凸極同期機系統における基礎式変換理論

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凸極同期機系統における基礎式変換理論
三浦, 五郎
室蘭工業大学研究報告. Vol.2 No.2, pp.435-446, 1956
1956-12-20
http://hdl.handle.net/10258/3080
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Muroran Institute of Technology
凸極同期機系統における
基礎式変換理論
白 MH
五
浦
Transformation Theory of Fundamental Equations
o n Salient~pole Alternator Systems.
Goro Miura
Abstract
The present writer has previously introduceda newcoordinate,the
o
r the s
o
l
u
t
i
o
no
[s
呂i
i
e
n
t
p
o
l巴 synchronous
static-symmetrical a
x
i
s, [
machine behaviors_ I
nt
h
i
s paper,the comparison i
s systematically made
among phasc-axes, rectangular-axes, instantaneous symmetrical c
o
ordinate,andthe static-symmetricalax巴s
,by developingthecalculation
o
fPark'sequations,power,10S8,torque,wattless powerandothers,which
are necessary [
o
r the analysis o
f transien(performanc巴 onthesystem,
l
緒 言
凸極同期j
機が送屯系統に按続される場合を解析する基礎微分方程式については,従来の直交
芳、軸,対祢座標軸及び相 l
陥の 3
1
s
自の外に筆者によって導入された静止対称軸がある。 1 これら
4軸聞の相五的貿係については今まで多く述ベナこ 2,
3 から,本文では従来まちまちに与えられ
ている Park氏基本式,
電力,
トルク,
損失量,
その他過渡現象、k
解に!必要と思われる諸量
こσ
を統合し,各 4座標軸に表現して容易に比較出来るように Lt
1 三
副n
五郎:多間凸僅同期機の変換理論による基礎解析. 電工論 4
,NO.3 1
3
7 (
1
9
5
2
)
2 三浦五郎:長距離送電線の静止対抗向h
における表示と凸極月期機に対する解析法.
室
工
大
l
i
I
f
報
, 1
,No.5 599 (1954)
3 三浦冗郊長距離単一送電線に接続された凸毘機動作の静止対抗 '
i
q
h
J二における表示(第 2報
〉
巴
三学会支部述大集
3
1
1(
1
9
5
4
)
(
1
9
5
)
日
向
日
仏
i
l
i
l
工
ヲ
,
、
-
4
3
6
発電機動咋と電動機動作について
凸i
必i
幾と外吉¥
1送電線全直列にした系統の方程式は結局 e=Ziなるマトリクス微分方程式に
帰ーされるが,この場合同月j
機が充電機動作をしているか電動機動作をしているかは,電圧マト
リクス e (電流 iでもよい〉のね:号によって定まり,発電機動作に対 Lては -e=Zi, 電動
'
r
に 対 Lて は 十 ε=Ziが成立する。
機
:
J
i
M
'
さて系統方程式は直交軌と静止対称制l
においで之[よ数となる n このインピーダンス・マトリ
クスを
の帆付
転号
占早出
力
JM
川
ソ
﹂ムヲん
h
hE 山
・
E、
と
v
十
M守
と
い
す
eFι
ま た ザ は e の共組マトリクスを i
J
ミ
す
内
lm
み
・
はi
'xのごとく表わされる η
t
出マトリクスを,
l
te
で
-wι
I
[
1
1
"剖幾の発生または受屯する屯力
(1)
・
o
c
e
z
-
とおく二.
(
t
(
)=1, i
古j
期速度 1
[
当転)
i ・の
7
:=R十 T
,
P
十勾
を」でにするだけで他は苦しい。
3) 発電機動作の場合
P=i
te符 =-itZ名 P
二
i
,
'
"R i
i
t
*
Lρi-i
,
弐'
Gi
(2)
l
jβjニ銅損
戸
;i
t
*Lρi=無効屯力(i阜相{直を (0
t-it
"
'Giニ機械トルク〔入力)
従って
機械的入力=電気的出力ト銅 i
貝ト無効活 J
]
(3)
の関係が成立する。
b) 電動機動作の場合
特
P=i
;
(
符 =
i
Ri
+
i
i
'
"Lρi十 i
t
*Gi
t
t
(4)
電気的入力ニ機械的出力十銅損十無きず」屯 }
J
(5)
i
次にインピーダンス・マトリクスが定係数でな¥, '
.
