おすすめ 低木

玉崎 弘志
が多く見られました︒花の最盛期には絵の
花壇﹂や﹁リボン花壇﹂と呼ばれる整形風
せが主で︑草丈を低く揃えた﹁カーペット
花壇のデザインは︑直線や円形の組みあわ
替えるという楽しみ方が主流でした︒また
シーズンが終わると︑次の花にすべて取り
を揃えて一年草を植え込んだ花壇で︑花の
一昔前の日本では︑庭といえば高さや色
庭全体が広く見える︒③庭木と草花の景色
さもほどよく出せるので︑視線が上がり︑
す︒①全体のボリューム感のアップ︒②高
木を加えることで次のような利点がありま
増え︑よりつくりやすくなっています︒低
た︒その結果︑それに向けた低木の品種も
きることが広く認知されるようになりまし
年間を通して花や緑の美しい庭づくりがで
あわせることで︑一年草より費用を抑え︑
多く必要なため年間のコストは決して安く
楽しめます︒草花と組みあわせることで︑
形と質感があり︑常緑種を選べば冬も緑が
枝の曲線が美しいものなど︑さまざまな樹
しさ︑アレンジのしやすさを中心に︑メン
今回は︑数多くの低木の中から︑花の美
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魅力的な種類が揃う低木で
美しく︑ローメンテナンスな庭を実現
ような整然とした花壇になる一方︑1株で
がなじみ︑庭全体に統一感が生まれる︒
その場にあった大きさと形に整えやすく︑
また︑低木は品種を選ぶことと剪定で︑
も枯れたり︑生長にばらつきが出たりする
すっきりとしたもの︑こんもりしたもの︑
と︑美しさが半減してしまうスタイルでも
株の苗代は安価でも︑株数が
ありました︒いつもきれいにキープしよう
ないということもあり︑最近では公共スペ
これまでにないさまざまなガーデンづくり
とすると︑
ース以外ではつくられなくなっています︒
自然風デザインの美しさと︑そこに使われ
が期待できるというわけです︒
その後︑ガーデニングという言葉ととも
ているさまざまな宿根草の美しさやボリュ
テナンスが容易なものを選んでみました︒
に導入されたイングリッシュガーデンの︑
ーム感に︑多くの人が魅了されました︒ま
樹高が低めで、自然
形でもまとまりのよ
い樹形に育つ。アベ
リア、キンシバイ、
ヒュウガミズキ、メ
ギなど。
1
ひろ し
たまさき
タイプ2
た︑それまでの﹁樹木は樹木︑草花は草花﹂ 花咲く低木をコーディネートした新しいス
タイプ6
花が愛らしい
花壇の中に加える低木選びで大切なの
は、どのような樹形に生長するかを知
っておくことです。樹高、幅などサイ
ズはもちろん、直立する、枝垂れるな
ど、枝が描くラインを頭に入れておく
と、植え付けスペースがどれくらい必
要か、また周囲にどんな草花を植える
と美しく見えるかなど計画を立てやす
くなります。
!
コンパクトな扇形にな
るタイプで常緑低木に
多い。カルミア、アセ
ビ、ジンチョウゲなど。
タイルの庭づくりにぜひトライしてみてく
タイプ5
ださい︒
枝が細く、横に水平
に伸びるタイプ。自
然形では枝はひどく
込まず、さらっとし
た樹形になる。セア
ノサス、ウメモドキ
など。
という感覚の庭づくりの流れも大きく変化
タイプ4
おすすめ低木
枝先に花が咲き、その
重みで枝先だけ枝垂れ
るタイプ。1本立ち、
株立ちどちらにも利用
できる。ウツギ、ノリ
ウツギ、セイヨウニン
ジンボクなど。
1
し︑宿根草や花が楽しめる低木なども組み
細い枝に花が並ぶよう
に咲き、枝全体が枝垂
れるタイプ。シジミバ
ナ、レンギョウ、コデ
マリなど。
来春から夏へのガーデン計画は︑庭作業の少な
いこの時期に立てておくのがおすすめです︒最近
注目されているのが︑宿根草ガーデンに低木を取
り入れるスタイル︒ 苗でもボリューム感が出て︑
手入れも楽︒花あふれる春から初夏の庭にぴった
りの︑愛らしい花を咲かせる低木をご紹介します︒
タイプ3
ガーデンデザイナー。ジャパ
ンガーデンデザイナーズ協会
(JAG)理事。明星大学造
形芸術学科講師。庭の設計・
施工を中心に個人邸から公共
施設まで幅広く手掛ける。N
HK「趣味の園芸」の「玉さ
ん庭をゆく」(放映終了)で
は、全国各地の個人邸を数多
く取材し、その親しみやすい
人柄からさらに多くのファン
の心を掴む。
枝がしっかり直立して育つ
タイプで、花が咲くと全体
がこんもりとボリュームア
ップする。アジサイ、源平
シモツケ、シャクヤクなど。
白や淡 ピンクの花の中に鮮やかなブル の花が
白や淡いピンクの花の中に鮮やかなブルーの花が
咲くセアノサスを加えた庭。
タイプ1
宿根草
ガーデンに
加えたい
低木を選ぶ際には
まず生長後の樹形を
チェック!
