グローバル/リージョン管理体制強化による攻めのガバナンス

グローバル/リージョン管理体制強化による攻めのガバナンス
本社と現地法人の真のコラボレーションの推進
有限責任監査法人トーマツ
アドバイザリー事業本部 グローバルグループ
2015年
目次
グローバル経営課題克服のためのガバナンス強化
3
攻めのガバナンスのための
リージョン管理強化の取組事例
9
当社サービスのご紹介
19
グローバル経営課題克服のための
ガバナンス強化
© 2015. For information, contact Deloitte Touche Tohmatsu LLC.
成長をかけたグローバル化の結果、日本企業は様々な経営課題に直面しています
グローバル化に伴い直面する経営課題
不正・不祥事の悩みや
撤退の検討
自社規模に比して
巨額の買収で市場取込
→徹底したリスク管理
または戦略見直し
→米国風マネジメントを
管理できる体制
インド国内の事業拡大、
中近東・アフリカへの
進出基盤
→管理体制の強化
中国
北米
インド
アセアン
アフリカ
先行者利得の追求
→リスクテイクできるだけの
体制構築
4
中南米
チャイナプラスワン等による
事業規模の急拡大
先行者利得の追求
→急激な成長を支える
管理体制の強化
→リスクテイクできるだけの
体制構築
グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
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グローバルでの持続的成長のためには、グループガバナンスの強化がかかせません
 グローバル化は「めまぐるしい経営環境の変化」、「多様化」ならびに「不確実性」を企業にもたらします。
 そうしたグローバル化がもたらす経営課題に対してはグループガバナンスの強化が必要です。
グローバルガバナンスの強化によって経営課題を克服
グローバル経営環境
◆
•
•
•
めまぐるしく変化する経営環境
国内市場の飽和・縮小
チャイナプラスワン
新興国での中間所得層の台頭
◆
•
•
•
グローバル化に伴う多様化
地域や国ごとの政治・経済の特性
地域や国による人の価値観
顧客ニーズの違い
◆ スピードと多様性がもたらす不確実性
• レギュレーションやコンプライアンス
• 事業計画の達成見込み
• 災害やテロといった突発事象
5
グローバル経営環境への対応
経営の現地化の促進
 権限と責任の委譲
 現地人材の積極登用
グループガバナンスによる持続的成長
「グループガバナンスのフレームワーク
(次項)」に基づいて、持続的な成長を、
安定した経営管理基盤で担保することが
必要
「経営の現地化」と
「グループガバナンス」の両立
全体最適の徹底
 業務標準化、IT共通化
 多様な価値観の融合
見える化の徹底
 地域リスク管理
 業務の見える化
グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
•
現地子会社へ権限委譲を進め、
•
同時に現地人材の活用を深めつつ、
•
要所で必要な情報を収集してグロー
バル本社にてモニタリングを行い、
ガバナンスを効かせる
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ガバナンスフレームワークに基づいて経営管理基盤を構築することが有用です
ガバナンスフレームワーク
【ポイント① 経営管理基盤の強化】
経営者によるガバナンス
あるべき姿の提示
1)の視点
経営理念
2)の視点
経営戦略
リスクの
識別
KPI
KRI
 1)経営のビジョンと、2)不正やコンプライアンス違反を許容しない姿勢、の組織
への共有
 1)経営戦略の明確化と、2)ビジネスリスク、コンプライアンスリスク・不正リスク
の許容値の決定
 重要な戦略の成否とリスク兆候を把握するための指標(KPI/KRI)を設定し、経
営会議体等で継続的にモニタリング
 経営会議体から適宜各社、各部門へアクションを指示し、実行及び完了状況を
フォロー
戦略実行とリスク管理の仕組を経営者が設計し運用させる
方針・ルール等の設計
【ポイント② 組織・プロセスの強化 】
明瞭な組織・業務設計による意思決定情報の確保
責任部署
ルール化
適任者
の配置
情報
活用
行動・徹底
研修・インセンティブ・罰則
内部監査
6

KRI: Key Risk Index

KPI: Key Performance Index
グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
 KRI/KPIを適時かつ継続的に経営層に提供できるように
・ 「責任部署」 :KPI/KRIを遵守すべきことを組織内に周知
・ 「ルール化」 :KPI/KRIをキーとした効率的で標準的な業務設計と制度化
・ 「適任者の配置」:ルールの徹底と運用に必要な人材配置
・ 「情報活用」:日常的に情報を蓄積する
仕組の浸透と継続的改善を徹底する
【ポイント③ 浸透・モニタリング強化】
モニタリングと継続的改善による透明性向上
 KPI/KRI遵守のためのインセンティブ(罰則含む)
 改善のための客観的助言=内部監査
