京府医大誌 123 (4),233~245,2014. 炎症性腸疾患に対する分子標的治療 総 説 炎症性腸疾患(I nf l ammat or yboweldi s eas e:I BD)に 対する分子標的治療 内藤 裕二*,内山 和彦,髙木 智久 京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学 Cl i ni c alSt udi esofMol ec ul arTar get edTher api esf or I nf l ammat or yBowelDi s eas e Yuj iNa i t o ,Ka z uhi k oUc hi y a maa ndTo mo hi s aTa ka g i De p a r t me nto fMo l e c ul a rGa s t r o e nt e r o l o g ya ndHe p a t o l o g y , Ky o t oPr e f e c r ur a lUni v e r s i t yo fMe d i c i neGr a d ua t eSc h o o lo fMe d i c a lSc i e nc e 抄 録 近年,炎症性腸疾患(I nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e :I BD)に対する生物学的製剤による治療は飛躍的 に進歩してきた.腸管炎症における様々なサイトカインシグナル経路の活性化が I BDの病態形成に必 須であり,それぞれのサイトカインによって誘導されるシグナル経路が治療の標的になり得ると考えら れている.最近の研究では,これらのサイトカインシグナルによって,腸管粘膜での Tリンパ球の活性 化が誘導されることが明らかとなり,その活性化を抑制すること,Tリンパ球浸潤を抑制することが有 効な治療手段と考えられている.I BDの病態に関与するサイトカインとしては t umo rne c r o s i sf a c t o r α (TNFα) ,i nt e r l e uki n (I L) 6 ,I L12/ I L23 ,I L10が重要であり,これらの標的サイトカインのより効 率的な抑制が,より副作用の少ない I BDの治療となり得ると考えられ,臨床応用,開発が進められてい る. キーワード:潰瘍性大腸炎,クローン病,粘膜治癒,Tumo rne c r o s i sf a c t o r α Abs t r ac t The r a pe ut i cs t r a t e g i e sf o ri nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e (I BD),pa r t i c ul a r l yb i o l o g i c a lt he r a pi e s ,ha v e b e e nd e v e l o pe dr e c e nt l y .Thepa t ho g e ne s i so fI BDi sb a s e do nc o mpl i c a t e dc y t o ki ne me d i a t e ds i g na l i ng pa t hwa y s ,whi c hr e pr e s e ntf ut ur ed r ugt a r g e t s .Re c e ntd a t aha v es ho wnt ha tt he s epa t hwa y si nd uc e i nt e s t i na lTc e l la c t i v a t i o n,whi c hi sac e nt r a lpr o c e s si nd i s e a s epa t ho g e ne s i s ,v i ai nf l a mma t o r y me d i a t o r s .The s ei nf l a mma t o r yme d i a t o r s ,i nc l ud i ngc y t o ki ne ss uc ha st umo rne c r o s i sf a c t o r α(TNFα),i nt e r l e uki n (I L) 6,I L12/ I L23,a ndI L10,ma ypl a yi mpo r t a ntr o l e si nd i s e a s epa t ho g e ne s i s ,a nd t he r e f o r er e pr e s e ntpo t e nt i a lt he r a pe ut i ct a r g e t s .The s es t r a t e g i e sma yl e a dt one wt he r a pe ut i cd r ug s t ha ta r emo r ee f f e c t i v ea ndl e s st o x i ci nI BD. Ke yWo r d s :Ul c e r a t i v ec o l i t i s ,Cr o hn ’ sd i s e a s e ,Muc o s a lhe a l i ng ,Tumo rne c r o s i sf a c t o r α 平成26年 3月 4日受付 *連絡先 内藤裕二 〒602 ‐8566京都市上京区河原町通広小路上ル梶井町465番地 y na i t o @k o t o . kpum. a c . j p 233 内 234 緒 藤 裕 言 潰瘍性大腸炎(ul c e r a t i v ec o l i t i s :UC)やクロー ン病(Cr o hn ’ sd i s e a s e :CD)を代表とする炎症 性腸疾患(I nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e : 以下 I BD) は原因不明の慢性再燃性消化管炎症疾患であ BDは遺伝的な素因をもと る1)2).一般的には I に,腸管と腸内細菌の相互作用によって異常な 急性および慢性炎症が遷延する状態であると考 BDを代表する えられている3‐5).UCと CDが I 疾患であるが,いずれもその疾患活動性が患者 の生活に大きく影響するため,病勢の良好なコ ントロールが不可欠である.UCの多くは病変 が大腸に限局し,肛門から連続性の表層粘膜持 続炎症が主体であり,臨床的には出血を伴った 下痢が特徴である.一方,CDは多病巣性炎症 を主体とし,消化管のあらゆる部位に発症しう る.また,炎症は消化管壁の全域に拡がり,病 勢の増悪とともに瘻孔や消化管外に膿瘍を形成 しうる.それらの I BDの病因としては,細菌や ウイルスなどの感染性因子,環境因子,遺伝因 子,炎症に対する粘膜免疫の不均衡などが考え られているが,いまだに明らかではない6‐9). I BDの病因が明らかでないため,その治療は 対症的となり,副腎皮質ステロイドや 5アミノ サリチル酸製剤などがI BDの治療薬として使用 されてきた.しかしながら,特に副腎皮質ステ ロイドのみによる治療は,多くの CD患者がス テロイド依存性もしくは抵抗性に移行すること が大規模臨床試験の結果から明らかとなり, I BD患者にとって不十分な治療と考えられてい る10).また,CD患者の外科手術率も低下させな いことが明らかとなっている11).このような, I BDに対する副腎皮質ステロイドの不十分な効 果発現や副作用のため,副腎皮質ステロイドに かわり炎症のカスケードを特異的に阻害するよ うな治療薬の開発,臨床応用が求められて来 た. 近年,自然免疫,獲得免疫の I BDの病態への 関与が明らかとなってきており,特定の炎症メ ディエーターを標的とした治療が可能となって きている.I BDの病態においては,腸管粘膜内 二 ほか に存在する免疫担当細胞の持続する活性化が重 要であり9)12),リンパ球など免疫担当細胞から分 泌される炎症性サイトカインを同定し,治療標 的とすることがI BDの病態制御において効果的 である.原因は不明ではあるが,I BD患者の腸 管粘膜では Tリンパ球の持続的活性化が生じて おり,その治療法としては 1)Tリンパ球の活性 化に関与する特定のサイトカインシグナルを抗 体やシグナル伝達阻害薬により遮断する,2) Tリンパ球の末梢血から組織への浸潤機構を解 析し,腸管への浸潤を抑制する,3)本来,生 体の有する炎症抑制性免疫細胞を利用して腸管 炎症を制御する,ことなどが考えられる.本稿 では,最近臨床応用,臨床試験が進展している これら分子標的薬について,現状と今後の展望 を解説した. Tumornec r os i sf ac t or α(TNFα) I BDでは活性化したマクロファージやリンパ 球が様々な炎症性サイトカインを分泌するが, その中でも TNFαは主要な役割を果たすこと が解明されてきた.TNFαは膜蛋白として細 胞膜上に存在し,TNFαc o nv e r t i nge nz y meに よって切断され,可溶性 TNFαとなる.この 可溶性 TNFαが活性を持ち,標的細胞表面の TNFr e c e pt o r1 (TNFR1 )あるいは TNFr e c e pt o r2 (TNFR2 )に結合することで機能を発揮す BD患者の腸管上皮および血清で TNFる13)14).I α発現が上昇していることは以前より報告され ており,I BDの病態の中心的役割を果たしてい る可能性があり,治療標的として TNFα阻害 作用を発揮する薬剤が開発されてきた.そのな かで,i nf l i x i ma b ,a d a l i muma b ,c e r t o l i z uma bな どの抗 TNFαモノクローナル抗体が CDの治 療薬として効果を発揮することが明らかにされ α抗体の効果は,可溶性 TNFた15‐19).抗 TNFαの中和作用だけではなく,TNFα産生細胞の 細胞膜に存在する膜結合型 TNFαに結合する ことによって細胞を傷害する作用にも由来す る.事実,CD患者の血中単核球のアポトーシ スが Fa sリガンド経路とは別の経路で,ミトコ ンドリアからのチトクローム c放出に伴うアポ 炎症性腸疾患に対する分子標的治療 トーシス誘導蛋白質の Ba xや Ba kの活性化に よって誘導される20).実際,CD患者の血中 Tリ ンパ球だけではなく,腸管生検組織内において も,i nf l i x i ma b投与によって Tリンパ球のアポ トーシスが確認されている21).さらに,これら の Tリンパ球のアポトーシスは CDの病態改善 に有用であることも示されている22). 抗 TNFα抗体のなかでも i nf l i x i ma bが最初に 臨床応用され,I BD臨床の場に大きなブレーク スルーをもたらし,その後多くの抗体製剤(い わゆるバイオ製剤)が臨床応用されることになっ た(Ta b l e1 ) .CDに対する i nf l i x i ma bの臨床的な 有効性と安全性は ACCENTI試験23),ACCENT I I試験24)で明らかとなった.ACCENTI試験で は,投与 54週後の有効性が維持できたのがプラ セボ群 17%,5mg / kg維持投与群 43%,10mg / kg 維持投与群 53%であった.更に 10週目の内視 鏡的寛解率(muc o s a lhe a l i ng )がプラセボ群 0%, 5mg / kgと 10mg / kg維持投与群を併せて 31%, 54週時点では前者が 7%であったのに対して後 nf l i x i ma bによる治療効果 者が 50%であった23).I が臨床的な寛解だけでなく,内視鏡的寛解つま り粘膜治癒をもたらすことを初めて示した研究 成果である.外瘻閉鎖効果を評価した ACCENT kg I I試験24)では,0,2,6週の 3回 5mg/ のi nf l i x i ma bを投与し,10週と 14週の時点で外 瘻が 50%以上閉鎖していた患者の割合は 69% 235 であった.従来の内科治療では不可能であった 外瘻治療を可能にした点で大きなブレークス ルーとなった.