小さな花が密に咲く
姿が愛らしい
タイプ1
ウツギ
ユキノシタ科(アジサイ科) 花期:5〜6月
ピンクポンポン
淡いピンクの八重の花が愛
らしい人気品種。
花の重みで自然に枝先が枝垂れる姿が優しい印象。
落葉低木
初夏、春の花が一段落するころに、細い枝全体に白〜ピンクの花をつけま
す。古くから卯の花と呼ばれ、歌にも詠まれています。最も知られているの
ほとと ぎ す
しのび
が「夏は来ぬ」でしょう。「卯の花の 匂う垣根に時鳥 早も来鳴きて 忍
ね
音もらす 夏は来ぬ」。歌詞を見ると口ずさめる方も多いのでは…。丈夫で
大きくなりすぎないので畑の境界木としてもよく利用されてきました。強く
剪定しても株元や幹から新しい枝を伸ばし、かわいい花を楽しませてくれま
す。庭植えでもコンテナでも楽しめ、枝がひどく込みすぎないので、いろい
ろな草花とも組みあわせやすい花木です。
「ピンクポンポン」は特に花つきが密で、その名の通り、ピンクの小さな
花が密生して玉状になった花穂がかわいらしく、花後剪定すれば、どこで切
っても毎年枝いっぱいに花を咲かせます。コンパクトな樹形と淡いピンクの
花は、さまざまな草花とあわせやすく、愛らしい花壇やコンテナガーデンが
できます。
鮮やかなブルーの花穂は涼感たっぷり
ボリューム感ある美しい花穂に目が釘づけに
セイヨウニンジンボク
ノリウツギ
シソ科
花期:6〜9月
落葉低木
春から伸びた新枝の先端に10㎝前後の円錐形の花穂をつけます。花色
は美しいブルーで、花期には枝が横にも伸びてそれぞれに花穂がつきま
す。枝は込まず涼しげな樹形となり、視界を妨げないので、部屋の窓近
くに植えてもじゃまにならず、ブルーの花穂が涼感を誘うと同時にほど
よい日陰を作ってくれます。葉も込まないので庭の先の景色も見え、遠
近感が出ます。テラスやデッキの南西側に植えて大きく育てると、夏の
緑陰樹として心地よい日陰を生み出します。株元に夏の暑さや日差しが
苦手なガーデンシクラメンやクリスマスローズなどを植えておけば、晩
秋から春まで庭を飾ってくれます。
春から新枝が伸びながら花芽ができてくるので、春先に強めの剪定を
すると大きくなりすぎず、元気に大きなよい花を咲かせます。これは夏
咲き花木全般の特性でもあります。
アジサイ科
花期:5〜9月
落葉低木
カシワバアジサイに似た大型の花穂を枝先につけ、花の重さでやわらかい曲線
を描きます。幹は単幹で直立し、枝は茂りすぎないので、株元に草花を植えやす
く、大型の宿根草との組みあわせが楽しめます。花色も淡く草花との色あわせも
いろいろとできます。蒸し暑くなる夏の始めごろ、サラサラとした涼しさを感じ
させてくれるのもこの花の魅力。枝が込まないので剪定などのメンテナンスもし
やすく、樹形も整えやすい花木です。アジサイと同じ科の植物なので、明るい日
