フォンス・フローリス古楽院 2015年度東京講座案内 フォンス・フローリス古楽院は、西欧中世・ルネサンス・バロックの時代の音楽を、 主に歌のアンサンブルを中心として実践する人たちのための学びの場です。 古い音楽にふさわしい発声の基本、記譜法、声と声によるアンサンブル、言語の感覚、音楽史の知識、 そして古い音楽の持つ深い霊性と高貴な精神性を、様々な楽曲を通して、 ともに楽しみながら学んでいきましょう。 ◆特に記されていない限り 定員:各18名 ◆いずれの講座も先着順に受け付け、定員に達し次第、募集を締め切ります。 ◆初めて古楽院を受講される場合、入会金3,000円を申し受けます。 (東京、関西いずれかで一回のみ) ◆受講料は分割納入も可能です。 (詳細はお問い合わせください) ◆歌唱実践講座は2016年2月11日(木・祝) のフォンス・フローリス発表会で演奏発表します。 (集中講座、入門講座、講義は発表なし) 春期集中講座(この講座に限り入会金の必要はありません) Gs 初めてのグレゴリオ聖歌 講師:花井哲郎 全2回 3月28日(土)、29日(日)10:00-13:00 一般:10,000円 学生:7,000円 単旋律の聖歌「グレゴリオ聖歌 」は、西洋音楽の源泉、宗教的な典礼のための音楽であるだ けでなく、芸術性の高い歌曲でもあります。この2日間の講座では、全くの初心者のために 四線譜、四角譜の読み方、教会旋法、ラテン語の発音、典礼の形式などから始め、グレゴリオ 聖歌の基本を学びます。またザンクト・ガレン修道院の写本に記された10世紀の楽譜であ る古ネウマにも触れます。どなたでも受講できます。 Rs 初めてのルネサンス音楽 講師:花井哲郎 全2回 3月28日(土)、29日(日)14:00-17:00 一般:10,000円 学生:7,000円 15 〜 16世紀の音楽は、オリジナルの写本ではすべて計量記譜法によって記されています。 現代の楽譜とは異なっていて、その解読はルネサンス音楽の理解に欠かせません。この2日 間の講座では、計量記譜法の基礎からスタートして、簡単なポリフォニーの楽曲を大判楽譜 「コワイヤブック」を使って歌うまでを目指します。合唱の心得がある方なら、どなたでも参 加できます。 ソルミゼーション集中講座 ソルミゼーションと旋法・旋律論で蘇るルネサンスの旋律 Sm 目から鱗! 入門編 講師:辻康介 全3回 3月14日、28日、4月4日 土曜19:00-21:00 一般:10,000円 学生:7,000円 ソルミゼーションの基礎を身につけ、合唱のレパートリーとして知られたルネサンス期の 名曲(リクエスト歓迎)を実際にソルミゼーションで歌う講座です。ソルミゼーションは11 世紀から、少なくとも17世紀半ば頃まで、あらゆる音楽家が基礎として学び実用していた 「階名唱」で、 「グイードの手」としても知られています。単に楽譜を読む手段に留まらず、昔 の人が一つ一つの音をどう感じどうイメージしていたのかを知る重要な手がかりとなりま す。よくご存知の名曲もソルミゼーションで歌うことで、目から鱗が落ちたような新しい発 見と感動があることでしょう。 Ss 目からもっと鱗! 中級編 講師:辻康介 全3回 9月5日、12日、19日 19:00-21:00 一般:10,000円 学生:7,000円 「旋律論 」の視点からルネサンス期の様々な合唱曲を歌い、とりわけ歌詞の表現と旋律との、 想像を超える緊密な関係を楽しんで歌う講座です。旋律論とは、一般的には教会旋法や旋法 と言われているものです。そこには「音階」 「音域」 「節回しや定形旋律」 「旋法と言葉」 「旋律 の方向」 「沢山出てくる音」など様々な側面があります。それは昔の人が旋律について感じて いた豊かなヴォキャブラリーです。この旋律論を昔の人はソルミゼーションで語っていま す。