f
l科1
. 対 称t
M
! (αβCi
l
l
fも同様)では以上
のことはどうなるであろうか。 このJ
I
寺は直交車I
hまたは静止対称I
出l
のインピーダンス・マトリク
を合む変換マトリクス C によって変換したことになるの
スを時間琴i
1
Z'=C-1ZC=Cェ
ー CR
十L
ρ 十GJC=C-1
RC
十CGC
)
C
-1
LCP十C-1
L
δC
.(
主
。
CG)
上式は末項に C
h
r
i
s
t
o
f
f
e
l 成分を作るハ更に今一度変換すればこの或分はまた 1個追加され
る。従って抗争'c (銅 j
員〉とトルク(機械力)は普通の通り変換して差支ないが,
トノレクに関し
ては結~の式より項中に ρ を含まないもの (R マトリクスは!徐いておし、て)を収治したもの
ではなし、。 これは真のトルク・マトリクスの外に C
hristoGei 成庁を合むからである。
(
1
9
6
)
ま7
こ
4
e
j
7
凸極同期機系統における基礎式変換期論
無効唱力については (G) 式の結果のマトリクスで戸を含まないものはすべて零として,
のみを収拾すればよ L、。そのため相軸または対羽軸のインピー夕、ンス
まぬ項を零として i
亘らに求められるつ以上の専式は官
e
マトリクスより
ρ現
ρを合
区において」釘誘導思列することと
する。
自 平衡電圧表現と定態時の戸
送電系統任意点の電止に応じインピーダンス・マトリクスの泊算子 β のとるか1 は fノi 村i で ~1 る 0
{0'えばある点で:3,j:[:1 短絡が起るとすれば,凸私 1努成肢を零と L 主主主 JI に短 k名前の )m! ,~_rf1~圧と同
大,方向反対の電圧を t 力rIして解析される。このため屯圧を各車 Il!上今に ~:lz~1ミしておくつ
3) (cbc) ~ill! 上
負荷J
点その他任意点を考察点にとり該点の電圧抱対 i
i
r
iを C,1
:
1
1
主允[l
J
l
j
1空 機 負 荷 誘 導 起 電
)
]より一般に 8だけ進んで、し、るとする。 i
i
l
*
l
hに お け る 該 点 端 圧 は
s
i
n(e1十 0
)
U
α =c
Cb二 C s
i
n(
f
)2十 o
)
(7)
ec=
=e:
:
:
i
n(
0ぉ十 0
)
。
1
θ
:
=
:1,-十チ" ()2=f
)
ト1
20", e
.
=
=θト
ー2
'
+
00
であり,無負荷で発電機電力を何等消費しない時は
8ニ O とおいて
lnθ
1
C
α ==CS
eb==es
inθ
2
(8)
ec =
=es
i
nθ
n
となる。上式より
C
α , Cb, C パi :t ε jt または ε~ jt の時間.rJ~ を有するから,
εpt に対応する D は
ρニ j または ρ=-j となる。従って定常電流計算は直、ちに ρ=j とおし、てよい。
b) (dqO)軸と
直交軸変換マトリクス C によって(7)式を変換する。
Cr
/らのご (
_
}
1f
!
(
ι)c
e
dニ Cs
i
n0
e
q二 Cc
o
s0
(9)
co=o
εpt に対応する ρ は零であるのでづ主常弔土直交車!
l
rインピーグンス・マトリクス
ZdQO
で ρ=0
とおいてュ!とまる。
c
) (]20)軸 土
同様に (7) 式を対称車I~変換マトリクス C' によって列。 (j:=: [;1-1 elLOC より蕊除すれば
(
1
9
7
)
4
3
8
五
浦
e
.
s
C,:=- ~J!-o--é-j(e +8)
,
-
2
j
(10)
j(
e,
,
=十 2
f
o -c
θ+8)
j
日
Co=O
無負荷時では 13=0とする、定態l
i
宣l
こl
工E相分(電流)に対しては Dニ ーj,
逆
オ
,
[
:
l
分に対しては
β=j とおけばよいひ
d) (I I
I0)軸 上
(
10
)式を静止対称軸変換マトリクス C" によって変換する。 e
rII 0ニ C
"-le
120
E
Cl = +~2Jーε+j8
CI
l= -
(11)
.
