TAISEI CORPORATE REPORT 2012/DATA

C O R P O R AT E RE P O R T
2012
目次
02 トップメッセージ
03
編集方針
本報告書は、大成建設グループのグループ理念やグループ行動指針に
会社概要
そった企業活動について、ステークホルダーの方々にご理解いただくこと
05
大成建設グループの CSR
を目的として発行しております。報告書は本編と別冊(データブック)で構
07
社会的課題の解決に向けて
データ、
主要KPIほか数値情報を掲載しております。なお、
紙面に掲載して
09
特集 1 ゼロ・エネルギー・ビルへの挑戦
いない詳細情報等については、大成建設 Webサイトに掲載しております。
ZEB の実現に向けて
スマートコミュニティに参画
エネルギーを賢く使う
対象組織
15
特集 2 災害に強い社会づくり
生活・事業を災害から守る
ステークホルダー・ダイアログ
23
グループ会社の取り組み
25
実績紹介
対象期間
2011年度(2011年 4月1日~ 2012年 3月31日)
(ただし、当該年度以外の内容も一部掲載しております)
参考ガイドライン
GRI(Global Reporting Initiative)
「サステナビリティ・レポーティ
ング・ガイドライン2006」
環境省「環境報告ガイドライン(2007年版)」
▲ ▲
研究開発
大成建設株式会社および主要グループ会社
▲
21
成されており、
本編で主にCSRへの取り組み状況を掲載し、
別冊には環境
ISO26000(組織の社会的責任に関する国際的ガイダンス)
発行/ 2012年6月
世界の代表的な SRI インデックスへ組み込まれています
1
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トップメッセージ
人がいきいきとする環境を創造する
東日本大震災から1年以上が経ちました。あらためて被災された方々に心よりお見舞
い申し上げます。今回の震災で、私たちは、建設業の役割と我々に課せられた社会的
課題とは何かを、強く意識しました。構造物等はそこに住まう人を守り、活力ある生産・
経済活動を支え、人々の生活と産業の基盤となるものです。大成建設は、1873年の
創業以来、時代の先端をいく高度な技術と熱い使命感を持って、社会の基盤づくりに
取り組んできました。これからも私たちは、
「人がいきいきとする環境を創造する」とい
うグループ理念のもと、安心・安全な街づくりに邁進するとともに、低炭素社会の構築
が重要な社会的課題であるという認識に立ち、持続可能な社会づくりに貢献していき
ます。そして果敢なチャレンジ精神を発揮し、次世代に受け継がれる魅力ある空間と、
豊かな価値の創造に力を注いでいきます。
大成建設株式会社
代表取締役社長
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
2
会社概要
大成建設
大成建設グループ
商
号
設
立
1917(大正6)年12月28日
金
1,124億円
店
東京都新宿区西新宿一丁目25 番1号
新宿センタービル
者
代表取締役社長
資
本
本
代
表
大成建設株式会社
(英文名:TAISEI CORPORATION)
連 結 会 社
(2012年3月31日現在)
主なグループ会社
建設関連事業
山内 隆司
主な事業内容
建設、都市開発、その他建設に関する事業、およ
びこれらに関するエンジニアリング業務 他
従 業 員 数
(2012年3月31日現在)
8,087名
不動産・開発事業
その他の事業
国内ネットワーク
連結子会社25社、持分法適用関連会社7社
総資産(連結)
: 14,946億円
: 2,926億円
純資産(連結)
大成ロテック
(株)
(株)
大成ユーレック
大成設備(株)
大成建設ハウジング(株)
成和リニューアルワークス(株)
(株)
タイセイ総合研究所
大成有楽不動産(株)
大成有楽不動産販売(株)
シンボルタワー開発(株)
北軽井沢開発(株)
(株)ホテルプリシード郡山 他
海外ネットワーク
●札幌支店
●北アフリカ営業所(エジプト)
●イスタンブール連絡所
●パキスタン連絡所
(イスラマバード)
●東北支店
●北信越支店
●関東支店
●本社
●東京支店
●国際支店
●千葉支店
●名古屋支店
●京都支店
●横浜支店
●技術センター
●神戸支店
●関西支店
●中国支店
●九州支店
3
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●四国支店
●本社
●支店
●技術センター
・営業所50ヶ所
●中東営業所(ドーハ/ドバイ)
●インド営業所(ニューデリー)
●スリランカ連絡所(コロンボ)
経営成績(連結)
■受注高
(億円)
20,000
■売上高
(億円)
20,000
17,537
15,245
15,000
12,444
12,540
13,795
10,000
5,000
5,000
2007
2008
2009
2010
(年度)
2011
■経常利益
(億円)
400
0
2007
2008
15,460
15,260
2007
2008
14,419
12,181
2009
2010
14,461
14,039
2009
2010
13,235
(年度)
2011
■従業員数
399
277
240
302
13,776
10,000
△110
0
(名)
20,000
15,000
200
-200
16,411
15,000
10,000
0
17,117
5,000
2007
2008
2009
2010
(年度)
2011
0
(年度)
2011
●中建一大成建築有限責任公司(中国)
●ベトナム連絡所(ハノイ/ホーチミン)
●ビナタ・インターナショナル(ベトナム)
●台北営業所
●タイ連絡所(バンコク)
●大成タイランド
(タイ)
●アメリカ営業所(カリフォルニア)
●タスプラン(フィリピン)
●大成フィリピン建設(フィリピン)
●クアラルンプール営業所
●ジャカルタ営業所
●P P 大成インドネシア建設(インドネシア)
●インドタイセイ インダ デベロップメント
(インドネシア)
●営業所
●海外現地法人
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4
大成建設グループの CSR
グループ共有の理念・価値観を持ってCSRを推進
大成建設グループは、
「グループ理念=人がいきいきとする環境を創造する」を目指すため、全役職員が「大成スピリット」を共有し、
“経営計画系”
( 中期経営計画)
と
“行動指針系”
(グループ行動指針)
を実施することで、
「グループ理念」の実現を目指しています。
グループ理念
人がいきいきとする環境を創造する
グループ理念
●
グループとして追求し続ける目的(目指す姿)
大成スピリット
自由闊達
●
大成スピリット
価値創造
伝統進化
「グループ理念」を追求・実現するために、大成建設グ
ループ全役職員が大切にする考え方
中期経営計画
●
経営計画におけるCSR の実践
基本方針
1.建設業の社会的責任の遂行
2.高付加価値化に向けた事業構造の確立
行動指針系
グループ行動指針
経営計画系
中期経営計画
グループ行動指針
●
組織としての行動の
“基本原則”
および
“大成建設グルー
プの役職員等が積極的に実践すべき、または厳守すべき
行動・判断基準”
CSR 推進体制
CSR委員会は、大成建設の取締役・執行役員6名で構成
取締役会
されています。
CSR推進室は、CSRに関する教育・指導、および各部門・
CSR委員会
グループ会社との意見交換などを実施し、グループのCSR活
動を推進しています。
CSR推進室
5
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CSR活動の展開
大成建設グループは、ステークホルダーの視点でCSRの課題を検討し、課題の設定と具体的な施策を実施しています。
2011年度よりCSRの課題については、国際ガイダンス「 ISO26000 ※」の制定に伴い、同規格に示された7つの主題を参照しな
がら、環境・社会・ガバナンスに分類して、課題の設定を行いました。
大成建設グループが果たすべき社会的責任の概要
従業員
顧客・エンドユーザー
良質・安心・安全な建設生産物・
サービスの提供
● 災害時の顧客の事業継続支援
● 顧客情報の適正な管理
● 建設生産物・
サービスに関する
情報の提供
●
●
●
●
●
人権や多様性の尊重
働きやすい職場環境の確保
人材の育成・活用
雇用の維持・確保
協力業者・作業員
公平・公正な取引
● 安全対策・環境保全に関する連
携・支援
●
地域社会・国際社会
●
●
●
大成建設グループ
●
地域社会との良好な関係構築
地域の文化や慣習の尊重
施工中の事故災害の防止
雇用の創出
政治・行政
●
●
●
法令等の遵守
税金の納付
政策への協力/提言
株主・投資家
環境・次世代
●
●
●
●
地球温暖化への対応
資源の有効利用
生物多様性の保全
地域環境の保全
企業価値の維持・向上
NGO・NPO
● 利益の安定的な確保と適正な還元
● 社会的課題の解決に向けた活動 ● 適時・適切な企業情報の開示
● コーポレート
・ガバナンス・内部統
支援・対話・協働
● 社会貢献分野における協働
制の適正な実践
●
ISO26000※の中核主題とCSR 活動の主な課題と取り組み項目、および主要 KPIとの関連
主な課題・目標
分野
環境
環境
● 環境経営の推進
(大成アジェンダ2011の達成)
2011年度の主な取り組み項目
主要KPI(別冊(データブック)に掲載しています。)
● 低炭素社会の実現への貢献
● 建物運用段階のCO2排出量削減率
● 3R活動の推進
● 建設廃棄物リサイクル率
● 建設廃棄物の適正管理
● 電子マニフェスト普及率
● グリーン調達の推進
● 施工段階のCO2排出量削減率
● グリーン調達率
● 環境配慮技術の提供
● 環境技術開発・適用PJのメディア発表件数
消費者課題
● 品質の確保と向上
● 顧客への的確な技術・計画の提供
● 品質管理の基準・手順の周知と徹底
● 顧客満足度調査
● 社会的課題の解決に向けた技術開発・提供
● 特許出願件数/取得件数
コミュニティ参画および開発
● 地域社会への貢献
● 地域社会への貢献
● 環境社会貢献活動件数
● 社員ボランティアの拡大
(被災地支援活動等)
● 社員ボランティア参加人数
労働慣行
● 労働安全衛生管理の徹底
● 安全衛生環境協力会との取り組み
● TAISEI
● 死亡災害件数、
度数率
● 技術開発・適用PJのメディア発表件数
社会
人権・労働慣行
● 人権の尊重
● 働きやすい職場づくり
● 社員のキャリア形成の支援
OHSMSの継続的な実践と改善
人権研修受講率
● 人権啓発活動
●
● ワーク
・ライフ・バランスの支援
●女性リーダーの育成者数/障害者雇用率/再雇用者数
● ダイバーシティの推進
● 育児関連休暇取得者数
● 休暇取得率
● ジョブリターン登録者数
● 人材育成の推進
●
●
公正な事業慣行
● コンプライアンスの推進
● 知的財産の保全と管理・活用
● 情報セキュリティ対策
ガバナンス
組織統治
● コーポレート
・ガバナンス、内部統制
● リスクマネジメント
● ステークホルダーとの対話・情報開示
一人当りの研修時間
海外作業所等研修生数
● グループ理念体系の浸透・定着
● グループ理念eラーニングの実施数
● BCPへの取り組み
● 大規模災害対策訓練参加率
● ステークホルダー
・ダイアログ等の開催
● ダイアログ等の開催数
● コンプライアンス研修の継続的実施
● コンプライアンス研修
(集合研修)受講率
● 知的財産リスクマネジメントの取り組み
● 知的財産権に関する研修数
● 情報の保護と管理
● 重大な情報セキュリティ事故件数
● 専門工事業者に対するコンプライアンス研修の
実施支店数
● 情報セキュリティ全社教育実施回数
※ ISO26000:企業を含むあらゆる組織を対象とした社会的責任に対するガイダンス
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6
社会的課題の解決に向けて
事業を通じて、持続可能な社会づくりに
貢献していきます。
社会的課題※
環境問題
大成建設グループの事業例
土木事業
道路・橋梁・ダム・トンネル建造物等
の構築、リニューアル事業等
人びとの暮らしや産業を支え、
環境と調和し、次世代まで役立つ
社会インフラの構築。
省エネルギー・省 CO2
シールドマシン二重ビット技術開発
建築事業
事務所・商業施設・病院・学校施設
等の構築、解体・リニューアル事業等
安心・安全、低炭素・
循環型社会に対応する
建物や施設の構築。
大規模災害
超高強度コンクリート技術
開発事業
PFI 事業、再開発事業、不動産証券化、
土地活用、プロパティーマネジメント等
多様な事業スキームに関して、
独自の手法とノウハウを駆使した
「都市の再生」計画を提案。
社会インフラ
御茶ノ水ソラシティの不動産証券化
その他
エンジニアリング事業、環境事業、
研究開発、コンサルティング等
あらゆるフェーズで最適な
ソリューションを企画・提案から
運営管理まで提供。
※大成建設グループが認識している課題
7
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クリーンルームの技術開発
大成建設グループは、
「建設業の社会的責任の遂行」
「高付加価値化に向けた事業構造の確立」を2012〜 2014年度の中
期経営計画の基本方針とし、災害に強い安心・安全な街づくりと、低炭素・循環型社会の構築に取り組んでいきます。これ
により、高い付加価値を生み出す新たな事業構造を確立するとともに、持続可能な社会づくりに貢献します。
社会的課題を解決する技術の事例と今後の取り組み
特集 1
ボスポラス海峡横断トンネル工事の
地中接合技術
ゼロ・エネルギー・
ビルへの挑戦
エネルギー利用の最適化に貢献します。
● ZEB の実現に向けて
● スマートコミュニティに参画
● エネルギーを賢く使う
超高層解体工法(テコレップシステム)
特集 2
災害に強い社会づくり
生活・事業を災害から守ります。
● 生活・事業を災害から守る
愛媛県立中央病院の PFI 事業
● ステークホルダー・ダイアログ
アマモ自然繁殖工法
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8
特集 1
ゼロ・エネルギー・
ビルへの挑戦
経済産業省では 2020年までに新築の公共建築物、2030年までに全新築建築物をゼロ・エネルギー・ビル(ZEB*)にする
ビジョンを掲げています。また全国各地で、エネルギーを創り効率よく快適に使うスマートコミュニティの実証実験も進めら
れています。大成建設は、ZEB の早期実現や、スマートコミュニティにおけるビルのエネルギー利用の最適化に取り組んで
います。
* ZEBとは、省エネルギー・創エネルギー技術を駆使することで冷暖房や照明に必要とするエネルギーを賄い、石油や天然ガスなどの 1次エネルギー消費
量をゼロにするビルのことです。
ZEB の実現に向けて
大成建設は、2006年に竣工した大成札幌ビルにおいて、他社に先駆けハーフ・エネルギー・ビル(エネルギー消費量 52% 削減・
2010年実績)を達成しました。さらにZEBの実現に向けて、大成建設の技術センター内に「ZEB 実証棟」の計画を進めています。
当初、大成建設においてもZEBの実現目標を2020年としていましたが、地球温暖化対策に加え、電力不足など昨今のエネルギー
事情を鑑み、2014年の早期実現を目指しています。
ZEB 実現へのロードマップ
ハーフ・エネルギー・ビル
100%
-52%
達成済み
目標
トップランナー・
省エネルギービル
ゼロ・エネルギー・ビル
-55%〜
-60%
早期実現を目指す
● エネルギー
創
︵太陽光発電・
風力発電等
でゼロ・エネル
ギー化︶
-25%目標
大成札幌ビル
基準値
2010
開発・導入された技術
● 躯体蓄熱放射空調システム
● フリークーリング
● 太陽光採光システム
「T-Soleil」
● 全面床吹出空調システム
9
ゼロ・エネルギー・ビル
-75%目標
エネルギー
消費量
0%
当初目標
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2012
開発・導入された技術
● 次世代型 BEMS
「T-Green BEMS」
(P12)
● 次世代節電・省エネシステム
「T-Zone Saver」
(P14)
● 太陽光採光システム
「T-Soleil100」
(P14)
● 大成オリジナル LED 照明
2014
開発技術テーマ
● 建築融合型太陽光発電
● 全方位型自然採光システム
● 高断熱・高遮熱性ファサード
● 超高効率空調・照明システム
2020
「都市型 ZEB」の実現に挑戦
大成建設は、ZEB の普及がもっとも求められるのは都市部であるという認識のもと、都市型建築での ZEB 実現に挑戦しています。
技術センター内に計画中の「ZEB 実証棟」は、昼光利用や自然換気などの自然エネルギーを最大限享受できる建物を目指し、様々
な先進技術の導入を検討しています。また、先進の省エネルギー・再生可能エネルギー利用技術の適用と、新しいワークスタイル
の提案により、我慢による省エネではない、働きやすい環境の実現を目指します。
大成建設の都市型「ZEB 実証棟」
(イメージ)
エネルギー利用の考え方を変える、
それが ZEB の新しい価値。
都市型ZEBの実現のためには、より先進的で高い次元での建築形態と設備技術の融
合が必要です。ZEBの新しい価値は、単にエネルギーをゼロにするだけでなく、そこで
生活をしている人が自ら環境に与えている影響を理解することで、エネルギーの使い方
を考え、ライフスタイルを変える力になることです。アメリカ、シンガポール、韓国など世
界各地で ZEBを建設する動きがありますが、早急に日本の ZEB のスタイルを確立し、世
界をリードしていくことが重要だと考えます。
千葉大学教授 工学博士
川瀬 貴晴 様
川瀬 貴晴(かわせたかはる)建築・都市科学専攻。環境建築計画講座 建築環境教育研究分野 教授。
(株)日建設計 設備統括部長を経て 2003年
より現職。さいたまスーパーアリーナなどの設計を手掛ける。日本建築学会、空気調和・衛生工学会等に所属。大成建設 ZEB のアドバイザー。
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10
特集 1 ゼロ・エネルギー・ビルへの挑戦
スマートコミュニティに参画
地域全体のエネルギーの最適利用や、災害時のエネルギー融通に向けて、再生可能エネルギーを利用した電力インフラや、交通インフ
ラ(EV)などの総合的なエネルギー管理システムを備えたスマートコミュニティの構築を目指した取り組みが進められています。大成建
設は、スマートコミュニティの実証に参画するとともに、そこで得られた知見をもとにビル・エネルギー・マネジメント・システム(BEMS)
を商品化し、エネルギー利用の最適化に貢献しています。
都市のエネルギー利用最適化に向けて
横浜スマートシティプロジェクトに参画
大成建設は、経済産業省が「次世代エネルギー・社会システム実証」の先駆けとして全国 4地域で 2010年にスタートした事業
のうち、横浜市が推進する「横浜スマートシティプロジェクト
(YSCP)※」に参画しています。
※ YSCP は、快適かつ低炭素な都市を実現するため、横浜市が民間企業と共同で取り組んでいる事業です。CEMSを中心とした地域エネルギー・マネジ
メント・システムの開発・運用と、太陽光発電等の普及・活用促進によって、市民とエネルギーの関わり方の変革を目指しています。
YSCP 実証事業システム全体像
出典 : 横浜市資料を一部改変
需給調整用蓄電池
(東芝、日立、明電舎、NEC)
蓄電池 SCADA ※ 1
需要家側蓄電池
(ソニー E、シャープ)
FEMS
戸建 HEMS
(パナソニック)
蓄電池SCADA
(東芝)
集配信システム
(日立、東芝)
※5
実証事業場所 :
大成建設
技術センター
集合住宅 HEMS
(東京ガス、NTT-F、NTTドコモ)
情報 NW
EV ※ 6
充放電EV(日産、日立、
オリックス、オリックス自)
BEMS ※ 3
次世代型 BEMS
(明電舎、NEC)
※1 蓄電池SCADA:蓄電池監視制御システム
※3 BEMS:ビルのエネルギーマネジメントシステム
※5 FEMS:工場のエネルギーマネジメントシステム
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充電ステーション
(JX-E)
GDC
(日産)
統合 BEMS
(東芝)
次世代 BEMS
(東芝、大成建設)
11
HEMS ※ 4
CEMS ※ 2
オフィスビル BEMS
(東芝、丸紅、三菱地所、三井不)
戸建 HEMS
(東芝)
CEMS
(東芝、アクセンチュア)
商業施設 BEMS
(日揮)
用語の解説
マンション HEMS
(東芝、三井不、JX-E)
(大京コンソーシアム)
※2 CEMS:地域のエネルギーマネジメントシステム
※4 HEMS:住宅のエネルギーマネジメントシステム
※6 EV:電気自動車
さらに節電・電力ピークカットに備える「T-Green BEMS」を提供します
大成建設は、ビルのエネルギー利用の最適化に向けて、独自
ためる
の「 T-Green BEMS」を商品化し、お客様への提案を行って
照明
蓄電
考える
います。通常の BEMSは、エネルギー使用に関する膨大なデー
換気
タを、建物管理者が自ら分析し、設備システムの運用改善を行
再生可能エネルギー等
つくる
う必要がありました。「 T-Green BEMS」は、エネルギー使用
見える化
・太陽光発電
・太陽熱集熱器
・風力発電
・コージェネレーション
の「見える化」はもちろん、システム自身が「考える」ことで、建
物管理者の判断をサポートし、節電や電力ピークカットに備えて
「エネルギーを賢く使う」ことを可能にします。
つかう
生産
蓄熱
電力
空調
石油
ガス
エネルギー供給
※「T-Green BEMS」
(Taisei Green Building Energy Management System)
次世代 BEMS で、ビルのエネルギー利用を最適化
地域のエネルギー利用の最適化にも貢献
大成建設は、YSCP 最先端の設備システムと、次世代型の蓄熱・蓄電システムを導入し、技術センター内に次世代 BEMSを構
築しました。快適性と最適なエネルギー利用の両立を目指し、
「つくる(創熱・創電)」
「ためる(蓄熱・蓄電)」
「つかう
(施設運用)」
という3つの要素を最適制御します。さらに CEMSを介した地域連携により、デマンドレスポンス※にも対応することで、コミュニ
ティー全体のエネルギー利用の最適化が可能となります(当実証事業は、
(株)東芝との共同実施です)。
※電力網における需要に応答して、電気需用量を加減すること、またはそのような仕組み。
大成建設技術センターにおける実証システム
蓄電池 SCADA
EV
大成建設技術センター
次世代 BEMS
建物エネルギー需給
● 各種設備最適制御
● デマンドレスポンス等を実
現
●
システム自身が「考える」
FEMS
地域全体の電力需給を最適制御
BEMS
CEMSとの連携のもと、大成建設技術センターにおいてスマートコミュニティを実証
つくる(創熱 ・ 創電)
●
エネルギー使用の「見える化」
HEMS
CEMS
再生エネルギー
●
●
太陽光発電
太陽熱集熱器
つかう
(施設運用)
●
照明設備
●
空調設備
●
エレベーター・ポンプ類
DC
(直流)配電オフィス等
●
コージェネレーション
● 廃熱利用熱源
● 高効率ヒートポンプ
●
YSCP の実証を行っている大成建設技術センター
建物管理者をサポートし
「エネルギーを賢くつかう」
ためる(蓄熱・蓄電)
●
蓄電池
●
蓄熱槽
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12
特集 1 ゼロ・エネルギー・ビルへの挑戦
エネルギーを賢くつかう
大成建設は、外気、地中熱、太陽光などを効率的に利用できる建物づくりとともに、照明や空調を最適に制御するシステムなど、独自の
技術開発に取り組んできました。お客様への積極的な提案を通じて、エネルギー利用の最適化に貢献しています。
自然の冷涼な外気を空調に活用
外気冷房システム
北海道の郊外型大規模データセンターでは、冷涼な気
候を利用した外気冷房を導入することで、大幅な省エネル
ギー化を実現しています。サーバーからの排熱と外気を混
合し、最適化した温湿度の冷却風をサーバールームに供
給することで、年間のほとんどの空調に係るコストを賄って
います。圧倒的な低コスト化で、日本の ITコストを世界レベ
ルまで引き下げることに貢献します。
クラウドコンピューティングに最適化した郊外型大規模データセンターには、
100%外気冷房を導入
石狩データセンター
(北海道 石狩市)
建物の杭を利用して地下エネルギーで空調
場所打ち杭利用地中熱空調システム
地下は年間を通じて温度変化が少ないため、外気と比
場所打ち
コンクリート杭
べて夏は涼しく、冬は暖かい特性を生かした地中で熱交
換を行うヒートポンプは、エネルギー消費量とCO2の削
減や、ヒートアイランド対策にも有効です。しかし、設置
費用がかかるため、なかなか普及していませんでした。
大成建設は、建設する際の場所打ちコンクリート杭に
地中熱交換用パイプ
着目。杭にあらかじめ地中熱交換用パイプを取り付ける
ことでコスト低減を実現しました。今後は利用促進に向け
てお客様への積極的な提案を行っていきます。
13
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
東京スカイツリー地区熱供給事業(東京都墨田
区)に採用されました。事業主:㈱東武エネルギー
マネジメント
人のいる場所だけを快適に空調・照明
環境制御技術「T-Zone Saver」
「T-Zone Saver」は、人体の表面温
度を検知し、パソコンや日射による温度
次世代人検知センサー
「T-Smart Focus」
ゾーン環境制御技術「T-Zone Saver」
1ユニット(1.8m×1.8m)が
次世代人検知センサーの検知範囲
変化など様々な発熱と人とを識別可能
な次世代人検知センサーを利用し、人の
「在 / 不在」をリアルタイムで認識するこ
とで、空調・照明の最適制御を可能にし
次世代人検知センサー
ています。一 般オフィスに導 入した 場
合、快適性を損なわずに約 35%の省エ
ネが可能となります。大幅な省エネと節
電機能を有する点が評価され、平成 22
年度 地球温暖化防止活動環境大臣表
彰 技術開発・製品化部門の受賞に引き
続き、平成 23年度 第 8回エコプロダク
ツ大賞推進協議会特別賞である節電優
秀賞を受賞しました。
独自の解析手法を用いて、人の在 / 不在
を正確に検知
オフィスの照明に太陽光を利用
太陽光採光システム「T-Soleil」
1次ミラー
2次ミラー
「T-So
l
e
i
l」は、人工照明の代わりに自然光を用いる太陽光採光シス
テムです。ビルの天窓などに設置された、太陽自動追尾式の採光ミラー
と、ビル内に取付けた多段のミラーによって自然光をビル内に届け、明
3次
ミラー
るく快適な光環境をつくりだします。自然光の導入によるメリットは省エ
3次
ミラー
ネだけでなく、人の感性を引き出したり、知的生産性も高めるなど様々
な効果があるといわれています。
「 T-Soleil」は 2006年 6月に竣工し
た大成札幌ビルに初めて採用され、2010年に完成した、みなとみらい
センタービルでは超高層空間に対応した「T-Soleil100」が初めて採用
されています。
超 高 層 対 応 型 採 光システム
「T-Soleil100」適用第一号プロ
ジェクト「みなとみらいセンタービ
ル」
(神奈川県横浜市)
床面に直射光のような
強い光を照射
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
14
特集 2
災害に強い社会づくり
地震、台風や集中豪雨などの自然災害は、安全に暮らせる国土づくりの大切さや、社会的課題とは何かを、私たちに突きつ
けました。地震や津波に負けない建物づくりを通じて、安心・安全な社会を実現することは建設業の使命です。大成建設は、
お客様や地域社会をはじめとするステークホルダーの要請に応え、いざというときに頼られる存在でありたいと願い、新た
な技術開発やプロジェクトに取り組んでいます。
生活・事業を災害から守る
大成建設は、人々の安全確保を主眼とした具体的な減災対策をはじめ、BCM( Business Continuity Management)の策定
や運用をサポートすることで、安心・安全な社会づくりに貢献します。
BCM の実効性を高める4つのステップ
STEP1 自然を知りリスクを知る
現状を分析し、リスクを特定
システムの運用と継続的な改善
現状分析のフロー
事業継続に必要な情報を
運用・管理する
ビジネス
●
●
中核事業の決定
重要業務の特定
ファシリティ
●
重要ファシリティの特定
結果事象による評価
●
●
結果事象の影響度を評価
津波シミュレーション
リスク要因の特定
STEP2 リスクを評価する
解析・評価に基づき、生活・事業継続プランを策定
顕在化したリスクの影響度を解析・評価する
特定したリスクの中核事業・重要業務・重要ファシ
リティへの影響度を評価する
● 長周期地震動解析・評価
●
液状化解析・評価
戦略と方針を定め計画する
これまでの検討結果から、事業継続の戦略と方針
を定め、計画書にまとめる
● 事業継続計画書
(BCP)
● 災害対策を実施・管理するための計画書
15
STEP4 実効性を高める
