平成27年4月10日(金) 国土交通省関東地方整備局 京 浜 河 川 事 務 所 記 者 発 表 資 料 ~ひとをむすび、川をみつめ、まちをまもる~ 平成27年度 京浜河川事務所の主要事業 国土交通省 京浜河川事務所は、多摩川、鶴見川、相模川の 3河川の他、沖ノ鳥島及び西湘海岸を担当しています。 平成27年度は、洪水や地震による被害軽減のため以下の事業 を重点的に推進していきます。 ○まちをまもる 安全に安心して暮らせる河川を実現するための整備を推進 多摩川 : 鶴見川 : 相模川 : 西湘海岸: 沖ノ鳥島: 高潮対策 堤防整備 水衝部対策 (大田区南六郷地区、川崎市港町地区) (日野市平山地区) (昭島市福島地区、日野市新井地区、 日野市平山6丁目地区) 堤防耐震対策 (横浜市元宮地区) 河道掘削 (横浜市末広町地区) 堤防整備 (平塚市須賀地区) 海岸保全施設整備 管理保全 ○川をみつめる 適正な河川管理の実施、自然再生・生態系の保全を推進 多摩川 : 流域自然再生 多摩川・鶴見川・相模川:河川維持管理 発表記者クラブ 竹芝記者クラブ、神奈川建設記者会、東京都庁記者クラブ、神奈川県政記者クラブ 問い合わせ先 国土交通省 関東地方整備局 京浜河川事務所 電話:045-503-4000(代表) 副 所 長 金子 勝(かねこ まさる) 副 所 長 竹本 隆之(たけもと たかゆき) 計画課長 三浦 朋子(みうら ともこ) ~ひとをむすび 川をみつめ まちをまもる~ 安全・安心の川づくり・まちづくり 平成27年度 京浜河川事務所予算概要(当初予算) (単位:百万円) 予算項目 今年度予算額 平成27年度(当初) 前年度予算額 平成26年度(当初) 対前年度比 河川整備事業費 河川改修費 5,338 6,092 0.876 ※1:河川都市基盤整備事業費含む ・一般河川改修 4,136 4,804 0.861 多摩川 3,597 4,124 0.872 相模川 539 680 0.793 ・流域治水整備 1,202 1,288 0.933 鶴見川※1 1,202 1,288 0.933 河川都市基盤整備事業費 894 130 6.877 多摩川 894 130 6.877 1,153 1,164 0.991 多摩川 737 716 1.029 鶴見川 300 324 0.926 相模川 116 124 0.935 総合水系環境整備事業費 145 174 0.833 多摩川 120 167 0.719 鶴見川 0 0 相模川 25 7 3.571 2,318 1,150 2.016 234 100 2.340 10,082 8,810 1.144 河川維持修繕費 都市水環境整備事業費 海岸事業費 海岸維持管理事業費 海岸保全施設整備事業費 計 ◎ 上記の他、業務取扱費等がある。 たまがわ たかしおたいさく 多摩川 高潮対策 H27年度事業費:10.2億円 【東京都・神奈川県】直轄 事業の概要 多摩川下流部の堤防では、高潮や洪水に対して必要な対策が未整備の箇所や、堤防の必要な 幅や高さが不足している箇所が残っており、高潮による浸水被害の防止・軽減及び、洪水を安全に 流下させることが困難な状況です。 このため、多摩川の下流部において高潮堤防等の整備を行い、高潮及び洪水に対する安全性の 向上を図ります。 平成27年度予定 おおたくみ かわさきし なみろくごう みなとちょう 大田区南六郷地区、川崎市港町地区において、高潮堤防等の整備を実施する予定です。 H27年度 実施箇所 整備イメージ(南六郷地区) 断面図 築堤護岸 H.W.L 南六郷地区 港町地区 整備イメージ 整備イメージ(港町地区) 断面図 築堤 低水護岸 低水護岸 事業の効果 高潮対策により、高潮及び洪水に対する安全性が確保され、浸水被害の防止が図られます。 たまがわ ていぼうせいび 多摩川 堤防整備 H27年度事業費:3.0億円 【東京都】直轄 事業の概要 平山地区は、堤防が洪水に対して必要な高さ、幅及び構造(護岸)が確保されておらず、洪水を安 全に流下させることが困難な状況です。 このため、堤防や護岸の整備を行い、洪水に対する安全性の向上を図ります。 平成27年度予定 ひのし ひらやま 日野市平山地区において、堤防整備を実施する予定です。 H27年度 実施箇所 平山地区 整備イメージ 築堤 事業の効果 堤防整備により、洪水に対する安全性が向上し、浸水被害の防止が図られます。 