平成26年度 教育事業 - 国立曽爾青少年自然の家

平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
桜井市立第3保育所
1.ねらい
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
2.実施日
平成26年10月9日(木)
3.対象
5歳児
4.参加園
桜井第3保育所
5歳児 18名
保育士
4名
5.プログラム(要約)
当該保育所のねらいである「自然の中で友だちと一緒
に体を動かし活動する楽しさを味わう」
ことを目指して、
亀山登山を中心に曽爾高原でのびのびと体を動かし、友
だちと一緒に自然に親しむプログラムと、森の中で自然
を味わえる活動とクラフト体験に挑み、秋の自然を体感
する場面を設定した。
カラシバの穂に水滴がたくさん付い
ている様子を見た子どもたちが「く
ものイヤリング」「ネコのおけしょ
う」と表現していたのが印象的だっ
た。その後、『亀仙人』が立ち寄る
というお亀池広場にある大きな1本
の木に手をかざし、“自然のパワー”
を手から受け取った。
曽爾高原散策ツアーが始まると、雨で顔が濡れるのを嫌
がっていた子どもたちも、身体全体を水滴まみれになりな
がら、色々な自然に興味を持って目を輝かせながら五感で
自然を感じ取っていた。
霧がかかりうっすらと見える亀山。
頂上は見えないものの子どもたちは、
いるかもしれない
『亀
仙人』に向かって「ヤッホー!」「亀仙に~ん!」と“や
まびこ体験”をした。叫んだ後、『亀仙人』の返事がある
かも知れないと真剣な顔付きで耳を澄まして待つ子どもた
ちの様子が印象的だった。
自然の家に戻り
昼食後、絵本やカ
プラを楽しんだ。
その後、曽爾の秋
を見つけに“森の
お医者さん”をし
た。姿勢を正し、
森の命を守るお医者さんになりきった子どもたちは、自分
の心臓の音、お友だち、先生の音を聞き診察した。その後、
野外炊事場に出て、木や切り株、落ち葉や石の診察をし、
子供たちは木からは「ブツブツ」、石からは「チリチリ」
音がすると言っていたのが印象的だった。
【スケジュール】
「曽爾高原散策ツアー」
「やまびこさがし」
「森のお医者さん(曽爾の秋みつけ)
」
「木のメダル作り」
当日の天候は雨。亀山の山頂には霧がかかり、雨模様の
自然体験活動となった。
少し曇り顔でマイクロバスから降りてきた子どもたち
は、入所式中に“そにっと”が現れると、みんな笑顔にな
り、曽爾高原散策ツアーへ向かった。
お亀池を目指して、ススキの草原を遊歩道に沿って歩い
た。ススキのトンネルを潜る途中、くもの巣やイネ科のチ
次に“木のメダル”の作成に取りかかった。今日の雨の
中での様子を絵にしたり、落ち葉の絵を描いたり、大好き
なお友だちや家族と森の中を歩いている様子を絵にしたり
と、自然体験活動から感じたことや思ったことを木のメダ
ルに表していた。この短い期間の中で、子どもたちが体験
し、心に残った自然の様子や感じ取った思いが込められて
おり、とても素敵なメダルができあがった。保育士のめあ
てである「自然の中で友だちと一緒に体を動かし活動する
楽しさを味わう」ことが、雨天時の中であってもできたこ
とが最大の成果だった。
6.まとめ
当保育所は、
今回の野外活動がはじめての取組であった。
事前の打ち合わせで、子どもたちに自然の中で、鬼ごっこ
やかくれんぼ、虫や鳥の声を聞いたり、草の上で寝転んだ
りして遊ばせたいという願いをもっていた。実地踏査で曽
爾のフィールドを下見した保育士は、自然を五感で感じる
プログラムや大自然の中でのびのびと体を動かせる自由時
間について、入念に検討を重ね準備をしていた。荒天時の
対応として、当日は小雨の中、外でもできる自然体験を子
どもたちにさせた。今後も、保育所と連携を密にとり、独
自のプログラムを色々なアイデアのもと、子どもたちにと
ってより効果のある自然体験活動プログラムを作っていき
たい。
(企画指導専門職 楠瀬 君一)
平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
滝之原保育園
1.ねらい
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
2.実施日
平成26年10月10日(金)
亀山の麓で、山に向かって「エイエイオー!」と叫び、亀
山制覇を誓った。
全員で一列になり、階段を一歩一歩登りつつ、先頭の男
児は、後ろを見ながら進んだ。保育士は、段々と姿を現し
てくるお亀池がどんな形かを聞いたり、徐々に小さくなっ
ていくお亀池を含む曽爾高原の景色に視点を置いて「見
