平成 26 年度 (2014 年度) 自己点検・評価報告書 聖セシリア女子短期大学 はじめに 聖セシリア女子短期大学 学長 渡 辺 勝 之 本報告書は、本学のファカルティ・ディベロップメント(FD)とスタッフ・ディベロッ プメント(SD)の一環として実施している学習及び生活支援の充実に向けた学生調査の結 果と、学生支援のための教職員の研修の概要をとりまとめたものです。 本報告書の第一部に掲載した学習及び生活支援の充実に向けた各種学生調査は、更なる 教育の質の向上と、より良い学習・生活環境の提供に結びつく手がかりを得ることを目的 に実施したものです。また、第二部に掲載した学生支援のための教職員の研修は、全教職 員が共通理解をもって教育指導・支援にあたることの重要性を確認するとともに、情報交 換や連携の模索、更には改革・改善に向けて具体的な検討を行う貴重な機会となっており ます。 本学が所属する学校法人大和学園は、昭和 4 年(1929 年)の女学校創立に始まります。 短期大学の前身となる大和女子農芸専門学校は昭和 20 年(1945 年)に設置され、保育者 養成を昭和 42 年(1967 年)に開始いたしました。この間、創立者が掲げた「神を愛する がゆえに他人をもわが身の如く愛する」というキリスト教精神の下、 「学生一人ひとりを大 切に育てたい」という願いを持った教職員の熱意ある取り組みが本学を支え続けておりま す。 本学の建学の精神である「神を識り、人を愛し、奉仕する心をもって社会に貢献できる、 知性を持った人間の育成」は、社会がどれほど変化しようとも、教育という営みにおける 普遍的で最も高貴な使命であると考えております。良き社会人、良き保育者の育成をとお して、本学の建学の精神が確立されていることを明確に示していくために、更なる改革・ 改善に取り組み、より質の高い教育の実現に近づいていくことが重要であると深く認識し ているところであります。 関係各位には、本報告書をご高覧いただき、忌憚のないご意見、ご指導等を賜りました ら、誠に幸甚に存じます。 目 次 はじめに 第一部 学習及び生活支援の充実に向けた学生調査 Ⅰ.平成 25・26 年度 入学前と入学当初の教育プログラムに関するアンケート 1.概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・01 (1)調査実施の経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・01 (2)調査方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・03 2.結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・03 (1)短大学習スタート講座Ⅰ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・05 (2)音楽(ピアノ&リトミック)・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・05 (3)スタディスキルズ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・06 (4)郵送による日本語入学前講座・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・06 (5)入学準備ガイダンス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・06 (6)オリエンテーション・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・06 (7)フレッシャーズ・セミナー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・06 3.まとめ―今後に向けて―・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・07 Ⅱ.平成 24~26 年度 学生生活調査 1.概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・09 (1)調査実施の経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・09 (2)調査方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・09 2.結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・09 3.まとめ―今後に向けて―・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 Ⅲ.平成 24~26 年度 聖セシリアの教育の充実に関するアンケート 1.概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 (1)調査実施の経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 (2)調査方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 2.結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 (1)平成 26 年度卒業生 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 (2)平成 25 年度卒業生 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 (3)平成 24 年度卒業生 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28 3.まとめ―今後に向けて―・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28 Ⅳ.平成 22~26 年度 事務対応及び施設等に関する満足度調査 1.概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 (1)調査実施の経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 (2)調査方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 2.結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 (1) 職員の対応や事務的取扱いについて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 (2) 学内施設・設備面について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44 3.まとめ―今後に向けて―・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50 第二部 学生支援のための教職員研修 Ⅰ.平成 26 年度 教職員研修 1.目的と概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53 2.プログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54 3.全体会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55 (1)研修Ⅰ 講演「聖セシリアの保育者養成教育」 ・・・・・・・・・・・・・・ 55 ①短期大学の現状と役割について・・・・・・・・・・・・・・・・・・55 ②キャリア教育の視点からみる本学の保育者養成について ・・・・・・ 55 ③本学の学修と生活を通しての学びについて ・・・・・・・・・・・・55 ④本学の保育者養成教育のさらなる充実に向けて ・・・・・・・・・・55 (2)分科会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 ①研修のテーマと目的について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 ②手順について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 4.研修Ⅱ 分科会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 5.まとめ―今後に向けて― ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 Ⅱ.平成 26 年度 教員連絡協議会 1.目的と概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60 2.プログラム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61 3.全体会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63 (1)今後の養成教育について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63 (2)本学における平成 27 年度の取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・64 4.分科会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65 5.まとめ―今後に向けて― ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70 おわりに 第一部 Ⅰ 学習及び生活支援の充実に向けた学生調査 平成 25・26 年度 入学前と入学当初の教育プログラムに関するアンケート Ⅱ 平成 24~26 年度 学生生活調査 Ⅲ 平成 24~26 年度 聖セシリアの教育の充実に関するアンケート Ⅳ 平成 22~26 年度 事務対応及び施設等に関する満足度調査 第二部 学生支援のための教職員研修 Ⅰ 平成 26 年度 教職員研修 Ⅱ 平成 26 年度 教員連絡協議会 Ⅰ.平成 25・26 年度 入学前と入学当初の教育プログラムに関するアンケート 1. 概要 (1)調査実施の経緯 本学は長年にわたって「入学準備ガイダンス」と「初心者のためのピアノ講座」を実施 してきた。18 歳人口の減少に伴うAO入試の導入により、推薦入試合格者を含む早期入学 予定者が増えてきた状況を踏まえ、平成 21 年度入学予定者に対しては前述の教育プログ ラムのほか、 「短大学習スタート講座Ⅰ」を実施し、専門学習への導入講座や入学までの準 備物等についての案内を行ってきた。また同時に、これまで実施してきた「初心者のため のピアノ講座」をより入学後の授業に近づけた内容とし、名称を「短大学習スタート講座 Ⅱ音楽(ピアノ&リトミック) 」に改めるとともに、 「国語講座」を開設することとした。 さらに、平成 25 年度入学予定者からは、日本語能力や学習スキルの不足への対応策とし て、 「国語講座」を「スタディスキルズ」と改め、講座内容の改善を図るとともに、 「郵送 による日本語入学前学習」を開始した。 これらの教育プログラムは、新入生が本学入学後の生活や学習に早く馴染み、保育学生 として充実した短大生活が送れるようにするためのものであるとともに、本学の学生にな るという自覚を促すためのものである。この目的は、入学当初に実施している「オリエン テーション」や「フレッシャーズ・セミナー」も同様であることから、本学は入学前と入 学当初の教育プログラムを導入教育と位置づけ、各教育プログラム間の関連性と連続性に 配慮した内容の検討を続けている。 以上の教育プログラムの一層の充実を期すために、平成 25 年度より、各教育プログラ ムの効果を検証するためのアンケートを実施することとした。なお、本アンケートで対象 とする平成 25・26 年度の教育プログラムの実施概要は、表 1~7 に示す通りである。 表 1 短大学習スタート講座Ⅰ 実施 日時 平成 25 年度 平成 25 年 2 月 9 日(土)13:30~15:40 平成 26 年度 平成 26 年 2 月 8 日(土)13:30~15:40 対象 入学予定者全員 場所 本学大教室・セシリアラウンジ・乳児保育演習室 内容 講話「保育者を目指すということ」/入学前の準備等について/短大 学習講座Ⅱについて/奨学金説明/在学生・教員との懇談/個別相談 表 2 短大学習スタート講座Ⅱ音楽(ピアノ&リトミック) 実施 日時 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 25 年 2 月 23 日(土)・3 月 9 日(土)13:00〜14:30 及び 14:40〜16:10 のいずれかの日時 平成 26 年 2 月 22 日(土)・3 月 8 日(土)13:00〜14:30 及び 14:40〜16:10 のいずれかの日時 対象 入学予定者のうちの希望者 場所 本学ピアノレッスンルーム、保育実技室 内容 ピアノ演奏と基礎的な音楽理論及びリズム表現に関する学習 1 表 3 短大学習スタート講座Ⅱスタディスキルズ 平成 25 年度 実施日 平成 26 年度 平成 25 年 2 月 23 日(土) ・3 月 9 日(土)13:00〜14:30 及び 14:40〜16:10 のいずれかの日時 平成 26 年 2 月 22 日(土) ・3 月 8 日(土)13:00〜14:30 及び 14:40〜16:10 のいずれかの日時 対象 入学予定者全員 場所 本学大教室 内容 保育学生のための学習スキルに関する学習 表 4 郵送による日本語入学前学習 実施期間 (郵送回数) 平成 25 年度 平成 25 年 2 月~3 月(5 回) 平成 26 年度 平成 26 年 2 月~3 月(4 回) 対象 入学予定者全員 場所 自宅 内容 日本語検定4級取得のための課題 表 5 入学準備ガイダンス 実施 日時 平成 25 年度 平成 25 年 3 月 26 日(火)13:30~15:30 平成 26 年度 平成 26 年 3 月 26 日(水)13:30~15:30 対象 入学予定者全員 場所 本学大教室 内容 4 月当初の連絡/在学生による生活ガイダンス/奨学金説明と相談/ 学生証用写真撮影/相談コーナー開設 ほか 表 6 オリエンテーション 実施 平成 25 年度 平成 25 年 4 月 1 日(月)~4 月 4 日(木)(2 日は入学祝賀ミサ・入学式) 期間 平成 26 年度 平成 26 年 4 月 1 日(火)~4 月 4 日(金)(2 日は入学祝賀ミサ・入学式) 対象 新1年生全員 場所 本学大教室・図書館・乳児保育演習室 ほか 学生生活案内/教務案内/科目登録/就職課インフォメーション/ 内容 学内ツアー/図書利用案内/日本語検定模擬試験/実習用写真撮影/ 入学式説明 ほか 表 7 フレッシャーズ・セミナー 実施 平成 25 年度 平成 25 年 4 月 13 日(土)9:30~18:30 日時 平成 26 年度 平成 26 年 4 月 12 日(土)9:30~18:30 対象 新 1 年生全員 場所 本学大教室・教員研究室・セシリアラウンジ ほか 聖セシリアの教育について/卒業生からのメッセージ/2 年生による 内容 聖セシリアの学生生活説明/グループミーティング(一部時間帯に在 学生同席)/個人レポート作成/夕食パーティー 2 ほか (2)調査方法 ①実施日 平成 25 年度は平成 25 年 5 月 29 日、 平成 26 年度は平成 26 年 4 月 30 日に実施した。 両日とも、毎週水曜日に実施する全学生の出席を義務づけているアッセンブリー(13: 00〜14:30)内に実施した。 ②調査対象者及び回答者数 対象者は平成 25・26 年度の新 1 年生のうちの上記アッセンブリー出席者である。平 成 25 年度は 90 名/93 名中、平成 26 年度は 92 名/92 名中である。 回答者数は各教育プログラムによって異なるため、調査結果に示す。 ③調査内容及び回答方法 表 1~5 に示す教育プログラムについては、1-1:本学の学生になるという自覚をも つ上で役立ったと思うかどうかを問うたほか、1-2:これらのプログラムに参加しての 感想や要望を自由記述で求めた。また、表 6・表 7 に示す教育プログラムについては、2 -1:本学での生活や学習を円滑に始める上で役立ったかどうかを問うたほか、前者と 同様に、2-2:これらのプログラムに参加しての感想や要望を自由記述で求めた。 (資 料「入学前と入学当初の教育プログラム」に関するアンケート参照) 1-2 及び 2-1 の質問に対する回答方法は4件法で、各教育プログラムについて「思 わない」 「あまり思わない」 「やや思う」 「思う」の中から 1 つ選択させた。 ④集計方法 単純集計を行うとともに、 「思わない」1 点、 「あまり思わない」2 点、 「やや思う」3 点、 「思う」4 点とし、各教育プログラムの平均値を算出した。 2. 結果 各教育プログラムに対する平成 25 年度と平成 26 年度の評価の平均値は図1に示し、評 価の割合は図 2~8 に示した。 4点 3 3.6 3.5 3.4 3.3 3.6 3.3 2.9 3.6 3.4 3.0 3.5 3.3 3.4 3.1 平成25年度 2 平成26年度 1 0 短 大 学 座習 Ⅰ ス タ ー ト 講 ミ ッ ク ) 音 楽 ( ピ ア ノ & リ ト ス タ デ ィ ス キ ル ズ 学 前 学 習 郵 送 に よ る 日 本 語 入 オ リ エ ン テ ー シ ョ ン 入 学 準 備 ガ イ ダ ン ス フ レ ッ ミ シ ナ ャ ーー ズ ・ セ 図1 各教育プログラムに対する評価の平均値 3 4 (1) 短大学習スタート講座Ⅰ 2 月に実施する本教育プログラムは、その時点における入学予定者がはじめて参加する ものである。ここでは、表 1 に示す内容を通して、入学への不安軽減に努めた。 本教育プログラムの評価は、図 2 に示す通り、大半の学生が肯定的であった。自由記述 には、 「入学前に来て、少し安心した」 、 「入学前に準備することなどを知ることができてよ かった」 、 「入学前に友達ができてよかった」などの意見が見られ、本教育プログラムの目 的が入学予定者に伝わっていたことが窺えた。平成 25 年度と 26 年度の評価の平均値を比 較すると多少ではあるが、平成 26 年度の評価が高まっていることがわかる(図1) 。この 要因には、平成 25 年度の自由記述にあった「もっと服装のことをくわしくしたらよいと 思う」という類の意見を踏まえ、説明方法を工夫(学生モデルを活用)したことが挙げら れる。また、 「短大学習スタート講座Ⅱ」 (表 2・表 3)についての説明では、音楽とスタ ディスキルズの授業担当教員が、入学後の授業を視野に入れた講座開設の目的を丁寧に説 明するよう努めた。こうした改善が、評価が高まった要因ではないかと考える。 (2) 音楽(ピアノ&リトミック) 本教育プログラムに対しては 9 割以上が肯定的評価を寄せた(図 3) 。また評価の平均値 (図 1)を見ても、参加者にとっては満足度が高いプログラムであると捉えられる。自由 記述には、 「ピアノは初心者だったので助かった」 、 「ピアノとリトミックの授業を入学前に 体験できたのは良かった」という意見が多く見られた。