発表会の内容 - 北海道開発協会

第10回
助成研究発表会
『雪の経済とボランティアシステム』
報
告
書
平成27年3月
(一財)北海道開発協会
開発調査総合研究所
目
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1
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2
■第10回助成研究発表会パンフレット
■発表会次第
次
■発表者プロフィール
■発表会の開催状況
■主催者からのご挨拶
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3
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4
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5
■研究発表
・『札幌市内における除雪市場の市民経済に与えるインパクト』
北海学園大学工学部
講師
高宮則夫
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6
・『積雪寒冷地域の災害リスクからみた都市の高齢者福祉』
北海道大学大学院文学研究科
教授
橋本雄一
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12
・『北海道豪雪過疎地域における広域的除排雪ボランティアシステム構築
に関する実践的研究』-ボランティア継続意図の規程因-
北星学園大学経済学部経営情報学科
北海道大学大学院文学研究科
■全体的な意見交換
教授
博士後期課程
鈴木克典
小西信義
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■パンフレット掲載の研究概要および説明資料
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20
26
31
第 10 回
助成研究発表会
テーマ
『雪の経済とボランティアシステム』
日時 平成 26 年 12 月 9 日 (火) 14:00 ~ 16:30
場所 (一財) 北海道開発協会 6階ホール
札幌市北区北 11 条西 2 丁目セントラル札幌北ビル
主催 : (一財) 北海道開発協会 開発調査総合研究所
- 1 -
発
1.開
表
会
次
第
会
2.主催者挨拶
3.研究発表(発表後意見交換)
■『札幌市内における除雪市場の市民経済に与えるインパクト』
北海学園大学工学部
講師
高宮則夫
教授
橋本雄一
■『積雪寒冷地域の災害リスクからみた都市の高齢者福祉』
北海道大学大学院文学研究科
■『北海道豪雪過疎地域における広域的除排雪ボランティアシステム構築
に関する実践的研究』-ボランティア継続意図の規程因-
北星学園大学経済学部経営情報学科
北海道大学大学院文学研究科
4.全体的な意見交換
5.閉
会
- 2 -
教授
鈴木克典
博士後期課程
小西信義
発表者プロフィール
●高宮
則夫
小樽市生まれ。技術士(総合技術監理・建設部門)。室蘭工業大学開発工学科1972年卒業。
本州ゼネコン(技術研究所)、東京都(地下鉄)勤務から札幌市役所に。都市施設・道路
・交通計画、除雪・環境対策等に従事した。現在、㈱北海道技術コンサルタン参事。NP
O法人公共環境研究機構理事長。日本技術士会北海道本部防災委員会委員長。北海道土木
技術会建設マネジメント研究委員会民間活推進小委員会委員長。留萌観光元気プロジェク
ト(2010年)。札幌市の除雪体制の安定化研究(2011年)。最近の主な調査研究は、「河
畔林のバイオマス資源化研究」、「丘珠空港の“防災拠点化”構想」など社会・地域問題
に取組んでいる。
●橋本
雄一
1993年筑波大学大学院博士課程地球科学研究科専攻単位取得退学(博士(理学))。93
年北海道大学文学部助手、96年同助教授、00年同大学院文学研究科助教授、07年同准教授
、11年4月より同教授。専門は都市地理学、地理情報科学。主な編著書に『東京大都市圏
の地域システム』(大明堂)、『マレーシアの経済発展とアジア通貨危機』(古今書院)
、『地理空間情報の基本と活用』(古今書院)、『三訂版
GISと地理空間情報―ArcGI
S10.2とダウンロードデータの活用―』(古今書院)、『東南アジアの経済発展と世界金
融危機』(古今書院)など。
●鈴木
克典
北海道札幌市生まれ。1996年に北海道大学大学院工学研究科博士後期課程を修了し、同年に博
士(工学)の学位取得。1997年より駿河台大学経済学部に専任講師として着任後、1999年に
同大学にて助教授に就任。その後、2003年に北星学園大学経済学部に助教授としての就任を経
て、2006年より教授に就任し、現在に至る。専門分野は交通計画学・都市計画学で、移動や交
通に関する研究の他、近年は福祉のまちづくりやボランティア・NPO活動等による地域活性