て!見て!」と子どもたちに声をかけたりしていた。小さ
くなったバスや車、登山者を見て、「ちっちゃ~」「おも
ちゃより小さい!」と驚きながらも太陽の日差しをうけ、
笑っていたのが印象的だった。峠での“やまびこ体験”で、
「ヤッホー」と高い声を響かせると登山者から「ヤッホー」
と声が返ってき、登山者からの「がんばれー!」の呼び声
に対して子どもたちは「ありがとー!」と返し、曽爾高原
全体に一体感が生まれた。
3.対象
5歳児
4.参加及び人数
滝之原保育園
5歳児 10名
保育士
3名
5.プログラム(要約)
当該保育園のねらいである「自然の中に身をおき、友
だちと一緒に大自然を五感で感じる」ことを目指して、
亀山登山ルートの中でたくさんの自然を感じられるよう
な仕掛けを考え、秋の自然を体感する場面を設定した。
【スケジュール】
「亀山登山」
「やまびこさがし(峠・山頂)
」
「曽爾の秋みつけ(木の実・木の葉ひろい)
」
「木の葉のしおり作り」
「絶対、山に登らせる!」実地
踏査を終えた保育士からの一言。
当日は秋晴れの空の下、入所式を
終えた子どもたちは“そにっと”
とハイタッチをして、“元気”と
“勇気”をもらった。その後、亀
山制覇に向け、お亀池まで移動し
た。準備運動の後、子どもたちは
亀山頂上を目指した子どもたち。途中の岩場では、お尻
をつけながら顔をこわばらせ、
恐る恐る岩場を通り抜けた。
来た道を振り返ると、そこには自分たちがのりこえた岩場
があり、子どもたちはそんな岩場をのりこえたことに喜び
の声を上げていた。849mの亀山山頂に到着したときは、お
互いにハイタッチを繰り返し、達成感からくる笑顔に満ち
溢れていた。
下山途中、制覇した亀山登山ルートを下から見渡せる高
原で寝転び、登山活動を振り返った。虫・鳥・すすき・風
の音を聞きながら、身体を地面にゆだね、曽爾の自然を体
いっぱいに感じとっていた。
下山後、「曽爾の秋みつけ(木の実・木の葉ひろい)
」で
拾った世界で一枚しかない木の葉のしおりをつくった。紅
葉した葉や、まだ青々とした葉もあり、とてもカラフルな
しおりに仕上がっていた。保育士からの指導のもと、色々
な葉があることを知り、植物への関心・興味を持つことが
できていた。
6.まとめ
当保育園は「そにっ子になろう!」2年目であり、「絶
対、山に登らせる!」という保育士のねらいが明確にあっ
た。実地踏査において、子どもたちのプログラムを保育士
が体験したことで、その体験からの思いをそのまま子ども
たちにぶつけていた。結果、子どもたちは、きたときより
も表情は豊かになり、挨拶や友だちへの声がけも増え、園
全体からは、山に登った疲れも見えず活気が増し、絆が深
まっていると感じた。
当該保育園のフィールドも自然豊かであり、そのフィー
ルドを使った園オリジナルのプログラムがある。今後、日
常の子どもたちにそのプログラムが提供される際、曽爾の
自然との繋がりがもて、自然に対しての視野が園全体で広
がればと願う。
(企画指導専門職 楠瀬 君一)
平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
猪田保育所
お亀池を目指して、歩き始めた。高原の広場に到着し、
準備運動の後、全員で深呼吸をすると、「空気がおいし
いね!」とつぶやく子どもの笑顔が見られた。
ハイキングは、二グループに分かれ、年少・年中クラ
スはお亀池一周ハイキング、年長クラスは亀山峠を目指
す登山に挑戦した。
年長児たちは、登山道の階段を一歩一歩力強く登って
いくにつれて、年少・年中児が小さく見えてくると、
「巨
人になったみたいだ。」と話しながら草原を見下ろして
いた。途中、何度も「ヤッホー」と叫び、山の上と下で
声をかけ合い、励まし合いながら子どもたちはハイキン
グを楽しんだ。
1.ねらい
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
2.実施日
平成26年10月15日(水)
3.対象
5歳児・4歳児・3歳児
年長クラスが下山し、午後からは、3クラス合同で自
然散策に取り組んだ。絵本「どんぐりきょうだい」を見
た後、森の中に入って歩き回り、どんぐり探しを楽しん
だ。さまざまな大きさや形のどんぐりを拾い集め、うれ
しそうに探検ボックスに入れて持ち帰る子どもたちの笑
顔が印象的であった。
4.参加及び人数
猪田保育所 5歳児 14 名・4歳児 16 名・3歳児 9 名
保育士6名
5.プログラム(要約)
・ 山登りを通して、体力づくりや達成感を味わう。
・ 秋の自然に触れ、自然の中で遊ぶ。
上記のことを大切にしながら、日帰り型の自然体験活動を