ルネサンスの名曲もソルミゼーションによって歌い直してみると、耳慣れた旋律が歌詞 と深く絶妙に結びついていることが分かるでしょう。 半期の入門講座 グレゴリオ聖歌入門 Ga 前期/ Gb 後期 講師:花井哲郎 アシスタント:渡辺研一郎 Ga 4月18日、5月9日、6月27日、7月25日、8月29日 Gb 9月19日、10月24日、11月21日、12月19日、1月23日 それぞれ全5回 (うち2回はアシスタントによる復習・練習) 土曜日13:00-15:15 一般:20,000円 学生:14,000円 西洋音楽の源泉であり、芸術性、霊性に富んだ単旋律の聖歌、グレゴリオ聖歌を全くの基 本から学びます。簡単な概説はしますが、主に実際にいろいろな曲を歌うことによって、 その響きから聖歌に親しむ講座です。前期は様々な種類の聖歌を少しずつ一通り歌い、後 期はミサのための聖歌に集中して練習します。演奏に際してザンクト・ガレン修道院の写 本に記された10世紀の楽譜である古ネウマも参考にします。前期か後期のどちらかだけ の受講もできます。発表会には参加しません。 ルネサンス音楽入門 Ra 前期/ Rb 後期 講師:花井哲郎 アシスタント:櫻井元希 Ra 4月18日、5月9日、6月27日、7月25日、8月29日 Rb 9月19日、10月24日、11月21日、12月19日、1月23日 それぞれ全5回 (うち2回はアシスタントによる復習・練習) 土曜日15:45-18:00 一般:20,000円 学生:14,000円 ルネサンス音楽を、当時の楽譜で使われていた白色計量記譜法で歌う、初心者のための入 門講座です。合唱団などでルネサンスの音楽は歌ったことはあるが、オリジナルの楽譜は 使ったことのない方、古い音楽のア・カペラのアンサンブルは初めての方など歓迎です。 前期はビクトリア Tomas Luis de Victoria、パレストリーナ Giovannni Pierluigi da Palestrina、 後期はジョスカン・デ・プレ Josquin des Prez の作品を教材として学びます。 前期か後期のどちらかだけの受講もできます。発表会には参加しません。 歌唱実践講座 グレゴリオ聖歌 G1 古ネウマ研究 講師:花井哲郎 アシスタント:渡辺研一郎 5月2日、6月6日、7月4日、8月8日、9月12日、10月17日、11月14日、12月12日、1月9日、1月30日 全10回と発表会 (うち3回はアシスタントによる復習・練習) 土曜日10:00-12:15 一般:40,000円 学生:28,000円 教会旋法に基づく単旋律のグレゴリオ聖歌は、10世紀頃からネウマと呼ばれる楽譜に記 されるようになりました。当時の聖歌隊が言葉の意味と抑揚を生かしながら表情豊かに 歌っていたことが、このネウマからうかがい知れます。グレゴリオ聖歌なしに西欧音楽の 展開は考えられない、基本中の基本です。そしてその演奏法に関する重要な手がかりであ るネウマは、歌心そのものの基本を教えてくれます。この講座では一つ一つのネウマを実 例に則して歌いながらじっくりと学んでいきます。 G2 さまざまな聖歌を歌う 講師:花井哲郎 アシスタント:安邨尚美 5月2日、6月6日、7月4日、8月8日、9月12日、10月17日、11月14日、12月12日、1月9日、1月30日 全10回と発表会 (うち3回はアシスタントによる復習・練習) 土曜日13:00-15:15 一般:40,000円 学生:28,000円 宗教音楽の基礎であるグレゴリオ聖歌を、教会旋法と旋律の関係を探り、西欧最古の記譜 である10世紀の古ネウマを解読し、歌詞の意味と典礼との関係を考えながら、歌っていき ます。 「聖母マリアのお告げ」のミサと聖務日課のための聖歌をすべて歌う予定です。随時 説明はしていきますが、主にレパートリーを美しく歌うことを目指す実践講座です。グレ ゴリオ聖歌と古ネウマの初歩的な知識のある方が対象です。 