月 図と 達 2012 ; 44 : 50--54 50 `階 =症 例 報 告 = Flumazenil― PET所 見 の変化 か らみたケ トン食 の抗 けいれん 作用 についての考察 熊田 達 也2 知浩 1 西井 龍 -2 東 望 1 下村 英毅 齊藤 小 田 1 景子 1 宮嶋 智子 藤井 達哉 1 1 要旨 4歳 H力 月の難治前頭葉 てんかんの女児 にケ トン食治療 を行 った。発作 は姿勢性強直発作 ,頭 部前屈発 作 ,複 雑身振 り自動症 ,非 けいれん性てんかん重積 (複 雑部分発作 )を 認 めていた.頭 部 MRI所 見 は正常 で あ っ た.ケ トン食治療 (修 正 Atkins食 )開 始 5日 日頃 よ り著明な発作改善 を認めた.ケ トン食治療開始前 と開始 2カ 月 後 に [1lC]量 umazenil(FMZ)― positron emission tomography検 査 を行 った。治療前 は FMZの 大脳皮質の広範 な集積 低下 を認めたが,治 療開始 2カ 月後 には大脳皮質全体 の FMZ集 積 の増強 (改 善)を 認 めた.FMZの 集積改善 に関 して,ケ トン食治療 による脳内の γア ミノ酪酸 (GABA)系 神経伝達 の変化 (GABA濃 度 の上昇 または GABA― A受 容体 の機能克進)が ,発 作抑制 につ ながった可能性 を考察 した . 見出し語 ケ トン食,修 正 Atkins食 ,■ uIIlazenil― PET,GABA,ベ ンブジアゼピン受容体 は じ め 達の主要な部分 を担 う GABA― A受 容体 と複合体 を形成 してい る.し たが って,FMZが 中枢性 BZRに 結合す ることを利用 に ケ トン食治療 は薬剤抵抗性 で外科治療 の適応 のない難治 て し,[1lC]FMZ― PETに よって GABA― A受 容体 の分布 と結合能 んかんの治療法 の 1つ である.日 本でも 1950年 代 から行 われ てい たが ,抗 てんかん薬 の開発 に伴 い,ま た,脂 質が多 く炭 が間接的に評価可能であると考 える その特性 を利用 して,わ れわれは難治 てんかんの女児 でケ 水化物 が少 ない食事内容が米食中心 の 日本人には受け入れに くいこともあ り,注 目度 は低 く積極的 に行 っている施設 は限 られていた 1)".し か し 年 Johns Hopkins病 院を中心 とし トン食が有効 であ つた症例 にケ トン食治療前後で [1lC]FMZ― PET検 査 を行 い,ケ トン食 の抗 けいれん作用 における GABA 系神経伝達 の変化 について PET所 見 よ り考察 した ,近 て再 び世界的 にケ トン食治療 が脚光 を浴びるようになった しか し,ケ トン食 の抗けいれん作用のメカニズムに関 しては い くつかの仮説が提唱されているものの,未 だ十分には分かつ て い な い う.わ れ われ はク トン食 治療 中 の γ ア ミノ酪 酸 (GABA)系 神経伝達 の変化 について関心 を持 つた [1lC]■ umazenil(FMZ)は ,脳 内に広 く分布す る中枢性ベ . . I症 . 例 , . ンゾジアゼ ピン受容体 (BZR)に 高 い親和性 を示 し選択的に 結合す る.し たが って,[1lC]FMZ― positron emission tomo― gra2phy(PET)検 査 は,て んかん焦点 において減少 してい る 中枢性 BZRの 分布や機能 を評価 しうる有用 な画像診断法 と して臨床応用 されている.一 方,中 枢性 BZRは 抑制系神経伝 賀県立小児保健医療 セ ンター小児科 2滋 賀県立成人病 セ ンター研究所画像研究部門 E― mdl:tkumada(a)mccs.medoshiga‐ prettp (受 付 日 :2010。 10。 21,受 理 日 :20H.2.21) . Valproat sodium(VPA)内 服開始す るも発作 は抑制 されず , 発 達 は停 滞 した.そ の 後 ,clobazam,zonisamide(ZNS), clonazepaln,臭 化 カリウム,c10xazolanl(CLX),cthosu対 面 de, prednisolone等 を試みる も発作 は抑制 されなかった.4歳 H 力月時,ケ トン食治療 目的で入院 した (VPA,ZNS,CLX内 服中).発 作頻発後 ,発 達 は停滞 し,最 重度精神遅滞 を認めて いた.神 経学的所見 を含め,身 体所見 は異常 を認めなかった . 