第 14 講 形容詞の語法

第 14 講
形容詞の語法
<ポイント200>形容詞の使い方
形容詞:大きく分けて2通りの使われ方をする
→名詞を詳しく説明するか補語(2文型や5文型)で使われるか
① 名詞を詳しく説明する:限定用法
A dog (犬)→A small white dog (白くて小さい犬。)
より具体的に頭に浮かぶ→想像の幅を限定する(=限定用法)
② 補語になる:叙述用法
She is beautiful.
(彼女は美しい。)
主語がどんな状態であるかを述べている(=叙述している)
※ 多くの形容詞がどちらの用法でも使えるが、一方しか使えないものもある
<ポイント201>形容詞の限定用法
限定用法でしか使えない形容詞→全部で3パターン!!
① 「主な、唯一の」といった、複数の中から絞り込む系形容詞
EX)main/chief/only/mere/sole など
② 「材質」を示す系形容詞(-en)で終わるものが多い
EX)wooden/golden など
③ 「比較級」に由来する語
EX)elder/inner/latter など
<ポイント202>形容詞の叙述用
叙述用法でしか使えない形容詞
→圧倒的に[a]から始まるものがおおい!!
alike/asleep/aware/awake/afraid/alone など…
叙述用法=形容詞の内、補語として使われるもの
(○)He is asleep.
(×)
asleep animal.
<ポイント203>紛らわしい形容詞1(-ful と-able)
-ful:能動的(~している)/-able 受動的(~される)
EX) respectful =respect + ful →尊敬+している=敬意を払う/礼儀正しい
respectable =respect+able→尊敬+される=立派な
能動(~している)
受動(~される)
forget
forgetful(忘れっぽい)
forgettable(印象に残らない)
respect
respectful(礼儀正しい)
respectable(立派な)
envy(妬む)
envious(嫉妬している)
enviable(嫉妬される位よい)
regret
regretful(残念に思っている)
regrettable(残念な)
<ポイント204>紛らわしい形容詞②(-ry と-tive)
[-ry]・・・~に属するという意味
[-tive]・・・~に富む/~の傾向があるという意味
EX) imaginary = imagine + -ry :想像+に属する→想像上の
imaginative=imagine + -tive:想像する+傾向がある→想像力豊かな
imaginable=image + -able:想像+している→想像できる
EX)sensible=sense + -able:感じとる+できる→分別のある
sensitive=sense + -tive:感じ取る+傾向がある→敏感な
sensual=官能的な
<ポイント205>紛らわしい形容詞③(-y と-ic)
[-y]をとる形容詞
名詞
形容詞
Health(健康)
Healthy(健康な)
Ease(楽)
Easy(楽しい)
+y
Anger(怒り)
Angry(怒って)
Oil(油)
Oily(脂っぽい)
Hunger(飢え)
Hungry(飢えている)
[-ic]をとる形容詞
[history] → historic(歴史の)
[economy]→
/ historical(歴史的に有名な)
economic(経済の) / economical(安上がりな/経済的な)
<ポイント206>人を主語に取らない形容詞
+ is +
人
→It is
X
は NG
X
for 人 to V の形で使う!!
X=convenient/possible/natural/regrettable
<ポイント207>狭い・広いを表す形容詞
面積が広い・狭い
→広い[large/vast] 狭い[small]
幅が広い・狭い
→広い[wide/broad] 狭い[narrow]
<ポイント208>数量表現(few と little)
[little]/[few]・・・[副]ほとんど~ない
[a + little/few]・・・[形]少しの~
かつ、[lettle+不可算名詞] / [few + 可算名詞]の関係がある。
不可算名詞
加算名詞
ほとんど~ない
little
few
少しの~
a little
a few
<ポイント209>quite a few のややこしい概念
[quite a few]・・・かなり多くの
→どう意訳してもそんな意味にならない!!!
無理に[a few=数個]×[quite=たくさん]=数個×無限大と考えれば納得
できるかもしれません。ただ、少し無理がありすぎるような気が...
[quite a few]→日本語でいう謙遜した表現
お歳暮の「つまらないものですが…」のイメージ
「つまらないもの」といいながらも本心では絶対そんなこと思ってない
ですよね?この表現もそんな反意的なものと覚えてください
<ポイント210>大・小の表し方
① お金にまつわること・・・high or low で表す
[price] / [ fee] / [wage] / [salary] / [income] など
②
漠然とした量に関すること・・・large or small で表す
[population] / [number] / [quantity] など
③
重量のあるイメージ・・・heavy or light で表す
[traffic] / [snow] / [drinker](大酒のみ) / [responsibility] / [meal] など
<ポイント211>濃い・薄いの表し方
薄い
物質
濃い
weak
コーヒー・紅茶の含有量(味)
strong
thin
牛乳・スープなど(味)
thick
thin
霜・髪の毛・空気(濃度・密度)
thick
light
色(色)
dark
thin
板・布など(厚さ)
thick
<ポイント212>形容詞の並べ方
→いくつも形容詞が並ぶ場合[主観的→客観的]の順で並べる
並び順:冠詞→評価→大小→新旧→色→材料・出所→名詞
主観的内容
客観的内容
第 15 講
副詞の語法
<ポイント213>副詞とは何か
文の要素・・・全部で5つ(S/V/C/O/M)
M=修飾語(文や句、節を詳しく説明するもの!!)
修飾語には 2 パターンある
主に名詞を詳しく説明:飾り=M=形容詞
主に名詞以外を詳しく説明:飾り=M=副詞
<ポイント214>副詞の種類
副詞の種類・・・重要なものは 5 パターン!!
①
強弱を表す副詞・・・much や little など
②
動作の様子を表す副詞・・・fast や quietly など
③
場所や時をあらわす副詞・・・here や now など
④
頻度を表す副詞・・・never や always など
⑤
程度を表す副詞・・・hardly や scarcely
<ポイント215>頻度を表す副詞
頻度:
「めったに」
「しばしば」など
→パーセンテージで頭に浮かぶようにしておく
100%
0%
always
いつも
usually/generally
たいてい
often/frequently
よく、頻繁に
sometimes/occasionally/now and then
時々
rarely/seldom
めったに~ない
never
決して~ない
<ポイント216>程度を表す副詞
程度:
「完全に」
「ちょっと」など
→頻度と一緒でパーセンテージにして覚える!!
100%
completely/absolutely/entirely
完全に、まったく
very/greatly
とても
quite/rather
なかなか
slightly
ちょっと
hardly/scarcely
ほとんど~ない
not
まったく~ない
0%
<ポイント217>very なのか much なのか
[very][much]どちらも強調の副詞
→どちらも基本的にはいろいろな語を修飾できる
[much]・・・形容詞や副詞の原級は修飾できない!!
[very]・・・比較級の強調だけは NG!!
つまり:[very stronger]や[much large]はダメ
+α
[much too heavy]は OK な理由
[too]は一見原級のように見えます。しかし比較級や最上級が存在
しない。つまり原級ではないのです。だから much の対象領域。
<ポイント218>時間概念のまとめ
[lately][recently]と[now a days][these days]
→どれも同じ「最近」を表すことば
現在形との相性が微妙に異なっている!!
[lately][recently]・・・・・・現在形に比較的なじまない
[now a days][these days]・・・現在形と相性がよい
<ポイント219>ten years ago なのか ten years before なのか
ten years ago・・・現在からさかのぼって「10 年前」
ten years before・・・過去のある一時点からさかのぼって「10 年前」
※見分けるときにはその文章の自制に注目!!