陰でもよく花を咲かせ、湿りぎみの土で元気に育ちます。苗を植えて育てながら
幹をまっすぐに伸ばし、下枝は地面から1m前後まで切除します。円形や四角形
の花壇の中心に植え、傘形樹形に育て、株元に草丈40㎝程度のブルーやピンク系
の草花を植栽すると、美しいフォーマルデザインの花壇になります。
白花がよく知られていますが、最近では白からピンクに色変わりする「リトル
クイックファイヤー」や「サンデーフレイズ」など、魅力的な品種も登場してい
ます。
リトルクイック
ファイヤー
咲き進むにつれ、白からピ
ンクに変わり、全体の淡い
グラデーションがとても愛
らしい。コンパクトな樹形
で鉢植えでも楽しめる。花
期は5月下旬〜7月。
サンデーフレイズ
コンパクトな樹形ながら、ボリ
ュームある花穂が楽しめる。白
から淡桃色へと変化するさまも
美しい。花期は5〜9月。
濃色ブルー
在来種に比べ花色が濃く、花穂も大きく見応えがある品種。
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◀◀◀ 本記事で掲載の品種はp.77〜78で販売。
エンドレスサマー
タイプ2
新枝咲きで剪定しやすい品種。暖地で
は二季咲き性で、冷涼であれば、花後
の切り戻しをすると夏の間も次々に花
を咲かせる。
花色のバリエーションが
さらに豊富に!
セイヨウアジサイ
アジサイ科
花期:5〜7月
落葉低木
アジサイの仲間の学名はハイドランゲア・オタクサで、
ハイドランゲアは、果実が水の入った容器のような形を
していることから「水の器」という意味のラテン語が由
来するともいわれ、オタクサは命名した植物学者のシー
ボルトの日本人妻「オタキさん」の名前で、日本女性の
名前がついた唯一の植物といわれています。シーボルト
がヨーロッパに持ち帰ってからその魅力をより美しく、
と改良が進み、現在のセイヨウアジサイとなりました。
ハイドランゲアには水を好むというイメージもあるよう
で、土の乾燥に気をつければ、毎年長期間楽しめる日本
の代表的な花木といえます。最近ではさまざまな花色と
花形の美しい品種が生まれ、初夏から梅雨時の庭を清々
しく、また美しく飾ってくれます。これほど大きなブル
ー系の花はアジサイ以外では見当たらないので、ぜひそ
の涼感を庭で生かしてみてください。
スパイク
パリジェンヌ
わいせい
鮮やかな紅色が美しい矮性種で、樹
高約50㎝。花の大きさ、形、色、ど
れも愛らしく、庭植えでも鉢植えで
も使いやすい。
アジサイの花のイメージを変えるフリンジ咲きで、
かわいらしさと華やかさを併せもつ。鮮やかなブル
ーがないバラと組みあわせるのもおすすめ。白バラ
のアーチの奥に、この品種でブルーのフォーカルポ
イントを作ってみたい。
大きなボール状の
花序は迫力満点!