その後,i nf l i x i ma bは回盲部切 除を受けた CD患者の術後再発を防ぐことも明 らかとなった25).2008年に D’ Ha e nsらが罹病 期間 4年以内の活動期 CDを対象に早期より免 疫抑制剤と i nf l i x i ma bを投与する t o pd o wn療法 群と従来のステロイド治療にて加療した後再燃 した場合に i nf l i x i ma bを投与する s t e pup療法群 o p間での臨床効果を比較している26).結果,t d o wn療法の方が寛解率も維持率も高いことが 明らかとなった. CDに対する a d a l i muma bの臨床的有効性は, 13) 27) CI I CLASSI CI で寛解導入効果が,CLASSI 18) と CHARM Tr i a l で寛解維持効果が示されてい る.CLASSI CI試験13)によると,中等症~重症 CDの寛解導入には,初回 160mg ,2週間後 80 mgの皮下投与が a d a l i muma bの至適用量であり, i nf l i x i ma b治療歴に関わらず a d a l i muma bの有効 性が認められている.本邦でも臨床試験が行わ れ,保険適応となっているが,維持療法として のa d a l i muma bは 80mgではなく,40mg投与し か認められていない. 図 1に最近の自験例を示す.症例は 20代前 半の男性で,2ヶ月前から持続する下痢,腹痛 の精査目的に近医受診.大腸内視鏡検査,病 理組織検査にて活動性 CDと確定診断され,加 Ta b l e1 I BDの治療に使用される抗体製剤 236 内 藤 裕 療目的に当院に紹介となった.血清 CRP高値, CDAI =258であり,免疫抑制薬 a z a t hi o pr i ne (50 mg / kg ) ,a d a l i muma b (160/ 80mg )による寛解 導入療法と a d a l i muma b40mg (隔週)で寛解維 持療法を行う To pd o wn療法を実施した.治療 前内視鏡では,S状結腸に CDに典型的な縦走 潰瘍と敷石像を認めたが,治療 28週後に実施し た内視鏡像では,潰瘍は瘢痕化し,敷石像も消 失し,いわゆる粘膜治癒の所見を得た.現在 も,2週毎の a d a l i muma bの皮下投与を自己注射 により継続している.この症例のように抗 TNFα抗体療法により粘膜治癒が得られる症例が近 年増加しているが,To pd o wn療法の適応などに ついての本邦におけるコンセンサスは得られて いない.また,同様に内視鏡的に粘膜治癒が得 られている症例に関して抗 TNFα抗体を中止 する明確な基準はなく,実際,中止後の再燃が 高率であることも報告されている28). 二 ほか UCに対する i nf l i x i ma b ,a d a l i muma bの臨床的 な有効性と安全性は i nf l i x i ma bは ACT1試験29), ACT2試験29),a d a l i muma bは ULTRA1試験30), 31) ULTRA2試験 で明らかとなった.ACT1試験に よると中等症から重症の UCに対して i nf l i x i ma b 導入 8週間後に粘膜治癒を達成した症例(Ma y o s c o r e0, 1を粘膜治癒として定義)では,達成で きなかった症例(粘膜治癒率 18. 2%)に比較して 54週までの長期予後が良く (粘膜治癒率 45. 5%) , 手術回避率も高いとされた.a d a l i mi ma bについ ては,ステロイドもしくは免疫抑制薬に抵抗性 のMa y oスコア6以上の以上かつ内視鏡スコア2 以上の中等症~重症の活動性 UCを対象とした 場合,治療 8週後の Ma y oスコアによる寛解率 は プ ラ セ ボ 群 9. 2%,a d a l i muma b群 18. 5% で 27) .i nf l i x i ma b二次無効例 あった (ULTRA1試験 ) また不耐例を含むステロイドもしくは免疫抑制 薬に抵抗性の中等症~重症の UCを対象とした 図 1 当院での a d a l i muma bを用いた To pd o wn療法の一例.治療開始 28週後の大腸内視鏡像では粘膜治癒が得られて いる. 炎症性腸疾患に対する分子標的治療 場合,治療 8週後の Ma y oスコアによる寛解率 はプラセボ群9. 3%,a d a l i muma b群16. 5%であっ 2 9) .さらに52週時点での寛解 た(ULTRA2試験 ) 率はプラセボ群 8. 5%,a d a l i muma b群 17. 3%で あった.本邦では,他の治療法で効果不十分な 中等症または重症の UC患者を対象としたプラ セボ対照二重盲検比較試験が8週および52週後 の寛解率を主要評価項目として実施された.8週 後の寛解率はプラセボ群 11. 5%,a d a l i muma b 160/ 80mg群 10. 0%,80/ 40mg群 13. 8%と有意な 差はなく,52週後の寛解率はプラセボ群 7. 3%, a d a l i muma b160/ 80mg群 20%,80/ 40mg群 26. とa d a l i muma b群に有意であった32).以上の結果 から,UCに対しても i nf l i x i ma b ,a d a l i muma b使 用は保険認可されている.最初に臨床応用され たi nf l i x i ma bと a d a l i mi ma bの 2つの抗 TNFα抗 体製剤の登場は,中等症~重症の I BDに対する これまでステロイド薬中心の治療に劇的な変革 をもたらしたことは事実であり,本製剤により 手術回避,救命された患者が多いことも臨床現 場の実感として強烈なインパクトがあった. しかし,CDに対する抗 TNFα抗体療法は投 与初期からの無効例(一次無効) ,維持療法中で の無効例(二時無効) ,副作用などで投与困難な 抗 TNFα抗体不耐性などの「抗 TNFα抗体不 応例」が稀ではないことが明らかとなり,現在, このような不応例に対する新規な治療法の登場 が待たれている(Ta b l e1 ) .抗 TNFα抗体療法 の副作用としては,易感染性,特に結核,B型肝 炎ウイルスの再活性化ならびに悪性腫瘍,特に 肝脾リンパ腫の発生が心配されてきたが,結核 に関しては投与前のスクリーニングの実施によ り発症は極めて低頻度に抑制できている.肝脾 リンパ腫ならびに悪性腫瘍の発生に関しては世 界的にみても治療歴が短く明確な結論は出てい ない. I nt erl euki n6(I L6) 炎症性サイトカインである I nt e r l e uki n6 (I L6 )が I BDの病態形成に関与している事は知ら れており,実際,活動期 CD患者の血中 I L6は 33 ‐ 3 5) 上昇している .また,血中 I L6濃度が CDの 237 活動性に関連していることより,血中 I L6濃度 が CDの疾患活動性指標としても有用である36). また,腸管粘膜における I L6mRNAも CDにお いて上昇しており,CDの内視鏡所見および組 織炎症の程度と相関している37‐39).腸管粘膜に おける I L6は粘膜内の Tリンパ球やマクロ ファージが産生するとされ40)41),マウス腸炎モ デル (d e x t r a ns ul f a t es o d i um:DSS誘発腸炎モデ ル)において,I L6欠損マウスでは腸管粘膜の 炎症が軽減することが報告されている42). I L6はマクロファージの膜表面に存在する膜 結合型受容体が加水分解を受けて生成される可 溶性受容体に結合して効果を発揮する43).この I L6受容体に対する抗体投与により,様々なマ ウス腸炎モデルで腸管粘膜の炎症が軽減された ことより,実験腸炎モデルにおいても I L6が腸 管炎症に重要な役割を果たしている事が証明さ L6受容体抗体を用いた CD れてきた40)44).抗 I に対する臨床試験は本邦で実施され,CDの疾 患活動性指標(Cr o hn ’ sDi s e a s eAc t i v i t yI nd e x : CDAI ) が抗 I L6受容体抗体投与によって改善さ れることが明らかとなっている45)46).しかしな がら,内視鏡所見および組織炎症スコアは抗体 投与によっても改善を認めず,現段階において 臨床応用には至っていない. I nt er l euki n12/ 23(I L12/ 23) I L12と I L23は構造的に類似し,共通したサ ブユニット p40を有するヘテロ二量体のサイト カインであり,I L12/ 23シグナル経路に関連す る遺伝子の変異が,CDの病態に関与している ことが g e no mewi d ea s s o c i a t i o ns t ud y (GWAS) 47) で明らかにされた .複数の免疫応答の段階 や,ナイーブ T細胞の分化がこれらのサイトカ インによって調整されている.I L12は CD4細 胞の Th1細胞への分化を促進し,また I L23は 炎症反応に重要である Th17細胞の CD4細胞か らの分化を促進している.従って,I L12/ 23経 路および Th17に関連する I L17経路は UCや CD治療の標的である.その経路としては I L12 , p40 ,I L17受容体,J AK3 ,I L23受容体に対す る抗体が含まれ,その中で I L12と I L23の共通 内 238 藤 裕 するサブユニットである p40に対する抗体であ る us t e ki numa bが pha s e I I臨床試験で CD患者 に対して有効であることが示され48),その後, 抗 TNFα抗体不応の 526名 CDを対象とした us t e ki numa b1,3,6mg / kg群とプラセボとの比 較試験が実施された49).投与 6週後の奏功率で は 6mg / kg群はプラセボ群に比較して有意な差 を認めたが,寛解率では差がなかった.維持療 法の評価では 6mg / kg群はプラセボ群に比較し て有意に寛解率を高めている結果となった.現 在,日本を含むグローバル試験での評価が進め られている.他に経口的に投与する抗 I L12/ 23 抗体である a pi l i mo dme s y l a t eが pha s eI I 臨床試 験で検討されたが,この薬剤に関してはプラセ ボと比較して有効性は認められなかった50). I nt er l euki n10(I L10) I L10遺伝子の変異はヨーロッパの GWAS において UCの発症に関連すると報告されてい L10は腸 る51).抗炎症性サイトカインである I 管での炎症を抑制し,I L10欠損マウスでは腸 L炎を自然発症する52).これらの結果を元に,I 10の皮下投与が CDの患者に対して検討された が,残念ながら CDの改善効果は認められな かった.しかし,UCの患者に対して経口ある いは注腸投与による臨床検討が始まっており, 現在その効果について検証中である53). I nt er f er onα(I FNα) CD患者においては活動期の腸管粘膜におけ るI L12と I L18の産生が亢進しており,その結 果,免疫応答が Th1有意となる.そのため,Th1 サイトカインの代表である I FNαを阻害するこ とが,CDの治療に有用であり,抗 I FNα抗体 である f o nt o l i z uma bは CDに対する臨床試験に おいてプラセボ群と比較し CDAI と CRPの著明 54) o nt o l i z uma bに関しては 133 な改善を認めた .f 人および 45人の CD患者を対象とした臨床検討 が報告されているが,それぞれの検討で臨床症 状改善および寛解導入率でプラセボ群と比較し て有用であったとされている55)56).CDに対する f o nt o l i z uma bの臨床的有用性を評価する為に, 二 ほか さらなる大規模な検討が必要である. Tol l l i ker ecept or s (TLRs ) マウス実験潰瘍モデルでは,腸炎の形成は 全てのモデルにおいて腸内細菌の存在が必要 であり,リポポリサッカライド,pe pt i d o g l y c a n , f l a g e l l i nなどの腸内細菌由来抗原が腸管上皮細 胞における免疫応答に深く関与していることが l l 報告されている57).