『静岡大学人文学部の教育・研究活動 ― ― 個人別自己点検』 第7号

『静岡大学人文学部の教育・研究活動
―― 個人別自己点検』 第7号
2006年11月10日
編集:静岡大学人文学部FD委員会
社 会 学 科 ------------------------------- 6
言 語 文 化 学 科 ------------------------- 60
法 学 科 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -- - - - - 111
経 済 学 科 ----------------------------- 139
はじめに
静岡大学人文学部長
松
田
純
本冊子は静岡大学人文学部および人文社会科学研究科に所属する専任教員が、
過去3年間(2003 年4月‐06 年3月)の教育研究等の活動を振り返るとともに、
今後の改善方向を示したものをとりまとめたものです。このように全教員が文
書にして一定期間の活動をふりかえり自己点検を行う試みは、すでに 1993 年3
月発行の『静岡大学人文学部要覧』に始まり、本冊子で7冊目となります。こ
の間、大学には、これまでなかった課題の遂行が求められるようになり、時代
の要請を受けて、そのつど書式を改訂してきました。
静岡大学は 2008 年に大学評価・学位授与機構による認証評価を受けます。
人文学部では、これに先立ち 2006 年 12 月に、学部の教育研究活動等について
外部評価委員による評価を受けることに致しました。これは法人化後初の外部
評価です。本冊子は、この2つの評価のための資料ともなるように、書式を設
定致しました。
・これまでは研究活動の総括が中心でしたが、認証評価は教育活動の評価が
中心となるため、まずⅠに教育活動を置き、認証評価の評価基準に対応する項
目を立てました。
・「Ⅱ.研究活動」に「4.科研費等,外部資金取得状況」「5.学内共同研
究プロジェクト実施状況」の項目を新設し、
「6.上記研究活動が教育活動にど
う活かされたか」を点検することに致しました。
・
「Ⅲ.社会での活動」を新設し、地域連携活動など社会に向けた活動の取り
組みも振り返ります。これは認証評価の対象にはなりませんが、人文学部が近
年重要課題として取り組んできたテーマであるため、項目として加えました。
前回までは冊子として印刷してきましたが、今回はファイル化しホームペ
ージ上に掲載し、より広範囲に情報発信することに致しました。その意義は次
のようなものです。
第一に、国民の税金と授業料によって成り立っているわたし達の活動が社会
や学生・保護者の期待に応えているかを点検し、不十分な点をどう改善するか
を示す。教員ひとりひとりがこうした説明責任を果たす課題に取り組む。
第二に、全教員の教育研究活動、地域連携活動、社会的活動などの情報をひ
ろく社会に発信することで、社会との連携活動をさらに拡げる契機とする。人
文学部に設置している地域社会文化研究ネットワークセンターのホームページ
には学外からの相談に応じる教員データベースのページがありますが、
(http://rnc.hss.shizuoka.ac.jp/db.html)これと合わせて本冊子を参照し、人
文学部の知的資源を活用して頂けたら、幸いです。ご相談窓口は上記アドレス
から入ることができます。
国立大学は法人化により自由度が高まったとも言われますが、同時に厳しい
評価に晒されることにもなります。わたし達は評価を外圧として受動的に受け
とめるのではなく、自らの使命を自覚し、社会に向かってわたし達の活動の状
況と意義を積極的に発信していきたいと考えておりますので、今後とも一層の
ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
Ⅰ.本冊子の編集方針・作成の目的
1.各教員が、自ら目標をもち計画的に教育・研究をおこなう指針を明示す
る。
2.各教員が、教育・研究活動の状況や計画を相互に公表、確認しあい、共
同研究や教育上の協力のための基礎資料とする。
3.各教員の教育・研究活動を外部に向けて公表することによって、社会的
貢献や外部との教育・研究上の交流に資するものとする。
本冊子の原稿を依頼したのは、2006年4月時点で人文学部ならびに人文
社会科学研究科に在職する教授、助教授、専任講師、助手の各教員(法務研究
科に所属し法学科教員を兼務する者を除く。)である。
人文学部自己点検評価・FD委員会
Ⅱ.凡例
記載内容
氏名(ローマ字)
○○学科、○○コース、専門担当科目、職名、生年
学位:○○博士(修士) 取得年月 ○○年○月
※学位は、同様の分野の場合、上位の学位のみを記入
Ⅰ.教育活動
2003年4月∼2006年3月までの3年間について記述
1.これまでの教育改善の自己点検
3年間の教育活動を振り返って、自己点検する。
(1)当該3年間に担当した科目一覧(大学院を除く。)
「前」は前期担当科目、「後」は後期担当科目
「昼」は昼間コース、「夜」は夜間主コース
(2)授業等の教育効果向上努力
学生アンケート等の要望を踏まえた授業改善姿勢と工夫の実績に
ついて記述
(3)少人数教育発展のための改善努力
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
ゼミ生の就職状況や進学状況に関し、教育活動の貢献との関連に
ついて記述
2.これまでの教育改善の自己点検
Ⅱ.研究活動
2003年4月∼2006年3月の最近3年間の研究成果について、著
書、研究雑誌・学会誌等に発表した論文等の中から、主要業績を簡潔に記
述。ただし、各教員2頁に収めるため、当該期間中の全業績を網羅してい
るとは限らない。
1.主要研究業績
(1)著書
(2)論文
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
2.学会役員等運営活動
学会理事等の役員として学会運営活動を担った場合、学会大会誘致等
の重要な活動を担った場合について記述
3.受賞歴(年月を限定しない。)
受賞内容・名称、受賞機関(学会、財団、研究機関等)、受賞年月日等
を記載
4.科研費等の外部資金取得状況(2003年∼2006年10月)
個人申請、共同申請の場合の研究代表者について、研究種目(助成名
称)、研究課題、年度、配分額を記載
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
代表者及び分担者の双方が記載
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
Ⅲ.社会での活動
静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動、地域連携、国際連
携・国際交流、専門的知識の提供、学術的審査委員等、社会全体への貢献
などについて記述
社会学科
山下 秀智(YAMASHITA HIDETOMO)
社会学科
人間学コース
学位:博士(文学)
宗教哲学
教授
1944 年
2000 年 1 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「卒業演習Ⅰ」03/04/05 前 「卒業演習Ⅱ」03/04/05 後 「西洋思想史」03/前
「宗教思想演習」03/後 「哲学演習Ⅰ」03/前 「基礎演習」03/後 「新入生セミナー」03/前
「宗教思想」04/前 「人間学特別演習」03/04/05/後 「人間学概論」04/05/前 「哲学概論Ⅱ」
04/後 「哲学演習Ⅱ」04/後 「人間学の知的遺産」05/後 「東洋・日本思想演習」05/前
(2)授業等の教育効果向上努力
・毎時間、出席カードを書かせて(その中には、その授業の要旨と意見等を書かせた)、学生の関
心等を探った。
・できるだけ、視聴覚機器を使い、わかりやすい授業を目指した。
・オフィスアワーを活用し、学生の質問等を受け付けた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・演習などでは、特殊な報告ホーマットを用意し、できるだけ、テキストの正確な把握に努めた。
・TA 制度を活用し、授業の円滑な進行に努めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・大学院進学など。特に就職先職種に役立ったことはない。
2.今後の教育活動の目標と計画
・できるだけ、現代の諸問題に直結するようなテーマを選び、なおかつ伝統的な哲学の基礎と関
連させた授業内容にしたいと考えている。
・ 学生とのコミュニケーションを絶えず考えながら授業を行う。
・ 現代の学生に欠けた討論の能力を養う。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(2)論文
O業観念をどこから見るか―いのちへの視座、平成 15-17 年度科学研究費補助金(基盤研究(B))
(研究代表者・松田純)研究成果報告書、2006 年、Pp.144-154(11)
OOn Religious Love―Kierkegaard and Shinran、キェルケゴール協会編『新キェルケゴール研
究』第 4 号、2005 年、Pp.1-22(22)
O宗教とケア、浜渦辰二編『<ケアの人間学>入門』知泉書館、2005 年、Pp.199-219(21)
O宗教的ケアのゆくえ、浜渦辰二編『<ケアの人間学>入門』知泉書館、2005 年、Pp.211-243(33)
O西田最晩年の宗教観、池田善昭・加国尚志編著『我心深き底あり―西田幾多郎のライフヒスト
リー』晃洋書房、2005 年、121-140(20)
O宗教的愛について、静岡大学哲学会編『文化と哲学』第 21 号、2004 年、13-32(20)
O願力自然の風光―親鸞における自然―、池田善昭編『自然概念の哲学的変遷』世界思想社、2003
年、334-352(17)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
Oキェルケゴールとアジア、静岡新聞、2005 年 12 月 19 日
O書評と紹介、長谷正當『欲望の哲学』、『宗教研究』日本宗教学会、第 78 巻第 1 輯、2004 年、
1
Pp.141-147(8)
O真実の愛を学ぶ、『ひとりふたり』冬号、法蔵館、2003 年
O柔軟心について、『ともしび』4 月号、真宗大谷派、2002 年
(4)口頭学会報告等
OHorns and Thorn、A comparative study of Japanese Pure Land Buddhism and the Thought of
Kierkegaard、The First International Conference of the Kierkegaard Society in Japan、
Merbourne University、2005.
O角と刺、キェルケゴール協会秋季学術大会、京都女子大学、2005 年.
O業をめぐる諸問題、生命ケアの比較文化論的研究プロジェクト、静岡大学、2005 年.
Oインドカースト制度研修旅行報告、生命ケアの比較文化論的研究プロジェクト、静岡大学、2004
年.
O宗教的愛について、静岡大学哲学会、2003 年.
2. 学会役員等運営活動
2003 年度から 2005 年度 キェルケゴール協会会長
年度 日本宗教学会評議員
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記の研究は、そのつどの授業内容に反映されている。
なし
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
2005 年度 静岡大学公開講座「いのちとケア」参加
2005 年 9 月 27 日 富士宮市中小企業家同友会主催、講演「道元と現代社会」
2005 年 9 月 6 日 沼津看護専門学校、講演「生と死のケア」
2004・2005 年度 「人文学部市民開放授業」での、公開授業(04「宗教思想」、05「人間学の知
的遺産」)への市民の受け入れ(合計 11 名)
2.地域連携
市民と読む親鸞の会主催(毎月第 4 土曜日)
3.国際連携・国際交流
2005 年 12 月 2 日から 12 月 5 日、キェルケゴール国際会議「キェルケゴールとアジア」主催オー
ストラリア、メルボルン大学。(キェルケゴール協会会長として主催)
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
2006 年 9 月 某私立大学における共同研究の審査委員(匿名)
2
松田
純(MATSUDA JUN)
社会学科
人間学コース
学位:博士(文学)
応用倫理学
教授
1950 年
1995 年 10 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「新入生セミナー」04 前、
「哲学への誘い」05 前、
「ケアの人間学」04/05 後、
「社会哲学」03 後、
「応用倫理学演習」04 前、
「人間学特別研究」03/04/05 後、
「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」03/04/05 前後、
(2)授業等の教育効果向上努力
・アクチュアルなテーマを取り上げ、同時にその歴史的背景ならびに学説史の重要性を分かるよ
うに工夫。
・生命倫理、社会倫理、環境問題などアクチュアルな諸問題を取り扱ったビデオ・新聞等を多用
し視覚的なリアリティを持たせるよう工夫。
・授業アンケートでは内容・水準、十分な準備、熱意・情念、視聴覚機器の活用で平均以上の評
価を受けた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・テクストの読解力を養い、研究に必要な情報収集の方法・手段を具体的に指導
・レポートは添削して指導
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・高校教員、公務員、企業人として、目的意識をもって社会の各分野で活躍している。
2.今後の教育活動の目標と計画
・現実の諸問題を自身の課題として受けとめる感性を養う
・テクスト読解力を鍛える、学術的テーマに関する対話能力の養成
Ⅱ.研究活動
(1) 著書
(単著)『遺伝子技術の進展と人間の未来――ドイツ生命環境倫理学に学ぶ』知泉書館(東京),
2005 年 2 月, pp.1-238+1-26(264)
(共著)
『 <ケアの人間学>入門』浜渦辰二(編著),知泉書館(東京), 2005 年 10 月, pp.1‐270(270)
(共編著)
『生命ケアの比較文化論的研究とその成果に基づく情報の集積と発信』科学研究費研究
成果報告書、2006 年 3 月、pp.1-393(393)
(2)論文
(単著)
「政治倫理」
『倫理力を鍛える――Q&A 善悪の判断基準がわかるようになるトレーニン
グブック』加藤尚武(編著)、小学館, 2003 年 5 月,pp.122−129(8)
(単著)「Enhancement(増進的介入)と「人間の弱さ」の価値」『続・独仏生命倫理研究資料集』
千葉大学,2004年3月, 上巻pp.164−176(12)
(単著)「国家レベルの常設生命倫理委員会の設置形態と情報センターの必要性」『平成16年度
環境対応技術開発等(バイオ事業化に伴う生命倫理問題等に関する)報告書』(財)バイオイン
ダストリー協会,2005年3月,pp.336−355(19)
(単著)「現代先端医療とケア」、「前近代の医療とケアに学ぶ」『〈ケアの人間学〉入門』浜
渦辰二編、知泉書館,2005年10月,pp. 51−66,67−83(32)
(3)その他の業績(翻訳、書評等)
(共訳)ヒレ・ハカー「フェミニスト生命倫理学」
『続・独仏生命倫理研究資料集』千葉大学, 2004
年 3 月,pp.22-38(16)
3
(監訳)ドイツ連邦議会答申『人間の尊厳と遺伝情報――現代医療の法と倫理』知泉書館(東京),
2004 年 7 月,pp.1-246+23(269)
(単著)「生命倫理における自律尊重と人間の尊厳」『21世紀フォーラム』財団法人政策科学研
究所,No.96,2005年1月,pp.4−4(1)
(共訳) ペーター・スローターダイク「操作されうる人間――遺伝子−技術の倫理状況について
のコメント」『生命科学における倫理的法的社会的諸問題』平成 16 年度科学研究費基盤研究(B)
報告書,2005 年 3 月,pp.187-207(20)
(4)口頭学会報告等
「エンハンスメントと人間社会の持続可能性」, 日本生命倫理学会第 16 回年次大会ワークショッ
プ「エンハンスメントの倫理的問題」,鳥取環境大学, 2004 年 11 月 27 日など
2. 学会役員等運営活動
00 年 10 月-04 年 10 月 日本倫理学会評議員, 04 年 10 月-06 年 10 月同監事, 05 年 4 月-07 年
3月日本へーゲル学会監事
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況
03‐06 年度科研費基盤B「生命ケアの比較文化論的研究とその成果に基づく情報の集積と発信」
06−09 年度科研費基盤B「薬の倫理学と薬剤師の倫理教育プログラムの構築および薬の歴史文化
論的研究」いずれも研究代表者
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
04 年度 人文学部長裁量経費「心理臨床、福祉とケアの倫理と法」
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・科研費プロジェクトの課題のなかで生命ケア教育を位置づけていたため、これを授業実践とし
て展開。共同で教科書を刊行し、教育面で成果を挙げることができた。
・この間に取り組んできた生命倫理学の先端的課題を授業のテーマに反映することによって、学
生の関心を引き出し、課題の重要性の認識を促すことができた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
静岡大学公開講座:
「いのちとケア」を企画、2005 年 11 月 4 日に「現代先端医療とヒューマン・
ケア」を講義,静岡市産学交流センターB-nest
市民開放授業:05 年度前期共通科目「哲学への誘い」合計4名の市民受講生。
2.国際連携・国際交流
04 年 10 月 21 日国際シンポジウム「ケアの国際比較」(静岡大学)、05 年 9 月 24 日同「いのちと
ケア」(静岡市産学交流センター)に英米独4名の研究者を招聘して主催。
03 年 10 月 25 日及び 05 年 9 月 20 日第3、4回陽光文明国際会議「生命科学と人間性の危機」、
「危
機の時代における科学と宗教」
(淡路島夢舞台国際会議場)で「遺伝子的介入の新しい質とは何か」
「エンハンスメント(増進的介入)と<人間の弱さ>の価値」を講演。
3.専門的知識の提供
03 年 8 月 28 日「現代医療をめぐる倫理問題―患者の自己決定と医の職業倫理」,市立静岡病院,
4.学術的審査委員等
02-07 年度ファルマバレー静岡県治験ネットワーク中央倫理委員, 03-07 年度静岡市立静岡病院医
療倫理委員, 04‐07 年度藤枝市立志太病院倫理委員
4
浜渦 辰二(HAMAUZU SHINJI)
社会学科
人間学コース
学位:博士(文学)
臨床人間学
教授
1952 年
1995 年 1 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「哲学への誘い」03 前,「総合科目:ケアの人間学」04 後/05 後,「哲学概論Ⅰ」03 後,「哲学概
論Ⅱ」05 後,
「人間学演習Ⅰ」03 前/04 前/05 前,
「臨床人間学演習」03 前,
「臨床人間学」04 後,
「現代思想演習」05 後,「人間学特別研究」03 後/04 後/05 後,「卒業演習 I・II」03 前後/04 前
後/05 前後,「臨床人間科学」03 前/04 後/05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・講義はすべてパワーポイントを使い,スライド画面を資料として配付し,ビデオも活用して行
った。配布資料を授業ホームページに掲載し,都合により欠席した学生が自習できるようにし
た。
・毎回「予習・復習」の課題を与えた。授業を受ける前にしてきた予習に,授業を受けて得たも
のを書き加えて提出させ,それを出席調査としても使った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・こちらの関心からテキストを指定するよりも,おおまかな課題ないし文献リストを与えて,自
分に合ったテキストを探してくるように指導した方が,教育効果が上がることが分かった。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・問題を広い視野で捉え,書籍のみならず新聞・雑誌・インターネットから情報収集し,自分な
りの構想で論文を仕上げる,こうした力を養ったことが,公務員合格が増えることに繋がった。
2.今後の教育活動の目標と計画
・
「人間学情報演習」では,すでに「情報処理入門」を履修してきた学生に,専門の人間学を学ぶ
ためにパソコンとインターネットをどのように活用できるかを指導する。
・「臨床人間学」「臨床人間学演習」では,大学院の「臨床人間科学」にも繋がるとともに,地域
連携にも繋がるような講義・演習を展開したい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(編著)『フッサール研究』第2号,2004 年 3 月,208 頁/第3号,2005 年 3 月,pp.1-250
(編著)『〈ケアの人間学〉入門』,知泉書館,2005 年 11 月,pp.1-230
(編著)『対人援助の倫理と法』,「臨床と法」研究会活動報告第1号,2006 年2月,pp.1-82
(2)論文(すべて単著)
(単著)
「Schütz und Husserl - Zur Phänomenologie der Intersubjektivität - 」,FOCUS PRAGENSIS ,
2004 年 4 月,pp.115-137
(単著)「Zu einer Phänomenologie des Dialogs: Husserl und Heidegger」, Interdisziplinäre
Phänomenologie, Vol.2,2005 年 4 月,pp.149-161
(単著)「Phänomenologie und das sich organisierende System」, Symposium zur Gründung einer
Deutsch-Japanischen Akademie für integrative Wissenschaft, J.H.Röll Verlag,2005 年 10
月,pp.108-118
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等)
5
書評:貫成人『経験の構造─フッサール現象学の新しい全体像』(勁草書房,2003 年),2003 年
10 月,『週刊読書人』
(4)口頭学会報告等
(単独)「フッサールにおける現象学と存在論」,立命館大学哲学会シンポジウム「現象学−以後
の/による−現象学」,アカデメイア立命,2003 年 10 月 25 日
(単独)
「Identity and alterity: Schutz and Husserl on phenomenology of intersubjectivity」,
1st Phenomenology for East-Asian Circle Conference,The Chinese University of Hong Kong,
2004 年 5 月 27 日
2.学会役員等運営活動
・日本哲学会常務編集委員
・日本現象学会国際交流委員長
・中部哲学会静岡県委員
・静岡大学哲学会理事
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
(代表者)基盤研究(B-1)「新資料・新研究に基づく,フッサール現象学国際的研究の新しい地平
の開拓」2003∼2004 年度,730 万円
(代表者)基盤研究(B)「対人援助(心理臨床・ヒューマンケア)の倫理と法,その理論と教育プ
ログラム開発」2005∼2006 年度,1,050 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
(副代表者)静岡大学人文学部長裁量経費大学院人文社会科学研究科臨床人間科学専攻・法科大
学院連携教育研究プロジェクト「心理臨床・福祉とケアの倫理と法」2004 年度,42 万円
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記『〈ケアの人間学〉入門』
(知泉書館,2005 年 11 月)は,上記研究活動を背景にしながら,
共通教育総合科目「ケアの人間学」の教科書として執筆出版され,授業で活用された。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・2005 年度静岡大学公開講座「いのちのケア」のうち,「ケアの人間学」を担当。受講者 50 名
・2005 年度高校出張授業,岩田南高校にて「ケアの人間学」を担当。受講者 40 名
・2005 年度市民開放授業,共通教育総合科目「ケアの人間学」。受入人数 3 名
2.地域連携
・2003 年 4 月から 2006 年 3 月まで,15 回にわたって,静岡市立看護専門学校にて,
「ケアの人間
学」合同研究会を開催。毎回,医療・看護・介護・福祉・教育関係者 30 名ほどが参加。
・2003 年 4 月以来、静岡県治験ネットワーク中央倫理委員会委員を務める。
3.国際連携・国際交流
・第3回フッサール研究国際会議 in Japan (2003 年 11 月 23∼24 日,京都大学大学院人間・環
境学研究科会議室)および第4回フッサール研究国際会議 in Japan(2004 年 11 月 20∼21 日,
東北大学文学部)を代表者として主催。
4.専門的知識の提供
・地域ケアマネ支援ネット研修会「ケアの人間学」(静岡エン・フレンテ):2006 年1月 25 日
・ケアサポートみずき主催講座「ケアの人間学」(富士宮市総合福祉会館):2005 年 12 月7日
5.学術的審査委員等
・2003 年 11 月,中央大学文学部にて博士号審査委員を務める。
・2006 年1月,関東学院大学文学部にて博士号審査委員を務める。
6
上利 博規(AGARI HIROKI)
社会学科
人間学コース
学位:文学修士
芸術文化論
教授
1956 年
1983 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 (2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「人間学概論」03 前、
「人間文化基礎論」03 前、
「現代思想演習」03 前、
「人間学特別研究」03/04/05
後、「卒業演習Ⅰ」03/04/05 前、「卒業演習Ⅱ」03/04/05 後、「芸術文化論演習Ⅰ」03/04/05 前、
「芸術と生命」03/04/05 後、「特別演習Ⅰ」03/04 前、「特別演習Ⅱ」03/04 後、「哲学への誘い」
04 前、「総合科目 ケア」(分担)04/05 後、「総合科目 性」(分担)04 前、「フィールドワーク基
礎演習」04/05 後、
「芸術文化思想」04 前、
「人間と社会」05 後、
「言語・論理思想」05 前、
「芸術
文化思想演習」05 前、「総合科目 ジェンダーとセクシュアリティ」(分担)05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・ワークショップ型授業として、03 年度「人間文化基礎論」で専門家講師を招聘し身体を実際に
動かす。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・05 年度「芸術文化思想演習」(映画論)では、各グループ三回ずつ映画制作。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
教員から学生への知識・思考の伝達という従来型教育とは異なり、創造的思考を開発する教育
方法により、その成果は卒業後の仕事・生活全般に渡って自主的思考、提案・生産型思考として
役立っており、特に公共的立場に立った者が社会に対して何をどのように訴え表現してゆくかと
いう点において、生かされているという報告を受けている。
2.今後の教育活動の目標と計画
・学外のフィールド活動によって、学生の主体的意識を育む。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
『駿府・静岡の芸能文化 第 2 巻』
『駿府・静岡の芸能文化 第 3 巻』
『デリダの芸術論における他者性と責任概念が有する倫理学的意義の解明』科研費報告
(2)論文 (論文名のみ)
2003 年「記号と論理、一九六十年代のドゥルーズ」
「今必要とされるアジアの知」
「脱構築する東南アジアの現代美術」
2004 年「非現前的表現としての自画像」「『絵画における真理』をめぐるデリダの言説」
「デリダ、写真と他者のエクリチュール」
「近代化における自画像としての中国映画」
「芸術・芸能文化から見た伊豆の歴史と現代」
2005 年「芸術・芸能と性」
「呼吸する身体から考えるインドの音楽」
7
「芸術・芸能文化から見た遠江の歴史と現代」
「『静岡寶塚劇場ニュース』に見る昭和 13 年∼昭和 15 年の静岡」
「芸術といのちの美しさ」
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
2003 年「『絵画における真理』をめぐるデリダの言説」(静岡大学哲学会第 26 回大会)
2005 年「哲学と芸術の間、アドルノとデリダを手掛かりに」(静岡大学哲学会第 28 回大会)
2.学会役員等運営活動
・静岡大学哲学会理事
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
2003 年度から 2005 年度科研費
2005 年度から 2007 年度科研費
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
「アジア研究プロジェクト」「臨床芸術表現活動論」「駿府・静岡の芸術・芸能文化」「ジェン
ダー・ポリティクス」「少子高齢化時代の地域設計」
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
上記研究は、授業「アジアの芸術文化」「臨床芸術表現活動論」「フィールドワーク基礎演習」
「静岡の文化」、総合科目「性」などで還元した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
公開講座の企画運営・講師
2.地域連携
上記プロジェクト
3.国際連携・国際交流
留学生三名受け入れ
4.専門的知識の提供
中部社会教育課主催芸術文化指導者研修会講師、静岡市文化振興ヴィジョン策定懇話会会長、
静岡県文化政策室管轄「2009 しずおか国民文化祭」基本構想検討委員会委員・起草委員長、同上
「文化政策フォーラム」講師など
5.社会全体への貢献
特に静岡の文化創造への貢献。上記参照。
8
田中 伸司(TANAKA SHINJI)
社会学科
人間学コース
倫理学・ギリシャ哲学
教授
1960 年
学位:博士(文学) 2005 年 6 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「新入生セミナー」03 前 「思想と行為」04 後 「総合科目」04 後/05 後 「人間と社会」03
後 「哲学概論Ⅰ」04 後/05 後 「応用倫理学」03 前 「社会倫理学」05 前 「社会哲学演習」
03 前 「哲学演習Ⅱ」03 前 「西洋思想史演習」04 前 「社会倫理学演習」05 後 「ギリシア
語Ⅰ」05 前 「ギリシア語Ⅱ」05 後 「ラテン語Ⅰ」04 前 「ラテン語Ⅱ」04 後 「人間学特
別研究」03 後/04 後/05 後 「卒業演習Ⅰ」03 前/04 前/05 前 「卒業演習Ⅱ」03 後/04 後/05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・講義については、レジュメに「質問票(授業への要望を含む)」をつけて毎時間配布し、翌週
の当該授業時間において対応した。
・中間アンケート結果は自由記述を含めて一覧表にして授業中に配布し、対応について説明した。
・一年生向けの講義においては、授業時間の中間に「考える時間」を設け、学生が授業内容を反
芻できる余裕を作った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・演習授業では、上級生と下級生でグループを組ませて発表と討議に臨ませることによって、演
習の準備に際して上級生が指導できる環境を整えた。
・オフィスアワーでの対面指導のほか、メールでの質疑も受けつけた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・
「人間学特別研究」および「卒業演習ⅠおよびⅡ」において自分の関心に基づき自分で調べて発
表するという学習は、就職活動でのとりわけ面接において役立ったようである。
・卒業研究の課題が進路に結びつく学生もいるが、まったく関わらない学生もいる。
2.今後の教育活動の目標と計画
・自分自身の成り立ちや関心を明確に把握できるようにさせる。
・資料やテクストを精確に読み解く力を身につけさせる。
・自分たちが生きている世界を把握する際の視野を広げさせる。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)
(分担執筆)
(浜渦辰二編著)
『ケアの人間学』初版,第二章「わたしたちの生きかたとケ
ア」pp. 31‐50(20)担当,知泉書館(東京),2005 年 10 月。
(単著)『対話とアポリア』初版,知泉書館(東京),pp. 1‐261+iii(264),2006 年 1 月。
(2)論文
(単著)「哲学の方法としての「臨床」と「対話」」『哲学』39 号,北海道哲学会,2003 年 7 月,
pp. 19‐40(22)。
(単著)
「他者を問うことをめぐって」
『文化と哲学』20 号,静岡大学哲学会,2003 年 11 月,pp.
51‐66(16)。
(単著)
「<<特別討論>> 岩田靖夫氏のソクラテス像 」
『ギリシャ哲学セミナー論集』第 2 号,ギ
9
リシャ哲学セミナー,2005 年 3 月,pp. 59‐62(4)。
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔書評〕
「熊野純彦『西洋哲学史 ―古代から中世へ―』」
『哲学』42 号,北海道哲学会,2006 年 7 月,pp.
33‐37(5)。
(4)口頭学会報告等
(単独)
「ソクラテスの対話の有効性をめぐって」PHILETH 共催・科研「行為と認知の統合理論の
基礎」主催シンポジウム於北海道大学,札幌市,2005 年 1 月 9 日
2. 学会役員等運営活動
・静岡大学哲学会理事
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費・個人〕
基盤(C)(2)「 初期プラトン哲学におけるソクラテス的探求の対話としての構造とその現代的意義」
2001‐03 年度,160 万円
基盤(B)「ギリシア哲学における魂論の研究」2005‐07 年度,600 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記の研究活動は、講義ノートの作成および演習でのテクスト読解の指導の基盤となった。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:05 年 10 月 28 日静岡市立高校において 1 年生 45 名を対象に「哲
学入門」を講義、高校教員の参加者は 3 名。
・人文学部説明会:06 年 8 月 4 日(参加者 219 名)および 5 日(同 178 名)において模擬授業
を担当した。
2.専門的知識の提供
・05 年 7 月 20 日に平成 17 年度静岡県看護教員養成講習会において「生命倫理」を講義した。
3.学術的審査委員等
北海道哲学会編集委員。そのほか、別の学会において論文の外部査読を行った(匿名審査)。
10
舩 橋 惠 子 (FUNABASHI KEIKO)
社会学科
社会学コース
学位:社会学博士
家族社会学・ジェンダー社会学
教授
2006 年 9 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「社会学への誘い」03 前,「新入生セミナー」04/05 前,「性」04/05 前 「現代家族論」03/05 後,
「ジェンダー社会学」04 後,「社会学概論」04/05 前,「社会学講読演習Ⅰ・Ⅱ」04 後/05 前,「社
会学演習・応用演習Ⅴ」03/04/05 通,「卒業演習Ⅰ・Ⅱ」03/04/05 通,「社会変動と思想」03 前,「ジ
ェンダーの比較社会学」03/04/05 前,「比較社会学方法演習Ⅰ・Ⅱ」03/04/05 後,「比較地域文化
特別演習Ⅰ・Ⅱ」03/04/05 通
(2)授業等の教育効果向上努力
・受講者に出席確認を兼ねて毎回コメントを書いてもらい、応答関係の形成に努力した。
・重要参考文献の読書ノート作成を課すことにより学習の密度を高めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・大学院生の T.A.を活用し、個々の学生へのアドバイスを強化した。
・ゼミ論文と卒業論文の指導においては個別面接を行い丁寧に指導した。
・2003 年度に自治体の男女平等政策の聞き取り調査、2005 年度にファミリーフレンドリー企業の
聞き取り調査に、ゼミの学生を同行し生きた学習体験機会を作った。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・大学院進学2名、家庭裁判所調停委員1名、地方公務員(男女共同参画や児童福祉担当)3名、
一般企業総合職2名など、社会学の研究が学生の進路に結びついている。
2.今後の教育活動の目標と計画
・新入生セミナーの教材集作成。 舩橋研究室のホームページを作成。
・新科目「ケアの社会学」の内容を充実させる。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
(単著)「 平等な子育てに向かって−"夫婦で育児"の4類型−」
『 国立女性教育会館研究紀要』Vol.8,
国立女性教育会館 2004 年8月 pp.13-23(11)
(単著)「育児戦略と家族政策のなかのジェンダー−日本・フランス・スウェーデンの比較調査か
ら−」『家族社会学研究』No.16-2 日本家族社会学会 2005 年2月, pp.23-35(13)
(博士論文)「育児のジェンダー・ポリティクス」2006 年 2 月, 東京大学に提出 176 頁
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
[報告書]
(単著)「職業と育児に関するジェンダー・バランスの5類型」
『男性のケア意識・職業意識がジェ
ンダー秩序の流動化に与える影響に関する実証的研究』平成 15-16 年度科学研究費補助金 基盤
研究(B)(1)研究成果報告書 2005 年 2 月 pp.91-100(9)
(単著)『「父親の育児休業」の言説のジェンダー分析−父性の政治の日欧比較−』平成 15 17 年度
科学研究費補助金 基盤研究(C)研究成果報告書 2006 年 3 月 37 頁
(単著)「家庭と職業のバランス」
『家庭教育に関する国際比較調査報告書』国立女性教育会館 2006
11
年 3 月 pp.157 195(38)
[解説]
(単著)「スウェーデンの子育て支援」
「フランスの子育て支援」汐見俊幸編『世界に学ぼう!子育
て支援』フレーベル館 2003 年 7 月 pp.82 84, 112 114(6)
(単著)「仕事と家庭」
「男性の育児参加」宮本みち子編著『人口減少社会の生活像』放送大学教育
振興会(放送大学ラジオ講義2回)2006 年 3 月 pp.87 106(19)
[その他]解説記事2点、書評1点
(4)口頭学会報告等
(単独)「育児とジェンダー・ポリティクス」日本家族社会学会(日本大学)04 年 9 月 12 日
その他、日本家族社会学会シンポジウムのコーディネーター(05 年)、家族問題研究会 50 周年記
念シンポジウム討論者(05 年)、福祉社会学会創立記念シンポジウム討論者(03 年)。
2. 学会役員等運営活動
日本家族社会学会理事 2004 年 9 月
3.受賞歴
福祉社会学会監査委員 2005 年 6 月
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費・個人〕
基盤(C)「「父親の育児休業」の言説のジェンダー分析」2003-05 年度 200 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
[分担者]「ジェンダー・ポリティクス・プロジェクト」2005 年度(分担執筆 pp.33 42)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・研究活動は、授業で生き生きした事例や最新の学問動向を提供することに資した。
・学内共同研究プロジェクトの成果は、共通科目(総合科目)「性」に結実した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・清水西高校、静岡市立高校への出張授業(共に 40 名)、市民開放授業(1 名受け入れ)。
2.地域連携
・静岡市政懇談会でゼミ学生2名が政策提言を行った。2003 年 11 月 5 日
・静岡県「職員のための男女共同参画セミナー」講師 2004 年 11 月 24 日
・富士市男女共同参画審議会会長 2004 年 7 月 2006 年 6 月
3.国際連携・国際交流
北欧ジェンダー研究所(ノルウェー2004 年 8 月)、チェンマイ大学看護学部(タイ 2005 年2月)、
ストックホルム大学社会学部(スウェーデン、2006 年3月)などで研究交流。
4.専門的知識の提供
・川崎市男女共同参画センター「国際女性問題講座」講師 2004 年 2 月 29 日
・子育ての社会化を進める会で講演「フランスに学ぶ次世代育成支援」2005 年 9 月 8 日
5.学術的審査委員等
日本家族社会学会『家族社会学研究』専門委員(1999 2003)、その他学会誌臨時専門委員
6.社会全体への貢献
・国立女性教育会館「家庭教育に関する国際比較調査」プロジェクト委員(04-05 年度)
・内閣府「低年齢少年の生活と意識に関する調査」企画分析委員(05 年度)
12
平岡 義和(HIRAOKA YOSHIKAZU)
社会学科
社会学コース
学位:社会学修士
環境社会学
教授
1953 年
1980 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「共生の社会学」04 後 「社会調査論」05 前 「社会学への誘い」04 前/05 後
「社会学概論」04 前/05 前 「社会学講読演習Ⅱ」04 後 「社会学演習Ⅱ」04 前/05 前
「社会学応用演習Ⅱ」04 前/05 前 「卒業演習Ⅰ・Ⅱ」04 前・後/05 前・後
「社会学方法論演習Ⅲ」05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業後に何回か課題を出し、次週に必ずそれに対するコメントを行って、授業内容の理解度を
高めるようにつとめた。
・授業内容の要約レポート、ないしは授業と関連する文献の要約レポートを課し、コメントを付
して返却し、学生の理解度をチェックして、必要ならば補足的な説明を行った。
・メールでの質問も常時受け付けるようにし、次週の授業で必ずその質問に答えるようにした。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・できるだけ各人の報告回数を多くするとともに、最初の授業で、各人の報告予定を確定し、学
生がステップアップしていくための課題を明確にさせた。
・ゼミの進行を学生に任せるとともに、学生たちが討議するように、教員は最後に総括的な話を
するだけにして、できるだけ口を挟まないようにした。
・必要に応じて個別相談を行い、学生の勉学の支援を行った。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・講義・ゼミでの教育が、直接学生の進路決定などに役立ったとは思わないが、折に触れて学生
を取り巻く社会状況について説明したので、就職活動に挫折しそうになる学生に対しては、一
定のサポートになったのではないかと思われる。
2.今後の教育活動の目標と計画
・社会調査士プログラムの一層の充実・改善をはかる。
・卒業論文の執筆に難渋を極める学生が見られるようになっているので、そうした学生に対する
サポートの方法を工夫する。
・コースのカリキュラム改正にともない、いくつか新規の授業を立ち上げなければならないので、
その内容の充実につとめる。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著)「環境社会学の新たな展開に向けて」『環境社会学研究』第 10 号、環境社会学会,2004
年 11 月発行、pp.3-7(5)
(単著)「アジアの環境問題における『後発の不利益』と日本の経験」『人文論集』第 56 号の 1、
静岡大学人文学部、2005 年 7 月発行、pp.23-43(21)
13
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
シンポジウム「資本主義と日常世界」コメンテーター、第 76 回日本社会学会(中央大学)、2003
年 10 月
(単独)「環境リスクと『安心の論理』」、第 77 回日本社会学会(熊本大学)、2004 年 11 月
2. 学会役員等運営活動
・日本社会学会研究活動委員、2000 年 12 月−2003 年 11 月
・環境社会学会運営委員、2003 年 6 月− 環境社会学会編集委員長、2003 年 6 月−2005 年 6 月
・環境社会学会事務局長、2005 年 6 月−
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
科学研究費補助金(基盤 C2)「途上国に適用可能な自治体レベルの環境政策モデルの事例研究」、
単独、2001 年 4 月−2005 年 3 月
科学研究費補助金(基盤 B1)「日本及びアジア・太平洋地域における環境問題と環境問題の理論
と調査史の総合的研究」、分担者、2003 年 4 月−
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
「公共性の再規定に向けての政治・社会学的研究」分担者、2005 年 4 月−2006 年 3 月
「FW 等社会学科の特質となる教育活動の展開に資する研究の推進プロジェクト(社会調査教育
サブプロジェクト)」サブプロジェクト代表者、2005 年 4 月−2006 年 3 月
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか ※3点ていど箇条書きする。
・研究成果の中で可能なものは講義等に取り入れ、その内容の充実に利用している。
・プロジェクトでの議論などを踏まえ、調査実習のカリキュラム構成などの改善を行っている。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・静岡大学市民開放授業:05 年度後期共通科目「社会学への誘い」4名の市民受講生
・人文学部模擬授業:05 年 10 月 24 日静岡高校生約 20 名に対して模擬授業を実施
2.学術的審査委員等
03 年度 アジア経済研究所
業績評価専門委員
3.社会全体への貢献
社会福祉法人 城山学園(神奈川県湯河原町)
理事
14
南山 浩二(MINAMIYAMA KOJI)
社会学科
社会学コース
学位:博士(社会福祉学)
臨床社会学・家族社会学
助教授
1964 年
2004 年2月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「基礎演習」03 後/「現代社会福祉論」03 前・05 前/「社会学方法論演習Ⅰ」03 後・04 後・05
後/「社会学演習Ⅲ」03 前・04 前・05 前/「社会学応用演習Ⅲ」03 後・04 後・05 後/「卒業演習Ⅰ・
Ⅱ」03・04・05/「フィールドワーク基礎演習」04・05 後/「社会学概論」04 前・05 前/「臨床社
会学」04 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・パワーポイントや映像などを使用し、わかりやすい講義を心がけた。
・参考文献の紹介を頻繁に行い、学生の読書への意欲を高める努力を行った。
・ 学生の感想や意見、質問に対して随時リプライを行い一方向的な授業にならないよう心がけた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ゼミでは、授業時間外にも個人指導の時間を設けて相談にのるとともにメールでも学生とのコ
ミュニケーションをはかった。
・インターネットの掲示板やメーリングリストなども利用して、教員−学生間、学生相互のコミ
ュニケーションがより活発化するよう工夫した。
・留学生については、随時、簡単なレポートを提出してもらい添削することで日本語の指導を行
った。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ゼミ生については、相談機会を適宜設けながら、学生の現状や意向を汲み取りながら、個々人
の事情に応じた指導を行うことができた。
2.今後の教育活動の目標と計画
・学生の意欲と関心を引き出すよう教材や授業方法などについてさらに工夫をしていきたい。
・学生との双方向的なコミュニケーションの機会をもうけていきたい。
・最新の研究結果を適宜授業に反映させていきたい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(単著)『精神障害者−家族の相互関係とストレス』初版,ミネルヴァ書房,2006 年 2 月,347 頁.
(共編著)『社会学』改訂第 3 版,へるす出版(東京),2005 年 2 月,229 頁.
(2)論文
(単著)
「「親密」な関係と「暴力」による支配−ドメスティック・バイオレンス−」,増子勝義編,
『新世紀の家族さがし 増補改訂版』,学文社,168-184,2003 年 5 月.
(単著)「ポーリン・ボス「曖昧な喪失」研究の検討−その理論の概要−」,静岡大学人文学部,
『人文論集』,第 54 号の 1,1-20,2003 年 7 月.
(共著)「大阪池田小事件の報道被害の現況とその要因」,精神医学編集室,『精神医学』,医学書
院 Vol.45 No.7,723-731,2003 年 7 月.
(単著)「ミネソタ大学における家族研究の動向−家族社会科学科に焦点をあてて−」,日本家族
社会学会編,『家族社会学研究』,No.15−1,55-59,2003 年 7 月.
15
(単著)『精神障害者−家族の相互関係とストレスに関する研究』,東京都立大学大学院社会科学
研究科博士論文(社博第 107 号),2004 年 2 月.
(単著)「物語とケア」,浜渦辰二編,『<ケアの人間学>入門』,知泉書館,143-161,2005 年.
(単著)
「「精神障害者」を生きるという経験−精神障害者の語りの検討を通じて−」,静岡大学人
文学部,『人文論集』,第 56 号の 2,25-50,2006 年1月.
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(単訳)ポーリン・ボス著『「さよなら」のない別れ 別れのない「さよなら」−あいまいな喪失
−』初版,学文社(東京),2005 年 4 月,195 頁.
書評「三井さよ著『ケアの社会学−臨床現場との対話−』」,社会学研究会ソシオロジ編集室,『ソ
シオロジ』,2006 年.
(4)口頭学会報告等
シンポジウム報告「精神障害者のケアと物語」静岡哲学会大会(静岡大学),2005 年 11 月3日.
2. 学会役員等運営活動
3.受賞歴
なし
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
・代表者,2003 年4月∼2006 年3月,科学研究費萌芽研究「「精神障害者家族」の組織化が専門家
およびその集団に及ぼす影響に関する研究」(研究代表者 南山浩二)
・分担者,2004 年3月∼,科学研究費基盤研究(C)「薬害 HIV 感染被害問題の社会学的研究」(研究
代表者 好井裕明)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
・分担者「公共性の再規定に向けての政治・社会学的研究」2005 年度
・分担者「少子高齢化時代の地域設計」2005 年度.
・分担者「対人援助の倫理と法」2006 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・随時、最新の成果をもとに授業内容の改良を行った。とりわけ、単著・翻訳書出版作業過程に
おいて得られた成果や情報については可能な限り授業に反映させた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:05 年9月 20 日、静岡県立磐田南高校で、「現代の社会」を講義。
講義回数2回。受講生は1講義あたり 40 名程度と教員1名。
2.地域連携
・上記学内プロジェクトに参加した。
3.国際連携・国際交流
・2002 年7月∼2003 年5月 米国ミネソタ大学人間生態学部客員助教授。
・2005 年2月 米国 NAMI 本部訪問、ミネソタ大学で研究交流。
4.学術的審査委員等
・学会誌投稿論文の査読を担当した。
5.社会全体への貢献
・2005 年4月∼(財)全国精神障害者家族会連合会家族相談研修事業企画委員として研修事業を
計画するとともに、研修会を実施した。
・1998 年4月∼ 精神障害者社会復帰促進センター保健福祉研究所研究同人 他
16
荻野 達史(OGINO TATSUSHI)
社会学科
社会学コース
学位:社会学修士
教育社会学
助教授
1968 年
1994 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「社会学概論」03 前・04 前、「現代の社会意識」03 前・05 前、「社会学への誘い」03 後・04 後、
「教育現象の社会学」04 後、
「現代の社会問題」05 前、
「方法論演習Ⅱ」03 前・04 前、
「社会学講
読演習Ⅰ」05 前、「社会学演習Ⅳ」03 前・04 前・05 前、「社会学応用演習Ⅳ」03 後・04 後、「卒
論演習Ⅰ」03 前・04 前、「卒業演習Ⅱ」03 後・04 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・とくに板書の改善を目的として、パワーポイントを全講義に導入した。
・講義は、各回の目的を明確にすることに努め、毎回、説明対象を一つに絞り明示した。
・学生の反応をより加味した講義にするため、授業中のアンケートを増やした。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・演習における自由報告のための個別相談時間を増やし、全員 1 時間は授業時間外に面接した。
・コミュニケーション能力の向上を目的に、司会役・コメント役の数を増やした。
・とくに、コメント役を二手に分け、一方は他方のコメントに言及することを義務づけた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・自由報告の相談時間を増やすことを通じて、大学院進学志望者の専門的知識等を増加させたこ
とが、他大学大学院への合格に貢献したものと思われる。
・コミュニケーション能力の涵養に努めたことは、企業への就職活動にも役だったと思われる。
2.今後の教育活動の目標と計画 ※3点ていど箇条書きする。
・講義に、学生の疑問・意見をさらに取り入れる方法をより洗練させる。
・今後とも自らのフィールドワークをベースにした講義を継続し、学生の社会的関心を高める。
・演習時に学生の討議がさらに活発化するための事前準備に力を入れる。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著)"Managing Categorization and Social Withdrawal in Japan:
Rehabilitation process in a private support group for Hikikomorians,"
International Journal of Japanese Sociology , vol.13, pp.121-133, 2004 年 11 月
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等) なし
(4)口頭学会報告等
(単独)“Supporting People with Social Withdrawal in Japan: Management of categories and
collective identity in a private institution” THE INTERNATIONAL SOCIOLOGICAL ASSOCIATION
(REGIONAL CONFERENCE OF RESEARCH COMMITTEE 47 OF THE ISA, SOCIAL CLASSES AND SOCIAL
17
MOVEMENTS)
一橋大学、2003 年 10 月
(単独)
「引きこもり経験者の〈社会〉参加:実践コミュニティの視角から」日本社会学会、熊本
大学、2004 年 11 月
2. 学会役員等運営活動
3.受賞歴
なし
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費・個人〕
若手研究 B「ひきこもり経験者の『社会復帰』」2004 年度
若手研究 B「ひきこもり経験者の『社会復帰』」2005 年度
若手研究 B「青年期移行問題に関わる諸運動の質的研究」2006 年度
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・フィールドワークに多く依拠した講義(とくに「現代の社会意識」)を展開した。
・また、フィールドワークで得られたデータを解釈する上で行った文献研究は、他の講義(たと
えば「教育現象の社会学」)で役立てられた。
Ⅲ.社会での活動
1. 社会全体への貢献
・2003 年 5 月 静岡市で開催され同様の親の会で、一度、講師役を務めた。
・2004 年度∼2006 年度 フィールドワークの対象としている仙台市の NPO 法人、および社会福祉
法人のアドバイザーを継続している。
・2006 年 8 月 名古屋市で開催された東海地区の「ひきこもり」親の会などが開催した研究会に
報告者として参加した。
18
竹ノ下 弘久(TAKENOSHITA HIROHISA)
社会学科
社会学コース
学位:社会学修士
社会階層論・国際社会学・社会調査法
助教授
1971 年
1996 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「社会学への誘い」05 前 「社会学概論」05 前 「社会学演習Ⅰ」05 前 「社会学応用演習Ⅰ」
05 後 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」05 通年 「計量社会学」05 後 「社会学方法論演習(Ⅱ・Ⅲ)」
05 後/05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケートの記載事項にもとづいて、授業の改善を行う。
・パワーポイントを講義科目に導入し、学生に分かりやすい授業を心がける
・視聴覚教材を授業に導入し、学生同士で討論を行わせるなど、学生参加型の授業を行う。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・学生の報告能力、討論能力向上のために、パワーポイントを活用する
・計量分析の実習授業を行うことで、ゼミ生の分析力の向上につとめる。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・演習の授業の中で、社会階層論を中心に検討した。社会階層論における学校から職場への移行
についての議論、フリーター論は、学生の進路を考える上での背景知識として役立った。
・社会階層論における職業経歴論を検討した。職業キャリアの議論を学ぶことで、学生の進路を
考える上で、一定の貢献を果たした。
2.今後の教育活動の目標と計画
・「計量社会学」「国際社会学」などの専門科目においてより平易で効果的なテキストを執筆する
・専門の 50 人から 100 人程度の履修者の講義科目において、より効果的な学生同士の討論やグル
ープワークなどを活用した授業の運営手法を確立したい
・少人数の演習授業において、学生の討論を通じたコミュニケーション力の向上を図りたい
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)
(分担執筆)宮島喬・太田晴雄編『外国人の子どもと日本の教育』第 5 章「『不登校』
『不
就学』をめぐる意味世界――学校世界は子どもたちにどう経験されているか」pp119-138(20)、
東京大学出版会、2005 年 6 月
(2)論文
(単著)「世代内移動を通じた世代間移動における地位継承性――還流移動の生起条件に注目し
て」『ソシオロゴス』28 号、ソシオロゴス編集委員会、2004 年 9 月、pp216-232(17)
(単著)“Globalization and Social Stratification: Determinants of Income among Chinese
Migrants in Japan,” Journal of Political Science and Sociology vol. 3, Center for Civil Society
with Comparative Perspective, Keio University, in March, 2005, pp41-55(15)
(単著)「国境を越える移動に伴う階層移動――出身国の職業と現職に関する移動表分析」『ソシ
オロジ』154 号、ソシオロジ編集委員会、2005 年 11 月、pp 53-68(15)
(単著)“The Differential Incorporation into Japanese Labor Market: A Comparative Study of
Japanese Brazilians and Professional Chinese Migrants,” Japanese Journal of Population,
19
4(1), National Institute of Population and Social Security Research, in March, 2006,
pp56-77(22)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
特になし
〔学会報告〕
(単独)
「 国際移住者と日本の労働市場――所得規定要因に関する日系ブラジル人と対日中国人の
比較分析」日本社会学会大会(法政大学)、町田市、2005 年 11 月 19 日.
(単独)「自営業への移動の規定要因とその変化」数理社会学会大会(東京大学)、東京都、2006
年 3 月 2 日.
〔国際会議報告〕
(単独)“The Determinants of Income among Transnational Migrants in Japan: A Case of
Japanese Brazilians,” A paper presented at the conference on social stratification in the
research committee 28 in the International Sociological Association, held at University of
California, Los Angeles, USA, on August 18 to 21, 2005.
(単独)“Diversity of the Temporal Trends of Entry into Self- Employment,” A paper presented
at the conference on social stratification in the research committee 28 in the International
Sociological Association, held at Radboud University, Nijmegen in the Netherlands on May
11 th to 14 th, 2006.
(単独)“The Role of Work-Life Mobility in the Process of Intergenerational Mobility: The
Counter Mobility and the Association between Origin and Destination in Japan,” A paper
presented at the International Conference on Comparative Social Science, held at Sophia
University, Tokyo, Japan, on July 15 th to 16 th, 2006.