たまがわ すいしょうぶ たいさく 多摩川 水衝部対策 H27年度事業費:9.0億円 【東京都】直轄 事業の概要 多摩川は、洪水時には河岸が侵食されやすく、堤防の安全性が不足しています。多摩川でひとた び氾濫が起これば、首都圏に壊滅的な被害を発生させる恐れがあることから、高水敷幅の狭い水 衝部において低水護岸整備を実施します。 ひのし ひのし いしだ 過去の出水における河岸侵食の状況 平成27年度予定 あきしまし ひらやま H26 低気圧 浅川 日野市平山地先 H13 台風15号 多摩川 日野市石田地先 ひのし ふくしま あらい ひのし ひらやま 昭島市福島地区(多摩大橋下流)、日野市新井地区、日野市平山6丁目地区において、低水 護岸を実施する予定です。 平山6丁目地区 多摩大橋下流地区 平山城址公園駅 平山6丁目地区 向島地区 ×S49以降の被災箇所 凡 例 整備予定箇所 低水護岸 整備済箇所 整備イメージ 事業の効果 水衝部対策により、堤防の侵食に対する安全性が確保され、浸水被害の防止が図られます。 つるみがわ ていぼう たいしん たいさく 鶴見川 堤防耐震対策 H27年度事業費:4.0億円 【神奈川県】直轄 事業の概要 よこはまし かわさきし 鶴見川は、資産や都市機能が集中する横浜市、川崎市を流れる都市河川です。鶴見川の堤防は、 地震により大きく損壊し、地震後の津波等が市街地に氾濫し、甚大な災害が発生する恐れがあるた め、基礎地盤の液状化対策を実施し、地震に対する堤防の安全性向上を図ります。 平成27年度予定 よこはまし つるみく もとみや 横浜市鶴見区元宮地区において、堤防耐震対策を実施する予定です。 川崎市 幸区 H27年度実施箇所 横浜市 鶴見区 H27年度実施箇所 凡 例 耐震対策必要箇所 整備イメージ H27年度実施箇所 事業の効果 堤防の耐震対策により、地震後に発生する津波等による浸水被害の防止が図られます。 つるみがわ かどうくっさく 鶴見川 河道掘削 H27年度事業費:3.7億円 【神奈川県】直轄 事業の概要 現状の鶴見川は河道の流下能力が不足しており、戦後最大降雨である昭和33年9月狩野川台風 相当の洪水を安全に流下させることが困難な状況です。 このため、河道掘削を行うことにより、洪水に対する安全性の向上を図ります。 平成27年度予定 よこはまし つるみく すえひろちょう 横浜市鶴見区末広町地区において河道掘削を実施する予定です。 川崎市 幸区 H27年度実施箇所 横浜市 鶴見区 H.W.L 河道掘削 方針河道 H27年度実施箇所 作業イメージ 事業の効果 河道掘削を実施することにより、流下能力の向上が図られ、洪水に対する地域の安全性が向 上します。 さがみがわ す か ちくてい 相模川須賀築堤 H27年度事業費:2.7億円 【神奈川県】直轄 事業の概要 相模川下流部は、堤防未整備箇所や必要な幅や高さを満足していない箇所、高潮堤防として必要な 対策が整備されていない箇所が多く残っており、洪水を安全に流下させることや、高潮の発生による 被害を防止・軽減させることが困難な状況です。このため、計画に必要な堤防幅や高さが不足してい る箇所については堤防整備を行い、洪水に対する安全性の向上を図ります。 平成27年度予定 ひらつかし すか 平塚市須賀地区において、用地取得を行うとともに、堤防整備を実施する予定です。 現在の堤防 H27年度 実施箇所 整備後の堤防 整備箇所(イメージ図) 茅ヶ崎市 H27年度 実施箇所 平塚市 相 模 川 平塚市 → 実施箇所 事業の効果 堤防整備により、洪水に対する安全性が向上し、浸水被害の防止が図られます。 せいしょうかいがん ほぜんしせつせいび 西湘海岸保全施設整備 H27年度事業費: 2.3億円 【神奈川県】直轄 事業の概要 西湘海岸の位置する相模湾は、北西に向かって湾奥部まで海底谷が迫っており、全国的に見ても 急峻な海底地形です。また西湘海岸の背後地には住宅地や西湘バイパス(通行量3万台/日)等が せいしょうにのみや あり、人口・資産が集積しています。平成19年には、台風9号により西湘二宮IC付近において砂浜 おおいそこう さかわがわ が消失し、護岸が倒壊する等の被災が生じました。酒匂川から大磯港の区間において砂浜全体の 回復を図るため、海岸保全施設の整備を実施します 。 