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
● 災害時対策支援システムによる
情報の一元管理
● 災害時対応マニュアルの更新
● ヒアリングによる
リスクコミュニケーション
● リアルタイム地震防災システム
STEP3 リスクを減らす
復旧までの時間目標を立て、
減災シナリオを構築
リスクを低減する
重要業務への影響度、費用対効果な
ど、様々な視点から減災の取り組みを
支援する
● 免震
●
制震
● 津波対策建物
● 津波シェルター
●
耐震
STEP1
自然を知りリスクを知る
地震や津波の被害を予測・評価することは、その先の備えにつながります。大成建設は、災害時を想定した安心な街づくりに向
けて、津波解析、長周期地震動解析、液状化解析などの自然災害を知るためのシミュレーション技術を開発しています。
津波シミュレーション
東海・東南海・南海地震などの大規模震災が懸念されています。津波の伝播・遡上・内水氾濫、漂流物についてシミュレーション
を行い、施設への浸水被害などのリスクを知り、影響を評価することができます。
津波解析
内水氾濫解析
漂流物解析
津波の発生後の伝播を解析します(写真左)。高リスク地域の
防波堤で津波を防いでも、取
絞り込み、施設への津波の高さ、津波波力を算定します(写真
水水路から水が侵入する場合
右)。
を算定します。
津波による漂流物の衝突リス
ク解析を行います。
地上の状況
津波伝播解析
津波遡上解析
●は建物群、○は漂流物化した建物群
地下の状況
STEP2
リスクを評価する
解析・評価に基づき、生活・事業継続プランを計画します。
長周期地震動解析・評価
液状化解析・評価
東海・東南海・南海地震などの大規模地震では、長周期地
東日本大震災では、東京湾臨海部の埋立地において地盤の液
震動が発生すると考えられています。一部の超高層建築物や
状化による被害が発生しましたが、場所によって被害の程度に顕
石油タンクなど固有周期の長い構造物への影響が大きいと考え
著な差が生じました。地盤を解析することによって、このような差が
られるため、解析・評価に基づいた設計や耐震補強を計画する
生じた原因を特定し、今後の対策に反映することが必要です。
ことが重要です。
液状化程度の異なる2地点の地震応答解析結果
震源を紀伊半島沖とした場合の伝播予測
加速度
(cm/s2)
0
変位
(cm)
150
0
(a)地表面
:5cm
加速度
(cm/s2)
過剰間隙水圧比
(cm)
-150
20
破壊伝播方向
Time[s]=90.0
速度値 NS 成分
赤:N 方向+
青:S 方向+
変形量(20倍)
(b)地表面
過剰間隙水圧比
-20
1
1.0
(c)地中部
0.5
A地点(液状化あり)
0
80
B地点
0.5
(d)入力地震波(工学的地盤)
0
-80
0
港湾航空技術研究所港湾地域強震測記録
50
100
150
200
250
Time(s)
300
350
A地点
B地点
0.0
400
解析の例 (A 地点)
:江東区新木場 →激しい液状化
(B 地点)
:江戸川区臨海町 →被害の痕跡なし
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
16
特集 2
災害に強い社会づくり
STEP3
リスクを減らす
建物や設備に対する地震発生時のリスクを低減し、生活・事業を守るための技術開発に取り組んでいます。
免震技術
地震エネルギーが建物に入る前に、地震の影響を免れます
「セミアクティブ免震」
生産施設の機能を守る 「TASS ユニット」
大地震から中小地震まで、揺
既存設備に設置されている半導体製造装置を地震から守
れに応じて免震性能を自動的に
ります。後付けで設置できる小変位・省スペース型の機器
最適化する次世代の免震システ
免 震 装 置 で す。2008
ムです。建物の揺れをセンサー
年の岩手・宮城内陸地
でモニターし、揺れを吸収するオ
震によって半導体製造
イルダン パ ー の 減 衰 力をコン
装置に被害を受けたお
ピュータ制御することで、安全性
客様のご要請により開
に加え居住性を大幅に向上させ
ました。
制震技術
「セミアクティブ免 震」/ 代々 木ゼミ
ナール本部校 代ゼミタワーオベリスク
装置
ジャッキ
アップ
発しました。
機器免震システム
装置をジャッキアップし挿入
建物に入った地震エネルギーを制御します
既存超高層ビルの長周期地震動対策
「T-RESPO 構法」
知的制震システム 「TASMO」
地震エネルギーを吸収する
部位を限定することにより、
超高層建物等は、長周期地震動と共
そのほかの構造を地震力から
振し、揺れが長時間続く恐れがありま
す。新宿センタービルでは、2009年
解放します。加速度計やひず
に変位依存型オイルダンパーなどを駆
み計を取り付け、疲労性状を
使した「T-RESPO 構法」を導入。東日
モニタリングすることにより、
本大震災で、制震効果が実証されまし
建物全体の健全性を把握で
た。
「T-RESPO 構法」/新宿センタービル
耐震技術
「TASMO」/大成札幌ビル
粘りと強さで地震に耐えます
耐震天井 「T-Ceiling」
魅せる内部補強 「T-Grid」と「T.G-Wall」
耐震天井は、大規模鋼製下地天井の耐震性を向上させるため
に、天井板を吊り下げる機能と、地震力に抵抗する機能を分離し
ています。新築だけでなく、耐震改修にも適用できます。
ブレース
きます。
吊りボルト
開放感を維持しながら補強する耐震壁です。
「T-Grid」/縦格子鋼鈑耐震壁
「T.G-Wall」/ガラスの補強
「T-Grid」/四国銀行本店
「T.G-Wall」
格子状の鋼鈑とパネル部材で構成さ 斜め格子状の鋼板と強化ガラスを組
れた「T-Grid」は、強さと繊細さを兼 み合わせた、デザイン性の高い補強
ね備えた耐震壁です。
工法です。
圧縮
引張
座屈
滑り・はずれ
従来の天井
地震力
天井板
V型ブレース
(地震力に対する水平抵抗機能)
吊りボルト
(天井板を吊り下げる機能)
地震力
耐震天井「T- Cei l i n g」
17
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
天井板
津波対策建物 「T-Buffer」
建物外周部の構造柱が緩
避難スペース
衝帯(Buffer Zone)となり、
設備スペース
津波の波圧や漂流物の衝突
波圧に耐える
コンクリート耐力壁
力を吸収することで、コア部
津波シェルターとして
機能するコア(便所・階段)
カーテンウォールと
間柱の損傷を許容
構造体の致命的な損傷を防
ぎます。コア部の壁開口部に
漂流物を止める
防水戸などを使い、津波シェ
洗堀に耐える
マットスラブ
ルターとしての機能をもたせ
ることも可能です。
津波対策建物断面
津波対策外観建物パース
津波シェルター
津波による浸水被害が想定される地域において、緊急時の避難場所を提供する津波シェルターです。津
波水圧の低減を図る円筒形の形状を採用し、また避難フロアを多層化することで、小さな敷地でも多くの避
難者を収容できるようにしています。
津波シェルター
STEP4
実効性を高める
事業継続に必要な情報システムや、災害を想定した建物づくりに取り組んでいます。
リアルタイム地震防災システム「T-RESQ F」
「T-RESQ F」は、地震の揺れが始まる直前に、生産施設内の設備を緊急停止
することで、地震被害の低減を図る技術です。工場敷地内に設置した地震計によ
「T-RESQ F」システム図
り、揺れの大きさを予測します。気象庁の緊急地震速報が間に合わない直下型
地震に対応します。
「東日本大震災から1年
災害に強い国土づくりに向けて」展を開催
2012年 3月、東京の新宿センタービルにおいて、多くの方々に災害に対する認
識を深めていただきたいと考え、復旧・復興に向けた取り組み、地震や津波の分析、
安心・安全な社会づくりに向けた技術などをご紹介しました。
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
18
特集 2
災害に強い社会づくり
ステークホルダー・ダイアログ
BCPを通じて見えてきた
大成建設の企業としての使命
大成建設は、ステークホルダーの意見を重視し
2002年よりステークホルダー・ダイアログを開催しています。
2012年は、
「3.11から1年 ゼネコンの役割を考える」
をテーマに、CSR の専門家で復興の支援に
取り組まれている有識者をお招きし、
東日本大震災を経験した東北支店社員4名と、
技術部門とBCPに関係する本社社員6名(計 10名)
との
意見交換を行いました(※)。
社外から
参加いただいた
有識者の方々
河口 真理子氏
(ファシリテーター)
(株)大和総研 CSR 部長
川北 秀人氏
IIHOE[人と組織と地球の
ための国際研究所]所長
緒方 英樹氏
(財)全国建設研修センター
広報室長
建設会社の BCP は、必然的に社会貢献に行きつく
大成建設
私たちは 2005年に、内閣府の事業継続ガイドラインを受けて BCP の取り組みを始め
たのですが、当初は暗中模索でした。なぜなら当社は、製造業のように工場などの生産拠点をもっ
ているわけではなく、また鉄道会社や航空会社のように自社保有の設備や機器によって事業を行っ
ているわけでもないからです。当社には全国に約 1,000箇所あまりの作業所等がありますが、どれ
も一時的な施設で、そのため常に事業環境が変化しています。その中で当社が事業継続のために
何をしなければならないか。結果として施工中の建物は勿論のこと、これまで携わった構築物を守る
ことが当社の重要業務であり、その重要業務自体がお客様の事業継続に寄与することになると気が
付いたのです。災害発生時にお客様のもとへいち早く駆けつけ、建物の復旧にあたり、橋や道路等
の社会インフラの復旧にも協力する。これは総合建設会社としての使命なのだと思います。また、
除染作業等のこれまでだれも経験したことのない取り組みに関しても、我々は使命感をもってやらな
ければならないことだと考えています。
19
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
非常事態を想定した建物づくり。社会が BCP に期待するものとは
川北
BCP の視野や範囲を、自社やグループ内からお客様を超え、地域社会にも広げていくことが
重要だと思います。街の力は「人口密度」ではなく「人交密度」といえます。衣食住のうち、衣食な
どは他所からもってくることができますが、建物の安心はそうはいきません。大成建設がつくる建物
は、避難所になる可能性もあるので、非常事態時に人が集まる場所に、必要な機能や、どういう人
の交わりが求められるのかを考えなくてはならない。また、エネルギー供給の分散化や地産地消な
ど、災害にも強いエネルギー供給に関する提案にも期待しています。
河口 これからの建物は、非常事態を前提にしてつくらなくてはならない、ということだと思います。
また、エネルギーの分散化なども同様で、災害対策でありながら、しかもエコという提案に対して、
事業主さんの心も開いているのではないでしょうか。そこに、どれだけ良い技術提案ができるか、今
はチャンスだと思います。
土木の原点は人々の幸せづくり。今こそ伝えなくてはならない
緒方
土木には、道路や橋などをつくることで、暮らしを支えてきた自負、あるいは責任があると思
います。しかし、本当に大切なものは目に見えにくいもので、なかなか理解されないこともあります。
そもそも土木の原点とは、人々の幸せづくりであり、社会貢献なのです。震災で普通の暮らしができ
なくなった今、つくる側と共有する側が、初めて同じフィールドに立っているのだと思います。建設
業が疲弊すれば、災害対策や雪害対策において、人々の暮らしの危機につながることもあるのです。
今後、これからの良好な社会づくりのためには、対話による信頼関係を深めていき、建設業に対する
リテラシーや基礎的な知識を高めていくことも必要です。
河口
今回の大震災があって、インフラがあるのが当たり前だったのが、今はそうではなくなりまし
た。今まで土木は、土建屋というイメージがあったと思いますが、社会との対話を重ねることによっ
て、シビルエンジニアリング、都市工学や市民工学といった、土木本来の意義について共通した認
識を形成していくことも重要だと思います。
ご意見をいただいて -大成建設より-
一人ひとりが責任と自負をもって、
持続可能な社会づくりに貢献していきます
東日本大震災における復旧活動として、当社は施工支援だ
の BCP に足りないところ、補うべきところも少なからずあった
けでなく、様々な場面で率先して技術的な支援を行ってまいり
かと思いますが、何かがあったときに、何かをしなくてはならな
ました。例えば被災地において、まずは雨風をしのぐ場所が必
いという気持ちとその行動は、社員の中に定着していたと思
要だと考え、危険度判定診断で一度は立入禁止と判定された
います。これは日頃の訓練等の積み重ねにより、社員一人ひと
建物を改めて詳しく診断し、結果として構造に問題がないこと
りが当社の BCPを理解し、自分たちが何をすべきかを考えて
を確認し、建物を利用できるようにしました。高速道路を補修
いるからこそ成しえるものだと自負しています。
した際に、余震とともに起きる地滑りに備える必要があると考
私たちは、今後もBCP の対象範囲を広げ、建物や道路など
え、地滑りをチェックするための伸縮計を設置しました。大成
をつくる前に BCP の視点を盛り込んだ技術提案を行う等、地
建設の社員一人ひとりが、それぞれの技術や経験を活かし、
域社会に対してより一層の安心と安全をご提供し、持続可能
責任と自負をもって被災地での活動にあたりました。
な社会づくりに貢献していきたいと思います。
東日本大震災では想像を絶するような事態の中で、私たち
※本ページの情報は、2012年3月5日に新宿センタービルにて開催された「ステークホルダー・ダイアログ」の内容、発言を抜粋・再構成したものです。
より詳細な情報は、大成建設 Web サイトでご覧いただけます。
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
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研究開発
より暮らしやすい社会づくりに向けて
様々な技術開発に取り組んでいます。
土木事業
IT技術で工程・品質を完全管理。大規模施工に効果を発揮 ダムI
CT総合管理システム
ダムICT 総合管理システム「(仮称)4D-DIS」は、構造物を最小50cmの立方体の
エレメント単位で管理し、個々のエレメントに関わる施工情報を短時間で一括検索・帳
簿化することができます。従来の情報化施工に加え、
「品質保証の確立」
「監督・監理
業務の効率化」
「情報共有化」
「電子納品対応」などを新たに付加しました。内閣府沖
縄総合事務局(北部ダム事務所)発注の億首ダム建設工事で活用しています。
ダムICT 総合管理システム 「(仮称)4D-DIS」
(4Dimensions–Dam Information Service)
宅地周辺や既存構造物直下の液状化対策 地中拡翼型のかくはん改良工法
地中埋設管等が存在する場所でも利用が可能な地盤改良工法を日特建設㈱と共同開
発しました。独自のかくはん装置を使用し、セメントなどの固化材を原地盤と混合して円
柱状の固結改良体を造成します。住居の周辺や既存構造物の下部で、縦・横・斜め方
開いた状態の
かくはん翼
向の施工が可能です。本工法は、国土交通省の「建設技術研究開発助成制度」における
震災対応型技術開発公募の採択課題に採択されました。各種構造物周辺の液状化対策
だけでなく、汚染物質の浄化や封じ込めなど環境分野での利用も期待できます。
既設の地下コンクリート構造物の耐震補強を実用化
「Post-Head-bar」の適用範囲を拡充
構造物の内側から「Post-Head-bar」を埋め込む工法により、これまで補強が困難とされ
閉じた状態の
かくはん翼
補強前
補強後
ていた既設の地下コンクリート構造物に対する耐震補強を可能にしました。この工法は大成
建設が開発し、成和リニューアルワークスが施工を実施しています。新たに実施した実験結
果に基づいて、鉄筋の種類(強さ、太さ)、適用可能な構造物種別などを充実させることによ
り、一定の条件下で、半地下構造物・地上構造物のせん断補強にも用いることができるよう
にしました。
面外せん断ひび割
発生→破壊
せん断破壊に対して
「Post-Head-bar」が抵抗
建築事業
集合住宅の床衝撃音を予測するシステムを開発 床衝撃音予測システム「TSounds-Floor」
「 TSounds-Floor」は、人の歩行や子供の飛び跳ねで発生する重量床衝撃音に対する、
建物の遮断性能を評価する床衝撃音予測システムです。有限要素解析技術を集大成するこ
とで、日本建築学会の予測手法が対象としている鉄筋コンクリート造のみでなく、鉄骨造の
建築物の評価も行うことができます。また、重量床衝撃音の遮断性能をそこなうことなく、近
年増加傾向にあるコンクリート床の厚さを合理的に削減することが可能となります。
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工事記録写真の帳票化・整理を格段に省力化
クラウド連動型アプリ
「Field Pad」
施工管理での業務改善や品質管理の向上を目的に、iPhone / iPad 向けアプリ
「 Field Pad」を開発しました。スマートパッドやスマートフォンに設計図面をダウンロー
ドし、工事記録写真の撮影箇所を図面上に表示したり、写真に関連する情報とともに報
告書類などを自動作成・編集できます。本アプリと連動型のクラウド
(作業所 Net)
は、第
5回 ASP・SaaS・クラウドアワード2011のユーザ部門で総合グランプリを受賞しました。
解体部材も再利用。超高層ビルの解体テコレップシステム
閉鎖型超高層建物解体技術
超高層ビルの解体・建替え需要の拡大に対応し、閉鎖型超高層建物解体技術を開発しました。解体部材の再利用を可能にし、
荷下ろし発電等による工事中のCO2排出量の削減等、環境に配慮しています。都内の事務所ビル(建物高さ105m)に実施適用
し、適用プロジェクトにおいて、粉塵飛散量 50%以上低減、工事騒音 20dB 低減、クレーン回生電力の有効利用(工事用照明他)、
基準階サイクル工程を6日から4.
5日へ短
縮等の効果を確認し、2011年12月に地
上部解体を完了しました。2012年には都
内のホテル(建物高さ139m)において実
施を予定。2012年度日本建設機械施工協
会 会長賞を受賞しました。
開発事業
都市を再生しながら自然環境を再生する「(仮称)大手町の森」
大成建設は、2014年の完成に向けて、東京建物㈱とともに、千代田区にて「(仮称)大手町 1-6
計画」の開発を推進しています。都市を再生しながら自然環境を再生することを目指し、約 1.1ha の
敷地に、地上38階建の複合ビルと、約3,600㎡の「(仮称)大手町の森」を整備しています。高木か
ら地被類までの多様な種から構成される本物の森をつくります。これに
より、ヒートアイランド現象の緩和や、豊かな生態系を創出するなど、
都市における自然環境の再生がもたらす様々な効果が期待されます。
計画検討にあたっては、鳥類の飛来を促すための数量化理論を活用し
た緑化計画や、温熱環境シミュレーションシステム「 T-HEATS」等の
当社技術を活用しています。
エンジニアリング
都市型水族館が続々完成。新水処理システムでコストを大幅削減
「高性能ろ過システム」
「海水再生システム」
「人工海水製造システム」
大成建設は、水生動物の生命にかかわる
“水”
について、節水型「高性能ろ過システ
ム」
「海水再生システム」を独自に開発しています。さらに近年は海から離れた都市型
水族館への海水輸送量や、それに伴うCO2の排出量を大きく低減できる「人工海水製
造システム」を開発。こうした技術を効果的に組み合わせることにより、施設で使用す
る海水量、ならびに排出量を削減できます。最近では、京都水族館(京都市下京区)、
すみだ水族館(東京都墨田区)など、内陸部の大型水族館に適用しています。
水といのちのたわむれ~ペンギン・オットセイ(すみだ水族館)
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グループ会社の取り組み
暮らしや事業、文化を守るために。
グループ各社の取り組みを紹介します。
環境に配慮した新プラントを建設
大成ロテック(株)
大成ロテックは、道路建設、アスファルト合材の製造・リサイクルを主
な事業とし、東北地域では最大級のアスファルト合材工場である「福島県
中央アスコン」を運営しています。同工場は、東日本大震災で大きく被災
しましたが、復興への円滑な資材供給のため、旧工場を稼動させながら、
2011年 12月にリニューアルしました。
新工場は、耐震強化や稼動安全性に優れ、粉塵・騒音対策を徹底し、
燃焼効率とCO2削減効果に優れた最新設備「アクティブドライヤ」を備
え、環境型の最新モデルとなっています。
リニューアルした福島県中央アスコン
耐震性に優れたマンションを提供
大成ユーレック(株)
東日本大震災における震度 6以上の地域での被害状況調査において、
大成ユーレックが施工した建物の実害はゼロでした。
同社のPC工法は、高強度のコンクリートによって製造されたPC板の壁・
床が、堅牢な箱形の構造体となり、地震などの力をバランスよく分散する
ので、柱や梁が構造体となる鉄骨造などのラーメン構造に比べ高い耐震性
を発揮します。この工法は、建物の基本となる床・壁を自社工場であらかじ
め製造し、建設現場に搬入して組み立てる工業化工法であるため、コンク
リート打ちの騒音や型枠解体時の粉塵なども最小限に抑えられます。
ヒューリックコート雪が谷
地震による出火防止コンセントを普及
大成設備(株)
大成設備は、空気調和・給排水衛生・電気設備工事の3分野を専門とす
る総合設備工事会社です。同社は、大地震発生時はもとより日常の電気火
災※の防止を目的に開発された地震感知センサー内蔵の出火防止コンセント
「雅」の普及・促進に努めています。この商品は、世界遺産の清水寺等の
寺院や大学施設、マンション、戸建住宅などに採用されています。
同社は 「雅」 の普及を通じて、 電気火災の低減と社会の防災意識の
向上に努めています。
※建物出火原因の6.9%がコンセントなどを出火元とする火災(消防庁2008年発表)
23
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
出火防止コンセント「雅」
Sタイプ プレート付
災害に強い戸建住宅の普及を促進
大成建設ハウジング(株)
大成建設ハウジングは、 大成建設が高層ビル建築の技術を戸建住宅
に応用して開発した、 壁式鉄筋コンクリート住宅 「パルコン」 の普及に
努めています。
1969年に発売して以来、 災害に強い建物であることが実証されてお
り、 永きにわたり安全で快適に暮らせる家 「パルコン」 のさらなる普及
促進を通じて、 災害に強い社会づくりに貢献していきます。
注文戸建住宅:プレミアムデザインモデル「パルコン シェード」
新工法で社会基盤づくりに貢献
成和リニューアルワークス(株)
成和リニューアルワークスは、 建設事業の 「基礎、 地盤、および機械」 の分野を主体とした総合
エンジニアリング会社です。豊富な経験と技術・ノウハウをもとに、 環境にやさしい技術で、 安心で
きる社会基盤づくりに貢献しています。
UD-HOMET工法※は、 高精度の山止め止水壁を低震動・低騒音で構築できる画期的工法として、
「芝浦水再生センター」 や 「外環自動車道田尻工事(施工中)」 などで採用されていす。また、
PHb工法※は、 従来は補強が困難とされていた既設コンクリート構造物に対して、 確実に耐震補強が
行える経済的な工法として実績をあげています。
※UD-HOMET工法 :大深度対応型高精度原位置混合撹拌工法
:後施工プレート定着型せん断補強鉄筋工法(関連記事 P21)
※PHb工法
UD-HOMET 工法
防災意識を高めるソフト面のケアを充実
大成有楽不動産(株)
大成有楽不動産は、2012年 4月に、施設管理を営む大成サービスと
総合不動産業の有楽土地が合併して誕生した新会社です。同社は、お客
様の防災意識を高めていただくために、ハード・ソフト両面のケアサービ
スの強化を図っています。
2011年 9月に有楽土地で立ち上げた「防災推進プロジェクト」は新会
社においても継続しています。
防災イベントには親子連れにもご参加いただきました。
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24
実績紹介
HISTORY & WORKS
大成建設グループの中核である大成建設は、1873
(明治 6)
年の創業以来、社員一人ひとりが一つひとつのプロジェクトに自
らの夢や情熱をかけ、信頼と実績を築き上げてきました。そのスピリットは明治、大正、昭和の 3つの時代を超え、平成の今も
脈々と受け継がれています。
日本の近代化と発展を支え続けてきたという矜持を持ち、
より良い未来を目指して走り続けます。
❹
●
●
❷
2001
1988
1965
国立競技場 第3回アジア競技大会のために建設さ
れた日本で初めての本格的陸上競技場。1963年の
改修後、東京オリンピックのメインスタジアムとなる
1883
1958
青函トンネル 20年あまりの歳月をか
け完成した世界最長の鉄道トンネル。
函館・青森間が陸続きに
鹿鳴館 明治の外交・社交の場として一世を風靡し
た西洋館。美しい外観を誇った
1927
創業 120周年/横浜ランドマークタワー
[ 日本一の高さ 296m]
1994 関西国際空港
1993
1991 東京都第一本庁舎
1990 新しい経営理念とシンボルマークを導入
1988 青函トンネル[ 世界最長]⑤
1987 本四架橋南北備讃瀬戸大橋開通
1979 新宿センタービル[ 本社を新宿に移転]
1973 創業 100 周年
1971 大成サービス
( 株)
設立
ホテルニューオータニ本館
[ 日本初の超高層ビル]
大幸設備工事
( 株)
設立[ 現・大成設備( 株)]
富士山測候所④
1964
大成プレハブ
( 株)
設立
[ 現・大成ユーレック
( 株)]
1965
1963
1962 ホテルインドネシア[ 戦後初の海外工事]
1961 大成道路( 株)設立[ 現・大成ロテック( 株)]
1960 技術研究所を開設[ 現・技術センター]
1958 国立競技場③
成和機械( 株)設立
[ 現・成和リニューアルワークス( 株)]
1957 株式を東京証券取引所に上場[ 建設業で初]
1956
1955 東京国際空港( 羽田)ターミナルビル
1953 有楽土地( 株)設立
1946 大成建設( 株)に社名変更
1936 川奈ゴルフリンクス・ホテル
1927 東京地下鉄道銀座線[ 日本初の地下鉄]②
1924 大倉土木( 株)に社名変更
1917 ( 株)大倉土木組設立[ 初の建設業株式会社]
1915 大倉組本館
1912 宇治川発電所
1911 ( 株)大倉組土木部発足
1890 琵琶湖疏水閘門トンネル
1887 有限会社日本土木会社設立[ 初の建設業法人]
1883 鹿鳴館①
大倉喜八郎が銀座に
大倉組商会を設立[ 創業] 銀座煉瓦街
1882 銀座大倉組商会前にアーク灯点火
1873
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
25
富士山測候所 日本の気象観測の一大拠点。厳し
い気象条件を乗り越えて建設された標高日本一の建
築物
東京地下鉄道銀座線 上野・浅草間を
結ぶ日本初の地下鉄工事。
❺
●
❸
●
❶
●
札幌ドーム 2002年ワールドカップ開催に合わせ
建設された大型ドーム。ホヴァリングステージの採
用により屋内でのサッカーと野球の両試合が可能に
❻
●
大成建設グループの歩み
近年の主な完成工事と
繰越工事をご紹介します。
土木
ボスポラス海峡横断鉄道トンネル(施工中)
大河津分水可動堰
スリランカ南部高速道路(パッケージ2)
中京競馬場(馬場改造その他工事)
❽
●
市御堂大橋
ジプチ・ケンピンスキーホテル 超短期で竣工した
奇跡のプロジェクト。5つ星クラスの高級ホテル
建築
JPタワー
横浜三井ビル
ヒューリック銀座数寄屋橋ビル
仙台トラストタワー
今治市伊東豊雄建築ミュージアム
(スティールハット)
❼
●
パームジュメイラ海底トンネル 高級ヴィラが建ち
並ぶパームツリー型の人工島本島の先端から外環島
を結ぶ海底トンネル
法然寺五重塔
京都水族館
高崎市総合保健センター 高崎市中央図書館
中央大学 後楽園キャンパス2号館
東京エレクトロン宮城株式会社 本社工場
2008
2009
みなとみらいセンタービル
開発
住友不動産 新宿グランドタワー
(西新宿八丁目成子地区市街地再開発事業)
2012
スリランカ南部高速道路
大成有楽不動産( 株)設立
2011 新宿グランドタワー
2010 みなとみらいセンタービル
2009 ジプチ・ケンピンスキーホテル⑧
2008 パームジュメイラ海底トンネル⑦
2007 忠別ダム
2006 オリナス
2005 長岡中央綜合病院
2004 中部国際空港/九州国立博物館
2003 国立劇場おきなわ
2002 プルデンシャルタワー
2001 札幌ドーム⑥
2000 JR セントラルタワーズ
東京湾アクアライン
大成建設ハウジング
( 株)設立
1999 ハワイ・すばる天文台
1997
EUROPA HOUSE
THE ROPPONGI TOKYO CLUB
RESIDENCE
霞が関コモンゲート
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
26
土木
人々のくらしや産業を支え、社会インフラを構築します。
