平成 27 年度制度改正及び栄養士会のうごき

福祉部会ニュース
平成 27 年度制度改正及び栄養士会のうごき
士を配置又は活用して給食を実施する幼稚園・
〔介護保険制度〕
平成 27 年度の改正では団塊の世代が 75 歳
保育所等・認定こども園に対する費用の措置(栄
以上となる 2025 年を目途に、重度な要介護状
養士(非常勤)にかかる費用)」と栄養管理加
態になっても住み慣れた地域で自分らしい暮ら
算が示されました。しかし平成 27 年度、平成
しを人生の最後まで続けることができるように
28 年度は消費税(10%)が満額でないことか
医療、介護、予防、住まい、生活支援サービス
ら、1 兆円のうち消費税増収分から充当される
が連携した要介護者等への包括的な支援(地域
のは 0.7 兆円程度となっています。また、その
包括ケア)へのシフトの充実が示されました。
考え方や金額は流動的といえます。今この時期
現在、(公社)大阪府栄養士会では、継続的に
に保育所栄養士がエビデンスに基づいた業務が
療病者、高齢者の地域での生活を支える重要な
できる力をつけていくことが、今後の栄養士の
社会資源となり、疾病の発症予防、重症化予防
配置につながっていきます。
に貢献できるような認定栄養ケアステーション
〔栄養ケアマネジメントの基礎研修〕
近畿ブロック(大阪、兵庫、奈良、和歌山、
事業の準備を進めています。なお、
療養食加算(1
日につき)は 23 単位から 18 単位になります。
京都、滋賀)合同で実施しているファーストス
〔障害者総合支援法〕
テップ研修会で行っています。この研修では
施行等を踏まえ、平成 29 年度を目標とし、
個々の 24 時間の生活リズムの把握と ICF(国
第 4 期障害福祉計画が示されました。自立と
際生活機能分類・社会モデル)による機能分類
共生の社会を実現し障害者が地域で暮らせる社
の考え方を学び、これらの情報より、ご利用者
会づくりを目標に、PDCA サイクルを導入し、
一人ひとりのニーズの的確な把握と生活の質の
「成果目標」と「活動目標」の見直しを明確化、
向上につながる栄養ケアプランの作成を基礎か
各年度の中間評価、評価結果の公表等が求めら
ら学ぶことができます。保育所において本当に
れています。障害者総合支援制度も介護保険制
必要とされる栄養士となるため、今後の栄養士
度同様、施設サービスから在宅支援へシフトし
配置(常勤)につなげるためにも研修会への参
ています。施設サービスで培った利用者のニー
加をおすすめします。
ズに寄り添ったサービスの提供と技術を生し、
高齢者・障がい者の施設においては栄養ケア
地域支援での活躍も見えてきました。栄養士会
プランの質が問われています。児童の施設では
が行っている生涯教育制度がスキルアップの一
栄養士の配置の必要性を示す重要な時期です。
助となれたらと思います。
1 人でも多くの栄養士がファーストステップ研
〔子ども・子育て支援新制度〕
修会を受講することは個々の技術の習得、実践
平成 27 年 4 月のスタートに向けて、国や自
ができるばかりでなく、組織力の強化にもつな
治体では具体的な準備がすすめられています。
がっていきます。
積極的な参加をお願いします。
子ども・子育て支援「量的充実」と「質の改善」
(文責 福祉 納富由美子)
は二者選択ではなく両者を車の両輪として取り
組む必要性が示されました。子ども・子育て支
援「量的充実」と「質の改善」は 1 兆円超の
財源が必要とされ、保育所の栄養士に関係する
ところでは、質の改善(給付等改善)「施設長・
栄養士・その他の職員の配置」の項目に「栄養
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