国際交流のひろば

国際交流のひろば
上越教育大学
第80号
2008年2月
平成19年度「海外との研究交流事業」として国際交流推進室が学内公募し、採択・実施した研究
交流(派遣、招へい)について報告します。
海外との研究交流(派遣)の報告
生徒指導総合講座 林 泰成
11月8日に上越を発ち、約10日間、海外との研究交流の目的でニューヨーク大学へ行ってきまし
た。今回は、ニューヨーク大学での道徳教育関係資料の収集、研修会へ参加、道徳教育学会への参加等
を計画していました。滞在期間中にニューヨーク大学でAssociation for Moral Educationの大会が開
催されることになっていましたので、事前に発表の申し込みをし、私どもの研究室で提案している「モ
ラルスキルトレーニング」という新しい道徳授業の方法を紹介してきました。このAMEは、道徳教育関
係の学会では世界最大の組織であり、各国から道徳教育の研究者が集まってくる刺激的な学会です。ま
たAMEが開催されている期間中に、一昨年立ち上がったばかりのAsiaPacific Network for Moral Educationの会員の集いが企画されました。このAPNMEは、第1回目が
日本の麗澤大学で、第2回目が中国広州の中山大学で開催され、第
3回目が来年度、北京師範大学で開催されます。今回はニューヨー
クの中華レストランで会食しながら、アジア太平洋圏の道徳教育の
在り方について意見交換をしました。国際的な研究雑誌Journal of
Moral Educationの編集長Monica J. Taylor博士は、積極的にAPNME
を支援してくださっており、今回、私がAMEで発表しようという気持
ちになったのも、APNMEでの私の発表を聞いてくださったMonicaさん
のお勧めがあったからです。彼女とも、今回、ニューヨークで意見
APNMEの集まりにて。
交換をすることができました。世界の動向をにらみながら、日本の 北京師範大学、長崎大学の先生、
道徳教育をどうしようかと考え続けた刺激的な10日間でした。
ソウル大学の院生さん
キャロル・ウォグリン氏の招へいによる研究交流
生活・健康系教育講座(家庭) 得丸 定子
平成20年2月9日∼24日の間、米国のマウント・アイダ大学のNational Center for Death Educationの所長であるキャロル・ウォグリン教授を本学に招聘し、講演会や懇談会等を開催し学生や地域
の方々との交流、情報交換が行いました。C・ウォグリン先生は臨床心理学者で看護師の免許も持って
おり、グリーフケアについて、学校・大学教員、看護師、カウンセラー、ソーシャルワーカー等の方々
を教育する立場で活躍されている方です。ハーバード医科大学の講師などを歴任し、現在は米国でのグ
リーフケアの教育研究における代表者の一人です。
本学では2月13日、「大切な人をなくした人へのこころのケア∼先入観とケアの方法∼」と題する
講演会を開催しました。現代は、核家族化の増大、地域社会サポー
トの減少、葬送儀礼に関する儀式の簡略化、個人主義化などにより
多くの人は悲しみについてサポートされないまま、個人の内面で抱
え込み、癒されにくい時代になっています。それ故、我が国でもこ
のようなテーマに関する取り組みへの期待が社会的趨勢として高ま
りつつあります。講演会後の懇談会では、和やかな中にも活発な意
見交換が交わされました。アメリカのグリーフケアの状況について
の質問や、これまで人には言えなかった自分の内面への対処につい
て一段階開くことができた等の感想が語られました。
講演の内容もさることながら、フランクで丁寧に応対するウォグ
キャロル・ウォグリン氏講演会
リン先生の人柄にも魅力を感じ、次回の来日を期待しています。
グラスゴー大学への派遣留学生の留学レポート
2007年8月から1年間の予定でイギリスのグラスゴー大学教育学部に留学中の吉澤
から、留学レポートが届きました。
優さん
言語系コース(英語)大学院1年 吉澤 優
早いもので6カ月が経ちました。初日、タクシーの運転手のアクセントが予想以上に強く、全く
コミュニケーションが取れず目的地と違う場所に降ろされそうになったことが懐かしく感じられます
(今でも現地の人の言葉を難しく感じる時がよくあります)。
これまでの留学生活を振り返ってみて、最も面白いと感じるのが、英語の多様性です。グラスゴー大
学には世界各国から学生や研究者が集まってくるので、留学生と交流することが多々あります。留学生
の集まりでは、各自が独特のスタイルで話をするので大変興味深いです。唯一の共通点は「正しい英
語」よりも「通じる英語」を話している点です。他にもバレー
ボールクラブに参加したり、寮で食事会を開くなどして様々な英
語に触れる機会を作るようにしています。
授業では英語教育を専攻しています。課題の量が大変多く、範
囲も広いため、クラスメートとの情報交換は欠かせません。ま
た、time managementの重要性も痛感し、以前よりも計画を立て
て行動することを心掛けるようになりました。クラスメートは英
語母語話者以外から構成されています。そのため、ディスカッ
ションなどを通して各国の教育事情を知ることができ、大変貴重
な経験となっています。また同時に日本の事情をより伝えられる
スコットランドの
ようにならなければ、と反省させられることも多いです。残り
St.
Andrew's
Dayのパーティー
4か月、できることには何でも挑戦して、留学生活を充実させた
いと思います。
安塚区ホームステイに参加しました
2月16日∼17日に毎年恒例の安塚区
ホームステイに本学の留学生が参加しまし
た。初 日 は ス キ ー 体 験 の 後、各 家 庭 で
夕食、宿泊をし、2日目は留学生と受入れ
家族が一同に集まり、おにぎりや田舎汁作
りを体験し、会食しました。
今年初めて参加した留学生の曲さんから
感想文を寄せてもらいました。
夕食を囲んで団らんする
留学生と受入れ家族
技術コース 大学院1年 曲 秀葦(中国)
日本に来て、はじめてホームステイに参加しまし
た。日本人はどのような日常生活なのか、ずっと興味
を持っていました。今回の安塚ホームステイでは、本
当に日本人家族の一員として1泊2日、生活しまし
た。スキー場で、ホームステイのお母さんはスキー体
験がゼロの私をすごく心配して、ずっと側にいてけが
しないように注意を与えてくれました。スキーが終
わって、お母さんと一緒に温泉でちょっとリラックス
しました。最高ですね。夜、おいしいすき焼きと手作
りのプリンをごちそうしてくれました。雑談の中か
ら、お母さんは琴、撮影、花を育てる事、また世界旅
行とかいろいろな興味を持っている元気なお母さんだ
と分かりました。外は雪が降り続いていて、部屋の中
は笑い声が止まらないです。
冬の安塚は真白な世界で、春の安塚はもっと素敵な
風景らしいです。お別れが辛いけど、春になるとまた
お母さんに会うことを約束しました。楽しみです!
発行・お問い合せ先
〒 943-8512 上越市山屋敷町1 上越教育大学 国際交流推進室「国際交流のひろば」
℡:025-521-3666(研究連携室国際交流チーム)