続的 に意識が混濁す る非けいれん性 てんかん重積状態 を繰 り 返 した.発 作 間欠期 (睡 眠時)脳 波 は高振幅徐波 ,棘 徐波複 1滋 〒 524-0022 守山市守山 5丁 目 7-30 滋賀県立小児保健医療 セ ンター小児科 . 入院時 の発作 は姿勢性強直発作 を 1日 頻回,頭 部前屈発作 を 1日 頻回,複 雑身振 り自動症 を 1日 数回認 めた。 また,断 第 52回 日本小児神経学会総会推薦論文 連絡先 周産期異常な く,て んかん発症 までの発達は正常であ つた 2歳 4カ 月時 に,意 識消失 ,転 倒 ,強 直発作 で発症 した (熊 田知浩) 合 を両側前頭葉優位 に認めた (図 1-a)。 頭部 MRI検 査 は正 常であ つた。てんかんの原因精査 を行 つたが ,血 算 ,生 化学 電解質検査 は正常 ,染 色体 G― banding検 査 は正 常女性核型 , (46,XX),Angelman症 候群 の 一-50-― 15qll.2‐ q13領 域 における片 2012年 1月 F M 呻 呻 ぽ b a m 繭 耐 叩 Ψ 師 M M P U m m u 呻 呻 E 難 : Lt O― ン 喘 v、 ´ 、ハヤ ‐ ヴヘ″ い い ∼ ¬ ‐ ∼ い W∼ VV‐ Rt O∼ ノヽ∼∼∼´ヽ‐∼″`ν∼口″ヘッーヽ∼戸へ∼∼ノ "“ ″ 二よχ工yこ 富 嵐:籍 こ耳罵Цχじじへ弁こハく ´ ー Lt mT = ∼^■ Rt mT― ″∼″‐‐′V"い ヽ″^`´や`′`‐^″゛ムデ 100uV辻 妥=だ yじ =二 5ミ 政ゴt賞 ヽヽ´ヽ´ ー 一 =翼 じこた賞ミだ 1。 。 uv ls ケ ヶ 図 1 覚 醒 時発 作 間欠期 脳 波 トン食治療前.両 側前頭葉優位 に高振幅徐波を認めた トン食治療開始 2カ 月後.両 側前頭葉に棘波が散発す る程度に改善 した。 2111m),理 論 上 のス ライス厚 4.25111m)を 得 た。PET 親特異的 DNAメ チル化試験 は正常 であ つた。血漿 ア ミノ酸分 (2 nlm× 析 は正 常 で あ つ た。 髄 液 検 査 は 細 胞 数 3/3-3,蛋 白 19 mg/d′ ,糖 56 mg/dJ,乳 酸 13.4 mg/dJ, ピル ビン酸 0.9 mg/dJ, 画像 は下記言十算式 を用 いて体重 と投与放射線量 を補正 した stan― dadzed uptake valuc(鈍 Ⅳ )画 像 に変換 した 。 と正常 であ つた (髄 液 中 の GABA濃 度 は測定 しなか った). ケ トン食 は炭水化物 10g制 限 のみの修 正 Attns食 を行 つ た。ケ トン食 を開始 し,3日 目よ り尿 中ケ トン体強陽性 ,血 清 ケ トン体 は 5日 目に βヒ ドロキ シ酪酸 2,510“ M,ア セ ト酢酸 1,385“ M, . SUV三 組織 内濃度 と高値 を認めた.5日 目か ら全 ての種類 の発作 が著 (Bq/g)/1静 注量 [Bq]ノ 体 重 [g]) BZR分 布 密 度 お よび結合 能 を評価 には,定 性 画像 お よび binding potentid(BP)画 像 を用 い解析 した。す なわち,各 ス キ ャ ンで得 られた画像 をダイナ ミック収集 して 20∼ 40分 の 画像 を合算 して定性画像 とした .一 方 で ダイナ ミックデ ー タ 減 し,頭 部前屈発作 が 1日 数回残 存す るのみ となった .1カ 月 間の入 院 の後 ,ケ トン食 を継続 した まま退 院 し,ケ トン食治 BZRの 少 ない小脳 を参照領 域 と した Logan plotting graphcal 療前 と治療 開始 2カ 月後 に [1lC]mZ― PETを 施行 した .2 analysis(reference issuc modehng)を PMoD software v∝ 31 回 日の PET検 査施行時 ,頭 部前屈発作 を 1日 数 回認 め るのみ を用 い て演 算 し,paranletric imageで あ る で ,発 作 間欠期 (睡 眠時 )脳 波 は,両 側前頭葉 に棘波が散発 た 9. か ら得 られ た大脳 皮 質領 域 の す る程度 に改 善 を認 めた (図 1-b). なお ,こ の 間,抗 て んか ん薬 の 内服量 は変更 してお らず Ⅲ 結 BP画 像 を作 成 し 果 , b:ケ トン食 開始 2カ 月後 ).