実施した。
子どもたちは、保育所や地域での生活では経験すること
のない雄大な自然の中で、のびのびと活動した。
【スケジュール】
午前:5歳児 「亀山ハイキング」
「やまびこさがし」
4・3歳児 「お亀池ハイキング」
午後:
「紙芝居」
「どんぐりさがし」
自然の家のマスコットキャラクター「そにっと」に迎え
られ、ススキがそよぐ曽爾高原に到着した、3・4・5歳
児39名は、曽爾の山々を眺め、保育所とは異なる自然を
五感を使って感じ取った。
入所式では元気な挨拶をした後、
最初のプログラムである、曽爾高原ハイキングに向けて、
6.まとめ
本保育所は昨年度より「そにっ子になろう!」に参加
し、
曽爾の自然の中での野外体験活動に取り組んでいる。
登山やハイキング、自然観察を通して、家庭や保育所で
は味わうことのできない機会を本事業で実施している。
曽爾の地形や動植物にふれ、子どもたちの身近な環境と
比べたり、自然に関心を深めたりする機会になることを
期待している。
また、指導者を対象に自然体験活動についての研修に
も目を向けるように努め、子どもたちの体験活動の重要
性を訴えていきたい。
(企画指導専門職 小幡 宏昭)
平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
しろなみ保育所
のプログラムである、ハイキングに取り組んだ。
ハイキング出発地点
である、お亀池に到着
し、
準備運動をした後、
5歳児は、亀山峠を目
指して登山に出発し
た。また、4・3歳児
は、お亀池の一周をめ
ぐるウォーキングに出かけた。年長児が中腹から「ヤッ
ホー」と叫ぶと、小さな子どもたちも、負けずに「がん
ばって!」とお互いにエールを送りあいながら元気に歩
いていた。年長クラスは目的地に到着すると、周りの雄
1.ねらい
大な景色を眺めるとともに、麓に向かって全員で息を合
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
わせて「ヤッホー」と声を出す、「やまびこさがし」を
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
楽しんだ。子どもたちの声に応じるように、曽爾高原を
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。 訪れた多くのハイカーや観光客らが「ヤッホー」と叫び
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
返す声が聞こえると、子どもたちは大喜びし何度も挑戦
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
する姿が見られた。
昼食後、午後からは
3クラスが集まり、虫
2.実施日
の声を聴き、聴き取っ
平成26年10月21日(火)
た声を自然の家スタッ
フや保育士に伝える
3.対象
「秋の生き物さがし」
5歳児・4歳児・3歳児
に取り組んだ。「リー
ン、リーン」「キリキリ」など各自が独創的な虫の声を
4.参加及び人数
表現した。その後、草原にいる生き物になって遊ぶプロ
しろなみ保育所 5歳児9名/4歳児9名/3歳児 12 名
グラムでは、跳ね回るバッタや地面を這いつくばる蛇な
保育士8名
どの表現遊びを楽しんだ。蜂になって追いかけっこを始
めるなど、子どもたちは、草原の中を走り回り、思い切
5.プログラム(要約)
り身体を動かして楽しんだ。
・ 自然の中で友だちと一緒に身体を動かし活動する楽
活動の最後に「そにの四季」の紙芝居で、曽爾高原の
しさを味わう。
各季節の風景の移り変わりを見た。
・ 動植物にふれ、いろいろなことを発見し体験する。
・ 集団生活でのきまりやルールを守る。
6.まとめ
上記のことを大切にしながら、日帰り型の自然体験活動を
保育所の周りとは違
実施した。
った自然が広がる曽爾
子どもたちは、曽爾高原の雄大な自然の中でハイキング
高原で、さまざまな遊
や自然と親しむ活動に取り組んだ。
びを楽しんだ子どもた
ちは、ススキを触った
【スケジュール】
り、虫を探したり、草
午前:5歳児「亀山ハイキング」
「やまびこさがし」
原を転げまわったりす
4・3歳児 「お亀池ハイキング」
るなど、全身を使って大自然の中で活動に取り組んだ。
午後:
「秋の生き物さがし」
異学年の子どもたちが手を取りながら歩いたり、走り回
紙芝居「そにの四季」
ったりしながら、保育士も一緒になり自然の中で活動す
る微笑ましい姿が見られた。
三重県の伊賀市からバスで1時間かけて曽爾高原に到着
今後もさまざまな自然体験プログラムに子どもたちが
