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No.
156
November 2013
あなみず地域医療塾
■学事
勝田学長の再任所信表明
平成 25 年度医学部編入学生入学宣誓式
平成 25 年度オープンキャンパス
■学生のページ
医学部第 2 学年看護体験実習
医学部学生 メディカルホームステイ
第 42 回内灘祭
■国際交流
第 26 回 JAPAN TENT
■学術
第 14 回 KMU 研究推進セミナー
市民公開講座 肺の日
ひらめき☆ときめきサイエンス
■病院
金沢医科大学病院第 34 回連携病院会議
平成 25 年度医療監視
臓器移植に係る職員研修会
■金沢医科大学氷見市民病院
夏休み親子ふれあい医療フェスティバル
■管理・運営
山下公一前理事長秋の叙勲で旭日中綬章
副学長、学長補佐、学生部長、医学部
教務部長を選任
内灘町と北海道羽幌町との交流事業
■同窓会・後援会
金沢医科大学看護学部後援会さくら会総会
秋空に映える雪吊り
金沢医科大学報 156 号/2013.11
金沢医科大学能登北部地域医療研究所
あなみず地域医療塾
−日本が抱える 50 年先の地域医療の課題を体験を通して考える−
主催:金沢医科大学能登北部地域医療研究所
塾長:中橋 毅教授(能登北部地域医療研究所所長)
協力:穴水町・公立穴水総合病院
日時:平成 25 年 8 月 3 日(土)午後 2 時∼4 日(日)午後 0 時
会場:国民保養センター キャッスル真名井(鳳珠郡穴水町)
参加費:学生・研修医 2,000 円、医師 6,000 円
金沢医科大学および能登北部地域医療研究所は、穴水町および公立穴水総合病院の全面的な協力を得て、
「あなみ
ず健康長寿のまちづくりプロジェクト」活動に連携協力するかたちで 「 あなみず地域医療塾 」 を開催した。金沢医科
大学、金沢大学、自治医科大学、富山大学、福井大学、石川県立看護大学、公立穴水総合病院、市立輪島病院、浅
ノ川総合病院、七尾看護専門学校、石川県立田鶴浜高等学校から、医師 4 名、看護師 5 名、医学生 5 名、看護学生 9
名が参加した。これにスタッフ 26 名が加わって 4 グループに分かれてワークショップを行った。
セミナーの背景と目標
2050 年の日本の姿、それは 4 割近くが高齢者となる
超高齢社会の姿が予想される。今その現実がこの奥能
登の穴水町にある。老化現象や疾患により心身の機能
が低下し、医療機関への通院が困難となり、自宅や高
齢者向けの住宅などで療養する人が増えているのであ
る。日本の超高齢社会への医療の砦は「訪問診療」とい
われており、日本社会のどこにでも起こりうる高齢者
医療環境の実際を見て体験し、それに対応するための
方策を論議し考察することを目標として本セミナーを
企画実施した。
プログラムの内容
地域医療塾は医師、医学生、および看護師、看護学生
を対象とし、地域で求められる在宅医療について、訪問
参加者とスタッフ。キャッスル真名井前にて
2
診療のシミュレーション
を体験し、グループワー
クで地域医療について考
え学ぶセミナーとして実
施した。
初日は、午後 2 時オリエ
ンテーション、中橋教授
のミニレクチャー①「能登
の地域医療の今」ではじま
り、6 人の混合職種からな
る 4 グ ル ー プ に 分 か れ、 「あなみず地域医療塾テキスト」
模擬患者のデータを分析
して訪問診療のプランを立てて訪問診療に向かった。患
者の自宅にみたてた病院の職員宿舎において、公立穴水
金沢医科大学報 156 号/2013.11
ているので、さらに有意義な医療塾を継続していきた
いと考えている。
在宅医療のゆくえとまとめ
グループワーク(模擬訪問診療)
総合病院の医師や看護師が模擬患者・模擬家族となり、
シナリオにそった模擬訪問診療がグループワークで行わ
れた。夕食後、ミニレクチャー②として石川県輪島市の
北方 50 キロにある離島の舳倉(へぐら)診療所での経験
について、所長を務められた櫻井孝之先生(県立中央病
院放射線科医師)
、松井亮太先生(公立穴水総合病院内科
医師)から離島医療の現状や体験談を聞き、意見交換会、
懇親会と続いた。
2 日目午前 9 時から本学看護学部・在宅看護学の前田
修子教授のミニレクチャー③「在宅看護の現状と課題」
、
グループワークとグループ発表、まとめなどが行われ、
盛会のうちに 2 日間の日程を終えた。
参加者の感想(福井大学医学部2学年生の感想から抜粋)
1 泊 2 日と限られた時間ではあったが、熱く語って親
交を深めることができた。新しい出会いが多く、穴水
に行って良かったと心から思った。医療塾では参加者
で 4∼5 人のチームをつくり、模擬患者を相手に模擬訪
問診療を行った。僕は医学生ながら看護師の役をする
ことになり、医師役などの仲間とともに診療にあたっ
た。結果として、もっと看護師の仕事を経験したい、
理解したいと思った。看護師さんと患者さんとのコミ
ュニケーションは本当に大切で、看護師さんは医師に
とっても頼りになる存在だと感じた。看護師の視点や
看護師の立場で行うバイタルチェックやベッドでの体
位変換などの役割は、将来一緒に働くものとして学び、
知っておくべきだと改めて思った。G1「チーム名:浪
漫」のみんな、本当にありがとうございました。楽しか
った、また会いたいです。
日本では、現在 9 割近くの方が病院で亡くなってい
る。この中には、最後まで自宅で過ごしたいと願って
いても、家族に負担をかけられない、緊急時が不安な
どの理由で入院を選択したが人いる。今後、在宅医療・
ケアが進めば自宅での療養を希望する人が増えること
が予想される。また、がん末期や難病の患者さんの、多
様な価値観、満足感から、自宅での療養を選択できる社
会構造を築くことができると考えられる。
団塊の世代が 75 歳を超える 2025 年に向け、介護が
必要になった高齢者も、住み慣れた自宅や地域で暮ら
し続けられるように、
「医療・介護・介護予防・生活支
援・住まい」の 5 つのサービスを一体的に受けられる
「地域包括ケアシステム」の速やかな構築が既に検討さ
れている。地域で暮らせる仕組みづくりをすることは
社会にとって急務となっている。
金沢医科大学能登北部地域医療研究所では、現在、
「総合診療医」を目指す新人医師の臨床研修制度、医師
不足の解消などに取り組んでいる。また同時に、今、
対応が求められているのは、療養型の入院病棟が少な
く、手術後、急性期の病棟での入院から在宅療養にな
る場合が多いことである。
「訪問診療(在宅医療)
」の強
化が奥能登を支える重要な手立てとなるが、前述のと
おり 2025 年には今の医療体制の破綻が日本全国のいた
る所で現実となることが予想される。
能登北部地域医療研究所では、総合診療医の育成、
チームによる訪問診療(在宅医療)が、近い将来、日本
に必要とされる医療であることを確信し、今後も、
「あ
なみず地域医療塾−多職種チームによる在宅医療研修
会−」を行い積極的に人材育成に取り組んでいきたい。
(能登北部地域医療研究所 中橋 毅、濱中 豊記)
セミナーの評価
参加者はそれぞれの立場での体験から、患者の自
宅での生活を重視した医療・看護および、患者のみな
らず家族指向の医療・看護を肌で感じ、高齢化が進
む地域での在宅医療について考える機会を得たこと
であろう。今回の試みから、多職種からなる「協働;
collaboration 」が医療現場での連携やスキルを高める
うえで非常に大切なこともわかってきたと思われる。
参加者や関係者から、次回の開催を望む声をいただい
(厚生労働省資料)
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金沢医科大学報 156 号/2013.11
学 事
勝田学長の再任所信表明
勝田省吾学長が平成 25 年 9 月 1 日付けで再任され、そ
れに伴う所信表明が教職員らを対象に、平成 25 年 9 月
26 日(木)本部棟 4 階講堂で行われた。
にあると述べ、学生のための教育改革、教育方法の質
的転換を推進する必要性を強調した。
また、この教育改革を通して、学生が学ぶ喜び、向
横山 仁医学部長の司会のもと、勝田学長は過去 3 年
上心、自学自習の態度を養い、
「本学が学生達の成長し
間の課題と成果および本学の現状について報告し、教
あう場となるよう、教職員の理解と支援を切望する」と
職員の協力に対して感謝の意を述べた。
結んだ。
医学教育の質が国際的に問われる時代となって、今
この所信は、本学イントラネット「ライブ・VOD」に
後本学が取り組んでいかなければならない最重要課題
て視聴でき、今後冊子にして学内に配布する予定である。
は、医学教育の質の改善と教育の成果(アウトカム)で
(医学部庶務課 出雲淳子記)
ある医師国家試験の合格率を高い水準に維持すること
平成 25 年度
医学部編入学生入学宣誓式
平成 25 年度医学部編入学生入学宣誓式が、平成 25 年
9 月 24 日(火)午前 10 時から本学本部棟会議室 1 におい
て挙行された。
父兄、教職員および役員に迎えられた第 1 学年次後
期医学部編入学生 5 名に対して、勝田省吾学長から式
辞、竹越 襄 理事長から告辞が述べられた。これを受け
て、入学生代表の竹中彩乃さんが入学宣誓を行った。
4
(医学部庶務課 川上英悟記)
平成 25 年度医学部編入学生入学宣誓式
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
入学試験状況
平成 25 年度
今年度は募集人員約 5 名に対して 137 名の出願があ
り、9 月 1 日(日)に本学において欠席者 2 名を除く 135
医学部編入学試験
名が、
「外国語(英語)」・「数学」・「小論文」・「面接」の
第1学年次後期編入
数学に変更となった。
各試験に取り組んだ。今年度より試験科目が理科から
9 月 5 日(木)に合格者 5 名を発表し、9 月 24 日(火)に
医学部編入学試験は文系、理系を問わず、4 年制以上
の大学を卒業もしくは卒業見込みの者および 4 年制以
入学式が執り行われた。この編入学試験を以て平成 25
年度全ての入学試験が終了した。
上の大学に 2 年以上在学し、62 単位以上修得または修
(入学センター事務課 齊藤淳史記)
得見込みの者を対象としている。
平成 26 年度
沢、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡)で、受験生や
その家族、高校の進路指導教諭等を対象に開催された。
医学部入学試験説明会
参加者は合計 140 名(前年 109 名)であった。
全国 6ヵ所で開催
方針」、
「平成 26 年度入試要項」等について詳細な説明が
説明会では、入試実施委員から「本学の概要」
、
「教育
行われた。また、希望者に対し個別相談も行った。
参加者からは「良医を目指す学生に寄り添った手厚い
7 月 30 日(火)金沢(ホテル金沢)
福岡(ANA クラウンプラザホテル福岡)
指導が分かる内容の説明だったと思います」
、
「大変分
7 月 31 日(水)名古屋(名古屋ガーデンパレス)
も教えていただき、とてもありがたかった」などの意見
8 月 1 日(木)札幌(札幌ガーデンパレス)
大阪(大阪ガーデンパレス)
が寄せられた。
かり易く、また、新課程での平成 27 年度入試について
(入学センター事務課 齊藤淳史記)
8 月 2 日(金)東京(東京ガーデンパレス)
平成 26 年度医学部入学試験の説明会が、平成 25 年 7
月 30 日(火)から 8 月 2 日(金)にかけて、全国 6ヵ所(金
平成 26 年度
医学部特別推薦入学試験(AO 入試)
205 名が出願、14 名が合格
な学習意欲、医師としての使命感や人間性に評価の重
点を置いて書類選考や面接に十分な時間をかけ選抜を
行う入学試験であり、父母や高校教諭などの推薦者か
らも高い評価を得ている。
第 1 次選考の書類選考の結果 50 名が合格し、9 月 26
日(木)に発表された。続いて 10 月 20 日(日)に本学に
平成 26 年度医学部特別推薦入学試験(AO 入試)は、
平成 25 年 9 月 2 日(月)から 9 日(月)までの期間に出願
を受け付け、205 名の志願者があった。
本学医学部の AO 入試は平成 13 年度から導入された。
おいて、第 2 次選考の基礎学力テストと面接(グルー
プ・個人)が行われた。第 2 次選考の結果、10 月 24 日
(木)に最終合格者 14 名が発表された。
(入学センター事務課 齊藤淳史記)
一般入学試験など学力重視の選抜方式では評価が困難
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学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
東 伸明准教授(解剖学Ⅰ)による模擬講義のほかに模擬
平成 25 年度 医学部
面接が行われた。模擬講義はアナトミセンター2 階で行
われ、参加者は標本や資料の展示、ホールの壁画など
を興味深く見学していた。
昼食時には学生食堂で参加者と在学生、教職員が食事
をしながら歓談した。その間も受験生は、ホームページ
平成 25 年度医学部オープンキャンパスが、7 月 15 日
(月 ・ 祝)、8 月 9 日(金)、25 日(日)の 3 回開催された。
や「大学案内」だけでは分からない受験勉強や学生生活
のことなど、在学生の生の声に聞き入っていた。
第 1 回は 162 名(受験生本人 68 名、父母等 94 名)、第
午後からは参加者の希望に応じて、入試説明会と個
2 回は 138 名(受験生本人 78 名、父母等 60 名)、第 3 回
別相談が行われた。また、施設見学としてクリニカル・
は 184 名(受験生本人 96 名、父母等 88 名)で、合わせて
シミュレーション・センター(CSC )を中心に病院新館
484 名(昨年度は 444 名)の参加があった。
や図書館の見学が行われた。
本学のオープンキャンパスは毎回、約 30 名の在学生
「在学生からの意見や、個人
参加者アンケートでは、
が中心となり、参加者の案内や説明などを行っている。
相談での応答など、参加しなければ得られないことが
午前 10 時、西尾眞友教授(薬理学)の開会の挨拶の後、
多く得られたので大変よかった」、
「学生の方が一生懸
原 亮教授(独語)による模擬面接の説明があった。参加
命に自分の体験談を話し、真剣さが伝わってきました」
者は 4 つのグループに分かれ、在学生がガイドとなり
などの感想があり、大変好評であった。
キャンパスツアーを行った。
(入学センター事務課 齊藤淳史記)
午前中は体験コースとして犀川 太教授(小児科学)や
施設見学:CSC で聴診の説明を受ける参加者
西尾眞友教授による開会の挨拶
医学生になるために多くの情報を得て、今後に活かそ
〈学生サポーターの声〉
のむら
かずとし
野村 和利(医学部第 4 学年)
うとしていました。本学の教員による模擬講義で初め
て医学に触れた受験生は、医学を学ぶイメージを具体
的に持つことができ、今後の受験勉強の意欲が増した
私は入学以来オープンキャン
パスのお手伝いをしています。そ
ことと思います。また施設見学された方は、本学入学
後の学生生活をイメージすることができたと思います。
の中で感じることは、年々受験生
本学を知りたい、本学で学びたいという思いを持た
や保護者の方々の積極的な姿勢
れる方が多くなったのは、先輩方や在学生の活躍、先
が目立つようになり、より意欲
生方や職員の方々の熱心な取り組みがあるからではな
的にオープンキャンパスに参加
いでしょうか。私自身、学業や課外活動に精進し、よ
されている方が増えてきている
り魅力的な大学になるために微力ながら貢献していき
ことです。在学生に、熱心に本学の特徴やカリキュラ
たいと思います。
ムを聞く人、金沢での生活環境を聞く人、受験を乗り
切る方法を聞く人、受験生によって質問は様々ですが、
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学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
平成 25 年度 看護学部
本年度も看護学部オープン・キャンパスが 2 回開催
された。
第 1 回目の 7 月 14 日(日)には 94 名(本人 56 名、父母
等 38 名)
、第 2 回目の 8 月 24 日(土)には 90 名(本人 63
名、父母等 27 名)、合わせて 184 名の参加があった。い
づれの回も参加者は 100 名に至らなかったものの、2 回
の合計は昨年度の参加者 181 名とほぼ同数で、参加者
の数も安定してきた様子が伺える。
今年度の模擬講義は 1 回目を坂井恵子教授(基礎看護
学)
、2 回目を中島素子教授(地域看護学)が担当し、そ
れぞれに工夫を凝らした分かりやすい講義が行われた。
模擬演習は新生児のバイタルサインのチェックやおむつ
交換、さらには血圧測定や移送補助体験などが盛り込ま
れた。最初はぎこちなかった学生サポーターも、慣れる
につれて積極的に参加者とのコミュケーションをとるよ
うになり、参加者と親しく接する姿が印象的だった。ま
た、例年通り、展示による看護学部の一年間の紹介や模
擬演習時のスナップ写真サービスも行い、好評を得た。
クリニカル・シミュレーション・センターでは、設備の
素晴らしさもさることながら、学生の AED を使った模
擬 CPR(心肺蘇生法)で、逞しく成長した学生の姿に参
加者の賞賛を得た。ホテルのケータリング・サービスの
昼食も大好評であった。デザートのケーキが運ばれてく
る度に、黒山の人だかりができたのは女性の参加者が多
い看護学部ならではの光景だろう。学内施設の見学では、
教員 1 名と学生サポーター2 名が 1 組となって 10 名程度
の参加者を引率した。重要な施設をめぐりながら説明を
し、大学の敷地のほぼ全てを巡回するという体力を必要
移送補助体験
療の分野において驚きや感動は興味・関心につながり、
〈学生サポーターの声〉
さくらい
とする役目である。今回が初めてで、大学全体をよく把
握していないという何名かの新任の教員も、以前に経験
のある学生サポーターの助けを借りて奮闘していた。
オープン・キャンパスのホスト役を務めてくれた学
生は、延べ 57 名。赤いポロシャツのユニフォームに身
を包み、1 年生から 4 年生まで、最後まで笑顔で参加者
に接してくれた。参加者と現役の学生との交流はオー
プン・キャンパス成功の大きな要因となっている。学
内施設見学では施設の充実を目の当たりにし、同時に
様々な企画で学生と教員の距離の近さを感じた参加者
からは、本学受験の意思を明確にしたアンケートが数
多く返ってきた。ただ、最近では参加者の増加が停滞
傾向にあることから、広報活動などを積極的に行うな
ど、参加者のさらなる増加を図りたい。
最後に、ホストと云う大役を果たしてくれた学生サ
ポーター達に拍手をおくるとともに、協力してくれた
多くの教職員に感謝し、この成功が本学部受験者の数
と質のさらなる向上に繋がることを祈る。
(看護学部 石橋隆治記)
り な
桜井 里菜(看護学部第 2 学年)
さらにこの分野に興味を抱く大切なきっかけとなりま
す。このような体験を通して、多くの人が医療の分野
にもっと興味をもってほしいと思います。
看護の道を志す学生が年々増
また、私は県外の出身で今は一人暮らしをしている
えてきているように感じます。
のですが、県外在住の保護者の方から一人暮らしに関
今年で 2 度目の参加となるオー
する質問を多くいただきました。自炊のことや買い物
プンキャンパスのスタッフとし
のことなど、入学後はどのような生活をおくるのかを
て、たくさんの受験生と交流し
心配されている保護者の方が多く見受けられました。
ました。私は「血圧測定体験コー
このような質問に対しても、オープンキャンパスでは
ナー」を担当し、受験生はもち
本校の学生から直接聞くことができ、具体的で参考に
ろん、保護者の方にも血圧測定を体験していただきま
なる話をたくさん聞くことができると思います。
した。実際に聴診器を使って自分のコロトコフ音を聞
くというのは初めてという方が多く、聞いた方はみな
来年度も看護学部に、志高い学生が県内・県外から
たくさん来ていただけることを願っています。
さんとても感動していました。些細なことですが、医
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学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
新任教授紹介
医学部
みやざわ
医学部
かつひと
わとう
ゆきひろ
宮澤 克人 教授
和藤 幸弘 教授
泌尿器科学 講座主任
救急医学 講座主任
平成 25 年 11 月 1 日付けで泌尿器科学教授を拝命いた
しました。本学を卒業後 29 年間、本学教職員と関係各
位の皆様に育てていただきました。
平成 25 年 11 月 1 付けで救急医学講座主任を拝命しま
した。
周知のとおり日本は長寿国となり、悪性新生物、心
研究のメインテーマは尿路結石形成に関する尿中高
臓病、肺炎、脳血管障害が主な死因となりました。一
分子物質や分子機構の解明です。多くの学内部署のご
方で救急医学はこれらの予防・病理・診療に視点を置
支援をいただき、日本尿路結石症学会学会賞を受賞い
くのではなく、死因第 5 位が不慮の事故死で、かつ 24
たしました。また、鈴木孝治名誉教授と本学のサポー
歳までの若年死因の第 1 位であるように、ヒトが天寿
トで国際尿路結石症学会前理事長の R. Ryall 教授の研
に至るまでの不幸に対する Safety Net です。個人的に
究室へ留学させていただき、現在、国際誌 Urolithiasis
はヒト個人や社会に異状事態、緊急事態が発生した時
の Associate Editor や複数の学会理事などを務めさせ
の医学、つまり危機管理医学という概念を考え、救急
ていただいています。
医学、災害医学を包括すると認識しています。また、
臨床では津川龍三名誉教授から腎移植のご指導をい
一昨年に発生した東日本大震災の検証、サーベイラン
ただき、本学腎移植チームの一員として生体腎移植か
スは自分の時間のすべてをかけても継続しなければな
ら献腎摘出まで北陸の基幹施設の一翼を担わせていた
らないと考えています。
だいています。尿路結石では基礎研究を応用した効率
さらに一部地域や大学で救急医療が破綻している中、
的な砕石・排石から再発リスクなどを診療に反映させ
救急医に対する正確な認識を社会・医学界に広めるこ
ています。前立腺癌に対してミニマム創内視鏡下手術
と、この学問、臨床のやりがい、面白さを学生諸君、
と密封小線源療法による低侵襲治療を行っています。
研修医諸君に伝え、参画してもらうことを自分の役割
医学部教育では視聴覚教材による臨場感あふれる講
と考えています。
義と臨床医学に対するモチベーションの向上を図った
救急は地域や診療各科との関係が特に密接、重要で
臨床実習を心がけています。また、臨床教育担当教員
あり、負担を軽減できることも、一方で直接負担をか
として第 6 学年特別指導学生を担当させていただいて
けることもあります。迷惑をかけないよう献身する所
います。
存ですので、よろしくご協力、ご指導いただけますよ
建学の精神に基づきサイエンスとしての「医学」
、そ
れに裏打ちされた「医療技術」
、そして患者や同僚を思
いやる「心」を兼ね備えた後進の育成に精進して参りま
すのでよろしくご指導・ご鞭撻をお願い申し上げます。
【略歴】
1984 年
1989 年
1989 年
1994 年
1999 年
2006 年
金沢医科大学卒業
金沢医科大学大学院医学研究科博士課程修了
金沢医科大学泌尿器科学助手
金沢医科大学泌尿器科学講師
フリンダーズメディカルセンター留学
金沢医科大学泌尿生殖器治療学(泌尿器科学)助
教授
2011 年 7 月 金沢医科大学泌尿器科学特任教授
2013 年 11 月 金沢医科大学泌尿器科学教授(講座主任)
8
3月
3月
4月
4月
4月
1月
うお願い申し上げます。
【略歴】
1983 年 3 月 鳥取大学医学部医学科卒業
1983 年 4 月 鳥取大学医学部付属病院麻酔科研修医
1985 年 1 月 公立豊岡病院麻酔科、集中治療部、胸部心臓外
科研修医
1990 年 3 月 日米医学医療交流財団北米研修生
米国ピッツバーグ大学国際蘇生センター災害医
学フェロー
1999 年 4 月 金沢医科大学救命救急科総合診療科講師
1999 年 11 月 JICA よりトルコ共和国公共事業省へ地震対策短
期専門家として派遣
2006 年 1 月 金沢医科大学救命救急科臨床教授
2013 年 11 月 金沢医科大学救急医学教授(講座主任)
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
新任教授紹介
医学部
ささがわ
金沢医科大学氷見市民病院
としゆき
たかた
ひさし
笹川 寿之 特任教授
髙田 久 臨床教授
産科婦人科学
脳神経外科
このたび特任教授を拝命した笹川です。平成 21 年に
赴任してから 4 年目にしてこのような大役を引き受け
させていただくことになり、ありがたいと思う反面、
その責任の重さを感じております。
私は昭和 58 年に金沢大学医学部を卒業し故郷の大
阪大学産婦人科の門をたたき、同大学の微生物病研究
所、英国王立癌研究所(ICRF )のポスドクを経て金沢
大学の産婦人科助手、保健学科母性看護学准教授、金
沢医科大学と転々としてきました。どちらかと言えば
いつも本流から外れてきたような気がいたします。し
かし、そのおかげで色々な経験をさせていただきまし
た。まず、大阪大学の産婦人科の大学院生として微生
物病研究所腫瘍ウイルス学で研究生活を開始しました。
子宮頸がんの原因ウイルスであるヒトパピローマウイ
ルス(HPV )の研究を開始したきっかけでした。その
後、ケンブリッジ大学病理学にある ICRF 腫瘍ウイル
ス部門にて HPV 感染予防ワクチンの開発を行いまし
た。金沢市子宮頸がん検診における HPV 検査導入を日
本で初めて実施した金沢大学保健学科では、JICA の一
員としてケニアナイロビにあるケニア中央医学研究所
(KEMRI )に 2 回短期専門家として訪問し、HIV 患者に
おける HPV 感染の実態調査を指導しました。また助産
師学生の教育と研究指導を 10 年間、石川県看護師のた
めの婦人科感染症の講義も 4 年間行いました。
金沢医科大学赴任後も日本における大規模 HPV 感染
の実態調査を実施しました。このように HPV 一筋であ
ります。しかし、医科大学におきましては HPV のみな
らず、がん免疫治療、婦人科漢方療法なども手掛けて
おり、今後は、不妊症や周産期などにも関心の輪を広
げてゆきたいと考えております。今後ともよろしくお
願い申し上げます。
【略歴】
1983 年 3 月 金沢大学医学部卒業
1983 年 4 月 大阪大学医学部産婦人科入局、豊中市民病院産
婦人科医師(初期研修)
大阪大学医学部産婦人科(後期研修 1 年目)
1986 年 7 月 大阪大学微生物病研究所婦人科(後期研修 2 年目)
1987 年 7 月 大阪大学微生物腫瘍ウイルス部門大学院
1993 年 2 月 英 国 ケ ン ブ リ ッ ジ 大 学 病 理 学( 王 立 癌 研 究 所
ICRF 研究員)
1996 年 7 月 金沢大学医学部付属病院産婦人科助手、同保健
学科助教授
2009 年 9 月 金沢医科大学産科婦人科学准教授
2013 年 10 月 金沢医科大学産科婦人科学特任教授
このたび、平成 25 年 10 月 1 日付けで、金沢医科大学
氷見市民病院脳神経外科臨床教授を拝命致しました。
早いもので、金沢医科大学氷見市民病院に着任して
5 年が経過しました。大学とは異なる環境で戸惑うこと
が多くありましたが、最近では大学とは違う臨床の形
ができつつあることを実感します。氷見市民病院の特
徴として、回復期リハビリテーション病棟の充実が挙
げられます。脳神経外科では週 2 回、多職種が参加し、
急性期病棟から回復期病棟への適応の検討、回復期病
棟から自宅退院に向けての家庭環境や、退院後の社会
福祉サービスの調整などを検討しています。多職種の
合意のうえで治療方針の決定を行うことにより、個々
の患者様に合わせたオーダーメイド医療ができつつあ
ります。また県外を含め他施設からの依頼も増え、患
者様の ADL は確実に向上しています。
私自身は脳血管内治療を専門とし、脳動脈瘤の瘤内
塞栓術、頚動脈狭窄に対しての経皮的血管拡張術、ス
テント留置術、急性期血栓溶解療法などを行ってき
ました。いずれもカテーテルを用いた治療で低侵襲的
な治療です。治療方針として、動脈瘤に対しては coil
first、脳主要動脈の閉塞に対しては発症 3 時間以内に治
療が完結できるよう臨んでいます。
少子高齢化が指摘されていますが、氷見地区では特
に高齢者の割合が多いと感じられます。高齢者の脳卒
中に対し、富山の呉西地区では、脳卒中パスが諸先生
方のご尽力により完成しつつあります。氷見市民病院
も地域の基幹病院として、地域に適した医療環境を構
築してゆく必要があると考えます。皆様のご指導ご鞭
撻を賜りますよう宜しくお願いいたします。
【略歴】
1986 年 3 月
1986 年 4 月
1988 年 4 月
1999 年 10 月
2003 年 4 月
2008 年 4 月
2013 年 10 月
金沢医科大学医学部卒業
金沢医科大学脳神経外科研修医
金沢医科大学脳神経外科学助手
金沢医科大学脳神経外科学学内講師
金沢医科大学脳神経外科学講師
金沢医科大学氷見市民病院脳神経外科臨床准教授
金沢医科大学氷見市民病院脳神経外科臨床教授
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学生の頁
金沢医科大学報 156 号/2013.11
方、個人情報保護と院内感染予防のための留意点など
平成 25 年度
の説明を受けた後、学生は小グループに分かれ本学病
医学部第 2 学年
院各病棟に配属された。病棟では、病棟責任者の管理・
看護体験実習・報告会
体験し、医療介助、バイタルサインのチェック、看護
指導の下、患者さんの搬送、ベッドメーキングなどを
記録作成、業務引き継ぎなどを見学した。
4 日間の病棟での実習の後、8 月 23 日(金)に報告会
医学部第 2 学年の看護体験実習が、平成 25 年 8 月 19
を開催した。各グループが、スライドを用いて病棟で
日(月)から 22 日(木)の 4 日間実施された。本実習は
学習した内容と実習を通して感じたことを発表した。
Early Clinical Exposure(早期臨床体験)の一環として
多くの学生から、看護業務の多様さと大変さに対する
平成 14 年度から続いている。医学部入学後の比較的早
驚きの声が聞かれた。また患者さんとの会話を通して
い時期に医療現場を体験することで、医学を学ぶモチ
患者さんの苦しみを感じ取ったという発表もみられた。
ベーションをさらに高めること、また患者さんを中心
会の最後に、出席してくださった 2 名の看護師長から、
としたチーム医療の重要性と各職種の役割を学ぶこと
貴重なアドバイスをいただいた。今後の医学学習の大
を目的としている。
きな一助となる有意義な実習となった。
実習前のオリエンテーションで、患者さんとの接し
(第 2 学年主任 岩淵邦芳記)
医学部第 2 学年 看護体験実習レポートから
平成 25 年度医学部第 2 学年看護体験実習が、8 月 19 日(月)から 22 日(木)の 4 日間実施された。提出された実習レ
ポートの中から 2 編を掲載する。
たなか
さくらこ
田中 桜子(医学部第 2 学年)
実習先: 新館4階西病棟 産婦人科・助成周産母子
センター
〔実習内容〕
(医学部第 2 学年主任 岩淵邦芳)
役であると思う。医師は、チーム医療のリーダーとして、
すべてのスタッフの役割や能力を把握する必要があり、
その上で上手く連携できるように調整しなければなら
ないと思う。
2. 看護の役割について
医師はずっと患者さんのそばにいられるわけではな
産科チーム:誘発剤投与、赤ち
い。患者さんの精神的な支えとなり、また医師と患者
ゃんの心音確認、妊婦さんの洗
さんの間の架け橋となって、十分な信頼関係が成り立
髪・ケア、陣痛待機室・分娩室
つようにフォローしてくれるのが看護師さんなのだと
の準備、分娩補助
思った。診療補助のみならず、ケアや生活の補助を含
新生児 Baby チーム:新生児のバ
めた多くの役割を担っているのが看護なのだと思う。
イタルサインチェック(黄疸チェ
3. 患者の精神的、肉体的苦痛について
ック)、沐浴、授乳の補助
患者さんは病気や治療により肉体的な苦痛を受けて
リーダー業務:医師からのオーダー確認、入退院の手
いる。中には投薬により緩和できるものもあるが、そ
続き、他科との業務連絡、点滴、薬剤確認、他の看護師・
うでないものも多いと思う。それらの肉体的苦痛や、
看護補助員への仕事の振り分け
孤独感、再発や死への恐怖等もあいまって、患者さん
婦人科チーム:入院患者さんのバイタルサインチェッ
は大きな精神的苦痛を抱えている。そんな苦痛を少し
ク(検温、脈拍、血圧、聴診)、尿の廃棄−尿比重のチ
でも和らげるためには、患者さんの言葉を傾聴するこ
ェック、入院患者さんの着替え・清拭・陰部洗浄など
とが何よりも大切であり、そのためにもより多くベッ
のケア、胸に埋め込み式の点滴の差し替え
ドサイドへ足を運ぶことが大切だと思う。
4. 患者中心の医療について
1. チーム医療の一員としての医師の役割について
医師は、様々な職種が関与するチーム医療のまとめ
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医療の本分は病気を治すことだが、そこに目がいき
すぎるあまりに患者さんがないがしろにされるような
