ワシントン・ナショナル・ギャラリー展

ワシントン ・ ナショナル ・ ギャラリー展
見どころガ
どころガイド
~アメリカが誇る印象派コレクションから
てんらんかい
ジュニア版
しゅ と
び じゅつかん
この展覧会では、
アメリカの首都ワシントンD.C.にある、
「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」
という美術館
しゅう ぞう ひん
なか
おも
いん しょう は
よ
が
か
さく ひん
てん じ
さく ひん
むすめ
じ ぶん
おお
の収 蔵 品 の中 から、主 に「印 象 派」と呼ばれる画家たちの作 品 を展 示しています。作 品 の多 くは、ワシントン・
いえ
かざ
あつ
ナショナル・ギャラリーをつくったアンドリュー・W・メロンの娘、エイルサが、自分の家に飾るために集めた
なか
よ
ふん い き
も
え
おお
とくちょう
せい き こうはん
ものです。仲の良さそうな、あたたかい雰囲気を持つ絵が多いことが特徴 です。19 世紀後半のフランス・パリで
はじ
いんしょう は
が
か
おお
ひかり
へん か
め
まえ
じょうけい
か
始まった「印象 派」の画 家たちの多くは、光 の変化や目の前の情 景をありのままに描こうとしました。ここでは、
てんらんかい
だい
しょう
こ がい
せいさく
だい
しょう
ゆうじん
や がい
なか
こうけい
「戸外での制作」と第2章
「友人とモデル」から、どちらも屋外の、のどかなで仲むつまじい光景が
展覧会の第1章
えが
いんしょう は
さくひん
しょうかい
描かれた、印象派の作品を紹介します。
だい
しょう
ぼくじょう
うま
エドガー・ドガ《牧場 の馬》
第1章 より
に ほん はつ しゅっ ぴん
日本 初 出 品
おか
くさ ち
いっとう
うま
いっとう
いえ
草地で、一頭の馬が、
もう一頭の馬の
せ
背に あ た ま を の せ て い ま す。兄 弟
おや こ
ふう ふ
おく
同士?想像しながら見てみよう。
うま
うし
どうぶつ
み
です。馬?牛?よく見てみよう。
おく
ひょうじょう
たて もの
かわ
ふね
えが
奥には建 物 が、
そして川 には船 が描
かわ
に とう
がわ
かれています。川 のこちら側 でも、
かな?二頭がおしゃべりをしている
む
い
がわ
えんとつからけむりが
向こう側でも、
としたら、何と言っているでしょう?
とも だち
なに
うま
あたまをのせている馬は、
どんな表情
か ぞく
くさ ち
奥の草地にも、何か動物がいるよう
み
なん
み
とも だち
か な?そ れ と も 親 子?夫 婦?友 達
そうぞう
き
に家と木が見えます。
きょう だ い
どう し
うえ
とおくの丘の上には、ところどころ
うま
で
かんが
なが
み
出 て い ま す。け む り の 流 れ を 見て
ご家族 やお友 達 と考えてみよう。
かぜ
ふ
みよう。どんな風 が吹いていそう?
1871 年 油彩・カンヴァス 31.8 x 40 cm Chester Dale Fund
うま
おど
こ
さく ひん
おお
と
あ
てんらんかい
ほか
けい ば じょう
よう す
えが
さくひん
ドガは、馬やバレエの踊り子を作品に多く取り上げました。この展覧会では、他にも、競馬場の様子を描いた作品が
てん
おど
こ
えが
さくひん
てん
じ が ぞう
じ ぶん じ しん
えが
え
てん
さくひん
てん じ
1点、
踊り子を描いた作品1点、自画像(自分自身を描いた絵)1点のドガ作品が展示されています。
だい
しょう
第2章 より
ふ じん
むす こ
ピエール = オーギュスト・ルノワール 《モネ夫人とその息子 》
おな
いんしょう は
も
さく ひん
エイルサが持っていた作 品
した
ルノワールが、同じく印象派 で親し
が
か
つま
むす こ
妻カミーユとその息子
い画家モネの、
にわとり
ジャンを描いたものです。
カミーユの
て
とう よう ふう
せん す
とうよう
おや こ
せんね。
とう じ
当 時フランス
手には東洋風の扇子。
に ほん
こ とり
鶏 と小 鳥 たちも、親 子 かもしれま
えが
たいへんにん き
では、日本や東洋のものが大変人気
いん しょう は
で、ルノワールをはじめ 印 象 派 の
が
か
え
だい ざい
おお
ほほ え
と
み
い
どんなおしゃべりをしているかな。
入れました。
うえ
ぼくじょう
うま
上の《牧場の馬》と、どんなところが
に
あお
しば ふ
おく
はな
て
なか
き せつ
か ぞく
ごろ
かんが
季節はいつ頃かな?考えてみよう。
か ぞく
ともだち
かんが
ご家族やお友達と考えてみよう。
てん き
の絵の中はどんなお天気でしょうか。
ちが
似ていて、どんなところが違うかな。
せん す
青い芝生、奥には花、
手には扇子。こ
え
ふ たり
微 笑 ん で い る よ う に 見 え る 2人 、
画 家たちは、絵 の題 材 に多 く取り
1871 年 油彩・カンヴァス 31.8 x 40 cm
National Gallery of Art, Washington, Ailsa Mellon Bruce Collection
した
つた
え
えが
おな
した
ルノワールとモネの家族が親しかったことが伝わってきます。
この絵が描かれたとき、同じくルノワールやモネと親し
こうけい
べつ
かく ど
にわ
か ぞく
び じゅつかん
かったエドゥアール・マネも、
この光景を別の角度から《庭にいるモネの家族(
》ニューヨークのメトロポリタン美術館
しょぞう
さくひん
えが
所蔵)という作品に描きました。
※大人の方へ
本ガイドは、小・中学生を主な対象にしています。作品をよく観て、想像してみることを通して、鑑賞をより楽しむきっかけにしていただきたいと考えています。
展示室やご自宅で、作品についてご家族で会話を楽しんでいただき、体験を深めていただければ幸いです。