2. 学会役員等運営活動 なし
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費・個人〕
若手 B「国際移動に伴う階層移動に関する国際比較研究」2006‐08 年度,330 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者) 特になし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・3 年生を対象としたゼミでは、自分の研究関心である社会階層論について、文献の購読を行っ
た。そのため、最新の研究成果について学生の理解を促進した。
・外国人の子どもの教育達成について、共著書をまとめた。この著書は、社会学の教員、学生だ
けでなく、一般の人も対象としたものである。この共著書にまとめた内容を授業内でも紹介し、
教育に活用した。
Ⅲ.社会での活動
1.地域連携
2006 年度 浜松市役所が実施する外国人住民実態調査に参加。調査設計、調査票作成、データ分
析、報告書作成を行う。
2.専門的知識の提供
2004 年 5 月 国立社会保障人口問題研究所 定住外国人を対象とする量的調査の設計、分析につ
いて講義
3.社会全体への貢献
2003 年度∼2005 年度 多文化まちづくり工房(神奈川県横浜市) 事務局 経理・財務担当
20
早矢仕 彩子(HAYASHI SAIKO)
社会学科
心理学コース
学位:教育心理学博士
臨床心理学
教授
1944 年
1999 年 11 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「基礎心理学Ⅰ」03後、「臨床心理学実習Ⅰ」03後、「社会心理学実験Ⅰ・Ⅱ」03後、「社会学
概論」03前、「心理学概論」04前・05前、「臨床心理学Ⅱ」03後昼、「心理学研究法演習Ⅰ」0
3後・「心理学研究法演習Ⅱ」03後、「卒業演習Ⅰ・Ⅱ」03前後/04前後/05前後、「臨床心理学
Ⅰ」04後、「臨床心理学実習Ⅱ」04後、「心理面接法実習Ⅰ」05前、「心理学研究法基礎実習Ⅳ」
05前
(2)授業等の教育効果向上努力
・実習科目は個人指導を充実させ、実際に自分の体験を通して自分の目や感覚を通して体得する
ということを重視した授業を行っている。
・大学院実習では知識、技術に走るのではなく、臨床に携わる者の態度、考え方などを体得させ
るべく、具体的な事例を交えながら臨床的雰囲気の醸成に努めている。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・臨床心理学実習については、感覚覚醒プログラム、臨床面接場面の録音・逐語記録検討を行い、
受講学生は毎時間自らの体験をレポートにまとめ、少人数教育ならではの密度の濃い実習とな
った。
・心理学研究法Ⅱでは、心理学研究法としての面接、KJ法の実習を行ったが、それぞれに各自
の研究テーマを定め、質問項目、記録用紙を準備から、実際のデータ収集まで、各自が独立し
て主体的に進めさせることで受講学生各自の研究に対する意欲を高めるようにした。各受講学
生に対するきめ細かな対応が必要であったが、それにより少人数教育の良さが発揮できた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・どの授業における教育成果が学生の進路に役立ったかを具体的に示すのは困難であるが、私自
身の担当科目のみならず、他の心理学コースにおける実習の多くにおいて、各自が独立して各
自の研究を追究し研究を仕上げるやりかたが行われており、これは実習から始まって卒論まで
一貫している。これらの成果は、学生達の進路決定に際して、また卒業後の社会に出てからの
働き方に、大きな自信を与え、役立っているに違いないことを確信している。
2.今後の教育活動の目標と計画
・これまで通り、各学生の興味・関心を大切にしてそれを伸ばしていく教育を目指す。
・自らが動き自らが感じること、自らが動いてデータ収集をすることなど、頭で考えることのみ
ならず、自らの体験を大切にした学習を目指す。
・知識、技術偏重になることなく、それらを使う人間の考え方、態度、感覚の醸成につとめる。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
「学校教育の心理学」2003 年 9 月
担当:第 3 章異文化とどうつき合うか-教室の中の異文化問題 pp.233−241(9)、編者:梶田正巳
共著者: 平石賢二森田美弥子西出隆紀伊藤篤 宇田光ほか 5 名、名古屋大学出版会(名古屋)
「臨床実践の知」2004 年 3 月発行、担当:第Ⅲ部社会での臨床実践10異文化間の臨床実践
pp.129-143(14)編者:田畑治・森田美弥子・金井篤子、共著者:本城秀次ほか 13 名、ナカニシヤ出版(京
21
都)
(2)論文
(単著)「日本人学生の留学経験と自己に関する意識の変化に関する縦断的研究」『人文論集(静
岡大学人文学部社会学科研究紀要)』55(1)、pp.1-17(18)、2003 年 7 月
(共著)「学習に遅れがある男児のしつけに悩む母親の面接過程と子どもの変化」(共著者:小堀
彩子、坂田美穂、執筆:早矢仕彩子)『静岡大学心理臨床研究』pp.13-26(14)、2005 年 3
月
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等 なし
2. 学会役員等運営活動
3.受賞歴
なし
なし
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
臨床と法研究会 代表浜渦辰二 (発足 2004 年度、2005 年度からは文部科学省科学研究費に
よる研究会となる)。臨床人間学専攻の教員を主とし、法学科の教員、他大学の教員も交え、2004
年度に研究会を発足させ、以来原則月 1 回の研究会活動を継続している。今年度末にはその成果
をまとめた本の出版が予定されている。
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・大学院生には研究会への参加が奨励されており、この分野における議論に直接学生達も参加出
来るようになっており、教育的効果は大であった。
・法と臨床への関心が高まり、学部、大学院の授業において触れる機会も多くなった。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
2005 年 8 月初旬の人文学部説明会においては、大学会館大ホールにおいて 2 日間に渡って模擬
授業「幼児期の愛着」を担当した。 高校生、その保護者など、連日 100 名以上が聴講した。
2.地域連携
静岡大学こころの相談室においては地域からの外来者を対象に恒常的に心理臨床相談を行って
いるが、自らも相談室において独立してケースを担当しており、また大学院生担当のケースにつ
いてはスーパーバイザーとして常時報告を受け助言指導を行っている。
3.国際連携・国際交流
ここ 3 年間、人文学部内国際交流・留学生委員であり、うち最近の 2 年間は部内委員長を務め
ている。また 2005 年度末より学部交流協定のあるボン大学の連絡員として交流の仲立ちをしてい
る。また 2006 年度夏のアルバータ州立大学夏季短期留学では引率を行った。さらに 2006 年度か
らは国際交流センター副センター長を引き受けている等、国際交流関連で積極的に貢献をしてい
る。
4.社会全体への貢献
・04、06 年度 静岡県医療福祉協議会 公益代表委員
・06 年度
静岡県立こころの医療センター新薬治験委員会委員
・04 年 3 月 静岡家庭裁判所調査官(補)研修会講師
22
磯田 雄二郎(ISODA YUJIRO)
社会学科
心理学コース
学位:医学博士
精神医学・臨床心理学
教授
1948 年
1996 年 4 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 (2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「卒論演習Ⅰ・Ⅱ」03・04・05 前後、
「心理学研究法演習Ⅰ・Ⅱ」03・04・05 前後、「基礎心理学
Ⅰ」04 後、「基礎心理学Ⅱ」03・05 後、「臨床集団心理学演習Ⅱ」03 後、「グループアプローチ実
習Ⅰ」04 後、「グループアプローチ実習Ⅱ」05 後、「生理心理学」04 前、「人格心理学Ⅱ」05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・心理学研究法演習と卒論演習は従来大学院の院生とは別個にゼミを行っていた.しかし学部生に
とって院生の研究成果を知ることは大いに役立つことから、2003 年度から学部生の卒論ゼミと
院生の修論ゼミを統合するようにした。
・基礎心理学については従来講義を行う際には、従来はプリントを配布するにとどめていたが、
2003 年度から講義をパワーポイントを用いて行うこととして、ヴィジュアルなデータを多用す
ることに勤めるようにした。
・2004 年度から設置のグループアプローチについても、実習をするためにプリントを配っての実
習のオリエンテーションを行った後に、実習に入り、その実習も数回実施した後にまとめのた
めの討論の場を設けるように勤めた。またグループには多様な方法論があることを実際的に体
験的に学習するように勤めた。
・生理心理学や人格心理学においてはプリントの活用により毎回の内容が理解可能となるように
努めた。
・また授業アンケートを講義系科目では実施してその結果をすぐに講義内容に反映させるように
勤めた。具体的には講義の外国語の表記がわからないという指摘には、使用する専門用語の外
国語表記をプリントに併記するようにして、好評を得た。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・専門科目のうちで演習系科目、実習系科目が少人数教育の対象となる(その他の講義系課目は
すべて 100 人以上の受講生規模である)が、これらについては(2)に記載したように、卒論
ゼミは従来修論ゼミと別個にしていたものを、両者一緒の時間に行うようにした。
・また実習については毎回のレポート提出を課して体験を言語化することに勤めた。その結果と
してグループでの体験を理解することができたばかりではなく、その他の授業における体験を
言語化していく訓練ともなった。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・グループアプローチの実習では矯正関係で用いられる方法論の実習による説明(具体的には SST
の説明)をしたが、そのことは直接的には卒論生の卒論テーマの決定に役立ったと共に、卒論
生が就職するに当たっても、将来的な希望として矯正方面に進むことを希望するようになった。
2.今後の教育活動の目標と計画
・今後グループアプローチ実習を通じて、さまざまなグループのあり方を教え、それによってわ
れわれが避けることのできないグループへの所属における葛藤に同対処したらよいかを教え
ていくことを考えている。
・それによって学生のメンタルヘルス向上に資したいと考えている。
23
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著)集団精神療法について、精神科臨床サーヴィス、3(1)、pp.29-34(6)、2003
(単著)治療の場における集団の生かし方、精神科臨床サーヴィス、3(2)、pp.146-150(5)、2003
(単著)教育の場における集団の生かし方、精神科臨床サーヴィス、3(3)、pp.219-223 (4)、2003
(単著)精神療法と看護との重なりとは、精神看護、6(3)、pp.14-19(6)、2003
(単著)グループと私、集団精神療法誌、vol.20,No.2 、pp.72-77(6)、2004
(単著)実践家養成の問題、現代のエスプリ、No.459(「サイコドラマの現在」高良聖編集)、
pp.200-210(11)、2005
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
辞典項目の執筆 「日本集団精神療法学会監修、北西憲二・小谷英文ほか編集 集団精神療法の
基礎用語」(金剛出版 2003)のサイコドラマ部門の編集、およびサイコドラマ関連全 50 項目中
22 項目の執筆
(4)口頭学会報告等
毎年さまざまな学会で講演、口頭発表を行っている。
2. 学会役員等運営活動
・2003 年度から 2005 年度 日本心理劇学会常任理事
・2003 年度から 2004 年度 日本集団精神療法学会常任理事
・2003 年度から 2005 年度 東京サイコドラマ協会会長
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
科研費 「臨床と法」研究分担者 および 科研費 「薬の倫理」研究分担者
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
大学院「臨床と法」研究会分担者
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・臨床と法の研究会における研究は特に臨床心理学における倫理教育の面で役立っている。
・薬の倫理の研究は、メンタルヘルスの研究に生かされ、学生への薬物教育に生かされている。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
静岡大学の全学施設であるこころの相談室の室長として、不登校やメンタルヘルス関連のさま
ざまな相談活動を行ううえでの責任者として中心的な役割を担っている。具体的には受理面接の
半数近くを引き受けて行っている。その結果地域へのサーヴィスの先頭に立っている。
2.地域連携
地域連携の第一は上述の相談活動であるが、そのほかに高大連携によって心理学の啓蒙のために
高校(静岡市立高校、富岳館高校等)に赴いて模擬授業を行っている。
3.学術的審査委員等
静岡市精神保健審議会委員
4.社会全体への貢献
・東京サイコドラマ協会会長として、サイコドラマの普及と発展に貢献している。
24
星野 和実(HOSHINO KAZUMI)
社会学科
心理学コース
学位:博士(教育心理学)
生涯発達心理学・臨床心理学
助教授
1999 年 9 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 (2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「生涯発達心理学Ⅰ」04 前、「生涯発達心理学Ⅱ」05 前、「心理検査法実習Ⅰ」04 後、「心理検査
法実習Ⅱ」05 後、
「社会心理学実験Ⅲ」04 前、「心理学研究法実習Ⅰ」05 前、「心理学研究法基礎
実習Ⅰ」04 前、
「心理学研究法基礎実習Ⅰ」05 前、
「心理学研究法実習Ⅰ」05 前昼、
「心理学概論」
04・05 前、「心理学研究法演習Ⅰ」04・05 前、「心理学研究法演習Ⅱ」04・05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・05 年度に静岡大学より研究環境整備経費(第二次配分)を受けて、学部「心理学研究法実習Ⅱ」
および、大学院「臨床心理査定演習」で授業評価アンケート実施し、次年度以降授業改善のた
めに活用した。
・04 年度「社会心理学実験Ⅲ」、05 年度「心理学研究法実習Ⅰ」では心理学研究法における倫理
的、法的問題に対する対処の観点から、調査にかかる説明書・同意書を作成した上でインフォ
ームド・コンセントの実習を行い、学生の研究における倫理的態度を涵養した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・04 年度「社会心理学実験Ⅲ」、05 年度「心理学研究法実習Ⅰ」で、それぞれ面接法、観察法を
用いた少人数グループ共同研究を実施し、授業時間外でもグループや個別指導を実施した。05
年度「心理学研究法実習Ⅰ」では社会学科学生研究発表会でも発表を行った。
・04 年度から、静岡大学こころの相談室で相談研修員として心理臨床活動を行う大学院生に対し
て、大学院生が担当する事例にセッションごとにスーパーヴィジョンを実施し、臨床心理士を
目指す大学院生の実践力を形成するような指導方法等を継続的に検討してきた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
臨床心理学コースで臨床指導を受け、修士論文をまとめた大学院生が大学院修了後には、スク
ールカウンセラーや病院における心理臨床家として活躍している。
2.今後の教育活動の目標と計画
・学部から大学院に至る、学際的な生涯発達臨床心理学教育モデルの構築を目標とする。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(単著)『臨床実践の知−実践してきたこの私−』初版,ナカニシヤ出版(京都)、2003 年 3 月発
行,pp.117‐128(12)
(単著)『高齢者心理学』初版,建帛社(東京),2004 年 11 月発行,pp.11‐23(13)
(単著)『メンタルヘルス事典』増補新訂版,同朋舎メディアプラン(東京),2005 年 11 月発
行,pp.189‐197(9)
(2)論文
(共著)
『心理臨床家の教育における倫理学的、法学的課題−大学院教育および生涯教育に関する
検討』,人文論集−静岡大学人文学部社会学科・言語文化学科研究報告−,第 56 巻 1 号,2005 年
7 月 31 日発行,pp.1‐22(22)
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等) なし
25
(4)口頭学会報告等
(単独)
「成人期の孫と祖父母の関係に関する検討」,日本心理学会第 68 回大会発表論文集(関西
大学),2004 年 9 月 16 日,p.1116(1)
(単独)
「青年期の孫と祖父母の関係における機能」,日本心理学会第 69 回大会発表論文集(慶応
義塾大学),2005 年 9 月 12 日,p.1215(1)
(単独)「老年後期の心理社会的発達−高齢者のナラティヴによる検討−」,日本心理臨床学会第
24 回大会発表論文集(国立京都国際会館),2005 年 9 月 7 日,p.343(1)
2.学会役員等運営活動
3.受賞歴
なし
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得機関 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
04・05 年度 科学研究費補助金基盤研究(B)「対人援助(心理臨床・ヒューマンケア)の倫理と
法、その理論と教育プログラム開発」(研究代表者:浜渦辰二)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕04 年度 人文学部長裁量経費「人文社会科学研究科・法科大学院連携教育研究プロジ
ェクト 心理臨床、福祉とケアの倫理と法」
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・03 年度より上記著書を講義科目の参考文献として利用し、効果的な教材開発を行った。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
04 年度∼ 静岡大学こころの相談室 臨床指導員。
2.地域連携
06 年度静岡大学公開講座「対人援助の倫理と法−高齢者の心理臨床における倫理と法」にて講
演(11 月予定)。
3.国際連携・国際交流
06 年度 文部科学省「大学教育の国際化推進プログラム(海外先進研究実践支援)」
ペンシルベニア州立大学大学院人間発達・家族研究科 ペンシルベニア州老年学研究所 客員
研究員(2006 年 12 月 15 日∼2007 年 3 月 16 日予定)。
4.専門的知識の提供
・03 年度 講演:平成 15 年度愛知県介護相談員養成研修「面接技法について」 財団法人愛知
県シルバーサービス振興会
・03 年度 講演:平成 15 年度平田豊生苑施設内職員研修「老年期の発達と臨床心理について」
社会福祉法人和進奉仕会 特別養護老人ホーム平田豊生苑
5.学術的審査委員等
・04 年度
日本発達心理学会編集委員会 『発達心理学研究』編集委員
・04・05 年度 社団法人日本心理学会 『心理学研究』協力編集委員
6.社会全体への貢献
・03 年度∼ 社会福祉法人和進奉仕会 特別養護老人ホーム平田豊生苑(愛知県名古屋市) 臨
床指導員。
26
田辺
肇(TANABE HAJIME)
社会学科
心理学コース
学位:教育学修士(心理学)
心理学
助教授
1991 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「基礎心理学 II」03/04/05 後、
「心理学実験(I・II)」03/04/05、
「心理学実験 III」03/04/05 前、「心
理学研究法基礎実習(I・II・IV)」04 前 05 通年、「人格心理学 I」04 後、「異常心理学(I・II)」03 通
年、
「児童臨床心理学 I」05 後、「臨床心理学演習(I・II・III)」03/04/05 前、
「心理学研究(法)演習(I
・II)」03/04/05 通年、「卒業演習(I・II)」03/04/05 通年、「総合科目「性」」04/05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・心理統計や心理学研究法の指導に,限られた資源で対応するために,実習を中心とした体験的
で統合的指導計画を立案担当し学部教育で成果をあげている。さらに,研究法や演習科目では
TA を活用したきめ細かな指導,毎回のレポート提出とメールによるフィードバックを含む情
報交換を用い個別の学習進度に対応している。講義系科目では,毎回「レスポンスシート」を
配布,質問・意見・感想を講義に反映させている。
・03 より実施の学部心理学コースカリキュラム改訂と実現に取り組み,06 より実施の新カリキ
ュラムへの移行についても編成と実現に取り組んでいる。また 03 改組新設された大学院臨床
人間科学専攻のカリキュラムの編成,非常勤や学内兼坦を含む科目展開のための交渉等に当た
った;04 よりの臨床人間科学専攻教職専修免許課程認定のために必要な対応に中心的な役割を
果たした;05 よりの臨床心理学コース臨床心理士養成第 I 種指定のために必要な対応について
主にカリキュラムに関する側面について主導的に対応した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・旧年より既に行ってきた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・03 修了生 1 心理職就職 1 博士課程進学,卒業生 1 就職 1 本学修士課程進学,04 修了生 2 心理
職就職,卒業生 3 就職 1 本学研究生,05 修了生 1 心理職就職,卒業生 1 本学科目等履修生 1
本学修士課程進学 1 他大学修士課程進学と全員進路等を確定した。
2.今後の教育活動の目標と計画
・従前の努力を継続する。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著)
「『人間性心理学研究』投稿論文の批評的概観,あるいは研究のあり方の反省」
『人間性心
理学研究』第 21 巻,第 2 号,2003,Pp.273-277(5).
( 単 著 )「 催 眠 と 意 識 現 象 − 「 解 離 」 概 念 の 検 討 − 」『 催 眠 学 研 究 』 , 第 48 巻 , 第 1
号,2004,Pp.20-29(10).
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等)〔解説〕
(単著)
「DES−尺度による病理的解離性の把握−」
『臨床精神医学』,第 33 巻,増刊号(特集「精
神科臨床評価検査法マニュアル」),2004, Pp.293-307(14).
27
(単著)「DAM(グッドイナフ人物描画知能検査)」「TAT(主題統覚検査)」杉原一昭ほか編『発達
臨床教育相談マニュアル−アセスメントと支援の実際−』川島書店,2006,各 2 頁.
(4)口頭学会報告等
(単独)
「離人体験の因子構造の検討−離人体験尺度作成のための基礎的研究(Ⅱ)−」日本心理学
会第 67 回大会,於東京大学,2003 年 9 月
(協同)「日本語版 PDEQ-SRV の作成−消防職員を対象とした予備的検討−」(田辺肇・嶋田一
樹)尺度作成と統計解析担当,日本トラウマティック・ストレス学会第 3 回大会,於アルカディア
市ヶ谷,2004 年 3 月
(単独)
「思春期青年における解離性体験と心的外傷体験―日本語版 A-DES の一般中学・高校生
における得点分布および自己報告された外傷的体験頻度との関連からみた構成概念妥当性−」日
本トラウマティック・ストレス学会第 4 回大会,於都市センターホテル(千代田区),2005 年 3 月
(協同)
「青年における心的外傷体験および解離性・自閉性の攻撃性への寄与−CATS・DES・AQ・
BAQ を用いた尺度による検討」
(田辺肇・澤たか子)尺度作成と統計解析担当,日本トラウマティ
ック・ストレス学会第 5 回大会,於神戸国際会議場,2006 年 3 月
2.学会役員等運営活動
・2001 年 8 月∼2004 年 9 月 日本催眠医学心理学会理事/研究委員会
・2004 年 9 月∼2006 年 8 月 理事/編集員委員会/企画・教育委員会
・1998 年 1 月∼現在 日本学校メンタルヘルス学会評議員
・2005 年 4 月∼現在 日本トラウマティック・ストレス学会編集委員
3.受賞歴
・2003 年 日本催眠医学心理学会 第 3 回奨励賞 受賞
・2005 年 日本トラウマティック・ストレス学会 第 1 回奨励賞 受賞
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得機関 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
2003-05 年度 科学研究費補助金若手研究(B)「 解離の基礎過程の発達的研究−記憶機能と参照枠
としての自己に焦点を当てて−」、ほか代表者以外の研究分担者2件
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・講義ならびに研究指導に一部反映されている。
Ⅲ.社会での活動
1.地域連携
・NPO 等各種団体における心的外傷とその影響と対応についての研修会講師を行った。
28
橋本
剛(HASHIMOTO
社会学科
TAKESHI)
心理学コース
社会心理学
学位:博士(教育心理学)
1999 年 3 月
助教授
1971 年
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 (2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「心理学概論」(分担担当)03 前/04 前/05 前 「(フィールドワーク)基礎演習」03 後/04 後/05
後 「社会心理学実験(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)」03 通年/04 前 「心理学研究法基礎実習(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)04
通年/05 通年 「認知社会心理学(Ⅰ・Ⅱ)」03 前/03 後 「社会心理学(Ⅰ・Ⅱ)」04 後/05 通
年 「社会心理学演習(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)」03 後/04 後/05 後 「心理学研究法演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 通
年/04 通年/05 通年 「卒論演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 通年/04 通年/05 通年 「認知と行動」03 前/04
前/04 後/05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケート実施時はもちろんのこと,平時より出席確認を兼ねてのミニッツ・ペーパーを
実施して,学生からの授業に関する意見・評価を汲み取り,妥当な提案については極力対応し
た。
・講義形式の科目について,成績評価は最終試験(もしくはレポート)に平常点を加味する方法
を採用した。具体的な評価基準については授業初回のオリエンテーションで明示し,学生の理
解を得た上で,「参加すること,理解すること,共に重要である」という姿勢を打ち出した。
・授業は基本的にパワーポイントを用いて行い,理路整然とした進行であると学生からも高い評
価を得ている。さらにテキストのみならず常時配付資料を用意し,高度な学習を希望する学生
のために参考文献も随時紹介している。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・実験系科目ではレポートの繰り返し添削,およびそれに伴う個別指導によって,個々の学生の
習熟度やニーズに応じた丁寧な指導を実現している。また,そのためにオフィスアワーはもち
ろんのこと,それ以外もかなりの時間を学生指導に充てている。
・学部生と大学院生の合同ゼミを通じて,授業時間外も学生・院生間でアカデミックなコミュニ
ケーションが行われる雰囲気作りを行っている。院生の姿勢を学ぶことによって学部生は学問
へ取り組む姿勢をより深く学び,同時に院生は学部生を指導することによって,自身の現在の
能力・理解力をより明確に把握し,それをさらなる研鑽の糧にしている。なお,言うまでもな
いが,ゼミ生には常時より面接を実施し,学業・生活・進路等さまざまな面での指導を行って
いる。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・心理学教育の根幹をなす「クリティカル・シンキング」の習得を通じて,学生は自身の資質を
的確に把握し,それを最大限発揮できる職種を的確に選択・決定しているものと思われる。卒
業生は概ね,自身が希望した民間企業へ就職している。
2.今後の教育活動の目標と計画
・講義からゼミまで,教育活動は自他共に高評価なので,まずは現状水準を維持したい。
・加えて,学生のニーズにより適合するようなテキストの執筆に取り組みたい。
・学生のコミュニケーション能力向上に寄与するような教材開発に取り組みたい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
29
(1)著書
(単著)『ストレスと対人関係』初版,ナカニシヤ出版(京都),pp.1‐234(234), 2005 年 9 月
(共著)(分担執筆)和田実編著『男と女の対人心理学』初版,第7章「対人関係に支えられる」
pp.137-158(22)担当,北大路書房(京都),2005 年 4 月
(共著 )( 分担 執筆) 浜渦辰 二編『 <ケア の人 間学>入 門』初 版, 第7章 「対人 関係と ケア 」
pp.125-141(17)担当,知泉書館(東京),2005 年 11 月
(2)論文
(単著)「対人ストレスの定義と種類−レビューと仮説生成的研究による再検討−」『静岡大学人
文学部人文論集』54 巻 1 号,静岡大学人文学部(静岡),2003 年 7 月,pp.21-57(37)
(単著)
「対人ストレッサー尺度の開発」
『静岡大学人文学部人文論集』56 巻 1 号,静岡大学人文
学部(静岡),2005 年 7 月,pp.45-71(27)
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等)
〔翻訳〕
(共訳)J.H.ハーヴェイ著『喪失体験とトラウマ−喪失心理学入門−』初版,北大路書房
(京都),2003 年 9 月,pp.1-280(280)
原著:John H. Harvey “Perspectives on Loss and Trauma
Assaults on the Self.”
〔解説〕『ストレススケールガイドブック』初版,実務教育出版,2004 年 2 月,
「対人ストレスイ
ベント尺度」pp.177-181(5)を担当
(4)口頭学会報告等 なし
2.学会役員等運営活動
日本青年心理学会第 13 回大会(於静岡大学)の大会事務局長として,大会の開催・運営に尽力
した。
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得機関 2003 年 4 月∼2006 年 10 月) なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
(分担者)「ジェンダー・ポリティクス・プロジェクト」2005 年度,「恋愛とジェンダー」担当
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記単著は講義を通じてその構想がまとめられ,刊行後はテキストとして学習理解を促進した。
・分担執筆による業績についても,その執筆に伴う最新の知見の蓄積が,講義等で幅広く生かさ
れている。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:05 年 9 月 22 日、静岡県立磐田南高校で「社会心理学への招待」
を講義。受講生は 2 年生 40 名と教員 3 名。同年 12 月 16 日,静岡県立静岡西高校でも同題で
講義。受講生は 2 年生 73 名と教員 3 名。
・人文学部市民開放授業:05 年度前期共通科目「認知と行動」,合計 3 名の市民受講生。
2.専門的知識の提供
2004 年 11 月 29 日,島田青年会議所の主催により「信頼と説得の心理学」と題して講演会を実
施した。2004 年6月 13 日付の静岡新聞「『おれおれ詐欺』−社会の落とし穴(中)−」,SBS テレ
ビ 2004 年 11 月 15 日放送の SBS テレビ「特報4時ら」において,専門家としての見地からコメ
ントを提供した。
3.学術的審査委員等
心理学関連学会の機関誌(日本社会心理学会『社会心理学研究』,日本グループ・ダイナミック
ス学会『実験社会心理学研究』,日本心理学会『心理学研究』)に投稿された論文の審査委員を担
当した。
30
原尻 英樹(HARAJIRI HIDEKI)
社会学科
文化人類学コース
文化人類学
学位:PhD及び教育学(教育人類学)博士
教授
1958 年
1993 年 12 月、1997 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「文化人類学概論」03 前/04 前/05 前 「社会人類学演習(Ⅰ∼Ⅳ)」03 通/04 前・後/05 前・後
「文化人類学学説史(Ⅰ・Ⅱ)」03 前/04 前/05 前 「民族誌実習Ⅱ」03 通 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」
03/04/05 前・後 「新入生セミナー」03 前 「フィールドワーク基礎演習」04 後 「地域と文
化」03 前/04 後/05 前 「総合科目」
(2)授業等の教育効果向上努力
・中間学生アンケート調査内容を公表し、改善内容を学生に明示した。
・同一科目であっても、毎年、授業内容・方法をかえ、学生からの反応を重視してきた。
・授業テキストは自前のものを使うか、あるいは、授業実践に基づくテキストを制作し(拙著『フ
ィールドワーク教育入門』)、授業内容、授業実践、テキストの有機的連関を達成のための、努
力をしてきた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・少人数教育の実践内容については、拙著『フィールドワーク入門』においても書いており、著
作という公共の場で自らの実践内容を議論し、今後の教育実践のための契機としている。
・ゼミにおいては、個々の学生に向き合い、個々の学生への質問を心がけ、学生サイドからも、
「何かを発表するのが当たり前」の授業であると評価されている。
・レポート添削指導等によって、対面状況以外での個別学生とのコミュニケーションを活発に展
開している。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・社会生活のルールを認識・体得することを、文化人類学の方法から学び取り、かつ、フィール
ドワークの実践によって体得することで、達成できるようにした。
・卒業生の具体的な進路をみると、出版社、自衛隊幹部候補生、県警、大学院などであり、文化
人類学の素養(人間関係作り等)をそれぞれの職場・学校で活用しているといえる。
2.今後の教育活動の目標と計画
・フィールドワーク教育の深化
・学生からの学びの体系化
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(単著)『日本のなかの世界:つくられるイメージと対話する個性』新幹社、2003 年 10 月
(単著)『マイノリティの教育人類学』新幹社、2005 年 12 月、
(単著)『フィールドワーク教育入門』玉川大学出版部、2006 年 2 月
(2)論文
(単著)
「ハワイのコリアン:李承晩から戦略的適応への過程」後藤明、松原好次、塩谷亨共編『ハ
ワイ研究への招待』関西学院大学出版会、2004 年 3 月
(単著)
「済州人の移動 practice の意味:pre-modernity が modernity を食べる方法」
(原文韓国
語)済州開発研究所編『学術セミナー 済州人の生と済州島』韓国済州開発研究院、2005 年 3 月
31
(単著)
「フィールドワーク教育の実践とその教育的効果:コミュニケーション能力育成を中心に
して」『静岡大学人文学部人文論集 第 56 号の 1』、2005 年 7 月、
(単著)「東アジアのグローバリゼーション再考:朝鮮半島からの移動」『アジア遊学』No.81 勉
誠出版、2005 年 11 月
( 単 著 )「 Meanings of Modern and Post-Modern Phenomena: Formation of Trans-national
Communities of Korean-Chinese」 YUI, Daizaburo ( ed.) The World of Transnational Asian
Americans. Center for Pacific and American Studies, The University of Tokyo、2006 年 3 月
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
(単独)Communicative Musical Sound and Shamanism in the Coastal Areas of East Asia: Jeju,
Iki and Tsusima Islands. 韓国・極東芸術学会、2003 年 9 月
(単独)「壱岐―済州島海域の女の祭りと男の祭り:海域で共有される宗教観念」(壱岐)一支国
研究会国際講演会、2005 年 2 月
(単独)
「東シナ海島嶼部における宗教観念の比較研究:済州島と壱岐島を中心として」韓国・朝
鮮文化研究会第六回大会、2005 年 10 月
(単独)
「在日本中国朝鮮族企業実態調査報告」第 10 回朝鮮族発展のための学術シンポジウム(中
国)海外特別招請講演(プレゼンテーション、ペーパーともに韓国語)、2005 年 12 月
2. 学会役員等運営活動
・日本文化人類学会・評議員(2002 年 4 月∼2004 年 3 月)
・中国朝鮮族研究会・幹事(2005 年度∼)
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
(分担)基盤A(1)「アジア系アメリカ人の越境と文化混合に関する比較研究」(研究代表者:油
井大三郎)2003∼2005 年度
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者) なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・著書の一部は授業で使う教科書として活用できた。
・教育成果を広く世に問う著作等があるので、それを授業にフィードバックできた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・平成 16 年度静岡大学人文学部公開講座に、スタッフ及び講師として参加(「伊豆半島への人々」
『伊豆の歴史と文化の創造』静岡大学人文学部、2005 年 3 月、pp.89-104)
2.地域連携
・社会学科の地域連携グループのメンバー(2004・2005 年度)
3.国際連携・国際交流
・韓国、ウクライナ、ポーランドからの留学生の受け入れと指導をした。
4.専門的知識の提供
・静岡市中央公民館の依頼で連続講演(2005 年度)
5.社会全体への貢献
・季刊誌『静岡の文化』書評委員(2003 年∼2006 年)
・静岡新聞コラムへの寄稿(2000 年∼2005 年)
6.その他
・第三回大学教育研究集会、第十回大学教育改革フォーラム(2004 年 3 月 20 日)に参加した。
32
大野
旭(楊
社会学科
海英)(OHNO AKIRA=YANG Haiying)
文化人類学コース
学位:文学博士
文化人類学
助教授
1964 年
1994 年 9 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「博物館資料論Ⅰ」03 前 「文化人類学入門Ⅱ」03 後 「民族文化論演習(Ⅱ・Ⅳ)」03 後 「民
族文化論調査法Ⅱ」03 集中 「民族文化論調査法Ⅲ」04 前 「民族文化論演習」04 前 「文化
人類学入門Ⅰ」04 後 「民族文化論演習Ⅴ」04 後 「フィールド・ワーク実習Ⅲ」04 通(分担)
「新入生セミナー」05 前 「民族文化論演習Ⅰ」05 通 「文化人類学入門」06 後 「民族文化
論Ⅰ」06 後 「民族文化論演習(Ⅳ・Ⅴ)」06 後 「フィールド・ワーク実習Ⅲ」06 通(分担)
※06 年前期は文部科学省「海外先進研究実践支援」により中国にて調査研究を実施した。
(2)授業等の教育効果向上努力
・講義は臨場感を引き出し、人類学のフィールド感覚を伝えるため、毎回映像資料を併用した。
レポートに書かれた感想や授業アンケートの評価を受けて、直ちに改善するようつとめた。
・期末テストはなるべく「小論文」形式を採り、ただ単に「まとめる」だけでなく、論述・分析
能力の向上を図った。
・ディスカッションを重視し、学生自身の意見陳述を重視した。また、実際にフィールド・ワー
クの現場において、即応能力の育成を図った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ゼミの学生らとフィールドにて資料収集をおこない、なまの資料をいかに文章化するかの訓練
を実施した。
・レポートを添削して返却することにより、問題点の再整理を繰り返した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・国内と海外を問わず、学生のフィールド重視の能力が採用企業より高く評価された。
・異文化理解力が正当評価を受けている。
2.今後の教育活動の目標と計画
・北・中央アジアを対象とした人類学の入門書の編纂を準備中。
・フィールド・ワークを海外で積極的に実施したい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(単著)
『チンギス・ハーン祭祀―試みとしての歴史人類学的再構成』、風響社(東京)、2004 年 12
月発行、pp.1-358
(単著)『モンゴル草原の文人たち』、平凡社(東京)、2005 年 3 月、pp.1-273
(2)論文
(単著)「儀礼が維持する集団の歴史的記憶―道光年間における祭祀者ダルハトの訴訟 事件が反
映する歴史観」,『国立民族学博物館研究報告』28.1、2003 年 6 月、 pp.39-130
(単著)「イスラムとモンゴルの間―中国内モンゴル自治区のホトン人」『中国 21』(愛知大学現
代中国学会) 19、2004 年、pp.109-122
(単著)Between Islam and Mongols: The Qotung Peoples in Inner Mongolia, China. in Inner
33
Asia , 6, Cambridge, U.K, 2004, pp.5-22.
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(単著)「オルドス」『中央ユーラシアを知る事典』(小松久男・梅村坦ほか編)、2005 年、平凡社
(単著)「ナイフ」『中央ユーラシアを知る事典』(小松久男・梅村坦ほか編)、2005 年、平凡社
(単著)「定住化」『歴史学事典(第 13 巻 所有と生産)』(尾形勇ほか編)、2006 年、弘文堂(印
刷中)
(4)口頭学会報告等
(単独)「アルジャイ石窟出土モンゴル語古文書に関する初歩的調査報告」、2003 年 11 月 15 日、
日本モンゴル学会平成 15 年度秋季大会(大阪国際大学)
(単独)「中国西北部のイスラームについて―モンゴル系民族内のスーフィー教団を中心に」、
2004 年 6 月 5 日、 日本文化人類学会第 38 回研究大会(東京外国語大学)
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴
論文「阿爾寨石窟与迪魯瓦呼図克図」(Batujirghal と共著、2006 年)が中国内蒙古社会科学院
主催の「全国阿爾寨石窟文化学術研討会」(2006 年 7 月)にて一等賞を授与された。
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費・個人〕
・基盤C(2)「アルジヤイ石窟 1 号窟出土モンゴル語古文書に関する歴史人類学的研究」2003∼
2004 年度、310 万円
・基盤B(2)「 近現代におけるモンゴル系諸集団とイスラームの関係について」2003∼2005 年度、
810 万円
〔民間資金研究助成〕
・トヨタ財団 「シルクロード草原の道における佛教遺跡(石窟)出土モンゴル語の古文書の保存
と解題」2005 年 11 月∼2006 年 10 月、150 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
・人文学部「アジア研究プロジェクト」のメンバー
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
・科研と民間資金による調査で得た情報を積極的に授業にて学生に伝え、理解を深めた。
・最新の研究成果をつねに講義に反映するよう努力した。
Ⅲ.社会での活動
1.国際連携・国際交流
・2006 年前期は文部科学省「海外先進研究実践支援」により、中国にて調査研究を実施した。
34
小松 かおり(KOMATSU KAORI)
社会学科
文化人類学コース
学位:博士(理学)
人間環境論
助教授
1966 年
2000 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「人間環境論(Ⅰ〜Ⅳ)」03 後/04 後/05 後 「人間環境論演習(Ⅱ∼Ⅴ)」03 前・後/04 前・後
/05 前・後 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 前・後/04 前・後/05 前・後 「フィールドワーク実習(民
族誌実習)(分担)」04 通 /05 通 「博物館資料論Ⅰ(分担)」03 前 /04 前 /05 前 「地域と文
化」03 前 /04 前 「貧しさを考える(分担)」03 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・ビデオなどの視聴覚教材の適当な頻度の使用によって学習効果を高める。
・中間授業アンケートの活用
・小レポートの返却と講評
(3)少人数教育発展のための改善努力
・半年に一度の定期的面接の他、授業理解や生活に問題を抱える学生を定期的に面接・個人指導
することで、授業放棄や留年を防ぐ
・ディスカッション形式の演習方法の研究
・フィールドワーク実習・フィールドワーク基礎演習などフィールドワーク教育の推進
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・(株)ユニー、(株)三菱重工など各種企業に就職
2.今後の教育活動の目標と計画
・コース、学科、学部、他学部など対象学生の興味と知識程度に応じた授業の確立
・複数の教員による授業の効果的な連携の方法の確立
・演習式の授業におけるディスカッション能力の開発
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)本多俊和、大村敬一、葛野浩明編『文化人類学研究(’05)
(放送大学大学院教材)』
「ア
フリカの焼畑と混作-在来農法の語られ方」pp. 187-209(23)担当、放送大学教育振興会、2005
年
(2)論文
(共著)小松かおり・北西功一・丸尾聡・塙狼星「バナナ栽培文化のアジア・アフリカ地域間比
較−品種多様性をめぐって」『アジア・アフリカ地域研究』6-1、pp.77-119 (43) 、2006 年
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
(単独)
「 市場からみる沖縄現代食品史−在来豚アグーを中心に」生態人類学会、於伊達歴史の杜、
伊達市、2005 年 3 月 18 日
2. 学会役員等運営活動
なし
35
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
〔科研費・個人〕
・若手B「中央アフリカ熱帯雨林地帯における農耕と食文化に関する地域研究−バナナとキ
ャッサバ栽培を中心に−」2004∼2006 年度、300 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
(分担者)「フィールドワーク基礎演習におけるフィールドワーク教育の研究」2005-06 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
・社会学科共通科目であるフィールドワーク基礎演習の使用機材・教材の整備と資料収集
Ⅲ.社会での活動
1.地域連携
・国際交流会F&W(藤枝と世界)シンポジウム「世界の若者と語ろう」−「何のために働きますか」
で講評(2005年7月)
2.学術的審査委員等
学術誌における査読 2 本(2003 年、2004 年)
36
原
知章(HARA TOMOAKI)
社会学科
文化人類学コース
学位:博士(文学)
文化人類学
助教授
2003 年 11 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 (2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「文化人類学調査法Ⅲ」03 前 「現代文化論調査法Ⅰ」04 後 「現代文化論Ⅰ」05 前 「文化
人類学入門Ⅱ」05 後 「文化人類学演習Ⅰ」03 通 「現代文化論演習(Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ)」04 前・後
/05 前・後 「基礎演習」03 後 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 前・後/04 前・後/05 前・後 「民族
誌実習Ⅱ」03 通 「フィールドワーク実習(Ⅰ・Ⅲ)」04 通/05 通 「博物館資料論Ⅰ」03 前/04
前/05 前 「貧しさを考える」03 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業評価中間アンケート実施直後に、アンケート結果に対するコメントを学生に配布し、学生
からの意見に応答すると同時に、どの点について今後改善努力をするかというポイントを明示
して、授業改善に取り組んだ。
・授業のなかで学生にできるだけ問いかけ、小課題を出し、優れた回答や議論が必要な回答を選
んで配布し、コメントを付すなど、学生との双方向的なコミュニケーションの機会を増やすこ
とを心がけた。
・毎回の講義の冒頭で、学生に前回の講義の内容を振り返ってもらい、前回の講義のポイントを
3 点程度挙げてもらうようにした。その結果、講義内容や個々の主題の相互連関に対する学生
の理解が深まった。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・指導学生全員に対して定期的に個別面接を実施して、学生個々人の勉学、生活、進路等の状況
の把握につとめた。
・演習科目では、学生同士の議論を活発化させることを重視した。毎回、必ず質問やコメントを
出させ、それに対して講師や発表者が応答するという経験を蓄積させることによって、学生の
コミュニケーション力の向上をはかった。
・2 年生向けの演習科目では、本学の国際交流センターのスタッフの協力を得て、フィールドワ
ークの実施に取り組んだ。
・卒業演習では、他大学のゼミとの交流をはかり、合同の発表や合宿を行なった。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ゼミ生の卒業後の進路は多岐にわたるが、近年、学生時代のフィールドワークや卒業研究の経
験を、進路選択や就職後に積極的に活かそうとする卒業生が現われている。たとえば、地域づ
くりに関わる NPO を対象とした卒業研究に取り組み、地元のケーブルテレビ局に就職したゼミ
生は、フィールドワークの経験を活かして対象者に密着して対象者の視点を重視した取材を心
がけている。また、外食産業企業に就職したゼミ生は、独自の質問紙を作成して、知人などに
配布し、その集計・分析結果を、今後の店舗経営の改善に活用しようと試みている。
2.今後の教育活動の目標と計画
・2006 年度より新入生セミナーを担当している。この経験をふまえて、新入生セミナーで活用す
ることができるテキストを執筆する。
・学生が沖縄でのフィールドワークを経験できるような授業を実施する。
・講義科目においても、学生相互の関係や働きかけを作り出し、多方向的な学生参加型の授業を
実現する。
37
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共編著)飯田卓・原知章編著『電子メディアを飼いならす』初版、せりか書房(東京都)、2005
年 9 月、pp.163-180・208・254-277(43)
(2)論文
(単著)
「テレビとアイデンティティ」
『アジア遊学』第 53 号、勉誠出版(東京都)、2003 年 7 月、
pp.130-140(11)
(単著)
「沖縄・与那国島における近現代の社会変動と〈民俗文化〉の動態」博士学位論文、早稲
田大学大学院文学研究科(東京都)、2003 年 11 月、pp.1-245(245)
(単著)
「メディア人類学の射程」
『文化人類学』第 69 巻 1 号、日本文化人類学会(東京都)、2004
年 6 月、pp.93-114(22)
(単著)
「オキナワン・コミュニティからウチナー・ネットワークへ」
『アジア研究』第1号、静岡
大学人文学部アジア研究プロジェクト(静岡市)、2005 年 3 月、pp.75-104(30)
ほか2点
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔辞典項目〕
『文化人類学文献事典』初版、弘文堂、2004 年 12 月、
「原知章著『民俗文化の現在』」
項目、pp.561(1)
(4)口頭学会報告等
(単独)
「沖縄・読谷村の将来地域構想と風水」、第 37 回日本民族学会研究大会、於京都文教大学、
2003 年 5 月 24 日
2.学会役員等運営活動
・日本文化人類学会情報化委員(2003 年 10 月∼現在)
3.受賞歴 なし
4.科研費等、外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費・個人〕
若手B「沖縄・読谷村における米軍と『地域文化』の相互作用に関する文化人類学的研究」2005
∼2007 年度、200 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕「アジア研究プロジェクト」2004-05 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・沖縄およびハワイでのフィールドワークにもとづいた具体的な事例を、映像資料などをまじえ
ながら講義のなかで提示し、考察することによって、講義の主題を具体的に論じることができ、
文化人類学におけるフィールドワークの実際に対する学生の理解を深めることができた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・高校出張授業「文化人類学/フィールドワークへの招待」
(静岡県立浜松南高校、2004 年 11 月
2 日、2 年生 29 名、教員 1 名)
2.学術的審査委員等
・2003-05 年度 学会誌の評価委員としてレフェリーを実施(匿名審査)。
3.その他
・2004-05 年度 人文学部社会学科における高大連携プロジェクトのリーダーをつとめ、静岡市
立高校との提携のもと、新たな高大連携事業に取り組んだ。
38
今井
駿(IMAI SHUN)
社会学科
歴史文化コース
学位:文学修士
東洋史学
教授
1942 年
1967 年
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「東洋史概説 I」03 後/04 後/05 後 「中国現代史」03 後 「中国社会史Ⅲ」04 前 「中国近代
史」05 前 「東洋史学基礎史料講読Ⅱ」03 前/04 後/05 後 「東洋史学文献講読(Ⅲ・Ⅳ)」03
前/04 前/05 前 「東洋史学史料講読(Ⅲ・Ⅳ)」03 後/04 後/05 後 「東洋史学演習(Ⅰ・Ⅱ)」
03 前・後/04 前・後/05 前・後 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 前・後/04 前・後/05 前・後 「外国
史概論」05 前(分担)
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケート実施直後に、直ちに改善努力を開始。声量の問題はマイクによるも解決できず。
・レポートを 2 回提出させ、期末試験にはノート・プリント持ち込みを可としたが、それでも答
案の書けぬ学生が一部にいたのは、大変遺憾である。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・特に改善の努力はしなかったが、学習目標は達成できた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ほかの学生にとって教育成果が進路に役立ったかどうかは、軽々に断じることはできない。
