資料2資料2-① 医薬品等の回収制度について 厚生労働省医薬食品局 監視指導・麻薬対策課 1 薬事法における製造販売業者に対する規制 ○ メーカー内における体制確保の義務づけ 品質管理の基準に関する省令 (Good Quality Practice:GQP) 製造部門を監督し、品質情報や品質不良、 回収処理等を適切に管理、実施するための 業務手順書や実施部門、責任者等の設置を 義務づけ 製造販売業者 (元売業者) 許可要件 製造販売後安全管理の 基準に関する省令 (Good Vigilance Practice:GVP) 副作用や不具合等の安全性に関する情報 を収集、分析し、適切な対応措置を行うた めの業務手順書や実施部門、責任者等の 設置を義務づけ (薬事法第12 条の2 2) (薬事法第12条の ○ 危害防止措置の実施の義務づけ 薬事法(抄) (危害の防止) 第七十七条の四 医薬品、医薬部外品、化粧品若しくは医療機器の製造販売業者又は外国特例承認取得 者は、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品、医薬部外品、化粧品若しくは医療機器の使用によ つて保健衛生上の危害が発生し、又は拡大するおそれがあることを知つたときは、これを防止するため に廃棄、回収、販売の停止、情報の提供その他必要な措置を講じなければならない。 メーカーによる自主的な安全確保措置の実施を徹底 2 製造販売後安全対策に関わる国・製薬企業・医療現場の関係 ○ 添付文書などによる情報提供、緊急安全性情報の発出 ○ 回収、販売の停止 等 薬事法77条の3,4 製造販売業者 医療現場 ○ 添付文書の改訂や 緊急安全性情報の発 出指示 等 薬事法77条の4の2 ○ 販売の一時停止、 廃棄、回収の命令 等 報 告 情報提供 報 告 厚 生 労 働 省 (独)医薬品医療機器総合機構 ○ 製造販売業者への添 付文書改訂指示などに 関し、医師・薬剤師等に 対し情報提供(医薬品・ 医療機器等安全性情報 等) ○ 厚生労働省緊急ファッ クス情報の発出 等 3 (参考:薬事法関係規定) ○ 医療機関等への情報提供 (情報の提供等) 第七十七条の三 医薬品若しくは医療機器の製造販売業者、卸売一般販売業の許可を受けた者、医療機 器の販売業者若しくは賃貸業者(中略)は、医薬品又は医療機器の有効性及び安全性に関する事項そ の他医薬品又は医療機器の適正な使用のために必要な情報(第六十三条の二第二号の規定による指 定がされた医療機器の保守点検に関する情報を含む。次項において同じ。)を収集し、及び検討するとと もに、薬局開設者、病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者、医薬品の販売業者、医療機器 の販売業者、賃貸業者若しくは修理業者又は医師、歯科医師、薬剤師、獣医師その他の医薬関係者に 対し、これを提供するよう努めなければならない。 ○ 厚生労働省への副作用等の報告 (副作用等の報告) 第七十七条の四の二 医薬品、医薬部外品、化粧品若しくは医療機器の製造販売業者又は外国特例承認 取得者は、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器について、 当該品目の副作用その他の事由によるものと疑われる疾病、障害又は死亡の発生、当該品目の使用 によるものと疑われる感染症の発生その他の医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の有効性及 び安全性に関する事項で厚生労働省令で定めるものを知つたときは、その旨を厚生労働省令で定める ところにより厚生労働大臣に報告しなければならない。 2 薬局開設者、病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者又は医師、歯科医師、薬剤師、獣医師そ の他の医薬関係者は、医薬品又は医療機器について、当該品目の副作用その他の事由によるものと 疑われる疾病、障害若しくは死亡の発生又は当該品目の使用によるものと疑われる感染症の発生に関 する事項を知つた場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認め 4 るときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならない。 回収の報告制度(回収情報の公表) (回収の報告) 回収の報告) 第七十七条の四の三 医薬品、医薬部外品、化粧品若しくは医療機器の製造販売業者、外国特例承認取得者又は第八十条 第一項に規定する輸出用の医薬品、医薬部外品、化粧品若しくは医療機器の製造業者は、その製造販売をし、製造をし、 又は承認を受けた医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の回収に着手したとき 又は承認を受けた医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の回収に着手したとき((第七十条第一項の規定による命 令を受けて回収に着手したときを除く。) 