ε-j8
乙
n
6
1
e
"= 0
無負荷尚 l
工6ニ 0,;
1
:
:
能
門
ー
はε
ptニ 1に対一応して ρ O とおけばよいことは直交軸と同様である。
二
なお以上用いた変換ずトリクス C, C
', C" については従来発て表した通り 1 なのでここに I
年
記しない n
I
V 電力の不変量変換
系統変換に関し在来筆者が扱ってきた変換はすべて“マトリクス変換"で、あって,いわゆる
“テンソル変換"でな L。
、 即ち苫圧と電流は同ーの変換マトリクスでき主換されるため計算は極
めて円;件であって対称軸,
直交軸等の表示は P 3 U その他既成大家の研究結束とその量一致
する点はマトリクス変換の最大の利点であるが,
一方電力,
トルク,
損失等
I
te=I
tZi
のごとく 2
1
国主合される量は各軸を通じ不変量として扱えない欠点を有す。この点テンソル変
換が有利であるが,併しテンソノレ変換では不変量保持のためには例えば対称座標法の係数や,
直交軸 η 零~Il 成分等を特別な関係式に逆に定義し直さねばならぬ点が非常に不利で,既成の知
識がその憧応用され得な L、点が生ずる O
マトリクス変換の電力,
トルク等が一般に不変量変換でないことは次のごとく証明される。
電圧,電流を同一の変換式 C で変換すれば
e=Ce', i=Ci'
従って
P=I
te
持 =
{
C
i
'
}
t{
C
e
'
}汗 =i/Ct
C発 e
'二
井i
/e
*
-T=I
t
泌 Gi
z i
t
Fトた c
r持 GCi'二井 i
lF
持 C
"
'GCi
'=
i
/
'
モ6
ra
r
出
(
1
9
8
)
4
:
;
9
凸極同期機系統における基礎式変換理論
ではね j軸における電
r
Jを恒等的に導いて他軸上に表現 L,不変量でらるためにに;どのような
換算係数を必要とするかを検討してみよう。 3相全部の相軸の電力は
P時==i 匂α予+ibV
b長」ト i
(v
(
.
*
日日制l上〉
,
(L
これを直交軸変換すると
=C
idcosB,+iqsinB,十 i
o
)
va* + (
i[
,c
οSB2+iqsinB2十 i
)
v7t;
o
J
十(
idC
O
S
θ
,
+iqs:nB,十 i
o
)
V
c
*
=id(Vαc1s9,十 V
bCCG9,十 V
(
'c
)
s
B
.
.
)持
C
l
首長:軸土〉
﹀
p
、1符1i1
十
-o
uq
q
・
1
ノ
ー﹂丹'
u
1
y
w
+
d
u
w
・
1
u
、
‘
rdJ
一
12
r
'﹃ι町ヘ
iaa
1Jl
一
一
+iq(vαsinBJ十 V
/
Js
InB,+vcs
i
η孔 ) 発 十 i
C
l
ん十V
I
,
十
1
)
(
,
)
持
n
次に最初の相軸の式を対称軸変換すると
十a
C
a
'
i,
i,
トi
n)Vh* 十 Cai 1 十 [(2?~ :
)
十i
o
)
v,
,
,
*
=
i
1
C
v
α十a
V
b十 a
'
v
c
)持 +i
C
vα+a2
vf,-トσ
ρ
c
)蒋 十 九 ぐ れ +1
ノb十 1
ノ(')長
2
=(1:,+九十九 )
V(1* 十
=,"{
i1
v,
'
*十 i
v,
持十 i
o
Vo
*}
2
〔た「祢軸 1
'
,
]
上式を静止対称軸へ変換すれば
θ
J)
=3
{(
iI
ε 一J
θ
)む1*+げ r
e
v2
*+io
Vo
*
}
ε
j
8v1
)
*十 i
I
(
e
-Jθ
V2
)
*十 ioVn*}
=
3
i
J
I
(
=3{irv,;('十 i
n
V
J
I
*十 i
01)O}
〈特止対称軸上〕
以上より各軸における 1相当りの瞬時電力は
P
L
=
;
川 十 九V
+z
'
c
V
c
'
X
'
)
o
(
1
2
)
帯十 i
持十 i
=i1
v,
v2
o
*
vo
*= irVl*十 i
r
r
V
I
I
*十 i
o1}o
*
2
となって各式の探数は異るから電力等算定には注意を要するけこれは前言したごとく
ι
マトリ
クス変換"なるため不変量変換の不成立なることによる。
V Park基 本 式 の 各 軸 表 示
次にf
.
