PDF file - 岩手県立大学ソフトウェア情報学部

H16年度:特色ある大学教育支援プログラム
応募テーマ:主として総合的取組に関するテーマ
高度専門教育と人間教育の一体化
一年次からの講座配属を行う
『岩手県立大学方式』の実践
岩手県立大学
ソフトウェア情報学部
大学・学部の概要
• 大学の概要
– 平成10年4月開学
– 4つの学部
看護、社会福祉
ソフトウェア情報、
総合政策
– 素心知困の精神
• 学部の概要
– 全国初のソフトウェア専門の学部
• 4つのコースから構成
– 1学年160名
学部の教育目標
(A)利用者の立場でソフトウェアの開発ができる、知性と感性
を備えた人材の育成
1.
2.
3.
4.
5.
今後の知識社会におけるコンピュータソフトウェアの意義(プロフィット及
びリスク)についての理解
利用者である人間の特性(知性、行動、感性)についての理解
コンピュータソフトウェアに関する技術の理解
情報システムに関する技術の理解
社会に関する数理的理解
(B)世界に通用する独創的で大規模なソフトウェアを開発でき
る人材の育成
1.
2.
3.
4.
今後のグローバライゼーションにおける国際理解
自己表現及び他者理解に関する能力
コンピュータ技術をいかしたビジネスに関する理解
コンピュータソフトウェアに関する英語による理解
学部の構成
4コース・20講座
基盤システムコース
コンピュータアーキテクチャ学講座
オペレーティングシステム学講座
リアルタイムシステム学講座
データベースシステム学講座
言語情報学講座
分散システム学講座
情報システムコース
ソフトウェア設計学講座
経営情報システム学講座
情報システム構築学講座
組織情報システム学講座
社会情報システム学講座
メディアシステムコース
ヒューマンインタフェース学講座
情報環境デザイン学講座
コミュニケーション学講座
コンピュータグラフィックス学講座
情報メディア学講座
知能システムコース
感性情報学講座
知識情報学講座
インテリジェントソフトウェアシステム学講座
認知支援システム学講座
取組内容
高度専門教育と人間教育とを一体化した
『岩手県立大学方式』の実践
高度専門教育
研究開発の即戦力の育成
研究開発の即戦力の育成
人間教育
社会での当事者能力(ヒューマンコミュ
社会での当事者能力(ヒューマンコミュ
ニケーション能力)の育成
ニケーション能力)の育成
高度専門教育と人間教育の両立するには
学生
少人数区分け
少人数区分け
居場所を決める
居場所を決める
夜間も利用可能
夜間も利用可能
教員
学生に密着して生活
学生に密着して生活
きめ細かい演習指導
きめ細かい演習指導
1年次からの小講座配属!
具体的内容
1. 入学から卒業までの一貫した小講座制
1年次生からの講座配属!
⇒集団の中で他者と協調・協力できる人間の育成
(当事者能力の育成)
2. 演習重視の教育カリキュラム
⇒基礎から応用まで豊富な演習
(懐の深い即戦力の育成)
取組の概要
高度専門教育
人間教育
実学実践が基本
基礎から応用まで
幅広い内容
演習重視の授業
少人数教育の実践
授業時間外での教育
一人一台のWSと机
自己学習拠点の提供
入学から卒業までの
一貫した小講座制
育成を目指す人材像
4年生で研究開発の即戦力
社会での当事者能力
(ヒューマンコミュニケーション)
講座の標準構成・レイアウト
1年生 8名
2年生 8名
3年生 8名
研究スペース
講座
サーバ室
教員室
教員室
教員室
講座
研究室
学生
研究室
教授1名
4年生 8名
大学院生 若干名
助教授1名
講師1名
学生研究室
• 1年生から3年生が在室
• 一人一人に自己学習の拠点(WSと机)
学生の所在表
配属方法
基本方針:学生の希望を最大限配慮
時期
入学時
1年後期
2年後期
3年
配属方法
機械的
講座説明会を実施。学生が希望提出。
学生の希望に基づき定員で割り振り
講座説明会を実施。学生が希望提出
希望講座の教員と面談後、配属先決定。
講座移動申請を提出。
許可が出れば移動可能
講座説明会の様子