ルネサンス音楽 R1 15世紀のミサ曲 講師:花井哲郎 アシスタント:安邨尚美 5月2日、6月6日、7月4日、8月8日、9月12日、10月17日、11月14日、12月12日、1月9日、1月30日 全10回と発表会 (うち3回はアシスタントによる復習・練習) 土曜日15:45-18:00 一般:40,000円 学生:28,000円 5楽章からなる多声ミサ曲の形は15世紀にできあがり、特にフランス・フランドルの作曲 家たちは多くのすぐれたミサ曲を生み出しました。この講座ではデュファイ Guillaume du Fay、レジス Johannes Regis、オケゲム Johannes Ockeghem が作曲したミサ《見 よ、神のはしため 》Missa Ecce ancilla Domini をとりあげ、ルネサンスの比較的初期に 作られたミサ曲の美しさを味わいます。この3曲を比較しながら、それぞれの1楽章ずつを 歌う予定です。二重唱、三重唱によるソリスティックなセクションも多く含まれます。計 量記譜法によるコワイヤブックを用い、ルネサンスの旋律線をアンサンブルの中で繊細に 美しく歌い上げる歌唱力を養うことを目指します。 R2 聖母のモテット 講師:花井哲郎 アシスタント:櫻井元希 5月16日、6月13日、7月18日、8月29日、9月26日、10月31日、11月28日、12月19日、1月16日、2月6日 全10回と発表会 (うち3回はアシスタントによる復習・練習) 土曜日15:45-18:00 一般:40,000円 学生:28,000円 聖母崇敬は15、16世紀の宗教音楽「モテット 」の最も好まれたテーマです。この講座では 特に受胎告知の場面を描いた1500年前後フランス・フランドルのモテットを歌います。練 習予定曲はジャン・ムトン「天使ガブリエルが遣わされ」 (5声)Jean Mouton, Missus est Gabriel angelus、ジョスカン・デ・プレ「アヴェ・マリア」Josquin des Prez, Ave Maria.. benedicta tu などで、16世紀の計量記譜法によるコワイアブックを用います。ルネサンス 時代フランス・フランドルの音楽、 ア・カペラ・アンサンブルを学びたい方のための講座です。 総合講座 GR ミサ固有唱 講師:花井哲郎 アシスタント:安邨尚美 5月16日、6月13日、7月18日、8月29日、9月26日、10月31日、11月28日、12月19日、1月16日、2月6日 全10回と発表会 (うち3回はアシスタントによる復習・練習) 土曜日13:00-15:15 一般:40,000円 学生:28,000円 ミサの中で主に聖歌隊によって歌われるミサ固有唱には、グレゴリオ聖歌のレパートリーの 中でも音楽的にも技術的にも高度で、素晴らしい作品が数多くあります。また、聖歌を元にし て様々なルネサンス・ポリフォニーが作曲されました。この総合講座ではまず聖歌を、典礼、 旋法、一つ一つの古ネウマなどに関して学びながら、実際に歌って練習します。それに加えて 同じ聖歌をポリフォニーとして作曲されたモテットを、計量記譜法によるオリジナルの写本 や印刷譜を使って歌います。取り組む作品はイザーク Heinrich Isaac の作品集『コラーリス・ コンスタンティヌス』Choralis Constantinus から「聖母マリアのお告げ」のミサ固有唱です。 中世の音楽 M パリ・ノートルダム楽派の音楽 講師:安邨尚美 4月26日、5月17日、6月7日(14日に変更の可能性あり)、7月19日、8月30日、9月27日、10月18日、11月15日、12月20日、1月31日 全10回と発表会 日曜日14:00-17:00 一般:40,000円 学生:28,000円 12・13世紀のフランスでは、ミサ閉祭の言葉「イテ・ミッサ・エスト」Ite missa est(さあ、行きま しょう)の代わりに「べネディカムス・ドミノ」Benedicamus Domino(主をほめたたえよう)が、 単旋律の聖歌でよく歌われていました。