f
i
束鎖交数ψの概念を明確にし凸極同期機の Park基本式を件也自に去示するとよ〔に
その相互関係を明らかにしよう。
a) (abc) 軸上
相軸におけるインピーダンス・マトリクスを樹立することにより次式の基本式を得る O
-ea-r九十 ρ
ψ
α
e
o= ri
b+タψ
b
(
13)
-ecニ ri
c+ρψc
(
1
9
9
)
J
市
車
:
w
k
μ
円h
4
4
0
ここに各相磁束鎖交数は
0
/
"=x
α
f
ι lfdCOS
,
)
f +α
τ
,
,
1l,
dC
038 + XU,
11
,
Qs
i
n
8
1(
,/.,...,, 24(.1:'ヰ :
7
,)
+
_
_
.
ぎ
一
(
iα
+ib+ip〉+ zizα ーと2~C-}
ゲ
』
ト
ミf
{九 州 叫 州M十 町 +i九 州
[
(s
ψb =Xaf(llfdcosB,
十 Xa,
dl,
dc
o
s
9十れ 1Q1,
i
n
0
2
2
i
,
+i")
2A (.
+
3
'
-(よけ f什 itM 3 fzh--4TfL J
グ
ー
(
1
4
)
2B (.
_~ ~
.
i
'3~1 i
α
c
o
s
(
2
θ十1
2
0
)十 i
ocos(2Bト240)+ムCOs28r
,
'
J
P
C=x
α
fdlfdC
O
S
θ,
,
+Xa1dl,
dc
o
s
9
"+Xα
1
q1
[
(sin8"
i
o}
1
十 守 〔 川 け ー ム 〕 十 子 ( ム- _
j
o
,
_
十
2
f
h
n
吋 糾 肌 十i
h吋 何 州 糾 問 )
4
(
13
)式の負号は発電機 J
)
J作を表わす" r(工系統の lロ]問dJ~tjc ,
アモノレト!日!路主流,
X,
1
f/
d,X
a
1
r
l,X
(
/
l
Q は直軸電機
,1,
lfd
イ.
l
'
(
f は界磁,直軸及び
f}
ニ界椛及び直横アモノレト聞の!日互リアクタ
ンスをえ;す。 ま7
こ
A = xr/ ~X(I
2
•
円
D
Xd-Xo
=-
2
そして挺負荷誘導起電力 c は
e
-;九 r
dI
r
n
。
守
ノ
ー
のごとく J
よされるわ
(
15)
J
r
oは c(実効 l
n
り を 定 格 他 な ら Lめる励舵 i
邸主とするり
(dq:
J
) [~出上
?