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
ことがあってはならない。医療は、病気を診るのでは
重な体験をした。特に、生命の誕生の瞬間に立ち会え
なく、人を診る必要があり、きちんとしたインフォー
た感動は何物にも代えがたく、命を守る医師という仕
ムド・コンセントのもとに患者さん本人が治療を取捨
事の責任の重さを改めて感じた。女性医師を目指す者
選択できる環境の整備が必要だと思う。
として、考えさせられるところが多かった。師長さん
5. 本実習を今後どのように活かしたいか
の言っていた「患者さんは本当に医師を待っているんで
今回の実習を通して現場の生の医療に触れられたこ
す。だから、なるべくベッドサイドに行ってあげてく
とは、今後医学を学んでいく上でモチベーションのア
ださい」という言葉が心に残り、将来医師になった時ど
ップに多いに繋がった。特に、前期の座学で習った新
んなに忙しくても患者第一とすることを忘れないよう
生児マス・スクリーニングなどが、実際の現場で行わ
にしようと固く心に誓った。4 日間実習をさせていただ
れているのを見て、医学を学んでいるという実感が改
いた産婦人科の方々に深く感謝しています。本当にあ
めて湧き、座学での姿勢を見直す良い機会になった。
りがとうございました。
また、実習したのが産婦人科であったこともあり、分
娩見学や新生児の抱っこ等、他では決してできない貴
たかはし
けん
高橋 健(医学部第 2 学年)
実習先: 新館7階西病棟 消化器内科、肝胆膵内科、
呼吸器外科、呼吸器内科
〔実習内容〕
3. 患者の精神的、肉体的苦痛について
ある入院患者さんと病気のことについて話した時に、
「病気が判明した時は本当に怖かった。治療がうまくい
っている時は天にも昇るほど嬉しい気持ちになるが、
治療が芳しい結果ではなかった時は一転して絶望的な
気持ちになる」とおっしゃっていた。病気は自分が思う
引継ぎの参加、脈拍・血圧・
ようにコントロールできるものではないので、その恐
酸素分圧・体温計測の見学、薬
怖感は並々ならぬものだと思う。私は軽い風邪をこじ
剤の準備・確認の見学、入院の
らせた時でさえ、死を意識することがあるほどだ。患
受け入れ準備の見学、各種処置
者さんが抱える苦痛をできる限り想像して、治療にあ
(点滴・輸血・注射等)の見学、
たることが大事だと思う。
検査準備の見学、記録作業の見
4. 患者中心の医療について
学、おむつ交換の見学、部分浴見学、手洗い、飛沫感
染対策、食事の配膳
実習中にもひっきりなしにナースコールが鳴ってい
たが、そのたびに看護師さんは急いで患者さんの元に
向かい、患者さんの訴えを丁寧に聴き取り要望に応え
1. チーム医療の一員としての医師の役割について
ていた。あくまで患者さんを中心に現場を回していく
看護体験実習報告会で村上美紀師長が指摘したよう
べきだと思うし、人命を預かる医師になる以上は、自
に、医師の指示によって治療方針が決定して現場が動
分の都合よりも患者さんを最優先とする医師になりた
くので、適切な指示がされないと現場が混乱する。
いと思う。
まずは迅速に的確な指示を提示していくのがチーム
医療における最も大事な医師の役割なのだと感じた。
2. 看護の役割について
実習内容にもあるように、看護師の業務は非常に多
岐に渡り、医療現場を切り盛りする最前線の位置にい
5. 本実習を今後どのように活かしたいか
実習で何よりも痛感したのは、患者さんが途切れる
ことのない医療現場では、強靭な体力と精神的なタフ
さが要求されるということだ。医師になった時に役割
を担えるように、体力作りをきちんとしていきたい。
ると感じた。また、1 日数回のバイタルサインチェック
を行い、患者さんとの会話から様々な情報を得て、患
者さんの細かな体調の変化を観察し記録するのも重要
な役割だと感じた。実習中に医師が看護師さんの記録
を読んでいる姿をよく目にしたし、看護師さんの記録
は注意して読んでいるとおっしゃっていた。患者さん
が安らげるような病棟の雰囲気を作っていくのも重要
な役割だと感じた。
11
学生の頁
金沢医科大学報 156 号/2013.11
医学部学生 メディカルホームステイ報告
夏期のメディカルホームステイは、各施設のご協力により下記のとおり実施され、今年度は 4 施設において 5 名の学
生が研修した。この企画は、本学卒業生およびその関係者、北辰同窓会の支援のもと夏期休暇期間を利用し、医療現場
で活躍する本学卒業生との交流を深め、人間性豊かな良医となるよう資質を向上させ、また、医療現場での研修・見学
を通して、さらに積極的な学習意欲を向上させることを目的として、平成 10 年度から実施されている。
(学生部長)
研 修 先
期 間
研修者 (医学部学生)
中国労災病院
7/23 〜 7/25
一森悠希 (第 3 学年)
健愛記念病院
7/17 〜 7/19
浅倉友理 (第 4 学年)
板橋中央総合病院
7/ 9 〜 7/10
朝野俊一 (第 4 学年)、 桑島由佳 (第 4 学年)
四国こどもとおとなの医療センター
7/22 〜 7/24
見浪実紀 (第 4 学年)
〈研 修 先〉
独立行政法人 労働者健康福祉機構 中国労災病院
院長 碓井 亞
副院長 江藤高陽
先生
先生
〒 737-0193 広島県呉市広多賀谷 1-5-1
TEL 0823-72-7171 FAX 0823-74-0371
研修期間: 平成 25 年 7 月 23 日∼ 25 日
いちもり
ゆうき
一森 悠希(医学部第 3 学年)
医学部入学後、解剖学実習で人体にメスを入れた時
点で、医師になる責務が生じたと深く認識しています。
しかし 2 年後期、特に 3 年の臨床実習が始まってから、
単に医師になりたいという気持ちだけでは到底なれな
いと痛感しています。様々な資質が求められ、命を預
かるという重責を担う職業であるが故に、恐怖を感じ
たこともあります。その恐怖心を克服するため日々勉
学に励んでいますが、道の険しさを強く感じています。
このような経緯のもと、医師の仕事を早い段階で知
っておくと共に、外科手術を見学し今後に活かすため、
症例数に富んだ広島県の中国労災病院にて実習をさせ
ていただきました。当直や学会で研修医の先生方など
から意義深いお話をたくさん聞くことができ、非常に
充実した 3 日間を送ることができました。
手術において最も勉強となったのは、次に何が必要
なのかを常に念頭に置き、迅速に最適な手段を講じる
決断力が求められるということです。処置によっては
考えてからでは遅いものもあり、そのような手技は体
に染み込むまで何度も何度も訓練を積まねばならない
と感じました。また、救命救急の当直の際は、どんな
疾患を抱えているのか不明の患者さんが次々と搬送さ
れて来て、素早く状態を診たり問診を行ったりと、そ
の時置かれた状況で最善の処置を施さねばならず、総
12
合的な臨床実践能力が要求されることを教わりました。
これらの事は講義にも通用すると思います。深く考察
することも勿論重要ですが、瞬時に適切な解答を導き
出せるよう鍛えていこうと、今後の課題が明確になり
ました。大学の机上で学んできたことが臨床の場に直
結していることを、様々な場面で実感することができ
て良かったと思いますし、さらに多くのことを吸収し
ていこうという動機付けになりました。
印象的だったのは、手洗いおよび手術室で感染防御
のための衛生管理が徹底されていたことです。清潔の
重要性について学ぶことができました。また、同じ手
術を担当する他の医師や看護師に高い精度を求められ
る先生がいらっしゃいましたが、それは、少しでもよ
り良い医療を患者さんに提供しようという、患者さん
を思うからこその厳しさであると感じました。さらに、
外科医の先生方の強靭な体力、不屈の精神力、的確な判
断力、驚異的な集中力、そして互いが互いを補うチーム
力に深く感銘を受けました。これらの基盤となってい
るのは、患者さんを思いやる慈悲であると思われます。
命を託されたことに対し、全力で報いようという信念
が、これほどまでに医師を駆り立てるのだろうと思い
ました。
医師は幼い頃から憧れ続けてきた私の夢でありまし
たが、今回の実習を通して医師を志す熱意がより一層
強まりました。豊富な知識と精確な技術を備え、患者
さんの体の痛みだけでなく心の痛みも汲み取ることが
でき、患者さんやご家族の心に寄り添うことのできる
医師を目指し、その理想の実現に向けて、今後の学生
生活をより良質なものにしていきたいと思います。こ
ういった素晴らしい機会を与えてくださった副院長先
生をはじめ、多くの方々に心から感謝しております。
この貴重な経験を糧として、医療従事者からも患者さ
んからも信頼される医師になるべく、さらに一段と精
進していきたいと思っています。関係者の皆様、本当
にありがとうございました。
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
〈研 修 先〉
医療法人 健愛会 健愛記念病院
院長 溝口義人
先生(昭和 55 年卒業)
〒 811-4313 福岡県遠賀郡遠賀町大字木守 1191
TEL 093-293-7090 FAX 093-293-2022
研修期間: 平成 25 年 7 月 17 日∼ 19 日
あさくら
ゆ り
浅倉 友理(医学部第 4 学年)
臨床講義も半分以上終え、将来の自分の進むべき道、
理想の医師像を模索する日々の中で、何かしらヒント
をもらえればと思い、今回参加しました。
初日は緊急手術からの整形外科手術見学と体力的に
先生方と。手前左から溝口義人院長、筆者
ハードな内容でしたが、先生方の丁寧な説明とご指導
のおかげで乗り切ることができました。解剖、臨床と
きません。その他の医療従事者の力があって初めて、
講義をほとんど終えているにも関わらず、手術中、先
医療は成り立つのです。だからこそ、この一言は深い
生方からの質問に即答できない自分がいました。知識
不足を痛感すると同時に、更なる勉強の必要性を感じ
ました。
2 日目、3 日目は外来、内視鏡、施設、病棟を見学し、
意味をもってくると思います。そして二つ目の言葉は、
「生き方や生き様は周りの環境や人に左右されるが、死
に方は選ぶことできる」という言葉です。自分で死に方
を選んでいないが故に、意識がない状態で何十年も延
すべての場面で新しい学びがありました。先生方の、難
命が施されている患者さん方を実際に見て、その言葉
しい用語は使わずそれぞれの患者さんに合わせた目線で
の意味がわかったように思います。患者さん自身で死
診察や説明を行う姿や患者さんの家族へのフォロー等、
に方を選ぶことは、自らの残された人生の質を向上さ
只々感銘を受けました。そんな実習の最中、一人の患者
せることにつながるのです。また延命の意義について
さんが亡くなりました。亡くなる前日に私は患者さん
も、果たして延命は患者さんのためになるのか、また
とそのご家族に会っており、今夜が峠だろうという状
医療費の面で日本のためになるのかと目下、葛藤中で
況でした。今まで、医師という職業が人の命を預かる
す。
仕事ということは、頭では理解していました。しかし、
今回の実習では 3 日間で多くの経験をさせていただ
亡くなられた状況を目の当たりにして初めて、医師と
きました。初日の知識不足の露呈に始まり、幾つもの
いう職業の重みを本当の意味で理解しました。知識云々
新しい気づきがありました。先生方と接するうちに、
ではなく、医師として患者さん・家族に接する上で大
様々な考え方を得ることができました。今回学んだ多
切なことや姿勢など、これらの学びは将来の私の医師
くのことを心に焼き付けて、少しでも先生方に追いつ
人生にとって、大きな財産になると思います。また、
けるように、日々精進したいと思います。最後になり
お忙しい合間をぬって溝口義人院長先生直々に、内視
ましたが、溝口先生と奥様の洋子先生を始めとして、
鏡や画像の見方、診断をご指導いただきました。
スタッフの皆様方に心よりお礼申し上げます。ありが
今回の実習では、溝口先生のお話に度々はっとさせ
とうございました。
られました。その中で印象に残った二つの言葉があり
ます。一つ目は「焦らなくていい、丁寧にやりなさい」
です。新人の医療従事者の方がサポートを上手くでき
なかった際に、溝口先生がお掛けになった言葉です。
怒るのではなく、
「焦らなくていい、丁寧にやりなさい」
と声をかけることができる人がどのくらい居るでしょ
うか。人として医師として大成していなければ、出て
こない言葉だと思います。この一言で、新人の医療従
事者の方は冷静さを取り戻すことができました。医師
一人では、患者さんに最高の医療を提供することはで
13
学生の頁
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〈研 修 先〉
IMSグループ 医療法人社団 明芳会 板橋中央総合病院
循環器内科部長 太田
洋 先生(昭和 63 年卒業)
〒 174-0051 東京都板橋区小豆沢 2-12-7
TEL 03-3967-1181 FAX 03-3967-4941
研修期間: 平成 25 年 7 月 9 日∼ 10 日
あ さ の しゅんいち
朝野 俊一(医学部第 4 学年)
左から板垣亮平先生、朝野、太田 洋先生、桑島
東京都板橋区にある板橋中央総合病院はこの地区の
たのでリンクしやすい部分もありましたが、患者さん
地域医療を担う中核の病院です。今回は本学 OB の太田
の血管の形状や走行に合わせ、たくさんのカテーテル
洋先生を訪ねて病院見学をさせてもらいました。一日
を使いこなし治療を進める術者およびアシスタントの
目の夜は初期研修医に付いて当直業務を見学させても
先生の動きは、これまで見たことのないものであり勉
らいました。ここは救急外来の受付を終日行っている
強になりました。現場には、医療スタッフだけでなく
病院で、夜間も患者さんが来院されていました。症状(腹
メーカーの担当者も待機しており、万全の態勢が敷か
痛等)を訴えて来られる患者さんに対し、研修医が迅速
れていました。カテーテルを選択する際に、太田先生
に対応(問診および血液検査、画像検査などのオーダー
が術者の先生に対してアドバイスをされている場面は
から診断まで)している姿は、指導医の先生も控えてい
特に印象に残りました。
るとはいえ、少し驚きました。
この度は短い期間ではありましたが、民間病院の雰
翌日の午前は同様に、研修医に同行して循環器科を
囲気も感じることができて良かったです。そして OB
見学し、業務の合間にも説明を交えながら多くのこと
の先生が第一線で活躍されている姿を見ることができ
を教えてもらいました。また、手術前の患者さんに対し、
て嬉しかったです。この体験を励みに残りの学生生活
主治医の先生が丁寧に説明をされている姿は印象に残
も送っていきたいです。お忙しい中、今回の見学をあ
りました。家族の方も当初の不安が和らいでいるよう
たたかく受け入れてくださった板橋中央総合病院のス
でした。午後は心臓カテーテル治療の現場を見学させ
タッフの皆様方に、心よりお礼申し上げます。本当に
てもらいました。授業で循環器の講義を既に受けてい
有難うございました。
くわじま
ゆ か
桑島 由佳(医学部第 4 学年)
るという流れで診療を行います。卒業してすぐの医師
が問診や検査オーダー、診断まで的確にこなしている
姿はとても格好良く、眩しく見えました。その一方で、
私はこの夏、板橋中央総合病院にてメディカルホー
自分に置き換えると、卒業後すぐにこのように動ける
ムステイを体験してきました。メディカルホームステ
だろうかと不安で胸がつぶれそうにもなりました。特
イとは、夏休みを利用して金沢医科大学の卒業生が勤
に今の自分に不足していると感じたのが、知識の少な
務しておられる病院へ行き、実際の医療現場を見学で
さです。時々、先生から質問をいくつかされたのですが、
きるシステムのことです。来年の病院実習を前に市中
すでに学んだことでも実際患者さんを目の前にすると
病院を見学することで、大学病院との違いや、現場で
半分も知識が出てきませんでした。インプットも大事
医師はどのように動いているのかを知ることができた
ですが、正確にアウトプットできる力を卒業までに身
らと考え参加を決めました。
につけることが大切だと痛感しました。
ホームステイは 2 日間の日程で行われました。1 日目
2 日目は循環器科を見学しました。そこではまず、患
は夕方に集合し、深夜 0 時過ぎまで救急病棟を見学さ
者さんの心音を聞く機会を得ました。今まで授業でし
せていただきました。この病院は 24 時間の救急医療体
か心音を聞いたことがなかったのですが、実際には患
制(高度 2 次)で患者さんを受けて入れており、年間の
者さんが話す声や服の擦れる音、さらには自分自身の
搬送数が 7,000 件を超える地域の中核病院です。救急搬
緊張も重なり、予想以上に難しいことが分かりました。
送される患者さんのファーストコンタクトは研修医に
来年の病院実習の際には意識して学びたいと思います。
任され、その後、待機している上級医にコンサルトす
最も感動したのがカテーテル室の見学です。そこは、
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学 事
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徹底的な衛生管理と多くのスタッフに支えられている
2 日間を通して印象的だったのが研修医の先生方の仲
現場でした。いつも教科書で何気なく見る冠動脈の画
の良さです。板橋中央総合病院には研修医専用の部屋
像ですが、このたった 1 枚の撮影のためにカテ室の予
があり、そこでは和気あいあいとした雰囲気で仕事を
約、準備にはじまり、患者さんの状態、着衣を含む衛
されているのが印象的でした。テレビ番組「ドクター
生管理、先生方の技術など、大変な手間と時間がかか
G 」に出演された時のお話や、研修病院を決めた時の
っているのだと知りました。考えてみれば当然のこと
お話など伺うことができました。今回、このメディカ
なのですが、いつも教科書の図ばかりを頭に叩き込ん
ルホームステイを通じて得たことが、来年の病院実習
でいた私にとっては、はっと気付かされる経験でした。
に必ずや一助となると思います。何よりも 4 年時に経
様々な医療スタッフの協力のもと、最終的に大きなパ
験できたことで、実践に向けてどのように勉強してい
ネルに冠動脈画像が映し出されたときは、心が奮い立
くべきかを学ぶことができ、有意義でした。最後にな
つ思いがしました。今後、教科書を見る時は、1 枚 1 枚
りますが、太田 洋先生、板垣亮平先生、研修医の先生方、
の画像がこういった一連の流れの結果によって得られ
お忙しい中時間を割いてくださりありがとうございま
たものだと実感しながら、学ぶことができそうです。
した。
〈研 修 先〉
独立行政法人国立病院機構 四国こどもとおとなの医療センター
院長 中川義信
医師
先生
中川真希 先生(平成 16 年卒業)
〒 765-8507 香川県善通寺市仙遊町 2-1-1
TEL 0877-62-1000 FAX 0877-62-6311
研修期間: 平成 25 年 7 月 22 日∼ 24 日
みなみ
み き
見浪 実紀(医学部第 4 学年)
研修医の先生方と。中央が筆者
2 日目は夕方まで NICU を見学させていただきまし
今年の5月に香川小児病院と善通寺病院が統合され新し
た。ここには体重わずか 500g 程しかない赤ちゃんやハ
くなったばかりの「四国こどもとおとなの医療センター」
イリスク疾患を伴う赤ちゃんがおり、みんな一生懸命
という病院で研修しました。この病院は名前の通り、子
生きようと頑張っている姿を見て、なんとも言えない
供から大人まで全てを診る病院で、誕生から看取りま
感情がこみ上げてきました。NICU の先生が新生児マ
でここに共存しているのです。また、病院の施設や設
ススクリーニングのために採血をするところを見学さ
備は最新のものばかりで、大変充実していました。
せていただいたり、その意義を説明していただいたり、
私がまず衝撃を受けたのは、全ての医療従事者が
先生方がカルテを書いている際には、様々なためにな
PHS の代わりに iPhone を使用しており、その端末から
るお話を聞きました。NICU でもっとも印象に残った
電子カルテを閲覧したり、記入したり、オーダーした
ことは、我が子に会いに来たお父さんやお母さんのキ
りできるというハイテクさであり、電子媒体の有用性
ラキラ輝く笑顔であり、今も私の脳裏に焼き付いてい
を感じることができました。研修初日から、救命救急
ます。夕方以降は腸閉塞解除術を見学し、麻酔科の先
センターを研修医について見学させていただきました。
生から麻酔の意義や導入の仕方、呼吸管理などについ
この時期は熱中症のお年寄りが搬送されてくることが
ての説明を聞き、実際に人工呼吸器を触らせていただ
多いそうで、実際に、見学させていただいた時も次々
きました。夜は研修医の先生方がお食事に誘ってくだ
にお年寄りが搬送されてきていました。この日、本当
さり、食事中もたくさんの有益なお話を伺いました。
は小児救命救急センターを見学させていただくことに
3 日目は、朝から研修医が受ける講義を一緒に受け、
なっていたのですが、小児の救急疾患はとても少なく、
その後、カンファレンスを見学しました。カンファレ
救急で来る患者さんは比較的お年寄りが多いそうで、
ンス後、小児血液腫瘍内科の先生に付いて病棟を一緒
そのことを身を持って知ることができました。
に回り、実際に患者さんとお話させてもらったり、無
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学生の頁
金沢医科大学報 156 号/2013.11
菌室などを見学し、担当患者さんの血液データの経時
への思いがより一層強くなりました。残り 2 年半ほど
的な変化などを解説していただいたりしました。午後
の医学生としての勉強に、より身を入れていかなけれ
からは小児腎臓内科や小児心臓血管外科の外来診察を
ばと改めて思い、将来はそれらの知識をきちんと使い
見学しました。
こなせる医師となりたいと思います。最後になりまし
この 3 日間で、医師というものについて改めて考え
るきっかけを得られ、幼い時からの夢である小児科医
クラブ
活動
たが、今回お世話になった先生方や事務の方々に心か
ら感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
体育系クラブ
陸上競技部
み べ
部 長 三部
わが陸上部は現在、医学部生 15 人、看護学部生
かずき
一輝 (医学部第 4 学年)
ある練習になります。
22 人の計 37 人の部員が所属しており、学部間の交
これらの練習を経て、石川県内で開かれる記録
流にも恵まれています。看護学部の創設以降、看護
会、8 月に行われる西日本医科学生総合体育大会や、
学部の部員は徐々に増え、今年度で医学部部員の数
ハーフマラソンである金沢百万石ロードレースな
を抜いてしまいました。
どのイベントに参加しています。また、短距離走
普段の活動は、月曜日と水曜日の週 2 回行ってい
のメンバーが増え、西医体ではリレーにも出場で
ます。トラック競技や投擲競技だけでなく、ハー
きるようになり、団体競技に参加することで部活
フマラソンの完走を目標にしたり、体力づくりのた
が盛り上がっています。
めにジョギングをしたり、マネージャーとして参加
大会以外のイベントで盛り上がるのは内灘祭で
している部員もおり、陸上に興味のある様々な学生
す。内灘際への初回参加以来、陸上部はうどんの模
が参加しやすい部活になっています。またコーチの
擬店を出店しており、前年よりも美味しいうどんに
山科忠彦先生に毎回来てもらい、先生の専門の投擲
するため試行錯誤を重ねています。このように積極
競技の部員には特に熱く指導をしていただいていま
的にイベントに参加し、他大学や一般のランナー、
す。夏季休暇中などは、毎日の練習場所を西部緑地
本学の他の部活などとの幅広い交流を大切にしてい
公園にある競技場に移して、より実践的なトレーニ
ます。
ングを積む機会を設けています。大学には試合と同
決して環境が良いとは言えない練習場所ではあり
じように走れるトラックがないため、トラックを使
ますが、今まで活動を続けてこれたのも顧問である
っての練習は部員のモチベーションの向上にも役立
梅原久範先生をはじめ、毎回の練習に来て指導して
っています。また、授業がある期間の練習では医学
くださる山科忠彦先生や、影で支え続けてくださっ
部と看護学部のスケジュールが異なるなどの理由
ている OB・OG や先輩方のおかげであることを常
で、どうしても全部員が集まることができません。 に忘れず、これからも一つひとつの活動に全力で取
長期休暇中の部活動は特に活気があり、やりがいの
追い出しコンパにて
16
り組もうと思います。
西医体 4 × 100m リレー
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
華中科技大学同済医学院における看護実習報告(期間:2013 年 9 月 23 日∼ 27 日)
2013 年 9 月 23 日から 27 日の 5 日間、国際異文化看護実習にて、中国の華中科技大学同済医学院を訪問した。参加学
生は看護学部第 4 学年の澤 美咲、西田 梓、餅田かほるの 3 名である。本実習は、
「中国で行われている看護の実際に触れ、
その文化の特異性を理解すること」
、
「中国の文化を考慮した看護活動について考察すること」を目標としている。同済
医学院看護学部学生の案内のもと、大学キャンパス、同済医学院附属協和病院の内分泌病棟および小児病棟、コミュ
ニティ医院などを見学した。学生達は、食生活をはじめとする中国の人々の生活に触れ、また、様々な方々との交流
を通して、改めて日本の医療や自分の将来について考える機会となったようである。実習中、親切かつ温かく対応し
てくださった同済医学院の教員および学生、見学施設の方々に感謝申し上げます。
にしだ
(看護学部 山﨑松美記)
あずさ
西田 梓(看護学部第 4 学年)
同済医学院附属協和病院およびコミュニティ医院の
見学、同済医学院看護学部の学生との交流を通して、
中国の文化や看護について学んだ。
私にとって非常に印象的だったことは、健康教育が充
実していたこと、ボランティアとして多くの人が医療に
携わっていたこと、コミュニティ医院の役割についてで
である。
日本の病院と同様に病院内には多くのポスターが貼
ってあり健康を呼び掛ける活動をしていた。また、協
和病院内分泌病棟では、看護師が主体となり患者に糖
小児科ナースステーションにて。
左より 3 人目から筆者、餅田、澤、山﨑助教
尿病教室を開いて健康教育を行い、病棟内には運動が
できる設備もあった。このように中国では積極的に健
康教育を行い、患者教育に関する対策もとられている
ことを知った。
学し、看護活動は奥が深いと感じ、多くのことを学んだ。
今回の実習は、私の人生の中で貴重な経験になった。
最も強く感じたことは、どの国に行っても、文化が異な
また、病院内には多くのボランティアが活動してお
っていても、誰かを助けたい、誰かの役に立ちたいとい
り、病院内を案内したり小児病棟で勉強を教えたり患
う人々が多くいて、医療は発展し続けているというこ
児と遊ぶ役割も毎日交代で行ったりしていた。中学生
とである。中国の病院や大学を実際に見学し、生活を共
から高齢者までさまざまな世代のボランティアがいて、
にすることで異文化について学ぶことができただけでな
多くの人が医療に携わり、人と関わる機会が多くある
く、実習をサポートしてくれた学生のみなさん、学校の
ことに温かさを感じた。
先生、病院の医療従事者との素敵な出会いがあった。異
コミュニティ医院は、地域に住む人々の診療と健康
文化の中国で生活することに不安もたくさんあったが、
管理と二つの役割を担っていた。診療と公衆衛生活動
多くの人の優しさに助けられ、無事に実習を終えること
を同じ施設内で行うことで、診察した疾患や状況から
ができた。人には個人差があるかもしれないが、この実
地域の健康問題を把握しやすく、健康教育など予防活
習で人の温かさを感じることができた。
動につなげやすいという利点があるのではないかと思
私は、看護師を志した時から国境なき医師団やジャ
われた。中国では、看護師や医師が家庭医という役割
パンハートの活動に憧れを持ち、異文化看護に興味が
でチームを作り、世帯ごとの健康状態を把握していた。
あった。それは夢や目標に届かない遠いものだったが、
何万人もの人の健康状態を把握するために一軒一軒の
今回の実習で異文化看護に触れ、学ぶことで自分の考
家庭を訪問し、世帯ごとに健康状態や生活状況を 1 冊の
えを深めることができた。実習を通して改めて看護活
冊子にまとめていることに非常に驚き、感動した。また、
動には豊富な知識と正確な技術が必要であると実感し、
フォローアップ体制もあり、電話や家庭訪問で健康推
自分自身の未熟さを感じた。今後も自分自身の看護を
進活動を行っていることを知った。地域のコミュニテ
向上させるために学び続けていきたい。
ィ医院でさまざまな活動を行っていることを実際に見
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学生の頁
金沢医科大学報 156 号/2013.11
ソノマ大学夏期語学研修報告(期間:2013 年 7 月 10 日∼ 8 月 17 日)
2013 年 7 月 10 日から 8 月 17 日にかけて、医学部第 1 学年赤堀 真君、上田はるかさん、川部満希さん、田中めぐみさん、
永嶋朋絵さん、野村海央さん、山本真也君、義山麻衣さんの 8 名および看護学部第 2 学年遠田萌夏さん、河村梨穂さ
ん 2 名が、カリフォルニア州立ソノマ大学での語学研修プログラムに参加した。そのうちの 2 名の研修報告を掲載す
る。
(国際交流センター)
ソノマでの語学研修を終えて
やまもと
しんや
山本 真也(医学部第 1 学年)
私は将来、医師として研究成果等を世界に向けて発
信したいと思っています。その夢の実現には、情報収
集から口頭発表までを行えるだけの英語力が不可欠で
あり、英語を上達させる必要があります。本学入学前は、
新薬開発職に従事しており、多様性を持つグローバル
化に焦りを感じつつも、留学できるだけの休みも取れ
ホストファミリーと筆者(左)
ず歯痒い思いをしました。今こうして医学生として大
クラスでは、遺伝子組み換え食品、宇宙工学、倫理と
学に戻り、休暇を 1 日も無駄にしたくないという思い
いった多岐に亘るテーマで賛成・反対に分かれてディ
でこの研修に参加しました。そして、数年後の学外臨
ベートを行い、TOEFL の授業では、与えられたトピッ
床実習を海外で履修するという長期的なゴールを見据
クについて自分の意見を約 1 分間録音しメールで提出
え、研修に挑みました。
するという、iPhone を利用した新しいスタイルの勉強
ホストファミリーとの初対面の時、満面の笑みとア
法を体験できました。自分の発言を繰り返し聞くこと
メリカ人らしい big hug で“Welcome Shinya! Nice to
ができ、客観的に分析もでき、画期的な方法だと感心
meet you! ”と迎え入れてくれたことに、感激したのを
しました。
覚えています。時差ぼけした頭で会話が途切れないよ
英語でエッセイを書くことやディベートをする機会
う努力しましたが、なかなか自分の意図するところを
がこれまでほとんどなかったため、当初は苦痛でした
伝えきれず、ホストファミリーが言っていることも十
が、先生方の的確で親身な指導と学生同士の励まし合
分に把握できなくて非常に悔しく思いました。改めて
いのお陰で、英語が下手でも積極的に発言することの
自分の英語のレベルを思い知らされ、絶対に上達させ
大切さを知り、いつしか心から楽しめるようになって
るぞ!と意を決した瞬間でした。
いました。私のエッセイは、研修前と比べ格段に上達
ソ ノ マ 大 学 の 語 学 学 校 で は、Reading/Composition、
したと思います。各国からの学生と文化の違いを話し
Grammar、Communicationの必須3科目と、選択でTOEFL
た際には、もっと英語が話せたら、さらに深いところ
とPronunciationの2科目を受講しました。Communication
まで自国のことを紹介できるのに、と悔いの残る場面
クラスメートと。永嶋(左から 2 人目)、義山(左から 3 人目)、
田中(左から 4 人目)、赤堀(右から 4 人目)、筆者(右から 2 人目)
18
フィールドトリップでの一枚。上田(左から 3 人目)、
野村(左から 5 人目)、川部(左から 6 人目)
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
もありましたが、国は違っても伝えようとする気持ち
聞のトップニュースをホストマザーと一緒に読み、分
さえ強く持っていれば理解してもらえるものなのだと
からない単語を辞書で引き暗記するという作業を続け
自信に繋がりました。
ました。アメリカでの生活を快適で充実したものにし
帰 宅 後 は、 ホ ス ト フ ァ ミ リ ー が 毎 日“How was
てくれたのも、ひとえに彼女のお陰だと思っています。
today? What did you learn? ”と聞いてくれて、授業の
家族の一員として温かく接してくれたことに、本当に
内容を復習すると同時に、より自然な表現なども教え
感謝の気持ちで一杯です。
てくれました。私のホストファミリーは数多くの学生
今回の語学研修を終えて、海外医学研修に参加した
を受け入れてきた経験があり、どのように生活したら
いとさらに強く思うようになりました。ゴールがより
英語力が上達するのか熟知していました。毎日欠かさ
堅固に定まった今、日々勉学に邁進していきたいと思
ず新聞を読む、というのもその 1 つです。朝食前に新
います。
アメリカでの有意義な夏休み
えんた
もえか
遠田 萌夏(看護学部第 2 学年)