化、ユニバサールデザイン(観光・情報等)の研究や実践的活動にも取り組んでいる。現在、
行政等による各種委員会委員等を数多く務めている。
●小西
信義
兵庫県加古川市生まれ。北海道大学文学部人文科学科卒業後、同大学大学院文学研究科修士課程修了
を経て、現在同研究科博士後期課程在籍。主に道内の豪雪過疎地域における高齢者の除排雪活動につ
いての文化人類学的参与観察、札幌発着型広域的除排雪ボランティアにおける支援者と被支援者との
相互作用についての社会心理学的実践的研究を展開している。日本雪氷学会北海道支部2011年度北海
道雪氷賞(北の風花賞)「豪雪過疎地域の除排雪における自助共助に関する人類学的研究」、「北海
道豪雪過疎地域における広域的除排雪ボランティア構築に関する実践的研究(3)-広域的除排雪ボラ
ンティアがもたらす受入地域への影響-」(『北海道の雪氷』第33号、2014)など。
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発表会の開催状況
日
時:平成26年12月9日(火) 14:00~16:30
会
場:一般財団法人
北海道開発協会
参加人員:39名
研究発表者
4名
大学関係者
2名
民間団体等
33名
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6階ホール
主催者からのご挨拶
本日は、雪の中を助成研究発表会にご出席頂き有り難うございました。また、後ほど発表を頂
く先生の皆様には、立派な研究を頂き併せてお礼を申し上げたいと思います。私どもの北海道開
発協会は、公益事業として、北海道開発に関する各種の調査研究と今回の北海道開発に関して、
外部の方が色々と活動される事業に対して支援、助成する事業の二つを行っています。
我々が自ら調査研究を行っている研究ですが、平成 26 年度では、4 つのテーマを挙げて研究
を行っています。一つ目は、「ソーシャル・キャピタルと地域開発」、二つ目は、「地域起業と
ケイパビリティ」、三つ目は、「持続可能社会とコモンズ」、四つ目は、「インバウンド観光」。
これらをテーマに各々研究会を立ち上げ、大学の先生や各界の専門家に委員となって頂き調査研
究を進めているところです。
一方、助成事業ですが、NPO 等の団体が実際に行っている地域活性化に関する活動に助成を
行うことや、本日この発表会もその一環ですが、大学等の先生方が地域開発に関する研究等に助
成を行う、二つの助成事業を実施しているところでございます。
研究助成は、平成 14 年度に開始した研究助成事業ですが、今年度で 13 年目を迎えました。毎
年 20 件から 40 件の応募を頂き、この中から 5 件~10 件程度を選考し助成行っております。
この 13 年間の応募総数は 366 件、うち助成件数は 109 件で、倍率は 3.4 倍となっています。
すでに助成をしました 109 件の研究の中には、内容に沿う物が、行政の施策として計画や実施に
移された部分もあり、先生方がその研究を契機に各種委員会や審議会に参加され、先生方の知見
を活用されている。こういう形で色々な成果として利用されている状況になっています。
これまでに助成した研究の中から毎年一つのテーマを決めて、発表会を実施しているところで
ございます。今年度は、「雪の経済とボランティアシステム」として、この後に 3 件の発表を頂
くこととなっています。
今も雪がちらついています。これから冬本番を迎える北海道で、市民生活や物流、この場合に
は、除雪事業が必要不可欠ですが、一方で少子高齢化が進む中、特に高齢者の多い過疎地域では、
どうやって除雪をするのか。あるいは、災害時のリスク対応等をどう行うのかと、色々な問題が
あり、大変重要な分野ではないかと思います。
各先生の発表の後、フロア全体で意見交換を行う時間も用意されておりますので、お時間の許
す限りご参加頂きたいと思います。本日はどうぞよろしくお願い致します。
一般財団法人
北海道開発協会
開発調査総合研究所所長
- 5 -
是川
聡一
研
究
発
表
『札幌市内における除雪市場の市民経済に与えるインパクト』
北海学園大学工学部
講師
高宮則夫
(本報告に関係する資料は、33ページ以降に掲載。)
高
宮:
ご紹介を頂きました高宮でございます。私は札幌市役所に勤務し、直接現場で除
雪業務に従事し指揮をした経験をしております。この経験から除雪対策がどうある
べきかをこれまで研究してきたものです。
【大都市札幌の経済成長を支えた冬季の除雪体制】
市役所を退職した後、北海学園大学で非常勤講師として都市経営論と寒地政策論
というものを教えています。寒地政策論では北海道札幌市をテーマに、積雪寒冷地
という厳しい自然環境のもとに、140 余年で大都市へと発展・成長させてきた要因
を工学的観点から教えています。
今回の研究は、経済専門の佐藤泰久氏との共同研究です。私は都市工学的見知か
ら除雪の現状を分析評価し、佐藤氏は除雪事業における市内経済への影響等につい
て担当いたしました。