道路、トンネル、橋、堰など、大成建設の完成した工事の一部をご紹介します。
トルコ国民「150年の夢」をかなえる
ヨーロッパとアジアをまたぐボスポラス海峡直下に横断鉄道ト
ンネルを構築する国家的な大プロジェクトです。世界有数と
いわれる海流速度の中で、世界最深度の位置に沈埋トンネル
を設置し、2011年 2月にヨーロッパとアジアを結ぶ陸地ト
ンネルと海底トンネルの接続が完了しました。オスマントルコ
時代から待ち望まれたトルコ国民「 150年の夢」の実現が近
づいています。
Under Construction 施工中物件
ボスポラス海峡横断鉄道トンネル
発 注 者:トルコ共和国
竣工予定:2013年
運輸通信省・鉄道・港湾・空港建設総局(DJH)
・平成 21年度土木学会賞技術賞
・2011年度産学官連携功労者表彰
27
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
国土交通大臣賞
受賞
郷土を守る先人の心をつなぎ明日のくらしを支える
スリランカの経済発展に貢献、初の高速道路
70余年の歳月、くらしを守り続けてきた信濃川の可動堰。老朽
スリランカの大都市コロンボ市内と空港を結ぶバイパスとな
化に伴い、大成建設が改築工事を担当しました。工事中、何度と
る南部高速道路。これにより交通渋滞が緩和されるとともに、
なく訪れた河川出水にもひるまず無事完成。度重なる水害に悩ま
農作物や工業製品の輸送が迅速化され経済活動が活発にな
されてきた越後平野を将来にわたり守る大役を担っています。
り、国の経済が発展すると、期待されています。
大河津分水可動堰
スリランカ南部高速道路(パッケージ2)
白熱のレースの舞台、環境にも配慮
数々の難工事に挑み、技術提案で完成
今回のリニューアルにより直線に坂ができ、ますます白熱した
北近畿豊岡自動車道和田山八鹿道路の市御堂大橋は、円山
レースが繰り広げられている中京競馬場。大成建設は、新設
川・国道 312号・JR 播但線を跨ぐ 678m の長大橋。重要施
馬場の築造工事等を担当しました。
設との交差に伴う難題に、大成建設の技術力で応えたデザイ
発注者 :国土交通省 北陸地方整備局
設 計 :国土交通省 北陸地方整備局
所在地 :新潟県燕市
竣 工 :2011年 11月
発注者 :スリランカ政府運輸省・道路局
所在地 :スリランカコロンボ市
竣 工 :2012年 2月
ンビルドの真価を問われた橋で、沿線地域の活力・防災・安
全等の向上に大きく寄与すると期待されています。
中京競馬場(馬場改造その他工事)
発注者 :名古屋競馬(株)日本中央競馬会
所在地 :愛知県豊明市
竣 工 :2012年 1月
市御堂大橋
発注者 :国土交通省 近畿地方整備局
設計者 :大成建設(デザインビルド)
所在地 :兵庫県朝来市和田山町加都~枚田
竣 工 :2011年 11月
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
28
建築
時代のビジョンを描くデザイン力と高度な技術力が、文化や産業がうまれる新たな舞台を提供しています。
オフィスビル、病院、学校、アミューズメント施設から工場に至るまで、
大成建設が手掛けた完成工事物件の一部をご紹介いたします。
歴史をひきつぐ大規模再整備計画「JPタワー」
東京駅前の旧東京中央郵便局舎を建替える大規模再整備計
画「JPタワー」が完成しました。2013年春には、ビジネスセ
ンターでありながら文化施設・商業施設を備えた魅力的な施
設がオープンする予定です。
JPタワー
発注者 :郵便局(株)
設 計:
(株)三菱地所設計
所在地 :東京都千代田区丸の内
竣 工 :2012年 5月
29
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
横浜の未来を描くフラッグシップタワー
「横浜から世界へ」をコンセプトに開発したオフィス、店舗、文
化交流施設等からなる、地上 30階・地下 2階建ての複合ビ
ルです。鋼板壁や制振装置の採用に加え、地震発生後速や
かに建物の安全性を確認できる「被災度判定システム」を導
入。建築物の環境品質・性能を総合的に評価するシステム
「CASBEE 横浜」にて最高位の S ランクを取得しています。
横浜三井ビル
発注者 :三井不動産(株)
設 計:
(株)日建設計
所在地 :神奈川県横浜市
竣 工:2012年 2月
水辺と柳の街、銀座を象徴するデザイン
世界的な商業・観光地である銀座に誕生した地上 11階建て
制震構造の複合テナントビルです。容積と建物の高さを最大
限に確保し、事業性の向上を図っています。外観は、数寄屋
橋の原風景である「水辺と柳」の情景をイメージ。アルミダイ
キャストのカーテンウォールを設置した未来的なデザインと
なっています。
ヒューリック銀座数寄屋橋ビル
発注者 :ヒューリック
(株)
設 計 :久米・大成設計共同企業体
所在地 :東京都中央区
竣 工:2011年 2月
東北一の高層ビル、防災への有効性を実証
ウェスティンホテル仙台が入居する東北一の高さ(約180 m)を
誇る複合大型ビルです。ハイブリッド制振構造の採用により、最
高水準の耐震性能を実現しています。東日本大震災時の仙台市
内の停電では、速やかに非常用発電機が可動し、電気を供給。多
くの帰宅困難者を受け入れ、防災への有効性が実証されました。
仙台トラストタワー
発注者 :森トラスト
(株)
(株)松田平田設計、大成建設、
設 計:
(株)森村設計
所在地 :宮城県仙台市
竣 工 :2010年 4月
・第 7回街中グッドデザイン展デザインウィーク大賞
・Design Week in Sendai 2010
・デザインウィーク大賞
受賞
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
30
美しい風景に溶け込む、建築家のミュージアム
日本初の建築専門のミュージアムです。施設は、展示棟の「ス
ティールハット」と、伊東氏の旧自宅を再現した「シルバーハッ
ト」の2棟で構成。スティールハットは、4種の多面体を連結
させ船のデッキをイメージさせ、瀬戸内海の美しい海と多島
美を望む丘陵に溶け込んでいます。
今治市伊東豊雄建築ミュージアム
(スティールハット)
発注者 :愛媛県今治市
設 計:
(株)伊東豊雄建築設計事務所、愛媛県今治市
所在地 :愛媛県今治市
竣 工 :2011年 3月
300年来の夢、法然上人ゆかりの地に
五重塔を建立
世界でたった一つの水族館、
源流から海までを再現
初代高松藩主・松平賴重が法然寺創建時に抱いた五重塔建
京都市に大規模水族館がオープンしました。施設は、「人工
立の夢。法然上人 800年遠忌にあたる2011年に実現しまし
海水製造システム」を採用し、大幅なランニングコスト、CO2
た。木造伝統様式に現代技術を加えた和様・総桧造・本瓦
の削減を可能にしています。国内水族館施設建設の約 3割を
葺の五重塔は、吉野産の桧を使い、古来の構法を採用してい
手掛け、業界NO. 1の実績を誇る大成建設独創のテクノロ
ます。明治創業以来の社寺建築で培ってきた大成建設の技
ジーで、京都の源流から海に至るまでの水の流れを再現した
術やノウハウを駆使した「平成の五重塔」です。
世界でたった一つの魅力的な水族館をサポートしています。
法然寺五重塔
京都水族館
発注者 :
(宗)法然寺
設 計 :大成建設
所在地 :香川県高松市
竣 工 :2011年 2月
発注者 :オリックス不動産(株)
設 計 :東洋設計事務所・大成設計共同企業体
所在地 :京都府京都市下京区
竣 工 :2012年 1月
・2011年香川県建築士会特別賞 受賞
31
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
市民の安全と憩いの場を創出
省エネ・耐震の学び舎を提案
総合保健センターと図書館の免震構造の複合施設です。構
省エネ・耐震構造の中央大学新キャンパス棟です。内部は、
造要素と一体化したダイナミックな外観が特徴で、施設中央
可能な限り柱をなくし、変化に応じて間仕切りの変更ができる
には 6層を貫く吹き抜け空間「だるまボイド」を設け、総合保
空間を確保。外観は、環境性能の高い外装システムや特殊素
健センターと図書館の異なる機能を空間的に繋ぎ、市民の安
材を用いグレード感を創出しています。
全と憩いの場を創出しています。
高崎市総合保健センター 高崎市立中央図書館
中央大学 後楽園キャンパス2号館
発注者 :高崎市
設 計:
(株)佐藤総合計画、大成建設
所在地 :群馬県高崎市
竣 工 :2011年 1月
発注者 :
(学)中央大学
設 計 :大成建設
所在地 :東京都文京区
竣 工 :2011年 10月
次世代工場として注目を集める
CO2排出量 32% 削減、最高の環境性能に挑戦
最新鋭の半導体製造装置の研究開発・製造工場です。光が
免震や制震といった最先端の技術の他、最高の環境技術を駆
ふりそそぎ、風が通りぬける開放的なオフィスデザインと製造
使し実現した高さ100mの鉄筋コンクリート造の超高層オフィ
設備の特性・運用・稼動状況を考慮した施設全体のトータル
スビルです。「 CASBEE 横浜」にて S ランクの認証を受け、
エンジニアリングを行いました。様々な環境配慮技術を導入
運用時の CO 2排出量 32%減を達成。最高の環境性能が評価
し、工場の操業に伴う環境負荷低減にも貢献しています。
されています。
東京エレクトロン宮城株式会社 本社工場
みなとみらいセンタービル
発注者 :東京エレクトロン宮城(株)
設 計 :大成建設
所在地 :宮城県黒川郡大和町
竣 工 :2011年 9月
発注者 :オーディーケー特定目的会社
設 計 :大成建設
所在地 :神奈川県横浜市
竣 工 :2010年 5月
・第 6回
イソバンドデザインコンテスト
NISC 賞 受賞
・第 22回 JSCA 賞
・平成 22年度プレストレスト
コンクリート技術協会賞
・グッドデザイン賞 作品賞
・第 1回神奈川県かながわ 地球温暖化対策大賞
・第 22回電気設備学会賞
・2011年日本コンクリート
(作品賞)
工学会賞
受賞
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
32
開発
企画立案から、設計、施工、事業の管理・運営に至るまで、多様な事業スキームにわたり
独自のノウハウを駆使した収益性のある計画をご提案しています。街ににぎわいをもたらす
再開発や PFI 事業など、最新の開発事業の一部をご紹介します。
新宿副都心に新たなシンボルが誕生
都市部の再開発において、大成建設は豊富な実績を誇ってい
ます。新宿グランドタワーは40階の高層棟を中心に、地域の
人々が憩える市街地空間を有する大型複合ビルです。土地の
高度利用や防災性の向上促進を図るため、1984年に研究会
が発足。2000年には大成建設も権利者として参画し、事業
推進を積極的に支援しました。新宿副都心に新たなシンボル
ができました。
住友不動産 新宿グランドタワー
(西新宿八丁目成子地区市街地再開発事業)
発注者 :西新宿八丁目成子地区市街地再開発組合
設 計:
(株)日建設計
所在地 :東京都新宿区
竣 工 :2011年 10月
33
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
PPP 手法による大使館施設建設で、EUと日本を結ぶ
駐日欧州連合代表部の事務所、大使公邸、職員住宅からなる
複合施設が誕生しました。官民パートナーシップ(PPP)手法
を活用した建設プロジェクトです。
(株)みずほコーポレート銀
行を中心とする金融機関、パリの設計事務所 ADPIと協力し、
斬新なデザインや、独自の資金調達手法の提案が採用され、
お客様の多様なニーズにお応えしました。
EUROPA HOUSE
発注者 :ヨーロッパハウス合同会社
設 計 :大成建設、ADPI
所在地 :東京都港区
竣 工 :2011年 8月
魅力あふれるまちづくりをプロデュース
六本木に相応しいスタイリッシュなファサードデザインが特徴
の複合ビルです。土地有効利用事業の一環として初動期の
事業推進支援を行っていた都市基盤整備公団(現:都市再生
機構)の後を受け、大成建設がデベロッパー 4社とコンソーシ
アムを組成し、参画。2005年以降、事業計画策定支援ほか
都市計画協議以降の事業推進をバックアップし完成しました。
THE ROPPONGI TOKYO CLUB RESIDENCE
発注者 :六本木三丁目地区市街地再開発組合
設 計:
(株)日建設計
所在地 :東京都港区
竣 工 :2011年 11月
官民一体の PFI で付加価値を高める
中央官庁初の PFI 手法による文部科学省、会計検査院の建
て替えと、民間施設を含めた街区全体の再開発を一体的に進
めた画期的なプロジェクトです。2棟の超高層ビルの建設と旧
文部省庁舎の保存・改修、さらに緑豊かな公共広場も併せて
整備。大成建設のもてる総合力を生かし、複雑な事業スキー
ムをまとめあげました。
霞が関コモンゲート
発注者 :国土交通省、文部科学省、会計検査院、金融庁、
独立行政法人都市再生機構、霞が関 7号館 PFI(株)
設 計 :久米設計・大成建設・新日鉄エンジニアリング設計共同企業体
所在地 :東京都千代田区
竣 工 :2008年 9月
・第 52回 BCS 賞
・2011年日本建築学会賞(業績)
受賞
TA I S E I C O R P O R AT E RE P O R T 2 0 1 2
34
お問い合せ先
大成建設株式会社
社長室 コーポレ-ト・コミュニケーション部 CSR 推進室
E-mail : [email protected]
URL : http://www.taisei.co.jp
印刷には、植物性油を用いたインクを使用し、有害廃
液を排出しない水なし印刷方式を採用しています。
本報告書ではFSC®認証紙を使用しています。
C O R P O R AT E RE P O R T
2012
DATA BOOK
目次
02
コミュニケーションツールの構成
03
大成建設グループのCSR
05
環境データ
19
社会データ
環境
消費者課題
コミュニティの参画および開発
労働慣行
人権・労働慣行
27
ガバナンスデータ
組織統治
指針・中期経営計画にそった企業活動について、主に大成建設の
データ情報を中心に内容構成し、ステークホルダーの方々にご理
解いただくことを目的に発行しております。
なお、紙面の都合上掲載できなかった詳細情報等については、大
成建設 Web サイトに掲載しております。
対象組織
大成建設株式会社および主要グループ会社
対象期間
2011年度(2011年4月1日~ 2012年3月31日)
(ただし、 当該年度以外の内容も一部掲載しております)
参考ガイドライン
GRI「サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン2006」
31
KPI
(Key Performance Indicator)
37
財務データ
連結財務諸表
発行 2012年 7月31日
【連結】受注実績・売上実績
【個別】受注高、売上高、繰越高および施工高
45
会社情報
会社概要/役員
組織図
営業ネットワーク
外部表彰・外部評価
50 第三者意見
1
本報告書は、大成建設グループのグループ理念やグループ行動
▲ ▲ ▲
公正な事業慣行
編集方針
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
環境省 「環境報告ガイドライン(2007年版)」
ISO26000(組織の社会的責任に関する国際ガイダンス)
見通しに関する特記事項
本報告書におきまして、掲載された意見や予測等は資料作成時点の当社の
判断に基づくものです。
そのため、 様々な要因の変化により実際の目標値等は記述されている将来
見通しとは異なる結果となる可能性があることをご承知おきください。
コミュニケーションツールの構成
TAISEI CORPORATE REPORT 2012
社会的課題の解決に向けた主なCSRの取り組みを特集で紹介。
技術・実績紹介などを交え大成建設グループのCSRへの取り組み状況を柱とし、技術や実績を
お伝えしています。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
主たる財務情報にCSR活動や環境経営活動の推進(大成アジェンダ)や
主なKPI等の非財務情報を掲載したデータブックです。
TAISEI ANNUAL REPORT 2012
主に海外投資家の方々を対象とし、財務情報とともに、
大成建設グループのCSRの取り組みをお伝えしています。
大成建設グループ CSRWebサイト
http://www.taisei.co.jp/about_us/csr/index.html
各冊子で紹介している内容に加え、大成建設グループの財務情報と
環境経営活動の推進(大成アジェンダ)や主なKPI等CSR活動全般における非財務情報を紹介
しています。
CSRWebサイトの掲載内容
大成建設グループのCSR
労働慣行
大成建設グループと社会の持続的発展を目指します。
安全な施工・サービスについての基本的な考え方と
取り組みについてご紹介します。
環境
人権・労働慣行
環境の保全に関する基本的な考え方と取り組みにつ
いてご紹介します。
誰もがいきいきと働ける労働環境の確保に関する基
本的な考え方と取り組みについてご紹介します。
消費者課題
組織統治
品質の確保と向上、 および社会的課題の解決を目指
す研究や技術開発をご紹介します。
CSR経営の基盤となる組織統治の情報開示について
ご紹介します。
コミュニティの参画および開発
公正な事業慣行
地域社会に貢献する様々な取り組みを紹介します。
コンプライアンスの推進に関する基本的な考え方と取
り組みをご紹介します。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
2
大成建設グループの CSR
グループ共有の理念・価値観を持ってCSRを推進
大成建設グループは、
「グループ理念=人がいきいきとする環境を創造する」を目指すため、全役職員が「大成スピリット」を
共有し、
“ 経営計画系”
( 中期経営計画)
と
“行動指針系”
(グループ行動指針)
を実施することで、
「グループ理念」の実現を目指し
ています。
グループ理念 人がいきいきとする環境を創造する
●
グループとして追求し続ける目的(目指す姿)
大成スピリット
グループ理念
●
自由闊達
価値創造
伝統進化
「グループ理念」を追求・実現するために、大成建設グループ全役
職員が大切にする考え方
中期経営計画
大成スピリット
●
経営計画におけるCSR の実践
基本方針 1. 建設業の社会的責任の遂行
2. 高付加価値化に向けた事業構造の確立
経営課題
●
●
行動指針系
グループ行動指針
経営計画系
●
中期経営計画
●
●
建設事業本業の強化
社会基盤整備・震災復興への貢献
海外事業収益構造の確立
高付加価値分野への取り組み強化・事業領域拡大
強固な事業基盤の整備
グループ行動指針
●
組織としての行動の
“基本原則”
および
“大成建設グループの役職
員等が積極的に実践すべき、または厳守すべき行動・判断基準”
PDCAサイクル
行動指針系と経営計画系における経営課題を実施するにあたり、課題を明確化し、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイク
ルを繰り返すことで企業の持続的発展を目指します。
企業の持続的発展
Plan(計画)
Act(改善)
行動指針系
グループ行動指針
(CSR 活動の基本的な考え方)
●
Plan
Act
●
CSR 活動の課題・目標に対応する
改善点と次年度課題・目標の設定
経営計画系
●
●
中期経営計画・経営課題
主な課題・目標
Do(実行)
●
3
主な取り組み項目
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
Check(評価)
Do
Check
●
●
大成アジェンダ2011の
実績値・達成度
主な取り組み項目、主なKPI の
実績値・達成度
ISO26000*1中核主題(課題・目標)
と主なKPIの構成
大成建設グループは、
「中期経営計画」の経営課題の取り組みにおいて、事業活動を通じて社会的課題の解決を目指すため、
ステークホルダーの視点で CSR 活動に取り組んでいます。主な課題・目標の設定については、国際ガイダンスISO26000の
制定に伴い、同規格に示された 7つの主題を参照しながら、環境・社会・ガバナンスに分類し、主な課題・目標を達成するため
*2
に重要業績評価指標(KPI)
を策定しました。
Plan
Do
主な課題・目標
Check
主な取り組み項目
分類
2011年度
環境
●
●
P5
●
●
●
消費者課題
●
●
●
品質の確保と向上
顧客への的確な技術・計画の
提供
P19
コミュニティ参画および開発
●
●
●
労働安全衛生管理の徹底
安全衛生環境協会との取り組み
P21
社会
労働慣行
●
●
●
●
死亡災害件数、度数率
●
P24
●
●
●
組織統治
公正な事業慣行
●
●
●
コンプライアンスの推進
知的財産の保全と管理・活用
情報セキュリティ対策
●
●
ガ バナ ン ス
●
コーポレート・ガバナンス、内部統制
リスクマネジメント
ステークホルダーとの対話・
情報開示
P27
●
●
●
P29
●
●
●
*1
*2
頁
P31
P32
P32
P33
●
●
顧客満足度調査
特許出願件数/取得件数
技術開発・適用PJのメディア発表件数
環境社会貢献活動件数
社員ボランティア参加人数
●
●
建物運用段階のCO2排出量削減率
施工段階のCO2排出量削減率
建設廃棄物リサイクル率
グリーン調達率
電子マニフェスト普及率
環境技術開発・適用PJのメディア
発表件数
●
●
人権の尊重
働きやすい職場づくり
社員のキャリア形成の支援
改善
P23
人権・労働慣行
●
●
●
地域社会への貢献
Act
主なKPI
●
環境
環境経営活動の推進
(大成アジェンダ2011の達成)
●
達成度
人権研修受講率
女性リーダーの育成者数/障害者
雇用率/再雇用者数
育児関連休暇取得者数
休暇取得率
ジョブリターン登録者数
一人当たりの研修時間
海外作業所等研修生数
グループ理念eラーニングの実施率
大規模災害対策訓練参加率
ダイアログ等の開催数
コンプライアンス研修(集合研修)受講率
専門工事業者に対するコンプライ
アンス研修の実施支店数
知的財産権に関する研修数
重大な情報セキュリティ事故件数
情報セキュリティ全社教育実施回数
P33・P34
P35
P36
ISO26000:企業を含むあらゆる組織を対象とした社会的責任に対するガイダンス
KPI:重要業績評価指標(Key Performance Indicator)
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
4
環境データ
環境
Plan
大成建設グループは、環境配慮型社会の形成を目指し「環境方針」を制定しています。目標や
施策を定めて活動し、
「環境の保全と創造」に努め「先駆的な環境事業」を推進していきます。
( 行動指針系)
基本的な考え方
●
( 経営計画系)
中期経営計画・経営課題
Plan
●
Do
主な課題・目標
(2011年度)
環境経営活動の推進
(大成アジェンダ
●
2011の達成)
高付加価値分野への取り組み強化・
事業領域拡大
社会基盤整備・震災復興への貢献
①環境面で差別化できるアイデア、技術の提案
②環境関連技術の開発・提供
Check
主な取り組み項目
(2011年度)
主な KPI *
低炭素社会の実現への
貢献
●
●
3R活動の推進
グリーン調達の推進
●
●
建設廃棄物リサイクル率
グリーン調達率
●
建設廃棄物の適正管理
●
電子マニフェスト普及率
●
環境配慮技術の提供
●
環境技術開発・適用PJのメディア発表件数
●
●
●
建物運用段階のCO2排出量削減率
施工段階のCO2排出量削減率
Act
達成度 改善
P7
大成
アジェンダ
2011
参照
*KPI の達成および、2011年度の改善については P31に記載
環境事業の推進体制
Plan
大成建設グループは、
「低炭素社会の実現」
「生物多様性の保全」および「循環型社会の形成」に寄与する環境技術を向上さ
せる環境事業に取り組んでいます。
環
境
方
針
大成建設は「人がいきいきとする環境を創造する」というグループ理念のもと、自然との調和の中で、建設事業
を中核とした企業活動を通じて、良質な社会資本の形成や生活環境の改善に取り組んでいる。
一方、環境問題は地球規模でますます深刻化しており、当社の企業活動は環境への負荷の上に成立している。
これらを環境経営の原点として捉え、環境配慮型社会の形成をめざし、グループ会社とともに全ての企業活動
において、
「環境の保全と創造」に努め、
「先駆的な環境事業」を推進していく。
行動指針
1. 環境に関する法律・規則・協定等を順守し、環境汚染を防止するとともに、環境マネジメントシステム(EMS)
を有効に活用することにより環境保全活動を展開し、継続的改善を図る。
2. 低炭素社会の実現、生物多様性の保全および循環型社会の形成に寄与する環境技術力を向上させ、その成果
をもって顧客とともに環境問題の解決を図る。
3. 企画・設計段階では、地球環境および地域環境への配慮を行い、自然環境と共生した施設の創造、ライフサイ
クルにわたる省エネルギー・省資源、CO2の削減等について顧客に提案する。
4. 施工段階では、CO2の削減、生物多様性への配慮、資源の有効利用を推進し、環境への負荷の低減に努める。
また、専門工事業者をはじめとする取引業者と連携し、建設副産物の3R(リデュース・リユース・リサイクル)
等環境保全活動をともに推進する。
5. 地域社会とのコミュニケーションを図り、良き企業市民として地域環境の保全に貢献する。
6. 海外諸国やNGO・NPO等に対し、環境の保全と創造に関する協力を積極的に行う。
5
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
環境データ
大成建設生物多様性宣言
大成建設は「人がいきいきとする環境を創造する」というグループ理念にもとづき、自然に学び、自然を大切に
する企業であり続けるために、次の5項目を宣言します。
1.建設活動が、生物資源や生態系へ与えるリスクを分析し、環境マネジメントシステム(EMS)を活用して、その
影響を最小限に抑えます。
2.生物多様性を保全・創出する環境技術力を向上させ、その成果をもって顧客と共に、生態系サービスの持続的
な利用を図ります。
3.自然環境と共生する街づくり、施設づくりの企画・設計に努め、生物多様性の保全と創出に関する提案を積極
的に行います。
4.専門工事業者をはじめとする取引業者と連携し、生物多様性の保全活動を共に推進します。
5.地域社会とのコミュニケーションを図り、国内外のNGO・NPOと協力し、生物多様性の保全活動を積極的に
行い、成果を公表します。
環境マネジメントシステム推進体制
社長
環境委員会
委員長 : 社長
統括環境管理責任者
(環境本部長:CCMO*)
環境委員会幹事会
部会・ワーキンググループ
全社 EMS事務局
環境協議会
内部環境監査員
本部環境管理責任者会議
本部長
本社
大成グループ環境推進会議
本部環境委員会
環境管理責任者
環境担当室長
本部 EMS事務局
支店
支店長
支店環境委員会
環境管理責任者
(安全・環境部長)
支店EMS事務局
環境担当室長
作業所
*CCMO
2011年 度 より環 境 本 部 長 を 最 高 炭 素 管 理 責 任 者( Chief Carbon Management
Officer)
として任命し、環境委員会幹事会の長として他の環境問題と並行して、全社の炭素
排出量を低減するため、組織横断的な人員構成により実施しています。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
6
環境データ
環境経営活動の推進
(実績と目標)P9〜16のデータは四捨五入してあるため、合算値とは異なる場合があります。
大成アジェンダ2011実績
大成建設は、
「環境方針」を基に、環境経営目標である大成アジェンダを毎年設定しています。2011年度の主な成果は、以
下の通りです。
【評価基準】 ○:目的達成
Plan
目的
地球温暖化への対応
資源の有効利用
生物多様性の保全と
環境貢献活動
環境リスクへの対応
環境技術研究・
総合的な
開発と提案力の向上 環境活動
7
項 目
低炭素社会の
実現への貢献
目 標
2011年度
目標値
施工段階のCO2排出量
1990年度比
40% 50.7%
3R活動の推進
建設廃棄物リサイクル率の向上
と適正処理
グリーン調達の グリーン調達ガイドラインに
推進
基づく運用
生物多様性の
保全と創出の
理解の促進
生物多様性と当社のかかわりを
理解するための教育の推進
地域社会への
環境貢献
環境貢献活動の推進
環境関連法
知識の向上
環境関連法 知識の
向上による
環境法違反ゼロの達成
建設廃棄物の
適正管理
電子マニフェスト普及率の向上
Check
活動内容と成果
達成
●
運用段階でのCO 2予測削減量:22.63千 t-CO 2/ 年
○
CO 2排出量
:223千 t-CO 2
CO 2排出原単位:252kg-CO2/ 百万円
●
「ゴーヤ deえこ」活動を約 300作業所に支援・指導
○
実績
30% 37.5%
オフィス部門の使用エネルギー
削減の推進
(エネルギー消費量原単位を
前年度比)
×:未達成
Do
建物運用段階のCO2予測排出量
1990年度比
省エネルギー
の推進
△:一部未達成
●
1%
29.1%
●
チャレンジ25運動の一環として、
クールビズ、ウォームビズを展開
○
95% 94.9%
● 産業廃棄物に対する適正処理・管理の指導
(建築94.
5%、土木95.