えがちです。しかし、アメリカでは違いました。旦那
さんが食器を洗ったり、洗濯をしたり、子どもの朝食
を作ったり、日本の家庭ではあまり見られない光景が
見られて、とても微笑ましく思えました。また、アメ
リカに行く前までは“How are you? ”などは、形式的
私がこの研修に参加した理由は 3 つあります。1 つ目
な挨拶にすぎないのだろうと思っていましたが、実際
は、初めて海外旅行に行くチャンスだったからです。
はとても一般的で、目が合えば、
“Hi! How are you? ”
これまで国内から出た経験がなく、大学在籍中に一度
と気軽に話しかけてくるアメリカの文化に驚きを隠せ
は海外に行きたいと思いました。本学の研修は、ホー
ませんでした。
“Bye! ”と声をかけると“Have a good
ムステイや現地の大学で授業を受けることができるの
day! ”と返事を返してくれることも、アメリカらしい文
で、とても魅力を感じました。2 つ目は、高校からの
化だなと、心が温まりました。
英語嫌いを克服したいと思ったこと、そして 3 つ目は、
1 カ月間、英語をしゃべらざるを得ない環境で生活を
こんな経験は今しかできないと思ったからです。来年
して、以前より英語に触れることに対して抵抗がなく
からは実習で長期の休みはなく、卒業後には看護師と
なり、相手の言っていることが、アメリカに到着した
して日々勉強の生活が待っています。1 カ月も日本を離
時よりも聞き取れるようになったのは事実です。
れ、国籍も文化も異なる家庭で過ごし、他国の学生と
今回の経験は、私にとってとてもいい経験になりま
共に授業を受ける、これはまさに学生であり、夏休み
した。言葉の壁を乗り越えて他国の人とコミュニケー
が十分にある今しかできないことでした。夏休みの間、
ションをとるために、傾聴・目線・ジェスチャーなど、
日本でやりたいこともありましたが、それらの経験は
精一杯のことをして話しました。知らず知らずのうち
この海外研修には及ばないだろうと考え、参加に至り
に、コミュニケーション能力の向上にもつながったよ
ました。
うに思います。アメリカで出会い、私たちに優しく接
研修の間、平日は語学学校に通い、文法やライティ
ング、コミュニケーション、ボキャブラリーなどとい
してくれた方々のように、私自身も温かい心を持って、
これからの看護の勉強に活かせればと思いました。
った授業を受け、毎週金曜日はクラスメートや先生と
フィールドトリップに行きました。週末は自分たちで
小旅行を計画し、バスの運転手さんやお店の人に声を
かけたり、しゃべれない英語なりに楽しく過ごしまし
た。
アメリカでは時間の経過がとても早く感じました。
いつもの夏休みならば、課題と遊びに追われているの
ですが、今年の夏休みはとても有意義なものになりま
した。
ホームステイ体験を通して学んだことは、やはり生
活様式の違いです。一番驚いたのは、男性であっても、
家事に積極的だということです。日本でも共働きの家
庭が多いですが、やはり家事は女性がやるもの、と考
修了省証書を手に。河村と筆者(右)
19
学生の頁
金沢医科大学報 156 号/2013.11
釜石「命のきずなカプセル」
ボランティア活動報告会
平成 25 年 9 月 26 日(木)午後 6 時から教養棟 1 階
B12 講義室において、釜石「命のきずなカプセル」
ボランティア活動報告会を開催した。
本学は東日本大震災の被災地釜石市の復興支援
のため、また医工連携事業の一環として、
「命のき
ずなカプセル」配布事業を展開している。5 月 24 日 勝田省吾学長からの講評
には本学から竹越 理事長、中農理博常務理事が、
釜石市において「命のきずなカプセル」目録贈呈式に参
列し、8 月 6 日∼8 日には、本学看護学部から岡村健斗(3
カプセル」の詳細については学報 154 号 74 頁を参照)。
報告会には勝田省吾学長、中農常務理事、篠原治道
年)、宮岸雄太(3 年)、桜井里奈(2 年)、白井美帆(2 年)
看護学部長をはじめ学生、教職員 52 名が参加した。4
の看護学生 4 名、甲野裕之教授、中島素子教授の教員
名の学生は被災地に行かなければ知ることのできない
2 名が、釜石市平田地区と鵜住居地区の仮設住宅にて、
貴重な経験と、学んだことの深さを画像と一緒に報告
被災者一人ひとりに「命のきずなカプセル」の用途説明
した。
(看護学部 中島素子記)
をして手渡すボランティア活動を行った(「命のきずな
「命のきずなカプセル」プロジェクトに
参加して
おかむら け ん と
岡村 健斗(看護学部第 3 学年)
プセルとは、万が一の救急時に備えるため、かかりつ
け医や持病などの医療情報、薬剤情報提供書、診察券、
健康保険証の写しなどを収納し、カプセルごと冷蔵庫
のドアポケットに保管するものである)。
岩手県釜石市は東日本大震災の津波で市内 16,182 戸
平成 25 年 8 月 6 日から 8 日まで岩手県釜石市にて、金
の家屋のうち 28.8%にあたる 4,658 戸が被災し、平成 24
沢医科大学と金沢工業大学の医工連携事業プロジェク
年 11 月までに 888 名の方の命が失われ、153 名の方が
ト「命のきずなカプセル」ボランティア活動に参加させ
行方不明となっている。また漁業が盛んな地域であり、
ていただいた。このプロジェクトは東日本大震災の被
漁船も市内 3 漁協の漁船 1,734 隻のうち 97.6%にあたる
災地支援の一環で、今なお仮設住宅に暮らす高齢者の
1,692 隻が被災するという甚大な被災状況となった。
方を対象に、命のきずなカプセルを一軒一軒家庭訪問
私は 7 年前の新潟県中越地震を経験し、親戚の家が
し、説明と同意をいただく事業である(命のきずなカ
この地震で失われた。当時、小学校 6 年生であった私は
この時に自然災害の恐ろしさを知ると同時に、全国の
ボランティアの皆さんの温かさ、そしてその善意の気
持ちがどれほど被災者の力となり被災者の心を勇気づ
けるか身をもって知った。この経験から私は将来、災
害時に人命救助の最前線で働きたいと思い、また災害
を経て再びもとの生活を取り戻すために立ち上がろう
とする被災者の力になれる人間になりたいと強く思う
ようになった。
今回、東日本大震災の被災者に直接お会いし、お話
を聞けることや津波で甚大な被害を受けた釜石市の 2
年 3 カ月後の様子を自らの目で見ることができるのは
とても貴重な経験になると思い、私はこの「命のきずな
思いを込めて作製した「命のきずなカプセル」
20
プロジェクト」に真っ先に参加の希望を出した。
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
釜石入りの 1 日目。大学から約 10 時間近くかけて釜
3 日目は早朝 5 時から市のマイクロバスで釜石市内の
石市に到着し、釜石の復興のため日夜奮闘されている
各被災地の視察をさせていただいた。様々な地区の様
釜石市の職員の方々と席を囲み夕食をいただいた。釜
子を丹念に説明してもらいながら自分の足で現地を歩
石市の職員の方は、
「復興は思うようには進んでいない
いた。衝撃だったのは、約 600 名の死者を出した鵜住
が、だからといってそこで立ち止まっていてはいけな
居地区である。釜石市鵜住居地区防災センターという 2
い。皆、前を向いて進んでいかなければならない」と話
階立ての建物があり、震災時、多くの住民がこの施設
された。この職員の方も津波で自分の家を失っておら
に避難されたが、津波に襲われ避難された方のほとん
れる。自分も命の危険にさらされ、生活をも失いかけ
どにあたる 200 名近くの方が亡くなられた。現在もこ
た方であるが、それでも「私は市の職員であり恵まれて
の建物は残っていたが、外装も内装も津波の衝撃によ
いる方だから市民の皆さんを第一に思い頑張らなけれ
り激しく壊されていた。映像ではわからない津波の本
ばならない」と話されたことはとても心に残っている。
当の恐ろしさをこの時に思い知らされ、思わず体が恐
復興はまだまだ始まったばかりなんだと改めて思い知
怖で震え、全身に鳥肌が立ったことは今でも忘れられ
った。
ない。ここには言葉では伝えられない、息をすること
2 日目は釜石市市役所市長室で命のきずなカプセル
もできない重い空気が流れ、亡くなられた方々の無念
1,000 セットの引き渡し式に参加した。その後、市内 2
さで満たされたような空間であった。自分の命そして
カ所の仮設住宅を訪問した。午前中に訪問したのは平
大切な人の命を守るためにここへ避難したのに、津波
田第 5・6 仮設住宅団地。この地区の仮設住宅団地は震
に襲われ命を失った約 200 名の方とその家族の無念を
災後から比較的時間が経過してから建設された場所で
想像すると、胸が張り裂けるような想いがした。
あり世帯数も多かった。そのため建物内はとても機能
私には、この釜石市での 3 日間で学んだ「命の大切
的で、団地内に商店街があり、住民が気軽に集まり避
さ」、
「家族の大切さ」
、
「災害の怖さ」
、
「1 秒でも早く避
難住民の方々がコミュニケーションがとれるテントや
難することの大切さ」、
「皆で協力し支え合うことの大
子どもたちが遊べる公園などもあり、充実した設備の
切さ」を今後 1 人でも多くの方に伝える役目があると強
整った仮設住宅であった。
く心に刻んだ。
午後に訪問したのは鵜住居町第 2・8・9 仮設団地。
私は今回の経験を伝えるという使命を持って、将来、
この地区の仮設住宅団地は震災後早期に建設された仮
災害時に最前線で力を尽くすこと、そして、災害を経
設住宅で世帯数は少ない。建物の外見や内装は綺麗で
て再びもとの生活を取り戻すために立ち上がろうとす
あるが、山奥で周囲を森林に囲まれているため日中で
る被災者の力になれる人間になろうと思った。本当に
も家の中に光があまり差し込んでおらず、また地区内
充実した 3 日間であったと今思える。
に商店街はなく、スーパーからも距離があり設備が充
最後に、今回の「命のきずなプロジェクト」の参加に
実しているとは言えなかった。仮設住宅は建設された
あたり、仮設住宅の方々、釜石市の職員の方々、理事長、
場所や時期により生活環境が大きく異なっている現状
学長はじめ多くの大学の方々、我々を引率していただ
があるということを痛感した。
いた甲野先生、中島先生に心から感謝したい。ありが
午後の仮設住宅の一部住民の方は受け入れていただ
とうございました。
けるまでにかなりの時間が必要であっ
た。説明を理解していただきカプセルを
受け取っていただけたのは本当に数少な
かった。このことは被災者の方々が想像
以上に心に深い傷を負っておられること
もあるが、自分のコミュニケーション能
力の未熟さがあったのだと思う。心をこ
めて被災者に寄り添う気持ちをもっと丁
寧に伝えることができれば良かったと、
今でもとても悔しい思いである。もっと
被災者の気持ちを理解し、自然に寄り添
うことのできる人としての心の在り方、
またコミュニケーション能力、災害に対
する知識、ボランテイア経験が必要であ
ると痛感させられた。
仮設住宅団地
21
学生の頁
金沢医科大学報 156 号/2013.11
内灘祭を行えたのではないかと思う。もう一つは、金
第 42 回 内灘祭
テーマ
沢医科大学の学生によって結成された団体である「禁煙
Kizuna Meets Uchinada
さかぐち ひろゆき
内灘祭実行委員長 坂口
裕之
(医学部第 3 学年)
隊」のみなさんに講演をしていただいたことだ。
「禁煙
隊」は定期的に内灘町の小中学校にいき講演を行ってお
り、子供たちに向けてタバコのこわさや禁煙の重要性
を伝えている。学園祭では初の在学生による講演会で
ある。禁煙について私たちが授業の中で学んできたこ
とを発表していただいた。学生がどういったことを大
平成 25 年 9 月 28 日(土)、29 日
学で学んでいるのか、学外の方々にはなかなか知る機
( 日 )の 2 日 間、「Kizuna Meets
会がないと思う。今回内灘際に参加してくださった方々
Uchinada」 をテーマに第 42 回内
に、その一端をお伝えすることができたのではないか
灘祭が開催された。昨年度は記
と思う。
念すべき金沢医科大学創立 40 周
上記のイベント以外では、各団体による模擬店やビ
年を迎え、平成 25 年度はそこか
ンゴ大会などを開催した。特に ET-KING さんによる野
ら新たなる一歩を踏み出す年だ。
外ライブでは、本当にたくさんの方にご来場いただき
そこで内灘祭実行委員会としては、改めて本校が位置
大変盛り上がり、私も大きなエネルギーをいただいた。
する“内灘町”という場所に焦点を当て、日々お世話に
これから始まる後期の学校生活の活力になると言って
なっている地域の人々とさらに絆を深めようという想
くれる学友が一人でも多くなるような学園祭を今後も
いをこのテーマにこめた。
開催したいと、内灘祭実行委員会は思っている。
このテーマを実現するために今年度新たに行った
今回の内灘祭では、昨年度内灘町の方からいただい
試みが 2 つある。一つは、学園祭で募った募金を内灘
た意見を参考にして、初めて一般のお客様に来ていた
町の社会福祉に利用していただくことだ。この企画に
だく時間帯の飲酒を自粛した。このような処置だけで、
は、世界のために、日本のためになど、初めから大き
学生だけが楽しめる学園祭を本当に回避できたとは思
な目標をかかげるのではなく、将来医療に携わる人間
わない。まだまだ改善すべき課題はたくさんある。課
として、まずは私たちの住む内灘町の方々のことを考
題をしっかりと引き継ぎ、来年度の学園祭は、町民の
え、身近なことから行動を起こす、そうすることによ
みなさんと私たち学生が、一緒になってもっと楽しめ
って、一つの活動に対して本当に自分が参加している
るようにしたいと思う。そのような学園祭を作り上げ
という実感を持ってもらおうという意図をこめた。そ
られるよう今後とも活動していきたいと考えている。
のなかで、毎年学園祭に参加していただいている「役場
バンド」さんの協力もあり、内灘町の川口克則町長と面
会することができ、内灘町と内灘祭が連携して第 42 回
アーティスト「ET-KING 」のみなさんと一緒に
22
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
たもり
ゆ み
田森 由美(看護学部第 3 学年)
下級生は、上級生の地域住民の方々との関わり合いの
様子を観察し、同級生同士では分かり得ないことを学
ぶ。一方上級生は、下級生を指導することにより自ら
今年の内灘祭のテーマは
の技術を再確認することができ、いずれも学生にとっ
"Kizuna Meets Uchinada" で あ
て貴重な経験の場となっている。健康診断に加えて、3
る。昨年創立 40 周年を迎え、新
年生が前年度後期の授業で学んだフットマッサージも
たな一歩を踏み出し、学部など
実施した。我々が授業で学んだフットマッサージを地
の垣根を越えて、日々お世話に
域の方々に実施することにより、看護学生が日頃学ん
なっている地域の皆様と絆を深
でいる看護技術の一端を知っていただく機会となった。
めようということで開催された。
またお客様からは「気持ちよかった」、
「学生皆が笑顔で
企画として看護学生の有志によるTOUR OF HEALTH
よかった」といった感想を多くいただくことができ、フ
(簡易健康診断)を開催した。今年で 5 回目となるこの企
ットマッサージによる効果(血液循環の促進、リラック
画は、看護学部 1 期生がそれまでの内灘祭では医療系
ス、肌の保湿)も実感してもらえたようである。
大学らしい企画がほとんど実施されていないことを知
今年度は両日ともに晴れ、いずれの企画も大変好評
り、医療系大学らしい企画を実施したいとの思いで始
であり、また我々が掲げている本企画の目的も達成で
まったものである。この企画では 3 つの大きな目的が
きたものと考えている。学生、地域住民共々相乗効果
掲げられている。1 つ目は、学生と地域住民の方々との
を得ることができる素晴らしい企画であり、今後も後
ふれあいの場をつくり、金沢医科大学看護学部をより
輩たちに引き継いでほしいと願っている。今回この企
身近なものに感じてもらうこと。2 つ目は、近年言わ
画を運営、実施し、とても忙しい日々を過ごしたが、
れている「生活習慣病」の様々な情報を提供するととも
お客様に満足していただくことができ、今は達成感で
に、自身の健康への意識を高めてもらうこと。そして 3
いっぱいである。今後も地域住民の方々とのふれ合い
つ目は、学生のコミュニケーション能力を養い今後の
を通じ、地域社会への貢献と看護医療への理解を深め
医療の現場へと活かすことである。特に 3 つ目の目的
ていきたいと思う。
は最も重要であり、学生が健康診断に参加することで、
模擬店で遊ぶ子どもたち
TOUR OF HEALTH 血圧測定
賑わう模擬店
23
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
International Exchange
国際交流
と一緒に作りました。自分の手で作ったおはぎは、美
第 26 回
味しさが倍になったような気がしました。午後はぶど
JAPAN TENT
う狩り体験をしました。大雨の中でのぶどう狩りはち
ょっと大変でしたが、最後には「ルビーロマン」をいた
だきました。この「ルビーロマン」というぶどうは、石
平成25年8月22 日(木)から8月28日(水)にかけて、
川県の特産物ですが、とても甘くて美味しかったです。
「 第26回JAPAN TENT− 世 界 留 学 生 交 流・ い し か わ
次の日は、フリータイムだったので、ホストファミリー
2013−」が開催された。本学からは、短期研究員の韓 佳
と一緒にのとじま水族館に行きました。イルカとアシカ
さん(腫瘍内科学)が参加し、全国から集まった約300人
のショーを見ましたが、楽しかったです。
の留学生とともに石川県内の伝統文化を楽しんだ。
次のホストファミリーは、かほく市の木本さんでし
(国際交流センター)
た。二人暮らしの優しいご夫婦でした。その夜は、初
めてすき焼きを食べました。とても美味しかったです。
晩御飯の後は、奥さんの伸子さんに生け花を教えてい
JAPAN TENT:一期一会
ハン
ジア
韓 佳
(短期研究員、腫瘍内科学)
ただきました。綺麗なお花を見ると気持ちがいいです。
そして、翌日は職人大学校で、二俣紙すきを体験しま
した。自分の手で二俣紙二枚を作りました。二俣紙す
きは、思ったよりもちょっと難しく感じましたが、面
JAPAN TENT の今回のテーマは、
「ふるさと愛」でし
白くて楽しかったです。その日の夜には、大きなパー
た。世界各国の留学生たちが JAPAN TENT の期間、石
ティーが開催されました。留学生とホストファミリー、
川県民になるという意味です。
そして学生ボランティアと一緒に歌ったり、踊ったり、
歓迎式典は、北國新聞赤羽ホールで開催され、安倍
大変楽しかったです。次の日のフリータイムには、尾
総理大臣からビデオメッセージをいただきました。式
山神社と妙立寺に行きました。妙立寺は忍者寺とも呼
典では、手取亢龍若鮎組の子供達による太鼓演奏があ
ばれ、とても印象的な場所でした。このお寺はとても
り、すごく印象的でした。演奏していた子供達は、と
複雑な建物で、面白かったです。夜には、他のホスト
ても元気で可愛いかったです。
ファミリーと留学生達と一緒に茶道を体験し、
「一期一
最初のホストファミリーは、宝達志水町の山本さん
会」という言葉を勉強させていただきました。
でした。山本さんは大家族で、皆さん明るくて優しい
今回の JAPAN TENT に参加できて、とてもよかった
方々でした。宝達山に行く予定でしたが、大雨が降っ
と思います。このイベントのお蔭で、様々な体験がで
てしまい、行けませんでした。その代わりに、加賀藩
きて、たくさんの人に会い、色んな文化を理解しました。
十村役の岡部家に行きました。私は古い建物が大好き
こういう経験は、人生で二度とないことかもしれませ
なので、とても楽しかったです。お昼は素麺とおはぎ
ん。これは、まさに「一期一会」だったと思います。
でした。おはぎは、地元の子供達とホストファミリー
宝達志水町でぶどう狩りをする筆者
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「一期一会」を学んだ茶道体験、参加留学生と(筆者右下)
学 事
金沢医科大学報 156 号/2013.11
International Exchange
国際交流
留学生情報(2013.8 ∼ 2013.9)
1.留学生の往来
2013 年8 月 28 日
9 月 25 日
中国・上海市第一婦嬰保健院研究実習員である杜莉氏が、衛生学において、日中笹川医学奨学金
制度第 35 期研究者として1年間の研究を修了し、研究証明書を授与された。
ロシア・ヤロスラブリ市立病院の内視鏡科医師である Aleksei A. Berezniakovskii 氏が、消化器内
視鏡学において、短期研修員として研修を開始した。
2.留学生の紹介
<短期研修員>
アレクセイ ベレズニアコフスキー
Aleksei A. Berezniakovskii
ロシア・ヤロスラブリ市立病院/所属
は消化器内視鏡学
研修内容は「日本における消化器疾患
の内視鏡診断・治療。特に早期消化器癌。
また、日本の先進的施設での内視鏡検
査の運営・管理について」
Kaleidoscope
International researchers and graduate students
have the opportunity to meet one Friday a month from
17:30 to 18:30 to enjoy a cup of tea while casually
discussing in English a variety of topics. Staff and
students also welcome.
毎月 1 回の外国人研究者や留学生を中心とした集
いです。本学英語講師とともに金曜日の午後 5 時 30
分から 1 時間、様々なトピックについて、お茶を飲
みながら気軽に英語で話し合っています。
Our recent topics covered positive thinking and
happiness, and the returning fad of standing while
working.
第 46 回 2013 年 7 月 26 日(金)17:30∼18:30
読み物:Thoughts awareness: Rational thinking
and positive thinking
第 47 回 2013 年 8 月 23 日(金)17:30∼18:30
読み物:9 simple steps to happiness
第 48 回 2013 年 9 月 27 日(金)17:30∼18:30
読み物:The perils of sitting down
(一般教育機構 Craig Woods )
25
金沢医科大学報 156 号/2013.11
学 術
第 14 回
KMU 研究推進セミナー
日時: 平成 25 年 9 月 30 日(月)午後 4 時
場所: 病院本館 4 階 C41 講義室
学内講演:
ウサギ軟骨膜に存在する間葉系組織幹細胞の制御機構に関する研究
小室 明人 助教(形成外科学)
ラット脊髄損傷モデルにおける hyaluronidase-4 のコンドロイチン硫酸プロテオグリカン消化作用
奥田 鉄人 講師(整形外科学)
後発白内障にみる水晶体の再生と上皮間葉系移行
久保 江理 教授(眼科学)
特別講演:
iPS 細胞研究の筋骨格系病態への応用
戸口田 淳也 先生(京都大学 iPS 細胞研究所副所長)
滲出型加齢黄斑変性に対する自家 iPS 細胞由来網膜色素上皮細胞移植
栗本 康夫 先生(神戸市立医療センター中央市民病院眼科部長)
第 14 回 KMU 研究推進セミナーが、さる 9 月 30 日(月)
に学内外から 106 名の参加者のもと、病院本館 4 階 C41
講義室で開催された。KMU 研究推進セミナーは本学に
おける研究の活性化を目的に、トップ研究者による「特
別講演」と本学発の臨床研究紹介をとりまぜて、7 年前
より毎年企画されてきた。今回は「再生医療:高齢化過
疎地での展開戦略」を大きなテーマとした。
セミナー開始にあたって、加藤伸郎研究推進会議委
員長から本学における研究推進への期待を込めた挨拶
および本セミナーに対する新たな取り組みの必要性が
提示された。次に、本学外科系統の 3 講座において進
行中の再生関連研究についての学内講演へと続いた。
臨床トランスレーションに向けて目標を鮮明化し、動
物実験で証拠を固めていく姿が紹介された。本学は再
生医学研究においては後発ではあるが、本学がすでに
得意とする分野に特化し、また本学立地の地域的特性
を反映させるならば挽回も決して不可能ではない、と
思わせる迫力があった。
特別講演の前半では、戸口田淳也先生から iPS 細胞に
ついての生物物理化学的な基本知識、国内外における
研究の現況、中でも研究の中心となっている京都大学
iPS 細胞研究所での研究の体制と現況がまず話された。
さらに話題は、整形外科領域における iPS 細胞研究の自
験例におよび、難病として知られる FOP(進行性骨化性
線維異形成症)の診断や治療法選択における iPS 細胞の
独創的活用は圧巻だった。後半は、栗本康夫先生から
iPS 細胞を使った史上初の臨床研究に向かうロードマッ
プと、その背景が解説された。話題は、網膜の組織学
26
特別講演:戸口田淳也先生
特別講演:栗本康夫先生
的特徴と加齢性黄斑変性の病態、移植のためのシート
作成にまつわる細胞生物学的背景から手術手技の詳細、
そして社会的期待の高まりの中でのコンセンサス形成
プロセスなどに及び、研究・臨床両面から大きなイン
パクトがあった。
今回は KMU セミナー発足以来、過去最高の出席者
であった。基礎・臨床の教員、若手研究者および産業
界からのゲストも含めて多くの方が熱心に聴講し、ま
た質疑に参加され、勝田省吾学長みずからも活発に発
言された。本学における再生研究の在り方や今後の展
開方途を考える機会となり、またトランスレーショナ
ル・リサーチにおける諸問題を学習することができた
のは極めて有益であった。開催にご協力いただいた関
係者の方々に感謝したい。
なお、都合により出席できなかった方には、本学イ
ントラネット「ライブ・VOD 」にて視聴できるので、ご
活用いただければ幸いである。
(研究推進会議セミナー担当 加藤伸郎記)
学 術
平成 24 年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業
「高齢化の進む過疎地域における
ライフ・イノベーション創出」
過疎地での高齢者聞き取り調査を実施
金沢医科大学報 156 号/2013.11
開発された生活支援アンケートは日常生活の自立度や
認知症の諸症状を行動面からチェックできるため、心
や体の状態を数値化することができる。プロジェクト
では調査結果を用いて、医療、福祉、行政の関係者が
情報を共有し、治療や支援に活かす「医科大方式の地域
医療システム」の確立を目指している。
地域住民の健康維持・増進の他に、本学参加者の地
域医療への関心を高め、高齢者の諸機能評価の習得と
平成 24 年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業
いった教育的効果も期待しての企画であったが、調査
(文部科学省)の「研究拠点を形成する研究」に採択さ
地域の住民の受け入れも好意的であり、また参加者か
れ、5 年間の計画で展開している。その一環として、学
ら「調査を通じて予防医学や地域医療の重要さを実感で
生も参加し、過疎地で暮らす高齢者の心の健康を地域
きた」など、有意義な体験であったとの感想が多く寄せ
で見守る取り組みが開始された。
られた。
(精神神経科学 川﨑康弘記)
研究代表者である川﨑康弘教授(精神神経科学)の呼
び掛けに応じたボランティア調査員は金沢医科大学お
よび金沢医科大学氷見市民病院の医師や教職員、臨床
研修医、医学部学生、看護学部学生、医学部大学院生
からなる 21 名で、事前に調査法に習熟するための研修
を受けたのち、平成 25 年 8 月 10 日(土)と 11 日(日)に
現地調査が行われた。
調査地域は氷見市民病院の巡回診療ルートにある氷
見市の平沢、長坂、戸津宮地区で、65 歳以上の高齢者
がいる約 130 世帯を対象にボランティアが個別訪問し、
アンケート調査や簡便な認知機能検査等を行った。敦
賀温泉病院の玉井 顕理事長(本学非常勤講師)らにより
市民公開講座
肺の日 タバコと肺疾患
氷見市でのアンケート調査
属病院の木村英晴副診療科長(呼吸器内科)に「たばこ
と肺癌」という演題で講演していただいた。肺年齢測
定とは、スパイログラムで肺活量(1 秒量)を測定する
ことにより年齢を逆算することである。喫煙者や慢性
呼吸器疾患患者では低下し、その分肺年齢が高くなる。
スポーツ選手や吹奏楽器演奏者などは逆に肺年齢が低
日時:平成 25 年 9 月 14 日(土)午後 1 時 30 分
下する。参加者は講演会、肺年齢測定体験合わせて 104
場所:金沢市文化ホール
名であった。参加者は、禁煙の方法、いまだに一般社
会人の 25%にしか認知されていない COPD(慢性閉塞
一般社団法人日本呼吸器学会は 8 月 1 日を「肺の日」
と定めている。学会ではこの日の近くで、全国各地方
性肺疾患)
、タバコと肺癌発生の因果関係について理解
を深めていたようだった。(呼吸器内科学 長内和弘記)
会ブロック毎に市民公開講座を開催するよう勧めてお
り、北陸ブロックでは北陸 3 県・新潟県で持ち回りで
年一回開催している。本年は 9 月 14 日(土)
、金沢市文
化ホールにおいて長内和弘教授(金沢医科大学呼吸器内
科学)が当番会長として開催した。
今回はテーマを「タバコと肺疾患」とし、教育講演 3
題と「肺年齢測定体験」を企画した。教育講演は中西
由美子講師(本学病院健康管理センター)に「禁煙∼や
めるが勝ち」、水野史朗准教授(本学呼吸器内科学)に
「タバコが原因の息切れ∼COPD とは」、金沢大学附
講演の風景
27
学 術
金沢医科大学報 156 号/2013.11
初めて記載された。低悪性度の腫
骨腫瘍病理セミナー
瘍に高悪性度の未分化な腫瘍が突
平成 25 年度 北陸がんプロ講演会
然生じる現象を指し、非常に予後
骨腫瘍における脱分化の概念について
不良である。軟骨肉腫が代表とさ
れ、明らかな分化を示さない未分
化な肉腫や低分化な骨肉腫が生じ
講 師:Michael J. Klein 先 生(Weill-Cornell School of
る。しかし、現在では軟骨肉腫に
Medicine、病理学教授)
日時:平成 25 年 7 月 18 日(木)午後 6 時
限定されず、脊索腫、孤立性線維
Michael J. Klein 先生
場所:病院本館 4 階 C41 講義室
腫瘍、巨細胞腫、脂肪肉腫、低悪
性度骨肉腫、神経膠腫、更には種々
の癌腫にまでみられることを解説された。脱分化を来
【講師紹介】
1973年Temple大学医学部卒業。その後、New York大
学、Mount Sinai大学、Alabama大学で、研究・教鞭を
すと予後の悪い症例が多いが、最近は低悪性度の脱分
化所見もみられることを紹介された。
【セミナーの成果】
執 り、 現 職。AFIPのNon-Neoplastic Diseases of Bones
25 名の聴衆が参加し、
「腫瘍細胞の脱分化現象」につ
and Jointsの著者。WHOの骨軟部腫瘍分類の分担執筆者。
いて、骨腫瘍を中心に、その概念、病理組織像、臨床像、
【主な研究分野】
骨関節の腫瘍病理学。非腫瘍性骨関節病変の機能解析。
【セミナー内容】
最近の知見を勉強した。講演後、フロアーと活発な質
疑応答、意見交換を持つことができ、今後の研究の糧
となる有意義なセミナーであった。
脱分化の用語は 1958 年に Jaffe の病理学の教科書に
競争的研究資金等に係る
平成 25 年度 内部監査
(病態診断医学 野島孝之記)
監査として、平成 25 年 9 月 4 日(水)に通常監査(無作為
抽出による書類監査)、9 月 17 日(火)、25 日(水)、26
日(木)に特別監査(固定資産管理状況の確認、研究者
からの聞き取り調査等)を実施した。昨年同様、監査人
近年、研究者による研究費の不正な使用が指摘され
は大田監事、大野木財務部長および業務監査課である。
るなど、科学技術振興体制への国民の信頼を揺るがす
監査の結果、使用計画の実績とのかい離が生じてい
事例が相次いでいる。研究費は個々の研究者に助成さ
るなどが散見されたが、補助金の執行は概ね適正に行
れるが、その管理は研究者所属機関が行うことになっ
われているとの結論に至った。今後も学内ルール等に
ている。また、科研費助成事業申請の必須条件として
基づき、適正な取扱いをお願いしたい。また、研究費
学内での自主的な内部監査の実施と文部科学省・日本
の適正使用を図るため今後も内部監査を実施するので
学術振興会への結果報告が求められている。
関係者のご協力をお願いしたい。
これを受けて本学でも競争的研究資金等に係る内部
平成 26 年度
科学研究費助成事業公募要領等
説明会
(業務監査課 北 久直記)
調書作成のために知っておくべきことについて説明した。
本説明会では、毎年本学の研究者に講演していただ
いているが、今回は、八田稔久教授(解剖学Ⅰ)から「科
研費獲得にむけて」と題し、計画調書作成において注意
すべきこと、ノウハウ等について科研費の審査委員を
つとめた経験から説明が行われた。質疑応答では、参
標記説明会が平成 25 年 9 月 20 日(金)午後 4 時 30 分か
ら病院本館 4 階 C41 講義室で実施された。
はじめに、米倉由佳事務員(研究推進課)が、変更点や
注意事項を中心に公募要領等について、続いて畔原宏明リ