はじめに、札幌は 190 万都市にまで成長し、周辺人口をいれると 220 万人です。
この都市機能の維持、さらに経済活動を支えている状況です。また、年間 5m も雪
が降る豪雪地帯でありながらこのような都市機能をさせてきたのは、計画的な札幌
市の除排雪体制が構築されてきた結果だと考え、その内容について調査研究を行い
ました。
本発表では、論文で得られた札幌の雪特性、札幌の除雪体制を分析評価し、更に
は安定した除雪市場或いは除雪産業の存在について報告をさせて頂きます。
【札幌市の雪特性】
私が除雪に従事していた頃は、札幌の雪特性についてあまり認識しておりません
でした。降ったら除雪していくという対処方式の除雪でした。また、除雪という仕
事は、市内中小の建設業の冬場の仕事としてやってきたという傾向があり冬の特性
を捉える、または、除雪を工学的に捉えるということがありませんでした。
そこで、札幌の雪特性をしっかり知ろうということで研究を始めました。表 1 は
1876 年から観測されたデータをまとめたものです。この表では、雪日数、降雪量、
最大降雪量いわゆるドカ雪、最深積雪量に係るデータの平均値、標準偏差、いわゆ
るブレ等の特性を示しています。データの特性をみる場合、平均値だけで見てしま
うと特性を見失うことになります。岩見沢の雪特性をみると、平均降雪量の大きさ
から豪雪地帯と分かりますが、さらに変動量の大きさにも大きな特徴があるといえ、
この雪特性が岩見沢市の除雪体制にも大きな影響を与えているといえます。
次に札幌の雪特性を見ます。雪の降る平均日数は年に 124 日ですが、降雪日数で
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は 10 日ほど日数のブレがあります。平均降雪量は約 5m ですが、91cm 程ブレて降
雪しています。最大降雪量、いわゆるドカ雪は約 40cm で、10cm ほどのブレがあり
ます。
雪データのある全国 48 都市と比較すると、札幌の雪日数ではこの位置になりま
す。雪日数からみると多い都市ですが、10 日間程度のブレで安定的に、年 120 日程
度は降るということが言えます。標準偏差では小さい順で約 10 日の第 6 位。次は降
雪量です。倶知安のように大きなブレであっては、安定した除雪体制が組めません。
同様に岩見沢も大変な状況になっていると思います。平均降雪量では、第 11 位で多
い方ですが、190 万人も住んでいる都市は、世界にもありません。標準偏差では 23
位で中位にありますが、変動係数は小さい順の第 1 位です。ここが札幌の大きな雪
特性です。降雪量は多いがブレが少ないということです。
【札幌市の除雪体制構築】
札幌市の除雪体制の構築についてです。札幌には、毎年ある程度の雪がコンスタ
ントに降ってくる。その降雪量は多いが、その変動(ブレ)は小さい。つまり毎年
降ってくる量に大きな差がないことから、48 都市と比較すると雪対策の比較的容易
な都市であるといえます。私の経験から、大雪、小雪の年も同じ除雪体制で何とか
対応してきました。
今後、雪特性の分析評価をもっと進めることで、経験的で計画的な除雪体制の構
築が可能となると思います。特に、若干の余裕を持たせ対応する「経験的アプロー
チ」が有効になると考えます。平成 26 年度の札幌市の除雪予算では、初めて備荒予
算が組まれています。大雪なった場合、札幌市では慌てて補正予算を組みますが、
場合によっては議会で補正予算が成立した時には雪が溶け始め、結局不要額となる
こともあります。市民が除雪をして欲しいときには、予算不足で除雪をすることが
できない。そういう経験から札幌市では、26 年度から初めて備荒予算を組みました。
道路除雪費に 15 億を計上しています。これで迅速な除雪対応ができるものと期待し
ています。
雪特性からの除雪体制については先ほど触れましたが、雪日数や降雪量等のブレ
を含めて的確に押さえた体制であれば 70%は対応出来ます。先程の経験的なアプロ
ーチを活かすことです。降雪量のブレから、平均降雪量プラス 90cm 程度を想定し
ておけばよいとも言えます。ドカ雪も平均 40cm、最大で 50cm を想定する。この図
で説明しますが、これが累計積雪、累計降雪、このように移動していますが、ほぼ
この範囲に入っているため、安定している特性といえます。この図は赤が当初予算
で、近年一定した予算を組んでいます。ドカ雪が降るとそのたび補正予算を組み対
応しています。先程も言いましたが、議会での決議に時間を要し、予算が執行され
るまでに、2~3 週間かかりますので、市民の除雪要望に応えられないケースも出て
きます。
しかし、今年度から備荒予算が組まれましたので、多少の雪には対応できること
ともいます。
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【札幌市の道路除雪費】
この図は、札幌の自動車保有台数と道路除雪費の関係図です。車が増える度に伸