また、 「ピアノとリトミック講座で 新しい友達と仲良くなれた」という意見には、少人数制で実施する本教育プログラムが仲 間づくりの場にもなっていることが窺えた。 5 (3)スタディスキルズ 平成 26 年度の本教育プログラム対する評価は、図 1 及び図 4 に示す通り、平成 25 年度 と比べ大幅に高くなった。この要因には、平成 25 年度の反省をもとに、講座内容を整理 し、各自のペースでじっくりと課題に取り組めるようにしたことを挙げたい。その結果、 学生の記述には「自分の分からない所、苦手な所を改めて知ることができて良かった」と いう意見が見られた。 (4)郵送による日本語入学前講座 本学は日本語検定4級取得をスタディスキルズ(卒業必修科目)の単位認定要件として いる。本教育プログラムはその準備として実施する郵送による添削指導であり、課題郵送 時期と回数は表4に示した通りである。本教育プログラムについては、スタディスキルズ 同様、平成 26 年度の評価が平成 25 年度に比べ大幅に上回った(図 5) 。この要因には、 平成 25 年度の課題内容を見直し、日本語検定試験内容により近づけたものとしたことに 加え、添削の際には一人一人に丁寧なコメントを記すように努めたことを挙げたい。これ は、本教育プログラムを担当する学習支援室に職員を配置したことにより可能となった。 (5)入学準備ガイダンス 本教育プログラムに対する評価は、図7に示す通り、平成 25 年度よりも平成 26 年度の ほうが高く、その平均値も 0.2 点上昇した(図 1) 。本教育プログラムは、入学直前に実施 するため、入学当初のスケジュールや準備物、通学時の服装、実習用写真撮影説明などの 実質的な説明が多いプログラムである。そのため、平成 25 年度のアンケートには「もっ と詳しく説明してほしかった」という記述も見られた。これを受け、平成 26 年度は、平 成 25 年度以上に多くの在学生を活用し、より具体的な説明を行った。入学者の「細かい ことを知ることができて安心できた」 、 「様々な説明を受けて学生になる自覚が芽生えた」 といった意見には、前述の改善が功を奏したことが窺えた。 (6)オリエンテーション 本教育プログラムに対する肯定的評価の割合は、図 7 示す通り、平成 25 年度と平成 26 年度に大差はないが、 「思う」が 12.4%上昇した。平成 25 年度のアンケートには、 「オリ エンテーション期間が長かった」との記述が数件あった。これを踏まえ、プログラム内容 と実施方法の見直しを行い、学内ツアーでは諸施設の利用方法をより具体的かつ丁寧に説 明したほか、2年後をイメージできるように就職課からのインフォメーションを加えた。 これが「オリエンテーションではいろいろなことを詳しく説明してくれたので必要だと思 う」という意見に結びついたのではないかと考える。 (7)フレッシャーズ・セミナー 本教育プログラムは、平成 22 年度までは学外において 1 泊 2 日で実施していたが、平 成 23 年 3 月の東日本大震災を機に場所を学内に移し、平成 25 年度からは 1 日に集約し実 施している。これに対する評価は、平成 25 年度に比べ平成 26 年度の「思う」の割合が約 2割上昇した(図 8) 。平成 25 年度アンケートには、 「色々学べて良かった」 、 「先輩との交 6 流や他クラスとの交流もあり、とても役立ち楽しかった」 、 「改めてこの大学で頑張ろうと 思えた」といった肯定的意見が見られた反面、 「時間が長すぎる」 、 「疲れた」という意見も あった。これには、過密なプログラムと慣れない環境・人間関係の中で 1 日を過ごすこと に肉体的・精神的疲労を感じた学生がいたことが窺えた。そのため、平成 26 年度は、プ ログラム内容を精査し、時間的にゆとりのあるものに変更した。その成果が、前述のアン ケート結果に表れたのではないかと考える。 3. まとめ―今後に向けて― 以上の通り、各教育プログラムに対しては、平成 25 年度よりも 26 年度の評価が高くな ったことがわかった。調査対象者が異なるため、この結果だけをもとに改善の効果を主張 することはできないが、平成 25 年度のアンケート結果を踏まえた改善は、入学者の立場 に立ったものであったのではないかと思われる。 今後に向けた課題は、次の通りである。 ① 「短大学習スタート講座Ⅰ」については、開催時間内に多くのプログラムを入れて いるため、慌ただしさがあることは否めない。今後に向けては、プログラム内容の整 理と各説明の時間配分及び、開催時間を検討する。 ② 「音楽(ピアノ&リトミック) 」については、ピアノ未経験者が増加している現状を 鑑み、講座開始時期と開講数を検討する。 ③ 「スタディスキルズ」については、現在の 1 回の講座では苦手な所を知るに止まる ため、その対処として、講座数と入学後の授業への連続性に配慮した講座を検討する。 ④ 「郵送によるに日本語入学前学習」については、入学後に実施する日本語検定準備 学習との接続を考慮した課題内容を精査しながら、本教育プログラムの向上に努める。 ⑤ 「入学準備ガイダンス」については、 「短大学習スタート講座Ⅰ」と同様の問題があ ると思われるため、プログラム内容と説明時間配分等について検討する。 ⑥ 「オリエンテーション」については、入学者の状況を踏まえたプログラム内容を検 討し、より効果的なものになるようにする。 ⑦ 「フレッシャーズ・セミナー」については、学内で実施し日が浅いため、プログラ ム内容の改善を図りながら、学生にとって意義のあるものにする。 (取り纏め 大谷純一) 7 資料 「入学前と入学当初の教育プログラム」に関するアンケート 「入学前と入学当初の教育プログラム」に関するアンケート(2014 年4月 30 日実施) 1-1 入学前に実施したプログラムについての質問です。以下のプログラムは、本学の学生にな るという自覚をもつ上で役立ちましたか。参加したプログラムに○印をつけ、それぞれ当て はまる番号に○を付けてください。 思わない あまり 思わない やや 思う 思う 短大学習スタート講座(2014 年 2 月 8 日実施) 1 2 3 4 スタディスキルズ講座 1 2 3 4 音楽(ピアノ&リトミック)講座 1 2 3 4 入学準備ガイダンス(2014 年 3 月 26 日実施) 1 2 3 4 郵送による日本語入学前学習 1 2 3 4 プログラム名 参加の 有無 1-2 上記のプログラムに参加した感想や要望を自由に書いてください。 2-1 入学後すぐに実施したプログラムについての質問です。以下のプログラムは、本学での生 活や学習を円滑に始める上で役立ちましたか。 思わない あまり 思わない やや 思う 思う オリエンテーション (2014 年 4 月1 ? 4日実施) 1 2 3 4 フレッシャーズ・セミナー (2014 年4月 12 日実施) 1 2 3 4 プログラム名 2-2 上記のプログラムに参加しての感想や要望を自由にお書きください。 ご協力ありがとうございました。 聖セシリア女子短期大学 自己点検・評価委員会 8 Ⅱ.平成 24~26 年度 学生生活調査 1.概要 (1) 調査実施の経緯 本学は平成 6 年度より FD の一環として学生生活調査を実施し、学生生活の改善・改革 に取り組んできた。 学生生活の調査項目は時代とともに多少変更をしているが、大筋は変わらない。その内 容は学生の就学目的や悩みなど学生自身に関する項目と大学への満足度に関する項目であ る。 (2) 調査方法 ①実施日 平成 24 年度は平成 25 年 2 月 5 日、平成 25 年度は平成 26 年 2 月 4 日、平成 26 年度は平成 27 年 2 月 3 日であり、いずれも 1・2 年生が全員参加する保育研究発表会の昼休みに実施して いる。 ②調査対象者 対象者は平成 24~26 年度の 1 年生と 2 年生である。 ③配布数 平成 24 年度 1 年生 58 枚、2 年生 66 枚 平成 25 年度 1 年生 85 枚、2 年生 66 枚 平成 26 年度 1 年生 84 枚、2 年生 88 枚 なお、回収数は配布数と同数であり、有効回答数は 100%である。 ④調査内容及び回答方法 調査内容は以下の 13 項目と自由記述からなる。 (資料1学生生活調査(1 年生) 、資料 2 学生生活調査(2 年生)参照) 1.短大生活の目的 4.悩みについて 2.短大生活で得たもの 5.悩みの相談の有無 7.学外サークルの所属の有無 10.喫煙の有無 3.今、最も興味をもっているもの 6.学内クラブ・同好会の所属の有無 8.日本赤十字社講習会の参加の有無 11.飲酒の有無 12.自己評価 9.アルバイト 13.学生生活の満足度 自由記述は学生が自分の考えや学校への意見を自由に記述する。そこに書かれた意見や 要望について、改善できる事柄は改善を行い、学生の意見ができるだけ反映できるように 努めている。 2.結果 平成 24~26 年度の学生生活調査の 1 年生・2 年生別の結果については、以下に示す通 りである。 9 * * * 10 * * * 11 * * * * * 12 * * * * 13 * * * * 14 * * 15 3.まとめ-今後に向けて- 平成 24~26 年度までの学生生活調査の結果を集約すると、 以下の 4 点にまとめられる。 (1)学生の保育者を目指す目的意識の高さ どの年度においても 1、2 年生は短大生活の目的として「資格を取り将来の就職に役立 てる」という項目が 60%以上を占め多かった。次に多いのが「専門的な知識や高度な技術 を習得する」であり、学生の短大生活での目的意識の高さが窺えた。一方、 「豊かな教養を 身につける」や「真の友人を得る」と答えた学生は 30%を下回っていた。 また、短大生活で得る貴重なものとしても「保育に関する専門知識・技術」が 1、2 年 生とも 1 位であり、いずれの年度でも 50%~60%台を占め、その割合は年度とともに増 加している。次いで多かった回答は「人間的な成長」と「何でも話し合える友人」であり、 平成 26 年度の 2 年生の結果を除くと 30%~40%台であった。その他の「幅広い視野」や 「自ら考え、学ぶ態度」と答えた学生は 10%~20%台と少なかった。 このことより、本学の学生は、資格を取り就職に役立てたいという明確な目的を持ち、 それに必要な専門知識や技術を身につけることを優先した短大生活を送っていることが窺 えた。 (2)学生の将来に対する悩み 悩みのある学生がどの年度においても 50%以上存在した。 悩みの中で最も多い悩みは 1、 2 年生とも「将来のこと」であり、その割合は年度とともに増加する傾向にある。これに 関しては大学側が学生の卒業後の将来の職業像などの具体的なライフスタイルを提示し、 16 学生の不安を少しでも和らげることが必要であると考える。 学生はその他に自分の「身体・健康上のこと」や「性格のこと」 、 「友人関係」 、 「勉強上 のこと」など様々な悩みを抱えているが、相談する相手は「学内外の友人・先輩」や「家 族」であり、本学の教職員と答えた学生は少なかった。本学には学生相談室が設置されて おり、専門のカウンセラーが相談に応じている。しかし、その頻度は月に 3 回程度であり、 学生が気軽にいつでも相談に行ける環境ではない。これについては更に改善が必要と思わ れる。 (3)学生生活の高い満足度 学生生活の満足度の調査では、 「友人との関係」 、 「クラス」 、 「先生との関係」は満足度 が高い結果が得られた。このことより、学生は学内で信頼できる人間関係を築いているこ とが窺えた。また、 「大学の雰囲気」も満足度が高く、そのことを反映している。一方、 「ア ッセンブリー」や「大学の施設」に関しての満足度は前者に比べると低い結果となった。 「アッセンブリー」に関しては大学や各課からの連絡や、様々な行事についての説明と これに向けた準備作業時間となっている場合が多く、 「アッセンブリー」の目的が学生に伝 え切れていないと推察される。今後は、 「アッセンブリー」が様々な講話や活動を通して、 良き社会人・保育者に必要な豊かな人間性を養う場であるとともに、仲間とのコミュニケ ーションの輪を広げ、深める場であるということを、学生により丁寧に伝えていく必要が あると考える。 (4)学生の自己評価 ―思いやりの高さと自立性、主体性の低さ 本学の学生の自己評価を 5 段階評価で聞いたところ、 「思いやり」があると答えた学生 は、1、2 年生とも高かった。一方、 「自立性」 、 「主体性」に関しては 1、2 年生とも自己評 価が低かった。本学の学生は自分を「思いやり」はあるが、 「自立性」や「主体性」は低い と捉えていることがわかる。 <今後に向けて> これらの結果を踏まえた今後に向けての課題を以下に示す。 (1)学生の不安を解消するための将来像を提示できる教育 本学学生の悩みで最も多かったのが、将来に対する悩みである。学生は将来に対して漠 然とした不安を感じているようである。このことより、大学側は卒業後の職業モデルを具 体的に提示し、学生の将来への不安を少しでも取り除く必要がある。 (2)学生の自立性や自ら考えて学ぶことのできる教育プログラムの開拓 学生は自己の評価として思いやりはあるが自立性が低いと考えている。このことより、 大学側は学生の自立性を高める教育プログラムを開拓する必要があると考える。 現在、クラブ、行事など学生の自立性を高めるプログラムがあるが十分に稼動している とは言い難い。さらに学生が自立性の高まりを意識できる教育プログラムが必要である。 17 (3)クラブ・同好会、日本赤十字社講習会への参加を高める クラブ・同好会への参加は 1 年生では減少傾向にあるが、2 年生では平成 24〜26 年度 の 3 年間ほとんど変わらず 60%台を維持している。しかし、半数弱の学生がクラブ・同好 会には所属していない。その理由として時間がないと答える学生が最も多かった。また、 本学で実施する日本赤十字社主催の「幼児安全法支援員養成講習会」や「救急法救急員養 成講習会」への参加も、金銭的な補助を行っているが、参加者は時間が無いとの理由で少 ない。 大学側は自主的な活動としてクラブ・同好会や先の講習会への参加を推奨している。し かし現状は、前述した通りである。大学側としては、放課後にクラブ等の練習時間が確保 できるよう配慮し、学生の自主的活動を応援することが重要である。さらにクラブ部室の 整備をするなどの支援が必要である。 (取り纏め 髙橋淳子) 18 資料 1 学生生活調査(1 年生) 聖セシリア女子短期大学 学生課 《記入上の注意》 ①各質問事項の選択肢の中で、比較的近いと思われる選択肢を選んで○印をつけて下さい。 ②「その他」を選んだ場合は、 ( )内にできるだけ簡潔にその内容を記入して下さい。 〈1〉あなたは短大生活の目的を、主に何においていますか。以下のなかから2つまで選んで下さい。 1.豊かな教養を身につけ人格を高める 2.専門的な知識や高度な技術を習得する 3.真の友人を得る 4.学生生活を通じて青春を楽しむ 5.資格を取り将来の就職に役立てる 6.特に目的はない 7.その他( ) 〈2〉短大生活で得るものとして、最も貴重だと思うものはどれですか。2つまで選んで下さい。 1.何でも話し合える友人 2.気兼ねなく相談できる先生 3.保育に関する専門知識・技術 4.幅広い視野をもつこと 5.自ら考え、学ぶ態度が身につくこと 6.人間的に成長すること 7.その他( ) 〈3〉あなたが今最も興味をもっているものは何ですか。以下のなかから2つまで選んで下さい。 1.勉強 2.クラブ・サークルなど 3.ボランティア 4.アルバイト 5.友人とのつきあい 6.恋愛 7.ショッピング 8.ダイエット 9.旅行 10.音楽・映画・演劇など 11.スポーツ 12.その他( ) 〈4〉現在抱えている悩みや不安はありますか。 1.ある 2.ない 〈4-a〉 〈4〉で「ある」と答えた方は、具体的な内容を以下のなかから2つまで選んで下さい。 1.身体・健康上のこと 2.性格のこと 3.家族や家庭のこと 4.友人関係 5.恋愛関係 6.勉学上のこと 7.課外活動のこと 8.アルバイトのこと 9.金銭上のこと 10.将来のこと 11.性に関すること 12.自分のやりたいことが自由にできないこと 13.その他( ) 〈5〉悩みや問題にぶつかった時、誰かに相談しますか。 1.相談する 2.特に相談しない 〈5-a〉 〈5〉で「相談する」と答えた方は、主な相談相手を以下のなかから2つまで選んで下さい。 1.家族 2.学内の友人・先輩 3.学外の友人・先輩 4.クラスアドバイザー 5.チューター制の担当教員(グループミーティング) 6.4・5以外の教職員 7.学生相談室 8.学習支援室 9.中学・高校時代の先生 10.専門機関(医療機関など) 11.その他( ) 〈6〉あなたは学内のクラブ・同好会に所属していますか。 1.所属している 2.所属していない 「所属している」の方は〈6-a〉と〈6-c〉 、 「所属していない」の方は〈6-b〉と〈6-c〉をお答 え下さい。 〈6-a〉クラブ・同好会に所属していて、良かった点、困った点について自由に書いて下さい。 1.良かった点・・・ 2.困った点・・・・ 19 〈6-b〉クラブ・同好会に所属していない理由は何ですか。最も大きな理由を1つ選んで下さい。 1.時間的な余裕がないから 2.経済的な負担が大きいから 3.勉強と両立できないから 4.入りたいクラブがないから 5.集団行動が嫌いだから 6.活動の状況に不満だから 7.興味・関心がないから 8.その他( ) 〈6-c〉どのようなクラブ・同好会があるとよいと思いますか。具体的な名前を書いて下さい。 〈7〉学外のサークル活動に所属していますか。 1.所属している 2.所属していない 〈7-a〉 〈7〉で「所属している」と答えた人はその理由を1つ選んで下さい。 1.楽しそうだから 2.他大学に友人を得たいから 3.やりたい活動ができるから 4.友人に誘われてなんとなく 5.学内に入りたいクラブ・同好会がないから 6.その他( ) 〈8〉あなたは今年度の「日本赤十字社の講習会」に申し込みましたか。 1.申し込んだ 2.申し込まなかった 「申し込んだ」の方は〈8-a〉と〈8-c〉 、 「申し込まなかった」の方は〈8-b〉と〈8-c〉をお 答え下さい。 〈8-a〉申し込んだきっかけや理由をお書き下さい。 〈8-b〉申し込まなかった理由は何ですか。最も大きな理由を1つ選んで下さい。 1.時間が合わないから 2.単位にならないから 3.興味がないから 4.お金がかかるから 5.その他( ) 〈8-c〉救急法講習会のような講習で、あったらよいと思うものは何ですか。 資格がでない講習でも結構です。 〈9〉あなたは現在、アルバイトをしていますか。 1.している 2.今はしていないが、今後したいと思っている 3.今もしていないし、今後もするつもりはない 「している」と答えた方は〈9-a〉へ、現在「していない」と答えた方は〈10〉へ進んで下さい。 〈9-a〉アルバイトの内容についておたずねします。 1)現在どんなアルバイトをしていますか。以下のなかから選んで下さい。 (複数している人は、該当す る項目すべてに○をつけて下さい。 ) 1.事務・受付 2.販売(レジなど) 3.家庭教師 4.保育関連 5.接客(ウェイトレスなど) 6.宣伝業務(チラシ配布など) 7.配達・配送業務 8.調理・製造(キッチンなど) 9.その他( ) 2)現在のアルバイトはいつから続けていますか。 1.高校3年生の夏休み以前から 2.短大の入学が決まってから 3.高校を卒業してから 4.短大に入学してから 20 3)現在週に何回アルバイトをしていますか。 1.週1回 2.週2~3回 3.週4~5回 〈10〉あなたはタバコを吸いますか。 1.吸わない 2.