ケ トン食前 は全 般性 に結合 能が 低下 して いたが ,ケ トン食 開始 2カ 月後 は全 般性 に結合能 は 法 [1lC]FMZ― PET検 査 は,滋 賀県 立成人病 セ ンター で標識合 著 明 に改善 (上 昇 )し た。局所 の異常所見 は認 め られ なか っ た。 なお ,提 示 して い ない が ,定 性画像 も同様 の結果 であ つ た . われた.患 者家族 に PET検 査前 に十分 な説 明 を行 い ,同 意 を [1lC]FMZ― , [1lC]恥 Z― PET BP画 像 を図 2に 示 した (a:ケ トン食前 成 と調製お よび品質管理 された [1lC]諏 Zを 用 い ,同 セ ンター の倫理委員会 に承認 された臨床研 究 プ ロ トコー ルに沿 って行 得 た上 で行 つた curveに つ い て , PET検 査 は同 じ時 間帯 に行 つた。 I方 illne― actlvity V 考 察 . PETは PETス キ ヤ ナ ー (GE Advance;GE Hedthcare,Ⅵ ,USA)を 用 い た。Dynamc[1lC]Π Ⅶ乙PET 画像 は 80 MBqの [1lC]IWZを 5 mJの 生理食塩水 に溶解 し , ケ トン食 の抗 け いれん作用 の メカニズ ム につ いては様 々 な 機序 が推定 されている。 その中の 1つ に GABA系 神経伝達 の 機 能克進 が挙 げ られて い る。 われ われ の PET検 査 の 結 果 は 静注後 40分 間 28フ レームプロ トコール (6フ レーム 10秒 8フ レーム 15秒 ,4フ レー ム 30秒 ,5フ レーム 1分 ,4フ FMZの GABキ A受 容体 な どの BZR結 合能がケ トン食 に よ り 克進 した こ とを示唆 してお り,GABA系 神経伝達 の機 能克進 5分 ,1フ レー ム lo分 )に 従 つて撮 影 した.[1lC] FNIZ― PET検 査 の 間 ,患 者 は 5 mg/kgの 雌 Open櫨 lsodumを 静 注 じ鎮静 させた .脳 PET画 像 は ■lter back proJcctionを 用 いて を裏付 ける臨床 デ ー タであると考 えた。過去 に mZ― PETを 用 いて ケ トン食 による GABA作 用 につい て言及 した研 究 は見 当 再構 成 し,47ス ライス の横 断 画像 (image matHx 128× 128 PETの 解析 を定性画像 ,BP画 像 の両者 で われわれは nに ‐ , レーム -51- た らない 。 第 44巻 脳 と発 達 1図 alケ トン食 治 111前 biケ トン食 中 1治 療 開始 2カ 月後 2 [11C]FMZ― 第 1号 PET BI)lhi l象 ー ルの ムた人 11を 26で 表示 して お り,aと Fヽ IZ bindin=potcnualプ t示 ス ケ lUI I[ 部 を :kl で示 す a bと も bの 画 像 の 赤 色の程 度 をそ の まま比 較 す る こ とて BZR結 合能 の 変 │ヒ が わか る 定 ■画像 は提 示 〔い な い が 8P画 像 と l様 の結 果で あ つた 左 111に 全 スラ イス を提 4そ し,:有 ' │二 1ガ │´ 行 った .定 性 画像 は BZRの 分布密度 を表 してお り,BP画 像 は BZRの 結合能 を表 している ケ トン食治療 により定性画像 BP画 像 の両者 で FMZの 集積 が上 昇 した とい う結果 は,BZR , の分布密度 お よび結合能 が ケ トン食治療 によって完進 した こ とを意味 してい る。 しか し,そ の原 因が GABA濃 度 の上昇 に よるのか ,GABA A受 容体 の機能克進 に よるのかは, この結 果 のみか 場はわか しない なぜ な ら,脳 内 の GABA濃 度 が上 昇 して も GABAシ フ トとよばれる現象のため ,FMZの 結合能 が 上昇す る こ とが 報告 されて い るか らであ る 6 過 去の研 究論文 では,ケ トン食で 序 につい ては両 者 能充進 )の (GABA濃 GABA作 用が充進す る機 ,GABA A受 容体 の 度 の 11月 lll 能性 が 11及 され てい る '' 前者 (GABA濃 度 の L昇 )は , ケ トン食 に よるゴ_ネ ルギ ー代 謝 ,つ ま りll l内 の ア ミノ酸代 潮│の 変化 で 説 月され る す なわ ち, クルタ ミン酸 か は,無 効 な患者 よ りも髄液中 GABA濃 度 が 有意 に高 か った と い う報告 に裏付け られて いる 10. また ,少 数例 で あるが 減少す るため ,結 果 的 に グル タ ミン酸 が 増加 しグル タ ミン酸 する SI また, ケ ]兎 炭酸酉 孝素 (GAD)を 介 して GABAが 増力口 トン食 に よ り GADの 活性 が上昇す る こ とが 別 の実 験 で 示 さ れてい る 。 ' 臨床 的 には,Dahln等 の ケ トン食が有効 な患者 MRS を用 いて GABAの ビー クの上昇 を調べ た報告 もあるが ,少 数 口 例で結果 も一定 しなか った ' 本症例 では髄液 中の GABA濃 MRSの 治療 前後 で の比 較 は行 えて い な い 後 者 A受 (GABA― 容体 の機能克進 )に つい て ,ケ トン食 によって 度測 定 や │ま glyccraldchyde 3-phosphatc dehydrogenasc(GAPDH)1舌 進 し,GAPDHは 1生 力ち屯 GABA A受 容 体 に結合 して だ貯 存在 下 で GABA A受 容体 の αサ フユ ニ ットを自己 リ ン酸化 し,GABA― A受 容 体の シナブ ス後膜 での機能 をiL進 させ るこ とが実験 上 示 されて い る なお ,FMZ │」 らア スパ ラキ ン酸 へ の ア ミノ基 llr杉 に関 わるオキザ ロ酢酸が l「 ユ PET検 杏時 に使用中の薬剤 の検査結 果 に及 ぼす 影響 につい て も考慮す る必 要があ る IOmazcnil SPECT検 査 で はベ ンブジアゼ ビン系薬 剤 の服用が結果 に影響 を 与‐ える 口 mヒ .,FMZ PET検 い 査で も1司 様 の ことが危惧 性が指オ 商されてお り され る また,thiOpcnt』 sodiulllや VPAが 結果 に影響 を及ぼ す可能性 に 言及 した報告 もあ る 11'本 症例 で は内服 中の抗 て んか ん薬 にベ ンブジアゼ ピン系薬剤 で ある CLXお よび VRヘ が 含 まれてい るが ,治 療 前後 にお いて投薬量 は ― 定 してお り ―-52-― , 53 2012年 1月 内服か ら検査 までの時間 もほぼ同 じであるため,cLX,VPA の FMZ― PETへ の影響 は,ケ トン食治療前後で比較す る上では 限に とどめ られている と考 えた。Thiopental sodlumも 検 最月ヽ 査前に使用するタイ ミング,量 は同一であ り,同 じく FMZ集 積 を比較す る上で影響 は大 きくない と考 えた . また,一 方で,FMZPETは 検査前の発作 の状態 (発 作頻度) が結果 に影響 を与 えるとい う報告 もある 5).す なわち,内 側 側頭葉てんかんの患者 で発作 か ら検査 までの時間が短 いほ ど 海馬での FMZ集 積が低か ったとい うものである。 しか し, こ の報告 ではわれわれの症例 の ように大脳皮質 の集積が全般性 に変化 した訳ではない.し たがつて,本 症例 での FMZ集 積 の 変化 はベ ンゾジアゼ ピン系薬剤 や発作 の影響 よ リケ トン食 の Dismbutlon volumc ratlos without blood sampling from graphlcal analysis of PET data 」 C`″ ιBわ ο′ Flο ″ M●″ι 1996;16:834- 40 6)Frttme wG,Cho Rx Narcn■ mR,et al Tlagabh incrcascs [1lC]■ umazenil bind油 喝 in concal bmin region in healthy con― ″Юpsc力 9′ 力α″ αοO:Ogッ 2KX19;34:624-33 “ 7)Bough K Energy metabolism as part of the aniconvulsant mccha― trol subJccts.ノ V′ nism of thc kctogcmc dlet.EPjJ″ SJα 2008;49,91‐ 3 8)Yudkdf M,Dttbin M Mclo TM,Nissun l tte ketogcnic dlet and brttll mctabolism of aruno acids:rclationshp to me anticon_ ″ 20K17;27:415-30 vulsant cffcct A″ ″ R′ ッⅣ″ 9)Chcng CM,Hicks “ K,Wang J,Eagles DA,Bondy CA Calo五 c res面 にtion augmcnts brdn glutalmc acid decarboxylase-65 and -67 expression 」Ne″ ″scj R′ s 2004;77:270-6 10)Dablh M,Elfving A,Ungerstedt U,Amark R Thc kctogc壷 c det hiuenccs thc lcvcls of excitatory and i血 bitory alnlno acids in 影響 によると考 えるべ きである。 