びて来ました。一方、道路管理延長と除雪延長、これが認定道路の延長です。この
当時は、認定道路全てを除雪していませんでした。現在では、ほぼ 100%に近い除
雪になっています。除雪予算は、冬季オリンピック開催年頃から除雪延長とともに
上がり、現在では、だいたいフラットになっています。
次に、市民一人当たりの道路除雪費です。雪対策費は含みません。最近は 114 億
ぐらいの除雪費で、ここに近似曲線を描くと上がっていきますが、この辺で切り取
るとだいたい 7,000 円前後になります。
これは人口と道路延長および相対的に書いたものです。こういうデータがありま
す。では、札幌市の除雪予算の特徴を見ると、平均降雪量は多いが年々の相対的バ
ラツキが小さいため、決算額を見ても当初予算の 20%範囲内に収まっておりブレが
大きくありません。これらから予算編成や除雪の実態においても、経験的で計画的
な除雪が可能であるといえます。その結果、人口 190 万人都市が成立し、冬期間も
他の期間とあまり変わらない、生活生産活動が可能となっています。冬期間の生産
活動は札幌市 GDP の 1/3 に達しています。表 2 は札幌道路除雪予算の決算額で 1993
~2009 年の平均をまとめたものです。除雪費計が 114 億、その内訳は、運搬排雪、
車道排雪、雪堆積所の計で 114 億になっています。その 20%の範囲内のブレで最終
除雪予算が収まっています。このような経験から、当初予算には同規模の予算(114
億円ほど)を組み、想定以上の雪が降れば補正予算で増額する。小雪であれば減額
補正するということを繰り返してきています。
道路除雪費の一般土木工事との経費比較を見ます。直接経費では、除雪は 69%、
土木が 59%です。除雪では機械経費が全体の 29%になり、労務費は除雪が 26%に
なります。土木工事と比べて機械と労務経費が大きいことが分かります。皆さんご
承知のとおり、除雪の仕事は、機械と人による仕事です。次に平成 24 年度決算額で
見ますと、その年は大雪でしたから当初の 114 億が補正で 162 億円となりました。
この際の経費を分析すると人件費が 26%で約 42 億円となります。機械経費が 47 億、
燃料約 18 億円となります。これらの経費が、冬季間 4 ヵ月間で市中に流れていきま
す。さらに、毎晩深夜にかけて、約 3,000 人の除雪作業員と機械 1 千台が動いてい
ます。これらの従事者や機械の経費になっていきます。これまで、この様な具体的
な分析はしていませんでした。このことから除雪という事業は、冬季における札幌
の大きな雇用対策になっています。一方、除雪業者の方々からは、除雪の積算が低
いと苦情を申しています。
【冬季経済活動、生活行動を支える除排雪活動】
冬季の活動水準には、札幌経済活動指標の月別水準があります。12 ヵ月の平均 1.0
とした、これが北海道の主要経済の指標です。札幌のところをみても冬期間は、1
月~3 月か、12 月~3 月で、そう数値的に変わりません。冬季では、相当降雪など
の影響を受けていると思っていましたが、札幌市統計書の月別データに収録されて
いる 11 データについて見ると建築確認申請、新車登録台数は冬期間落ち込みます
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が、その他では平均以上の水準で、特に百貨店販売額や電力は逆に高くなっていま
す。北海道の主要経済指標を見ても同じ事が言えます。札幌の経済活動生活行動は
冬季の降雪にもかかわらず、適切な除排雪活動の結果、年間を通じてコンスタント
に行われており、GDP の概ね 1/3 は冬期間に生み出されていると考えて良いと思い
ます。このように判断致しました。
冬期間の 4 ヶ月、札幌市の除雪と国道や高速道路、JR、民間敷地・施設等の除排
雪、さらに一般家庭の除排雪費や自家労働を加えたものが冬期間の札幌経済市民活
動の水準を、夏と変わらぬ推移に保っているといえます。本研究では、一般家庭の
除排雪費についても調査をやりました。近年、個宅排雪業者が非常に増えており、
本調査では、その 80 社にアンケートを行い、戻って来たがの 30 社でした。これら
のアンケートも調査分析をしていますが、今日は、時間の関係上から出していませ
ん。
まとめますと、札幌市の除雪費用が冬期間の GDP の約 0.5%になります。冬期間
のGDPを 2 兆数億円とするとこうなります。雪堆積場に搬入される量の 6 割が札
幌市の道路排雪によるものとすると残り 40%が民間となります。これらを簡単に推
計すると 0.8~1%が、札幌の除雪コストと見積もれるのではないかと考えています。
札幌の冬季の経済・市民活動は、その活動規模の高々1%程度の雪対策費用を支払っ
て、夏並みの活動を維持しているといえます。つまり冬期間の 200 億円規模の安定
的な除排雪市場と除雪産業が存在しているといえます。
そこで札幌市の除雪が高いと言われますが、こういった視点から見ると、そう高