アメリカアジサイ
「アナベル」
アジサイ科
花期:5〜7月
落葉低木
アナベルは花つきのよさやメンテナンスの
簡単な点など、在来種のアジサイに比べて魅
力的な性質が多くあります。在来種は強い切
り戻しをすると翌年の開花がひどく減ってし
まうため、株が年々大きくなり、樹形も大き
な団子形になってしまいます。そのため、ほ
かの草花との組みあわせが難しくなり、狭い
スペースではどうしても単独植えになりがち
です。
一般的に在来種は、枝先から3節程度まで
が切り戻しの限度ですが、アナベルは地表近
くまで切り戻しができ、さらに切り口近くか
ら出る芽が伸びた先端に必ず花が咲く性質が
あり、横枝も伸びないため、(横幅が大きく
なりすぎず)周囲に草花を植えやすい樹形で
まとまります。また花色が白なので、どんな
花と混植しても美しいシーンを作れます。花
径3㎝以下の草花と組みあわせると、お互い
の花の美しさがより引き立ちます。
純白の花が美しいアナベル。直径約30㎝も
の大きなボール状に花が咲く姿は圧巻。
ピンクアナベル
ベラアナ
濃いピンクがあでやかな品
種。直径15〜20㎝の花序と
なる。花期は6〜9月で、
長期間花が楽しめる。
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白とピンクの咲き分けが美しい
源平シモツケ
バラ科
花期:6〜8月
シモツケは古くから日本の庭で愛されてきた低木で、
半日陰でも育ちます。白い花を主とした中にピンクが交
じり咲く時期は、楚々とした風情を感じさせてくれます。
源氏と平家の旗に見立てた白とピンクの咲き分けで、華
やかさもあり、中高木の根締めとしてだけでなく、宿根
草の花壇にもよく似合います。高さも自然に揃い、メン
テナンスに手間が掛かりません。落ち着いた自然風の庭
によくなじみ、日本の北から南までどこでも育てやすい
性質です。
色が多すぎる感じの庭には、こうした風情の低木で色
を絞るのも、庭づくりの手法の一つです。庭は一つの舞
台で、主役ばかりでなく脇役の使い方次第で感動を生む
ことができます。苗のうちはその特徴が分かりにくいか
もしれないので、少し生長してからよい組みあわせを見
つけてもよいでしょう。
日本的な情緒を感じさせる一方、白とピンクの組みあわせは、
かわいらしいコーディネートにもよく似合う。
春の暖かさを感じさせる
鮮やかな花色
アップで見たくなる
愛らしい小さな花
レンギョウ
シジミバナ
モクセイ科
花期:3〜4月
落葉低木
春一番の花は、ロウバイから始まって、サンシュユ、マンサクなど黄色の花が
圧倒的に多く見られますが、黄色の花の中は暖かく、ほかの花に先立って寒いう
ちから受粉役の昆虫を独占する戦略であるといわれます。庭に黄色の花の低木を
1本植えると、開花とともに春を感じて気持ちが温まるのは人間も同じです。こ
うした楽しみには枝いっぱいに鮮やかな黄花が咲くレンギョウを植えるのがおす
すめです。特に在来品種より大輪の「ゴールドラウシュ」は、株立ちのすべての
枝にびっしりと花がつき、周囲の空気が急に春めいて感じられます。ワクワクす
るのは昆虫だけではないでしょう。
丈夫な性質で、日当たりがよければどこでも楽しめます。株元にブルー系の草
花を添えると、より黄色が鮮やかに感じられます。数年に一度、古い幹を根元か
ら切りとり、新しい幹に入れ替えます。幹となる枝をひもで誘引することで全体
を美しい樹形に保つことができます。
落葉低木
バラ科
花期:4〜5月
タイプ3
落葉低木
ユキヤナギやシモツケに近い仲間で、葉の付け根に枝いっぱい下から上
まで、八重の小花を咲かせます。幹といえるような太い部分はできず、地
際から毎年新しいシュートを伸ばします。剪定管理は、3〜4年の古い枝
を根元から切りとり、若い枝と入れ替えます。また、大きさをコントロー
ルする剪定では、刈り込んだ場合、太い枝は樹冠の中20〜30㎝奥までハサ
ミを入れて切り戻します。やわらかい自然な曲線を生かしたい場合は、太
い枝のすべてを細い枝との分かれ目まで切り戻すと、残した枝がやわらか
く広がります。
斜面の上部や土留め壁の上に植えて曲線の枝を垂らすと、自然風の美し
い風景がつくれ、株立低木本来のやわらかい樹形を生かせます。刈り込み
仕立てでは、造形的な球形のラインも出せますが、新しい枝が伸びるとす
ぐに形が崩れてしまうので、自然形の剪定がおすすめです。
ゴールドラウシュ
ドイツで改良された品種で、花
が大輪で密に咲く。若木のうち
からよく花が咲くのもうれしい。
枝の茶色が埋め尽くされるほど白い小
花が密に咲く。
しじみ ば な
「蜆花」という地味な
花名に似合わず、八重
咲きの花は小さいなが
らとても華やかで愛ら
しい。
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これほど鮮やかな タイプ4
ブルーの花木は
珍しく、新鮮!