位置図 JR東海道線 西湘二宮IC 事業区間約13km 西湘パイパス 大磯港 T.P.m (m) 西湘海岸 90000 0 -200 80000 国道1号線 二宮漁港 -400 相模湾 70000 -600 房総 60000 -800 -1000 50000 伊豆 -1200 -1400 40000 -1600 30000 -1800 大島 20000 相模トラフ -2000 -2200 10000 -2400 0 0 西湘バイパス西湘二宮IC周辺の被災 砂浜が完全に無くなり護岸等が 倒壊 平成19年9月10日撮影 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000 90000 急峻な海底谷の状況(相模湾) 100000 110000 (m) 砂浜が完全に無くなり護岸等が倒壊 平成19年9月10日撮影 西湘二宮 IC 二宮漁港 森戸川 来襲前 平成19年9月4日 平成27年度予定 平成26年度より事業に着手し、平成27年度は、海岸保全施設を整備するための測量及び設計 等を実施する予定です。 事業の効果 酒匂川から大磯港の区間において砂浜全体の回復を図ることで 、台風等による海岸浸食に対して、 地域の安全性の向上を図ります。 -2600 -2800 お き の とり しま かん り ほ ぜ ん 沖ノ鳥島管理保全 H27年度事業費: 23.2億円 【東京都】直轄 事業の概要 沖ノ鳥島は、我が国最南端の島であり、国土面積を上回る約40万平方キロメートルの排他的経 済水域や大陸棚の基点となる極めて重要な島です。排他的経済水域等は、国連海洋法条約によ り、海洋エネルギー・鉱物資源の開発及び水産資源の利用を排他的に行うことが認められている 貴重な場であることから、国土保全・利活用の重要性から、国による直轄管理を行っています。 東小島 保全拠点施設 北小島 礁嶺 沖ノ鳥島全景 位 置 図 平成27年度予定 平成26年度に引き続き護岸コンクリートの点検、ひび割れ補修等を行うとともに、平成27年度は、 沖ノ鳥島の保全のための拠点施設の更新を行い、管理体制の強化を図る予定です。 きた こじま 北小島護岸(平成19年) コンクリート護岸ひび割れ補修 事業の効果 沖ノ鳥島を管理保全することにより、排他的経済水域等が守られます。 たまがわ 多摩川 りゅういきしぜんさいせい 流域自然再生 H27年度事業費:1.0億円 【東京都】直轄 事業の概要 近年、河道の二極化やハリエンジュ等の外来種による樹林化の進行により植生の単調化が生じる など、良好な生態系が失われつつあることから、都市部に残された貴重な自然環境の保全を図るこ とを目的として、礫河原等の多摩川本来の河川環境の保全・再生を図ります。 ※河道の二極化:低水路と高水敷の高低差が広がる様子 ※生態系保持空間:河川環境管理計画で定められている8つの機能空間区分のうちの一つで、 全人類的見地から、学術的に価値づけられる、広域的にみた貴重な生態系 を保持しようとする空間 平成27年度予定 多摩川中流部で礫河原の再生及び外来種の除去等を実施します。 対策イメージ 外来種伐採除去 位置図 事業実施箇所 堆積土砂除去(礫河原再生) 対策イメージ 礫河原固有生物の保全・再生 シナダレスズメガヤ ハリエンジュ カワラバッタ カワラサイコ カワラヨモギ アレチウリ 外来植生の繁茂 事業の効果 外来植生の伐採及び堆積土砂の除去等により多摩川らしい礫河原を復元することで、カワ ラヨモギやカワラサイコ、カワラバッタ等、多様な生物の生息・生育環境が再生・保全され ます。 たまがわ つるみがわ さがみがわ かせんいじかんり 多摩川・鶴見川・相模川 河川維持管理 H27年度事業費:11.5億円 【東京都・神奈川県】直轄 事業の概要 築堤等の河川改修工事が完成しても、その維持管理が十分行われなければ、洪水を安全に流下 できなくなる等、堤防等施設の本来の機能が確保されません。 堤防等の異常(亀裂・陥没等)を早期に発見し、維持修繕により機能確保を図るなど、河川維持管 理計画(H24.3)に基づいた計画的な河川の維持管理を実施します。 平成27年度予定 堤防除草(基本的に出水期前(5~6月)、台風期前(8~9月)の2回)、河川巡視、堤防等の施 設の点検、堤防等の施設の維持修繕等を実施します。 除草、堤防点検 堤防の除草状況 除草後の堤防点検状況 維持修繕 護岸の損傷 補修の実施 事業の効果 堤防や河川の状態を良好に維持し、施設の機能を確保することにより、洪水等による災害の防止、 河川区域等の適正な利用、河川環境の保全等を図ることができます。
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