日本製薬団体連合会 安全性委員会 「医薬品の安全対策に関する講習会」 -医薬品 (添付文書、GVP関係等-) 一般用医薬品等における留意事項について 日本製薬団体連合会 医薬品安全対策検討プロジェクト 深 澤 一 郎 (大阪会場) 平成26年9月25日(木) エル・おおさか (東京会場) 平成26年9月30日(火) きゅりあん 1 本日の内容 1. 2. 3. 4. 5. 薬事法改正の流れ 添付文書等記載事項 GVP業務の再委託 一般用医薬品等の安全対策 その他 薬事法改正の流れ 第一条の2~6項が新設され、各者の責務と役割が明記された 第一条 1.この法律の目的を記載 2.国の責務:医薬品の品質、有効性、安全性の確保と薬害防止 3.都道府県の責務 4.事業者(メーカー、販売業者、病院等)の責務 新設 5.医薬関係者の責務 医師、歯科医師、薬剤師、獣医師その他の医薬関係者は、医 薬品等の有効性及び安全性その他これらの適正な使用に関 する知識と理解を深めるとともに、これらの使用の対象者(中 略)及びこれらを購入し、又は譲り受けようとする者に対し、こ れらの適正な使用に関する事項に関する正確かつ適切な情 報の提供に努めなければならない。 6.国民の役割 国民は、医薬品等を適正に使用するとともに、これらの有効 性及び安全性に関する知識と理解を深めるよう努めなければ ならない。 3 薬事法改正の流れ 販売からみた医薬品の分類 その他の 医療用 医薬品 劇薬 & スイッチ直後品 処方せん 医薬品 薬局製造販売医薬品 医療用医薬品 要指導医薬品 薬局医薬品 一般用医薬品 第一類 医薬品 第二類 医薬品 第三類 医薬品 要 薬剤師 店舗販売業 不可 ネット等での販売 ※H21年法改正で、「薬局医薬品」、「要薬剤師薬(第一類医薬品)」という整理をし、 H25年法改正で「要指導医薬品」が加わった。 薬事法改正の流れ 要指導医薬品(第4条5項4) ・一般用医薬品と異なる区分 ・人体に対する作用が著しくない ・薬剤師等からの情報により需要者が選択して使用 ・薬剤師等が対面で情報提供&薬学的知見に基づく指導 ・一般用医薬品部会の意見を聞いて大臣が指定 というもので、 (イ)ダイレクトOTC、スイッチOTCでPMS期間中 (ロ)追っかけダイレクト・スイッチでPMS期間中 (ハ)毒薬 (ニ)劇薬 5 本日の内容 1. 2. 3. 4. 5. 薬事法改正の流れ 添付文書等記載事項 GVP業務の再委託 一般用医薬品等の安全対策 その他 添付文書等記載事項 第五十二条 医薬品は、これに添附する文書又はその容器若しくは 被包(以下この条において「添付文書等」という。)に、当 該医薬品に関する最新の論文その他により得られた知 見に基づき、次に掲げる事項(次項及び次条において 「添付文書等記載事項」という。)が記載されていなけれ ばならない。ただし、厚生労働省令で別段の定めをした ときは、この限りでない。 では一般用医薬品・要指導医薬品において、最新の添 付文書・個装箱・レーベルに変更し、速やかにお知らせ するということについて、どこまで実施が可能か。 添付文書等記載事項 販売区分からみた添付文書の届出制度 その他の 医療用 医薬品 届出要 不要 劇薬 & スイッチ直後品 処方せん 医薬品 薬局製造販売医薬品 医療用医薬品 要指導医薬品 薬局医薬品 一般用医薬品 第一類 医薬品 第二類 医薬品 第三類 医薬品 添付文書等記載事項 医薬品医療機器等法 施行規則(H.26.7.30厚生労働省第八十七号) 第二百十八条の二(販売、授与等の禁止の特例) 1 略 2 製造販売業者が、その製造販売する医薬品の添付文書等記載事項を変更した場合に は、当該変更の際現に変更前の添付文書等記載事項が記載された添付文書等が使用 されている医薬品(前項に規定するものを除く。)については、次に掲げる要件のいずれ にも該当する場合に限り、法第五十二条第一項の規定にかかわらず、変更後の添付文 書等記載事項が添付文書等に記載されていることを要しない。 