a
r
:
c が誘導した方程式であるの
L、
j
フ
手3る
ちに
直交軸とのインピーダンス・マトリクスより直
、
hC戸)
+
ψq(t)十 rid
-;Jr
Z
=
=
t
-Cq=
ρψq(β〕一 ψバt)+rirf
(
lG)
,= tψ。
(t)十 ri
(
)
-C
ψκρ)ニ G
C
ρ)Efd十 Xd(ρ)id
ψq(ρ
)
ニ
ρ)i(f
Xq(
ψ。
(
ρ )=x
・
oi
。
(
1
7
)
G
(
ρ〉= h f d〔
が
りfd(ii"l~十五 1d_Þ)-Xf1 d XG1dρ
Rfd十PXffd(ρ
j一 (Rfd十Xffdρ)(R,
土u d P)一二 X2f~;;P"
d十
(
2
0
0
)
4
4
1
凸極同期機系統における基礎式変換理論
RJd, XJJd; R 1d,X山 1 及び
R山
Xl1Q
可軸アモルト回路の抵抗及びリ
はそれぞれ界磁,直横I
アクタンスであり , X h山 市α1d は界磁と直軸アモノレト間及び直樹!電機子直軸アモルト聞の相互
ρ
)は演算子インピー
EJd は励磁重圧(直流一定)とする o Xd(が , Xq(
リアクタンスを示す。
ダンスである。
アモルト回路が無い時は R1d=∞ ,R1q=∞ と お く か ら
Xq(ρ)=Xq
1
C ( p ) = =
RJd十古JJd1
う
ん J,
l
但し
o
'CXd-X,
/
)
・TdTd
o
'ρ+1
J
I
司路時定数であるの
Tdu
'は過渡直軸
司、
,
XJfd
.
L do ::二一一一一司
Kfd
c) (120)軸上
ホ
E
軸インピ{ダンス・マトリクスを対称軸変喚により対称、軸上に表示させる。併し界磁その
他の回転子項を消去するためにはこれを一旦静止ふl
祢上に変換し,消去後対税軸へ再変換する
ごとき採作が:必要である。なおこの際i
演 算子変移定理を使用して「ぺ
F酬 の 時 間 項 を 間 違
いなく処理 Lなければならない。
-c1=ri1+ρψヱ(
ρ,0
-c,
ニr
i
,
十β
ψ,
C
P,t)
(
18)
-co=ri
υ+ρψ。
ψci
うか
;mj)ε叫
私ρ
(, か
;-G(ρ-.1)・山fd十 Aω 仏 +Bω-j)・ 山
リ 川
(
19)
1
ψ。
ニx
o
i。
上式の ψ
(
ρ , 0 は時間ユ廷を合むため可逆的取扱いができなレ。
d)
(1I
I0)軸上
静止対称軸変換によって求まるインピーダンス・マトリクスより i
立ちに次式を得る。
-CI
=tψ
I
C
ρ
)十j
ψ
I
C
ρ〉十 riI
1
.
-CII=ρ
ψIICρ)-ψuCρ)十 rZIl
(
2
0
)
(
ρ
)
-c ρψ。
oニ
>- ,_),ヂ
'- L.. V"-
ψ
I
(
ρ
)ニ
;
G
ゆ )E/a十 }
i
C
t
)
i1十 BCP)ilI
(
L
.O
l
)
中市川
4
4
2
ψω)=;-G(Mf川 ( 似 I十 A似
五
~ß
(21)
I
I
ψ。
(β)= x
o
i。
.の 4軸を通じ,
l
:
]
,j
r
iは抵抗による議圧降下,
ρ
ψ は無効電流によるリアクチプ電圧を表
わし それ以外の項はトルク成分を表わす。相軸と対称軸においては,
トルク成分は I
う
ψの中
に合まれており
d
か
、
ρ
1
¥
1
' =ψ
少+-瓦ァ ρ
θ
の第 1項〔即f?t
1
f
f で
を代表する。
ρニ1としたもの)が無効電 i
iIEによる電圧成分を,第 2項がトルク成分
但 L第 2
J
瓦1
主トルク成分のみならず C
h
r
i
s
t
o
f
f
e
l成分をも含むから,
トノレク『こ
関する限りこのような方法で分離はできなし、。
刊 直交軸における諸量
次に 4帥の出力,無効唱力.損失,
トルク各瞬時[直諸量をそれぞれ算出し,最俊にすべてこ
れを直交軸泣と比較し換算係数を調べる ο マトリクス変換に基悶する電力の不変量不成立につ
いてはlVで、述べたから,ここではマトリクス変換の憧各車向上に 1
!fi,別に表示しよう。 先ず (dq0)
車
h
I
から述べる。〔発電機動作について j (3)式に述べたごとく
銅国=
i
t
X
'
Ri
,
効主力 =
i
t
*
,
1Pi
, トルク =~i"x-Gi
qe
直交車l
rの e
(
c
uC
)
,i
(
idi
qi
o
)要素はすべて実数で共事E
値は原{直に等 L¥
,
。
o
j
賞
出
ミ
ク =i
/
"
Ri=r
(
id
'
十九2十九')
q
力ニ i
t
e
特
ニe
di
d
十e
qi
o
十e
oi
~~(効 iijJ
;
.