腸管上皮細胞に存在する To l i k er e c e pt o r (TLR)はこれらの腸内細菌由来抗 原を認識し,炎症性サイトカイン産生などの細 胞内シグナル経路を活性化する58).大腸で炎症 が惹起されると TLRの発現が亢進し,さらに TLR2,TLR4,TLR5,TLR9の遺伝子変異が CDの病態に関与していることも報告されてい る59‐62).特にグラム陰性菌による TLR4の刺激 は,腸管上皮細胞からの炎症性サイトカインの 持続的な産生を促し,I BD患者の大腸粘膜上皮 で TLR4の発現が亢進している63).TLRは宿主・ 腸内細菌間の相互作用で中心的な役割を果たす ものであり,この相互作用を制御することが I BDの病勢コントロールに重要であると考えら れている. Adhes i onmol ec ul es 血管内皮細胞に発現する Es e l e c t i o n ,I CAM1 ,I CAM2 ,VCAM1 ,Ma d CAM1などの接着 分子は白血球の血管壁接着を誘導し,消化管組 織への白血球遊走を促進することで,組織炎症 を増強する.これらの接着分子は白血球に存在 するインテグリンと相互作用を示し,血管内か ら組織へ遊走する.いくつかの接着分子は I BD の長期寛解維持あるいは,再燃予防のための標 t a l i z uma bは 的因子として注目されてきた64).na 好中球以外の流血中白血球の細胞膜表面に発現 しているα4インテグリンに対するヒト化した モノクローナル抗体であり,VCAM1/ α4 β1と MAd CAM1/ α4 β7を介した白血球接着,遊走経 路を阻害し,炎症細胞の腸管組織への侵入を阻 害することが期待された.活動期 CDを対象と した臨床試験は,投与 8週後の CDAIが 70%以 上低下し,12週まで維持されていることを主要 炎症性腸疾患に対する分子標的治療 評価項目として na t a l i z uma b (300mg ,0 ,4 ,8 週)の寛解導入効果が比較された.結果,12週 時点での寛解率はプラセボ群 32%,na t a l i z uma b 群 48%で,na t a l i z uma bによる有意な寛解導入 β7に対する抗体製剤で 効果が得られた65).α4 ある v e d o l i z uma bの既存治療不応の UCならび に CDを対象としたグローバル臨床試験の結果 α抗体不応 が最近報告されている66)67).抗 TNFの UCを対象とした GEMI NII試験では,投与 6週後の Ma y oスコア改善率および投与 52週後 の寛解率(Ma y oスコアが 2以下かつ他のサブ スコアで 1を超えるものがない)の主要評価項目 でプラセボに比較して v e d o l i z uma b投与群で有 意に有効であり,副次評価項目の粘膜治癒率,ス テロイドフリー寛解率においても v e d o l i z uma b 6 7) α抗体不応 投与群で有意であった .抗 TNFの CDを対象とした GEMI NII I試験では,主要 評価項目である CDAIで評価した投与 6週後, 52週後の寛解率は v e d o l i z uma b投与群で有意に 66) CAM1発現を抑制す 改善していた .また,I る遺伝子のアンチセンスを用いた抗 I CAM1療 法は,I BD患者の治療に有用であると考えられ ている.残念ながら全身投与での検討では有用 な結果は得られなかったが,局所投与,特に大 腸切除後の回腸嚢炎に対する治療では良好な結 果が得られている68). Gr owt hf act or s Gr o wt hf a c t o r (GF)は腸管上皮細胞の創傷治 癒過程を促進することが知られている69).これま での臨床研究で,I BDにおいては損傷を受けた腸 管粘膜の上皮再生はその病態を考える上で非常 に重要であり,e pi d e r ma lg r o wt hf a c t o r (EGF) , k e r a t i no c y t eg r o wt hf a c t o r(KGF) ,g r o wt h ho r mo ne (GH) ,g r a nul o c y t ema c r o pha g ec o l o ny s t i mul a t i ng f a c t o r(GMCSF) ,g r a nul o c y t e c o l o ny s t i mul a t i ngf a c t o r (GCSF)などの GFは 腸管炎症の制御や組織修復を促す因子として注 目されてきた.その中でも,GMCSFは 5ASA 製剤で治療中の CD患者に対して有用性は認め なかったが,ステロイド依存性 CD患者に対し て,プラセボ群と比較して有意にステロイド離 239 脱が可能であったと報告されている70).また, GCSFは手術後 CD患者の再燃を予防するとさ れている71)72).しかしながら,他の GHに関して の臨床効果は現在のところ認められていない. KGF2 ,EGFに関する pha s eI I臨床試験におい ても,CD,UCともに治療効果はみられなかっ た73)74). 腸 内 細 菌 従来,腸内細菌は培養法により解析が行われ てきたが,メタゲノム解析の進歩により新たな 知見が集積されつつある.腸管の免疫制御にお いて樹状細胞,マクロファージ,制御性 T細胞 などによる免疫制御機構が明らかとなりつつあ る.ヒトの腸内から免疫反応を抑制する制御性 T細胞を誘導する腸内細菌が同定され,17種類 のクロストリジウム属菌からなることが明らか BD患者に となった75).さらに,健常人の便を I 移入(f e c e st r a ns pl a t a t i o n )することにより腸炎 を治療しようとする臨床試験も開始されてい る.腸内細菌による免疫抑制には,食物繊維を 細菌が代謝し産生する酪酸などの短鎖脂肪酸が c r o b i o me 関与することも報告されており76),Mi Guta x i sには新たな治療標的分子が潜んでいる 可能性が高い. お わ り に I BDの病態は複雑であり,Tリンパ球やマク ロファージなどの免疫担当細胞のみならず,大 腸上皮細胞も治療標的細胞と考えられている. また,I BDの病態に関与する様々な分子も治療 BDにお 標的として検討されている77).近年,I ける詳細な免疫機構が明らかとなりつつあり, 臨床的により効果的な分子標的薬が開発されて いる.バイオ製剤の臨床試験はグローバル試験 が採用されている.欧米の臨床応用に時間差無 く本邦のI BD患者に新薬を届けるためには時代 の流れから必然であり,医師として積極的な協 力が必要である.しかしながら,GWASで得ら れた疾患感受性遺伝子は欧米と日本(東アジア) では大きく異なる 78).欧米で同定された自然免 疫,獲得免疫に重要な NOD2, I L23R, TYK2遺伝 240 内 藤 裕 子 SNPは本邦では全く検出されない.本邦あ るいは東アジアのI BD患者に適切な治療法も必 要なのではないかと考えている. 二 ほか 基礎的研究に対して奨学寄附金を受けている.本文中 i nf l i x i ma bの臨床開発試験に協力医師として参加した. 内山和彦,髙木智久は開示すべき潜在的利益相反状態は ない. 内藤裕二は,エーザイ株式会社から消化管炎症病態の 文 1)Po d o l s kyDK.I nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s ( e1 ) .N Eng lJMe d1991;325:92837. 2)Po d o l s kyDK.I nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s ( e2 ) .N Eng lJMe d1991;325:100816. 3)Pa r k e sM.Ev i d e nc ef r o mg e ne t i c sf o rar o l eo f 献 Th17i nd uc i nga c t i v i t yo fCD14+ CD163l o wmy e l o i d c e l l si ni nt e s t i na ll a mi na pr o pr i ao fpa t i e nt s wi t h Cr o hn ’ sd i s e a s e .Ga s t r o e nt e r o l o g y2013;145:138091 e 1. 13 )Ei s s ne rG, Ko l c hW, Sc he ur i c hP . Li g a nd swo r ki nga s a ut o pha g ya ndi nna t ei mmuni t yi nI BD pa t ho g e ne s i s . r e c e pt o r s :r e v e r s es i g na l i ngb yme mb e r so ft heTNF Di gDi s2012;30:3303. s upe r f a mi l ye nha nc et he pl a s t i c i t yo ft he i mmune 4)Hi s a ma t s u T,Ka na iT,Mi ka miY ,Y o ne no K, s y s t e m. Cy t o ki neGr o wt hFa c t o rRe v2004;15:35366. Ma t s uo ka K, Hi b i T. I mmune a s pe c t so ft he 14 )Wa j a ntH,Pf i z e nma i e r K,Sc he ur i c hP .Tumo r pa t ho g e ne s i so fi nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e .Pha r ma - ne c r o s i sf a c t o rs i g na l i ng .Ce l lDe a t hDi f f e r2003;10: c o lThe r2013;137:28397. 5)Zha ng YZ,LiYY .I nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e : pa t ho g e ne s i s .Wo r l dJGa s t r o e nt e r o l2014;20:919. 4565. 15 )Ta r g a nSR,Ha na ue rSB,v a nDe v e nt e rSJ ,Ma y e rL, Pr e s e ntDH,Br a a kma nT,De Wo o d yKL,Sc ha i b l eTF , 6)Fo s t e r A,J a c o b s o n K.Cha ng i ng I nc i d e nc eo f Rut g e e r t s PJ .A s ho r t t e r m s t ud y o fc hi me r i c I nf l a mma t o r y Bo we lDi s e a s e :Env i r o nme nt a lI nf l u- mo no c l o na la nt i b o d yc A2 t ot umo rne c r o s i sf a c t o r e nc e sa nd Le s s o nsLe a r ntf r o m t he So ut h As i a n a l phaf o rCr o hn ’ sd i s e a s e .Cr o hn ’ sDi s e a s ec A2St ud y Po pul a t i o n.Fr o ntPe d i a t r2013;1:34. Gr o up.NEng lJMe d1997;337:102935. 