した子どもたちは、ススキがそよぐ高原の様子を目にしな
挑戦できるように、指導者が自然にふれあう機会や研修
がら入所式をむかえた。自然の家のスタッフから、「曽爾
の場を設定していきたい。
高原に住む『ススじい』の声を聞いたり、姿を探したりし
(企画指導専門職 小幡 宏昭)
てみてね。」と投げかけ、「どんな姿をしているのかな?」
「本当に会えるのかな?」など、つぶやきながら、午前中
平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
比奈知保育園
いる箱の中に手を入
れ、感触で同じ葉っ
ぱを引き当てるゲー
ムを行った。目をつ
むって、触覚で形を
感じとらせるととも
に、色や匂いにも注
目させるように指導
者は意識してゲームに取り組ませていた。ゲームの後の
1.ねらい
答え合わせでは、
葉っぱの形を言葉や身体で表現する
「葉
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
っぱの表現運動」に取り組むんだ。「つる~ん」「ギザ
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
ギザ」など葉っぱの様子を声にするとともに、腕や足を
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。 使って大きさや形を表現する子どもたちの元気な姿が見
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
られた。
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
最後に自分の気に入った葉を選び「葉っぱのメダル作
り」に取り組んだ。葉っぱをラミネートしてパンチで穴
を開け、リボンを通し、完成したメダルを自分の首にか
2.実施日
けた子どもたちは、うれしそうに友だちや保育士に見せ
平成26年10月22日(水)
に回った。
昼食後、
紙芝居
「そ
3.対象
にの四季」を見て、
5歳児
曽爾高原の各季節の
様子を知った。晴れ
4.参加及び人数
ていれば、黄金色に
比奈知保育所 5歳児 24名
なる、秋の曽爾高原
保育士
5名
の写真を見た子ども
たちは、「外の景色を見てみたい!」と声を上げた。幸
5.プログラム(要約)
いなことに雨も上がり、レインコートを着て「雨の日ハ
・ 山登りをすることで、達成感を味わい、自然の雄大
イキング」に出かけることとなった。自然の家の玄関に
さを感じる。
出てみると、霧が発生しており、水滴の漂う様子や雲が
・ 自然の中で、友だちと一緒にいろいろな発見をし、
動く様などを目にすることができた。「雲の中なら、浮
共感する。
くことができると思ったよ。」など保育士に感想を述べ
上記のことを大切にしながら、自然に親しむ葉っぱのプロ
る子どもの姿も見られた。お亀池一周を歩く途中、池の
グラムや雨の中での高原散策など日帰り型の自然体験活動
ほとりの森では、どんぐり拾いを行った。また、雲の切
を実施した。
れ間から、紙芝居で見た亀山の姿が見えると、子どもた
ちから歓声があがった。
【スケジュール】
「お別れの式」では、子どもたちから「晴れた日にま
10月22日(水)
た来たいよ。」とのつぶやきもあり、再び自然の家を期
午前:
「葉っぱ合わせ」
「葉っぱの表現運動」
待する子どもたちの笑顔が印象的であった。
「葉っぱのメダル作り」
午後:紙芝居「そにの四季」
「雨の日ハイキング」
6.まとめ
今回は雨プログラムとなったが、葉っぱを使って自然
小雨の降る中、曽爾高原に到着した幼児らは、曽爾青少
に親しんだり、
雨具を着てハイキングに出たりするなど、
年自然の家のキャラクター「そにっと」に迎えられ、お迎
想定していた雨天の中での自然を味わうことができた。
えの式を行った。
子どもたちにとっても印象深い機会となった。
その後、午前の部は、葉
比奈知保育園は、昨年度に引き続き「そにっ子になろ
っぱを使った自然体験プロ
う!」に取り組んだ。園スタッフにおいても、その取り
グラムに取り組んだ。「葉
組みが引き継がれており、スムーズに子どもたちの活動
っぱ合わせ」遊びでは、ツ
を進めることができた。今後も引き続き曽爾高原での自
バキやミズナラ、クヌギな
然体験活動が園の行事の一環となり、幼児の自然体験の
どの広葉樹、スギやヒノキ
機会が増すことを期待する。
などの針葉樹の葉が入って
(企画指導専門職 小幡 宏昭)
平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