3,4年次生、院生が、1,2年次生に講座をPR
教育体制
• 講座単位での演習実施
– 少人数教育の実践
• 学生間・学生と教員間の交流
– 協調性・社会性の学習の場
• きめ細かい教育
– 授業時間外での教育
– 進路・生活相談
講座での演習風景
TF作成共通テキスト
教育カリキュラム
• 全学共通科目と専門科目から構成
• 専門科目の特色
– 実学実践が基本姿勢。
– 演習重視(全開講科目の約3割)
– 1年生から多くの専門科目
– 主要な科目は週2コマ、集中的に開講
– 前期、後期に同一科目を開講
専門科目開講科目一覧
科目名
ソフトウ ェア情 報 学 総 論
コ ンピュー タシス テ ム 序 論
コ ンピュー タアー キ テ クチ ャ
プ ログ ラム 言 語 構 造 論
情報学基礎A
情報学基礎B
情報学基礎C
情 報 と法 律
発想学
ソフトウ ェア演 習 A
オ ペ レ ー テ ィング シ ス テ ム 論
ソフトウ ェア設 計 学
情報規格総論
応用心理学
ソフトウ ェア演 習 B
情 報 ネ ットワ ー ク論
情 報 シス テ ム 基 礎 論
ヒュー マ ンインタフェー ス
メデ ィア 論
ハ ー ドウ ェア基 礎
会計情報学
起業論
ソフトウ ェア演 習 C
基 盤 シス テ ム 学
メデ ィア シ ス テ ム 学
知 能 シス テ ム 学
情 報 シス テ ム 構 築 学
ファイル とデ ー タベ ー ス
デ ィジ タル 回 路
情報環境論
経営情報学
専門英語Ⅰ
基 盤 シス テ ム 演 習 A
メデ ィア シ ス テ ム 演 習 A
知 能 シス テ ム 演 習 A
情 報 シス テ ム 演 習 A
単位
2
2
4
4
4
4
4
2
2
1
4
4
2
2
1
4
4
2
2
2
2
2
1
4
4
4
4
2
2
2
2
2
2
2
2
2
1年
前期 後期
○
○
○○ ○○
○○ ○○
○○ ○○
○○ ○○
○○ ○○
○
○
●
○○
○○
○
○
●
2年
3年
4年
前期 後期 前期 後期 前期 後期
○○
○○
○○
○○
○○
○○
○○
○
○
○
○
○
●
○○
○○
○
○
○○
○○
○○
○○
○
○
○
○
○
●●
●●
●●
●●
○○
○○
○○
○○
○
科目名
基 盤 シス テ ム 設 計 論
メデ ィア 設 計 論
知 能 機 械 と自 然 言 語 処 理
統合情報システム学
マ イクロコ ンピュー タ制 御
性能評価
ファー ム ウ ェア学
専門英語Ⅱ
基 盤 シス テ ム 演 習 B
メデ ィア シ ス テ ム 演 習 B
知 能 シス テ ム 演 習 B
情 報 シス テ ム 演 習 B
戦略情報システム学
応用情報システム学
数 値 計 算 と理 論 の 実 際
セ キ ュリテ ィ論
コ ミュニ ケ ー シ ョン論
科学技術史
専門英語Ⅲ
基 盤 シス テ ム 演 習 C
メデ ィア シ ス テ ム 演 習 C
知 能 シス テ ム 演 習 C
情 報 シス テ ム 演 習 C
感性情報学
ア プ リケ ー シ ョン総 論
シ ミュレ ー ション学
基 盤 シス テ ム ゼ ミA
メデ ィア シ ス テ ム ゼ ミA
知 能 シス テ ム ゼ ミA
情 報 シス テ ム ゼ ミA
卒 業 研 究 ・制 作 A
基 盤 シス テ ム ゼ ミB
メデ ィア シ ス テ ム ゼ ミB
知 能 シス テ ム ゼ ミB
情 報 シス テ ム ゼ ミB
卒 業 研 究 ・制 作 B
1年
2年
単位 前期 後期 前期 後期
4
4
4
4
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
4
2
2
2
2
4
3年
4年
前期 後期 前期
後期
○○ ○○
○○ ○○
○○ ○○
○○ ○○
○
○
○
○
●●
●●
●●
●●
○
○
○
○
○
○
○
○
○
●●
●●
●●
●●
○
○
○
●●
●●
●●
●●
●●●●
●●
●●
●●
●●
●●●●
・図中において地に色がついているのが演習科目。その他は講義科目。