7)Gr a ha m DB, Xa v i e r RJ . Fr o m g e ne t i c s o f 16 )Ha na ue rSB,Fe a g a nBG,Li c ht e ns t e i nGR,Ma y e r i nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s et o wa r d s me c ha ni s t i c LF ,Sc hr e i b e rS,Co l o mb e lJ F ,Ra c hmi l e wi t zD,Wo l f i ns i g ht s .Tr e nd sI mmuno l2013;34:3718. DC,Ol s o n A,Ba o W,Rut g e e r t sP .Ma i nt e na nc e 8)NgSC,Be r ns t e i nCN,Va t nMH,La ka t o sPL,Lo f t us EV ,J r . ,Ty s kC,O' Mo r a i nC,Mo um B,Co l o mb e lJ F . Ge o g r a phi c a lv a r i a b i l i t ya nde nv i r o nme nt a lr i s kf a c t o r s i nf l i x i ma bf o r Cr o hn ’ sd i s e a s e :t he ACCENT I r a nd o mi s e dt r i a l .La nc e t2002;359:15419. 17 )Ha na ue rSB,Sa nd b o r nWJ ,Rut g e e r t sP ,Fe d o r a k i ni nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e .Gut2013;62:63049. RN,Luka sM,Ma c I nt o s hD,Pa na c c i o neR,Wo l fD, 9)Ca d e rMZ,Ka s e rA.Re c e nta d v a nc e si ni nf l a mma - Po l l a c kP .Huma na nt i t umo rne c r o s i sf a c t o rmo no - t o r yb o we ld i s e a s e :muc o s a li mmunec e l l si ni nt e s t i na l c l o na la nt i b o d y (a d a l i muma b )i nCr o hn ’ sd i s e a s e :t he i nf l a mma t i o n.Gut2013;62:165364. 10 )Rut g e e r t sPJ .Re v i e wa r t i c l e :t he l i mi t a t i o nso f c o r t i c o s t e r o i dt he r a py i n Cr o hn ’ sd i s e a s e .Al i me nt Pha r ma c o lThe r2001;15:151525. CLASSI CIt r i a l .Ga s t r o e nt e r o l o g y2006;130:32333; q ui z591. 18 )Co l o mb e lJ F ,Sa nd b o r nWJ ,Rut g e e r t sP ,EnnsR, Ha na ue rSB,Pa na c c i o neR,Sc hr e i b e rS,By c z k o ws ki 11 )St e i nha r tAH,EweK,Gr i f f i t hsAM,Mo d i g l i a niR, D,LiJ ,Ke nt J D,Po l l a c k PF .Ad a l i muma bf o r Tho ms e n OO.Co r t i c o s t e r o i d sf o r ma i nt e na nc eo f ma i nt e na nc eo fc l i ni c a lr e s po ns ea nd r e mi s s i o ni n r e mi s s i o ni nCr o hn ’ sd i s e a s e .Co c hr a neDa t a b a s eSy s t pa t i e nt s wi t h Cr o hn ’ sd i s e a s e :t he CHARM t r i a l . Re v2003: CD000301. 12 )Og i no T,Ni s hi mur aJ ,Ba r ma n S,Ka y a ma H, Ga s t r o e nt e r o l o g y2007;132:5265. 19 )Sa nd b o r nWJ ,Fe a g a nBG,St o i no vS,Ho ni b a l lPJ , Ue ma t s u S,Ok uz a kiD,Os a wa H,Ha r a g uc hiN, Rut g e e r t sP ,Ma s o nD,Bl o o mf i e l dR,Sc hr e i b e rS. Ue mur a M,Ha t a T,Ta k e ma s aI ,Mi z us hi ma T, Ce r t o l i z uma b pe g o lf o rt he t r e a t me nto fCr o hn ’ s Ya ma mo t oH,Ta k e d aK,Do kiY ,Mo r iM.I nc r e a s e d d i s e a s e .NEng lJMe d2007;357:22838. 炎症性腸疾患に対する分子標的治療 20 )Lug e r i ngA,Sc hmi d tM,Lug e r i ngN,Pa ue l sHG, 241 28 ) Lo ui sE,Ma r yJ Y ,Ve r ni e r Ma s s o ui l l eG,Gr i ma ud Do ms c hk e W, Kuc ha r z i k T. I nf l i x i ma b i nd uc e s J C, Bo uhni kY , La ha r i eD, Dupa sJ L, Pi l l a ntH, Pi c o nL, a po pt o s i si nmo no c y t e sf r o m pa t i e nt swi t hc hr o ni c Ve y r a cM,Fl a ma ntM,Sa v o y eG,J i a nR,De v o sM, a c t i v eCr o hn ’ sd i s e a s eb yus i ngac a s pa s e d e pe nd e nt Po r c he rR,Pa i nt a udG,Pi v e rE,Co l o mb e lJ F ,Le ma nn pa t hwa y .Ga s t r o e nt e r o l o g y2001;121:114557. M.Ma i nt e na nc eo fr e mi s s i o na mo ng pa t i e nt swi t h 21 )t e nHo v eT,v a nMo nt f r a nsC,Pe ppe l e nb o s c hMP , Cr o hn ’ sd i s e a s eo n a nt i me t a b o l i t et he r a py a f t e r v a n De v e nt e r SJ .I nf l i x i ma b t r e a t me nt i nd uc e s i nf l i x i ma bt he r a pyi ss t o ppe d .Ga s t r o e nt e r o l o g y2012; a po pt o s i so fl a mi napr o pr i aTl y mpho c y t e si nCr o hn ’ s d i s e a s e .Gut2002;50:20611. 142:6370. 29 )Rut g e e r t sP ,Sa nd b o r nWJ ,Fe a g a nBG,Re i ni s c hW, 22 )Va nd e n Br a nd eJ M,Ko e hl e rTC,Ze l i nk o v aZ, Ol s o n A,J o ha nns J ,Tr a v e r s S,Ra c hmi l e wi t z D, Be nni nkRJ ,t eVe l d eAA,t e nCa t eFJ ,v a nDe v e nt e r Ha na ue rSB,Li c ht e ns t e i nGR,d eVi l l i e r sWJ ,Pr e s e nt SJ ,Pe ppe l e nb o s c hMP ,Ho mme sDW.Pr e d i c t i o no f D,Sa nd sBE,Co l o mb e lJ F .I nf l i x i ma bf o ri nd uc t i o na nd a nt i t umo urne c r o s i sf a c t o rc l i ni c a le f f i c a c yb yr e a l t i me ma i nt e na nc et he r a pyf o rul c e r a t i v ec o l i t i s .N Eng lJ v i s ua l i s a t i o no fa po pt o s i si n pa t i e nt swi t h Cr o hn ’ s d i s e a s e .Gut2007;56:50917. Me d2005;353:246276. 30 )Re i ni s c hW, Sa nd b o r nWJ , Ho mme sDW D’ Ha e nsG, 23 )Rut g e e r t sP ,Va nAs s c heG,Ve r me i r eS.Opt i mi z i ng Ha na ue rS,Sc hr e i b e rS,Pa na c c i o neR,Fe d o r a kRN, a nt i TNF t r e a t me nti ni nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e . Ti g heMB,Hua ngB,Ka mpma nW,La z a rA,Tha kka r Ga s t r o e nt e r o l o g y2004;126:1593610. R.Ad a l i muma bf o ri nd uc t i o no fc l i ni c a lr e mi s s i o ni n 24 )Sa nd sBE,And e r s o nFH,Be r ns t e i nCN,Che yWY , mo d e r a t e l yt os e v e r e l ya c t i v e ul c e r a t i v ec o l i t i s : Fe a g a nBG,Fe d o r a kRN,Ka mm MA,Ko r z e ni kJ R, r e s ul t so far a nd o mi s e dc o nt r o l l e dt r i a l .Gut2011;60: La s hne rBA,Onk e nJ E,Ra c hmi l e wi t zD,Rut g e e r t sP , 7807. Wi l dG,Wo l fDC,Ma r s t e r sPA,Tr a v e r sSB,Bl a nkMA, 31 )Sa nd b o r nWJ ,v a nAs s c heG,Re i ni s c hW,Co l o mb e l v a nDe v e nt e rSJ .I nf l i x i ma bma i nt e na nc et he r a pyf o r J F ,D’ Ha e nsG,Wo l fDC,Kr o nM,Ti g heMB,La z a rA, f i s t ul i z i ngCr o hn ’ sd i s e a s e .N Eng lJMe d2004;350: Tha kka r RB.Ad a l i muma bi nd uc e sa nd ma i nt a i ns 87685. 