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グローバル本社と海外現地法人の双方向の努力が必要です
 グローバル本社は現地実態を正確に把握できず「現地をグリップできない」「ガバナンスが効かない」と悩んでいます。
 海外現地法人内でも、各社経営者は現場実態を十分に把握できておらず経営管理上の課題を完全には解決することができていません。
グローバル本社と海外現地法人の相互努力の必要性
グローバル本社
海外子会社の
実態がわから
ない
収益性向上や成長が
計画通りに進まない
海外での人材
不足が深刻で
ある
情報が正確かつ迅速に
報告されず対応が遅れる
グループポリシー展開と
海外実態把握の努力
小規模な不正・不祥事が
後を立たない
連携不足・実態情報不足で
ガバナンスの不備が顕在化
相互努力
現地経営層も
実態をつかめ
ていない
海外現地法人
正確な情報に
基づく打ち手
が打てない
グローバル本社の各部
門からの
要請に対応しきれない
グループポリシーの導入と
自社内の見える化による改善
提出する情報に対する
フィードバックがない
そもそも現法内の実態が
把握できていない
7
「本社」「現地」で議論を分けず、グルー
プ全体での経営基盤(グループポリシー、
グループ業務標準、IT等)をデザインし、
当事者として現地法人の状況を正確に
理解し、リソース(資金、人材等)を提供
グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
専門的リソースの不足を原因として何も
取り組まないのではなく、より一段上の
経営管理の水準を目指して現実的に実
施できるものから着実に経営管理体制を
高度化
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グローバル本社と海外現地法人の双方向の努力の例示は以下の通りです
ガバナンスフレームワークに基づいた双方向の努力の例示
グローバル本社/地域統括会社による努力
【ポイント① 経営管理基盤の強化】
経営者によるガバナンス
•
グループの経営理念や戦略の提示
•
グループの経営理念や戦略の浸透
•
グローバル組織設計
•
•
エスカレーションのインフラ整備
子会社組織の整備(特に経営会議体と
リスク/コンプライアンス主管組織)
•
KPI、KRIのグループフレームワーク
整備
•
エスカレーションルールの整備浸透
•
KPI、KRIの自社展開
•
最低限、整備すべき業務標準やグループ
共通ルール(ポリシー)の提示
•
グループ共通ルールへの準拠
•
自社独自の業務プロセスの整備・運用
•
グローバル人事制度の整備
•
グローバル人事制度の現地化と運用
•
情報システムの方針提示
•
情報システムの活用
•
グローバルIT基盤の設計
•
グループブランディング
•
報酬制度を含む帰属意識の醸成
•
報酬制度の整備
•
自社内のサクセッション明確化と企業風土
醸成
•
教育・人材育成制度フレームワーク確立
•
実効的なOJT
•
モニタリング制度の設計と運用
•
モニタリング制度の運用
【ポイント② 組織・プロセスの強化】
明瞭な組織・業務設計による
意思決定情報の確保
【ポイント③ 浸透・モニタリング強化】
モニタリングと継続的改善による
透明性向上
8
海外現地法人による努力
グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
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攻めのガバナンスのための
リージョン管理強化の取組事例
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近年、以下のようなリージョン単位での経営管理体制強化が実践されています
各社でのリージョン管理強化の取組事例(要約)
1
本社グリップ力を強化するためのグループ標準(ルール)整備
製造業 A社
グローバル本社
2
地域統括会社の機能見直し
製造業 B社
シンガポール
3
シェアードサービス導入
製造業 C社
中国
4
経理体制の再構築・強化及び早期化
商社 D社
インド
5
規模拡大に伴う緊急J-SOX対応+経営管理体制の強化
製造業 E社
タイ
6
経理業務の見える化をきっかけとする現業業務のBPR
製造業 F社
インドネシア
7
現地拠点の実態把握
製造業 G社
インド
8
内部監査体制、CSA体制の構築・強化
小売業 H社
中国
10 グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
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1. 本社グリップ力を強化するためのグループ標準(ルール)整備
リージョン内においても母体となる事業部や国が異なると各海外事業会社の仕組みがまったく異なっており、グループまたはリージョンとして
最低限求めるべき経営管理体制のあるべき姿をトップダウンで再定義する動きが活発化してきています。
製造業A社の例 ~グローバルグループ標準(ルール)整備~
• 過去設立した複数の海外拠点では、黒字化に時間を要していた