一 当該医薬品が、当該変更の日から起算して六月(法第四十三条第一項の規定に基 づき検定を要するものとして厚生労働大臣の指定する医薬品又は多数の医薬品の添 付文書等記載事項が変更された場合であって、変更後の添付文書等記載事項が記 載された添付文書等が使用された製品を速やかに製造販売することができない場合 にあっては、一年)以内に製造販売されるものであること。 二 機構のホームページに変更後の添付文書等記載事項が掲載されていること。 三 当該医薬品の製造販売業者が、当該医薬品を取り扱う薬局開設者、病院、診療所若 しくは飼育動物診療施設の開設者、医薬品の製造販売業者、製造業者若しくは販売 業者又は医師、歯科医師、薬剤師、獣医師その他の医薬関係者に対して、添付文書 等記載事項を変更した旨を速やかに情報提供すること。 3 前項の場合であっても、当該医薬品の製造販売業者は、変更後の添付文書等記載事項 が記載された添付文書等が使用された医薬品を、できるだけ速やかに製造販売しなけ ればならない。 添付文書等記載事項 医薬品医療機器等法 施行規則(H.26.7.30厚生労働省第八十七号) 意訳すると 第218条の二(添付文書の改訂の特例) 1.製造販売業者が、添付文書を変更した時、既に出荷判定した製品については古 い表示でも良い。 2.製造仕掛品については、次の要件の全てを満たしている場合は、出荷判定可。 一.変更の日から起算して6月(検定対象品等は1年)以内に製造販売(出荷判 定)されるものであること。 二 機構のホームページに変更後の添付文書等記載事項が掲載されていること。 三.製造販売業者が、添付文書等記載事項を変更した旨を…販売業者…薬剤師 等の医薬関係者に速やかに情報提供すること。 3.前項の規定を適用した場合でも、できるだけ速やかに切り替え品を出荷すること。 添付文書等記載事項 機構 HP掲載日に合わせて情報発信を開始した場合 通知発出 変更日 =機構 HP掲載日 =外部への情報発信日 変更前 day 0 6M 変更後 製造 出荷判定 出荷判定 製造 ○ ○ 旧 添付文書 製造 出荷判定 ○ 発注 納品 新 添付文書 見本PDF 添付文書等記載事項 情報発信を開始した後に機構 HPに掲載の場合 通知発出 変更日 =外部への 情報発信日 変更前 機構HP 掲載日 day 0 変更後 6M 出荷判定 × 出荷判定 製造 旧 添付文書 ○ 出荷判定 × 製造 出荷判定 ○ 発注 納品 新 添付文書 見本PDF 添付文書等記載事項 「変更の日」=情報発信を開始した日の事例 :以下のうち一番早い日と解釈される • 自社HPに掲載した日 • MRがお知らせ文書を届け始めた日 • 薬局・薬店もしくはその団体へお知らせした日 (e-mail、ダイレクトメール、会報誌等) • 薬局・薬店向けに改訂製品を届け始めた日 • 機構 HPへ添付文書等のPDF*を掲載した日** * 版下PDFではなく、同時にアップするテキスト文書をPDF化 したもの等でも良いが、一般人が見ても違和感がない形を推奨 ** 製造販売元が一般公開ボタンを押下した日 添付文書等記載事項 例えば • ○○かぜ薬を、7月10日と、8月10日に出荷判 定する予定である。 • 7月7日に、アセトアミノフェンの注意を改訂する ように、当局から通知が出た。 安全管理責任者、品質保証責任者は、何をどうす べきか。 添付文書等記載事項 外部発信を急ぐ場合の事例 • 自社HPにお知らせ文書を掲載(7月31日) (外部発信日=「変更の日」=day 0と解釈されるので、この 日から旧表示品は一旦出荷判定できなくなる) 安責⇔品責 協議し、8月10日の出荷判定を待ってもらう。 • 改訂添付文書を機構のHPに掲載(8月12日) この日から再び旧表示品の出荷判定が可能になる。 • 品責は旧表示品の出荷判定。 • 安責は営業部門に依頼して、お知らせ文書を店舗に配布 • day 0 の6ヶ月を過ぎた2月1日以降は、旧表示品の出荷は できない。 