今後 ,こ の考察 をよ り確 かな ものにす るためには,症 例 を 集積 し,ケ トン食有効例 と無効例 で治療 による FMZ結 合能 の変化 の比較 を検討す る必要があ る。 また,ケ トン食療法 は 最低 3カ 月継続 して効果判定 を行 う旨推奨 されている “)が 治療早期 (1カ 月以内)に 効果が発 現 しない場合,有 効 な可 , 能性 に賭 けてそのまま継続す ることは家族 にとつてかな り負 担 であるため,将 来的にケ トン食 の効果が まだ出てい ない治 療開始早期か ら FMZ‐ PET検 査 により,ケ トン食の有効性 の予 測がで きるようになれば,臨 床 的有用性が期待 される。 thc CSF in chldren with rc■ actory epilepsy Iン j″ ッ R‐ 2∞ 5: 64:115-25 H)Wang ZJ,Bergqvist C,Hunter tt et al ln v市 o mcasurcmcnt of bram mctabohtcs using two― d■で■sional double― quantum ⅣR spectroscopy_exploratloll of GABA lcvcls in a ketogcnic dict i4α g″ R`sο ″Mcグ 2003:49:615-9 12)Pum江 nR,Ahmcd MS,Kurcewicz I,ct al Lablllty of GABAA receptor functlon ln human Partlal cpilepsy:posslble FelatlonshP to hypometabolsm EpJι Sね 2008;49:87-90 壽 ,富 和清隆 .小 児 て んか んにお け る 1"I iomazcn■ SPECTの ベ ンゾジアゼ ピン系薬 物 の影響 .脳 と発達 2006;38:3001 `′ 田浩子 13)九 鬼 一郎 ,岡 崎 伸 ,池 ,川 脇 14)Asablna N,Shga■ Egawa K,Shr」 sh H,Kohsaka S,Sdtoh S 文 献 [(11)C]numazcnil Posltron enussion tomography analyscs of brttn gat― 1)小 国美也子 ,小 国弘量 ,伊 藤 進 ,伊 藤 康 ,大 澤真木子 .小 児難治性 てんか んに対す るケ トン食治療 の再検討 .脳 と発達 2009:41:339-42 15)Bouvard s,Costcs N,Bonnefoi E Lavcnnc E Mauguicrc R Delforgc J Seizure― related short― tcnn plasticity of benzodiazcpinc 2)Kossd EH,McGrogan JR Wondwidc use of the kctogenic ttd EPjJepsjα alnlnobutync acid typc A rcccPtOrs in Angclman ∼ r 2008;152:546-9 syndromc J fセ グ滋′ reccptors in parial ep■ 2005;46:280-9 cpsy:a[1lC]numazenil― PET study B″ れ 2005;128:1330-43 3)Bough KT,Rho JM Aniconvulsant mcchalllsms of the kctogcnic dlet″ jJη SJα 2007:48:43-58 16)Kossoff EH,Zupec― Kmda BA,Amark PE,et a1 0pimal clinlcal managcment of childrcn rcce市 4)Strauss LG, Contl PS The applicaions of PET in clinical oncology J fV″ ε J M`グ 1991:32:623-48 5)Logan J,Fowlcr JS,Volkowヽ D,Wang GJ,Ding YS,Alcxo∬ ing the ketogenic dict:rcconlmcnda― ■ons of hc lntcmational Ketogmic Dict Study Group ttjれ 2009:501304-17 DL Ketogenic IDiet ⅣIay Control Seizures by lncreasing the Binding Potential of the Benzodiazepine Receptor:a Specula■ on from the[1lC]■ umazenilⅡ PET Study Tomohiro Kumada,MD,Ryuich Nish五 m蔽 D"α ′サれ′滋 げ P′ α′万鶴 れ 9′ Djッ プ s′ ο PEr物 ,MD,Tatsuya lLgashi,NIID,Tomoko MiyaJlma,Ⅳ Shimomura,MD,Keiko Salto,NIID and Tatsuya F可 五,MD D,Nozomi Oda,MD, 動 なα″ ′グ′ ′α れた″ル r aj″ ″れ Moヵ の 動 なα (7κ Zに Ⅳα LS κ “ r″ α α,S%lgα (R♪ ら 77`)'7F); s′ 励 a%iイο ヵ25働 なαlイ jε α′α れたr Rι s`α tt Iれ"れ `グ “ The ketogenic dict(KD)is a blgh fat,low― pЮ teln,lclw― carbohydrate diet whch is erecivc in the"eatment of medlcally rcfractory epilepsy Several dleones have been proposed tO explaln■ c mechanism underlying the aniconvulsant efFlcacy of thc KD,however9 the unknown,We speculated the mechanism undcrlying the effect of me KD in paicnts with intractable epilepsュ based on the results of the[1lC]■ umazenil(FMZ)― positron enllssion tomoraphy(PET)study precise antlconvulsant mcch血 sm of dle KD is sti■ A padent developed fronta1 lobe epilepsy at thc age of 2 years At the age of 4 years ll months,she was adnuttcd to our hospital for thc i面 ●atlon Of a KD At the ime of adnussion,shc had several epileptic attacks each day:frequent posturd todc sclzurcs,hypermcltor sig seizures,head nottng,and intennlttcnt loss of consciousness(non_colllvulS市 e status ep■ epicus)NIR Inaghg showed no abnom」 ctal[1lC]FMZ― PET was per― nalintenstt in dle braln With the KD,thc scizure frequency reduccd dralnaticaly on the flm day lnte五 fomed before and 2 months after the initiaion of the KD Before dle KD,the[1lC]FⅣ Z― PET images and[1lC]IWZ― PET bindlng potentlal(BP)images showcd cxtremely low accumulatlon 一-53-一 ″jα 脳 と発 達 第 44巻 第 1号 of FMZ iЮ ughout dle cerebral cortex■ vo months after the inidadon of dle KD,signiicandy increased binding potendal of[1lC]FNIZ was observed,implying the increased