背景
• 内部管理体制の構築が不十分で、基本的な事項が守られていない状況が散見された
• 上記の状況を克服し、さらなら成長を実現するためには、グローバルまたはリージョン単位での経営管理体制
の再構築と、これを維持・強化するための方法論が必要とされていた
• グローバルまたはリージョン単位で求める最低限のグループポリシーを体系化し、文書化を実施
 経営理念の落とし込み、エスカレーションルールや標準的な組織の提示
取組内容
 グループ各社が最低限遵守すべき事項を実現するために「現場で変革すべきプロセス、ヒト、テクノロ
ジー」の視点を規程類へ落とし込んで整備
 これらをナショナルスタッフが運用できるようになるためのマニュアルを整備して浸透の基礎を確立
• グループポリシーを浸透・維持させるための教育研修やOJTの実施、継続的なモニタリング手続 (内部監査
の延長としての手続) の設計・導入
• グローバル本社のグリップ力強化と現地への権限委譲のバランスを考慮したガバナンス設計
• ナショナルスタッフが運用可能なルールとするために、以下に留意
ポイント
 最低限を規定すること (ルールを複雑にしないこと)
 現地の状況に応じて、カスタマイズ可能な領域を作ること
 海外の実務や慣行、リスクを踏まえたルール作り
11 グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
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2. 地域統括会社の機能見直し
成長をかけた海外に近い場所に意思決定機関を設置してビジネススピードを加速させるべく、地域統括会社の設置や役割見直し、機能強化、
安定運用のための工夫に多くの日本企業が取り組まれています。
製造業B社の例 ~シンガポール~
背景
• 地域統括会社を設置するも、その役割が不明確で、現地子会社では日本の事業部からの指示がとかく優先
されがちであった
• 現地子会社に対する日本のグローバル本社からの現地支援も不十分であることが多く、地域統括会社を使っ
た現地子会社への支援機能の強化が求められる状況となっていた
• グローバル経営管理におけるグローバル本社事業部及び地域統括会社の役割の整理
取組内容
• 地域統括会社の機能付加・強化を目的とした業務プロセスの設計
• 海外子会社に対する地域統括会社の影響力を増大させるための諸施策(レポーティングルール等) の策定・
導入
• 対象地域のリスクや業務慣行に関する知見に基づく、地域統括会社の役割設計
ポイント
• 日本のグローバル本社の各部門との綿密な折衝
• 安定運用に向けての現場支援
12 グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
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3. シェアードサービス導入
リージョン管理の基盤としての地域内の子会社を対象としたシェアードサービスの導入が日本企業の中でも進行しています。
製造業C社の例 ~中国~
• 中国国内に複数の子会社があり、日本のグローバル本社ではシェアードサービスの導入を検討していた
背景
• シェアード化する業務の領域について、各社の足並みが揃わず、シェアードサービス導入に到っていなかった
• また、中国固有の規制対応の難しさから、現地単独での実施は困難であり、一方でグローバル本社も中国の
規制に関する知見不足からシェアードの具体策に踏み込めてこなかった
• シェアードサービス実現のための規制等を踏まえたストラクチャーの決定
• シェアードサービスによって集約する業務と既存会社へ残す業務の切り分け
取組内容
• シェアードサービスの業務プロセスの設計及び導入
• 各子会社の業務プロセス標準化・効率化
• シェアードサービスのパイロット導入
• 中国における規制、労務問題等の具体的影響の深堀
ポイント
• 中国においてシェアードサービスの導入が比較的容易な業務領域から着手
• 子会社各社の理解度を高めるための丁寧なコミュニケーション
• パイロットを実施し、段階的に対象領域を拡大
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4. 経理体制の再構築・強化及び早期化
更なる成長のためには従来よりもさらに正確で迅速な決算情報が不可欠となります。月次、四半期、年次を問わず取締役会や経営会議、各
種会議体でのマネジメントレビューと意思決定の土台として精度向上と早期化への取組が加速しています。
商社D社の例 ~インド~
背景
• 買収後数年が計画する中出様々な経営管理上の課題が識別されているが、ビジネスの打ち手判断とリスク
管理の両立のためにも今よりはるかに精度の高い決算情報が要求されていた
• 時を同じくしてグループの決算日を原則統一する方針が打ち出され、連結パッケージを期末後10営業日以内
に提出させるためには、決算体制の強化と早期化が求められた
• 決算体制の実態調査による決算体制の強化及び早期化に必要な改善ポイントの洗い出し
取組内容
• 不足している決算ツール(在庫評価の計算書、減損検討資料等)の開発
