎・葭原)
4.36
0.2
-
0.9
0.9
0.9
12 仲沖
1.51
0.2
-
-
0.4
0.4
13 小豆崎
4.84
0.2
-
-
1.0
1.0
14 長田
0.63
0.2
-
0.2
0.2
0.2
15 白浜(1 ブロック)
1.63
0.2
0.4
0.4
0.4
0.4
16 白浜(2 ブロック)
6.12
0.2
1.3
1.3
1.3
1.3
17 小江新開
0.90
0.2
-
0.2
0.2
0.2
18 犬木
1.63
0.2
-
-
0.4
0.4
19 中央干拓地
7.37
0.05
-
-
-
-
20 小江干拓地(1 ブロック)
0.5
0.05
-
0.1
0.1
0.1
21 小江干拓地(2 ブロック)
0.7
0.05
-
0.1
0.1
0.1
6.14.4-77
第 1 段階 第 2 段階 第 3 段階
結果
C 旧二級河川の洪水時排水
第 1 段階、第 2 段階では、旧二級河川への影響はないと予測されるので、環境保
全措置は必要ない。ただし、第 3 段階では、ケース 1 と同様の河川ポンプの増強が
必要になるので、ケース 2 の場合は、ケース 1 と同様のポンプの増強が必要である。
③ ケース 3-1
A 洪水時排水
検討潮位毎の数値シミュレーション結果に基づく、各内水域の増強ポンプ規模は、
表 6.14.4-31 のとおりとなった。
表 6.14.4-31
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
排水対策工の排水量一覧表(ケース 3-1)
内水域名称
湯田川内水域(山田工区1ブロック)
湯田川内水域(山田工区2ブロック)
千鳥川右岸内水域
有明川右岸内水域
有明川左岸内水域
釜ノ鼻内水域
仁反田川右岸内水域
仁反田川左岸内水域
小野島内水域(天狗鼻ブロック)
小野島内水域(梅崎ブロック)
小野島内水域(松崎・葭原ブロック)
仲沖内水域
小豆崎内水域
長田内水域
白浜内水域(1ブロック)
白浜内水域(2ブロック)
小江新開内水域
犬木内水域
中央干拓地
小江干拓地(1ブロック)
小江干拓地(2ブロック)
最低田面標高 既設ポンプ容量 増強ポンプ容量
3
3
TP.m
m /s
m /s
-0.5
0.0
9.5
-0.7
1.0
3.0
0.3
―
9.5
0.2
―
2.0
0.0
―
9.0
-0.8
19.0
2.0
0.0
―
8.5
0.1
1.7
4.5
0.1
26.0
1.5
0.4
7.5
1.5
0.2
27.5
2.0
1.0
7.0
1.0
0.4
9.6
4.0
0.1
1.0
0.5
-0.4
2.0
0.5
-0.1
8.0
4.0
0.1
―
4.0
0.5
―
0.0
-1.1
20.7
0.0
1.3
―
0.0
1.2
―
0.0
131.0
67.0
※)表中において、増強ポンプ容量は、後述の常時排水ポンプ容量を含めた合計容量(小
江干拓地 1 ブロック及び 2 ブロックを除く)であり、常時排水ポンプも洪水時に稼動する
ものとする。
6.14.4-78
B 常時排水
上記方針に従い決定したケース 3-1 での常時排水対策工の対策規模(ポンプ規模)
を表 6.14.4-32 に整理する。
表 6.14.4-32
常時排水ポンプ容量一覧表(ケース 3-1)
排水ブロック
流域面積
km
2
単位流出量
3
m /s/km
2
常時ポンプ容量
m 3 /s
1 湯田川(山田工区 1 ブロック)
4.07
0.2
0.9
2 湯田川(山田工区 2 ブロック)
3.48
0.2
0.7
3 千鳥川右岸
2.21
0.2
0.5
4 有明川右岸
4.74
0.2
1.0
5 有明川左岸
1.71
0.2
-
6 釜ノ鼻
6.14
0.2
1.3
7 仁反田川右岸
3.02
0.2
0.7
8 仁反田川左岸
1.53
0.2
0.4
9 小野島(天狗鼻)
6.0
0.2
1.2
10 小野島(梅崎)
3.18
0.2
0.7
11 小野島(松崎・葭原)
4.36
0.2
0.9
12 仲沖
1.51
0.2
-
13 小豆崎
4.84
0.2
-
14 長田
0.63
0.2
0.2
15 白浜(1 ブロック)
1.63
0.2
0.4
16 白浜(2 ブロック)
6.12
0.2
1.3
17 小江新開
0.90
0.2
0.2
18 犬木
1.63
0.2
-
19 中央干拓地
7.37
0.05
-
20 小江干拓地(1 ブロック)
0.5
0.05
0.1
21 小江干拓地(2 ブロック)
0.7
0.05
0.1
C 旧二級河川の洪水時排水
ケース 3-1 では、旧二級河川への影響はないと予測されるので、環境保全措置は
必要ない。
6.14.4-79
④ ケース 3-2
A 洪水時排水
ケース 3-2 は、ケース 2 の第 1 段階と同様であり、洪水時への影響はないと予測
されるので、環境保全措置は必要ない。
B 常時排水
前出の基本方針に従い決定したケース 3-2 での常時排水対策工の対策規模(ポン
プ規模)を表 5.14.4-33 に整理する。
表 6.14.4-33
常時排水ポンプ容量一覧表(ケース 3-2)
内水域名称
流域面積
km
2
単位流出量
3
m /s/km
2
常時ポンプ容量
m 3 /s
1
湯田川(山田工区 1 ブロック)
4.07
0.2
0.9
2
湯田川(山田工区2ブロック)
3.48
0.2
0.7
3
千鳥川右岸
2.21
0.2
-
4
有明川右岸
4.74
0.2
-
5
有明川左岸
1.71
0.2
-
6
釜ノ鼻
6.14
0.2
1.3
7
仁反田川右岸
3.02
0.2
0.7
8
仁反田川左岸
1.53
0.2
0.4
9
小野島(天狗鼻)
6.0
0.2
1.2
10
小野島(梅崎)
3.18
0.2
0.7
11
小野島(松崎・葭原)
4.36
0.2
-
12
仲沖
1.51
0.2
-
13
小豆崎
4.84
0.2
-
14
長田
0.63
0.2
-
15
白浜(1 ブロック)
1.63
0.2
0.4
16
白浜(2 ブロック)
6.12
0.2
1.3
17
小江新開
0.90
0.2
-
18
犬木
1.63
0.2
-
19
中央干拓地
7.37
0.05
-
20
小江干拓地(1 ブロック)
0.5
0.05
-
21
小江干拓地(2 ブロック)
0.7
0.05
-
C 旧二級河川の洪水時排水
ケース 3-2 は、ケース 2 の第 1 段階と同様であり、旧二級河川への影響はないと
予測されるので、環境保全措置は必要ない。
6.14.4-80
⑤ 保全対策施設の施設計画
A 構造タイプ区分
洪水時排水対策施設については、吐出形式によるタイプ分けとして、図 6.14.4-46
及び表 6.14.4-34 によるタイプ区分を行った。タイプ別の概略図を図 6.14.4-49 に
示す。
洪水時排水対策規模の決定
始
調整池流況解析結果に基づき、
各内水域の洪水時排水対策規
模(計画排水量)を決定
1.計画排水量の決定
2.概略設計計画
3.既設樋門樋管の構造調査・確認
ポンプの機種、台数、口径、機
場位置、形式、基礎工等を比較
検討
対策位置付近に
既設排水樋門樋管
がある
ある
ない
4.既設樋門樋管の能力検討
ある
対象樋管に
計画流量を通水できる余剰
能力を有しているか
ない
ある
常時排水対策・
洪水時排水対策
タイプ
タイプ 1
タイプ 2
ない
タイプ1
条
タイプ2
図 6.14.4-46
タイプ区分までの流れ
表 6.14.4-34
排水機場のタイプ区分
件
既設樋管の利用が可能な
場合
既設樋管の利用が不可能
な場合
タイプ区分の方針
で、かつ小口径のポンプ
タイプ3
既設機場の例
既設排水樋門樋管の継足し
を行い、自然排水及び強制排
天狗鼻機場
水の兼用樋管として利用
既設排水樋門樋管を移設(自
然排水及び強制排水の兼用
葭原機場
樋管を新設)
既設樋管の利用が不可能
タイプ 3
ポンプ口径が
φ700mm以上
必要である
救急排水ポンプ設備の新設
φ700mm 以下での対応が可 (堤防乗り越しタイプ)
能な場合
6.14.4-81
仲沖排水機場
田井原第 1 機場
中山雨水機場
機場建屋
吐出水槽
川表ゲート
ポンプ設備
除 塵 設 備
堤
防
樋
管
堤
防
【陸上ポンプ形式(タイプ 1、2)】
ポンプ設備
除 塵 設 備
【乗越し形式(タイプ 3)】
図 6.14.4-47
タイプ別の概略図
B 保全対策施設
「土地改良事業計画設計基準及び運用・解説、設計、ポンプ場、H18.3」に基づく、
開門方法ケース毎の排水対策施設(常時、洪水時)の施設計画を行い、前出の基本
方針に従って構造タイプ区分を行った。以下に、検討結果を示す。
6.14.4-82
6.14.4-83
千鳥川左岸樋門 【利用】
【新設】
釜ノ鼻西樋門 【利用】
【新設】
4.7 無し