桜井市立第2保育所
1.ねらい
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
2.実施日
平成26年10月24日(木)
3.対象
5歳児
4.参加及び人数
桜井第2保育所
5歳児 31名
保育士
5名
亀山峠まで続く階段で
は、各クラスの保育士が、
お亀池をのぞき込んだり、
景色を眺めさせたりして
いた。子たちは、ススキ
が風になびく草原の様子
を見て、「なんかうごい
てる~きれ~」と声をあ
げていた。うまく言葉で表現はできないものの目の前
に広がる大自然を身体全体で感じ取っていた。
亀山峠についた子どもたちは、“やまびこ体験”で
大きな声で「ヤッホー!」
と叫んだ。他の登山者か
ら「ヤッホー!」と声が
返ってくるたびに手を振
り、声をはずませていた。
亀山頂上に着いた子ど
もたちは、全員で声を合
わせて、遠くにそびえ立
つ山々に向かって2回目
の“やまびこ体験”をし
た。「ヤッホー!」のあ
とに「ッホ・ッホ・ッホ…」
と続くやまびこを聞いて、「聞こえた!聞こえた!」
「亀仙人や!」という声が上がっていた。山を登り始
めてから降りるまで、様々なところで子どもたちに対
して保育士の声がけの様子が見られ、子どもたちはそ
の声を通して自然との向き合うことを楽しんでいた。
頂上では、登りきった達成感に全員が浸っていた。
5.プログラム(要約)
当該保育所のねらいである「山登りをすることで達
成感を味わい、自然の大きさ、美しさ、不思議さに気
付く」ことを目指して、亀山登山を中心にプログラム
を立て、コースのあちこちに、五感をつかって自然と
向き合える場所を設定した。
【スケジュール】
「亀山登山(やまびこ体験・曽爾の秋みつけ)
」
真っ青に広がる秋空の下、亀山登山を楽しみにした先
生と子どもたちが、元気良く挨拶をしながらバスから降
りてきた。一人の男児がバスを降りるなり、「今日、『亀
仙人』に会いにきてん」と一言。今回のプログラムに対
して、保育士が事前に子どもたちへの仕掛けをしたこと
が伺われた。子どもたちは、入所式で元気な声で挨拶を
終えた後、すぐに亀山へと向かった。途中、亀山の麓で、
保育士を中心に集まり、「亀仙人」に届くよう大きな声
を合わせて「今日はよろしくおねがいします!」と元気
と叫んだ。
亀山から下山した子どもたちは、制覇した亀山をク
ラスごとに振り返った。登ってきた階段や“やまびこ
体験”をした峠、みんなで励ましあった岩肌の険しい
山道を、保育士の話を聞きながら「あそこ!あそこ!」
と自慢気に指をさしていたのが印象的だった。
その後、
草の上で横になって、地面の暖かさを感じることで、
亀山からパワーをもらった。鳥、虫の声や風の音を聞
いたり、飛行機雲を見ながら、「気持ちいい~!」と
いう声とともに「おやすみ」との声も聞こえていた。
その後、木の葉木の実拾いをし、ススキの草原を通り
抜け、自然の家に戻った。
6.まとめ
保育士から、事前の実地踏査時に山登りのプログラム
を何とか子どもたちに体験させたいという強い思いを感
じた。保育士の子どもたちへの声や山登り中の様々な仕
掛けにより “自然の大きさ、美しさ”が、子どもたちに
届いていた。山頂へ向かう途中の岩場で子どもたちと保
育士は、声を合わせ、気持ちをひとつにしていた。その
結果、団結力が深まり岩肌を先に登山した子どもたちか
ら、後方に続くお友だちに「がんばれー!がんばれー!」
と、自然と声が出ていたのが印象的だった。今後も、さ
まざまな自然体験プログラムに子どもたちが挑戦できる
ように、指導者が自然にふれあう機会や研修の場を設定
していきたい。
(企画指導専門職 楠瀬 君一)
平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
名張西保育園
1.ねらい
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
2.実施日
平成26年10月28日(火)
3.対象
5歳児
4.参加及び人数
名張西保育園 5歳児 40名
保育士
5名
秋晴れの曽爾高原に到着した園児らは、曽爾青少年自
然の家キャンプ場で「入所式」を行い、曽爾の森で一日
楽しく遊ぶ意欲を高めた。
午前中、最初のプログラムとして、曽爾の森の中を散
策する「キッズフォトテーリング」に挑戦した。地図に
示された場所に行き、ドングリや葉っぱを拾い集める課
題や森の音を聞き取る自然とふれあう体験に取り組ん
だ。また、一本橋渡りやテントの中で寝袋体験などにも
挑戦した。森の中で、子どもたちは、きのこや鹿のフン
など普段見慣れていない物を発見し、大喜びであった。