• 経理による他部門を巻き込んだプロジェクトマネジメントの定着
• 経理組織内での役割明確化と、役割に応じた人財の再配置
ポイント
• ナショナルスタッフひとりひとりの役割、タスクのレベルで詳細に経理業務を分析し、個人の問題なのか、部門
の問題なのか、経理部門を越えた他部門の問題なのかを体系立てて見える化
• 特に、経理組織内の人財について役割とリソースのバランスを精緻に分析し、不足する機能を見える化して
組織力から改善を推進
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5. 規模拡大に伴う緊急J-SOX対応+経営管理体制の強化
海外拠点の規模の拡大により、J-SOXの対象範囲に含める必要が生じた際に、制度対応だけでなく、現状不十分と考えられる経営管理体制
の強化もあわせて取り組むケースが出てきています。特に、リスク管理として不正リスク対応は新興国では重点テーマとなっています。
製造業E社の例 ~タイ~
背景
• タイの製造拠点にアセアン地域内の販売機能強化のための組織変更と工場増設を行うことで、売上規模が
急拡大
• J-SOXの重要な拠点としての制度対応が必要となると同時に、規模に応じた経営管理体制の強化も急務に
なった
• J-SOXの導入と経営管理体制強化を同時に達成するために、ナショナルスタッフも巻き込んで
「あるべき」経営管理体制を定義
取組内容
• Workshopを実施することでタイ語の世界でナショナルスタッフの理解を促進し、現場から改善の機運を高め
る工夫を実施
• 単なるJ-SOX対応ではなく、現場における不正リスク対応をふまえた効率的だが効果的なけん制のあり方を
定義して導入
• J-SOXの導入と経営管理体制強化の同時達成の観点から、実現可能な諸施策を立案
ポイント
• 現地の実態や商習慣、他社事例等に対する理解を踏まえ、実効性のあるガバナンスを設計
• J-SOXは日本人マネジメントだけが日本語で実施すればよいわけではなく、現地ナショナルスタッフが「運用」
しなければ完結しないことをマネジメント自らが理解して現場への定着を率先してリード
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6. 経理業務の見える化をきっかけとする現業業務のBPR
特定拠点の生産管理体制や販売管理体制等の不備や不効率等の問題を解決するために、経営情報、数値情報が集約される経理を起点と
した基本業務の見える化を実施し、そこで識別された会社全体の業務課題についてBPRを行っているケースが増加しています。
製造業F社の例 ~インドネシア~
背景
• 重要拠点であるインドネシアの子会社において、経理業務の可視化と見直しを進めていたところ、生産管理
体制の不効率が根本的なボトルネックであることが判明し、早急な改善が求められた
• 経理業務を起点とした会社全体の業務プロセスの実態把握
取組内容
• グローバル本社が期待する業務水準(To-Be)をもとに「現地実態を加味して」改善案を策定
• 改善案の実行に先立ち、ナショナルスタッフへの徹底的なトレーニングを実施(日本人マネジメントはビジョン
の提示のみ。具体的トレーニングはナショナルスタッフのリーダーが実施)
• インドネシアの国民性を含む現地事情の理解
ポイント
• 業務プロセスの現状把握と、改善策の策定に関する過去の経験の活用
• 特に、グローバル本社に蓄積された他地域、他拠点での成功/失敗事例の活用、ならびに、グローバル本社と
して期待するTo beの明確化
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7. 現地拠点の実態把握
グローバル本社または地域統括会社が、ブラックボックスしてしまった海外拠点の現地調査を実施し、実態把握及び改善案の策定等を通じ
てグローバルまたはリージョン管理を強化しています。
製造業G社の例 ~インド~
背景
• 連結グループの中で、特に問題会社と認識されているインド子会社については、様々な問題がグローバル本
社に報告され、様々な施策が採られてきたものの、具体的な改善がなされないまま、数年が経過してしまった
• 根本原因を把握する方法が見込めず、当該子会社はブラックボックス化しつつあり、外部専門家のサポートを
入れての詳細な実態調査が必要とされた
内部監査的なアプローチおよび技法を活用しての現地の課題識別
取組内容
ポイント
•
業務プロセスの実態把握
•
業務プロセスにひそむ問題について根本問題を組織、プロセス、ヒト、情報の区分で整理し、さらに深堀
•
改善点の識別及び根本的な経営課題に関する検討
•
改善案の策定と実行
•
会計監査、内部監査で得られた知見を活用し、経営課題を分析して根本原因についての仮説を先に想定
•
インドの現地事情の理解
•
問題の事象ではなく、根本原因を解決するための施策を現地マネジメントと協議することで納得感を醸成
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8. 内部監査体制、CSA体制の構築・強化
CSA(Control Self Assessment 自己評価)や内部監査を含む海外拠点のモニタリング体制の強化が盛んになってきており、たとえば東南