25 )Rut g e e r t sP ,Di a mo nd RH,Ba l a M,Ol s o n A, Li c ht e ns t e i nGR,Ba oW,Pa t e lK,Wo l fDC,Sa f d iM, Co l o mb e lJ F ,La s hne rB,Ha na ue rSB.Sc he d ul e d c l i ni c a lr e mi s s i o ni npa t i e nt swi t hmo d e r a t e t o s e v e r e ul c e r a t i v ec o l i t i s .Ga s t r o e nt e r o l o g y2012;142:25765 e 13. 32 )Suz ukiY ,Mo t o y aS,Ha na iH,Ma t s umo t oT,Hi b iT, ma i nt e na nc et r e a t me ntwi t hi nf l i x i ma bi ss upe r i o rt o Ro b i ns o nAM,Mo s t a f aNM,Cha oJ ,Ar o r aV ,Ca me zA, e pi s o d i ct r e a t me nt f o rt he he a l i ng o f muc o s a l Tha kka rRB,Wa t a na b e M.Ef f i c a c ya nd s a f e t yo f ul c e r a t i o na s s o c i a t e dwi t hCr o hn ’ sd i s e a s e .Ga s t r o - a d a l i muma bi nJ a pa ne s epa t i e nt swi t hmo d e r a t e l yt o i nt e s tEnd o s c2006; 63: 43342;q ui z464. 26 )D’ Ha e nsG,Ba e r tF ,v a nAs s c heG,Ca e ne pe e lP , s e v e r e l ya c t i v eul c e r a t i v ec o l i t i s . JGa s t r o e nt e r o l2014; 49:28394. Ve r g a uweP ,Tuy nma nH,DeVo sM,v a nDe v e nt e rS, 33 )Gr o s sV ,And usT,Ca e s a rI ,Ro t hM,Sc ho l me r i c hJ . St i t tL,Do nne rA,Ve r me i r eS,Va nd eMi e r o pFJ , Ev i d e nc ef o rc o nt i nuo uss t i mul a t i o no fi nt e r l e uki n6 Co c he J C,v a nd e rWo ud eJ ,Oc hs e nk uhn T,v a n pr o d uc t i o ni nCr o hn ’ sd i s e a s e .Ga s t r o e nt e r o l o g y1992; Bo d e g r a v e nAA,Va nHo o t e g e m PP ,La mb r e c htGL, 102:5149. Ma naF ,Rut g e e r t sP ,Fe a g a nBG,Ho mme sD.Ea r l y 34 )Ho l ubMC,Ma k oE,De v a yT,Da nkM,Sz a l a iC, c o mb i ne di mmuno s uppr e s s i o no rc o nv e nt i o na lma n- Fe ny v e s iA,Fa l usA.I nc r e a s e di nt e r l e uki n6l e v e l s , a g e me nti npa t i e nt swi t hne wl yd i a g no s e dCr o hn ’ s i nt e r l e uki n6 r e c e pt o ra nd g p130 e x pr e s s i o n i n d i s e a s e :a no pe nr a nd o mi s e dt r i a l .La nc e t2008;371: pe r i phe r a ll y mpho c y t e so fpa t i e nt swi t hi nf l a mma t o r y 6607. b o we ld i s e a s e .Sc a ndJGa s t r o e nt e r o lSuppl1998;228: 27 )Sa nd b o r nWJ ,Ha na ue rSB,Rut g e e r t sP ,Fe d o r a k 4750. RN,Luka sM,Ma c I nt o s hDG,Pa na c c i o neR,Wo l fD, 35 )Hy a msJ S,Fi t z g e r a l dJ E,Tr e e m WR,Wy z g aN, Ke ntJ D,Bi t t l eB,LiJ ,Po l l a c kPF .Ad a l i muma bf o r Kr e ut z e rDL.Re l a t i o ns hi po ff unc t i o na la nda nt i g e ni c ma i nt e na nc et r e a t me nto fCr o hn ’ sd i s e a s e :r e s ul t so f i nt e r l e uki n6t od i s e a s ea c t i v i t yi ni nf l a mma t o r yb o we l t heCLASSI CI It r i a l .Gut2007;56:12329. d i s e a s e .Ga s t r o e nt e r o l o g y1993;104:128592. 242 内 藤 裕 36 )Re i ni s c h W,Ga s c he C,Ti l l i ng e r W,Wy a t tJ , 二 ほか 44 )Ya ma mo t oM,Y o s hi z a kiK,Ki s hi mo t oT,I t oH.I L6 Li c ht e nb e r g e rC,Wi l l he i m M,De j a c oC,Wa l d ho rT, i sr e q ui r e df o rt hed e v e l o pme nto fTh1c e l l me d i a t e d Ba k o sS,Vo g e l s a ngH,Ga ng lA,Lo c hsH.Cl i ni c a l mur i nec o l i t i s .JI mmuno l2000;164:487882. r e l e v a nc eo fs e r um i nt e r l e uki n6i nCr o hn ’ sd i s e a s e : 45 )I t oH,Ta ka z o eM,Fuk ud aY ,Hi b iT,Kus ug a miK, s i ng l epo i ntme a s ur e me nt s ,t he r a pymo ni t o r i ng ,a nd And o h A,Ma t s umo t o T,Ya ma mur a T,Az uma J , pr e d i c t i o no fc l i ni c a lr e l a ps e .AmJGa s t r o e nt e r o l1999; Ni s hi mo t oN,Y o s hi z a kiK,Shi mo y a maT,Ki s hi mo t oT. 94:215664. Api l o tr a nd o mi z e dt r i a lo fahuma na nt i i nt e r l e uki n6 37 )I s a a c s KL, Sa r t o r RB, Ha s ki l l S. Cy t o ki ne r e c e pt o r mo no c l o na la nt i b o d yi n a c t i v e Cr o hn ’ s me s s e ng e r RNA pr o f i l e si ni nf l a mma t o r yb o we l d i s e a s e .Ga s t r o e nt e r o l o g y2004;126:98996;d i s c us - d i s e a s emuc o s ad e t e c t e db ypo l y me r a s ec ha i nr e a c t i o n a mpl i f i c a t i o n.Ga s t r o e nt e r o l o g y1992;103:158795. 38 )Re i ne c k e rHC,St e f f e nM,Wi t t ho e f tT,Pf l ue g e rI , Sc hr e i b e rS,Ma c De r mo t tRP ,Ra e d l e rA.Enha nc e d s e c r e t i o no ft umo urne c r o s i sf a c t o r a l pha , I L6, a ndI L- s i o n947. 46 )I t oH.Tr e a t me nto fCr o hn ’ sd i s e a s ewi t ha nt i I L6 r e c e pt o ra nt i b o d y .JGa s t r o e nt e r o l2005;40Suppl16: 324. 47 )Due r r RH,Ta y l o r KD,Br a nt SR,Ri o ux J D, 1b e t ab yi s o l a t e dl a mi napr o pr i amo no nuc l e a rc e l l s Si l v e r b e r gMS,Da l yMJ ,St e i nha r tAH,Ab r a ha m C, f r o m pa t i e nt s wi t h ul c e r a t i v ec o l i t i sa nd Cr o hn ’ s Re g ue i r oM, Gr i f f i t hsA, Da s s o po ul o sT, Bi t t o nA, Ya ng d i s e a s e .Cl i nEx pI mmuno l1993;94:17481. 