サーチアドミニストレータ(研究推進センター)が、計画
28
加者から申請書の書き方等への質問があり、予定の時
間を超過して意見交換が行われるなど、有意義な説明
会になったのではないかと思われる。
なお、参加者は、教員 60 名、事務担当者 47 名の計
107 名であった。
(研究推進課 米倉由佳記)
学 術
金沢医科大学報 156 号/2013.11
北國がん基金研究助成 授与される
に、病変の切除範囲を確認しながら行えるので、必要
最低限の範囲切除が可能なこと、胃内から吻合を行う
ので切除後の変形を最小限に抑えることが可能である。
♢「センチネルリンパ節転移陰性粘膜下層浸潤胃癌に
対する腹腔鏡補助下内視鏡的胃全層切除術の検討
−粘膜下層浸潤胃癌に対する新たな術式への取り
組み−」
伊藤 透 教授、北方秀一 准教授(消化器内視鏡学)
木南伸一 准教授(一般消化器外科学)
♢「GSK3 βを標的治療とした既存医薬品による
膵がんの新規治療」
島崎猛夫 講師(総合医学研究所)
♢「喫煙患者における肺癌発生と気腫化病変にお
ける癌抑制遺伝子 p53 の関与について」
水野史朗 准教授(呼吸器内科学)
すなわち、腹腔鏡と NOTES(経管腔的内視鏡手術)
を組み合わせた hybrid NOTES により、リンパ節転移
と診断された SM 癌に対し、切除範囲を縮小し、胃の
変形を最小限に抑えた機能温存手術が可能となる。そ
の結果、術後に起こりうる短期・長期合併症を軽減で
き、患者に対する手術侵襲を低くし、QOL を高めるこ
とが可能となるばかりでなく、医療経済学的に貢献で
きると思われる。
本手法の開発には外科医と内視鏡科医の緊密な相互
協力が不可欠であるが、研究分担者 3 名は、外科手術、
内視鏡治療に精通しており、意思の疎通が図りやすい
点で有利であり、本学病院においてしかできない独自
性のあるものと考える。本手法が確立すれば、早期胃
癌の治療法が大きく変わることになり得る。
なお、将来的に「先進医療」の申請を行う予定である。
(内視鏡科学 伊藤 透記)
公益財団法人北國がん基金は、このほど第 27 回北國
がん基金として、石川県内の大学、病院、関係団体か
ら推薦、応募があった中から、研究活動助成部門 11 件、
【島崎講師の研究概要】
膵癌は今から 25 年前に比べて、罹患率と死亡率は
3 倍に増加し、本邦では年間約 2 万人以上が死亡して
海外派遣等研修助成部門 1 件、啓発活動助成部門 1 件、
いる。その 5 年生存率は約 10% であり、診断後の平均
特別表彰部門 1 件の計 14 件、総額 1,350 万円を選定した。
生存期間は、8.6 カ月程度である。新規分子標的薬を
本学からは研究活動助成部門で 3 件が選ばれ、伊藤
含めて各種化学療法が実施されているが、十分な効果
透教授(消化器内視鏡学)
、北方秀一准教授(消化器内視
は得られていない。我々の研究を含めた国内外の研究
鏡学)
、木南伸一准教授(一般消化器外科学)
、島崎猛夫
により、多機能酵素である glycogen synthase kinase
講師(総合医学研究所)
、水野史朗准教授(呼吸器内科学) (GSK )3 βは、膵癌を含む種々の癌種で病的作用を示
が 9 月 19 日(木)に北國新聞会館で行われた贈呈式で、 すことが明らかになってきている。我々は膵癌の浸潤
や治療抵抗性と GSK3 βの異常活性との関連について
それぞれ 100 万円の助成金が授与された。
北 國 が ん 基 金 は 県 内 の 医 学 関 係 者 の 要 望 を 受 け、
培養細胞と担がん動物モデルを用いて検討した結果、
1986(昭和 61 )年に発足した。寄せられた善意は現在ま
膵がんでは、glycogen synthase kinase(GSK )3 βの
で累計 6 億円を超え、医学関係者や啓発活動に取り組
発現と活性が高く、腫瘍細胞の生存と増殖に必須であ
む団体などの活動を側面から支援している。
ることを見出した。さらに GSK3 β阻害によるがん治
当財団の助成事業における本学の受賞は、今回まで
療効果を実証し(J Gastroenterol 2011 )、GSK3 βが治
に 45 件(研究者個人またはグループ)
、総計 4,500 万円
療標的であることを明らかにしてきたが、実際に臨床
となる。
応用することが究極の目的であり、研究の社会的使命
(研究推進課 武部秀人記)
【伊藤教授らの研究概要】
早期胃癌の中でも、粘膜下層にまで浸潤している SM
である。しかし、現在、実験レベルで使用できる小分
子阻害剤は存在するものの、日常臨床的に使用可能な
癌(粘膜下層浸潤癌)の治療は、大半は外科的に切除さ
GSK3 β阻害薬はない。従って既に安全性や副作用な
れているのが現状である。センチネルリンパ節生検に
どが確立している既存医薬品で、GSK3 β阻害効果を
てリンパ節転移陰性と診断された症例に対し、腹腔鏡
併せ持つことが科学的に立証された薬剤を治療薬とし
下に部分切除(楔状切除)を行う方法も検討されている
て、適応外使用による進行膵がん治療の医師主導型第
が、腹腔鏡下の視野では病変の範囲の確認ができない
Ⅰ / Ⅱ相臨床研究を行い、その安全性・有効性を検討す
ため、大きく切除する必要があり、胃の変形が大きく
ることにより、できるだけ早期の臨床応用を目指して
なるのが現状である。
いる。
(総合医学研究所 島崎猛夫記)
一方、我々の提案する内視鏡的局所全層切除術は、 【水野准教授の研究概要】
癌抑制遺伝子である p53 は肺癌などの発生に深く関
リンパ節転移陰性の約 80%の症例を抽出し得るととも
29
学 術
金沢医科大学報 156 号/2013.11
与しており、細胞内で DNA 修復や細胞増殖停止、ア
肺高血圧などの発症も関与しており、非常に重要であ
ポトーシスなどの細胞増殖サイクルの抑制を制御する
る。本研究では肺癌細胞に p53 関連遺伝子の野生型・
機能を持ち、細胞が癌化した際のアポトーシスを誘導
変異型変異遺伝子をそれぞれ導入する。喫煙刺激など
する。同遺伝子は肺癌の発生のみならず、抗癌剤、放
による影響や p53 関連遺伝子多型(SNP )による癌細胞
射線治療などによる肺癌細胞のアポトーシスにも関与
の増殖能やアポトーシスシグナルの変化を測定する。
していることが知られており、COPD の発症には喫煙
その結果、喫煙により肺内に誘導される p53 蛋白遺伝
を原因とする p53 の誘導による肺細胞のアポトーシス、
子の SNP とその類縁遺伝子の SNP が肺癌発生と肺細
肺癌の発症には p53 遺伝子の変異による機能不全が関
胞の増殖にどのように関与しているのかを検討する。
与していると想定される。肺癌患者における COPD の
本研究により、喫煙により誘導される関連する p53 関
合併は、同じ喫煙という背景因子をもつため、合併頻
連遺伝子素因の機序が解明されることは、バイオマー
度が高く、肺機能の低下を来すため肺切除の際の重要
カーとしての遺伝子多型の理解を深めることにつなが
な規定因子であるとともに、切除不能例でも低酸素性
ると考えられる。
(呼吸器内科学 水野史朗記)
産学官連携
平成 25 年度
医療機器開発マッチングフォーラム
医療機器の開発に関心のある企業、医療機器販売業
者、医療機関、大学、行政機関等を対象に、医療・看
護現場における課題・開発ニーズと“ものづくり企業”
とのマッチングを図るとの趣旨により、平成 25 年 9 月
発表する影近謙治教授
5 日(木)
、看護学部棟 2 階実習室を会場として医療機器
開発マッチングフォーラムが開催された。
主催は、財団法人石川県産業創出支援機構および石
川県、並びに中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局
の補助事業である「ライフケア関連産業振興事業ライフ
DSANJ 疾患別商談会
(代謝・循環器疾患/感染症領域)
ケア機器・材料関連ネットワーク」である。本学から 6
件の発表が行われ、105 名(うち学内関係者 29 名)が参
加した。発表後、個別面談に向けた問い合わせが複数
の企業から寄せられており、今後の進展が期待される。
〈発表者〉
(発表順)
影近謙治教授(医学部 リハビリテーション医学)
「半側空間無視患者に対する注意喚起の装置の開発」
森山 学教授(金沢医科大学氷見市民病院 泌尿器科)
「尿路結石の再発予防および生活指導のための簡便
な検査機器の開発」
久司一葉講師(看護学部基礎看護学)
「浣腸・摘便技術の教材開発」
北村佳子助教(看護学部成人看護学)
「疾病対応・呼吸管理シミュレータの開発」
竹川詩織看護師(看護部)
「外陰部洗浄用シャワートイレの改良」
新町美雪副部長(看護部)
「看護現場であったら便利な商品アイデア」
(研究推進センター 畔原宏明記)
30
創薬研究開発企業を対象に、創薬シーズを保有す
る大学研究者とのマッチングを図ることを目的とする
DSANJ(Drug Seeds Alliance Network Japan )疾患別
商談会が平成 25 年 8 月 27 日(火)に大阪産業創造館で開
催された。本学からは竹内正義教授(総合医学研究所糖
化制御研究分野)、金﨑啓造講師(医学部糖尿病・内分
泌内科学)及び高田律子産学連携コーディネータ(研究
推進センター)が参加した。15 件の個別面談を通して、
産学連携による開発に向けた意見交換等が行われた。
〈発表者〉
竹内正義教授(総合医学研究所糖化制御研究分野)
「心血管イベントの発症・進展因子としての新規ター
ゲット分子∼Toxic AGEs(TAGE)
∼」
金﨑啓造講師(医学部糖尿病・内分泌内科学)
「活性化線維芽細胞を標的とした腎線維化抑制ペプ
チドによる糖尿病腎症治療薬」
(研究推進センター 畔原宏明記)
学 術
金沢医科大学報 156 号/2013.11
受 賞
堤 幹宏 教授(肝胆膵内科)
第 14 回ヨーロッパアルコール医学生物学学会
授は 9 月 10 日に、ザ
Charles Lieber Memorial Award 受賞
NASH from obesity
イツ教授の司会のも
と、
“Binge promotes
induced simple
ヨ ー ロ ッ パ ア ル コ ー ル 医 学 生 物 学 学 会(European
steatosis( 肥 満 に よ
Society for Biomedical Research on Alcoholism:
る単純性脂肪肝から
ESBRA )は、ヨーロッパ各国のアルコール性臓器障害
非アルコール性脂肪
に携わる研究者が 2 年ごとに一堂に会する大規模な学会
肝炎の発生に及ぼす
である。2009 年の第 12 回 ESBRA で、
「アルコール性肝
機会飲酒の影響)
”の
障害研究の巨人」
(ESBRA 会長を務めるハイデルベル
タイトルで受賞講演
ク大学ヘルムート・ザイツ教授の言葉)であった故チャ
を行い、2 年 2 カ月の
ールズ・S・リーバー教授(1931-2009 )の名前を冠した
米国ニューヨークの ヘルムート・ザイツ教授と堤 幹宏教授
マウントサイナイ医
“Charles Lieber Memorial Award ”が設立された。
第 14 回 ESBRA は 2013 年 9 月 8 日から 11 日までポーラ
ンドの首都、ワルシャワで開催されたが、その 2 カ月前
科大学のリーバー研究室での留学生活やその後の研究、
さらには現在行っているアルコール性肝障害の研究に
の 7 月に、
“Charles Lieber Memorial Award ”が堤 幹宏
ついて、今後の抱負を混じえながら 45 分間熱く語った。
教授(肝胆膵内科)に贈呈されることが決まったとの連
講演後、ザイツ教授から感謝と祝福の言葉が送られた。
絡が入り、急遽 ESBRA に参加することになった。堤教
松井優子 准教授(看護学部基礎看護学)
第 1 回看護理工学会学術集会
優秀講演賞
(肝胆膵内科 土島 睦記)
出の有無を赤外線サーモグ
ラフィーによって識別でき
ることを検証したものです。
本演題が看護理工学の向上
に貢献する講演として評価
平成 25 年 10 月 5 日に東京大学本郷キャンパスで開催
されたことを大変光栄に思
された第 1 回看護理工学会学術集会において、優秀講
います。これまでご指導賜
演賞を受賞しました。66 題の発表演題の中から、私の
りました先生方に感謝申し
「サーモグラフィーを使用した点滴静脈内注射の血管外
漏出のアセスメントの検討」が選出されました。
上げます。
(看護学部 松井優子記)
本演題は、健常人を対象に点滴静脈内注射の血管外漏
岡山未来 助教(看護学部基礎看護学)
第18回日本糖尿病・教育看護学会学術集会
Jaden18 Award 賞
ます。2名のデータにも関わ
らず丁寧な分析がなされて
いるとの理由から選出され、
実践・研究の発展に大いに
寄与する演題として評価さ
平 成 25 年 9 月 22、23 日 に パ シ フ ィ コ 横 浜 で 開 催 さ
れた第 18 回日本糖尿病・教育看護学会学術集会におい
て、Jaden18 Award 賞を受賞しました。全演題の中から、
れたことを、大変光栄に思い
ます。
本研究に協力くださいま
私の「透析導入後 3 年経過した 2 型糖尿病患者の周囲の
した患者様と、ご指導賜りま
人々に対する思い」が選出されました。
した先生方に感謝申し上げ
質的研究手法による本研究は、透析導入後 3 年過ぎ
ます。
(看護学部 岡山未来記)
た 2 型糖尿病患者 2 名の面接データより、患者の周囲の
人々に対する思いとして 4 つのテーマが抽出されてい
31
学 術
金沢医科大学報 156 号/2013.11
平成 25 年度金沢医科大学プログラム
−ようこそ大学の研究室へ− KAKENHI
平成 25 年 7 月下旬∼8 月上旬にかけて、研究成果の社会還元・普及事業「ひらめき☆ときめきサイエンス∼ようこそ
大学の研究室へ∼KAKENHI 」金沢医科大学プログラムが実施された。
このプログラムは、日本学術振興会の新しい事業として平成 17 年度から開始され、科学研究費助成事業による研究
成果をわかりやすく発信することを通じて、小学生・中学生・高校生に大学が育てている学術と日常生活との関わり
や学術の意味について理解を深めてもらうことを目的としている。本学での実施は、平成 20 年度から 6 年連続となっ
ている。今年度は昨年度に引き続き、科学研究費助成事業に採択されたことがある研究者を対象に公募を行ったとこ
ろ 3 件の応募があり、全てが選定された。
なお、本プログラムの実施内容は下記ホームページで公開されている。
URL:http://www.jsps.go.jp/hirameki/index.html
(研究推進課 米倉由佳記)
開 催 日
参 加 者
H25. 7. 30(火)
小学 5・6 年生
(30 名)
プログラムのテーマ
からだを透かして見てみよう
−透明人間できるかな?−2013
実施代表者
開催場所
八田稔久教授
(医学部・解剖学Ⅰ)
基礎研究棟 5 階
解剖学Ⅰ研究室他
H25. 8. 1(木) 小学 5・6 年生
長寿のメニューってできるんけ? 2013
∼食品の「活性酸素」消去能力を測定しよう∼
島田ひろき講師
(医学部・解剖学Ⅰ)
基礎研究棟 5 階
解剖学Ⅰ研究室他
H25. 8. 6(火) 小学 5・6 年生
人に病気をうつす虫(蚊)がどんな奴か
観察してみよう
村上 学講師
(総合医学研究所・
生命科学研究領域)
教養棟1階
B14 教室他
(22 名)
(24 名)
ひらめき☆ときめきサイエンス
「からだを透かして見てみよう」
加者30名全員が無事、見事なカエルの透明骨染色標本を
作ることに成功した。昼食、学内探検ツアーの後、午後
からは自分で作った透明カエルをルーペと顕微鏡を駆使
して詳細に観察した。顕微鏡観察を通して興味を持った
ところや、発見したことをスケッチし、詳しい所見を自
解剖学Ⅰ講座は2つのプログラムを主催し、そのうち
分の言葉で書き込んだりした。さらに、解剖学の授業で
の一つである「からだを透かして見てみよう −透明人間
実際に用いているヒトの骨格標本や内臓模型を手にとっ
できるかな?−2013」には、県内各地から小学校5、6年
て観察し、ヒトとカエルの体の成り立ちを比較した。白
生30名が参加した。神奈川県からの参加もあった。
衣を着て顕微鏡を真剣にのぞきこむ生徒の姿は、まさに
このプログラムの学習目標は、どんな小さな生物にも
見事な骨や関節があり、それらが絶妙なバランスで組み
合わさっていることを自分の目で観察し理解することで
ある。また、解剖するこ
となく体の内部構造の観
察を可能にする、体を丸
ごと透明化する実験を行
うことで、サイエンスの
驚きと感動を味わってほ
しいと考えた。
午前中は、カエルの骨
染色と標本透明化実験に
取り組んだ。教室スタッ
フと本学学生スタッフの
丁寧な指導のもとに、参 参加者全員で記念撮影
32
小さな研究者であった。
最後に、参加者一人ひとりに「未来博士号」が授与され、
実習は修了した。
(解剖学Ⅰ 八田稔久記)
学 術
金沢医科大学報 156 号/2013.11
ひらめき☆ときめきサイエンス
「長寿のメニューってできるんけ? 2013」
今年で 4 回目となる本プログラムの目的は、生命維
持に必須だが毒にもなるという酸素の二面性を理解し
た上で、
「活性酸素」という目に見えないものを計測し、
そのデータをもとに科学的推論を検証していくという
研究の魅力、面白さを参加者に感じてもらうことにあ
る。また、安易に「活性酸素を消去する健康食品」とい
った類いの宣伝に惑わされない科学的視点を育んでも
らうこともねらいのひとつである。
真剣に実験に取り組む参加者
講義「活性酸素って何や?」の後、5 班に分かれた参
加者 22 名は、各班に付いた医学部学生有志の指導のも
答者ともしっかりと考えた発言をしているのに感心し
と実習を行った。各自が持ちよった食品を人工胃液(ペ
た。指導についた学生は、参加者に対し常に丁寧に向
プシン溶液)で処理して試料を作製し、その活性酸素消
き合っており、プログラムの中心的役割を担ってくれ
去能をキットで測定した。初めて使用する分注ピペッ
た。
トを参加者が正確に使いこなし、検量線も正確にでき
このプログラムは地域貢献事業としてだけでなく、
上がるのには毎回のことながら驚かされる。空き時間
参加者の真剣に取り組む表情や目の輝きによって、今
には骨標本や人体模型を使った解剖ミニ講義も行った。
ではわれわれ主催者が研究と教育に対する気持ちをリ
結果の発表会では、参加者が内容を正しく理解して発
フレッシュする毎年節目の行事となっていることを感
表していた。また、討論も活発に行われ、質問者、回
じる次第である。
ひらめき☆ときめきサイエンス
「人に病気をうつす虫(蚊)がどんな奴
か観察してみよう」
(解剖学Ⅰ 島田ひろき記)
眼メガネを装着し野外を歩き、植物や建物等がどのよう
に見えるかを体験し、また、UVフィルターを用いて写
真撮影を行い、単眼で可視領域の異なる人間との違いを
比べた。
プログラム終了後に未来の科学者達は「未来博士号」を
授与され、博士となって帰路についた。
8月6日(火)のひらめき☆ときめきサイエンスは、看
(総合医学研究所 村上 学記)
護学部生6名を含むスタッフ14名の協力のもと本学教養
棟で行われた。
まず、最初に「感染症とは?」
、
「蚊の生活」と「病気に
ならないようにするには」を学習し、実体顕微鏡で卵、
ボウフラ、オニボウフラのほか身近な蚊4種を観察し、
雌雄判別や分類法を学習した。次に蚊の吸血行動(蚊の
吸血量は自重とほぼ同じ、約2-3μg)を疑似体験しても
らうため、水入りポリタンクを自分の体重分担いで移動
したり、イチゴシロップを使って実際の蚊の吸血量を測
ってみるなどして午前のプログラムは終了した。
午後からは電子顕微鏡で昆虫の外骨格に生えた毛(感
覚毛)
、鍵爪や複眼を初めて細かく観察し、私たち哺乳
類との違いの説明を受けた。次に午前に学習した雌雄判
別法を用いてアカイエカの樹脂封入標本を作製した。
最後に昆虫から見た世界を体感してもらうために、複
複眼メガネで虫気分
33
学 術
金沢医科大学報 156 号/2013.11
大学院医学研究セミナー
消化管の壊死惹起物質は
酸化ストレスだった
医療診断用スマートセンサシステム
の開発
講 師
講 師
松井裕史先生(筑波大学人間総合科学研
究科医学医療系消化器病態医学分野講師)
日 時
場 所
担 当
平成 25 年 7 月 10 日(水)18:00∼19:30
病院本館 4 階 C41 講義室
消化器機能治療学 有沢富康教授
【講師紹介】
日 時
場 所
担 当
南戸秀仁先生(金沢工業大学高度材料科
学研究開発センター所長・教授)
平成 25 年 7 月 26 日(金)18:00∼19:30
病院本館 4 階 C42 講義室
感覚機能病態学 三輪高喜教授
【講師紹介】
1986 年筑波大学医学部卒業、1992
1970 年 金 沢 工 業 大 学 工 学 部 卒 業、
年同大学院修了、同年より理化学研究
1980 年大阪大学大学院工学研究科修
所細胞開発銀行研究員、1995 年筑波
了、博士(工学)取得。1979 年金沢工
大学文部教官助手、2004 年同大学講
業 大 学 助 教 授、1988 年 同 教 授、1993
師、 現 在 に 至 る。2008 年 ∼2009 年 日
年同主任教授。2007 年より現職、2012
本学術振興会先端研究拠点事業にて米
国 NIH, NCI, Radiation Biology へ 派
遣。
年より同大学研究部長兼任。
【主な研究分野】
放射線センサ、化学センサ、機能性薄膜の開発。
【主な研究分野】
【セミナーの内容】
消化器癌、酸化ストレス反応。
【セミナーの内容】
南戸教授の専門分野である、放射線や化学物質、特
ににおい物質に対するセンサおよび機能性薄膜を用い
胃酸をはじめとする攻撃因子的作用がどのように消
たもののうち、主に医学、医療と関連の深い発見、開
化管粘膜を傷害するのかに関しては「壊死惹起物質」と
発について研究成果並びにその産物について講演され
して直感的に理解され、検討されてこなかった。演者
た。輝尽発光を利用した医療診断用イメージングプレー
らは自ら樹立したラット胃粘膜培養細胞系 RGM1 およ
トは現在、マンモグラフィ用X線画像媒体として医療の
び、同細胞にミトコンドリア由来活性酸素消去酵素で
現場で使用されている。また、われわれが付けている
ある MnSOD を強制発現させた RGM-MnSOD を用い、
放射線線量計も先生が発明した線量評価用ガラスを用
攻撃因子として塩酸、食塩、アルコール、NSAIDs を
いたものであり、その開発の経緯を解説されるととも
曝露した。その結果 pH3 の酸環境、1mM インドメタシ
に、福島における環境中の放射線濃度測定への応用が
ン、300mM NaCl、5% エタノールがいずれも細胞のミ
現在行われていることも解説された。更ににおいをか
トコンドリア由来のスーパーオキシドアニオン放出を
ぎ分ける人工鼻を持つロボット e-Nose システムの開発
惹起し、結果酸化ストレス的な apoptosis を誘導するこ
と実用についても講演され、筆者と共同で研究を進め
とを見出した。さらに、MnSOD 誘導効果を演者自ら
ている呼気のにおいセンシングによる、がんの早期発
見出した rebamipide は、これら攻撃因子による細胞傷
見の可能性も示された。
害を有意に抑制したことから、ミトコンドリア保護と
いうコンセプトに基づく創薬が今後消化管病変の治療
に有用と考えられた。
とって、普段耳にすることのない内容であるものの、
胃粘膜傷害の発生機序に酸化ストレスが関与するこ
とを改めて認識できた。また、胃粘膜保護に関する新
しいターゲットに関しても示唆されるところがあり、
今後の臨床応用にむけ非常に有意義なセミナーであっ
34
工学系の講演であったが、随所に医工連携の重要性
を述べられており、出席した大学院生、若手研究者に
【セミナーの成果】
た。
【セミナーの成果】
(消化器内科学 有沢富康記)
意外なところでの医工連携の重要性を学ぶ機会となり、
大変有意義であった。
(耳鼻咽喉科学 三輪高喜記)
学 術
金沢医科大学報 156 号/2013.11
大学院医学研究セミナー
コホート研究とそのデータ解析
2型糖尿病の発症メカニズムと対策
講 師
講 師
日 時
場 所
担 当
角間辰之先生(久留米大学大学院医学研
究科バイオ統計センター所長・教授)
平成 25 年 8 月 30 日(金)16:20∼17:50
基礎研究棟 2 階会議室
社会環境保健医学 山田裕一教授
【講師紹介】
1978 年金沢大学を卒業、1983 年セ
ントラルワシントン大学を卒業、1990
年エール大学公衆衛生・保健学部医学
統計科を卒業し医学統計学博士号を取
得。コーネル大学医学部精神科医学統
計学講師、同大学老人精神病研究セ
ンター統計部部長を経て 2001 年に日
本赤十字九州国際看護大学教授、2005 年に久留米大学
バイオ統計センター教授、2006 年より現職。本学では
1993 年以来数多くの特別講義やセミナーをご担当いた
だいている。
【主な研究分野】
臨床試験におけるデータ解析、モデルの適合度評価、
非臨床試験と臨床試験データ解析法のユニフィケーシ
ョン。
【セミナーの内容】
コホート研究は特定の要因に曝露した集団と曝露し
ていない集団を一定期間追跡し、研究対象となる疾病
の発生率を比較することで要因と疾病発生との関連を
調べる観察的研究である。原因となる要因を介入によ
り操作する臨床試験では例数を十分にしてうまく無作
為化割り付けを行うことで因果推論が可能となるが、
因果推論が困難な観察的研究では見かけ上の関連をも
たらす交絡要因を如何に制御できるかが重要であるこ
とが話された。コホート研究では概して疾病に罹患し
た割合、罹患率、罹患までの時間を分析することにな
る。回帰モデルを用いない方法として標準化する方法
を、回帰モデルを用いる方法としてロジスティック回
帰モデル、ポアソン回帰モデル、比例ハザードモデル
による解析について様々な例題を交え解説された。
【セミナーの成果】
日頃このような解析を手掛けた者ならではの質問が
いくつかあり、予定時間を越えたセミナーとなった。
さらに、終了後にはこのような話をもっと聞きたいな
どの感想も聞かれ関心の高さが窺われた大変有意義な
セミナーであった。
(看護学部 本多隆文記)
日 時
場 所
担 当
笹岡利安先生(富山大学大学院医学薬学
研究部病態制御薬理学教授)
平成 25 年 9 月 2 日(月)18:00∼19:30
病院本館 4 階 C41 講義室
内分泌代謝制御学 古家大祐教授
【講師紹介】
1985 年滋賀医科大学医学部を卒業。
同第三内科での大学院、新千里病院
(大阪府吹田市)での臨床研修にて研
鑽を積む。1991 年より米国カリフォ
ルニア大学サンディエゴ校に留学。帰
国後は、富山医科薬科大学第一内科と
臨床薬理学講座で勤務し、2005 年臨
床薬理学教授、2007 年に統合・改名により現職。
【主な研究分野】
インスリン抵抗性の分子メカニズムの解明と加齢と
性差による変化をテーマとして、2 型糖尿病の新規治療
法の開発に向けた研究を展開。
【セミナーの内容】
今後の 2 型糖尿病の治療において、ストレス社会や
高齢化社会での生活の質の向上を目指すことが重要で
ある。オレキシンは摂食と睡眠を調節する視床下部ペ
プチドであり、肥満や加齢に伴う耐糖能異常やナルコ
レプシーの病態に関与する。2 型糖尿病モデルマウス
db/db の暗期にオレキシンの脳室内投与を行うと、自律
神経の活性変化を介して、肝糖新生酵素の発現を調節
することで、血糖低下作用を発揮することを示された。
また、オレキシン受容体阻害薬は、速やかな睡眠の開
始と自然な眠りの質が得られる新たな睡眠薬として期
待されることを紹介された。さらに、カロリー制限な
どによるオレキシン神経系の活性化は、うつの進展防
止とインスリン感受性の維持に効果的なことを解説さ
れた。
【セミナーの成果】
オレキシン系の活動時の活性化は 2 型糖尿病治療に
繋がり、眠前の遮断は生理的な睡眠を誘発することを
提示された。オレキシン系の「オン」と「オフ」を適切に
制御することで糖尿病、不眠、うつに対処する斬新な
方策を学ぶことができ、有意義なセミナーであった。
(糖尿病・内分泌内科学 古家大祐記)
35
学 術
金沢医科大学報 156 号/2013.11
大学院医学研究セミナー
細胞外マトリックス研究の新たな展開:
多彩な機能と疾患発生との関係
講 師
日 時
場 所
担 当
渡辺秀人先生(愛知医科大学分子医科学
研究所所長・教授)
平成 25 年 9 月 20 日(金)18:00∼19:30
病院本館 4 階 C41 講義室
病理病態学 上田善道教授
【講師紹介】
1985 年金沢大学医学部卒業、1986
年東京医科歯科大学難治疾患研究所
研 究 員、1992 年 米 国 NIH, National
Institute of Dental and Craniofacial
Research 研究員、2000 年愛知医科大
学分子医科学研究所助教授、2007 年
より現職。
【主な研究分野】
細胞外マトリックスの巨大プロテオグリカン、アグ
リカンとバーシカンの生体内機能と病態における役割。
【セミナーの内容】
医学研究の多くは細胞を標的としている。四半世紀
にわたる結合組織、細胞外マトリックスに関する研究
経験をもとに、医学研究者にとり馴染みの薄い分野を、
コラーゲン、弾性線維形性分子、ヒアルロン酸、グリ
コソアミドグリカン、プロテオグリカン、ヘパリン・
ヘパラン硫酸の順に、発見の歴史を含め、その構造、
生体における機能と疾患への関与を最新の知見を交え
分かりやすく解説した。
巨大プロテオグリカンの一種であるバーシカンの骨
格原器における間葉系細胞集合から軟骨発生における
機能を、コンディショナル遺伝子ノックアウトマウス
を用いた研究結果をもとに解説した。
【セミナーの成果】
細胞外マトリックスの生体内機能と病態における役
割について最新の情報と深い示唆が得られた、大変有
意義なセミナーであった。 (病理病態学 上田善道記)
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金沢医科大学報 156 号/2013.11
病 院
サ ー ジ ャ リ と は?」と 題
金沢医科大学病院
第 34 回
し、野口昌邦教授(乳腺内
連携病院会議
分泌外科)と島田賢一准教
授(形成外科)による講演
が行われ、野口教授が傷
日時: 平成 25 年 8 月 2 日(金)午後 5 時 30 分
が目立たず負担も少ない
場所: ホテル日航金沢
Moving window 法を説明
し、島田准教授が乳房再
建の現状、今後の課題な
連携病院会議は、北陸 3 県の病院と連携し地域医療
の向上と充実に貢献することを目的として毎年開催さ
れている。今年は、68 病院から 68 名の病院長、事務長
どについて説明した。
特別講演:近藤邦夫石川県医師会
会長
第 2 部 の 懇 談 会 で は、
等が出席され、本学病院からは川上重彦病院長をはじ
古家副院長が司会を務め
め各副院長、各診療科長・医局長、招待者の竹越 襄理
た。本学病院の現況として、土谷武嗣准教授(心血管カ
事長、勝田省吾学長を含め 71 名が参加した。
会議は総合司会の奈良崎友子課長(地域医療連携事務
課)の開会宣言により開始された。最初に本学役員およ
テーテル治療科)が「心血管カテーテル治療科 胸痛ホッ
トラインについて」を報告した。
その後、事前アンケートで寄せられた要望事項、①診
び病院長の紹介があり、川上病院長の挨拶が行われた。
断や治療方針が決まっていないケースを地元の病院へ紹
第 1 部の特別講演では古家大祐副院長が座長を務め、
介されるのは困ります、②修正型 ECT(うつ病の電気け
石川県医師会の近藤邦夫会長(近藤クリニック院長)が
いれん療法)をお願いします、③紹介状記載時には貴院
「今後の医療と石川県医療計画」と題して、1 )国民皆保
での入院日、退院日をご記載ください、について川﨑
険制度、2 )第 6 次医療計画と県医師会の取組、3 )控除
対象外消費税、TPP、4 )医政と医療について講演され、
康弘教授(神経精神科)と川上病院長が回答した。
懇親会では、竹越理事長が開会の挨拶を行い、勝田
特に今年度取り組んでいる地域共有システムについて
学長の発声で乾杯が行われた。和やかな雰囲気の中で
説明された。
参加者同士の意見交換が行われ、森本茂人副院長の挨
次に、
「乳癌手術の新しい流れ オンコプラスティック
平成 25 年度
医療監視
平成 25 年 8 月 30 日(金)午前 10 時から午後 4 時 30 分
にかけて、医療法第 25 条第 3 項の規定に基づく平成 25
年度の厚生労働省東海北陸厚生局による立入検査(厚生
労働大臣が特定機能病院に対して行う立入検査)と、石
川県石川中央保健福祉センター、石川県健康福祉部医
療対策課による医療法第 25 条第 1 項の規定に基づく医
療監視(石川県知事が病院に対して行う立入検査)がそ
れぞれ行われた。
東海北陸厚生局による立入検査は、稲葉雅樹医療指
導監視監査官他 3 名により、事前提出資料に基づき特
定機能病院における医療の安全管理の確保状況、院内
感染対策、医薬品管理、医療機器管理を中心に関係者
へのヒアリング、書類確認および実地検査が行われた。
また、医療監視は伊川あけみ石川県石川中央保健所
拶で閉会した。 (地域医療連携事務課 川辺真由美記)
所長・保健所係官・石川県係官計 13 名により、事前提
出資料に基づき、管理運営に関する諸記録および診療
記録(電子カルテ)
、医療従事者の充足状況、医療安全
の確保、院内感染対策、防災・防火対策、職員の健康
管理、栄養管理、衛生管理、給食施設、感染性廃棄物、
入浴施設、診療用放射線管理、喫煙対策などについて、
それぞれ関係者へのヒアリング、書類確認および実地
検査が行われた。
午後 4 時 20 分から、稲葉医療指導監視監査官および