令を受けて回収に着手したときを除く。)は、その旨を厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣に報告しなければ ならない。 必要な指示・回収の監督 報道 機関 報道機関 必要な指示 情報提供 情報提供 医療機関 医療機関 回収着手・ 直接の情報提供 患者 患者 ウェブサイトへの掲載 (毎日更新) 厚生労働省 製造販売業者 情報提供 情報提供 回収の報告 医薬品医療機器総合機構 回収の報告 都道府県 5 回収情報の提供について 回収報告及びその内容については、「医薬品等の回収について」(平成12年3月8日付け医薬 発第237号厚生省医薬安全局長通知)により要領を定めている。 ○ 回収のクラス分類 回収の情報提供に当たっては、健康被害発生又はそのおそれの程度により分類 • • • クラスⅠ…死亡又は重篤な健康被害が発生する恐れのある製品の回収 クラスⅡ…一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある、又は、重篤な 健康被害が発生する恐れはまず考えられない製品の回収 クラスⅢ…健康被害の原因となるとはまず考えられない製品の回収 ○ 回収報告に記載すべき事項(ウェブサイトへの掲載内容) • • • • • • • • • • 資料作成年月日、種別、クラス分類 一般名及び販売名(製品名) 回収対象ロット、数量、出荷時期 製造販売業者等名称 回収理由 危惧される具体的な健康被害 回収開始年月日 効能・効果又は用途等(製品についての説明) その他 担当者名、連絡先 6 ○ 回収件数年度推移 平成12年度 平成13年度 平成14年度 平成15年度 平成16年度 計 計 計 計 計 製造 輸入 製造 119 医薬品 86 33 76 98 101 1 19 191 24 426 184 221 205 177 31 126 172 2 195 20 4 29 14 1 774 236 60 42 30 643 412 231 28 32 644 409 235 ○ 平成19年度クラス分類毎の件数 クラスⅠ クラスⅡ クラスⅢ 合計 41*1 79 41 162*2 医療機器 7 281 72 360 医薬部外品 0 12 16 28 化粧品 0 44 56 100 合計 48 416 185 650*2 医薬品 平成 19年度 416 184 162 322 365 360 9 23 28 62 103 100 809 675 650 175 15 72 23 27 370 166 平成 18年度 輸入 199 24 10 538 製造 292 52 10 375 224 12 2 輸入 255 28 131 34 16 計 143 12 35 製造 308 14 13 化粧品 374 244 131 輸入 402 36 14 医薬 部外品 製造 134 207 医療 機器 輸入 平成 17年度 *1:医薬品のクラスⅠ回収41件は、全てロット を構成しない医薬品であって同種他製品に不 良が及ばず、かつ、当該医薬品が使用されな いことが確実なもの(血液製剤の献血後情報 等に基づく投与前の事前回収)。 *2:平成19年4月23日付け薬食発第0423004 号医薬食品局長通知「信越化学工業株式会 社直江津工場の爆発火災事故による一部の 医薬品添加物の出荷停止に対応するための 緊急措置について」に基づく代替品の回収1 件を含む。 7 命令等の強制措置について 医薬品等の回収等の安全対策措置については、製造販売業者による自主的な措 置を原則としているが、製造販売業者による自主回収が行われない場合や自主回 収が不十分な場合等においては、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するた め、厚生労働大臣又は都道府県知事により、必要に応じて、回収命令等の各種命令 を行われる。 ・立入検査、報告命令、収去検査(薬事法第 69条) ・立入検査、報告命令、収去検査(薬事法第69条) ・緊急命令(薬事法第 69条の3) ・緊急命令(薬事法第69条の3) ・廃棄、回収命令(薬事法第 70条) ・廃棄、回収命令(薬事法第70条) ・検査命令(薬事法第 71条) ・検査命令(薬事法第71条) ・改善命令(薬事法第 72条) ・改善命令(薬事法第72条) ・責任者の変更命令(薬事法第 73条) ・責任者の変更命令(薬事法第73条) ・製造販売業、製造業許可の取消し 75条) ・製造販売業、製造業許可の取消し(薬事法第 (薬事法第75条) 等 等 8
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