たまに吸う 4.週6回以上 3.ほぼ毎日吸う 〈10-a〉 〈10〉で「たまに吸う」 「ほぼ毎日吸う」と答えた方は、いつ頃から吸い始めましたか。 1.中学生のとき 2.高校生のとき 3.短大に入学してから 〈11〉あなたはお酒を飲みますか。 1.飲まない 2.機会があれば飲む 3.よく飲む 〈11-a〉 〈11〉で「機会があればよく飲む」 「よく飲む」と答えた方は、いつ頃から飲み始めましたか。 1.中学生のとき 2.高校生のとき 3.短大に入学してから 〈12〉以下の項目についてあなた自身を評価するとどのようになりますか。あてはまる数字に○をつけて下さい。 かなり やや やや かなり 高い 高い ふつう 低い 低い 1.主体性・・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 2.協調性・・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 3.責任感・・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 4.思いやり・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 5.自立性・・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 6.自己抑制・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 〈13〉学生生活に対する満足度を5点法でつけるとすればどのくらいになりますか。あてはまる数字に○ をつけて下さい。 とても やや どちらとも やや かなり 満足 満足 いえない 不満 不満 1.大学の雰囲気・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 2.講義・カリキュラム・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 3.チューター制・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 (グループミーティングなど) 4.先生との関係・・・・・・・・・・・ 5.友人との関係・・・・・・・・・・・ 6.クラス・・・・・・・・・・・・・・ 7.行事 ・・・・・・・・・・・・・・ 5 5 5 5 4 4 4 4 3 3 3 3 2 2 2 2 1 1 1 1 3 3 3 3 3 3 2 2 2 2 2 2 1 1 1 1 1 1 (青葉祭、保育フェスティバル、クリスマスの集いなど) 8.アッセンブリー・・・・・・・・・・ 9.大学の施設設備・・・・・・・・・・ 10.学習支援室(利用したことがある人のみ) 11.学生相談室(利用したことがある人のみ) 12.図書館・・・・・・・・・・・・・・・ 13.クラブ活動(所属している人のみ)・・・ 5 5 5 5 5 5 4 4 4 4 4 4 〈14〉学生生活について何か思っていることがあれば、自由にお書き下さい。 以上です。ご協力ありがとうございました。 21 資料 2 学生生活調査(2 年生) 聖セシリア女子短期大学 学生課 《記入上の注意》 ①各質問事項の選択肢の中で、比較的近いと思われる選択肢を選んで○印をつけて下さい。 ②「その他」を選んだ場合は、 ( )内にできるだけ簡潔にその内容を記入して下さい。 〈1〉あなたは短大生活の目的を、主に何においていましたか。以下のなかから2つまで選んで下さい。 1.豊かな教養を身につけ人格を高める 2.専門的な知識や高度な技術を習得する 3.真の友人を得る 4.学生生活を通じて青春を楽しむ 5.資格を取り将来の就職に役立てる 6.特に目的はない 7.その他( ) 〈2〉短大生活で得たものとして、最も貴重だと思うものはどれですか。2つまで選んで下さい。 1.何でも話し合える友人 2.気兼ねなく相談できる先生 3.保育に関する専門知識・技術 4.幅広い視野 5.自ら考え、学ぶ態度 6.人間的な成長 7.その他( ) 〈3〉あなたが今最も興味をもっているものは何ですか。以下のなかから2つまで選んで下さい。 1.勉強 2.クラブ・サークルなど 3.ボランティア 4.アルバイト 5.友人とのつきあい 6.恋愛 7.ショッピング 8.ダイエット 9.旅行 10 .音楽・映画・演劇など 11.スポーツ 12.その他( ) 〈4〉現在抱えている悩みや不安はありますか。 1.ある 2.ない 〈4-a〉 〈4〉で「ある」と答えた方は、具体的な内容を以下のなかから2つまで選んで下さい。 1.身体・健康上のこと 2.性格のこと 3.家族や家庭のこと 4.友人関係 5.恋愛関係 6.勉学上のこと 7.課外活動のこと 8.アルバイトのこと 9.金銭上のこと 10.将来のこと 11.性に関すること 12.自分のやりたいことが自由にできないこと 13.その他( ) 〈5〉悩みや問題にぶつかった時、誰かに相談しますか。 1.相談する 2.特に相談しない 〈5-a〉 〈5〉で「相談する」と答えた方は、主な相談相手を以下のなかから2つまで選んで下さい。 1.家族 2.学内の友人・先輩 3.学外の友人・先輩 4.クラスアドバイザー 5.チューター制の担当教員(グループミーティング) 6.4・5以外の教職員 7.学生相談室 8.学習支援室 9.中学・高校時代の先生 10.専門機関(医療機関など) 11.その他( ) 〈6〉あなたは学内のクラブ・同好会に所属していましたか。 1.所属していた 2.所属していなかった 「所属していた」の方は〈6-a〉と〈6-c〉 、 「所属していなかった」の方は〈6-b〉と〈6-c〉 をお答え下さい。 〈6-a〉クラブ・同好会に所属していて、良かった点、困った点について自由に書いて下さい。 1.良かった点・・・ 2.困った点・・・・ 22 〈6-b〉クラブ・同好会に所属していなかった理由は何ですか。最も大きな理由を1つ選んで下さい。 1.時間的な余裕がなかったから 2.経済的な負担が大きかったから 3.勉強と両立できなかったから 4.入りたいクラブ・同好会がなかったから 5.集団行動が嫌いだったから 6.活動の状況に不満だったから 7.興味・関心がなかったから 8.その他( ) 〈6-c〉どのようなクラブ・同好会があるとよいと思いますか。具体的な名前を書いて下さい。 〈7〉学外のサークル活動に所属していましたか。 1.所属していた 2.所属していなかった 〈7-a〉 〈7〉で「所属していた」と答えた人はその理由を1つ選んで下さい。 1.楽しそうだったから 2.他大学に友人を得たかったから 3.やりたい活動ができたから 4.友人に誘われてなんとなく 5.学内に入りたいクラブがなかったから 6.その他( ) 〈8〉あなたは今年度の「日本赤十字社の講習会」に参加したり、申し込んだりしましたか。 1.参加した・申し込んだ 2.どちらもしなかった 「参加した・申し込んだ」の方は〈8-a〉と〈8-c〉 、 「どちらもしなかった」の方は〈8-b〉と〈8 -c〉をお答え下さい。 〈8-a〉参加した講座についてはその感想を、申し込んだ講座についてはそのきっかけや理由について 書いてください。 1.日本赤十字 幼児安全法支援員養成講習会(2月8日~2月10日実施) 2.日本赤十字 救急法救急員養成講習会(3月4日~3月8日実施) 感想・きっかけなど 〈8-b〉参加・申込しなかった理由は何ですか。最も大きな理由を1つ選んで下さい。 1.時間が合わなかったから 2.単位にならないから 3.興味がなかったから 4.お金がかかるから 5.その他( ) 〈8-c〉救急法講習会のような講習で、あったらよいと思うものは何ですか。(資格が出ないものでも結構です。) 〈9〉あなたは現在、アルバイトをしていますか。 1.している 2.今はしていないが、今後したいと思っている 3.今もしていないし、今後もするつもりはない 「している」と答えた方は〈9-a〉へ、現在「していない」と答えた方は〈10〉へ進んで下さい。 〈9-a〉アルバイトの内容についておたずねします。 1)現在どんなアルバイトをしていますか。以下のなかから選んで下さい。 (複数している人は、 該当する項目すべてに○をつけて下さい。 ) 1.事務・受付 2.販売(レジなど) 3.家庭教師 4.保育関連 5.接客(ウェイトレスなど) 6.宣伝業務(チラシ配布など) 7.配達・配送業務 8.調理・製造(キッチンなど) 9.その他( ) 23 2)現在のアルバイトはいつから続けていますか。 1.高校3年生の夏休み以前 2.短大の入学が決まってから 3.高校を卒業してから 4.短大に入学してから 3)現在週に何回アルバイトをしていますか。 1.週1回 2.週2~3回 3.週4~5回 〈10〉あなたはタバコを吸いますか。 1.吸わない 2.たまに吸う 4.週6回以上 3.ほぼ毎日吸う 〈10-a〉 〈10〉で「たまに吸う」 「ほぼ毎日吸う」と答えた方は、いつ頃から吸い始めましたか。 1.中学生のとき 2.高校生のとき 3.短大に入学してから 〈11〉あなたはお酒を飲みますか。 1.飲まない 2.機会があれば飲む 3.よく飲む 〈11-a〉 〈11〉で「機会があればよく飲む」 「よく飲む」と答えた方は、いつ頃から飲み始めましたか。 1.中学生のとき 2.高校生のとき 3.短大に入学してから 〈12〉以下の項目についてあなた自身を評価するとどのようになりますか。あてはまる数字に○をつけて 下さい。 かなり やや やや かなり 高い 高い ふつう 低い 低い 1.主体性・・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 2.協調性・・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 3.責任感・・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 4.思いやり・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 5.自立性・・・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 6.自己抑制力・・・・・・・・・・・・ 5 4 3 2 1 〈13 〉学生生活に対する満足度を5点法でつけるとすればどのくらいになりますか。あてはまる数字に ○をつけて下さい。 とても やや どちらとも やや かなり 満足 満足 いえない 不満 不満 1.大学の雰囲気・・・・・・・・・・・・5 4 3 2 1 2.カリキュラム・・・・・・・・・・・・5 4 3 2 1 3.先生との関係・・・・・・・・・・・・5 4 3 2 1 4.友人との関係・・・・・・・・・・・・5 4 3 2 1 5.クラス・・・・・・・・・・・・・・・5 4 3 2 1 6.行事 ・・・・・・・・・・・・・・・5 4 3 2 1 (青葉祭、保育フェスティバル、クリスマスの集いなど) 7.アッセンブリー・・・・・・・・・・・5 8.学習支援室(利用したことがある人のみ)・5 9.学生相談室(利用したことがある人のみ)・5 10.クラブ活動(所属していた人のみ)・・・・5 4 4 4 4 3 3 3 3 2 2 2 2 1 1 1 1 〈14〉学生生活について何か思っていることがあれば、自由にお書き下さい。 以上です。ご協力ありがとうございました。 24 Ⅲ.平成 24~26 年度 聖セシリアの教育の充実に関するアンケート 1.概要 (1)調査実施の経緯 本調査は、聖セシリアの教育の在り方を点検するための資料を得ることを目的に、学生 が 2 年間の学習と生活を通して自覚している育ちと、本学の教育に対する考え方や今後へ の希望・要望を問うたものである。 平成 21 年 12 月に自己点検・評価委員会において、質問紙作成に向けての検討が開始さ れ、平成 22 年 3 月に当該年度卒業生を対象に試験調査を行った。その結果を受けて調査 項目を再検討し、一部修正されて調査項目を確定するに至った。その後、教育改善に伴っ て項目を見直し、平成 25 年度に一部改正された。 調査対象は、①2 年間の学びは、その時々の学習の積み重ねが学生の育ちに繋がること、 ②育ちの過程ではなく 2 年間学んだ結果の資料を得たいことの 2 点を考慮して、2 年生の みとした。そして、実施時期は、2 年間の様々な教育活動が終了する、できるだけ卒業に 近い時期を設定することとした。 (2)調査方法 1)実施日 平成 24 年度は、卒業式前日のリハーサルが行われる前に、平成 25 年度、平成 26 年 度は、1泊2日で行われる卒業研修セミナーの全日程が終了した後に実施した。 平成 24 年度:平成 25 年 3 月 14 日(木) 平成 25 年度:平成 26 年 2 月 26 日(水) 平成 26 年度:平成 27 年 2 月 25 日(水) 2)対象及び回収数 対象は、平成 24 年度生は卒業対象者であり、平成 25 年度と平成 26 年度は、卒業研 修セミナー参加対象者であった。調査用紙の配布・回収にあたっては、調査の趣旨を説 明した後に調査用紙を配布し、その場で記入を求め回収した。各年度の調査対象者数と 回収数は、次の通りである。 平成 24 年度対象者 69 名、回収数 66 枚(回収率 95.7%) 平成 25 年度対象者 72 名、回収数 68 枚(回収率 94.4%) 平成 26 年度対象者 89 名、回収数 88 枚(回収率 98.9%) 3)調査内容 調査の内容は次の通りである(資料 聖セシリアの教育の充実に関するアンケート参 照) 。 A 属性 取得した免許・資格の種類\入学形態\入学前の居住地\在学中の居住地\授業への 出席\授業期間中における 1 日当たりの授業外学習時間\長期休暇中における 1 日当 たりの学習状況 B 2 年間の育ちの自覚度 25 幅広い知識・教養\保育に関する専門的な知識や技術\問題を解決していく能力\グ ループの中で他者と協力して仕事を行う能力\グループの中で責任を持って役割を全 うする能力\自発性、自主性\話し言葉によるコミュニケーション能力\文章力\礼 儀、マナー\他者を理解する能力\他者を受け入れようとする心\他者のために役立 とうとする心\自分の能力を高めようとする心 C セシリアの教育に対する考え 授業・教育システムについて\教育レベルについて\学習支援について\教員につい て\進路(就職・進学)について※\セミナーについて ※平成 25 年度より質問項目を一部変更した D セシリアの教育に対する総合的な満足度 E 本学での学習や生活を充実させるために望むこと 2.結果 調査の結果を平成 26 年度から年度ごとに記す(アンケート結果 図 1~15 参照) 。 (1)平成 26 年度卒業生 A 属性 幼稚園教諭二種免許状及び保育士資格の取得については、80%以上の学生が両方取 得しているが、卒業のみの学生が 8%となった。入学の形態では、指定校推薦入試と AO 入試が同じ割合であり、両者合わせると 70%であった。居住地は、入学前、在学 中とも 80%以上が神奈川県であった。授業への出席状況は、 「ほぼ出席」より「たま に欠席」と回答した者の方が多く、また、 「よく欠席」と回答した者は 16%であった。 自主学習の 1 日当たりの時間で 1 時間以上と回答した者は、授業期間中 19.3%、長期 休暇中 18.1%となっていた。 B 2 年間の育ちの自覚度 本学 2 年間の学びについて 13 項目の設問をたて、どの程身につけたと思うかを尋 ねたところ、全項目において 85%以上の者が身につけたと回答した。中でも、 「グル ープの中で他者と協力して仕事を行う能力」 、 「他者を受け入れようとする心」 、 「他者 のために役立とうとする心」は、40%以上の者が「十分に身につけた」としていた。 一方、身につけていないと回答した者が多かったのは「文章力」の約 15%であった。 C セシリアの教育に対する考え 本学の教育体制について、授業・教育システム、教育レベル、学習支援、教員、進 路支援、セミナーの 6 つの観点から 32 項目の設問をたて、それぞれの設問が当ては まるか当てはまらないかを尋ねたところ、殆どの項目において 70%以上が良い評価を していた。その中にあって、あまり良いと考えていない項目は、学習支援の「科目履 修に関する指導・相談体制が充実している」であり、87.5%が当てはまらないと回答 していた。また、授業・教育システムの「興味を持てる授業が多い」は約 30.7%、 「専 門的な知識や技術が身につく授業が多い」は 36.4%が当てはまらないと回答していた。 D セシリアの教育に対する総合的な満足度 本学の教育に対する満足度を尋ねたところ、90%以上が満足していた。特に、教員 については 36.4%がとても満足していると回答していた。 26 E 本学の学習や生活を充実させるために望むこと 本学の学習や生活を充実させるために今後希望することについて 13 項目挙げて尋 ねたところ、 「実践で役立つ授業の充実」が 60.2%で最も多かった。その他 30%以上 の回答があったのは、 「選択科目の拡大」 、 「授業方法の工夫」 、 「就職対策の充実」であ った。 (2)平成 25 年度卒業生 A 属性 幼稚園教諭二種免許状及び保育士資格の取得については、幼稚園教諭二種免許状が 89.7%であるのに対し保育士資格は 82.4%とやや少なかった。卒業のみの者は 7.4% であった。 入学の形態では、 AO 入試が 33.8%と最も多く、 次いで指定校推薦入試 30%、 自己推薦入試 20.6%であった。居住地は、入学前、在学中とも 80%以上が神奈川県 であった。授業への出席状況は、 「ほぼ出席」38.2%に対し「たまに欠席」が 52.9% と多かった。自主学習の 1 日当たりの時間で 1 時間以上と回答した者は、授業期間中 19.1%、長期休暇中 16.2%となっていた。 B 2 年間の育ちの自覚度 本学 2 年間の学びについて 13 項目の設問をたて、どの程度身につけたと思うかを 尋ねたところ、全項目において 85%以上の者が身につけたと回答した。中でも、 「グ ループの中で他者と協力して仕事を行う能力」 、 「グループの中で責任を持って役割を 全うする能力」 、 「礼儀・マナー」 、 「他者を受け入れようとする心」 、 「他者のために役 立とうとする心」は、40%以上の者が「十分に身につけた」としていた。一方、身に つけていないと回答した者が多かったのは「問題を解決していく能力」 、 「自発性・自 主性」 、 「文章力」の 3 項目で、約 15%が身についていないと回答していた。 C セシリアの教育に対する考え 本学の教育体制について、授業・教育システム、教育レベル、学習支援、教員、進 路支援、セミナーの 6 つの観点から 32 項目の設問をたて、それぞれの設問が当ては まるか当てはまらないかを尋ねたところ、殆どの項目において 80%以上が良い評価を していた。その中にあって、あまり良いと考えていない項目は、学習支援の「学習に 達成度が確認できる授業が多い」23.5%、 「興味を持てる授業が多い」26.5%、 「一般 教養が充実している」31.1%が当てはまらないと回答していた。 D セシリアの教育に対する総合的な満足度 本学の教育に対する満足度を尋ねたところ、90%以上が満足していた。特に、進路 支援については 41.2%、教員については 36.8%がとても満足していると回答していた。 E 本学の学習や生活を充実させるために望むこと 本学の学習や生活を充実させるために今後希望することについて 13 項目挙げて尋 ねたところ、 「実践で役立つ授業の充実」が 31.8%と最も多く、次いで「試験や単位 認定をやさしくしてほしい」30.9%、 「選択科目の拡大」と「卒業後に支援」が 30.3% となっていた。 