そして、さらにそれを多声楽曲(ポリフォニー)にした、オ ルガヌム声部付き、またトロープス(挿入句)付きの楽譜が、当時の写本にたくさん収められていま す。今回はその中でも特に長大で手の込んだ「祝福された者へと私たちを招き入れてください/主を ほめたたえよう 」"Beatis nos adhibe/Benedicamus Domino" を中心に取り上げます。引き伸ば された「べネディカムス」のメロディーの上に、2声の散文詩(プローザ)がつけられたこの曲の構造 を学び理解した上で、協和音程と呼ばれる 1度・4度・5度・8度の響きをしっかり耳で捉え、他の声 部に反応しながら歌えることを目標に講座を進めていきます。 発声 V 合唱のための発声講座 講師:望月裕央 水曜日:3月4日、4月1日、5月13日、6月3日、7月1日 木曜日:3月5日、4月2日、5月14日、6月4日、7月2日 レッスン時間帯: 水曜日 14:00-17:00 あるいは 木曜日 14:00-21:00 受講料(前期全5回/一人につき) : 個人 35,000円 2人 25,000円 3人 20,000円 いわゆる声を開発する独唱のボイストレーニングではなく、アンサンブル、合唱の中での発声 のあり方を考え、試みる時間です。発声は指導者の数だけあるといっても過言ではありません。 指導者が違えば要求される発声、正しい発声、価値観も違ってきます。この中で最大公約数的に 妥当する発声を目指します。また聖歌隊など短い時間でのウォーミングアップが必要とされる 場合の方法等、あくまでもレベルに合わせた「実践可能 」なことを行います。初心者から指導の 立場にある方まで、最長で4期まで連続で受講が可能です。2人から3人のグループ受講が基本 ですが、個人レッスンも受け付けます。 1回40分、半期全5回、通年で全10回のレッスンです。 後期については改めて募集があります。 音楽史講義 Lh ルネサンス音楽の曙 講師:花井哲郎 遠藤衣穂 4月18日、5月16日、6月27日、7月18日、8月29日、9月19日、10月31日、11月21日、12月19日、1月23日 購読 全10回 土曜日10:00-12:15 一般:35,000円 学生:25,000円 ルネサンス音楽、主に15世紀の音楽史を学ぶ講座です。基本は英語による音楽史の著作 Reinhard Strohm 著 "The Rise of European Music:1380-1500" (約15,000円) を教科書として、花井が 講読していきます。そして3回に1回程は、教科書で学んだことをふまえて、遠藤が理解を助け深め る補足的講義を行います。楽譜を見ながら曲を理解したり音源を聴いたりもしながら、多角的にア プローチします。このテキストを用いての講義は今年で2年目となり、コンスタンツ公会議を扱った 章から読み始めます。ご希望の方はテキストをお買い求め頂けますが、テキストなしでも十分理解 できます。楽譜等は適宜配布します。 Ls フランス・バロック・オペラの変遷 講師:関根敏子 4月18日、5月16日、7月18日、8月29日、10月31日、11月28日 土曜 18:30-21:00 受講料(茶菓代含む) 1回ごと 一般:4,000円 学生:2,800円 全6回通し 一般:20,000円 学生:14,000円 西洋音楽史のなかでもとても特徴ある「フランス・バロック」の魅力あふれる世界を、スペシャリス トが楽しくお話する連続講座です! 2015年は、フランス・バロック・オペラを取り上げて、DVDや CDなどの映像や音源を用いながら、その変遷をたどっていきます。