2.今後の教育活動の目標と計画
・今年度限りで定年となるので、敢えて書くことは憚る。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)『垂慶国民政府史の研究』、東京大学出版、2004 年
(2)論文
(単著)「いわゆる悪覇についての一考察−四川省崇慶県の黄氏一族について−」『人文論集』第
54 号の 2、静岡大学人文学部、2004 年
(単著)
「四川省県政人員訓練所についての一考察」
『人文論集』第 55 号の 1、静岡大学人文学部、
2005 年
(単著)「四川軍閥統治下における民団の実態について」『近きに在りて』第 46 号
(単著)「八徳会政権覚え書き」『人文論集』第 56 号の 1、静岡大学人文学部、2006 年
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔書評〕
(単著)「書評・板野良吉著『中国国民革命政治過程の研究』」『上智史学』第49号
(4)口頭学会報告等
(単独)「四川軍閥時期田賦「加重」」四川師範大学歴史系・中国社会科学院共催「1930 年代の中
国国際学術討論会」(於成都)、2005 年 7 月
2.学会役員等運営活動
なし
39
3.受賞歴
なし
4.科研費等、外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
・中華民国期の中国についての見方を深め、槻説や講義の説明を新しく且つ平易に展開すること
ができた。
Ⅲ.社会での活動
1.国際連携・国際交流
・上述のとおり、中国の学会に参加・報告した。
2.社会全体への貢献
・高等学校世界史B教科書の執筆参加
40
本多 隆成(HONDA TAKASHIGE)
社会学科
歴史文化コース
学位:文学博士
日本近世社会史
教授
1942 年
1989 年 1 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「新入生セミナー」03 前/04 前 「日本史概説Ⅰ」03 前/04 前/05 前 「日本史概論」05 後 「日
本史学基礎史料講読」03 後/04 後/05 後 「近世東海地域史」03 後/05 後 「日本近世社会史」
04 後 「古文書実習Ⅱ」03 通/05 通 「古文書実習Ⅲ」04 通 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 前・後
/04 前・後/05 前・後
(2)授業等の教育効果向上努力
・2003 年度までは、講義で配布するレジュメは B4 で 1 枚であったが、2004 年度より 2 枚に充実
した。それによって、史料のみならず、図表・年表なども示すことができるようになり、授業
をより理解しやすくした。
・授業中に 3 度ほど書かせる感想文や中間授業アンケートなどの要望については、ただちに対応・
改善するようにしている。また、質問などがあれば、つぎの授業の冒頭で答えている。
・古文書実習では、たんに読解力をつけるだけでなく、古文書の整理・分類から、目録の作成ま
で指導している。夏には 3 日間、野外実習も実施している。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・新入生セミナーは 2 年にわたり担当したため、2 年目は改善に努めた。
・基礎史料講読では、たんに史料を読んで解釈するだけでなく、これまでと同様に関係論文を提
示して、その史料の背景、研究史上の意義がより理解できるように努めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・一般の授業というよりは、卒業論文の指導などを通じて、2004 年度・2005 年度の指導学生で大
学院に進学したものが各 2 名ずついる。
・県や市・町の公務員になったものもいるが、これはもっぱら公務員試験の勉強など、本人の努
力によるものであろう。
2.今後の教育活動の目標と計画
・2007 年度は定年を迎える最後の年になるため、これまでの集大成のつもりで、悔いが残らない
ように取り組みたい。一般的な言い方になるが、これまで評価されたところは生かし、不十分
だった点は改善しながら臨むということである。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共編著)
『東海道と伊勢湾』吉川弘文館(東京)、2004 年 1 月、pp.1-47・87-107・269-270(70)
(単著)『初期徳川氏の農村支配』吉川弘文館(東京)、2006 年 2 月、(328)
(2)論文
(単著)
「徳川氏五十分一役と宇布見郷年貢勘定書−谷口説をめぐって−」
『織豊期研究』第 5 号、
2003 年 11 月、pp.1-15(15)
(単著)「駿州益津郡大覚寺村の近世初期検地」『焼津市史研究』第 5 号、2004 年 3 月、pp.31-45
(15)
41
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(共著)
『焼津市史通史編上巻』焼津市、2005 年 3 月、pp.478-501・553-577・605-639・659-698・
983-985(127)
(共著)『遠江の歴史と文化の創造』静岡大学人文学部、2006 年 3 月、pp.39-58(20)
(単著)「『焼津市史』通史編の特色−中世・近世の焼津−」『焼津市史研究』第 7 号、2006 年 3
月、pp.58-70(13)
(4)口頭学会報告等
(単独)戦国・織豊期研究会(安城)報告「松平元康の自立」 2004 年 7 月 23 日
(単独)織豊期研究会(名古屋)報告「徳川氏五ヵ国総検地と七ヵ条定書」 2005 年 1 月 18 日
2. 学会役員等運営活動
3.受賞歴
なし
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
・著書の作成過程で、学会で論争になっている諸問題について、最新の成果を授業に反映できた。
・主として東海地域史研究ということで、身近な地域や史料を取りあげることで、学生の関心を
高めることができた。
Ⅲ.社会での活動
1. 静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・富士川町・静岡大学特別公開講座「東海道と富士川地域」(2003 年 8 月 1・8 日)
・富士川町・静岡大学特別公開講座「戦国時代の部将めぐり」(2005 年 7 月 15 日)
・高校出張授業「近世東海道宿駅制度の成立過程」(静岡県立大井川高校、2005 年 9 月 20 日)
・静岡大学公開講座「遠江の歴史と文化の創造」(2005 年 10 月 22 日)
2. 地域連携
・焼津市史編纂(焼津市) 編さん委員・編集委員長(1997 年 5 月∼)
・蒲原城跡総合調査検討会(庵原郡蒲原町) 会長(2004 年 4 月∼)
3.専門的知識の提供
・庵原郡教育委員会連絡協議会での講演「近世東海道と庵原三町」(2003 年 11 月 28 日)
・徳川家康公駿府大御所開府 400 年祭実行委員会主催シンポジウム「家康公に学ぶまちづくり」
パネラー(2005 年 2 月 12 日)
・蒲原町文化財シンポジウム「蒲原城と蒲原宿」司会(2005 年 3 月 12 日)
・有度国際セミナー主催歴史講演会「静岡ゆかりの戦国武将たち」講師(2005 年 8 月 18・25 日)
・伊豆屋伝八文化振興財団主催シンポジウム「災害から文化財を守る」パネラー(2005 年 9 月 30
日)
・蒲原町文化財シンポジウム「新発見蒲原城絵図をめぐる諸問題」司会(2005 年 10 月 13 日)
・焼津市史講演会「『焼津市史』通史編の特色」講師(2005 年 11 月 5 日)
・蒲原城文化財シンポジウム「蒲原城の再評価」司会(2006 年 3 月 18 日)
42
湯之上 隆(YUNOUE TAKASHI)
社会学科
歴史文化コース
学位:博士(文学)
日本中世史
教授
1949 年
1995 年 11 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「日本史学基礎演習」03 前/04 前/05 前 「日本史概説Ⅱ」03 前/04 前/05 前 「日本中世史料講
読Ⅰ」04 後 「日本中世史料講読Ⅱ」03 後/05 後 「古文書実習Ⅰ」03 通/04 通/05 通 「博物
館資料論Ⅱ」03 前/04 前/05 前 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 前・後/04 前・後/05 前・後 「歴史
と文化」03 後 「総合演習」04 前/05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業内容について、核心をとらえ、かつ多彩なものにするとともに、
「話す技術」などについて
工夫を試み、魅力あるものとすることに努めた。
・パワーポイントなどの画像教材、音声教材の開発に努力し、講義で活用して活性化を行なった。
・毎回授業の最後に書いてもらう質問に答えることにより、授業の理解度を高めるとともに、授
業理解に資する配布資料を絶えず見直し、整備した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・基礎演習では、入門講義によって受講生に関心をもたせ、学術論文の読解、レポート作成の力
を養成するとともに、報告にあたっては、レジュメの作成、報告の要領について細かく指導し
た。
・古文書実習では大学院生 T.A 制度を活用して、古文書解読の点検作業を円滑に進め、さらに技
術の習熟を図った。
・史料講読では担当学生に十分な準備と報告を求め、報告後の補足説明により史料理解の徹底に
努めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・教員などの専門職については、実践のための基礎力が養成されたと考える。
・大学院進学者には、より深く学ぶための力と気構えが身についたと思う。
・企業に就職した人には、企業活動の基礎となる学びの作法を得られたと考える。
2.今後の教育活動の目標と計画
・授業全般にわたり、「教える力」の向上を目指す。
・幅広い分野の研究を通じて、授業に対する学生の関心を呼び起こす。
・1972 年以来中断することなく昨年まで 34 回にわたり、大学祭期間中に開催している古文書展
や、夏季休暇期間等に学生を引率して実施している古文書調査、20 年以上実施している臨地学
習としての研究室旅行など、日本史学研究室の伝統行事を継続することにより、授業にはとど
まらない「教育の質(Quality of Education)」の向上を図る。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(編集)『藤枝市史』資料編 2 古代・中世 静岡県藤枝市、2003 年 3 月発行、pp1-927(927)
(編著)『金谷町史』通史編 静岡県金谷町役場、2004 年 3 月、pp103-145(43)
(2)論文
(単著)
「明治維新と小杉榲邨−近代化の中の国学−」
『史窓』35 号、2005 年 3 月、pp.23-59(37)
43
(単著)
「静岡市八幡神社旧蔵五部大乗経の成立と伝来」
『アジア研究』2 号、静岡大学人文学部、
2006 年 3 月、pp.1-24(24)
(単著)「薬王寺蔵大般若経の開板と伝来」『薬王寺−仏像 建築
書第 1 集、可児市史編纂室、2006 年 3 月、pp.91-106(16)
大般若経』可児市史調査報告
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(単著)「最後の国学者小杉榲邨を考える
上」(『徳島新聞』2004 年 2 月 19 日)
(4)口頭学会報告等
・「アーユルヴェーダへの旅−インドで統合医学を考える−」2005 年 10 月 26 日、科学研究費プ
ロジェクト第 14 回研究会
2. 学会役員等運営活動 なし
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
2003 年 8 月、医療法人人天会鹿児島こども病院より「歴史学研究助成」
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕「教育連携プロジェクト」2004 年度∼
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
・自らの研究成果が講義内容に反映され、学生により深い知識と豊富な話題を提供した。
・従来の研究成果に新しい研究動向を加えて授業を進めることにより、学生の興味を惹くことに
つながった。
・専門分野以外の領域にも関心と実践を広げることにより、学生指導に多様性が生まれた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・静岡大学公開講座「中世東海道の旅と情報」(2003 年 9 月 6 日、清水中央公民館)
・静岡大学公開講座「中世沼津の東海道と黄瀬川宿」
(2003 年 9 月 27 日、沼津市民文化センター)
・人文学部公開講座「鎌倉幕府と伊豆の武士団」(2004 年 11 月 13 日、三島市文化センター)
・人文学部公開講座(伊豆の国市と共催)「伊豆の歴史と文化を考える」
(2005 年 5 月 14・28 日)
2.地域連携
・静岡市文化財保護審議会委員・会長(1997 年∼)
・静岡県藤枝市史編さん専門委員長(1998 年∼)
・江川文庫古文書史料調査委員会調査主任(2002 年∼)
・静岡県文化財保護審議会委員(2002 年∼)
・財団法人江川文庫理事(2002 年∼)
・静岡県伊豆の国市文化財保護審議会会長(2004 年∼)
3.国際連携・国際交流
・カザフスタン留学生 1 名の受け入れ(2004 年 10 月∼2005 年 9 月)
・朝鮮大学校留学生 2 名の受け入れ(2005 年 10 月∼2006 年 8 月)
4.専門的知識の提供
静岡法人会宗教法人部会講演会(2003 年 5 月 9 日)、静岡県浜北市講演会(2003 年 6 月 20 日)
静岡県富士川町講演会(2003 年 7 月 11 日)、静岡県韮山町講演会(2003 年 11 月 8 日)
静岡県藤枝市歴史講座(2004 年 12 月 11 日)
、駿府博物館歴史講座(2005 年 6 月 11 日、7 月 9 日)
5.社会全体への貢献
徳島地方史研究会大会シンポジウム基調講演(2004 年 2 月 22 日)、愛知県西尾市岩瀬文庫講演会
(2004 年 7 月 10 日)、浜名湖クラブ文化講演会(2004 年 11 月 12 日)、岐阜県可児市史編纂事業
の一環として、薬王寺蔵大般若経調査に協力、報告書刊行(2004 年 3 月∼)
44
重近 啓樹(SHIGECHIKA KEIJU)
社会学科
歴史文化コース
学位:博士(史学)
アジア古代文明史
教授
1951 年
1995 年 6 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検(2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「東洋史概説Ⅱ」03 後/04 後/05 後 「中国社会史(Ⅰ・Ⅱ)」03 前/05 後 「中国文明史Ⅱ」04
後 「東洋史学文献講読(Ⅰ・Ⅱ)」03 前/04 前/05 前 「東洋史学史料講読(Ⅰ・Ⅱ)」03 後/04
後/05 後 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」03/04/05 前・後 「歴史と文化」04 前/05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケート以外に、講義科目では毎回、質問・意見カードを配布し、疑問点や授業の問題
点に、迅速に対応するよう努めた。
・成績評価については、試験、レポート、出席状況等の評価点をパーセンテージで示し、基準を
明確化した。
・歴史上の文献史料、諸種の復元資料等を配布し、当時の時代状況を具体的に生き生きと理解で
きるよう努めた。
・授業では出席を取り、勉学意欲・状況を把握することに努めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・大学院生による T.A 制度は、学部生と比較的近い立場から、自分の経験を生かして、具体的に
発表の仕方、論文作成に至るまでの作法など、有益なアドバイスやコミュニケーションが得ら
れた。
・オフィスアワー以外の時間でも、随時学生の質問・相談に応じており、きめ細かい指導に努め
ている。また学生研究室の勉学環境の整備にも対応している。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・就職状況は、一般企業が多数を占めるが、その他地方公務員など。教員、学芸員志望者は毎年
一定人数いるが、未だ狭き門である。現在中国に語学、専門分野の学習で留学している学部生
が 1 人、大学院への進学を希望している 4 年生がおり、専門を生かした活躍が期待される。
2.今後の教育活動の目標と計画
・社会学科、歴史文化コースでは、今年度入学生から新たな教育分野を設置することになったの
で、ユニークで現代の課題に応えうる教育を展開していきたい。
・新たな教育分野に応じた教科書、史料集などの作成を目指したい。
・教員と学生のコミュニケーションを維持・向上させ、学習意欲を高めるよう努めたい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著)「中国古代の「孝」をめぐる諸問題―秦・漢時代を中心に―」『文化と哲学』22 号、静岡
大学哲学会,2005 年 11 月、pp.51-59(9)
(単著)「均輸法をめぐる諸問題」『日本秦漢史学会会報』6 号,日本秦漢史学会、2005 年 11 月、
pp.93-116(24)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
45
〔書評〕
「池田雄一『中国古代の聚落と地方行政』」
『 唐代史研究』6 号、唐代史研究会、2003 年 8 月、pp158-164
(7)
(4)口頭学会報告等
(単独) 「中国古代の「孝」をめぐる諸問題―秦・漢時代を中心に―」科研費(代表:松田純)によ
る国際シンポジウム「ケアの国際比較」、静岡大学、静岡市、2004 年 10 月 21 日
2.学会役員等運営活動
・日本秦漢史学会・理事(2003 年 11 月∼)
3.受賞歴
なし
4.科研費等、外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5. 学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
(代表者)
「 画像処理、データベース利用を中心とした歴史文化教育の教材開発プロジェクト」2005
年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
・歴史文化教育の充実を図るため、歴史学の各分野で利用する史・資料のデジタル画像化を推進
した。
・様々な史・資料を、パワーポイント等を用いてカラー画像で直接提示する方法は、受講生の理
解を深める上で、きわめて有効である。
・ビジュアル教材を購入し、受講生が各地域・時代の具体的な理解ができるよう、授業改善に役
立てた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業「戦争からみた中国古代史」
(静岡県立磐田南高、2004 年 9 月 21 日、
3 年生計 84 名(1 回目 42 名、2 回目 42 名)、教諭 1 名)
・静岡大学市民開放授業「歴史と文化」(2005 年度前期共通科目、市民受講生 4 名)
2.国際連携・国際交流
・2005 年 5 月 8 日∼15 日、松丸道雄氏(東大名誉教授)を団長とする中国古代遺跡調査団に参加し、
西安、洛陽等の最近発見された古代遺跡を調査すると共に、北京大をはじめ、各地の研究者と
交流した。
46
岩井
淳(IWAI JUN)
社会学科
歴史文化コース
学位:文学修士
西洋史学
教授
1956 年
1984 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)少人数教育発展のための自己点検
私が所属する西洋史学コースでは、3・4 年次を通して卒論指導を行っている。その間に卒論に
関わる個別指導はもとより、進路や就職をめぐる相談と積極的に関わるなどして、指導学生との
緊密なコミュニケーションを取っている。
(2)教育効果の向上努力
これまで授業で留意・工夫した点を述べると、講義では、導入部で図版の入ったプリントを配
布したり、ビデオ教材を活用して、視覚的に訴える授業を実践してきた。また授業の質問や感想
を授業中に学生に書いてもらい、その後の授業では質問に必ず回答し、感想や要望にも対応する
ようにしている。質問や感想の収集・分析は、半期あたり 2∼3 回程度実施して、授業改善に役立
てている。講義終了後には、質問する学生が来ることを予測し、しばらく教室にとどまっている。
一部の学生からは意見を聴取したりして、学生の理解度を確認し、一方通行の授業にならないよ
うに留意した。
(3)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
西洋史学コースの指導学生は、指導教官との意見交換を重視して、学部時代の資格取得や進学
や就職などの進路を決定している。そうした指導もあって、資格取得では、近年、中学「社会」
や高校「地歴」の教員免許状取得の希望者が増えている。また大学院進学を希望する学生には、
とくに熱心な指導を行っており、希望する学生のほとんどが、静岡大学の大学院や他大学の大学
院に進学している。2004 年 4 月には、静岡大学大学院の修士課程を修了した指導学生が北海道大
学大学院の博士課程に進学した。また 2006 年 2 月には学部での指導学生が本学大学院の修士課程
に合格し、現在在籍している。
2.今後の教育活動の目標と計画
今後も、少人数教育発展のために自己点検に努めたい。卒論に関わる個別指導は、もちろんで
あるが、進路や就職に関する相談に乗るなどして、学生との緊密なコミュニケーションを図って
いきたい。また授業でも、教育効果を上げる努力を続けたい。講義では、導入部で図版の入った
プリントを配布したり、ビデオ教材を活用して、視覚的に訴える授業方法を引き続き模索する。
また授業の質問や感想を授業中に書いてもらうことは、学生の生の声に近いものが得られるので、
今後も続け、学生とのコミュニケーションを取っていきたい。その場合、一方向ではなく、双方
向の授業が実現されるよう心掛けたい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年4月∼2006 年3月の主要研究業績
(1)著書
(共編著)岩井淳・大西晴樹編『イギリス革命論の軌跡』蒼天社、2005 年 2 月、pp.1‐222(222)
(共著)松本彰・立石博高編『国民国家と帝国』山川出版社、第 2 章「二つのブリテン帝国と連合
王国──近世のスコットランドとイングランド」2005 年 5 月、pp.48−71(24) 担当
(共著)歴史学研究会編『帝国への新たな視座』青木書店、第 2 章「ブリテン近世の国家と帝国」、
2005 年 5 月、pp. 29‐66(38) 担当
(共著)川北稔編『結社のイギリス史』山川出版社、第 4 章「アメリカ移民と宗教結社──海を渡
47
る独立派教会」、2005 年 8 月 pp.56−69(14) 担当
(共著)佐藤清隆・中島俊克ほか編『西洋史の新地平』刀水書房、第 12 章「「暗黒の地」への福音
宣教──ウェールズとピューリタン革命」、2005 年 12 月、pp.191-207(17) 担当
(共著)千葉眞・大西直樹編『歴史のなかの政教分離』彩流社、第 1 章「ピューリタン革命と政教
分離」、2006 年 3 月、pp.23-43(21) 担当
(2)論文
(単著)「「ブリテン帝国」の成立」『歴史学研究』776 号、2003 年 6 月、pp.19-30(12)
(単著)「ヒルとトレヴァ=ローパーの死」『歴史学研究』783 号、2003 年 12 月、pp.19‐27(9)
(3)翻訳等その他の業績
書評「山本正著『「王国」と「植民地」』」『西洋史学』209 号、 2003 年 6 月
事典項目「禁欲」「政教分離」「ピューリタニズム」『歴史学事典 第 11 巻 宗教と学問』弘文堂、
2003 年 12 月
書評「井野瀬久美惠著『植民地経験のゆくえ』」『図書新聞』2616 号、2004 年 9 月 1 日
共訳,D・キャナダイン編『いま歴史とは何か』ミネルヴァ書房、2005 年 5 月、pp.1‐267(267)
共訳,D・アーミテイジ著『帝国の誕生』日本経済評論社、2005 年 6 月、pp.1‐297(297)
随筆「ロンドン・2005 年 2 月の出会い――『帝国の誕生』の舞台裏」日本経済評論社『評論』150
号、2005 年 8 月。
事典項目「市民革命」『国際政治事典』弘文堂、2005 年 11 月。
(4)口頭学会報告等
多数あるので省略
2.学会役員等
2002 年 3 月から現在まで、日本イギリス哲学会において理事を務め、編集関係の仕事に携わっ
ている。また 2004 年 6 月の学会創設から現在まで、日本ピューリタニズム学会において理事を務
め、企画関係の仕事に携わっている。
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況
研究分担者として参加した科研は2件あるが、研究代表者としてはなし。外部資金取得もなし。
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者) なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
著作や論文の執筆過程で得られた知見は、必ず授業に盛り込み、最新の研究動向を学生に伝え
るよう心掛けている。口頭学会報告の直前には、レジュメを用いて、学会報告を分かりやすくし
た授業を行い、学生の反応や理解度を見ることによって、自分の研究にフィードバックするよう
にしている。
Ⅲ.社会での活動
1.専門的知識の提供
2002 年 10 月から 2004 年 3 月まで大学入試センターにおいて教科専門委員を務めた。2003 年
10 月から 2004 年 3 月まで NHK 文化センター青山校において「現代人のための世界史」の講師を
務めた。
2.静岡大学主催地域公開授業等
2005 年 6 月に「人文学部主催高校出張授業」で静岡市立高校に出向き、出張授業を行った。
3.学術的審査委員等
2002 年 3 月から現在まで、日本イギリス哲学会において年報編集の仕事に携わり、投稿論文の
審査を務めている。2005 年 9 月に九州大学『西洋史学論集』の編集委員会から依頼を受け、投稿
論文の審査を務めた。
48
滝沢
誠(TAKIZAWA MAKOTO)
社会学科
歴史文化コース
学位:文学修士
考古学
助教授
1962 年
1987 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「歴史と文化」03 前 「フィールドワーク基礎演習」04 後/05 後 「日本史概論」05 後(分担)
「考古学概論Ⅰ」04 後 「考古学研究法Ⅰ」04 前 「農耕文化論」03 後 「農耕社会論」05 後
「考古学基礎演習Ⅰ」03 後/04 後/05 前 「比較考古学演習(Ⅰ・Ⅱ・Ⅳ)」03 前/04 前/05 後 「考
古学実習Ⅰ」03 通/04 通/05 通 「考古学実習(Ⅱ・Ⅲ)」03 通/04 通/05 通 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」
03 前・後/04 前・後/05 前・後
(2)授業等の教育効果向上努力
・考古学担当教員間で協議の上、4 年一貫のカリキュラム体系をさらに整備した。
・講義科目については、毎時間パワーポイントを使用する授業形態に移行し、考古学の講義にと
って必要不可欠な図や写真の提示方法を改善した。
・上記に伴い、提示画面を学生が追体験できるよう配付資料の内容を改善した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・社会学科 1 年次の導入科目として新設した「フィールドワーク基礎演習」では、授業の進行に
合わせて 5 名の担当教員間で打ち合わせを重ね、授業内容の改善に努めた。
・
「考古学基礎演習Ⅰ」では、毎回の授業で小レポートを課し、添削のうえ返却するという方式を
採用し、よりきめ細かな指導の徹底に努めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・正規の授業のほか、毎年夏に発掘等の野外調査を実施している。そうした一連の教育活動の結
果、安定的に大学院進学者を輩出し、自治体等の埋蔵文化財担当職への就職も継続している。
2.今後の教育活動の目標と計画
・講義では画像等を電子媒体で配布できるよう工夫し、受講生の理解向上に努めたい。
・演習では討論の機会をさらに増やし、受講生自身が主体的に考える授業の実現に努めたい。
・実習と野外調査の連携をさらに強化し、学生による成果報告書の刊行を継続したい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著)「神明塚古墳と周辺の大型古墳」『神明塚古墳(第 2 次)発掘調査報告書』沼津市史編さ
ん調査報告書第 15 集、2005 年 3 月、pp.44-50(7)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔地方史〕
(共編著)『焼津市史 資料編 1 考古』、2004 年 3 月、pp.3-187(一部除く)・322-350(193)
(共著)『焼津市史 通史編 上巻』、2005 年 3 月、pp.139-199(61)
(共著)『沼津市史 通史編 原始・古代・中世』、2005 年 3 月、pp.140-152・161-172(25)
〔調査報告〕
(共著)『稲荷山』大栄町教育委員会・稲荷山遺跡調査会、2004 年 3 月、pp.133-140(8)
(共著)「沼津市神明塚古墳の調査」『沼津市史研究』第 13 号、2004 年 3 月、pp.1・7-8(3)
49
〔学界動向〕
(単著)「古墳時代研究の動向」『日本考古学年報』55(2002 年版)、吉川弘文館、2004 年 5 月
pp.44-50(7)
〔辞典項目〕
(分担)『郷土史大事典』朝倉書店、2005年6月(古墳時代関係18項目)
(4)口頭学会報告等 なし
2.学会役員等運営活動
・考古学研究会・全国委員(1995 年 7 月∼2005 年 4 月)
・有限責任中間法人日本考古学協会・理事(2004 年 5 月∼)
3.受賞歴 なし
4.科研費等、外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費・個人〕
・基盤C「古墳時代中期における短甲の同工品に関する基礎的研究」2005∼2007 年度、210 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
(分担者)
「 画像処理、データベース利用を中心とした歴史文化教育の教材開発プロジェクト」2005
年度
(分担者)
「 フィールドワーク等社会学科の特質となる教育活動の展開に資する研究の推進プロジ
ェクト」におけるサブプロジェクト 5「佐渡山周辺の考古学」2005 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
・上記学内共同研究プロジェクトで作成したデジタル画像教材を各種の授業で活用した。
・科研費による最新の研究成果は、「農耕社会論」等の専門的な講義で随時取り上げた。
・静岡県内での研究成果は、各種の授業の中で実物、画像等を用いて活用した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部公開講座(2004 年度)・静岡大学公開講座(2005 年度)の企画運営
・人文学部公開講座「原始・古代の伊豆と海上の道」(2004 年 10 月 30 日、受講生 33 名)
・静岡大学公開講座「伊豆の歴史と文化を考える」(2005 年 5 月 14・28 日、受講生 30 名)
・高校出張授業「考古学への招待」(三重県立津西高等学校、2005 年 8 月 30 日、2 年生 22 名)
・キャンパスミュージアム企画展「静大考古学の五十年」(2005 年 11∼12 月、来場者 106 名)
2.地域連携
・静岡県出土文化財価格評価員(2004 年度∼)
・沼津市文化財保護審議会委員(2001 年 11 月∼)
・和田岡古墳群考古学公園整備基本計画策定委員会委員(掛川市、2004 年 8 月∼)
・浜松市(旧浜北市)二本ヶ谷積石塚古墳群保存整備検討懇話会委員(2002 年 9 月∼)
3.国際連携・国際交流
・国立歴史民俗博物館共同研究「6 世紀墓制にみる倭の対外交流と文化変容の比較研究」(2005
年度∼)の共同研究者として、日本および韓国で開催された研究会に参加した。
4.専門的知識の提供
・静岡市中央公民館アイセル歴史講座「前方後円墳時代の静岡」(2004 年 9 月 21 日)
・焼津市歴史民俗資料館講演会「古墳が語る王権と地域」(2004 年 10 月 3 日)
・富士市立博物館夏季考古学講座「前方後円墳時代のスルガとヤマト王権」(2005 年 8 月 28 日)
5.社会全体への貢献
・長野県千曲市の依頼により、遺物の復元および古墳の保存整備に関する指導・助言を行った。
・愛知県豊橋市の依頼により、古墳の保存整備に関する指導・助言を行った。
50
澤田 典子(SAWADA NORIKO)
社会学科
歴史文化コース
学位:博士(文学)
西洋古代史
助教授
1967 年
1999 年 10 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「歴史学概論」04 前/05 前 「基礎演習」03 後 「西洋史学基礎講読(Ⅰ・Ⅱ)」04 通 「西洋
史学基礎講読(Ⅲ・Ⅳ)」03 通/05 通 「西洋史学史料講読Ⅱ」05 後 「西洋史学史料講読Ⅳ」
03 後 「西洋史学文献講読Ⅰ」04 前 「西洋社会史Ⅱ」03 前 「ヨーロッパ古代史(Ⅰ・Ⅱ)」
04 後/05 前 「西洋史演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 通/04 通/05 通 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 前・後/04
前・後/05 前・後 「外国史概論」05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケートにおいて改善要望があった場合には(板書を消すのが早い、等)、直ちに改善を
図った。
・期末試験においては、原則として 1∼2 年生の科目では持ち込み不可、3∼4 年生の科目では持
ち込み可とし、いずれの場合も「自分なりに考えて論述する」ことを促す出題を心がけた。い
ずれの授業においても、かなり高水準の答案があった。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・受講生が数十人以内の講義科目においては、毎回受講生一人一人の顔を見ながら話をするよう
心がけ、受講生の理解度を確認しながら講義を進めた。
・受講生が 6∼16 人程度の講読科目においては、学生の自発的な発言を促し、
「考える」ことをで
きるだけ促した。
・指導学生のゼミ発表(毎学期各 1 回)の前には、1 時間程度の個別面談をそれぞれの指導学生
につき毎学期必ず複数回行ない、綿密に指導を行なった。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・当該期間において、大学院進学 1 名(名古屋大学大学院)、高等学校世界史講師 1 名、等。
2.今後の教育活動の目標と計画
・歴史を学ぶことの面白さを、一人でも多くの学生に伝えることのできる授業をめざしたい。
・全ての学生が「ほどほどに」満足する授業よりも、たとえ少数の学生であっても彼らの心に響
く授業を心がけたい。
・最新の研究成果を授業にできるだけ盛り込み、研究と教育の有機的な連関を図りたい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)周藤芳幸・澤田典子『古代ギリシア遺跡事典』初版、東京堂出版(東京都)、pp. 1-268、
(268)、2004 年 9 月(約 2 分の 1 執筆)
(共著)(分担執筆)桜井万里子・橋場弦編『古代オリンピック』初版、第 4 章-1「ヘレニズム
世界とオリンピア」pp.162-179 (18)担当、岩波書店(東京都)、2004 年 7 月
(共著)(分担執筆)桜井万里子編『世界各国史 17 ギリシア史』初版、第 3 章(1)(2)「ヘレニ
ズム・ローマ時代」pp.97-130(34)担当、山川出版社(東京都)、2005 年 3 月
(2)論文
(単著)「前 320 年代後半のアテナイの政局−ハルパロス事件を中心に−」『史學雜誌』第 114 編
51
第 2 号、(財)史学会(東京都)、2005 年 2 月、pp.36-58 (23)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔翻訳〕
(共訳)H・サイドボトム『ギリシャ・ローマの戦争』初版、岩波書店(東京都)、2006 年 3 月、
pp.1-222 (222)(吉村忠典と共訳、全体の約 2 分の 1 の翻訳、および解説を担当)原著:Harry
Sidebottom, Ancient Warfare 2004 年
〔小論〕
(単著)「晩年のデモステネス ─『神話』と『醜聞』のはざまで」『歴史と地理』197 号、山川出
版社(東京都)、2003 年 11 月、pp.48-51(4)
〔事典項目〕
『歴史学事典 第 12 巻:王と国家』初版、弘文堂(東京都)、2005 年 2 月、
「ポリス」項目、pp.627-629
(3)を担当
〔調査報告〕
(単著)「トルコ調査報告:ペルガモン」『平成 14∼16 年度科学研究費補助金(基盤研究 B2)研
究成果報告書:ギリシアにおけるポリスの形成と紀元前 8 世紀の東地中海世界(研究代表者:東
京大学・桜井万里子)』2005 年 3 月、pp.162-168(7)
(4)口頭学会報告等
シンポジウム「ポリスのインヴェンション−初期ギリシア史の再構築に向けて」日本西洋史学会
第 53 回大会、於愛知県立大学、長久手町、2003 年 5 月 11 日、シンポジウム司会を担当。
2.学会役員等運営活動
なし
なし
3.受賞歴
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費・個人〕
・若手B「前 4 世紀後半のアテナイの政治動向に関する研究−『政治グループ』の分析を中心に
−」2002∼2004 年度、330 万円
・萌芽「建国神話と考古資料から見る黎明期の古代マケドニア王国に関する研究」2006∼2008 年
度、250 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
(分担者)
「 画像処理、データベース利用を中心とした歴史文化教育の教材開発プロジェクト」2005
年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
・概説書の執筆を通じて、高度な内容を盛り込みながらも平易な文章で明解に伝えることの大切
さを痛感し、授業においても平易かつ明解に語ることを心がけた。
・2004 年はアテネオリンピックの年で、古代ギリシアに対する関心が高まった年でもあり、上記
の『古代オリンピック』などのオリンピック関連の出版が相次いだが、授業においてもそうし
た研究活動の成果を取り入れながら講義を進めた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・静岡大学市民開放授業「歴史学概論」(2004 年度前学期専門科目、市民受講生 3 名)
・静岡大学市民開放授業「ヨーロッパ古代史Ⅰ」(2004 年度後学期専門科目、市民受講生 3 名)
2.学術的審査委員等
・歴史学関係の専門誌の論文査読1件(2004 年度)
52
篠原 和大(SHINOHARA KAZUHIRO)
社会学科
歴史文化コース
学位:修士(文学)
考古学
助教授
1967 年
1994 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「先史文化論」04 後 「考古学概論Ⅱ」03 後/05 後 「考古学資料論Ⅱ」03 前 「考古学研究法
Ⅱ」05 前 「考古学基礎演習Ⅱ」03 前/04 前/05 後 「先史考古学演習Ⅳ・Ⅰ・Ⅱ」03 後/04 後
/05 前 「考古学実習Ⅰ」03 通/04 通/05 通 「考古学実習Ⅱ・Ⅲ」03 通/04 通/05 通 「卒業演
習Ⅰ・Ⅱ」03 前・後/04 前・後/05 前・後 「新入生セミナー」03 前/04 前 「歴史学への誘い」04
前/05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業中に使用する資料については、プリントとともにスライドを作成し提示するようにした。
・調査資料などについては自分で撮った記録ビデオを編集し教材とした。
・授業アンケートの結果を授業で紹介し、板書、出席のとり方など可能な改善をした。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・講読の授業について発表者以外の参加者にも講読箇所のメモを提出してもらうようにした。
・実習では全員が実物資料を手にとって作業できるようにしている。
・実際の資料や画像映像を活用し、課外の調査にも積極的に参加してもらうようにしている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・毎年 1 から 2 名の大学院進学者がおり、考古学の専門家が育っている。
・学部卒および大学院卒を含め埋蔵文化財の担当職に就く卒業生がかなりの数にのぼっている。
・幅広い知識やフィールドワークで得た積極性などをもとに社会に幅広く活躍する人材を輩出。
2.今後の教育活動の目標と計画
・画像、映像資料の活用経験をもとに大人数講義でも細かな情報が伝わる講義を模索する。
・引き続き毎年数人程度の考古学の専門家を輩出し続けられるよう努力する。
・科学研究費補助金による研究などの成果を授業に反映できるよう努力する。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文 なし
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(単著)「静岡清水平野における弥生遺跡の立地と農耕の成立」中部弥生時代研究会第 10 回例会
発表要旨集、2005 年、pp7-12(6)
(単著)「神明塚古墳出現前後の地域様相」『神明塚古墳(第 2 次)発掘調査報告書』沼津市教
育委員会、2005 年 3 月、pp39-43(6)
(単著)「静岡清水平野における弥生農耕の展開過程」『東海地域における弥生農耕の展開過程』
第 6 回考古学研究会東海例会、2006 年 2 月、pp1-10(10)
(編著) 『佐渡山周辺の考古学(平成 17 年度社会学科競争的配分経費考古学フィールドワーク教育
開発プロジェクト成果報告書)』、2006 年 3 月、pp1-28(28)
(単著)
「遠江における農耕文化の成立と地域間の交流」
『遠江の歴史と文化の創造』2006 年 3 月、
53
pp19-38(20)
(4)口頭学会報告等
(単独)「静岡清水平野における弥生遺跡の立地と農耕の成立」中部弥生時代研究会第 10 回例会
2005 年 5 月 15 日
(単独)「静岡清水平野における弥生農耕の展開過程」第 6 回考古学研究会東海例会、2006 年 2
月4日
2.学会役員等運営活動
・考古学研究会・全国委員
・中部弥生時代研究会・静岡県幹事
3.受賞歴
なし
4.科研費等、外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費・個人〕
・基盤C「日本列島中部地域における農耕の成立過程の研究」2006∼2008 年度、200 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
(代表者)「歴史学における授業用視聴覚教材の開発・充実および提示法に関するFD」平成 15
年度競争的配分(教養教育)、2003 年度
(代表者)「 考古学フィールドワーク教育開発プロジェクト」平成 17 年度社会学科競争的配分経費、
2005 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか?
・日本列島の農耕の成立過程を中心に研究しているが、特に講義科目ではその内容を授業の随所
に織り込んでいる。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・静岡大学公開講座「遠江における農耕文化の成立と地域間の交流」(2005 年 10 月、受講生 34
名)
・富士川町静岡大学公開講座「第 3 回土器の話」『やきものの歴史と鑑賞』(2004 年 10 月、受講
生約 20 名)
・人文学部説明会担当、伊豆中央高校「進路実現のための学部学科説明及び大学の模擬授業」
(2005
年 12 月 22 日、2 年生 25 名)
2.地域連携
・志太郡衙歴史講座講師「弥生時代の考古学」(藤枝市教育委員会、2006 年 3 月)
・静岡市立登呂博物館講演会講師「静岡県における農耕社会の成立と建物のまつり」(2004 年 10 月)
・特別史跡登呂遺跡発掘調査指導委員
・藤枝市史編さん専門委員会委員
3.専門的知識の提供
・吉野ヶ里考古学講座講師「東海のクニグニ」(佐賀県教育庁文化課、2005 年 2 月)
・国立歴史民俗博物館共同研究員「農耕社会の形成と環境への影響(A 班)」(∼15 年度)
54
言語文化学科
今井敬子 (IMAI
KEIKO)
言語文化学科 日本・アジア言語文化コース
学位:文学修士 1985 年 3 月
中国語学
教授
1947 年
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「日本アジア言語文化基礎論Ⅱ」05 後 「中国語学概論」03 前/05 通年 「中国語音声学」04
前 「中国言語文化講読(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)」03 後/04 後/05 「中国言語文化基礎講読 I」05 後 「中
国言語文化各論 I」03 後 「中国言語文化演習Ⅱ」04 前 「中国語コミュニケーション論」04
後 「中国語教育法Ⅱ」03 前/04 前/05 前 「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年 「ことばと表
現」04 後 「中国語Ⅰ-2」05 前 「中国語Ⅱ-a」05 後 「新入生セミナー」04 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・少人数クラスでは,半期・通年授業に関わらず複数回の小テスト,復習テスト・中間小レポー
トなどを課してきたが,受講生が 100 名に届く授業でも同様に行った結果,授業に真剣に取り
組む学生が増えたように見られた。
・期末テスト・期末レポート採点後の本人への返却・講評は,専門科目の少人数クラスでは行っ
てきたが,新入生セミナーにおいても学年末レポートを翌年度始めに返却して個別に講評し,
2年次に進んだばかりの学生の学力・学習状況の理解に役立った。
・授業アンケートにおいて納得できる意見や指摘には積極的に応じ改善してきた。例えば大教室
での 100 余名の授業において,授業環境の改善策として,着席の範囲を教室の前方三分の一に
制限した結果,教壇と学生の距離が近づきマイクも不用となり,学生が授業に集中しやすくな
った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・専門科目の少人数授業では報告・発表の機会を極力与えてきたが,当初の消極性や受身の姿勢
が次第に消え,一定程度の積極性や自主性が育ってきた。
・固定メンバーでの少人数授業に外的な刺激を与えるため,他学科の中国系留学生の参加を促す
など,シラバスや授業紹介の機会に留学生との混成授業を呼びかけて一部実現し,予想通りの
教育効果が見られた。
・03 年度は中国人大学院生の TA を活用し,日中文化比較をテーマとした学部の授業に参加して
討論に加わってもらい,さらに昼休みや課外にも,講読授業の予習などのグループ学習に立ち
会って指導の補助をしてもらった。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか
当該期間の中国言語文化専攻卒業生の進路は,高校教諭、公務員(県庁、県警その他)、民間
企業(商社、製造業、金融機関、サービス業その他)、大学院進学などと多様である。授業で学
んだ中国の言語・文化の知識や発想法・思考法,および異文化理解のための問題意識などが直
接生かせるような分野に進んだ者の場合は,専門科目での教育成果が卒業後に反映されやすい
が,その他の学生に対しては,就業に直結する教育はできなくとも,問題に臨んで徹底的に考
え抜く習慣の養成および考えや思いを文章化する訓練が,卒業後の人生において間接的に役立
っていると言える。
55
2.今後の教育活動の目標と計画
・適正規模の維持できる専門教育においては,学生一人一人の学力・志向性を見きわめ,潜在的
な能力を伸ばしていける教育を行う。
・専門ゼミ生は卒業論文執筆を通して飛躍的に成長している。今後も指導を徹底し,専門的なテ
ーマをもち,調査・研究に取り組む能力を備えた学生を育ててゆく。
・大学における教養科目としての外国語教育の意義を認識し,より有効な授業を展開してゆく。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1) 著書 なし
(2) 論文 (単著)
「『紅楼夢』に見られる笑いについての一考察」,
『平井勝利教授退官記念中
国学・日本語学論文集』白帝社,2004 年 3 月,pp.12-29(18)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)なし
(4)口頭学会報告等 なし
2. 学会役員等運営活動 なし
3.受賞歴<年度を限定しない> なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕2003 年度,『幕末・明治初期洋学文献デジタル情報化プロジェクト』,「贈訂
英通語」の中国語に関する解説及び序文翻訳を分担。
〔代表者〕2005 年度,『外国語学習の動機づけを促す教育諸活動の企画と運営』
華
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記の 2005 年度プロジェクトを通して,現代中国事情を反映した中国語中級テキストを編み,
その後の授業において学生の学習が進んだ。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・ 人文学部模擬授業:県立静岡高校の2年生 27 名が「中国語コミュニケーション論」の模擬授
業を参観した(04 年 11 月 16 日)。
2.地域連携
上記の 2003 年度プロジェクトの成果を WEB 上で地域社会に公開した。
3.国際連携・国際交流
4.学術的審査委員等
一 個人としての活動を以前より継続している 。
学会誌投稿論文の査読委員(匿名審査)(03∼05 年度)
56
酒井英行 (SAKAI
言語文化学科
学位:文学修士
HIDEYUKI)
日本・アジア言語文化コース
日本近現代文学
教授
1949 年
1976 年3月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「日本言語文化各論Ⅵ」03 後/05 後 「日本言語文化各論Ⅱ」03 後/05 後 「課題研究」03 通年/04
通年/05 通年 「日本文学演習(Ⅱ・Ⅳ)」03 通年/04 通年/05 通年 「日本文学史Ⅲ」03 前 「文
学への誘い」04 前 「日本言語文化基礎講読Ⅲ」04 後 「日本文学講読(Ⅴ・Ⅲ)04 前/05 前 「文
学概論」05 前 「日本文学概論」05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケート実施直後、妥当な意見を公表し、直ちに改善した。
・授業時に、数回の小テストを実施することで、授業にきちんと出席して、講義を聴いているか
否かをチェックした。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・課題研究以外には、少人数の授業がないのが現状である。
・ゼミ生には、三年生の終わりまでに、卒論のテーマを決めるための話し合いをして、四年生の
早い段階から準備をさせて、課題研究の授業で発表させている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ゼミ生には早い段階から就職相談をかさね、結果的にそれぞれの希望分野に就職した。
2.今後の教育活動の目標と計画
・多くの学生が関心を持っている現代作家・村上春樹や江国香織の作品を、学生たちの関心にそ
って、講義していきたい。
・卒論の指導を徹底させて、三年生のときからの二年間の蓄積研究の成果といえる内容のある論
文を、論理的展開のしっかりした文章で仕上げさせたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(単著)『「ノルウェイの森」の村上春樹』初版、沖積舎(東京)、pp.1-217(217)、2004 年 2 月
(単著)『女であること―宮本輝論』初版、沖積舎(東京)、pp.1-219(219)、2004 年 8 月
(2)論文
(単著)「村上春樹『ノルウェイの森』論Ⅱ」『人文論集』54 の1、静岡大学人文学部紀要、2003
年 7 月、pp.43-80(38)
(単著)「宮本輝『西瓜トラック』―<自己>の呼び掛け」『静大国文』43 号、静岡大学人文学部国
文談話会、2004 年 3 月、pp.73-84(12)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
57
日本近代文学会・評議員(2003、2004、2005 年度)
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
なし
2.地域連携
なし
3.国際連携・国際交流
なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
58
埋田重夫 (UMEDA
言語文化学科
SHIGEO)
日本・アジア言語文化コース
学位:博士(文学)
中国文学
教授
1957 年
2006 年2月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「中国言語文化演習(Ⅰ・Ⅴ)」04 後/05 前/05 後 「中国言語文化基礎演習(Ⅱ・Ⅲ)」04 後/05
後 「中国言語文化講読Ⅵ」03 前 「中国言語文化各論(Ⅴ・Ⅵ)」03 前/05後 「中国文学概論
Ⅰ」04 前/03 前 「中国文学史Ⅰ」03 後/05 前 「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年 「中国
言語文化基礎講読(Ⅱ・Ⅲ)」03 前/04 前 「中国語教育法Ⅲ」03 後/04 前/05 前 「中国語Ⅰ」
03 前/04 前/04 後/05 前 「中国語Ⅱ」03 後/04 後/05 後 「新入生セミナー」04 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケ−トの結果は講義の方法や内容にすぐに反映させ、絶えず教材研究を行っている。
・学生への指導は面談などの直接指導のほかに、メ−ルによる個人相談を随時受けている。
・授業では講義とは別に複数の小課題を与え、その結果を学生にフィ−ドバックすることで、学
習効果が最大限あがるように努力している。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・03・04 年度には大学院TA制度を活用して、中文専門科目における質疑応答を活性化した。
・卒論完成のための課題研究では、3年生のための読解力養成指導と4年生のための論文作成指
導をそれぞれ実施し、一人一人の問題意識・興味関心を重視した肌理細かい教育を実践している。
・特にゼミ生に対しては、漢語の発音矯正を含めた少人数指導を毎年徹底して実施している。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・外国の文学や文化を研究する際には当該外国語の知識は必須であるので、当方の研究室に所属
する学生の漢語(現代語・古典語)能力の養成には特に留意している。3.4年次の課題研究(精
読・多読・対話・討論)を通じて多くのゼミ学生が、読解力・作文力・会話力に対して自信を持
つようになり、卒業後のそれぞれの進学・就職にもよい影響を与えていると判断している。
2.今後の教育活動の目標と計画
・教材研究を継続して行い、中国文学・中国思想に加えて中国文化論の授業展開を図りたい。
・学生とのコミュニケ−ションを一層充実させ、より高いレベルの卒論指導を目指したい。
・中級から上級へと到る漢語実用能力の養成のため、効率的な語学教育方法を確立したい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
・単著『白居易を中心とした唐代閑適文学の総合的研究』科研費研究報告書、2006 年5月発行、
pp.1−pp.149(149)
(2)論文
・単著「白居易における洛陽履道里邸の意義」中国文学研究第 29 期・松浦友久博士追悼号、2003
59
年 12 月発行、pp.117− pp.132(16)
・単著「白居易白髪詩歌表現考」『日本学者論中国古典文学』四川出版集団巴蜀書社、2005 年6
月発行、pp.232−pp.256(25)
・単著「香山寺と白氏文集−閑適の完成」中国文学研究第 31 期・杉本達夫教授退職記念号、2005
年 12 月発行、pp.126−pp.143(18)
・単著「白居易研究
閑適の詩想」早稲田大学大学院文学研究科博士学位論文、2006 年2月、pp.