セアノサス
クロウメモドキ科
ほどよく透け、風通しがよいの
も特長。花色とともに株姿にも
涼感が漂う。
ヘンリーデスフォッセ
約10㎝の大きな花序で、鮮やかなブルー
がより目立つ品種。花壇の中に加えると
存在感抜群。
花期:6〜9月
イギリスではよく使われていますが、日本ではまだ目にす
ることの少ない美しいブルーの花木です。初めて見る人はそ
の鮮やかなブルーに目を奪われるでしょう。細く伸びる枝の
全面に花をつけるので、建物の壁やトレリスに誘引すると、
日当たりもよく寒風も和らぐので、その全面がブルーのスク
リーンのようになります。花壇ではオベリスクなどを立てて
誘引することで、春はブルーのタワーが楽しめます。株元に
白やピンクの草花をあわせると、まさにイングリッシュガー
デンテイストになります。コンテナでも育てられ、寄せ植え
の中心に植えて、ピンクや白の草花をあわせると、より美し
くブルーが輝きます。
寒地ではコンクリートやレンガの壁など、日当たりがよく
寒風の当たらない面にトレリスを設け、壁の保温性を利用し
て育てます。乾燥には比較的強いのですが、土の過湿には弱
いので、地植えでは排水のよい土づくりが必要です。また上
ひさし
部に庇のあるような場所では雨や寒気よけになるので、丈夫
に育ちやすくなります。
タイプ6
タイプ5
花壇手前に植えてグラウンド
カバーにも使える
コサージュのような
花房が魅力的
アベリア
カルミア
スイカズラ科
花期:6〜9月
ツツジ科
半常緑低木(品種によっては落葉する)
寒さに強く、半常緑性で丈夫な性質のため、在来種は道路沿いや公園など、
公共施設でよく利用されています。初夏から初秋にかけて咲く小さな花も愛
らしく、赤い新枝の上でよく目立ちます。また、「フランシスメイソン」や
ふ
「ホープレイズ」「マルガリータ」など、美しい斑入り葉の品種が多く流通
しているため、葉色で花壇を明るく見せることもできます。小さな葉が細か
く密生するので、葉色がきれいに目に映ります。秋には葉が赤みがかり、季
節感を感じさせてくれるでしょう。最近では珍しい黄花の「サニーアニバー
サリー」も登場し、花壇でのカラーコーディネートがより楽しめるようにな
りました。
刈り込みに強く、花後に刈り込むか、斜面などでは強く刈らずに、太枝を
間引くように剪定すると、斜面に沿ってやわらかいカーブを描くので、開花
時には自然な姿を楽しめます。下から見ると小さな花が流れてくるようです。
小さな葉が密につくので、花壇の手前
に植え込むと土面をきれいにカバーし
てくれる。写真は鮮やかな緑が美しい
斑入り品種の「ホープレイズ」。
落葉低木
花期:5〜6月
常緑低木
ツツジの仲間のカルミアは、シャクナゲと似て、半球形の樹形に育ち、厚
く大きな濃い緑葉の上の枝の先端に、鮮やかなピンクの花を咲かせます。葉
の緑とのコントラストがとても美しく、見応えがあります。半日陰でもよく
花をつけ、花後に剪定することで、その後に伸びる新枝の先端に翌年の花芽
がつきます。樹高30〜40㎝くらいから花を楽しめるので、コンテナで、また
高木の近くに宿根草と組みあわせて植えると、春から長い間美しい庭を楽し
めます。生育はそれほど早くはないので場所もとらず、また病害虫も少ない
ので、手間を掛けずに半日陰のスペースを華やかに変身させることができま
す。通年緑の美しい常緑花木は、寂しくなりがちな冬の花壇にはぜひ1本お
すすめです。そのままドレスの胸元につけたくなるような愛らしい花房なの
で、初夏生まれの女の子の記念樹にも最適です。
淡ピンクの品種はやさ
しい印象で、ほかの草
花とも色あわせがしや
すい。
サニーアニバーサリー
淡黄色にピンクやオレンジがさす華
やかでエレガントな花色の品種で、
芳香も楽しめる。トロピカルな雰囲
気もあり、コーディネートの幅が広
がる。花期7〜9月。落葉種。
サラ
カルミアの中でも最も鮮やかな
赤花種。金平糖にそっくりな蕾
の時から愛らしい。
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