39 )Kus ug a miK,Fuka t s uA,Ta ni mo t oM,Shi no d aM, H,Ta r g a nS,Da t t aLW,Ki s t ne rEO,Sc humm LP ,Le e AT,Gr e g e r s e nPK,Ba r ma d aMM,Ro t t e rJ I ,Ni c o l a e Ha r ut aJ ,Kur o i waA,I naK,Ka na y a maK,And oT, DL,Cho J H.A g e no me wi d ea s s o c i a t i o ns t ud y Ma t s uur a T,e ta l .El e v a t i o no fi nt e r l e uki n6i n i d e nt i f i e sI L23R a sa ni nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e i nf l a mma t o r y b o we ld i s e a s e i s ma c r o pha g e -a nd g e ne .Sc i e nc e2006;314:14613. e pi t he l i a lc e l l d e pe nd e nt . Di gDi sSc i1995;40:94959. 48 )Sa nd b o r nWJ ,Fe a g a nBG,Fe d o r a kRN,Sc he r lE, 40 )At r e y aR,Mud t e rJ ,Fi no t t oS,Mul l b e r gJ ,J o s t o c kT, Fl e i s he rMR,Ka t zS,J o ha nnsJ ,Bl a nkM,Rut g e e r t sP . Wi r t zS,Sc hut zM,Ba r t s c hB,Ho l t ma nnM,Be c k e rC, A r a nd o mi z e d t r i a lo f Us t e ki numa b , a huma n St r a ndD,Cz a j aJ ,Sc hl a a kJ F ,Le hrHA,Aut s c hb a c hF , i nt e r l e uki n12/ 23 mo no c l o na la nt i b o d y ,i n pa t i e nt s Sc hur ma nn G,Ni s hi mo t o N,Y o s hi z a kiK,I t o H, wi t hmo d e r a t e t o s e v e r eCr o hn ’ sd i s e a s e .Ga s t r o e n- Ki s hi mo t oT,Ga l l ePR,Ro s e J o hnS,Ne ur a t hMF . t e r o l o g y2008;135:113041. Bl o c ka d eo fi nt e r l e uki n6t r a nss i g na l i ngs uppr e s s e sT- 49 )Sa nd b o r nWJ , Ga s i nkC, Ga oLL, Bl a nkMA, J o ha nns c e l lr e s i s t a nc ea g a i ns ta po pt o s i si nc hr o ni ci nt e s t i na l J ,Guz z o C,Sa nd s BE,Ha na ue r SB,Ta r g a n S, i nf l a mma t i o n: e v i d e nc e i n c r o hn d i s e a s e a nd Rut g e e r t sP ,Gho s hS,d eVi l l i e r sWJ ,Pa na c c i o neR, e x pe r i me nt a lc o l i t i si nv i v o .Na tMe d2000;6:5838. Gr e e nb e r gG,Sc hr e i b e rS,Li c ht i g e rS,Fe a g a nBG. 41 )Ta g aT,Hi b iM,Hi r a t aY ,Ya wa t aH,Na t s ukaS, Us t e ki numa bi nd uc t i o na ndma i nt e na nc et he r a pyi n Ya s uka wa K,To t s uka T,Ya ma s a kiK,Hi r a no T, r e f r a c t o r yCr o hn ’ sd i s e a s e .N Eng lJMe d2012;367: Ki s hi mo t o T.I nt e r l e uki n6r e c e pt o ra nd auni q ue 151928. me c ha ni s m o fi t ss i g na lt r a ns d uc t i o n.Co l d Spr i ng Ha r bSy mpQua ntBi o l1989;54Pt2:71322. 50 )Sa nd sBE,J a c o b s o nEW,Sy l we s t r o wi c zT,Y o une sZ, Dr y d e nG,Fe d o r a kR,Gr e e nb l o o m S.Ra nd o mi z e d , 42 )Suz ukiA,Ha na d a T,Mi t s uy a ma K,Y o s hi d a T, d o ub l e b l i nd , pl a c e b o c o nt r o l l e dt r i a lo ft he o r a l Ka mi z o noS,Ho s hi noT,Kub oM,Ya ma s hi t aA,Oka b e i nt e r l e uki n12/ 23 i nhi b i t o ra pi l i mo d me s y l a t ef o r M,Ta k e d aK,Aki r aS,Ma t s umo t oS,To y o na g aA,Sa t a t r e a t me nto fa c t i v eCr o hn ’ sd i s e a s e .I nf l a mm Bo we l M,Y o s hi mur aA.CI S3/ SOCS3/ SSI 3pl a y sane g a t i v e Di s2010;16: 120918. r e g ul a t o r yr o l ei n STAT3 a c t i v a t i o na nd i nt e s t i na l i nf l a mma t i o n.JEx pMe d2001;193:47181. 51 )Fr a nk eA,Ba l s c hunT,Ka r l s e nTH,Sv e nt o r a i t y t eJ , Ni k o l a usS,Ma y rG,Do mi ng ue sFS,Al b r e c htM, 43 )Mi t s uy a maK,To y o na g aA,Sa s a kiE,I s hi d aO,I k e d a No t hna g e lM,El l i ng ha us D,Si na C,Onni e CM, H,Ts ur ut aO,Ha r a d aK,Ta t e i s hiH,Ni s hi y a maT, We e r s maRK,St o kk e r sPC,Wi j me ng aC,Ga z o ul iM, Ta ni ka wa K. So l ub l e i nt e r l e uki n6 r e c e pt o r si n St r a c ha nD,Mc Ar d l eWL,Ve r me i r eS,Rut g e e r t sP , i nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e :r e l a t i o nt oc i r c ul a t i ng Ro s e ns t i e lP ,Kr a wc z a kM,Va t nMH,Ma t he w CG, i nt e r l e uki n6.Gut1995; 36: 459. Sc hr e i b e rS.Se q ue nc ev a r i a nt si nI L10,ARPC2a nd 炎症性腸疾患に対する分子標的治療 243 mul t i pl eo t he rl o c ic o nt r i b ut et o ul c e r a t i v ec o l i t i s ho s t b a c t e r i ai nt e r a c t i o ns i n i nf l a mma t o r y b o we l s us c e pt i b i l i t y .Na tGe ne t2008;40:131923. d i s e a s e ?Thet o l l l i k er e c e pt o r (TLR) 4As p299g l y 52 )Be r gDJ ,Da v i d s o nN,KuhnR,Mul l e rW,Me no nS, Ho l l a ndG,Tho mps o nSni pe sL,Le a c hMW,Re nni c k D.Ent e r o c o l i t i sa ndc o l o nc a nc e ri ni nt e r l e uki n10- po l y mo r phi s mi sa s s o c i a t e dwi t hCr o hn ’ sd i s e a s ea nd ul c e r a t i v ec o l i t i s .Gut2004;53:98792. 60 )Ge wi r t zAT,Vi j a y Kuma rM,Br a ntSR,Due r rRH, d e f i c i e ntmi c ea r ea s s o c i a t e dwi t ha b e r r a ntc y t o ki ne Ni c o l a e DL, Cho J H. Do mi na nt ne g a t i v e TLR5 pr o d uc t i o na ndCD4 (+)TH1l i k er e s po ns e s .JCl i n po l y mo r phi s mr e d uc e sa d a pt i v ei mmuner e s po ns et o I nv e s t1996;98:101020. f l a g e l l i n a nd ne g a t i v e l ya s s o c i a t e s wi t h Cr o hn ’ s 53 )Sc hr e i b e rS,Fe d o r a k RN,Ni e l s e n OH,Wi l d G, Wi l l i a msCN,Ni k o l a usS,J a c y naM,La s hne rBA, d i s e a s e .AmJPhy s i o lGa s t r o i nt e s tLi v e rPhy s i o l2006; 290:G115763. Ga ng lA,Rut g e e r t sP ,I s a a c sK,v a nDe v e nt e rSJ , 61 )To r o kHP ,Gl a sJ ,To ne nc hiL,Mus s a c kT,Fo l wa c z ny Ko ni ng s b e r g e rJ C, Co ha r dM, Le Be a utA, Ha na ue rSB. C.Po l y mo r phi s mso ft hel i po po l y s a c c ha r i d e s i g na l i ng Sa f e t ya nde f f i c a c yo fr e c o mb i na nthuma ni nt e r l e uki n c o mpl e xi ni nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e :a s s o c i a t i o n 10i nc hr o ni ca c t i v eCr o hn ’ sd i s e a s e .Cr o hn ’ sDi s e a s e o famut a t i o ni nt heTo l l l i k er e c e pt o r4g e newi t h I L10 Co o pe r a t i v e St ud y Gr o up.Ga s t r o e nt e r o l o g y 2000;119:146172. ul c e r a t i v ec o l i t i s .Cl i nI mmuno l2004;112:8591. 