フランス・バロック・オペラは、 美しいフランス語の歌と活気あふれるバレエ音楽が結びついた驚異の世界です。代表的な作品につ いては、背景や見どころなどを解説した後に、ハイライトをじっくりと鑑賞していきます。各回ごと の受講も可能です。また講義後には、ワインや茶菓とともに歓談をお楽しみいただけます。 第1回 「サンジェルマンの森の妖精たち」〜宮廷バレエの世界〜 第2回 映画「王は踊る」〜オペラの誕生〜 第3回 リュリ「ベレロフォン」〜ルイ14世時代のオペラ〜 第4回 シャルパンティエ「メデ」〜カンプラとともに〜 第5回 ラモー「舞踏教師」〜牧歌劇とバレエ〜 第6回 マリー・アントワネットの小劇場 〜国際的なオペラ〜 その他 グレゴリオ聖歌 夏期合宿 講師:花井哲郎 8月13日(木)14:00集合、14日(金)、15日(土)13:00解散 受講料:15,000円 食事・宿泊費:実費 (2泊3日で約20,000円) 長野県原村の静かで美しい森の中にある、響きの良い木造の教会(八ヶ岳中央高原キリスト教会) で、グレゴリ オ聖歌を学び歌う3日間の合宿を行います。各日最後には終課(寝る前の祈り )を歌います。3日目最終日は富 士見にあるベネディクト会修道院の御ミサで、練習した曲を奉唱します。聖母被昇天のミサを歌う予定です。 宿泊は教会近くのペンションで、夜の懇親会では受講生と講師も交えて楽しい親睦の時を持ちます。通常の講 座とはまた違った環境で、共同生活の中で育まれてきた聖歌の原点に触れ、実際の典礼の中で歌うことで、聖 歌の理解を深めることができる素晴らしい機会です。 講師プロフィール 花井哲郎 フォンス・フローリス古楽院院長 古楽演奏家。早稲田大学第一文学部哲学専攻卒業後、アムステル ダム・スウェーリンク音楽院にて、オルガンとチェンバロを学ぶ。 ロッテルダム音楽院において合唱指揮と管弦楽指揮のディプロマ を取得。ブラバント音楽院にて古楽声楽アンサンブルをレベッカ・ ステュワートに師事。滞欧中、教会音楽家、合唱指揮者、鍵盤楽器 奏者として活動し、またグレゴリオ聖歌の研究・演奏活動にも従 事する。1997年に東京にてヴォーカル・アンサンブル カペラを創 設、以来ルネサンス・フランドルの宗教作品の演奏を続ける。2005 年には古楽アンサンブル コントラポントを結成、リーダーとして17 世紀を中心としたバロックの宗教音楽演奏にも力を注ぐ。また、古 楽をレパートリーとするアマチュアのアンサンブル、合唱団、管弦 楽団などを指導するほか、グレゴリオ聖歌とルネサンス音楽の普及 活動を行う。フォンス・フローリス古楽院院長、国立音楽大学講師。 NHK-FM『ビバ!合唱』の案内人を担当。 望月裕央 洗足音楽大学声楽科卒業及び同大学付属合唱音楽研究所修了。キ リスト教音楽、日本の唱歌童謡を中心としたソロ、アンサンブル、合 唱声楽指導に力を注いでいる。声楽を宮原昭吾、グレゴリオ聖歌を 橋本周子、合唱指揮を川名祐一の各氏に師事。 「ヴォーカル・アン サンブル カペラ」メンバー、唱歌童謡を歌い継ぐ「ももたらう」主 宰。現在聖グレゴリオの家宗教音楽研究所講師。 遠藤衣穂 音楽学。東京芸術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了。博士 (音楽学) 。経団連国際文化教育交流財団の海外派遣奨学生として 渡英、マンチェスター大学のデイヴィッド・ファロウズ教授のもと で14 〜 15世紀の音楽を研究し、修士号を取得。現在、東京芸術大 学講師。専門は中世・ルネサンス時代のキリスト教文化と音楽。研 究論文に『北イタリアの写本伝承による15世紀初期の組ミサとミ サ・サイクル—歴史的再評価のための試論 』 (コンテンツワークス 辻康介 社、2004)、“A Reconsideration of the Mass Cycle by Arnold 国立音楽大学楽理科卒、同大学音楽研究所修了。