27 (1)平成 24 年度卒業生 A 属性 幼稚園教諭二種免許状及び保育士資格の取得については、幼稚園教諭二種免許状 90.9%、保育士資格 87.9%となった。卒業のみの者は 1.5%であった。入学の形態で は、自己推薦入試が 27.3%と最も多く、次いで指定校推薦入試 27.3%、AO 入試 24.2% となっていた。居住地は、入学前、在学中とも 80%以上が神奈川県であった。授業へ の出席状況は、 「ほぼ出席」62.1%、 「たまに欠席」33.3%となった。自主学習の 1 日 当たりの時間で 1 時間以上と回答した者は、授業期間中 15.1%、長期休暇中 21.2%と なっていた。 B 2 年間の育ちの自覚度 本学 2 年間の学びについて 13 項目の設問をたて、どの程身につけたと思うかを尋 ねたところ、殆どの項目において 80%以上の者が身につけたと回答した。中でも、 「グ ループの中で他者と協力して仕事を行う能力」 、 「他者を受け入れようとする心」 、 「他 者のために役立とうとする心」は、40%以上の者が「十分に身につけた」としていた。 一方、身につけていないと回答した者が多かったのは「文章力」で、27.3%が身につ けていないと回答していた。その他に身につけていないが多かった項目は、 「問題を解 決していく能力」19.7%、 「自発性・自主性」18.2%、 「話し言葉によるコミュニケー ション能力」18.2%となっていた。 C セシリアの教育に対する考え 本学の教育体制について、授業・教育システム、教育レベル、学習支援、教員、進 路支援、セミナーの 6 つの観点から 32 項目の設問をたて、それぞれの設問が当ては まるか当てはまらないかを尋ねたところ、殆どの項目において 80%以上が良い評価を していた。その中にあって、当てはまらないという回答が 20%以上あった項目は、授 業・教育システムの「学習の達成度が確認できる授業が多い」 、 「一般教養科目が充実 している」 、学習支援の「学習に関する個別指導(授業以外) ・指導体制が充実してい る」 、進路支援の「進路のための情報が豊富である」 、セミナーの「フレッシャーズ・ セミナーの会場は適切である」であった。 D セシリアの教育に対する総合的な満足度 本学の教育に対する満足度を尋ねたところ、90%以上が満足していた。特に、教員 については 50%、進路支援については 47%がとても満足していると回答していた。 E 本学の学習や生活を充実させるために望むこと 本学の学習や生活を充実させるために今後希望することについて 13 項目挙げて尋 ねたところ、 「実践で役立つ授業の充実」が 43.9%で最も多かった。次いで、 「卒業後 の支援」と「授業方法の工夫」がそれぞれ 24.2%となっていた。 3.まとめ-今後に向けて- 本学での教育を学生がどのように考えているかについて、平成 24・25・26 年度卒業生 を対象とした『聖セシリアの教育の充実に関するアンケート』を行った。その結果、学生 の殆どが幼稚園教諭免許状と保育士資格を取得し、そこを目指した学習をすることで充実 した学生生活を過ごし満足しているということが分かった。 28 3 ヶ年で共通して評価が高かったことは、他者を受け入れ協力して物事を進めようとす る心が育ち、幼児教育の専門的な科目が充実しており受講してよかったと思える科目が多 く、教員に満足しているということであった。これは、本学が少人数制であり日々の教育 の中で学生一人一人と向き合ってきた結果の表れであると考えてよい。 その一方で、共通して低い評価になった項目もある。それは、文章力である。2 年間の あらゆる授業や場面の中で文章を書くことは行われているが、学生の自信にまでは繋がっ ていないことが推察された。今後の課題である。 また、本学の学習や生活を充実させるために望むことでは、 「実践で役立つ授業の充実」 が 3 ヶ年共通して多かった。 “実践で役立つ”ことについて、即活用できる実技的なもの なのか、応用できる力なのか、学生がどのようなことを望んでいるのかは定かではない。 しかし、保育という実践が伴う学科である本学にとっては、学んだことを学生が自信を持 って発揮できるような授業の在り方を考えることは、授業者として当然のことであり、卒 業生から授業研究の必要性を示されたと考える。 (取り纏め 桐原由美) 29 [アンケート結果 図 1~15] 0% 20% 40% 60% 80% 100% 平成26年度 幼稚園教諭2種免許状 89.8% 保育士資格 86.4% 認定ベビーシッター 65.9% 卒業のみ 8.0% 平成25年度 幼稚園教諭2種免許状 89.7% 保育士資格 82.4% 認定ベビーシッター 66.2% 卒業のみ 7.4% 平成24年度 幼稚園教諭2種免許状 90.9% 保育士資格 87.9% 認定ベビーシッター 56.1% 卒業のみ 1.5% 図1 取得した免許・資格の種類 指定校推薦 0% 公募推薦 20% 平成26年度 特別入試 60% AO入試 40% 35.0 12.0 自己推薦 80% 一般 100% 35.0 10.0 2.0 6.0 平成25年度 30.9 10.3 33.8 20.6 1.5 2.9 平成24年度 27.3 24.2 12.1 3.0 27.3 6.1 ほぼ出席 0% 20% 平成26年度 平成25年度 自宅 40% 平成26年度 60% 53.0 神奈川県 80% 100% 5.0 91.2 平成24年度 1.0 2.9 5.9 89.4 7.6 3.0 0% 20% 平成24年度 平成25年度 平成26年度 0% 長期休暇中 3.4 1.1 授業期間中 5.9 4.5 長期休暇中 40% 15.9 17.0 13.2 4.4 授業期間中 4.5 東京都 それ以外 40% 無回答 60% 80% 17.0 平成25年度 82.4 14.7 平成24年度 80.3 9.1 10.6 18.2 32.4 31.8 30.3 30分未満 60% 殆どしない 25.0 100% 17.0 22.8 23.5 20.6 29.4 24.3 27.3 24.3 図6 授業期間中と長期休暇中の自主学習 無回答 80% 28.5 3.0 30 1.4 7.6 3.0 29.6 32.4 2.0 1.5 35.2 29.5 100% 81.0 30分~1時間未満 20% 11.8 長期休暇中 33.4 図3 入学前の居住地 1時間~2時間未満 授業期間中 8.8 平成26年度 図4 在学中の住居 2時間以上 16.0 62.1 無回答 94.0 平成25年度 100% 43.0 38.2 平成24年度 80% 図5 授業への出席状況 自宅外(アパート、下宿、寮など) 20% よく欠席 60% 41.0 図2 入学の形態 0% たまに欠席 40% 24.2 1.5 1.4 十分に身に つけた まあ身に つけた 0% 幅広い知識・教養 20% 平成26年度 33.0 64.8 他者を理解する能力 29.5 46.6 幅広い知識・教養 59.1 平成25年度 他者を受け入れようとする心 他者のために役立とうとする心 平成24年度 1.1 16.4 55.9 2.9 55.9 4.4 50.0 51.5 2.9 47.1 33.8 1.4 60.3 10.6 18.2 1.5 4.4 81.8 7.6 81.8 13.6 66.7 グループの中で他者と協力して 仕事を行う能力 グループの中で責任を持って 役割をまっとうする能力 19.7 47.0 43.9 31.8 9.1 65.2 12.1 3.0 69.7 19.7 16.7 66.7 6.1 33.3 他者のために役立とうとする心 42.5 1.4 7.6 66.7 42.4 1.5 25.8 59.1 30.3 1.5 16.7 62.1 他者を受け入れようとする心 自分の能力を高めようとする心 9.0 7.5 47.1 話しことばによる コミュニケーション能力 1.2 66.1 39.7 保育に関する専門的な知識や技術 10.2 13.6 54.4 41.2 他者を理解する能力 1.2 9.0 67.5 礼儀、マナー 1.2 1.2 1.1 48.5 16.1 自分の能力を高めようとする心 1.1 1.2 15.0 42.5 26.4 1.2 1.1 8.0 44.0 30.9 1.1 1.1 4.4 47.0 文章力 1.1 3.0 67.5 グループの中で他者と協力して 仕事を行う能力 グループの中で責任を持って 役割をまっとうする能力 話しことばによる コミュニケーション能力 11.4 70.6 17.5 自発性・自主性 12.5 77.9 25.0 問題を解決していく能力 1.1 1.1 4.5 44.3 19.1 保育に関する専門的な知識や技術 5.7 50.0 29.5 2.3 4.5 44.3 自分の能力を高めようとする心 1.1 2.3 63.6 他者のために役立とうとする心 1.1 13.6 65.9 他者を受け入れようとする心 1.1 9.1 64.8 29.5 他者を理解する能力 54.5 19.3 礼儀、マナー 礼儀、マナー 46.6 23.9 2.3 10.2 48.9 39.8 文章力 100% 72.7 44.3 話しことばによる コミュニケーション能力 80% 64.8 14.8 自発性・自主性 文章力 60% 無回答 84.1 グループの中で他者と 協力して仕事を行う能力 グループの中で責任を 持って役割をまっとうする能力 自発性・自主性 40% 33.0 問題を解決していく能力 問題を解決していく能力 全く身に つけていない 12.5 保育に関する専門的な 知識や技術 幅広い知識・教養 あまり身に つけていない 3.0 57.6 51.2 31.8 60.6 図7 本学の学びの中で、各事柄をどの程度身につけたか 31 6.3 7.6 とても当てはまる まあ当てはまる あまり当てはまらない 0% 20% 講義概要(シラバス)には、 授業について分かりやすく示されて いる 平成26年度 29.5 80% 100% 10.2 59.1 13.6 72.7 13.7 試験や評価の方法が明確な 授業が多い 14.8 71.6 13.6 11.4 67.0 8.0 きちんと理解できる授業が多い 8.0 68.2 23.8 進路に役立ちそうな授業が多い 9.1 67.0 23.9 60.2 14.8 試験や評価の方法が明確な 授業が多い 学習の達成度が確認できる 授業が多い きちんと理解できる授業が多い 64.7 19.1 23.5 66.2 17.6 55.9 47.1 52.9 54.4 21.2 5.9 69.7 27.3 9.1 59.1 24.2 12.1 63.6 13.6 25.8 59.1 10.6 9.1 80.3 47.0 9.1 47.0 48.5 16.7 6.0 50.0 51.5 42.4 39.4 図8 授業・教育システムについて 1.5 31.8 56.1 56.1 32 1.5 12.2 60.6 31.8 幼児教育の専門科目が充実している 2.9 54.4 39.7 進路に役立ちそうな授業が多い 2.9 22.1 45.6 興味を持てる授業が多い 2.9 50.0 22.1 試験や評価の方法が明確な 授業が多い 受講してよかったと思える授業が多い 26.5 41.2 授業内容に対して適切な人数の 授業が多い 専門的な知識や技術が身につく 授業が多い 23.5 50.0 16.2 受講してよかったと思える授業が多い 一般教養科目が充実している 14.8 57.4 専門的な知識や技術が身につく 授業が多い きちんと理解できる授業が多い 7.3 67.6 幼児教育の専門科目が充実している 1.5 60.3 17.6 講義概要(シラバス)には、 授業について分かりやすく示されて いる 1.2 14.7 32.4 進路に役立ちそうな授業が多い 学習の達成度が確認できる 授業が多い 54.5 19.1 一般教養科目が充実している 3.4 36.3 44.3 興味を持てる授業が多い 8.0 46.6 48.9 授業内容に対して適切な人数の 授業が多い 1.1 45.4 50.0 受講してよかったと思える授業が多い 講義概要(シラバス)には、 授業について分かりやすく示されて いる 30.7 46.6 一般教養科目が充実している 専門的な知識や技術が身につく 授業が多い 1.2 21.6 興味を持てる授業が多い 幼児教育の専門科目が充実している 平成25年度 全く当てはまらない 60% 授業内容に対して適切な人数の 授業が多い 学習の達成度が確認できる 授業が多い 平成24年度 40% 1.5 4.5 とても当てはまる まあ当てはまる あまり当てはまらない 平成24年度 平成25年度 平成26年度 0% 20% 自分のレベルに合っていて 実力がつく授業が多い レベルが高すぎて分からない 授業が多い 60% 26.1 14.8 64.7 14.7 38.2 レベルが低すぎて役に立たない 授業が多い 2.9 39.7 30.9 17.7 47.1 25.8 レベルが高すぎて分からない 3.0 授業が多い 1.1 59.1 レベルが高すぎて分からない 4.4 授業が多い 19.1 9.0 65.2 24.2 54.5 4.5 1.2 25.0 20.6 自分のレベルに合っていて 実力がつく授業が多い 100% 10.2 61.4 26.1 自分のレベルに合っていて 実力がつく授業が多い 無回答 80% 62.5 12.5 レベルが低すぎて役に立たない 授業が多い レベルが低すぎて役に立たない 授業が多い 4.5 全く当てはまらない 40% 18.3 65.2 25.8 図9 教育レベルについて とても当てはまる まあ当てはまる あまり当てはまらない 平成26年度 科目履修に関する指導・相談体制が 充実している 平成25年度 20% 科目履修に関する指導・相談体制が 充実している 平成24年度 0% 科目履修に関する指導・相談体制が 充実している 24.2 学習に関する個別指導(授業以外)・ 相談体制が充実している 22.7 学習に関する個別指導(授業以外)・ 相談体制が充実している 学習に関する個別指導(授業以外)・ 相談体制が充実している 11.4 全く当てはまらない 40% 60% 62.5 22.7 無回答 80% 100% 25.0 51.1 25.0 26.2 57.4 29.4 16.2 11.8 57.4 57.6 50.0 図10 学習支援体制について 33 1.1 12.1 21.2 1.4 1.4 6.1 6.1 とても当てはまる まあ当てはまる あまり当てはまらない 0% 20% 授業の進め方や指導法を工夫して いる 教員が多い 教育や指導に熱意を持って いる 教員が多い 平成26年度 学習への意欲を持たせてくれる 教員が多い 人間的に魅力のある教員が多い 個別に親身になって相談にのってくれる 教育や指導に熱意を持って いる 教員が多い 平成25年度 学習への意欲を持たせてくれる 教員が多い 人間的に魅力のある教員が多い 68.2 25.0 65.9 18.2 9.1 59.1 22.7 29.5 55.7 23.9 14.8 59.1 19.3 17.0 62.5 18.2 39.8 51.1 27.9 30.9 14.7 58.8 23.5 10.3 61.8 26.5 13.2 30.9 63.2 30.9 61.8 38.2 教育や指導に熱意を持って いる 教員が多い 学習への意欲を持たせてくれる 教員が多い 10.3 41.2 40.9 14.7 10.6 48.5 30.3 9.1 51.5 47.0 授業中、学生の質問や意見に適切に 対応してくれる教員が多い 45.5 個別に親身になって相談にのってくれる 7.3 59.1 人間的に魅力のある教員が多い 学習方法などについて適切な助言や 相談にのってくれる 5.9 51.5 42.6 16.7 39.4 10.6 48.5 33.3 4.5 54.5 47.0 教員とのコミュニケーションがとり やすい 43.9 59.1 図11 教員について 34 1.5 10.3 63.2 28.8 1.1 8.0 57.4 教員とのコミュニケーションがとり やすい 平成24年度 17.0 学習方法などについて適切な助言や 相談にのってくれる 授業の進め方や指導法を工夫して いる 教員が多い 100% 22.7 授業中、学生の質問や意見に適切に 対応してくれる教員が多い 個別に親身になって相談にのってくれる 無回答 80% 48.9 14.8 教員とのコミュニケーションがとり やすい 授業の進め方や指導法を工夫して いる 教員が多い 60% 28.4 授業中、学生の質問や意見に適切に 対応してくれる教員が多い 学習方法などについて適切な助言や 相談にのってくれる 全く当てはまらない 40% 33.4 1.5 1.5 1.5 1.5 3.0 1.5 10.6 1.6 7.6 1.5 4.5 3.0 とても当てはまる まあ当てはまる あまり当てはまらない 0% 20% 平成26年度 求人や進学のための情報が充実している 平成25年度 60% 46.6 就職指導・ガイダンスなどの 就職支援体制が充実している 幼稚園協会など外部の講師による説明会や、 公立試験対策などのセミナーが充実している 80% 100% 38.6 28.4 14.8 61.4 30.7 就職関係の資料が充実している 10.2 54.5 28.4 14.8 47.7 21.6 求人や進学のための情報が充実している 36.8 55.9 就職指導・ガイダンスなどの 就職支援体制が充実している 36.8 57.4 幼稚園協会など外部の講師による説明会や、 公立試験対策などのセミナーが充実している 35.3 就職関係の資料が充実している 35.3 7.3 5.8 8.8 60.3 4.4 54.5 就職指導・オリエンテーションなどの 就職支援体制が充実している 39.4 48.5 進路のための情報が豊富である 6.1 45.5 42.4 就職関係の資料が充実している 2.3 55.9 求人や進学のための情報が充実している 平成24年度 全く当てはまらない 40% 4.5 36.4 15.2 47.0 1.5 6.0 47.0 4.5 1.5 図12 進路(就職・進学)支援について とても当てはまる まあ当てはまる 平成26年度 0% フレッシャーズセミナーのプログラムは 充実している フレッシャーズセミナーの会場は 適切である 卒業研修セミナーのプログラムは 充実している 平成24年度 平成25年度 卒業研修セミナーの会場は適切である あまり当てはまらない 20% 40% 全く当てはまらない 60% 30.7 80% 100% 56.8 17.0 11.4 67.1 23.9 1.1 15.9 67.0 34.0 9.1 58.0 8.0 フレッシャーズセミナーのプログラムは 充実している フレッシャーズセミナーの会場は 適切である 卒業研修セミナーのプログラムは 充実している 27.9 29.4 58.8 8.9 2.9 卒業研修セミナーの会場は適切である 29.4 57.4 8.8 4.4 12.1 3.0 フレッシャーズセミナーのプログラムは 充実している フレッシャーズセミナーの会場は 適切である 卒業研修セミナーのプログラムは 充実している 卒業研修セミナーの会場は適切である 30.9 57.4 8.8 64.7 25.8 4.5 59.1 27.3 48.5 43.9 51.5 図13 セミナーについて 35 21.2 45.5 34.8 2.9 2.9 3.0 9.1 10.7 1.5 3.0 とても満足している まあ満足している 0% 学習全般について あまり満足していない 20% 全く満足していない 