8%)
△
30% 39.1%
● グリーン調達率:全体 39.1%
(建築 41.4%、土木 34.8%)
○
─
─
4回
7回
●
●
生物多様性についてのeラーニングを3回実施
○
環境ボランティアの提供と活動:東京グリーンシップ・
アクション(町田市)、ヤマネの巣箱作り
(清里)、
○
エコキャップ運動、打ち水大作戦等
行政指導、資格登録停止処置2ヶ月 1件
環境教育研修実施 53回 述べ1, 156名
(環境パトロール者研修:新規9回65名、
スキルアップ7回72名含む)
●
─
─
70% 81.7%
●
×
他
● 電子マニフェス
ト普及率:全体:81.7%
(建築:85.0%、土木:73.9%)
○
石綿除去作業における集じん・排気装置の保守点検
を社内周知
● 集じん ・ 排気装置 現場持込み時の点検表および日常
点検表を作成し運用
○
土壌汚染対策法改正に伴う全支店への周知会実施
土壌汚染情報シートによる管理実施
○
「世界初 300N/mm2 級の超高強度コンクリートの
実物件適用」、
「超高層ビルを解体する環境配慮型新
工法」、
「福島県南相馬市における太陽光発電事業
の事業性調査」等
○
●
有害・
化学物質の
適正管理
吹付石綿と石綿含有建材の
適正処理および管理の徹底
─
─
汚染土壌の適正処理および
管理の徹底
─
─
CO 2削減、省エネルギー関連
技術の研究・開発および適用
プロジェクトの推進
環境配慮技術
(メディア発表)
の提供
総合的な環境配慮型提案の推進
(提案)
●
●
●
20件
32件
50件
94件
●
総合的な環境配慮型提案件数(設計本部 25件、
環境本部 55件、エンジニアリング本部 14件)
● 全1
エコモデルプロ 24プロジェクトの実施 各支店
24
27
2支店においてプロジェクトを選定し活動中
ジェクトの推進 建築、土木各1以上のPJ指定 プロジェクトプロジェクト (建築 14 、土木 13)
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
○
○
環境データ
大成アジェンダ2012目標
Plan
東日本大震災被災地に対する復旧・復興への取組みを踏まえ、グループ各社の総力を結集し、グループ行動指針、環境方針
および中期経営計画にのっとり、2012年度の環境経営活動目標を下記に定めます。
目 的
項 目
2012年度
目標値*8
目 標
東日本大震災
被災地の復旧・
復興への対応
地球温暖化
への対応
資源の有効利用
生物多様性
の保全と
環境貢献
活動
環境リスクへの
対応
●
がれきの迅速な広域処理の実施
─
●
除染の速やかな実施と放射性物質の拡散防止
─
●
被災者への配慮と作業員の安全確保の徹底
─
●
環境配慮型まちづくり、環境インフラ整備への貢献
─
●
建物運用段階のCO 2予測排出量削減(1990年度比)
30%
●
施工段階のCO 2排出量削減(1990年度比)
40%
オフィス部門の延床面積当たりのエネルギー消費量削減( 2010年度
比)
10%
●
建設廃棄物リサイクル率*2の向上
95%
●
新築工事の重量換算混廃率の低減 (建築)
●
産業廃棄物委託処理量の低減*4(土木)
●
グリーン調達ガイドラインに基づく運用
●
生物多様性と当社のかかわりを理解するための教育の推進
─
●
設計・施工段階における生物多様性関連技術の展開
─
地域社会への環境貢献
●
環境貢献活動 の推進
─
環境法違反ゼロの達成
●
環境関連法知識の向上
建設廃棄物の適正管理
●
電子マニフェスト普及率 の向上
有害 ・ 化学物質の適正管理
●
吹付石綿と石綿含有建材、PCBなどの適正処理および管理の徹底
─
●
汚染土壌 などの適正処理および管理の徹底
─
震災がれきへの対応
放射性物質への対応
復興への対応
低炭素社会の実現への貢献
●
省エネルギーの推進*1
3R活動の推進
*1
グリーン調達の推進
*1
生物多様性の保全と創出
汚染土壌の適正処理
30%
*3
350t/ 億円
30%
*1
*5
*1
─
75%
*6
*7
環境技術
研究・開発と
提案力の向上
CO 2削減、省エネルギー関連技術の研究・開発および適用プロジェク メディア発表
トについてメディア発表
20件以上
●
環境配慮技術の提供
総合的な
環境活動
エコモデルプロジェクトの推進*1
提案
50件以上
●
環境配慮型提案
●
放射性物質汚染並びに機器の遠隔操作等に対応する技術開発
●
24プロジェクト以上の実施
*1:「推進」とは推進部門において具体的な目標を掲げて実施することを指す
24
プロジェクト
*5: 環境貢献活動とは、環境ボランティア、作業所での地域活動、
*2: 建設廃棄物リサイクル率(汚泥を除く)
*6: 電子マニフェスト普及率
=[( 発生量-最終処分量)/発生量 ]×100
─
その他の地域貢献活動を含む
*3: 重量換算混廃率には、コンがら・アスコンがら・汚泥を除く
*4: 産業廃棄物には、汚泥を含み災害廃棄物を除く
*7: 汚染土壌には、放射能汚染土壌を含む
×100
=
(電子マニフェスト発行件数/マニフェスト発行件数)
*8: 目標の数値は国内分とする
2013年度以降の目標(参考)
目
的
建物運用段階のCO 2予測排出量の削減
目
標
2020年度までに、建物運用段階のCO 2予測排出量を1990年度比40%削減する
(トップランナー建築はゼロカーボンをめざす)
施工段階のCO 2排出量の削減
2020年度までに、施工段階のCO 2排出量を1990年度比50%削減する
電子マニフェスト普及率の向上
2014年度までに、電子マニフェスト普及率80%以上をめざす
エコモデルプロジェクトの実施
2014年度までに、海外作業所も含め30プロジェクトを実施する
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
8
環境データ
地球温暖化への対応
建設事業活動を通じた環境の保全・創造のための
活動データを紹介します。
第三者保証
(P18)
該当箇所には マークを記載しました。
Plan
建物運用CO2予測排出量および削減率
施工段階のCO2排出量
Do
Do
土木
■1990 年基準による計算値(千 t-CO₂)
■CO₂予測排出量(千 t-CO₂)
●CO₂予測削減率(延床面積加重平均)
●床面積あたり排出量(kg-CO₂ /年・㎡)
CO₂ 予測削減率
(%)
40
2012 年度目標 CO₂予測排出量
30% 削減(1990 年度比)
36.2
33.6
30
CO₂ 排出量
42
(千t-CO₂)
80
68
40
45
0
2007
床面積あたり排出量
(kg-CO₂ /年・m²)
25.7
49
65
37
2008
合計
706,634
883,555
CO2量
103.6
47
41
30.0
40
25
25
2009
2010
20
38
2011
※
0
2012(年度)
KPI
48.0※
453
222
241
247
2007
230
236
(kg-CO₂/ 百万円)
300
252
238
2008
204
189
2009
2010
223
2011
※
P31
200
2012 年度目標
CO₂ 排出量削減 40% 削減
(1990 年度比)
272
200
1990
50.7
■■■CO₂ 排出量
●CO₂ 排出原単位
400
0
223.0
53.6※
CO₂ 排出量
(千 t-CO₂)
600
274
40
60
34
60
(千 t-CO2) 119.3
(%)
CO2排出量削減率
37.5※
27.9
47
建築
当期施工高(百万円) 176,921
100
2012(年度)
KPI
0
P31
環境パフォーマンス指標算定基準
集計対象期間
2011年4月1日~2012年3月31日
対象組織
大成建設 日本国内のみ
集計基準
エネルギーの使用の合理化に関する法律、地球温暖化対策の推進に関する法律、廃棄物の処理および清掃に関する法律、
フロン回収破壊法、GHGプロトコル等に準拠し、環境情報管理に関する社内規定に基づき集計。
目的
項目
事業種別分類
CO2排出量
スコープ分類
マテリアルフロー関連
【土木事業、建築事業】
化石燃料使用量
(軽油、重油、灯油)
電力使用量 水使用量
【オフィス】電力使用量
【オフィス】都市ガス使用量
【オフィス】水使用量
主要建材・資材購入量
資源
温暖化防止 循環
9
算定手法
土木事業(作業所)、建築事業(作業所)、オフィス(開発事業およびその他事業も含む)に分類
オフィスの集計範囲は大成建設の本社、支社および技術センター
Scope 1:建設工事作業現場内で使用した化石燃料の燃料に伴うCO2排出量
Scope 2:電力使用に伴うCO2の間接排出量
Scope 3:建設工事場所からの建設廃棄物と建設発生土(場外排出量)の搬出にかかわる排出量
サンプリングされた 148作業所において 2011年度の2か月間の使用量を集計し、集計値より当該 2か月
の施工高当たりの使用量(原単位)
を算出する。年間排出量はこの原単位に年間施工高を乗ずることによ
り算出する。土木に関しては工種別に当該算出を行っている
電力年間購入量
都市ガス年間購入量
上水年間使用量
大成建設の単独工事および大成建設が代表者の共同企業体工事において直接購入した主要建材・資材
の購入量
CO2排出量
CO2排出係数 軽油、重油、灯油 : エネルギーの使用の合理化に関する法律および地球温暖化対策の
推進に関する法律の排出係数を用いて算出
電気事業連合会発表の使用端による排出係数 2010年(京都クレジット反映前)0.413t電力:
CO2/MWhを用いて算出。また、一昨年度の排出量は、この係数を用いて更新している
都市ガス: 都市ガス供給業者の標準発熱量および地球温暖化対策の推進に関する法律の排出係数を用
いて算出
NOx、SOx 排出量
軽油、灯油、重油由来によるNOx、SOxを化石燃料使用量から算定。電力由来のものは含まず
軽油、灯油由来によるNOx、SOx:「環境省環境活動評価プログラム(エコアクション21)」
「船舶排ガスの地球環境への影響と防止技術の調査報告書」
重油由来によるNOx、SOx:
(シップアンドオーシャン財団)
フロン・ハロン回収量
大成建設が処理を委託されたフロン・ハロンの回収量
建設発生土搬出量
作業所から排出される建設残土
建設廃棄物
大成建設の単独工事および大成建設が代表者の共同企業体工事において発生する建設副産物等
(廃棄物、有価物)
コンクリート型枠・代替 大成建設単独工事および大成建設が代表者の共同企業体工事の内確認している型枠データを
型枠使用量
もとに、施工高に比例配分して算出
建物運用段階の予測
大成建設設計建築物件において、延床面積が 2,000m 2以上の 52件のプロジェクト90万 m2において、
排出量および削減率
プロジェクト毎に「省エネルギー計画書」を用いて算定。延床面積が 2,000m 2未満の建物については、
延床面積が 2,000m2以上の原単位を用いて算定。合計 76件、93万 m2について算定
施工段階の予測排出量
作業所のCO 2排出量および 1990年度比のCO 2排出量の削減率
および削減率
グリーン調達品目の
建築設計プロジェクトを対象としたエコシートCASBEEによる設計仕様への導入分を計上
採用結果
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
環境データ
事業活動が環境におよぼす影響
Do
建設事業活動を通じた環境の保全・創造のための
活動データを紹介します。
第三者保証
(P18)
該当箇所には マークを記載しました。
マテリアルフロー
INPUT
投入量
化石燃料(軽油・重油および灯油)
OUTPUT
62千 kℓ
電力
CO2
161百万kWh
都市ガス(オフィス)
主要建材・資材
(内グリーン調達量)
228千 t-CO2
85千 m3
NOx
1,135t
6,742千 t
SOx
414t
1,761千 t
水
排出量
建物構造物
フロン・ハロン回収量
3,063千 m3
5t
建設発生土(場外排出量)
1,717千 m3
建設廃棄物
1,633千 t
再資源化量および中間処理量
1,614千 t
直接最終処分量
19千 t
(アスベスト処分量)
(4千 t)
INPUT DATA
■電力使用量
■エネルギー使用量*1
■作業所(土木) ■作業所(建築) ■オフィス
(X10 MJ)
6
9
4.27
4.08
3.96
0.17
0.17 3.57
3.52
0.12
0.15
0.16
1.81
1.60
1.71
1.40
1.54
4
2
0
2.29
2.32
2007
2008
1.87
1.98
2.13
2009
2010
2011(年度)
60
40
2
65
68
1
67
20
0
2007
2008
61
1
60
2009
48
■灯油
0.3
1
61
47
2010
2011(年度)
(千 t)
2008
2009
2010
2011
7,427
6,021
4,627
5,082
5,440
骨材(砂利・砕石等)
775
288
189
248
461
セメント
219
272
361
193
164
鋼材
459
408
335
393
647
木材
37
33
24
20
26
アスファルト
29
21
14
22
4
8,947
7,043
5,549
5,958
6,742
合計
57
127
15
170
14
161
12
55
50
101
99
2010
2011(年度)
56
91
2007
(千m2)8,062
8,000
2,402
6,000
29.8
4,000
5,660
2,000
2007
生コンクリート
151
16
78
56
2008
2009
■重油
62 0.3
1
■主要建材・資材使用量
年度
0
■作業所(土木) ■作業所(建築) ■オフィス
■コンクリート型枠使用量および代替型枠比率
■軽油
67
100
50
■化石燃料使用量*1
(千kℓ)
80
(百万 kWh)
200
177
17
150
69
グリーン調達量*2 3,983 2,621 2,732 2,079 1,761
0
2007
■熱帯合板型枠
■代替型枠 ●代替型枠比率
(%)
40
34.7
7,006
2,031
4,629
22.1
29.0
4,975
2008
27.0
1,024
4,216
1,137
3,605
3,079
2009
2010
4,741
30
1,647
20
3,094
10
2011(年度)
0
OUTPUT DATA
■ CO2排出量*1
(千 t-CO2)
300
200
100
0
■作業所(土木)■作業所(建築)■オフィス
■Scope1
■Scope2
■Scope3
254
7
27
246
8
27
109 73
97 62
138154
2007
210
7 20
91 52
81 70
156
141
139
113
108108
2008
2009
2010
195
6 17
228
5
26
104 67
119134
2011
(年度)
*1 2011年度から過年度を含めて、軽油の算出において油脂等の軽油換算分 20%を差し引いて補正
*2 主要建材・資材の使用におけるグリーン調達品の使用量
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
10
環境データ
資源の有効利用
建設事業活動を通じた環境の保全・創造のための
活動データを紹介します。
第三者保証
(P18)
該当箇所には マークを記載しました。
Plan
廃棄物リサイクル率の向上と適正処理
Do
■建設廃棄物の種類別排出量
建設廃棄物
(千 t)
建築
土木
コンクリートがら
アスファルト・コンクリートがら
建設汚泥
混合廃棄物
木くず
金属くず
その他
合計
新築
167
62
208
9
31
3
25
505
255
31
274
38
9
66
79
752
■建設廃棄物の処理の内訳(汚泥および当社由来分以外を除く)
解体
296
16
12
4
4
22
22
376
551
47
286
42
13
88
101
1,128
委託処理量
発生量
1,117
1,022
再資源化施設
808
中間処理量
201
再資源化量
903
リサイクル
量
1,060
(94.9%)※
リサイクル
157
中間処理残渣
44
直接最終処分量
13
■再資源化量
(
(千t)
2,500
1,763
1,500
500
0
■中間処分量
■直接最終処分量
)は汚泥および当社由来分以外を除いた量
1,980
(1,509)
1,687
1,633
435 30 (1,275)
(1,117)
(17)
37 (168)
41
517(20)
329(14)1,228
498 19
(828)
(13)
(181)
(109)
15 (201)
334(9)
1,515
(89)
1,207 (1,323) 1,317
1,116
879
(960)
(1,152)
2,000 (1,161)
1,000
最終処分量
57
(5.1%)
717
109
493
51
45
92
126
1,633
■建設廃棄物排出量
(千 t)
有価売却・広域認定・場内利用等
95
合計
計
(730)
2007
2008
2009
2010
2011(年度)
※
グリーン調達ガイドラインに基づく運用
(903)
KPI
P31
Do
大成建設では、構造物の設計・施工・解体時に、環境負荷の小さい資機材および工法の適用を目的とした「グリーン調達ガ
イドライン」を定め、毎年グリーン調達品目を見直しています。2011年度のグリーン調達率は 39.1%※でした。
品目数は昨年度までの 73品目に3品目を加え76品目となりました。2011年度は 63の建築設計プロジェクトでこのうち45
品目を採用しており、1プロジェクトあたりの採用品目数は 8.9品目となりました。
一方、施工部門では重点品目の高炉セメント使用生コンクリート、高炉セメント、再生骨材、スラグ系骨材、再生鋼材(再生
鉄筋・鉄骨)、流動化処理土、蛍光灯(Hf インバータ方式)照明器具などを指定し、作業所への導入を推進しています。
■エコシートCASBEE によるグリーン調達品目の採用結果
建築系品目
環境配慮型断熱材
陶磁器質タイル
断熱サッシ・ドア
透水性舗装(保水性舗装も含む)
建物緑化(屋上緑化・壁面緑化)
再生ビニル系床材
製材および製材製品
(集成材、合板、単板積層材)
パーティクルボード
環境配慮型フローリング
再生タイルカーペット
再生加熱アスファルト混合物
再生せっこうボード
低揮発性有機溶剤型路面表示用
水性塗料
建設汚泥から再生した処理土
(流動化処理土)
バークたい肥
高日射反射率塗料
下塗用塗料(重防食)
鉄鋼スラグ混入路盤材
11
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
22
18
15
11
10
10
5
5
4
4
3
2
2
2
2
2
1
1
設備系品目
洋風便器(節水型)
自動水栓
自動洗浄装置とその組込み小便器
(節水型)
高効率蛍光灯照明器具
電気ヒートポンプ式空調機
(ビル用マルチタイプ)
LED 照明器具
高効率変圧器
太陽光発電システム
不活性ガス消火設備
ステンレス管
環境配慮型道路照明
高効率ガス温水機器
高効率送風機
排水・通気用再生硬質ポリ塩化ビニル管
鉛フリー電線・ケーブル
ガスエンジンヒートポンプ式空調機
高効率ポンプ
生ゴミ処理機
氷蓄熱式空調機
45
45
41
40
38
36
26
13
11
8
6
5
5
5
5
4
4
2
1
構造系品目
再生鋼材
高炉セメント
打込型枠
高強度コンクリート
金属型枠パネル
高炉セメント使用生コン
再生骨材
フライアッシュセメント使用生コン
39
13
12
11
6
5
3
1
*数値はプロジェクト数を表します
※
KPI
P31
←みえるように調整
環境データ
生物多様性の保全と環境保全活動
Plan
生物多様性と当社のかかわりを理解するための教育の推進
Do
全社員を対象として生物多様性についての eラーニングを年 3回実施。回答率 90% 以上、正解率約 95%。
環境貢献活動の推進
Do
東京グリーンシップ・アクション(町田市)、ヤマネの巣箱作り
(清里)など年7回実施。
(財)キープ協会やまねミュージアムや
清水建設(株)、NTT 東日本(株)と恊働で活動を行っているアニマルパスウェイ(連続する構造物などで分断された森林を結
ぶ樹上性動物のための小さな橋)研究会は、環境省の委託で栃木県那須平成の森のアニマルパスウェイを設計し、10月に建
設され、早速ニホンヤマネが利用しました。
環境リスクへの対応 Plan
関連法知識の向上による環境法違反ゼロの達成
Do
■指摘項目別割合(2011年度)
作業所における環境法規制の順守を社内的に監査
する「作業所環境パトロール」は全国 651作業所に対
し、延べ 1,004回のパトロールを実施しました。指摘さ
れた事項をグラフに示します。指摘に対しては是正・
予防措置を講じ、継続的改善を図っています。
電子マニフェスト普及率の向上
廃棄物処理法
50%
教育・
訓練等
30%
法規制等
61%
作業所
計画
9%
建設リサイクル法
16%
資源有効利用
促進法 12%
地方条例 3%
汚染土壌対策法
2%
その他 4%
大気汚染防止法 4%
水質汚濁防止法等 3%
石綿障害予防規則 3%
労働安全衛生法 2%
騒音・振動規制法 1%
Do
廃棄物適正処理のため、排出事業者、収集運搬事業者、処分業者の紙マニフェストへの誤記入や記載漏れを防止するため、
紙マニフェストの電子化をすすめています。2011年度は 81.7% ※(土木 73.9% ※、建築 85.0% ※)の普及率を達成しました。
※
KPI
P31
吹付石綿と石綿含有建材の適正処理および管理の徹底
Do
隔離を伴う石綿除去作業に際し、専門工事業者が集じん排気装置の保守点検を確実に実施できるよう、大成建設社員が装
置の管理状況を厳格に確認するよう指導を徹底したことで、作業上、問題はありませんでした。
汚染土壌の適正処理および管理の徹底
Do
大成建設保有の販売用不動産のうち、2011年度「土壌汚染対策法」等に基づき調査を実施したものは 4件あり、対策工事
を実施したものは 0件でした。
作業所に対する苦情とその対応
■振動 17%
Do
2011年度に全支店の建設作業所へ寄せられた環境に関する周辺からの主な苦情
の内容と対応策は以下の通りです。
騒音
25%
■粉じん 17%
その他
29%
■水質汚濁 1%
■交通障害 10%
■電波障害 1%
■作業所への苦情内訳(2011年度)
種類
内容
騒音
●
振動
●
粉じん
●
交通障害
●
水質汚濁
●
電波障害
●
重機・輸送車両など(解体、コンクリート打設、伐採・草
刈、バックブザーやエンジン音等)による騒音への苦情
● 早朝や時間外作業における騒音への苦情
コンクリート塊小割時、場所打ち杭の振動に対する苦情
重機、車両(残土運搬など)の走行時の粉じんに対する
苦情
大型車輌の危険走行および路上への多数の大型車両
の停車などへの苦情
● 工事により、 帰宅車輌が入れないなど迂回への苦情
● 工事車輌の運行ルート・方法への苦情
●
近隣の井戸から一般細菌が検出され、工事との因果関
係の確認の要求
テレビの映像の悪化と工事現場との関係の調査要求
橋梁部防音壁設置に伴うテレビの電波障害発生
対応策
工事の工程・内容について周辺の皆様への説明と低騒
音・低振動の重機使用を徹底し、可能な防音対策を実施
● 極力作業時間を選び、やむをえない作業の場合は必ず
事前了解を得て実施
●
●
●
近隣への説明を実施し、了解を得るとともに、作業に工
夫をするなど振動低減対策を実施
道路清掃、散水車による散水を頻繁に実施、場合に
よっては風向きにより作業を中止
車両管理会社への是正指示と警備による注意、交通安
全教育の実施
● 敷鉄板で養生し、 通行可能にした
● 納得いただけるルート・ 方法に一部変更して対応
●
●
●
●
水質検査を実施し異常がないことを確認し近隣にも
納得いくよう説明
現地確認の上、対策実施
発注者と相談の上、ケーブルテレビを設置
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
12
環境データ
環境技術研究・開発と提案力の向上 Plan
環境影響項目
主な環境に関わる法規制等
計画・設計
EMS おい て 環 境 法 規 制
等を特定しています
建設事業が展開される土地や周辺の状況を把握し、お客様の要
望に応えながら最適な環境に配慮した計画・設計を行います
環境基本法
京都議定書
● 京都メカニズム
● 地球温暖化対策推進大綱
● 地球温暖化対策推進法
● 京都議定書目標達成計画
● 省エネルギー法
● 新エネルギー利用促進
特別措置法
● 都市緑地法
● 住宅品質確保促進法
● フロン回収・破壊法
● 東京都環境確保条例
省エネルギー建築物の設計
・スーパーエコビル
・T-Façade Air( 薄型ダブルスキンシステム)
・エコシートCASBEE*6(CO2 排出量)
・カーボンナビゲーター(建築物 CO2 排出量計画システム)
・T-SEEK(構造環境性能評価システム)
● 空調・照明設備
・T-Zone Saver( 超省エネ自動環境制御システム)
・T-PersonalⅡ
(パーソナル環境制御技術)
・場所打ち杭利用地中熱空調システム
・北国空調(寒冷地のエコ空調システム)
・T-Breeze Floor System(全面床吹出空調システム)
・T-Soleil 100(超高層太陽光採光システム)
・大成オリジナル LED 照明
● その他
・BIMとVR*7の連動機能
・再生可能エネルギー適用(太陽光、太陽熱、風力発電等)
・CO2地中貯留シミュレーション、CO2地中貯留関連施設
*1
●
●
地球温暖化防止
環境基本法
循環型社会形成
推進基本法
● 資源有効利用促進法
● 建設リサイクル法
● グリーン購入法
● 廃棄物処理法
● エネルギー供給構造
高度化法
●
●
循環型社会形成
生物多様性の保全
環境基本法
生物多様性基本法
● 自然再生推進法
● 自然環境保全法
● 自然公園法
● 生物多様性国家戦略 2010
● 種の保存法
● 特定外来生物法
● 都市緑地法
● 森林法
● 鳥獣保護法
● 景観法
●
ゼロエミッション計画(廃棄物の 3R)
・エコシートCASBEE(グリーン調達)
● 長寿命設計
(材料・構工法開発)
・T-RESPO 構法(長周期地震動対策技術)
・TASMO(次世代知的制震*8 システム)
・T-Grid、T.G-WALL、T.T-WALL
・TASS-floor( 3D)
(3次元床免震システム)
・T-RESQF(生産施設向け地震防災システム )
・超高強度コンクリート施工計画技術
・U.F.C(超高強度繊維補強コンクリート・ダクタル)
● 省資源