午後からは、亀山登山に挑戦した。ススキがそよぐ曽
爾高原を亀山峠を目指して登っていった。途中、観光に
訪れていたハイカーに元気よく「こんにちは」と挨拶す
る子どもたちの元気な姿が見られた。目的地である亀山
峠に到着すると、全員で「ヤッホー」と叫ぶ「やまびこ
さがし」をした。子どもたちのかわいい声が高原中に響
き渡ると、麓にいたハイカーから「ヤッホー」と返答が
起こり、微笑ましい場面も見られた。
登山後は、お亀池の草原で、生き物の声を聞いたり、
生き物になって原っぱをかけまわったりして、退所時間
いっぱいまで元気に遊びまわった。
5.プログラム(要約)
・ 大自然のすばらしさに触れ、実体感する。
・ 自然の中で、遊ぶことで心も体も開放感を味わうこ
とと友だちと一緒に経験する。
上記のことを大切にしながら、日頃体験することのない自
然の中での遊びを通して、子どもたちがのびのびと活動す
る日帰り型の自然体験活動を実施した。
【スケジュール】
10月28日(火)
午前:
「キッズフォトテーリング」
午後:
「ハイキング(亀山峠)
」
「やまびこさがし」
「草原の生き物さがし」
6.まとめ
今回の名張西保育園のプログラムは、曽爾の森の中で
の活動や登山などの活動に取り組み、あっと言う間に時
間が過ぎていった。曽爾のフィールドを目いっぱい活か
した活動を行った。
当保育園において、次年度以降も継続して曽爾での自
然体験活動に取り組んでもらえるよう、支援を行うとと
もに、指導者に向けた研修等も支援できる体制を作るな
ど、「そにっ子になろう!」の事業を一層発展させてい
きたい。
(企画指導専門職 小幡 宏昭)
平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
桜井市立第1保育所
山歩きを楽しみにしていた子どもたちと保育士は、
元気良く挨拶をしながらバスから降りてきた。事前に
準備してきた各クラスの旗を掲げ、亀山制覇に気持ち
を込めて保育士が発した「がんばるぞー!」の掛け声
に続いて、「エイエイオー!」と子どもたちの大きな
声が草原にこだました。
入所式で挨拶を終えた後、亀山へ向かった。事前に
『亀仙人』という架空のキャラクターから山への招待
状をもらった子どもたちは、目の前にそびえ立つ亀山
を見て、「『亀仙人』見てるかな~」「『亀仙人』ど
こやろ~!」と口々に話していた。保育士が、子ども
たちに対して山歩きをするためにしっかりと動機付け
をしている様子が伺えた。
1.ねらい
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
2.実施日
平成26年10月29日(水)
3.対象
5歳児
4.参加園及び人数
桜井第1保育所
5歳児 34名
保育士
6名
5.プログラム(要約)
保育所のねらいである「大自然の中で実体験を通し
て豊かな感性を育み、
自然に触れながら山歩きをする」
ことを目指して、
亀山登山を中心にプログラムを立て、
五感を使って自然を感じるしかけを設定した。
【スケジュール】
「亀山登山(旗探し・やまびこ体験・曽爾の秋み
つけ・森のお医者さん)
」
亀山峠まで続く階段を上がる途中、各クラスの旗が
小さくなっていく様子を子どもたちに説明し、登るに
つれて景色を視覚的にとらえさせた。
子どもたちは
「ち
っちゃ~!」「たっかぁ~!」とワクワクしながら、
目の前に広がる自然を身体全体で感じ取っていた。
亀山峠に着くと“旗探し”をした。肉眼で見た後、
双眼鏡で旗を探した。また、周りの美しい景色を堪能
していた。“やまびこ体験”では、「ヤッホー!」の
声がけに他の登山者から、「ヤッホー!」の返答があ
ちこちから聞こえ、亀山が温かい雰囲気に包まれた。
山頂を目指し保育士と子どもたちは「エイエイオ
ー!」と声をひとつにして登りはじめた。全員で亀山
を制覇という強い思いと、山歩きを楽しんでる様子が
伺えた。
山頂に着いた子どもたちは、各クラスで保育士の周
りに集まり喜びを分かちあっていた。待ちに待ったお
弁当の時間。おにぎりをほおばりながら遠くを見つめ
る子どもたちの姿は、バスを降りてきたときよりも大
きく見えた。
下山途中、振り返りのポイントでススキが風でこすれ
る音や、風の音や虫の鳴き声、鳥のさえずりを聞きなが
ら身体を休め、
横になって亀山制覇の余韻に浸っていた。
その後、長く続く階段を下り、高原へと向かった。
高原に着いた子どもたちは、“森のお医者さん”のプ
ログラムを行った。保育士の指導のもと、聴診器を使っ
ていろいろな音を聞いた。バッタを捕まえた子どもは、
保育士にもってもらい聴診器をあてると、
「同じ音する!
