<H24 年 2 月 7 日発行> 松沢社会保険労務士事務所 ライフサポートまつざわ 今月のテーマ 〒950-1425 新潟市南区戸石 382-19 障害者の雇用支援のために! TEL 025(372)5215 FAX 025(372)5218 E メール [email protected] URL http://www.matsuzawa-support.com ~ 障害者雇用促進法でいう『障害者』とは、「身体障害、知的障害又は精神障害があるため、長期にわたり、 職業生活に相当の制限を受け、または職業生活を営むことが著しく困難な者」をいいます。 ≪≪ 障害者の範囲 ≫≫ 身 体 障 害 者 知 的 障 害 者 「身体障害者障害程度等級表」の 1 級~6 級の障害を有する者および 7 級の障害 を 2 つ以上重複して有する者をいいます。 「身体障害者障害程度等級表」の 1 級または 2 級の障害を有する者および 3 級の 重度身体障害者と 障害を2つ以上重複して有する者をいい、障害者数の算定や障害者雇用納付金の は? 額の算定などの際に、その 1 人を 2 人の障害者として計算します。 身体障害者である 原則として「身体障害者福祉法」に基づく「身体障害者手帳」によって行います。 ことの確認 児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医ま 知的障害者とは? たは法第 19 条の障害者職業センター(以下「知的障害者判定機関」という。)によっ て知的障害があると判定された者をいいます。 知的障害者判定機関により知的障害者の程度が重いと判定された者をいい、障害 重度知的障害者と 者数の算定や障害者雇用納付金の額の算定などの際に、その 1 人を 2 人として計 は? 算します。 知的障害者である 原則として、都道府県知事が発行する「療育手帳(愛の手帳)」または知的障害者 ことの確認 判定機関の判定書によって行います。 次に掲げる者であって、症状が安定し、就労が可能な状態にある者をいいます。 身体障害者とは? (法第 2 条第 6 号) 精 神 障 害 者 そ の 他 の 障 害 者 ① 精神保健福祉法第 45 条第 2 項の規定により「精神障害者保健福祉手帳」の交 付を受けている者 精神障害者とは? ② 統合失調症、そううつ病(そう病・うつ病を含む)またはてんかんにかかっている 者 なお、雇用義務等に関する規定の適用に関しては、①に該当する者を雇用してい るときにはその数に相当する身体障害者または知的障害者である者を雇い入れ たものとみなすこととされています。 「精神障害者福祉手帳」によるほか、医師の診断書、意見書等により確認を行いま 精神障害者である す。なお、医師の診断書、意見書等による精神障害者であることの判断は、雇用対 ことの確認 策(障害者雇用納付金制度に基づく助成金制度等)についてのみ有効なもので す。 次の障害を有するために日常生活または社会生活に制限を受ける者をいいます。 (発達障害者支援法第 2 条第 1 項) 発達障害者とは? ① ② ③ ④ 自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害 学習障害 注意欠陥多動性障害 その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発 現するもの 発達障害者である 医師の診断書により行います。 ことの確認 -1- 障害者の雇用の状況 ~民間企業の実雇用率は1.65%(法定雇用率は1.8%)~ 平成 23 年 6 月 1 日現在の一般の民間企業の実雇用率は、1.65%でした(H22 年 7 月制度改正あり)。 ハローワークにおける障害者の職業紹介状況をみると、近年の新規求職申込件数、就職件数ともに、 10 年前と比べて大きく伸びています。その理由として次のことが考えられます。 ★ 障害者の「働きたい」という意欲の高まり ★ 企業側の取組の拡大 (コンプライアンス・CSRの観点からの障害者雇用の取組の進捗等) ★ ハローワーク等における取組の強化 (トライアル雇用やジョブコーチ支援などの雇用支援策の積極的な活用、関係機関との連携した支援の充実等) 。 身体障害者または知的障害者の雇用義務(障害者雇用率制度) 事業主は、障害者雇用率(いわゆる法定雇用率)によって計算される法定雇用障害者数以上の身体障 害者または知的障害者を雇用しなければなりません。この法定雇用障害者数は、各事業所をまとめた企 業全体について計算されます。 なお、精神障害者は雇用義務の対象ではありませんが、精神障害者保健福祉手帳所持者を雇用して いる場合には、各企業における雇用障害者数の算定対象に加えることができます。 企業が雇用しなければならない障害者数 各企業は、その雇用する障害者数が、法定雇用障害者数以上であるようにしなければなりません。 法定雇用障害者数 (1人未満切捨) = 企業全体の常時雇用する 労働者の総数(※) × 障害者雇用率 (民間企業は1.8%) (※) ・短時間労働者は、1 人を0.5人として計算します。 ・除外率設定業種に属する事業を行う事業所については、除外率に相当する労働者数 (1 人未満切捨)を控除します。 