40% 14.8 60% 無回答 80% 62.5 100% 19.3 3.4 平成26年度 授業・教育システムについて 教育レベルについて 学習支援について 17.0 76.1 19.3 73.9 21.6 教員について 進路(就職・進学)支援について 学習全般について 平成25年度 授業・教育システムについて 教育レベルについて 学習支援について 70.5 平成24年度 教育レベルについて 学習支援について 教員について 進路(就職・進学)支援について 7.9 58.0 29.5 5.6 67.0 23.5 3.5 61.8 25.0 7.4 64.7 22.1 4.4 2.9 8.8 1.5 75.0 25.0 2.9 67.6 36.8 進路(就職・進学)支援について 授業・教育システムについて 6.8 36.4 教員について 学習全般について 6.9 7.4 54.4 41.2 8.8 54.4 28.8 43.9 4.4 7.6 25.8 68.2 22.7 4.5 68.2 21.2 47.0 図14 満足度について 36 7.6 1.5 1.5 7.6 68.2 50.0 19.7 1.5 42.4 6.1 48.5 3.0 1.5 1.5 1.5 0% 20% 試験や単位認定をやさしくしてほしい 試験や単位認定をきびしくしてほしい 60% 20.5% 4.5% 教育のレベルをあげてほしい 教育のレベルをさげてほしい 40% 13.6% 1.1% 平成26年度 実践で役立つ授業の充実 60.2% 選択科目の拡大 37.5% 少人数教育の拡大 15.9% 授業方法の工夫 学習支援の充実 35.2% 3.4% 就職対策の充実 33.0% 進学対策の充実 9.1% 卒業後の支援 23.9% 自学自習のできる環境の整備 その他 12.5% 0.0% 試験や単位認定をやさしくしてほしい 30.9% 試験や単位認定をきびしくしてほしい 6.1% 教育のレベルをあげてほしい 教育のレベルをさげてほしい 12.1% 3.0% 平成25年度 実践で役立つ授業の充実 31.8% 選択科目の拡大 30.3% 少人数教育の拡大 18.2% 授業方法の工夫 24.2% 学習支援の充実 6.1% 就職対策の充実 30.3% 進学対策の充実 12.1% 卒業後の支援 30.3% 自学自習のできる環境の整備 4.5% その他 4.5% 試験や単位認定をやさしくしてほしい 試験や単位認定をきびしくしてほしい 教育のレベルをあげてほしい 教育のレベルをさげてほしい 13.6% 4.5% 3.0% 0.0% 平成24年度 実践で役立つ授業の充実 43.9% 選択科目の拡大 22.7% 少人数教育の拡大 21.2% 授業方法の工夫 24.2% 学習支援の充実 13.6% 就職対策の充実 進学対策の充実 22.7% 7.6% 卒業後の支援 自学自習のできる環境の整備 その他 24.2% 9.1% 6.1% 図15 今後、本学に望むこと 37 80% 100% 資料 聖セシリアでの教育の充実に関するアンケート 聖セシリアでの教育の充実に関するアンケート 2015年度実施 以下の質問にお答えください。 ◆取得した免許・資格の種類 (該当する番号に○) 1.幼稚園教諭 2.保育士資格 3.認定ベビーシッター 4.なし ◆入学の形態 (該当する番号1つに○) 1.指定校推薦入試 2.公募推薦入試 3.AO入試 4.特別入試 5.自己推薦入試 6.一般入試 ◆入学前の居住地 (該当する番号1つに○) 1.神奈川県 2.東京都 3.それ以外 ◆在学中の住居 (該当する番号1つに○) 1.自宅 2.自宅外(アパート、下宿、寮など) Q1.あなたは、本学在学中に以下の事柄をどのくらいしていましたか。 a.授業への出席 (該当する番号1つに○) 1.ほぼ出席した 2.たまに欠席した 3.よく欠席した b.授業期間中における、授業以外での学習(ピアノの練習、家や図書館等での学習):1日あたり (該当する番号1つに○) 1.2時間以上 2.1時間~2時間未満 3.30分~1時間未満 4.30分未満 5.殆どしない c.長期休暇間中における、学習(ピアノの練習、家や図書館等での学習):1日あたり (該当する番号1つに○) 1.2時間以上 2.1時間~2時間未満 3.30分~1時間未満 4.30分未満 5.殆どしない Q2.本学の学びの中で、あなたは、以下の事柄をどの程度身に付けたと思いますか。 (各事柄について、該当する番号1つに○) 1.十分に 身につけた 2.まあ 身につけた 3.あまり 身につけて いない 4.全く 身につけて いない 1 幅広い知識・教養 1 2 3 4 2 保育に関する専門的な知識や技術 1 2 3 4 3 問題を解決していく能力 1 2 3 4 4 グループの中で他者と協力して仕事を行う能力 1 2 3 4 5 グループの中で責任を持って役割をまっとうする能力 1 2 3 4 6 自発性、自主性 1 2 3 4 7 話しことばによるコミュニケーション能力 1 2 3 4 8 文章力 1 2 3 4 9 礼儀、マナー 1 2 3 4 10 他者を理解する能力 1 2 3 4 11 他者を受け入れようとする心 1 2 3 4 12 他者のために役立とうとする心 1 2 3 4 13 自分の能力を高めようとする心 1 2 3 4 38 Q3.あなたは、以下の学習に関する事柄についてどの様にお感じですか。 (各事柄について、該当する番号1つに○) 1.とても あてはまる 2.まあ あてはまる 3.あまり あてはまら ない 4.全く あてはまら ない 1 2 3 4 2 授業内容に対して適切な人数の授業が多い 1 2 3 4 3 試験や評価の方法が明確な授業が多い 1 2 3 4 4 学習の達成度が確認できる授業が多い 1 2 3 4 5 興味を持てる授業が多い 1 2 3 4 6 きちんと理解できる授業が多い 1 2 3 4 7 進路に役立ちそうな授業が多い 1 2 3 4 8 幼児教育の専門科目が充実している 1 2 3 4 9 一般教養科目が充実している 1 2 3 4 10 専門的な知識や技術が身につく授業が多い 1 2 3 4 1 授 業 ・ 教 育 シ ス テ ム に つ い て 講義概要(シラバス)には、授業について分かりやすく 示されている 11 受講してよかったと思える授業が多い 1 2 3 4 教 に 育 つ レ い ベ て ル 12 自分のレベルに合っていて実力がつく授業が多い 1 2 3 4 13 レベルが高すぎて分からない授業が多い 1 2 3 4 14 レベルが低すぎて役に立たない授業が多い 1 2 3 4 に学 つ習 い支 て援 15 科目履修に関する指導・相談体制が充実している 1 2 3 4 学習に関する個別指導(授業以外)・相談体制が充実 16 している 1 2 3 4 17 授業の進め方や指導法を工夫している教員が多い 1 2 3 4 18 教育や指導に熱意を持っている教員が多い 1 2 3 4 19 学習への意欲を持たせてくれる教員が多い 1 2 3 4 20 人間的に魅力のある教員が多い 1 2 3 4 授業中、学生の質問や意見に適切に対応してくれる 21 教員が多い 1 2 3 4 22 学習方法などについて適切な助言や相談にのってくれる 1 2 3 4 23 個別に親身になって相談にのってくれる 1 2 3 4 24 教員とのコミュニケーションがとりやすい 1 2 3 4 進 路 25 求人や進学のための情報が充実している 1 2 3 4 ( 就職指導・ガイダンスなどの就職支援体制が充実 26 している 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 教 員 に つ い て 支 援 就 に 職 つ ・ い 進 て 学 27 幼稚園協会など外部の講師による説明会や、公立試験対 策などのセミナーが充実している ) 28 就職関係の資料が充実している セ 29 フレッシャーズセミナーのプログラムは充実している つミ い ナ 30 フレッシャーズセミナーの会場は適切である て ー 31 卒業研修セミナーのプログラムは充実している に 32 卒業研修セミナーの会場は適切である 39 1.とても 満足して いる 2.まあ 満足して いる 3.あまり 満足して いない 4.全く 満足して いない ☆ 学習全般について 1 2 3 4 1 授業・教育システムについて 1 2 3 4 2 教育レベルについて 1 2 3 4 3 学習支援について 1 2 3 4 4 教員について 1 2 3 4 5 進路(就職・進学)支援について 1 2 3 4 Q5.聖セシリアの学習や生活を充実させるために、あなたは、本学に今後どの様なことを希望しますか。 (該当する番号全てに○) 1 試験や単位認定をやさしくしてほしい 8 授業方法の工夫 2 試験や単位認定をきびしくしてほしい 9 学習支援の充実 3 教育のレベルをあげてほしい 10 就職対策の充実 4 教育のレベルをさげてほしい 11 進学対策の充実 5 実践で役立つ授業の充実 12 卒業後の支援 6 選択科目の拡大 13 自学自習のできる環境の整備 7 少人数教育の拡大 14 その他( ) Q6.聖セシリア女子短期大学に、特に改善してもらいたいことがありましたら、自由に記入してください。 以上です。皆さんにご回答いただいた結果は、セシリアの今後のために生かしていきたいと思います。 ご協力ありがとうございました。 40 Ⅳ.平成 22~26 年度 事務対応及び施設等に関する満足度調査 1.概要 (1)調査実施の経緯 平成 20 年から FD が短期大学設置基準に規定され義務化される中、SD の重要性も指摘 されるようになった。それまでも、事務職員としての資質向上のため、学内での教職員研 修への取り組みや外部研修会への参加を続けてきたが、学生に益する結果となっているか どうかの検証はなされていなかった。そこで、事務対応(ソフト面)と学内の施設等の整 備状況(ハード面)の 2 つの側面から学生の評価を収集し、学生がより良い環境の中で生 活できるような支援を実現するための改善点を抽出することを目的に、平成 21 年度から 調査を実施した。 平成 21 年度は、試行で調査項目を策定し、年度末の 3 月に在学生全員を対象として実 施した。これを踏まえ、平成 22 年度は、対象となる学生が少数である項目(駐輪場の利 用について)を削除したほか、学生の回答状況から設問の表現の見直しを行った。さらに、 平成 23 年度には、学生相談室、学習支援室、パンの販売についての 3 項目を追加し、調 査を続けている。なお、平成 22 年度は、Ⅲに報告した「聖セシリアの教育の充実に関す るアンケート」と併せて、卒業生に向けての調査を行ったため、1 年生への調査を行って いない。 以下、初年度の試行調査を除く平成 22〜26 年度に実施した調査について報告する。 (2)調査方法 ①実施日 実施日は、表1-1の通りである。 表 1-1 各年度における調査実施日(プログラム) 実施年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 学年 1年生 2年生 1年生 2年生 1年生 2年生 1年生 2年生 1年生 2年生 実施日(プログラム) 平成 23 年 3 月 14 日(卒業式リハーサル) 平成 24 年 3 月 28 日(新 2 年生ガイダンス) 平成 24 年 3 月 14 日(卒業式リハーサル 平成 25 年 3 月 27 日(新 2 年生ガイダンス) 平成 25 年 3 月 14 日(卒業式リハーサル) 平成 26 年 3 月 25 日(新 2 年生ガイダンス) 平成 26 年 3 月 14 日(卒業式リハーサル) 平成 27 年 3 月 27 日(履修ガイダンス) 平成 27 年 2 月 25 日(卒業研修セミナー) ②調査対象者数及び回答者数 調査対象者は、表 1-1 のプログラムへの参加者であり、各年度の調査対象者数と回答 者数は、表 1-2 の通りである。 41 表1-2 各年度における調査対象者数と回答者数 実施年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 学年 1年生 2年生 1年生 2年生 1年生 2年生 1年生 2年生 1年生 2年生 対象者数 回答者数 67 名 72 名 70 名 75 名 69 名 93 名 68 名 89 名 88 名 61 名 64 名 70 名 65 名 66 名 89 名 64 名 86 名 88 名 ③調査内容及び回答方法 事務対応については 8 項目の設問を用意し、 「とてもそう思う」 「まあそう思う」 「あま りそう思わない」 「全くそう思わない」の 4 段階から選択してもらった。 また、学内の施設や設備については 14 項目(平成 22 年度は 11 項目)の設問を用意し、 「とても満足している」 「まあ満足している」 「あまり満足していない」 「全く満足していな い」 「利用(使用)したことがない」の中から選択してもらった。さらに、学内の施設・設 備についての回答において、 「あまり満足していない」 「全く満足していない」 「利用(使用) したことがない」を選択した学生に対しては、その理由を 16 の選択肢の中から2つまで 選んでもらった。 (資料 事務対応及び施設等に関する満足度調査用紙参照) ④集計方法 質問項目ごとの 5 年間の調査結果を単純集計した。 2.結果 (1)職員の対応や事務的な取扱いについて 集計結果は、図 1〜8 に示す。 42 「相談窓口はわかりやすい」 (図 1)については、肯定的回答が平成 22 年度を除き、7 割を超えている。しかし、3 割程の学生には「相談窓口はわかりにくい」と捉えられてい ることから、これについては改善の必要があると考える。事務室での窓口対応は、平成 23 年度までは、教務事務は事務室内カウンターでの対応とし、それ以外は事務室の窓口対応 を行っていた。これは、教務への相談が成績や免許・資格の取得など個人情報に関わる事 が多いための配慮であった。しかし、学生には判断が難しいと考えられたため、平成 24 年度からは、窓口対応を原則とし、前述の個人情報に関わる事のみ事務室内カウンターで 対応することを職員内の共通事項とした。その結果であろうか、平成 24 年度の肯定的回 答の割合は他の年度と比べて若干高くなった。 「職員の対応は親身である」 (図 2)については、そう感じている学生が例年 8 割を超え ている。職務上、学生に対して厳しい態度で接することもあるが、この結果からは、表面 的な態度ではなく、職員の真意が学生に伝わっていることを窺うことができた。 「窓口で待たされることが多い」 (図 3)については、約半数の学生が不満に感じている ことがわかった。これは、職員 1 名を配置する部署が大半であることによるものと推察さ れる。対策として、平成 25 年度からは事務室内に連絡ボードを設けた。これを活用し、 呼び出しに応じて来室する学生に対しては、担当者不在による再来室を防ぐ努力をしてい る。しかし、平成 26 年度の調査結果にはその効果が見られなかったため、今後も改善が 必要である。 「掲示板での連絡はわかりやすい」 (図 4)については、毎年低い評価が続いている。学 生への連絡は、原則掲示板での掲示連絡としている。掲示板は、1 年生用、2 年生用、総 合(共通事項の掲示)の 3 つに分け、その内容は、授業に関する連絡(休講、補講等) 、 科目担当者からの伝達事項、 教職員からの呼び出し、 行事等に関する連絡と多岐にわたる。 さらに、掲示者は、空いているスペースに各自が掲示するため、時系列でも種別でもない 43 状態にあり、学生には情報の取捨選択が容易でないと思われる。このような状況が、低い 評価の原因と考える。また、呼び出し掲示に関して、自由記述には、用件が済んだ掲示は 外してほしい旨の記述が見られた。この結果を受け、平成 24 年度からは、呼び出しに応 じる際に学生に呼出票を持参させて回収する方法をとりはじめた。 「緊急連絡網での電話連絡はスムーズである」 (図 5)については、平成 23 年度の調査 結果において評価が上がったものの、それ以降は年々下がっている。平成 23 年度に評価 が上がった背景には、平成 23 年 3 月の東日本大震災を機に、同年後期から外部業者の緊 急連絡網システムを導入し、学生及び教職員への一斉連絡が可能になったことが挙げられ る。しかしながら、教員の都合による急な休講などについては電話による緊急連絡網を活 用しなければならない状況にあったため、より迅速かつ正確な情報伝達方法を検討した。 平成 26 年 6 月からは教務システムを導入し、 メッセージ機能を活用できるようになった。 これにより、電話による緊急連絡網は平成 26 年度をもって廃止とした。 「事務手続きはわかりやすい」 (図 6)については、平成 25 年度以前は、否定的回答が 3 割に達することはなかったが、平成 26 年度はこの 5 年間ではじめて 3 割を超えた。事 務手続きの方法については、学生要覧に掲載しているほか、事務室のカウンターにも必要 事項を示している。これらを説明し、これに従って事務手続きを行う必要があることを周 知していく。併せて、学生にとって簡便な手続きの方法を検討する。 「開門・閉門時間は適当である」 (図 7)については、肯定的回答が例年 6 割前後であり、 あまり満足度が高いとは言えない。午前 8 時の開門、午後 6 時(土曜日は午後 1 時)の閉 門時間を延長することは、職員の勤務時間に影響するため、現状の職員数では極めて困難 な状況である。 「事務取扱時間は適当である」 (図 8)については、平成 22 年度までは午前 9 時から午 後 4 時 30 分であった取扱時間を、平成 23 年度からは午後 4 時 40 分までとし、10 分では あるが時間の延長を行った。平成 23 年度の調査では、前年度に比べ評価が上がったが、 平成 24 年度以降は再度評価が下がっている。事務取扱時間についても、前述の開門・閉 門時間と同様、職員の勤務に大きく影響することから、現時点では大幅な延長は困難であ る。 (2)学内の施設・設備について 集計結果は、図 9~22 及び表 2-1~2-14 に示す。 「調査内容及び回答方法」で述べたように、 「あまり満足していない」 「全く満足してい ない」 「利用(使用)したことがない」を選択した場合には、その理由を 16 の選択肢から 2 つまで選ぶよう求めた。表 2-1~2-14 にはその上位 3 位までを示した。なお、上位 3 位に複数の選択肢が寄せられた項目については、紙幅の都合により記載を省略した。 44 45 46 47 以下、1)学習に直接関係する施設、2)アメニティに関する設備、3)学生相談及び 学習支援に関する施設に分けて述べる。 1)学習に直接関係する施設について 図書館(図 9)については、毎年ほぼ 9 割の満足度を得ている。しかし、少数ではある が、 「利用したことがない」学生が居ることは、大学として深刻な問題と受け止めている。 満足度の低い学生は 1 割ほどだが、その理由は、表 2-1 に示したように、5 年間通して「種 類・数・量」が 1 位である。一方、平成 23 年度、平成 25 年度、平成 26 年度の 2 位と 3 位の「興味がなかった」 、 「必要がなかった」の人数を合算すると、それは 1 位とほぼ同数 となっている。これは、前述の「利用したことがない」学生の理由と捉えられるため、大 学での学習における図書館活用の推進を図る必要がある。 ピアノレッスンルーム(図 10)については、年によって若干の変動が見られるが、肯定 的回答が平成 23 年度以降 8 割を超えており、概ね良好と言える。満足度が低い理由の多 くは、 「ピアノの数」 、 「種類・数・量」である(表 2-2) 。