ドツドツ音がする!」と教えてくれた。自分の心臓の音
と比べている子どもの瞳は、
発見した喜びで輝いていた。
6.まとめ
春は、保育所の身近にある木の葉を触ったり、形を観察
したり、匂いを嗅いだりする体験を通して、子どもたちに
植物に関心を抱かせた。今回の活動では“自然に触れる”
ことがポイントとなった。保育士たちは、保育所の自然に
興味を持たせるために、園庭ににおいのある草花を植えた
花壇を作り、嗅覚で自然を感じさせるなど、いろいろなこ
とに工夫している。
今回は曽爾でしかできない自然体験活動を満喫する様
子をみて、子どもたちにとってより効果の高いプログラ
ムと、冬の出前授業への系統立ったプログラムを探って
いきたい。
(企画指導専門職 楠瀬 君一)
平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
国津保育所・つつじが丘幼稚園
1.ねらい
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
2.実施日
平成26年11月6日(木)
3.対象
5歳児・4歳児
4.参加所・園及び人数
国津保育所
つつじが丘幼稚園
5歳児
4歳児
保育士
4名
4名
3名
子どもたちが秋晴れの空の下、元気に集まった。この日ま
でに国津保育所とつつじが丘幼稚園は、さまざまな合同の行
事を通して、子どもたちが仲良くなるように取組んできた。
全員で大きな挨拶からスタートし、元気で息の合った声が響
き渡った。
自分たちの出した声にびっくりした子どもたちは、
互いの顔を見合わせながらクスクス笑っていたのが印象的だ
った。
亀山の麓に向かった子どもたちは、各班で協力しないとで
きないストレッチ活動でスキンシップをはかり、班の結束力
を高めた。亀山登山に向けての掛け声は、みんなで亀山制覇
を誓った雄叫びに近い勢いを感じた。
全員で長い列になり、階段を一歩一歩登った。先生たちは、
登山時の注意事項などを、先頭からうまく伝達していた。前
後のお友だち、班、クラスへ、「がんばれー!」「だいじょ
うぶ?」の声がけをしながら、それぞれがみんなのペースに
合わせて登っていった。頂上までの登山ルート途中、お亀池
や駐車場の車に目を向けさせ、徐々に小さくなっていく様子
を感じさせていた。峠での“やまびこ体験”で、「ヤッホー」
と声を響かせると他の登山者から「ヤッホー」と声が返って
き、曽爾高原全体が一体となった。子どもたちは終始笑顔で
次々と集合場所に到着するお友だちに「がんばれーがんばれ
ー!」と励ましていた。
5歳児 60名
教諭
5名
名張市立南中学校職業体験者
5名
5.プログラム(要約)
保育所・幼稚園のねらいである「山登りをすることで
達成感を味わい、自然の大きさ、美しさ、不思議さに気
付く」「自然の中で友だちと一緒に身体を動かし、活動
する楽しさを味わう」に沿って、自然体験活動プログラ
ムを設定した。活動を通して、来年度同じ小学校に入学
する子どもたち同士の交流活動にも考慮し、仲間づくり
や人間関係を繋げる活動や、登山ルートの中で秋の自然
を体感する場面を設定した。
【スケジュール】
「亀山登山」
「やまびこさがし(峠・山頂)
」
「曽爾の秋みつけ(木の実・木の葉ひろい)
」
標高 849mの亀山山頂に到着した子どもたち。各班で互い
にハイタッチを繰り返し、達成感からくる笑顔に満ち溢れて
いた。頂上での“やまびこ体験”では、68 名が一つになって
チャレンジした。本当のやまびこが聞けた子どもたちは、あ
りったけの笑顔で自分たちを褒め合っていた。
下山途中、制覇した亀山登山ルートを下から見渡せる高原
で寝転び、登山活動を振り返った。虫の鳴き声・鳥のさえず
り・ススキがこすれ合う音・風の音を聞きながら、身体を地
面にゆだね、曽爾の自然を体いっぱいに感じとっていた。
下山後、子どもたちと先生たち全員で手を繋ぎひとつの
輪になって亀山制覇を喜んだ。みんなで成し遂げた亀山制
覇の達成感からくる喜び、友だちを増やしより絆を深めた
こと、今日一日を振り返って楽しいことがいっぱいあった
ことなど、いろいろな思いをみんなで交換し合った。「も
う一度、亀山に今から登ってみたい人」の問いかけに、た
くさんの子どもたちが笑顔で「もう1回、登りたいっ!」
と手を上げていた。
6.まとめ
自然の中にある国津保育所と、住宅に囲まれたつつじが
丘幼稚園の周辺の環境は大きく違い、自然体験活動に対し
ての双方の思いは同じではなかったが、打ち合わせを重ね
「山登りをすることで達成感を味わい、自然の大きさ、美
しさ、不思議さに気付く」「自然の中で友だちと一緒に身