アジア内部監査機能の設置といった監査機能の現地化も進行しています。
小売業H社の例 ~中国~
背景
• 中国を改めてマーケットとしてとらえて販売拠点を急激に増加させているが、経営管理体制構築がその実態
把握と打ち手検討のための情報提供機能として追いついていない
• そのため、早急にモニタリング体制を整備することが求められた
内部監査体制の構築及び、CSA体制の構築
• 内部監査手続書やCSAチェックリストの開発
取組内容
• 現地の内部監査人及びCSAを直接実施する社員に対する教育(Workshop)の実施
• CSA実施結果を詳細に分析し、内部監査と連携させることで、「現場の問題意識を内部監査が検証する」
プロセスが回り始め、現場の理解向上・意識改善を企図
• 現地のリスクに対する理解と、それに対応した手続の策定
ポイント
• 内部監査機能を中国に設置(グローバル本社との連携の仕組みは別途確立)
• 内部監査を問題摘発機能とせず、CSAと連動させることで現場の意識改善、理解促進のためのコンサルテー
ション機能として活用
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当社サービスのご紹介
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世界150カ国、20万人のネットワークが未来の味方になります
トーマツグループのご紹介
•
私たちトーマツ グループは、日本で最大級の会計事務所のひとつであ
る有限責任監査法人トーマツを中心としたプロフェッショナル集団で、各
専門家により、監査、税務、コンサルティング、フィナンシャル アドバイ
ザリーサービス等を提供しています。
Deloitte (150ヵ国)
約210,000人
国内トーマツグループ
約7,900人
国内約40都市に約7,900名の専門家(公認会計士、会計士補、税理士、
コンサルタントなど)を擁しています。
•
また、全世界約150ヵ国、約210,000名からなるプロフェッショナルファー
ムの国際的ネットワークである、Deloitte / トーマツ(デロイト トウシュ
監査・アドバイザリー
コンサルティング
有限責任監査法人トーマツ
デロイト トーマツ コンサル
ティング株式会社
トーマツ リミテッド(DTTL)およびそのメンバーファーム)の主要メンバー
トーマツグループ
としてその運営に参画し、世界水準の高品質なプロフェッショナルサー
ビスの提供をしています。
ファイナンシャル
アドバイザリー
税務
税理士法人トーマツ
デロイト トーマツ ファイナンシャ
ルアドバイザリー株式会社
•
日本の4大アカウンティングファームの中で、唯一私たちトーマツだけが、その国際名称の中に日本のファーム名をとどめていることからも
お分かりいただけるように、私たちはグローバルに活動する日本企業に対して国内外の拠点と連携した密接なサービス提供体制を整えて
おり、国際的に事業を展開する企業をサポートするにふさわしい監査法人であると考えています。
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ワンストップでのグローバル・ソリューション
海外進出からグローバル経営強化まで、日本企業を徹底的にサポートします
Deloitte / トーマツの強み
 日本企業の海外進出を日本側だけでなく現地側も含む両面でサポートします
 海外子会社における管理強化からグローバル本社におけるグローバル戦略の推進まで包括的にサポートします
進出時
(日本及び現地)
①日本企業が海外へ進出する際に本社を
サポート
+α
グローバル本社
グローバルガバナンス強化
(日本と現地を「つなぐ」)
④グローバル本社に対し、グローバル経営
推進のための総合的なソリューションを
提供
トーマツ
トーマツ
③海外子会社に対し、経営管理体制強化を
サポート
②日本企業が海外へ進出する際に進出主体
を現地でサポート
海外現地法人
Deloitte
21 グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
トーマツ
日本人
専門家
Deloitte
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グループ・ガバナンス強化のための各種サービスを提供します
グループ・ガバナンス強化に必要なアクションは各国、各社各様です。当社は現地事情やリスクに対する知見とデロイトグループのネットワー
クを活かし、実態の可視化を通じて、解決策の導入をサポートします。
グローバルグループが提供するアドバイザリーサービス例
サービスカテゴリー
サービス例
グループ・ガバナンス体制の現状調査
グループ・ガバナンスモデルに基づいたギャップ分析・現状調査
グループ・ガバナンスのモニタリング・実態調査
グローバル内部監査による海外拠点の実態調査のサポート
経営理念・戦略の強化・浸透
グループ/地域管理方針や規程の整備、企業風土変革のための意識変革、
内部統制の浸透強化、コンプライアンス対応の現地化
組織力の強化
グローバル・グループ・ポリシーの作成、地域統括会社設立/機能強化構想策定・実装、