7 室あるピアノレッスンルーム にはそれぞれ 2 台のピアノを備えてあるが、1 台は鍵をかけるか掲示をする方法で、1 室 1 台の使用としている。自由記述には「2 台のピアノを 2 台とも使用させて欲しい」という 類の記述が見られた。しかしながら、学習(練習)環境を整えるという観点からは、2 台 同時の使用は好ましくないため、前述の管理状態を変更する予定はない。 コンピュータ教室(図 11)については、肯定的回答が 5 年間にわたって 8 割以上の数値 となっている。回答人数は少ないが、満足度が低い理由には常に「冷暖房設備」が挙がっ ている(表 2-3) 。これは、多数のコンピュータが一斉に稼動して教室に熱気がこもるこ とと、冷房の吹き出し口が教室の一方にしかないため、教室内の冷房の効き方に差がある 48 からだと思われる。 また、 インターネット環境も満足度の低い理由として挙げられていた。 教室の施設と設備(図 12)については、満足度が年々下がっている傾向にある。満足度 の低い理由(表 2-4)は、5 年間通して「冷暖房設備」が 1 位である。こその他、 「AV 機 器(DVD、VTR) 」が挙げられ、自由記述には、授業中に DVD が再生されないことや、 マイクが入らないという指摘も見られた。 セシリアホール(図 13)については、体育関係の授業において体育館として使用するほ か、式典や学内行事、クラブ活動でも使用されている。平成 25 年度を除き、肯定的回答 が 9 割を超えており、高い満足度を得ている。満足していない理由としては、否定的回答 を寄せた学生の半数以上が「冷暖房設備」を挙げている(表 2-5) 。セシリアホールの空 調は教職員が電源の管理をしているため、学生自身で空調をつけることができない。これ が不満の原因ではないかと考えられる。 総合グランド(図 14)については、トラックの状態が悪いまま使用していたが、平成 26 年の前期末に整備を行ったためであろうか、平成 26 年度は前年度に比べ満足度が上が った(表 2-6) 。 2)アメニティに関する設備について セシリアラウンジ(図 15)については、アメニティの中でも満足度が高い傾向にある。 満足度が低い理由には、 「自分が求めているものと違った」 、 「利用(使用)しにくい雰囲気 だった」などが挙げられた(表 2-7) 。セシリアラウンジは、主に学生が昼食や休憩をと る場所となっているが、学食や売店はなく、飲料の自動販売機が設置されているのみであ る。毎年、自由記述にも「学食」 「食堂」 「売店」を望む記載が見られることから、学生が 求める空間と現状のセシリアラウンジには差があるものと考えられる。 保健室(図 16)についての満足度は、高いとは言い難い。本学の保健室は、医師や看護 師がおらず、学生の主訴に応じて職員ができる範囲の処置をする施設であるため、来室し た経験のある学生の評価が低いことは、予想されることであった。保健室利用者数につい ては、図 16 の「とても満足している」から「全く満足していない」の回答者数が利用し たことのある学生数と捉えられることから、利用者数は年々増加しているといえる。 トイレ(図 17)についての満足度は、例年 8 割を超えている。トイレに関する不満点の 1 位は、 「冷暖房設備」である(表 2-9) 。この「冷暖房設備」とは暖房便座を指している と推察され、この結果は、未だ暖房便座の整備がされていないトイレについての指摘と受 け止めている。 有料コピー機(図 18)については、価格に対する満足度が低く(表 2-10) 、1 枚当た り 10 円の使用料は、頻繁に使用する学生にとって高額と感じられるのかもしれない。し かし、コインキットが 10 円単位での仕様であるため、これ以上のコストダウンができな い現状である。場所についての指摘も見られる(平成 24 年度、平成 25 年度)が、コピー 機の設置は図書館内の資料を複写する目的もあるため、図書館と同じフロアに設置されて いることが望ましいと考えている。 自動販売機(図 19)については、平成 22 年当時には飲料と冷凍食品の自動販売機が設 置されていたが、平成 25 年度中に冷凍食品の自動販売機が撤去され、購入できる食品類 は昼休みに販売されるパンのみとなった。このことが、前年よりも全体的な満足度を下げ 49 た原因と考えられる。満足度が低い理由(表 2-11)は、1 位「種類、数、量」 、2 位「価 格」となっている。 「種類、数、量」の内容を自由記述に探ると、そこには“品切れの商品 が多い” 、 “ある特定の商品を希望する” 、 “冬場は暖かい商品が欲しい”という学生の意見・ 要望を読み取ることができる。価格に関しては、消費税増税後も据え置きで販売している 商品も多く、一般的な自動販売機と比較すると安価であるため、これ以上価格を下げるこ とは困難と考える。 パンの販売(図 20)については、肯定的回答が毎年度 8 割を超えている。出張販売を依 頼しているパン販売店は、障害者の自立支援を目的としている事業所であり、開店時には 本学学生が当該店のロゴをデザインするなどの協力をしてきた。当事業所には障害者の自 立支援の一環として昼休みや学内行事で出張販売を依頼している。こうした障害者自立支 援事業所との関係は、福祉事業と社会とのかかわりを知り、障害者とのコミュニケーショ ンを図る機会となっている。満足度の低い理由については表 2-12 に示したように、 「種 類、数、量」や「価格」が挙げられていたが、調査結果に見られる満足度の高さには、前 述のような背景が考えられる。 3)学生相談及び学習支援に関する施設について 学生相談室(図 21)については、年度によってばらつきはあるが、少ない年で 52.1% (平成 23 年度) 、多い年で 66.4%(平成 23 年度)の学生が利用していることがわかる。 学生相談室は、平成 21 年度から非常勤のカウンセラーを採用し、学生のみならず保護者 の利用も受け入れている。開室当初は、学生相談室の存在や利用方法が学生に浸透してお らず、 「利用方法がわからなかった」 、 「利用しにくい雰囲気だった」という理由が表 2-13 から見て取れるが、平成 26 年度には「利用方法がわからなかった」が 4 件、 「利用しにく い雰囲気だった」が 3 件と、この項目は減少傾向にある。 学習支援室(図 22)については、調査を開始した平成 23 年度は利用者が 49.2%であっ たが、年々利用学生の割合が増えており、平成 26 年度は 75.8%までに上がった。学習支 援室は、平成 24 年度までは専任教員が兼任していたが、平成 25 年度に非常勤職員を雇用 し、週 3 日開室し、学生の学習面のサポートを行っている。開室当初は、学習支援室を利 用することに抵抗を感じる学生もいたようだが、平成 25 年度以降の満足度が低い理由(表 2-14)を見ると、 「利用しにくい雰囲気だった」が上位 3 位から外れ、平成 25 年度は 5 件、平成 26 年度は 3 件という結果であった。 3.まとめ―今後に向けて― 今回の調査を取り纏めた結果、次の点について検討を進めいきたい。 (1)職員の対応や事務的な取扱いについて ①学生対応の円滑化 ②掲示板の使用方法と掲示用紙の統一 (2)施設・設備について ①図書館利用の推進 ②ピアノレッスンルームで 2 台のピアノ使用を禁じる理由の周知 50 ③インターネット環境の見直し ④教室の視聴覚機材の点検と整備 ⑤保健室利用記録の集計 ⑥暖房便座の増設 今後は、調査項目の見直しを行ったうえで、改善点がより明確になるような調査を実施 し、これをもとに職員が共通認識をもって改善に取り組めるよう進めいきたい。 (取り纏め 髙橋瑞恵) 資料 事務対応及び施設等に関する満足度調査 Q1.あなたは、以下の事柄についてどの様にお感じですか。(各事柄について、該当する番号1つに○) 1.とても そう思う 2.まあ そう思う 3.あまり そう思わない 4.全くそう 思わない 1 相談窓口はわかりやすい 1 2 3 4 2 職員の対応は親身である 1 2 3 4 3 窓口で待たされることが多い 1 2 3 4 4 掲示板での連絡はわかりやすい 1 2 3 4 5 緊急連絡網での電話連絡はスムーズである 1 2 3 4 6 事務手続きはわかりやすい 1 2 3 4 7 開門・閉門時間は適当である 1 2 3 4 8 事務取扱時間は適当である 1 2 3 4 Q2.あなたは、学内の設備等についてどのようにお感じですか。 (各事柄について、該当する番号1つに○) なお、3~5に○をつけた事柄は、自分の気持ちに一番近い理由を下表から選び( ・ )に2つまで番号を 記入してください。 1.とても 満足して いる 2.まあ 満足して いる 3.あまり 満足して いない 4.全く 満足して いない 5.利用(使 用)したこ とがない 1 図書館 1 2 3 4 5 ( ・ ) 2 ピアノレッスンルーム 1 2 3 4 5 ( ・ ) 3 コンピュータ教室 1 2 3 4 5 ( ・ ) 4 セシリアラウンジ 1 2 3 4 5 ( ・ ) 5 保健室 1 2 3 4 5 ( ・ ) 6 学生相談室 1 2 3 4 5 ( ・ ) 7 学習支援室 1 2 3 4 5 ( ・ ) 8 トイレ 1 2 3 4 5 ( ・ ) 9 教室の施設と設備 1 2 3 4 5 ( ・ ) 10 有料コピー機 1 2 3 4 5 ( ・ ) 11 自動販売機 1 2 3 4 5 ( ・ ) 12 パン・お弁当の販売 1 2 3 4 5 ( ・ ) 13 セシリアホール 1 2 3 4 5 ( ・ ) 14 総合グランド 1 2 3 4 5 ( ・ ) 3 ~5 に ○を つけ た事柄に ついて、 下記か ら その理由を それぞれ2 つま で選び ( ・ ) 内に 記入し てく ださ い。 1 教職員の対応 7 ピアノの数 13 自分が求めているものと違った 2 利用時間 8 種類、数、量 14 利用(使用)方法がわからなかった 3 冷暖房設備 9 価格 15 利用(使用)しにくい雰囲気だった 4 AV機器(DVD、VTR) 10 味 5 照明、カーテン、学習環境 11 場所 16 興味がなかった 6 インターネット環境 12 必要がなかった Q3.聖セシリア女子短期大学に、特に改善してもらいたい事がありましたら、自由に記入してください。 51 第一部 総括 第一部では、本学の FD 活動(教員の教育力向上のための組織的な取り組み)及び SD 活動(事務職員の能力・資質向上のための組織的な取る組み)の一環として、学生に行っ ている 4 つのアンケート調査の結果を報告した。 アンケート調査からは、入学前・入学当初の取り組みの成果と課題、2 年間の教育活動 の成果と課題、学生の生活実態を明らかにすることができたほか、事務職員の学生対応の 在り方や生活及び学習環境の整備に関する課題を知ることができた。ここで得た改善を要 する課題に対しては、その具体的な改善策の検討と実施に最善を尽くしていきたい。 (文責 大谷純一) 52 Ⅰ.平成 26 年度教職員研修 教職員研修は、本学の建学の精神を基盤としたより良い教育の実践を目指して、毎年夏 季(主に 8 月)に常勤の教職員が一堂に会して実施される。ここでは、短期大学を取巻く 今日的課題や学生の学習面・生活面の状況等をテーマに討議し、本学の日々の教育の見直 しを行っている。教職員研修を、年度の中間である前期終了時に実施することにより、後 期教育の修正が可能となるとともに、次年度に向けての準備(計画)のスタートともなっ ている。 平成 26 年度は下記のテーマで実施した。 研修テーマ 聖セシリアの教育 -教育目標(4つのキーワード)の具現化に向けての取組み- 1.目的と概要 (1)目的 平成 26 年度 4 月より改正実施された教育目標が、日々の教育の中でどの様に行わ れているかを点検し、 教育目標達成に向けた教育の在り方を考えることを目的とする。 (2)概要 研修を始めるにあたり、学長講話により聖セシリアの建学の精神を確認した。そし て研修Ⅰ(全体会)において、学科長より、短期大学の現状と役割を踏まえながらも 本学の独自性を生かした保育者養成教育の在り方について話された。そして、本年度 の教職員研修担当者より分科会の目的と内容・方法について説明があった。 その後、次頁に示す A~C グループに分かれて分科会が行われた。 日 時 場 所 参加者 平成 26 年 8 月 29 日(金) 9:30~18:00 聖セシリア女子短期大学 大教室 ほか 渡辺勝之学長 大谷純一学科長 綾野鈴子 大場麻美子 尾辻俊昭 桐原由美 鈴木泰子 高橋淳子 仲明子 西川久美代 平本譲 山口理沙 佐藤晶子 カバリエレ・ウンベルト(チャプレン) 高橋瑞恵事務長 川路康之 関孝之 利光康伸 萩原綾子 細谷さとみ 毛利千尋 諸岡紀子 53 分科会 グループ(場所) A グループ (学科長室) B グループ (第 1 会議室) C グループ (第 2 会議室) メンバー (◎進行 ☆記録・報告) ◎高橋淳子 大谷純一 平本譲 鈴木泰子 綾野鈴子 ☆関孝之 諸岡紀子 カバリエレ・ウンベルト ◎西川久美代 渡辺勝之 仲明子 大場麻美子 佐藤晶子 利光康伸 ☆萩原綾子 ◎高橋瑞恵 桐原由美 尾辻俊昭 山口理沙 ☆川路康之 細谷さとみ 毛利千尋 2.プログラム 全体進行 桐原由美 時間 内容 9:25 9:30 ~ 9:40 集合 -研修の祈り- 開会 日程等の確認 9:40 ~10:00 学長講話 「聖セシリアの建学の精神」 10:05~10:45 10:45~10:55 11:05~16:10 渡辺勝之 学長 研修Ⅰ 全体会 「聖セシリアの保育者養成教育」 大谷純一 学科長 分科会説明 桐原由美(教職員研修会担当) 研修Ⅱ 分科会 ①4 つのキーワードに対する取り組みの確認 -4 月からの取り組みの現状を振り返る- ②4 つのキーワードの具現化に向けて -①をもとに今後の取り組み方について考えていく- ※各課として、各教職員としての具体的な行動を挙げる 備考 場所:大教室 進行・記録(場所) A:高橋淳・関 (学科長室) B:西川・萩原 (第 1 会議室) C:高橋瑞・川路 (第 2 会議室) (昼食および休憩は、各分科会で適宜) 16:20~16:40 分科会の報告 -分科会②を中心に報告- ※各分科会 5 分以内 17:00~18:00 懇親会 54 進行:桐原 報告:各分科会記 録担当者 場所:大教室 進行:川路 場所:セシリアラウ ンジ 3.全体会 研修 1 聖セシリアの保育者養成教育 学科長 大谷純一 (1)短期大学の現状と役割について 短期大学の校数と学生数は 4 年制大学志向の高まりに伴い減少しているが、教育系学科 の在籍者割合は増加していることや、国の子育て支援策の推進により保育者養成への期待 が高まっている現状を述べた。また、今後の短期大学の役割については、①専門職業人材 の養成、②地域コミュニティの基盤となる人材の養成、③知識基盤社会に対応した教養的 素養を有する人材の養成、④生涯学習機会の提供の 4 つを挙げた1)。そのうえで、保育者 養成に特化する本学は、専門職業人の養成を第一の役割とすることを確認した。 (2)キャリア教育の視点からみる本学の保育者養成について 大学や短期大学におけるキャリア教育は、単に卒業時点の就職を目指すものではなく、 生涯を通じた持続的な就業力の育成を目指し、豊かな人間形成と人生設計に資することを 目的に行われるものであるといわれている2)。これを踏まえると、建学の精神である「愛 と奉仕の心をもって社会貢献できる人間の育成」を基盤に、確かな専門性と豊かな人間性 を備えた保育者の育成を標榜する本学の教育は、正にキャリア教育であるといえる。中で も、キリストの教えに基づく自分のタレント(能力)を生かして他者の役に立つ人を育て るという本学の考えは、キャリア教育において重要な視点である旨を述べた。 (3)本学の学修と生活を通しての学びについて 本学は学生に身につけてほしい力として、保育実践力(保育に関する基本的な知識と技 能、子ども理解、具体的な援助) 、自己表現力(言語表現、身体表現) 、共生力(寛容な心、 他者理解、礼儀・マナー) 、自己向上力(自己理解、自己肯定、意欲と行動)を掲げている。 これを実現するために本学は、入学前の導入教育から卒業に至るまでの教科教育、学生の 自主的活動、行事、進路支援、及び日々の短大生活の全てを通した教育を実施している。 その成果を平成 26 年 2 月に実施した卒業セミナー参加者 69 名のレポートに探ると、保育 実践力に関する記述 27、自己表現力に関する記述 12、共生力に関する記述 46 のほか、人 間としての成長に関する記述 12 を抽出できた。これには単に専門的能力を育成するに止 まらず、人間的成長を重視する本学の教育成果の一端が窺えることを述べた。 (4)本学の保育者養成教育のさらなる充実に向けて 本学の保育者養成教育の充実に向けては、①教育目標の達成に向けた教育活動の点検と 改善に日々努める、②本学の保育者養成教育(キャリア教育)推進のために一層の学内連 携を図る、③本学の建学の精神や教育特色(伝統と校風から学ぶ教育、個に向き合う教育、 実践から学ぶ教育、出会いから学ぶ教育)及び教育資源(併設幼稚園・保育園を有する等) を踏まえた本学の強みの確認と新たな発見に努めることの 4 点を述べた。 最後に、 今後も子どもへの愛を実践できる力ある保育者の養成を目指すことを宣言した。 1)中央教育審議会「短期大学の今後の在り方について(審議まとめ)(案)」(平成 26 年7月) 2)中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」(平成 23 年 1 月) 55 【分科会説明:平成 26 年度教職員研修分科会について】 平成 26 年度教職員研修担当 桐原由美 分科会を進めるにあたって、全教職員が共通理解を持つために次のことを確認した。 (1)研修のテーマと目的について 分科会では、 「聖セシリアの教育-教育目標(4 つのキーワード)の具現化に向けての取 組み」というテーマのもと、平成 26 年度 4 月より改正実施された教育目標が、日々の教 育の中でどの様に行われているかを点検し、教育目標達成に向けた教育の在り方を考える ことを確認した。 (2)手順について 教育目標の達成に向けた教育活動の見直しと改善策を考えるための手順を次の通り説明 した。 ①4 月からの教育活動を振り返る 教育目標の具現化に向けて学生にどのような指導や支援を行ったかを、4 つのキーワ ードに照らして振り返り、課題(良いこと或いは改善すべきこと)を見出す。 ②①で見出された課題をもとに今後の教育活動の在り方を考える 教育目標の達成に向け、教職員が各立場からどのような指導や支援が必要であるかを 具体的に示していく。 (3)分科会報告について 分科会終了後の報告会で伝えてほしいこととその手順を確認し、さらに、記録担当者に は、報告書の提出について依頼した。 4.研修Ⅱ 分科会 各分科会における討議の内容は次の通りである。なお、分科会討議はテーマに基づいて 行われるが、分科会ごとに討議の方法や内容が異なるため報告の記し方も異なる。 (1)A グループ(学生課的立場から) 報告者 関孝之 Aグループでは、学生課としての立場から討議を行った。学生課では、年間を通じて行 われる様々な行事は、 「愛と奉仕の精神」を基本として学生の指導に当たっている。4 月か らの教育活動を振り返り、①学生にどの様な指導を行ってきたか、②前期が終了して見出 された課題、③今後の指導・支援の方法について討議を行い、次のことが示された。 ①学生にどの様な指導を行ってきたか 3 月のリーダー研修会において 1 年間自発的に行動できるような支援を行った。