添付文書等記載事項 猶予期間の6ヶ月を越えそうな時はどうするか? • 完成品輸入等で、相手会社が動いてくれない • 大手製薬会社に印刷会社が押さえられて、新表示品の印刷 が間に合わない → 安全対策課に相談(機構ではありません) 地方庁の薬務課を通して安全対策課に問い合わせること も可能です。 「変更の日」以前に発注して、以後に刷り上った旧添付文書を 使って製造販売しても良いか? • 認められません。 適正な運用を図り、説明できるよう記録に残しておきましょう。 添付文書等記載事項 ルート③ 製造販売元 e-mail ルート① 添付文書等版下PDF • ネットパイロティング社 • JSM-DBセンター e-mail 機構のHPへの掲載(通常時ルート③) e-mail ルート② 版下PDF ・自社でSKWサイト から機構 HPに掲示 (別途通常の改訂と 同じルートにも流す) JAPIC(通常月15日〆で月末送付) e-mail 版下PDF + テキスト情報 機構が手作業で掲示準備 e-mail 次月の上旬~中旬 掲載準備完了のお知らせ 製造販売元が一般公開ボタンを押下 機構HPに公開 添付文書等記載事項 薬食安通知に連動して 機構のHPに早く掲載する時 評価中のリスク等の情報が機構 HPに掲載 1ヶ月弱 製造販売元 薬食安通知発出 実働3日 実働1日 実働5日 ・自力で機構 HPに 入力すれば翌日に は公開可能 薬食安通知による変更で あることを明記してe-mail • ネットパイロティング社 • JSM-DBセンター 添付文書版下PDF JAPIC 版下PDF + テキスト情報 実働5日 機構 e-mail 機構HP に公開 掲載準備完了のお知らせ 製造販売元が一般公開ボタンを押下 機構の「医薬品に関する評価中のリスク等の情報について」に、該当成分が載ったら、 添付文書改訂の準備をしておきましょう。 添付文書等記載事項 日頃から、安全管理情報の収集、特に文献モニ タリングを充実させ、きな臭い感じがしてきたら、 生産現場と密に連絡を取りましょう。 添付文書等記載事項 安全対策課に確認しました Q:OTCの注意表示は、「外箱表示+添付文書」が セットになっているのだから、個装箱の資材が 余っていた場合、「変更の日」以降に旧添付文 書を刷り増ししても、許容されるのではないか。 A:認められません。添付文書が主であって、外箱 表示は従であり、「変更の日」以降に旧添付文 書を刷り増しすることは認められません。 添付文書等記載事項 旧表示の箱が大量に残っている 旧表示の添付文書は使い切った 変更の日から6ヶ月以内だから、 添付文書だけ刷り増し しちゃえ。 なんせ箱は印刷費が高いから。 それってお客様を 裏切っているでしょ。 しかも法令違反! 添付文書等記載事項 (添付文書等の記載事項) 第五十二条 医薬品は、これに添付する文書又はその容器若しくは被包(以下この条において 「添付文書等」という。)に、当該医薬品に関する最新の論文その他により得られ た知見に基づき、次に掲げる事項(次項及び次条において「添付文書等記載事 項」という)が記載されていなければならない。ただし、厚生労働省令で別段の定 めをしたときは、この限りでない。 一 用法、用量その他使用及び取扱い上の必要な注意 二 日本薬局方に収められている医薬品にあっては、日本薬局方において添付文 書等に記載するように定められた事項 三 第四十一条第三項の規定によりその基準が定められた体外診断用医薬品に あっては、その基準において添付文書等に記載するように定められた事項 四 第四十二条第一項の規定によりその基準が定められた医薬品にあっては、その 基準において添付文書等に記載するように定められた事項 (医薬品等の基準) 第四十二条 厚生労働大臣は、保健衛生上特別の注意を要する医薬品につき、薬 事・食品衛生審議会の意見を聴いて、その製法、性状、品質、貯法等に関し、必要な 基準を設けることができる。 