伊川所長から、検査結果についての講評が行われ、一
部指摘事項があったものの、昨年度の指摘事項の改善
状況も含めて、全般的に概ね適正に管理されており、
今後も地域の患者のために尽力いただきたいと述べら
れた。なお、今回の検査結果については、後日、正式
に文書で通知される。
(病院管理課 西島大輔記)
37
病 院
金沢医科大学報 156 号/2013.11
金沢がんサポートチーム医療
カンファランス
♢ 当センターにおける化学療法サポートチー
ム(CST )の活動について
講師:久野真知子看護師(金沢医科大学病院集学的がん
治療センター)
♢ 抗がん剤治療における支持療法、チーム医
療における重要性
右から久野真知子看護師、畠 清彦先生
講師: 畠 清彦先生(公益財団法人がん研有明病院血液腫
瘍科部長)
(multidisciplinary から transdisciplinary へ)の意義に
ついて発表した。
日時: 平成 25 年 7 月 2 日(火)午後 5 時 30 分
場所: 病院本館 4 階 C41 講義室
引き続き行われた特別講演では、公益財団法人がん
研有明病院の畠 清彦部長が、まず抗がん剤治療におけ
る支持療法の基礎から応用までを解説され、後半では
金沢がんサポートチーム医療カンファランスが、医
チーム医療の意義と実践を講演された。畠先生のこの
師、看護師、技術員、学生、薬剤師、栄養士、薬品業
分野における造詣の深さと熱意が感じられる、素晴ら
者等 100 名が参加して上記の日程で行われた。
しい内容であった。最近注目されている HBV 再活性化
はじめに、本学病院の久野真知子看護師による一般
講演が行われた。久野看護師は、当センターの CST の
についての注意喚起もされた。参加者全員が感銘を受
け、これからの診療に役立つと満足したようだった。
具体的な介入例を紹介し、新たな多職種協働への発展
(一般・消化器外科学 小坂健夫記)
院修士課程時代に米国でリン
第65回 がん診療連携拠点病院研修会
パ浮腫ケアの研修を受けた経
第 1 回 緩和ケアオープンセミナー
験をお持ちである。講演はリン
パ浮腫の病態、スキンケアの重
リンパ浮腫のケア
要性、リンパ管内のリンパ液の
流れを促進させるマニュアル
講師: 井沢知子先生(京都大学医学部附属病院がん専門
リンパドレナージ、弾性着衣
看護師)
を用いた圧迫療法や運動療法
日時: 平成 25 年 8 月 23 日(金)午後 6 時
場所: 病院新館 12 階大会議室
といった治療全般にわたる内
井沢知子先生
容豊富なものだった。図を効
果的に用いた講演は大変わか
昨年度まで「緩和ケアオープンカンファレンス」の名
りやすく充実したものであった。実際に関った事例も
で行われていた定例会は、その内容によりふさわしい
いくつか紹介された。難治性のリンパ浮腫に苦しむ患
名前に変更し、今年度から「緩和ケアオープンセミナー」
者さんの事例のなかには改善が困難なものもあったが、
として開催されることになった。
そのような場合にも患者との対話をもとに関わること
その記念すべき第 1 回として「リンパ浮腫のケア」に
で、患者の QOL の改善につながるとのことだった。単
ついての講演を企画した。講師として、海外でリンパ
にリンパ浮腫を改善させるための手技についてだけで
浮腫ケアの研修を受け、大学病院で緩和ケアチームの
なく、患者の価値観などのスピリチュアルペインにま
メンバーとして活動してこられた、がん看護専門看護
で目の届いた講演内容からは、がん専門看護師として
師の井沢知子先生に講演を依頼した。
の豊かな経験が伝わってきた。(麻酔科学 小川真生記)
井沢先生は、リンパ浮腫を研究テーマに選んだ大学
38
病 院
金沢医科大学報 156 号/2013.11
第11回 能登地区がん診療連携協議会
第 66 回 がん診療連携拠点病院研修会
♢ 地域病院からの報告
講師:坂本浩也先生(珠洲市総合病院外科部長)
♢ 2035 年の日本医療
講師: 湯地晃一郎先生(東京大学医科学研究所附属病
院血液腫瘍内科助教)
日時: 平成 25 年 9 月 28 日(土)午後 3 時
場所: 公立能登総合病院管理棟 4 階第一会議室
第 11 回となる能登地区がん診療連携協議会が開催さ
れた。元雄良治本学病院集学的がん治療センター長の
開会の挨拶ならびに公立能登総合病院の川口光平事業
管理者の挨拶に続き、
「珠洲市総合病院におけるがん医
療への取り組みと今後の地域連携」について、坂本浩也
同病院外科部長から紹介された。本学病院集学的がん
治療センターから「金沢医科大学病院化学療法サポート
チーム」について久野真知子看護師が報告し、
「がんプ
ロキャンサーボード:テレビ会議システムによる症例
検討会」について元雄センター長が説明した。最後に
「のとがんサポートハンドブック(仮称)」の作成につい
て、公立能登総合病院の牛島 聡副院長が最近の地域の
話し合いの結果を報告された。続いて、第 66 回がん診
療連携拠点病院研修会が行われた。講師は東京大学医
科学研究所附属病院の湯地晃一郎先生で、
「2035 年の日
平成 25 年度
第 1 回安全管理体制確保のための
職員研修会
医療の安全とチーム医療
講師: 寺崎 仁先生(横浜市立大学附属市民総合医療セ
ンター准教授・医療管理指導者)
日時: 平成 25 年 8 月 30 日(金)午後 5 時 30 分
場所: 病院本館 4 階 C41、C42 講義室
病院全職員を対象とした、今年度の第 1 回安全管理体
制確保のための職員研修会が、病院本館 4 階 C41、C42
講義室で開催された。はじめに、川上重彦病院長の開
会挨拶があり、続いて小坂健夫副院長(医療安全部長)
から、講師の寺崎 仁先生の略歴が紹介された。
今回は「医療の安全とチーム医療」と題して講演が行
われ、講演の中で寺崎先生は、医療における安全は文
坂本浩也先生
湯地晃一郎先生
本医療:高齢多死社会と老老医療時代の到来」と題した
講演であった。最初に日本の医師数が先進国中最少で
あること、国内では人口 1,000 人あたりの医師数で石川
県は全国 12 位であることが紹介された。高齢化がピー
クを迎える 2035 年の日本医療の予測では、医師増員の
効果は限定的で、医師の高齢化、女性医師増加が顕著
となり、地域偏在化、東西格差(西高東低)などが大き
くなるが、石川県の状況は相対的に良好である。その
一因として 1972 年の本学の開設効果が大きいことが判
明した。高齢の医師が高齢患者を診るという「老老医療」
は湯地先生の考案された言葉であるが、衝撃的であっ
た。しかし、若い時にはわからなかった高齢者の心を
高齢になった医師が理解できるようになる、というプ
ラスの面もあるかもしれない。このような話は初めて
聞いたという人が多く、高齢多死社会と老老医療へと
進んでいる能登地区の今後のがん医療を考える上で大
変示唆に富む講演であった。
(集学的がん治療センター 元雄良治記)
化であり、それは、報告、正
義・公平、柔軟、学習の構成
要素から形成されており、社
会に共有された価値観である
と述べられた。また、医療事
故は避け得る事故と避け得な
い事故があり、避け得る事故
の再発防止に努めることが大
事で、それには、
「指さし呼
称」
が有効であると事例をも
寺崎 仁先生
とに説明された。さらに、医
療現場は多職種のチームで構成されていることから、
「チーム医療」の推進が事故を未然に防ぐことにつなが
る。そのためには、個々の専門性を高め、目的と情報
を共有し、連携・補完することが必要であると解説さ
れた。最後に、全員で指さし唱和、
「無事故でいこう、
よし!」を 3 回連呼し、研修会を終了した。なお、研修
者はライブ中継、オンデマンド視聴を含め、述べ 940
名となった。
(医療安全課 岡山 均記)
39
病 院
金沢医科大学報 156 号/2013.11
ケア ※ は、移植を受け入れる
金沢医科大学病院
ことができるまで繰り返し
臓器移植に係る職員研修会
行うことが大切であると強
調された。
講師: 加藤庸子先生(藤田保健衛生大学病院総合救命
コメントを求められた、日
救急センター長・脳神経外科教授)
本臓器移植ネットワーク中日
日時: 平成 25 年 9 月 13 日(金)午後 5 時 30 分
本支部の朝居朋子移植コーデ
場所: 病院本館 4 階 C41 講義室
ィネーターからは、臓器移植
医療の啓発には、県と協力し
臓器移植委員会、脳死判定委員会、児童虐待防止委
加藤庸子先生
員会主催による、臓器移植医療に係る職員研修会が本
学病院の医師、看護師、医療技術者、事務職員等計 117
名が出席して開催された。
松井 真脳死判定委員会副委員長による開会の挨拶の
て学校教育に取り組んでいく
ことが必要ではないかとの意
見が述べられた。 最後に、犀川 太児童虐待防止委員会委員長から、現
場は冷静に対応するべきことが分かり、本学病院も臓
後、横山 仁臓器移植委員会委員長から講師の加藤庸子
器移植委員会を中心にシミュレーション等を通して、
先生の紹介があった。
院内体制を整備していきたいとの閉会の挨拶があり、
加藤先生は「藤田保健衛生大学病院における臓器提
研修会は終了した。
供の体制と実績」と題して講演された。臓器提供は院内
研修会終了後には、参加者から移植医療の現状につ
の強力なチームワークが不可欠であり、オプション提
いて、考え直すきっかけとなる大変貴重な研修会であ
示から臓器提供までのシステム構築と関係者がタイム
った等の感想が寄せられた。(病院管理課 尾蔵鮎美記)
リーに情報共有を行うことが重要であると解説された。
※身近な人と死別して悲嘆にくれる人が、その悲しみから
立ち直れるようにそばにいて支援すること。
また、ご自身の経験からドナー家族や職員のグリーフ
石川県腎友会
「 第 14 回 命のキャラバン 」 運動
への協力
平成 25 年 9 月 3 日(火)、石川県腎友会、石川県臓器
移植推進財団、石川県健康福祉部並びに石川中央保健
福祉センターで構成される命のキャラバン隊が本学病
院を訪問した。病院本館 4 階会議室で懇談会が行われ、
本学病院からは森本茂人副院長ほか 7 名が出席した。
二木会長(左)から協力要請メッセージを受け取る森本副院長
命のキャラバン運動は、移植者と移植を待つ患者の生
の声を聴き、移植推進を目的に毎年行われており、キ
ャラバン隊は 10 月中旬までに県内の主要 26 病院を巡回
し、臓器移植への理解と協力を求める。
進の助力が呼びかけられた。
最後に、森本副院長から本学病院の腎臓移植の現状
や今年度の活動予定等の報告があり、今後も臓器移植
はじめに、二木敏治石川県腎友会会長から森本副院
委員会並びに院内移植コーディネーターを中心に病院
長へ、石川県知事からの協力要請メッセージが手渡さ
一丸となって臓器移植の推進に努力するとともに、命
れた。二木会長から、今後もさらなる臓器移植の啓発
のキャラバン隊運動の今後のさらなる発展を祈念する
のために、医療関係者の理解と支援をお願いしたい旨
と述べて閉会した。
の協力依頼があった。
また、鈴木孝治石川県臓器移植推進財団理事長から、
改正臓器移植法施行後 3 年が経つが、臓器提供数はあ
まり伸びていないため、本学病院における臓器移植推
40
(病院管理課 尾蔵鮎美記)
病 院
金沢医科大学報 156 号/2013.11
研修医の頁
第 11 回 臨床研修指導医養成のための
ワークショップ
われた。臨床研修の充実に向けてのセッションでは、
指導医の資質を問題として取り上げたグループが複数
あり、指導医としての意気込みや昂揚感を感じること
ができた。さらに新臨床研修制度の制度設計自体への
疑問も出され、興味深い議論が繰り広げられた。
第 11 回臨床研修指導医養成のためのワークショップ
ランチョンセミナーでは、厚生労働省東海北陸厚生
が平成 25 年 10 月 5 日(土)、6 日(日)の両日、羽咋郡志
局の川尻宏昭臨床研修審査専門官から「新医師臨床研修
賀町の「いこいの村能登半島」において開催された。対
制度について」と題して、現在の研修制度制定の背景、
象は院内各診療科、金沢医科大学氷見市民病院並びに
システムや運用上の注意事項、また今後の改訂への取
臨床研修協力病院・施設で今後指導医として研修医の
り組みなどについてわかりやすい解説があり、理解は
指導に携わる医師であったが、函館市や那覇市の関連
大いに深まった。
施設からも参加があった。
このワークショップにより新たに 31 名が指導医とし
参加者は研修医に必要とされる基本的臨床能力の解
て認定された。今回認定された方々には、これまで本
析から研修カリキュラムの作成や指導医のあり方など
院で認定された 271 名の指導医とともに、連携のとれ
について約 17 時間に及ぶ討議を重ねた。特に今回は新
た丁寧な研修医指導を行っていただけるものと期待し
臨床研修制度で初期研修を行った若手医師の参加が多
ている。
(臨床研修センター 望月 隆記)
く、研修制度システムへの理解や作業はスムーズに行
川尻宏昭先生による講義
チーフタスクフォースの
望月 隆臨床研修センター長
グループ討議
セッションでの議論
41
病 院
金沢医科大学報 156 号/2013.11
研修医の頁
研修医 1 年目リーダーの内田信彰研修医の司会によ
平成 25 年度
り川上重彦病院長の開会挨拶、勝田省吾学長の乾杯の
本学病院マッチング学生との交流会
発声後、交流会は終始和やかな雰囲気で進められた。
卒試及び国試突破を祈念する会
会の中では各診療科の先生方の体験談や激励に加え、
研修医を代表して太田雅文研修医から励ましのことば
があった。続いてのマッチング学生の代表者 2 名によ
本学病院と臨床研修マッチングが決定した学生との
交流会が、平成 25 年 10 月 25 日(金)午後 6 時 30 分から
ホテル金沢 2 階ダイヤモンドにおいて開催され、マッ
チング学生と研修医、各診療科科長、臨床研修管理委員、
指導医等約 90 名が参加した。
この交流会は本院マッチング学生との率直な意見交
換と卒業試験および医師国家試験に向けた各診療科に
よる指導、支援という目的で一昨年から開催されてい
る。
和やかな雰囲気で進められた交流会
第 4・5 学年生対象
各診療科合同説明会及び交流会
る挨拶の中には、頑張るという強い意欲がうかがえ、
大変有意義な会となった。
(臨床研修センター事務課 中川喜雄記)
※マッチングとは、医師免許を得て臨床研修を受けようと
する者(研修希望者)と、臨床研修を行う病院(研修病院)
の研修プログラムとを研修希望者および研修病院の希望を
踏まえて、コンピュータにより組み合わせを決定し研修病
院を決定するシステムのことです。詳しくは医師臨床マッ
チング協議会のサイトをご覧ください。
研修医から話を聞く学生
ナビスタ」において、立食形式の交流会が行われた。学
生と各診療科からの参加者および研修医が和やかに懇
談し交流を深めた。
(臨床研修センター事務課 中川喜雄記)
第 4・5 学年生を対象とした本学病院の各診療科に
よる合同説明会が、平成 25 年 10 月 21 日(月)午後 6 時
から病院新館 12 階大会議室および特別会議室で開催さ
れ、学生約 70 名が参加した。この説明会は研修医の確
保を目的に昨年度から行われているが、今回は第4学
年生も対象とし、各診療科 32 ブースに加え、大学院課
と研修医のブースを設置した。
川上重彦病院長の開会挨拶、栂博久副学長の挨拶に
続き、各診療科や研修医らによる熱心な説明が学生に
対して約 1 時間半におよび行われた。
説明会終了後、午後7時 30 分からレストラン「ブエ
42
診療科ブースにて説明を受ける学生
病 院
金沢医科大学報 156 号/2013.11
研修医の頁
臨床研修医のための
CPC
Clinico-pathological Conference
第 56 回臨床病理検討会(CPC )が病院本館 4 階 C42 講義室において行われた。
第 56 回 CPC 平成 25 年 9 月 18 日(水) 17:30
【症例 1 】
肺癌診断後、急激な急性呼吸不全を来たした 1 例
主治医
臨床提示
藤本由貴
豊田 健
司会
画像解説
病理提示
薄田勝男
高橋知子
黒澤史門
木下英理子
(症例の概要)
呼吸器内科学助教
臨床研修センター研修医
呼吸器外科学教授
放射線医学助教 臨床研修センター研修医
臨床病理学助教
60 歳代男性。食欲不振にて食事を摂らず飲酒のみの
生活となっていたところ、腰痛にて動けなくなった。
急性硬膜下血腫を認めた。脳外科に対診するも、外科
入院時より黄疸・湿性咳嗽・喀痰あり、胸部レントゲ
的止血困難であった。翌日、心肺停止し永眠となった。
ン上、右下肺野に結節影を認め、胸部 CT にて右下葉肺
剖検にて、脳出血の原因は肺癌(筋上皮細胞分化を伴
癌、多発リンパ節転移、多発肝転移疑いと診断された。
う)の転移であることが明らかになった。
「抗血小板薬や
喘鳴が強く呼吸状態の改善がみられなかったため、
本学病院に転院となった。緩和治療として酸素投与、
抗凝固薬、骨髄抑制が脳出血にどの程度関与したのか」
が論点となった。
疼痛コントロールが行われ、永眠となった。呼吸不全
の原因について 総合討論が行われた。
【症例 2 】
肺癌化学療法後、多発性脳出血を来たした1例 主治医
臨床提示
高村敬明
平場友子
循環器内科医員
司会
画像解説
病理提示
薄田勝男
高橋知子
南川 剛
黒瀬 望
呼吸器外科学教授
臨床研修センター研修医
〈予 告〉
第 57 回 臨床研修医のための CPC
日 時: 平成 25 年 11 月 20 日(水)
17 時 30 分から
場 所: 病院本館 4 階 C42 講義室
放射線医学助教
臨床研修センター研修医 臨床病理学講師
(症例の概要)
70 歳代男性。歩行時の息切れ・体重減少を認め、検
研修医には出席が義務づけられていますが、それ以
外の先生方、学生にも広く開かれていますので、ふる
ってご出席ください。
(臨床病理学 黒瀬 望記)
診にて上縦隔の腫瘤状陰影を指摘された。鎖骨上窩リ
ンパ節生検にて唾液腺型筋上皮癌と診断された。
放射線化学療法にて腫瘍の縮小傾向を認めたが、3 カ
月後、夜間に突然胸部症状が出現し、急性冠症候群が
強く疑われた。翌日の採血で、心筋逸脱酵素の上昇・
心電図の ST 変化を認め、急性心筋梗塞の発症が発見さ
れたが、胸部症状は改善していた。
循環器内科転科となり、抗血小板薬を開始し、経皮
的冠動脈形成術を施行した。1 カ月後急激に意識レベル
が低下し、CT にて多発脳出血、midline shift、脳室穿破、
43
金沢医科大学氷見市民病院
夏休み親子ふれあい
医療フェスティバル
日時:平成 25 年 8 月 4 日(日)午前 10 時
場所:金沢医科大学氷見市民病院
昨年に引き続き、
「夏休み親子ふれあい医療フェステ
ィバル」が開催され、富山県内の小中学生 60 名とその
保護者 40 名が参加した。髙島茂樹病院長による開会の
挨拶の後、午前の講演会では、池渕公博准教授(整形
外科)が「こどものスポーツ障害」について、スポーツ
で発生するケガの仕組みとその治療方法などを小中学
生にも分かりやすく説明した。続いて、神田享勉教授
(総合診療科)が「大切なものは、目にみえない?」と題
ギプス・リハビリ体験
して、漫画「巨人の星」の主人公星飛雄馬に扮して登場
し、寸劇を披露しながら、子供に対する愛情の示し方
や親子のコミュニケーションの大切さを解説された。
午後の医療体験コースでは、
「内視鏡、縫合、心電図、
超音波、ギプス・リハビリ、聴診器による心音・腹音・
血圧測定、手洗い検査、くすり調剤、放射線 3D 画像、
AED 」の 10 コースの中から 3 コースを選んでもらい、
医師や看護師の指導のもと、親子で医療体験に挑んだ。
当医療フェステバルは、親子で実際の医療を体験する
ことができるイベントとして非常に好評であり、毎年
の開催が期待されている。
終了後のアンケートでは、
「なりたい職業について
体験でき良かった」
、
「普段できないことができて良か
った」、
「病院を身近に感じ、医療に関心を持った」と
いった声が多く寄せられた。
(金沢医科大学氷見市民病院総務課 池上顕弘記)
髙島病院長が指導した縫合体験
緩和ケア研修会
日時:平成 25 年 10 月 5 日(土)、6 日(日)
場所:金沢医科大学氷見市民病院 6 階多目的ホール
緩和ケア研修会が、医師、看護師、薬剤師等計 24
名の参加のもと開催された。この研修会は、がん診療
に携わる医師が緩和ケアについての基本的な知識を習
得し、治療の初期段階から緩和ケアが提供されるよう
にすることを目的としたものである。
開催にあたり、主催責任者の髙島茂樹病院長から
「この研修会を通して緩和医療に対する知識を深めて
もらい、がんと診断された患者さんが、肉体的精神的
苦痛から可能な限り回避できるようにするための方策
を習得し、今後の業務に活かしてほしい」と挨拶があ
った。
引き続き、企画責任者の富山県済生会高岡病院の村
上 望診療部長から受講者に対し、開催にあたっての
注意事項等の説明があり、研修が開始された。
2 日間にわたり、講義やワークショップ、ロールプ
44
金沢医科大学報 156 号/2013.11
レイングなどが行われ、受講者からは、
「この研修で
学んだことをしっかり復習して、医療の現場で実践し
ていきたい」、
「医師の苦悩も理解できた。医師と患者
さんの架け橋になり、苦痛の少ない治療を受けられる
よう医師と協力していきたい」
、
「自分で考えながら学
んでいく内容だったので、充実した研修であった」な
ど多くの意見があった。
後日、受講者へは修了証書(医師は厚生労働省健康
局長名、その他の医療職は富山県厚生部長名)が交付
される。(金沢医科大学氷見市民病院総務課 堤 貴夫記)
髙島病院長による挨拶
金沢医科大学氷見市民病院
病 院
金沢医科大学報 156 号/2013.11
ぜひ臨床の場において今回
倫理に関する研修会
の講義内容を役立ててほし
臨床倫理問題解決技法
い」と挨拶があった。
授による「臨床倫理問題解
講師:安田幸雄教授(金沢医科大学医学教育学)
決技法」と題した講演が行
日時:平成 25 年 9 月 20 日(金)午後 5 時 30 分
われた。先生は、臨床の場
場所:金沢医科大学氷見市民病院 6 階多目的ホール
で日常的に行われている倫
研修会では安田幸雄教
倫理に関する研修会が、医師、看護師、医療技術者、
安田幸雄教授
理 的 判 断 に 対 し て、 解 決
方 法 を 考 え る た め の 手 順、
事務職員等計 154 名の出席のもと開催された。この研 「Jonsen らの 4 分割表」の活用や「物語論」などについ
修会は、患者中心の質の高い医療を提供することを目
て説明され、それぞれ具体的事例を挙げながら講演が
的とする職員研修の一つとして行われた。開催にあた
行われた。講演会終了後は、倫理的問題から発展する
り、髙島茂樹病院長から「医療人には患者さんの人権
訴訟への対応や、延命治療の経験に関することなど活
を尊重する職業倫理と、患者さんの人権に配慮し最善
発な質疑応答がなされた。
の医療を提供する臨床倫理があり、医師や看護師のみ
(金沢医科大学氷見市民病院企画課 宮井公一記)
ならず全職員が学び、実践していくべき内容であり、
平成 25 年度
第 1 回臨床病理検討会(CPC )
日時:平成 25 年 7 月 31 日(水)午後 6 時 15 分
場所:金沢医科大学氷見市民病院 6 階多目的ホール
平成 25 年第 1 回臨床病理検討会(CPC )が、本院の
医師、臨床研修医、看護師、医療技術職者、事務職員
並びに本学病理学Ⅱ准教授、地元氷見市医師会の医師
各 1 名の計 22 名が参加して開催された。
臨床病理検討会(CPC )は、平成 16 年度から義務化
された臨床研修医制度において、適正に開催しなけれ
ばならない旨の規定を踏まえ、本院でも、平成 21 年度
から毎年定期的に開催されている。
なお、金沢医科大学氷見市民病院においては、本学
が指定管理者として運営を始めた平成 20 年度以降 8 名
の研修医が臨床研修を修了し、現在 5 名(2 年目 4 名、
1 年目 1 名)の研修医が在籍している。
清(D3 郭清)を伴う S 状結腸切除術を施行した。手術
後の最終診断では、S、circ、type2、6.5 × 4cm、中分
化腺癌、G2、ss、ly0、v0、n0、断端陰性、T3、H0、
P0、Dukes B、stage Ⅱ、cur A であった。その後、経
口化学療法を継続していたが、肝転移が出現し、中心
静脈にポートを留置し、FOLFOX、FOLFIRI、CPT11、ゼローダ、タキサン系薬剤、分子標的薬などによ
る化学療法を行い、さらにラジオ波焼灼療法(RFA )
も数回施行した。その結果、肝転移再発後も 5 年以上
の生存が得られた症例である。臨床的には多発肝転
移の増大、骨盤・腰椎転移、および癌性胸膜炎など
による癌性疼痛や呼吸困難がみられ、オピオイドや
NSAIDs による身体的精神的苦痛に対する緩和治療を
中心に行った。その後悪液質の状態を示し、多臓器不
全が惹起され徐々に増悪し 2012 年 11 月に死亡された。
(一般・消化器外科 斎藤人志記)
【症例】S 状結腸癌術後肝転移再発の一例
司会者
斎藤人志
臨床提示 三軒龍昌
山田真也
病理解説 佐藤勝明
中澤佑介
ミニレクチャー 岩 嘉文
中嶋智加
一般・消化器外科教授(臨床研修管理委員長)
臨床研修医
臨床研修医
病理学Ⅱ准教授
臨床研修医
臨床研修医
臨床研修医
(症例概要)
71 歳女性。2004 年 3 月 S 状結腸癌に対しリンパ節郭
CPC での質疑応答
45
金沢医科大学報 156 号/2013.11
図書館
データベース利用講習会
図書館では論文作成や研究に必要な文献情報を入手
するために役立つデータベースや診療支援ツールを導
入している。これらのデータベースやツールを大いに
利用してもらうため、教職員や学生を対象に、今年で 5
年目となるデータベース利用講習会を 2 つのテーマで、
平成 25 年 9 月 3 日(火)病院本館 4 階 C42 講義室におい
て開催した。
午後 5 時 30 分からテーマ 1 として、一昨年バージョ
ンアップされた医中誌 Web を㈱紀伊國屋書店の進藤英
至氏が、医学・看護学および関連分野の定期刊行物の
進藤英至氏
広瀬容子氏
どの参加者も真剣に聞き入っていた。
論文情報をいかに検索するかについて解説した。続い
テーマ 1 では 21 名、テーマ 2 では 14 名が受講し、参
て午後 6 時 30 分からテーマ 2 としてトムソン・ロイタ
加者は延べ 35 名であった。事後アンケートによると講
ーの広瀬容子氏が、インパクトファクターが付与され
習会の内容について、
「理解できた」が 94%で、
「役に立
ている学術雑誌(コアジャーナル)を収録した学術論文
つ」が 100%で好評であった。
データベース、Web of Science の内容について解説し
た。
いずれの講演もわかりやすく丁寧に説明が行われ、
46
図書館では、利用者の希望を取り入れた内容のこの
ような企画を今後も積極的に実施していきたい。
(図書館事務課 土田壮一記)
金沢医科大学報 156 号/2013.11
管理・運営
山下 公一 前理事長
秋の叙勲で旭日中綬章を受章
文化の日の 11 月 3 日、平成 25 年秋の叙勲の受章者が
発表された。
本学の山下公一理事が長年にわたる大学教育の発展
に尽力され多数の人材を育てた功績により、旭日中綬
章の栄誉に浴され、11 月 11 日東京において伝達式が行
われ、皇居で天皇陛下の拝謁を受ける。
山 下 先 生 は 昭 和 6 年 生 ま れ、 金 沢 医 科 大 学 名 誉 教
授、医学博士。昭和 30 年金沢大学医学部卒業、米国・
Washington 大学留学、東京医科歯科大学講師を経て、
また、本学の中長期グランドデザイン計画の推進に中
昭和 49 年 1 月に本学の耳鼻咽喉科学の初代主任教授に
心的な役割を果たし、医師不足が常態化する能登北部
就任し、以来 40 年間にわたり本学の「倫理に徹した人
の医療環境の充実、地域医療を担う医師の養成を目的
間性豊かな良医の育成」の理念のもと、学生や医師の教
として、
「金沢医科大学能登北部地域医療研究所(石川県
育に貢献された。この間、平成 2 年 4 月からは病院長、
寄附講座)
」の企画、開設に尽力された。
平成 8 年 6 月から 12 年間にわたり副理事長、そして平成
専門の耳鼻咽喉科領域では、その診断・診療に系統
20 年 6 月からは第 8 代理事長として、将来を見据えた大
的に内視鏡の導入をはかり、耳鼻咽喉科医療のあり方
学の質的充実に取り組まれた。
を一新したことは国内外で認められている。
理事長時代には、
「クリニカル・シミュレーション・
センター」
、
「スチューデントドクター医局」の設置、ミ
ュージアム的なアイディアを組み込んだ「新アナトミー
この受章は、ご本人はもとより本学にとってその品
格を高めるものであり、名誉とするところである。
(人事課 杉森哲也記)
センター」の建設など、医学教育に新風を吹き込んだ。
47
管理・運営
金沢医科大学報 156 号/2013.11
金沢医科大学副学長に 飯塚 秀明 教授(再任)、栂 博久 教授(新任)
金沢医科大学副学長に関する規程に基づき、学長が本学教授の中から選考した飯塚秀明教授(脳神経外科学)、栂
博久教授(呼吸器内科学)の 2 名が平成 25 年 9 月 1 日付で副学長に就任した。任期は平成 25 年 9 月 1 日から平成 28 年 8
月 31 日までの 3 年間である。
副学長
いいづ か
ひであき
飯塚 秀明
(脳神経外科学教授)
【略 歴】
1980 年 3 月
1984 年 9 月
1986 年 3 月
1986 年 4 月
1988 年 5 月
1993 年 1 月
金沢大学医学部卒業
東北大学医学部大学院特別研究生
金沢医科大学大学院医学研究科修了
金沢医科大学脳神経外科学助手
米国ニューヨーク大学留学(1990 年 3 月まで)
金沢医科大学脳神経外科学講師
副学長
とが
ひろひさ
栂 博久
(呼吸器内科学教授)
【略 歴】
1979 年 3 月 金沢大学医学部医学科卒業
1989 年 4 月 金沢医科大学医学部講師(呼吸器内科学)
1990 年 1 月 カリフォルニア大学ロサンゼルス校【UCLA 】
小児科研究員(1992 年 6 月まで)
1994 年 1 月 金沢医科大学医学部助教授(呼吸器内科学)
2003 年 4 月 金沢医科呼吸器内科科長
2003 年 8 月 金沢医科大学病院睡眠障害センター部長
2004 年 4 月 金沢医科大学大学院医学研究科担当教員(呼吸
機能治療学)
2004 年 9 月 金沢医科大学医学部教授(呼吸器内科学)
48
1996 年
1997 年
1999 年
2005 年
2008 年
2010 年
2013 年
1月
2月
4月
4月
4月
9月
9月
金沢医科大学脳神経外科学助教授
金沢医科大学脳神経外科学教授(特任)
金沢医科大学脳神経外科学教授(講座主任)
金沢医科大学病院副院長
金沢医科大学病院病院長
金沢医科大学副学長
金沢医科大学副学長(再任)
【主な学会活動】
(社)日本脳神経外科学会社員、日本脊髄外科学会理事、日本
神経外傷学会会員、日本脳腫瘍病理学会会員、Neurotrauma
Society(USA):member、日本脳神経外科コングレス評議員、
International Spinal Cord Society:member、日本脳卒中の外
科学会会員、日本神経学会会員、日本脊髄障害医学会評議員、
日本小児神経学会会員、日本脊椎脊髄病学会会員、日本医学教
育学会会員、日本医療マネージメント学会会員、医療の質・安
全学会会員
2004 年 9 月 金沢医科大学大学院医学研究科研究指導教員
(呼吸機能治療学)
2008 年 4 月 学校法人金沢医科大学評議員
2008 年 4 月 金沢医科大学病院副院長・診療部長
2009 年 10 月 金沢医科大学医学部長
2011 年 4 月 学校法人金沢医科大学理事
2013 年 9 月 金沢医科大学副学長
【主な学会活動】
日本胸部疾患学会(現日本呼吸器学会)
(会員、代議員)
、日本
肺癌学会(会員、評議員)、日本アレルギー学会(会員)、日本
気管支学会(現日本呼吸器内視鏡学会)
(会員、代議員)
、日本
臨床生理学会(会員)、日本内科学会(会員、指導医)、アメリ
カ胸部学会(会員)
、ヨーロッパ呼吸器学会(会員)
、日本結核
病学会(会員、評議員)
、日本サルコイドーシス / 肉芽腫性疾患
学会(会員、理事、評議員)
、日本界面医学会(現日本肺サーフ
ァクタント・界面医学会)
(会員、理事、評議員)
、日本感染症
学会(会員)、日本呼吸管理学会(現日本呼吸ケア・リハビリテ
ーション学会)
(会員、評議員)、日本睡眠学会(会員)
管理・運営
金沢医科大学報 156 号/2013.11
学長補佐に 神田 享勉 教授(再任)
金沢医科大学学長補佐に関する規程に基づき、学長が本学教授の中から選考した神田享勉教授(地域医療学)が平
成 25 年 9 月 1 日付で学長補佐に就任した。任期は平成 25 年 9 月 1 日から平成 28 年 8 月 31 日までの 3 年間である。
1985 年 6 月
学長補佐
かんだ
つぎやす
神田 享勉
(地域医療学教授)
【略 歴】
1978 年 3 月
1978 年 4 月
1982 年 3 月
1983 年 4 月
金沢医科大学医学部医学科卒業
群馬大学大学院医学研究科(博士課程)第一病
理学専攻入学
群馬大学大学院医学研究科(博士課程)第一病
理学専攻修了(医学博士)
群馬大学医学部付属病院医員(1983 年 11 月まで)
1994 年
2000 年
2001 年
2004 年
2008 年
2008 年
2009 年
2013 年
6月
1月
6月
6月
4月
6月
4月
9月
米国ノースカロライナ州立大学免疫学教室留学
リサーチフェロー
群馬大学医学部助手
群馬大学医学部助教授
金沢医科大学特任教授
金沢医科大学大学院医学研究科(博士課程)担当