62 )To r o k HP ,Gl a sJ ,To ne nc hiL,Br ue nnl e r G, 54 )Re i ni s c hW,d eVi l l i e r sW,Be neL,Si mo nL,Ra c zI , Fo l wa c z ny M,Fo l wa c z ny C.Cr o hn ’ sd i s e a s ei s Ka t zS,Al t o r j a yI ,Fe a g a nB,Ri f fD,Be r ns t e i nCN, a s s o c i a t e dwi t hat o l l l i k er e c e pt o r 9po l y mo r phi s m. Ho mme sD,Rut g e e r t sP ,Co r t o tA,Ga s pa r iM,Che ng Ga s t r o e nt e r o l o g y2004;127:3656. M,Pe a r c eT,Sa nd sBE.Fo nt o l i z uma bi nmo d e r a t et o 63 )Ab r e uMT,Ar no l dET,Tho ma sLS,Go ns kyR,Zho u s e v e r eCr o hn ’ sd i s e a s e : apha s e2, r a nd o mi z e d , d o ub l e - Y ,HuB,Ar d i t iM.TLR4a ndMD2e x pr e s s i o ni s b l i nd ,pl a c e b o c o nt r o l l e d ,mul t i pl e d o s es t ud y .I nf l a mm r e g ul a t e db yi mmune me d i a t e ds i g na l si n huma n Bo we lDi s2010;16:23342. i nt e s t i na le pi t he l i a lc e l l s .JBi o lChe m 2002;277: 55 )Ho mme sDW,Mi kha j l o v aTL,St o i no vS,St i ma cD, Vuc e l i cB,Lo no v i c sJ ,Za k uc i o v aM,D’ Ha e nsG,Va n 204317. 64 )Gho s h S,Pa na c c i o ne R.Ant i a d he s i o n mo l e c ul e As s c heG,BaS,Le eS,Pe a r c eT.Fo nt o l i z uma b ,a t he r a pyf o ri nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e .The r a pAd v huma ni s e da nt i i nt e r f e r o ng a mmaa nt i b o d y ,d e mo n- Ga s t r o e nt e r o l2010;3: 23958. s t r a t e ss a f e t ya ndc l i ni c a la c t i v i t yi n pa t i e nt swi t h 65 )Ta r g a nSR,Fe a g a nBG,Fe d o r a kRN,La s hne rBA, mo d e r a t et os e v e r eCr o hn ’ sd i s e a s e .Gut2006;55: Pa na c c i o neR,Pr e s e ntDH,Spe hl ma nnME,Rut g e e r t s 11317. PJ ,Tul a s s a yZ,Vo l f o v aM,Wo l fDC,He r na nd e zC, 56 )Re i ni s c hW,Ho mme sDW,Va nAs s c heG,Co l o mb e l Bo r ns t e i nJ ,Sa nd b o r n WJ .Na t a l i z uma bf o rt he J F ,Ge nd r eJ P ,Ol d e nb ur gB,Te mlA,Ge b o e sK,Di ng t r e a t me nto fa c t i v eCr o hn ’ sd i s e a s e :r e s ul t so ft he H,Zha ngL,Ta ngM,Che ngM,v a nDe v e nt e rSJ , ENCORETr i a l .Ga s t r o e nt e r o l o g y2007;132:167283. Rut g e e r t sP ,Pe a r c e T.A d o s ee s c a l a t i ng ,pl a c e b o 66 )Sa nd b o r nWJ ,Fe a g a nBG,Rut g e e r t sP ,Ha na ue rS, c o nt r o l l e d ,d o ub l eb l i nd ,s i ng l ed o s ea ndmul t i d o s e , Co l o mb e lJ F ,Sa nd sBE,Luka sM,Fe d o r a kRN,Le eS, s a f e t ya nd t o l e r a b i l i t ys t ud yo ff o nt o l i z uma b ,a Br e s s l e rB, Fo xI , Ro s a r i oM, Sa nk o hS, XuJ , St e phe ns huma ni s e da nt i i nt e r f e r o ng a mmaa nt i b o d y ,i npa t i e nt s K,Mi l c hC,Pa r i khA.Ve d o l i z uma ba si nd uc t i o na nd wi t hmo d e r a t et os e v e r eCr o hn ’ sd i s e a s e .Gut2006; ma i nt e na nc et he r a pyf o rCr o hn ’ sd i s e a s e .N Eng lJ 55:113844. Me d2013;369:71121. 57 )Me l me d GY ,Ab r e u MT.Ne wi ns i g ht si nt ot he pa t ho g e ne s i so fi nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s e .Cur r Ga s t r o e nt e r o lRe p2004; 6: 47481. 67 )Fe a g a n BG,Rut g e e r t sP ,Sa nd sBE,Ha na ue rS, Co l o mb e lJ F , Sa nd b o r nWJ , Va nAs s c heG, Ax l e rJ , Ki m HJ ,Da ne s eS,Fo xI ,Mi l c hC,Sa nk o hS,Wy a ntT,Xu 58 )Ro s e ns t i e lP , Ti l lA, Sc hr e i b e rS. NODl i k er e c e pt o r s J ,Pa r i khA.Ve d o l i z uma ba si nd uc t i o na ndma i nt e na nc e a ndhuma nd i s e a s e s .Mi c r o b e sI nf e c t2007;9:64857. t he r a pyf o rul c e r a t i v ec o l i t i s .NEng lJMe d2013;369: 59 )Fr a nc hi mo ntD,Ve r me i r eS,ElHo us niH,Pi e r i kM, 699710. Va nSt e e nK,Gus t o tT,Que r t i nmo ntE,Ab r a mo wi c z 68 )Phi l po t tJ R,Mi ne rPB,J r .Ant i s e ns ei nhi b i t i o no f M,Va nGo s s um A,De v i e r eJ ,Rut g e e r t sP .De f i c i e nt I CAM1e x pr e s s i o na st he r a pypr o v i d e si ns i g hti nt o 244 内 藤 裕 二 ほか b a s i ci nf l a mma t o r ypa t hwa y st hr o ug he a r l ye x pe r i - 75 )At a r a s hiK,Ta no ueT,Os hi maK,Sud aW,Na g a noY , e nc e si nI BD.Ex pe r tOpi nBi o lThe r2008;8:162732. Ni s hi ka waH,Fuk ud aS,Sa i t oT,Na r us hi maS,Ha s eK, 69 )Uc hi y a ma K,Na i t oY ,Ta ka g iT,Mi z us hi ma K, Ki m S,Fr i t zJ V ,Wi l me sP ,Ue haS,Ma t s us hi maK, Ha y a s hiN,Ha nd aO,I s hi ka waT,Ya g iN,Ko k ur aS, OhnoH,Ol l eB,Sa ka g uc hiS,Ta ni g uc hiT,Mo r i t aH, Y o s hi ka waT.FGF19pr o t e c t sc o l o ni ce pi t he l i a lc e l l s Ha t t o r iM,Ho nd aK.Tr e gi nd uc t i o nb yar a t i o na l l y a g a i ns thy d r o g e npe r o x i d e .Di g e s t i o n2011;83:1803. 