添付文書等記載事項 添付文書に記載された事項のうち、最新の知見に基づく記載が 必要な範囲は? 承認番号 薬効分類 承認条件 製造販売業者名・所在地 効能・効果 用法・用量 局方その他の基準で定められた事項 • してはいけないこと • 相談すること • 保管および取扱い 上の注意 • その他の注意等 ここが変更された時 には出荷判定時期 に注意が必要 添付文書に掲載されている 全ての事項 添付文書等記載事項 (法第52条に基づき記載が義務づけられている事項) →最新の論文その他の知見に 基づく記載義務 届出が必要な事項 (変更時にも届出が必要) →届出義務(要指導医薬品) 24 添付文書等記載事項 「添付文書等記載事項の届出等に当たっての留意事項について」 (H.26.9.1、薬食安発0901第01号)より形を変えて引用 届出が必要な添付文書等記載事項 薬局医薬品 (医療用医薬品) 警告 禁忌 使用上の注意 取扱い上の注意 要指導医薬品 してはいけないこと 相談すること その他の注意 保管及び取扱い上の注意 従って、OTC*では保管上の注意も、添付文書等記載事項にあたります。 *:ここではOTC = 要指導医薬品+一般用医薬品 添付文書等記載事項 保管及び取扱い上の注意 製品A (3)火気に近づけないこと →消防法・高圧ガス取締法 (4)使用済みの容器は火中に投じないこと →高圧ガス取締法 (5)捨てるときには,火気のない屋外で噴射音がしなくなるまでノズルを下 に向けたままくり返し押して,ガスを抜くこと →高圧ガス取締法 (6)本剤のついた手で,目や粘膜に触れないこと (8)合成樹脂(スチロール等)を軟化したり,塗料を溶かしたりすることがあ るので,床や家具等につかないようにすること → クレーム起因の自主記載 製品B (8)一度開封した後は,品質保持の点から開封日より6ヵ月以内を目安にな るべくすみやかに服用すること。→ 自主記載 添付文書等記載事項 情報提供の手段はどうするか 今回の法改正では変わらない push型で情報提供するか否か 製品A、Bで示した消防法・高圧ガス取締法による記載や、 自主記載事項の改訂は、それぞれ適切な情報提供方法で 自主記載の場合は、自社で改訂時期を決められるので、 猶予期間6ヶ月の特例を使う必要はない。 添付文書等記載事項 「添付文書等記載事項」は法52条に箇条書きされてい る部分だけです。 → OTC医薬品の広告的な特徴欄は該当しない。 → プライベートブランドの販売会社名は、該当しない (お客様視点なら、変な表示はできないが)。 添付文書等記載事項 従来の商習慣では、完成品輸入の場合等、表示の切り替え指 示から6ヶ月を超えて出荷されてきたケースもあるので、11月の 法施行に備えて、商習慣や契約書から見直す必要がある。 :海外からの仕入れ品も、添付文書は差し替え可とする契約に。 出荷判定を製造委託先に代理させる覚書の見直し。 二項と三項が分けて書かれていることからして、情報提供は機 構のHPに掲載だけでは不十分な場合もある。 また、三項は「速やかに情報提供すること」であって、法第十一 章 医薬品等の安全対策に記載の「提供するよう努めなければ ならない」ではない。 添付文書等記載事項 医薬部外品、化粧品の添付文書の改訂ルールも、医薬品に準ず ることになるの? 基本はそうだが、機構のHPには医薬部外品、化粧品の添付文書 等記載事項を掲載する場所がないので、特例条項の3条件のうち、 「条件二」は準用しない形で通知が出る予定。 施行規則 第218条の二(添付文書の改訂の特例) 2.製造仕掛品については、次の要件の全てを満たしている場合は、出荷判定可。 一.変更の日から起算して6月(検定対象品等は1年)以内に製造販売されるもの であること。 二 機構のホームページに変更後の添付文書等記載事項が掲載されていること。 三.製造販売業者が、添付文書等記載事項を変更した旨を…販売業者…薬剤師 等の医薬関係者に速やかに情報提供すること。 