1−pp.354(354)
・単著「白居易における松と竹」『松浦友久博士追悼記念
年3月発行、pp.623−pp.636(15)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
中国古典文学論集』研文出版、2006
なし
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
・科学研究費補助金 基盤研究(C)
「白居易を中心とした唐代閑適文学の総合的研究」
【16520204】
(取得期間 2004 年4月∼2006 年4月),100 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・白居易の詩文に対する最新の研究成果は、大学院人文社会科学研究科で開講している「中国古
代文人演習Ⅰ」
( 白居易研究)に直接反映させ、また学部学生への教育活動にも随時還元している。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・『ALL ABOUT TEA』翻訳事業に際して、唐代陸羽の『茶経』を中心とした中国古典学一般の知識
提供および翻訳相談(2006 年4月から参加)
2.地域連携
なし
3.国際連携・国際交流
なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
・静岡県立大学大学院国際関係学研究科非常勤講師(2003 年4月∼2006 年4月)
60
勝山幸人 (KATSUYAMA
言語文化学科
学位:文学修士
YUKITO)
日本・アジア言語文化コース
日本語学
教授
1958 年
1984 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「日本語Ⅱ-d (共通科目)」03 前/04 前/05 前
「日本語学概論」03 通年/04 通年/05 通年 「日
本語学演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 通年・05 通年/04 通年 「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年 「日本言
語文化基礎講読Ⅲ」03 前 「日本言語文化各論Ⅳ」04 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・演習や語学では、学生の学ぶ主体的な意欲を最大権限に引き出すために、教師は学習の助言者
や誘導者に徹すること、また講義では、わかりやすい話術、興味をかきたてる展開を念頭におく
べきことを基本的な線としている。リスニング・ビデオなども効果的に機能していたと思う。
・2005 年後期のある授業評価アンケートでは、授業の満足度について、テーマが明確(90.2%)、
学生の反応をみている(95.1%)、知識が身についた(92.7%)、進度が適切(90.2%)、開始・終了が守
られている(95.1%)、聞き取りやすい(100%)、シラバス通りの内容(95.1%)、難易度が適当(85.4%)
など、平均すると 92.3%という結果を得て、概ね満足してもらったようである。
・テキストは比較的よいものが選定できた。ただ日本語教育の教科書は、刊行されているものの
ほとんどが評価に値するものがなく、また受講生のレベルが初中級から上級まで混在しているこ
とがあって、取り扱いにくかった。
・留学生を対象にした弓道・茶道などの日本文化にふれさせる体験授業は好評であった。
・評価にかかわる試験は、かつてよく目にしたただ黒板に「…について論じよ」と書く手抜きの
ものでなく、それぞれの学生を正当に評価しうるものを課した。むろん、時間はかかる。一言で
あっても、必ずコメントをつけて返却し、できなかった箇所を復習させた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・語学では、必ず一人 10 回以上の会話や発言などをさせるように心がけた。開講後、一週間で学
生の名前をおぼえる努力をした。ペアワークやロールプレーも積極的に取り入れた。英会話のテ
レビ CM「いっぱい聞けていっぱいしゃべれる」の通りである。授業の雰囲気も明るくなり、学生
は臆することなく楽しく勉強できたようである。
・ゼミでは、厳しい授業と楽しいコンパや研修旅行を基本線としている。自分の納得できない卒
業論文は、何度も修正させた。要するに親身の指導が第一の鉄則と考えている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
将来の進路に役立ててもらうつもりで授業を行っていないので、特筆すべきことはない。
2.今後の教育活動の目標と計画
基本的な教育活動は、これまでと変える必要はないと考える。さらに、学生の学ぶ意欲や知的な
好奇心を最大限に引き出し、親身の指導を心がけ、より深い人間関係を築くきっかけを与えてい
きたい。
Ⅱ.研究活動
61
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
単著「中古における文字と文体」(人文論集 54-1)2003 年 7 月、pp.81-93(13)
単著「日本語における謙りと遠慮の表現」(静大国文 44)2005 年 3 月、pp.1-21(21)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
日本学術振興会の特定国派遣事業により、2003 年 11 月 25 日より 12 月 24 日までの一ヶ月間、タ
イ王国国内におけるさまざまな日本語の教育・研究機関を調査してきた。
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
4 の調査は、開発途上国で日本語教師として働く多くの邦人と接し、問題の深さと今後の研究・
開発を俟たなければならない、より多くの課題が山積している事実に驚かされている。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
静岡大学市民開放授業の企画に賛同し、
「日本語学概論」を公開した。受講生は、正規の学生と共
に学びあいたい目的があるにもかかわらず、テストもなく出席もとられないといった物足りなさ
を感じているかもしれない。私の授業では、指名もしたし板書解答もさせた。むろんテストも受
けさせ、できなかった箇所を復習させた。
2.地域連携
2005 年 6 月 12 日に沼津市教育委員会主催の生涯学習講座で「日本語のふしぎ」について授業を
行った。60 数余人の受講生があった。
3.国際連携・国際交流
日本語・日本文化研修生、協定校からの特別聴講生、科目等履修生、研究生など、毎年少なくと
も 4 人以上の留学生の指導教員となり、面倒を見ている。
4.専門的知識の提供
「静岡新聞」の朝刊紙上において、敬語の使い方とか若者の言語表現とか、日本語に関する一般
市民向けの記事を載せている。
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
なし
62
森本隆子 (MORIMOTO
言語文化学科
学位:文学修士
TAKAKO)
日本・アジア言語文化
日本近現代文学
助教授
1962 年
1986 年3月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「日本言語文化基礎講読(Ⅰ・Ⅱ)」05 前/05 後 「日本文学概論」03 後 「日本文学講読Ⅵ」03
前 「日本文学史Ⅲ」05 前 「日本文学演習Ⅲ」05 通年 「課題研究」03 通年/05 通年 「音声
言語・文章表現(Ⅰ・Ⅱ)」05 後/03 前 「新入生セミナー」03 前 「文学への誘い」05 前 「性」
05 前(一部担当) 「中国語Ⅰ-2」03 前
※04 年度については育児休業のため、開講せず。
(2)授業等の教育効果向上努力
・「授業アンケート」の他に、毎授業終了時に「ミニッツ・ペーパー」を課し、教師のテクスト読
解に対する異論、質問を聴取して整理し、復習と問題提起を兼ねて次回冒頭にフィードバックし
た。昨今、薄れがちな「叩き叩かれ合う」鍛錬に資したと同時に、読みの力は飛躍的に向上した。
・現代思想、社会学、美術史等の隣接諸分野の基礎教養を、図書紹介を含め可能な限り提供した。
・研究―授業システムの開発を目指したワークショップ「日本文化研究の現在と将来」
(名大大学
院文学研究科主催)に加わるなどして、伝統的な日本学からもエリア・スタディからも一線を画
した<批判性>を担保しうる日本文化論を模索し、教育現場へ反映させることに努めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・卒論ゼミでは、大学院生をティーチング・アシスタントに起用、3年生をコメンテーターに配
して、3年次生・4年次生・院生の3層が対話的に交叉、啓発し合うように工夫した。
・学生どうしで議論を尽くさせた後、アフタ・ケアも含めて、極力、個別指導の求めに応じた。
・卒論、研究生成果報告書から優秀作各1点(山田詠美論、「『こころ』論」)を、『静大国文』へ
掲載し、学生の成果を世に問うと同時に、後輩たちの論文作成の動機付けに役立てた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ゼミからの大学院進学者が4名(内、他大学大学院進学者2名)、留学1名を数えるなど、文学
を論じ、文化を見つめる眼差しが内面化されて、卒業後の人生設計に積極的に活かされている。
2.今後の教育活動の目標と計画
・現代文学の孕む今日的で切実な問いかけを、明治を起源とする日本文学の展開の上に布置し直
すことで、学生たちの鋭敏な感受性を最大限に活かしながら、問題を歴史的文脈の中で客観的、
論理的に思考し、引き受け直す術を会得させたい。
・ゼミにおける共通の問題関心をテーマ化して、中長期的に継続、継承してゆきたい。
・学外の教育・研究活動と積極的に連携し、学生たちの視野に広がりと豊かさを確保したい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著)「『光ってみえるもの、あれは』――<間>の変容、あるいは異類的世界からの逆襲」 原善
編『川上弘美 現代女性作家読本①』,鼎書房(東京都),2005 年 11 月,pp.114‐117(4)
(単著)「『薬指の標本』――<密室>の脱構築」 高根沢紀子編『小川洋子 現代女性作家読本②』,
鼎書房(東京都),2005 年 11 月,pp.60‐63(4)
63
(単著)「文学のなかの異性愛主義――その陥穽と攻略・漱石からばなな、江国まで」 『ジェン
ダー&セクシュアリティ』,静岡大学人文学部裁量経費報告書,2006 年3月,pp.68‐82(15)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔特集・研究展望〕
「西欧・日本・アジア――漱石を媒介としたトライアングル」 『東アジア比
較文化研究』3号,東アジア比較文化国際会議(東京都),2004 年9月,pp.113(1)
(4)口頭学会報告等
2. 学会役員等運営活動
なし
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕人文学部「ジェンダー・ポリティクス・プロジェクト」(代表
日本近代文学の項を担当
上利博規)05 年度、
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・漱石研究の傍らで、当代女性作家たちを論じる機会を得たことは、男性作家・漱石に代表され
る<近代>という時代の感受性、ひいてはその制度性を、改めて問い直させ、講義の展開に視野
の広がりとテーマの掘り下げを齎した。講義の反応には、ジェンダーをめぐる個人的関心を、そ
の歴史性において対象化しようとする努力が伺える。卒論ゼミは、オーソドックスな作品研究に、
ジェンダー論やサブカル論の視点が加わって、問題の根っこを共有しながら多様に展開された。
・論文テーマの設定を反映して、講義とゼミには、トルコ、中国、韓国からの留学生たちが、国
際色も豊かに参加した。
・研究成果を咀嚼して講義内容へ還元するよう、近年、意識的に努めているが、卒論執筆――「書
くこと」への意欲が高まり、進学者、進学希望者も漸増している。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部参観授業:05 年 10 月 24 日、専門科目「課題研究」において、静岡高校より約 30 名
の高3生を受け入れた。
2.地域連携
・03∼05 年度
伊豆文学フェスティバル実行委員会委員
3.専門的知識の提供
・05 年度 静岡県環境森林部主催「こども環境作文コンクール」審査委員
4.社会全体への貢献
・03 年度、05 年度 地方国立大学編入学者選抜試験委員
64
塩谷敬(SHIONOYA KEI)
言語文化学科
学位:文学博士
欧米言語文化コース
1981 年 10 月
フランス語・フランス文学
文学修士
1975 年 10 月
文学士
教授
1944 年
1972 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「フランス語 I‐2 」03 前/04 前/05 前・05 前 「フランス語Ⅱ‐a」03 後/04 後・04 後/05
後・05 後 「フランス語Ⅱ‐b」03 前/05 前 「フランス語Ⅱ‐c」03 後 「フランス語Ⅱ
‐d」04 前 「フランス文学概論」03 前/04 前/05 通年 「フランス言語文化各論Ⅳ」03 通
年 「フランス言語文化各論Ⅵ」04 通年 「フランス言語文化各論Ⅰ」05 通年 「専門フ
ランス語基礎Ⅰ」03 後/04 後/05 後 「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
・初修フランス語の授業アンケートの結果、改善すべき点(例えば板書をより頻繁にという要望)
があったので、即実行に移した。語学の場合は復習が欠かせないという判断から、毎回の授業は
復習から始めている。テキストの進行速度は予定より遅いが、生徒たちは確実に理解しているの
で今後もこの方針を続けるつもりでいる。なお定期試験以外にも臨時試験を行い、生徒に緊張感
を持たせている。
・
(3)少人数教育発展のための改善努力
・初修フランス語と異なり専門科目では少人数教育であるために、ほぼマンツーマンの指導が可
能である。ついつい生徒に知識の押し付けをしてしまうので、反省しながら対話をしているが、
今現在の生徒とのコミュニケーションは良好である。
・
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・進路にどう役立ったかは不明であるが卒業生が大学を懐かしみ、しばしば研究室を訪れている
ことから、それなりの教育成果はあったと思う。
・
2.今後の教育活動の目標と計画
・静大に留学しているフランス人を共同研究室に招いて、フランス言語文化コースの学生たちと
自由会話を楽しむ「茶話会」を企画したところ好評だったのでこれからも企画の予定。
・昨年から始まったナンシー2 大学への留学生に適切な指導をしたい。
・初修の受講者でもっとフランス語を学びたいという学生には空き時間を利用した「勉強会」を
開催したい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著)Le Théâtre Libre au Japon
(単著)L’Aurore du théâtre moderne
31 日 pp87-113
65
Université de Franche-Comté 2004
「中大仏文研究」第 38 号
2006 年 3 月
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)なし
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
文学賞」授与 1989 年 12 月
アカデミー・フランセーズより「ロラン・ド・ジュヴネル
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・
・
なし
Ⅲ.社会での活動
1.地域連携
座頭吉ゼミ(05 年 12 月 3 日)
2.国際連携・国際交流:「ナンシー大学 2」との交流協定締結の準備、学生 2 名をナンシーま
で引率(05 年 9 月、06 年 9 月)
3.社会全体への貢献:
・ 静岡日仏協会会長として「フランス語市民講座」を開催、文化講演会を企画。
・多摩市文化振興財団理事として地域の文化振興を促進。
66
森治(MORI OSAMU)
言語文化学科
学位:文学修士
欧米言語文化コース
ドイツ言語文化
教授
1946 年
1973 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「ドイツ語Ⅰ―1」03 前/04 前/05 前/05 前夜 「ドイツ語Ⅰ―2」03 前/04 前/05 前/05 前夜 「ド
イツ語Ⅰ―3」03 後/04 後/05 後 「ドイツ語Ⅱ―d」04 前 「ドイツ語Ⅱ―b」05 前
「ドイツ文学概論」03 通/04 通/05 通 「ドイツ文学史Ⅰ(Ⅱ)」03 通/04 通/05 通 「文学概論」
05 前 「ドイツ言語文化講読Ⅱ」05 通 「欧米言語文化基礎論Ⅱ」05 後 「課題研究」03 通/04
通/05 通
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業評価アンケートの結果をふまえ、個々の具体的事項について分析を行い、そこで得られた
知見を次回以降の授業に生かす工夫を重ねている。
・学生からは常時、授業に対する要望を聞き、それを教授法に出来るだけ取り入れている。
・ 成績不良の学生には、特別にレポートを課すなど、学力向上に配慮している。
・
(3)少人数教育発展のための改善努力
・学生の要求・希望を授業の内容に生かすと同時に、相互の対話が成立するよう工夫をしている。
・主体的な学習を促すため、3 年次以降は個々人の問題・関心・興味を前面に出してもらい、それ
に沿った授業展開を試みている。
・ テキストの正確な読みをきめ細かく指導するよう、心がけている。
・
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・自主的学習の習慣は、自分で問題を発見し、自分で問題を解決する能力を高めていると思われる。
・積極的な学習態度が、次第に育ってきていると認められる。
・
2.今後の教育活動の目標と計画
・更に学生とのやり取りを密にして、授業の活性化に努める。
・問題追求能力を高めるための工夫をはかる。
・語学力をつけるべく様々な方法を導入する。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
なし
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
67
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
ドイツ語学文学振興会協議員
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
なし
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・研究活動は継続して維持されているが、ある種の転換期にあり、それが直ちに表現にまで至って
いないのが現状である。しかしその知見は多角的に教育面で生かされつつある。
・
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・言語文化学科学生発表会:FD 委員として企画・運営にあたる。05 年 2 月 17 日(04 年度)および
05 年 12 月 1 日(05 年度)
2.国際連携・国際交流
ボン大学への留学生のための支援。
3.専門的知識の提供
静岡県立大学非常勤講師 「ドイツ語」03 年∼05 年通年
東京女子医科大学非常勤講師 「ドイツ語」03 年∼05 年通年
静岡理工科大学非常勤講師 「ドイツ語」03∼05 年通年
4.社会全体への貢献
静岡日独協会主催の市民向けドイツ語講座講師
03 年 11 月、04 年 11・12 月、05 年 9 月
5.その他
各種読書会への参加と講義。
68
服部義弘(HATTORI
言語文化学科
学位:文学修士
YOSHIHIRO)
欧米言語文化コース
英語学
教授
1947年
1976年3月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「英語―I」03 前・後/04 前・後/05 前・後 「英語―II」05 前
「欧米言語文化基礎論Ⅰ」03 前 「英語学概論」03 前/04 前/05 後
「英語音声学」04 後 「英語史」03 後/05 前
「英米言語文化基礎読解 III」03 通年/05 通年
「英米言語文化読解 III」04 通年 「英語学各論(I・II)」03 後/05 後
「英語表現法 I」04 後 「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
・英語学関係科目の主軸たる英語学概論、英語音声学、英語史を中心に据え、英語学の基礎知識
を身に付けさせることに意を用いた。
・授業アンケートの自由記述意見等を踏まえ、好評を博した部分はさらに徹底させ、改善を要す
る項目については直ちに改善努力を開始した。
・共通科目の英語では、音声面の指導を徹底させ、期末試験にオーラルテストを導入した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・05 年度には、課題研究の時間に大学院生 T.A 制度を活用して、卒業論文執筆方法、発表会にお
けるプレゼンテーションの技能などについて、指導した。T.A と学部ゼミ生との活発な意見交換
の結果、レポートおよび卒業論文の完成度は優れて高いものとなった。
・05 年度より、ゼミ生との個別面談を適宜実施することにより、学生の進路希望その他について
把握することができた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・英語学の知識は英語教師を目指す者にとっては欠くことのできないものである。05 年度にはゼ
ミ生のなかから、中学校教員採用試験合格者を 2 人出すことができた。
2.今後の教育活動の目標と計画
・ややもすると難しいという印象を与える英語学をできる限り取っ付きやすく、わかりやすいも
のにするよう工夫したい。
・英語学に関する必須の基礎知識を身に付け、幅広い専門的素養を養えるような授業を心がけた
い。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文 なし
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔編集〕 Studies in Modern English: The Twentieth Anniversary Publication of the Modern
English Association. 英潮社(東京),2003 年 12 月発行,pp.1-510(510)
〔解説〕「音声学・音韻論・形態論の研究」『英語年鑑 2004』(研究社(東京))pp.32-35(4)
2004 年 1 月 27 日
「音声学・音韻論・形態論の研究」『英語年鑑 2005』(研究社(東京))pp.32-35(4)
69
2005 年 1 月 27 日
「音声学・音韻論・形態論の研究」『英語年鑑 2006』(研究社(東京))pp.41-44(4)
2006 年 2 月 10 日
〔 辞典 項 目〕『 英 語音 声学 活 用辞 典』 初 版, 日本 英語 音 声学 会, 2004 年 6 月 ,Fortis and
Lenis(pp.71-72), Theoretical Phonetics(pp.235-236)を担当
『英語音声学辞典』第2版,成美堂(東京),2005 年 11 月,Fortis and Lenis
(pp.94-95), Theoretical Phonetics(pp.266-267)を担当
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
近代英語協会編集委員 2002 年4月∼2006 年 3 月
近代英語協会編集委員長 2004 年 4 月∼2006 年 3 月
近代英語協会理事
2005 年 4 月∼現在に至る
日本英文学会中部支部理事 2001 年 10 月∼現在に至る
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記『英語年鑑 2004∼2006』の解説内容は、講義等で最新の知識の提供に寄与した。
・上記音声学辞典は講義・ゼミ等で活用し、学生の理解促進に役立った。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部授業参観:03 年 11 月 11 日「英語史」に、静岡高校生約 30 名の授業参観があった。
・ 高校出張授業:04 年 12 月 6 日、静岡県立焼津中央高校で、
「リズムとメロディーの日英対照」
と題して講義。受講生は約 40 名と教員 1 名。
・ 人文学部説明会:05 年 7 月 31 日、模擬授業として「ことばと音声」を担当した。
2.専門的知識の提供
05 年度、ヒューマン・アカデミー静岡校にて日本語教師養成講座の一環として音声学を担当。
3.学術的審査委員等
近代英語協会機関誌『近代英語研究』編集委員長
70
04 年 4 月∼06 年 3 月
諏訪田清(SUWADA
言語文化学科
学位:文学修士
KIYOSHI)
欧米言語文化コース
ドイツ言語文化
教授
1948 年
1974 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「ドイツ語学概論」03 通年/04 通年/05 通年 「ドイツ言語文化読解Ⅳ」03 通年 「ドイツ言語
文化読解Ⅰ」04 通年 「ドイツ言語文化演習Ⅱ」05 通年 「ドイツ語Ⅰ‐1」03 前/04 前/05 前
「ドイツ語Ⅰ‐2」03 前/04 前/05 前 「ドイツ語Ⅰ‐3」03 後/04 後/05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・静岡大学人文学部ドイツ言語文化コースでドイツ語を学んだ学生がその学力を笑われないよう
に厳しく鍛えた。
・
・
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ドイツ言語文化コースの学生は,元来少人数である。ドイツ語をうんと勉強させるために,色々
な課題を課してうんと勉強させている。
・
・
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・学生はドイツ語と無関係な仕事に就くために,その判断は差控える。但し,ドイツ語をうんと
勉強させられたことは学生にとって頭の何処かにあると思う。
・
・
2.今後の教育活動の目標と計画
・学生の学力を向上させる,このことに尽きる。
・
・
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
なし
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
71
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・
・
・
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
2.地域連携
3.国際連携・国際交流
4.専門的知識の提供
5.学術的審査委員等
6.社会全体への貢献
7.その他
72
浅野幸生(ASANO YUKIO)
言語文化学科
学位:文学修士
欧米言語文化コース
1988 年 3 月
文学士
フランス語学
教授
1955 年
1982 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「フランス語Ⅰ‐1」03 前/04 前/05 前 「フランス語Ⅰ‐2」03 前/04 前/05 前・05 前 「フ
ランス語Ⅰ‐3」03 後/04 後/05 後 「フランス語Ⅱ‐a」03 後/04 後/05 後 「フランス語学概
論」03 通年/04 通年/05 通年 「フランス語音声学」03 前 「フランス語史」03 後 「フランス
言語文化演習Ⅰ」04 通年 「フランス言語文化演習Ⅱ」05 通年 「新入生セミナー」03 前 「課
題研究」※卒業論文執筆指導 03 通年/04 通年/05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
・アンケートの中にお互いに相容れがたい要望があった場合(例えば、進み方が遅い・早い)、
それぞれのケースにあった対応の仕方を説明するようにしている。
・語学の授業においては、知識が蓄積するようにまめに小テストを課す。その結果が平常点とな
ることを周知してあるので成績はおおむね良好である。学期末試験は辞書の使用を許可し、試験
自体も学習の一環となるようにする。授業が単調になることを避けるために、文化・歴史等の背
景の紹介も行い、その際にはビデオ・DVD・CDなど複数のメディアを利用するようにしてい
る。
・後期専門科目では、参加者の興味・感心に配慮し、適切な教材を広く探し求める努力を怠らな
い。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・40 名の共通教育のフランス語においては、一人一人の長所と短所をできるだけ把握しておき、
授業中もしくはオフィスアワーを利用して適切なアドバイスを与えるようにしている。
・専門科目は元来少人数制であるが、その利点を更に生かし、教材の選定にも参加者の興味・レ
ベルを反映させるようにしている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・03∼06 間のゼミ卒業生には高校の教師になった者・航空会社へ就職した者もいるが、外国語の
能力や資格が大いに役立っている。
・それとの関連で、しばらく前から「フランス語検定」を奨励している。03∼06 には 3 名が在学
中に 2 級を取得、それ以外の大部分が 3 級の取得に成功している。共同研究室に参考書・問題集
を多数そろえ、貸し出している。また必要に応じて、特別授業などを行って合格率を高める努力
をしている。
2.今後の教育活動の目標と計画
・新入生セミナーでは、
(前回もある程度成功したと思っているのだが)広範囲で自由な討論を行
うことにより、一人一人が適切な(専門の決定を含めた)進路選択ができるよう配慮する。
・初修フランス語ではそれ以降の発展的学習が容易となるような基礎を確実に与えるようにし、
「フランス語学概論」では専門教育にスムースにつながるような知識を供給したい。
・07 から「フランス言語文化演習」を通年から前後期にし、途中で長期留学する者に対応する。
またオリジナルテキストを作成し積極的に取り入れることにより、授業のテーマを明確にし、よ
りきめ細かい指導が行えるよう努めたい。
73
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
単著『言語文体論序説―非人称ヴァリアントを巡って』初版、浅野研究室―長沼印刷、2003
年 7 月発行、pp. 1 – 120(120)
(2)論文
(単著)「否定の補助詞の文法化について」『ロマンス語研究』36 号、日本ロマンス語学会、
2003 年 5 月、pp. 11-19(9)
(単著)「中世のmieについて―否定文の成立を巡って」『静岡大学人文論集』54-1、2003
年 7 月、pp. 263-274(12)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)なし
(4)口頭学会報告等
2. 学会役員等運営活動
なし
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・著書は機能主義的観点から書かれたものであるが、理論の応用としての文法教育に役立ってい
る。
・否定に関する論文を書く過程で得た知識がより深い説明を可能にしたと思う。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部市民開放授業:06 年度前期共通科目「フランス語Ⅰ」に1名の市民受講生が参加。
2.専門的知識の提供
団体に対してはないが、個人から問い合わせがあった場合には快く対応するようにしている。
74
久木田直江(KUKITA
言語文化学科
NAOE)
欧米言語文化コース
学位:Ph.D.(英文学)
イギリス文学・文化
教授
1957 年
2001 年 6 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「英語 I-1」03 前/04 前・04 前/05 前 「英語Ⅰ-2」03 後/04 後・04 後/05 後 「英語 II-2」03
後 「新入生セミナー」05 前 「欧米言語文化基礎論Ⅰ」03 前 「文学概論」03 前 「英米文
化各論Ⅰ」03 通年 「英語表現法Ⅰ」03 後 「英米言語文化基礎読解 I」04 通年/05 通年 「英
文学各論」04 通年 「英文学史」05 通年 「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
・担当科目、例えば、シェイクスピアを取り上げる場合、グローブ座などの現地調査を行い、学
生に歴史文化的コンテクストを現代の演劇事情と関連させて教示し、学生の関心の向上を図った。
・アンケート調査の結果を公表し、学生と話し合って、授業の向上を図った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ゼミの学生との個人面談や個人指導を通常のオフィスアワー以外にも行い、充実した卒論の作
成を指導した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・職業の適正について相談にのり、希望の進路に進むまできめ細かく指導し、就職に役立った。
・就職活動のための面接の予行演習を行い、就職に結びついた。
2.今後の教育活動の目標と計画
・専門の研究分野の成果を反映させた教育を行う。
・就職活動への協力と援助を行う。
・ 在学中に留学する学生への助言・援助(特に帰国後)を行う。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
単著 『マージェリー・ケンプ−黙想の旅』(慶応義塾大学出版会、2003 年)
平成 15 年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)交付
(2)論文
1.(単著) ‘Marian Virtues and Margery Kempe: The Influence of Carmelite Devotion to the Vi
rgin’, Carmelus: Commentarii ab Instituto Carmelitano Editi (Rome), 50 (2003), 89-112. (24頁)
2.(単著) ‘Discretio spirituum in Time: The Impact of Julian of Norwich’s Counsel in The Boo
k of Margery Kempe’ in E. A. Jones (ed.), The Medieval Mystical Tradition in
England, VII (Cambridge: Brewer, 2004), pp. 119-32.(14頁)
‘The Jerusalem Pilgrimage: The Centre of the Structure of the Book of Margery Kempe’,
English Studies: A Journal of English Language and Literature (2005), 86 (2005), 193-205. (13 頁)
4.(単著)
「マージェリー・ケンプの断食―ヴァージン・アイデンティティの回復へ」
『身体医文化論
4 食餌の技法』鈴木晃仁・石塚久郎編(慶應大学出版会、2005), pp. 46−66.(21 頁)
3.(単著)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
75
(4)口頭学会報告等
1.身体医文化論研究会 慶応大学日吉校舎 2003 年 11 月 26 日
「マージェリー・ケンプと断食:ヴァージン・アイデンティティの回復へ」
2. Medieval Mystical Tradition in England Exeter Symposium VII,
Charney Manor, 07 July 2004
‘Discretio spirituum ’ in Time: The Impact of Julian of Norwich’s Counsel in The
Book of Margery Kempe ’
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
個人
平成 15 年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)
久木田直江『マージェリー・ケンプ−黙想の旅』(慶応義塾大学出版会、2003)、120 万円
個人
研究種目
研究課題
基盤研究(C)「『マージェリー・ケンプの書』の成立過程:聖ブリジット列聖をめぐる
諸霊の識別の問題」
年度 2004 年−06 年度
配分額 210 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
論文寄稿
久木田直江「中世キリスト教社会と性−女性蔑視を中心として」『平成 17 年度
量経費報告書
静岡大学人文学部裁
ジェンダー&セクシュアリティ』所収、52−61 頁.
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・ 教育内容に国際的な学術活動を反映させることができた。
・ 国内外の第一線で活躍する研究者との情報交換を行い、学生の教育に役立てた。
・ 大学院に進む学生に対して、実践的な研究活動を教示できた。
Ⅲ.社会での活動
1.地域連携
座談会 講師
第四回静岡国際オペラコンクール 入賞者記念演奏会
座談会「オペラって何が面白いの?」
10 月 21 日(金) 静岡音楽館 AOI 講堂
静岡公演「瑞声」
2.専門的知識の提供
ラジオ出演
NHK ラジオ第二放送 平成 17 年 3 月 6 日(日) 8:30−9:00 放送
平成 17 年 3 月 13 日(日) 17:30−18:00 再放送
「宗教の時間」:「中世イギリス女性の黙想記録から∼
マージェリー・ケンプの信仰」
76
大友正広 (OHTOMO MASAHIRO)
言語文化学科
学位:文学修士
欧米言語文化コース
ドイツ言語文化
助教授
1959 年
1985 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「ドイツ語Ⅰ-2」03 前・03 前・03 前/04 前 「ドイツ語Ⅰ-3」04 後夜 「ドイツ語Ⅱ- a」03
後/04 後 「ドイツ語Ⅱ- b」03 前 「ドイツ語Ⅱ- c」04 後夜 「ドイツ語Ⅱ- d」04 前 「新
入生セミナー」04 前 「欧米言語文化基礎論Ⅱ」03 後/04 後 「専門ドイツ語基礎Ⅰ」03 前/04
前 「専門ドイツ語基礎Ⅱ」03 後/04 後 「ドイツ言語文化読解Ⅳ」03 通年 「ドイツ言語文化
読解Ⅱ」04 通年 「課題研究」03 通年/04 通年。2005 年度は海外研修のため担当授業なし。
(2)授業等の教育効果向上努力
・指導教員になっている学生と個別面談をして要望や関心の把握に努めた。
・学生アンケートの結果について分析し、授業方法の改善を心がけた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・講読・演習形式の授業では発表者に対し他の受講生からの質問を促し、対話・討論形式による
学生の自主的学習が展開するよう心がけた。
・学生個別の興味関心に従い、関連文献等の紹介に努めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・自己の関心が反映しやすい学科の特性もあり、授業や卒論での勉学が個性的な進路選択の土台
形成につながっていると思われる。
・少人数制での言語学習が読書および卒論執筆と相乗効果をもたらし、言語能力の高い学生が育
っていると思われる。
2.今後の教育活動の目標と計画
・共通科目のドイツ語のクラスでは、学生の志向の多様性に応じた効果的な教育法の工夫に努め
たい。
・専門科目のドイツ言語文化コースの授業では、語学力の涵養を基本として素材となるテクスト
の精読に努めつつ、学生の関心が文学・文化の世界に自主的に向けられるように文献資料等の
適切な導入に努めたい。
・学生の勉学に対して的確な助言が出来るように、対話に努めたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし。
(2)論文
77
なし。
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし。
(4)口頭学会報告等
なし。
2. 学会役員等運営活動
なし。
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし。
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
なし。
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし。
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・論文執筆には至らなかったが、文芸批評家ヴァルター・ベンヤミンについての研究を続けてい
る。言語・文学・芸術に関する彼の仕事について考えることで、ドイツ言語文化コースでの教育
活動において間接的ではあるが有益な作用があったと思う。
Ⅲ.社会での活動
1.国際連携・国際交流
2005 年 3 月から 2006 年 3 月までドイツのベルリン自由大学で海外研修。
78
鈴木実佳(SUZUKI MIKA)
言語文化学科
欧米言語文化コース
学位:Ph.D. 1998 年 9 月
イギリス文学・文化
MA 1990 年 9 月
助教授
学術修士 1989 年 3 月
1962 年
教養学士 1985 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「英語 I-1」04 前/05 前/05 前 「英語 I-2」04 後/05 後/05 後 「英語 II-1」03 前 「英語 II-2」
03 後/03 後/04 後 「総合科目 性」05 前一回分 「総合科目 ケアの人間学」05 後一回分 「欧
米言語文化基礎論Ⅰ」05 後の前半 「英米言語文化基礎読解Ⅰ」03 通年 「英文学史」03 通年
「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年 「文学概論」04 後の半分 「英米言語文化読解I」04 通
年 「英米文化各論Ⅱ」04 通年 「英語表現法Ⅰ」05 前 「英米言語文化講読Ⅰ」05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
・学生たちがなるべくいろいろな視点から関心のある事項を見ることができるように、自分の専
門を拡げて充実させるように努めている。
・授業アンケートの自由記述欄に書かれたことについてはその内容と対応を受講学生に早期に知
らせる。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・04、05 年度には課題研究(論文指導ゼミ)の授業に大学院生TAの協力を得て、活発な議論や
発表を促し、それぞれの学生の関心を発展させ、英語による論文執筆の準備を整えることができ
るように配慮した。
・担当学生が卒論中間発表を英語で行なうことができるように内容及び発表補助資料準備及びプ
レゼンテーション準備を促す指導を行った。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・特に進路に直結する成果があるのかどうかは把握することはできないが、英米コースは英語に
よる卒論を書かせており、コースの教育がそれに照準を合わせているため、学生たちもそれを心
得て英米コースに来ており、勉強する覚悟やモチベーションを保っているので、向上心をもって、
留学して語学や専門知識にさらに磨きをかける学生、英語の教職や企業の中でも国際取引のある
部署に活躍の場を求める学生が多い。
2.今後の教育活動の目標と計画
・引き続き学生の関心を広げると共に深める手伝いができるように、18 世紀文学文化に関する知
見を広げ深めて自分の実力を高め、イギリス文学の中でも小説に関して広い時代をカヴァーする
努力を怠らない。
・英語論文の書き方やプレゼンテーションのやり方について実践的指導方法を学ぶ。
・英語の語学としての授業のために実用的な英語運用能力の向上も図る。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
z (単著)‘Bath and the Care of a “Poor” Woman’, 『静岡大学人文学部人文論集』55-1 (2004):
115-29.
z (単著)「不運な女」と「堕ちた女」 ―― 十八世紀から十九世紀の慈善と売春婦、『身体
医文化論3 腐敗と再生』小菅隼人編 (慶應大学出版会、2004): 208-28.(27pp)
79
z (単著)「女性とケア—イギリスにおける出産」『〈ケアの人間学〉入門』浜渦辰二編
書館、2005):85−100.(16pp)
(知泉
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
[監訳]ウィリアム・H・ユーカース『日本茶文化大全 All About Tea 日本篇』東京:知泉書館、
2006 年 3 月。
(4)口頭学会報告等
z
‘Discipline and Care: Georgiana, Countess Spencer’, Northeast American Society for
Eighteenth-Century Studies, ‘The Eighteenth-Century Everyday: Remembrance and
z
Representation’ 30 September – 2 October 2005, Fredericton, NB, Canada.
「慈善と文学」18 世紀イギリス文学・文化研究会(於:専修大学)2005 年 11 月 19 日
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
[科学研究費補助金] 03 年-06 年 3 月 基盤研究 C (2)一般 課題番号 14510511
「18 世紀英国女性にみられる<弱者>との関係の文化史的研究―慈善と母子関係を中心に」
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
(研究分担者として) All About Tea 翻訳と研究 研究代表者 小二田誠二
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・研究で得た知見は常に教育に反映されており、特筆はできない。
・ 敢えて言えば、研究活動の広がりで文学以外の分野を扱った論文を書くことにより、授業で
扱うことができるフィールドが広がった。
・ 研究会で多彩な専門をもった研究者と出会うことにより、教育活動へのヒントをいつもとは
違った視点から得ることができた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部説明会 03 学生委員として/05 教務委員として
・静岡大学公開講座 05 静岡大学公開講座「いのちのケア」11 月 4、11、18、25 日
11 月 18 日担当「女性とケア:イギリスにおける出産ケアの変遷」
2.国際連携・国際交流
01 年 4 月-05 年 3 月 アルバータ大学連絡官/連絡教員、留学生センター運営委員会
3.その他
04 富士川第二小学校 英語クラブ指導
05 静岡県英語弁論大会 審査員
80
安永愛(YASUNAGA
言語文化学科
AI)
欧米言語文化コース
学位:社会学修士
1991 年 3 月
フランス言語文化
学術修士 1994 年 3 月
助教授
1965 年
DEA1997 年 9 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「フランス語 I-1」03 前/04 前 「フランス語 I-3」03 後/04 後/05 後 「専門フランス語基礎Ⅲ」
03 後/04 後/05 後 「フランス言語文化各論Ⅲ・Ⅴ」03 通年/04 通年 「フランス文学演習Ⅰ・
Ⅲ」05 後 「欧米言語文化基礎論Ⅱ」03 後/04 後/05 後 「課題研究」03 通年/04 通年 「フラ
ンス語教育法Ⅱ」04 前 「新入生セミナー」03 前 「総合演習」04 前
※2005 年度前期は産休・育休のため授業担当なし。
(2)授業等の教育効果向上努力
・視聴覚教材を活用し、学生の理解が深まるよう努めた。
・授業アンケートの要望になるべく応えるようにした。
・学生の幅広い興味・関心に応え、常に関連図書を紹介できるよう努めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・専門教育に関しては、もともと少人数教育の形を取っているものが多いので、特に発展のため
の努力はしていないが、常に、学生との間に対話が生まれるよう、配慮している。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・それぞれの学生が、フランス語に打ち込み、卒業論文に真剣に取り組んだ充実感と自信を糧に、
社会人として一歩を踏み出している。社会人になってからも、フランス語の勉強を続け、仏検
に挑む卒業生も見られる。
2.今後の教育活動の目標と計画
・初修フランス語の授業では、学生の興味を持続させられるよう、文化的なトピックも積極的に
織り交ぜていきたい。
・専門の基幹となる少人数の授業では、テクストの精密な読解を基本とし、背後の文化的・社会
的事象に目を開いてもらえるよう、視聴覚教材も活用するなどして努力したい。参考となる書
物の紹介を積極的に行いたい。
・大教室の授業では、テクストを読むことと現実との架橋ということについて、何らかのヒント
を与えられるよう努力したい。
・ Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
・(単著)「教育をめぐる断章―ポール・ヴァレリー『カイエ』の記述から―」
『人文論集』No.55-1、
2004 年 7 月、pp.131-150(20)
・
(単著)
「ポリフォニーの詩学―2000 年 7 月、カーンでの Brèves de Prévert 上演をめぐって―」
『人文論集』No.55-2、2005 年 1 月 pp.91-117(27)
81
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等)
〔翻訳〕(単独)フィリップ・ポンス『裏社会の日本史』、筑摩書房、2006 年 3 月
pp.1∼403(403)原著: Philippe Pons, Misère et crime au Japon,1999 年
(4)口頭学会報告等
(単独)「ポール・ヴァレリー教育論の射程―『カイエ』の記述から」
2004 年 3 月、日本比較文学会東京支部 3 月例会、於早稲田大学
2.学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・研究活動が、実際に教育活動に反映されるにはタイムラグがあるように思う。とはいえ、ヴァ
レリーの教育論を主題とした上記の論文で展開したことは、学生と接していく上でのスタンス
に大きく影響している(興味・関心を持たせることこそが肝心である、観念にまどわされず観
察し注視することの重要さ、30 歳から 50 歳の頃の人間をイメージして教育すること、といっ
たヴァレリーのメッセージ)。
・フィリップ・ポンスの著作の翻訳作業を通して、歴史の事実の重みと奥行きの中で語ることの
重要性を学んだ。それは、授業でのテクストの読みや解説、論理展開に反映していると思う。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部言語文化学科主催の「座頭吉ゼミ」参加:2005 年12 月 3 日、視覚を遮断した状態で
外国語と接する新しいタイプのゼミに、目隠しされた参加者を導くエスコート役として参加。
2006 年 3 月に発行された「座等吉ゼミ」の報告書に体験記を執筆した。
2.地域連携
上記のプロジェクト参加、静岡日仏協会会員
3.国際連携・国際交流
静岡日仏協会会員
82
大村光弘(OHMURA
言語文化学科
MITSUHIRO)
欧米言語文化コース
学位:修士(教育学)1992 年 3 月
英語学
助教授
1967 年
修士(文学)1994 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「英語I(1・2)」04 前/04 後/05 前
「英語II―2」03 後
「外国語コミュニケーション」03 前/03 後/04 前/04 後/05 前/05 後
「新入生セミナー」05 前
「英語学概論」03 通年/04 通年/05 通年
「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年
「英語学各論(I・II)」03 前/05 前
「英米言語文化講読III」03 通年/05 通年
「欧米言語文化基礎論I」04 前/05 後
「英語コミュニケーション論I」04 前
「英米言語文化基礎読解III」04 通年
「生成統語論」03 前/04 後/05 前
「現代英語学演習(I・II)」03 後/04 前/05 後
「言語文化コミュニケーション論」03 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケート実施直後に、受講生の意見や希望の一つ一つについて改善の可否を示し、改善
の必要があると考えられる項目については直ちに改善に取り組む。
・授業計画の段階で、授業 3 回程度をひとまとまりとした単元を設定し、それぞれの単元ごとに
まとめの小テストを実施し、受講生の学習効果をあげることに成功した。さらに、解答例を配布
し解説を加えることで、受講生の側の復習効果を向上させることと、教員側の採点ミス防止に努
めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・受講生が少ない授業(5〜20 人)に限ったことではないが、毎回の授業あるいは数回に1回程
度の割合で学習内容のまとめを記述させて、個々の受講生の理解度を把握することに努めた。
・卒業論文の執筆指導など、5 人程度で行う高度に専門的授業では、少人数である利点を生かし、
質問や研究内容に関する助言、あるいは受講生同士のディスカッションなどが活発に行われるよ
うな環境作りに努めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・専門の内容が学生の就職に直接役立っているという実感はない。強いて言えば、英語の専門科
目の中には表現力(書く力や話す力)を伸ばすことを意図したものがあるので、英語資格検定試
験の受験準備にはなったのではないかと思う。
2.今後の教育活動の目標と計画
・受講生の理解度を正確に把握するために、学期ごとに数回の小テストを実施することと、その
83
結果を受講生にフィードバックさせることを続けていきたい。
・特に専門教育では、専門的知識を学ばせることだけでなく実務的能力の習得にも役立つ授業を
展開することを、これまで同様続けていきたい。
・単元ごとの学習目標を明確にすることで、受講生の目的意識を高め学習効果の向上に結びつけ
ることを、今後も継続して実践していきたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
なし
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
近代英語協会第 2 回新人賞受賞 1995 年
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
なし
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・教育活動に寄与した研究活動で、上記項目に該当するものはなかった。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
人文学部市民開放授業:
2005 年度「英語学概論」、1 名の市民受講生があった。
84
山内功一郎(YAMAUCHI
言語文化学科
学位:文学修士
KOICHIRO)
欧米言語文化コース
英米詩
助教授
1969 年
1994 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「英米事情Ⅰ」04 前/05 前 「英米言語文化講読Ⅱ」03 通年/05 通年 「英語表現法Ⅰ」03 前 「英
米言語文化読解Ⅰ」03 通年 「英米言語文化基礎読解Ⅱ」05 後 「課題研究」03 通年/04 通年/05
通年 「英語Ⅰ‐1」03 前/04 前/05 前 「英語Ⅰ-2」03 後/05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業中に扱った作品に関する感想を授業出席者全員に自由記述してもらい、そのうちの数名分
を匿名にして次回授業で紹介した。これにより、授業中に発言できなかった学生の意見も汲み
取ることができた。また、教員と学生の双方向的な意見交換を促進できた。
・上記の作業を 4∼5 名程度の小グループ単位でも行った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ゼミ生一人一人が卒業論文の進行状況を把握できるように、各人が草稿の一部を紹介する時間
を課題研究の中で適宜取った。これにより、3・4 年生間の連携が強化できた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・直接間接を問わず、英語を通して英米の文学文化について学ぶことは、各学生が進路を定める
うえで必要な広い見識をもつために役立っているはずである。
2.今後の教育活動の目標と計画
・専門「アメリカ現代詩」に親しみを覚えてもらえるようなハンドアウトを作成し活用したい。
・少人数専門ゼミで、適切な計画を通じたコミュニケーションを確立したい。
・新入生セミナーで、ディスカッションやレポートを通じた学習の向上を図りたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
・
(単著)
「連想の増大―パウンドの教えを更新するロバート・ダンカン―」 日本エズラ・パウン
ド協会 Ezra Pound Review. vols.5 & 6 . 2003 年 10 月. 17-37 . (21 頁)
・(単著)Michael Palmer's "the Other Voice": A Reading of “The Promises of Glass.” 日本アメ
リカ文学会東京支部会報『アメリカ文学』vol. 65. 2004 年 6 月. 56-67. (12 頁)
・(単著)“Analytic Lyric?”: A Reading of Michael Palmer ’s Poetry. 日本アメリカ文学会 The
Journal of the American Literature Society of Japan . No. 3. 2006 年 5 月. 37-55.
(19 頁)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔報告〕
「危機と再生―マイケル・パーマーとの対話」思潮社『現代詩手帖』2004 年 5 月
132-137.
85
〔書評〕「ひとの穂の方途―野村喜和夫『街の衣のいちまい下の虹は蛇だ』―」思潮社『現代詩
手帖』2005 年 6 月 188-89.
(4)口頭学会報告等
・「"i.e. it coheres all right"―Ezra Pound, Robert Duncan, そして Michael Palmer をめぐって
―」日本エズラ・パウンド協会第 25 回全国大会 2003 年 11 月 1 日
於神戸女学院大学
・「Ezra Pound の“Veduta Forma”: “Canto XXXVI” と “Canto CXIV” を読む」日本アメリカ文
学会東京支部月例会 2006 年 3 月 25 日
2. 学会役員等運営活動
於慶應義塾大学
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕翻訳文化研究会 2005 年度∼、「日米詩翻訳の分析」を担当。
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・ 論文については、アメリカ詩を卒業論文のテーマにする学生に参考資料として配布し、論文構
成や註の作成方法を指導する上で役立った。
・上記活動中に得た最新の研究成果は、講義等で深い知識の提供に寄与した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:05 年 12 月 1 日、静岡県立三島南高校で、「英語・英米文化」を
講義。受講生約 40 名、教員若干名。
・人文学部入学式父母懇談会:05 年入学式後に催された学科別父母懇談会に出席し、海外留学の
現状について説明。
2.国際連携・国際交流
・2004 年 8 月∼2005 年 1 月 カリフォルニア大学バークレー校 客員研究員
3.専門的知識の提供 上記「現代詩手帖」を始めとし、国内の一般誌から依頼があれば、
アメリカ詩に関する専門的知識の提供を寄稿によって行っている。実例としては、上記(3)
の〔報告〕が該当。
86
久保英雄 (KUBO
言語文化学科
HIDEO)
比較言語文化コース
学位:国際学修士
比較文学文化
教授
1944 年
1974 年3月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「ロシア語Ⅰ-1」03 前・03 前/04 前・04 前/05 前・05 前 「ロシア語Ⅰ-2」03 前/04 前/05 前 「ロ
シア語Ⅰ-3」03 後・03 後/04 後・04 後/05 後・05 後 「ロシア語Ⅱ-a」03 後/04 後/05 後 「戦争
と平和」(総合科目)03 後/04 後/05 後 「比較文化演習Ⅳ」03 通年/04 通年/05 通年 「課題研
究」03 通年/04 通年/05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
・なし
(3)少人数教育発展のための改善努力
・なし
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・不明
2.今後の教育活動の目標と計画
・学生に社会的な関心を抱かせる そのため世界・日本国内で生起している諸問題に、折に触れ
て言及する。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
『歴史のなかのロシア文学』初版、ミネルヴァ書房、2005 年
(2)論文
なし
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
翻訳、メドヴェージェフ著『知られざるスターリン』第3刷、現代思潮新社 2005 年
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
87
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
川根高校で出張授業:「靖国問題とは何か」
2.地域連携
なし
3.国際連携・国際交流
なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
静岡県ラグビーフットボール協会理事
7.その他
88
森口恒一 (MORIGUCHI
言語文化学科
学位: 文学修士
TSUNEKAZU)
比較言語文化コース
言語学
教授
1948 年
1973 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「言語学概論」03 通年/04 通年/05 通年 「一般音声学」03 通年/04 通年/05 通年 「課題研究」
03 通年/04 通年/05 通年 「比較言語文化基礎論Ⅱ」03 後/05 後 「言語学各論 I」04 通年 「総
合演習」05 前 「対照言語学Ⅲ」04 通年 共通科目「ことばと表現」04 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケートの妥当な意見を取り入れ、改善努力を行った。
・基礎授業である「言語学概論」、「一般音声学」等で予習に役立つように前もって関係資料を配
った
・初年度の学生のための授業には視聴覚関係の媒体を多用した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・課題研究、論文指導では、コースに属する教員全員が指導を行うようにした。
・規定時間以外の時間での個別的なガイダンスを行っている。
・学生研究室などで学生と接触し、自由な対話の時間をもうけた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・資料を集め、分析するという言語学の手法が、就職先の訓練となったということである。
・「一般音声学」の発音訓練が、外国語を教える際に役立ったということである。
2.今後の教育活動の目標と計画
・今まで授業で使用した資料をまとめて、系統的で、理解しやすくする。
・学生との対話をもっと持つようにする。
・基礎授業は、充実してきたので、応用的な科目も行いたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
・(川口祐司、斉藤純男と共編)『通言語音声研究 音声概説・韻律分析』2004 年 10 月
言語情報学研究報告4 東京外語大学 318p.
・(編) Batanes Islands and Taiwan . Essays in Honor of Prof. YAMADA
on His Seventieth Birthday . 2005 年 3 月. Shizuoka University. 391 p.
・(Kawaguchi, Y; Fonagy I と共編) Prosody and Syntax. Usage-Based Linguistic
Informatics 3. 2006 年 3 月 John Benjamins Publishing Company. 381 p.
(2)論文
・「『真の魚』『悪い魚』考:「男」「女」に惑わされたヤミの魚分類」2003 年4月
『台湾原住民』 第7号
pp. 148-173(26)
・「バタニック諸語とヤミ文化」2003 年8月 『CAS ニューズレター』119 号
pp. 32-33(10)
・「テクノニミー(子供本位呼称法・親従子称制)」2003 年 10 月『自然と文化』73 号
pp. 24-25(1)
・「真の魚・悪い魚・年寄りの魚」2003 年 10 月『自然と文化』73 号 pp. 58 – 59(2)
89
・「言語類型論」2004 年 3 月『言語情報学研究報告』N0. 2
pp.29 – 49(21)
・「フィリピノ語」2004 年 10 月『言語情報学研究報告』No.4
pp.51-62.(12)
・「台湾今昔 ――― 画像から見る台湾社会・文化の変化」 2005 年 3 月
『小川・浅井台湾資料研究』 pp. 340 – 351(12)
・“Bunun Texts No. 2.” 2005 年 4 月 in Batanes Islands and Taiwan. in T.Moriguchi (ed.)
Shizuoka University.
pp. 165 – 250(86)
・“Lexical Variations in the Batanic Language Group: Male and Female
Urination.” 2005 年 9 月 in Current Issues in Philippine Linguistics and
Anthropology. (Liao & Rubino(eds)) L.S.P. and SIL Philippines.
pp.249-260(12)
・「アニト(精霊)が乱舞する島、台湾・蘭嶼」2005 年 10 月『東京家政大学博物館』No. 44.
pp. 2-5(4)
・“A Typology of Languages Based on Valence/Voice-marking and Focus.”
2005 年 10 月 in Corpus-Based Approaches to Sentence Structure. pp. 95 –126(32)
John Benjamins Publishing Company.
・“Acoustic and Structural Analysis of Enclitic Particles in Tagalog.”2006 年 3 月
in Prosody and Syntax (Kawaguchi, Fonagy & Moriguchi eds.) pp. 327-348(22)
John Benjamins Publishing Company
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
なし
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
4.科研費等,外部資金取得状況
科学研究費(B)海外学術調査
「台湾・北部フィリピンの少数民族の口頭伝承に関する言語学的・人類学的調査研究」2003 年
4月∼2007 年3月
補助金額 1,320 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
分担者 平成 16-17 年度科学研究費(基盤(B))
「生命ケアの比較文化論的研究とその成果に基づく情報の集積と発信」
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・基礎授業における言語分析の資料となった
・現地調査結果の分析、新しい見地を論文にまとめ、新情報を授業で披露した。
・現地調査の結果により、言語学概論において、わかりやすい説明が出来た。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
国際シンポジウム「いのちとケア ― 生命倫理の比較文化」
2005 年 9 月 24 日 講演
「Birth and Death for the Austronesian People in the Philippines and Taiwan.」
2.学術的審査委員等
文部省・科学研究費海外学術調査審査委員 2003 年 4 月 ∼ 2005 年 3 月
90
今野喜和人 (KONNO
言語文化学科
学位:教養学士
KIWAHITO)
比較言語文化コース
1977 年 3 月、文学修士
比較文学文化
教授
1954 年
1982 年 3 月、博士(文学)2003 年 10 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「比較文化概論(Ⅱ・Ⅲ)」04 通年/05 通年 「比較文学演習Ⅲ」03 前 「比較言語文化基礎論Ⅰ」
03 後 「比較文学文化基礎講読(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)」03 通年/04 後/05 後 「翻訳論Ⅱ」05 前 「フラ
ンス言語文化基礎演習(Ⅰ・Ⅱ)」04 通年/03 通年・05 通年 「文学概論」04 前(半) 「フランス
語Ⅰ-1」03 前/04 前/05 前 「フランス語Ⅰ-3」03 後/04 後/05 後 「課題研究」03 通年/04 通年
/05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケートの他、授業中に度々感想や質問を書かせ、理解力や関心のもちようを調査して
授業に反映させるようにしている。
・卒論指導では基礎知識を積み上げてから専門領域を選ばせるよりも、まず自分の興味を惹く領
域を見出させてから、その領域の理解のために必要な基礎知識を身に付けるよう指導している。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・フランス言語文化基礎講読では、フランス語で短い日記を提出させて添削するなどしてきめ細
かく指導している。
・卒論指導では、テーマの探し方から論の組み立て、最終的な文章表現に至るまで、細かくチェ
ックしている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・卒論のテーマは実に多種多様で、教員の守備範囲を超えることがしばしばあるが、学生には自
主的に探求する道筋を示して指導しているので、独立心が植え付けられる。学科の性格上、専門
が職業に直結する例は稀だが、就職後も自立的な探求の態度は役に立っていると思われる。日本
語論述能力は言うまでもない。
2.今後の教育活動の目標と計画
・少子化、ゆとり教育の中で、基礎知識を欠いた学生が増えていることを忘れず、きめ細やかに
対応する。ただし最終的到達点の目標は下げない。
・パワーポイント等のプレゼンテーションメディアについて、真に教育効果のある場合は利用を
検討する。
・気軽に質問やレスポンスができるような雰囲気作りを目指す。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
・単著「サン=マルタンにおける啓蒙と反啓蒙」『フランス哲学思想研究』9号, 2004 年8月,
pp.18-29(12)
・単著「川端康成『雪国』の「底」をどう訳すか――隠喩の翻訳をめぐる一考察」
『翻訳の文化/
91
文化の翻訳』(静岡大学人文学部翻訳文化研究会), 2006 年3月, pp.1-20(20)
・単著「明治・大正期の代替医療/代替宗教の一側面――岡田虎二郎の場合 」『生命ケアの比較
文化論的研究とその成果に基づく情報の集積と発信』
( 平成 15-17 年度科学研究費補助金研究成果
報告書,代表:松田純),2006 年3月,pp. 172-180(9)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
・「明治・大正期の代替医療/宗教の一側面――岡田虎二郎の場合 」生命ケアの比較文化論的研
究プロジェクト公開研究会,2005 年3月。
2. 学会役員等運営活動
なし。
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし。
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
代表者としての取得は無し。
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
静岡大学人文学部翻訳文化研究会(2005 年度言語文化学科内競争経費による)分担者。
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・研究領域を広げたため、授業に直結する研究内容の蓄積が増大した。
・翻訳研究では授業で扱った内容を論文として纏めたため、今一度深化した形で授業に活かすこ
とができた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・出張授業:富士東高校(2004 年9月 15 日)。「翻訳論」の授業の一端を示す。
・「座頭吉ゼミ」の開催(人文学部言語文化学科競争経費による):ケン・グローガー外国人教師
の発案による外国語学習のためのセミナーを企画。静岡大学生の他、他大学を含む留学生、一般
市民、在日外国人が多く参加。
2.地域連携
・
「静岡日仏協会」事務局長として、協会の運営をサポートするかたわら、講演会、音楽会、交流
会などのイベントを多数企画。翻訳や通訳としても協力。
3.国際連携・国際交流
・上記「静岡日仏協会」の活動中、特にタン市(フランス・アルザス)文化協会との協同企画と
して行った「ショパンとサンド」朗読コンサート(2005 年9月、於静岡市)は多くの聴衆を集め、
絶賛を博した。
4.専門的知識の提供
・静岡県主催の「しずおか世界翻訳コンクール」の応募要項の作成等で、静岡県文化課に協力。
・上記コンクールの関連事業『「葵文庫」と翻訳』のレクチャーシリーズで「静岡仏学事始――静
岡学問所とフランス」と題して講演(2005 年9月)
92
田村充正 (TAMURA
言語文化学科
学位:文学修士
MITSUMASA)
比較言語文化コース
比較文学
教授
1956 年
1984 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年 「比較言語文化基礎演習」03 通年/05 通年 「比較言語
文化基礎論Ⅰ」05 前 「比較文学演習Ⅲ」05 後 「比較文学概論」03 通年/04 通年/05 通年 「ロ
シア語Ⅱ」03 通年/04 通年/05 通年 「映像文化論Ⅰ」05 前(集中) 「翻訳論(Ⅰ・Ⅲ)」03 通年
/04 前 「比較文学演習Ⅱ」04 通年 「文学概論」03 後(1/2)
(2)授業等の教育効果向上努力
・視聴覚教材をもちいて学生の関心度を高める。
・課題を出して、授業の予習、準備を計画的におこなわせる。
・授業および学生の関心あるテーマについてのアンケート調査をおこなう。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・多くの授業を開講している。
・学生が自由に意見を述べられる雰囲気作り。
・授業テーマの明確化。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・大学院や就職を選択するにさいしての情報の提供。
・基礎的教養、論理的な文章作成力の養成。
・ゼミで討論する能力を培う。
2.今後の教育活動の目標と計画
・学生が毎時間強い関心をもってのぞめる講義科目の設定と展開。
・IT機器を活用し、視聴覚にもうったえる授業方法の開発。
・長年担当してきた講義「比較文学概論」の著作執筆。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
・単著「映像化された「古都」─映画「古都」二作品─」(『川端文学への視界 20』所収)、銀の
鈴社、2005・6、pp.34-47(14)
・単著 「ロシ アの 川端文 学─ 資料編 ─ 」(「翻訳 の文化 /文化 の翻 訳 2006」 所収 )、2006・3、
pp.45-62(8)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・「川端康成国内研究展望2003」(『川端文学への視界 18』銀の鈴社、2003・6、pp.100-110)
・「川端康成国内研究展望2004」(『川端文学への視界 19』銀の鈴社、2004・6、pp.132-140)
・「川端康成国内研究展望2005」(『川端文学への視界 20』銀の鈴社、2005・6、pp.110-116)
・「ロシアにおける日本文学の翻訳」(第5回しずおか世界翻訳コンクールシンポジウム資料、
2005・9、pp.1-16
(4)口頭学会報告等
・
「映像化された「古都」─映画「古都」二作品─」
(川端文学研究会第 31 回大会、於・武蔵野大
93
学、2004・6・20
・「ロシア語訳「奥の細道」」(「翻訳文化研究会」第一回例会、於・静岡大学、2005・10・20)
2. 学会役員等運営活動
川端文学研究会常任理事(2003・4∼2006・3)
3.受賞歴<年度を限定しない>
平成4年度日本ロシア文学会優秀報告賞受賞
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
2006 年度科研費取得:テーマ「ロシアの日本文学─エリセーエフ研究─」(260万円)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
2005 年度言語文化学科内共同研究プロジェクト「翻訳文化研究」(代表)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・言語文化学科開講の講義「翻訳論」にその内容が活かされた。
・毎年担当している「比較文学概論」の講義に反映されている。
・課題研究で研究テーマが継続紹介されている。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
静岡大学人文学部学部説明会模擬授業(於・静岡大学共通B棟 301、2005・8・1)
2.地域連携
県民レクチャーシリーズ講師「〈翻訳〉とは何か」(於・静岡県庁別館 21F、2005・9・9)
3.国際連携・国際交流
第5回しずおか世界翻訳コンクール国際文学シンポジウム、トークセッション(於・あざれあ大
ホール、2005・9・10)
韓国日本近代文学会講演(於・韓国外国語大学校(ソウル市)、2004・4・3)
4.専門的知識の提供
成蹊大学での講演「海外の日本文学研究」(於・成蹊大学、2005・1・29、2004・12・3)
信州大学での集中講義(於・信州大学、2003・9・22∼9・25)
5.学術的審査委員等
第5回しずおか世界翻訳コンクール・ロシア語部門・審査委員(2005、2004)
川端文学研究会年報『川端文学への視界』編集委員(2005、2004、2003)
6.社会全体への貢献
日本学術会議推薦人会議出席(於・日本学術会議場、2003・5・7)
国際交流基金翻訳書選定意見書(2004・1)
7.その他
第 32 回川端文学研究会大会(総合司会/於・宮崎観光ホテル、2005・8・18)
94
城岡啓二(SHIROOKA KEIJI)
言語文化学科
比較言語文化コース
学位:文学修士
言語学
教授
1957 年
1983 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「ドイツ語Ⅰ‐1」03 前/04 前・04 前夜/05 前・05 前
前/04 前・04 前夜/05 前
「ドイツ語Ⅰ‐2」03 前・03 前・03
「ドイツ語Ⅰ‐3」03 後/04 後/05 後・05 後
「言語学基礎演習」03
通年 「言語学各論Ⅲ」03 前 「言語学各論 Ⅳ」04 前 「対照言語学Ⅰ」04 通年 「対照言
語学Ⅱ」05 通年 「言語学基礎講読Ⅰ」05 通年 「課題研究」03/04/05 通年 「専門ドイツ
語基礎Ⅰ」05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・ 教室にパソコンを持ち込み,インタネットに接続できる教室では,Google などの検索を実行
して,用例をもとにコトバの意味や用法を考察するという方法を導入してみた.また,パソ
コン内の資料の検索結果などを見せることもできる.最初は小さなディスプレイを利用して
みたが,小教室でも後ろの学生には見えないので,プロジェクターを使うようになったが,
使い勝手の機動性は悪くなるようだ.
・ ドイツ語の授業ではアトランダムに指名して、場合によっては 2 度指名することにしている
ので、一度指名されたらそれでおしまいという雰囲気をなくすようにしている。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ 共通教育ドイツ語以外は少人数教育が実現している.
・ 共通教育ドイツ語の授業では努力しだいで少人数教育が実現するわけではない.
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ 言語文化学科は学生の進路に直接関係のある分野の教育ではないので,進路には役立たない
はず.大学教育は進路に役立てるだけのものではないと思うが,どうだろうか.
2.今後の教育活動の目標と計画
・ ドイツ語の授業では,教育効果を下げずに学生の不満も大きくしないような授業にすること.
・ 言語学の授業では自宅での勉強を促すような授業にすることが必要だと思っている.また,
専門科目の授業では,きちんと自分で調査した結果を考察してレポートが書けるようにする
ことが重要だと思っている.
Ⅱ.研究活動
1.
2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
(単著)”Farbwörter: eine japanisch-deutsche kontrastive Studie“ Deutsch aus ferner Nähe.
Festschrift für Susumu Zaima zum 60. Geburtstag. Stauffenburg Verlag Brigitte Narr GmbH
95
(Tübingen). pp. 155-172 (18).
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
「日本の姓の全国順位データベース」をインターネット上で公開しているが,2003 年度には村山
忠重さんという姓氏研究家の方の協力があり,いちおう完成させることができた.
(4)口頭学会報告等 なし
2.学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
2003 年度人文学部長裁量経費をもらい言語文化学科の他の教員といっしょに明治初年の外国語
関係図書で静大に所蔵されているものをパソコン入力して,解説を付し,インターネット上で検
索できるようにした(http://homepage2.nifty.com/shirooka/index.htm).
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・ 授業内で研究内容を紹介したり,その分野の関連書を読んだことはある.
・ インターネット上で明治期のローマ字資料が検索できるようなページを作成したが,これを
利用して明治の日本語と現代語を比較するレポートを書くように指導した.
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
富士宮西高校で 2003 年 9 月に「コトバの規則」についての出張授業を行なった(受講生は 40 名
程度).
2専門的知識の提供
・ 「日本のドイツ語学習はどのように始まったか? 」といテーマの講演を静岡県庁別館 21 階
展望ロビーで 2005 年 9 月 9 日に行なった(聴講者は 15 名程度).
・ ホ ー ム ペ ー ジ で 提 供 し て い る 「 日 本 の 姓 の 全 国 順 位 デ ー タ ベ ー ス 」
(http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/ jjksiro/kensaku.html)及び「静岡県の姓(順位,集中
度,分布,地名)」
(http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/ jjksiro/rnc.html)のデータはテレビ,
ラジオなどで利用されるようになってきた(03 テレビ山口,04 NHK 静岡放送,05 毎日放送な
ど).
3.その他
「幕末・明治初期洋学文献デジタル情報化プロジェクト」のホームページにコンテンツをふやし
ている.2005 年度には「静岡県立中央図書館葵文庫でたどる『日本のドイツ語学習の始まり』 と
いうページ(http://homepage2.nifty.com/shirooka/doitsgo.htm)を作成した.明治初年の三冊
分のドイツ語学書が見られるほか簡単な解説を付与した.