1.7 無し
6.1 釜ノ鼻排水機場
3.0 無し
4 有明川右岸
5 有明川左岸
6 釜ノ鼻
7 仁反田川右岸
1.6
3
【新設】
【新設】
中央排水機場樋管
仲沖排水機場
1.5
田井原第1排水機
4.8 小豆崎排水機場
0.6 無し
6.1 長田2号排水機場 【新設】
小江背後地排水樋門 【利用】
4.4 松崎排水機場
1.6 長田2号排水機場 【新設】
小江背後地排水樋門 【利用】
3.2 梅崎排水機場
0.9 無し
1.6 無し
7.4 中央排水機場
0.5 無し
0.7 無し
10 小野島(梅崎)
11 小野島(松崎・葭原)
12 仲沖
13 小豆崎
14 長田
15 白浜(1 ブロック)
16 白浜(2 ブロック)
17 小江新開
18 犬木
19 中央干拓地
20 小江干拓地(1 ブロック)
21 小江干拓地(2 ブロック)
小江2号排水樋管 【利用】
小江1号排水樋管 【利用】
長田第2樋管 【利用】
長田第1樋管 【利用】
梅崎樋門 【利用】
1
1
3
-
2.9
2.3
1.5
-
4.6
4
6.0 天狗鼻排水機場
9 小野島(天狗鼻)
天狗鼻樋門 【利用】
1.5
1.5
-
2.7
-
2
2.25
2
2
B
8 仁反田川左岸
大開樋門 【利用】
千鳥川右岸樋門 【利用】
2.2 無し
3 千鳥川右岸
下名排水機場
森山排水機場
3.5 山田2号排水機場 山田1号樋門 【利用】
既設樋門名称
2 湯田川(山田工区2 ブロック)
既設機場名称
4.1 山田1号排水機場 山田3号樋門 【利用】
流 域
面 積
(km2)
1 湯田川(山田工区1 ブロック)
内 水 域 名
既設防災施設
表 6.14.4-35
1.8
1.8
2.1
2.1
1.5
-
3.1
2.3
1.5
-
3.3
2.4
1.5
-
2.25
-
2.25
2.25
1.8
1.8
H
樋管規模
1
1
2
2
2
-
1
1
1
-
3
2
2
-
3
-
2
2
2
2
連数
2.0
1.0
0.0
10.0
5.0
13.5
4.5
0.5
8.0
5.0
6.5
8.0
9.0
6.0
14.0
5.0
9.0
18.0
12.5
7.0
9.5
計画
排水量
(m3/s)
0.1
0.1
0.4
0.2
1.3
0.4
0.2
1.0
0.4
0.9
0.7
1.2
0.4
0.7
1.3
0.0
1.0
0.5
0.7
0.9
吐出量
(m3/s/台)
-
形式
渦巻形
渦巻形
渦巻形
渦巻形
渦巻形
-
渦巻形
渦巻形
400 乗越し型
400 乗越し型
500
400
800 コラム式
500
400
700 コラム式
500
700 コラム式
600 コラム式
800 コラム式
500
600 コラム式
800 コラム式
-
700 コラム式
500
600 コラム式
700 コラム式
ポンプ
口径
(φ mm)
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
-
1
1
1
1
台数
0.95
0.90
3.20
2.40
4.07
2.05
0.30
2.34
2.30
1.87
2.44
2.60
1.87
4.44
1.85
3.00
5.67
4.00
2.10
2.87
吐出量
(m3/s/台)
形式
700 乗越し型
700 乗越し型
-
1,200 横軸斜流
1,000 横軸斜流
1,500 横軸斜流
1,000 横軸斜流
400 乗越し型
1,000 横軸斜流
1,000 横軸斜流
900 横軸斜流
1,000 横軸斜流
1,200 横軸斜流
900 横軸斜流
1,500 横軸斜流
900 横軸斜流
1,200 横軸斜流
1,650 横軸斜流
1,500 横軸斜流
1,000 横軸斜流
1,200 横軸斜流
ポンプ
口径
(φ mm)
洪水時排水用ポンプ
2
1
-
3
2
3
2
1
3
2
3
3
3
3
3
2
3
3
3
3
3
台数
開門方法 ケース1
有
有
-
有
有
有
無
有
有
有
無
有
有
有
無
有
無
無
有
有
有
既設樋
管
有無
施設構造一覧表(ケース 1、2)
常時排水用ポンプ
背後地排水環境保全措置
1.11
0.56
-
0.79
0.40
2.81
-
-
1.51
2.22
-
0.53
0.94
1.33
-
0.27
-
-
1.23
0.97
1.32
流速
(m/s)
-
-
-
1連
1連
2連
-
-