金沢医科大学氷見市民病院総合診療科長 金沢医科大学地域医療学教授 金沢医科大学氷見市民病院院長補佐 金沢医科大学学長補佐
【主な学会活動】
日本循環器学会(会員)
、日本内科学会(会員)
、日本糖尿病学
会(会員)
、日本臨床病理学会(会員)
、日本肥満学会(評議員)
、
日本プライマリ・ケア学会(会員)、日本内分泌学会(会員)
、
日本病院総合診療医学会(評議員)
学生部長に 川原 範夫 教授(新任)
学生部長に川原範夫特任教授(整形外科学)が選任され、平成 25 年 9 月 1 日付けで就任した。学生部長の任期は、
平成 25 年 9 月 1 日から平成 28 年 8 月 31 日までとなっている。
学生部長
かわは ら
のりお
川原 範夫
(整形外科学教授)
【略 歴】
1983 年 3 月
1983 年 4 月
1988 年 8 月
1989 年 4 月
1990 年 5 月
金沢大学医学部卒業
金沢大学医学部整形外科学教室入局
金沢大学大学院医学研究科修了
金沢大学附属病院整形外科助手
アメリカ合衆国ミネソタ州立大学整形外科留学
(1991 年 5 月まで)
1991 年 6 月 金沢市立病院整形外科医員
就任の挨拶
1992 年 10 月
1996 年 2 月
1998 年 1 月
2003 年 4 月
2006 年 7 月
2007 年 4 月
2010 年 4 月
2013 年 9 月
金沢大学附属病院整形外科助手
金沢大学附属病院整形外科講師
金沢大学整形外科医局長(2003 年 5 月まで)
金沢大学附属病院リハビリテーション部助教授
金沢大学附属病院臨床教授、脊椎脊髄外科科長
金沢大学医学部准教授(名称変更)
金沢医科大学整形外科学特任教授
金沢医科大学学生部長
【主な学会活動】
AOSpine Japan(脊椎外科教育財団:代表)
、国際整形外科学
会 SICOT(会員)
、日本整形外科学会(会員)
、日本脊椎脊髄病
学会(評議員)
、中部日本整形外科災害外科学会(評議員)
、日
本脊椎インストゥルメンテーション学会(評議員)
、日本側弯
症学会(幹事)
、日本脊椎脊髄手術手技学会(理事)
、日本脊髄
障害医学会(評議員)
、日本リハビリテーション学会(会員)
、
北陸脊椎脊髄外科研究会(代表)
学生部長 川原
範夫
金沢医科大学には医学部 6 学年と看護学部 4 学年
師をめざす学生の心身の健康をはかり、学業に専念
を合わせて約 1,000 名の学生がいます。医師や看護
できる環境を整えることが、学生部の役割です。学
49
管理・運営
金沢医科大学報 156 号/2013.11
生部は生活支援室、学業支援室、課外活動支援室、
学年の学生諸君が気持ちを一つにし、助け合いなが
学生保健室からなる学生支援センターを通して学生
ら心身ともに健康な状態で勉学に励んでほしいと考
生活をバックアップしています。各支援室にはアド
えています。
バイザーなど専門家が学生の支援を担当していま
金沢医科大学の理念は「“人間性豊かな良医の育
す。多くの人との交流を通して楽しく実り多い学生
成”−病める人の苦しみを理解し、深い連帯の意識
生活が送れるよう、私たちは各支援室の連携を密に
をもてるような人間性と倫理観を兼ね備えた医師を
して精一杯の支援をしたいと思っています。
養成する−」ことであります。医療職を目指す学生
近年の医科学の急速な進歩に伴い、国家試験まで
諸君には医学的知識の習得とともに、病める人を診
に学生が学ばなければならない学習量は飛躍的に増
る医療人としての総合的な人間力を学舎で体得し、
大しています。これに加え、国家試験もまた選抜試
学びとってほしいと思います。
験の様相を呈しています。このような状況の中、各
医学部教務部長に 望月 隆 教授(新任)
医学部教務部長に望月 隆教授(皮膚科学)が選任され、平成 25 年 9 月 1 日付けで就任した。医学部教務部長の任期
は、平成 25 年 9 月 1 日から平成 28 年 8 月 31 日までとなっている。
医学部教務部長
もちづ き
たかし
望月 隆
(皮膚科学教授)
【略 歴】
1981 年 3 月 弘前大学医学部卒業
1986 年 3 月 滋賀医科大学大学院修了
1986 年 4 月 滋賀医科大学皮膚科助手
就任の挨拶
1991 年
1992 年
1993 年
1997 年
2005 年
2008 年
2013 年
4月
4月
4月
4月
2月
4月
9月
テキサス大学植物学教室留学
カリフォルニア大学植物病理学教室留学
滋賀医科大学皮膚科助手復職
金沢医科大学皮膚科助教授
金沢医科大学環境皮膚科学(現皮膚科学)教授
金沢医科大学臨床研修センター部長
金沢医科大学医学部教務部長
【主な学会活動】
国際医獣真菌学会(会員)、アジア太平洋医真菌学会(世話人)
、
日本皮膚科学会(代議員)
、日本皮膚科学会(監事)、ICD 協議
会(委員)
医学部教務部長 望月
隆
このたび、平成 25 年 9 月 1 日付けで横山 仁教務部
生生活を送りながら医師へと変貌する様子を楽しみ
長の後を継ぐことになりました。過去数年間は第 6
にしたいと思います。そして医学教育の要として重
学年を担当し、また病院の臨床研修センター部長と
圧の増す国家試験への対応と臨床実習の充実という
して、学生諸君が医師になり、大きく社会へ巣立っ
一見矛盾しそうな命題をスムーズに両立させるべく
ていくお手伝いをしていました。これまでは、試験
教務部をあげて検討していきたいと考えています。
疲れの雰囲気が漂う研修医の皆さんが、病院で出会
うたびにどんどん良医へと成長していくのを見るの
を何よりの楽しみとしていました。今後は、学生諸
君が等しく学業に打ち込み、かつ個性ある豊かな学
50
今後とも関係各位の一層のご支援・ご鞭撻を賜り
ますようお願い申し上げます。
管理・運営
金沢医科大学報 156 号/2013.11
内灘町と北海道羽幌町との交流事業
健康福祉・地域保健医療について
内灘町は姉妹都市である北海道羽幌町との健康福
祉・保健医療交流事業を続けているが、その一環とし
て内灘町からの依頼により、本学病院から医療関係者
として職員 7 名が交流事業に参加した。
この事業は両町の関係職員および医療関係者が交流
道立羽幌病院での懇談会。中央が奥 雅志病院長、右から 2 人目が
加藤隆一先生
を図ることにより、羽幌町の地域医療における課題に
対しての相互理解につなげることを主な目的としてい
学、奥 雅志病院長や医療関係者との懇談会、そして町
る。昨年 6 月には羽幌町の関係者が来学し、医師・看
関係者による歓迎会が行われ、町役場において舟橋泰
護師の誘致を目的に、本学で町の概略、産業等紹介の
博町長をはじめ町職員から多大なる歓迎を受けた。2 日
PR 活動を行っている。
目、3 日目は、離島である天売島と焼尻島に渡り診療所
内灘町からは上出孝之副町長、本 弘美保健センター
などの見学が行われた。2 日目に行われた歓迎夕食会で
所長、宮本義治総務課課長補佐の 3 名、本学病院から
は、町長をはじめ町職員・病院職員との交流が図られ
は松田琴美看護師長(新館 9F 西)
、下野広美看護師主任
た。
(新館 5F 西)、大阪康宏研修医(2 年次)、久保田龍一研
羽幌町には本学の卒業生である加藤病院の加藤隆一
修医(1 年次)
、黒澤史門研修医(1 年次)
、豊田 健研修
先生(本学昭和 59 年卒:益谷秀次賞受賞)と加藤茂樹先
医(1 年次)と中川喜雄課長(臨床研修センター事務課)
生(本学昭和 56 年卒)に大変お世話になり感謝申し上げ
の 7 名が、平成 25 年 8 月 6 日(火)∼8 日(木)の 2 泊 3 日
ます。
(臨床研修センター 中川喜雄記)
の日程で羽幌町を訪問した。初日は道立羽幌病院の見
河北郡市防火協会
第 21 回
河北郡市消火技術競技大会
平成 25 年 8 月 10 日(土)午前 8 時から、津幡町住吉公
園において、第 21 回河北郡市消火技術競技大会(主催:
河北郡市防火協会、協賛:津幡町・かほく市・内灘町
消防本部)が開催された。この大会は、河北郡市の一般
事業所等に働く従業員並びに職員を対象とした競技大
会で、自衛消防力の強化と地域住民の防火意識の高揚
を目的に毎年開催されている。
屋内消火栓の部 13 チーム、消火器男子の部 18 チーム、
消火器女子の部 15 チームが、消火技術を競い合った。
本学は若手職員を中心にチーム編成を行い、消火栓
の部 1 チーム(施設課 中川陽介、経理課 清水廉平、出
版メディア業務課 野原一弥)
、消火器男子の部 1 チーム
(医療技術部 田村 渉・村井翔太郎)、消火器女子の部 1
チーム(総務課 坂口友紀子、病院管理課 尾蔵鮎美)が
参加した。全員が初参加であったが、大会前から内灘
町消防本部の方々による熱心な指導を受けながら、練
習を重ねた甲斐あって、消火栓の部においては見事「優
奮闘した本学チーム
勝」の栄冠をおさめ、大会 2 連覇を果たした。さらに、
消火器女子の部においても第 4 位と入賞を果たした。
参加者は、練習および大会への参加を通して、防火
意識の高揚と自衛消防力強化の必要性を実感した。金
沢医科大学の代表として、大会に臨んだことで本学へ
の帰属意識とチームワークの重要性を再認識した。今
回の経験を活かし、今後大いに力を発揮してくれるも
のと期待している。
(総務課 長岡あゆみ記)
51
管理・運営
金沢医科大学報 156 号/2013.11
謹んでご逝去をお悔やみ申し上げます
健康管理センター嘱託教授
松井 忍 名誉教授 ご逝去
最近では、金沢医科大学四十年史編集委員長とし
て、
本学の歴史に残る立派な「金沢医科大学四十年史」
をまとめられました。
先生は、本学病院開院とともに本学に来られ、こ
れまで 40 年間正に本学と共に歩んでこられました。
松井 忍教授には、病気療養中の
ところ、平成 25 年 10 月 5 日逝去さ
れました。享年 67 歳でした。
勝田省吾学長が告別式で述べた
弔辞を紹介します。
そして、教育、研究、診療、管理・運営面で輝かし
い足跡を残されました。改めて、先生に敬意を表し、
そして感謝申し上げます。
今、先生の写真を前にすると、50 年前に野田の校
舎で共に学び、遊んだ高校時代のこと、大学で同じ
野球部に入り、炎天下でフラフラになりながら何度
弔 辞
金沢医科大学を代表し、また友人として弔辞を述
べさせていただきます。
松井 忍先生、今あなたのご霊前に立ち、お別れの
ご挨拶を申し上げなければなりません。人生の儚さを
感ずるに余りある悲しみでございます。
先生は一昨年の秋より体調が思わしくなく、金沢
医科大学氷見市民病院に入院され養生に努められま
した。その後一進一退の経過をたどり、一時は元気
なお顔を拝見いたしましたがついに病魔に打ち勝つ
ことが叶いませんでした。何があっても、いつも優
しい笑顔が絶えないお元気な姿が目に浮かんでまい
ります。本当は、とても辛かったのだろうと思うと、
胸が痛くなります。本当に残念でなりません。
先生は、昭和 45 年 3 月金沢大学医学部を卒業され、
直ちに金沢大学医学部附属病院第 2 内科学医員とし
て臨床医学の道に入られました。昭和 49 年 4 月金沢
医科大学循環器内科学助手として本学に赴任され、
講師、助教授を経て、平成 4 年 1 月金沢医科大学総合
医学研究所難治疾患部門教授、金沢医科大学循環器
も立ち上がってノックを受けたことが、つい先日の
ように想い出されます。
平成 6 年私が本学に赴任して以来、先生には多くの
事を教えていただきました。私は小学校から大学まで
の学校生活、そして教員としても国公立のところで人
生を送ってきました。金沢医科大学は私にとって初め
ての私立の学校でした。私は判断に迷ったとき、本学
における先輩として、いつも先生にアドバイスを求め
ました。先生はいつも温かい、そして適切な助言をし
てくれました。今改めて心よりお礼を申し上げます。
「松井先生、ありがとうございました」
。
先生の年賀状には、時々、大きく「一生懸命」と書
いてありました。そして先生は「学ぶことを怠るよう
になったら老衰あるのみ」の言葉を座右の銘にしてい
ました。先生の人生は正に一生懸命学び続けた人生
でした。今、先生の元気な姿は見えませんが、多く
の人達の心の中に残っております。
松井先生、本当にご苦労様でした。安らかにお休
み下さい。
もう一度、
「松井先生、ありがとう」。
内科学教授になられました。これまで、教務部副部
平成 25 年 10 月 8 日
長として、本学の教育の充実に大変努力され、臨床
金沢医科大学学長、そして友人を代表して 勝田 省吾
実習、特に診療参加型臨床実習の導入に力を尽くさ
れました。また、副院長として病院の発展に尽くされ、
更に病院の 21 世紀集学的医療センターの立ち上げと
その後の充実・発展に大きく貢献されました。先生
は 21 世紀集学的医療センターを手塩にかけた我が子
のようにかわいい組織だと言っておられました。研
究面では、心不全の研究をライフ・ワークとし、実
験的自己免疫性心筋症のウサギのモデルを開発・作
製され、心不全の病態解明と新しい治療法の開発に
大きな業績を上げられました。総合医学研究所所長
を 4 年間勤められ、総合医学研究所の発展に大きく
貢献されました。
52
〔経歴〕
昭和 49 年 4 月金沢医科大学医学部循環器内科学へ助手と
して入局。同講師、助教授を経て、平成 4 年 1 月金沢医科
大学総合医学研究所難治疾患部門教授・循環器内科学教授
に就任。その後中央臨床検査部部長、教務部副部長、総合
医学研究所副所長等を経て平成 16 年 9 月総合医学研究所所
長に就任。その他、金沢医科大学病院副院長、21 世紀集学
的医療センター長、生活習慣病センター長のほか出版局長
も務められた。出版局ではカラダ大辞典シリーズの監修、
四十年史編纂では編集委員長を務められた。
平成 23 年 3 月定年退職後は嘱託教授として健康管理セン
ター長として勤務されていた。
管理・運営
金沢医科大学報 156 号/2013.11
互 助 会
秋のバス旅行
東京ディズニーランド 30 周年と
スカイツリー展望・ソラマチ散策
日時:平成 25 年 9 月 20 日(金)
∼22 日(日)
参加者 70 名
20 日(金)PM5:00、少し前からソワソワしだし終業
とともに即帰宅。夕飯、風呂を済ませ、荷物の最終
チェック、PM9:45 の大学集合に余裕で間に合うよう
PM9:00 には家を出発したので一番乗りかと思いきや、
東京スカイツリーにて
結構来ており拍子抜け。皆さん気が早いようで定刻前
には東京に向けて出発した。翌朝まで良い夢でも見る
ないが、夕方にかけて入場者は減少していくであろう
予定だったが、1 時間半毎の律儀なトイレ休憩によりほ
という私の世間知らずな予想は早々に打ち砕かれ、常
とんど眠れず、徹夜状態で 6 時頃には東京ディズニー
連さんには常識と言うべきなのか正午を回った頃には
ランドに到着。
大変な盛況ぶりであった。
21 日(土)AM8:30 快晴、入場とともに目的のアトラ
この日は、AM8:30 の開園から PM10:00 の閉園までの
クションへ猛ダッシュする方々を見ながら、パークの
たっぷり 13 時間半、時々意識が飛んで夢の国で夢を見
システムに慣れておらず、徹夜状態で軽くナチュラル
ながら、様々なアトラクションや買い物を思う存分楽
ハイな状態の自分もとりあえずダッシュ。前回断念し
しんだ後、本日の宿泊先である「アートホテルズ大森」
たアトラクションのファストパス(予約券)をとること
にバスで移動した。部屋に入った瞬間、倒れこむよう
ができ、それだけで何となく満足だった。また、30 周
にベッドに吸い込まれ、その日はもう夢を見ることは
年だからか 3 連休の初日だからなのか理由は定かでは
なかった。
22 日(日)AM8:00 快晴、もう一つのメインイベント
である東京スカイツリーに向けて出発。9 時過ぎにスカ
イツリーに到着し、地上 350m にある「天望デッキ」ま
でものの 1 分程度で私たちを運んでくれた超高速エレ
ベーターにまず感動し、東京タワーにも上ったことの
無い私は、エレベータードアが開いた瞬間の地上 350m
からの下界の眺めにまた感動した。しかしここはまだ
地上 350m。地上 450m に御座す「天望回廊」へのチケッ
トを購入し、いざ。
「天望回廊」では、地上 350m で斜め
下に見えたものが、完全に我が足の下に見え、まさに
空中散歩といった感覚を覚えまたまた感動した。
その後は、PM1:00 の集合時間までソラマチでショッ
ピングするなどで過ごし、名残惜しみながら大学への
帰途のバスに乗り込んだが、前日の疲れもあり、あっ
という間に深い眠りについた。
両日とも天気に恵まれたため東京の二大観光地をた
いへん快適に満喫できた。正直、体力的にキツイこと
もあったが、それもまた今回の旅での良い思い出とな
った。この約 48 時間に及ぶ夢の国と天空での非日常は、
日常の業務で日々追われる脳をリセットしてくれ、ク
リアな脳でまた業務に精励することができるはずであ
シンデレラ城をバックに
る。たぶん・・・ (教育研究事業支援課 森川仁八記)
53
金沢医科大学報 156 号/2013.11
資 料
理事会
第 222 回 平成 25 年 7 月 30 日(火)
議案
1 学長の選任について
2 大学院医学研究科長の選任について
3 医学部長の選任について
規程の改正・制定・廃止
金沢医科大学病院集学的医療部運営委員会規程(H25.4.1 改正)
金沢医科大学病院がん診療連携拠点病院運営委員会規程
(H25.4.1 改正)
金沢医科大学病院医療サービス向上委員会規程(H25.4.1 改正)
病院機能自己点検・評価委員会規程
(H25.4.1 制定)
学校法人金沢医科大学職員考査委員会規程
(H25.7.1 改正)
金沢医科大学における医薬品等臨床研究倫理審査委員会規程
(H25.7.1 改正)
金沢医科大学病院防災管理規程
(H25.7.1 改正)
学校法人金沢医科大学職員考査委員会調査小委員会規程
(H25.7.1 制定)
金沢医科大学看護学部教務に関する規程
(H25.8.1 改正)
金沢医科大学病院治験審査委員会規程
(H25.8.1 改正)
金沢医科大学病院治験薬臨床試験取扱要領
(H25.8.1 改正)
金沢医科大学国際交流委員会規程
(H25.8.31 廃止)
金沢医科大学国際交流センターに関する規程 (H25.9.1 改正)
金沢医科大学倫理委員会規程
(H25.9.1 改正)
学校法人金沢医科大学研究活動に係る不正行為に関する規程
(H25.10.1 制定)
医学部教授会
第 919 回(定例・拡大) 平成 25 年 7 月 11 日(木)
人事関連等議題
1 第 917 回及び第 918 回議事録確認について 2 その他
〈報告〉
1 准教授候補者について
2 医学部学内講師委嘱について
3 外国留学期間延長について
4 その他
教学関連議題
1 平成 25 年度第 1 学年次後期編入学生の履修科目について
2 第 28 回医学教育に関するワークショップの開催について
3 その他
〈報告事項〉
1 平成 25 年度第 2 学年「看護体験実習」の実施について
2 平成25年度第3学年「救急車同乗体験実習」の実施について
3 平成 26 年度一般入試実施に係る授業の取扱いについて
4 第 108 回医師国家試験について
5 その他
第 920 回(臨時・拡大) 平成 25 年 8 月 22 日(木)
人事関連等議題
1 第 919 回議事録確認について 2 その他
〈報告事項〉
1 教員採用について
2 医学部学内講師委嘱について
3 辞職について
4 出向について
5 非常勤講師委嘱について
6 協力研究員委嘱について
7 休職について
54
8 非常勤講師派遣について
9 その他
教学関連議題
1 退学願提出学生の取り扱いについて
2 その他
〈報告事項〉
1 平成 25 年度編入学試験(第 1 学年次後期編入)出願状況に
ついて
2 平成 26 年度入学試験説明会実施報告について
3 その他
第 921 回(臨時・拡大) 平成 25 年 9 月 5 日(木)
教学関連議題
1 平成 25 年度編入学試験(第 1 学年次後期編入)合格者の決
定について
2 その他
〈報告事項〉
1 平成 25 年度第 6 学年 Advanced OSCE 再試験結果について
2 その他
第 922 回(定例・拡大) 平成 25 年 9 月 12 日(木)
人事関連等議題
1 第 920 回および第 921 回議事録確認について 2 その他
〈報告事項〉
1 客員教授委嘱について
2 国内研修について
3 非常勤講師派遣について
4 短期研修員受入れについて
5 短期研究員受入れについて
6 各種委員会委員について
7 その他
教学関連議題
1 2014 年度共用試験 CBT 実施要領(案)について
2 平成 25 年度第 4 学年「臨床演習」授業計画(案)について
3 平成 25 年度第 4 学年「診断学」授業計画(案)について
4 その他
〈報告事項〉
1 平成 26 年度特別推薦入試(AO 入試)出願状況について
2 平成25年度編入学試験(第1学年次後期編入)結果について
3 平成 25 年度第 1 学年次後期編入学生の TOEIC 受験につ
いて
4 平成 25 年度第 2 学年「看護体験実習」について
5 平成 25 年度第 5 学年第 1 回標準試験結果について
6 第 28 回「医学教育に関するワークショップ」について
7 KMU 研究推進セミナーについて
8 その他
第 923 回(臨時・拡大) 平成 25 年 9 月 26 日(木)
人事関連等議題
1 第 922 回議事録確認について 2 その他
〈報告事項〉
1 特任教授について
2 金沢医科大学氷見市民病院臨床教授について
3 医学部学内講師委嘱について
4 辞職について
5 出向について
6 出向期間短縮について
7 休職期間延長について
8 その他
教学関連議題
1 平成 26 年度特別推薦入学試験(AO 入試)第 1 次選考合格
者の決定について
2 その他
〈報告事項〉
1 第 41 回解剖体合同追悼慰霊祭について
2 平成 25 年度内灘祭について
3 金沢医科大学国際交流センターに関する規程の改正につ
いて
4 その他
資 料
看護学部教授会
第 126 回(定例) 平成 25 年 7 月 22 日(月)
議題
1 前回(第 125 回)議事録確認について
2 看護学部教務に関する規程の改正について
3 その他
〈報告事項〉
1 教務委員会からの報告
2 看護学部学生部連絡会からの報告
3 国家試験対策委員会からの報告
4 標準試験実施委員会からの報告
5 研究活性化委員会からの報告
6 看護研究委員会からの報告
7 全国助産師教育協議会総会報告
8 日本看護系大学協議会総会報告
9 日本私立看護系大学協会総会報告
10 石川県看護教育機関連絡協議会からの報告
11 その他
第 127 回(定例) 平成 25 年 8 月 19 日(月)
議題
1 前回(第 126 回)議事録確認について
2 看護学部科目群名称の一部変更について
3 その他
〈報告事項〉
1 人事関係について
2 教務委員会からの報告
3 看護学部学生部連絡会からの報告
4 看護学部電子カルテ運用委員会からの報告
5 平成 26 年度編入学試験(3 年次編入)出願状況について
6 その他
第 128 回(臨時) 平成 25 年 9 月 11 日(水)
議題
1 平成 26 年度看護学部編入学試験合格者の判定について
2 その他
第 129 回(定例) 平成 25 年 9 月 17 日(火)
議題
1 前回(第 127 回)議事録確認について
2 平成 24 年度不可科目保有学生(11 名)の単位認定について
3 災害時と気象災害時の対応について
4 その他
〈報告事項〉
1 人事関係について
2 教務委員会からの報告
3 看護学部学生部連絡会からの報告
4 国家試験対策委員会からの報告
5 命のきずなカプセル事業の活動報告会の案内
6 石川県看護教員現任研修会について
7 研究活性化委員会からの報告
8 FD 委員会からの報告
9 平成 27 年 4 月開設予定の金城大学看護学部について
10 その他
第 130 回(臨時) 平成 25 年 9 月 27 日(金)
議題
1 退学願提出学生の取り扱いについて
2 その他
金沢医科大学報 156 号/2013.11
〈報告事項〉
1 その他
第 429 回 平成 25 年 8 月 22 日(木)
議題
1 前回(第 428 回)の議事録確認について
2 学位論文本審査委員の選出について
3 学位授与の可否決定について
4 その他
〈報告事項〉
1 非常勤講師の委嘱について
2 大学院共通科目担当教員の委嘱について
3 その他
第 430 回 平成 25 年 9 月 12 日(木)
議題
1 前回(第 429 回)の議事録確認について
2 学位授与の可否決定について
3 その他
〈報告事項〉
1 平成 26 年度大学院医学研究科学生募集について
2 その他
第 431 回 平成 25 年 9 月 26 日(木)
1 前回(第 430 回)の議事録確認について
2 学位授与の可否決定について
3 その他
〈報告事項〉
1 平成 25 年度前期博士学位記授与式の挙行について
2 その他
総合医学研究所教授会
第 284 回 平成 25 年 7 月 18 日(木)
審議事項
1 前回(第 283 回)議事録確認について
2 共同利用センターRI 管理室名称について
3 その他
〈報告事項〉
1 外国出張について
2 施設・機器使用許可申請(学内者)について
3 北陸ライフサイエンスクラスター事業について
4 北國がん基金について 5 ひらめき☆ときめきサイエンスについて
6 その他
第 285 回 平成 25 年 9 月 19 日(木)
審議事項
1 前回(第 284 回)議事録確認について
2 平成 25 年度実験動物慰霊祭開催について
3 施設・機器使用許可申請者(学外者)について
4 その他 〈報告事項〉
1 人事関係について
2 施設・機器使用許可申請者(学内者)について
3 外国出張について
4 総合医学研究所市民公開セミナーについて
5 その他
大学院医学研究科教授会
第 428 回 平成 25 年 7 月 11 日(木)
議題
1 前々回(第 426 回)及び前回(第 427 回)の議事録確認につ
いて
2 学位論文本審査委員の選出について
3 平成 26 年度大学院医学研究科学生募集要項(案)について
4 その他
55
資 料
金沢医科大学報 156 号/2013.11
平成 25 年度
教育職員国際学会(海外開催)発表一覧(上半期)
(医学部)
氏名・職名所属
開催国
期間
学術集会名・発表演題名
川口真史
(整形外科学助教)
中国
H25.4.3∼
H25.4.7
AO Spine Global Spine Congress 「The effect of spinal cord distraction on
spinal cord function and spinal cord blood flow in a dog model 」
志賀英明
(耳鼻咽喉科学講師)
アメリカ
H25.4.16∼
H25.4.22
AChemS 35th Annual Meeting 2013 「Assessment of nasally administered
IGF-I accumulation in the cerebrum of mice with resected olfactory bulb 」
山本純平
(耳鼻咽喉科学助教)
アメリカ
H25.4.16∼
H25.4.22
AChemS 35th Annual Meeting 2013 「Effect of kamikihito[TJ-137]on nerve
growth factor and olfactory nerve in vivo 」
野口昌邦
中国
(一般・消化器外科学特任教授)
H25.4.18∼
H25.4.21
中日友好病院における特別講演 「Paradigm shift in the surgical management
of breast cancer 」
芝本利重
(生理学Ⅱ教授)
H25.4.19∼
H25.4.25
EXPERIMENTAL BIOLOGY 2013 「Effect of training on ischemia-reperfusion
injury of steatotic livers from OLETF rats 」
影近謙治
韓国
(リハビリテーション医学
特任教授)
H25.4.19∼
H25.4.20
9th International Congress on Mental Dysfunction & Other Non-Motor Features
in Parkinson's Disease 「Evaluation of arteriosclerotic and ruptured
blood vessel by carotid artery echo 」
渡辺 真
(循環器内科学助教)
H25.4.23∼
H25.4.28
TCTAP2013 「Impact of staged repetitive endovascular therapy combined with
continuous Intra-arterial thrombolysis in acute limb ischemia with massive
thrombus 」
岡崎俊朗
フランス
(血液免疫内科学特任教授)
H25.5.3∼
H25.5.12
International congress on Cancer cell death and resistance 「The mechanism
to overcome the chemo resistance of leukemia cells through autophagic cell death 」
高橋依子
(眼科学助教)
アメリカ
H25.5.3∼
H25.5.10
The Association for Research in Vision and Ophthalmology 「Optical simulation
for sub-surface nano glistening 」
アメリカ
H25.5.4∼
H25.5.11
The Association for Research in Vision and Ophthalmology 「Correlating visual function
and size of area opacified by retrodots based on retro-illumination photography」
久保江理
(眼科学特任教授)
アメリカ
H25.5.4∼
H25.5.11
The Association for Research in Vision and Ophthalmology 「FGF2 antagonizes
the TGFβ1-induced aberrant expression of tropomyosin and α-smooth muscle actin
in mouse and human lens epithelial cells and has a role in posterior capsule opacity」
初坂奈津子
(眼科学助教)
アメリカ
H25.5.4∼
H25.5.10
The Association for Research in Vision and Ophthalmology 「A comparison
between casey eye Institute(CEI )camera system and the EAS-1000 camera in
recording retro-dot opacities 」
有沢富康
(消化器内科学教授)
アメリカ
H25.5.17∼
H25.5.23
DDW2013 「Usefulness of nanoshooter as a tool for ESD of narrow organ
lumen with a transnasal endoscope 」
中村正克
(消化器内科学講師)
アメリカ
H25.5.17∼
H25.5.23
同上
島崎猛夫
(消化器内科学講師)
アメリカ
H25.5.17∼
H25.5.23
DDW2013 「Glycogen synthase kinase 3bete inhibition sensitizes pancreatic
cancer to gemcitabine 」
水野史朗
アメリカ
(呼吸器内科学准教授)
H25.5.18∼
H25.5.26
American Thoracic Society Annual Conference 2013 「Gene polymorphisims of
p53 at codon 72 and MDM2 SNP309 are associated with emphysematous changes
in COPD patients. 」
中川 研
(呼吸器内科学助教)
アメリカ
H25.5.18∼
H25.5.26
同上
Joseph George
(消化器内科学講師)
アメリカ
H25.5.18∼
H25.5.27
DDW2013 「Acetaldehyde-derived advanced glycation end-products promote
alcoholic liver disease 」
青木洋文
(循環器内科学助教)
ポルトガル
H25.5.24∼
H25.5.31
Heart Failure 2013 「Prognostic value of left ventricular dyssynchrony assessed
by ECG-gated Tc-99mtetrofosmin SPECT with phase analysis in patients with
chronic kidney disease and narrow ORS 」
若狭 稔
(循環器内科学助教)
ポルトガル
H25.5.24∼
H25.5.31
Heart Failure 2013 「Association of ratio of eicosapentaenoic acid to chronic