いものではない。安全安心については触れていませんが、これからの先生がお話さ
れるように、冬期にはリスクが沢山あります。そういう意味では市民の安心安全を
守りかつ経済活動を支えているという意味では、札幌市の除雪予算が高いとは言え
ないのではないかと、私どもは、このようにまとめています。簡単ではありますが、
ご静聴に感謝申しあげ私からの発表を終わります。
< 質疑応答 >
中
川:
高宮先生、どもありがとうございました。それではここで、質問等のお時間を取
りたいと思います。今のご発表につきまして、ご質問がありましたら、挙手のうえ、
お願いしたいと思います。いかがでしょうか。
会場A:
開発協会の佐藤と申します。データや考え方、あるいは、GDP に対する比率を初
めて聞きましたが、この数字は市民にも公表されているのでしょうか。
高
宮:
GDPに関するものはすべて公開されております。また、このような視点から除
雪を分析したものはありません。公表されている札幌市の予算を見ても、支出の中
での一構成で見てしまいます。社会福祉や生活扶助費の予算額がいくらかというだ
けで、先ほど説明した除雪費 150 億円がどれだけ経済効果あるか等については触れ
ていません。またこのような議論が無いのも現実です。予算に関する議会では、市
長側の提案予算を基本に審議するため、単純に言うと予算額が多い少ないになって
- 9 -
しまいます。
会場A:
これは札幌市だけの話しだけに終わっていますが、道内の他の地域の現状という
のもわかるのでしょうか。
高
宮:
ある程度、道内についても調べてみましたが大変な状況だと思います。特に、弱
小自治体は、人口減小と高齢社会の中で地方の財政は逼迫しています。札幌市では
道路除雪コストが 7,000 円くらいと言いましたが、これに雪対策費の 30 億円を載せ
ると 8,000 円超になります。空知管内の美唄市や夕張市では 1 万円を既に超えてお
ります。これらの自治体では運搬排雪はそれほどないと思いますが、遠くに点在し
ている方々の除雪が問題となってきています。また、自治体の困窮度合いからも大
きな問題となってきています。
会場A:
先ほど、今年初めて計上された備荒予算は、それは 170 億に。
高
プラス on です。道路除雪に 15 億を上積みします。当然そうしなければなりませ
宮:
ん。除雪は、災害リスクを負っています。当初予算に組んでいますので議会承認を
受けることなく、迅速に対応できます。以前は、局内で未使用予算を流用して対応
していた時代もありましたが、議会軽視と指摘され、その都度、補正予算を組むこ
ととなり、迅速な対応に問題が出ていました。今回の備荒費の計上は賢明なことだ
と評価しています。
中
川:
会場B:
他にどなたかいらっしゃいますか。
札幌市の雪対策費についてですが、除雪システムについて、隣の石狩市も非常に優
れたものを持っていると聞いていますが、30 億プラス α の雪対策費というのはどうい
うソフトまたはハードでやっているのか。札幌のように安定的に雪が降らない、もっ
と行儀の悪い降り方で、ゲリラ的なところも多くあるかと思いますが、そういうとこ
ろの雪対策費は、考えられているのでしょうか。
高
宮:
はじめに言われた 30 億分とは、道路除雪費と区分した融雪施設の運営やロードヒ
ーティングや融雪材散布等の凍結路面対策など、道路除雪をバックアップするものと
考えて頂ければと思います。
質問のゲリラ的、いわゆるドカ雪に対する備えは特になく、交通などに支障が出て
くれば出動することとしています。ほとんどが我慢していただくこととなります。こ
れが土石流等であれば、直ちに対処しなければいけませんが、雪は静かで動くことが
無いので、時間を見て状況を確認し必要な体制を作って除雪作業となります。
それから石狩の除雪が良いというのは、私は札幌市で現場所長をしていました頃、
その事を強く感じておりました。石狩に住んでいるので良く分かります。どうしてこ
のように出来ないかと言われると、それは組織の文化の違いかなと思っております。
難しい表現ですが。石狩の場合は、元々、雪が非常に多い処に住んでいますので、除
雪をしなければ生活できない。また、間口除雪はみんなの責任というのが浸透してい
ますので、まず、道路を開けてもらうのが最優先と考えています。西区や他の地区を
見ると、このような除雪で大丈夫かとよく思うことがあります。もし、火災などが発
生した場合に消防車が入れない状況になっているのです。しかし地域によって難しい
ところがあります。西区や東区などには、やその地域により除雪のしにくい所があり
ます。道路が狭いとか。そうすると逆に除雪に行かない方がいい。圧雪して春に削る
- 10 -
というやり方など地域なりの除雪で実施しています。白石区では、非常に狭い生活道
路の地域からは意外と苦情がありません。地域にあった冬の生活をされているのです。
中
川:
他になければ後半の意見交換という場もありますので、そこでご質問等を受けたい