企業における雇用障害者数の算定の方法 身 体 重度以外 障害者 重 度 知 的 重度以外 障害者 重 度 精神障害者 30 時間以上の常時雇用する労働者 ○ 〔1 人 ⇒ 1 人カウント〕 ◎ 〔1 人 ⇒ 2人カウント〕 ○ 〔1 人 ⇒ 1 人カウント〕 ◎ 〔1 人 ⇒ 2人カウント〕 ○ 〔1 人 ⇒ 1 人カウント〕 20 時間以上 30 時間未満の短時間労働者 △ 〔1 人 ⇒ 0.5人カウント〕 ○ 〔1 人 ⇒ 1 人カウント〕 △ 〔1 人 ⇒ 0.5人カウント〕 ○ 〔1 人 ⇒ 1 人カウント〕 △ 〔1 人 ⇒ 0.5人カウント〕 子会社などについての雇用率算定の特例 障害者雇用率制度においては、障害者の雇用機会を確保し、法定雇用率(1.8%)以上の障害者を雇 用することは個々の事業主(企業)ごとに義務付けられていますが、障害者の雇用の促進および安定を図 るために事業主が一定の措置を講じた場合には、その特例が認められています。 -2- 障害者雇用を支援する機関 障害者の就職に向けた支援を実施したり、障害者を雇用する事業主に対してサービスを提供する機関 には次のようなものがあり、それぞれが必要に応じて連携し、支援を実施しています。 就職に向けた準備支援 専門的な職業リハビ リテーションの利用 害 障害者職業センター 高齢・障害者雇用支 援センター 助 技 言 術 ・ 援 的 助 な 離 職 者 障 職場適応支援 職業生活支援 求職活動支援 助 成 金 の 支 給 等 障害者職業 専 門 的 な 技能の習得 特 別 支 援 学 校 能力開発校 就 求職活動 ハローワーク 者 企 業 職 就 労 移 行 支 援 事 業 者 等 就業面・生活面の 一体的な支援 職業生活上 の支援 障害者就業・生活支援 就職に向けた訓練の利用 ※ は連携関係を示す -3- センター 職 場 定 着 支 援 専 門 的 ・ 集 中 的 な 障害者を雇用した場合等の助成金・奨励金【平成23年度版】 名称・内容 特定就職困難者雇用開発助成金 高年齢者、障害者、母子家庭の母等の就職が特に困難な人を雇い入れた場合 支給額(中小企業事業主) 対象者 1 人につき 135万円 〔重度障害者等は 240万円〕 〔短時間労働者は 90万円〕 トライアル雇用奨励金 対象者 1 人につき 月額4万円 ①45 歳以上の中高年齢者、②40 歳未満の若年者等、③母子家庭の母等、④ (最大 3 ヶ月間で12万円) 季節労働者、⑤中国残留邦人等永住帰国者、⑥障害者、⑦日雇労働者・住居 喪失不安定就労者・ホームレスを、短期間の試行雇用として雇い入れた場合 精神障害者等ステップアップ雇用奨励金 週 20 時間以上の就業を目指す精神障害者および発達障害者を 3 ヶ月から 12 ヶ月の間試行的に雇用(ステップアップ雇用)した場合 グループ雇用奨励加算金 また、同時に複数の精神障害者および発達障害者をステップアップ雇用し、支 援担当者を選任した場合 対象者 1 人あたり月額2万5千円 (最大 12 ヶ月間) 1 グループにつき月額2万5千円 (最大 12 ヶ月間) 発達障害者雇用開発助成金 対象者1人につき 135万円 発達障害者を雇い入れた場合 〔短時間労働者は 90万円〕 難治性疾患患者雇用開発助成金 対象者1人につき 135万円 難病のある人を雇い入れた場合 〔短時間労働者は 90万円〕 精神障害者支援専門家活用奨励金 精神障害者の支援の専門家を雇用・委嘱した場合 ◆専門家を雇用した場合 1人につき 180万円 〔短時間労働者は 120万円〕 ◆専門家を委嘱した場合 委嘱1回あたり 1万円 精神障害者雇用 社内精神障害者支援専門家養成奨励金 安定奨励金 (上限24万円) 職場支援従事者配置助成金(職場支援パートナー配置助成金) 履修者1人につき 養成課程の履修に要した費用の 2/3(上限50万円) 講習1回につき 要した費用の1/2(上限5万円) 社内の精神障害者の配置にあた り25万円 対象者 1 人あたり月額4万円 障害者に対する職場支援従事者(職場支援パートナー)の配置を行った場合 〔短時間労働者は 月額2万円〕 精神障害者の支援を担当する専門家を養成した場合 社内理解促進奨励金 精神障害者と働くために役立つ講習を受講させた場合 ピアサポート体制整備奨励金 精神障害者にピアサポートの業務を担当させた場合 障害者初回雇用奨励金(ファースト・ステップ奨励金) 一定規模(56 人~300 人)の中小企業事業主が初めて障害者を雇い入れた場合 特例子会社等設立促進助成金 障害者に一定の配慮をした子会社等を設立した場合 障害者作業施設設置等助成金 障害者福祉施設設置等助成金 障害者雇用納付 障害者介助等助成金 金 制 度 に 基 づ く 職場適応援助者助成金 助成金 重度障害者等通勤対策助成金 重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金 障害者能力開発助成金 障害者就業・生活支援センター設立準備助成金 1事業主につき 100万円 新規に10人以上雇用し、一定の 条件を満たす場合に 2000万円~7500万円 内容により 助成率 1/3 ~ 4/5 (上限あり) 1事業主につき600万円 ◇◆◇ 「雇用の安定のために」~事業主の方への給付金のご案内~ ◇◆◇ ☞ http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/koyouantei_gaiyo.html -4-
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