1連
1連
-
1連
1連
2連
-
1連
-
-
2連
2連
2連
樋管
連数
-
-
-
○
○
×
-
-
○
×
-
○
○
○
-
○
-
-
○
○
○
2.0m/s
以上
既設樋管の利用可否
排水タイプの選定条件
700以下
700以下
-
-
-
700以上
700以上
700以下
-
700以上
700以上
-
-
-
700以上
-
700以上
700以上
-
-
-
ポンプ
口径
タイプ3
タイプ3
-
タイプ1
タイプ1
タイプ2
タイプ2
タイプ3
タイプ1
タイプ2
タイプ2
タイプ1
タイプ1
タイプ1
タイプ2
タイプ1
タイプ2
タイプ1
タイプ1
タイプ1
タイプ1
排水
タイプ
6.14.4-84
4.7 無し
1.7 無し
6.1 釜ノ鼻排水機場
3.0 無し
4 有明川右岸
5 有明川左岸
6 釜ノ鼻
7 仁反田川右岸
梅崎樋門 【利用】
【新設】
【新設】
【新設】
【新設】
小江背後地排水樋門 【利用】
小江背後地排水樋門 【利用】
小江1号排水樋管 【利用】
小江2号排水樋管 【利用】
6.0 天狗鼻排水機場
3.2 梅崎排水機場
4.4 松崎排水機場
仲沖排水機場
1.5
田井原第1排水機
4.8 小豆崎排水機場
0.6 無し
1.6 長田2号排水機場
6.1 長田2号排水機場
0.9 無し
1.6 無し
7.4 中央排水機場
0.5 無し
0.7 無し
9 小野島(天狗鼻)
10 小野島(梅崎)
11 小野島(松崎・葭原)
12 仲沖
13 小豆崎
14 長田
15 白浜(1 ブロック)
16 白浜(2 ブロック)
17 小江新開
18 犬木
19 中央干拓地
20 小江干拓地(1 ブロック)
21 小江干拓地(2 ブロック)
中央排水機場樋管
長田第2樋管 【利用】
長田第1樋管 【利用】
天狗鼻樋門 【利用】
1.5
大開樋門 【利用】
【新設】
釜ノ鼻西樋門 【利用】
【新設】
千鳥川左岸樋門 【利用】
8 仁反田川左岸
下名排水機場
森山排水機場
2.2 無し
3 千鳥川右岸
千鳥川右岸樋門 【利用】
山田1号樋門 【利用】
3.5 山田2号排水機場
2 湯田川(山田工区2 ブロック)
既設樋門名称
山田3号樋門 【利用】
既設機場名称
4.1 山田1号排水機場
流 域
面 積
(km2)
1 湯田川(山田工区1 ブロック)
内 水 域 名
既設防災施設
表 6.14.4-36
1
1
3
3
1.6
-
2.9
2.3
1.5
-
4.6
4
1.5
-
2.7
-
2
2.25
2
2
B
1.8
1.8
2.1
2.1
1.5
-
3.1
2.3
1.5
-
3.3
2.4
1.5
-
2.25
-
2.25
2.25
1.8
1.8
H
1
1
2
2
2
-
1
1
1
-
3
2
2
-
3
-
2
2
2
2
連数
樋管規模
0.0
0.0
0.0
0.0
4.0
4.0
0.5
0.5
4.0
1.0
2.0
1.5
1.5
4.5
8.5
2.0
9.0
2.0
9.5
3.0
9.5
計画
排水量
(m3/s)
0.1
0.1
0.0
0.0
0.2
1.3
0.4
0.2
0.0
0.0
0.9
0.7
1.2
0.4
0.7
1.3
0.0
1.0
0.5
0.7
0.9
吐出量
(m3/s/台)
-
-
-
-
-
形式
渦巻形
渦巻形
渦巻形
渦巻形
-
-
渦巻形
400 乗越し型
400 乗越し型
400
700 コラム式
500
400
-
-
700 コラム式
600 コラム式
600 コラム式
500
600 コラム式
600 コラム式
-
700 コラム式
500
600 コラム式
700 コラム式
ポンプ口
径
(φ mm)
1
1
-
-
1
1
1
1
-
-
1
1
2
1
1
2
-
1
1
1
1
台数
0.00
0.00
0.00
0.00
1.90
1.35
0.10
0.30
2.00
0.50
1.10
0.40
0.30
2.05
2.60
0.70
3.00
1.00
3.00
1.15
2.87
吐出量
(m3/s/台)
形式
-
-
-
-
-
-
-
-
1,000 横軸斜流
800 横軸斜流
400 乗越し型
400 乗越し型
1,000 横軸斜流
500 乗越し型
700 乗越し型
500 乗越し型
400 乗越し型
1,000 横軸斜流
1,200 横軸斜流
600 乗越し型
1,200 横軸斜流
700 乗越し型