声楽を牧野正人、 de Lantins and Ciconia in Bologna Q15,” Essays on Renaissance クラウディオ・カヴィーナらに、演奏論をディエゴ・フラテッリらに Music in Honour of David Fallows: Bon jour, bon mois et bonne 師事。1600年頃までのイタリアルネサンス音楽を中心に様々な音 estrenne (Boydell Press, 2011) 他。 楽を歌う。外国語曲は独自訳でも歌う。モンテヴェルディ「オルフェ オ」 (宮城聡演出) や「オルフェオの冥界下り」 (安田登構成・演出) のオルフェオ役。 「南蛮ムジカ」 「ネーモー・コンチェルタート」主宰。 「ジョングルール・ボン・ミュジシャン」 「都市楽師プロジェクト」メ ンバー。 「辻康介の体感音楽史:中世の移動ド」講座には各地で多 くの受講生が集まっている。アルテスWebOriginalにて「中世の移 動ド事始め」連載中。 安邨尚美 大阪教育大学教育学部教養学科芸術専攻音楽コース卒業。2004 年よりフォンティース音楽院(オランダ・ティルブルグ) 古楽声楽ア ンサンブル科にて、レベッカ・ステュワート女史の下、グレゴリオ聖 歌からバッハのコラールに至るまでの様々な時代・地域の宗教曲・ 世俗曲とその歌唱法を学ぶ。同科卒業後さらに大学院に進み、ノー トルダム・オルガヌムについての論文・演奏によりマスターディプ ロマを取得。また同音楽院にて、ルイ・ビュスケンス氏に合唱指揮 を学んだ。2012年帰国後は、 「ヴォーカル・アンサンブル カペラ」 ・ 「ムジカ・セルペンティス」メンバーとして歌うほか、主にグレゴリ オ聖歌・中世音楽の歌手・指導者、またヴォイストレーナーとして の活動を展開している。 関根敏子 音楽学、音楽評論家。桐朋学園大学音楽学部作曲理論学科(音楽 学)卒業後、フランス政府給費留学生としてフランス国立パリ高等 音楽院(パリ・コンセルヴァトワール) に学ぶ。またチェンバロをス コット・ロス、トン・コープマン他の各氏に師事。帰国後、桐朋学園 大学・早稲田大学・立教大学・昭和音楽大学講師を経て、現在は 東洋大学・白梅学園大学各講師、音楽文献目録委員会事務局長。 その他、朝日カルチャーセンター、さらに新聞や雑誌の評論など。 NHK-FM番組「古楽の楽しみ」を担当。 主要な著訳書: 『古楽演奏の現在』 (監修)、 『西洋の音楽と社会: 後期バロック』 (監訳、2巻)、 『ドメニコ・スカルラッティ』 [いずれ も音楽之友社]、A.ヘリオット著『カストラートの世界』 (国書刊行 会、共訳 )、ドメル・ディエニー著『演奏家のための和声分析と解 釈:フォーレ』 (シンフォニア、翻訳)、 『音楽がわかる。 』 (共著、朝日 新聞社)、 『21世紀の音楽入門1 〜 7(共著、教育芸術社)、リスト著 「ショパン」 (訳) 他、多数。 複数講座を受講して理解を深めましょう 申し込み・問い合わせ 各講座はそれぞれ単独で受講できますが、組み合わせて受講すると 担当:窪田 それぞれが補い合って、一層理解を深めることができます。 通年講座 (歌唱実践講座、講義) の場合、複数講座受講の場合は 二つ目から一講座に付き5,000円ずつ割引になります。 また、学生のための割引料金も設定していますので、ご相談ください。 phone/fax 04-7140-7225 mobile 080-5099-3751 e-mail [email protected] フォンス・フローリス古楽院は東急東横線「祐天寺」駅より 徒歩7分です 主催:フォンス・フローリス http://www.fonsfloris.com/k/
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