・T-POP 構法(超軽量の長大スパン・プレキャストコンクリート梁)
・CFT 構法(柱にコンクリート充填鋼管を用いた鉄骨造構法)
・コルエアダクト
(高機能段ボール製空調エコダクト)
・TAS-Clean(クリーンルーム用空調ユニット)
・外気冷房導入によるデータセンター構築
●
エコロジカルプランニング
ランドスケープデザイン(景観計画、建物緑化計画・設計)
● 生態系保全、
環境共生計画
● ミチゲーション、
ビオトープ
● 自然配植緑化、
緑地生態計画
*9
● GIS
を活用した自然環境保全・防災対策設計手法
● 水域環境の影響評価
● 水域環境の再生
● 高濃度酸素水による水質浄化
施工
騒音・振動や建設廃棄物、CO2の排出をできる限り抑
制しながら、迅速・確実な建設工事を行います
CO2ゼロアクション、エコモデル・プロジェクトの推進
カーボンナビオス(建築施工時CO2 排出予測システム)
● 省エネルギー工法の適用
・トンネル連続ベルコン工法
・ハーモニカ工法(大断面分割シールド工法)
・上向きシールド工法
・ビスコミックス( 中温化合材)
を利用した舗装工 A
・繊維補強鉄筋コンクリートセグメント
● 運搬方法の改善
・輸送距離の低減
・省燃費運転教育(エコドライブ)
・モーダルシフト
(残土、産業廃棄物)
● 工期短縮によるCO2 削減
・シールドマシンの二重ビットによる長距離連続掘進
● 省エネ機器の導入
・電動バックホウ、LED 照明、ソーラー
● バイオディーゼル燃料の使用
●
●
ゼロエミッション施工(廃棄物の 3R)
・ゼロエミッション重点実施作業所の指定
・E-DAM(環境データ管理システム)
・建設発生木材のリサイクル
・伐採材のマルチング材化、堆肥化、炭化
・建設発生土の有効利用(地盤改良材他)
・泥土低減型ソイルセメント柱列杭工法
● 省資源
・超高強度コンクリートのプレキャスト化
・Fc 200N プレキャスト柱適用
・nePre(プレキャスト鉄筋コンクリート製建物)B
・ビル建替え時の既存杭の再利用
・グリーン調達(フライアッシュコンクリート他)
●
屋上緑化 、壁面緑化、屋上菜園 E
猛禽類等の希少生物配慮
● 希少植物の移植
● キ
トサン凝集剤を用いた濁水処理システム C
● 地域の森づく
り
● 底泥浄化工法
●
●
●
●
●
●
地域環境問題
環境基本法 ● 河川法
振動規制法 ● 浄化槽法
● 下水道法
● オフロード法
● 大気汚染防止法
● 環境影響評価法
● 海洋汚染防止法
● 水質汚濁防止法
● 騒音規制法
*2
● NOx
・PM*3法
環境アセスメント
T-Heats(ヒートアイランド対策解析評価システム )
● TSounds
(総合騒音予測システム)
● T-Diff
(大気汚染予測評価システム)
● TWinds-Ⅱ
(ビル風予測評価システム)
● テプサム緑化基盤を用いた省管理型屋上緑化システム
● テプサムクールウォール
(ハイテク打ち水システム)
● クローズドシステム処分場
環境配慮施工
騒音・振動自動モニタリングシステム
● 仮囲いの緑化
(緑のカーテン、水のカーテン)
● 給水機能付保水性舗装技術
(涼しい道)A
A
● 地下貯水工法
● UD-HOMET 工法
(低騒音・低振動工法)
● 太径曲線パイプルーフ工法
● 光触媒空気浄化ユニッ
トの地下工事への適用
●
●
●
●
●
●
環境基本法
土壌汚染対策法
● ダイオキシン類対策
特別措置法
*4
● PCB
廃棄物特別措置法
● 建築基準法
● 石綿障害予防規則
*5
● PRTR
法
● 放射性物質汚染対処特措法
●
●
有害物質関係
●
●
●
●
●
汚 染 土 壌 浄 化( 揮 発 性 有 機 化 合 物、石 油 系、重 金 属 等、 ● 汚染土壌浄化(揮発性有機化合物、石油系、重金属
PCBs、ダイオキシン類等)
等、PCBs、ダイオキシン類等)、原位置浄化
地下水浄化
・注水バイオスパージング工法
・微生物分解法
健康住宅計画
・土壌洗浄法 C
土壌浄化ダブルキャップ保証
● 地下水浄化
放射能除染
・透過壁(マルチバリア)工法 C
*10
● MSDS
に関する指導
● 放射能除染
*1:環境マネジメントシステム *2:窒素酸化物 *3:粒子状物質 * 4:ポリ塩化ビフェニル *5:環境汚染物質排出・移動登録
*6:建築物総合環境性能評価システム *7:BIM:Building Information Model,VR:Virtual Reality(いずれも3D 技術)
*8:風揺れなどを対象とする事から「制振」と書くことが一般的。ここでは特に地震の揺れを対象とする場合、わかりやすく
「制震」を用いる
13
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
環境データ
A:大成ロテック
(株)、B:大成ユーレック
(株)、C:成和リニューアルワークス(株)、D:大成設備(株)、E:大成建設ハウジング(株)、F:大成有楽不動産(株)
(2012年 4月1日現在)
運用・リニューアル・解体
耐震化による建設構造物の長寿命化、既存建設物の延
命化や構造物を効率的に解体します
総合改修工事
・長寿命化、IT 化、バリアフリー化、省エネ化
D
● 省エネリニューアル工事
● エネルギーマネジメン
ト
・T-Green BEMS
・T-Carbon Conductor
・T-Smart Monitor
*11 D・F
● ESCO 事業
● フロン回収・破壊
● SF6 の回収
●
ゼロエミッション解体(廃棄物の 3R)
コンバージョン(建物用途変更技術)
● リノベーション
(建物の性能向上)
● 長寿命化補修
・耐震、免震、制震
・グランドフレックスモール工法(自在ボーリング)に
よる旧法タンクの耐震補強
・盛土構造物の耐震補強工法
・Post-Head-bar( 後施工せん断補強鉄筋)による
耐震補強 C
研究開発技術の応用
建設に関する工法や技術の研究・開発を行い、 環境分野において、新しい事業を創出します
実用化へと技術レベルを高めていきます
再生可能エネルギー利用
・メガソーラシステム
・太陽熱集光システム
・海流発電システム
・地熱利用促進
● CO2地中貯留技術
● 液化 CO2貯蔵施設の開発
● 熱回収型太陽電池ルーバー
● 調光天井システム
● T-Smart Focus
(次世代人検知センサー)
● 低炭素街区・都市シミュレータ
*7
● BIMとVR
の連動機能
● T-Site View
(現場でのパノラマ撮影システム)
● もぐらのナビ
(土中音波による地中位置探査シ
ステム)
●
圧縮強度 300N 超高強度コンクリート
T-POP 構法(超軽量の長大スパン・プレキャ
ストコンクリート梁)
● 解体コンクリートを骨材に再利用
● 伐採材の炭化・コンポス
ト化
● キトサン凝集剤処理後脱水ケーキの植栽基盤
への利用
● 稲わらからのエタノール製造
●
●
●
●
歴史的建造物の移設・保存
地域文化の継承・発展
● 文化財の保全
● フォレス
トセイバープロジェクト
● 森の再生
新しい事業の創出
●
PFI・DBO*13による最終処分場の整備・運営
事業
● 廃棄物最終処分場再生事業
● PFI による都市ごみ炭化リサイクル事業
● 家畜ふん尿、
生ゴミバイオガス発酵・発電
● 無加水メタン発酵
●
●
●
●
●
●
●
水域環境の再生 ● 干潟/アマモ場の再生
既設道路へのアニマルパスウェイの設置・
普及
●
飲料水事業
環境配慮型解体計画
テコレップシステム(環境配慮型超高層ビル解体工法)
● ワイヤーソーを用いた低騒音・低振動工法
● レーザーノンスリップ工法
ビオトープ構築後の生態系調査
クラスター分析による緑地計画
● 地域性野草の吹付技術
● 吸着材と水生植物による浄化システム
季節間氷蓄熱空調システムによる植物工場
野菜工場(薄型 LED 照明栽培ユニット)
● 人工海水を利用した水族館
● メタンハイ
ドレートガス漏洩モニタリング
● CO2地中貯留
(CO2注入シミュレーション、CO2輸送)
● 電力貯蔵評価システム
( NAS 電池*12)による
電力の安定化
● 分散型エネルギーネッ
トワーク技術(スマートグ
リッド、スマートシティ構築)
● 最終処分場跡地等の遊休地利用のメガソーラー
● 風力発電事業
●
●
●
●
●
汚染土壌浄化( 揮発性有機化合物、石油系、重金属
等、PCBs、ダイオキシン類等)、原位置浄化
● 石綿対策
・エレベータシャフト内の吹付けアスベスト除去ロボット
・アスベスト専用台車による地下鉄のアスベスト除去
● ダイオキシン対応焼却炉解体システム
● PCB の適正保管
● 放射能除染
●
●
●
地域環境評価システム
振動解析システム
集中豪雨の洪水予測
光触媒空気浄化ユニットによる水質浄化
システム
土壌・地下水浄化
シックハウス対策
● 吹付けアスベス
ト除去ロボット
● オンサイ
ト非アスベスト化による無害化処理シス
テム
● 放射能除染
●
●
●
●
室内空気汚染防止
微生物によるベンゼン汚染土壌の原位置浄化
* 9:地理情報システム * 10:化学物質安全性データシート * 11:省エネルギーの提案、施設の提供、維持・管理など包括的なサービスを行う事業
* 12:ナトリウム・硫黄電池 *13:PFI に類似した事業方式の一つで、公共が資金調達を負担し、設計・建設、運営を民間に委託する方式のこと
KPI
P31
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
14
環境データ
総合的な環境活動 Plan
エコモデルプロジェクト
CO2ゼロアクション
Do
Do
全作業所のうち、特に施工段階の環境負荷の低減に取り
施工段階におけるCO2排出削減を効果的に進める7項目
組む作業所を「エコモデル作業所」として選定し、ゼロエミッ
を
『 CO2ゼロアクション』
として4月より全作業所でスタートし
ション活動や施工段階の CO2排出削減などを先進的に進め
ました。これは、企業環境活動(「環境方針」の順守・「大成
ています。これまでの活動と
『CO2ゼロアクション』
を合わせ
アジェンダ」の達成・「EMS」の活性化)の一層の推進を目
て行っていくことは、建設現場の電力削減にも有効である
的とするものです。
と考えています。
■ CO2ゼロアクション』の活動内容
(1)仮囲い等を利用した環境活動の実施状況の表示
(2)事務所・詰所の照明のこまめな消灯
(3)事務所・詰所の冷暖房温度の抑制
(4)雨水・湧水の場内利用
(5)建設機械・車両の日常点検・整備
(6)アイドリングストップ
(7)エコドライブ
■エコモデルプロジェクトの活動内容
(1)ゼロエミッション
(2)温室効果ガスの削減(=CO2排出量の削減)
(3)地域環境への配慮
グループ会社の環境データ
マテリアルフロー グループ会社
投入量合計
化石燃料
31千 kℓ
50百万 kWh 事業活動
電力
都市ガス 3,190千㎥
LPG
150t
水
100千㎥
Do
CO2排出量
107千 t-CO2
産業廃棄物排出量
●
再資源化量
●
最終処分量
■エネルギー使用量
1,311
1,371
1,321
1,327
1,232
245
2007
289
290
255
300
2008
2009
2010
2011(年度)
■化石燃料使用量
(千 kl)
40
30
20
10
0
15
2
20
の削減や省エネルギーの推進に共通して取り組んでいます
(百万 kWh)
50
44
40
■事業所
■工場
■オフィス
45
46
9
10
11
10
44
8
34
34
35
35
35
46
30
20
10
0
2007
1
2008
1
2009
1
2010
1
1
2011(年度)
■ CO2排出量
■軽油
34
ジング
(株)
、成和リニューアルワークス
(株)
、大成サービス
■電力使用量
500
0
ク
(株)
、大成ユーレック
(株)
、大成設備
(株)
、大成建設ハウ
437千 t (株)
・有楽土地
(株)
( 現大成有楽不動産)
等8社を対象にマ
423千 t テリアルデータを把握し、CO2および産業廃棄物の排出量
14千 t
■事業所 ■工場 ■オフィス
(X106 MJ)
2,000
1,788
1,775
1,777
1,762
1,649
161
165
172
152
162
1,500
1,000
大成建設グループ環境推進会議に参加している大成ロテッ
排出量合計
31
2
18
31
■灯油
2
18
■重油
28
15
5
3
3
3
7
9
8
8
2007
2008
2009
2010
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
2
■ガソリン
29
1
(千 t-CO₂)
112
120
9
80
87
17
3
9
2011(年度)
■事業所
109
9
81
107
8
80
40
0
■工場
99
74
8
■オフィス
107
8
78
16
20
19
17
20
2007
2008
2009
2010
2011(年度)
環境データ
環境会計
Do
2011年度施工高、売上高
(百万円)
土木
176,921
180,362
施工高
売上高
大成建設(国内)
建築
706,634
701,842
開発事業等*
─
30
*開発事業等:環境データの発生源は、本社・支店等であるため以下の「オフィス」分類に含む
環境保全コスト
分
(百万円)
類
2011年度
投資額
費用額
計 前年比 土木 建築 オフィス 合計 前年比
5,529 8,912
261 14,703 △5,644
─
─
主な取り組みの内容
1. 事業エリア内環境保全コスト
●
(1)公害防止コスト
(2)地球環境保全コスト
●
●
(3)資源循環コスト
2. 上・下流コスト
●
●
3. 管理活動コスト
作業所における仮設工事のうち、大気汚染、水質汚濁、
騒音、振動等を防止するためのコスト
─
─
280
1,111
20
1,411
△606
フロン・ハロンの回収費、グリーン電力購入費
─
─
1
11
4
16
△5
作業所等における廃棄物処理費、再資源化コスト、
アスベストおよび PCB 回収・処理費
─
─
5,249
7,790
237
設計、エンジニアリングにおける環境配慮のための人件費と経費
─
─
0
0
1,212
1,212
△42
EMSにかかわる人件費、教育費、審査費、作業所周辺
の緑化、地域協力他
─
─
34
541
927
1,502
△496
4. 研究開発コスト
●
環境関連の研究開発のための人件費、経費
0
0
1,859
1,859
△15
5. 社会活動コスト
●
環境 NGO 等への寄付金
─
─
0
0
4
4
51
当社所有の販売物件の土壌調査・浄化費用2,760万円、
地盤沈下・道路・近隣補修費等 60万円
─
─
1
0
28
28
△26
5,564
9,453
4,291
6. 環境損傷対応コスト
●
32
環境保全コスト 計
4
13,276 △5,033
32
4
19,308 △6,173
環境保全効果
環境保全効果の分類
事業活動に投入する
資源に関する
環境保全効果
事業活動からの
環境負荷および
排出する廃棄物に
関する
環境保全効果
事業活動から算出する財・サー
ビスに関する環境保全効果*
環境パフォーマンス指標
単位
土木
百万kWh
99
2011年度
建築 オフィス 合計 前年比
50
12
161
10
●
電力
●
軽油
kℓ
29,043
31,826
─
●
灯油
kℓ
948
252
─
●
都市ガス
千 m3
─
●
水
千 m3
2,491
522
●
CO2の排出量
千t-CO2
119
104
●
NOX の排出量
t
552
583
─
●
SOX の排出量
●
建設廃棄物排出量
●
建設発生土(場外搬出量)
●
運用段階の年間 CO2予測削減量(環境配慮設計による効果)t-CO2
─
60,869 △14,070
1,200
△186
85
85
32
50
3,063
△59
5
228
△32
1,135
△251
t
199
215
─
414
△94
千t
505
1,128
─
1,633
△405
千 m3
1,106
611
1,717
367
─
22,630
0
─
22,630 △8,180
*1990年度省エネルギー法適応ビル比、算定方法:エコシートCASBEE 活用による予測排出量の算出
環境保全対策に伴う経済効果
(百万円)
環境保全対策に伴う経済効果
金額
収益
環境保全対策に伴う経済効果(実質的効果)
費用節減
●
主たる事業活動で生じた廃棄物のリサイクル
●
省エネルギーによるオフィスのエネルギー費の節減
172
●
作業所エネルギー費の削減
△1,443
●
省資源、リサイクルに伴う廃棄物処理費の節減
△5,270
53
環境保全対策に伴う経済効果(推定的効果) 環境負荷低減量の換算金額
■環境関連研究開発コスト比率
(%)
25
20
■環境負荷率 *当社由来分のみ
環境問題研究開発費/全研究開発費
21.2
21.7
22.4
2007
(kg/ 百万円)
40
30
2008
24
2010
2011(年度)
(年度)
0
17
2007
(百万円 /t-CO2)
6
5.4
売上高/ CO2 排出量
(施工 + オフィス)
4.2
4.4
4.1
4.4
2008
2009
2010
2011(年度)
4
15
10
2009
■環境効率
直接最終処分量/施工高
20
20.8
19.0
0
14
2008
2009
11
2010
15
2
2011(年度)
0
2007
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
16
環境データ
環境年表・環境関連外部評価
環境年表
年月
環境に関するトピックス
2011年
4月
7月
日本政策投資銀行から環境格付融資の最高ランクを取得
─先進的企業として「特別表彰」も受賞─
更なるCO2削減に向けて〜「CO2ゼロアクション」
─施工段階の CO2排出削減活動を全作業所で展開─
建物の使用電力を見える化して目標値へ最適制御
─節電対策と運用 CO2排出量の最少化を実現する「T-Carbon Conductor」の開発─
超高層ビルを解体する環境配慮型新工法を公開
─閉鎖することで外部への騒音・粉じん飛散をカット クレーン発電で省エネ─
8月
維持管理データをわかりやすく可視化
─BIMにパノラマ記録システム「T-Siteview」を融合し、CAFMと連携─
トルコで省エネ実証事業
─NEDO 国際エネルギー消費効率化等技術実証事業FS省エネビル実証事業─
御茶ノ水ソラシティオフィスフロアにLED照明を全面導入
─(仮称)神田駿河台4−6計画─
9月
土壌地下水環境展 出展
JETRO環境展 出展、日マ建設会議 出席(マレーシア国クアラルンプール)
エコビルド展 出展
「カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト2011」にて二年連続で「開示優秀企業」に選出
2012年
11月
次世代型省エネビルの実証実験開始
─経済産業省「横浜スマートシティープロジェクト」─
12月
エコプロダクツ2011に出展
1月
福島県南相馬市における太陽光発電事業の実施可能性調査(FS)
を受託
─環境省「平成 23年度再生可能エネルギー事業のための緊急検討委託業務」─
2月
ENEX2012に出展
「ヤマネの巣箱づくりボランティア」を実施
3月
大成建設グループ社員「いきいき里山づくり」ボランティアを実施
「東日本大震災から1年
災害に強い国土づくりに向けて」展を開催
環境関連外部評価
環境に配慮した取り組みが高い評価を受けています
DBJ 環境格付
日本政策投資銀行(DBJ)による「DBJ 環境格付」評価で「環境への配慮に対する取り組みが特
に先進的」
と最高ランクの格付を取得し、さらにモデル企業として受賞しました。
エコ・ファースト企業に認定
企業の環境保全に関する取り組みを環境大臣に約束し、業界のトップランナーであることを環境省
が指定する
「エコ・ファースト制度」の認定を取得しました。
17
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
環境データ
第三者保証報告書
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
18
社会データ
消費者課題
Plan
大成建設グループは、事業を通じて社会に貢献し、企業として持続的に発展することを目指すた
めお客様や社会に、品質の確保・質の高いサービスおよび社会的課題の解決に向けた技術を提
供していきます。
( 行動指針系)
基本的な考え方
( 経営計画系)
中期経営計画・経営課題
Plan
●
●
●
Do
主な課題・目標
(2011年度)
品質の確保と向上
●
顧客への的確な
技術・計画の提供
●
① TAISEI QUARITY 活動の展開
高付加価値分野への取り組み強化・
②免震・制震等、社会的課題の解決に向けた技術の開
事業領域拡大
発・提供
主な取り組み項目
(2011年度)
主な KPI *
品質管理の基準・手順の周知と
徹底
●
●
顧客満足度調査
特許出願件数/取得件数
社会的課題の解決に向けた
技術開発・提供
●
技術開発・適用PJのメディア発表件数
P32
P32
*KPI の達成および、2011年度の改善についてはP32に記載
品質の確保と向上 Plan
品質管理の基準・手順の周知と徹底
Do
質向上部会」
「業務環境改善部会」の3つの部会を設置し、
大成建設は、「品質マネジメントシステム」を構築、 運
本社・支店が連携した活動を行っています。
用し、1996年には業界に先駆けてI
SO9001の認定を取
得、 施工から引渡し後に至るまでの組織的な管理体制を構
築し、お客様に安心・安全な建設生産物やアフターサービ
スを提供しています。
❷顧客満足度調査の実施
建設物の引渡し後は、 顧客満足度調査※を行い、 本社・
支店が一体となり、 適宜必要なアフターサービスを行うな
施工における品質管理活動に必要な実施要領・標準類
は、 随時整備して品質管理を向上するとともに、 先進技術
の開発に対応しています。
ど、 各部門が連携して、 的確な品質維持をを実施していま
す。※ KPI
P32
今後の取り組み
❶ TAISEI QUALITY 活動
社員のOJT教育の強化、 TAISEI QUALITY 活動をグ
本活動は、 顧客・社会からの高い信頼を獲得するため
ループ各社へ展開する等、 大成建設グループ全体の品質
に、2009年にスタートしました。本社と支店に 「TAISEI
を確保し、 お客様に信頼していただくための確かなものづ
QUALITY委員会」 として 「生産ツール改革部会」「品
くりを実践しています。
TAISEI QUALITY 活動
<本社>土木本部 TAISEI QUALITY 委員会・建築本部 TAISEI QUALITY 委員会
委員長:本部長 メンバー:職位部長クラス
生産ツール改革部会(道具)
品質向上部会(人)
新施工技術の開発や IT 化等による生産性の向上
教育・啓発の推進による品質の向上と品質トラブルの排除
業務環境改善部会(環境)
業務見直しによるものづくりに専念できる環境の創出
<支店>TAISEI QUALITY 委員会
委員長:支店長 メンバー:職位部長、WGリーダー
生産ツール改革部会WG(道具)
19
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
品質向上部会WG(人)
業務環境改善部会WG(環境)
支援
推進
提案
報告
[実践]作業所展開
社会データ
顧客への的確な技術・計画の提供 Plan
社会的課題の解決に向けた技術開発・提供
Do
大成建設グループは、社会や顧客のニーズへの的確な対応および技術を活用した新たな市場の開拓を目的に、都市再生、
環境・エンジニアリング、エネルギー、設計・施工基盤技術や新材料・先端技術の分野に重点を置き、技術の研究開発を推進
しています。実施に際しては、技術ニーズの高度化・多様化に対応し、技術開発への投資効率を高めるために、当年度におけ
る研究開発費は86億円を投じ、大学をはじめとした研究機関、異業種企業間、同業他社等との社外アライアンスを積極的に推
進しています。こうした様々な技術開発について、特許の出願・取得※を継続的に行うこと、また、新たに開発・適用した技術を
随時メディアに発表※することで、社会に向け情報提供しています。※
KPI
P32
主な研究開発事例とその結果(具体的な事例情報はTAISEI CORPORATE REPORT 2012本編P21-24でご紹介しています。)
大成建設の取り組み
●
●
●
●
●
●
●
●
グループ会社の取り組み
I
T技術で工程・品質を完全管理。
―大規模施工に効果を発揮 ダムICT総合管理システムー
宅地周辺や既存構造物直下の液状化対策 ―地中拡翼型の撹拌改良工法―
既設の地下コンクリート構造物の耐震補強を実用化
―「Post-Head-bar」の適用範囲を拡充―
集合住宅の床衝撃音を予測するシステムを開発―床衝撃音予測システムー
工事記録写真の帳票化・整理を格段に省力化―クラウド連動型アプリ「Field Pad」―
解体部材も再利用。超高層ビルの解体テコレップシステム
―閉鎖型超高層建物解体技術―
都市を再生しながら自然環境を再生するー(仮称)大手町の森―
都市型水族館が続々完成。新水処理システムでコストを大幅削減
―高性能ろ過システム 海水再生システム 人工海水製造システムー
●
●
●
●
●
●
環境に配慮した新プラントを建設
/大成ロテック㈱
耐震性に優れたマンションを提供
/大成ユーレック㈱
地震による出火防止コンセントを普及
/大成設備㈱
災害に強い戸建て住宅の普及を促進
/大成建設ハウジング㈱
新工法で社会基盤づくりに貢献
/成和リニューアルワークス㈱
防災意識を高めるソフト面のケアを充実
/大成有楽不動産㈱
主なメディア発表
●
日本政策投資銀行から環境格付け融資の最高ランクを取得*ー先進的企業として「特別表彰」を受賞ー
●
4床病室用簡易型パーソナル空調システムの開発ー多床病室用パーソナル空調システムー
●
アスベストを現場で溶融処理ー安全で省エネルギーのオンサイト溶融処理システムー
●
グリーンIT& 省エネソリューションEXPO(5/11~ 13)に出展
●
化粧品産業技術展 CITE Japan 2011(5/25~ 27)に出展
●
FOOMA JAPAN(国際食品工業展)2011(6/7~ 10)に出展
●
インターフェックスジャパン(医薬品展)2011(6/29~ 7/1)に出展
●
建物の使用電力を見える化して目標値へ最適制御ー「T-Carbon Conductor」の開発ー*
●
ダムICT 総合管理システム「(仮称)4D-DIS」の開発ー大規模施工に効果を発揮 !