1,200 横軸斜流
800 横軸斜流
1,200 横軸斜流
ポンプ口
径
(φ mm)
洪水時排水用ポンプ
-
-
-
-
2
2
1
1
2
2
1
2
1
2
3
1
3
1
3
2
3
台数
開門方法 ケース3-1
施設構造一覧表(ケース 3-1)
常時排水用ポンプ
背後地排水環境保全措置
有
有
-
-
有
有
無
有
有
有
無
有
有
有
無
有
無
無
有
有
有
既設樋
管
有無
-
-
-
-
0.32
0.83
-
-
0.76
-
-
0.03
-
1.00
-
-
-
-
0.94
0.42
1.32
流速
(m/s)
-
-
-
-
○
○
-
-
○
-
-
○
-
○
-
-
-
-
○
○
○
2.0m/s
以上
既設樋管の
利用可否
-
-
-
ポンプ
口径
700以下
700以下
-
-
-
-
700以下
700以下
-
700以下
700以下
700以下
700以下
-
700以上
700以下
700以上
700以下
排水タイプの選定条件
タイプ3
タイプ3
-
-
タイプ1
タイプ1
タイプ3
タイプ3
タイプ1
タイプ3
タイプ3
タイプ3
タイプ3
タイプ1
タイプ2
タイプ3
タイプ2
タイプ3
タイプ1
タイプ1
タイプ1
排水
タイプ
6.14.4-85
千鳥川右岸樋門 【利用】
千鳥川左岸樋門 【利用】
【新設】
2.2 無し
4.7 無し
1.7 無し
6.1 釜ノ鼻排水機場
3 千鳥川右岸
4 有明川右岸
5 有明川左岸
6 釜ノ鼻
7 仁反田川右岸
大開樋門 【利用】
天狗鼻樋門 【利用】
梅崎樋門 【利用】
【新設】
【新設】
長田第1樋管 【利用】
長田第2樋管 【利用】
【新設】
小江背後地排水樋門 【利用】
小江背後地排水樋門 【利用】
中央排水機場樋管
小江1号排水樋管 【利用】
下名排水機場
1.5
森山排水機場
6.0 天狗鼻排水機場
3.2 梅崎排水機場
4.4 松崎排水機場
仲沖排水機場
1.5
田井原第1排水機
4.8 小豆崎排水機場
0.6 無し
1.6 長田2号排水機場
6.1 長田2号排水機場
0.9 無し
1.6 無し
7.4 中央排水機場
0.5 無し
0.7 無し
8 仁反田川左岸
9 小野島(天狗鼻)
10 小野島(梅崎)
11 小野島(松崎・葭原)
12 仲沖
13 小豆崎
14 長田
15 白浜(1 ブロック)
16 白浜(2 ブロック)
17 小江新開
18 犬木
19 中央干拓地
20 小江干拓地(1 ブロック)
21 小江干拓地(2 ブロック)
小江2号排水樋管 【利用】
【新設】
【新設】
3.0 無し
釜ノ鼻西樋門 【利用】
山田1号樋門 【利用】
3.5 山田2号排水機場
2 湯田川(山田工区2 ブロック)
既設樋門名称
山田3号樋門 【利用】
既設機場名称
4.1 山田1号排水機場
流 域
面 積
(km2)
1
1
3
3
1.6
-
2.9
2.3
1.5
-
4.6
4
1.5
-
2.7
-
2
2.25
2
2
B
1.8
1.8
2.1
2.1
1.5
-
3.1
2.3
1.5
-
3.3
2.4
1.5
-
2.25
-
2.25
2.25
1.8
1.8
H
1
1
2
2
2
-
1
1
1
-
3
2
2
-
3
-
2
2
2
2
連数
樋管規模
-
-
-
-
-
4.0
0.5
-
-
-
-
1.5
1.5
4.5
8.5
2.0
-
-
-
3.5
8.5
計画
排水量
(m3/s)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1.3
0.4
0.7
1.2
0.4
0.7
1.3
0.7
0.9
吐出量
(m3/s/台)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
形式
-
-
-
-
-
600 コラム式
300 渦巻形
-
-
-
-
400 渦巻形
600 コラム式
300 渦巻形
400 渦巻形
600 コラム式
-
-
-
400 渦巻形
500 渦巻形
ポンプ口
径
(φ mm)
-
-
-
-
-
2
2
-
-
-
-
2
2
2
2
2
-
-
-
2
2
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
吐出量
台数
(m3/s/台)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
