ネイキッド培地を利用した育苗技術 -イチゴの年内収量増加を目指して- ◆イチゴの年内収量の増加を目指し,育苗にネイキッド培地を利用して気化熱を奪い 培地の昇温を抑制することで花芽分化を促進する育苗技術を開発中です。 ネイキッド培地 ◆ 11~12月のイチゴの販売単価は,クリスマス需要等により 高く,年内収量の増加が所得の向上につながります。 ◆年内収量の増加のためには,晩夏の育苗時期の昇温抑制に より花芽分化を促進させる必要があります。 ◆そこで,ネイキッド培地を利用して,培地から気化熱を奪い, 培地の昇温を抑制する育苗技術を開発しました。 ◆ 【目標値】 花芽分化時期:従来より14日促進 年内収量 :従来の3.5倍 固化成型した培地を,そのま ま利用。ポットなどの容器が 不要で,表面が剥き出し状態 【育苗】 【作業の流れ】 【本圃】 12/5撮影 ネイキッド培地区 底面給水による育苗 ネイキッド培地苗 対照区 収穫開始日:11/12 収穫開始日:12/14 【ネイキッド培地の効果】 40 100 【日最高地温】 200 【1.2t/10a】 25 対照区 対照区 ネイキッド培地区 Naked培地区 9/13 9/6 8/30 8/23 8/16 8/9 8/2 7/26 7/19 30 7/12 20 【日最低地温】 地温(℃) 25 Naked培 地 区 ネイキッド培地区 60 約14日 40 150 100 【0.3t/10a】 50 対対照区 照区 20 20 収量(g/株) 80 30 花芽分化率(%) 地温(℃) 35 15 0 10 7/12 7/22 8/1 8/11 8/21 8/31 9/10 0 8/23 8/27 8/31 9/4 9/8 9/12 9/16 9/20 【育苗時の培地温】最大7.8℃の昇温抑制 【花芽分化】約2週間促進 ネイキッド培地区 Naked培地区 対照区 対照区 【年内収量】3.75倍 【今後の展開】 ◆ネイキッド培地苗に適した肥培管理,潅水管理などの育苗管理技術を検討します。 ◆総収量とネイキッド培地導入効果を検証します。 ◆企業と連携してネイキッド培地の低コスト化と実用化を目指します。 2014 広島県立総合技術研究所 農業技術センター 栽培技術研究部
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