平成27年 4月15日(水) 国土交 通省 関東地 方整 備 局 日 光 砂 防 事 務 所 記 者 発 表 資 料 平成27年度日光砂防事務所事業概要について 日光砂防事務所管内は、大谷川・鬼怒川上流・男鹿川の3流 域にわたり、その大半が日光国立公園に含まれています。また、 世界文化遺産である日光の社寺をはじめとする貴重な文化遺産 や豊かな自然、観光資源に恵まれた世界有数の観光地となって います。 その一方で、急峻な地形と脆弱な地質、厳しい気象条件により 荒廃が著しく、多くの崩壊地を有していることから、過去から大規 模な土砂災害が発生し大きな被害をもたらしてきました。 このような土砂災害から住民の生命・財産に加え観光資源等 を保全するため、流域の荒廃状況といった災害の起こりやすさ や、保全対象施設及び砂防施設の整備状況といった、土砂災害 が発生した場合の被害の程度等を勘案しながら計画的に砂防 施設を整備します。 日光砂防事務所ホームページURL http://www.ktr.mlit.go.jp/nikko/ 発表記者クラブ 竹芝記者クラブ、神奈川建設記者会、栃木県政記者クラブ、日光記者クラブ 問い合わせ先 副所長 渡辺 勇雄 (わたなべ いさお) 工務課長 飯原 征敏 (いいはら まさとし) 電話 0288−53−3917(内線 311) 1.事業費 予算項目 直轄砂防事業 (百万円) 前年度事業費 今年度事業費 対前年度比 107 107 100.0% 直轄火山砂防事業 2,955 2,971 100.5% 合計 3,062 3,078 100.5% 2.事業概要 (1)大谷川流域 大谷川の上流部は火山地帯で急峻な地形や脆弱な地質で 形成されており、多数の崩壊地が存在しています。そのため、 大規模な崩壊地を抱える渓流において、土砂流出の抑制を図 るため砂防堰堤や谷止工、山腹工の整備を促進し、流域の安 全度の向上を目指します。 中下流部においては、護岸工の整備を進め、人家等を保全 するとともに自然と景観に配慮した川づくりに取り組みます。 (2)鬼怒川本川上流域 鬼怒川の上流部は、大谷川と同様に多数の崩壊地が存在し ているため土砂流出による集落の孤立化防止対策等につい て、優先順位の高い渓流から砂防堰堤や山腹工の整備を進 めます。 (3)男鹿川流域 男鹿川の流域には過去に流出した不安定土砂や流木が多く 堆積しているため、砂防堰堤の整備を促進します。 平成27年度事業箇所 事 業 箇 所 名 所 在 地 工 種 般若沢山腹工 日光市中宮祠 山腹工 大谷川床固群 日光市大渡 床固工 大真名子東沢谷止群 日光市野州原 谷止工 馬返山腹工 日光市細尾町 山腹工 日光地区土石流対策堰堤群 日光市久次良町 砂防堰堤工 稲荷川山腹工 日光市赤那岐 山腹工 日光市赤那岐 砂防堰堤工 田母沢砂防堰堤群 日光市日光 砂防堰堤工 深沢山腹工 日光市二荒山 山腹工 大谷川流域施設改築 日光市久次良町 砂防堰堤工 山内・根通り砂防堰堤群 日光市山内 砂防堰堤工 荒沢砂防堰堤群 日光市野州原 砂防堰堤工 華厳上流床固群 日光市中宮祠 床固工 大事沢第5砂防堰堤 日光市野門 砂防堰堤工 大事沢山腹工 日光市野門 山腹工 高徳・小佐越地区土石流対策堰堤群 日光市高徳 砂防堰堤工 中ノ沢砂防堰堤群 日光市上栗山 砂防堰堤工 日光市上栗山 砂防堰堤工 湯沢砂防堰堤群 日光市川俣 砂防堰堤工 奥鬼怒上流砂防堰堤群 日光市川俣 砂防堰堤工 ワミ沢山腹工 日光市上栗山 山腹工 野門沢山腹工 日光市野門 山腹工 日光市芹沢 砂防堰堤工 日光市上三依 砂防堰堤工 大 谷 空沢砂防堰堤 川 鬼 怒 鬼怒川流域施設改築 川 男 芹沢地区砂防堰堤群 鹿 川 上三依砂防堰堤群 そらさわさぼうえんていせいびじぎょう 空沢砂防堰堤整備事業 事業の概要 いなりがわ おおしか お 鬼怒川支川稲荷川は、源頭部に大鹿落としをはじめ、多数の大崩壊地が存在し、寛文2年(1662) や、昭和41年には渓流全体を巻き込む土石流により、甚大な被害が発生しています。 いなりがわ にっこう そのため、土砂災害が発生すると稲荷川下流の日光市街地及び世界遺産「日光の社寺」等に甚大 な被害が生じる恐れがあることから、土砂災害の防止を目的として砂防堰堤の整備を実施します。 位置図 空沢砂防堰堤 てんぐさわ 大規模崩壊地(大鹿落とし) 稲荷川の支川天狗沢で発生した土 石流(昭和41年) 平成27年度予定 砂防堰堤の整備を実施する予定です。 空沢砂防堰堤イメージ 空沢砂防堰堤計画箇所 世界遺産「日光の社寺」 砂防堰堤の施工例 日光市街地 保全対象 事業の効果 砂防堰堤を整備することにより、稲荷川下流域にある日光市街地及び、世界遺産「日光の社 寺」等が土石流等の土砂災害から守られます。 おおごとさわさんぷくこうせいびじぎょう 大事沢山腹工整備事業 事業の概要 大事沢は火山性の脆弱な地質で形成され、荒廃が著しく、平成10年には大事沢中流部で河道閉塞および 天然ダムの決壊が発生しています。 かわまた かわじ 現在も崩壊地から大量の土砂流出が継続しており、土砂災害が発生すると県道(主要地方道川俣温泉川治 線)に被害が生じる恐れがあることから土砂災害の防止を目的として山腹工の整備を実施します。 位置図 河道閉塞状況(平成10年) 大事沢山腹工 天然ダムの決壊(平成10年) 平成27年度予定 山腹工の整備を実施する予定です。 大事沢山腹工計画箇所 大事沢 大事沢砂防堰堤 川俣方面 大事沢 大事沢 保全対象 大事沢下流第1砂防堰堤 主要地方道川 俣温泉川治線 事業の効果 山腹工を整備することにより、大事沢下流にある県道(主要地方道川俣温泉川治線)が土砂災害から守ら れ、物流交流ネットワークの確保、災害時の孤立化防止を図ります。
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