添付文書等記載事項の届出 要指導医薬品 (添付文書等記載事項の届出等) 第五十二条の二 医薬品の製造販売業者は、厚生労働大臣が指定する医薬品の製造販売を するときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、当該医薬品の添 付文書等記載事項のうち使用及び取扱い上の必要な注意その他の厚生労働省 令で定めるものを厚生労働大臣に届け出なければならない。これを変更しようと するときも、同様とする。 2 医薬品の製造販売業者は、前項の規定による届出をしたときは、直ちに、当 該医薬品の添付文書等記載事項について、電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であって厚生労働省令で定めるもの により公表しなければならない。 医療用医薬品 → SKWサイトから電子的な届出 要指導医薬品 → 紙による届出 添付文書等記載事項の届出 要指導医薬品 併せて以下のものを提出 • 添付文書等記載事項の写し • 添付文書等記載事項を記録した CD-R 又はDVD-R 相談整理番号は備考欄に記載(予定) 同一成分で 各社共通の番号 添付文書等記載事項の届出 要指導医薬品 要指導医薬品は一般に注目されているので、 届出対象の記載は、些細な変更でも機構への 相談をお勧めします。 改訂の新旧対照表の内容の合意時に、メールにて相談整理番号が来る(予定) 添付文書等記載事項届書の備考欄に相談整理番号を記載して届出(予定) 「受理・不受理」のメールが来る(予定) → 添付文書の改訂に着手 添付文書等記載事項 一般用医薬品は届出対象外 しかし、省令【施行規則第218条の2(販売、授与等の禁止の特例)】 に抵触しないよう、また使用者・専門家のために も、11月25日までに機構HPへ掲載することを強 く推奨します。 → なお、要指導医薬品は機構HPに掲載してい ないと法第52条の2第2項違反になります。 添付文書等記載事項 最新の知見が反映されていないために、健康被害のリスク が高まるような場合:従来は指導のみ 本年11月25日以降は法違反: 悪質な場合、当局は回収命令が出せるようになる。 本年5月末日期限の 一般用医薬品の添付文書の改訂が出来ていない場合 新旧で実質的な違いが無い記載は法違反とまでは言えな いが、リスクが高まると判断されれば法違反を問われる。 本日の内容 1. 2. 3. 4. 5. 薬事法改正の流れ 添付文書等記載事項 GVP業務の再委託 一般用医薬品等の安全対策 その他 GVP業務の再委託 製造販売元 CRO等 (製造販売業 の資格なし) 医薬品の場合 一定の条件下に、 再委託が可能に 販売会社等 (製造販売業 の資格あり) 再委託可能 CRO等 (製造販売業の 資格に関わらず) CRO等 (製造販売業 の資格なし) 販売会社等 (製造販売業 の資格あり) 再々委託は不可 CRO等 (製造販売業の 資格に関わらず) GVP業務の再委託 再委託できるGVP業務の範囲 施行規則97条 一.安全性情報の収集 事例:コントラクトMRによる情報収集、お客様相談室業務、文献検索、 要指導医薬品のGVPに則る「製造販売後安全性調査」 二.安全管理情報の解析 事例:統計解析 三.安全管理情報の検討の結果に基づく必要な措置の実施 事例:コントラクトMRによる使用上の注意改訂のお知らせの伝達 再委託できないGVP業務 施行規則97条 四.収集した安全管理情報の保存その他の前各号に付帯する業務 → 「保存」の業務は専門性が低く、再委託できないことは明白だが、「他の前各 号に付帯する業務」は、一、二、三の各号の業務と不可分なので、例えば GVP施行通知に例示されているデータ入力などは、再委託可能と解釈される。 GVP業務の再委託 医薬部外品・化粧品:GVP業務の再委託はできません。 施行規則(製造販売後安全管理業務を再委託することができる範囲) 第九十八条 医薬品、医薬部外品又は化粧品の製造販売業者は、 製造販売後安全管理に係る業務を受託する者に、当該製造販売後安全管 理業務を再委託させてはならない。 