chronic acid(EPA/AA )with the washout rate of tc-99msestamibi in patients
with cardiomyopathy 」
野口美樹
アメリカ
(一般・消化器外科学学内講師)
H25.5.26∼
H25.6.1
The 8th International Sentinel Node Society Congress 「Axillary reverse
mapping during sentinel lymph node biopsy in breast cancer 」
木南伸一
アメリカ
(一般・消化器外科学准教授)
H25.5.26∼
H25.6.1
The 8th International Sentinel Node Society Congress 「The optimal setting of
the ICG fluorescent imaging for sentinel node biopsy of early gastric cancer 」
横山 仁
(腎臓内科学教授)
中国
H25.5.30∼
H25.6.8
World Congress of Nephrology 2013 Hong-Kong 「Angiotensin Ⅱ receptor
blockers protected renal allografts in Japanese(Sub-analysis ofI-LORD study )
」
古家大祐
中国
(糖尿病・内分泌内科学教授)
H25.5.31∼
H25.6.4
ISN WORLD CONGRESS OF NEPHROLOGY 2013 「Interventions against
nutrient-sensing pathways represent an emerging new therapeutic approach
for diabetic nephropathy 」
大黒正志
(高齢医学講師)
H25.6.1∼
H25.6.6
27th Associated Professional Sleep Societies 「EDS in parkinson's disease: pharmacology
and rodent models.」
佐々木 洋
眼科学教授
56
アメリカ
韓国
アメリカ
資 料
氏名・職名所属
金沢医科大学報 156 号/2013.11
開催国
期間
学術集会名・発表演題名
梶波康二
(循環器内科学教授)
フランス
H25.6.1∼
H25.6.5
81st EAS Congress 「Effects of high-dose atorvastatin monotherapy on circulating
PCSK9 levels in heterozygous familial hypercholesterolemia 」
平松利章
(麻酔科学助教)
スペイン
H25.6.1∼
H25.6.5
Euroanaesthesia 2013 The European Anaesthesiology Congress 「Caveolin-1
was involved in the attenuation of alpha-adrenergic vasoconstriction in a rat
model of abdominal sepsis 」
田中康規
(麻酔科学助教)
スペイン
H25.6.1∼
H25.6.5
同上
土田英昭
(麻酔科学教授)
スペイン
H25.6.1∼
H25.6.5
同上
三輪高喜
(耳鼻咽喉科学教授)
韓国
H25.6.1∼
H25.6.5
20th World Congress of the International Federation of Oto-Rhino-Laryngological
Societies 「Olfactory nerve transportation as clinical application for olfactory disorders」
鈴鹿有子
アメリカ
(耳鼻咽喉科学特任教授)
H25.6.8∼
H25.6.18
International Otopathology Society Meeting 「Measurements and an analysis
of cocktail-party effect with magnetoencephalography 」
秋田利明
アメリカ
(心臓血管外科学教授)
H25.6.13∼
H25.6.17
American Society for Artificial Internal Organ 「The patient-specific cardiac
support device for dilated heart failure patients. 」
村木 靖
(微生物学特任教授)
スペイン
H25.6.14∼
H25.6.23
15th International Negative Strand Virus Meeting 「Disulphide-linked CM2
oligomers are required for efficient replication of influenza C virus.」
小坂健夫
イタリア
(一般・消化器外科学教授)
H25.6.16∼
H25.6.23
10th International Gastric Cancer Congress 「RO resection can provide
survival benefit after conversion gastrectomy to patients with initially
unresectable stage Ⅳ gastric cancer. 」
影近謙治
中国
(リハビリテーション医学
特任教授)
H25.6.16∼
H25.6.19
7th World Congress of the ISPRM 「Visualization of internal microstructure
of heel bone for inspecting osteoporosis using ultrasound 」
舟木 洋
イタリア
(一般・消化器外科学講師)
H25.6.18∼
H25.6.24
10th International Gastric Cancer Congress 「Clinicopathological study of
Siewert type Ⅱ carcinoma of the esophagogastric junction from the aspect of
recurrence after curative surgery 」
木南伸一
イタリア
(一般・消化器外科学准教授)
H25.6.18∼
H25.6.24
10th International Gastric Cancer Congress 「ICG fluorescence imaging for
sentinel node biopsy of early gastric cancer 」
甲斐田大資
イタリア
(一般・消化器外科学助教)
H25.6.18∼
H25.6.24
10th International Gastric Cancer Congress 「A case of the gastric tube cancer
who was reconstructed using the free jejunal autograft after the local resection
of gastric tube. 」
大西敏雄
イタリア
(一般・消化器外科学助教)
H25.6.18∼
H25.6.24
10th International Gastric Cancer Congress 「Accuracy of intraoperative
sentinel node biopsy of early gastric cancer using ICG fluorescence imagingcomparison with postoperative nodal detection 」
望月 隆
(皮膚科学教授)
中国
H25.6.18∼
H25.6.21
2013 Congress of Asia Pacific Society for Medical Mycology 「Morphogenesis
and species specificity of chlamydospore-like structures of Trichophyton tonsurans」
櫻井 勝
(公衆衛生学准教授)
アメリカ
H25.6.20∼
H25.6.27
American Diabetes Association,73rd Scientific Sessions 「White rice consumption
and incident risk for type 2 diabetes mellitus in Japanese men and women 」
大黒正志
(高齢医学講師)
韓国
H25.6.23∼
H25.6.26
20th World Congress of the International Association of Gerontology and Geriatrics
「Association of severe hypertension with pneumonia in elderly patients with acute
stage cerebral infarction. 」
望月 隆
(皮膚科学教授)
インドネシア
H25.6.27∼
H25.7.1
Crossing Boundaries:Mycology in the Study of Tropical Diseases in Indonesia 「Molecular diagnosis in mycosis,the importance in daily practice 」
川﨑康弘
(精神神経科学教授)
ポルトガル
H25.6.27∼
H25.7.8
21st World Congress on Social Psychiatry 「Early detection and intervention
project for young people at risk for developing psychosis in Uchinada. 」
梅原久範
中国
(血液免疫内科学教授)
H25.6.27∼
H25.6.30
The 30th anniversary and academic activities of Department of Rheumatology
and Immunology,PEKING University People's Hospital 「The cognition process
and latest developments of IgG4 related diseases 」
橋本玲子
(精神神経科学助教)
ポルトガル
H25.6.28∼
H25.7.4
21st World Congress on Social Psychiatry 「Early detection and intervention
project for young people at risk for developing psychosis in Uchinada. 」
本田康二郎
(人文科学講師)
ポルトガル
H25.7.2∼
H25.7.13
SPT2013 「Japanese engineering ethics and roboethics 」
中田 実
(衛生学講師)
韓国
H25.7.6∼
H25.7.12
芝本利重
(生理学Ⅱ教授)
イギリス
H25.7.20∼
H25.7.27
谷田 守
(生理学Ⅱ講師)
イギリス
H25.7.21∼
H25.7.26
芝本利重
(生理学Ⅱ教授)
中国
H25.8.16∼
H25.8.26
Seminar in Medical College of Qinghai University 「Pathophysiology of
sanaphylactic hock 」
岸邊美幸
中国
(形成外科学学内講師)
H25.8.23∼
H25.8.27
The 22th China-Japan Joint Meeting on Plastic Surgery 「Aggressive remodelling with
pedicled skin flaps of the volar surface for the release of contractures of the fingers」
8th International Conference on Prevention of Work-Related Musculoskeletal
Disorders 「Intervention on work-related musculoskeletal disorders
(WRMSDs )and depression among factory workers,a pilot study 」
37th Congress of the International Union of Physiological Sciences 「Exercise
attenuates ischemia-reperfusion injury of nonalcoholic fatty liver of the OLETF rat.」
37th Congress of the International Union of Physiological Sciences
「Hypothalamic ANP-Activated protein kinase is implicated in leptin-induced
sympathetic nerve activation. 」
57
資 料
氏名・職名所属
金沢医科大学報 156 号/2013.11
開催国
期間
学術集会名・発表演題名
島田賢一
(形成外科学准教授)
中国
H25.8.23∼
H25.8.27
The 22th China-Japan Joint Meeting on Plastic Surgery 「Treatment of sever
hand injuries at our department 」
宮永 亨
(形成外科学助教)
中国
H25.8.23∼
H25.8.27
The 22th China-Japan Joint Meeting on Plastic Surgery 「Perifascial areolar
tissue graft for skin ulcer exposed tendon or bone 」
西尾明子
(形成外科学助教)
中国
H25.8.23∼
H25.8.27
The 22th China-Japan Joint Meeting on Plastic Surgery 「A clinical study of
linear orbital floor fractures 」
志賀英明
(耳鼻咽喉科学講師)
ベルギー
H25.8.24∼
H25.8.31
ECRO 2013 「Prognostic value of thallium-201 olfactory nerve migration to
olfactory bulb in patients with olfactory disorders 」
西条旨子
(公衆衛生学准教授)
韓国
H25.8.25∼
H25.8.30
Dioxin 2013 「Dioxin concentration in breast milk of primipara mothers in
Bien Hoa, a hot spot area in Vietnam − a preliminary study in 2012 −」
梶波康二
(循環器内科学教授)
オランダ
H25.8.29∼
H25.9.4
ESC Congress 2013 「SLCO1B1 polymorphisms affect atorvastatin pharmacokinetics
and cholesterol-lowering effects in patients with hypercholesterolemia in microdosing
approach」
赤尾浩慶
オランダ
(循環器内科学臨床准教授)
H25.8.29∼
H25.9.4
ESC Congress 2013 「The ABCA1 gene variant and heart disease risk reduction in
the elderly during pravastatin treatment 」
堤 幹宏
ポーランド
(肝胆膵内科特任教授)
H25.9.5∼
H25.9.13
14th CONGRESS OF ESBRA 「Binge produces NASH from obesity induced
simple steatosis 」
土島 睦
ポーランド
(肝胆膵内科臨床准教授)
H25.9.5∼
H25.9.13
14th CONGRESS OF ESBRA 「European society for biomedical research on
alcoholism」
林 伸彦
(肝胆膵内科助教)
ポーランド
H25.9.5∼
H25.9.13
同上
佐久間 勉
(呼吸器外科学教授)
スペイン
H25.9.6∼
H25.9.11
ERS Annual Congress 2013 「A randomized trial comparing single and double
chest tube application after pulmonary lobectomy 」
田中 良
(呼吸器外科学助教)
スペイン
H25.9.7∼
H25.9.12
同上
土田英昭
(麻酔科学教授)
中国
H25.9.19∼
H25.9.22
Annual Meeting of the Chinese Society of Anesthesiology 「Geriatric anesthesia:is
operating room paradise for the elderly? 」
大原義朗
(微生物学教授)
オーストリア
H25.9.20∼
H25.10.1
XXI World Congress of Neurology 「In vitro persistence of saffold virus
type 3 which is isolated from cerebrospinal fluid of the patient 」
田中惠子
オーストリア
(神経内科学特任教授)
H25.9.21∼
H25.9.28
XXI WORLD CONGRESS OF NEUROLOGY WCN 2013 「Immunological
profiles of the CSF from the anti-NMDA receptor encephalitis patient 」
河合康幸
中国
(循環器内科学准教授)
H25.9.24∼
H25.9.28
The 6th China Medicinal Biotech Forum 「Clinical applications of DNase Ⅰ」
斉藤竜平
(循環器内科学助教)
中国
H25.9.24∼
H25.9.28
同上
橋本玲子
(精神神経科学助教)
モロッコ
H25.9.26∼
H25.9.30
大黒正志
(高齢医学講師)
スペイン
H25.9.28∼
H25.10.5
5th World Congress on Sleep Medicine. 「EDS in Parkinson's disease:pharmacology
and new mouse model.」
笹川泰生
(脳神経外科学助教)
ドイツ
H25.9.27∼
H25.10.1
37th European Society of Neuroradiology Annual Meeting 「Internal carotid
arterial shift after transsphenoidal surgery in pituitary adenomas with cavernous
sinus invasion 」
赤井卓也
ドイツ
(脳神経外科学特任教授)
H25.9.28∼
H25.10.4
International Society for Pediatric Neurosurgery 2013 「Troubleshooting distraction
osteogenesis for craniosynostosis」
43th Annual Congress European Association for Behavioural Cognitive Therapies
「Usability of Self-Other Focused Thinking Error Scale(SOFT)for clinical patients.」
(看護学部)
氏名・職名所属
開催国
期間
学術集会名・発表演題名
櫻井志保美
(看護学部講師)
アメリカ
H25.6.19∼
H25.6.24
11th International Family Nursing Conference 「Relationship between sleep
quality and stress in Japanese family caregivers :An investigation using objective
and subjective date 」
河野由美子
(看護学部講師)
アメリカ
H25.6.19∼
H25.6.24
同上
田村幸子
(看護学部教授)
チェコ
H25.7.16∼
H25.7.26
24nd International Nursing Research Congress 「Initial development of a care system
for cancer survivors, based on an investigation into their actual lifestyle conditions」
58
資 料
金沢医科大学報 156 号/2013.11
(総合医学研究所)
氏名・職名所属
開催国
期間
学術集会名・発表演題名
佐々木一之
アメリカ
(特別研究部環境原性視覚
病態研究部客員教授)
H25.5.1∼
H25.5.14
The Association for Research in Vision and Ophthalmology 「Difference in ocular
damage by 40 and 95 GHz exposure to rabbit eye 」
小島正美
アメリカ
(特別研究部環境原性視覚
病態研究部教授)
H25.5.4∼
H25.5.10
同上
松田幸久
スイス
(プロジェクト研究センター 戦略的研究部ポスト・ドクター)
H25.8.23∼
H25.9.10
International Conference on Basic and Clinical Multimodal Imaging 「Curvature of
the temporal pole in patients with schizophrenia: Statistical characteristics and its
visualization」
小島正美
フランス
(特別研究部環境原性視覚
病態研究部教授)
H25.8.28∼
H25.8.31
Joint Workshop of URSI Commission K and ICNIRP「Mechanism of ocular damage
difference between 40 and 95 GHz exposure to rabbit eye」
(氷見市民病院)
氏名・職名所属
開催国
期間
福田昭宏
(循環器内科教授)
イタリア
H25.6.13∼
H25.6.17
泉 洋一
(循環器内科教授)
イタリア
H25.6.13∼
H25.6.17
水野宅郎
(循環器内科助教)
イタリア
H25.6.13∼
H25.6.17
学術集会名・発表演題名
23rd European Meeting on Hypertension & Cardiovascurlar Protection
「Differences in the antihypertensive mechanisms of angiotensin type1 receptor
blocker(Olmesartan )and direct renin inhibitor(Aliskiren )」
「Effect of age at menopause on common carotid artery thickness 」
同上
23rd European Meeting on Hypertension & Cardiovascurlar Protection
「Differences in the antihypertensive mechanisms of angiotensin type1 receptor
blocker(Olmesartan )and direct renin inhibitor(Aliskiren )」
59
資 料
60
金沢医科大学報 156 号/2013.11
第 156 号/2013.11
同窓会・後援会
事業予算が審議され、異
平成 25 年度
議なく承認された。例年、
金沢医科大学看護学部後援会
さくら会総会
総会では保護者からの質
問をいくつか受けている
が、時間がなく返答でき
なかった場合、看護学部
本学看護学部後援会さくら会総会が平成 25 年 7 月 28
棟 1 号棟ラウンジで、教
日(日)に看護学部学生の保護者および教職員 100 名が
務、学生、国試に関する
出席し、本学本部棟 4 階講堂で開催された。
窓口を各々設置して対応
さくら会は、平成 21 年 11 月に看護学部保護者を会員
している。国家試験(看
として看護学部の教育環境の向上と本学の発展に寄与
することを目的に設立され、総会は今回で 5 回目を迎
護 師 ・ 助 産 師 )の 合 格 率
駒井敬吾会長の挨拶
が 3 年 連 続 100 % の 実 績
えた。
総会に先立ち午前 10 時から、駒井啓吾さくら会会長、
勝田省吾学長、篠原治道学部長の挨拶のあと、落合富
美江教務委員長、甲野裕之学生部副部長、中島素子国
によるものなのか、国家
試験の相談窓口が一番混雑していた。 総会のあと看護学部 2 号棟ラウンジにおいて、保護
者と教職員との懇親会を兼ねた昼食会が行われた。
試対策委員長がそれぞれ教務、学生関係、看護師等国
午後からは希望者に対して、保護者と看護学部教員
試対策支援の現況を報告し、高田昌美看護部長が本学
との個別面談および学内施設見学が行われた。個別面
病院の紹介をした。
談には 40 名が参加し、学業成績や課外活動など学生生
引き続き、午前 11 時からさくら会総会が開催され、
活に関する様々な事柄について質疑応答があった。ま
最初に新役員の選任が行われた。新任の 1 年生の保護
た、施設見学では 20 名が看護実習室、母子実習室、沐
者 5 名および会長 ・ 副会長の紹介があり、続いて平成 24
浴実習室などを見学した。
年度事業報告、収支決算および平成 25 年度事業計画、
教員による現況報告
(看護学部事務課 岡本真一記)
懇談会
61
金沢医科大学報 156 号/2013.11
募 金
金沢医科大学学術振興基金募金
金沢医科大学学術振興基金募集趣意書
本学は、日本海側では初めての私立医科大学として、昭和 47 年に設立され、倫理に徹した人間性豊かな良医を育成する
こと、医学の深奥をきわめ優れた医療技術を開拓すること、人類社会の医療と福祉に貢献することを建学の精神として掲
げて着実に歩み続けてまいりました。
大学、特に医科大学は国の内外を問わず日進月歩の医学・医療をリードする大切な役割を担っていることは皆様充分に
ご承知のことであります。本学でも最高の教育・研究設備に加えて、先進医療機器の充実に意を尽くすとともに、基礎・
臨床医学講座並びに総合医学研究所の各部門において、医学の進歩に貢献できる人材の育成と研究の推進に日夜努力いた
しております。
教育面では、教育スタッフとしてすぐれた人材を配し、学生の教育に専念しており、昭和 53 年に第 1 回の卒業生が誕生
して以来、数多くの医師を世に送り出し、それぞれ国内国外の医学・医療の最先端で活躍しております。
研究面では、平成元年に従来の人類遺伝学研究所、熱帯医学研究所及び共同研究室を母体とし、難病治療など医療の先
端的な分野の開拓を目的とした総合医学研究所を設置し、臓器置換・難治疾患・癌・人類遺伝学・熱帯医学・基礎医学・
共同研究の各部門を中心にプロジェクト研究の推進を図っております。また、国際舞台においても躍進を続けており、欧
米の一流大学や研究所との研究員の交流、海外からの研究員・留学生の受け入れなどを通じて国際レベルの学術環境の整
備にも意を尽くしております。
診療面では、金沢医科大学病院は日本海側随一の規模を誇るまでに成長し、最新の医療機器を整備し、医学教育のみな
らず、文字どおり地域医療の基幹病院として順調に発展し、地域社会の要請に応えるべく最新レベルの医療サービスを提
供することにも十分な配慮をしてまいりました。
また、国際医療協力隊の派遣、世界各地域の種々の難病に対する国際医療協力に早くから取り組み、わが国の医科大学
の中ではトップクラスの実績を持っております。
しかしながら、この様な積極的な教育、学術及び医療活動を維持継続していくためには巨額の資金が必要で、学納金、
国庫補助金、附属病院の医療収入などの収入だけでは健全な経営は不可能であり、教育、研究、診療活動を萎縮させる恐
れがあります。
このために、本学では文部科学省の許可を得て学術振興基金の募集を行っており、広く本学教職員、卒業生、学生の父
兄をはじめ、民間企業、篤志家の多くの皆様のご支援をお願い申し上げる次第であります。
日進月歩の医学の進歩に即応した最新の教育、研究及び診療環境を維持するにとどまらず、未来に向けてさらなる貢献
と飛躍を目指して、全学を挙げて努力いたし、社会的使命を果たし得たいと念願しております。
本趣旨にご理解、ご賛同を頂き、ご協力を賜りますれば誠に幸甚に存じます。
学校法人金沢医科大学 理事長 竹 越 襄
募集要項 学術振興基金は次の要領で広く一般の方々からご協力をお願いしております。
1. 目 的: 金沢医科大学の教育・研究の振興と医療
人のご寄付)
」による所得税、法人税の優遇措置を
の充実のため活用させていただきます。
受けることが出来ます。
2. 目標額: 10 億円
5. 応募方法: 寄付申込書等を本学教育研究事業支援
3. 募集先: 在学生、同窓生及びその父兄、教職員、
課あてにご請求ください。折り返し、手続方法、税
一般有志者並びに医学研究機関及び医療関係企業・
務に関することなどについてご説明いたします。
団体等
TEL 076-286-2211 内線 2720 ∼ 2724
FAX 076-286-8214
4. 学術振興基金へのご寄付は、「特定公益増進法人寄
付金(個人のご寄付)」及び「受配者指定寄付金(法
金沢医科大学教育振興基金・金沢医科大学学術振興基金寄付者ご芳名(過去 1 年間の分、敬称略)
鈴木 比佐(大阪府)
塩谷 達昭(神奈川県)
山下 美里(石川県)
宮下 裕至(石川県)
内田 武(埼玉県)
畑澤 幸雄(兵庫県)
木下 繁(大阪府)
織田 正道(佐賀県)
谷村 幸三(大阪府)
谷村 曜子(大阪府)
西垣内一哉(山口県)
黒澤 明充(山形県)
財団法人日中医学協会(東京都)
医療法人 仁医会 釜石のぞみ病院(岩手県)
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丸文通商株式会社金沢支店(石川県)
募 金
金沢医科大学報 156 号/2013.11
金沢医科大学創立 40 周年記念事業募金のお願い
本学は平成 24 年に創立 40 周年を迎えることになります。これを記念して、平成 26 年度末までを「第一次 5ヵ年
計画」の期間とする下記の金沢医科大学創立 40 周年記念事業を計画いたしました。
1.金沢医科大学グランドデザイン第 1 次 5ヵ年計画
(1 )アナトミーセンターの建設
(2 )金沢医科大学レジデントハウスの建設
(3 )医学教育棟の建設
(4 )病院 1 号棟の建設
2.金沢医科大学氷見市民病院整備支援事業
これらの事業を主体とした創立 40 周年記念事業には多額の費用が予測されており、皆様のご協力をいただきた
く下記のとおり募金を展開することになりました。絶大なご支援をお願い申し上げます。
趣意書
金沢医科大学は、昭和 47 年(1972 年)に当時予測された医師不足を改善するための国の施策のもと金沢市に近
い内灘の地に開学いたしました。
日本海側ではただ一つの私立医科大学であり、開学以来多くの関係者の努力や皆様からのご支援によって、来
る平成 24 年(2012 年)には開学 40 周年を迎えることになります。
本学は、
「良医を育てる」
「知識と技術をきわめる」
「社会に貢献する」という建学の精神のもとに、開学以来、
教育、診療、研究活動を通じて広く医学・医療の発展と次世代の医学・医療の担い手の育成に努力してまいりま
した。その結果、開学以来 3,500 名を超える医師と 2,000 名以上の看護師を世に送り出し、社会に大いに貢献して
きたところです。
皆様ご存じのように、わが国の医科系大学は国立、公立、私立の大学があり、本学は私立の医科大学でありま
す。国立および公立の大学は公的資金によって運営されておりますが、私立の大学は私的な財産の寄付で運営さ
れており、現在のきびしい国庫から私立医科大学の帰属収入に対する補助金の比率は 4%程度という状況である
のが現実です。そのような中で本学は、社会への貢献を目指して良き医療人の育成、優れた研究、高度医療と安
全かつ良質の診療活動を行ってきております。