と思います。高宮先生どうもありがとうございました。
それでは、続きまして橋本先生からご発表をお願いしたいと思います。
- 11 -
『積雪寒冷地域の災害リスクからみた都市の高齢者福祉』
北海道大学大学院文学研究科 教授
橋本雄一
(本報告に関係する資料は、40ページ以降に掲載。)
橋
本:
北海道大学大学院文学研究科の橋本雄一と申します。どうぞよろしくお願い致し
ます。
【マイクロジオデータによる防災活用】
それでは、積雪寒冷地域の災害リスクからみた都市の高齢者福祉について発表さ
せて頂きます。私は防災や福祉の専門家ではありません。専門は地理空間 GIS で、
特にここに書いているようにマイクロジオデータで地域モニタリングを行い防災に
活用するとうのが最近のテーマとなっています。
防災・福祉から見ると物足りないところがあるかも知れませんがご容赦下さい。
今日は特にマイクロジオデータの研究の事例です。どういうことをしているかと言
いますと、これは総務省の委託研究の一つですが、除雪車に 1 台づつスマホを配り
ます。作業をする前に起動のボタンを押して頂き終わると終了のボタンを押して頂
く。そうすると作業している間のログが 1 秒単位で取れていきます。これはニセコ
町で行った結果ですが、除雪車が 1 秒ごとにどういうところを除雪しているか。あ
るいは、何処に止まって何分くらい作業しているかを空間データとして、収納する
ことが出来ます。これは実用化された技術です。あとは、ナビタイムと一緒に行っ
た研究では、ニセコ町のスキー場において、スマホにナビタイムが作ったソフトを
いれます。そうすると国別にどのように滑っているかが分かります。
オーストラリアの方は、朝早く、メインコースを滑って帰っていく。中国の方は、
ゆっくりと食事をした後に麓のなだらかな所をソリなどで滑って帰っていく。日本
人は、朝から晩まで、時間を無駄にしないようにまじめに滑ります。特にニセコで
いうとじゃがいもコースや味噌汁コースといって、細い新雪が残っているような木
の間のコースを好んで滑るという違いが見られました。
また、そのソフトをリリースすると、最初のインストール値では、ニセコで web
で発信すると即座にオーストラリアで取り入れられて、みんなに注目されていると
いうことが分かります。やはりニセコとオーストラリアの強さが感じたデータです。
【震災後による進められた地図空間情報の国策】
このようなデータですが、元々は 1995 年阪神淡路大震災で、地図空間情報がない
という反省からこの対策がとられてきました。道路、鉄道、標高などの地図データ
をデジタル化し共有する。そういうことが国策として、95 年から進められ、2007
年には地理空間情報活用推進基本法として法令化されています。次の年から基本計
画が出てきますが、流れとしては、初めはソフトやデータを作っていこうというこ
とですが、それが複雑になり、衛星測位 GPS を使っていこう。最近の計画の中核と
しては、防災。これは東日本大震災の経験から防災を中核におき計画をすすめるこ
とになっています。ですから私の研究も防災色が強くなってきています。
いま行っているのは、津波や地震の自然現象がそのまま人に被害を与える災害リ
- 12 -
スクになります。一方都市は都市で開発してきます。除雪の効果もあり、札幌では、
非常に開発されてきました。そこには積雪寒冷地の特徴も加わり、災害に対する社
会的脆弱性というものがあります。災害リスクを大きくしたり、小さくしたりしま
す。ですから開発行為と防災が研究テーマの一つとなります。
【開発行為により増加する防災リスク】
これが北海道の積雪の分布図です。日本海側が多いです。その中に 190 万都市が
あり世界でも稀です。この画像は公園の例ですが、冬になるとここまで雪で埋まり
ます。我々は夏と違い避難場所の公園すら塞がれてしまい、そういう状況のところ
に住んでいます。
これは札幌の人口増加ですが、北海道の 3 人に 1 人が札幌市民です。ここ数年、
95 年と 2005 年の分譲マンションの新規立地を示したものですが、バブルが弾け地
価が落ち、そこに新しいマンションが作られている。さらに都心部で地価が落ちる
と新しいマンションが建っている。人が都心で増えて良いことばかりかというかと
そうではなく、避難場所の数やスペースは変わらないため避難場所がパンクします。
私は、この近くに住んでいて諏訪神社が避難場所となっていますが、避難収容定
員 50 名のところの周りに 5,000 人が住んでいます。足りるとかの議論ではありませ
ん。
今日の本題ですが、最近のフィールドは釧路市です。流れを詳しく説明すると時
間が無くなりますので、簡単に説明します。
【津波エリアと避難人口】
これが北海道の周りを囲む震源です。この震源は見直されてきました。今年の 8
月 26 日に日本海側の想定がでまして、せたな町では最大 26m~30m の津波になる
という記事が出ていましたが、東日本大震災により見直され、非常に大きな津波が
来ることが分かりました。確かに地面を掘ると奥まったところに津波の堆積物が確