その結 果、ゴミの分別を正しく行う方法として、学内のゴミ箱のラベルをわかり易く張り替える ことが学生リーダーから提案され、 実践したところ、 分別が正しく行われるようになった。 また、クラブ活動を活性化させるための方策について学生リーダーと教員が共に考え、 クラブ体験日を設けた結果、体験したことで入部する学生が多くなった。このことから、 学生と教員が一緒に成功体験を築いていくことの大切さを知ることができた。 56 ②前期が終了して見出された課題 課題として、学生と教員との距離が近く良好なコミュニケーション関係を築いている反 面、学生の中には指示待ちの学生、協調性に欠ける学生が見られること、援助や指導が必 要な学生に目がいきがちで、援助等を必要としない或いは能力の高い学生を伸ばしきれて いないことの 2 点が挙げられた。 ③今後の指導・支援の方法 学生課の活動は、様々な年間行事を通じて行われるため「点ではなく線」すなわち日々 の生活がとても大切である。様々な背景を持った学生がいるが、学生が安心して学生生活 を送れるよう、学生とのコミュニケーションを大切にし、より良い人間関係を構築するこ との必要性が挙げられた。さらには、卒業後、子どもたちの育ちに影響力を持つ保育者に とって欠かすことの出来ない“人格” “品位”のある保育者に育つよう、時に厳しく、時に 期待して待つ対応が求められることの必要性が挙げられた。 これらを踏まえたうえで、後期の大きな行事である保育フェスティバルでは、学生一人 ひとりのレベルを上げるべく、学生自らが与えられた係りの役割を果たすことで自己肯定 感を持ち、自己向上力を伸ばせるように支援していくことを確認した。また、自ら考えて 行動することが出来ない学生に対しては、自主性や主体性を伸ばすことを目標とした指導 を行っていくこととした。 (2)B グループ(就職課的立場から) 報告者 萩原綾子 B グループは就職課としての立場から就職集中ガイダンスやアッセンブリーを振り返り、 その活動を通して問題点を挙げ課題を見つめた。その際、就職課は就職活動も教育の一環 と考え、学生が自分で考え決め行動する力を支援するという共通意識を持ち行った。 まず、4 月からの取り組みを教育目標に掲げた 4 つのキーワードに当てはめていった。 保育実践力は基本的な知識と技能等であるが、就職課は学生の履修状況を把握したうえ で、個別に面談で対応している。自己表現力については、進路登録カードや履歴書や個別 面談を通して、適性や性格や体験についてなど学生が自分のことを語れる指導と文章の添 削をしている。共生力については、マナー講座を通して他者を考えたうえでの身だしなみ や礼儀やマナーを考える機会となっている。自己向上力については、1 年次 3 月の性格特 性テストや就職ハンドブックの自己理解シートをもとに、自分の適性を考えるよう指導し ている。また、公務員模擬試験や公務員講座に挑戦し自分の能力を知ることで、さらに勉 強し能力を高めようとする意欲を促している。 以上のことを踏まえ、前期終了における課題を探った結果、①学生の自己表現力が伸び ないこと、②学生の就職試験を受験することへの不安やメンタル面の不安など情緒的なサ ポートの難しさ、③学生の就職への意識を高めそのモチベーションを維持させる難しさ、 ④学生が保育者になるという将来の見通しを立て将来を設計することの難しさの 4 つの課 題が見出された。 以上のことを踏まえ、今後の指導や支援の方法として、以下のことが確認された。 1)自己表現力を培うために、2 年生を対象に実施する 9 月の就職集中セミナーでは小論 文対策講座を予定し、実際に学生に論文を書かせ添削する。 57 2)1 年生を対象に実施する 3 月の就職ガイダンスでは、2 年生が自分の経験を振り返り 1 年生に伝える機会を持つ。 3)メンタル面のサポートは時間を掛けて学生の話を聞き個別に丁寧に対応する。 4)2 年生には、11 月の面談などで意識を高める、個々に小論文や履歴書、面接の相談 に乗る等、個別に指導していく。 5)後期は個々に関わることが多くなってくる為、今後も教務課や実習担当と連携しなが ら丁寧に対応しいく。 6)今年度の 1 年生には、4 月のオリエンテーションにおいて、見通しを持って 2 年間を 過ごすことや自身の就職イメージを持つことの大切さを伝えることができたので、こ の取組みを年度末の就職ガイダンスにつなげていく。 7)早め早めのインフォメーションと大切なことは繰り返し話すことで伝えていく。 そして最後に、2 年間の育ちを学生が就職活動で発揮できることを目指し、支援してい きたいという話で締めくくられた。 (3)C グループ(教務課的立場から) 報告者 川路康之 C グループは、教務課の立場から、この 4 月から学生にどのような支援・指導を行って きたかを、教育目標に示された 4 つのキーワードである「保育実践力」 「自己表現力」 「共 生力」 「自己向上力」にもとに討議した。 1)保育実践力に分類されたこと 年度初めのオリエンテーションと成績指導が挙げられた。年度初めの 1 年生を対象と したオリエンテーションでは、本学で設置している免許・資格に関する課程と、それら を取得するために修得が必要な科目や単位の説明を行った。そして、2 年間で履修する 科目を登録させた。これは、各学生が保育者として必要な力は何かを知ると同時に、保 育者として身につけたい力を考え、2 年間の育ちのイメージを持って学習がスタートで きるようにという目的のもとに行っている。履修登録時において、学生が講義概要を読 み教務課教職員に質問しながら登録作業をしている様子が見られたことから、目的は達 成されていると思われた。2 年生については、1 年次の成績が振るわなかった学生に対 して成績指導を行った。対象となった学生からは、学習不足だけでなく、学習や生活の 過密さから自身の力不足を感じて保育者になることへの意欲の低下がみられたり、学習 内容が解らないために自信を失ったりしていることが窺えた。これらのことから、学生 が 2 年間の育ちのイメージを持ち続けられるようにすることが課題となると考えられた。 これは、自己向上力を育むことにも通ずることであることが確認された。 2)自己表現力に分類されたこと 国語力の向上を支援する一つである学習支援室の活用があげられた。オリエンテーシ ョンやアッセンブリーにおいて学習支援室の利用を促したり、支援室職員が掲示等によ りプログラムを紹介したりしているが、学生が気軽に利用できるには至っていない。学 生が学習支援室を有効にかつ気軽に活用できるよう支援室担当者と相談し、より良い支 援プログラムを考えていくことが課題として挙げられた。 3)共生力に分類されたこと 受講マナーが挙げられた。受講マナーについては、年度初めの教務ガイダンスで伝え 58 ている。1 年生は、年度当初はマナーが良いが、慣れるにしたがって私語や遅刻をした り、教室がきれいに使われていなかったりなど、受講マナーに問題がみられる。2 年生 も同様である。マナーは習慣として身につくことであることから、根気強く伝えていく ことが必要と確認された。 4)自己向上力に分類されたこと 欠席の多い学生の把握と成績指導が挙げられた。3 回以上欠席がある学生については、 声をかけたり面談をしたりしており、これにより改善されることもある。学習意欲低下 を早めに察知するためにも欠席の多い学生の把握は重要であると確認された。また、自 信のない学生への支援が課題として挙げられた。 以上のことから、教務的立場としては、授業への取り組みに対する支援が重要と認識さ れた。学生は、履修単位を修得し、卒業すること、幼稚園教諭 2 種免許状及び保育士資格 を取得することが最大の目標にあると考える。これを達成するためには、授業を意欲的に 受講し、確実に力がついていることを学生自身が自覚することが必要と思われた。日々の 中では、学生の受講の様子を把握し必要に応じて声をかけていくこと、期の区切りでは、 学生自身が育ちの確認ができるよう学びの振り返りの場を設けていくこととした。 5.まとめ-今後に向けて- 今年 4 月から教育目標に新たに示された 4 つのキーワードがどのように展開されている かについて、学生生活を支援するうえで基盤となっている三課(学生課、就職課、教務課) の視点から点検した。その結果、各課において、特に意識しないままに実践してきたこと、 実践されていないこと又は不足すること、実践において改善を要することが確認され、後 期あるいは次年度に向けた改善策が示された。 分科会報告において共通に確認されたことは、全教職員が教育目標を意識し、その達成 に向けて日々の教育に当たっていくことの重要性であった。 (取り纏め 桐原由美) 59 Ⅱ.平成 26 年度教員連絡協議会 教員連絡協議会は、非常勤講師に本学の状況を伝えるとともに、非常勤講師と専任教員 が情報交換を行い、教育向上へ向けての協力のお願いと、より良い授業運営に向けて共通 の意識と理解を持って教育に当たっていけることを目的に行うものである。 平成 26 年度は次の通りに実施した。 1.目的と概要 (1)目的 平成 26 年度の教員連絡協議会においては、本学の学生の現状を踏まえ、関連教科間の 内容のすり合わせ、授業についての情報交換などを行い、 「平成 27 年度のよりよい授業運 営に向けて」考えることを目的とする。 (2)概要 全体会では、大谷純一学科長から、まず、今後の養成教育について説明がなされ、次に、 本学における平成 27 年度の、教育の充実を図るための取り組みについて話された。その 後、平成 27 年度に向けての教務からのお願いが桐原由美教務課長からなされた。分科会 では、全体会の報告を踏まえ、来年度のよりよい授業運営に向けて、グループ討議が行わ れた。なお、分科会は、本学のカリキュラムマップによって 5 グループに分かれた。分科 会の後に全体で行われた報告会では、各グループの討議の内容が報告された。 実施日 平成 27 年1月 17 日(土) 場 所 聖セシリア女子短期大学 参加者 常勤教職員 渡辺勝之学長 大谷純一学科長 綾野鈴子 大場麻美子 尾辻俊昭 髙橋淳子 仲明子 西川久美代 佐藤晶子 ガバリエレ・ウンベルト(チャプレン) 髙橋瑞恵 毛利千尋 川路康之 非常勤講師 安藤幸子 小松公子 庄子正彦 西山健一 森本尚子 伊藤佐知子 坂本喜一郎 すとうあさえ 久田由紀子 山口美和 大村禮子 坂本正路 高原将光 福島実子 吉永安里 60 桐原由美 平本譲 鈴木泰子 山口理沙 京野尚子 佐々木優子 竹内敦 宮城朋子 和田靖子 楠田千代子 佐藤喜代 角井都美子 宮下淳子 2.プログラム 1.全体会(13:30~14:30) ・・・・・・・・・・・・・・・大教室 連絡協議会をはじめるにあたって 学長 渡辺勝之 本学の教育 平成 27 年度に向けて 学科長 大谷純一 教務からのお願い 教務課長 桐原由美 2.分科会(14:40~16:50) A グループ・・・・・・・・・・・・・・カトリックセンター B グループ・・・・・・・・・・・・・・第1会議室 C グループ・・・・・・・・・・・・・・学長室 D グループ・・・・・・・・・・・・・・学科長室 Eグループ・・・・・・・・・・・・・・第 2 会議室 *グループ分けは次頁に示す 3.報告会(17:00~17:15) ・・・・・・・・・・・・・・・・大教室 懇親会(17:15~18:00) ・・・・・・・・・・・セシリアラウンジ 【分科会グループ表】 A グループ【基礎学力の向上、豊かな人間性の育成】 会場 1 号館 2 階 カトリック センター 氏名 担当科目 備考 カバリエレ・ウンベルト キリスト教学 小松公子 英語コミュニケーション 庄子正彦 スタディスキルズ、国語 髙原將光 日本国憲法 竹内敦 スポーツと健康Ⅰ 鈴木泰子 日本の暮らしと文化、音楽 進行 佐藤晶子 保育方法論、実習指導 記録 桐原由美 スタディスキルズ、体育、保育内容・健康、保育方法 論、保育研究ゼミナール 61 B グループ【保育の本質・目的の理解】 会場 氏名 担当科目 備考 伊藤佐知子 相談援助、保育相談支援 楠田千代子 音楽 坂本正路 社会福祉 1 号館 2 階 佐藤喜代 保育者論 第1会議室 吉永安里 保育原理 仲明子 保育内容・言葉、保育方法論、保育研究ゼミナール 進行 山口理沙 教育原理、教育史、実習指導、保育研究ゼミナール 記録 平本譲 児童課程福祉、保育・教職実践演習(幼稚園)、実習指 導、保育研究ゼミナール C グループ【保育の対象の理解】 会場 氏名 担当科目 安藤幸子 家庭支援論 角井都美子 子どもの保健 福島実子 乳幼児心理学 1 号館 1 階 宮城朋子 音楽 学長室 渡辺勝之 髙橋淳子 尾辻俊昭 暮らしの中の科学、子どもの食と栄養、保育研究ゼミ ナール 発達心理学、教育心理学、保育・教職実践演習(幼稚 園)、保育研究ゼミナール 備考 進行 記録 D グループ【保育の内容・方法の理解】 会場 1 号館 2 階 氏名 担当科目 備考 京野尚子 保育内容・人間関係 坂本喜一郎 保育内容・環境 西山健一 社会的養護内容 宮下淳子 音楽 森本尚子 障害児保育 大谷純一 音楽、保育内容・表現、保育方法論、保育研究ゼミナ 進行 ール 綾野鈴子 保育・教職実践演習(幼稚園)、実習指導 学科長室 62 記録 E グループ【保育の内容・方法の理解、保育の表現技術の向上】 会場 氏名 担当科目 備考 大村禮子 乳児保育 佐々木優子 音楽 すとうあさえ 児童文化 1 号館 2 階 久田由紀子 音楽 第 2 会議室 山口美和 在宅保育論 和田靖子 保育表現技術、子どもの遊び 西川久美代 造形、保育内容・表現、保育研究ゼミナール 進行 大場麻美子 音楽、保育内容・表現、保育研究ゼミナール 記録 *専任教員は平成 26 年度担当科目 3.全体会 【本学の教育 平成 27 年度に向けて】 学科長 大谷純一 本説明の冒頭では、本学の教育目標を確認するとともに、これを実現するための 2 年間 の教育の概要について解説した。次いで、保育者養成校(以下、養成校)を取り巻く環境 として、神奈川県下における養成校の増加や 18 歳人口及び子ども(0~14 歳)人口の推 移を説明したうえで、養成教育の一層の充実を図る必要があることを述べた。 以下、 『保育学研究』第 52 巻第 3 号(2014.12.26)に掲載の「保育フォーラム テーマ 「これからの保育者養成の在り方」 」を参考資料に、今後の養成教育について説明した後、 本学における平成 27 年度の取り組みについて述べた。 (1)今後の養成教育について 今後の養成教育で推進しなければならないこととして、①学生の学習状況を踏まえた教 授法を工夫すること、②保育現場との連携強化を図ること、③家庭・保護者についての理 解を促すこと、④認定こども園に関する理解を促すこと、⑤保育者としてのやりがいや喜 びを実感させるようにすること、などを挙げた。中でも重要と捉える①教授法の工夫と② 保育現場との連携強化については、次のような説明を加えた。①については、 「学習への積 極性と主体性を引き出すための工夫をする」 、 「体験的学習を通した多様な気づきを促す」 、 「学生同士による協同的な学びを促す」 「学内での学習と実習等での保育実践を結びつけた 、 授業を展開する」などの重要性を述べた。②については、 「保育現場を学習の場とする授業 を通して、学内での授業と保育現場をつなぐ」 、 「保育現場の雰囲気を感じられるような体 験を増やす」 、 「保育実践の場に参画し保育観や幼児教育観を深めさせる」などの重要性を 述べた。 63 (2)本学における平成 27 年度の取り組み 教育の充実を図るための取り組みとして、次の 3 点を挙げた。 ①前・後期の学習の振り返りと次期の学習目標を設定させる 2 年間の科目配列を示したカリキュラムマップを活用し、各期の科目ごとの成績評価を ☆の数で示し、視覚的に捉えられるカリキュラムアチーブメントシートを作成させる。こ れを通して、自己の学習状況を捉えられるようにする。また、科目群ごとの学習の自己評 価と実際の成績評価をレーダーチャートで示すプロファイルシートの作成を通して、自己 の学習状況を客観的に捉え、次期の学習目標を立てやすくする。 ②保育現場とのさらなる連携を図る 実習や保育方法論等の授業では、保育現場との一層の連携を図る。進路指導の一環とし て、保育現場見学・体験を奨励する。現職保育者の教育への参画を促進する。 ③学生が学びの充実感をもてる授業を構築する 学生の学習状況を捉えながら授業内容や方法を常に調整し、学生にわかりやすい授業と する。保育職に就くうえで必要だと思える授業であり、また学びの自覚がもてる授業とす る。保育イメージをもって学習することにより、保育者としての学びを深められるよう配 慮する。 以上の説明後、養成教育のさらなる充実に全力を注ぐ旨を述べるとともに、教員各位に は一層の協力を依頼した。 【教務からのお願い】 教務課長 桐原由美 非常勤講師の方々に、平成 27 年度の学事日程を伝えるとともに、お願いしたい教務的 事項について述べた。 (1)平成 27 年度の学事日程について 平成 27 年度年間予定(案)を資料に用いて、各期の授業開始日と終了日、補講期間、 定期試験期間を伝えた。そして、平成 27 年度祭日の中で授業を開講する日についてお知 らせし、授業の実施をお願いした。また、規定授業時数に満たない場合の特別授業の設定 と休講に伴う補講の実施についてお願いした。 (2)教務からのお願い 始めに、講義概要作成をお願いし、記述内容と作成にあたってご留意いただきたいこと について説明した。中でも授業計画については、半期 15 回、通年 30 回の授業と期末試験 をもっての計画が必要であることを説明した。また、授業外学習については、事前事後学 習に関する明記をお願いした。 次に、授業については、初回授業のオリエンテーションでは講義概要を活用し、授業の 運営の仕方や学生との約束等を伝えてほしいことをお願いした。また、評価は講義概要に 示した評価方法を用い、授業の進行状況から変更を余儀なくされた場合には、事前に学生 に説明してほしいことをお願いした。そして、成績評価は厳格につけていただきたく、特 に「秀」評価は学習目標を完全に達成している場合を考えていることから、0 人でも構わ 64 ないことを説明した。 次に教務システムについて、平成 27 年度から色々な場面でシステムを活用し、現在の ところ出席登録、定期試験に関すること、成績評価の 3 点について予定していることを説 明した。それに伴い、出席原簿は配布しないことを伝えた。 最後に、授業開始までの予定として講義概要原稿及び特別授業日問い合わせの締め切り 日、テキスト販売日、科目履修者の確定日を伝え、平成 27 年度も非常勤の先生方からの ご協力とお力添えをいただきたいことをお願いした。 4.分科会 各分科会における討議の内容は次の通りである。なお、グループ討議はテーマに基づい て行われるが、グループごとに討議の方法や内容が異なるため報告の記し方も異なる。 (1)A グループ 報告者 佐藤晶子 A グループは、カリキュラムマップの「基礎学力の向上」と「豊かな人間性の育成」に位 置づけられている科目の担当教員が集まり、それぞれの科目における取り組みと学生の現 状を報告し合い、 「平成 27 年度のよりよい授業運に向けて」討議を行った。 現代はデジタル化が進み、多くの学生にとって、インターネットやスマートフォンの各 種アプリ機能の利用は日常的なものとなっている。例えば、課題が提示された際に、板書 や掲示を携帯電話等で写真に撮る学生の姿について、疑問の声も上がった。そこで、この 現状を踏まえ、授業中における対応が討議の焦点となった。授業中に勝手に使用すること のないよう、開始前に注意喚起する一方で、スマートフォンに入っている辞書機能の活用 は認めているとの意見もあった。