体を動かし、活動する楽しさを味わう」のねらいとともに
「交流」をテーマとした。曽爾高原で、さまざまな自然体
験活動を通して、
お友だちと一緒に楽しんだ子どもたちは、
ススキを触ったり、虫を探したり、草原で寝転んだりする
など、全身を使って大自然の中で、絆を深めた。違う園と
所で、異学年の子どもたちが、手を取りながら歩いたり、
班で活動したりする場面をたくさん設定した。先生たちも
一緒になり自然の中で活動する心温まる様子が多くみら
れ、今後の交流行事へと繋がる取組となった。
(企画指導専門職 楠瀬 君一)
平成26年度 教育事業
「そにっ子になろう!」
(幼児のための自然体験活動)
桜井市立桜井第5保育所
秋の曽爾高原で幼児たちに、日頃体験できない登山やたく
さんの自然体験活動プログラムを計画していたが、当日は台
風のため中止となり、今回の出前授業となった。保育士から
の強い要望でもあった「幼児たちに自然の素晴らしさを体験
させたい」を合い言葉に、当所でできるさまざまなプログラ
ムを練った。
アイスブレイクの後、幼児たちは、さまざまな木の葉や木
の実を箱の中からひとつ取り出し手に取って触り、もう一方
の手で同じものを探り当てる「木の葉・木の実合わせ」を行
った。幼児たちは、箱に入った栗・椿などの広葉樹と、杉・
檜などの針葉樹の葉や実の触った感覚を、頭の中に思い浮か
べながら合うものを選んだ。時折、「何、このにおい!」「チ
クチクする!」「こびとのサッカーボールや!」とあちらこ
ちらから幼児たちの自然を体感した声が上がった。幼児たち
は、木の葉や木の実になりきり全身でその形を楽しく体や声
で表現し、色や匂いの違いを発見しながら自然をまじかに感
じ取っていた。
1.ねらい
・ 自然の大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。
・ 自然の中で十分に体を動かすことの楽しさを感じる。
・ 感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ。
・ 友だちと一緒に活動する楽しさを味わう。
・ 生活に必要なことは自分でできるようにする。
2.実施日
平成26年11月20日(木)
3.対象
5歳児
4.参加園
桜井第5保育所
5歳児
保育士
25名
5名
5.プログラム(要約)
自然の家の職員が保育所を訪問し、5歳児を対象に身近
にある木の葉・木の実を通して、自然に親しむプログラム
を実施した。
木の葉・木の実を使ったゲームでかの葉・木の実に触れ
たり、形を観察したり、匂いを嗅いだりする体験や、木の
葉・木の実の表現運動を通して、幼児らが自然に関心を抱
き、自然に目を向ける機会を設定した。
幼児らは、園庭に育つ植物を観察し季節を感じた後、木
の葉メダル作りや、木のペンダント作りに取り組んだ。
「森のお医者さん・秋みつけ」では、姿勢を正し、森の命
を守るお医者さんになりきった幼児たち。自分の心臓の音、
友だち、保育士の胸の音を聴き診察した。その後、幼児たち
は、園庭に出て草や木、石や地面に聴診器を当て、木の幹か
らは「ザワザワ」、木の実からは「プチプチ」音がするなど
と言いながら、園庭で育っている木々や草花を観察した。
【スケジュール】
「木の葉・木の実合わせ」
「森のお医者さん・秋みつけ」
「木の葉メダル作り」
「木のペンダント作り」
園庭で見つけたお気に入りの葉と、曽爾から持ってきた葉
で、世界でひとつしかない「木の葉メダル作り」をした。そ
の後、幼児たちは近隣の大工さんからもらった木のペンダン
トに曽爾のオリジナルハンコを押し、今日一日のいろいろな
プログラムを振り返った。
とてもカラフルなメダルとペンダントを首から下げ、とて
も満足そうに互いに見せ合っていた。保育士からの指導のも
と、色々な葉があることを知り、植物への関心・興味を持つ
ことができていた。
6.まとめ
身近にある「木の葉・木の実」をテーマに体験活動に取り
組んだ。普段見慣れているはずの園庭も、幼児たちの視点や
興味の持たせ方を少し帰るだけで、自然への感じ方が変わる
ことを活かして、今後、園でもさまざまな取り組みをしてみ
たいという保育士からの声をいただいた。曽爾でしか味わえ
ない自然体験活動もあるが、
今後の出前授業の取組の中では、
「曽爾のフィールド」と「各園や所の身近にある自然」で感
じ取れたことが繋がるようなプログラムを提示し、そこでし
か感じ取れないものや、どこででも感じ取れるものへの「気
づき」のきっかけをいろいろな体験から学ばせたい。
(企画指導専門職 楠瀬 君一)