96
南富鎭 (NAM
言語文化学科
BUJIN)
比較言語文化コース
比較文学文化
教授
1961 年
学位:博士(学術) 1999 年3月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「比較文学概論」03 後 「比較言語文化各論Ⅰ」03 前/04 前/05 前 「比較文学各論Ⅲ」03 後 「比
較文学各論Ⅴ」04 前 「文学概論」05 前 「比較文化演習Ⅲ」05 前 「課題研究」04 通年/05
通年 「現代韓国語Ⅰ-1」03 前・03 前・03 前・03 前/04 前・04 前・04 前・04 前/05 前・05 前 「現代
韓国語Ⅰ-2」05 前 「現代韓国語Ⅰ-3」03 後・03 後/04 後・04 後/05 後・05 後 「現代韓国語Ⅱ-b」
05 前 「現代韓国語Ⅱ-c」05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケート実施直後、妥当な意見を公表し、直ちに改善した。
・成績評価は減点方式で、いつでも途中の成績が分かるようにした。
・出欠は厳しくチェックし、成績に反映した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・学生の発表においては事前に相談し、テーマ選定のアドバイスをした。
・学生には研究室の資料を自由に貸し出している。貸し出し名簿を用意している。
・ほぼ毎日研究室にいるので、オフィス・アワー以外にも対応している。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ゼミ生には早い段階から就職相談をかさね、結果的にそれぞれの希望分野に就職した。
2.今後の教育活動の目標と計画
・韓国文化・言語に関する専門教育を実施する。(2007 年度から「原書講読」を実施する。)
・専門教育におけるレポート作成能力を高めていきたい。
・アジア研究の一翼としての韓国・朝鮮研究における専門体制(本学部における)の基礎を作り
たい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共編著)『張赫宙日本語作品選』初版、勉誠出版(東京)、pp.1-344、2003 年 10 月(共編社:
白川豊)
(単著)
『文学の植民地主義―近代朝鮮の風景と記憶』初版、世界思想社(京都)、pp.1-292(292)、
2006 年 1 月
(2)論文
(単著)「なぜ日本語で書くのか―金聖珉の日本語小説を視座にして」『〈翻訳〉の圏域』筑波大学
文化批評研究会編、2004 年 2 月、pp.287-300(14)
(単著)
「〈内鮮結婚〉の文学―張赫宙の日本語小説を中心に」
『人文論集』55 巻 1 号、静岡大学人
文学部紀要、2004 年 7 月、pp.181-210(20)
(単著)「梶山季之「族譜」にみる新植民地」『アジア遊学』67 集、勉誠出版、2004 年 9 月、
pp.109-120(12)
(単著)「政治的現実と文学的現実―二つの『雪中梅』をめぐって」『國學院雑誌』(105 巻 11 号、
國學院大學、2004 年 11 月号、pp.68-81(14)
97
(単著)「日本女性と日本語に向かう欲望―金聖珉の日本語小説を軸に」『人文論集』(55 巻 2 号、
静岡大学人文学部紀要、2005 年 1 月、pp.43-61(19)
(単著)「『キング』と朝鮮の作家」
『大衆文学の領域』大衆文化研究会編、2005 年 6 月、19-34(16))
(単著)「 呉鳳伝説」の朝鮮的な受容―植民地文化研究のための覚え書き」
『人文論集』
(56 巻 1 号、
静岡大学人文学部紀要、2005 年 7 月)pp.1-24(24)
(単 著 )「 翻 訳 の 政 治 性 ― 戦 時 期 に お け る 朝 鮮 文 学 の 翻 訳 を め ぐ っ て 」
『翻訳の文化/文化の翻
訳 』 静 岡 大 学 人 文 学 部 翻 訳 文 化 研 究 会 、 2006 年 3 月 、 pp63-92(30)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔書評〕三谷憲正著『オンドルと畳の国―近代日本の〈朝鮮観〉』
『昭和文学研究』
(昭和文学研究
会)2004 年 3 月、pp.120-122(3)
〔辞書項目〕「ゴキブリの歌」「地図のない旅」『五木寛之・風狂とデラシネ』(勉誠出版)2003
年 7 月、pp.129-131(3),pp179-180(2)
〔短評〕
「張赫宙の朝鮮と日本―日本語への欲望と近代への方向」
『アジア遊学』
(勉誠出版)、2003
年 6 月、109-120(12)
(4)口頭学会報告等
「なぜ日本語で書くのか」、昭和文学会シンポジウム、於日本大学、2004 年 4 月 24 日
「ディアスポラの内面心理―日本語と日本女性に向かう情熱」、第6回日本在住外国人シンポジウ
ム・在外コリアンのディアスポラと国際ネットワーク戦略、於国際日本文化センター、2004 年 9
月 8 日∼11 日
「シンポジウム・戦後60年を問う」於筑紫女学学園大学・短期大学、2005 年 7 月 29 日
2. 学会役員等運営活動
昭和文学会会務委員(2003 年度)
3.受賞歴<年度を限定しない>
松本清張研究奨励賞、北九州市・松本清張記念館、2001 年 8 月 4 日
筑波大学国語国文学会奨励賞、筑波大学国語国文学会、2001 年 9 月 29 日
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費〕個人
萌芽研究「「親日」・「親日文学」の内面心理と植民地の文化状況」2005-2007 年度、150 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕
「 翻訳文化研究―日本文化・文学の諸外国における翻訳・翻案に関する諸問題」2005-2006
年度「朝鮮文学と日本文学の関連」を担当
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・研究論文・研究著書を教材や副教材として使っている。
・卒論作成の見本として読ませている。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
なし
2.地域連携
共通科目「現代韓国語」を地域に向けて開講している。
3.国際連携・国際交流
2005 年度、朝鮮大学校サマースクールの引率教員として参加した。(8 月 1 日∼8 月 22 日)
98
竹内正博 (TAKEUCHI
言語文化学科
学位:文学修士
MASAHIRO)
比較言語文化コース
比較文学文化
助教授
1944 年
1971 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「ドイツ語Ⅰ-1」03 前/04 前/05 前・05 前 「ドイツ語Ⅰ-2」03 前・03 前/04 前・04 前/05 前・
05 前 「ドイツ語Ⅰ-3」03 後/04 後/05 後・05 後・05 後 「ドイツ語Ⅱ-a」03 後/04 後/05 後
「ドイツ語Ⅱ-b」05 前 「比較文学演習(Ⅰ・Ⅱ)」04 通年/03 通年・05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
共通ドイツ語では,「実用英語」等を補完する意味でも,「広い視野」と学の基礎と
しての「言語への豊かな感性」を育むことを優先目標として工夫と努力を重ねている。
専門演習では,全員発言による討論方式を目指し,言語遺産の「読み」の訓練と共
に各自の「思考・感情の言語化とその吟味・批評」の訓練を重ね,効果をあげている。
(3)少人数教育発展のための改善努力
少人数教育は教員と学生との距離が近づき,相互理解が密になるという長所と共に,
教員の負の影響が学生に及ぶ恐れもあるという欠点を含む。最良のもののみを学生達
に与え,後々負の作用を及ぼすものを与えることがないよう細心の注意を払っている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
当学科の性格上,学んだことが実社会で直ちに実務に役立つことは少ないだろうが,
就職した卒業生たちの話からは,学んだことが彼らの「良く生きる力」の基となって
いることが窺える。彼らの「課題対応能力」「対人関係能力」も教育の成果であろう。
2.今後の教育活動の目標と計画
英語の実際的重要性は認めつつも,その他の言語への視点を失わせず,多様な世界
への関心を培うことを目指す。一方,母語による言語化能力(自己表現力)も近年の
学生はより一層の訓練を必要としている。専門教育ではこの点を最優先の目標とする。
また,少人数教育になじみ難い性格の学生も居るので,その点も配慮して行きたい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
なし
2.学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
なし
Ⅲ.社会での活動
なし
99
熊谷滋子(KUMAGAI SHIGEKO)
言語文化学科
比較言語文化コース
学位:教育学修士
社会言語学
助教授
1958 年
1984 年
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「英語(I-1・I-2・II-2)」03 前後/04 前後/05 後 「外国語コミュニケーション」04 「性」
(一
部担当)04/05 前 「新入生セミナー」05 「対照言語学 II」03 後 「言語学各論 III」05 後 「比
較言語文化各論 II」03/04/05 後 「言語学基礎講読 II」04 通年 「言語学原書講読 III」05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・学生の興味・関心を知るために、授業の始まりに、何人かの学生にスピーチをしてもらい、た
とえば、どのような言語表現に関心を抱いているかを確認し、授業での話題として活用する。
・提出してもらったレポートに随時コメントをし、返却することで、さらに、受講生の関心を引
き出すようにする。
・授業内容に一貫性と幅をもたせるようにすることが課題である。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・こまめにレポートを出してもらい、それにコメントをしつつ、受講生とともに議論するきっか
け作りをしたが、さらなる工夫が必要であると思っている。
・受講生の関心・興味に応じた教育を考えるために、常に、学生との相互的な交流を行なうよう
にこころがけているが、これもさらなる工夫が必要であると思っている。
・時代の変化に応じて、学生が今後、どのような生き方をしていけるか、学問との関わりから考
えてもらえるように工夫しようと思っている。
(なかなか思うようにならない面があり、自分自身
の知識不足と認識不足のためだと感じているので、いっそうの改善をしていきたい)
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・直接どのように生かされているのか、実感できないが、大学院に進んだ学生からは、授業の視
点がその後の研究に利用できるとの感想を得ている。
・物事をとらえるときに、構造的にとらえることで、より幅広く考える訓練をしようとこころが
けているが、学生の進路にどういう影響があるのか、さだかではないが、卒業後10年たった元
学生から、その視点が今ようやくわかったという感想を得ている。
・今後は、反省として、学生の生き方に幅をもたせられるような発想ができる教育を行なってい
きたいと考えている。
2.今後の教育活動の目標と計画
・授業内外で、学生とのコミュニケーションをとり、学生の抱えているものによりそえるような
教育活動を行なっていきたい。
・学生の抱えているものを考えるためにも、私自身がよりいっそう、社会と学問との接点を求め、
なんらかの形で、教育に還元できるような研究をする必要性を感じている。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
100
(単著)「新聞投書を利用したジェンダー意識調査の意義」『人文論集』第54号の 1、静岡大学
人文学部、2003 年 7 月、299-329(31).
(単著)「ことばとステレオタイプ」『情報問題研究』情報問題研究会、第16号、2004 年 6 月、
1-17(17).
(単著)「週刊誌におけるセクハラ記事のあやうさ」中村共一編著『市民にとっての管理論』、八
千代出版、2005 年 4 月、92-115(24).
(単著)「投書にみるジェンダーと投書の社会的位置」『ことば』第26号、現代日本語研究会、
2005 年 12 月、64-78(14).
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔翻訳〕・「第五章
女性教授のジレンマ」れいのるず・秋葉かつえ、永原浩行編『ジェンダーの
言語学』明石書店、2004 年 11 月、119-132(14)。
・ サラ・ミルズ著『言語学とジェンダー論への問い』明石書店,2006 年 3 月、1-357(357)。
(4)口頭学会報告等
(単独)「夢の大学」大学評価学会、駒沢大学、2004 年 3 月。
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
基盤(C)(2)「新聞投書の教育的活用に向けた調査・研究」2006 年度、70 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
(分担者)「ジェンダー・ポリティクス」(代表上利先生)2005 年度(社会言語学として担当)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・メディア・リテラシーについて、教育的によりいっそういかす工夫を考えるようになった。
・ジェンダー関係では、学生とともに考えることは多くあったが、私の知識、説得不足で足踏み
状態である。これからは、どう生かせるか、時代の変化のなかで、取り組んでいきたい。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・ 人部学部市民開放授業:05 年後期「比較言語文化各論 II」1 名の市民受講生
・人文学部主催高校出張授業:04 年 10 月 22 日 榛原高校で、「言語学入門」を講義。受講生は
55 名。
101
堀博文
(HORI HIROFUMI)
言語文化学科
比較言語文化コース
学位:博士(文学)
言語学
助教授
1968 年
2000 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「言語学概論」03/04/05 通年 「課題研究」03/04/05 通年 「言語学基礎演習」03/04/05 通年 「比
較言語文化基礎論Ⅱ」03 後 「言語学基礎講読Ⅰ」03 通年 「言語学原書講読Ⅱ」03 通年 「言
語学各論Ⅰ・Ⅱ」03/04/05 通年 「対照言語学Ⅳ」04 後 「文学への誘い」03/05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・ 授業用の掲示板を設置し,受講生と教員,あるいは,受講生同士のコミュニケーション上の
便宜を図った.
・ 授業内容を補足するためのブログを開設した.
・ 詳細なハンドアウトを用意し,学生が授業の内容を理解できるように試みた.
・ 出席確認の用紙に前回の授業の質問を書かせ,学生の理解度を測った.
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ 演習形式の授業では,すべての学生が発言できるように,種々の工夫を試みた(が,必ずし
も成功したとはいえないので,更なる改善の努力が必要であろう).
・ 授業にフィールドワークを導入し,個々の学生が主体的に課題に取り組めるようにした.
・ 卒業論文の指導にあたっては,個別面接を重ねて行ない,それぞれの学生の論文が一定の水
準に達するよう,きめ細かい指導を行なった.
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ そもそも言語学が学生の卒業後の進路に直接役に立つ場面は極めて少ない.しかし,特に卒
業論文の作成を通じて,論理的に思考する能力,簡潔で要を得た文章を書く能力,自身の考
えを効果的に伝えるための方法を身に付けることができたと,いろいろな卒業生から報告を
受けている.
・ 英語あるいは国語の教員として活躍している卒業生にとっては,英語や日本語を客観的に捉
えて分析する能力を培うことができたと考えられる.
2.今後の教育活動の目標と計画
・ 演習形式の授業においては,多くの学生が積極的に参加できるように配慮・工夫する.
・ 言語(あるいは更に身近にいえば日本語)に関する様々な問題に関心を寄せ,自分なりに考
察できるよう,多くの学生にとって興味深いと思えるような問題を扱って行く.
・ それぞれの学生がある一定の水準を満たした優秀な卒業論文を作成できるよう指導して行く.
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)(分担執筆)津曲敏郎編著『北のことばフィールド・ノート:18 の言語と文化』初版,
第 15 章「トーテムポールに刻まれた願い―ハイダ」pp. 199-21(22),北海道大学図書刊行
会(札幌市),2003 年 10 月.
(共著)
(分担執筆)山本研究室・堀研究室(編)
『静岡県静岡市油山・松野・津渡野の口頭伝承』
初版,附篇「資料にみる静岡市松野の方言の特徴」pp. 203-20(18),静岡大学人文学部言語
文化学科(静岡市),2004 年 3 月.
(共編著)森口恒一・堀 博文(監修),二橋万知子・原 沙絵子・深澤由香・望月華子(編)
『明
102
治以降の静岡県方言に関する文献目録』初版,静岡大学人文学部言語文化学科(静岡市),
pp. 1-98,2006 年 3 月(監修・編集担当).
(2)論文
(単著)堀
博文「活格タイプとしてのハイダ語」,津曲敏郎(編)『環北太平洋の言語』第 10
号(文部省特定領域研究 (A) 「環太平洋の『消滅に瀕した言語』にかんする緊急調査研究」
成果報告書 A2-033),大阪学院大学情報学部(吹田市),2003 年 3 月,pp. 1-17(18).
(単著)堀
博文「アジアと北アメリカの言語世界―環北太平洋の視点から」,『アジア研究』第
1 号,静岡大学人文学部「アジア研究プロジェクト」
( 静岡市),2005 年 3 月,pp. 53-75( 13).
(単著)堀 博文「ハイダ語の語類について」,津曲敏郎(編)『環北太平洋の言語』第 13 号,
北海道大学大学院文学研究科(札幌市),2006 年 3 月,pp. 15-29(15).
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔書評〕
堀
博文「大角翠(編著)
『少数言語をめぐる 10 の旅−フィールドワークの最前線から』三省堂」
『月刊言語』第 32 巻第 7 号,大修館書店(東京),2003 年 7 月,p. 120(1).
(4)口頭学会報告等
なし.
2. 学会役員等運営活動 なし.
3.受賞歴<年度を限定しない> なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔科研費〕
若手研究(B)
「ハイダ語スキドゲイト方言の形態統語法に関する記述的・類型論的研究」
(2003
∼05 年度),340 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者) なし.
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・ 研究対象言語であるハイダ語を中心に,北アメリカの先住民諸言語の類型論的多様性に対す
る理解を深めた.
・ ハイダ族を中心に,北アメリカ先住民族の文化,更には,現在抱える様々な問題に対する理
解を深めた.
・ 静岡県方言について卒業論文を作成する学生が文献を検索する際に多大な便宜を与えた.
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
人文学部主催高校出張授業:05 年 7 月 8 日,静岡県立湖西高等学校において「言語学の世界:
消滅する言語のフィールドワーク」と題する講義を行なった.受講生内訳:2 年生 16 名,3
年生 18 名,教諭 4 名.
2.国際連携・国際交流
2003 年∼2005 年 カナダのブリティッシュ・コロンビア州でハイダ語の記述調査を行なうとと
もに,ハイダ語集中プログラム(Skidegate Haida Immersion Programme)で採用されて
いるハイダ語の正書法,カリキュラムに対する助言を行なった.
3.専門的知識の提供
2005 年 1 月放送の NHK 静岡放送局の「たっぷり静岡」において,静岡方言に関する情報を提供.
4.社会全体への貢献
山本節教員の「比較言語文化実習」(2003 年度)に協力参加し,静岡市内の油山・松野・津渡
野の 3 地区で口頭伝承に関する調査を行ない,同地区の方言の特徴について考察した.
103
花方寿行 (HANAGATA
言語文化学科
KAZUYUKI)
比較文学文化コース
学位:修士(学術)
比較文学文化
講師
1969 年
1994 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「比較文化概論 I」03 通年 「比較言語文化各論(Ⅱ・Ⅲ)」04 前/05 後 「比較言語文化基礎演習」
04 後/05 前 「日本語上級作文(I・Ⅱ)」04 通年/05 通年 「課題研究」03 通年/04 通年/05 通年 「ス
ペイン語Ⅰ-1」04 前・04 前/05 前・05 前 「スペイン語Ⅰ-2」03 前・03 前/04 前・04 前/05 前・05 前
「スペイン語Ⅰ- 3」03 後・03 後/04 後・04 後/05 後・05 後 「スペイン語Ⅱ-a」03 後/04 後 「スペ
イン語Ⅱ-b」03 前/05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
・ ゼミ形式の授業においては、まずこちらが模範となるレジュメや発表を示し、学生が続いて
発表をしやすくしている。
・ 講義形式の授業においては、参考書や関連作品のデータを適宜挙げて説明し、学生が積極的
に自分で視野が広められるようにしている。
・ 初修外国語の授業では、毎回小テストを行い、添削をし、学生の進度を確認しながら進めて
いる。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ ゼミ形式の少人数授業においては、発表者と教員が二人でやりとりをすることにならないよ
う、積極的に他の学生に呼びかけ、ディスカッションを行わせている。
・ 初習外国語の授業では、できるだけ多くの学生を授業中に当てるよう心がけ、発音練習や言
葉のとらえ方を指導している。2006 年度からの授業改編に向けては、1クラスの学生数が多くな
りすぎないよう最後まで交渉を行ったが、こちらの要求が通らなかったのは残念である。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ 「日本語上級作文」を受講した留学生の中には、日本企業に就職したり、日本と母国にまた
がる活動を行う企業で活動しているものがある。また母国に帰ってから、日本語を用いる職業(日
本語教師等)につくことを目指すものもいる。
・ スペイン語の語学力を活かす職場はあまりないが、就職活動に際して語学力をアピールして
就職を決めた学生はいる。
・ 文学文化の授業は、直接就職先に結びつくものではないが、論理的な思考能力を鍛え、自分
の考えを明確にする訓練は、進路決定の上で役立っていると考えられる。
「課題研究」では、そう
した観点から、進路決定・就職活動へのアドバイスも行っている。またゼミ生の中には、大学院
進学を選んだものもいる。
2.今後の教育活動の目標と計画
・ 学生が自発的に研究を行うよう関心を高める。とはいえ全く強制なしではなかなか動かない
ので、できるだけ自分で調査しなければならない課題を出すようにする。
・ 制度改革に伴い、現在著しい混乱を強いられている初修外国語の教育環境を、改善する。何
よりクラスあたりの人数が適正になるよう、初修外国語内部で調整をはかる一方、予算獲得に向
けてねばり強く交渉を続ける。
・ 学生に積極的に情報を提供することで、少しでも日本の現在に限定されない広い視野を獲得
させることを目指す。
Ⅱ.研究活動
104
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし。
(2)論文
・単著 「『バニシング・ポイント』──G.カブレラ=インファンテの「知られざる」傑作」『世界
文学』(世界文学会)97 号(2003 年 7 月 10 日)1-8 頁(8 頁)
・単著 "The Influence of William Faulkner in the Works of Gabriel García Márquez: A Rose for Emily
and Cien años de soledad"、『人文論集』54 号の 2(2004 年 1 月 30 日)、151-172 頁(22 頁)
・単著 "The Fantastic in Literature: On the limit between the real and the fantastic"、『人文論集』56
号の 1(2005 年 7 月 31 日)、117-134 頁(18 頁)
・単著 「ガブリエル・ガルシア=マルケス『我が哀しき娼婦たちの思い出』と川端康成『眠れ
る美女』──コラージュと変奏」『翻訳の文化/文化の翻訳』(静岡大学人文学部翻訳文化研究
会)(2006 年 3 月 31 日)、21-43 頁(23 頁)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・書評「『耳の悦楽──ラフカディオ・ハーンと女たち』(西成彦)」『比較文学研究』(東大
比較文学会)85 号(2005 年 4 月 20 日)、133-137 頁(5 頁)
(4)口頭学会報告等
・「断絶の伝統――19・20 世紀イスパノアメリカにおける「固有の歴史」表象という困難――」日
本ラテンアメリカ学会第 25 回定期大会(平成 16(2004)年度)
・「記念碑・里程標・文学──E・エチェベリーア「虜囚」とパンパ占有」2005 年度日本イスパ
ニヤ学会第 51 回大会(10 月 8 日)
・「『眠れる美女』とマルケス『我が哀しき娼婦たちの思い出』──コラージュと変奏」川端文
学研究会第 33 回大会(2006 年 6 月 18 日)
2. 学会役員等運営活動
なし。
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし。
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし。
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
静岡大学人文学部翻訳文化研究会(2005 年度)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・ 専門科目で行っている授業は、研究活動と一貫する関心に基づいて準備されている。またス
ペイン語を教える能力は、スペイン語で調査を行い、資料を読むことと連動して高められる。研
究活動とリンクしない教育活動も、教育活動とリンクしない研究活動も、大学においては原則あ
り得ないはずである。
Ⅲ.社会での活動
1.地域連携
常葉学園大学主催のスペイン語弁論コンクールにおける審査員(2005 年)
2.国際連携・国際交流 および 4.専門的知識の提供
国際交流基金翻訳出版プログラムのための意見書作成(2003 年度)
3.学術的審査委員等
学術雑誌『HISPANICA』投稿論文の審査員(2003 年度以降)
105
法 学 科
山脇貞司(YAMAWAKI
法学科
社会生活法
学位:法学修士
SADASHI)
民法(家族法)
教授
1941 年
1967 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「親族法」03 前昼/04 前夜、後昼/05 前昼
「法と社会」03/後昼/04 後昼/05 後昼
「実定法入門」04 後夜
「相続法」03 後昼/04 後夜/05 後昼
「総合科目」03 後昼/04 後昼/05 後昼
「民法(家族法)演習ⅠⅡ」03・04・05 通年昼
「民法演習」05 通年夜
(2)授業等の教育効果向上努力
・通常の授業において、最後にペーパーに質問や意見を書かせ、赤を入れて学生に返却した。
・別の授業では、授業往復カードを作成し、毎回の授業の終わりに感想や質問を書かせ、赤を入
れ、次週の授業の始めに返却し、最後のレポート作成にそれらを活用させた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・毎年ゼミで卒業論文集を作成しており、2005 年度には 16 号まで発行している。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・公務員の合格者をコンスタントに出している。
(2003 年度 25 人、2004 年度 26 人、2005 年度 24
人)
2.今後の教育活動の目標と計画
・字の書き方をはじめ、文章構成力・表現力を高める。
・判例のアウトラインをマスターさせる。
・自分なりの学説を持たせるようにする。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
「わが国の家庭裁判所における市民の司法参加―家事調停委員・参与員制度」静岡大学法政研
究 10 巻1号(2005 年8月)pp.61−79(19)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
「日本の家庭裁判所における市民参加―家事調停委員・参与員制度」CALE NEWS NO.16(2005
年5月)
「<巻頭によせて>随想」法政論集8号(静岡大学法政学会)(2006 年2月)p.15(1)
(4)口頭学会報告等
106
2004 年9月ウズベキスタンのタシケント大学で国際シンポジウムが開催され、「日本の家庭裁
判所における市民参加―家事調停委員・参与員制度」を報告
2. 学会役員等運営活動
日本家族<社会と法>学会理事(2003 年4月∼2006 年3月)
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
「定住外国人の共生に関する法政策的研究」2003 年度
「人口減少時代における地域社会の設計」2005 年度
代表者
2005 年度
分担者
分担者
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・大学院人文社会科学研究科での総合講義(責任者 日詰一幸)において、「定住外国人の共生に
関する法政策的研究」で得られた冊子を活用して講義を分担した(2004 年度)。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
静岡大学(実質は人文学部)と静岡県弁護士会共催の日中国際シンポジウムを行う上でボラン
テイア的に協力した。(2004 年 12 月)
2.地域連携
法科大学院創設に向け、評議員在任中及び在任後も県弁護士会と連携し、司法改革静岡県懇談
会役員・静岡大学法科大学院支援協会事務局長として活発に活動した。
3.国際連携・国際交流
名古屋大学において、アジア諸国の法整備支援の一環として、イランの法曹等法律専門家(約
10 名)を対象に、「日本の民事・家事調停制度」を 2006 年2月2日、10:00∼17:00 講義した。
4.専門的知識の提供
家事調停委員・参与員(2003 年度∼2005 年度)
5.学術的審査委員等
静岡県社会福祉サービス運営適正化委員会委員(2004 年度∼2005 年度)
静岡市精神医療審査会委員(2005 年度)
107
三橋良士明(MITSUHASHI
法学科
公共生活法
学位:法学修士
行政法学
YOSHIAKI)
教授
1944 年
1971 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
【共通】「新入生セミナー」03・04・05 前昼、「日本国憲法」05 後昼、【学部】「行政作用法」03
後昼夜/04・05 後夜、「行政救済法」03・04・05 前昼、
「基礎演習Ⅰ」03・04・05 後昼、「専門演
習(Ⅰ・Ⅱ)」03・04・05 通年昼、
【大学院】
「自治体行政法」03 後夜/05 後昼、
「行政法演習(Ⅰ・
Ⅱ)」03 前昼/04 前昼、「特別演習」03・04・05 後
(2)授業等の教育効果向上努力
・講義においては、講義用レジュメ、判例等の資料を教材として配布し、学生の理解度をチェッ
クするために時々小テストを実施した。学生からの個別質問については、講義室または研究室(オ
フィスアワー)において応答してきた。
・学生による授業評価アンケートを実施し、自らの授業改善の参考資料とした。
・成績評価は小テストと期末試験をもって行い、全体の成績分布状況については公表している。
また、希望学生には答案を返却し、個別指導を行った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・専門演習においては、共同研究テーマに関わり自治体・住民団体のヒアリングやゲストスピー
カを招くなど、フィールドワーク的教育手法を取り入れている。
・学生の共同研究力を高めるために、毎年、春と夏に研究合宿を実施している。
・ゼミ学生に対しては、学習状況、進路等について、面接による個別指導を行った。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・行政法の専門講義は公務員になる者にとって固有の意義と効果をもたらしている。
・ゼミ学生のほとんどは卒業後、民間または公務員として就職している。全体として、公務員と
なる者が多い。専門ゼミでは、毎年度、卒業研究論文集を公刊しているが、4年間のまとめてと
して、卒業研究論文の作成過程で得た思考力等は、各人の社会生活力を高める力になっていると
思う。
2.今後の教育活動の目標と計画
・講義・演習とも、学生の自ら学ぶ意欲をいかにして旺盛にするかが課題である。
講義では、
「わかりやすく」、
「おもしろい」講義となるよう努めることとする。学生の復習を促進
するために、小テストの回数を増やすなどの方策を講じることとしたい。
・専門ゼミにおいては、ゼミ生の共同性を高めるための工夫とフィールドワーク教育のいっそう
の導入を図ること等により、効果ある教育改善に努めることとする。
・学生に対する個別指導を強めるために、オフィスアワーのいっそうの活用を図る。
Ⅱ.研究活動
1.主要研究業績
(1)著書
共著(分担執筆)室井力編『新現代地方自治法入門〔第2版〕』第 11 章「地方公社および外
郭団体」pp.345―363(19)、法律文化社(京都市)、2003 年4月
共著(分担執筆)室井力編『新現代行政法入門(2)』第5章「公務員制度と公務員の権利義務お
よび責任」pp.60−79(20)、法律文化社(京都市)、2004 年 5 月
108
編著(分担執筆)三橋良士明・榊原秀訓編『行政民間化の公共性分析』第1章「分権改革の中
の行政民間化」pp.2―22(21)、日本評論社(東京都)、2006 年 5 月
(2)論文
単著「都市部における合併問題」『日本の科学者』39 号、日本科学者会議(東京都)、 2004
年 6 月、pp.10―15(16)
単著「都道府県改革の課題とアプローチの方法・視点について」『自治と分権』22 号、大月書
店(東京都)2006 年 1 月、pp.85―96(12)
単著「平成の大合併の現在とこれからの地方自治」『法と民主主義』406 号、日本民主法律家
協会(東京都)、2006 年 3 月、pp.6―9(4)
(3)その他
単著「日本における地方自治体改革」『地方自治研究機構・インフォメーション・サービス 50
号,2005 年 2 月、pp.1―6(6)
単著「新地方行革指針―ねらいと背景」『住民と自治』506 号、自治体研究社(東京都)、2005
年 6 月、pp.19―27(9)
単著「加害行為者・加害行為の特定」『ジュリスト行政判例百選Ⅱ(第5版)』、有斐閣(東
京都)、2006 年 6 月、pp.472―473(2)
(4)口頭学会報告等
単独「日本の地方自治体改革」国際シンポジウム『ベトナム及び日本における行政改革と法』
(トヨタ財団 2004 年度研究助成プログラム)、於メリア・ハノイホテル(ベトナム),2004
年 12 月 25 日
2. 学会役員等運営活動
民主主義科学者協会法律部会理事
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
代表者「定住外国人の共生に関する法政策的研究」(学長裁量経費Ⅱ型)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・学生教育用の教科書執筆に活かされている。
・行政法講義および専門演習の教材作成等に活かしている。
Ⅲ.社会での活動
1.地域連携・社会全体への貢献
静岡県PFI事業者選定審査会会長、静岡県建築士審査会委員、静岡市都市計画審議会委員、
静岡市環境審議会委員、沼津市情報公開審査会会長、三島市情報公開審査会会長、熱海市個人情
報保護審査会会長などの各種審議会委員に就任。
2.専門的知識の提供
静岡県、沼津市などの公務員研修(政策法務など)の講師を担当する。また地方自治に関する市
民講演会・学習会の講師として、自治体職員による現代行政法研究会の顧問として、専門的知識
を提供することがある。
109
橋本誠一(HASHIMOTO SEIICHI)
法学科 法政理論 日本法制史 教授
学位:博士(法学) 2005 年 10 月
1956 年
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「新入生セミナー」03 前昼/05 前昼 「基礎演習Ⅰ」03 後昼/05 後昼 「専門演習」03 通昼/
04 通昼/05 通昼 「法と社会」04 前昼/05 後昼 「法学入門」05 前昼 「日本法制史1」03
前昼・後夜/05 前昼・後夜 「日本法制史2」05 後昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・ 2005 年 後 期 よ り 、 す べ て の 担 当 講 義 科 目 に お い て 人 文 学 部 教 育 支 援 シ ス テ ム “ Power
Campus”を試行的に導入し、ウェブ上で①授業用資料の閲覧、②レポートの提出・採点、③
質疑応答、④学習相談などを実施。これにより予復習がより容易になった。
・他の法学科教員と協力して「法学系授業科目共通テキスト」
(2005 年度版)を編集・発行し、
共通科目のテキストとして活用した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ゼミ生との面談を定期的に行っている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・残念ながら不明(あまり役に立っていないという蓋然性の方が高いかもしれない)。
2.今後の教育活動の目標と計画
・研究の進展具合をより一層授業内容に反映させる。
・“PowerCampus”の運用により一層習熟する。
・ゼミ活動にフィールドワークの手法を導入したい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)(分担執筆)『近代日本における社会変動と法』初版、晃洋書房(京都市)、2006 年3月、
pp.ⅲ-ⅶ(5)、pp.77-101(25)、pp.155-190(36)
(監修)(分担執筆)『中川根町史』近現代通史編、初版、中川根町、2006 年3月
(単著)橋本誠一『在野「法曹」と地域社会』初版、法律文化社(京都市)、2005 年3月、pp.1-291(291)
(監修)『中川根町史』近現代資料編・下巻、中川根町、2005 年3月
(共編)『焼津市史』資料編5・漁業、初版、焼津市、2004 年3月
(監修)『中川根町史』近現代資料編・上巻、中川根町、2004 年3月
(共編)『日本近代法案内 ようこそ史料の森へ』法律文化社、2003 年 10 月。担当部分:「第
12 章 土地法制」、「第 17 章 植民地法制」。
(2)論文
(単著)「焼津市域における農地改革−実施過程を中心に」『焼津市史研究』6 号、2005 年3月、
pp.42-63(22)
(単著)「三百屋と弁護士−日本弁護士史の再検討(Ⅱ)」『法政研究(静岡大学)』9 巻 2 号、2004
年 8 月、pp.203-265(62)
(単著)「 郷宿・代人・代言人−日本弁護士史の再検討(Ⅰ)」
『法政研究(静岡大学)』8 巻 2 号、2003
110
年 12 月、pp.87-149(63)
(単著)「弁護士鈴木信雄と近代地域社会(4・完)」『法政研究(静岡大学)』8 巻 1 号、2003 年 10
月、pp.27-67(41)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔書評〕
(単著)北條浩著『部落・部落有財産と近代化』
『社会経済史学』69 巻 5 号、pp.91-92(2)、2004
年
〔資料等〕
(単著)橋本誠一「大審院民事聯合部判決一覧」『社会科学研究年報』34 号、龍谷大学社会科
学研究所、2004 年 3 月、pp.53-95(43)
(対談)
「聞き書き・わが国における法史学の歩み(3)熊谷開作先生の法史学を語る」
『同志社法
学』55 巻 2 号、2003 年 7 月、pp.565-620(56)
(4)口頭学会報告等
(単独)
「日本弁護士史の再検討─「非弁護士」概念を手がかりとして」法制史学会、於早稲田
大学、2003 年 4 月 27 日
2. 学会役員等運営活動
・記載すべき事項なし。
3.受賞歴
・記載すべき事項なし。
4.科研費等,外部資金取得状況
〔科研費の場合〕・記載すべき事項なし。
〔民間資金研究助成の場合〕・龍谷大学社会科学研究所研究助成(2002∼2004 年度)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
〔分担者〕「定住外国人の共生に関する法政策的研究」2005 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・論文公表の前後に、授業で教材として活用した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・高校への出張授業:沼津西高校(2004 年度)、浜松南高校、浜名高校(2005 年度)
2.地域連携
・中川根町史編集委員(1996.10∼2006.3)、焼津市史編集委員(1997.4∼2006.3)、静岡家庭裁
判所委員(2003.8∼)、磐田市歴史文書館設立準備委員(2005.9∼)
111
吉川真理(YOSHIKAWA
法学科
公共生活法
学位:法学博士
MARI)
刑法
助教授
1962 年
1990 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検(2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「刑法各論Ⅰ」05 前昼、「刑法総論Ⅱ」05 後昼/05 後夜、「専門演習」(Ⅰ・Ⅱ)
05 通年夜
*2005 年 4 月赴任
(2)授業等の教育効果向上努力
・レジュメを毎回配布し、学生が板書する手間を省かせた
・レポートを半期で最低2回書かせ、講義で必ず講評を行った
・講義では必ず質問の時間を取った
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ゼミの受講者全員にアドバイスを行い、卒業論文、研究論文を執筆させた
・ゼミで発言しやすい雰囲気を作り、全員が発言できるよう気を配った
・年2回個人面接を行い、個人的な悩みについても相談を受け付けた
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・昨年のゼミ生の中に警視庁の一次試験に合格した者がいた。
2.今後の教育活動の目標と計画
・新カリキュラムでは、刑法の時間が従来の半分に減ったので、要領よく説明を行う
・レポート以外にも小テストを行い、翌週には添削して返却する
・ネットを利用した講義を行う
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
『阿部純二先生古稀祝賀論文集 刑事法学の現代的課題』 第一法規(東京)、
2004 年 3 月発行、「不作為による関与」再考(pp.237-255)執筆(19)
(2)論文
「不真正不作為犯は身分犯といえるか」尚絅学院大学研究報告第 50 集(2003 年 12 月)、
pp.159-172(14)
「ドイツにおける保安拘禁の改正について」尚絅学院大学紀要第 51 集(2005 年 1 月)、
pp.91-101(11)
「被害者を利用した間接正犯について」東北学院法学 阿部純二教授退職記念号
第 64 号(2006 年 3 月)pp.286-314(29)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
刑事判例研究 「信号待ちのため停車中同乗者が後部左側ドアから降車しようとする場合
における自動車運転者の注意義務」法学第 68 巻第 4 号(2004 年 10 月)pp.138-145(8)
(4)口頭学会報告等
なし
2.学会役員等運営活動
なし
112
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・特に直接の関係はないが、刑法総論の講義で共犯論等を講ずる際、学説の状況を詳細に紹介で
きたものと思われる。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:2005 年 11 月 18 日、浜松湖東高等学校において「犯罪は凶悪化
しているのか」というテーマで出張授業を行った。受講者は 2 年生 40 名と教員 1 名。
2.地域連携
なし
3.国際連携・国際交流
なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
なし
113
長谷川新(HASEGAWA SHIN)
法学科 商法 証券取引法 助教授
学位:法学修士 1991 年 3 月
1963 年
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検(2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該3年間に担当した科目一覧
[学部]「企業法」05 通年昼 「証券取引法 I」03 前昼/03 前夜/04 前昼/04 前夜 「証券取
引法Ⅱ」03 前昼/03 前夜/05 前昼/05 前夜 「知的財産法」04 後夜 「コーポレイト・ガバ
ナンスと法」03 後昼/04 後昼/05 後昼 「専門演習Ⅰ・Ⅱ」03 通年昼/03 通年夜/04 通年昼/05
通年昼 「新入生セミナー」04 前夜 「基礎演習Ⅰ」04 後夜 「基礎演習Ⅱ」05 前夜[大
学院]「証券取引法」03 後夜/04 前昼/05 前夜「証券取引法演習Ⅰ」03 前昼/05 後昼「証券取
引法演習Ⅱ」04 後昼「現代企業の構造変革と法」03 前夜
(2)授業等の教育効果向上努力
・講義の最後にコメントカードを課すことによって、双方向性の確保と、論述能力の向上を
はかった。これにより、受講生は、講義内容の整理と、定着の度合いが増した様に思われる。
・「証取法」等の試験において、事前に論文・資料等を配布し、それらに関連した論述問題を
課す、という方法を採用した。これは、受講生諸君により多くの学術論文を熟読してもらう
とともに、関連文献等の調査・研究を併せて行ってもらうための工夫である。
・「企業法」では、課題図書に関してテーマを定めてレポートを課すことによって、3 年次以
上において専門研究を行う上でのトレーニングを試みた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・毎回、ゼミを延長して 2 コマ(3 時間)行い、一コマ目は時事問題を中心に、二コマ目は
商法・証券取引法の制度論・解釈論・立法論を中心に議論を行った。商法・証券取引法は、改
正等の動きが速く、また実務をイメージしながら学ぶ必要があるので、必ず時事問題を扱う
ことによって現実に対するイメージを喚起するとともに、その次の時間で理論的・学術的な
議論を行うことによって掘り下げた形で研究ができる様に心がけた。
・毎年、通年で扱うテーマを設定し、その研究成果を学生向け紀要である『法政論集』に論
文として発表することとしている。その際、数多くの研究論文の検討を課しているが、ここ
数年は英米法を中心とした比較法文献も講読させることとし、比較法研究の成果も論文に盛
り込んでいる。そのため、外国文献の調査・検索の仕方(LEXIS-NEXIS の使い方等も含む)、
読み方、文献引用の仕方等を含め、比較法研究の指導も行っている。
・また、以上の共同研究の成果を、人文学部主催の合同発表会で報告することとしている。
合同発表会には、03 年、05 年とゼミとして参加し、いずれも優秀賞を受賞した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
講義・ゼミともに内容を企業実務に直結する様にも工夫している。ゼミ生の多くが民間企
業への就職を希望しているが、企業の選択や面接の準備等にも役立っている。実際、この間、
ゼミ生の多くが、希望する企業への就職がかなっている。
2.今後の教育活動の目標と計画
・現在、講義で用いるべく、金融商品取引法の体系書(共著)を執筆中である。
・企業法と証取法の講義の連関を密にし、より実務に直結した内容とするのみならず、その
基礎理論に重きを置き、受講生が学問的基礎に立った実務家に育つ様、その基礎を涵養する。
・企業法制の国際化傾向が高まる中、特にゼミにおいて、より比較法研究を重視して行く。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文・単著「米国証券取引委員会(SEC)による公正開示規則(Regulation FD)の法執
行(enforcement)─Secure Computing 事件 の 検討を 中心 とし て─」 法政 研 究 10 巻 1 号
pp.1-59(59) 2005 年 8 月
・単著「三菱商事黒鉛電極カルテル株主代表訴訟第一審判決(最一小判平成 16・5・20)」ジ
ュリスト 1926 号 pp.150-153(4) 2005 年 9 月
・単著「我が国企業の海外における事業活動と法令遵守」
『金融システムの変革・不良債権問
題と地域金融・企業をめぐる法・政策研究』
(科学研究費補助金 基盤研究(B)(2) 課題番
号 14390024 研究成果報告書)pp.266-284(18) 2005 年 9 月
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等) ・佐藤幸治他編『コンサイス法律
114
用語辞典』
(三省堂、2003 年)
【執筆項目】
「少額募集」、
「少額免除」、
「受託業務保証金」、
「上
場」、
「上場基準」、
「主要株主」、
「証券会社の行為規制等に関する内閣府令」、
「地場受け」、
「四
半期報告書」、「私募」、「住宅ローン債権信託」、「受託契約準則」、「出資の受け入れ、預り金
及び金利等の取締りに関する法律」、
「 証券業協会」、
「 証券金融会社」、
「 証券取引責任準備金」、
「証券会社」、
「証券業」、
「証券投資信託」、
「証券投資法人」、
「投資法人」、
「証券取引所」、
「証
券取引等監視委員会」、「社債募集」、「社債の直接発行」、「社債募集の受託会社」、「社債の総
額引受」、
「受託会社」、
「投資信託の受託会社」、
「担保附社債信託法の受託会社」、
「受託銀行」、
「委託者指図型投資信託」、「委託者非指図型投資信託」、「証券投資信託」、「貸付信託の受託
会社」、「指定(運用)金銭信託」、「無指定金銭信託」、「証券子会社」
(4)口頭学会報告等
・05 年 3 月 5 日経済法判例研究会「黒鉛電極国際カルテル損害賠償請求事件」
・05 年 10 月 22 日東京商事法研究会「三菱商事黒鉛電極カルテル株主代表訴」
・05 年 11 月 11 日早稲田大学 21 世紀 COE 企業法制と法創造総合研究所・会社法解釈等総点
検研究会「米国における公正開示規則(Regulation FD)の成立と展開」
2.学会役員等運営活動 なし
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況(取得期間 03 年 4 月∼06 年 10 月)[科学研究費補助金]
共同研究者として[研究種目]基盤研究(B)(2)[課題番号]14390024[期間]平成 14∼16 年度
[研究課題名] 金融システムの変革・不良債権問題と地域金融・企業をめぐる法・政策研究
5.学内共同研究プロジェクト実施状況(代表及び分担者) なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
研究成果を、講義内容に取入れた。具体的には、執筆論文等を資料として配付し、講義を
行った。特に、ゼミにおいては紀要論文を素材にして論文執筆の方法まで含めて講義し、こ
れは比較法教育の面でも効果的であったものと思われ、学生の学習が進み、理解が高まった。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・02 年 7 月 24 日
静岡県立掛川西高校にて法学について出張講義を行う。
2.地域連携 ・静岡英和学院大学で非常勤講師として商法等四科目を担当し、今日に至る。
・03 年 8 月 29 日
静岡県弁護士会浜松支部会館にて講演「コーポレートガバナンスに関
する平成 14 年商法改正」
・03 年 10 月 1 日
静岡県弁護士会館にて講演「近時の商法改正にみるコーポレートガバ
ナンスの改革」
・03 年 11 月 21 日
静岡県弁護士会浜松支部会館にて講演「額面株式の廃止と単元株制度
の創設、単位株制度の廃止」
・04 年 9 月 3 日
静岡県弁護士会浜松支部会館にて講演「敵対的公開買付をめぐる近時
の動向」
・04 年 9 月 10 日
静岡県弁護士会沼津支部会館にて講演「平成 14 年商法改正による委員
会等設置会社・重要財産委員会制度の新設―近時の商法改正にみるコーポ
レートガバナンスの改革―」
・04 年 9 月 17 日
静岡県弁護士会館にて講演「敵対的公開買付をめぐる近時の動向」
・05 年 10 月∼06 年 3 月 静岡東高校の教員を内地研修生として受入れ、指導にあたる。
3. 専門的知識の提供 弁護士等の要請に基づき、企業法制等の専門的知識の提供を行った。
4.社会全体への貢献・04 年 12 月 3 日 神奈川県税理士会鶴見支部にて講演「平成 14 年商
法改正による委員会等設置会社・重要財産委員会制度の新設」
5.その他 ・04 年 4 月より神奈川大学にて非常勤講師(「商法」を担当)。今日に至る。
115
正木祐史(MASAKI
法学科
公共生活法
YUSHI)
刑事法・少年法
助教授
1970 年
学位:博士(法学)1999 年 7 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「刑事法入門」05 後昼夜、「刑事訴訟法」05 前夜、「刑法総論Ⅱ」04 前昼夜、「少年法」05 後昼
夜、「刑事政策」04 後昼夜、「専門演習Ⅰ・Ⅱ」04 通/05 通、「新入生セミナー」04 昼前、
「基礎演習Ⅰ」04 昼後 ※2004 年 4 月着任
(2)授業等の教育効果向上努力
・中間期授業アンケート実施直後に内容と対策をペーパーにして配布・説明し改善につなげた。
・オフィスアワー以外にメールによる質疑に対応し学生の学習環境整備の一助とした。
・大講義においても中間期に意見表明技術を身につけるためのレポート課題を添削・返却した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・メーリングリスト・掲示板による意見・情報交換の機会を整備した。
・卒業研究としての論文執筆のため、複数年を視野において系統的教育を実施した。
・春季・秋季に指導学生全員に対して個別面談を実施した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・少人数教育においては、適宜情報交換を行い、あるいは個別面談の成果を生かし、ほぼ希望す
る進路に進んだようである。
2.今後の教育活動の目標と計画
・法学科新カリキュラム完成に伴い、系統的な刑事法教育の内容を整備する。
・少人数専門教育では、系統的教育を実施するとともに、例えば他大学ゼミとの討論会などの機
会を設けるなど学習環境を整備したい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
・(共著)葛野尋之編『「改正」少年法を検証する』
(日本評論社・2004 年 10 月)pp.98−110(13)
・
(共著)刑事立法研究会編『刑務所改革のゆくえ――監獄法改正をめぐって』
(現代人文社・2005
年 4 月)pp.69−76(8)
・(共著)交通法科学研究会編『危険運転致死傷罪の総合的研究』(日本評論社・2005 年 11 月)
pp.270−291(22)
・
(共著)葛野尋之編『少年司法改革の検証と展望』
(日本評論社・2006 年 3 月)pp.23−48(26)、
pp.391−410(20)
(2)論文
・「20 条 2 項送致の要件と手続」龍谷大学矯正・保護研究センター研究年報 1 号(2004 年 7 月)
pp.23−39(17)
・「20 条 2 項逆送について」刑法雑誌 44 巻 1 号(2004 年 8 月)pp.10−19(10)
・(共同執筆)田中薫=正木祐史「少年の権利をどう保障していくか――検察官による抗告受理申
立事案を契機として」季刊刑事弁護 42 号(2005 年 4 月)pp.116−122(7)
・
「少年手続における二重の危険禁止保障(一)∼(三)
・
(完)」静岡大学法政研究 9 巻 2 号(2004
年 8 月)pp.121−224(104)・同 9 巻 3 号(2004 年 11 月)pp.135−245(111)・同 10 巻 1 号
(2005 年 8 月)pp.81−216(136)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
116
〔翻訳〕
・(共訳)E・W・バトラー=H・フクライ=J-E・ディミトリウス=R・クルース(黒沢香=庭山
英雄・編訳)『マクマーチン裁判の深層――全米史上最長の子ども性的虐待事件裁判』(北大路書
房・2004 年 4 月)〔担当:pp.307−372(66)〕
〔判例評釈〕
・「少年事件抗告審における事実取調べ(最一小決平 17・3・30 最高裁ホームページ)」法学セミ
ナー606 号(2005 年 5 月)pp.122−122(1)
・
「執行猶予取消請求事件につき在監者のした特別抗告申立と刑訴法 366 条 1 項(最二小決平 16・
10・8 刑集 58 巻 7 号 641 頁)」法学セミナー609 号(2005 年 8 月)pp.132−132(1)
・「実況見分調書等の証拠能力(最二小決平 17・9・27 最高裁ホームページ)」法学セミナー612
号(2005 年 11 月)pp.130−130(1)
・
「公訴棄却判決・手続への関与と再起訴後の審理における除斥原因(最一小決平 17・8・30 判例
時報 1907 号 159 頁)」法学セミナー615 号(2006 年 2 月)pp.127−127(1)
(4)口頭学会報告等
・ワークショップ「少年司法改革の現状と課題」において「家庭裁判所の逆送決定について」日
本刑法学会第83回大会、於・北海道大学、2005 年 6 月 19 日
2.学会役員等運営活動
・法と心理学会、2003 年度選挙管理委員
・日本犯罪社会学会、2005 年度学会誌「犯罪社会研究」編集委員
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕
・「心理臨床・福祉とケアの倫理と法」(2004 年度)
・「定住外国人の共生に関する法政策的研究」(2005 年度)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・各執筆内容は、最先端の議論に接することができるよう刑事系科目の内容に適宜反映した
・著書については、講義テキストとして活用した
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
〔人文学部主催高校出張授業〕
・2004 年 10 月 27 日、静岡市立高校で「裁判員制度について∼国民の司法参加」を講義。生徒
約 80 名(学年内訳不明)および教員 5∼6 名参加。
・2005 年 11 月 15 日、静岡県立清水東高校で「法学で学ぶこと」を講義。2 年生 30 名および教
員 2 名参加。
117
宮下修一(MIYASHITA
法学科
企業関係法
民法
SHUICHI)
助教授
1970 年
学位:修士(法学)1996 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 (2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「契約法」04 前昼/04 前夜 「契約法総論・不法行為法」05 前夜/05 後昼
「法学への誘い」04 前昼/05 後昼 「自由を考える」04 前昼/05 前昼
「専門演習」(Ⅰ・Ⅱ)04・05 通年昼 ※2004 年 4 月赴任
(2)授業等の教育効果向上努力
・毎回、授業の最後に用紙を配布して質問・意見等を記入してもらい、それらをピックアップし
てコメントを付して「意見交換のひろば」と題するプリントを作成し、次回の講義で配布した。
・各講義では、期末試験以外に 2 回ほどレポート(任意提出)を課し、内容に応じて期末試験の
成績に加点をするとともに、希望者にはコメントを付して返却した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・2004 年度は、ゼミ生を対象に司法試験合格者による懇談会を実施した。
・2004・2005 年度は、「法政論集」にゼミ生による共同研究成果を発表するため、積極的に指導
を行った(なお、両年度ともに法学科学生研究成果発表会で報告を行ったが、2005 年度は優秀
賞を受賞した)。また、毎年、ゼミ生の個人論文を収録したゼミ論集を発行している。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・2005 年度は、ゼミ参加学生のうち 4 名が法科大学院に進学するなど、法曹に強い関心をもつ学
生が増加した。また、公務員等を目指す学生にも一定の影響を与えたように思われる。
2.今後の教育活動の目標と計画
・1(2)でふれた「意見交換のひろば」などの一層の活用を図り、双方向授業の充実に尽くしたい。
・外部講師を積極的に招聘し、受講生が幅の広い知見を獲得するための環境整備に努力したい。
・ゼミ論集等の発行を継続するとともに、共同研究等を通して、少人数教育を一層充実させたい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
単著『消費者保護と私法理論―商品先物取引とフランチャイズ契約を素材として―』初版,信
山社出版(東京),2006 年 3 月発行,pp.1-492(520〔はしがき・目次を含む〕)
(2)論文
単著「契約関係における情報提供義務(6)-(12・完)―非対等当事者間における契約を中心に―」,
名古屋大学法政論集 197 号,2003 年 6 月発行,pp.209-251(43)/198 号,2003 年 9 月発
行,pp.211-253(43)/199 号,2003 年 12 月発行,pp.79-121(43)/ 200 号,2004 年 3 月発
行,pp.243-289(47)/ 203 号,2004 年 6 月発行,pp.331-373(43)/ 204 号,2004 年 9 月発
行,pp.241-287(47)/ 205 号,2004 年 12 月発行,pp.201-247(47)
単著「金融機関による商品販売の勧誘と説明義務」静岡大学法政研究 10 巻 3=4 号,2006 年 3 月
発行,pp.1-56(56)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔翻訳〕共訳「ウズベキスタン民法典(邦訳)」名古屋大学法政国際教育協力研究センター,2004
年 2 月発行,pp.103-108,352-362(17)
単訳「マイケル・K・ヤング『日本のロースクール―アメリカからみた若干の考察』ジ
ュリスト 1297 号,2005 年 9 月発行,pp.95-96(2)
118
〔解説〕単著「情報提供義務論の新たな展開―『契約上の債務』としての再構築―」消費者法ニ
ュース 65 号,2005 年 10 月発行,p.146(1)
(4)口頭学会報告等
日本私法学会第 68 回大会個別報告「契約関係における情報提供義務―『契約上の債務』として
の再構築」,2004 年 10 月 11 日,上智大学法学部(発表内容は、同名のタイトルで、私法 67 号,2005
年 4 月発行,pp.178-185(8)に掲載)
2.学会役員等運営活動 なし
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
2005 年 4 月∼(2008 年 3 月まで予定) 科学研究費補助金(若手研究(B))
「資産形成取引にお
ける情報開示の研究―『規制緩和』下の金融取引を中心に」
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕
「定住外国人の共生に関する法政策的研究」2005 年 4 月∼,
「定住外国人の契約にみ
る問題性」担当
〔分担者〕「地域司法サービスの歴史・現状・課題」2006 年 4 月∼,
「簡易綾判所における少額
訴訟の現状と課題」担当
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記研究活動を通して得られた知見をもとにして、国立大学法人静岡大学「法学系授業科目共
通テキスト」(2005 年 4 月発行)で、民法および消費者法に関する 4 つの章を執筆するととも
に、実際に本テキストを用いて授業を実施した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業等:2004 年 10 月 25 日,静岡県立富士宮北高校で「法学」を講義。
受講生は 1 年生 40 名と教員 1 名。/2005 年 7 月 7 日,静岡県立掛川西高校で「学部・学科ガイ
ダンス」を実施。受講生は1年生 33 名と教員 1 名。
・人文学部主催模擬講義:2005 年 10 月 24 日,大学に来訪した静岡県立静岡高校 1 年生 36 名と教
員 2 名に対して模擬講義を実施
2.地域連携
・2004 年 4 月∼ 静岡民事法研究会幹事
・上記学内共同プロジェクト「定住外国人の共生に関する法政策的研究」および「地域司法サー
ビスの歴史・現状・課題」に参加
3.国際連携・国際交流
・2003∼2005 年度 名古屋大学法政国際教育協力研究センター・文部科学省「アジア法整備支援」
プロジェクトに、ウズベキスタン法整備支援に関する研究協力者として参加
4.専門的知識の提供
・2004 年 9 月 6 日/2005 年 9 月 16 日 静岡県藤枝財務事務所税務研修(民法講座)講師
・2005 年 7 月 11 日 名古屋先物・証券問題研究会で講演(テーマ:「消費者保護と私法理論―商
品先物取引とフランチャイズ契約を素材にして―」)
119
国京則幸(KUNIKYO
法学科
社会生活法
NORIYUKI)
社会保障法
助教授
1970 年
学位:修士(法学)1995 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「社会保障法講義」 03 昼前、04 昼前、04 夜前、05 昼後
「専門演習Ⅰ・Ⅱ(社会保障法)」 03 昼通、04 昼通、05 昼通、05 夜通
「基礎演習Ⅰ」 05 昼後
「基礎演習Ⅱ」 03 昼前、03 夜前、04 夜前、
「外書購読Ⅰ」 04 昼前
「新入生セミナー」 05 昼前
「情報処理」 04 夜前
「総合科目」(高齢者介護問題を考える) 03 昼後、04 昼後、05 昼後
「総合科目」(自由を考える) 04 昼前、05 昼前
(2)授業等の教育効果向上努力
・05 年度より専門講義において、教育支援システム(試行)を活用している。受講者には、講義
時間以外の時間帯に、講義内容についての「内容理解小テスト」を実施し「自習(復習)」にあ
ててもらっているほか、講義レジュメを同システム上で配布し「自習(予習)」に活用してもら
えるようにしている。同システムは、授業評価アンケートにおいても好評であった。
・専門演習においては、「社会保障法合同ゼミ」(インターカレッジ。平均6大学程度が参加)を
通じた学術交流により、より主体的な学習を行ってもらえるよう工夫してきている。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・演習系の授業においては、個々の学生の報告時に、レジュメの作成のし方、報告のし方、司会
のし方について、かなり細かく指摘するようにしてきている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・なし
2.今後の教育活動の目標と計画
・講義における教育支援システム(試行)のさらなる活用、演習におけるインターカレッジ(専
門)の継続
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
・
(単著)
「イギリスの医療保障と 1998 年人権法」日本医療経済学会会報 65 号、pp.5-9(5)(2003)
・(単著)「イギリスにおけるNHS改革−法学の視点から」季刊ナースアイ 18 巻 3 号桐書房
pp.30-42(13)(2005)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・(単著)「判例回顧」社会保障法学会誌 18 号 法律文化社 pp.260-265(6)(2003)
・
(単著)
「医療保障と医療改革①『何のための改革?』」しずおかの国保 313 号 静岡県国民健康
保険団体連合会 pp.6-7(2)(2003)
・(単著)「医療保障と医療改革②『保険者の役割とは?』」しずおかの国保 314 号 静岡県国民健
康保険団体連合会 pp.6-7(2)(2003)
・
(単著)
「医療保障と医療改革③『自治体合併と国保』」しずおかの国保 315 号 静岡県国民健康
保険団体連合会 pp.4-5(2)(2003)
120
・
(共著)
「2003 年学界回顧 社会保障法」法律時報 75 巻 13 号 日本評論社 pp.178-185(2)(2003)
・(単著)「医療保障と医療改革④『『健康』の責任』」しずおかの国保 316 号 静岡県国民健康保
険団体連合会 pp.8-9(2)(2003)
・(単著)「医療保障と医療改革⑤『『若者』と国保』」しずおかの国保 317 号 静岡県国民健康保
険団体連合会 pp.4-5(2)(2004)
・(単著)「医療保障と医療改革⑥『『医療保障』に向けた課題−まとめ』」しずおかの国保 318 号
静岡県国民健康保険団体連合会 pp.6-7(2)(2004)
・(単 著 )「 第 2 部 Ⅰ編 第 4 章 5 患 者 と 健 康 保 障 」社 会 保 障 社 会 福 祉 大 事 典 旬 報 社
pp.210-213(4)(2004)
・(単著)「第3部 Ⅲ編 第 4 章 2 社会保障・社会福祉を受ける権利(8)医療保障を受け
る権利」社会保障社会福祉大事典 旬報社 pp.500-501(2)(2004)
・
(単著)
「2004 年学界回顧 社会保障法」法律時報 76 巻 13 号 日本評論社 pp.188-195(8)(2004)
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
・2003 年度、科 研費、若 手研究(B)、医療保障法の日英比較研究−個人・社会・国家の役割と責
任について−
・2004 年 度、科 研費、若手研 究(B)、医療保障法の日英比較研究−個人・社会・国家の役割と責
任について−
・2005 年 度、科 研費、若手研 究(B)、医療保障法の日英比較研究−個人・社会・国家の役割と責
任について−
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
・定住外国人の共生に関する法政策的研究−人権擁護と地域社会づくりの視点から、静岡大学競
争的配分経費(学長裁量経費)、研究分担
・人口減少時代における地域社会の設計-大学と地域社会の連繋の新しい総合的試み-〔静岡大学競
争的配分経費(学長裁量経費)、研究分担
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・講義内容に反映させた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:静岡県立韮山高校(05 年 11 月 26 日)「私たちの生活と法−『社
会保障法』から」受講生:2 年 36 名+教諭 2 名(2 回)、福井県立武生高校(05 年 7 月 6 日)「私
たちの生活と法−『社会保障法』から」受講生:2 年 20+教諭 2 名、静岡県藤枝東高校(04 年 10
月 15 日)「若者と社会保障」 受講生:2 年 39 名+教諭 1 名、静岡県伊東高校(03 年 10 月 17 日)
「私たちの生活と法−『社会保障法』から」受講生:2 年 12 名+教諭 1 名。
2.専門的知識の提供
・島田市立看護専門学校、静岡市立静岡看護専門学校、静岡市立清水看護専門学校、静岡県医師
会看護専門学校、静岡県看護教員養成講習会、雇用・能力開発機構 ポリテクセンター静岡、静
岡福祉大学、静岡福祉短期大学他で非常勤講師
121
渡辺昭成(WATANABE
法学科
企業関係法
学位:法学修士
AKINARI)
経済法
助教授
1974 年
1999 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「経済法」03 後昼/04 後昼/04 後夜/05 後昼 「独占禁止法」04 前昼/05 後夜
「専門演習」(Ⅰ・Ⅱ)04・05 通年昼 「基礎演習Ⅱ」05 前昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業評価アンケート実施後に、妥当な自由意見を取り上げ、改善努力を開始。
・授業中 5 回に渡って小テストを実施し、学生の理解度を確認し、不十分な場合には再度同箇所
を解説することにより、学生の理解度を深める努力を行った。その結果、中間・期末試験におい
て、学生の論述の方法に改善が見られた。
・中間・期末試験にあたり、自筆ノートを持込可として、具体的な問題について法的解決を述べ
る論述を行わせることにより、単なる記憶の活用にとどまらない思考能力を問う試験を行った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・05 年度より、各自の課題発表について事前指導を行うことにより、資料の調べ方、対象を学生
に指導したことにより、学生の発表意欲が高まった。
・04 年度より、ゼミ生全員に個別面接を年 2 回以上行った結果、学生の進路志望が明確になり、
また、その他の個別の事情をある程度解決した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・05 年度ゼミ卒業生については、一般企業への就職が全員決定した。
2.今後の教育活動の目標と計画
・専門「経済法」「独占禁止法」双方に使用することが可能であり、かつ、学生の理解を助け、ま
た、難易度のふさわしいテキストないし資料を作成したい。
・少人数専門ゼミでは、個人の希望に沿った研究指導をするとともに、進路への個別の対応を行
いたい。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
(単著)「2002 年企業法によるイギリス合併規制の変革」『法政研究』8 巻 3・4 号、静岡大学、
pp.246-292(47)、2004 年 2 月
(単著)「 独禁法に おける 一定の取 引分野 と狭 い市場」『 法政研究 』9 巻 1 号、 静岡大学 、
pp.97-134(38)、2004 年 6 月
(単著)「イギリス 1998 年競争法の運用と公共の利益(1)」『法政研究』9 巻 4 号、静岡大学、
pp.186-230(45)、2005 年 2 月
(単著)「イギリス 1998 年競争法の運用と公共の利益(2・完)」『法政研究』10 巻 2 号、静岡
大学、pp.142-170(29)、2005 年 10 月
(単著)
「規制産業に対する独禁法の適用」
『法政研究』10 巻 3・4 号、静岡大学、pp.87-132(46)、
2006 年 3 月
122
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔書評〕本間重紀・山本晃正・岡田外司博編『コンビニ・フランチャイズはどこへ行く』日本流
通学会年報『流通と社会』、pp.175-179(5)、2003 年 8 月
〔判例評釈〕「継続的商品供給契約に基づく地位確認請求事件」『ジュリスト』1273 号、有斐閣、
pp.177-180(4)、2004 年 8 月
〔解説〕「入札談合と独占禁止法」『法学セミナー』598 号、日本評論社、pp.20-23(4)、2004
年 10 月
(4)口頭学会報告等
(単独)「イギリス再販売価格維持制度」日本流通学会関東部会、電気通信大学、2003 年 7 月
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・規制産業の研究を深めることにより、当該産業の問題点を「経済法」の講義にて、より詳しく
伝えることができた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域公開授業等
・人文学部主催高校主張授業:04 年 11 月 19 日、静岡県浜松湖東高校で、「消費生活と法」を講
義。受講生は、2 年生 25 名と教員 1 名。
・人文学部主催高校出張授業:05 年 9 月 20 日、静岡県磐田西高校で、「会社は誰のものか」を
講義。受講生は、2 年生 20 名と教員 1 名。
2.専門的知識の提供
・04 年度中央学院大学にて、非常勤講師として「経済法」を講義。
・05 年度静岡産業大学にて、非常勤講師として「ビジネスローA・B」を講義。
123
佐藤信一(SATO
SHINICHI)
法学科
国際政治
法政理論
学位:工学士
教授
1971 年 3 月、法学修士
1948 年
1975 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「国際政治」03 後昼/04 前夜/05 前昼 「国際政治演習」03・04・05 通年昼
「国際社会と日本」03 前昼/04 後昼/05 後昼 「基礎演習Ⅱ」03・04 後昼
「新入生セミナー・基礎演習Ⅰ」03・04 通年昼/05 通年夜 「外書購読」05 前昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・講義を行うに当たって、受講生に事前に教科書を読んで質問表を提出させ、それらの疑問点に
ついてとくに詳しく説明する形で講義を進めた。予習効果と講義への期待効果を狙ったもので、
受講生の反応などから見て効果があったと考えられる。
・今日の学生に 20 世紀の国際政治の歴史を理解させるには、映像の利用が効果的と考え、NHK
「映像の世紀」や「映像が語る 20 世紀―アメリカ大統領と現代の記録―」(Victor)を適宜活
用し、感想文も提出させた。NHK「映像の世紀」は、受講生の間でとりわけ好評であった。
・以上の質問表とビデオ感想文については、講義の最初に成績評価に加えることを伝え、配点も
明示した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ゼミナールでの報告および討論にあたって、報告者に対し、実際に報告する 1 週間前にレジュ
メを全員に配布することを義務付けた。また、あらかじめ複数の討論者を立て、報告者の提示
した論点に対するコメントを求めた。このように事前の準備を工夫することによって、ゼミの
討論の活発化を狙った。
・ゼミ生と対話する機会を増やして、学習や進路について各人の状況把握に努めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ゼミ生の就職・進学状況は、民間企業への就職(銀行、メーカー、出版、情報産業など)が多く、
進学は、大学院 1 名、法科大学院 2 名であった。卒業生全員が就職もしくは進学しており、ゼ
ミにおける思考力や表現力の訓練がよい効果を生んでいると思われる。
2.今後の教育活動の目標と計画 ※3点ていど箇条書きする。
・専門講義「国際政治」で使用する、よりわかりやすく使いやすいテキストの執筆を準備してい
る。(2007 年秋にミネルヴァ書房から出版予定)
・専門ゼミにおける、討論の活発化と学習効果の向上。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
共編著 福田茂夫・佐藤信一・堀一郎『世紀転換期の国際政治史』初版、第 1 章「ベトナム戦争後
のアメリカ―再生戦略のダイナミズム」pp.23-66(44)担当 ミネルヴァ書房(京都)、2003 年 5
月。
(2)論文
単著 「冷戦後アメリカのアジア太平洋政策と地域主義」愛知学院大学 国際研究センター 地
域研究叢書 第 3 巻『米英の政治』2005 年 3 月 pp.161-196(36).