ポンプ口
径
(φ mm)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
形式
洪水時排水用ポンプ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
有
無
-
-
-
-
有
有
有
無
有
-
-
-
有
有
-
-
-
-
-
0.54
-
-
-
-
-
0.05
-
0.18
-
0.21
-
-
-
0.19
0.25
流速
(m/s)
-
-
-
-
-
○
-
-
-
-
-
○
-
○
-
○
-
-
-
○
○
2.0m/s
以上
既設樋管の
利用可否
ポンプ
口径
排水
タイプ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
700以下 タイプ3
700以下 タイプ3
-
-
-
-
700以下 タイプ3
700以下 タイプ3
700以下 タイプ3
700以下 タイプ3
700以下 タイプ3
-
-
-
700以下 タイプ3
700以下 タイプ3
排水タイプの選定条件
既設樋
台数
管
有無
開門方法 ケース3-2
施設構造一覧表(ケース 3-2)
常時排水用ポンプ
背後地排水環境保全措置
1 湯田川(山田工区1 ブロック)
内 水 域 名
既設防災施設
表 6.14.4-37
図 6.14.4-48
タイプ 1 一般図
図 6.14.4-49
タイプ 2 一般図
6.14.4-86
図 6.14.4-50
タイプ 3 一般図
3) 環境保全措置の検討結果
開門調査の実施による常時排水及び洪水時排水への影響に対する環境保全措置の検
討結果を以下に示す。
表 6.14.4-38
開門方法ケース
影響予測項目
常時排水への影
響
洪水時排水への
影響
環境保全措置の実施内容
環境保全措置の実施内容
ケース 2
ケース 2
ケース 2
第 1 段階
第 2 段階
第 3 段階
排水機場
排水機場
排水機場
の設置
の設置
ケース 1
排水機場
の設置
旧二級河川の洪
排水機場
水時排水への影
(河川ポン
響
プ)の設置
-
ケース 3-1
ケース 3-2
排水機場
排水機場の
排水機場の
の設置
の設置
設置
設置
排水機場
排水機場
排水機場の
の設置
の設置
設置
-
排水機場
-
-
(河川ポン
プ)の設置
6.14.4-87
-
-
A 洪水時排水への影響に対する保全措置
洪水時排水への影響に対する環境保全措置の検討結果を以下に示す。
表 6.14.4-39
開門調査の実施における環境保全措置及びその検証の結果
項
目
環境保全措置の対象となる開
門方法ケース
環境影響
環境保全措置の目的及び基本
方針
実施主体
実施方法
環境保全措 置
の具体的な 施
策
実施期間
そ
の
他
実施範囲
実施条件
環境保全措置を講じた後の環
境の状況の変化
環境保全措置の効果
環境保全措置の効果の不確実
性の程度
環境保全措置の実施に伴い生
ずるおそれがある環境への影
響
環境保全措置の実施の課題
検証の結果
洪水時排水への影響
ケース 1
ケース 2(第 2~3 段階)
ケース 3-1
ケース 1~ケース 3-1 による開門調査を実施した場合、調整池
の水位上昇により洪水時には浸水・湛水が増加する。
排 水 対策 を 講 じ て、 背 後 地 周辺 の 排 水 機能 を 維 持 する と と も
に、排水不良による周辺環境への負荷を低減する。
九州農政局
各内水域で決定した洪水量から、常時排水量を差引いた値から
洪水用ポンプの規模及び台数を決定する。排水機場のタイプ選
定は、既設樋管の構造調査・確認を行い能力の検討を行い決定
する。既設樋管が利用可能な場合は取りつけ樋管を計画する。
また、排水量に応じた口径選定から堤防乗越しの可能性につい
て検討する。不可の場合は、新設吐出樋管を設置する。
ケース 1:開門調査前
ケース 2(第 2 段階):開門調査前~第 1 段階
ケース 3-1:開門調査前
影響予測結果に基づき、内水区域を保全対象とする。
-
各内水域の末端に排水機場を設置することで、地区内の湛水を
防止できる。
調整池水位の上昇に伴う、自然排水能力の不足分に対して機械
排水を行うことで地区内の湛水を防止して、周辺環境への負荷
低減を図ることができる。
特になし
特になし
特になし
実施する。
排水機の設置により、各内水域の湛水を防止できる。これらの