認され、ここまで津波が来たということがここ数年で分かりました。そこで道が新
しい津波想定を出して、それに基づき色々と研究をしなければならないというのが
動機です。
実施した内容は、国勢調査の小地域人口と津波のシミュレーションデータを重ね
合わせ、どういう津波の深さの所に何人くらいが住んでいるかを推定しました。そ
うすると、2010 年で、455,125 人の方が夜間人口としています。昼間人口は、51.3
万人です。夜間人口は 12 人に 1 人が津波エリアに住んでいます。札幌に 190 万が
いて札幌は内陸に位置します。津波はほとんど関係ありません。札幌の人口でいう
と 8 人に 1 人が津波エリアに住んでいる事になります。そのベスト 20 では、断トツ
で釧路、2 番目に函館、3 番目には苫小牧、あと北斗市と登別市、室蘭市が大きな所
です。
中でも大きいのは釧路市で、12.8 万人が津波エリアに住んでいます。東日本大震
災の犠牲者が 2 万人で、その 6 倍の人が津波エリアに住み、全員が巻き込まれると
は限りませんがここに住んでいます。高齢者率も 3 割で、3 人に 1 人が住んでいま
す。都市によって以外と違いますが、人が多いと言っても苫小牧市では、津波深度 1
~2m の所に沢山の人が住んでいる。函館は 2~3m。強固な家の 2 階に住んでいれ
- 13 -
ば、何とか津波はまぬがれるかもしれません。やはり問題は釧路です。高い津波が
来るとことに沢山の人が住んでいるので断トツに危険です。
もっと危険なのは、根室です。人は住んでいませんが、人が住んでいる所にくる
津波が 20m 級の津波で、もう逃げないと死んでしまうというところです。
これが GIS で地図化した津波エリアです。赤は 10m を超える津波がくるところで
す。スケールは 4km で、釧路湿原は海と同じ高さなので奥まったところまで津波が
到達します。ここに中心市街地があり、そこには新釧路川と旧釧路川が流れ、3 箇
所に橋が架かっていますが、それぞれ国、道、市が管理し、多分統制が取れないと
思います。
また何かあった時には、緊急車両や逃げる車があるのでロック状態で橋は渡れな
くなるでしょう。そのため、この高台に上らないと津波に巻き込まれます。さらに
ここには JR が通り高架化になっていないため、踏切は閉まったままで通れないでし
ょう。つまり川と踏切に閉じ込められたところに中心市街地があり、6~7 万人をど
う逃がすのか。今シミュレーションでは 3 万人くらいし逃げられないだろうとなっ
ています。
【避
難】
各避難場所を用意しました。この避難場所は高いビルやホテルで最上階であれば
津波を防げるだろうと、ただ、津波避難ビルに逃げれば多分大丈夫ということで、
ビルとテリトリーの避難圏域を出しました。そこに何人が住んでいて、定員が何人
か。定員から人口を引くと何人ぐらいが溢れ出る人の数が分かります。その地図が
これです。色が付いているところは溢れ出るところです。青い■は、5,000 人規模で
溢れるところです。つまり逃げ場がない。こういう溢れる所で最後に来るのは、足
腰の弱いお年寄りや赤ん坊を抱いたお母さんです。元気な若者はいち早く逃げ、本
来介助すべき者が先に来て、入れずに右往左往するのが見えます。その時にもう一
段分析を加えてみました。これは避難場所を中心としてネットワークバッファとい
うプログラムを開発して行ったものです。つまり道路距離で到達距離対応をしたも
のです。一番外側の青いところが夏の 500m。そして、道路がツルツルの冬季第 1
期で 416m。雪が積もり道路の幅員が減少して 1 人しか通れないような、道路の幅
が狭くなっている避難圏です。これで見るとどういう状況であろうと、避難場所が
遠すぎて逃げられない人が沢山いる。また逃げられない人の中にはお年寄りが沢山
含まれている。時系列で見るとお年寄りは増えています。都心においては避難場所
が足りない。少し周辺に行くと遠すぎて逃げられない。逃げられない所にはお年寄
りが沢山いるという結果が出てきます。町内会を回り町内会長やお年寄りの代表に
ヒアリングをしましたが、釧路川の左岸の東日本大震災時に浸水にあった人逹は、
避難訓練を一生懸命やっています。体が動かない人たちをリヤカーや冬はソリに乗
せて、高台まで運びます。ある程度うまくいきますが、坂道に付いている手すりが
邪魔でソリやリヤカーが入らないという問題を指摘して市と協議しています。
それからもう一つの町内会では、高台まで距離がありどうするか。避難場所に行
くか、先ほど言ったように行っても遠いし、満杯だろうと。自分たちのある町内会
のある倉庫のビルと協議しながら、自分たちで新たなビルを作り工夫しています。
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【GIS、GPS を用いた疑似避難訓練による検証】
では、本当に逃げられるのかを GIS、GPS の疑似避難訓練を行いました。さすが