紙媒体の漢和辞典の使い方を知らない学生がいるためス ムーズに授業で活用できないこと、また辞書の値段も高く経済的に困難を抱えている学生 もいる等、学生の実態に配慮し、授業内で上手く活用していくことも視野に入れた柔軟な 対応が今後必要であろう。例えば、家で定期的に購入していないという理由で新聞を読ん でいない学生がいたとしても、現代においては、紙媒体に拘らなくともタブレットやスマ ートフォンで簡単に読むことができる。何をもって新聞を読ませるのか、教員側が目的を 明確にし、工夫することが重要である。このような教員の働きかけや配慮が、学生自身が 主体的にどう行動できるかを考える契機につながり、 「生きる力」の育成につながっていく ことが期待できる。 次に、討議の焦点は、学生への発問の仕方についてであった。授業中、学生に発問する 際、学生が自由に発言できるよう「どう思いますか」というように開かれた発問を心がけ ているといった意見の一方で、この発問に対してうまく答えられない学生が多いとの現状 が挙げられた。その要因の一つとして、学生が発問の意味を分かっていない場合があると の意見があった。その対応として、何について意見を求めているのかを具体的に示すとい った工夫が必要である。また学生によっては自分の意見に自信が持てず、答えられないと いった様子が見られることも挙げられた。 近年、 自己肯定感が低い学生が増加傾向にある。 その対応としては、褒められる経験を積み重ねることが必要である。このように、学生の 積極性や意欲を上げていくために、学生の自由な発想を受け止め、褒めて伸ばしていく姿 65 勢を、教員一人ひとりが意識することが望まれる。 最後に、今後、本学の学生への教育について討議がなされた。まず、学生自身が「伸び たい」という意欲を教員がどう引き出すか。学生の学力を含む現状を踏まえつつ、そのレ ベルに合わせるだけで終わらず、少し上を狙うことで、向上が期待される。そのためには 学生一人ひとりに深く向き合うことができるよう教員と学生の信頼関係を築くこと、学生 に寄り添う時間の確保、褒めることで学生の成功体験や充実感を積み重ねていくことが重 要である。一方で、教員と学生のトラブル時についても対応を考えておく必要がある。学 生が教員に対して、他の学生との不平等さを感じた時や、学生自身が損得を感じている時 に、トラブルが生じやすい。教員は大多数の学生に対して平等に接していかねばならない が、その際「同一」と「平等」は違うことを念頭におかねばならない。 「同一」とは差がな く全く同じことを意味するが、 「平等」とは、差別されることなく人間としての尊厳が守ら れていれば、その幅が違うことも意味に含まれる。幅がある上での「平等」とは何かにつ いて常に問い続けることが教育の質の向上につながっていくと考える。 (2)B グループ 報告者 山口理沙 全体会を踏まえ、本学の達成目標と学習内容、とりわけ「保育の本質・目的の理解」に 着目し、教育活動について議論が行われた。 1)当達成目標と学習内容に関連する科目における学生の現状 現状として、メモをとることができない学生が多く、ノートをとるということの練習が 必要かとも考えられた。この対応について、 「板書を示す」 「板書を示さない」という各教 員の見解が述べられた。また、本人の姿勢だけではなく、学習障害の問題を抱えているか と思われる学生も見受けられ、学習支援の必要性についても意見が上がった。教員と学生 の間に関係性が築かれなければ、教育は難しいということが意見として出た。 昨今、授業外学習の重要性がいわれるが、学生自身がそのことを理解していない、方法 がわからないというところからはじまる。そのため、伴走することが、学期を通して教員 にこれまで以上に求められていることが確認された。 2)講義への工夫 本分科会の教員が担当する科目は、性質上、講義の形態が多いが、授業中、主体的な学 習、アクティブ・ラーニングの実施に向けた工夫がされていた。そして、相当の時間を非 常勤、専任ともに授業準備に当てていることが明らかとなった。 なお、各教員から提示されたアクティブ・ラーニング実施における課題と工夫は次の通 りである。 ①課題 「原理系の授業では、基本的かつ基礎的内容が多い」 「一年次の授業であるため、現場 の話とともに、歴史的背景を提示しなければならない」 「学生の人間関係ができていな い時期の話し合いが難しい」 ②工夫 「リアクションペーパーを介したやりとり」 「学生同士のピアの意識付け」 「バディを 組む」 「出席者との公正さのために、欠席者への授業配布物は意図的にしない」 「座席 の固定」 「座席の固定ではあるが、毎週、列ごとに前後をシフトしていく」 66 以上の提案の中で、講義型の授業ではあるが、具体的事例を示さなければ理解できない 学生の傾向も含め、教授内容に加えて、教員の個々の知識、価値観、姿勢、経験等、実践 経験を提示することもまた、必要なのではないかとの指摘が上がった。 3)総括 今後、より良い授業運営のためにも、理論と実践の融合、本学の学習系列の独立性とと もに融合性について深めていく必要があると結論づけられた。学生が主体で脳内にカリキ ュラムマップを形成し、目的意識、学びをつなげることが急務かと考えられよう。 本分科会の科目だけに言えることではないが、授業内容は、授業期間内に完結せず、現 場に出てこそ、その理解が深まるとの指摘が上がった。今後も本日のような生産的共通理 解が教員間で大切であると改めて考えた。 (3)C グループ 報告者 尾辻俊昭 C グループでは、1)学生の現実、2)学生に身につけて欲しい事、そこに向けた教員 の工夫、3)大学への要望等について意見交換を行った。 1)学生の現実について 学生の能力・意欲について否定的内容の指摘が多かった。例えば、能力面で、「基礎学 力が低下し、数年前ならできていた課題(新聞・漢字を読む等)ができない」 、 「以前は、 ピアノをある程度弾ける学生がいたが、今は初心者が多い」 、 「出来る学生とできない学生 の差が広がり二極化している」との現状認識が示された。意欲の面でも、 「遅刻・欠席する 学生が以前より増加した」 、 「できないことへの危機感・やらなきゃという気持ちが薄い」 、 「無反応・指示待ち」 、 「先生の真意・意図をわかっていない、わかろうとしない」 、 「学生 の自己主張が強く、時には教員に対する暴言もある」 、 「気持ちの波が大きい」 、 「気力を持 続させ安定感をもって継続的に取り組むことが難しい」 、 「ある学生は、 『子どものための授 業ばかりでストレスだ』 、 『自分のための授業が受けたい』という気持ちを持っていた」 、 「保 育という教育目標を理解しておらず、使命感・責任感が希薄である」ことが指摘された。 背景として、 「生活リズム・姿勢・ホルモンバランスなどが乱れ、不健康な(未病状態 の)学生が多い。スマートフォンを長時間使用し、運動不足である」 、 「家庭の問題(家族 の不和など)がある」 、 「 (経済面を含めた)余裕が(家庭にも学生にも)なく、鍵盤楽器が ない家庭も多い」といった点も影響しているであろうことが指摘された。 様々な問題はある一方で、 「根はやさしく素直な性格の学生が多い」との意見もあり、 「学 生の自己管理を促し、 学生が力を発揮できるよう支えたい」 という方向に意見が纏まった。 2)学生に身につけてほしいこと、そこに向けた教員の工夫について 学生に「健康」な生活を送って欲しいという類の意見が複数挙げられた。 「ボディメカ ニズム・呼吸法・生活習慣などを学生が自己管理できるよう助言している」という実践も 報告された。 「職場で先生が休むと子どもに迷惑がかかることを、学生に自覚してほしい」 、 「長く仕事を続け、 保護者の気持ちもわかる保育者になってほしい」 という意見もあった。 また学生に「知識・技術」を身につけさせたいという意見も複数挙げられた。 「ピアノの技 術」 、 「体力」が全般に低下している現状に鑑み、 「ピアノ課題曲を見直しつつ、到達目標の レベルを維持できるよう図っている」 、 「身体・筋肉をほぐす所から始める。ステップを小 さく、達成感や意欲を持てるようにしている」といった工夫が報告された。また、 「国語力・ 67 文章力」 、 「高学歴の保護者とも対話できるような知性」を身につけさせたいとの意見もあ った。 「日本語検定を単位修得の要件」としていること、学習支援室の活動などが報告され た。 そして、学生自らが「自己管理できる力」 、 「自ら学ぶ意欲」 、 「自己向上力」を身につけ てほしいとの意見もあった。そのため、日頃から「学生が、自身の不調の原因に気づき(自 分で自分をモニターし) 、対処できるように、助言している」 、 「授業で学生の意欲を引き出 すために、アクティブ・ラーニングを促している。パネル・シアターを教員が行い、学生 の気持ちが高まった場面もあった」という実践が報告された。 「教員が授業を工夫すること を楽しむ」 、 「教員自身もストレスを抱えすぎないよう、同僚と話し合い、対処法を拡げる」 といった教員が自身の姿勢を問う必要性も指摘された。また、入試において、 「アドミッシ ョン・ポリシーを受験生に周知し、本学を理解し、保育に対する意欲を持つ学生に入学し てほしい」という意見もあった。 3)大学への要望等について 教室の環境について、 「エアコンの届く所と届かない所がある。扇風機を設置し、攪拌 してはどうか」との提案や「教室にパソコンが常備され、使いやすくなった」との指摘が あった。また、出席管理について、 「出席簿とシステムの 2 重管理が負担である。一元化 できないか。講師室にパソコンが 2 台あると入力しやすい」との意見も聞かれた。今後も、 学習環境の向上について意見・要望を出し合い、短大として努力していくことを申し合わ せた。 (4)D グループ 報告者 綾野鈴子 全体会を踏まえ、授業内容についての情報交換を行い今後の授業運営に向けて考えると いうテーマで話し合いを進めた。 1)授業に於ける課題について 全体的に学生自身の学ぼうとする意識の低下が感じられる。具体的には出席率の低下や ノートをとらない、文章が書けない、ディスカッション等での表現力の低さ、モラルにつ いての認識の甘さ等が挙げられた。つまり、理解力、基礎学力の低下や自己管理、自学学 習の習慣の欠如、保育者になるという意識の低下が考えられた。 2)授業で工夫している点について 学生の理解力の低下からか、授業内容については、理論を学ぶということに抵抗がある ようで、専門的な内容を理解しづらいことがあるようだ。しかし保育現場の具体的内容、 事例については耳を傾ける学生が多いことが挙げられた。その部分を捉え、事例や映像を 使用し共通の体験をし、ロールプレーやグループディスカッションを中心に授業を進め、 実体験を通し、学生自身の気付きを大切にしながら理論につなげていく工夫をしていると いうことが挙げられた。 具体的には、授業を重ねるごとに最前列にくる学生を変更した座席順にし、学習意欲が 高まるよう工夫したり小テストやリアクションペーパーを活用し、書くことで学生の理解 度を把握したり、コメントを記入する、スタンプを押す等、個別にコミュニケーションや 評価を用いて学生との信頼関係を築く工夫もされている。保育現場の魅力や保育者のすば らしさを伝え、学生自身の保育者になりたいという夢を支えながらモチベーションを高め 68 ていくことも視野に入れ授業を展開している。教員が丁寧に寄り添っていれば、学生が意 欲的に学習に取り組めることがわかってきた。 3)より良い授業運営のために 教員が学生とのコミュニケーションを大切にし、メリハリのある授業を考えていくこと で、学習に対する意欲は高まることがわかった。教員は、学生が自己肯定感や自己理解力 を高め、 向上心や意欲を持って授業に参加するために、 日々一人ひとりと丁寧にかかわり、 受け入れ、見守ることが大切である。また、教員一人ひとりの意欲や思いが学生に伝わる ことを忘れず授業に取り組む必要があり、教員間の連携が必要不可欠である。 (5)E グループ 報告者 大場麻美子 E グループでは、まず本年度をふり返り、各教員がそれぞれの授業の中で捉えた学生の 様子について語られた。その後、学生の現状に対して、教育の質の向上を図るためにはど うすべきか、それぞれの担当授業の立場から意見を出しながら、テーマである「平成 27 年度のよりよい授業運営へ向けて」について話し合われた。 1)授業での学生の様子と授業運営の工夫 1、2 年生とも、クラスやグループによる雰囲気の違いは見られるが、全体的には素直で 真面目に取り組む印象である。一方、保育者になりたいという思いをもち学習に取り組ん ではいるものの、やる気と意欲を持続することができない学生がいることも、共通のこと として挙げられた。このことは、授業を運営する側にとっても課題となるところであり、 学生のやる気と意欲を持続させるため、それぞれの授業でどのような工夫を行っているか についても語られた。 講義の授業では、90 分を集中して参加させるため、内容を学生の身近なところに置き換 えて話すという工夫をしているということであった。このことは演習の授業においても、 興味、関心をもたせるために同様に行っているとのことであった。また、演習ではすぐに 学びの実感を得ることが難しいことから、目標を細かく設定し、短い期間での目標達成を 繰り返す方法を取り入れている授業もあった。 発想力や考える力が乏しい点についても共通に挙げられた。保育には想像できる力がと ても大切であるという考えから、学生の中にある発想力を揺さぶる授業を行っているとい う話があった。具体的には、実習での体験をただ話すのではなく、詩や川柳などで表現す るというものであった。このような授業は、柔軟な頭にすることで、保育現場に出た際、 どのような状況にでも対応することができるのではないかという思いから、行っていると のことであった。 以上のような学生の現状を踏まえ、やる気と意欲を持続させる授業を運営する難しさは あるが、2 年間を通してみると、学生の成長は大きく感じられることも共通の意見として 上がった。 2)平成 27 年度のよりよい授業運営へ向けて 上記の学生の現状に対して、よりよい授業運営へ向けて次の 2 点が挙げられた。 1 つ目は、 「学生の様子を把握する」ことである。とくに非常勤教員の場合は、学生の様 子を十分に把握できているわけではないため、情報の共有が必要ではないかという意見が 上がった。例えば学習の状況、実習での様子など、そのときの学生の様子を把握している 69 ことによって、より学生の現状に合わせた授業運営ができるのではないかという意見であ った。 2 つ目は「保育現場との連携」である。保育現場の現状を知るとともに、卒業生が現場 でどのように育っているか、力を発揮しているかを知る機会があると良いという意見が上 がった。保育現場の現状を知ることで、教員側の指導方法を振り返り、見直す機会にもな るのではないかという意見であった。 また、 現場との連携という意味では、 外部講師を招いての授業という意見も挙げられた。 保育現場に限らず、その授業に関連した分野で活躍する人の話を聴く機会を設けることで ある。そういった学びの機会を通して、学生が様々なことへ興味、関心をもち、幅広い知 識を得ることで、学ぶ意欲や学びの幅が広がることにもつながるのではないかという意見 であった。 3)今後の課題 グループ討議を進める中で見えてきた学生の現状から、今後の課題として次の 2 点が挙 げられた。 ・学生のやる気や意欲の持続、また、より保育現場をイメージした実践的な学びが展開で きるよう、保育現場との連携、協力を伴った授業運営を検討する。 ・取り上げられている諸問題に対して、学生の自己責任ばかりに理由をおいてしまうので はなく、学生が学びの充実をもって、その学びを積み重ねていけるよう、2 年間の教育 の連続性を考えた授業運営を検討する。 学生のやる気や意欲の持続、 向上心をもって学び続ける姿勢を身につけさせるためには、 学びの中で様々な体験を通し、学生自身のもつ力や良さに気付かせ自信をもたせることも 大切である。そして、授業を運営する側においては、科目間の理解を深めながら、それぞ れの科目が 2 年間の学びの連続性を考えた授業運営を行うことで、教育の質の向上と充実 を図ることができるのではないかと考える。 5.まとめ―今後に向けて― 今回の教員連絡協議会には、非常勤講師 23 名(34 名中)の参加をいただいた。報告会 の報告から、 分科会では活発な意見交換が行われ、 有意義な協議会となったことが窺えた。 また、非常勤講師の方々の、学生に対する思いや授業に対する工夫など、本学の教育にい ろいろな形でご尽力いただいていることも再確認できる場となった。 来年度の実施については、自己点検・評価委員会での反省に、報告会の時間が 1 グルー プ 3 分は短かったので 1 グループ 5 分程度は取りたい、報告会の会場をセシリアラウンジ から大教室に変更してよかったので来年度も大教室で実施したいなどの意見が上がった。 また、グループ編成については、授業系列でまとめるのもよいし、座学・演習で纏めるの もよいなどの意見も上がった。これらを踏まえ、次回以降も、多くの非常勤講師の方々に 参加していただき、活発な意見交換、情報交換が行われる場になるよう考えたい。 (取り纏め 仲明子) 70 第二部 総括 第二部では、平成 26 年度に実施した、常勤の教職員を対象とした「教職員研修」と、 科目担当者全員を対象とした「教員連絡協議会」について報告した。 教職員研修では、日々の教育活動を、平成 26 年度 4 月より教育目標に明示された 4 つ のキーワードに照らしてその実施状況を点検した。その結果、日々の教育活動は、大部分 において 4 つのキーワードの具現化を目指したものであった。これは、毎年、教職員研修 において建学の精神と教育目標を確認していることによると考える。しかし、キーワード の達成度においては、わずか 4 ヶ月で図れるものではなく、研修で挙げられた課題の改善 を図りながら継続的に取り組んでいくための方向性が見出せたことは大きいといえる。 一方、教員連絡協議会では、各科目担当者が、学生の学びを高め深めるために様々な工 夫をしながら授業を展開していることが紹介され、 教員間で共有することができた。 特に、 非常勤講師の方々の教授法の工夫は専任教員にとって大いに参考になるものであった。 本学の教育の在り方に共感し、いつも惜しみなく力を注いでくださる非常勤講師の方々 に心より御礼申し上げる。 (文責 桐原由美) 71 おわりに 本学は良き保育者の養成を目指して、教育力の向上と学習及び生活環境の向上のための FD・SD 活動に取り組んでいる。本報告書ではその一端を報告した。 第一部で報告した学生を対象にしたアンケート調査からは、本学の教育の質の向上を図 るための手がかりが得られた。 また、 第二部の教職員研修と教員連絡協議会の報告からは、 専任教員と非常勤講師及び職員が共通理解をもって、教育の推進に努める重要性を確認す ることができた。 保育を取り巻く環境は変化し続けている。また入学者の多様化も年々増している。この ような状況を見据え、 さらなる教育の充実を図っていかなければならない。 そのためにも、 日々の教育活動を省察し、改革・改善への努力を継続していくことが肝要である。 今後も、良き保育者の養成を目指し、教育力の向上と学習及び生活環境の向上のための FD・SD 活動に取り組んでいきたい。 自己点検・評価委員会 平成 26 年度(2014 年度)自己点検・評価報告書 2015 年(平成 27 年)12 月発行 編集 発行 聖セシリア女子短期大学 自己点検・評価委員会 聖セシリア女子短期大学 〒242-0003 神奈川県大和市林間 2-6-11 TEL 046-274-8564 FAX 046-275-7453
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