ことから、実行可能な範囲で洪水時排水への影響ができる限り
低減されていると考えられる。
6.14.4-88
B 常時排水への影響に対する保全措置
常時排水への影響に対する環境保全措置の検討結果を以下に示す。
表 6.14.4-40
開門調査の実施における環境保全措置及びその検証の結果
項
目
環境保全措置の対象となる開
門方法ケース
環境影響
環境保全措置の目的及び基本
方針
実施主体
実施方法
環境保全措 置
の具体的な 施
策
実施期間
そ
の
他
実施範囲
実施条件
環境保全措置を講じた後の環
境の状況の変化
環境保全措置の効果
環境保全措置の効果の不確実
性の程度
環境保全措置の実施に伴い生
ずるおそれがある環境への影
響
環境保全措置の実施の課題
検証の結果
常時排水への影響
ケース 1
ケース 2(第 1~3 段階)
ケース 3-1
ケース 3-2
ケース 1~ケース 3-2 のいずれの場合も、水位の上昇、塩水の
浸入防止のため排水樋門を閉める必要があることから、背後地
の自然排水が行えない時間が発生する。これに伴い背後地の内
水位が上昇し常時排水に影響する。
排水対策を講じて、背後地の排水機能を維持するとともに、排
水不良による周辺環境への負荷を低減する。
九州農政局
各内水域における常時排水対策工の規模は、想定される常時流
量を速やかに排除できる規模とし、同流量相当をポンプ施設の
計画排水量とする。常時排水ポンプは洪水時にも稼動するもの
として計画するため、吐出方式は、洪水時ポンプのタイプ選定
より決定する。ポンプ形式は、水中ポンプを基本として口径及
び台数を決定する
ケース 1:開門調査前
ケース 2(第 1 段階):開門調査前
ケース 3-1:開門調査前
ケース 3-2:開門調査前
影響予測結果に基づき、内水区域を保全対象とする。
-
各内水域の末端に排水機場を設置することで、地区内の湛水を
防止できる。
調整池水位の上昇に伴う、自然排水能力の不足分に対して機械
排水を行うことで地区内の湛水を防止して、周辺環境への負荷
低減を図ることができる。
特になし
特になし
特になし
実施する。
排水機の設置により、各内水域の湛水を防止できる。これらの
ことから、実行可能な範囲で常時排水への影響ができる限り低
減されていると考えられる。
6.14.4-89
C 旧二級河川の洪水時排水への影響に対する保全措置
旧二級河川の洪水時排水への影響に対する環境保全措置の検討結果を以下に示す。
表 6.14.4-41
開門調査の実施における環境保全措置及びその検証の結果
項
目
環境保全措置の対象となる開
門方法ケース
環境影響
環境保全措置の目的及び基本
方針
実施主体
実施方法
環境保全措 置
実施期間
の具体的な 施 そ
策
の
実施範囲
他
実施条件
環境保全措置を講じた後の環
境の状況の変化
環境保全措置の効果
環境保全措置の効果の不確実
性の程度
環境保全措置の実施に伴い生
ずるおそれがある環境への影
響
環境保全措置の実施の課題
検証の結果
旧二級河川の洪水時排水への影響
ケース 1
ケース 2(第 3 段階)
ケース 1 及びケース 2(第 3 段階)による開門調査を実施した
場合、洪水時の調整池水位上昇により、仁反田川河口部が氾濫
し、溢水等が生じる。
排水対策を講じて、河川流量を速やかに調整池に排除し、溢水
等による周辺背後地の浸水・湛水被害を防止する。
九州農政局
仁反田川の計画高水流量相当の規模の河川ポンプを設置する。
ケース 1:開門調査前
ケース 2(第 3 段階):開門調査前~第 2 段階
仁反田川
-
仁反田川河口部に排水機場を設置することで、洪水時の河川氾
濫や堤防溢水を防止できる。
調整池水位の上昇に伴う、河川水の排水不良に対して、機械排
水を行うことで河川の氾濫や堤防溢水等を防止して、周辺背後
地の環境への負荷低減を図れる。
特になし
特になし
特になし
実施する。
排水機の設置により、仁反田川の氾濫や堤防溢水を防止でき
る。これらのことから、実行可能な範囲で旧二級河川の洪水時
排水への影響、並びに周辺背後地の浸水・湛水被害ができる限
り低減されていると考えられる。
6.14.4-90
6.14.4-91
図 5.14.4-51
背後地排水環境保全措置位置図(ケース 1 及びケース 2)
6.14.4-92
図 5.14.4-52
背後地排水環境保全措置位置図(ケース 3-1)
6.14.4-93