=
i
11
うi
t,
持
ェ
ρ[GC
1
う)
Efdiu十 X
d
(ρ
)
i
d
E十 X
q
(ρ)i
/十立り i
/
J
ρ
()i
q
=
ρ 日t
a
(ρ)i
d十 ψq
(ρ)i
十 ψ。
o
J
(22)
トルク〔入力)ニ -i/'Gi
q
=
G
C
ρ)Ef
q
X
d
(ρ)-X
q
(
ρ
)
}i
di
di
ー{
(ρ
)iα
-ψq
q
=
ψd(ρ)i
以上の計算は直交軸上のインピーダンス・マトリクスの R,L,G 対応要素を (2)式より
収拾して f
よされる。 対称負荷時では恒に io=O となるからこれを代入すればよい ο 更に定態
時では
ρ=0で無効電力は消失する
Q
¥
l
t 相軸における諸量
相 ~î自では定係数方程式とならないから,無効電力とトルクについては特別の注意が要るわ
(
2
0
2
)
4
4
3
凸極同期l
機系統における基礎式変換理論
Jl-クは直交軸上インピーダンスの対応要素
Zdqo
を相軸変換によって (
α bc) 軸へ再変換して
求まる。
q
J
1
1
i
1
V
:
。。
。
。
。
また無効電力については Z
α J!c にて ρを合まない項をすべて零として,または
ZdQO の
Lマ
トリクスに同様な変換を施して求まる。これらトルク及び無効電力の運算はやすれも 1
うが代数的
数でないため,例えば z
〆t)・cosθ のごときは cosθ .Xd(がと等しくならず計誌は甚だ復雑
化する。それで次のように近似することにする o
ρ
), '
X
:
q(ρ
) の演算子インピーダンスは ρ
Xu(
をど含みはするが,これは時間の経過につれて次過渡値から過渡値を経て定態泣へと移行するイ
ンピーダンス値を意味し,特定瞬間には一定値を示すと考えられる。故に的 (t), Xq(ρ)及び
C(却 に 関 す る 限 り ρは代数民数であると仮定しこれ以外の ρ はすべて厳密に扱う。如上
の 点 よ り 本 章 の 的 (ρ), Xq(ρ) は定数であり,
もはや厳訟な演算子的性格が失われたもので
なお直交軸同様相軸においても e(
eaeoe
C
),i(
i
αi
bi
c
)は実数でその共腕値に相等し
ある。
い。以下計算結果を示す。
損
失=
=
I
t持 Ri=r(
九2十九2十i
,
?
)
出 力 =ftt=hjα 十 e
b十 e
ci
c
oi
無効電力 =It持 z
ρi
=
l
り[
ψ
α 九十、hib十ψci
c
J
叫)十 3
十ム c
九
b十
=ρ[Cゆ )E
山 ;
"
c
o
s
O,
+ibCOS0
ム
(
σ
t
α 十t
2
+
:
一
A削
討 i
叫 十 ん れω
s
(
θ
t
ω
α
a
S
九
O
S
O
.