●
維持管理データをわかりやすく可視化*ー BIMにパノラマ記録システム「T-Siteview」を融合し、CAFMと連携ー
●
Next Generation Data Center2011(8/31~ 9/1)に出展
●
2011地球環境保護 土壌・地下水浄化技術展(8/31~ 9/2)に出展
●
世界初 300N/mm2級の超高強度コンクリートの実プロジェクトのに適用ー大成スーパーコンクリートによる地下大空間の実現ー
●
*
JETRO 環境展に出展、日マ建設会議に出席(マレーシア国・クアラルンプール)
●
日本初開催の「UIA2011東京大会」
(9/25~ 10/1)大成建設技術センター見学ツアーに世界の建築家が参加
●
雷電磁界から電子機器を守る「雷電磁界バリア」技術を開発
●
日本政策投資銀行から新「DBJ 防災格付」の最高ランクを取得ー全国初、防災、環境の両分野において「特別表彰」を受賞ー
●
危機管理産業展 2011(RISCON TOKYO)
(10/19~ 21)に出展
●
図面データを現場に スマートパッドで工事記録写真等を楽々編集ー iPhone / iPad 向けアプリ「Field Pad」の開発ー
●
企業と生活者懇談会
(11/2)
を札幌支店で実施
●
大規模・大水深下でも適用可能な空洞充填技術
「T-PLUS 工法」
を確立ー耐震補強工事への積極的展開 ー
●
エコプロダクツ 2011
(12/15~ 17)
に出展*
●
新 CM「ボスポラス海峡トンネル」篇放映
●
低収縮の環境配慮型コンクリートを実施適用* ー環境配慮型混和材の実用化で様々なニーズに対応が可能に ー
●
ENEX2012(2/1~ 3)
に出展*
IT 技術で工程・品質を完全管理ー
「人工海水システム製造システム」を採用した大規模水族館オープンー京都水族館
●
●
ステークホルダー・ダイアログ 2012 「3.11から 1年
「東日本大震災から1年
●
開業ー
ゼネコンの役割を考える」
(3/6)
実施
災害に強い国土づくりに向けて」展(3/26~ 30)
を開催*
*:環境に関するメディア発表(関連情報 P17)
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
20
社会データ
コミュニティの参画および開発
Plan
大成建設グループは、地域社会との良好な関係を構築し、良き企業市民として社会との対話と
協調を図るとともに、社会の発展に貢献するよう努めます。
( 行動指針系)
基本的な考え方
( 経営計画系)
中期経営計画・経営課題
Plan
●
●
●
Do
主な課題・目標
(2011年度)
地域社会への貢献
●
社会基盤整備・震災復興への貢献
強固な事業基盤の整備
地域社会との継続的なコミュニティ活動
主な取り組み項目
(2011年度)
主な KPI *
地域社会への貢献
社員ボランティアの拡大
(被災地支援活動等)
●
●
環境社会貢献活動件数
●
社員ボランティア参加人数
P32
P32
*KPI の達成および、2011年度の改善についてはP32に記載
地域社会への貢献
Plan
大成建設グループは、国内外に展開する支店や作業所
等において、 地域社会、 環境保全、 学術・文化等の分野
で、 地域とのコミュニティ活動を積極的に行っています。
その取り組みの一例をご紹介します。
社会貢献活動のイメージ図
地域社会
連 携
地域社会
感謝状授与式
Do
当基金は1993年に設立され、以来19年間にわたりN
PO等多くの団体に毎年約1,500万円、延べ387件の
団体に助成をしています。
主な助成先( 最近 3年間)
2009年度 (NPO)
グランドワーク三島
ほか 25件
2010年度
ほか 22件
ニホンヤマネ保護研究グループ
2011年度 (NPO)道普請人
ほか 25件
技術センターや作業所で見学会を実施
大成建設では、 地域社会との良好なコミュニケーション
を目指し、 技術センター(横浜市)や全国に展開する
21
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
・東京中央郵便局の建替プロジェクト〔丸の内2丁目計
画(仮称)新築工事作業所〕において、職長会が千代
田区社会福祉協議会に車椅子5台を寄贈、同団体から感
謝状を、いただきました。
グループ社員の
ボランティア活動
●「公益信託大成建設自然・歴史環境基金」による助成
●
全国に展開する作業所で、空缶等をリサイクルしその
収益金で車椅子を社会福祉団体に寄贈
学術・文化
環境保全
NPO
土木、 建築作業所で見学会を実施しています。
●
・さくらインターネット新データセンター第1期建設事業
において、
(社福)石狩市社会福祉協議会に車椅子1台
を寄贈しました。
●
その他の活動事例
・ 北海道日本ハムファイターズ公式戦を観戦する「大成
チャリティシート」6席を札幌市の福祉団体などに寄贈
しました。
・社員献血で日本赤十字社に年2回、協力しました。
・本社・支店、全国に展開する作業所周辺の清掃活動や
地域の雪降しに協力しました。
・作業所に関わる地域イベントに参加しています。
(財)経済広報センター主催の「生活者懇談会」に協
・
力しました。11月2日、大成札幌ビル(札幌支店)の
見学会および参加者とのダイアログを開催しました。
社会データ
環境保全
ターでの経験を学校教育の現場に役立てていただくと
ともに、建設技術が社会に寄与していることを理解し
ていただくことを目的としています。
Do
●「いきいき里山づくり」に協力
東京都環境局が地域やNPOと企業が連携して東京都
に残された自然を保全する活動「東京グリーンシッ
プ・アクション」に、社員とその家族が参加し、自然
と共生する里山を体験するボランティア機会を毎年2
回提供しています。10月29日、11月13日に実施し、
68名が参加しました。
●
グループ社員とともに
グループ各社の社員が参加して、東京都町田市七国山
の環境保全団体“七国山自然を考える会”の活動に協
力し、間伐等の作業をお手伝いしました。2012年2
月19日に実施し、グループ会社の参加数は13名でした。
●
ヤマネの巣箱づくりに協力
ヤマネの巣箱づくりボランティアを2012年3月3日に
行い、54名が参加しました。清里の森林に棲む樹上
小動物“ニホンヤマネ”等の保護を目指す“アニマル
パスウェイ研究会”を支援しています。
●
インターンシップ生の受入れ
(独)国立高等専門学校機構の要請にもとづき、トル
コ国のボスポラス海峡横断鉄道トンネル工事作業所で
2名の研修生を受け入れました。また、国内の各事業
所や作業所においても、高校・大学生など多くのイン
ターンシップ生を受け入れています。
●
その他の活動事例
・大倉集古館(日本初の私立美術館)を運営する(財)
大倉文化財団に、毎年資金支援を行っています。
・武蔵野大学ECO REPORTWAY21/未来の環境リー
ダーを育成する教育プロジェクトに協力。学生とダイ
アログも実施しました。
東日本大震災 被災地への主な支援
Do
●“ボルネオへの恩返しプロジェクト”に協力
(NPO)BCTジャパンが北海道旭山動物園の坂東園長
とともにすすめている、寄付機能付自動販売機を各支
店や作業所内に設置し、ボルネオ島の野生動物保護活
動「ボルネオへの恩返しプロジェクト」を支援してい
ます。2011年度は収益金約180万円が寄付されまし
た。
●
その他の活動事例
・五所川原市内の小学生を対象に炭による川の浄化体験
を実施しました。
・
「ゴーヤdeえこ」プロジェクトを大成建設安全衛生環
境協力会連合会が全国的に展開・実施しました。
学術・文化
Do
●「ギャルリー・タイセイ」の活動
ギャルリー・タイセイ(横浜市)では、20世紀を代
表する建築家ル・コルビュジエ(1887~1965)の
業績を紹介しています。また、全国の美術館に作品の
貸出しや企画協力も行っています。
*建物応急危険度判定に協力
被災地の要請により、 有資格者による調査隊を
派遣し、 建物応急危険度判定を実施しました。
*資機材等の提供
被災地の要請を受け、 必要な物資や資機材等を
いち早く被災地の各団体に提供させていただきま
した。
*義援金に協力
(社)日本建設業連合会の義援金募金(5,000
万円)に協力しました。また、 大成建設グルー
プ役職員および成友会(OB)からの募金(約
5,531万円)を「(社福)読売光と愛の事業団」
に付託させていただきました。
また、 多くの作業所(職長会含)が様々な支援
を行いました。
*希望の烽火プロジェクトに協力
東北沿岸部の漁業の早期再開に向け、 民間企
業20社が連携して冷凍コンテナ・冷蔵設備等を
寄 贈 する「 希 望の烽 火プロジェクト」 に協 力
(3,000万円)しました。
*社員ボランティアの活動
・東日本大震災における復旧支援として、宮城
県石巻市において、2011年5月~8月にか
け、社員ボランティアを6回実施、延べ70名
が参加しました。
世界遺産の住宅建築とル・コルビュジエ展
●
・宮城県石巻市の被災した漁港等で、事務系新
入社員40名が2011年9月22日~26日に「災
害復旧ボランティア研修」を実施し、瓦礫撤
去や地盤沈下による浸水防止作業等に協力し
ました。 KPI P32
教員の民間企業研修に協力
(財)経済広報センターが主催する「教員の民間企業
研修」に毎年協力しています。次世代を担う子ども達
の教育に携わる現役教員の方々に作業所や技術セン
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
22
社会データ
労働慣行
Plan
「すべての労働災害は防ぐことができる」ことが大成建設の安全衛生方針に対する基本的な考え
方です。建設業を営む私達が、もっとも大切にしなくてはならないもの、それが「安全」です。そのた
め、
「安全第一主義」を掲げ、働く人々が安心できる安全衛生環境の向上と整備に努めています。
( 行動指針系)
基本的な考え方
( 経営計画系)
中期経営計画・経営課題
Plan
●
Do
主な課題・目標
(2011年度)
労働安全衛生管理の
徹底
● 安全衛生環境協力会
との取り組み
●
強固な事業基盤の整備
安全第一主義の徹底
主な取り組み項目
(2011年度)
●
主な KPI *
TAISEI OHSMS の継続的な
実践と改善
●
死亡災害件数、度数率
P33
*KPI の達成および、2011年度の改善についてはP33に記載
労働安全衛生管理の徹底・安全衛生環境協力会との取り組み
TAISEI OHSMS の継続的な実践と改善
Do
大成建設は、「安全第一主義」のもと、「労働安全衛生マ
ネジメントシステム(TAISEI OHSMS)
」を全社で一体的に
運用し、安全衛生管理水準の継続的向上を目指しています。
TAISEI OHSMSとは、 大成建設が自主的に行う労働安
さらに、 安全衛生管理計画が確実に実施されているかチ
ェックするため、 本社・支店が監査、 パトロール等を実施
しています。
また、 大成建設では、「事故・災害の撲滅」を目指し、
会社トップの強い決意を社員、 作業員の一人ひとりにまで
全衛生管理活動の基本的事項とそれらの相互関係を定め、
徹底するために、トップ自らによる作業所安全パトロールを
体系化したものです。 具体的には、 社長が示す 「安全衛
毎年実施しています。 KPI
生方針」にのっとり、 本社が年ごとの安全目標や重点実施
事項に加え、 過去の災害分析に基づき重点管理事項等を
P33
Do
安全衛生環境協力会を通じた協力会社の教育支援
安全衛生管理方針書にまとめます。支店はこの方針書をも
大成建設は、全国の専門工事業者(協力会社)で組織す
とに安全目標をたて、「支店安全衛生管理計画書」を作成
る「安全衛生環境協力会」と連携して「事故・災害の撲滅」
し、 作業所は支店の目標と支店安全衛生管理計画書を基
と「環境の保全」を目指しています。また、協力会会員は、
に、 工事特有の危険要因等を洗い出し「施工・安全衛生
大成建設の開催する「安全衛生管理徹底大会」に参加し、
計画書」を作成して運用します。
安全衛生管理の教育・指導のための機関誌「協力」や「災
危険又は有害要因の特定
および実施すべき事項の特定
災害情報
DB
本社
支店
作業所
安全衛生管理方針書
支店安全衛生管理計画書
施工・安全衛生計画書
社長
安全衛生方針
作業所長
安全衛生方針
中央安全委員会
支店安全委員会
・目標
・重点実施事項
・重点管理事項 他
・支店目標
・重点実施事項
・本社実施計画
・支店実施計画
実施・運用
災害調査
分析情報
災害分析
再発防止対策
・安全衛生管理方針書
・安全衛生管理計画
・緊急事態対応計画
・施工基本計画
(指導)
(指導)
実施・運用
(警告)
災害分析
再発防止対策
実施・運用
(警告)
事故災害
対応
支店内部監査・指導
作業所パトロール
場内巡視・是正
記録・保管
記録・保管
記録・保管
システム見直し
23
Plan
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
害事例集」等を利用し、事故・災害の防止に努めています。
今後の取り組み
今後も、 協力会社の自主的な安全衛生管理能力を向上
させることを目的に、 指導・支援を進めていきます。
TOPICS
厚生労働大臣表彰を受賞
「平成23年度安全衛生に係る優良事業場、団体又
は功労者に対する厚生労働大臣表彰」
下記の作業所が受賞しました。
○高崎市医療保健センター(仮称)
・新図書館建設事業
*奨励賞: 安全衛生に関する水準が優秀で改善のための
取り組みが他の模範であると認められる事業場
社会データ
人権・労働慣行
Plan
( 行動指針系)
基本的な考え方
大成建設では、風通しのよい企業風土の形成、基本的人権・多様性の尊重を掲げています。人
種、宗教、性別、国籍、社会的身分、身体上の理由等による差別を許さないこと、海外事業にお
いては現地の法令を遵守し、文化や慣習を尊重することを基本方針としています。
( 経営計画系)
中期経営計画・経営課題
Plan
主な課題・目標
(2011年度)
●
Do
●
人権の尊重
●
●
働きやすい職場づくり
●
●
社 員のキャリア形 成
の支援
①人材の強化、多様化の促進
②社員の力が最大限に発揮される仕組みの構築
強固な事業基盤の整備
主な取り組み項目
(2011年度)
主な KPI *
人権啓発活動
●
ダイバーシティの推進
● ワーク・ライフ・ バランスの支援
●
人材育成の推進
P33
人権研修受講率
女性リーダー育成研修受講者数/障害者雇
用率/再雇用者数
● 育児関連休暇取得者数
● 休暇取得率
● ジョブリターン登録者数
●
●
●
一人当たり研修時間
海外作業所等研修生数
P33
〜 34
P34
*KPI の達成および、2011年度の改善についてはP33〜 34に記載
人権の尊重 Plan
人権啓発活動
Do
目」として全社員を対象に実施しています。※
KPI
P33
大成建設は、「すべての人がいきいきできる、あたたか
な社会をめざして」をスローガンに掲げ、 人権に関する取
り組みを行っています。
❸人権遵守のモニタリングと対応
人権問題やセクシュアルハラスメント、 パワーハラスメン
ト等の問題に対し相談窓口を設け、 積極的に予防・改善に
❶人権啓発の推進体制
取り組んでいます。さらに、 違反行為等に対する通報制度
社員のより高い人格形成を支援し、 人権意識の高い社
(ヘルプライン)を設け、 通報者が不利益とならないような
員を育成することを目的として、 1990年に、「大成建設
配慮をした上で、 事実関係を調査しています。所管部署に
人権啓発推進委員会」を設置しています。 当委員会では
対して対応と是正を通知するとともに、 懲戒事例を開示し
大成建設の役員を委員長とし、 基本方針・活動計画の策
て再発の防止に努めています。
定および前年実績の報告を毎年行うとともに、 各支店委員
会を通じて全社員に人権方針を周知し、 人権意識の向上
を図っています。
今後の取り組み
今後も「グループ行動指針(基本的人権・多様性の
尊重等)」をうけて、 人権に関する教育をより充実させた
❷人権啓発研修
活動を積極的に実施していきます。
人権啓発研修は、「教える・覚える」 ではなく、 社員一
人ひとりが自ら「考え・学び・行動する」という本人の自
主性を尊重しています。物事の真実や関係する法律などの
諸情報をタイムリーに伝え、 知識の習得を図るとともに意
識の研鑚、さらに感性に至る啓発が大切であると考え、人
権啓発研修※を実施しています。この研修は人材育成体系
の中に組み込まれ、階層別・部門別研修の中の「必修科
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
24
社会データ
働きやすい職場づくり Plan
ワーク・ライフ・バランスの支援
Do
❶「くるみんマーク」3個目の取得
❸休暇・休職制度の促進と総労働時間の短縮
年次有給休暇の取得促進を図る為に、 計画年休を実施
2012年3月、 次世代育成支援対策推進法に基づく基準
し、 半日・時間単位で取得可能な有給休暇制度※を整えて
適合一般事業主として厚生労働省より3度目の認定を受け
います。また、 介護休業・育児休業の他、リフレッシュ休
ました。仕事と生活の調和の推
暇、 節目休暇等の休暇制度※を設けています。2012年度
進を図るワーク・ライフ・バラ
からは社会貢献活動のためのボランティア休暇を新設しま
ンス意識啓発研修の実施や男
した。さらに総労働時間の短縮に向けて、 全社を対象とし
性社員の育児参加促進につい
て、 年2回の時短推進月間や毎週水曜日のノー残業デーを
ての 取り組みが認 められまし
設けています。また、マネジメント層に対しては、 時短へ
た。
の取り組みの実体験を題材にして時間の使い方を学び、マ
ネジメント力を強化する研修を実施しています。
❷仕事と介護・育児の両立支援
※
KPI
P34
社員の多様な働き方を支援するために、 3パターンから
選択できる勤務時間の短縮制度や採用時に決定した地区
からの勤務地変更制度、 やむを得ず退職した社員に職場
EAPを導入する等、 社員やその家族が抱える精神的・
復帰の道を開くジョブリターン制度等 を導入しています。
身体的負担による不安や悩みの解消・軽減を図っていま
また、 新たに不妊治療休暇制度を設けました。 制度導入
す。
※
の他にも、 高齢化に伴う介護人口の増加に備え、 介護の
準備や働き方の見直しを早い時期から促すためのセミナー
や情報提供、 育児休業取得者のスムーズな復職を目的と
今後の取り組み
引き続き社員にとって働きやすい労働環境の整備、 休暇
した育休者ミーティング等を実施しています。 その結果、
取得率の向上や総労働時間の短縮に継続して取り組んで
仕事と介護・育児の両立への関心が向上し、 諸制度の利
いきます。
用率が高まっています。※
KPI
ダイバーシティの推進
Do
P34
%)を超えた1.88%となりました。また、 豊富な専門知識
❶女性社員の活躍推進
や経験・技術を持つ社員が定年退職後も活躍できる環境と
2006年からポジティブアクションを導入し、 女性社員の
して再雇用制度を用意しています。 2011年度は、 再雇
活躍の機会を増やす一環として、 職域の拡大に取り組んで
用者数 ※については676名となり目標(600名)を上回
おり、 女性リーダー育成研修※を行っています。これまで
りました。
男性中心だった作業所での施工管理や営業部門等で活躍
また、 留学生を対象とした採用活動においては、 職業
する女性社員が年々増加しています。また女性管理職も誕
観を醸成するためのオープンセミナー等を開催し、 性別・
生しています。※
国籍の多様性を図っています。※
KPI
P33
❷多様な人材の雇用・採用活動
KPI
P33
今後の取り組み
障害者が自立できる社会に向けて、 雇用促進に取り組
社内の活性化のために、 属性に関係なく誰もがいきいき
み、 か つ 能 力 開 発を目 的とした 研 修 の 実 施 や 周 囲 の
と働けることが重要です。今後も制度の見直しを随時行い
社員への理解促進につながる情報提供等を行っています。
ながら、 それぞれの能力を最大限発揮できる職場環境の
その結果2011年度の障害者雇用率 は法定雇用率(1.80
整備に努めます。
※
25
❹メンタルヘルスケアの推進
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
社会データ
社員のキャリア形成の支援
人材育成の推進
Plan
Do
❶グローバル人材の育成
❸資格取得支援
大成建設では、 加速するグローバル化に対応するため、
入社式直後からスタートする新入社員研修をはじめ、 様々
専門知識に裏打ちされたエンジニア、マネージャーを
育成するため、全社を挙げて資格取得を支援しています。
な専門教育プログラムを用意しています。
その一環として、 国内での教育だけでなく、 実際に稼働
している海外の作業所で6ヶ月間の研修を実施、 海外プロ
ジェクトの管理手法を経験させ、プロジェクトマネージャー
建築施工
一級建築士
一級建築施工管理技士
●
一級管工事施工管理技士
●
●
設計
この海外作業所研修 は2002年度からスタートし、 延
※
べ126名を派遣しました。2011年度は、 26名の社員を、
トルコ、マレーシア、カタールをはじめとして8ヶ国に派遣
KPI
技術士
一級土木施工管理技士
●
コンクリート技士・主任技士
●
の育成を図っています。
しました。※
土木施工
●
P34
国際
一級建築士
構造設計一級建築士
● 設備設計一級建築士
Professional Engineer
Fundamental Engineer
● APEC Engineer
●
●
●
●
開発部門
エンジニアリング部門
不動産証券化協会認定マスター
再開発プランナー
● 技術士
技術士
一級管工事施工管理技士
● 一級電気工事施工管理技士
●
●
●
●
管理部門
建設業経理士
●
宅地建物取引主任者
●
今後の取り組み
研修や資格取得支援等によって社員の自律的・主体的な
成長をサポートする仕組みを、 引き続き整備していきます。
■:2002年度以降、作業所研修を実施した国
❷研修体系
大成スピリット「自由闊達」「価値創造」「伝統進化」
を支える人間性、 専門性を有する自律型人材の育成を図る
ため、 入社後、 様々な研修※を実施しています。
※
KPI
P34
入社〜30代前半
新入
社員
研修
30代前半〜40代半ば
OJT・
管理職に向け
若手年次 てのステップ
集合研修 アップ研修
40代半ば〜定年
管理職直前
社員のマネジ
メント研修
上級
管理職
研修
海外
作業所
研修
部門研修(各部門、支店主催の研修 )
語学・資格の自己啓発並びに会社の支援
コンプライアンス研修・人権研修
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
26
ガバナンスデータ
組織統治
Plan
( 行動指針系)
基本的な考え方
大成建設グループは、社会からの信頼を確かなものとし、同時に企業として持続的に発展するた
め、経営における意思決定を迅速かつ的確・公正・透明なものにすることを、コーポレート・ガ
バナンスの基本的な方針としています。
( 経営計画系)
中期経営計画・経営課題
Plan
主な課題・目標
(2011年度)
●
Do
強固な事業基盤の整備
大成建設グループ全体としての内部統制体制の強化
主な取り組み項目
(2011年度)
主な KPI *
●
コーポレート・ガバナ
ンス、内部統制
●
グループ理念体系の浸透・定着
●
グループ理念 eラーニングの実施率
●
リスクマネジメント
●
BCPへの取り組み
●
大規模災害対策訓練参加率
●
ステークホルダーとの
対話・情報開示
●
ステークホルダー・ダイアログ等
の開催
●
ダイアログ等の開催数
P35
P35
P35
*KPI の達成および、2011年度の改善についてはP35に記載
コーポレート・ガバナンス、内部統制
グループ理念体系定着への取り組み
Do
大成建設グループは、 2010年に理念体系を再構築し、
その浸透・定着を図り様々な施策を実施しています。
2011年度は、グループ理念体系の浸透・定着を図る施
Plan
内部統制システム
大成建設では、グループとして、 業務を適正かつ効率
的に執行していくための体制および財務報告の信頼性を確
保するために、 取締役会において 「業務の適正を確保す
策の一環として、 理念体系eラーニング を実施しました。
るための体制整備の基本方針」を定め、 各種の施策を講
また、 2012年1月には社員がグループ理念体系と社員自
じています。
※
身の業務を結び付けて考えるための支援ツール 「グループ
株主総会
行動指針ファイル」を作成し、 社長メッセージとあわせて、
全社員に発信しました。※
KPI
P35
選任
選任
監査役/監査役会
監査役業務部
監査部
ガバナンス体制と適正な監査
大成建設では、 取締役会(2012年6月28日現在、 社
外取締役2名を含む10名)が経営上の意思決定や監督に
専念するために、 執行役員制度を導入するとともに、 各種
の取締役会委員会(人事委員会、 財務委員会、 関連会社
委員会など)を設置しています。また、 監査の独立性とグ
ループ全体の監査体制強化のため、 監査役会(2012年
27
取締役委員会
選任・監督
代表取締役社長
報告・答申
業務
特別
委員会 委員会
内部監査
監査
グループ会社
事前審議
報告
取締役/取締役会
連係
連係
会計監査人
選任
支援
連係
業務執行 業務執行 業務執行
部門
部門
部門
今後の取り組み
6月28日現在、 社外監査役4名を含む6名)を設置し、 会
グループ理念体系の一層の浸透・定着を図るために、 e
計監査人や内部監査部門と緊密に連携した監査を実施して
ラーニングを継続する他、 研修やアンケートの実施など新
います。
たな施策を実施していきます。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
ガバナンスデータ
リスクマネジメント Plan
全社的リスクマネジメントの推進
Do
ています。また、震災時の自然災害の他に、新型インフ
大成建設は、 事業活動に係わるリスクを適正に管理する
ために、 2008年にリスクマネジメント基本規程の改正を
ルエンザ対策についてもガイドラインを定め、運用して
います。
*BCP:Business Continuity Plan
行い、 全社的なリスクマネジメント体制を構築しています。
事業活動に係わるリスクを抽出・選定し、その重要度により
2011年度大規模災害対策訓練
「全社重要リスク」「本部所管リスク」 等に分類し、 所管
東日本大震災での教訓を活かし、本社、支店、グルー
を明確化することで、 全社で効果的なリスクマネジメントを
プ会社等による相互支援体制の強化、非常時通信手段の
行っています。 特に企業経営に重大な影響を与える「全
強化、帰宅困難者への対応、徒歩帰宅訓練等を実施し、
社重要リスク」 については、リスクマネジメント委員会・
BCPの実効性を高めました。※
KPI
P35
協議会にて情報を共有し、 一元的なリスクマネジメントを
実施しています。また、リスクマネジメントのPDCAサイク
ルを毎年確実に実施し、 常にリスクマネジメントの有効性
を確保しています。
全社的リスクマネジメント推進体制
有事
緊急時の対応体制
CRO 事務局
重大事件事故
対策本部
社長
平時
CRO*
全社的
リスクマネジメント体制
リスク内容・分類
見直し
再発防止策の
リスク対策への
反映
リスクマネジメント委員会
リスクマネジメント協議会
本部
大規模災害対策訓練(2011年 11月12日)実施
TOPICS
防災および事業継続対策の
取り組みが高い評価を受けています
支店・事業本部
リスクマネジメント リスクマネジメント
推進委員会
推進委員会
日本政策投資銀行(DBJ)による「DBJ防災格
付(現DBJBCM格付)」 評価において、 最高ラン
クを取得しました。本格付は、 災害発生後の迅速な
復旧活動を含む企業のBCM(事業継続管理)への
取り組みを通じ、 防災拠点だけでなく、 災害発生後
における企業の事業継続活動を総合的に評価する内
容となっています。
*CRO: チーフリスクマネジメントオフィサー
事業継続計画(BCP) Do
社会経済活動の基盤を支える総合建設会社としての責
務を果たすため、震災等の大規模災害を想定した事業継
続計画(BCP*)に関する行動方針および諸規定を定め
ステークホルダーとの対話・情報開示 Plan
株主・投資家の皆さまとの対話
国内の機関投資家・アナリストの皆さまに対しては、第2
四半期および期末決算時の年2回、決算説明会(ラージ
ミーティング)を開催し、社長自ら業績・経営戦略に関する
説明および意見交換を実施しています。また、スモールミー
ティングやワンオンワンミーティングを適宜実施することで、
機関投資家・アナリストの皆さまとのより緊密なかつ双方向
の対話の実現に努めています。
績・経営戦略に関する基礎情報を提供するために、大成建
設Webサイトに決算説明会の議事要旨・配布資料(和文・
英文)
、アニュアルレポート(英文)を随時掲載しています。
ステークホルダー・ダイアログの開催
Do
大成建設は、ステークホルダーの意見を重視し2002年
よりステークホルダー・ダイアログ※を開催しています。
2012年は、「3.11から1年 ゼネコンの役割を考える」を
さらに、建設業のビジネスモデルや大成建設の最新技術
テーマに、CSRの専門家で復興の支援に取り組まれている
をご理解いただくため、国内外作業所の見学会を年3回程
有識者をお招きし、東日本大震災を経験した東北支店社員
度実施しています。個人投資家や海外投資家の皆さまに対
4名と、技術部門とBCPに関係する本社社員6名(計10名)
しては、機関投資家・アナリストの皆さまと等しく当社の業
との意見交換を行いました。※
KPI
P35
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
28
ガバナンスデータ
公正な事業慣行
Plan
大成建設では、企業倫理・コンプライアンスの確立こそ経営の根幹であると認識し、グループ
行動指針や各種規定において、その方針を明確にするとともに、役職員一人ひとりの自律と自
覚を促すさまざまな施策を実施しています。
( 行動指針系)
基本的な考え方
( 経営計画系)
中期経営計画・経営課題
Plan
主な課題・目標
(2011年度)
●
Do
コンプライアンスの
推進
●
●
知的財産の保全と
管理・活用
●
情報セキュリティ対策
●
強固な事業基盤の整備
コンプライアンス、
ICTガバナンスの強化
主な取り組み項目
(2011年度)
主な KPI *
コンプライアンス研修の継続的
実施
●
●
コンプライアンス研修(集合研修)受講率
専門工事業者に対するコンプライアンス研
修の実施支店数
●
知的財産リスクマネジメントの
取り組み
●
知的財産権に関する研修数
●
情報の保護と管理
●
重大な情報セキュリティ事故件数
情報セキュリティ全社教育実施回数
●
P36
P36
P36
*KPI の達成および、2011年度の改善についてはP36に記載
コンプライアンスの推進 Plan
コンプライアンス研修の継続的実施
Do
法令等の遵守状況の確認の継続
Do
コンプライアンス意識の定着状況を検証するため、 年1
大成建設のコンプライアンス研修は、 集合研修※、コン
プライアンス通信を柱としています。また、 研修教材は、
回、 法務部による検証を行っています。主な確認項目は下
グループ各社へも積極的に展開しており、コンプライアン
記のとおりです。
スの推進をグループ一体となって実施しています。
●
入札業務の適正性確認手続きの実施状況
※
●
建設業法の遵守状況
●
下請法の遵守状況
KPI
P36
❶集合研修
業務に関連したテーマを選定し、 実際の業務と関係法令
との関わりを、 小グループでの討議方式により周知してい
ます。
グループ法務担当者会議にて情報共有化
Do
大成建設とグループ会社の法務担当者連絡会議を年1回
実施しています。各社に共通する法務業務に係る課題(法
改正の動き、下請取引に関する法令遵守の指導継続、法
❷コンプライアンス通信
テーマは法律問題に限らず、 健康管理から環境問題まで
コンプライアンスに関わる身近でタイムリーな問題を幅広く
取り上げて、月1回イントラネットに掲載しています。
今後の取り組み
専門工事業者へのコンプライアンス研修の実施
大 成 建 設の開 催 する
「安全衛生管理徹底大会」
で、 専門工事業者の事業
コンプライアンス教育の最終的な目的は、 社員一人ひと
主を対 象にコンプライア
りが自己の判断に基づいて物事を考え、 責任ある行動がで
ンス研 修を実 施していま
きるようになることです。 それにより不祥事の芽を摘み、
す。
発生を未然に防止できると考えています。
今後も、 世の中の情勢に沿った正しい知識・考え方を全
社員に啓発していきます。
29
務研修の方法など)について情報を交換しています。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
KPI
P36
専門工事業者への CP 研修
Do
ガバナンスデータ
知的財産の保全と管理・活用 Plan
知的財産リスクマネジメントの取り組み
Do
2011年度は、 特許の出願や活用の促進、 侵害の防止
建設業においては、 受注環境の変化に伴い、 企業独自
などを目的に、 本社技術部門と支店現業部門に対する特
の技術・ノウハウがより重視される中、 特許等の権利侵害
許の出願や活用について研修しました。さらに、グループ
による知財紛争が増加しています。こうした社会的背景を
会社における知的財産活動を支援する体制を作り、グルー
受け、 紛争対応や技術流出防止等の知的財産リスクマネ
プ全体の知財意識の向上を図っています。
ジメントをさらに強化する必要があります。
※
大成建設は、「知的財産に関する方針」 に基づいて、
知的財産を重視した企業経営を推進し、 特許権のほか、
著作権や施工・業務上のノウハウなど知的財産全般につい
ての保全と戦略的な管理・活用を実施しています。
KPI
P36
今後の取り組み
全社員に対し知的財産の基礎知識や他者の知的財産権
を侵害しないようeラーニングや知的財産リスクに関連する
また、知的財産権に関する研修 を通じて、特許や契約
情報を発信し、 啓発活動も併せて実施しました。2012年
についての理解を深め、自社技術の保護や他者権利の侵
度以降は、 営業部門・管理部門、 主要作業所にも実施す
害リスクの軽減を図り、事業における知的財産の重要性を
る予定です。
※
啓発しています。
情報セキュリティ対策
Plan
ソーシャルメディアの利用に関する規定等を制定
Do
情報の保護と管理
Do
大成建設グループの社員等が、ソーシャルメディアに情
大成建設は「I
CT*の利用も安全第一!」をスローガンに掲