2 前項の規定にかかわらず、医薬品の製造販売業者は、機械器具等と 一体的に製造販売するものとして承認を受けた医薬品に関する製造販売後 安全管理業務を当該機械器具等を供給する医療機器の製造販売業者に委 託する場合には、受託者に、当該製造販売後安全管理業務を再委託させる ことができる。 3 第一項の規定にかかわらず、医薬品の製造販売業者は、他の医薬品 の製造販売業者に医薬品を販売し、又は授与する場合であって、当該医薬 品に関する製造販売後安全管理業務を当該製造販売業者に委託する場合 には、受託者に、当該製造販売後安全管理業務のうち、前条第一号から第 三号までに掲げる業務を再委託させることができる。 GVP業務の再委託 医薬部外品・化粧品:GVP業務の再委託はできません。 薬食発0812第4号(H.26.8.12) 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後 安全管理の基準に関する省令等の施行について 第3 法第18 条第3項、第23 条の2の15 第3項又は第23 条の35 第3項の 規定に基づく製造販売後安全管理に係る業務の委託 (6)製造販売後安全管理業務を再委託することができる範囲について(規 則第98 条、第114 条の60、137 条の60 関係) ア.製造販売業者は、下記イ.に該当する場合を除き、製造販売後安 全管理業務を受託する者に、当該業務を再委託させてはならないこ と。なお、医薬部外品又は化粧品については、当該業務の再委託 は認められないこと。 GVP業務の再委託 医薬部外品・化粧品:GVP業務の再委託はできません。 よって、3社契約、4社契約で乗り切るしかありません。 皆で連携GVP業務 製造販売元 販売会社 CRO等 コールセンター会社 本日の内容 1. 2. 3. 4. 5. 薬事法改正の流れ 添付文書等記載事項 GVP業務の再委託 一般用医薬品等の安全対策 その他 一般用医薬品等の安全対策 要指導医薬品 調査期間 3年以上になることもある 第1類医薬品 調査会、部会、パブコメ、告示 最短で8~9ヶ月 リスク区分評価 3,000例になったら、 そこで中間報告。 • • 調査会で 「要指導」外し、告示 3年間で集積されない場合は、延長届を出して継続。 表示が1年間に2回変更され、都度パッケージを作り直す? 第●類 ○厚生労働省告示第三百六十四号 薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第四条第五項第四号の 規定に基づき、薬事法第四条第五項第四号の規定に基づき厚生労 働大臣が指定する要指導医薬品(平成二十六年厚生労働省告示第 二百五十五号)の一部を次のように改正し、公布の日から適用する。 平成二十六年九月二十六日 第一号中(16)を削る。 厚生労働大臣 塩崎 恭久 ○厚生労働省告示第二百五十五号 薬事法~中略~を改正する法律(中略)の施行の日(平成二十六年六月十二日)から適用する。 平成二十六年六月六日 厚生労働大臣 田村 憲久 薬事法第四条第五項第四号の規定に基づき~中略~厚生労働大臣が指定する要指導医薬品 は、次の各号に掲げる医薬品とする。 一 薬事法第四条第五項第四号イ又はロに掲げる医薬品であって、次に掲げるもの、その水和物 及びそれらの塩類を有効成分として含有する製剤 (1) 赤ブドウ葉乾燥エキス混合物 (2) アシタザノラスト (3) アルミノプロフェン (4) イコサペント酸エチル (5) イブプロフェン(一日量中イブプロフェン〇・六g以上を含有するものに限る。) (6) イブプロフェン・ブチルスコポラミン (7) エバスチン (8) エピナスチン (9) セチリジン (10) チェストベリー乾燥エキス (11) トラニラスト (12) トリメブチン(過敏性腸症候群治療薬に限る。) (13) ネチコナゾール(膣ちつカンジダ治療薬に限る。) (14) フェキソフェナジン (15) ペミロラストカリウム (16) メキタジン(一日量中メキタジン六mg以上を含有するものに限る。) 