夏のボーナスについてのアンケート調査 ∼その2 使い道について

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夏のボーナスについてのアンケート調査
∼その2 使い道について
ボーナスの支給が話題に上ることが多くなってきていますが、ボーナスが支給され
ると、日頃はできない買い物や旅行ができるようになり、大きく消費が伸びる可能性
があります。また、現在景気が回復過程に入っていますが、回復の動きが確実なもの
になるためには個人消費の増加が必要とされていることからも、この夏のボーナスの
使われ方が注目されています。今回は、ボーナスで何を購入する予定なのか、貯蓄す
る場合はどういった方法を選択するかについてまとめてみました。
●7割の人がボーナスでの購入を予定
ボーナスで商品を購入する予定があるかについて聞いてみますと69.6%、ほぼ7割の
人が購入する予定があると答えています。ボーナスは大きな購入の動機となっている
ようです。具体的に購入する品
物ついてみていきます。
図1は、商品別の購入予定者
の割合です。3項目の複数回答
で、項目別に該当者の対象者全
員に対する割合を表しています。
最も多いのは「衣料品」で回答者
の半数を超える 5 1 . 1%が購入す
ると答えています。次いで「趣
味」で27.2%、以下、耐久消費財
の「家電品」
「情報機器」
「家具」
が10%前後で並び、「乗用車」は
2.2%と低くなっています。
表1は図1の内訳です。
「男女別」、
「独身・既婚別」
、
「ボーナス増減別(昨年と比
べて増える人と変わらない
もしくは減る人)」に分けて
みました。
何らかの商品を購入する
「購入予定あり」の比率は、
男性より女性、既婚より独
身が高くなっています。ま
た、ボーナス増減別では、
増加すると答えた人で割合
が高くなっています。
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福銀調査月報 2000年7月
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男女別に商品を見ていきますと、商品の順位は男性も女性も変わりませんが、1位
の「衣料品」では女性の割合が高く、2、3位の「趣味」
「家電品」では男性の割合が高
くなっています。一方、パソコンなどの「情報機器」は男女ともに12%で、男女間に差
はありませんでした。
独身・既婚別に見ていきますと、「衣料品」
「趣味」は独身者の方が高くなっています
が、
「家電品」
「情報機器」は既婚者の方が高くなっています。
ボーナス増減別に見ていきますと、ボーナスが増加する人の購買意欲が強いのが目
立っています。「衣料品」は40%台ですが、「趣味」
「家電品」
「情報機器」
「家具」のいず
れもが20%台になっています。特に「情報機器」が高く、「家電品」を押さえて3位と
なっています。一方、変わらないもしくは減る人は、「衣料品」以外は全般に低調にな
っています。
図2は年代別に購入品
目を見たものです。「衣料
品」
「趣味」は2 0、3 0代の
年齢の低い層で購買意欲
が高く、 4 0代、 5 0代と年
齢が上がるに従い購買意
欲が低くなっています。
逆に、「家電品」は4 0代以
上が高くなっています。
一方、パソコン等の「情
報機器」はどの年代も同
じ位で、若い人だけでな
く、中高年層も関心を持
っているようで、「情報機
器」については男女間、
世代間の購買意欲に大き
な差はないようです。
図3はボーナス予想額
別に見たものです。「衣料
品」
「趣味」では、予想額
による違いはほとんどあ
り ませ ん が、「 家電 品 」
「情報機器」は予想金額が
高いほど購入を予定して
いる人の割合が高くなっ
ています。
●貯蓄では銀行預金が突出
ボーナスを貯蓄するかどうかを聞いてみますと、何らかの形で貯蓄すると答えた人
の割合は90.7%で、ほとんどの人が貯蓄することを考えているようです。
図4は、貯蓄方法別に見たものです。最も多いのは「銀行預金」で73.3%、次いで
「郵便貯金」「社内預金」と預金が続き、その後に「生命保険」、5番目以降に「投資信託」
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「株式 」 「 外貨預金 」 「国債な
ど」 「貸付信託」などの金融商
品がはいっています。
表2は、「男女別」、「独
身・既婚別」、「ボーナス増
減別」に見た内訳です。
「貯蓄予定あり」の比率
は、男性と女性では差があ
りませんが、独身と既婚で
は独身の方が高くなってい
ます。また、ボーナス増減
別では、増える人全てが
「貯蓄予定あり」と答えてい
ます。
男女別に貯蓄項目を見て
いきますと、男性は女性に
比べ、「銀行預金」が高く、
「郵便貯金」「社内預金」の
割合が低くなっています。
また、わずかですが、「投資
信託」「株式」「 外 貨 預 金 」
も男性の方が高くなってい
ます。
独身・既婚別では、独身
の方が「銀行預金」「社内預
金」「生命保険」で高くなっ
ています。
ボーナス増減別では、増
加する人の方が、
「投資信託」
「外貨預金」が高くなってい
ます。
図5は予想額別に見たも
のです。「銀行預金」「投資
信託」「株式」「 外 貨 預 金 」
「国債など」は、予想金額が
多いほど割合が高くなって
います。
まとめ
7割の人が商品の購入を予定するなど、ボーナスの支給は消費の大きなインパクト
です。今回のボーナスの支給を契機に個人消費が回復することで、景気回復が本格的
なものとなることが期待されています。
(松本)
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福銀調査月報 2000年7月
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