ロータの 正しい選択が 鋭い走りに さらに磨きをかける 昨年 月に発売されたルキシオンBS Dual 用の『ハイパワーブレードロータ』 (価格3800 円+税) 。ルキシオンBS Dualの標準ロータ 径がφ ・3mmであるのに対して、今回発売さ れたロータはφ ・0mm/φ ・5mm/φ ・0mm/φ ・5mmの 種類。これらのロ ータの登場によって、TAOⅡによるESCの設 定変更に加え、ロータの交換でもモータの出力特 性が変更できるようになり、セッティング幅がさ らに広がったのはタキオンエアリア&ルキシオン 11 12 13 12 12 BS Dualユーザーにとっては歓迎すべきこ とだろう。ただ、ユーザーにとってはロータを交 換するシチュエーションはどういう時なのか? どの径のロータを使えばいいのか? といった部 分で悩むケースもきっと少なくないはずだ。一般 的にモータの出力特性はロータ径が太いほどトル ク型に、細いほど回転型になるが、より具体的な 指針が知りたいと思うのは誰でも同じ。そこで、 今回登場願ったのが、アキュヴァンス製アイテム の“使いどころ”を熟知する総長チンピラーノ☆。 ハイパワーブレードロータも 種類すべてを実走 行で試しており、今回のテーマにはうってつけの ドリフターだといえる。今回、総長には“ターン 数固定” 、 “ギヤ比固定”という条件で説明しても らったので、これを理解したうえで、以降の内容 を参考にしてみてはどうだろうか? 13 「例 外 も あ る で しょうが、僕が いろいろとテス トをした結果か らいえばテクニ カルコースやハ イグリップコー スでは径の太い ロータが、ハイ スピードコース 上/モータはBS Dualの ・5Tを選択。異なるター ン数を使うことは皆無に等しいとのこと。下/ロータは標 準品の使用を基本にしながらも、コースレイアウトや路面 グリップによってはロータ交換を行うことも多々ある。 やローグリップコースでは径の細いロータが適し ています。では、どんな時に交換するのかといえ ば、例えば、ホームコースとは環境が異なる遠征 先でセッティングを行った際、遠征先でのTAO Ⅱの設定値が、自分が基準にしている設定値から 大幅に逸脱した時。僕の場合はニュートラルブレ ーキやイニシャルスピードの設定値の振り幅をみ てロータを交換するか否かを判断することが多い です。普段はニュートラルブレーキを ~ %に、 イニシャルスピードを ~4%に設定しています が、これが、それぞれ %以上だったり %以上 に設定しなければドリフトできないような場合は、 ロータを交換します。僕は比較的グリップが低め で テ ク ニ カ ル レ イ ア ウ ト の S H I F T(東 京 都) をホームコースにしていますが、今回走行した超 ハ イ グ リ ッ プ の 秦 野 R C サ ー キ ッ ト(神 奈 川 県) では、まさに前述のような状況でした(左の設定 一覧表を参照) 。このような状況になったらロー タ径を太くしたほうが、自分が理想とする走りに 近づけられると思います。 ただ、ロータを交換するとモータの特性が変わ りますので、自分好みのフィーリングにもってい くためには、ブーストやターボに関わる設定値を 変更する必要も出てきます。特に、ターボオンス ロープやターボオフスロープはその最たるもので、 僕がテストした結果ではロータ径がφ ・ で 前後、φ ・ で ~ 、φ ・ で ~ とい った感じでした。ニュートラルブレーキもφ ・ で %に設定していたとしたら、φ ・ では 0 % で O K だ っ た り……(笑) 。他にも細かい部 分で設定の変更は必要ですが、まずは、ここまで 12 5 5 13 5 の説明を念頭においてロータ交換を行えば、今ま で以上に自分の理想とするドリフトができるよう になるはずですし、競技会においても大きな武器 に な る は ず で す の で、 ル キ シ オ ン B S Du a l ユーザーなら一度は試していただきたいですね」 総長のシャシーは前後 駆 動比を1.43に設 定したR31HOUSEのGRKパケ。タイヤは RC926のカーペット用を選択していた。 ホームコースと大きく異なる超ハイグリップ路 面に苦心する総長。 「こういう時こそ、ロータ を替えると動きが一変するんです」 TAOⅡのデータロガでスロットル開度を確認 する総長。 「握りっぷりが重要な審査区間で、 どれくらい握れているのかを感覚だけでなく、 数字でも把握できるのがいい」と語る。 20 25 3 12 5 40 0 10 10 20 20 12 13 1 戦 総長の主 マシンは コチラ! 上表は同ロータ径同士の設定だが、この設定値の差を ロータ径の変更である程度縮めることが可能だ。 3 ■ コースが変われば設定値はここまで変わる! 4 4 取材を行った 『秦野RCサーキット』は高速 レイアウトと超ハイグリップのカーペット路 面が特徴。 9 30 秦野RCサーキット 室内 カーペット 高 φ12.3mm 32KHz 16KHz 10KHz 22% 30% 10% 100% 100% 30deg 1100rpm 25500rpm ON Full throttle 20deg 25000rpm 25deg/0.1sec 15deg/0.1sec OFF OFF SHIFT 室内 Pタイル 低 φ12.3mm 16KHz 8KHz 10KHz 0% 10% 10% 100% 90% 20deg 2000rpm 38000rpm OFF Full throttle 10deg 25000rpm 10deg/0.1sec 10deg/0.1sec OFF 0.1sec サーキット名 環境 路面種類 路面グリップ ロータ径 ドライブ周波数 ニュートラルブレーキ周波数 ブレーキ周波数 イニシャルスピード ニュートラルブレーキパワー イニシャルブレーキパワー フルブレーキパワー 前進側最高速度制限 フルブースト進角 ブーストスタート回転数 ブーストエンド回転数 スロットルブーストコントロール ターボアクテュベーション フルターボ進角 ターボスタート回転数 ターボオンスロープ ターボオフスロープ ターボスタートディレイタイム ターボオフディレイタイム ビッグイベントでの優勝経験も豊富 なR31HOUSEのワークスドライ バー。カリスマ的な人気を誇る国 内のトップだ。 総長チンピラーノ☆ あらゆる状況にすばやく対応で きる実戦的なESCとして評価 が高いアキュヴァンスの『タキ オンエアリア』と専用エフェク タの『TAOⅡ』 。しかし、状況 によってはESCの設定を大幅 に変更しなければならないケー スもある。 そんな時はモータ の特性を変更できるロータ交 換も一考。その理由をカリスマ ドリフターの総長チンピラーノ ☆が解説する。
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