二 薬事法第四十四条第二項に規定する劇薬である製剤 ○厚生労働省告示第三百六十七号 薬事法施行規則(昭和三十六年厚生省令第一号)第二百十六条の二第一項の規 定に基づき、薬事法施行規則第二百十六条の二第一項の規定に基づき厚生労働 大臣が指定する医薬品及び期間を次のように定める。 平成二十六年九月二十六日 厚生労働大臣 塩崎 恭久 薬事法施行規則第二百十六条の二第一項の規定に基づき厚生労働大臣が指定す る医薬品及び期間 第一条 薬事法施行規則第二百十六条の二第一項の規定に基づき厚生労働大臣 が指定する医薬品は、別表上欄に掲げる成分並びに当該成分の水和物及 びそれらの塩類を有効成分として含有する製剤とする。 第二条 薬事法施行規則第二百十六条の二第一項の規定に基づき厚生労働大臣 が指定する期間は、同項に規定する区分等表示変更医薬品に有効成分と して含有される別表上欄に掲げる成分(当該成分の水和物及びそれらの塩 類を含む。)に応じ、同表下欄に掲げる日から起算して一年間とする。 別表 一般名 メキタジン ケトチフェン・ナファゾリン ベクロメタゾンプロピオン酸エステル 適用日 平成二十六年九月二十六日 平成二十六年十月三日 平成二十六年十二月七日 一般用医薬品等の安全対策 医薬部外品・化粧品の副作用報告制度 厚生労働省令十三号(H.26.2.26)薬事法施行規則の改正 薬食発第0227第3号(H.26.2.27)施行通知 平成26年4月1日施行 従来は、重篤AEについては、研究報告のフォーマットで症例報告を行うこととし ていたが、E2B(M2)様式であり、一部の企業しか対応できなかった。 • 重篤AEが対象 • 重篤の定義はICHガイドラインに、通院30日以上が必要な症例を加えた。 (化粧品は健常人が使用するので、白斑の事例を勘案し、定義をより軽微な ものまで広げた。) • 様式はWord, Excel等で記載したA4で3ページの紙 • MedDRAの使用は必須ではなく、薬食安発0326第12号(H.26.3.26)別表の 用語集を参考にしても良い。 • 承認販売名に加え、愛称を記載する。 https://skw.info.pmda.go.jp/index.html 医薬部外品・化粧品の 副作用症例報告様式等の ダウンロードはこちらへ 一般用医薬品等の安全対策 <別 表> 化粧品等副作用コード 表(読替表) 副作用コード 報告時に用いるべき用語 副作用の内容 b00001 適用部位発赤 赤くなった、赤み、顔が真赤になった、 赤みがでた、まぶたが赤くなった、赤み の悪化等 b00002 適用部位発疹 発疹・湿疹がでた、吹き出物ができた、 じんましんがでた等 b00003 適用部位ざ瘡 にきびができた、にきびが酷くなった等 b00004 適用部位そう痒感 かゆくなる、かゆみ、ムズムズする等 b00005 適用部位刺激感 肌にしみた、顔がチクチクする、ピリピリ 肌が痛くなった、シャンプーが流れた部 分の背中がピリピリした等 b00006 適用部位腫脹 腫れた、赤く腫れた、皮膚がもりあがっ た、腫れぼったい等 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 一般用医薬品等の安全対策 加水分解小麦末含有 石ケン使用による小麦アレルギー 2004年の発売以降、加水分解小麦(グルパール19S)を 含有する石ケンによるアレルギーは、2013年3月末までに 1,830例が報告され、その約半数が食物依存性運動誘発 性アナフィラキシーでした。 (「知っておきたい皮膚症状」 監修 久保田由美子より引用) 食品成分ですら、製造方法や投与経路が変わることで、 未知の有害事象が出ることがある。 