様 - 横浜市立大学

様
説明担当薬剤師
パニツムマブ(ベクティビックス)療法
今日の点滴のスケジュール
*最初に生理食塩液で血管外漏出がないことを確認したり、ポートのつまりがないことを確認することが
あります。
外観
お薬名
ベクティビックス
1
mg
点滴時間
薬の効果
60分
薬の成分:パニツムマブ
がん細胞に特異的に結合して、増殖
を抑えます。
投薬スケジュール
お薬名
1 日目
症状や経過に合わせてお休
み期間は変わります。左の表
の治療を 2 週間以上の間隔
で繰り返し行います。
2~14 日目
お休み
ベクティビックス
*他のお薬と合わせて点滴する場合と単独で点滴
する場合があります
-MEMOベクティビックスは、EGFR(上皮細胞増殖因子受容体)という細胞に発現している
増殖を司るタンパク質に結合し、細胞が異常に増えるのを抑えます。
点滴当日注意していただきたいこと
点滴中や点滴終了後1時間くらいの間に、発熱、悪寒、吐き気、頭痛、疼痛、かゆみ、発疹、咳、
力の抜けた感じなどが起こる事があります(インフュージョン・リアクションと呼びます)。
*点滴終了後も1時間程度は、注意深く観察させていただきます。
発熱、寒気
頭痛
*なお、点滴投与直後、息苦しい、めまいがする、胸が痛いなどの症状が起きたら、すぐに
医療スタッフにお知らせください。
消化器ベクティビックス療法
予想される副作用
皮膚の乾燥・炎症
点滴をしばらく続けていると多くの患者さんにでる症状です。具体的には、
・にきびのような発疹が顔などにできる(投与開始 1~4 週目の頃)
・皮膚が乾燥する(投与開始 3~5 週目の頃)
・皮膚にひび割れができる(投与開始 3~5 週目の頃)
・爪の周りが炎症を起こす(投与開始 4~8 週目の頃)
などの症状があらわれます。それぞれの症状に塗り薬や飲み薬で対応していきますが、次
のことを日ごろから心がけてください。
(皮膚症状を予防するために)
・保湿剤などを使用して皮膚の乾燥を防いで下さい
・直射日光をさけたり、日焼け止めを使ったりして、
紫外線による刺激を防ぎましょう
・体を洗う際は、刺激の少ない石鹸を使いましょう
これらの症状を予防するために以下の薬剤をお出ししています。適切に使用して下さい。
・ミノマイシンカプセル:皮膚の抵抗力が落ち皮膚炎が起きるのを予防します。また、お薬自体にも炎症を抑え
る効果があります。点滴当日夕から使用をはじめます。
・ビーソフテンローション:皮膚の水分を保ち、乾燥するのを予防します。手足・顔を中心に、皮膚が乾燥して
いるところに塗ってください。点滴当日から使用をはじめます。
・ロコイドクリーム:皮膚の炎症を抑えるステロイド外用剤です。皮疹が顔に出始めた時に使用してください。
・マイザー軟膏:皮膚の炎症を抑えるステロイド外用剤です。皮疹が顔以外に出始めた時に使用してください。
間質性肺炎
まれに間質性肺炎が起こることがあります。早期発見が一番の治療ですので、息切れや呼吸が
しにくかったり、咳や発熱があった場合は申し出て下さい。
下痢
投与当日もしくは数日後から下痢が起こることがあります。重症の場合は下痢止めの薬を使う
こともできます。水分補給を心掛けてください。
上記以外でもご自宅で副作用が現れたとき(いつもと違うと感じたとき)には我慢する
ことなく、以下の連絡先にご連絡ください。
公立大学法人 横浜市立大学附属市民総合医療センター
消化器病センター
電話:045(261)5656(代表)
※ご連絡の際は診察券をお手元にご用意ください。
消化器ベクティビックス療法