報発信するにあたって、 遵守すべき基本ルールを「ソーシ
げ、専門工事業者などの協力会社とともに、重大な情報セ
ャルメディアの利用に関する行動基準」として定めました。
キュリティ事故※“0件”を目指しています。※
また、 当行動基準の内容を分かりやすく解説した 「ソーシ
*ICT:情報通信技術(Information & Communication Technology)
ャルメディア利用ガイドライン」 を制定し、 社員等への周
知徹底を図っています。
KPI
P36
今後の取り組み
情報セキュリティ関連の知識や社内規定・ルール等を社
❶ガイドラインの主な記載内容
員等に明示し、定期的に教育※することで、全社員の情報
トラブル発生時の対処方法や連絡先等を明示し、安全
セキュリティに対する意識向上を目指していきます。
かつ有効なソーシャルメディアの活用を促進していくた
め、ソーシャルメディアの利用におけるルールとマナー
を記載しています。
TOPICS
協力会社等との業務改革を推進し、 受賞
❷ガイドラインの社員等への周知
大成建設の社員等に対しては、ガイドラインの内容を
eラーニングや新入社員研修において解説し、全社的に
周知や啓発※を行っています。※
KPI
P36
大成建設は、 先進的なI
T技術とビジネスモデルの
採用により、自社内の業務効率化に留まらず、 協力
会社や取引先と連携した業務改革を推進してきまし
た。この長期的な取り組みが評価され2011年度に
は、2つの賞を受賞しました。
第5回ASP・SaaS・クラウドアワード2011ユーザ
部門 総合グランプリ受賞「建設サイト・シリーズ
(作業所Net他)」
●
❸グループ会社への展開
グループ会社においても、行動基準の規定化やガイド
ラインの制定化を推進し、大成建設グループ全体への浸
●
2011年度(第 29回)IT 賞 IT 総合賞受賞「絶え間
ない業務改革と企業間コラボレーションへの挑戦」
透を図っています。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
30
KPI
環境 KPI
達成状況: ○達成
△一部未達成 ×未達成
低炭素社会の実現への貢献
定義
1990年度比の建物運用および施工段階の CO2 削減率
主なKPI
Check
2011年度目標 / 実績
建物運用段階のCO2排出量削減率
建物施工段階のCO2排出量
削減率
土木
建築
2012年度目標
30% / 37.5%
○
30.0%
35% / 47.9%
○
35.0%
45% / 53.6%
○
45.0%
建物運用段階では、
「エコシートCASBEE」を設計プロジェクトに適用し実施。また建物
施工段階においては、 各作業所で建設機械のエコドライブ、 発生土の運搬距離の短縮
等CO2排出削減に努めた。
実績解説
Act
達成度
改善・課題
2020年度までに、 建物運用段階のCO2排出量を40%減、 建物施工段階のCO2排出量を50%減を目指す。
3R活動の推進 /グリーン調達の推進
定義
汚泥を除いた建設廃棄物のリサイクル率
=(発生量ー最終処分量)/発生量×100 /グリーン調達ガイドラインによる調達率
主なKPI
Check
2011年度目標 / 実績
建設廃棄物リサイクル率
グリーン調達率
改善・課題
2012年度目標
△
95.0%
30% / 39.1%
○
30.0%
、土木95.8%、
2011年度のリサイクル率は、建築:94.5%(新築93.4%、解体96.1%)
全体で94.9%で目標値を下回った。グリーン調達率は、39.1%(建築:41.4%、土木:
34.8%)
。
実績解説
Act
達成度
95% / 94.9%
広域認定制度の利用、 場内での有効利用、 有価売却他品目分別を進め、 建設廃棄物のリサイクル率の向上を図る。
グリーン調達品目の見直しにより調達率の向上を図る。
建設廃棄物の適正管理
定義
手入力によるマニフェスト情報を電子化し、廃棄物の排出事業者、収集運搬事業者、処分事業者の3業者が
情報処理センターを介したネットワークで管理する仕組み。
電子マニフェストの指標、電子マニフェスト発行件数。
主なKPI
Check
電子マニフェスト普及率
達成度
2012年度目標
土木
2011年度目標 / 実績
60% / 73.9%
○
70.0%
建築
75% / 85.0%
○
80.0%
実績解説
Act
改善・課題
大成建設の各支店・作業所と連携し目標値を達成した。
各支店・作業所に具体的な目標を掲げ2014年度までに電子マニフェスト普及率の向上を図る。
環境配慮技術の提供
定義
環境に配慮した技術の開発および適用プロジェクト(PJ)のメディア発表件数
主なKPI
Check
環境技術開発・適用PJのメディア発表件数
31
改善・課題
20件 / 32件
達成度
2012年度目標
○
20 件
関係各部が環境技術の開発や環境技術を適用したPJについて、メディア発表すること
を目標に掲げて活動した。
(関連情報はP13-14,17参照)
実績解説
Act
2011年度目標 / 実績
CO2削減、 省エネルギー関連技術の研究・開発部門適用プロジェクト関係部門との連携を図る。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
KPI
消費者課題 KPI
達成状況: ○達成
△一部未達成 ×未達成
品質管理の基準・手順の周知と徹底
定義
建設物の引き渡し後に行った顧客満足度調査対象工事実施率(土木)
および顧客満足度調査のアンケート回収率(建築)
主なKPI
Check
顧客満足度調査
2011年度目標 / 実績
改善・課題
2012年度目標
土木
100% / 100%
○
100%
建築
100% /
△
100%
80%
土木の調査では、発注者にCSインタビューを24回実施した。建築の調査では、一部未回
答があったため、アンケート回収率は8割程度。各支店でアンケート用紙を回収し、工事反
省会に反映している。
実績解説
Act
達成度
評価の低い事例としては「工程管理」であった。これは東日本大震災の影響で被災地域で製作される資機材の調達
の一部に遅れがでたことによるものである。 必要に応じて発注者とのコミュニケーションを密にして理解を得ながら、
工程回復に努めてきた。
社会的課題の解決に向けた技術開発・提供
定義
特許を出願した件数および取得(登録)した件数および新しい技術開発・適用プロジェクトのメディア発表件数
達成度
2012年度目標
特許出願件数
主なKPI
220件 / 256件
○
250件
特許取得件数
200件 / 193件
△
200件
60件 / 66件
○
60件
Check
技術開発・適用PJのメディア発表件数
他社との差別化や事業に役立つ権利を取得するという視点から、 特許の出願数を
競うのではなく、 実際に使われ役立つ技術を出願している。
実績解説
Act
改善・課題
2011年度目標 / 実績
全産業の平均55%程度を上回る80%の特許登録率を目標にしている。今後質の高い出願内容と広い範囲の権利取
得を目指していく必要がある。
コミュニティの参画および開発 KPI
地域社会への貢献
定義
全国に展開する事業所・作業所において実施された環境社会貢献活動件数
主なKPI
Check
環境社会貢献活動件数
改善・課題
800件 / 779件
達成度
2012年度目標
△
800件
2011年度は、 環境経営目標値「大成アジェンダ」に活動項目として入れ、 全国に展開
する事業所・作業所において、 地域に密着した社会貢献活動を展開している。
本年は東日本大震災に関連した活動も実施に含まれている。
実績解説
Act
2011年度目標 / 実績
「大成アジェンダ」に活動項目として引き続き組み込む。作業所等が地域に密着した環境社会貢献活動を行った場合
は、その活動事例を公表する等して定着化を図る。
社員ボランティアの拡大
定義
大成建設が社員のボランティア活動を支援するため設けた、環境社会貢献活動と東日本大震災復旧支援活動の
参加人数
主なKPI
Check
社員ボランティア参加人数
実績解説
Act
改善・課題
2011年度目標 / 実績
250名 / 258名
達成度
2012年度目標
○
250名
例年の環境保全等に係るボランティアへの参加者148名と東日本大震災による被災地支
援ボランティアへの参加者110名の計258名となり目標を上回った。
建設業は請負業であるため時期によっては、 休暇を取得できない場合がある。しかし、ボランティア参加者は少ない
休暇を社会に役立てたいと願い参加している。2012年4月に制定した 「ボランティア休暇」 の利用促進を図る必要
がある。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
32
KPI
労働慣行 KPI
達成状況: ○達成
△一部未達成 ×未達成
TAISEI OHSMS の継続的な実践と改善
定義
度数率は100万延労働時間当たりの労働災害による死傷者数の割合。災害の発生頻度を表す指標。
主なKPI
Check
2011年度目標 / 実績
死亡災害件数
度数率
改善・課題
2012年度目標
0 / 4
×
0
0.58 / 0.58
○
1.12以下*
休業4日以上の災害が63件発生。内、4件が死亡災害。死亡災害は過去4年間で最多と
なった。
実績解説
Act
達成度
「死亡災害0」「度数率1.12以下」を達成する体制の構築化を目指す。
* 2011年までは休業4日以上の災害を対象としていたが、2012年からは休業日数にかかわらず「全ての休業災害」を対象にして度数率を算出している。
人権・労働慣行 KPI
人権啓発活動
定義
社員のうち人権に係る研修(eラーニングおよび集合研修等)を受講した人数の割合。
主なKPI
Check
実績解説
Act
改善・課題
2011年度目標 / 実績
100% / 100%
人権研修受講率
達成度
2012年度目標
○
100%
2011年度は、 ハラスメントについての研修を実施した。
正しい知識を習得するだけでなく、 人権意識の定着化を今後も継続して実施することで、
社員一人ひとりが自ら「考え・学び・行動する」ことを目指す。
ダイバーシティの推進
(多様な属性を持った社員の活躍)
定義 ダイバーシティの推進に係わる各取り組み項目の人数および割合。
主なKPI
達成度
2012年度目標
20名 / 26名
○
20名
障害者雇用率
1.85% / 1.88%
○
1.90%
再雇用者数
600名 / 676名
○
600名
Check
女性リーダー育成研修受講者数
ダイバーシティを推進するため、 多様な人材が活躍できる場を提供している。
障害者が自立できる社会への貢献として雇用の促進に取り組んだ。
実績解説
Act
33
改善・課題
2011年度目標 / 実績
今後も継続して、それぞれの属性を持つ社員が働きやすい環境を整備する。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
KPI
達成状況: ○達成
△一部未達成 ×未達成
ワーク・ライフ・バランスの支援① (育児関連休暇取得者数)
定義
育児に関する休暇制度の利用者数。
主なKPI
Check
2011年度目標 / 実績
達成度
2012年度目標
育児休業取得者数(男)
1名 / 2名
○
1名
育児休業取得者数(女)
20名 / 27名
○
20名
配偶者出産休暇取得者数
60名 / 70名
○
60名
看護休暇取得者数(男)
30名 / 30名
○
30名
80名 / 85名
○
80名
看護休暇取得者数(女)
育休者ミーティングの実施や社内イントラネットによる情報提供等、 大成建設独自の
育児サポートプログラム実施の結果、 利用者が増加し、 一定の成果が見られた。
実績解説
Act
育児に関する休暇制度の利用者を増やすため、 今後も継続して制度の周知と休暇を取得しやすい環境の整備に取り
組む。
改善・課題
ワーク・ライフ・バランスの支援② (休暇取得率)
定義
年次有給休暇、リフレッシュ休暇(勤続年数の節目時に取得できる特別休暇)、
節目休暇(作業所勤務者が異動時または工程の節目時に取得できる特別休暇)の取得率。
達成度
2012年度目標
有給休暇取得率
主なKPI
35.0% / 32.6%
△
35.0%
リフレッシュ休暇取得率
85.0% / 88.9%
○
85.0%
節目休暇取得率
75.0% / 78.2%
○
75.0%
Check
期首に、 休暇対象者とその上司が休暇取得予定日を協議して、 休暇取得率の向上に
努めている。2011年度は震災復興対応等により有給休暇取得率は目標値を下回った。
実績解説
Act
改善・課題
2011年度目標 / 実績
上位者に休暇の取得状況を適宜把握するよう指導し、 未取得者に対する取得促進を図ることにより、
取得率向上を目指す。
ワーク・ライフ・バランスの支援③ (ジョブリターン登録者数)
定義
出産・育児・介護・配偶者の転居により退職する社員が、会社のニーズに合う場合に復職できる
ジョブリターン制度の登録者数。
主なKPI
Check
ジョブリターン登録者数
改善・課題
40名 / 43名
達成度
2012年度目標
○
45名
多様な働き方を支援するため、ジョブリターンガイダンスを100%実施し、
登録者数の増加を促進している。
実績解説
Act
2011年度目標 / 実績
ジョブリターンガイダンスを今後も継続して実施する。
人材育成の推進
定義
本社、支店にて実施された社員研修にかかる一人当たりの研修時間、
海外の作業所・現地法人・研究機関等で研修を経験した社員数。
主なKPI
Check
2011年度目標 / 実績
達成度
2012年度目標
一人当たり研修時間
38.0時間 / 40.0時間
○
40.0時間
海外作業所研修生数
20名 / 26名
○
22名
15名 / 17名
○
15名
海外研修機関等研修生数
実績解説
Act
改善・課題
専門性・創造性・独創性を有する自律型人材の育成を図るため、 入社後一貫した研修を
企画・実施している。
プロジェクトマネージャーを目指し、 海外での業務を通して、 交渉力やネットワーク、 人
間力、 語学力等を身につけ、 海外でも活躍できる人材を育成している。2011年度はト
ルコ、カタール等8か国に研修生を派遣した。
人材育成の重要性を鑑み、より内容の充実した研修を継続検討する。
加速するグローバル化に対応するため、より効果的な海外作業所等の研修を継続検討する。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
34
KPI
組織統治 KPI
達成状況: ○達成
△一部未達成 ×未達成
グループ理念体系の浸透・定着
定義
社員の eラーニング実施率
主なKPI
Check
理念体系eラーニングの実施率
実績解説
Act
改善・課題
2011年度目標 / 実績
100% / 90.5%
達成度
2012年度目標
△
100.0%
2011年度は3回実施した。(第1回:83.1%、 第2回:94.0%、 第3回94.5%)
グループ理念体系の一層の浸透・定着を図るため、 受講率100%を目標に今後も継続して実施する。
BCPへの取り組み
定義
本社および支店にて実施した大規模災害対策訓練(安否確認システムを利用した訓練に参加した人数を含む)
への社員の参加率
主なKPI
Check
大規模災害対策訓練参加率
改善・課題
100% / 99.57%
達成度
2012年度目標
△
100%
東日本大震災での教訓を活かし、 本社・支店・グループ会社等による
相互支援体制の強化、 非常時通信手段の強化、 帰宅困難者への対応、
徒歩帰宅訓練等を実施し、BCPの実効性を高めた。
実績解説
Act
2011年度目標 / 実績
大規模災害対策訓練参加率100%を目標に、 実効性を高めるための訓練を継続的に実施する。
ステークホルダー・ダイアログ等の開催
定義
大成建設がステークホルダーとの対話を実施した回数
主なKPI
Check
ダイアログ等の開催数
35
改善・課題
達成度
2012年度目標
5回
○
5回
/ 5回
「教員の民間企業研修」 にて現役教員との対話。「生活者懇談会」 にて一般消費者の
方々との対話。武蔵野大学学生と環境関連技術社員との対話。「3.11から1年 ゼネコン
の役割を考える」をテーマに有識者、 NPO・NGOと社員との対話。また、 株主・投資
家決算説明会や作業所見学会など年に2回開催した。
実績解説
Act
2011年度目標 / 実績
大成建設が対象としている様々なステークホルダーとの対話や意見交換を、 継続的に実施する。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
KPI
公正な事業慣行 KPI
達成状況: ○達成
△一部未達成 ×未達成
コンプライアンス研修の継続的実施
定義
社員を対象に実施しているコンプライアンス研修(集合研修)の受講率、
専門工事業者の事業主に対して実施しているコンプライアンス研修の実施支店数(国内)
達成度
2012年度目標
コンプライアンス研修(集合研修)受講率
主なKPI
100% / 100%
○
100%
専門工事業者に対するコンプライアンス
研修の実施支店数
12支店/ 12支店
○
12支店
Check
社員を対象に、業務に関連したテーマを選定し、実際の業務と関係法令との関わり等を、
小グループでの討議方式により周知。
各支店において開催された安全衛生管理徹底大会において、専門工事業者全体のコン
プライアンス意識向上を目的に、専門工事業者の事業主に対するコンプライアンス研修
を実施。
実績解説
Act
改善・課題
2011年度目標 / 実績
コンプライアンス研修(集合研修)および専門工事業者に対する研修を継続的に全支店で実施する。
知的財産リスクマネジメントの取り組み
定義
特許出願支援および知的財産に係る意識向上を目指して研修を実施した回数
主なKPI
Check
知的財産権に関する研修数
改善・課題
30回 / 31回
達成度
2012年度目標
○
30回
本社・支店での知財研修の他、 主要な作業所40ヶ所を訪問する等、 出願、 権利活用、
侵害に係る一連の啓発活動を通じて全社的な知財レベルの向上を図っている。
実績解説
Act
2011年度目標 / 実績
技術関連部門のみならず、 広く社員の知財意識を高めるために、 継続して研修を実施し、
知的財産部と他の技術部門との連携を密接にすることで、 発明風土の醸成やリスク管理の強化を目指す。
情報の保護と管理
大成建設グループにおいて社外に公表した、電子情報に関する重大なセキュリティ事故の件数および全社的な情報セキュリ
ティ教育の実施回数。
主なKPI
Check
重大な情報セキュリティ事故件数
情報セキュリティ全社教育実施回数
(大成建設グループにおける集合研修、
eラーニング)
実績解説
Act
改善・課題
2011年度目標 / 実績
達成度
2012年度目標
0件 / 0件
○
0件
10回 / 12回
○
10回
技術的な情報セキュリティ対策の実施と社員教育の継続的な実施により、2008年度以降
重大事故は発生していない。
グループ会社を含めたeラーニングの実施環境が整い、 全社的な情報セキュリティ教育
の実施回数が増えてきた。
情報セキュリティに対する社員の意識改革には、 継続的な教育の実施が有効であり、 今後も実施回数を維持する。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
36
財務データ
連結財務諸表
財務報告の詳細については有価証券報告書(平成 23年 4月1日~平成 24年
3月31日)
をご覧ください。
http://www.taisei.co.jp/about_us/ir/data/shoken/index.html
連結貸借対照表
単位:百万円
前連結会計年度
平成23年3月31日
当連結会計年度
平成24年3月31日
資産の部
流動資産
現金預金
203,995
243,736
受取手形・完成工事未収入金等
292,757
384,779
未成工事支出金
108,595
111,012
たな卸不動産
149,280
145,359
その他のたな卸資産
10,184
10,250
繰延税金資産
37,766
36,595
その他
45,391
52,310
△504
△1,112
847,467
982,931
152,662
147,770
60,005
57,960
155,184
141,848
99
603
△135,951
△135,544
231,999
212,638
7,434
7,167
投資有価証券
194,924
194,057
繰延税金資産
49,521
38,277
その他
82,079
74,814
△17,932
△15,191
308,591
291,958
548,025
511,764
1,395,493
1,494,695
貸倒引当金
流動資産合計
固定資産
有形固定資産
建物・構築物
機械、 運搬具及び工具器具備品
土地
建設仮勘定
減価償却累計額
有形固定資産合計
無形固定資産
投資その他の資産
貸倒引当金
投資その他の資産合計
固定資産合計
資産合計
37
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
財務データ
単位:百万円
前連結会計年度
平成23年3月31日
当連結会計年度
平成24年3月31日
負債の部
流動負債
支払手形・工事未払金等
365,024
447,520
短期借入金
214,226
197,947
22,200
2,200
196
274
100,303
132,007
64,167
85,675
1年内償還予定の社債
リース債務
未成工事受入金
預り金
完成工事補償引当金
工事損失引当金
資産除去債務
その他
1,975
2,168
10,619
24,084
-
2
29,337
29,316
808,052
921,195
社債
40,600
48,400
新株予約権付社債
20,000
20,000
175,006
150,701
流動負債合計
固定負債
長期借入金
リース債務
再評価に係る繰延税金負債
退職給付引当金
453
700
7,735
5,921
29,564
31,859
役員退職慰労引当金
642
386
関係会社事業損失引当金
305
1,184
環境対策引当金
284
308
資産除去債務
1,202
1,210
21,047
20,226
296,842
280,898
1,104,894
1,202,094
112,448
112,448
資本剰余金
94,169
94,169
利益剰余金
83,857
78,292
△193
△196
290,282
284,713
4,792
9,942
その他
固定負債合計
負債合計
純資産の部
株主資本
資本金
自己株式
株主資本合計
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
△138
△61
土地再評価差額金
△2,483
△587
為替換算調整勘定
△3,063
△2,739
繰延ヘッジ損益
その他の包括利益累計額合計
少数株主持分
純資産合計
負債純資産合計
△892
6,554
1,209
1,333
290,598
292,601
1,395,493
1,494,695
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
38
財務データ
連結損益計算書
単位:百万円
(
前連結会計年度
) (
当連結会計年度
自 平成23年4月 1日
至 平成24年3月31日
1,079,139
1,171,926
138,979
151,577
1,218,118
1,323,503
完成工事原価
982,501
1,065,693
開発事業等売上原価
117,519
140,320
1,100,021
1,206,013
完成工事総利益
96,637
106,233
開発事業等総利益
21,459
11,257
118,097
117,490
販売費
35,875
39,073
一般管理費
45,927
41,931
販売費及び一般管理費合計
81,803
81,004
36,294
36,485
728
660
受取配当金
2,554
2,510
その他
1,000
1,277
営業外収益合計
4,283
4,448
8,677
7,505
66
23
為替差損
4,040
1,934
租税公課
2,115
364
その他
1,633
864
16,534
10,692
24,043
30,242
売上高
完成工事高
開発事業等売上高
売上高合計
売上原価
売上原価合計
売上総利益
売上総利益合計
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外収益
受取利息
営業外費用
支払利息
貸倒引当金繰入額
営業外費用合計
経常利益
39
)
自 平成22年4月 1日
至 平成23年3月31日
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
財務データ
単位:百万円
(
前連結会計年度
) (
自 平成22年4月 1日
至 平成23年3月31日
当連結会計年度
)
自 平成23年4月 1日
至 平成24年3月31日
特別利益
前期損益修正益
1,842
-
固定資産売却益
18
78
1,265
1,474
203
44
3,329
1,597
33
-
投資有価証券評価損
2,522
557
減損損失
3,205
12,174
87
105
826
1,569
その他
1,323
759
特別損失合計
7,998
15,166
19,373
16,672
投資有価証券売却益
その他
特別利益合計
特別損失
固定資産売却損
固定資産除却損
関連事業損失
税金等調整前当期純利益
法人税、 住民税及び事業税
2,008
6,337
法人税等調整額
6,504
9,142
法人税等合計
8,513
15,479
10,860
1,193
△22
11
10,883
1,181
少数株主損益調整前当期純利益
少数株主利益又は少数株主損失(△)
当期純利益
連結包括利益計算書
単位:百万円
(
少数株主損益調整前当期純利益
前連結会計年度
) (
自 平成22年4月 1日
至 平成23年3月31日
当連結会計年度
)
自 平成23年4月 1日
至 平成24年3月31日
10,860
1,193
△11,503
5,158
△78
76
土地再評価差額金
-
848
為替換算調整勘定
△376
420
△66
△35
△12,025
6,468
△1,165
7,661
△1,041
7,580
△124
81
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
持分法適用会社に対する持分相当額
その他の包括利益合計
包括利益
(内訳)
親会社株主に係る包括利益
少数株主に係る包括利益
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
40
財務データ
連結株主資本等変動計算書
単位:百万円
(
前連結会計年度
) (
自 平成22年4月 1日
至 平成23年3月31日
当連結会計年度
株主資本
資本金
当期首残高
112,448
112,448
-
-
112,448
112,448
83,901
94,169
10,253
-
自己株式の処分
14
△0
当期変動額合計
10,268
△0
94,169
94,169
78,604
83,857
△5,574
△5,697
10,883
1,181
△56
△1,047
5,252
△5,564
83,857
78,292
△175
△193
自己株式の処分
3
0
自己株式の取得
△21
△4
当期変動額合計
△17
△3
△193
△196
274,778
290,282
10,253
-
△5,574
△5,697
10,883
1,181
自己株式の処分
18
0
自己株式の取得
△21
△4
土地再評価差額金の取崩
△56
△1,047
15,503
△5,568
290,282
284,713
当期変動額
当期変動額合計
当期末残高
資本剰余金
当期首残高
当期変動額
株式交換による増加
当期末残高
利益剰余金
当期首残高
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
土地再評価差額金の取崩
当期変動額合計
当期末残高
自己株式
当期首残高
当期変動額
当期末残高
株主資本合計
当期首残高
当期変動額
株式交換による増加
剰余金の配当
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
41
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
)
自 平成23年4月 1日
至 平成24年3月31日
財務データ
単位:百万円
(
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
当期首残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
繰延ヘッジ損益
当期首残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
土地再評価差額金
当期首残高
当期変動額
土地再評価差額金の取崩
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
為替換算調整勘定
当期首残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
その他の包括利益累計額合計
当期首残高
当期変動額
土地再評価差額金の取崩
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
少数株主持分
当期首残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
前連結会計年度
) (
自 平成22年4月 1日
至 平成23年3月31日
当連結会計年度
)
自 平成23年4月 1日
至 平成24年3月31日
16,212
4,792
△11,420
△11,420
4,792
5,150
5,150
9,942
△63
△138
△75
△75
△138
76
76
△61
△2,540
△2,483
56
-
56
△2,483
1,047
848
1,896
△587
△2,634
△3,063
△428
△428
△3,063
324
324
△2,739
10,974
△892
56
△11,924
△11,867
△892
1,047
6,399
7,447
6,554
11,425
1,209
△10,216
124
△10,216
1,209
124
1,333
297,179
290,598
10,253
△5,574
10,883
18
△21
-
△22,140
△6,580
290,598
-
△5,697
1,181
0
△4
-
6,523
2,003
292,601
純資産合計
当期首残高
当期変動額
株式交換による増加
剰余金の配当
当期純利益
自己株式の処分
自己株式の取得
土地再評価差額金の取崩
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
42
財務データ
連結キャッシュ・フロー計算書
単位:百万円
(
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益
減価償却費
減損損失
貸倒引当金の増減額(△は減少)
工事損失引当金の増減額(△は減少)
退職給付引当金の増減額(△は減少)
受取利息及び受取配当金
支払利息
為替差損益(△は益)
有価証券及び投資有価証券評価損益(△は益)
有価証券及び投資有価証券売却損益(△は益)
たな卸不動産評価損
固定資産売却損益(△は益)
固定資産除却損
売上債権の増減額(△は増加)
未成工事支出金の増減額(△は増加)
たな卸不動産の増減額(△は増加)
その他のたな卸資産の増減額(△は増加)
その他の流動資産の増減額(△は増加)
投資その他の資産・その他の増減額(△は増加)
仕入債務の増減額(△は減少)
未成工事受入金の増減額(△は減少)
預り金の増減額(△は減少)
その他の流動負債の増減額(△は減少)
その他
小計
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
法人税等の支払額
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の増減額(△は増加)
有価証券及び投資有価証券の取得による支出
有価証券及び投資有価証券の売却による収入
有形及び無形固定資産の取得による支出
有形及び無形固定資産の売却による収入
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の増減額(△は減少)
コマーシャル・ペーパーの増減額(△は減少)
長期借入れによる収入
長期借入金の返済による支出
社債の発行による収入
社債の償還による支出
配当金の支払額
その他
財務活動によるキャッシュ・フロー
現金及び現金同等物に係る換算差額
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
現金及び現金同等物の期首残高
現金及び現金同等物の期末残高
43
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
前連結会計年度
) (
自 平成22年4月 1日
至 平成23年3月31日
当連結会計年度
)
自 平成23年4月 1日
至 平成24年3月31日
19,373
8,520
3,205
△4,552
△1,245
1,746
△3,283
8,677
4,040
2,522
△1,259
4,518
15
87
101,201
1,098
2,354
701
5,511
19,948
△4,787
△2,366
△23,252
△5,339
△8,524
128,915
3,679
△8,568
△5,131
118,894
16,672
8,002
12,174
△2,132
13,465
2,304
△3,171
7,505
1,934
12,657
△1,365
5,771
△78
105
△92,192
△2,130
8,496
△71
△7,124
5,208
83,355
31,760
21,510
△3,781
△6,679
112,199
3,099
△7,571
△2,626
105,100
360
△6,468
7,352
△5,537
659
△239
△29
△3,902
△2,259
△5,831
5,169
△6,721
1,946
△100
△299
△8,095
△33,613