一般用医薬品等の安全対策 H.20 1月 9月 H.21 1月 3月 H.22 3月 H.23 10月 12月 H.24 2月 4~6月 4月 第三者委員資料から抜粋 ロドデノール含有製品が医薬部外品として承認 新発売 エコーシステム導入 機構に新医薬部外品 製造販売後調査報告書(1次)を提出 機構に新医薬部外品 製造販売後調査報告書(2次、総括)を提出 新製品を次々に発売 白抜けの状態として来店→その後病気と判明 各支社の教育責任者の会議で、白抜けしたとの話があった 関西支社の教育担当者からBC(Beauty Counselor)3名に白抜けの症状が 出たとして本社マーケティング部門、本社研究所に問い合わせ。 関西のBCがフェイスラインが白抜け(事例1)。転帰は回復 購入者が首に色むらで来店相談。エコーシステムに入力。 非重篤として安全管理責任者には報告せず。(事例2) 6月 購入者から白斑ができたが使用中止で回復の連絡(事例3) 7月 白斑が生じた購入者が相談。病院でパッチテスト。 7~12月 各地方の病院を受診したとの情報が相次いで報告。 H.25 5月 岡山の大学病院から研究所にメールで問い合わせがあり、訪問して見解を 確認し、会長・社長に製品改良の必要ありと報告。 6月 経営会議で回収を決定。 7月 回収を公表。 一般用医薬品等の安全対策 添付文書等記載事項 使用上の注意等の改訂に係るガイドライン (薬食安発0929第2号、平成26年9月29日) GVP省令がベースで、今回の法改正を踏まえ、常に最新の添付 文書等記載事項が提供されるよう、参考とすべき留意事項をまと めたガイドライン 医療用医薬品を想定して作成されているが、それ以外の医薬品 等についても、本ガイドラインに準じたGVP業務に努める 一般用医薬品等の安全対策 こんな二次資料を利用する のも一法 例えば山梔子の副作用と思 われる腸間膜静脈硬化症は、 通知が出るまでに、たびた び登場しています。 一般用医薬品等の安全対策 情報発信について OTC医薬品についても、使用上の注意改訂情報を、業 界団体として共同で発信しようという計画が進行中。 11月25日までには稼動の見込み。 詳しくは一般用医薬品の各団体での説明会で。 本日の内容 1. 2. 3. 4. 5. 薬事法改正の流れ 添付文書等記載事項 GVP業務の再委託 一般用医薬品等の安全対策 その他 《参考》 文字の単純改訂 (2月10日交付、6月12日施行の、薬事法施行規則及び 7月30日公布、11月25施行の医薬品医療機器等法施行規則より) 旧表示 新表示 旧表示 新表示 処方せん 処方箋 しやへい物 遮蔽物 添附文書 添付文書 しやへい壁 遮蔽壁 覚せい剤 覚醒剤 被ばく 被爆 かぎ 鍵 附されて 付されて 明りょう 明瞭 とびら、ふた 扉、蓋 譲受 譲受け ひろがり 広がり かいしょ 楷書 耳鼻いんこう科 耳鼻咽喉科 情報提供 情報の提供 あわせ 併せ 楷書 地くずれ 地崩れ 旧表示 新表示 旧表示 新表示 すべて 全て さく 柵 充てん作業 充填作業 き裂 亀裂 閉そく作業 閉塞作業 記銘なつ印 記銘押印 はって 貼って もっぱら 専ら 義務づけ 義務付け 賃貸業 賃与業 浄化そう 浄化槽 法改正 安全対策がひとつの章に 最後に 第十章 雑則 (情報の提供等) 第七十七条の三 医薬品…の製造販売業者…は、医薬品…適正な使用のために必要な情報を 収集し、及び検討するとともに……薬局開設者…医薬品の販売業者、…薬剤 師…その他の医薬関係者に対し、これを提供するよう努めなければならない。 第十一章 医薬品等の安全対策(新設) (情報の提供等) 第六十八条の二 医薬品…の製造販売業者…は、医薬品…の有効性及び安全性に関する事項 その他医薬品の適正な使用のために必要な情報を収集し、及び検討するとと もに、薬局開設者…医薬品の販売業者…薬剤師…その他の医薬関係者に対 し、これを提供するよう努めなければならない。 今回の法改正は、適正使用と安全対策の推進が柱です ご清聴ありがとうございました
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