図 5.14.4-53
背後地排水環境保全措置位置図(ケース 3-2)
(4) 評価の結果
1) 評価手法
調査及び予測結果から、開門調査による農地・農業用施設の浸水・湛水被害の範囲
とその程度を開門調査の実施前後で比較することにより評価した。
また、浸水・湛水による農業生産への影響がある場合、実行可能な範囲内でできる
限り回避又は低減されているかについて評価した。
2) 評価結果
① 開門調査の実施前後の比較
開門調査の実施前後の比較を表 6.14.4-42 に示す。
洪水時排水の影響については、ケース 2 の第 1 段階及びケース 3-2 を除き、調整池
水位の上昇により、既設の排水機能力では開門調査前よりも浸水・湛水が増加すると
考えられる。
常時排水への影響については、各ケースとも塩水浸入を防止するため、排水樋門を
閉めることから、内水位が上昇すると考えられる。
旧二級河川の洪水時排水への影響については、ケース 1 及びケース 2 の第 3 段階で
は、調整池水位の上昇により、洪水時に仁反田川河口部が氾濫し、溢水による周辺背
後地の浸水・湛水被害が生じる可能性があると考えられる。
6.14.4-94
表 6.14.4-42
評価項目
開門調査実施前
開門調査の実施前後の比較
開門調査実施後
① 洪 水 時 北部・南部排水門 【ケース 1】調整池水位の上昇により、既設の排水
排 水 へ の 操作による調整池 機能力では、開門調査前よりも浸水・湛水が増加す
水位に基づいて、 る。
影響
背後地内水域の排 【ケース 2(第 1 段階)】開門調査実施前と同様。
水門や排水機場を 【ケース 2(第 2 段階)】開門方法ケース 3-1 と同
操作している。
様。
【ケース 2(第 3 段階)】開門方法ケース 1 と同様。
【ケース 3-1】調整池水位の上昇により、既設の排
水機能力では、開門調査前よりも浸水・湛水が増加
する。
【ケース 3-2】開門方法ケース 2 の第 1 段階と同じ。
② 常 時 排 調 整 池 水 位 【ケース 1】調整池水位の上昇により、排水樋門を
水 へ の 影 (-)1.2 ~ (-)0.8m 閉め、自然排水が行えない時間が生じるため、内水
程度で推移してお 位が上昇する。
響
り、基本的に各背 【ケース 2(第 1 段階)】塩水浸入を防止するため、
後地の最低田面標 排水樋門を閉めることから、内水位が上昇する。
高より低い水位で 【ケース 2(第 2 段階)】開門方法ケース 3-1 と同
変 動 す る こ と か 様。
ら、常時自然排水 【ケース 2(第 3 段階)】開門方法ケース 1 と同様。
が可能な状況とな 【ケース 3-1】調整池水位の上昇により、排水樋門
っている。
を閉め、自然排水が行えない時間が生じるため、内
水位が上昇する。
【ケース 3-2】開門方法ケース 2 の第 1 段階と同じ。
③ 旧 二 級 北部・南部排水門 【ケース 1】洪水時の調整池水位の上昇により、仁
河 川 の 洪 操作による調整池 反田川河口部が氾濫し、溢水等が生じる。また、溢
水 時 排 水 水位に基づいて、 水による周辺背後地の浸水・湛水被害が生じる。
への影響 仁反田川の管理が 【ケース 2(第 1 段階)】開門調査実施前と同様。
なされている。
【ケース 2(第 2 段階)】開門方法ケース 3-1 と同
様。
【ケース 2(第 3 段階)】開門方法ケース 1 と同様。
保全措置
の要否
要
否
要
要
要
否
要
要
要
要
要
要
要
否
否
要
【ケース 3-1】開門調査前と同様。
否
【ケース 3-2】開門方法ケース 2 の第 1 段階と同様。
否
6.14.4-95
② 影響の回避又は低減
A 洪水時排水への影響
排水機場の施工により、各内水域の浸水・湛水の増加を防止できる。
これらのことから、実行可能な範囲で洪水時排水への影響ができる限り低減され
ていると考えられる。
B 常時排水への影響
排水機場の施工により、各内水域の浸水・湛水又は排水位の上昇を防止できる。
これらのことから、実行可能な範囲で常時排水への影響ができる限り低減されて
いると考えられる。
C 旧二級河川の洪水時排水への影響
排水機場の施工により、仁反田川の河川流量を速やかに調整池に排除し、溢水等
による周辺背後地の浸水・湛水被害を防止できる。
これらのことから、実行可能な範囲で旧二級河川の洪水時排水への影響ができる
限り低減されていると考えられる。
6.14.4-96