グローバル役員報酬制度、タレントマネジメント、PMI
リスクマネジメント・
グループ・ モニタリング機能の強化
ガバナンス
強化のた
業務プロセス改善
めの制度
設計・導入
ヒトの自発性・連携の強化
リスクマップによる重要リスクの見える化、リスクマネジメント体制導入ワークショップ、
BCM(事業継続マネジメント)の導入、CSA導入、グローバル/地域統括内部監査体制の設計と実施
業務効率および透明性向上のための業務の見える化、シェアードサービスの導入、BPR(Business Process
Re-engineering)実行、域内連結管理会計強化、決算早期化、重要業務に関する従業員トレーニング
人事制度の見直しによる評価の透明性向上、従業員と経営者間の職場環境改善ワークショップ
情報テクノロジーの強化
ITガバナンスの強化、IT基盤の統一による標準化、IT内部統制の強化、
ITシステム導入/更改に関する構想策定・要件定義
特定リスクへの対応力強化
サプライチェーンにおける事業継続性の強化、労働争議対応力の強化、情報セキュリティ体制強化、
不正リスクへの対応力強化、汚職リスクへの対応力強化、財務報告内部統制(J-SOX)対応
海外M&AのPMIにおける
経理・内部管理体制の強化
M&A後の新規子会社の決算を直近の連結決算スケジュールに合わせるためのPMO、PMIの一環としての決算
体制強化・早期化や内部統制強化
進出・撤退時における総合的なサポート
進出・撤退に関するフィージビリティースタディー、進出に特化した上述のサービス全般
22 グローバル経営管理体制の強化による攻めのガバナンス
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トーマツグループは日本におけるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(英国の法令に基づく保証有限責任会社)のメンバーファームおよびそれらの関
係会社(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング株式会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー株式会社および
税理士法人トーマツを含む)の総称です。トーマツグループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各社がそれぞれ
の適用法令に従い、監査、税務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー等を提供しています。また、国内約40都市に約7,900名の専門家
(公認会計士、税理士、コンサルタントなど)を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はトーマツグループWebサイト
(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。
Deloitte(デロイト)は、監査、コンサルティング、ファイナンシャル アドバイザリーサービス、リスクマネジメント、税務およびこれらに関連するサービス
を、さまざまな業種にわたる上場・非上場のクライアントに提供しています。全世界150を超える国・地域のメンバーファームのネットワークを通じ、デ
ロイトは、高度に複合化されたビジネスに取り組むクライアントに向けて、深い洞察に基づき、世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスを提供
しています。デロイトの約210,000名を超える人材は、“standard of excellence”となることを目指しています。
Deloitte(デロイト)とは、英国の法令に基づく保証有限責任会社であるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)ならびにそのネットワーク組織
を構成するメンバーファームおよびその関係会社のひとつまたは複数を指します。DTTLおよび各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個
の組織体です。DTTL(または“Deloitte Global”)はクライアントへのサービス提供を行いません。DTTLおよびそのメンバーファームについての詳細
は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください。
本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対
応するものではありません。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあ
ります。個別の事案に適用するためには、当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本資料の記載
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