化学基礎 実験 テルミット反応 [演示] テルミット法にて、酸化鉄(Ⅲ)から鉄を取り出し、酸化還元反応の意味を考える。 1.原理 テルミットとは、酸化鉄(Ⅲ)[Fe2O3]とアルミニウム[Al]の混合物を言う。Al とOの結 合力は極めて大きいので、Al はFe2O3 中のOを爆発的に奪い取って、単体の金属鉄が精 製する。この反応の原理は、鉄の溶接などに利用されている。 2.薬品と用具 酸化鉄(Ⅲ)----別にベンガラと言って赤褐色の顔料に利用されている。自然界に は赤鉄鉱として重要な鉄鉱石である。粉末アルミニウム、Mg リボン、ろ紙 2 枚、磁石、 バケツ、ヤスリ、マッフル、スタンド、ビーカー 3.実験 (1)よく乾燥させた酸化鉄(Ⅲ)の 10g と粉末Al の4g とをよく混ぜ、ろ紙で作ったマッフルに ろ紙2枚(外の1枚は水で濡らしておく) に入れる。 (2)酸化鉄(Ⅲ)とAl の混合物の上部に、導火線として 10 ㎝程度のMg リボンを立てる。 (3)Mg リボンに着火し、5m 以上離れて反応を観察する。 (4)反応の終了を確認してから、生成物を水から取り出した後、取り出して磁石を近づけてみ る。さらに生成物をヤスリで磨いて光沢や色を観察する。 4.記録 (5)反応前 色 磁性 酸化鉄(Ⅲ) [Fe2O3] アルミニウム [Al] (6)反応 (7)反応後の 磁性 色 光沢 生成物 5.反応式と考察 (1)酸素の授受で酸化還元反応を確認する Fe2O3 + 2Al → 2Fe + Al2O3 酸化鉄(Ⅲ) [Fe2O3] は酸素を与えて、鉄[Fe]になったので[ ① ]された =[ 反応] ② アルミニウム[Al]は酸素をもらって酸化アルミニウム[Al2O3]になったので [ ]された =[ 反応] (2)酸化数の変化で酸化還元反応を示す。 Fe2O3 + [ ] 2Al ( → 2Fe [ ) + ] Al2O3 ( ) (3)電子[e-]の授受で酸化還元反応を確認する ※ Fe2O3 = Al2O3 = Fe2O3 Al + 2Fe3+ + 3O2- 2Al3+ + 3O2- と考える e- → → Fe Al3+ + + O2- --------① e- --------② ①+②で 6.まとめ 実験から分かること Oの授受 e-の授受 酸化数 酸化(される)反応 還元(される)反応 酸化反応と還元反応は必ず一対で起こる。 7.感想
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