・専門教育における配当単位数 179 内演習の単位数 51(28%)
・図中の各科目に対し、開講時期毎の○の数が講義科目の一週間あたりの開講コマ数を、●の数が演習科目の一週間あたり
の開講コマ数を示す。○が2個あれば、一週間あたり2コマ開講することを示す。
学部横断的な支援体制
• 全講座全教員が統一した意識で実施
• 委員会等により、組織的・継続的に支援
– 教育推進委員会
– 教務委員会
– 演習タスクフォース(演習TF)
• テキスト作成
– ソフトウェア演習A: コンピュータ(WS)の使い方
– ソフトウェア演習B: プログラミング(C言語)の基礎
– ソフトウェア演習C: プログラミングの応用
• 講座間格差の是正
卒業研究
• これまでの学習成果の総まとめ
• 方向性
– 実学実践が基本姿勢
– プロジェクト型
– 実用志向
実学実践の具体例1
大規模分散を考慮した安否情報データベース
システム(平成15年度卒業研究)
具体例2
Webを利用した陸上競技大会における
速報システムの構築(平成15年度卒業研究)
陸上競技場
インターネット
プリンタ
サーバ
LAN
陸上競技支援システム
(Excel)
選手・一般観衆
Webサーバ
Apache
機器構成図
具体例3
ホームページ改竄パトロールシステム
「iP@TROL」
(平成14、15年度卒業研究・修士論文)
具体例4
枝検知システムを有する枝打ちロボットの開発
(平成15年度卒業研究)
具体例5
路面凍結情報システムの機能拡張と実証実験
(平成14、15年度卒業研究)
JABEEによる認定
平成16年5月、日本技術者認定機構(JABEE)によ
り認定書を受領
IS(情報システム)
全国初
C S(コンピュータサ イ エ ンス)
全国5校目
IS&CS同時
全国初
学生の活動(発表件数)
学生の発表件数の推移(第1著者、登壇者数)
平成15年度 情報処理学会全
国大会における発表の様子
100
90
卒業後
4年次生
3年次生
2年次生
80
70
15
60
50
4
40
30
2
20
20
10
0
11
平成12年度
7
平成13年度
71
27
13
平成14年度
6
平成15年度
学生の活動(受賞歴)
学生の主な受賞歴
• 2003 IEEE Student Award(1名)
• 情報処理学会全国大会・学生奨励賞
8名
– 平成15年度(
)参加全大学中
(参考:2位5名、3位4名)
1位
栄えある受賞者
• 各種コンテスト
– 第2回「iアプリコンテスト・ドコモカップ東北」ツール部門グラン
プリ
– デジタル・イーハトーブ・グランプリ2000・学生大賞
– デジタル・イーハトーブ・グランプリ2001・特別賞
– デジタル・イーハトーブ・グランプリ2002・「ノン・インタラクティ
ブ部門」優秀賞
学生からの評価
• 平成15年度卒業生151名にアンケートを実施
• 138名(9割)が回答
「演習などにおける少人数教育」
「1年次から学習拠点があったこと」
「1年次からの講座配属」
「学生と教員の部屋の配置」
「複数の学年が同一の部屋」
0%
良い
20%
どちらかと言えば良い
40%
60%
どちらかと言えば悪い
80%
100%
悪い
卒業後の進路
年度
卒
業
生
数
進学
進 大
学 学
率 院
(%)
就職
各
種
学
校
留
学
就
職
率
(%)
民
間
企
業
公
務
員
そ
の
他
教
員
H13年度
126
18
23
0
0
99
94
4
−
5
H14年度
136
150
21
24
29
37
2
0
1
1
91
94
82
98
4
3
3
0
15
12
H15年度
就職先としては、ソフトウェア、IT関係が多い
就職先としては、ソフトウェア、IT関係が多い
今後の計画
①より柔軟な履修システムの導入
◇学生各自のペースに合わせた履修
②岩手県立大学方式の強化
◇学生間・学生と教員間の交流促進
③学生によるプロジェクトの実施
◇平成16年度より実施開始 (申請23件)
④客観的評価の導入
◇卒業生の追跡調査