124
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
(分担者)
「公共性の再規定に向けての政治・社会学的研究」2005 年度 「グローバル化における
公共性の問題」担当
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記共編著を講義・ゼミのテキストとして全面的に活用した。
・また、テキストでカバーされない最新の国際情勢について解説する際にも、テキストによる基
礎的知識の習得が役立った。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
人文学部主催高校出張授業:
04 年 10 月 25 日、静岡県立伊東高校で「アメリカ大統領選挙について」を講義。受講生 58 名
05 年 11 月7日、静岡県立焼津中央高校で「アメリカの政治・経済・外交」を講義。受講生 18 名
05 年 10 月 22 日、日本大学三島高校で「学部説明会」。参加生徒数 25 名。
4.専門的知識の提供
03 年 10 月 17 日、富士川町公民館で「アメリカ外交の特徴とブッシュ政権」を講義。受講者 11
名。
05 年 10 月 19 日、静岡市北部公民館で「イラク戦争とアメリカ外交」を講義。受講者 80 名。
125
日詰一幸(HIZUME
法学科
法政理論
学位:法学修士
KAZUYUKI)
行政学
教授
1955 年
1989 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「行政学」03 前夜/04 前昼/05 前夜
「新入生セミナー・基礎演習Ⅰ」03 前昼・夜/04 前昼・夜/05 前昼
「専門演習Ⅰ・Ⅱ」03/04/05 通年昼、「現代の社会」05 前昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケート実施直後に、学生の意見を授業に反映させる努力を行った。
・可能なかぎり分かりやすい授業を心がけ、テキストの使用と同時にそれらを簡潔にまとめたレ
ジュメを配布した。
・授業内容の理解を高めるため、レポート課題提出者を期末試験受験資格者として、それら学生
に対して試験の受験を認めた。その結果、レポート提出者はほとんど単位認定がなされた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・基礎演習Ⅰ(05 からは基礎演習)において、読み・書き・議論する力を養うために、新書本を
何冊か読ませ、論点を整理させ、それを基に議論を行う授業を展開した。その結果、受講学生
の専門課程へと続く基礎的能力が養われたと考えられる。
・専門演習においては、フィールドワークの一環として「まちづくり政策」の立案に関わり、参
加したゼミ生の政策立案能力の涵養を目指した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・03 年度−卒業生 8 名(公務員 3 名、民間企業 5 名)
・04 年度−卒業生 4 名(公務員 1 名、民間企業 1 名、県議会議員政策スタッフ 1 名、
大学院進学 1 名)
・05 年度は卒業生なし。
2.今後の教育活動の目標と計画
・パワーポイントを効果的に使用するなど、授業方法の改善に努める。
・受講する学生に対し、わかりやすい授業の提供に心がける。
・基礎演習における、読み・書き・議論する能力涵養に向けて一層の改善を図る。
・専門演習における、フィールドワークの更なるバージョンアップと、それを通じて参加する学
生の課題解決能力の育成に努める。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
・
「大都市を支えるNPO−ニューヨークのNPOを素材として」白石克孝編『分権型社会の到
来と新フレームワーク』日本評論社、2004 年 3 月、pp.69-86(18)。
・
「都市レジームとその変容」植田和弘他編『岩波講座・都市の再生を考える2 都市のガバナ
ンス』岩波書店、2005 年 6 月、pp.95-123(29)。
・「市民的公共性の創出とNPO」賀来健輔、丸山仁編『政治変容のパースペクティブ』、ミネ
126
ルヴァ書房、2005 年 9 月、pp.169-187(19)。
・「定住外国人支援とNPO」『定住外国人の共生に関する法政策的研究―人権擁護と地域社会
づくりの視点から』
(2005 年静岡大学競争的配分経費Ⅱ型研究プロジェクト、代表 三橋良士
明)2006 年 3 月、pp.4-11(8)。
・「新しい『公共』の担い手とNPO」『公共性の再規定に向けての政治・社会学的研究―新た
な社会問題の出現と国際化の進展に注目して』(静岡大学政治・社会学研究会、代表 日詰一
幸)2006 年 3 月、pp.28-37(10)。
・「少子高齢化社会とNPO」『少子高齢化社会の地域設計』(2005 年静岡大学競争的配分経費
Ⅱ型研究プロジェクト、代表 野方宏)2006 年 3 月、pp.71-78(8)。
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・
『明日を創りだす市民になる術―市民活動のさらなる自立にむけて』静岡県男女共同参画セン
ター交流会議、2003 年 7 月、pp.1-68(68)。
・「ふじのくにNPO活動センターの管理運営をめぐって」『まちづくりと市民参加 Ⅴ 市民活
動と自治』まちづくり市民財団、2003 年 12 月、pp.52-61(10)。
・その他、2 編
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
静岡大学政治・社会学研究会(2005 年度、代表)、「少子高齢化社会の地域設計」(2005 年度
分担者)、「定住外国人の共生に関する法政策的研究」(2005 年度、分担者)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記の研究活動の成果は、今後の授業に反映させていく予定。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部出張授業(高校向け):静岡県立浜名高校、2004 年 12 月。
2.地域連携
・OHYAプロジェクト(日詰ゼミの活動):片山商工会と連携して情報誌を発行した。
4.専門的知識の提供
・報道機関等からの問い合わせに応じた。
・静岡県、静岡市、袋井市、富士市、沼津市、富士宮市、熱海市、小山町の審議会・委員会の
委員を歴任。
・静岡市、袋井市、磐田市、富士市、富士宮市、御殿場市の職員や市民に向けて講演を行った。
6.社会全体への貢献
・NPO協働体FJIの代表として、静岡県内のNPO法人へのサポート活動を行った。
127
桐谷
法学科
仁(KIRIYA
法政理論
学位:法学修士
HITOSHI)
政治学・比較政治学
教授
1958 年
1984 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 (2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「政治学(4)」04 通年夜/05 通・昼: 「政治学(4):教職等)」05 通年昼: 「比較政治(4)」03
後夜/04 後昼/05 通年夜: 「外書購読(2)」03 後昼: 「基礎演習(Ⅱ)」05 前昼: 「専門演習(Ⅰ・
Ⅱ)」05 通年夜:「現代の社会(2)」03 後昼/04 後・昼/05 前・夜
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケート実施直後に、自由記述意見をもとに改善努力を行う。
・授業は、教科書をもとに、さらにプリントを用いて、学生の自習にも配慮した
・授業では、上記のテキストやプリントの他に、板書を多用して、学生の理解の向上に努めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・04 年度からは、学生の勉学状況や進路等の個別事情を把握するようにつとめた。
・05 年度には、ゼミ生の要望をくみ上げたため、コミュニケーションが向上した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・指導教員としての推薦状が、法科大学院等への進学に寄与する一助になったケースがあった。
2.今後の教育活動の目標と計画
・専門科目の「政治学」と「比較政治」との授業間の有機的な関連をはかっていきたい。
・演習科目では、学生の討論・コミュニケーション能力やレポート等を書く力の向上につとめた
い。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
・「ネオ・コーポラティズム論における制度と行為の問題:調整行為・集中化・集権化・適用範
囲の諸概念とインサイダー対アウトサイダーの観点」『法政研究』第8巻3・4号、静岡大学法
経学会、 2004 年 2 月, pp. 1-79 (79).
・「戦後西欧先進諸国におけるコーポラティズム型制度編成の比較分析:相対・絶対集中化とア
ウトサイダーの問題を中心に」
『法政研究』第 9 巻 1 号、静岡大学法政学会、2004 年 6 月, pp. 1-56
(56).
・「先進諸国における労働政治の『脱制度化』の比較分析:制度変動をめぐる一考察」『法政研
究』第 9 巻 2 号、静岡大学法政学会、2004 年 8 月, pp. 1-56 (56).
・「先進諸国における制度の補完性と調整行為:ネオ・コーポラティズム論と資本主義の多様性
論」『法政研究』第 9 巻 3 号、静岡大学法政学会、2004 年 11 月, pp. 1-133 (133).
・「市民社会論の復権と『社会資本』の概念:国家−社会関係をめぐる一考察(11)」『法政研
究』第9巻4号、静岡大学法政学会、2005 年 2 月, pp. 121-163 (43).
・「OECD諸国の所得格差と政治−制度編成との関係についての比較分析:資本主義の多様性
と社会民主主義的コーポラティズ」『法政研究』第 10 巻 2 号、静岡大学法政学会、2005 年 10
月, pp. 1-140 (140).
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等)
128
・(解説):「コーポラティズム」堀江堪編『政治学・行政学の基礎知識』、一藝社(東京都)、
2004 年 3 月, pp. 137-138 (2)。
・(書評):「佐治孝夫『ポスト・マルクス主義の政治理論』(論創社、2005 年)」『選挙研究』(日
本選挙学会)第 21 号、2006 年 2 月, pp. 196-197 (2).
・(報告書):「公共性の問題と国家−社会関係:ネオ・コーポラティズムとアソシエーティヴ・
デモクラシーの観点から」『公共性の再規定に向けての政治・社会学的研究:新たな社会問題の
出現と国際化の進展に着目して』静岡大学/政治・社会学研究会(代表者:日詰一幸)、2006
年 3 月、pp. 1-27 (27).
・(報告書):「公共性の問題と市民社会論の復権:ローカル・コーポラティズムとローカリスト・
デモクラシーの問題を中心に」『公共性の再規定に向けての政治・社会学的研究:新たな社会問
題の出現と国際化の進展に着目して』静岡大学/政治・社会学研究会(代表者:日詰一幸)、2006
年 3 月、pp. 40-64 (25).
(4)口頭学会報告等
・文部科学省科学研究費補助金・基盤研究(B)「現代中国における社会コーポラティズムの展開に
かんする学術調査」
(代表 菱田雅晴:静岡県立大学)第4回研究会報告「ネオ・コーポラティズ
ム論の現在:先進諸国の比較政治分析から」2004 年 1 月 24 日、於 早稲田大学 COE−CAS オ
フィス
・筑波大学「比較市民社会・国家・文化、特別プロジェクト(COE)」
(プロジェクト・リーダー
辻
中豊:筑波大学)公開ワークショップ「中国の集団世界と市民社会」コメンテーター、2004 年 3
月 17 日、於 筑波大学総合研究棟
2.学会役員等運営活動
・日本選挙学会年報編集委員(2005 年4月−2006 年3月)
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕『公共性の再規定に向けての政治・社会学的研究:新たな社会問題の出現と国際化の
進展に着目して』静岡大学/政治・社会学研究会(代表者:日詰一幸)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・05 年度より、前掲『政治学・行政学の基礎知識』を講義のテキストとして活用し、学生の理解
を促進した。
・上記テキスト執筆の成果は、講義等で知識のわかりやすい提供に寄与した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:2004 年 10 月 30 日、日大三島高校で、「人文学部案内」を講義。
受講生は 2 年生 45 名と保護者10名程度教員 3 名。
2.地域連携
3.国際交流等
・(2002 年 11 月)∼03 年 7 月 米国コーネル大学・政治学部/ヨーロッパ研究所(Institute for
European Studies) 在外研修
129
伊藤恭彦(ITOH
法学科
政治学
学位:法学修士
YASUHIKO)
政治思想
教授
1961 年
1986 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「政治学」03 夜/04 昼/05 夜 「政治思想」03 夜/04 昼/05 夜 「専門演習」毎年 「基礎演
習」05 夜 「総合科目 自由を考える」毎年、「総合科目 まちづくり・むらおこし」毎年(部
分担当) 「国際社会と日本」03
(2)授業等の教育効果向上努力
・
「政治学」では予習範囲の明示。復習用教材を配布し、添削後、受講生に返却し、基礎的知識の
定着に心がけた。
・「政治思想」では思想家の原典資料を配付し、古典に少しでも触れる機会を拡大した。
・HP を活用し、授業に対する意見や要望にはすぐにレスポンスした。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・映像教材の活用による問題関心の育成に心がけた。
・インターネットを活用し、グローバルな情報収集能力の向上に心がけた。
・プレゼンテーション、討論といった基礎的な能力の向上に努力した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・国際的視野をもって進路選択ができるようになった。
・公務労働への関心が高まった。
2.今後の教育活動の目標と計画 ※3点ていど箇条書きする。
・政治学:基礎的な知識の確実な定着のための復習教材の改良、試験方法の改善
・政治思想:確実な文献読解能力の向上 わかりやすい資料・教材の開発
・専門演習:英語資料読解能力の向上
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
共編著『現代規範理論入門』ナカニシヤ出版 2004 年 pp.1-204(204)
(2)論文
「リベラリズムとグローバリゼーション―リベラルなコスモポリタンは可能か―」(『思想』2004
年 9 月号)pp.158-175(17)
「グローバルな公共性をめぐる規範的対立」2005 年 21 世紀理論研究会編『資本主義はどこまで
きたか』(日本経済評論社)pp.263-285(22)
「正義の倫理とケアの倫理」浜渦辰二編『〈ケアの人間学〉入門』(知泉書館 2005 年)
pp.163-179(16)
「グローバリゼーションと人権の普遍性」(『人権と社会』第1号 2005 年)pp.61-74(13)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
「通約不可能な価値の多元性とリベラリズムの行方」 2003 年 10 月 5 日日本政治学会分科会
H「多元論再訪」
130
2. 学会役員等運営活動
日本公共政策学会理事
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか ※3点ていど箇条書きする。
・国際社会の規範的問題への取組は共通教育「国際社会と日本」などで活用した。
・
「政治思想」において西洋政治思想のキー概念である「正義」をより多角的に講義する上で研究
の成果を活用した。
・「専門演習」で「世界の貧困問題」を扱うための基礎的な知見を研究で獲得した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
なし
2.地域連携
なし
3.国際連携・国際交流
なし
4.専門的知識の提供
静岡新聞「時評」の執筆により、政治問題を広く市民に解説した。
静岡第一テレビ選挙速報番組に出演し、政治についての解説を行った。
静岡放送ラジオ番組に出演し、政治問題、社会問題についての解説を行った。
5.学術的審査委員等
日本学術振興会特別研究員等審査会専門委員 2003 年 8 月∼2005 年 7 月
6.社会全体への貢献
学校法人法城学園 評議委員
7.その他
市民団体などでの講演活動 2003 年から 2005 年 35 件。
131
中本義彦(NAKAMOTO
法学科
国際関係法
学位:国際学修士
YOSHIHIKO)
国際関係論
助教授
1965 年
1991 年 3 月、国際関係学博士
2001 年 8 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「国際関係論」03 後夜/05 後夜,
「新入生セミナー」03 前夜/05 前昼,
「基礎演習Ⅰ」03 後夜/05
後昼,「基礎演習Ⅱ」03 前夜/05 前昼,「専門演習Ⅰ・Ⅱ」03 通年昼/04 通年夜/05 通年昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・教科書を一冊に絞り、それを徹底的に理解させる方法をとった。
・できるだけ時事的な問題にも言及し、それを授業の内容と関連づけるよう心がけた。
・期末試験に加えて中間試験を行い、できるだけ早く採点して返却。ポイントを解説した。
・授業アンケートの意見に回答し、改善努力を開始した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・レポートについては、作成前にアウトラインを提出させ、コメントを付して返却した。
・オフィスアワー、食事会等を活用して、できるだけコミュニケーションを深めるよう心がけた。
・留学生にも参加してもらい、できるだけ英語で議論をするよう促した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・看護師の学生は赤十字の海外派遣に志願して合格。
・草の根の国際交流従事を希望する学生は、県庁に合格。
2.今後の教育活動の目標と計画
・三・四年生向けの「国際関係論」に加えて二年生向けの「国際政治」を担当することになるの
で、ペースを若干落として、個々のテーマについて、より懇切丁寧な講義を展開したい。
・専門ゼミでは、英語力をつけたいという学生が多いので、適切なレベルのテキストを探す。ビ
デオ教材等も探してみる。
・新入生セミナーでは、できるだけ楽しく論理的思考能力を身につけてもらえるテキストを探す。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著)
「現代世界の国際倫理――武力行使をめぐる若干の考察――(上)」
『国際問題』2003 年 8
月号、pp.72-90(19)
(単著)
「現代世界の国際倫理――武力行使をめぐる若干の考察――(下)」
『国際問題』2003 年 9
月号、pp.65-79(15)
(単著)「エリック・ホッファーとベトナム戦争」、作品社編集部編『エリック・ホッファー・ブ
ック――情熱的な精神の軌跡――』(作品社、2003 年)、所収、pp.80-91(12)
(単著)「レイモン・アロンの『リアリズム』批判」『法政研究』第 9 巻 4 号(2005 年 2 月)、
pp.61-120(60)
(単著)「国際関係論における規範理論」『法政研究』第 10 巻 2 号(2005 年 10 月)、pp.212172(41)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
[解説]
「運命的な出会い――ディヴィッド・リースマンから永井へ――」
『国際交流』100 号(2003
年 7 月)、pp.70-76(7)
「本から読み解く米欧衝突」『外交フォーラム』2004 年 2 月号、pp.46-49(4)
132
「21 世紀の紛争と国際倫理」、井尻秀憲編『21 世紀世界論』
(東京外国語大学大学院 21 世紀 COE
プログラム「史資料ハブ地域文化研究拠点」研究叢書、2004 年)、pp38-52(15)
「エリック・ホッファーと日本人」『表現者』2005 年 7 月号、pp.108-113(6)
「対中『迂回戦略』論と日本外交」『表現者』2005 年 9 月号、pp.68-71(4)
「ケナンを知るためのケナン論」『外交フォーラム』2006 年 2 月号、pp.54-57(4)
[翻訳]ストローブ・タルボット「外交トロイカ――日本、ロシア、アメリカ――」
『外交フォー
ラム』2003 年 5 月号、pp.29-33(5)
加藤良三・トーマス・ボズウェル(対談)
「ドングリとクルミ――野球とベースボールの接点に―
―」『外交フォーラム』2003 年 10 月号、pp.70-76(7)
エリック・ホッファー「われわれが失ったもの」、作品社編集部編『エリック・ホッファー・ブッ
ク――情熱的な精神の軌跡――』(作品社、2003 年)、所収、pp.10-19(10)
エリック・ホッファー「神と機械時代」、作品社編集部編『エリック・ホッファー・ブック――情
熱的な精神の軌跡――』(作品社、2003 年)、所収、pp.19-22(4)
エリック・ホッファー「実用的感覚の勃興と凋落」、作品社編集部編『エリック・ホッファー・ブ
ック――情熱的な精神の軌跡――』(作品社、2003 年)所収、pp.23-26(4)
エリック・ホッファー「イスラエルの特異な地位」、作品社編集部編『エリック・ホッファー・ブ
ック――情熱的な精神の軌跡――』(作品社、2003 年)所収、pp.26-28(3)
ウィリアム・バックレー「トゥルー・クェスチョナー」、作品社編集部編『エリック・ホッファー・
ブック――情熱的な精神の軌跡――』(作品社、2003 年)所収、pp.198-202(5)
ジョセフ・S・ナイ「日本のソフト・パワー――その限界と可能性――」
『外交フォーラム』2004
年 6 月号、pp.12-15(4)
エリック・ホッファー『安息日の前に』(作品社、2004 年)pp.1-254(254)
(4)口頭学会報告等
・
(研究報告)
「21 世紀の紛争と国際倫理」、東京外国語大学 21 世紀地域文化研究班分科会Ⅱ 第
5 回研究会(2003 年 10 月 3 日)
・(研究報告)「『グローバリゼーションの衝突』とアメリカ外交」、神戸大学国際文化学部政治研
究プロジェクト 第 7 回研究会(2005 年 3 月 10 日)
2.学会役員等運営活動 なし
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
2003 年 9 月∼2004 年 8 月 サントリー文化財団 社会と文化に関する特別研究助成
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者) なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・翻訳した論文のいくつかは、講義の参考資料として配布。
「国際関係論における規範理論」は勁
草書房から出版されるテキストの一章として収録されることになった。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・2003 年、静岡県立藤枝東高校にて出張授業。
・2005 年 8 月 1 日、静岡大学人文学部オープンキャンパスにて模擬授業。
2.地域連携
・2003 年 9 月富士川町文化事業振興会主催特別公開講座「アメリカ外交政策と国際社会」講義。
133
経 済 学 科
野方宏(NOGATA
経済学科
HIROSHI )
理論と情報コース
学位:経済学修士
産業組織論
教授
1947 年
1973 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
※科目ごとに一括・短縮して記載
「経済理論入門Ⅰ」04 年前夜「経済理論入門Ⅱ」03 年後昼/04 年後夜「経済理論入門」04
年前昼/05 年前「社会科学基礎演習」03 年後昼/04 年後昼「産業組織論」03 年後昼「マクロ
経済学Ⅰ」05 年後昼「外国書購読Ⅱ」03 年後夜/05 年後夜「経済学演習Ⅰ」03 年後昼/04
年後昼/05 年通昼「経済学演習Ⅱ」03 年通夜/04 年通昼/05 年通昼「経済学演習Ⅲ」05 年通
夜「新入生セミナー」03 年前昼/04 年前昼/05 年前昼夜「経済と社会」03 年前昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・TA が割り当てられた講義については質問カードを利用した.次回講義時に質問に対するリプラ
イをプリント配布し,前回講義の復習を兼ねていくつかについて説明を行った.
・1 年生向けの経済理論入門講義では日本経済新聞の記事を毎授業取り上げ,受講者の現実の経
済問題に対する関心の喚起に努めた.
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ 2 年次よりゼミ生の将来の進路について面談を行っている.
・4 年生の就職活動体験を 2・3 年生に話す機会を設けている.3 年次のゼミでは共通のテーマを
設け研究合宿を行っている.
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・企業への就職希望者は全員就職を決定している.毎年 1 名の大学院進学者ないし公務員試験合
格者(主に地方公務員)を出している.
2.今後の教育活動の目標と計画 ※3点ていど箇条書きする。
・経済理論と現実とのギャップを埋めるため,新聞記事の活用を図る.
・少人数授業で日本経済新聞などを教材の一部として利用する.
・TA を活用して質問カードを全担当科目において採用する.
Ⅱ.研究活動
※項目1.∼6.すべてに記入。記入事項がない場合は、「なし」と記入。
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)新庄浩二編著『産業組織論(新版)』有斐閣,第 7 章「参入と戦略的行動」pp.131-152
(22)担当,2003 年 4 月.
(共著)松岡憲司編著『地域開発と企業成長』日本評論社,第 6 章「イギリスの小企業とファイ
ナンス」pp.145-162(18)担当,2004 年 5 月.
(2)論文
(共著)「タクシー事業における費用分析:静岡県タクシーのケース」『静岡大学経済研究センタ
ー研究叢書』第 2 号,pp.1-8(9),2004 年 2 月.
134
(単著)「イノベーション,企業および市場構造:シュンペーター仮説と最近の展開」『外国学研
究』62 号,pp.19-44(26),2005 年 3 月.
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(単著)
「 浜松・館山寺温泉観光ヒアリング調査報告」
『 静岡大学経済研究』10 巻 1 号,pp.41-48(8),
2005 年 7 月.
(4)口頭学会報告等
2. 学会役員等運営活動
日本経済政策学会理事
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
財団法人静岡総合研究機構学術教育研究推進事業費補助金「観光立国政策と地域振興のダイナミ
ズム」2005 年度,25 万円.
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
「ヒアリング調査に基づく地域観光モデルの構築と地域観光支援策の検討」(代表),人文学部競
争的配分経費,50 万円,2006 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・担当講義科目である産業組織論のテキストとして一部利用.
・指導学生の卒論のテーマとして指導
Ⅲ.社会での活動
2.地域連携
・財団法人静岡総合研究機構との共同研究
・静岡県タクシー事業協会からの研究委嘱
・社団法人静岡県トラック協会 貨物自動車運送適正化事業実施機関評議委員会委員長
135
浅利一郎
経済学科
(ASARI
ICHIRO)
理論と情報コース
学位:経済学修士
理論経済学
教授
1950 年
1976 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「マクロ経済学Ⅰ」03 後昼/04 後昼/04 前夜 「マクロ経済学Ⅱ」04 前昼 「景気変動論」04 後
昼 「経済学演習Ⅱ」03 通昼/04 通昼 「経済学演習Ⅲ」03 通昼/04 通昼「新入生セミナー」03
前夜 *2005 年度は在外研修
(2)授業等の教育効果向上努力
・Power Point による教材の作成とスライドの提示。
・あわせて、教材スライドと同じ内容のプリントの配布。
・授業アンケートを実施。今年度は、授業アンケートにより直ちに改善できる点として、配布プ
リントの記入量を減少させるなどの改善を行った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・新入生セミナーなどでディベートによる討論技術の習得を試みている。
・経済学演習では、参加者全員に、毎回、学習ノートの提出を義務付けている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・大学院進学志望学生には、経済学の基礎理論の習得が特に重要である。
・国家及び地方公務員志望の学生には、公務員試験の経済学関係科目を解答する上で経済理論の
習得が必要である。
2.今後の教育活動の目標と計画
・経済理論の習得における演習問題学習法の開発と試行。
・そのための、経済理論関係の演習問題の開発。
・演習問題スライドの開発。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
・(共著)『はじめよう経済数学』日本評論社、2003 年 10 月、山下隆之と共著。
・
(共著)
『はじめよう経済学のための情報処理(改訂版)』日本評論社、2004 年 4 月、土居英二、
山下隆之、伊東暁人、榎本正博と共著。
(2)論文
・(共著)「システム・ダイナミックスによる地域経済社会の分析―静岡県システム・ダイナミッ
クス・モデルの開発に向けて」『静岡大学経済研究センター研究叢書』第 3 号、2005 年 3 月、山
下隆之、黄愛珍、高瀬浩二と共著。
・
(単著)
「福祉国家スウェーデンの所得再分配構造の SNA 統計分析」
『静岡大学経済研究』11 巻 2
号、2006 年 11 月(出版予定)。
136
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・(分担執筆)教養教育経済学テキスト作成スタッフ編集『学んで楽しい経済学』2004 年 3 月。
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
・2004 年度「静岡県システム・ダイナミックス・モデル開発プロジェクト」静岡県企画部
・2006 年度「ヤマハ需要予測研究」(2004 年 3 月∼2007 年 3 月)ヤマハ発動機(株)
・2006 年度「F1 日本 GP 開催に伴う地域経済への波及効果調査研究」トヨタ自動車(株)
・2006 年度「静岡県システム・ダイナミックス・モデル開発プロジェクト」静岡県企画部
・2006 年度「少子高齢化の進行と人口減少社会を迎える静岡市の新産業・新製品創出の長期戦略
に関する調査研究」静岡市共同研究委託事業費による静岡商工会議所との共同研究
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
・2004 年「静岡県システム・ダイナミックス・モデルの開発」(代表)
・2006 年「ヒヤリング調査に基づく地域観光モデルの構築と地域観光支援策の検討」(分担)
・2006 年「静岡県システム・ダイナミックス・モデルの開発」(分担)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・システム・ダイナミックスの手法によりマクロ経済動学理論の提示することにより学生の理解
を深めることに役立つ。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・2004 年 高大連携・高校出張授業
2.地域連携
なし
3.國際連携・國際交流
・2005.3∼2006.3 スウェーデン王国ヨーテボリ大学 School of Business, Economics and Law
客員教授(guest professor)として在外研究。
4.専門的知識の提供
・静岡総合研究機構における SD 講習会(2006 年 8 月 1 日)
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
137
に
藤岡光夫
経済学科
(FUJIOKA MITSUO)
理論と情報コース
学位:経済学修士
社会統計学
教授
1952 年
1977 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「社会統計学Ⅰ」04 前昼 「統計学Ⅰ」03 前昼/03 前夜/04 前昼 「経済情報処理Ⅰ」04 後昼/05
後昼 「外国書購読Ⅰ」03 前昼 「経済学演習Ⅰ」05 通昼 「経済学演習Ⅱ」03 通昼/04 通昼/05
通昼 「経済学演習Ⅲ」03 通昼/04 通昼/05 通昼 「社会科学基礎演習」05 後昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・統計学や社会統計学の講義において、教室での講義の他に、情報処理機器を利用する機会を設
け、統計処理や国内外のデータベースへのアクセスを実習できるように配慮した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・社会科学基礎演習では、1年生の導入教育として、個人または数名のグループ毎に、それぞれ
関心のある研究テーマを設定し、文献情報や統計情報、新聞記事情報などの検索・収集方法の指
導を行い、主体的な学習能力の習得を目指した。
・経済学演習では、毎回、報告者、司会者、予定討論者を決め、学生による自主的演習活動の推
進に努めた。
・経済学演習で、国内外における社会経済諸分野の多様な統計データや参考となる情報、資料を
示し、社会経済問題への関心を高めるように努めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・現代社会において必要とされる社会経済情報の収集や処理方法の習得によって、自信形成と問
題関心の多様化につながり、金融機関、環境関連事業、製造業、芸能プロダクションなどそれぞ
れの問題関心と能力を生かした諸分野に就職した。
2.今後の教育活動の目標と計画
・多様な社会経済諸統計のウエブサイト情報など所在源情報の整理
・各種統計の調査方法などのメタデータに関する情報収集と提供
・講義における統計情報提示のための各種機器やソフトの有効活用
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共編著)
『統計学へのアプローチ―情報化時代の統計利用』
(改定版)、岩井浩・藤岡光夫・良永
康平 編著、ミネルヴァ書房、2006 年 3 月。
(2)論文
(単著)「職業別死亡統計のデンマーク・日本比較」
『静岡大学 経済研究』10 巻 1 号、2005 年 7
月)。
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(翻訳)A.マクファーレン,J.ヘッド「政府の保健統計は何を測定しているのか」、 D.ドーリン
グ, S.シンプソン 編、岩井浩・金子治平・近昭夫・杉森滉一 監訳、
『現代イギリスの政治算術
−統計は社会を変えるか−』北海道大学図書刊行会、2003 年 7 月。
(翻訳)M.バートリー,D.ブレイン,G.デイヴィー・スミス「健康の不平等にかんする統計につ
138
いて考える」、同上。
(翻訳)A.ステェインズ「貧困と健康」、同上。
(翻訳)T.ニコルス「労働災害統計」、同上。
(翻訳要約)J.Y.ナズロー「民族間の健康格差を人種の違いのせいにする<要約>」、同上。
(解説)「健康を評価する」、同上。
(分担執筆)「健康と保健」、『男女共同参画統計データブック−日本の女性と男性−2003』、独立
行政法人国立女性教育会館・伊藤陽一・杉橋やよい編、ぎょうせい、2003 年 8 月。
(共著)「被爆者の社会交流に対する希望分析」−被害者健康意識調査より−」『長崎医学会雑誌』
(特集「第 45 回原子爆弾後障害研究会講演集」)、長崎医学会、2004 年 9 月、冨野裕子、尾立奈穂、
中村美香、荒木みずほ、森山文子、吉次ひろみ、龍山美智子、三根真理子、太田保之と共著。
(共著)「健康診断の状況」−健康意識調査より−」同上、荒木みずほ、尾立奈穂、中村美香、森
山文子、吉次ひろみ、冨野裕子、龍山美智子、三根真理子、太田保之と共著。
(4)口頭学会報告等
(共同報告)
「長崎原子爆弾被爆者の生活・健康調査−SPA 法による社会調査と統計的研究−」藤岡
光夫、吉峯悦子(長崎市)、経済統計学会
全国研究総会、立教大学、2005 年 9 月 4 日。
2. 学会役員等運営活動
日本社会医学会評議員、2005 年 3 月∼2006 年 4 月
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
「長崎市原子爆弾被爆者健康意識調査」長崎県長崎市(受託研究)、2003 年度。
「子育てしやすい地域づくり事業」神奈川県横浜市金沢区(受託研究)、2003 年度。
「健康意識・生活習慣調査」熊本県菊水町(受託研究)、2003 年度。
「介護予防・疾病予防に関する調査事業」北海道下川町(受託研究)、2003 年度。
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・経済学演習において、既存の統計では把握しえない社会の実態について社会調査資料による分
析を行い、学生の統計利用への関心を高めた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
なし
2.地域連携
「富士宮市健康調査」静岡県富士宮市、2003 年度∼2005 年度。
3.國際連携・國際交流
なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
139
山下隆之(YAMASHITA
経済学科
TAKAYUKI)
理論と情報コース
学位:経済学修士
ミクロ経済学
教授
1962 年
1987 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「ミクロ経済学Ⅰ」03 前昼/04 前昼/04 前夜/05 前昼 「ミクロ経済学Ⅱ」04 後昼/05 後夜
「経済数学入門」03 後昼 「経済数学Ⅰ」04 後昼/05 後昼 「経済理論入門Ⅰ」03 前夜
「経済学演習」03 通年昼夜/04 通年昼夜/05 通年昼 「社会科学基礎演習」04 後昼
「外国書講読Ⅱ」03 前昼 「経済英語Ⅰ」05 前昼 「経済英語Ⅱ」05 後昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・「ミクロ経済学Ⅰ」:元来、近代経済学理論は、微分法を導入することで発展してきた学問であ
る。しかし、いわゆる「文系学生」の多くは、高等学校の微分法(数学Ⅱ・Ⅲ)の授業を履修し
ていない。このため、視覚に訴えて理解を容易とする図的表示を多く活用して講義を組み立てて
いる。
・「経済数学Ⅰ」:前回の自己点検報告書で課題としていた、オリジナルな教科書の作成と並行開
講のクラス編成を実現できた。講義録をベースに、浅利一郎教授との共著で、経済数学の教科書
を作成した。高校数学の延長線で理解できるよう、数学定理の証明の多くを2変数関数でアプロ
ーチしているのが本書の特徴である。文系学生に適した教材を開発したことで、受講生の成績か
ら、理解度の向上が確認できた。また、2005 年度からは、鐵和弘助教授の協力を得て、従来の
200 人を超える 1 クラスから、100 人前後の 2 クラス編成を実現させた。授業に集中できるとい
う声が学生から寄せられている。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・個別指導の強化:面談回数の増加、メーリングリストや blog の利用
・共同研究の推奨
・公務員試験問題の研究
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・演習に関しては、公務員志望のゼミ生の6∼7割は希望する職種(国家公務員Ⅱ種・国税専門
官が多い)に合格している。試験に失敗した学生も、浪人生活1年で目的を達成している。
・演習で進める共同研究は、2005 年の経済学科主催の学生研究報告会で、最優秀賞を獲得した。
2.今後の教育活動の目標と計画
・オリジナルな教材の開発を更に進めたい。
・公務員試験でのゼミ生の合格率を更にアップさせたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)『はじめよう経済数学』日本評論社,2003 年 10 月,pp.3-43 と pp.83-124 を分担。
(2)論文
(単著)
「デフレ・スパイラルのマクロ経済モデル」
『静岡大学 経済研究』第 8 巻第 3 号,2003
年 12 月,pp.19-32。
(共著)「タクシー事業における費用分析―静岡県タクシーのケース―」『静岡大学経済研究セ
140
ンター 叢書』第 2 号,pp.19-32。(野方宏教授との共同執筆)
(単著)
「 電子商取引の市場構造」
『 静岡大学 経済研究』第 9 巻第 2 号,2003 年 11 月,pp.25-39。
(単著)
「マクロ経済モデルのシステムダイナミックス」
『静岡大学 経済研究』第 9 巻第 3 号,
2005 年 1 月,pp.1-15。
(共著)「システム・ダイナミックスによる地域経済社会の分析」『静岡大学経済研究センター
研究叢書』第 3 号、pp.1-34、2005 年 3 月(浅利一郎教授・高瀬浩二助教授他との共著)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
省略
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
・産学連携共同研究:
『静岡県総合計画人口・経済フレームに係るモデル開発』
(2004 年)分担者
・産学連携共同研究:『静岡県総合計画人口・経済フレームに係るモデル開発』(2005 年)代表
・研究助成:『観光立国と地域振興のダイナミズム』(2005 年)分担者
・産学連携共同研究:『静岡県総合計画改定に向けた人口・経済モデルの開発』(2006 年)代表
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
・全学競争的配分経費:『人口減少時代における地域社会の設計』(2005 年)分担者
・学部経費:『観光立国と地域振興のダイナミズム』(2005 年)分担者
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・元来、研究活動と教育活動は、別の計画の下で遂行さるべきものと考えている。実際、学部レ
ベルでは関連はない。
・大学院では、地域連携で開発したシステムダイナミックス技法による地域経済シミュレーショ
ンの技法を援用する機会があるかもしれない。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:04 年 11 月 13 日、静岡県立掛川東高校で、経済学の入門的授業
を行う。受講生は 1・2 年生 45 名と教員 3 名。
2.地域連携
・共同研究:2004∼2005 年の 2 年間、(財)静岡総合研究機構と『静岡県総合計画人口・経済フレ
ームに係るモデル開発』の共同研究を進めた。静岡県総合計画の見直し作業に活用された。個人
的にも、新しい研究分野に取り組むきっかけとなり、成果の一部は論文としても発表されている。
3.國際連携・國際交流
なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
なし
141
石橋太郎
経済学科
(ISHIBASHI
経済と情報コース
学位:経済学修士
TARO)
情報経済論
助教授
1960 年
1985 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
※科目ごとに一括・短縮して記載
「統計学Ⅰ」03 前昼 「経済情報処理論」03 前昼/03 前夜 「経済学演習Ⅱ・Ⅲ」03 前昼 「新
入生セミナー」03 前夜 「経済情報論Ⅰ」05 前昼/05 後夜 「経済情報論Ⅱ」05 後昼 「経済情
報処理Ⅰ」05 後昼 「統計情報入門」05 後昼 「経済学演習Ⅰ」05 通夜 ※2003 年 10 月から
2005 年 3 月まで在外研修
(2)授業等の教育効果向上努力
・「統計学Ⅰ」においては藤岡教員とクラス分担をはかり、細かな学生指導に心がけるとともに
Power Point とインターネットを使い、学生の興味を喚起する授業を心がけた。
・
「統計情報処理論」もクラス分担をはかり、他のクラスの進行具合と調整しながら学生自ら復習
するよう宿題を提示した。
・
「統計情報入門」、
「経済情報論Ⅰ・Ⅱ」は大人数の講義ではあったが、適宜、学生に質問をする
ことで授業への集中を高めた。また、メールを使った質問を積極的に呼びかけ、学生の自主的学
習を促した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・
「経済学演習」では安易な理解で満足させないように、多方面から検討できるよう時間をかけて
考える訓練を行った。また、経済学を学習する上での問題意識の重要性を理解し、自ら問題発見
をできるよう指導を行った。
・
「新入生セミナー」では、経済学、社会科学を学習する上での問題意識の重要性を理解し、自ら
問題発見をできるよう指導を行った。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・経済学演習を受講した学生は、自分自身と社会に対する問題意識を高め、大学院へ進学した学
生も比較的多い。
・経済情報処理論は、特に Excel の操作能力を高め、社会・企業で仕事をしていく上でのパソコ
ン処理能力を身につけさせることができたと確信している。
2.今後の教育活動の目標と計画
・担当する科目の性格上、予習・復習が重要である。学生が科目について興味を持ち、積極的に
自主学習ができるよう工夫をすること。
・情報機器の安易な利用は、一時的な理解や表面的な満足にとどまり、決して学生の授業理解を
促進しない。こうした状況を避けるためにも、事前の授業計画に注意するよう心がけたい。
・少人数教育ではますます時間割制約が厳しくなり、時間をかけた指導ができなくなっている状
況を補完する方法を考えたい。
Ⅱ.研究活動
1.