bindlng potendal of the benzodiazepine receptors,probably due to the andconvulsant erect Of the KD Thesc PET flndlngs suggested hat KD may control seizures by drectly or indirectly increasing the bindng potendal of dle benzo‐ diazepine receptors f5θ ‐ イ Nο tt Harrars“ 2θf2′ `イ 第 23回 千葉県小児神経 懇話会 期 場 演 1 日 2011年 H月 12日 所 千葉大学医学部附属病 院第 1講 堂 (千 葉) 題 小脳萎縮 と脳梁低形成 を伴 ったび漫性髄鞘形成不全症 候群 の姉弟例 戸 田壮 一郎 ,湯 浅正太 ,高 梨潤― (亀 田メデイカルセ ンター小児科),柴 山秀博 (同 神経内科),小 坂 仁 (神 奈川県立 こども医療 セ ンター神経内科),植 松 貢 (東 北大小児科 ),才 津浩智 (横 浜市立大遺伝学) 両側小指球筋 の不随意運動 を呈 した 14歳 女児例 奥村恵子 ,池 浦 甫 ,津 留智彦 (国 保松戸市立病院小 児医療 セ ンター小児科 ) 著明な動脈延長 ・蛇行 と脆弱結合織 を呈する 2歳 男児 夕J 高橋喜子 ,東 浩二,藤 井克則 ,河 野陽― (千 葉大大 学院小児病態学),森 崎裕子 ,森 崎隆幸 (国 立循環器病 研究 セ ンター研究所分子生物学部) 頭痛 ・脳波異常 を呈 した 6歳 女児例 宮武千晴 ,小 泉慎也 ,岡 田 創 ,海 津聖彦 ,楢 崎秀彦 浅野 健 ,藤 野 修 (日 本医大千葉北総病院小児科) 頭部打撲 ののち斜頸,歩 行障害 を呈 した 4歳 女児例 三ツ丼弘一,小 俣 卓 ,新 井 ひでえ (千 葉県 こども病 , 脳低温療法施行症例 における髄液 NSE値 の検討 富田美佳 ,大 橋美香 ,佐 々木恒 ,大 曽根義輝 (君 津 中 央病院新生児科 ) 発症機序が不明であつた総勝骨神経麻痺 の 1例 中澤友幸 ,斎 藤暢知 ,稲 毛英介,山 川陽子 ,鈴 木恭子 松原知代 ,大 日方薫 (順 天堂大浦安病院小児科 腰仙部皮膚異常 と潜在性三分脊椎 小俣優子 ,数 川久恵 ,小 倉成美子 ,鈴 木裕子 ,(千 葉 メ ディカルセンター小児科 ),伊 藤千秋 (千 葉県 こども病 , ) 院脳神経外科) 突然 の左眼視力低下 を呈 した 12歳 女児例 水落弘美 ,須 山麻衣子 ,井 上祐三朗 ,内 川英紀 ,藤 井 克則,河 野陽― (千 葉大大学院小児病態学),新 井みゆ き,樋 口知美 (同 眼科学) 抗 NMDA受 容体脳炎の最近の動向 (指 定発言 小俣 卓 (千 葉県 こども病院神経科 経過中に血球貪食症候群 をきた した抗 NMDA受 容体脳 ) ) 炎の 7歳 女児例 橋本祐至,鈴 木敏洋 ,安 斎 聡 (千 葉市立海浜病院小 児科) 亜急性期に一過性 に画像所見 を呈 した抗 NMDA受 容体 脳炎 の 5歳 男児例 院神経科 ) ミトコン ドリア遺伝子変異 A5537Gを 認 めた 1女 児例 鈴木敏洋,橋 本祐至,安 斎 藤田真祐子 ,水 落弘美 ,須 山麻衣子 ,内 川英紀 ,藤 井 克則 ,河 野陽一 (千 葉大大学院小児病態学),森 雅人 QT延 長症候群 の経過観察中にてんかんを発症 した男 治医大小児科),大 竹 明 (埼 玉医大小児科 新生児 における側脳室前角近傍 の嚢胞性病変 奥主健太郎 ,西 大介,川 戸 仁 ,松 本 弘 (総 合病 (自 ) 院旭中央病院新生児科) 頭部 MRI検 査 にて線状 T2信 号異常 を認めた仮死出生 の 1早 産児例 内田智子 ,喜 田喜和 (国 保松戸市立病院小児医療 セン ター新生児科) 小熊栄 二 (埼 玉県立小児医療 センター放射線科) 児 池原 甫 ,奥 村恵子 ,津 留智彦 (国 保松戸市立病院小 児医療 セ ンター小児科) 過去 5年 間に小児科入院 した 18歳 以上の小児期発症神 経筋疾患患者 のまとめ と考察 森田昌男 ,鈴 木大真 ,大 前 綾 ,坂 井玲子,佐 藤隆史 (船 橋 二和病院小児科 もや もや病 の術後 に不随意運動 をきた した 1例 小玉隆裕 ,新 井 ひでえ,三 ツ丼弘―,小 俣 卓 (千 葉 ) 県 こども病院神経科 ―-54-― 聡 (千 葉市立海浜病院小 児科) )
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