)
2}
十(
十ム C
ω
z
α
c
o
s
O,十九 cos02
-f-
2
i叫 )
I
l
l
&
2
+
ics
十 tos
り ){(iasinO,
、
J
iαCO帆 十 i
J
s
e2十 ム 問 。 川 ]
uc
一(
トルク
=-it*Gi
ρ)Efd{
i
n仇}
i
n
θ
2十i
=C(
i
asine,十九 s
cs
i1l8, 十 山 山 c
i
as
s
凶×
十 ; 仰 ){
8
8,十九 cos02
{
iαC)
十i
cCJs83}
(
2
0
3
)
(
2
3
)
五
市
4
4
4
民E
=
対祢負荷:時ではん =0
,九十九十 i
c=Oが成立する。更に定態時ではぬ (
0
)=:¥:d, Xq
(O
) 均
等の定態 i
立を;有する。
[
L無効電力の前 i
部に括出した ρは 微 分 記 号 を 表 わ し 定 態 叶では
T
Jr
人i
;
'
fl
t土定数となるから無効電力は零で、ある。
t
u
.
.を直交引1
呈:(22) 式と比較するため直交軸変換式によって直交軸に表示した結 守示す
1
と・
損 失
=
;
f
ω
ρ
[~-
+i山
0
2
3ri
州
。
]
q
(
{ 和 仰 汁 ψq(t)i
ト 刈o
問 中 J=
(
2
4
)
トノレク= ; 〔
hWq-hWd]
出力計算については
Nに示した通りであるので丙掲しない。
市対称軸における諸量
H
l軸1
j
己
様子ンピーダンス・マトリクスは定係数表現とならぬから,前章の
対荷においても;
近{以はここでも適用され
ψゆ )i* のご
G(肘 , 的 (β), Xq(ρ)は常数視する。無効電力は ρヱ
!I! は直交軸
とく Lて,また!、 ;l/クは Guo = C!I! ヱZ州 C川より泊〔交利i
から直 民一計算する。 C
v
対称軸変 B~-': トリクスであって次のような変換式である O 但し別ちょyi の変授にはこれに 1 の単
;
位マトリクスてこ左京 Jして 1
のマトリクスにする。
djεJθ
~!I!
=
q
j9
プ6
o['
0
q
1
θ
J
ε一
j
e
-θ
j Cj8
0
0
1
o
0
;
2
!♂│二p
,
C!I!-'ニ
J
I
ザ
。
一
な 伝 対 称 軸 で は 次 辛 の 静 称 車!
f
Iと同様電圧,電流の共侃値は原胞と異り例えば
ー
士'
・4L1
V
一
一
長
1
nhV
1
・1
﹂
芋
となる。tJ、 i
ご己結果完了示すと
l
fβ
j
員 失=
=
i
/
i
j
ょ
力 =it
,
= l
t
i,
:十 i
ニ
2
,
2
2
1
十
2
z
01
J
I
c
r
-九十 2手会九十 e/'i。
2
'
X
,*十 ψ。
()i
(t)
十ψ
2ρ
無言自己主力ニ ρCt)i,
(
2
0
!
)
0
o
2
I
d
0
一
。
。
2
e-jD
25)
一(
凸極同期機系統における基礎式変換理論
ρe
SJ
つ
ε
川
伊
f
d
ρ
[
:
す
L
C
ω
E
ι川
パ
{
付
W
=吋
J
d
4
4
5
(26)
)
{
S
j
2
ρ
+B(
が
似
川θi
2
*
}
レ ク=一!戸 Gi=一
J
トル
{ε一勺Jθt♂一 εJ
fa
一
;
;
一 G(ρ)Eμ
j
2
8i
)
2
θ
ιi
[}十 jB(
詩人一ε
ρ
){1Z,
ρ
)
{
ε,
.
*
}
十 jA(
戸-[i
22
平衡負荷または平衡故障の過渡時においては常に
持
,
e
2 ,
=i
=e
2 •
,= i*. e,= e
i
.