△29,990
73,082
△90,991
24,890
△2,200
△5,574
△354
△64,750
△2,496
47,744
155,929
203,674
△23,901
-
79,440
△96,123
9,955
△22,200
△5,697
△295
△58,821
△694
37,489
203,674
241,163
財務データ
【連結】受注実績・売上実績
受注実績
単位:百万円
売上実績
単位:百万円
報告セグメント等の 前連結会計年度 当連結会計年度
自平成22年4月 1日 自平成23年4月 1日
名称
報告セグメント等の 前連結会計年度 当連結会計年度
自平成22年4月 1日 自平成23年4月 1日
名称
土木事業
328,819
358,732
土木事業
311,999
333,526
建築事業
802,591
877,695
建築事業
783,397
856,909
開発事業
77,380
95,661
開発事業
77,307
85,496
その他
45,304
47,483
その他
45,414
47,571
1,254,094
1,379,572
1,218,118
1,323,503
( 至平成23年3月31日) ( 至平成24年3月31日)
合計
( 至平成23年3月31日) ( 至平成24年3月31日)
合計
(注)受注実績、 売上実績においては、セグメント間の取引を相殺消去している
【個別】受注高、売上高、繰越高および施工高
単位:百万円
前事業年度( 自平成22年4月1日 至平成23年3月31日)
区分
前期繰越高
当期受注高
計
当期売上高
次期繰越高
報告セグメント
手持高
土木事業
337,311
229,898
567,210
208,233
358,976 5%
建築事業
1,142,635
721,774
1,864,409
708,253
1,479,946
951,672
2,431,619
916,487
152
13,505
13,658
13,432
225
─
8,567
8,567
8,567
1,480,099
973,745
2,453,845
938,487
計
開発事業
その他
合計
当期施工高
うち施工高
19,372 202,777
1,156,155 2%
21,741
704,137
1,515,132 3%
41,114
906,915
─
─
─
─
─
─
─
1,515,358
─
─
─
当事業年度( 自平成23年4月1日 至平成24年3月31日)
区分
前期繰越高
当期受注高
計
当期売上高
次期繰越高
報告セグメント
手持高
当期施工高
うち施工高
土木事業
358,976
244,717
603,694
219,604
384,089 4%
16,143
216,375
建築事業
1,156,155
792,528
1,948,684
775,653
1,173,030 2%
28,045
781,957
1,515,132
1,037,245
2,552,378
995,258
1,557,119 3%
44,188
998,332
225
30,512
30,737
20,347
10,390
─
─
─
─
9,495
9,495
9,495
─
─
─
─
1,515,358
1,077,253
2,592,611
1,025,100
1,567,510
─
─
─
計
開発事業
その他
合計
(注)1 前期以前に受注したもので、 契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、 当期受注高にその増減額を含む。したがって、 当期
売上高にもかかる増減額が含まれる。また前期以前に外貨建で受注したもので、 当期中の為替相場の変動により請負金額に変更のあるもの
についても同様に処理している
2 次期繰越高の施工高は、 支出金により手持高の施工高を推定したものである
3 当期施工高は(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致する
4 前事業年度の土木事業及び建築事業の期中受注高のうち海外工事の割合は各々12.0%、2.1%、 当事業年度の土木事業及び建築事業の期
中受注高のうち海外工事の割合は各々12.3%、 9.0%である
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
44
会社情報
最新の会社概要の詳細については大成建設公開 Web サイトをご覧くだ
さい。
http://www.taisei.co.jp/about_us/corp/index.html
会社概要
(2012年 3月 31日現在)
商
号 大成建設株式会社(英文名TAISEI CORPORATION)
設
立 1917(大正 6)年 12月28日
資 本 金 1,124億円
本
店 東京都新宿区西新宿一丁目25番 1号新宿センタービル TEL.03(3348)1111(大代表)
従業員数 8,087名
代 表 者 代表取締役社長 山内 隆司
事業所数 本社、 支店15ヶ所、 技術センター、 国内営業所等53ヶ所、 海外営業所等13ヶ所
子 会 社 連結子会社 25社、持分法適用関連会社 7社
役員
(2012年 6月 28日現在)
取締役
監査役
代表取締役社長
山内
隆司
取
締
役
尾形
悟
常任監査役 [常勤]
岡本
代 表 取 締 役
市原
博文
取
締
役
荒井
康博
常任監査役 [常勤]
茂手木信行
代 表 取 締 役
木村
洋行
取
締
役
富永
敏男
監 査 役 [非 常 勤]
関本
匡邦
代 表 取 締 役
阿久根
操
取
締
役
鈴木
康志
監 査 役 [非 常 勤]
前田
晃伸
敦
取 締 役 [非 常 勤]
辻
亨
監 査 役 [非 常 勤]
森地
茂
取 締 役 [非 常 勤]
數土
文夫
監 査 役 [非 常 勤]
宮越
極
善尊
執行役員
長
山内
隆司
常務執行役員
桂
純二
執
行
役
員
井上
副 社 長 執 行 役員
市原
博文
常務執行役員
池口
純一
執
行
役
員
吉成
泰
副 社 長 執 行 役員
木村
洋行
常務執行役員
山田
正嗣
執
行
役
員
金井
克行
副 社 長 執 行 役員
阿久根
操
常務執行役員
田村
寿夫
執
行
役
員
福田
有亮
副 社 長 執 行 役員
多田
博是
執
行
役
員
松田
稔雄
執
行
役
員
大川
孝
副 社 長 執 行 役員
尾形
悟
執
行
役
員
辻田
修
執
行
役
員
梅原
保
専務執行役員
荒井
康博
執
行
役
員
矢吹
純夫
執
行
役
員
堺
政博
専務執行役員
山田
潤二
執
行
役
員
弘埜
剛
執
行
役
員
芝山
哲也
専務執行役員
富永
敏男
執
行
役
員
本部
和彦
執
行
役
員
堀之内猛雄
専務執行役員
台
和彦
執
行
役
員
窪庭
道夫
執
行
役
員
近藤
昭二
専務執行役員
大塚
史久
執
行
役
員
鎌田
博文
執
行
役
員
矢口
則彦
常務執行役員
古厩
孝
執
行
役
員
傳
暁
執
行
役
員
金井
隆夫
常務執行役員
近江
秀味
執
行
役
員
藤田
正人
執
行
役
員
白川
浩
常務執行役員
谷内
正建
執
行
役
員
近内
滋
執
行
役
員
河野
晴彦
常務執行役員
山田
文啓
執
行
役
員
田中
茂義
執
行
役
員
西田
義則
常務執行役員
安川
英利
執
行
役
員
松野由紀夫
執
行
役
員
鈴木
浩
常務執行役員
渡邊
茂樹
執
行
役
員
大嶋
匡博
執
行
役
員
丸山
薫
常務執行役員
坂巻
明人
執
行
役
員
村田
誉之
執
行
役
員
中西
毅
常務執行役員
鈴木
康志
執
行
役
員
阿波
正文
常務執行役員
吉浜
紀光
執
行
役
員
桜井
滋之
社
45
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
会社情報
組織図
(2012年 4月 1日現在)
本社の機構
秘書部
※
監査部
経営企画部
社長室
コーポレート・コミュニケーション部
エンジニアリング本部
情報企画部
総務部
技術戦略部
法務部
建築部(下位の必要部)
経理部
財務部
安全部
環境部
企画管理部
環境本部
環境開発部
環境計画部
土壌・環境事業部
建築本部
建築総本部
安全本部
設備本部
設計本部
社
原子力本部
設備部
企画部
グループ [ 複数 ]
土木技術部
建築技術研究所
機械部
土木技術研究所
土木本部
土木設計部
土木技術開発部
積算部
原子力部
プロジェクト部
原子力技術第一部
次世代プロジェクト部
原子力技術第二部
第一調達部(下位の必要部)
長
原子力技術第三部
営業推進部
営業推進本部
積算部
土木部
知的財産部
建築技術開発部
技術部(下位の必要部)
リニューアル部
技術企画部
技術センター
グループ [ 複数 ]
ライフサイクルケア・マンション・マネジメント部
人事部
管理本部
エンジニアリング計画部
企画推進部
調達本部
第二調達部(下位の必要部)
国際調達部
不動産情報部
第三調達部(下位の必要部)
ライフサイクルケア推進部
企画管理部
CS 推進部
ソリューション営業本部
プロポーザル・ソリューション部
ビジネス・ソリューション部
営業総本部
建築営業本部(第一)
営業部 [ 複数 ]
建築営業本部(第二)
営業部 [ 複数 ]
建築営業本部(第三)
営業部 [ 複数 ]
医療福祉営業本部(第四)
営業部 [ 複数 ]
開発企画部
事業本部・支店の機構
管理部
安全・環境部
支店
プロジェクト開発第一部
土木部
公民連携プロジェクト部
都市再開発第一部
管理部
都市再開発第二部
プロジェクト管理部
資産マネジメント部
開発事業部
土木営業本部
プロジェクト創造部
※
監査役
営業部 [ 複数 ]
監査役業務部
建築部
設計部
プロジェクト開発第二部
都市開発本部
営業部(建築・土木・開発)
安全・環境部
国際支店
営業部(建築・土木 [ 複数 ])
建築部(下位の必要部)
設計部
土木部(下位の必要部)
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
46
会社情報
営業ネットワーク
本社・支店
本
社
東 京 支 店
関 西 支 店
名古屋支店
九 州 支 店
札 幌 支 店
東 北 支 店
中 国 支 店
横 浜 支 店
北信越支店
四 国 支 店
千 葉 支 店
関 東 支 店
神 戸 支 店
京 都 支 店
国 際 支 店
技術センター
〒163-0606
〒163-6008
〒542-0081
〒450-6047
〒810-8511
〒060-0061
〒980-0811
〒730-0041
〒220-0012
〒950-8585
〒760-0019
〒260-0028
〒330-0854
〒650-0011
〒600-8009
〒163-0606
〒245-0051
東京都新宿区西新宿 1-25-1(新宿センタービル)
東京都新宿区西新宿 6-8-1(新宿オークタワー)
大阪府大阪市中央区南船場 1-14-10
愛知県名古屋市中村区名駅 1-1-4(JR セントラルタワーズ)
福岡県福岡市中央区大手門 1-1-7
北海道札幌市中央区南 1条西 1-4(大成札幌ビル)
宮城県仙台市青葉区一番町 3-1-1(仙台ファーストタワー 12階)
広島県広島市中区小町 2-30(第 2有楽ビル)
神奈川県横浜市西区みなとみらい 3-6-3(MM パークビル)
新潟県新潟市中央区八千代 1-4-16
香川県高松市サンポート2-1(高松シンボルタワー)
千葉県千葉市中央区新町 1000(センシティタワー 17階)
埼玉県さいたま市大宮区桜木町 1-10-16(シーノ大宮ノースウィング6階)
兵庫県神戸市中央区下山手通 3-12-1(トア山手プラザ 4階)
京都府京都市下京区四条通室町東入函谷鉾町 79(ヤサカ四条烏丸ビル 4階)
東京都新宿区西新宿 1-25-1(新宿センタービル)
神奈川県横浜市戸塚区名瀬町 344-1
TEL. 03(3348)1111
TEL. 03(3348)1111
TEL. 06(6265)4504
TEL. 052(562)7503
TEL. 092(771)1112
TEL. 011(241)1201
TEL. 022(225)7748
TEL. 082(242)5301
TEL. 045(227)5900
TEL. 025(247)1181
TEL. 087(825)3400
TEL. 043(243)1611
TEL. 048(641)3211
TEL. 078(332)5523
TEL. 075(252)1131
TEL. 03(3348)1111
TEL. 045(814)7221
事業所・営業所
●本社
茨 城 営 業 所
東京西営業所
甲 府 営 業 所
銀 座 営 業 所
渋 谷 営 業 所
〒310-0062
〒190-0023
〒400-0031
〒104-0061
〒150-0002
茨城県水戸市大町 3-1-5
東京都立川市柴崎町 2-12-24(MK 立川南ビル)
山梨県甲府市丸の内 1-17-10(東武穴水ビル)
東京都中央区銀座 2-5-16(銀冨ビル)
東京都渋谷区渋谷 1-14-11(第 1小林ビル)
TEL. 029(231)1291
TEL. 042(527)2177
TEL. 055(232)8838
TEL. 03(3535)8021
TEL. 03(5469)3412
●関西支店
滋 賀 営 業 所
奈 良 営 業 所
敦賀総合事務所
和歌山営業所
〒520-0056
〒630-8241
〒914-0054
〒640-8203
滋賀県大津市末広町 4-5
奈良県奈良市高天町 22-2
福井県敦賀市白銀町 5-30
和歌山県和歌山市東蔵前丁 4
TEL. 077(523)0229
TEL. 0742(22)8629
TEL. 0770(23)2375
TEL. 073(499)6580
●名古屋支店
三 重 営 業
岐 阜 営 業
三 河 営 業
静 岡 営 業
所
所
所
所
〒514-0033
〒500-8847
〒444-0864
〒420-0064
三重県津市丸之内 24-16(タカノビル)
岐阜県岐阜市金宝町 2-8(マイルストーンズ)
愛知県岡崎市明大寺町字寺東 1-1(名鉄東岡崎駅南館ビル)
静岡県静岡市葵区本通 5-1-5
TEL. 059(227)1106
TEL. 058(264)0630
TEL. 0564(57)8500
TEL. 054(255)1015
●九州支店
北九州営業所
長 崎 営 業 所
熊 本 営 業 所
大 分 営 業 所
鹿児島営業所
宮 崎 営 業 所
沖 縄 営 業 所
佐 賀 営 業 所
〒803-0802
〒852-8116
〒862-0950
〒870-0106
〒892-0828
〒880-0872
〒900-0014
〒840-0816
福岡県北九州市小倉北区東港 1-1-13
長崎県長崎市平和町 4-8
熊本県熊本市中央区水前寺 2-14-1
大分県大分市大字鶴崎 1820-1
鹿児島県鹿児島市金生町 4-4(藤武ビル)
宮崎県宮崎市永楽町 94
沖縄県那覇市松尾 1-10-24(ホークシティ那覇ビル)
佐賀県佐賀市駅南本町 3-15(明治安田生命佐賀ビル)
TEL. 093(562)1789
TEL. 095(814)0128
TEL. 096(385)2333
TEL. 097(521)0079
TEL. 0992(22)7108
TEL. 0985(20)7586
TEL. 098(866)4082
TEL. 0952(29)6669
●東北支店
青 森 営 業
秋 田 営 業
盛 岡 営 業
山 形 営 業
福 島 営 業
所
所
所
所
所
〒031-0072
〒010-0023
〒020-0015
〒990-0033
〒963-8834
青森県八戸市城下 4-10-29
秋田県秋田市楢山本町 7-45
岩手県盛岡市本町通 3-18-45
山形県山形市諏訪町 1-1-1
福島県郡山市図景 2-4-25
TEL. 0178(43)4495
TEL. 0188(33)9283
TEL. 019(623)3378
TEL. 023(674)8281
TEL. 0249(23)1480
●中国支店
岡 山 営 業
鳥 取 営 業
島 根 営 業
山 口 営 業
所
所
所
所
〒700-0973
〒680-0843
〒690-0876
〒755-0028
岡山県岡山市北区下中野 483-2
鳥取県鳥取市南吉方 2-7
島根県松江市黒田町 425-7
山口県宇部市東本町 1-8-1
TEL. 0862(43)7080
TEL. 0857(22)7288
TEL. 0852(21)3363
TEL. 0836(31)0184
●横浜支店
川 崎 営 業 所
静岡東部営業所
47
〒212-0013 神奈川県川崎市幸区堀川町 580(ソリッドスクエア)
〒410-0012 静岡県沼津市岡一色 243-3
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
TEL. 044(541)3811
TEL. 055(924)4190
会社情報
(2012年 7月 17日現在)
●北信越支店
金 沢 営 業
富 山 営 業
福 井 営 業
長 岡 営 業
長 野 営 業
所
所
所
所
所
〒920-0025
〒930-0004
〒918-8239
〒940-0065
〒380-0813
石川県金沢市駅西本町 1-6-32
富山県富山市桜橋通り5-13(富山興銀ビル)
福井県福井市成和 1-1007(成和ビル)
新潟県長岡市坂之上町 3-4-6
長野県長野市緑町 1380-7
TEL. 076(261)7100
TEL. 076(441)2826
TEL. 0776(22)5475
TEL. 0258(35)1176
TEL. 026(234)2990
●四国支店
高 知 営 業 所
徳 島 営 業 所
松 山 営 業 所
〒780-0901 高知県高知市上町 1-4-8
〒770-0855 徳島県徳島市新蔵町 1-87
〒790-0003 愛媛県松山市三番町 6-4-12
TEL. 088(822)1163
TEL. 088(623)3288
TEL. 089(932)3311
●関東支店
宇都宮営業所
埼 玉 営 業 所
群 馬 営 業 所
〒321-0953 栃木県宇都宮市東宿郷 3-10-9
〒330-0063 埼玉県さいたま市浦和区高砂 1-5-1(浦和 ISビル)
〒370-0046 群馬県高崎市江木町 1661
TEL. 028(636)3230
TEL. 048(822)7451
TEL. 027(325)0340
●国際支店
台北営業所
TAIPEI OFFICE
Zone B, 6F, No. 16, Sec. 4, Nan-Jing E. Road, Taipei,
Taiwan R. O. C.
TEL. 886-2-2578-5656
FAX. 886-2-2578-8288
タイ連絡所
TAILAND OFFICE
9th Floor Thanapoom Tower
1550 New Petchburi Rd., Kwaeng Makkasan, Khet
Rachtavee, Bangkok 10400, THAILAND
TEL. 66-2-207-0056
FAX. 66-2-207-0058
ベトナム連絡所(ハノイ)
VIETNAM OFFICE (Hanoi)
289 Khuat Duy Tien Road,
Trung Hoa Ward, Cau Giay District, Hanoi, S. R. VIETNAM
TEL. 84-4-3553-5032
FAX. 84-4-3553-5002
ベトナム連絡所(ホーチミン)
VIETNAM OFFICE
(Hochiminh City)
VIETNAM CHAMBER OF COMMERCE AND INDUSTRY,
Hochiminh City Branch Building 7th FL, 171 Vo Thi Sau
St., Ward7, District-3, Hochiminh City, S.R.VIETNAM
TEL. 84-8-3932-1759
FAX. 84-8-3932-1758
クアラルンプール営業所
KUALA LUMPUR OFFICE
9-3, 9th Floor, Faber Imperial Court, Jalan Sultan Ismail,
50250 Kuala Lumpur, MALAYSIA
TEL. 60-3-2070-6155
FAX. 60-3-2070-6010
ジャカルタ営業所
JAKARTA OFFICE
5F, JL Letjend TB Simatupang, No.57, Pasar Rebo,
Jakarta 13760, INDONESIA
TEL. 62-21-840-3985
FAX. 62-21-840-3986
スリランカ連絡所
SRI LANKA OFFICE
No.177, 3rd Floor, Galle Road, Colombo 03, Sri Lanka
TEL. 94-11-2446194
FAX. 94-11-2446198
インド営業所
INDIA OFFICE
4th Floor, SCO-56, Old Judicial Complex, Civil
Lines,Gurgaon.Haryana-121001, INDIA
TEL. 91-124-466-9800
FAX. 91-124-466-9888
パキスタン連絡所
PAKISTAN OFFICE
House No.25-B, Street No.20,
Sector F-7/2,Islamabad, Pakistan
TEL. 92-51-2656131
FAX. 92-51-2656132
中東営業所(ドーハ)
MIDDLE EAST OFFICE(Doha)
Corner Abdullah Bin Jassim St. United Bank Bldg. 4th
Floor, Facing QNB Bldg,Doha - Qatar, PO BOX 47366
TEL. 974-4443-4174
FAX. 974-4443-7176
中東営業所(ドバイ)
MIDDLE EAST OFFICE(Dubai)
P.O.BOX 31202,Block-6,Room 116-119,
1st Floor,Gold &Diamond Park,Dubai,UAE
TEL. 971-4-323-7677
FAX. 971-4-323-7224
イスタンブール連絡所
ISTANBUL OFFICE
Barbaros Mah. Seyit Ahmet Deresi Sok. Bahar Sitesi Yani,
34662 Altunizade - Uskudar Istanbul, TURKEY
TEL. 90-216-651-8160
FAX. 90-216-651-8180
北アフリカ営業所
NORTH AFRICA OFFICE
25th, Rd. No.10, Station Sqr, Maadi,
Cairo, ARAB REPUBLIC OF EGYPT
TEL. 20-2-2378-3609
FAX. 20-2-2380-1362
アメリカ営業所
U.S.A OFFICE
6261 Katella Avenue, Suite 200,
Cypress, CA 90630, U.S.A
TEL. 1-714-886-1530
FAX. 1-714-886-1546
グアム連絡所
GUAM OFFICE
888 North Marine Corps Dr., Suite 210,
Tamuning, Guam 96913 U.S.A
TEL. 81-3-5381-5333(Japan)
FAX. 81-3-5381-5469(Japan)
主要国内関係会社
大成ロテック(株)
大成有楽不動産(株)
大成ユーレック(株)
大成設備(株)
大成建設ハウジング(株)
成和リニューアルワークス(株)
〒160-6112
〒104-8330
〒141-0031
〒163-6010
〒163-1019
〒163-6034
東京都新宿区西新宿 8-17-1(住友不動産新宿グランドタワー 12階)TEL. 03(5925)9431
東京都中央区京橋 3-13-1(有楽ビル)
TEL. 03(3567)9411
東京都品川区西五反田 7-23-1(第 3TOCビル)
TEL. 03(3493)4941
東京都新宿区西新宿 6-8-1(住友不動産新宿オークタワー 10階) TEL. 03(6302)0150
東京都新宿区西新宿 3-7-1(新宿パークタワー 19階)
TEL. 03(5339)8026
東京都新宿区西新宿 6-8-1(住友不動産新宿オークタワー 34階) TEL. 03(5326)0710
海外現地法人
P P 大成インドネシア建設(インドネシア)、大成タイランド
(タイ)、タスプラン(フィリピン)、ビナタ・インターナショナル(ベトナム)、
中建ー大成建築有限責任公司(中国)、大成フィリピン建設(フィリピン)、インドタイセイ インダ デベロップメント
(インドネシア)
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
48
会社情報
外部表彰・外部評価
2011年4月~2012年3月までの主な受賞実績をご紹介します。
名称
受賞名
技術賞 Ⅰグループ
Ⅱグループ
受賞内容
土木
平成 22年度土木学会賞
環境賞 Ⅰグループ
Ⅱグループ
石炭ガス製造工場跡地におけるシアン化合物汚染土壌・地下水の浄化技術の開発
メタンハイドレート開発における環境指標としての微生物遺伝子の活用
論文賞
揚水循環併用バイオスパージング工法によるベンゼン汚染帯水層の浄化特性
技術開発賞
長期耐用に対応した大平面ジャケット桟橋式空港基盤施設の開発
2011年日本コンクリート工学会賞 技術賞
高耐荷 UFC 床版構造と量産化システムの開発
第 31回エンジニアリング功労者賞
(グループ表彰)エンジニアリング振興
平成 22年度ダム工学会賞
羽田空港国際線エプロンPFI 事業 /
東京国際空港新滑走路の建設-桟橋と埋立の複合構造を有する大規模
海上空港の設計および施工-
第二京阪道路小路トンネル工事チーム
中央幹線建設プロジェクトチーム/UAE パームジュメイラ海底トンネル建設工事チーム
技術賞
大保ダム建設事業 / 竹田水害緊急治水ダム建設事業(稲葉ダム)
平成 22年度プレストレストコンクリート技術協会賞
羽田空港D滑走路桟橋部コンクリート床版の大規模急速施工(施工技術部門)
2011年度産学官連携功労者表彰 国土交通大臣賞
地震多発地域での大深度、急潮流下のボスポラス海峡沈埋トンネル
平成23年度リデュース・リユース・ 国土交通大臣賞
リサイクル推進功労者等表彰
会長賞
大成建設株式会社大茂内第二トンネル工事作業所
高耐荷UFC床版構造と量産化システムの開発による空港整備(技術開発部門)
中電川越 LNG タンク作業所
建築
丸の内 2丁目計画(仮称)新築工事作業所(他 2件)
2011年日本建築学会賞(業績)
霞が関三丁目南地区における都市広場「霞テラス」を核とした官民一体の
再再開発(霞が関コモンゲート)
2011年日本建築学会賞奨励賞
メソスケール数値解析による海風の進入経路に沿った移動領域の顕熱・
潜熱・平均運動エネルギー収支分析
第 52回 BCS 賞
霞が関コモンゲート・中央合同庁舎第 7号館 ( 特別賞)
座・高円寺(杉並区立杉並芸術会館)
第 21回 BELCA 賞
早稲田大学2号館(ロングライフ部門)、石川県政記念しいのき迎賓館(ベストリフォーム部門)
2011年日本コンクリート工学会賞 作品賞
みなとみらいセンタービル
日本建築構造技術者協会(JSCA)賞
みなとみらいセンタービル
平成 22年度プレストレストコンクリート技術協会賞
みなとみらいセンタービル(作品部門)
2011年度グッドデザイン賞
㈱スノーピーク本社、みなとみらいセンタービル、設備機器配管スペース保護パネル
(ビッグミルチ)、富士山環境交流プラザ
第 4回サステナブル建築賞
㈶建築環境・省エネ
ルギー機構理事長賞
前川製作所新本社ビル(事務所建築部門)
第 10回環境・設備デザイン賞
入賞
ヨックモッククレア日光工場(環境デザイン部門)
ペトロの家 聖堂の自然採光機構(建築・設備総合デザイン部門)
第 8回エコプロダクツ大賞
エコプロダクツ大 賞
推進協議会特別賞
(節電優秀賞)
次世代人検知センサを利用した照明・空調の節電・省エネ自動環境制御
システム「T-Zone Saver」
都市緑化機構理事長賞
第 10回屋上・壁面・特殊緑化
技術コンクール壁面・持続緑化部門 審査委員会特別賞
パークタワー赤坂 ザ・タワー
仙台ファーストタワー アトリウム・屋上広場の緑化
第14回まちの活性化・都市デザイン競技 国土交通大臣賞
NIIGATA Central park「川舞台、人が主役」
その他
“家族”で楽しむ!エコ&ロングステイ 最優秀賞
観光アイデアコンテスト
都市開発本部の応募作品「る・く・つ!
『つくる』
のうらがわ」
第5回ASP・SaaS・クラウドアワード2011 ユーザ部門総合グランプリ
建設サイト・シリーズ(作業所 Net 他)
第 29回 IT 賞
絶え間ない業務改革と企業間コラボレーションへの挑戦
IT 総合賞
世界の代表的な SRI インデックスに組み込まれています
近年財務的見地だけでなく、 法令遵守や社会・環境貢献といった見地から企業を
評価・選別し、 その事業継続性を判定することで安定的な収益を目指す社会的責任
投資(Socially Responsible Investment)が注目されています。2012年3月
世界の代表的な SRI インデックスへ
組み込まれています
現在、 大成建設は国内の代表的SRI インデックスである「モーニングスター社会的
責 任 投 資 株 価 指 数 」* の ほ か、 海 外 の 「FTSE4Good Global Index」「Dow
Jones Sustainability Asia Pacific Index」にも組み込まれています。
49
*「モーニングスター社会的責任投資株価指数」: モーニングスター㈱が国内上場企業の中から社会性に優れた企業と評価する150社を選定し、
その株価を指数化した国内初の社会的責任投資株価指数
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
第三者意見
第三者意見
本年の報告書は、これまであったアニュアルレポート、
CSR報告書、さらに会社概要を統合し、 会社全体の活動
をわかりやすく紹介しようとする意図で作成された。 情報
開示のスタイルが、これまでとは大きく変わった。
開示のあり方
昨年の報告書で私は、「情報開示のあり方について、
現在会社案内、アニュアル・レポート、 CSR報告書がそれ
早稲田大学 商学学術院商学部
教授 経営学博士
谷本 寛治氏
Kanji, Tanimoto
ぞれにつくられているが、 その有機的な連携が求められ
る」 と書いたが、 本年から大成建設は、コーポレート・レ
ポートとして、 財務報告書と非財務報告書を一本化した。
認していくこと」 の必要性を書いた。これらの点について
これまでは担当部署がそれぞれ報告書を作成していたが、
も、 今回から本社各本部においては具体的なKPIを定め、
昨年立ち上がったコーポレート・コミュニケーション部が、
各項目について取りまとめを始めている。中期経営計画の
会社全体を見て取りまとめることとなり、 新しい報告書作
実行計画とともに、 それぞれ経営課題として捉えていくよ
成となった。本編では、 主にグループ理念と技術の紹介を
うな仕組みをつくっている。KPIについては、 今後少しず
し、データ編では、 CSRにかかわるESG情報と財務情報、
つその内容を充実させていくことを期待したい。
会社概要をまとめている。
グループ各社においては、グループ理念、 行動指針を
ただ、 財務、 非財務の関連性が必ずしも明確な形で示
踏まえ、 本社と同様にCSRにかかわる具体的な活動につ
されているというわけではない。本編において、グループ
いて確認作業を行っている。 共通のヒヤリング・シートによ
としてのCSRの捉え方の概略が示されているが、 そういっ
って、 2011年度の課題・目標、 その達成具合、 次年度
た考え方が中長期的な事業活動のあり方にどうつながって
以降の課題・目標を聞き、とりまとめ作業を行っており、
いくのか。2012年からの新中期経営計画の基本方針には、
次年度からはグループ会社においてもKPIを定めていくと
1.建設業の社会的責任の遂行、 2.高付加価値化に向け
聞いている。こういった内容も、グループ報告書として開
た事業構造の確立とあるが、 そこにどのように反映されて
示していくことが期待される。環境データほか、 社会性デー
いるのか。 本編8ページ上部に書かれている内容を、もう
タについても、グループとしていかにとりまとめ開示してい
少し深めていけば理解しやすくなると思われる。さらに同
くかは、 今後の課題であろう。
社が力を入れている持続可能な社会づくりに貢献する様々
な技術や事業が、どのような経済的・社会的成果をあげて
いるのか、 その関連性を捉えてより具体的な説明を加えて
いくと、 読み手にとってわかりやすくなるであろう。
今後の方向
大成建設は、 長期的な視点を持って経営計画を立てて
おり、 短期的な財務・非財務の活動報告と同時に、もう少
グループの取り組み
し長い眼で事業戦略とCSR・サステナビリティ戦略とのか
かわりについて、ステイクホルダーにその取り組みの方向
こういった視点から報告書の統合を進めていくベースの
性や会社が目指す姿などを明示していっても良いのではな
作業として重要なこととして、 昨年のCSRレポートで私は、
いかと思われる。今後持続可能な社会づくりに貢献してい
「CSRにかかわる項 目でとくに 重 要な指 標を取り上げ
くに当たって、 いわゆる請負-施工という立場のみならず、
(KPI)、 中期経営計画に組み込み、 その成果を見ていく
事業の提案・構築-パートナーとして、イノベーションをと
こと」、「グループ会社において行動指針や個別方針がど
もに生みだし活かしていくことが期待されているのである
のように組み込まれ、 成果があがっているか、 定期的に確
から。
TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
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お問い合せ先
大成建設株式会社
社長室 コーポレ-ト・コミュニケーション部 CSR 推進室
E-mail : [email protected]
URL : http://www.taisei.co.jp
本報告書ではFSC®認証紙
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