私どもは、今後も建学の精神にのっとり、社会への貢献を真摯に考えてこれを達成してゆくために、本学の
長期構想について検討し、事業計画として金沢医科大学グランドデザイン計画を立ち上げました。さし当って金
沢までの新幹線が開業する平成 26 年度末(2014 年度末)までを第 1 次 5ヵ年計画の期間として、新アナトミーセン
ター、金沢医科大学レジデントハウス、医学教育棟、病院 1 号棟などの建設を検討し、実現させる態勢を立ち上
げております。これらは大学の長期構想の線上での計画であり、もちろん経費の節約や財政措置を考えつつ、資
金確保のため広くご寄付をお願い申し上げる次第です。
皆様方には本学の社会貢献にどうかご理解をいただきご協力、ご支援をいただきたくお願い申し上げます。
平成 25 年 1 月吉日
学校法人 金沢医科大学
理事長 竹
学 長 勝
越
襄
田 省 吾
募集要項 寄付金の性格により手続上、個人対象の場合と法人対象の場合に区別されております。
1. 基金目標額
2. 募 集 期 間
3. 申 込 方 法
4. 税制上の待遇
15 億円
平成 22 年 11 月 1 日∼平成 25 年 10 月 31 日
個人用、法人用、それぞれの寄付申込書の所定の欄に必要事項をご記入の上、教育研究事業
支援課へご提出願います。
特定公益増進法人寄付金制度と受配者指定寄付金制度により、税制面での優遇があります。
詳細については、金沢医科大学総務部教育研究事業支援課へお問い合わせください。
TEL 076(286 )2211 内線 2720∼2724 FAX 076(286 )8214
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金沢医科大学報 156 号/2013.11
募 金
創立 40 周年記念事業募金寄付者ご芳名(敬称略)
(平成 22 年 11 月 1 日から平成 25 年 9 月 30 日までで掲載の承諾を得た方のみ)
平成 25 年 9 月 30 日現在
竹越 襄(石川県)
川上 重彦(石川県)
伊藤 博(石川県)
角田 弘一(石川県)
大田 修(石川県)
相引 眞幸(愛媛県)
浅野 定弘(滋賀県)
荒木きみ枝(石川県)
池田 崇之(石川県)
池渕 公博(石川県)
石倉 直敬(石川県)
石橋 庸司(福岡県)
市堰 徹(石川県)
今田 直孝(富山県)
岩崎 高明(東京都)
岩脇 理佳(長野県)
植村 功(東京都)
浦野 豊(長野県)
大井手弘純(東京都)
太田 絹子(富山県)
岡田 一雄(東京都)
岡宗眞一郎(三重県)
小田 公子(大阪府)
角田 直美(富山県)
梶波 康二(石川県)
兼氏 歩(石川県)
川合 洋子(富山県)
上端 雅則(石川県)
岸邊 美幸(石川県)
北岡 和代(石川県)
北森久美子(石川県)
木村 正子(新潟県)
久能 正之(福岡県)
熊谷 俊一(青森県)
小泉 雅紀(奈良県)
小坂 健夫(石川県)
小林 敏美(長野県)
小堀 泰史(石川県)
紺家千津子(石川県)
坂井 恵子(石川県)
坂口友紀子(石川県)
佐川 元保(石川県)
佐藤 宏和(石川県)
澤田 律子(富山県)
柴垣 芳明(富山県)
島 智一(石川県)
正 健一郎(兵庫県)
白川 尚哉(富山県)
杉森 端三(石川県)
昔農 好子(石川県)
髙木 俊宏(石川県)
高田 昌美(石川県)
高林 晴夫(石川県)
田口 真源(岐阜県)
64
募金総額 683,426,000 円 募金者数:個人 774 件、 法人 333 件
髙島 茂樹(石川県)
山下 公一(石川県)
神田 享勉(富山県)
吉田 勝明(神奈川県)
木村 晴夫(石川県)
青野 允(北海道)
東野 順子(富山県)
有沢 晴美(富山県)
池田 法子(石川県)
生駒 尚秀(石川県)
石﨑 宏(石川県)
泉 晴美(富山県)
伊藤澄美子(富山県)
今村 秀嗣(宮城県)
岩城 雅恵(富山県)
植田 俊郎(岩手県)
魚谷 儀一(石川県)
衛藤 眞理(大分県)
大久保優子(石川県)
大戸 和雄(石川県)
岡田 均(石川県)
岡本 真一(石川県)
小野木 豊(石川県)
影近 謙治(石川県)
片山 壽夫(富山県)
金子 尚仁(山形県)
川嶋 政広(石川県)
神林 敦彦(岩手県)
岸本 一夫(兵庫県)
北川 純子(石川県)
木南 義男(石川県)
木村 洋輔(石川県)
久保 江理(石川県)
黒澤 明充(山形県)
小泉 由美(石川県)
小島ひとみ(富山県)
小林 誠(石川県)
小室 明人(石川県)
最勝寺正智(長崎県)
酒井 博史(石川県)
坂田 慎一(富山県)
鷺谷 昌夫(埼玉県)
佐藤 博之(福井県)
三治 秀哉(石川県)
柴田 崇志(富山県)
島崎 千秋(富山県)
東海林博樹(石川県)
白濱 芳男(大阪府)
鈴鹿 有子(石川県)
瀬戸 恵美(富山県)
高木 雅美(富山県)
髙田 稔(石川県)
田川 俊範(石川県)
竹内 洋子(石川県)
松本 忠美(石川県)
飯塚 秀明(石川県)
坂本 滋(石川県)
奥名 洋明(石川県)
大野木辰也(石川県)
青山 隆彦(福井県)
安土 幸恵(富山県)
有原 徹(静岡県)
池田 昌弘(石川県)
井駒由利子(石川県)
石田 豊司(石川県)
出雲 栄(石川県)
伊藤 透(石川県)
今村 吉克(石川県)
岩坪 明美(富山県)
上田 正博(石川県)
薄田 勝男(石川県)
及川陽三郎(石川県)
大笹 清則(富山県)
大橋 力(石川県)
岡田 正人(石川県)
奥田 隆彦(大阪府)
御舘 將夫(石川県)
葛西 款(宮城県)
門平 充弘(石川県)
加納 千春(富山県)
川田 啓太(石川県)
菊地 勤(石川県)
岸本トキ子(石川県)
北川 秀機(富山県)
木下 英理(石川県)
清川 悦子(石川県)
久保 恭介(石川県)
黒瀬 望(石川県)
甲野 裕之(石川県)
後藤 知子(石川県)
小林美奈子(三重県)
小森 明彦(滋賀県)
斎藤 人志(石川県)
酒井龍太郎(石川県)
坂田 真一(石川県)
笹川 寿之(石川県)
真田 洋子(石川県)
塩谷 隆策(石川県)
芝本 利重(石川県)
島田 賢一(石川県)
定舎 良一(石川県)
新谷 博明(石川県)
鈴木 淳宙(千葉県)
曽根 純之(秋田県)
髙﨑 正輝(石川県)
高橋まゆ美(石川県)
滝口 智夫(石川県)
竹上 勉(石川県)
中農 理博(石川県)
栂 博久(石川県)
大島 譲二(埼玉県)
篠原 治道(富山県)
相川 広一(石川県)
朝倉 善史(石川県)
雨池ゆかり(富山県)
伊川 廣道(石川県)
池田 行雄(石川県)
石井 正憲(北海道)
石田 徳人(神奈川県)
出雲 淳子(石川県)
伊藤 信彦(岩手県)
今村 理子(宮城県)
岩淵 邦芳(石川県)
上田 善道(石川県)
浦島左千夫(石川県)
王 璐(石川県)
大澤 学(石川県)
大山 充徳(群馬県)
緒方 盛道(福岡県)
奥村 信一(石川県)
恩道 正博(石川県)
笠間 孝一(石川県)
加富 喜芳(石川県)
鎌仲 久恵(富山県)
河西 研一(静岡県)
菊池 哲(静岡県)
喜多 栄子(富山県)
北村 修(石川県)
木村 敦子(栃木県)
日下 一也(石川県)
久保 由紀(石川県)
鍬先清一郎(長崎県)
河野 美幸(石川県)
小西 啓子(富山県)
小平 俊行(石川県)
小柳久美子(東京都)
佐伯 牧彦(新潟県)
坂尾 光一(石川県)
坂野 邦雄(石川県)
笹川 眞人(新潟県)
佐野 泰彦(石川県)
志賀 英明(石川県)
柴山 卓也(石川県)
島田 長樹(新潟県)
庄野紀代美(石川県)
新冨 芳治(鹿児島県)
鈴木 孝治(石川県)
曽根 崇史(富山県)
高瀬 悦子(富山県)
髙橋 基浩(石川県)
瀧本 淳子(石川県)
武田 久美(石川県)
勝田 省吾(石川県)
宮村 栄一(石川県)
伊藤 順(石川県)
小田島粛夫(石川県)
あいはら友子(東京都)
浅野 稔(広島県)
網 典子(富山県)
池上 顕弘(富山県)
池永 健(長崎県)
石垣 靖人(石川県)
石橋 隆治(石川県)
市岡 弘光(千葉県)
稲場 京子(富山県)
岩井 邦充(石川県)
岩堀 博敏(福井県)
上野 一夫(富山県)
浦田 哲郎(富山県)
大家 英治(石川県)
太田 淳(石川県)
緒方 章雄(兵庫県)
岡野喜久一郎(山口県)
奥谷 正人(愛知県)
加賀谷文秋(秋田県)
梶川 昌幸(富山県)
金山登喜夫(石川県)
亀井 淳平(石川県)
川原 範夫(石川県)
菊池 博幸(宮城県)
北 久直(石川県)
北村 佳子(石川県)
木村 透(栃木県)
久野 成人(京都府)
熊井 惠美(北海道)
小泉 尚子(福井県)
神戸 晃男(石川県)
小林 勝雄(新潟県)
小堀三栄子(石川県)
小山 吉昭(富山県)
竿下 純子(富山県)
坂口 治(長野県)
坂元 仁志(石川県)
佐藤 勝明(石川県)
寒川 英明(奈良県)
篠田 謙一(東京都)
澁谷 良穂(石川県)
清水 豊(石川県)
庄野 浩史(石川県)
杉原 一良(石川県)
鈴木 比佐(大阪府)
台蔵 晴久(石川県)
高田 智子(石川県)
高橋 喜統(石川県)
田口 久雄(石川県)
武部 秀人(石川県)
募 金
金沢医科大学報 156 号/2013.11
(
武部瑠里子(石川県)
田中 惠子(石川県)
谷畑 祐子(富山県)
唐 尚子(北海道)
津田 志朗(石川県)
椿原 澄朗(富山県)
寺井 明夫(石川県)
堂前 正秀(石川県)
利波 久雄(石川県)
長江 康(埼玉県)
中川美枝子(石川県)
中谷 渉(石川県)
中村 喜亮(富山県)
中村 光宏(石川県)
辺本智恵美(石川県)
西川 正(石川県)
西本 雅彦(京都府)
畑島 淳(富山県)
浜崎 孝子(石川県)
原 靖(埼玉県)
東野 治仁(青森県)
氷見 祐二(石川県)
廣瀬 信雄(石川県)
福山 智基(福井県)
藤岡 隆庸(栃木県)
古居 滋(石川県)
堀井 勲(富山県)
前岡 勇人(石川県)
政氏 藤玄(石川県)
町野 千秋(東京都)
松田 健志(石川県)
松葉慎太郎(石川県)
三浦 智子(石川県)
三谷 真弓(石川県)
宮井 公一(富山県)
宮下 理恵(富山県)
宮本 文夫(石川県)
村上 英徳(石川県)
元雄 良治(石川県)
森河 裕子(石川県)
森本 亜弓(富山県)
安原 稔(石川県)
山口 克宏(宮城県)
山下 昌信(石川県)
山野 清一(石川県)
山元 康徳(石川県)
吉田 和幸(石川県)
米倉 秀人(石川県)
渡邉 将隆(新潟県)
田代 秋一(富山県)
田中 達朗(石川県)
谷原 清美(石川県)
知久田 博(石川県)
土田 英昭(石川県)
坪内 譲(石川県)
寺島賢二郎(山形県)
百成智津枝(石川県)
友田 幸一(大阪府)
中川 淳(石川県)
中島 素子(石川県)
中野 正幸(群馬県)
中村 常之(石川県)
中村 行男(福井県)
奈良崎友子(石川県)
西部 明子(石川県)
野澤 幸雄(石川県)
八田 稔久(石川県)
浜崎 優子(石川県)
原澤 博文(三重県)
東山 卓嗣(石川県)
平岡 久樹(東京都)
黄 正寿(石川県)
藤井 寛三(山口県)
藤田 知三(福井県)
古府 伸也(石川県)
堀越健太郎(群馬県)
前田 修子(富山県)
正来 宏美(石川県)
松井 真(石川県)
松田 知之(石川県)
松原 純一(岐阜県)
水株 正紀(石川県)
道渕 範子(富山県)
宮内 博史(高知県)
宮永 亨(富山県)
三輪 高喜(石川県)
村木 靖(石川県)
森 茂樹(石川県)
森田 展代(富山県)
森本 茂人(石川県)
矢地 弘子(富山県)
山口 昌夫(石川県)
山下 美里(石川県)
山之内菊香(富山県)
湯浅 幸吉(石川県)
吉田 純子(石川県)
米田 正明(石川県)
渡辺 祐介(愛知県)
多田 博行(長野県)
谷内 正人(石川県)
谷本 至(石川県)
津川 龍三(石川県)
土屋 英治(愛知県)
坪本他喜子(富山県)
寺田 為義(富山県)
百成 富男(石川県)
外山 宏(愛知県)
中川 邦子(石川県)
中田 興満(石川県)
中平 雄二(大阪府)
中村 利美(石川県)
中山 治樹(京都府)
西 朝子(富山県)
西部 泰弘(石川県)
橋本 外次(石川県)
花田 一美(福岡県)
林 圭(富山県)
原島 完司(石川県)
疋島 寛(石川県)
平口 哲夫(石川県)
福井 清数(石川県)
藤井 正則(富山県)
藤田美紀子(石川県)
古本 郁美(石川県)
本田 俊幸(石川県)
前田 俊彦(石川県)
舛井 昭秀(石川県)
松井 優子(石川県)
松田 久夫(石川県)
松本裕三郎(熊本県)
水谷 謙二(静岡県)
湊 宏(石川県)
宮澤 克人(石川県)
宮東 剛文(石川県)
向 千春(富山県)
村下 智子(石川県)
森 豊茂(石川県)
森田 實(石川県)
八木 茂夫(石川県)
柳田 善為(石川県)
山崎 軍治(石川県)
山瀬 真琴(石川県)
山本 健司(石川県)
尤 高峰(石川県)
吉竹 佳の(石川県)
和田 正美(石川県)
立原 弘章(千葉県)
谷口 充(石川県)
玉井 学(福井県)
辻村亜希子(石川県)
堤 幹宏(石川県)
津本 明信(石川県)
寺中 信夫(石川県)
土岐 宗利(群馬県)
長井富美子(富山県)
中川 秀昭(石川県)
永田 勝宏(石川県)
中村 晃(石川県)
中村ひろみ(石川県)
長山 豊(石川県)
西尾 明子(石川県)
西前 忠英(大阪府)
橋本 典子(富山県)
羽根 淳治(東京都)
林 哲朗(石川県)
東 妙美(石川県)
疋田 勉(石川県)
平場 吉治(石川県)
福田 昭宏(石川県)
藤井 道孝(山梨県)
舟木 洋(石川県)
堀 有行(石川県)
本多 隆文(石川県)
前野 聡子(石川県)
舛井 美紀(石川県)
松岡 初文(三重県)
松田 博男(石川県)
丸岡 秀裕(東京都)
水野 宅郎(富山県)
南 暢彦(石川県)
宮下あき子(石川県)
宮東 利恵(石川県)
向 義博(富山県)
村田大一郎(静岡県)
森 秀胤(神奈川県)
森田 礼時(石川県)
安田裕美子(石川県)
柳川 尚樹(富山県)
山下 和夫(石川県)
山田 聖(兵庫県)
山本 千勢(石川県)
由利 健久(石川県)
吉冨 泰央(石川県)
渡辺いつ子(富山県)
田中 一美(石川県)
谷口 芳子(静岡県)
玉川 泰浩(奈良県)
辻本 幹夫(石川県)
堤 理華(石川県)
鶴見 隆史(東京都)
土井 悠人(富山県)
徳田 治樹(石川県)
中泉 裕子(石川県)
中川 博幾(福井県)
中田 千鶴(富山県)
中村 和子(石川県)
中村真寿美(石川県)
那須 義功(香川県)
西尾 眞友(石川県)
西村 憲司(石川県)
橋本 光正(石川県)
浜江紀美代(石川県)
林 廣之(三重県)
東 伸明(石川県)
肥後 重子(鹿児島県)
平山惠美子(石川県)
福村 敦(石川県)
藤井 衛之(石川県)
舟坂 雅春(富山県)
堀 愉(石川県)
前 邦博(富山県)
牧野田 知(石川県)
升谷 一宏(石川県)
松下外志雄(石川県)
松能 好子(石川県)
丸山 晃弘(石川県)
溝口 義人(福岡県)
南野 桂三(大阪府)
宮下 裕至(石川県)
宮村 利雄(石川県)
村井 幸美(石川県)
村山 智子(石川県)
森 真澄(富山県)
森永 哲文(広島県)
安原 真理(石川県)
柳澤 衛(京都府)
山下 敏彦(北海道)
山中 啓義(北海道)
山本美喜枝(石川県)
横山 仁(石川県)
吉野 健一(石川県)
渡邉 直人(石川県)
〈法 人〉
㈱アートフード(石川県)
赤門ウイレックス㈱(愛知県)
㈱朝日商会(石川県)
アストラゼネカ㈱(大阪府)
粟津歯科医院 久保伸一郎(石川県)
石川日野自動車㈱(石川県)
石川トヨタ自動車㈱(石川県)
医療法人 手島会 手島病院(大阪府)
医療法人 かぶとやま会 久留米リハビリテーション病院(福岡県)
医療法人 沢村内科(大阪府)
医療法人 土佐楠目会(高知県)
㈱アイビックス北陸(石川県)
㈱アクト(石川県)
あすか製薬㈱(東京都)
㈱アドマック(石川県)
㈱イーピーミント(東京都)
㈶石川県予防医学協会(石川県)
㈱井上誠昌堂(富山県)
医療法人 霞水会 土浦厚生病院(茨城県)
医療法人 川上医院(福井県)
医療法人 白百合会 武生記念病院(福井県)
医療法人 敬仁会 函館おしま病院(北海道)
㈲アカシア商会(石川県)
旭化成ファーマ㈱(東京都)
アステラス製薬㈱(東京都)
アルフレッサ ファーマ㈱(大阪府)
石井電機商会(石川県)
㈱石川コンピュータ・センター(石川県)
医療法人 恵徳会 小田代病院(鹿児島県)
医療法人 太白会 シーサイド病院(山口県)
医療法人 財団五省会(富山県)
医療法人 道坤会(青森県)
医療法人 林病院(福井県)
65
金沢医科大学報 156 号/2013.11
募 金
医療法人 原外科医院(福岡県)
医療法人 福仁会(福井県)
医療法人 古野整形外科麻酔科クリニック(福岡県)
医療法人 松髙眼科医院(長野県)
医療法人 睦会 ムツミ病院(京都府)
医療法人 明峰会(福井県)
医療法人 悠久会 大牟田共立病院(福岡県)
医療法人 悠々会 内田クリニック(埼玉県)
医療法人 玲心会(鹿児島県)
医療法人 案浦クリニック(福岡県)
医療法人 岩﨑内科診療所(埼玉県)
医療法人 健身会(埼玉県)
医療法人 厚生会福井厚生病院(福井県)
医療法人社団 和楽仁(石川県)
医療法人社団 秋山クリニック(石川県)
医療法人社団 広栄会 厚木循環器・内科クリニック(神奈川県) 医療法人社団 上田医院(島根県)
医療法人社団 沖野会(石川県)
医療法人社団 映寿会(石川県)
医療法人社団 勝木会 やわたメディカルセンター(石川県) 医療法人社団 加藤クリニック(石川県)
医療法人社団 喜生会 木戸クリニック(富山県) 医療法人社団 金原皮膚科医院(石川県)
医療法人社団 くすのきこどもクリニック(北海道)
医療法人社団 志貴野会(富山県)
医療法人社団 親和会 山田温泉病院(富山県)
医療法人社団 中央会 金沢有松病院(石川県)
医療法人社団 ときわ会 常願寺病院(富山県)
財団医療法人 中村病院(福井県)
医療法人社団 博洋会(石川県)
医療法人社団 東野会東野病院(石川県)
医療法人社団 福間産婦人科クリニック(静岡県) 医療法人社団 ふたば(群馬県)
医療法人社団 ふらの西病院(北海道)
医療法人社団 裕祐会 丸岡耳鼻咽喉科(東京都) 医療法人社団 三秋整形外科医院(石川県)
医療法人社団 三浦内科医院(新潟県)
医療法人社団 持木会(石川県)
医療法人社団 藤聖会 八尾総合病院(富山県)
医療法人社団 ヤベツ会 なかでクリニック(石川県) 医療法人社団 浅ノ川 浅ノ川総合病院(石川県)
医療法人社団 いずみ会北星病院(北海道)
医療法人社団 小川医院(石川県)
医療法人社団 小田眼科医院(宮城県)
医療法人社団 皆成会(群馬県)
医療法人社団 光仁会 木島病院(石川県)
医療法人社団 恵仁会(静岡県)
医療法人社団 近藤クリニック(石川県)
医療法人社団 さくら会(石川県)
医療法人社団 三治整形外科クリニック(石川県)
医療法人社団 白枝医院(兵庫県)
医療法人社団 翠明会 藤田医院(広島県)
医療法人社団 正啓会 成和病院(富山県)
医療法人社団 柏方会(大分県)
医療法人社団 博朋会 神経科精神科ひらかわクリニック(東京都) 医療法人社団 白銀会 林病院(石川県)
医療法人社団 福永医院(北海道)
医療法人社団 三医会 三輪病院(富山県)
医療法人社団 らいふクリニック(石川県)
医療法人社団 楽山会(富山県)
医療法人 真和会 若松医院(滋賀県)
医療法人 坪川医院(福井県)
医療法人 てちがわら内科(福島県)
医療法人 中村眼科(長野県)
医療法人 明峰会(福井県)
医療法人 メディトラスト やの医院(福岡県)
医療法人 祐愛会(佐賀県)
医療法人社団 安田内科病院(石川県)
㈱岩野商会(長野県)
㈲インターニクス北陸(石川県)
㈲ウエダ企画(石川県)
㈱うつのみや(石川県)
宇野酸素㈱(福井県)
㈱浦建築研究所(石川県)
栄研化学㈱(東京都)
エーザイ㈱(東京都)
㈱エスアールエル(東京都)
㈱ S & S エンジニアリング(東京都)
エスエス製薬㈱(東京都)
㈱エネサーブ北陸(福井県)
エルメッド エーザイ㈱(東京都)
大塚製薬㈱(東京都)
㈱大塚製薬工場(徳島県)
㈲大徳不動産(石川県)
㈲大山商店(石川県)
㈱岡村製作所 北陸支店(石川県)
小野薬品工業㈱(大阪府)
温泉リハビリテーションいま泉病院(富山県) 加越建設㈱(石川県)
化研生薬㈱(東京都)
科研製薬㈱(東京都)
㈱片岡(石川県)
カナカン㈱(石川県)
㈱金沢ニューグランドホテル(石川県)
金沢医科大学看護学部後援会さくら会(石川県) 金沢医科大学看護同窓会(石川県)
金沢医科大学後援協力会 会長 冨木隆夫(石川県) 金沢医科大学北辰同窓会(石川県)
金沢医大後援会橘会(石川県)
金沢社会保険病院(石川県)
金沢中央農業協同組合(石川県)
金沢西病院(石川県)
金沢医科大学北斗会(石川県)
㈱金沢丸善(石川県)
河北郡衛生㈱(石川県)
㈱カワサキマシンシステムズ(大阪府)
環境開発㈱(石川県)
岸建販㈱(石川県)
北川瀝青工業㈱(石川県)
㈲北商事(石川県)
キッセイ薬品工業㈱東京本社(東京都)
㈱紀伊國屋書店(東京都)
杏林製薬㈱(東京都)
協和発酵キリン㈱(東京都)
㈱キリン堂(大阪府)
㈱金太(石川県)
クック ランチ サービス(石川県)
グラクソ・スミスクライン㈱(東京都)
クラシエ製薬㈱(東京都)
㈱クリーンテックサービス(石川県)
クリタ・ケミカル北陸㈱(富山県)
興能信用金庫(石川県)
㈱光洋(神奈川県)
公立穴水総合病院(石川県)
公立宇出津総合病院(石川県)
公立羽咋病院(石川県)
公立松任石川中央病院診療部(石川県)
興和㈱(東京都)
㈱コーシン(石川県)
国民健康保険 志雄病院(石川県)
越屋メディカルケア㈱(石川県)
コマニー㈱(石川県)
㈱坂田亀巣堂(石川県)
佐藤製薬㈱(東京都)
㈱佐波(石川県)
サノフィ㈱(東京都)
沢井製薬㈱(大阪府)
三協ラボサービス㈱北陸営業所(富山県)
三幸電設㈱(石川県)
参天製薬㈱(大阪府)
㈱サンレー(石川県)
㈱三和化学研究所(愛知県)
塩野義製薬㈱(大阪府)
シダックスフードサービス㈱(東京都)
耳鼻咽喉科なかいずみクリニック 中泉俊彦(石川県) 社会保険 高岡病院(富山県)
㈱ジャパンビバレッジセントラル 金沢支店(石川県)
城西運輸機工㈱(石川県)
㈱人材派遣北陸(石川県)
鈴木建設㈱(石川県)
㈱スズケン(石川県)
㈱セーフティ(石川県)
ゼリア新薬工業㈱(東京都)
セントラルメディカル㈱(石川県)
㈱園田装飾工業(石川県)
㈱損害保険ジャパン(石川県)
第一三共㈱(東京都)
第一三共㈱(石川県)
第一電機工業㈱(石川県)
㈱大学タクシー(石川県)
大正製薬㈱(東京都)
大生食品工業㈱(石川県)
大日本住友製薬㈱(大阪府)
大鵬薬品工業㈱(東京都)
㈱大和(石川県)
大和電建㈱(福井県)
高桑美術印刷㈱(石川県)
県北医療センター 高萩協同病院(茨城県)
武田バイオ開発センター㈱(東京都)
武田薬品工業㈱(東京都)
㈱ダスキンヘルスケア北陸(石川県)
㈱ダスキン北陸(石川県)
大学警備㈱(石川県)
田辺三菱製薬㈱(大阪府)
たんぽぽ薬局㈱(岐阜県)
㈲茶谷造園(石川県)
中外製薬㈱京都支店(京都府)
中外製薬㈱(東京都)
中部ペプシコーラ販売㈱(愛知県)
㈱ツーテック(石川県)
㈱辻さく(石川県)
㈱ツムラ(東京都)
帝人在宅医療㈱(東京都)
66
募 金
帝人ファーマ㈱(東京都)
㈱東芝北陸支社(富山県)
㈱トーケン(石川県)
特別養護老人ホーム夕陽ケ丘苑(石川県)
富山県済生会高岡病院(富山県)
㈱中島建築事務所(石川県)
成和フード㈱(石川県)
日栄商事㈱(石川県)
日本化薬㈱(東京都)
日本製薬㈱(東京都)
日本ベーリンガーインゲルハイム㈱(東京都)
ノバルティスファーマ㈱(東京都)
㈱パースジャパン(東京都)
㈱英商会(石川県)
㈱半田(石川県)
㈱福井銀行(福井県)
フクダ電子㈱(東京都)
フジテック㈱中部支社 名古屋支店(愛知県)
扶桑薬品工業㈱(大阪府)
㈱米心石川(石川県)
㈱ホクコク地水(石川県)
北陸コカ・コーラボトリング㈱(富山県)
北陸通信工業㈱(石川県)
北陸リネックス㈱(石川県)
北國新聞内灘中央販売㈱(石川県)
マイラン製薬㈱(東京都)
丸石製薬㈱(大阪府)
㈱マルナカストア(石川県)
丸和電業㈱(石川県)
三谷商事㈱(福井県)
三菱電機プラントエンジニアリング㈱北陸支社(富山県)
都商事㈱(石川県)
㈱村井(石川県)
Meiji Seika ファルマ㈱(東京都)
㈱メディセオ(東京都)
㈱ヤクルト本社(東京都)
㈲丸一冷菓(石川県)
リコージャパン㈱中部営業本部石川支社(石川県)
㈱ローランド金沢(石川県)
金沢医科大学報 156 号/2013.11
テルモ㈱(東京都)
東和薬品㈱(大阪府)
㈱トーショー(東京都)
冨木医療器㈱(石川県)
鳥居薬品㈱(東京都)
中橋タイル㈱(石川県)
㈱にしき堂(石川県)
ニプロファーマ㈱(大阪府)
日本ケミファ㈱(東京都)
日本臓器製薬㈱(大阪府)
日本メジフィジックス㈱(東京都)
ノボ ノルディスク ファーマ㈱(東京都)
バイエル薬品㈱(大阪府)
浜本造園(石川県)
㈱ビー・エム・エル(東京都)
福井県済生会病院(福井県)
富士ゼロックス北陸㈱(石川県)
富士フイルム RI ファーマ㈱(東京都)
ブリストル・マイヤーズ㈱(東京都)
㈱ホギメディカル(東京都)
北辰同窓会群馬県支部(群馬県)
㈱北陸綜合防災センター(石川県)
㈱北陸電機商会(富山県)
㈱北陸ワキタ(石川県)
ホテル金沢㈱(石川県)
前田印刷㈱(石川県)
㈱マルシン(石川県)
丸文通商㈱(石川県)
三島石油㈱(石川県)
三菱電機㈱北陸支社(石川県)
ミトロンベイクボングー(石川県)
宮武食品(石川県)
村中医療器㈱(大阪府)
明祥㈱(石川県)
㈱モス ホテル日航金沢(石川県)
㈱山武 ビルシステムカンパニー 北陸支店(石川県)
ヨシダ印刷㈱(石川県)
菱機工業㈱(石川県)
わかもと製薬㈱(東京都)
テンプスタッフフォーラム㈱(新潟県)
トーアエイヨー㈱(東京都)
特定医療法人 扇翔会(石川県)
富山化学工業㈱(東京都)
中佐商店㈱(石川県)
中林食料品店 中林逸子(石川県)
㈱ニチイ学館 金沢支店(石川県)
日本海ビューティ㈱(石川県)
日本新薬㈱(京都府)
日本たばこ産業㈱(東京都)
能登印刷㈱(石川県)
野村證券㈱金沢支店(石川県)
㈲八田物産(石川県)
㈱林寺メディノール(石川県)
ファイザー㈱(東京都)
福井順化商事㈱(福井県)
富士通㈱北陸支社(石川県)
双葉タイヤ㈱(石川県)
㈱フレット(石川県)
㈱北栄(石川県)
㈱北陸銀行(富山県)
北陸中日新聞 内灘専売所 欠新聞店(石川県)
国家公務員共済組合連合会 北陸病院(石川県)
㈱北國銀行(石川県)
㈱本田商会(石川県)
松村物産㈱(石川県)
丸善㈱金沢支店(石川県)
マルホ㈱(大阪府)
三谷産業イー・シー㈱(石川県)
三菱電機ビルテクノサ−ビス㈱北陸支社(石川県)
㈱ミノファーゲン製薬(東京都)
向病院 向 歩(石川県)
名工建設㈱北陸支店(石川県)
㈱金沢名鉄丸越百貨店(石川県)
持田製薬㈱(東京都)
㈲菊亭(石川県)
米沢電気工事㈱(石川県)
ロート製薬㈱(大阪府)
67
金沢医科大学報 156 号/2013.11
学報 156 号 総目次
あなみず地域医療塾…………………………………………… 2
■学事
勝田学長の再任所信表明……………………………………… 4
平成 25 年度 医学部編入学生入学宣誓式 …………………… 4
平成 25 年度 医学部編入学試験 ……………………………… 5
平成 26 年度 医学部入学試験説明会 ………………………… 5
平成 26 年度 医学部特別推薦入学試験(AO 入試) ………… 5
平成 25 年度 医学部オープンキャンパス …………………… 6
平成 25 年度 看護学部オープンキャンパス ………………… 7
新任教授紹介(宮澤、和藤、笹川、髙田) ………………… 8
■学生のページ
平成 25 年度 医学部第 2 学年看護体験実習・報告会 ……… 10
医学部第 2 学年看護体験実習レポート ……………………… 10
医学部学生のメディカルホームステイ報告………………… 12
クラブ紹介:陸上競技部……………………………………… 16
華中科技大学同済医学院における看護実習報告…………… 17
ソノマ大学夏期語学研修報告………………………………… 18
釜石「命のきずなカプセル」ボランティア活動報告会 …… 20
第 42 回内灘祭「Kizuna Meets Uchinada 」………………… 22
■国際交流
第 26 回 JAPAN TENT ………………………………………… 24
留学生情報……………………………………………………… 25
Kaleidoscope ………………………………………………… 25
■学術
第 14 回 KMU 研究推進セミナー …………………………… 26
平成 24 年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「高齢化の
進む過疎地域におけるライフ・イノベーション創出」… 27
市民公開講座 肺の日 タバコと肺疾患 ……………………… 27
骨腫瘍病理セミナー 平成 25 年度北陸がんプロ講演会 …… 28
競争的研究資金等に係る 平成 25 年度内部監査 …………… 28
平成 26 年度 科学研究費助成事業公募要領等説明会 ……… 28
北國がん基金研究助成 授与される ………………………… 29
産学官連携:平成 25 年度医療機器開発マッチングフォーラム、
DSANJ 疾患別商談会(代謝・循環器疾患/感染症領域)…… 30
堤 幹宏教授 第 14 回ヨーロッパアルコール医学生物学学会
Charles Lieber Memorial Award 受賞 …………………… 31
松井優子准教授 第 1 回看護理工学会学術集会優秀講演賞受賞 31
岡山未来助教 第 18 回日本糖尿病・教育看護学学会学術集会
Jaden18 Award 受賞 ……………………………………… 31
ひらめき☆ときめきサイエンス……………………………… 32
大学院医学研究セミナー……………………………………… 34
■病院
金沢医科大学病院第 34 回連携病院会議 …………………… 37
平成 25 年度 医療監視 ………………………………………… 37
金沢がんサポートチーム医療カンファランス……………… 38
第 65 回がん診療連携拠点病院研修会 第 1 回緩和ケアオープン
セミナー……………………………………………………… 38
第 11 回能登地区がん診療連携協議会 第 66 回がん診療連携拠点
病院研修会 …………………………………………………… 39
平成 25 年度 第 1 回安全管理体制確保のための職員研修会 39
金沢医科大学病院 臓器移植に係る職員研修会 …………… 40
石川県腎友会「第 14 回命のキャラバン」運動への協力 …… 40
■研修医の頁
第 11 回臨床研修指導医養成のためのワークショップ …… 41
平成 25 年度本学病院マッチング学生との交流会 ………… 42
第 4・5 学年生対象各診療科合同説明会及び交流会 ……… 42
臨床研修医のための CPC(臨床病理検討会) ……………… 43
■金沢医科大学氷見市民病院
夏休み親子ふれあい医療フェスティバル…………………… 44
緩和ケア研修会………………………………………………… 44
倫理に関する研修会…………………………………………… 45
平成 25 年度 第 1 回臨床病理検討会(CPC )………………… 45
■図書館
データベース利用講習会……………………………………… 46
■管理・運営
山下公一前理事長 秋の叙勲で旭日中綬章を受章 …………… 47
金沢医科大学副学長に飯塚秀明教授(再任)、栂 博久教授(新任)48
学長補佐に神田享勉教授(再任)、学生部長に川原範夫教授(新任)、
医学部教務部長に望月 隆教授(新任)………………………… 49
内灘町と北海道羽幌町との交流事業………………………… 51
第 21 回河北郡市消火技術競技大会 ………………………… 51
訃報(松井) …………………………………………………… 52
互助会:秋のバス旅行………………………………………… 53
■資料
理事会…………………………………………………………… 54
規程の改正・制定・廃止……………………………………… 54
教授会…………………………………………………………… 54
平成 25 年度 教育職員国際学会(海外開催)発表一覧(上半期)56
人事……………………………………………………………… 59
■同窓会・後援会
平成 25 年度 金沢医科大学看護学部後援会さくら会総会 … 61
□金沢医科大学教育振興基金・金沢医科大学学術振興基金募金 62
□金沢医科大学創立 40 周年記念事業募金のお願い・寄付者芳名 63
金沢医科大学報 156 号
表紙写真
秋空に映える雪吊り
平成 25 年 11 月 1 日発行
中谷 渉
唐崎松の雪吊りは金沢を代表する風景だ。晩秋の日
うつ
差しの中、松の緑に紅葉が映えていた。霞ヶ池に映る
逆さ雪吊りを入れて構図を決めた。
池澄むや松の姿を正しうし
宇咲冬男
(うさき ふゆお:1931∼2013年。埼玉県生まれ。文学博士。大正大
学文学部哲学科卒業、産経新聞社に入社。独立後は俳人宇田零雨に
師事。
「俳句昭和世代の会」を結成。句集には「若菜」
、
「自註現代俳
句シリーズ宇咲冬男集」など。俳句、連句の国際交流に貢献した。
)
発行者 学校法人金沢医科大学理事長 竹 越 襄
編 集 金沢医科大学概要・学報編集委員会
監 修 出版局長 山下 公一
編集委員長 米倉秀人
副委員長
原 亮
岩淵邦芳
委 員
利波久雄
川﨑康弘
元雄良治
北村 修
八田稔久
上田善道
甲野裕之
坂井恵子
竹内正義
竹田浩一
木村晴夫
森 茂樹
笠間孝一
丹羽 修
坂野邦雄
宮下あき子
上田正博
上端雅則
廣瀬信雄
岡山 均
坂口友紀子
中谷 渉
相野田紀子
事務局
丸谷 良
中川美枝子
中嶋秀夫
辻本幹夫
佐野友美
発行所 金沢医科大学出版局
〒 920-0293 石川県河北郡内灘町大学1−1
TEL 076−218−8069 FAX 076−286−0224
E-mail:[email protected]
金沢医科大学報 HP アドレス
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印刷 能登印刷株式会社