2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
142
(1)著書
・共著(分担執筆)『インターネット経済学案内』初版、日本評論社(東京)、2003 年 4 月発行。
(2)論文
・
(単著)
「隠蔽の経済学と隠蔽防止のインセンティブ」
『静岡大学
経済研究』第 10 巻 3 号、2005
年 12 月、pp.25-39。
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・
(単著)
「由布院温泉ならびに黒川温泉の観光ヒアリング調査報告」
『静岡大学経済研究センター
研究叢書』第 4 号、2006 年 3 月、pp.65-78。
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
・研究助成:『観光立国と地域振興のダイナミズム』(2005 年)分担者
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
・学部経費:『観光立国と地域振興のダイナミズム』(2005 年)分担者
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか ※3点ていど箇条書きする。
・静岡県の観光産業における、サービスの提供者と旅行客の間にあるミスマッチは、情報の問題
として捉えることができ、経済情報論の題材として活かすことができた。
・隠蔽に見られる不正は現実の経済に数多く見られ、情報の非対称性の格好の材料であり、経済
学演習で学生の共同研究とすることができ、学生論集にその成果をまとめることができた。
・
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・設立時から 2003 年 9 月まで、地域社会文化研究ネットワークセンターの運営委員として、人文
学部の地域活動、地域貢献の企画・立案に従事。
3.國際連携・國際交流
・2003 年 10 月から 2005 年 3 月まで、インディアナ大学(アメリカ合衆国インディアナ州)にて
visiting scholar として交流。
143
鐵
和弘(KAZUHIRO TETSU )
経済学科
理論と情報コース
国際経済学
助教授
1965 年
学位:修士(経済)1995 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「国際経済学I・Ⅱ」03 前夜/05 前後昼/05 後夜 「経済数学Ⅰ・Ⅱ」05 前昼/05 後昼
「外書購読」03 前昼
「経済理論入門Ⅰ・Ⅱ」03 前昼/03 後夜 「新入生セミナー」03 前昼
「経済学演習Ⅰ・Ⅱ」03・05 通年昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業の最後に配布する、出席確認の用紙に「本日の質問」欄をもうけ、次回の授業の最初に、
その質問に対して解答した。
・授業を聞きながら空欄を埋めていく形式のレジュメを配布した。
・経済数学の授業で、学生の理解度を高めるために、頻繁に宿題を提出させた。
・インターネットを使って、授業資料、練習問題・解答の配布を行った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・授業内容の理解度を確認するために、頻繁に小テストを行った。
・
「経済学演習」などでは学生とのコミュニケーションを大切にし、幾度か個別面接を実施した。
・進学希望者への勉強会を行った。
・他大学との対抗ゼミを実施して、学生の勉学への意欲を高めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・希望する大学院への進学を果たした。
2.今後の教育活動の目標と計画
・経済学のおもしろさを学生に伝えることができるような授業を実施する。
・学生がもっと学びたいという衝動に駆られるような授業を行いたい。
・大教室での講義でも、学生とのコミュニケーションを大切にしたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
・(単著)“ Locational Choice for export processing zones in developing countries” Singapore
Economic Review 49 (2), 2004, pp179-193.
・(単著)「観光産業の発展と開発途上国の経済発展」『経済研究』10 巻 2 号,2005, pp51-58.
・(単著)“Regional Development and Rural-Based Export Processing Zones in Developing
Countries”, International Economic Journal 20(3), 2006, pp369-383.
144
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)なし
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
・(分担者)「観光研究プロジェクト」2005 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記論文の執筆を通じて得た、最新の研究成果は、講義等で深い知識の提供に寄与した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:2005 年 10 月 24 日、静岡県立伊東高校で「経済学入門」を講義。
60 分の授業を 2 回、各授業の受講生は約 40 人。
2.地域連携
なし
3.國際連携・國際交流
・ 2004 年 4 月∼05 年 3 月
4.専門的知識の提供
タイ・チュラロンコン大学・経済学部
訪問研究員
なし
5.学術的審査委員等
・国内(2003 年)、国外(2005 年)アカデミック・ジャーナルのレフェリー
6.社会全体への貢献
7.その他
なし
なし
145
黄愛珍(AIZHEN
経済学科
HUANG)
理論と情報コース
学位:経済学博士
数量経済分析
助教授
1968 年
2004 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「新入生セミナー」03 前昼/04 前昼 「情報処理入門」03 前昼/04 前昼
「社会科学基礎演習」03 後昼「産業連関論」03 後昼/03 後夜「経済情報処理論」04 前昼
「数量経済分析Ⅰ」04 後昼/04 後夜 「経済学演習Ⅰ・Ⅱ」03 後昼・04 通昼
2005 年度 在外研修
(2)授業等の教育効果向上努力
・毎回講義終了後に質問カードを配布した。質問については次回の講義中に行った。同時に出席
状況の把握もできた。
・中間テストを実施し、前半講義への理解度合いについてチェックを行った。理解できていない
部分については次回の講義において再度解説を行う。
・実習室での講義については学生全員への指導が効率的に行えるように、大学院学生 2 名を活用
した。
・授業アンケート実施直後に、自由記述意見を読み上げ、すぐに改善できるところは直ちに改善
努力を開始し、すぐに改善できないところは次年度の課題として検討し次年度から改善を工夫。
次年度の講義計画は必ず授業アンケートの結果を踏まえて行った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・フィールド・ワークのひとつとして、工場見学を他ゼミと共同実施を行った。
・ゼミ時間内は、ゼミ生全員が自由発言できるよう環境作りの努力を行った。
・ゼミ時間外は、学生との自由な対話時間を設け、ゼミ生の質問、論文作成の相談、個別面談を
通じてコミュニケーションの向上を努力した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか? 当該期間は卒業生皆無のため、なし。
2.今後の教育活動の目標と計画
・専門「数量経済分析」で、より平易で効果的な入門テキストを執筆したい。
・時間をかけて効率的な年間講義計画の作成を通じて、少人数専門ゼミでの更なるコミュニケー
ションを確立したい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(単著) 「中国CO 2 削減政策による経済成長への影響分析 −CGEモデルの応用−」『経済研究』静
岡大学第8巻2号,2003年10月, PP.25-66
(単著)「中国における炭素税の導入と経済成長との両立について−CGEモデルによるシミュレーシ
146
ョン−」『経済研究』静岡大学第8巻3号,2003年12月, PP.33-52
(単著)「移行期における中国環境政策の一般均衡分析」京都大学経済学博士学位授与論文 ,2004
年3月
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
なし
なし
2.学会役員等運営活動
2003 年度「PAPAIOS 環太平洋産業連関分析学会」実行委員会委員担当
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得機関 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
若手 B 「 多汚染因子削減のための動学CGEモデルの作成と政策応用
-中国を例として- 」, 2006 年度, 180 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記論文執筆を通じた最新の研究成果は、講義等で深い知識の提供に寄与した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
なし
2.地域連携
なし
3.國際連携・国際交流
・2005 年 4 月∼06 年 8 月 米国ウェストバージニア大学・地域経済研究所
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
147
在外研修員
高瀬
浩二(TAKASE KOJI)
経済学科
理論と情報コース
学位: 修士(経済学)
計量経済学
助教授
1970 年生
1999 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「計量経済学 I・II」(05 前昼,05 前夜,05 後昼),「経済情報処理 II」(05 前昼),
「経済情報処理論」(04 前昼),
「社会科学基礎演習」(04 後夜),
「新入生セミナー」(04 前昼),
「情報処理入門」(04 前昼,05 前夜)
(2)授業等の教育効果向上努力
①客観的な評価基準を事前に受講生に明示,②授業用ホームページを作成,③コンピュータを
用いた実習を出来る限り多く提供,④学生自身の自己採点にもとづいた課題の再提出の指導
(3)少人数教育発展のための改善努力
①ゼミ生の面談を年に 2 回以上実施,②電子メールでの問い合わせ,相談に対応,③オフィス
アワー以外の時間にも研究室を開放し,学生の質問・相談に対応
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
当該期間の指導学生に卒業生なし。
2.今後の教育活動の目標と計画
①コンピュータを使用した実習を数多く提供,②ゼミ等でプレゼンテーションを導入,③授業
用ホームページでの情報提供
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
(共著)Yasushi KONDO, Koji TAKASE, “Waste Input-Output Analysis of Sustainable Consumption,”
The First International Workshop on Sustainable Consumption: Report, pp.201-208,2003 年 7 月
(共著)高瀬浩二・鷲津明由「持続可能な消費社会の産業連関分析」『産業連関-イノベーション&
I-O テクニーク-』12(1),pp.25-33,2004 年 2 月
(共著)浅利一郎・山下隆之・黄愛珍・高瀬浩二「システム・ダイナミックスによる地域経済社会の分析」
『静岡大学経済研究センター研究叢書』3,pp.1-34,2005 年 3 月
(共著)Koji TAKASE, Yasushi KONDO, Ayu WASHIZU “An Analysis of Sustainable Consumption
by the Waste Input-Output Model,” Journal of Industrial Ecology, 9(1-2), pp.201-219,2005 年 5 月
(単著)「ごみ排出行動と処理料金の計量分析」『静岡大学 経済研究』10(2),pp.73-87,2005 年 10 月
(共著)高瀬浩二・近藤康之・鷲津明由「廃棄物産業連関モデルによる消費者行動の分析:所得と生
活時間を考慮した環境負荷の計測」『日本 LCA 学会誌』2(1),pp.48-55,2006 年 1 月
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(共著)(分担執筆)静岡大学・大学教育センター情報科目部運営委員会『Let’s Enjoy Computing 情
報処理〔改訂第 5 版〕』学術図書出版社,198p,2006 年 3 月
(4)口頭学会報告等
〔国内学会報告〕
(共同)高瀬浩二・近藤康之「ごみ排出行動と処理料金の計量分析」日本経済学会 2003 年度春季大
会(大分市)2003 年 6 月
(共同)高瀬浩二・鷲津明由「持続可能な消費社会構築のための廃棄物環境家計簿」環境経済・政
148
策学会 2003 年大会(東京都文京区)2003 年 9 月
(共同)高瀬浩二・鷲津明由「消費と廃棄物の環境家計簿:廃棄物産業連関表の応用」第 14 回廃棄
物学会研究発表会(つくば市)2003 年 10 月
(共同)高瀬浩二・鷲津明由「消費と廃棄物排出の環境家計簿の作成-廃棄物環境家計簿」環太平
洋産業連関分析学会第 14 回(2003 年度)大会(熱海市)2003 年 11 月
(共同)高瀬浩二・近藤康之・鷲津明由「廃棄物産業連関モデルによる持続可能な消費の分析」環境
経済・政策学会 2004 年大会(広島市南区)2004 年 9 月
(共同)高瀬浩二・近藤康之・鷲津明由「家計の消費・廃棄行動に起因する環境負荷の分析」第 15 回
廃棄物学会研究発表会(高松市)2004 年 11 月
(共同)高瀬浩二・近藤康之・鷲津明由「消費者の生活時間を考慮した環境負荷の分析:「消費技術」
と廃棄物産業連関モデル」環境経済・政策学会 2005 年大会(東京都新宿区)2005 年 10 月
(共同)高瀬浩二・近藤康之・鷲津明由「廃棄物産業連関モデルを用いた消費者行動の分析:所得と
時間に関するリバウンド効果」第 16 回廃棄物学会研究発表会(仙台市青葉区)2005 年 10 月
(共同)高瀬浩二・近藤康之・鷲津明由「所得と時間に関するリバウンド効果を考慮した消費者行動分
析」第 1 回日本 LCA 学会研究発表会(つくば市)2005 年 12 月
〔国際会議報告〕
(共同)Ayu WASHIZU, Koji TAKASE, “Towards Ecological Lifestyle Design: An Application of
1995 Waste Input-Output Table,” EcoDesign 2003 (東京都渋谷区)2003 年 12 月
( 共 同 ) Koji TAKASE, Ayu WASHIZU, “An Environmental Housekeeping Book by the Waste
Input-Output Model,” The Sixth International Conference on EcoBalance (つくば市)2004 年 10 月
(共同)Koji TAKASE, Yasushi KONDO, Ayu WASHIZU, “Environmental Impacts of Consumer’s
Time Use: Evaluating Alternative Consumption ‘Technologies’ by the Waste Input-Output Model,”
International Society for Industrial Ecology 2005 Conference (ストックホルム市)2005 年 6 月
(共同)Koji TAKASE, Yasushi KONDO, Ayu WASHIZU, “Consumers’ Behavior and Environmental
Impact of Time Use: An Analysis by the Waste Input-Output Model and a Consumer Model,”
EcoDesign 2005 (東京都千代田区)2005 年 12 月
2.学会役員等運営活動 なし
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
科 研 費 ・若 手(B)「一 般 家 庭 の消 費・廃 棄 行 動 に起 因 する環 境 負 荷 分 析 用 モデルの開 発と応 用 」
2004–05 年度,330 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕「静岡県総合計画評価のためのシステムダイナミクスモデル」2004–05 年度
〔分担者〕「少子高齢化時代の地域設計」2005 年度,経理担当者
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
①国際的なレベルの最新トピックの提供,②授業用ホームページでの研究内容公表
Ⅲ.社会での活動
2.地域連携
①学内共同研究プロジェクト「少子高齢化時代の地域設計」参加,②静岡県,静岡総合研究機
構との共同プロジェクト「静岡県総合計画評価のためのシステムダイナミクスモデル」参加
5.学術的審査委員等
『日本 LCA 学会誌』レフェリー
149
居城
弘(ISHIRO HIROMU)
経済学科
経済と政策コース
学位:博士(経済学)
北海道大学
金融論
教授
1942 年
2002 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「金融論Ⅰ」03 前昼/04 後昼夜
「金融論Ⅱ」03 後昼夜
「経済と社会」03 前昼
「現代経済における
公共性」(総合科目)04 後昼 「経済学演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」03 通昼/04 通昼/05 昼通 「新入生セミナー」
04 前昼 「社会科学基礎演習」03 後昼/05 後昼 「経済と政策入門Ⅰ」05 前昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・基礎理論の正確な理解の重要性を徹底的に強調し、経済・社会諸現象の概念的把握を重視した。
・金融や経済問題の歴史的展開・発展を、構造変化の要因分析をふまえて理解できるよう工夫。
・現代の問題状況の根底的解明を、理論と歴史分析をふまえて、行えるよう努力した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・グループによる共同学習の体制を作り、現代の問題状況の中から共同で学習するテーマを絞り
込むよう指導した。個々の学生が全体テーマの中で分担する個人テーマを本人の興味と関心を尊
重して選択させた。これによって自分の研究課題が全体のテーマの中でどのような位置にあり、
何を勉強・研究すべきかを自覚的に認識させるよう指導した。研究成果の発表・報告にたいして
全員の課題と関連させて問題点・疑問点を提出し積極的に議論するよう努めた。
・問題の考察において、多様なアプローチと問題把握の可能性について理解させ、異なる理解相
互の関連から方向性を探ることの重要性を重視して指導した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・金融や経済が現実社会において果たしている役割を理解させることにより、経験的・表面的な
認識ではない社会・職業認識を身に付けさせ、将来の進路や職業選択に有益な知識を提供するこ
とができた。教師としてのこれまでのさまざまな経験も学生には参考になっている。
・進路選択において着実な行動を取っており、就職後早期に転職するというケースはほとんど見
られない。
2.今後の教育活動の目標と計画
・学生が現実の問題状況の中から、解決すべき課題を自ら発見できるように指導したいこと。
・学生が勉学を進める中で自己のオリジナリテイを重視する態度を培いたいこと。
・社会に出て行く学生が、自立的精神を持って行動できるように指導すること。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
・(単著)「ユニバーサルバンクとドイツ型金融システムをめぐって」
150
(『信用理論研究』信用理
論研究学会編 第 21 号 2003 年 7 月)
・( 単 著 ) 「 銀 行 資 本 の 再 建 を め ぐ っ て ― ド イ ツ 銀 行 業 の 構 造 変 化 1924 ― 1933 年 」
(『経済研究』静岡大学
8巻1号
2003 年 8 月)
・(単著)「ドイツ型金融システムにおけるユニバーサルバンク化をめぐって」(『経済学研究』
北海道大学経済学部創立 50 周年記念号・第 53 巻第 3 号 2003 年 12 月)
・(単著)「銀行業における『過剰』と競争(1)」
(『経済研究』静岡大学
8巻4号
2004 年 3 月)
・(単著)「金融システム改革論における地域・中小金融問題について」(『経済研究』
学
9巻4号
2005 年 3 月)
・
(単著)
「19 世紀ドイツの銀行」、「6 大銀行とコンツエルン」 (経営史学会編
代表
静岡大
『外国経営史の基礎知識』
有斐閣
湯沢
威編集
2005 年 2 月)
・(単著)「兼営銀行化の論理」 (『経済研究』静岡大学 10 巻 2 号 2005 年 10 月)
・(単著)「『金融再生』とリレーションシップバンキングー地域・中小金融問題を中心として」
(『経済研究』静岡大学
・(単著)「商業銀行と兼営銀行」
2006 年 1 月)
10 巻 3 号
2005 年 12 月)
(信用理論研究学会編
『現代金融と信用理論』
大月書店
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・(単著)「ドイツの手形割引業務とベルリン貨幣市場(1)」
2号
(『経済研究』静岡大学
11 巻
2006 年 12 月)
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
信用理論研究学会理事 1992 年-現在
3.受賞歴 なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
「金融システムの変革・不良債権問題と地域金融・企業をめぐる法・政策研究」
(科学研究費・研究代表者・田中克志、分担研究、2003―2005 年)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
「少子高齢化時代の地域設計」 2005 年度-「地域経済と地域金融」担当
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・ドイツ型金融システムに関する研究を通じて、日本の金融システムの変革とその課題に関する
教育内容の充実に活用された
・地域・中小金融問題に関する研究は、金融システムの全体構造の中で特別の位置を占めること
から、具体的構造分析と問題点の把握を通じて、教育内容の充実に役立てられた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部「出張授業」 磐田西高校(2003 年 9 月 22 日、受講生 40 名)
2.地域連携
・「 少子高齢化時代の地域設計」(学内共同研究プロジェクト)に参加
・その他
151
山本義彦(YAMAMOTO
YOSHIHIKO)
経済学科
日本経済史
経済と政策コース
学位:経済学士 1967 年 3 月
月
教授
経済学修士 1969 年 3 月
1944 年
京都大学博士(経済学)1994 年 7
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
※科目ごとに一括・短縮して記載
「日本経済史(Ⅰ・Ⅱ)」03 前昼/03 年後昼/04 前昼/04 後昼/05 後夜、「経済史」05 前昼、 「地
震と防災」03、前/後昼/夜、04 前/後昼/夜、05 前/後昼/夜、
「経済学演習」
(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)03・04・
05 通年昼。
「社会科学基礎演習」05 後、大学院「日本経済史」03 前/04 前/05 前、
「日本経済史演
習Ⅰ、Ⅱ」03 後/04 後/05 後、「経済学研究指導」03 前/04 後/05 前
(2)授業等の教育効果向上努力
①毎回の講義での授業アンケート実施後に、次回講義で、質問や疑問に答える。またこの内容を
学生の日常の努力として位置づけ、評価点としている。②中間・期末論述テストには、自ら考え
自己総括できるよう心がけ、そして評価結果と講評を行った概要を掲示。③学期末評価のために、
関連書物につき文章を提出させ、これも最終試験の評価に一定の比率で加算、読書継続能力を養
うことを目的にしている。毎年度実施の結果、大半の学生が、勉学機会を増やせば高度な認識に
達することが判明している。
(3)少人数教育発展のための改善努力
①経済学演習は毎年、毎回、全員が概要の把握、質問事項の洗い出しを義務づけた報告書提出。
飛躍的に学習能力を高め、何よりも読書力、多様な読み取りを実感。この活動成果を毎年度末の
共同論文作成。②日常的にメーリングリストを通じて、今回の学習内容、次回までに積み重ねて
ほしい課題を配信、かつ随時に相談。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
学習を継続し、几帳面な努力を推奨したことで、国家公務員一種試験、国税専門官試験、地方自
治体職員採用試験に成功した学生や大学院進学者が生まれている。
2.今後の教育活動の目標と計画 ※3点ていど箇条書きする。
①専門「日本経済史」「経済史」と共通「地震と防災」で、より平易で効果的なテキストを執筆。
②少人数専門ゼミで、適切な年間行事計画を通じたコミュニケーションを確立。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
単著『清沢 洌―その多元主義と平和思想の形成』学術出版会(東京)、2006 年 1 月発行,pp.1‐
323(323) ・
『焼津市史資料編5漁業編』2004 年3月 pp.1-1350 責任編集 ・
(共著)本多隆成、
酒井一編『街道の日本史 30-東海道と伊勢湾』吉川弘文館、2004 年・『焼津市史通史編』下巻、
2006 年3月 pp.1-950、編集責任・執筆
(2)論文
・特別寄稿「野呂栄太郎と近代日本主義史研究」『経済』No.102、2004 年3月号 ・共著:丹宗
暁信・小田中聡樹編『構造改革批判と法の視点』花伝社、2004 年、分担執筆「現代日本社会と規
制緩和」103ー124 頁 ・高柳健次郎博士とテレビ技術の開発ー日本型技術創造の組織化ー『静
岡大学電子工学研究所第6回高柳健次郎記念シンポジウム論文集』2004年11月12日 ・
152
「日本資本主義の発展とその特徴」上・下、
『経済』2005 年5月号(№116)、7月号(№118) ・
「日本資本主義の金融危機の諸相」科学研究費報告書「不良金融資産処理問題の法的政策的研究」
(田中克志代表)2005 年、276−350 頁 科学研究者番号 70022291 ・『少子高齢化社会の地
域設計』報告書、2006 年 ・
「外国人労働力の受け入れ問題とその社会的受容・適応」
『定住外国
人の共生に関する法政策的研究』報告書、2006 年
政策入門
・
「現代日本の経済発展と経済政策」
『経済と
2006 年度改訂版』人文学部経済と政策コース、2006 年3月
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔書評〕・姜克実『石橋湛山の戦後-引き継がれゆく小日本主義』政治経済学・経済史学会『歴史
と現代』№192、2006.7 ・牧原憲夫『<私>にとっての国民国家論-歴史研究者の井戸端談義-』
政治経済学・経済史学会『歴史と経済』№191、2006.4
・松浦正孝『財界の政治経済史』、『社
会経済史学』69 巻 5 号、2004 年ほか
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
財団法人信託協会研究奨励賞「昭和恐慌前の信託金融機構整備下の日本金融に関する研究」
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
「人口減少時代の地域設計」2005 年度∼、代表者および、「地域振興と地域政策」担当
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・研究業績と教育内容、成果は不可分離であり、上記単著を講義に参考文献として活用した。
上記の著書および一連の論文等執筆を通じた最新の研究成果は、講義等で深い知識の提供に寄与
した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
人文学部市民開放授業:05 年度後期共通科目「日本経済史」、合計4名の市民受講生。
・人文学部説明会:05 年 7 月 31 日、模擬授業として、「経済学入門」を担当した。
2.地域連携
地域社会文化研究ネットワークセンター長 ・学内共同研究プロジェクト「少子高齢化時代の地
域設計」代表 ・
「文科系学部の地域連携の推進を求めて」商品開発・管理学会第5回秋季研究会、
2005 年 11 月5日、静岡市 B-nest
4.専門的知識の提供
「戦前戦後の日本資本主義の発展」島根県立大学北東アジア研究センター、2005 年4月4日・
「戦
後60年と日本国憲法」袋井市市民講座、2005 年5月3日・「清沢洌の平和思想」長野県穂高町
清沢洌顕彰会、2005 年5月 22 日・自由法曹団静岡県支部例会「弁護士のための歴史認識講座・
韓国の歴史と日本について」2005 年 10 月 14 日
5.学術的審査委員等
歴史学研究会レフェリー
6.社会全体への貢献
地域社会文化研究ネットワークセンター長 東京都第五福竜丸平和協会監事
153
土屋慶之助(TSUCHIYA
経済学科
KEINOSUKE)
経済と政策コース
学位:経済学修士
西洋経済史
教授
1945 年
1971 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「西洋経済史(Ⅰ・Ⅱ)」03 通昼/04 通昼/05 通昼 「経済学演習(Ⅰ・Ⅱ)」03 通昼/04 通昼/05
通昼 「西洋経済史」
(Ⅰ)03 前夜/(Ⅱ)04 前夜(Ⅰ)05 前夜 「新入生セミナー」03 前昼/04
前昼/05 前昼 「経済英語」05 前昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・
「授業アンケート」で書かれた批判的な意見は、講義中には無論、報告書にすべて記載し、それ
に対する自分の意見を学生に伝えている。改善すべき点は即座に改善している。
・専門の講義はすべて私が作成したプリントを配付して実施している。通年で A4100 頁。
プリントは箇条書きにせず、学生が読みやすいように文章化し、しかも各項目ごとに、その文頭
に*印を付けて、なぜ重要なのかを簡明に記載し、学生が理解しやすいように工夫している。
・現代では、実力がなければ社会に出ても役に立たないので、毎回の講義でできるだけ現代の諸
問題(私の場合はアメリカの経済と社会)について触れている。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・
「経済学演習」では、履修が決まった時点で本を指定し、あらかじめ読んで自分で興味があると
ころを探し、それを基に他の文献を調査・学習し報告させている。あくまで学生の自主性を重ん
じ、それを育成することを運営の基本にしている。
・
「新入生セミナー」を特に重視している。大学生活に期待以上に大きな不安を抱えて入学してく
る学生に、まず 1 人で生活するにはどうすればよいかを教える。社会に関心を持たせるために、
新聞の「社説」を 2 つ、要約と自分の意見を書いて発表させ、それに基づく議論を全員にさせて
いる。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・私の教育方針は、国際的に活躍できる人材を育成することである。この点は一貫させている。
その結果、04 年には 1 年 1 名(アメリカ)、短期 2 名(アメリカ)、05 年には 1 年 3 名(アメリカ
2、カナダ 1)、短期 1(オーストラリア)に留学している。
・大学院への進学は、04 年に大阪大学経済学研究科、東京外国語大学地域文化研究科各 1 名。
・03 年の卒業生が1名、日本ブラジル交流協会の試験に合格し、卒業と同時にブラジルで働きな
がら学んでおり、現在でも帰国していない。
2.今後の教育活動の目標と計画
・
「新入生セミナー」を引き続き重視する。学生の悩み、進路の相談等、懇切丁寧な指導を今後も
続ける。
・「経済学演習」では、国際的に活躍できる人材の育成を今後とも重視して指導する。
・専門の講義では、引き続きプリントを配付して講義を行う。学会での新説や私の研究の前進に
よって得られた知識は、これまで同様必ず織り込む。
Ⅱ.研究活動
1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし。
154
(2)論文
(単著)
「カンザス州農場抵当金融史の一齣‐「ホークスの手紙」を中心に‐」
『経済研究』
(静岡
大学)7 巻 3.4 号、2003 年 3 月、pp.437-464(28) (単著)「19 世紀におけるアメリカ中西部の
動産金融抵当‐1849∼1900 年のウイスコンシン州スプリングデール・タウンの事例‐」『経済研
究』(静岡大学)9 巻 3 号、2005 年 1 月、pp.85−100(16)
(単著)「19 世紀後半のアメリカ中西
部における農場抵当負債の目的‐第 11 回センサス「不動産抵当」編の分析を中心に‐」『研究叢
書』(静岡大学経済研究センター)第 3 号、2005 年 3 月、pp.41−61(21)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし。
(4)口頭学会報告等
(単独)
「19 世紀におけるアメリカ中西部の動産金融抵当」、アメリカ経済史学会、明治大学、2005
年 12 月 17 日
2.学会役員等運営活動
アメリカ経済史学会代表理事、2005 年 10 月から 2 年間。
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし。
4.科研費等,外部資金取得状況
なし。
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
なし。
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・講義、演習を通して、学生に最新知識として教えている。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
なし。
2.地域連携
なし。
3.國際連携・國際交流
なし。
4.専門的知識の提供
なし。
5.学術的審査委員等
なし。
6.社会全体への貢献
非常勤講師・・静岡文化芸術大学 04/05 前、浜松大学 05 通、放送大学 03/04/05
7.その他
なし。
155
三富
紀敬(MITOMI
経済学科
KIYOSHI)
経済と政策コース
学位:経済学博士
年9月
1987 年 10 月
社会政策
教授
1946 年
博士(社会福祉学)1991 年 1 月
博士(社会学)2006
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 (2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「社会政策I」03 前昼/05 前昼「社会政策Ⅱ」03 後昼/05 後昼/05 後夜 「現代経済入門」03
前昼 「経済と政策」05 後昼 「新入生セミナー」03 前昼 「社会科学基礎演習」05 後昼 「社
会政策演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」03 通昼/04 通昼/05 通昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・社会政策のレポートは添削と面談をして水準の向上に努めました。10−15%の学生が添削
を希望しました。添削の結果水準の向上が認められます。
・社会政策分野の新しい議論を授業に取り入れる努力をこれまでと同じようにおこないました。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・社会政策演習の集団論文と個人論文の作成に特に力を入れました。この結果、経済学科の学生
発表会で集団論文が2位、1人の個人論文が3位の表彰を受けました。また、学生の論文集『経
済論集』に2名の学生が投稿しましたが、これは学生の個人論文投稿総数5名中の2名です。ま
た、内1名は1位、他の1名は2位の表彰を受けました。この2名は大学院生よりも高い評価に
なります。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・論文指導に力を入れており、公務員試験の2次試験に役に立ちましたと学生が報告をしてくれ
たことがあります。
・担当する講義が学生の進路にどのような影響を与えたかについては掴んでおりません。把握が
必要と考えます。
2.今後の教育活動の目標と計画
・社会政策講義録(2006年4月、A4版134頁)が学生から大変に好評であり、拡充して
毎年配布の上授業を構成したいと考えます。
・社会政策講義のレポート添削に参加する学生比率を最低20%に上げます。これによって毎回
の授業に対する学生の真剣度もさらに高まるのではないかと期待をしています。
・学生との教育に関する面談の回数を含めて充実させ、これを教育改善に役立てます。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
『欧米のケアワーカー−福祉国家の忘れられた人々―』(ミネルヴァ書房、2005年11月)
(2)論文
「 J B . シ ョ ア ー へ の 批 判 と 反 批 判 ― ア メ リ カ の 労 働 時 間 論 争 に 学 ぶ ー 」『 経 済 研 究 』
8巻3号、2003年12月
「ケアワーカーの規模・構成と経済的な貢献」『経済研究』9巻2号、2004年11月
「福祉国家の忘れられた人々」『東京経大学会誌―経済学―』241号、2005年1月
「イギリスのケアワーカー」『立命館経済学』54巻4号、2005年11月
156
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
「続・イギリスの在宅介護者関係文献一覧」『経済研究』8巻2号、2003年10月
「高齢者の生活時間」『研究叢書』4号、2006年3月
「水野谷武志『雇用労働者の労働時間と生活時間―国際比較とジエンダーの視角からー』」
『大原社会問題研究所雑誌』569号、2006年4月
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
社会政策学会賞選考委員(2003年5月まで) 社会政策学会東海部会運営委員
日本社会福祉学会誌『社会福祉研究』査読委員
3.受賞歴<年度を限定しない>
第4回野村平爾賞 1985年7月30日 西欧の人材派遣に関する一連の研究に対して
第7回社会政策学会賞 2001年5月26日 『イギリスの在宅介護者』(ミネルヴァ書房、
2000年1月、1−625頁)に対して
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
科学研究費補助金 基盤研究C 代表(取得期間 2006年4月―2009年3月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況(代表及び分担者)
「少子高齢化時代の地域設計」分担(取得期間 2005年4月― )
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・社会政策の体系に関わる内容でない為に教育活動に直接の影響はないと考えます。
・3つ目の学位申請は2005年11月に行い、また、取得は2006年6月にわかりましたの
で、これらを経済学演習の学生に話したところとても喜んでくれ、学生によればその後の進路確
定に当たって役に立ったことと併せ、卒業論文の作成にも一段と意欲が沸いたとのことです。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
静岡県立南高校への出張授業(2005年度)
3.國際連携・國際交流
フランスのリヨン大学他の「失業問題に関する日仏ブラジル三ヶ国比較研究」
(研究期間200
1年―2006年)への調査協力を含む全般的な協力をおこないました。
フランスのリヨン大学付属東アジア研究所に日本の労働市場研究についてメールもしくは資料
の郵送などにより恒常的に情報の提供をおこなっています。
4.専門的知識の提供
特定非営利活動法人 介護者サポートネットワーク(東京)への情報提供
5.学術的審査委員等
社会政策学会賞選考委員(2003年5月まで) 日本社会福祉学会誌『社会福祉研究』査読
委員
法政大学『大原社会問題研究所雑誌』査読委員
6.社会全体への貢献
2003年12月に病気が判明し、翌年1−8月まで治療を行った為に、審議会委員など全て
の役職を降りました。2003年4月から11月までいくつかの役職を務めておりましたが、上
に示したような事情から、ここでは省略をさせていただきます。
157
櫻井良治(SAKURAI
経済学科
RYOUJI)
経済と政策コース
学位:文学士
1976 年 3 月
財政学
経済学士
教授
1951 年
1979 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「財政学(Ⅰ・Ⅱ)」04 前昼/04 後夜/05 後夜 「経済と社会」05 後昼
「英書購読」04 前昼 「経済学演習」(Ⅰ・Ⅱ)04・05 通年昼 ※2003 年度は在外研修。
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケート実施直後に、妥当な自由記述意見を読み上げ、直ちに改善努力を開始。
・中間・期末論述小テストには、答案の配付・回収等の役割で、常時 3 名以内の大学院生 T.A を
活用して、効率と秩序を保った。テキスト等を持込可として、大学生にふさわしい考えさせる問
題を出題した。試験答案を採点して、改善点を記載して、返却した。
・中間・期末試験結果が不十分な学生には、抜打テスト点数を加算した結果、授業態度が向上。
さらに、夏季・春期休暇中にレポート(論文)を執筆させて、高水準な場合に加点した。その結
果、大半の学生が、勉学機会を増やせば高度な認識に達することが判明。
・授業ホームページを活用して、専門・共通両科目の試験案内、レポート要領等を提示。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・05 年度には、大学院生 T.A 制度を活用して、討論を通じた専門的知識の習得、発表会の論文執
筆・報告指導等を実施した。T.A と学生の自由な対話の時間を設け、ゼミ生の要望をくみ上げた
ため、コミュニケーションが向上した。
・05 年度から、ゼミ生全員に個別面接を実施して、学生の進路等の個別事情を把握した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか? 当該期間は卒業生皆無のため、なし。
2.今後の教育活動の目標と計画
・専門「財政学」と共通「経済と社会」で、より平易で効果的なテキストを執筆したい。
・少人数専門ゼミで、適切な年間行事計画を通じたコミュニケーションを確立したい。
・新入生セミナーで、討論やコミュニケーションを通じた学習の向上を図りたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
単著『政府債務の世紀』初版,新評論(東京),2004 年 5 月発行,pp.1‐266(266)
単著『コスト大国日本の財源』初版,勁草書房(東京)、2005 年 5 月発行,pp.1‐258(258)
(2)論文 なし
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等)
〔解説〕
「経済教室」テーマ−国家は破産するのか−,
『エコノミスト 臨時増刊 大増税に勝つ』
毎日新聞社,2005 年 10 月 17 日, PP79∼80(2)
(4)口頭学会報告等 なし
158
2.学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得機関
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕「少子高齢化時代の地域設計」2005 年度∼、「国家と自治体財政」担当
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・04 年度より、上記単著 2 冊を講義・ゼミテキストとして活用し、学生の理解を促進した。
・上記テキスト執筆を通じた最新の研究成果は、講義等で深い知識の提供に寄与した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:04 年 11 月 16 日、静岡県立大井川高校で、「経済学入門と人文学
部案内」を講義。受講生は 1 年生 40 名と教員 3 名。
・人文学部市民開放授業:05 年度後期共通科目「経済と社会」、合計 3 名の市民受講生。
・人文学部模擬授業参観:05 年 10 月 24 日共通科目「経済と社会」に、静岡高校生約 30 名、05
年 11 月 21 日、同共通科目に、浜松南高校生約 50 人の模擬授業参観があった。
・人文学部説明会:05 年 8 月 1 日、模擬授業として、「経済学入門」を担当した。
2.地域連携
上記、学内共同研究プロジェクト「少子高齢化時代の地域設計」参加
3.國際連携・国際交流
・2003 年 5 月∼04 年 4 月 米国コロンビア大学・日本経済経営研究所
4.専門的知識の提供 なし
5.学術的審査委員等
05 年度 経済産業省 独立行政法人研究所
6.社会全体への貢献
社会福祉法人
研究業績(著書)
新生会(群馬県榛名町)
159
在外研修員
評価審査委員
顧問。
鳥畑
与一
経済学科
(TORIHATA
経済と政策コース
学位:経営学修士
YOICHI)
国際金融論
教授
1958 年
1985 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「国際金融論Ⅰ」03 前昼/04 前夜/05 前昼 「国際金融論Ⅱ」03 後昼/05 後昼夜
「経済学演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」03 通昼/04 通昼/05 通昼 「現代経済入門Ⅰ」03 前夜
「国際社会と日本」03 昼/04 後夜 「総合科目」05 前昼
「経済英語」05 前昼 「新入生セミナー」04 前昼/05 前昼
「社会科学演習」03 後昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・共通科目「国際社会と日本」と総合科目「宇宙船地球号物語」では、1 テーマを 2 講義で消化
し、その度に小レポートを作成してもらった。次回授業冒頭でその内容を紹介し疑問に答える
などして双方向の授業になるように務めた。
・国際金融論では、授業冒頭を時事問題に割き、講義の内容が現代の金融諸問題とどう関連する
のかを明らかにし学ぶ意義を理解できるように努めた。
・演習では、学年別ゼミと合同ゼミを行うことで、習熟度別の授業と学年間の交流やゼミ全体で
の取組みを行えるように工夫した。また駒沢大・三重大との合同ゼミで研究成果を交流するこ
とでその成果を客観的に評価できるように努めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・クラス名簿の整備やクラスの交流会を重視することで人間集団としての形成に努めた。
・新入生セミナーや社会科学演習では、授業の目標・スケジュールや評価基準を明確にし、学生
の目的意識を高めるようにした。またグループ分けや責任者の明確化を通じて自立的な運営が
できるように心がけた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・しんどいが多くのことが学べる、身に付くゼミとの評価を受けているが、学んだ成果を基礎に
金融関係を中心に殆どの学生が就職を行っている。
・
2.今後の教育活動の目標と計画
・知識の習得に留まらない人間教育を重視し、その方法についてより工夫を行う。
・知識をより実践的に生かせるようにフィールドワークを重視する。
・学科内の他ゼミや他大学ゼミゼミとの交流の中で能動的な企画運営能力を身につけさせる。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
単著なし
(2)論文
「金融不安と自己資本規制」、信用理論研究学会編『現代金融と信用理論』、大月書店、第 6 章第
3 節(P256-264)、2006 年 1 月。
「邦銀の金融コングロマリット化をどうみるか」、『経済』、新日本出版社、2006 年 7 月。
「新自由主義の高金利正当化論を切る」、銀行労働研究会『金融労働調査時報』No.666、2006 年
160
5・6 月、P10-17。
「新自由主義の高金利正当化論を切る」、全国クレジット・サラ金問題対策協議会『私達の高金
利引下げ論−7 人の学者の意見』、第 2 章(P14-21)、2006 年 8 月。
「信用補完制度を後退させようとする小泉改革」、全商連金融研究所金融部会報告、2006 年 8 月
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
信用理論研究学会 2005 年春季学会報告
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・
・
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
2.地域連携
静岡県学習協会主催『資本論講座』
(2004 年 9 月−2005 年 8 月までの 12 回連続講座)での講師
を務めた。
3.國際連携・國際交流
4.専門的知識の提供
5.学術的審査委員等
経済理論学会機関誌投稿論文のレフェリーを務めた。
6.社会全体への貢献
・深刻な社会問題となっている消費者金融の高金利是正に向けた理論貢献
2006 年 3 月 四国高松あすなろの会主催講演会
4 月 クレジットサラ金被害者連絡協議会シンポ(静岡市)での講演
6 月 日弁連主催高金利シンポジウム(東京)での講演会
上記取組みの中で作成した論文は、日弁連を通じて自民党金融調査会に資料として提供され、
金融庁貸金業問題懇談会資料としてHPに掲載された。
・全国商工団体金融研究所研究員を務め、中小零細企業に対する政策金融・制度金融の諸問題
について調査研究を行うとともに、2006 年度全国商工研究集会金融分科会の助言者を務めた。
7.その他
161
遠山弘徳(TOHYAMA HIRONORI)
経済学科
経済と政策コース
学位:経済学修士
社会経済論
教授
1959 年
1983 年 3 月 31 日
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「外書購読」03 前昼、
「情報処理入門」03 前昼、
「経済学への誘い」04 前後昼、
「経済情報処理論」
04 後昼、「現代経済社会論Ⅰ」04 前昼/05 前夜、「社会科学基礎演習」04 後夜、「政治経済学Ⅱ」
03 後昼/05 後昼、「経済学説史」05 前後昼、「経済学演習」(Ⅰ・Ⅱ)04・05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
・講義の解説にあたってはすべてパワーポイントスライドを使用し、学生の視覚的なイメージに
訴えるようにした。
・講義で利用するパワーポイントスライドはすべて事前に授業 HP からダウンロード可能とし、
学生の事前および事後学習の便宜を図った。
・試験の結果(答案)は受講生に返却し、解答の解説を行うと同時に成績評価の透明性に努めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・04 年度においては、学部主催の研究成果報告会への参加、および学生論集への共同論文の投稿
をつうじて学生どうしの共同研究・作業の機会を多く与えることにより、学習意欲を高めること
に努めた。
・05 年度においては、個別に卒業論文作成の指導を行い、学生の研究能力と論文作成能力の向上
に努めた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・当該期間は夜間主コースのゼミナールであったため、5名だけが新たに就職予定の学生であっ
た。うち、2名は民間企業、1名は公務員、1名は大学院へと進学している。また、すでに職を
有している学生も1名社会人院生として大学院に進学している。
・大学院進学者が2名出たことは、共同の研究成果報告および共同論文の作成が大きな刺激とな
ったと考えられる。
2.今後の教育活動の目標と計画
・15 回の講義計画をより詳細にし、1回ごとの講義の目的および内容を受講生にアナウンスする。
・90 分間の講義の構成をより綿密にする。
・少人数教育については、研究成果報告会への参加、
「経済学論集」
(学生論集)の投稿を奨励し、
共同研究の機会を設定する。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
・共著(分担執筆)『インターネット経済学案内』初版、第 3 章「インターネットで経済学」
pp.38-66(22)、第 4 章「経済統計情報を利用しよう」pp.67-96(29)、第 7 章「海外の統計情報を
利用しよう」pp.143-158(15)、日本評論社(東京)、2003 年 4 月発行、
・共著(分担執筆)『入門 社会経済学―資本主義を理解する―』初版、第1章「市場と資本」
pp.10-34(24)、第7 章「企業 と労使関 係」pp.170-192(22)、 第 13 章「資本 主義の構 造変化 」
pp.310-332(22)、ナカニシヤ書店(京都)、2004 年 4 月発行
(2)論文
162
・
(単著)
「「資本主義の多様性」論と労働市場の成果」
『静岡大学
年 3 月、pp.41-64(23)
・
(単著)
「諸制度の補完性とヒエラルキー」
『静岡大学
pp39-61(22)
経済研究』第 8 巻第 4 号、2004
経済研究』第 9 巻第 4 号、2005 年 3 月、
・(単著)「労働生産性と諸制度の補完性・階層性」『静岡大学
経済研究』第 10 巻第 1 号、2005
年 7 月、pp31-40(9)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(4)口頭学会報告等
なし
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
・〔分担者〕「少子高齢化時代の地域設計」2005 年度∼
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記の共著『入門 社会経済学』はこの分野における研究を学生に紹介・解説することを意図
して作成したものであり、これをテキストとして利用することによって同研究領域に対する学生
の理解を高めることが容易となった。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部市民開放授業:04 年度後期共通科目「経済学への誘い」、合計 3 名の市民受講生
2.地域連携
上記、学内共同研究プロジェクト「少子高齢化時代の地域設計」参加
3.國際連携・國際交流
なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
163
川瀬憲子(KAWASE
NORIKO)
経済 学科 経済と政策コース
学位:商学修士 1986 年 3 月
地方財政論
教授
1961 年
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「地方財政論ⅠⅡ」(03 前夜、04 前後昼夜、05 前夜)、「経済と政策入門Ⅰ」(04∼05 前昼)、「経済と
社会」(03 前後、共)、
「新入生セミナー」
(04 前昼、05 前昼夜、共)、
「外国書講読」
(04 前昼)、
「経済
英語Ⅱ」(05 昼)、「経済学演習ⅠⅡⅢ」(03∼05 昼)、「社会科学基礎演習」(03 後夜、04 後昼、05 後
昼)、「自治体財政論」(03 後昼、04 前夜、05 後昼、院)、「政府間財政関係演習」(03 前夜、04 後昼、
05 前夜、院)、総合講義(03 後院)
(2)授業等の教育効果向上努力
・専門講義では、毎回詳細なレジュメと資料を配付して、わかりやすくかつ講義の体系をもとに専門
を深めた授業が展開できるように努めてきた。また共通教育講義においても、具体的事例を紹介する
など、他学部や他学科の学生が興味関心をもちつつ理解が深まるよう工夫を凝らした。
・2回に1度程度、授業のまとめや感想・意見を書かせてそれを出席点に加算し、なるだけ学生の要
望が授業に反映されるよう心がけた。小レポートの整理には TA を活用した。
・授業終了後に、質問や意見を述べる学生が増えてきたため、時間の許す限り対応を行ってきた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ゼミでは 1990 年度から毎年、金沢大学、岐阜大学との交換討論会合宿を行っている。05 年度は静
岡大学がホスト校となり、1日目と2日目の討論会、3日目には工場見学などを主催した。年々、学
生の論文作成能力、プレゼンテーション能力が向上しており、特に 05 年度「平成の大合併−浜松市と
小規模町村の未来」
(142 頁)は他大学の教員からも高く評価された。交換ゼミについては、04 年に『朝
日新聞』(2004 年 12 月 22 日付朝刊)にも紹介された。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ゼミでは、毎年、大学院の進学、公務員の合格者が出ており、民間企業への就職状況も非常によい。
3年次に共同論文を執筆してプレゼンテーションを行っていることが、よい結果をもたらしており、
いずれの卒業生も社会や地域に大いに貢献している。
2.今後の教育活動の目標と計画
・ゼミの場合にはこれまで以上に授業にフィールドワーク調査を取り入れ、実践的課題に応える。
・講義では、新しい課題や研究成果をわかりやすく解題し、学生の興味関心を喚起していきたい。
・修士論文、卒業論文、共同論文などについて年度の早い段階から力を入れて指導していきたい。
Ⅱ.研究活動
1.
2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
・「1999 年合併特例法改正以降の大規模市町村合併と地方財政−静岡市・清水市合併の事例研究」日
本地方財政学会編『地方財政のパラダイム転換』勁草書房、2005 年6月,67-89 頁
・「地方自治制度の再編と地方財政」重森暁・田中重博編『構造改革と地方財政』自治体研究社、2004
年7月、187-230 頁
・「市民が考える市町村合併と地方財政」オホーツク地域自治研究所・まちづくり行財政研究会編『市
町村合併をとおしてまちづくりを考える』オホーツク地域自治研究所ブックレット 2003 年,1-21 頁
(2)論文
164
・「市町村合併・道州制と自治体財政−政令指定都市志向型合併の検証」『年報・中部の経済と社会』
(2005 年版)愛知大学中部地方産業研究所、2006 年3月、27-40 頁
・「『三位一体改革』と自治体財政の動向」『季刊
自治と分権』自治労連・地方自治研究機構、2004
年 10 月、62-71 頁
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・「市町村合併の新局面」『地方自治職員研修』第 39 巻 No.1,公職研、2006 年1月、23-26 頁
・「2005 年度の地方財政学会動向について」『財政と公共政策』第 27 巻2号、財政学研究会,2005
年 10 月,1-4 頁
・「講演:市町村合併と自治体の財政」『東北学院大学
東北産業経済研究所紀要』第 24 号,2005 年
3月,31-41 頁
・「地方自治制度再編と合併後の財政問題―地方財政調整制度改革による影響を中心として」『日本
地方財政学会第 12 回大会報告要旨』日本地方財政学会(139-142 頁)2004 年 5 月,139-142 頁
・「静岡総研平成 15 年度シンポジウム−求められる新たな都市ビジョン∼自治体再編後をにらんで
∼:パネルディスカッション」『SRI』No.74、静岡総合研究機構、2003 年 12 月,29-50 頁
・「市町村合併の論理と現実」『地域開発』466 号、日本地域開発センター,2003 年7月号,6-10 頁
(4)口頭学会報告等
・日本地方財政学会報告「地方自治制度再編と合併後の財政問題―地方財政調整制度改革による影響
を中心として―」(日本地方財政学会第 12 回 全国大会、2004 年5月)
2. 学会役員等運営活動
・日本地方自治学会理事・企画委員
3.受賞歴<年度を限定しない> なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
・2006 年度科学研究費補助金基盤研究(C) 研究代表者
「市町村統合再編後の財政−日米比較をもとに住民参加型まちづくりの可能性を探る」
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
・「人口減少時代の地域設計」(05 年度)分担者
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・講義では、最新の学会での研究成果や議論を学生向けになるだけわかりやすく解題した。
・ゼミ募集では定員の3倍近い希望があるなど、地方財政に興味を持つ学生が増加した。
・共著『構造改革と地方財政』等を授業のテキストに使用し、学生の理解を深めた。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・ 静岡大学公開講座講師「政令指定都市と自治体財政」(2004 年8月)等
2.地域連携
・愛知大学シンポジウム講演「政令指定都市志向型合併の夢と現実」(2005 年 10 月)
・東北学院大学産業経済研究所シンポジウム講演「市町村合併と地域づくり」(2004 年 10 月)
・静岡県生涯教育センター講師「市町村合併とまちづくり」講義(2004 年9月)
・自治体問題研究所自治体学校分科会講師「地方税財源を考える」(2004 年8月)
・富士宮市中小企業大学講座「破綻する地方財政、その再生は可能か」(2004 年7月)等
3.国際連携・国際交流 ・ 地方自治学会全国大会にて日韓交流セミナーを企画(2005 年 11 月)
4.専門的知識の提供
・名古屋国税局土地評価審議会委員・静岡県消費生活審議会委員・静岡県固定資産評価審議会委員 等
5.学術的審査委員等 『財政と公共政策』査読委員 等
6.社会全体への貢献 自治体問題研究所理事、静岡県地方自治研究所副理事長
165
寺村
泰(TERAMURA TAI)
経済学科
経済と政策コース
学位:経済学士
経済政策
助教授
1957 年
1982 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「経済政策(Ⅰ・Ⅱ)」04 前期昼・夜,後期昼,05 前期昼,後期昼,「外国書購読Ⅱ」04 前期
「経済学演習(Ⅰ・Ⅱ)04・05 通年夜,「社会科学基礎演習」04 後期昼,05 後期昼
「新入生セミナー」04 前期,05 前期,「現代経済入門Ⅱ」05 後期夜
「経済と政策入門Ⅱ(共同講義)」04 後期昼,05 後期昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・経済政策の講義では,毎回小テストを行っている.範囲は前回の講義とし,徹底的な理解と知
識の定着を目標としている.採点を迅速に行い,講義時に前回までの累計点を希望者には教えら
れるようにしている.2∼3 回の欠席でも単位取得が困難となるため,出席率は常時 9 割を超えて
いる.メールでの問い合わせにも随時応じている.
(3)少人数教育発展のための改善努力
・外国書購読では,学生の力量差を考慮して,毎回,持論的なテーマを設定して異なる文献を与
えて,力量に応じて読む分量を調整できるようにしている.これにより,力量のあるものも不足
するものもそれにあった学習量をこなす事が出来ている.要点を 2∼3 点,手短に解説し,各人の
読む量を出来るだけ多くするように配慮している.
・個別面接や食事会,合宿等をこまめに行うことにより,個性や進路などを把握し,かつ議論が
円滑に行えるように配慮している.
・また,各人に何らかの役割(合宿委員等)を担当させる事により,学業のみならず自主性や社
会性を高めていけるように配慮している.
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・夜間主コースの演習を担当していたため,就職活動をおこなったものは半数程度であったがほ
とんど就職した.金融機関や医療機関(事務)などにも就職が決定したものもいた.
・演習に最後まで参加したものの就職率はよい.ただし,これが教育効果の現れかどうかはよく
わからない.
2.今後の教育活動の目標と計画
・専門「経済政策Ⅰ」のレジュメをより効果的になるように改定する.
・専門「経済政策Ⅱ」は,経済政策の発展過程を扱うが,90 年代以降の特質まで言及するように
拡充する.
・演習などの少人数授業では,各人がより関心を持って生き生きと参加でき,それらをきっかけ
としてテキスト以外の書籍も意欲的に読み進むような学生を育てたい.
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
共著『沼津市史・史料編・現代』2004 年 3 月発行,担当:第 1 章第 5 節,第 2 章第 4 節,第 3 章
第4節
(2)論文
単著「近現代沼津の経済発展過程―人口統計を手がかりとして」
(沼津市史研究第 15 号所収)2006
166
年 3 月発行
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)なし
(4)口頭学会報告等
口頭発表「沼津の産業∼繭市場と繊維工場の進出」
(現代日本経済史研究会・箱根合宿)2004.9.1
国際学会参加「東アジアにおける経済発展パターンの比較」2005.5.3∼4(於・釜山大学,Sangnam
International House)
2. 学会役員等運営活動
2003 年月∼2005 年 3 月,日本経済政策学会理事
3.受賞歴<年度を限定しない> なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・地域史の研究成果を,大学院の総合講義で活用した
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・当該期間に,入試委員,広報委員を担当したため高校における模擬授業等を多く行った
2.地域連携
・2004 年度および 2005 年度には,静岡県労働局の事業である「静岡県東部地域求職活動援助地
域雇用促進会議」の委員(副座長)として審議に参加した.
・全期間にわたって沼津市史編さん近現代部会委員として資料発掘および執筆を行った
3.國際連携・國際交流
2003 年 3 月 31 日∼2004 年 1 月 30 日の期間,オーストラリア国のマッコリー大学(国立)におい
て客員研究員として活動した.