70 )Be r na s c o niE,Fa v r eL,Ma i l l a r dMH,Ba c hma nnD, s e l e c t e dmi x t ur eo fCl o s t r i d i as t r a i nsf r o mt hehuma n mi c r o b i o t a .Na t ur e2013;500:2326. Py t ho ud C,Bo uz o ur e ne H,Cr o z e E,Ve l i c hk o S, 76 )Fur us a waY ,Ob a t aY ,Fuk ud aS,End oTA,Na ka t oG, Pa r ki ns o n J , Mi c he t t iP , Ve l i n D. Gr a nul o c y t e - Ta ka ha s hiD,Na ka ni s hiY ,Ue t a k eC,Ka t oK,Ka t oT, ma c r o pha g ec o l o ny s t i mul a t i ng f a c t o re l i c i t sb o ne Ta ka ha s hiM,Fuk ud aNN,Mur a ka miS,Mi y a uc hiE, ma r r o wd e r i v e dc e l l st ha tpr o mo t ee f f i c i e ntc o l o ni c Hi noS,At a r a s hiK,Ona waS,Fuj i mur aY ,Lo c k e t tT, muc o s a lhe a l i ng .I nf l a mmBo we lDi s2010;16:42841. Cl a r k eJ M,To ppi ngDL,To mi t aM,Ho r iS,Oha r aO, 71 )Di e c kg r a e f eBK,Ko r z e ni kJ R.Tr e a t me nto fa c t i v e Mo r i t aT, Ko s e kiH, Ki k uc hiJ , Ho nd aK, Ha s eK, Ohno Cr o hn ’ sd i s e a s ewi t hr e c o mb i na nthuma ng r a nul o c y t e - H.Co mme ns a lmi c r o b e d e r i v e db ut y r a t ei nd uc e st he ma c r o pha g ec o l o ny s t i mul a t i ngf a c t o r .La nc e t2002; d i f f e r e nt i a t i o no fc o l o ni cr e g ul a t o r yT c e l l s .Na t ur e 360:147880. 2013;504:44650. 72 )Ko r z e ni k J R, Di e c kg r a e f e BK, Va l e nt i ne J F , 77 )Da ne s eS.Ne wt he r a pi e sf o ri nf l a mma t o r yb o we l Ha us ma n DF ,Gi l b e r tMJ .Sa r g r a mo s t i m f o ra c t i v e d i s e a s e :f r o mt heb e nc ht ot heb e d s i d e .Gut2012;61: Cr o hn ’ sd i s e a s e .NEng lJMe d2005;352:2193201. 73 )Kr i s hna n K,Ar no ne B,Buc hma n A.I nt e s t i na l 91832. 78 )Hi r a noA,Ya ma z a kiK,Ume noJ ,As hi ka waK,Ao ki g r o wt hf a c t o r s :po t e nt i a lus ei nt he t r e a t me nto f M,Ma t s umo t oT,Na ka mur aS,Ni no mi y aT,Ma t s uiT, i nf l a mma t o r yb o we ld i s e a s ea ndt he i rr o l ei nmuc o s a l Hi r a iF ,Ka wa g uc hiT,Ta ka z o eM,Ta na kaH,Mo t o y aS, he a l i ng .I nf l a mm Bo we lDi s2011;17:41022. Ki y o ha r aY ,Ki t a z o noT,Na ka mur aY ,Ka ma t a niN, 74 )Ba r a ho na Ga r r i d oJ ,Ya ma mo t o Fur us hoJ K.Ne w Kub oM.As s o c i a t i o ns t ud yo f71Eur o pe a nCr o hn ’ s t r e a t me nto pt i o nsi nt hema na g e me nto fI BDf o c uso n d i s e a s es us c e pt i b i l i t yl o c ii naJ a pa ne s epo pul a t i o n. c o l o nys t i mul a t i ngf a c t o r s .Bi o l o g i c s2008;2:5014. I nf l a mm Bo we lDi s2013;19:52633. 炎症性腸疾患に対する分子標的治療 著者プロフィール 内藤 裕二 Yuj iNa i t o 所属・職:京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学・准教授 京都府立医科大学付属病院中央診断部内視鏡室長 略 歴:昭和5 8 年 5月 京都府立医科大学附属病院研修医,第一内科勤務 昭和6 0 年 4月 健康保険鞍馬口病院内科医員 昭和6 2 年 4月 京都府立医科大学附属病院修練医,第一内科勤務 平成 2年 4月 彦根中央病院内科勤務 平成1 0 年 4月 京都府立医科大学助手,第一内科学教室勤務 平成1 2 年 4月 京都府知事公室職員課参事,京都府立医科大学助手(併任) 平成1 4 年 4月 京都府立医科大学講師(学内) ,第一内科学教室勤務 平成1 7 年 6月 京都府立医科大学医学部生体機能分析医学講座助教授 平成2 0 年 7月 京都府立医科大学医学部内科学教室 (消化器内科学部門) /消 化器先進医療開発講座 准教授 平成2 1 年 4月 京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学准教授,中 央診断部内視鏡室長・現在に至る 専門分野:消化器内科,消化器内視鏡,炎症性腸疾患 主な業績: 1.Fuk uiA,Na i t oY ,Ha nd aO,e ta l .Ac e t y ls a l i c y l i ca c i di nd uc e sd a ma g et oi nt e s t i na le pi t he l i a lc e l l sb y o x i d a t i o nr e l a t e dmo d i f i c a t i o nso fZO1.Am JPhy s i o lGa s t r o i nt e s tLi v e rPhy s i o l2012;303:G92736. 2.Ta ka g iT,Na i t oY ,Oka d aH,e ta l .He mo pe x i ni supr e g ul a t e di nr a ti nt e s t i na lmuc o s ai nj ur e db y i nd o me t ha c i n.JGa s t r o e nt e r o lHe pa t o l2012;27Suppl3:705. 3.Uc hi y a maK,Na i t oY ,Ta ka g iT,e ta l .Se r pi nB1pr o t e c t sc o l o ni ce pi t he l i a lc e l lv i ab l o c ka g eo f ne ut r o phi le l a s t a s ea c t i v i t ya ndi t se x pr e s s i o ni se nha nc e di npa t i e nt swi t hul c e r a t i v ec o l i t i s .Am J Phy s i o lGa s t r o i nt e s tLi v e rPhy s i o l2012;302:G116370. 4.Ya ma d aS,Na i t oY ,Ta ka g iT,e ta l .Re b a mi pi d ea me l i o r a t e si nd o me t ha c i ni nd uc e ds ma l li nt e s t i na l i nj ur yi nr a t sv i at hei nhi b i t i o no fma t r i xme t a l l o pr o t e i na s e sa c t i v i t y .JGa s t r o e nt e r o lHe pa t o l2012;27: 181624. 5.Ao iW,Na i t oY ,Ta ka g iT,e ta l .A no v e lmy o ki ne ,s e c r e t e dpr o t e i na c i d i ca ndr i c hi nc y s t e i ne (SPARC) ,s uppr e s s e sc o l o nt umo r i g e ne s i sv i ar e g ul a re x e r c i s e .Gut2013;62:8829. 6.Ha r us a t oA,Na i t oY ,Ta ka g iT,e ta l .BTBa ndCNCho mo l o g1 (Ba c h1 )d e f i c i e nc ya me l i o r a t e sTNBS c o l i t i si nmi c e :r o l eo fM2ma c r o pha g e sa ndhe meo x y g e na s e 1.I nf l a mm Bo we lDi s2013;19:74053. 7.Hi g a s hi mur aY ,Na i t oY ,Ta ka g iT,e ta l .Ol i g o s a c c ha r i d e sf r o ma g a ri nhi b i tmur i nei nt e s t i na l i nf l a mma t i o nt hr o ug ht hei nd uc t i o no f he meo x y g e na s e 1e x pr e s s i o n. JGa s t r o e nt e r o l 2013; 48: 897909. 8.Y o r i kiH,Na i t oY ,Ta ka g iT,e ta l .He mi na me l i o r a t e si nd o me t ha c i ni nd uc e ds ma l li nt e s t i na li nj ur yi n mi c et hr o ug ht hei nd uc t i o no fhe meo x y g e na s e 1.JGa s t r o e nt e r o lHe pa t o l2013;28:6328. 9.Hi g a s hi mur aY ,Na i t oY ,Ta ka g iT,e ta l .Pr e v e nt i v ee f f e c to fa g a r o o l i g o s a c c ha r i d e so nno ns t e r o i d a l a nt i i nf l a mma t o r yd r ug i nd uc e ds ma l li nt e s t i na li nj ur yi nmi c e .JGa s t r o e nt e r o lHe pa t o l2014;29:3107. 10 .Na i t oY ,Ta ka g iT,Ha nd aO,e ta l .Li pi d hy d r o pe r o x i d e d e r i v e d mo d i f i c a t i o no fpr o t e i nsi n g a s t r o i nt e s t i na lt r a c t .Sub c e l lBi o c he m 2014;77:13748. 245
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