*,
持
h
2
i
o=0
e =0
O
が成立するから上式は次のごとく簡略化される。
,
i
損 失 =2ri
2
出 力=
=
e2 Z1十 e,
i
2
側Jfß :71=ρ[~~- G(P)Efd{S-j8i十 円 }
2
(27)
ρ)仏 十 B(
ρ){ ρ
十 2A(
ト Jレ ク =j-G(ρ)Efa
{刊
十
2
8i2ー
{一j
jB(ρ)ε
2
t
パペ}
j
2
(
}i
ε
1
2
}
平衡定態時では九九は一定で上式{
}内部は共説値の和となって一定である。そして無
効電力は零になる O
また (26) 式結果を直交軸へ変換して換算係数を示すと
損
失=;〔fJ十九')十行
無効電力サ[~
レ
Iノ
{ 村 山 d十 ψq(ρ)ん}十 ψ。(ρ)i
o
J
(28)
クコ~ [~ff' d(P)iq-'h 似 dJ
出力についてははわ式より自明である O
x
[ 静止対称軸における諸量
木軸上では定係数のインピーダンスであるから表現は甚だ容易である O 対称軸を静止対称車r
J
l
2
0
),(
2
1
)の Park基本式より次の結果を得るつ
変換したマトリクス及び (
)十 ji
"十 ;i
o2]
損 失 =i
e
"R i
I
I2
=
=r[i11
,
(
2
0
5
)
446
計
百
w
五
民E
力=
I
te
符 =
e
l
.
*
i
1
+
e
u
X
.
in十 Co*
i
。
無効電力 =it*Lti=ρ
[ψ1ρ
()i
I
*十 ψ
1
1(t)iII*十 ψ。(
ρ
)i
o
*
J
ρ
[;
C
ω E パdμif山
=寸 一
(29)
I
μ
fd
+Aω{I川十戸Il1十 B例 { 附 け ん 川
t 十 川う
]
2
}
;
C
ω
トレ
ル
J ク=一 i
c
予明=一一
2
Eパ
ム
J
持
浮
一 ji
ム
[
戸
d
川{ji
f
パ
一jA(
ρ){1
i
]
1
2-1iI
]}-jBρ
(){
i
!持 i
I
I
iI
l
*i
I
}
I'
平 衡i
昨の過波問題では
i
1
*
=
iI,io=O等であるから
損 失 =2riIi
ll
)
I
出 力 =
e
ri
I十 eI
li
I
l¥
#!\f5SJJ電力サ[~.c ω Efd {ir十t
叶 十 叫 が!
il
I
十 Bゆ){
i
]
'十 川J(
トルク
=
;
c
ω Efd{jil jiII} jB(必 {i 一 川
十
ー
(30)
l
]2
I!と極めてヰ1
上式の結果は対1),]¥車I
f似しているので実際の計算上便利である。しかもこれらの式
{
j
み主軸における演算子式常数化のごとき近似を行わず
は何れも厳訟な演算子方程式であって, )
換算‘係数を示す。
に成立している。直交軸変換によって (29) 式を書直せば次の j
0
2
ri
抗 失 = ; ( ん'
+i
山
(
3
1
)
}吋oC
q
ρ[-}{ψd(t)i
T)i
d十、tq(t)i
州 電 力=
o
J
トノレクニ;→
[
ψd(t)i
(
t
)i
q ψq
d]
ー
(28)式とよと1
按ずれば判る通り対材、軸の結果とここでも全く一致している
'
X
結
Q
百
マトリクス変換に基く不変量変換の不成立につき換算係数を挙げて説明し,電力のみならず
担失,
トルク,効屯力亨もこの様な関係を有することを示した。これら諸量はすべてヱネノレ
ギーの単位である o 4j~由の結果中,実用性のあるものは直文軸と静止対称軸の
2 者であり,前者
は設も簡潔な表現である。後者は対称 j~白と極めて相似する表現で物理的見4 地より有用である。
なお過渡現象に関しても系統の故障時突発電流や,系統内機器の電圧尖顕値の解析革びに論
議では,電圧方程式のみを取扱うから不変量成立の必要は全く生じないことを附言する O
終りに当り木研究全般に亘って直設的の御 f
R導を戴いた北大工学部小市孝治教授に哀心より
4月初日受引〉
1J
感 謝 の ; 立 を 去 す る 。 ( 昭 和3
(:
(
2
0
6
)