国際学会参加「東アジアにおける経済発展パターンの比較」2005.5.3∼4(於・釜山大学,Sangnam
International House)
167
水谷洋一(MIZUTANI
YOICHI)
経済学科 経済と政策コース
学位:経済学士 1985 年 3 月
環境政策 助教授 1962 年
経済学修士 1993 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「環境政策(Ⅰ・Ⅱ)」03∼06 前昼・後夜,「エネルギーと環境」03∼06 後(浜松キャンパス)
「経済と政策入門Ⅰ」06 前昼,「現代経済入門Ⅱ」04 後夜
「経済情報処理」05∼06 前昼,「情報処理入門」03∼04 前昼
「経済学演習」(Ⅰ・Ⅱ)03∼04 通年昼,「経済学演習」(Ⅰ・Ⅱ)05∼06 通年昼
「新入生セミナー」03∼06 前昼,「社会科学基礎演習」03 後昼
「外書購読」03 前昼・05 前昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・講義形式の講義では、毎回講義レジュメおよび参考資料等のプリントを配布。同一名の講義で
も、最新情報等および前年度の受講生の理解度と興味関心をふまえ、毎年度内容を見直してい
る。
・講義の冒頭で前回の講義の復習を実施。とくに進んだ内容の講義(環境政策Ⅱ)では、講義の
最後に適宜練習問題を提示。学生に講義内容の復習を促している(次回の講義の冒頭で解答を
解説)
(3)少人数教育発展のための改善努力
・経済学演習では、年間にゼミ論文と個人論文(単位論文ないしは卒業論文)の2つを執筆する
という目標を明確に意識した運営を行っている。
(*
・夏期休暇中には単独ゼミ合宿、冬期休暇中には他大学 * との合同ゼミ合宿を開催している。
高崎経済大学・東京経済大学・立命館大学・島根大学
・05 年度から、ゼミ生全員に個別面接を実施して、学生の進路等の個別相談に応じている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・経済学演習の学生の多くは、ゼミ共同研究や自らの卒業研究に取り組むプロセスの中で、それ
と関連した形で就職先の企業や職種についての自らの考えを徐々に形成していっている。
・経済学演習の成果は、全般的には学生の文書作成能力の向上という形であらわれていると推察
できるが、就職後には「環境」という大きなテーマと多少なりとも関係のあるポジションに配
置される場合が多い。
2.今後の教育活動の目標と計画
・入門的な講義では、学生の環境問題との「出会い」を大切にし、継続的に興味・関心をもって
もらうように働きかける。
・専門的な講義では、適宜、練習問題や小レポートを課す等、受講生の復習を促すような仕組み
を組み込んでいく。
・経済学演習では、引き続き「ものを書く」
「まとめる」ことにただわるとともに、プレゼンテー
ションの能力の養成にも力を入れていく。
168
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
なし
(3)その他の業績(翻訳,書評,解説,辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
なし
2.学会役員等運営活動
『環境と公害』(季刊, 岩波書店) 編集幹事(1996 年 4 月より)
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
平成 10 年度・11 年度に学長裁量特別研究プロジェクトとして「CO2 排出削減のためのラ
イフスタイルに関する調査・研究」 * を実施したが、その成果をふまえて、同プロジェク
トの主要メンバーにより平成 12 年度から現在まで総合科目「エネルギーと環境」(浜松キャ
ンパス,後期)が開講されている(講義のうち4回を担当)。
*『静岡大学学内特別研究報告』第2号(別冊),127 頁,2000 年 3 月
Ⅲ.社会での活動
6.社会全体への貢献
・中央環境審議会 専門委員(地球環境部会,2001 年 3 月より)
・静岡県森づくり百年の計委員会 委員(2003 年 3 月∼2005 年 2 月)
・静岡県環境審議会 特別委員(2005 年 2 月より)
・富士市廃棄物減量化等推進審議会 委員 (2002 年 11 月より,2005 年 4 月から会長)
・富士宮市環境審議会 委員 (2004 年 6 月より,2005 年 6 月から会長)
169
高倉博樹(TAKAKURA HIROKI)
経済学科
経済と政策コース
公共政策
助教授
1971 年
学位:博士(経済学)2001 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「公共政策Ⅰ」03 前昼/04 前昼夜/05 前昼/ 「公共政策Ⅱ」03 後昼夜/04 後昼/05 後/
「情報処理入門」03 前昼/04 前昼/05 前昼/「現代経済入門Ⅰ」04 前夜/「総合科目」03 後昼/
「社会科学基礎演習」03 後昼/04 後昼/ 「経済と政策入門Ⅰ」04 前昼/05 前昼/
「外国書購読」05 後昼/ 「経済学演習Ⅰ・Ⅱ」03 通年夜/04 通年昼夜/05 通年昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・専門担当科目である「公共政策Ⅰ」では政策論の基本問題(目的・手段・主体・政策形成過程)
を取り上げ、また「公共政策Ⅱ」では現実の具体的な政策課題を経済学的な観点から分析するこ
とで、政策論の基礎と応用が身につくように工夫した。
・受講生の便宜を考えて毎回解説プリントを作成し、重要事項を書き込み式にすることで、板書
に手間取らずに講義における重要項目の選別および最低限の記憶の定着を図れるように工夫した。
・小テストを随時行うことにより、重要な内容の復習を促すよう工夫した。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・1 年生科目である「社会科学基礎演習」では、2 名一組で経済学の基本テキストを報告させるこ
とにより、分からないところをお互いに気兼ねなくたずねられるよう配慮した。
・質問班、進行班を設けることによって学生による自主的な発言が促されるように工夫した。
・「経済学演習」(ゼミ)では毎年、全国経済学生ゼミナール大会に出場するため、共同論文の作
成に取り組んできた。ゼミ学生にはより深い勉学と仲間との協調が身についた。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・担当する専門科目を聞いて現実の政策に関心を持ち、市役所や NPO など社会問題に取り組む組
織を進路とする者が数名でた。
・担当する専門科目を聞いて公共政策に関心を持ち、公共政策系の大学院に進学した者がでた。
・
2.今後の教育活動の目標と計画
・利用しているテキストを学生の意見を取り入れながら改訂していきたい。
・少人数教育において主体的に発言する雰囲気作りに今後とも取り組みたい。
・授業に積極的に出席するなど、学生の努力を成績に取り入れられるよう講義進行を工夫したい
(適切な出席確認方法の確立と評価など)。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共編著・分担執筆)丸谷冷史・永合位行・高倉博樹・朴勝俊編著『現代経済政策論』初版、中
央経済社(東京都)、2005 年 3 月、pp.1-284. 第 1 章「現代経済政策論の課題」pp.1-23(23)担
当、第 3 章「経済政策論のミクロ経済学的基礎」pp.49-76(28)担当(永合・朴との共同執筆)
170
(2)論文
(単著)高倉博樹「90 年代におけるドイツ住宅政策の諸問題」
『経済研究』静岡大学第 8 巻 1 号、
2003 年 8 月、pp.49-66(18)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)なし
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
[分担者]「少子高齢化時代の地域設計」2005 年度∼、「地域社会の育児・雇用・福祉−地域振興
と住宅問題」担当
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記の共編著を講義でテキストとして活用し、単に部分的な説明ではなく、体系的な知識の提
供を図ることができ、学生の理解を促すことができた。
・ゼミにおいて都市・住宅問題をテーマに設定し、研究対象であるドイツやその他の先進国との
対比することによって、日本の諸問題に関する学生の理解を促進した。
・
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
なし
2.地域連携
上記、学内共同研究プロジェクト「少子高齢化時代の地域設計」参加
3.國際連携・國際交流
なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
なし
171
高橋洋児
経済学科
YOHJI)
(TAKAHASHI
企業と経済コース
学位:経済学博士(東京大学)
経済システム
教授
1943 年
1983 年 11 月
Ⅰ 教育活動
1
これまでの教育活動の自己点検
(1) 当該3年間に担当した科目一覧
「経済システムⅠ」03 後夜/04 前昼/05 前昼
05 前昼
「経済理論入門Ⅱ」05 後夜
「経済システムⅡ」05 後昼 「経済理論入門Ⅰ」
「外国書講読」05 前昼
「企業経済論Ⅰ」04 前昼/05 前
昼「新入生セミナー」03 前昼 「経済と社会」04 前・後昼 「経済学演習Ⅰ」03/04/05 通昼 「経
済学演習Ⅱ」03/04/05 通昼 「経済学演習Ⅲ」03/04/05 通昼
(2) 授業等の教育効果向上努力
・講義科目・演習科目を問わず、現実の経済問題から出発することを一貫して心掛けてきた。お
よそ理論は現実問題を理解し解決の方向を探るためにある、という単純自明の理屈による。経済
学分野の授業では、あれこれの技術的な「教育効果向上努力」以前に、このような取り組み姿勢
が――学生のニーズに照らしても――大事だと考えている。
まず「基礎」から始める、という授業方法は再考の余地がある。受講生は、何のための「基礎」
なのかも実感できないまま半年なり1年なりを我慢して終わるケースも少なくない。
・どの授業科目においても、予告なしの小テストまたはレポート(配点:20 点)を半期に 1∼2度
は実施している。直接の目的は出席率を高めることであるが、小テストなりレポートなりの出来
栄えを見ることで、授業方法等の改善点についても――おざなりな「学生による授業評価アンケ
ート」などよりはるかに有益な――当該科目に密着した反省材料が得られる。
・学生サイドの自覚を高めるという意味では、2006 年度から合格最低点が 60 点に引き上げれれ
たのは、私の年来の主張とも合致する大変良い改善だと思っている。
(3) 少人数教育発展のための改善努力
・この質問項目は、どの学部・学科を想定しているのか。確かに人文学部経済学科にも演習など
の少人数科目はある。しかしそれ以前に、担当教員が多大な苦労と腐心をしているのは、受講生
数が 200~300 人(ないしそれ以上)の多人数教育である。これに比すれば少人数教育などいかよ
うにも工夫改善できる、と敢えて申しておきたい。
・演習科目において手取り足取りの密着指導を行うのは言うまでもないこと。講義科目
においても、受講生数が 100 人程度未満の場合は、希望者に対して小テストないしレポートに添
削して返却するよう努めている。むろん「添削」といっても、経済学など社会科学の世界には理
系の学問や語学と違って「これこそが唯一の正解」というものはないので、正否を裁くという権
威主義的態度で臨むことはないが。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・これは卒業生に聞いてもらわないと分からない。仮に演習で公務員試験対策に力を入れていて、
ゼミ生から合格者が出れば因果関係はつけやすいであろう。しかし卒業生の進路はまちまちであ
る。大学教育との因果関係を明確にはつけようがない。もし、もっとはきっきりした因果関係を
つけたいのなら、学生は専門学校に進んだ方がよい。大学も専門学校化した方がよい。
2
今後の教育活動の目標と計画
172
・何年経とうが、教育活動の基本方針は変わりようがない。良くも悪くも「授業は学生と教員の
共同作品」である。ただ、授業外の指導助言はより充実させる余地がある。
・新入生の学力水準は年ごとに違っているので、柔軟な対応が必要であろう。中長期的には、
「大
学全入時代」の影響が教育活動の目標と計画にも及ぶと思う。
Ⅱ
研究活動
1
2003 年4月∼2006 年3月の主要研究業績
(1) 著書
(単著)
『現代社会論の基本視座―疎外論パラダイムを脱却して―』御茶の水書房、2003 年6月、
pp.1-251.
(共著)大田一廣編『社会主義と経済学』日本経済評論社、2005 年 10 月、第4章「K.マルクス
(2)――物象化論・フェティシズム論の今日的位相」pp.136-176.
(2) 論文
(単著)「廣松渉と物象化論」『アソシエ』No.12、御茶の水書房、2003 年6月、pp.
(単著)「協働価値論―不換中央銀行券の場合―」『経済研究』静岡大学人文学部、2006 年2月、
pp.1-64.
(3) その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(書評)佐伯啓思『成長経済の終焉―資本主義の限界と「豊かさ」の再定義―』
(ダイヤモンド社、
2003 年)「東京新聞」「中日新聞」2003 年9月21日付。
(書評)ロベール・ボワイエ『資本主義 vs 資本主義』(山田鋭夫訳、藤原書店、2005 年)「週刊
読書人」2005 年4月1日付。
(書評)内橋克人・佐野誠編『ラテン・アメリカは警告する』
(新評論、2005 年)
「東京新聞」
「中
日新聞」2005 年7月3日付。
(短評)「今年の収穫」『週刊読書人』2003・2004・2005 年 12 月下旬。
(分担執筆)静岡大学人文学部経済学科・企業と経済コース編『企業経済論入門―CSR を基軸に
見る企業と経済―』第1版、2005 年、第1章「現代経済と株式会社」pp.1-14.
(分担執筆) 同書、第2版、2006 年、第1章「現代経済と株式会社」pp.1-25.
(4) 口頭学会報告等
・ポスト・マルクス研究会における上記共著書『社会主義と経済学』合評討論会に参加
(2006 年3月 28~30 日、東京外国語大学本郷サテライト)。
Ⅲ
社会での活動
3
国際連携・国際交流
・第6回浙江大学・静岡大学国際交流学術シンポジウム(主催:浙江大学・静岡大学、後援:静
岡県弁護士会、2004 年 12 月 18 日、静岡法律会館)の実行委員長を務む。市民を中心に約 60 名
が参加。
6
社会全体への貢献
・ひところまでは、地元静岡ではもとより東京・名古屋方面でも講演会を多数行っていたが、近
年は出不精になっている。それに代わるものではないが、主な夜間主授業を、半ば講演会のつも
りで行っている。自分の経済理解および現状分析が社会人にどこまで通用するかを確かめたいか
らである。
173
青山茂樹
経済学科
(AOYAMA
SHIGEKI)
企業と経済コース
学位:商学修士
環境経営学
教授
1945 年
1972 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「経営学(Ⅰ)」03 前昼 「経営労務論(Ⅰ・Ⅱ)」03 後昼/04 前昼/04 後夜
「経済と社会」03 前昼夜 「地球環境問題と現代社会」05 後昼
「外国書購読」04・05 前昼 「経済学演習」03・04・05 通年昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・VTR・DVD 等の視聴覚教材を活用して、学生の理解を高めるようにした。また、その際、必ず感
想文を提出させ、次回の講義でそれについてコメントをした。
・授業アンケート実施後、妥当な自由記述意見を紹介し、改善に努めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・とくに、演習において工場見学を実施し、学生の理解と問題関心を高めるようにした。
・大学院生の TA を活用して、演習参加学生の卒論対策・就職対策など個別指導をきめ細かく行っ
た。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・演習において、地球環境問題と企業経営をテーマにしたこともあって、環境経営を実践してい
る企業へ就職する学生が多くなった。
・地球環境問題と企業経営に強い関心を抱き、大学院へ進学する学生も出てきた。
2.今後の教育活動の目標と計画
・地球環境問題と企業経営などを含むテキストを企業と経済コースのスタッフと共同で作成する。
・演習で、工場などを引き続き実施するとともに、地域で環境経営を実践している経営者から直
接に経験を語ってもらい、学生の問題関心と理解を深めたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
「日本自動車産業と地球環境問題」静岡大学『経済研究』7 巻 3・4 号、2003 年 3 月
「日本自動車メーカーの環境対応戦略」『比較経営学会誌』第 27 号、2003 年 3 月
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
(4)口頭学会報告等
なし
174
2. 学会役員等運営活動
労務理論学会常任理事(2003 年 6 月∼2006 年 6 月)
同学会理事(2006 年 6 月∼現在に至る)
同学会第 15 回大会(2005 年度)プログラム委員長(作新学院大学で開催)
日本学術会議経営学研究体制連絡委員(2003 年 9 月∼2005 年 9 月)
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
平成 15 年度科学研究費補助金[基盤研究(B)(2)]『アジア太平洋地域における環境政策と企業
の対応に関する総合的研究』
(課題番号:13430031)の研究代表者.2,Ⅰ00 千円(平成 13 年度か
らの継続で 3 年間で、13,000 千円)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕
「グローバル化時代における地方中小企業のCSR への取り組み」2005 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・2005 年、専門科目の入門用テキスト[企業経済論入門]を共著で発行
・
Ⅲ.社会での活動
なし
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
なし
2.地域連携
なし
3.國際連携・國際交流
2004 年度アメリカ経営学会(ニューオーリンズで開催)に日本学術会議派遣研究者として出席し
た。
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
なし
175
大橋慶士(OHASI
経済学科
KEIJI)
企業と経済コース
学位:商学修士
会計学
教授
1946 年
1971 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2005 年 4 月∼2006 年 3 月の 1 年間)
(1)当該 2 年間に担当した科目一覧
2003 年 4 月∼2005 年 3 月については該当なし
「会計学基礎」05 前期昼、「インターンシップ」(Ⅰ・Ⅱ)05.前期昼、「会計学」(Ⅰ)05 前昼
/05 後期夜、「会計学」(Ⅱ)05 後期昼、「企業経済論Ⅱ」05 後昼、「経済学演習」(Ⅰ)05 通年
(2)授業等の教育効果向上努力
・講義には毎回レジメを作成し、学生が要点の整理を行えるように配慮した。また、視覚教材が
必要と思える場合はパワーポイントで示した。
・試験については、成績評価の透明性を高めるため、出題形式を客観的評価ができ、自己採点可
能なものにした。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・2 年生ゼミにおいては、学生に基本テキストを精読、発表させ、本の読み方を徹底的に教え込
むことに努めた。また、学生間のディスカッションができる土壌作りをするための話題提供等
を行った。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・05 年度赴任したためゼミからは卒業生を輩出していない。
2.今後の教育活動の目標と計画
・視覚教材の充実とネットでの教材配信を行う。
・授業内容の難易度を明確に測定し、難易度に応じた説明の仕方について研究を行う。
・少人数教育については、現在学生に課題を与えており、研究成果報告会への参加、
「経済学論集」
(学生論集)の投稿を促す。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
・(共著)『基礎から学ぶ簿記原理』初版、第1編「簿記の基本」pp.1-33(33)、第5編「決算」
pp. 153-192(40)、第9編「本支店会計」)pp. 271-289(19)、税務経理協会(東京)、2004
年4月発行
(2)論文
・(単著)「環境会計における経済学的便益評価手法の適用について−環境保全効果へのCVM適
用事例から−」『静岡産業大学国際情報学部研究紀要』第6号、2004年2月、pp105-118(14)
・(単著)「NPO法人とアカウンタビリティ−企業への貢献とselfのアカウンタビリティを考える
−」『中央大学 経理研究』49号、2006年1月、pp.220-228(9)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
〔科研費報告等〕
・(共同執筆)研究報告書『アジア太平洋における環境政策と企業の対応に関する総合的研究』
2001−2003 年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(2)課題番号 3403031)、2004 年 3 月
・(共著)「ノボノルディスク社の環境マネジメント」(研究ノート)『静岡大学 経済研究』第 8
巻第 4 号、2004 年 3 月、pp.67-647(12)
・(単著)「企業の社会的責任(CSR)−NEC の取り組み事例−」『静岡大学 経済研究センター研
究叢書』第 4 号、2006 年 3 月、pp.21-33(13)
176
・(単著)「アカウンタビリティ概念の拡張と環境」『企業経済論入門−CSR を機軸に見る企業と
経済』(第 2 版)静岡大学人文学部企業と経済コース、2006 年 3 月、pp.204-222
(4)口頭学会報告等
なし
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況
なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況
・〔分担者〕「少子高齢化時代の地域設計」2005 年度∼
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記の共著『基礎から学ぶ簿記原理』は簿記のシステムを初学者が容易に学べるよう研究・工
夫して作成したものである。それにより会計学への学びがスムーズにできることが意図されてお
り、テキストとして利用することで学生の簿記への理解を高めることが容易となった。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・ なし
2.地域連携
〔学内共同研究プロジェクト〕
上記「少子高齢化時代の地域設計」参加
〔行政機関審議委員〕
静岡県公会計監査研究会 アドバイザー、藤枝市情報公開審査会 副会長、藤枝市個人情報保護
審査会 会長、藤枝市行財政改革懇談会 会長、藤枝市事業評価委員会 委員長、藤枝市環境審
議会 会長、焼津市環境審議会 会長、人材育成静岡地域協議会 委員、島田市・金谷町合併将
来構想策定委員会 委員
〔講演〕
・藤枝市役所「藤枝市役所部長会研修」「欧州から見た環境問題」
・静岡ガス株式会社「静岡ガス環境教育講座」「環境問題、今企業に求められていること」
・袋井市総合センター「静岡県市町村監査委員研修」「これからの監査委員監査のあり方」
3.國際連携・國際交流 なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
静岡県地球温暖化防止活動推進センター 事業企画管理委員会
NPO 法人日中環境経済センター(静岡市) アドバイザー
177
委員
布川日佐史(FUKAWA HISASHI)
経済学科
企業と経済コース
学位:経済学修士
労働経済論
教授
1954 年
1987 年3月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
・新入生セミナー(03 前)
・労働経済論(Ⅰ・Ⅱ)(0405 前昼/0405 後昼/05 後夜)、企業経済論Ⅰ(05 前)
・経済学演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(04/05 通年)
(2)授業等の教育効果向上努力
①毎回授業のポイントに関するまとめと質問を提出させ、理解度の把握に努めた。
②テキスト及び授業用資料を、事前にネット上から取れるようにした。
③パワーポイントの利用と、授業時配布資料の改善に努めた。
(3)少人数教育発展のための改善努力
①教員と学生の、また学生同士の良好な発話環境を作ることに努めた。
②企業と行政へのヒアリングを重視し、テーマの社会的重要性を認識させるようにした。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
①職能資格制度や業績主義についての授業では、社会に出る基礎知識を得たとの感想があった。
②育児と仕事の両立支援というテーマでは、企業選択の参考になったとの感想を得た。
2.今後の教育活動の目標と計画
①今後働き方がどうあるべきかについて、自分なりの見通しを持たせられるようにしたい。
②年金など社会保障制度についての基礎知識を持たせたい。
③アルバイト体験をもとに、働くものとしての最低限の権利を理解させたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)竹下・大友・布川・吉永『生活保護「改革」の焦点は何か』pp.44−58(15)担当、あ
けび書房(東京)、2004 年 4 月
(分担執筆)栃本一三郎・連合総研編『積極的な最低生活保障の確立−国際比較と展望−』pp.105
‐137(33)担当、第一法規(東京)、2006 年 3 月
(2)論文(単著のみ)
・
「生活保護制度の在り方に関する専門委員会の検討内容」
『司法書士』405 号、2005 年、pp.10-17
(8)
・
「自治体間格差と自立のための生活保護改革」
『都市問題』Vol.96 No.10、2005 年、pp.9-13(5)
・「就労可能な生活困窮者と生活保護制度」『社会福祉研究』第 94 号、2005 年、pp.39-45(7)
・
「ワーキング・プアと最低生活費(貧困)基準」
『ポリティーク』第 10 号、2005 年、pp.82−98(18)
・「若年貧困と社会保障の課題」『社会政策学会誌』No.13、2005 年 pp.50−67(18)
・「ドイツにおけるワークフェアの展開−稼働能力活用要件の検討を中心に−」『海外社会保障研
究』第 147 号、2004 年、pp.41−55(15)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
なし
178
(4)口頭学会報告等
(単独)「生活保護改革の論点について」社会政策学会、大阪市立大学、大阪市、2004 年 10 月
(単独)「若年貧困と社会保障の課題」社会政策学会、法政大学、町田市、2004 年 5 月
(単独)「ドイツにおける失業対策の動向」社会政策学会、一橋大学、国立市、2003 年 5 月
2. 学会役員等運営活動
・なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
・なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
(代表者)基盤研究(B)「ドイツにおける失業者『活性化』政策の展開」2003∼05 年度、320
万円
(代表者)厚生労働科学研究費補助金(政策科学推進研究事業)「生活保護における自立支援プ
ログラムの検討」2005∼07 年度、841 万円
(代表者)基盤研究(B)「ドイツにおける最低生活保障制度改革の検証」2006∼08 年度、390
万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕「少子高齢化時代の地域設計」2005‐06 年度,「地域社会の育児・雇用・福祉」担当
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・失業と貧困という視点から、授業内容を豊富化することができた。
・政策上ポイントとなっている点(「再チャレンジ」、「自立支援」など)を講義できた。
・「両立支援」について、県内企業との連繋をもとに学生による実態調査ができるようになった。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
特になし
2.地域連携
・静岡ワークライフ研究所客員研究員
・静岡県労働研究所理事
3.國際連携・國際交流
特になし
4.専門的知識の提供
・厚生労働省社会保障審議会福祉部会「生活保護の在り方に関する専門委員会」専門委員(2003
年 8 月∼2004 年 12 月)
・連合総合生活開発研究所「最低生活保障制度の国際比較」研究委員会委員(2004 年度)
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
特記事項なし
179
田島慶吾(TAJIMA KEIGO)
経済学科
企業と経済コース
学位:社会学修士
政治経済学
1985 年3月(一橋大学)
教授
1957 年
博士(社会学)2004 年 5 月(一橋大学)
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「政治経済学」
(03、04、05 各前期昼)、
「経済学説史」(03、04 各後期昼間)、
「企業倫理学I」(05
後期・夜間主、05 後期・昼間)、
「企業理論」
(05 後期・昼間)、
「経済学演習I,II、III」
(03、
04 年通年、昼間、04、05 通年、夜間主)、「外書講読」(05、後期、夜間主)、「企業経済論 I」(05
前期・昼間)
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業評価アンケート実施後、寄せられた質問に口頭で回答、授業改善を図った。
・授業で使用する教材プリントの内容、形式その他を授業評価アンケート結果に基づき、
改良した。
・大講義室の授業における板書について、字体拡大を図った。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・昼間および夜間主のゼミ生に対して、個別面談を実施し、各学生の勉学状況、就職希望
等の把握に努めた。
・学業不良者に対して特に個人面談を実施した。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・進路決定に悩む学生のために、進むべき一定の方向性を提示することができた。
・夜間主学生の内、一名が演習内容に沿った就職先を得た。
・
2.今後の教育活動の目標と計画
・企業倫理学Iで使用するテキスト『現代の企業倫理』を 2007 年 3 月に刊行する。
・企業倫理学の学際的研究のための研究チームを発足させる。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
単著『アダム・スミスの制度主義経済学』ミネルヴァ書房(京都)、2003 年 4 月発行、pp.1-380+xii
(2)論文
単著「企業倫理学と企業の経済学」『経済研究』静岡大学、8 巻 4 号、2004 年 3 月、pp.29-40.
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
テキスト「企業経済論入門—CSRを機軸に見る企業と経済」静岡大学人文学部経済学科・企業と
経済コース、2006 年 3 月
180
(4)口頭学会報告等
一橋大学「社会思想共同研究会」(2003 年 12 月 6 日:一橋大学)
経済学史学会第 69 回大会(2005 年 5 月 28 日・29 日:大阪産業大学)
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
静岡県労働研究所「グローバル化と社会的公正」(2003 年 4 月〜2004 年 3 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・ 05 年度より、経済学科一年生に対し、テキスト「企業経済論入門」を使用することにより、
階梯的かつ体系的な授業展開という学科の教育理念の実現を一歩進めることができた。
・ 05 年より開講の「企業倫理学」「企業理論」は新授業であるが、研究成果はこれらの授業展
開のために基礎を提供した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・静岡大学主催出張授業:2004 年 11 月 16 日に清水東高校にて「経済学の考え方」を講義、参加
学生は約 40 名、教員 2 名。同年 11 月 22 日に島田高校にて「経済学の考え方」を講義、参加学生
は約 30 名、教員 2 名
2.地域連携
静岡県労働研究所の研究委託「グローバル化と社会的公正」の共同研究の一環として、2004 年 8
月に静岡県内各界から約 100 名の参加を得、シンポジウムを開催した。
3.専門的知識の提供
2004 年 12 月 18 日に静岡労働研究所にて、
「グローバル化と企業倫理」と題する講演会を行った。
これは、静岡県労働研究所による委託研究「グローバル化と社会的公正」の一環である。
181
伊東暁人
経済学科
(ITO
AKITO)
企業と経済コース
学位:経済学士 1984 年 3 月
経営情報論
教授
1961 年
経営学修士 1991 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「経営情報論(Ⅰ・Ⅱ)」03 前後昼/03 後夜/04 前昼/04 後夜/05 後昼 「経済英語Ⅱ」05 後昼
「情報処理入門」03 前昼/04 前昼 「経済情報処理(論・Ⅰ)」03 後昼/04 前後昼/05 後昼
「現代企業入門」03 前昼 「外国書講読Ⅰ」04 前昼 「企業経済論Ⅱ」04 後昼/05 後昼
「新入生セミナー」05 前昼 「社会科学基礎演習」05 後夜 「経済学演習(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)」03/04/05 通年昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・アンケート(中間・期末)指摘事項のフィードバック
・授業教材 Web と PPT、VTR の活用、提出レポートの添削返却
・テキストの作成:
『企業経済論入門(第2版)』
(2006年)分担:第5章.情報通信技術が変えるビジネスと社会(pp.68-90)、
『企業経済論入門』(2005 年) 分担:第 4 章.情報通信技術が変えるビジネスと社会−ITの進展と企業経営、社会
的責任−(pp74-98), 『はじめよう経済学のための情報処理(改訂版)』(2004 年)
(3)少人数教育発展のための改善努力
・経済学演習(昼)におけるインターゼミ大会への参加、
「経済論集」
・成果報告会(奨励賞受賞)への参加。
・メーリングリストやWeb 掲示板の利用による論文指導や情報交換の緊密化。
・自治体/各種団体主催の有用なイベントへの参加(例:ビジネスプランコンテスト)や情報紹介。
・面談による半期毎の成績チェック、卒業所要単位数の確認、履修指導など。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・単なる「就社」ではなくキャリアプランニングを前提とした進路選択が可能になった。
・IT 系企業を志望する学生には具体的な仕事が理解できるようになった。
・担当学生のうち公務員志望者は多くはないが、志望者は結果を出している。
(過去3 年のおもな内定/就職先:国家
Ⅱ種(金融庁、厚生労働省)
、政令市、市役所等)
2.今後の教育活動の目標と計画
・企業と経済コースで取り組んでいる企業倫理学のテキストを完成させ、授業で活用する。
・卒業論文の質を高める。そのためにコースとして一体となった系統的・組織的な指導を推進する。
・講義科目において受講生の到達レベルを引き上げる。そのために授業方法をさらに改善する。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
(共著)(分担執筆)相原憲一他編著『情報技術を活かす組織能力 IT ケイパビリティの事例研究』
「第7 章.アルバイト
タイムス(情報誌の編集・発行)―読者をつなぎとめる“フリー情報の信頼性”」pp.179-213(35)担当,中央経済社
(東京都)
,2004 年7 月
(共著)(分担執筆)『はじめよう経済学のための情報処理[改訂版]
』
「第1章 Excel の基本操作」pp.3-39(37)担当,日
本評論社(東京都)
,2004 年4 月
(2)論文
(単著)「小泉「構造改革」と地方企業の経営課題−静岡県下企業へのアンケート分析を中心に−」
『経済研究』第9 巻
第1 号,静岡大学経済学会,2004 年9 月,pp.19-44(26)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
(共著)「北米日系企業における環境経営管理∼アメリカ合衆国ジョージア州におけるヒアリング∼」
『経済研究』第 8
182
巻第3 号, 静岡大学法経学会,2003 年12 月,pp.53-65(13)
(単著)「少子高齢化社会における中小企業による地域活性化について−商工会議所のとりくみを事例として−」
『少子
高齢化社会の地域設計報告書』,静岡大学,2006 年3 月,pp.45-61(17)
(単著)「経営学・商学系における高大連携の動向」
『2005 年度静岡大学人文学部高大連携プロジェクト報告書』,静岡
大学,2006 年3 月,pp.44-53(10)
(4)口頭学会報告等
(共同)「情報システムのブレイクスルー可能性を探れ!」,第4 回情報科学技術フォーラム(FIT2005)パネリスト,電
子情報通信学会・情報処理学会共催,於中央大学理工学部,2005 年9 月8 日
2. 学会役員等運営活動
経営情報学会:理事(2003.4∼05.3)/2004 年度秋季全国研究発表大会プログラム委員長
3.受賞歴
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
〔代表者〕基盤(B)(1)「
「構造改革」下における地方企業の経営戦略」
(2002 年度-04 年度)1250 万円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕
「少子高齢化時代の地域設計」2005 年度-06 年度
〔分担者〕
「人文学部高大連携プロジェクト」2005 年度
〔分担者〕
「グローバル化時代における地方中小企業のCSR への取り組み」2005 年度
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・経営戦略や経営情報論関係の研究および学会における各種活動は、経営情報論や経済学演習の内容に部分的ではあ
るが、適宜、反映させている。最先端の研究事例やTopics は学生の関心も高い。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:04 年9 月21 日、静岡県立磐田西高等学校で、
「大学で何を学ぶか?−人文学への誘い」
と「情報と経済社会−経済学への誘い」を講義。受講数は 2 年生各30 名・15 名、教員2 名。
2.地域連携
・上記、学内共同研究プロジェクト「少子高齢化時代の地域設計」参加 (2005-06 年度)
・新付加価値創造研究会(静岡市「シズオカブランド家具」構築化調査事業)参加 (2006 年度)
・静岡県総合文書管理システム開発等委託業務評価委員 (2003 年度)
3.専門的知識の提供
・静岡県立大学主催公開講座「ビジネス講座:情報システム論」講師(2003 年12 月7 日、2004 年1 月11 日)
・静岡市主催「東海電子自治体戦略会議2005」分科会講演・シンポジウムパネリスト(2005 年12 月7 日)
4.学術的審査委員等
・某情報系学会におけるレフェリー論文の査読員 (2005 年度)
・某公立大学における情報システム開発業務委託提案競技に係る審査委員 (2006 年度)
5.社会全体への貢献
・静岡市情報化構想審議会委員(副会長) (2003 年度)
・SBS情報システム㈱地域情報化研究所客員研究員 (2003 年度∼06 年度・継続)
・静岡県デジタルメディアの行政活用と産業振興に関する懇談会委員 (2004 年度∼05 年)
・中小企業庁JAPAN ブランド育成支援事業「静岡家具ブランド」戦略策定委員会委員 (2006 年度)
183
安藤研一 (ANDO
経済学科
KEN-ICHI)
企業と経済コース
世界経済論
教授
1962 年
学位:PhD. Economics (University of Reading, UK, 14 December 2002)
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「世界経済論Ⅰ」03 前昼/04 前昼/05 前昼夜 「世界経済論Ⅱ」03 後昼/04 後昼夜 「企業経済
論Ⅰ」04 前昼/05 前昼 「経済と社会」05 前後昼 「経済英語Ⅰ」05 前昼 「情報処理入門」
04 前昼 「外国書購読」03 後夜 「社会科学基礎演習」04 後昼 「経済学演習Ⅰ」03 通夜/04
通夜/04 後昼/05 後昼 「経済学演習Ⅱ」04 通夜/05 通昼 「経済学演習Ⅲ」03 通昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・企業と経済コース教官による授業参観・コメントを受けた.
・「経済英語Ⅰ」で,取り上げたトピックに関連した資料の配布,解説を行った.
・「企業経済論」におけるテキストの編集,作成,改訂を行った.
(3)少人数教育発展のための改善努力
・経済学科として新たに階梯的なコース制を導入した.
・「経済演習」の学生に対する授業以外での論文の個別指導を行った.
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・自分自身の社会的・経済的問題関心が高まった.
・必ずしも人前で話すことが得意でなかった学生も,少しずつ自信を持つようになった.
2.今後の教育活動の目標と計画
・コース制に対応した半期四単位モノとなった講義形式での授業の進め方を研究し,実施する.
・各学年に対応した演習形式,論文執筆方法,それらへの動機付けについての検討,実践する.
・授業参観をよりフォーマルなものとし,教育方法等の情報交換・相互発展を進める.
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
Ando, K. (2005) Japanese Multinationals in Europe, A Comparison of the Automobile and
Pharmaceutical Industries, Cheltenham, UK・Northampton, MA, USA: Edward Elgar.
(2)論文
・安藤研一(2006)
「地域経済統合下の直接投資と関連産業貿易:日系自動車企業の対英投資とイ
ギリス自動車部品産業を題材として」『経済研究(静岡大学)』10 巻,4 号 65-83 頁
・安藤研一(2005)「EU,国民国家を超える制度の政治経済学」 中村民雄 (編)『EU研究の新
地平,前例なき政体への接近』京都:ミネルヴァ書房,第6章 159-196 頁.
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・田島慶吾・安藤研一(共著)(2006)「企業の社会的責任,その背景と意義」『静岡大学経済研
究センター研究叢書』第 4 号 2006 年 3 月,1-20 頁
(4)口頭学会報告等
・安藤研一(2005)「 E U 拡 大 と 多 国 籍 企 業 : 日 系 企 業 の 対 中 東 欧 投 資 の 分 析 」 日 本
E U 学 会 第 26 回 ( 2005 年 度 ) 研 究 大 会 報 告 , 2005 年 11 月 12 日 九 州 大 学
・Ando, Ken-ichi & Janne, Odile E. M. (2005) ‘The Role of FDI from a Local Perspective: the Cases of
the West Midlands and Shizuoka-Aichi’,Designing the Project of Comparative Regionalism, The 1st
184
International Workshop, Institute of Social Science (ISS), University of Tokyo
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
・国際ビジネス研究学会,2005 年度(第 12 期)学会賞,単行本の部.
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
・平成 15 年度∼平成 17 年度科学研究費補助金(基盤研究(C)
(2))
「グローバリゼーションと
地域経済統合の補完緊張関係に関する研究,日系多国籍企業の世界戦略とEU戦略の展開を中
心にして」(研究課題番号:15530182)
・平成 15 年度日本学術振興会外国人研究者招へい事業(短期),招へい研究者:Dr. Janne, Odile
E.M. (ロンドン大学・講師),研究課題「多国籍企業の世界戦略における産業クラスターの意
義に関する比較研究」
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
・静岡大学人文学部裁量経費事業(平成 16・17 年度):企業と経済コース,1 年生向けテキスト
『企業経済論入門,CSRを機軸に見る企業と経済』編著.
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・最新の研究成果を講義に織り交ぜて授業展開をした.
・1 年生向け入門テキストの編著を通じて,高校と大学の学習の橋渡しを図った.
・国際的研究交流を通じて,外国,特に,イギリスにおける大学教育の実態を理解し,その静岡
大学への応用を考慮しながら,講義・演習を進められた.
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・平成 17 年 10 月 6 日静岡県立富士宮西高等学校出張授業,「資本主義経済の特徴」を講義.
2.地域連携
・静岡労働研究所シンポジウム【グローバル化と社会的公正】パネラー,
「グローバル化と企業戦
略」平成 16 年 7 月 31 日静岡県総合社会福祉会館
・静岡県労働研究所連続講座,「グローバル化と企業戦略」講演,平成 16 年 11 月 18 日クリエート浜
松
・平成 15~17 年度,毎年日本貿易振興機構との共催による静大生向け講演会を企画実施.
3.國際連携・國際交流
・平成 15 年度日本学術振興会外国人研究者招へい事業(短期)により, Dr. Janne, Odile E.M.
(ロンドン大学・講師)を招聘.
4.専門的知識の提供
・安藤研一(2005)「EU の経済学,EU と経済学」日本 EU 学会「EUSA-JAPAN Newsletter」
No.15, September 2005, 2 頁
・平成 17 年度東京大学社会科学研究所委嘱研究員.
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
なし
185
朴根好
(PARK KEUNHO)
経済学科
企業と経済コース
学位:博士(経済学)
アジア経済論
助教授
1962 年
1993 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「企業経済論Ⅰ」05 前昼 「国際社会と日本」05 前昼 「外国書購読」05 後夜 「現代韓国語
Ⅰ」04 後昼/05 後昼 「新入生セミナー」04 前昼/05 前昼 「経済学演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」03 通昼/04
通昼/05 通昼 「アジア経済論Ⅰ」03 前昼夜/04 前昼 「アジア経済論Ⅱ」03 後昼/04 後昼夜
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケートの改善:パワーポイントによるプレゼンテーションなど
・予習・復習につとめるために毎回小レポートの宿題を課する。
・学生の関心を高めるために、時事的課題をとりあげ、毎回資料を作成・配布する。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・討論しやすい環境をつくる
・学生自ら積極的にゼミに参加させるために、学生の関心が高いテーマを選定する。
・プレゼンテーション能力の向上のために、論理力を身につけるようにつとめる。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・ゼミで学んだことが社会でも役に立つという認識が深まった。
・就職活動をより積極的に取り組むようになった。
・就職先も第一志望が多く決まった。
2.今後の教育活動の目標と計画
・専門「アジア経済論」で、より視野をグローバル的に広め、問題意識を高揚。
・専門ゼミで、調査力・分析力・論理力を鍛え、卒業論文の質の向上
・ ビジネス外国語で、スキルアップを通じたコミュニケーション能力の向上
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
・『総力戦体制からグローバリゼーションへ』平凡社、2003年(共著)。
・『20世紀の中のアジア・太平洋戦争』岩波講座アジア・太平洋戦争(8)岩波書店、2006年(共
著)。
・『文化の変容とその影響』シリーズ・アメリカ研究の越境(5)ミネルヴァ書房、2006年(共
著)。
(2)論文
・「ヴェトナム戦争と韓国経済社会の変容」『歴史学研究』(歴史学研究会編)第178号,青木
書店,2003年10月。
・'The Vietnam War and the "Miracle of East Asia'"' Inter-Asia Cultural Studies, Vol.4,No.3,
December 2003,Routledge.
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・「日本経済の現況とトヨタ経営」『産学協同インポ』(韓国産学協同研究院)第2巻8号、2004
年8月号(韓国語)。
186
・「韓流ーアジア市場に押し寄せるコリアン・ウェブー」『東洋経済日報』2004年10月8日。
(4)口頭学会報告等
・歴史学研究会現代史部会:2003年5月25日「ヴェトナム戦争と韓国」報告
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
なし
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
〔分担者〕「ヒヤリング調査に基づく地域観光モデルの構築と地域観光支援策の検討」2006 年度
∼、
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか 。
・最新の研究成果は、講義等で深い知識の提供に寄与した
・ゼミテキストとして活用し、学生の知的好奇心を促した
・
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部主催高校出張授業:05 年 11 月 16 日、静岡県立三島北高校で、「中国経済をどう見る
か−中国にすりよるアメリカ−」を講義。受講生は 2 年生 20 名と教員 2 名。
・ 人文学部市民開放授業:04 年度後期共通科目「国際社会と日本」、市民受講生合計 7 名。
05 年前期専門科目「アジア経済論」市民受講生 3 名。
・静岡大学公開出張講座:2003 年 12 月 13 日、富士川町特別公開講座と連携し、「アメリカの世
界戦略とアジア経済−アジアのいまをどう捉えるか−」を講義。
2.地域連携
・富士宮中小企業大学:2005年9月20日「中国経済—なぜ「21世紀は中国の時代」といわれるか?—」
を講義。
3.國際連携・國際交流
・2003 年〜2004 年:韓国の朝鮮大学サマースクールへの学生の引率
・韓国の朝鮮大学、嶺南大学の学生交流ために連絡などにつとめる、
4.専門的知識の提供
・静岡県海外観光調査の協力:
「韓国及び中国における静岡県への観光需要等に関するアンケート
調査」
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
187
永田守男(NAGATA
経済学科
MORIO)
企業と経済コース
学位:商学修士
税務会計論
助教授
1963 年
1988 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「税務会計論(Ⅰ・Ⅱ)」04 後昼/04 後夜/05 前昼/05 後夜 「簿記(Ⅰ・Ⅱ)」04 前昼/05 前昼 「経
済英語Ⅱ」05 後昼 「経済学演習」(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)04・05 通年昼/04・05 通年夜 「新入生セミ
ナー」04 前昼 *2003 年度は在外研修
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業アンケートの内容についてコメントし、対応できるものについてただちに改善を実施して
いる。またその結果について学生の意見を聴取している。
・授業の進度にあわせてテストを実施している。テストの実施にあたっては大学院生の TA を活
用し期末試験と同じ体制で臨んでいる。答案は返却し、学生の理解度に応じて問題点の確認をし
つつ次の段階に進んでいる。
・授業の理解度を高めるために宿題を用意している。
・演習ではグループディスカッションだけでなく、授業時間外に個別指導の時間を設けている。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・授業時間外に個別指導の時間を用意している。
・担当科目の性格上、資格試験(簿記検定・税理士試験・公認会計士試験等)の受験者の質問対
応・学習指導などを実施している。
・TA を授業に参加させ、学生の質問の機会を増やしている。
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
・毎年度、大学院への進学者がいる。
・各機関の財務部門への就職希望者が増えている。
2.今後の教育活動の目標と計画 ※3点ていど箇条書きする。
・学生主導による経済学演習の運営を目指す。
・「税務会計論」と他の会計関連科目との整合性を図る。
・問題演習中心のレジメ集を作成する。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
共著(分担執筆)第 13 章「繰延税金資産の評価」加藤盛弘編著『現代会計の認識拡大』森山
書店(東京)、2005 年、pp.197-210(14)
(2)論文
単著「法人税申告書公開論の台頭とその方向」『経済研究』(静岡大学)8 巻 2 号、2003 年 10
月、pp.1-23(23)
単著「課税所得と企業利益の差異に関する新たな議論」
『現代家計の進展と会計基準国際化の及
188
ぼす制度的影響についての研究』(大学院高度化推進研究計画報告書)(同志社大学大学院商学研
究科)2005 年 3 月、pp.1-10(10)
単著「法人税申告書明細書(Schedule M-3)導入の意義」
『経済研究』
(静岡大学)10 巻 2 号、2005
年 10 月、pp.23-50(28)
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
共著(分担執筆)第 7 章「会計学への誘い」静岡大学人文学部経済学科企業と経済コース編著
『企業経済論入門−CSRを機軸に見る企業と経済−』2005 年 3 月、pp.146-167(22)
共著(分担執筆)「米国における中小企業税制」『「構造改革」下における地方企業の経営戦略』
(平成 14 年度∼平成 16 年度科学研究費補助金[基盤研究(B)(1)]代表者:伊東暁人
研究成果
報告書 2005 年 3 月、pp.187-212(26)
共著(分担執筆)「会計原則」他 9 項目、会計学中辞典編集委員会編『会計学中辞典』青木書
店、2005 年 6 月
共著(分担執筆)第 11 章「CSR情報と会計」静岡大学人文学部経済学科企業と経済コース
編著『企業経済論入門−CSRを機軸に見る企業と経済−(第 2 版)』2006 年 3 月、pp.188-203(16)
(4)口頭学会報告等
2. 学会役員等運営活動
なし
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
なし
なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記共著を講義テキストして活用した。
・米国税実務の変化はわが国のそれを先取りしているため、将来を予測するのに有用である。
・税金計算と企業利益計算の相違および関連性について学生の理解を促進した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
2.地域連携
なし
なし
3.國際連携・國際交流
・2003 年 4 月から 2004 年 3 月 米国ヴァージニア・テック大学客員研究員
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
なし
189
大脇史恵
経済学科
(OWAKI FUMIE)
企業と経済コース
学位:博士(経済学)
経営学
講師
1972 年
2001 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
(※2004 年4月に着任)
「経営学Ⅰ」05 後昼/05 後夜, 「経営学Ⅱ」05 前昼, 「企業経済論Ⅱ」04 後昼/05 後昼
「外国書講読Ⅰ」04 前昼/04 前夜, 「経済英語Ⅰ」05 前昼
「新入生セミナー」04 前昼/05 前昼, 「社会科学基礎演習」04 後昼/05 後昼
「経済学演習Ⅰ」04 昼後/05 通年昼, 「経済学演習Ⅱ」05 通年昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・演習形式の授業では、概念や分析手法等を紹介したのちには、学生自身でもこれらを応用でき
るようにするため、課題を課し授業発表の機会を設けることで実践確認をするよう心がけた。
・講義形式の授業では、講義中は理論概念等の説明が中心となったが、学生の理解の助けとなる
よう、なるべく実例も示しながら進めるよう心がけた。また、説明した理論概念を学生自身が応
用できるよう、レポートを課して実例を通じ、理論概念がいかに応用できるか自ら経験し理解を
深めることを促した。
・期末試験では、丸暗記の程度を問うのではなく、学んだ知識を駆使しながら自分の頭で考える
機会となるような問題を出題するようにした。
(3)少人数教育発展のための改善努力
・学習の進度に応じ適宜、ゼミ内を複数グループに分けグループ学習を実施、理解を深める場と
するようにした。
・ゼミ全学年合同(昼間ゼミ生、原則全員参加)で、夏季休暇中に勉強合宿を実施。集中的な討
議によりテーマに対する認識をより深めることを目指した。また、講義期間中は訪れることが難
しい遠方の工場見学を併せて実施し、実社会に対する理解を深める機会とした。
・ゼミ生に個別面談を実施し、個別事情の把握に努めた
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
当該期間は卒業生皆無のため、なし。
2.今後の教育活動の目標と計画
・学生の理解が深まるよう、より一層学生の反応を意識して講義を進めたい。
・このための一つの方策として、継続的に実証研究を進め、少しずつでも新しい事例を蓄積して
いくことに努めたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書
なし
(2)論文
・
(単著)
「グローバル化による日本の中小製造企業の競争戦略の変化をめぐって」
『経済研究』
(静
岡大学)10 巻 4 号,pp.85-98(14),2006 年 2 月
190
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)
・(単著)
「独自技術にこだわる超音波の用途開発型モノづくり: 本多電子株式会社」
『IE レビュ
ー』233 号,Vol.44,No.5,pp.59-64(6),2003 年 12 月
・(単著)「グローバル競争時代における日本の中小製造企業の競争優位の源泉」(学会報告要旨)
日 本 中 小 企 業 学 会 編 『 日 本 中 小 企 業 学 会 論 集 23
アジア新時代の中小企業』同友館,
pp.194-198(5),2004 年 6 月
(4)口頭学会報告等
・(単独)「グローバル競争時代における日本の中小製造企業の競争優位の源泉」日本中小企業学
会 平成 15 年度第 1 回中部部会,四日市大学,2003 年 5 月 31 日
・(単独)「グローバル競争時代における日本の中小製造企業の競争優位の源泉」日本中小企業学
会 第 23 回全国大会,福岡大学,2003 年 10 月 5 日
・(単独)「組織の再生-中小企業の事例より」組織学会第 29 回中部支部例会,名古屋大学,2004
年 11 月 13 日
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月)
特別研究員奨励金「製造企業の競争力向上に資する製品開発プロセスの探求」2003 年度,70 万
円
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)
2005 年度学部裁量経費「グローバル化時代における地方中小企業の CSR への取り組み」
(分担者)
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・上記学部裁量経費による共同研究の成果として、2006 年度のリレー講義「企業経済論Ⅰ・Ⅱ」
において使用するテキスト『企業経済論入門-CSR を基軸に見る企業と経済-(第2版)』を執筆作
成。当該講義の受講生に配布し、学生の理解を深めることに寄与した。
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
・人文学部模擬授業参観: 2005 年 10 月 24 日、専門科目「経営学Ⅰ」に、静岡高校生約 30 名
の模擬授業参観があった。
・イノベーション共同研究センター(浜松キャンパス): MOT講座において、2004 年 11 月
27 日、企業経営戦略論の講義を担当。理工学研究科博士前期課程の学生を中心に、約30名が聴
講した。
2.地域連携
コーポレート・ベンチャー推進協議会・書記(世話人所属機関:中部電力・トヨタ自動車・中部
経済連合会・名古屋中小企業投資育成(株)・アイワ・日本ガイシ・名古屋大学),2004 年 8 月ま
で
191
石川
文子(ISHIKAWA AYAKO)
経済学科
企業と経済コース
学位:経営学博士
経営分析
講師
1974 年
2006 年 3 月
Ⅰ.教育活動
1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間)
(1)当該 3 年間に担当した科目一覧
「経済演習Ⅰ」05 通年昼 「経済英語Ⅰ」05 前期昼
「簿記」05 前期昼 「企業経済論Ⅱ」05 後期昼
(2)授業等の教育効果向上努力
・授業の終了に際して学生に授業内容に関するアンケートを行い、翌年度以降の授業の進め方や
その他の改善に生かすようにした。
・授業の中間に小テストを行うなどして理解をより深められるように努力した。
・
(3)少人数教育発展のための改善努力
・ゼミ合宿などに積極的に参加させることにより学生とのコミュニケーションを図ってきた。
・時事問題などを授業で取り上げ、学問や社会に対する関心を抱かせ、さらにディスカッション
を通じてお互いの見解の相違を理解し、引いては社会に対するより深い学問的興味を抱かせるよ
うに試みてきた。
・
(4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか?
当該期間は卒業生皆無のため、なし。
・
・
2.今後の教育活動の目標と計画
・情報機器などをうまく活用することでより分かり易く、知的好奇心を刺激する授業を提供でき
るようにしていきたい。また、学生側のニーズにも応えられるようにアンケートなどを通して今
後の授業にフィードバックしていければと考えている。
・少人数教育に関しては、少なくとも前期・後期各 1 回の割合で個別面談を行い、学生の進路や
学生生活における悩みなどの相談の機会を設け指導に当たっていきたいと考える。
・外部の学生との意見交流会などを通して学生の学問に対する意識を高めるようにしていきたい。
Ⅱ.研究活動
1. 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績
(1)著書 なし
(2)論文
「企業結合における公正価値測定と無形資産の認識」『会計』第 168 巻第 4 号、森山書店、47-58
頁、2005 年。
「米国における包括利益概念の導入について−英米における論拠の比較を通して−」『経理知識』
第 83 号、明治大学経理学研究所、21-35 頁、2005 年。
「無形資産の測定属性の選択に関する考察」
『経営学研究論集』第 22 号、明治大学経営学研究所、
93-108 頁、2005 年。
192
「無形資産の測定と財務報告をめぐる問題点」
『経理知識』第 82 号、明治大学経理研究所、21-36
頁、2004 年。
「無形資産の理論の精緻化と企業結合会計の理論展開」
『 産業経理』第 6 巻第 1 号、産業経理協会、
96-107 頁、2004 年。
(3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等)なし
(4)口頭学会報告等
2004 年 9 月 第 63 回日本会計研究学会(中央大学)において報告
「企業結合における公正価値測定と無形資産の認識」
2. 学会役員等運営活動
なし
3.受賞歴<年度を限定しない>
なし
4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間
2003 年 4 月∼2006 年 10 月)なし
5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者)なし
6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか
・
・
・
Ⅲ.社会での活動
1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動
2.地域連携
なし
3.國際連携・國際交流
なし
4.専門的知識の提供
なし
5.学術的審査委員等
なし
6.社会全体への貢献
なし
7.その他
なし
193
なし