にお年寄りに協力頂き、雪の中で長距離を逃げるわけにいかないので、多少足が速
い事を加味し、学生を使って避難訓練を行いました。一人は GPS を持ち、もう一人
はカメラで避難しながら状況を撮影し、GPS の結果で速度が遅くなる所をビデオカ
メラでどういうところで遅くなるのかを確認しました。
ルートはこのようなところで、輪の中に入らないところ。避難場所から離れて、
避難困難であろうと思われるところから、避難所までの道のりを GPS で歩きながら
確かめました。時間を計ると、冬と夏道の実験では殆どのところで同じくらいでし
たが、但し幾つかのルートでは違いがでています。それが何かというと坂道が多い
所です。坂道をなんとかすることが冬の迅速な避難になります。大事なことを言い
忘れましたが、地震発生から釧路市に津波がどれくらいで到着するか。釧路市は 30
分と言っていますが、我々の計算では 22、23 分です。地震発生時の揺れている間は
逃げられません。逃げる用意をする必要があり、ですから逃げられる時間は 15 分位
と見るのが、道や国土交通省でも基準としているところです。その間に迅速に逃げ
るためには、冬のツルツル路面や雪道で狭いと言うのを防がなければいけない。こ
れが除雪の大きな力です。
このような傾斜地が冬になるとこのようになり逃げられない。それから写真が悪
いですが、ツルツルの横断歩道です。釧路の降雪は少ないですが、低温の為に車道
がスケートリンクのようになり、そういうところで速度が遅くなります。また、先
ほど言ったリヤカーやソリが通れない箇所の写真ですが、この手すりがあってリヤ
カーなどが入れない。しかしこれがないと捉まって歩けません。その為、手すりを
もっと端に移設するなどの方法は色々とありますが、予算がない。あとで分かった
ことですが、土砂災害の危険地域にも指定されていました。一つの被害だけを見て
いると大変なことになるということが分かります。
夏季・冬季を比較分析した結果がこの表ですが、速度低下要因は、交差点付近での
減速が一番多かった。人間は車が走っていなくても、横断歩道があると車が来ると思
い速度を落とします。避難するときにはどうなるか、交通工学をやっている方は分か
りますが、一人が減速すると次々と減速し渋滞が生まれます。渋滞を起こす原因がそ
こにあります。それから、何千人が一度に逃げても 1~3 列が限界です。それから階
段と傾斜。夏と冬では違います。冬は路面凍結と雪山による障害が大きい。階段と傾
斜は夏と冬では同じように落ちますが落ち方が異なります。夏は上りで落ち、冬は下
りで落ちます。それぞれの季節で対策が必要ということが分かります。GPS を持って
歩いていますので、各地点での速度が分かり、それを可視化してみました。速度が遅
くなる程、高くなるように表現しました。平均からの幅で、歩いている速度から、落
ちるにつれて高くなるような、カーネル密度推定を行いました。そうすると線路を高
架で越えますが、線路を越える高架は 2 箇所しかありません。その内の 1 箇所です。
赤が夏のログです。夏は上りで遅くなり、冬は、下りで路面がツルツルして速度が落
ちます。これを調査全体でやるとこのようになります。これは釧路の海から見た、旧
釧路川、この辺に釧路駅があります。この色は、津波のシミュレーション結果です。
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これが夏のデータで、こういうところで落ちているのが分かります。冬はこうなりま
す。ずれました。つまり夏と冬では速度の落ちるところが違う訳です。これを重ねる
とこうなります。ここを何とかするとよい分けですが、夏冬分かりやすいように色分
けするとこうなります。そうするといつも凍っていてスケートリンクのようになり、
速度が落ちるとか、除雪がやっていない所とかがわかります。こういう所を、除雪な
り、整備をしてメインの避難ルートを常に逃げられるようにしておかないと多分、釧
路では多くの犠牲がでることになると思います。
今度は、入り船地区で東日本大震災の時に唯一、釧路で床下浸水のあった場所です。
ここが教育大の釧路校でここに上れば助かる場所。これが夏、これが冬です。夏冬を
併せるとこのようになります。冬の坂道と夏の坂道はそれぞれ特徴があって、速度が
落ちるところが違うため、それぞれの対応が必要ということです。
【オープンデータによる研究成果の有効活用】
このように研究して思う事は、研究者の幅のバラツキというか研究者は自然現象、地
面が揺れる、大きな波が来ること、そういう自然現象の研究者は沢山いますが、こうい
う方々は道や市とか国では災害研究者となって、自然のメカニズムについて、詳しくや
っています。研究成果もでていますが、実際、私も加わっている幌北第3町内会の防災
副部長をしているので分かりますが、こういう成果というのはお年寄りが集まり話し合
いをしているような場所までは、こういう成果は届きません。その間を受け持つのが市
や国ですが、住民が望むのもがなかなかでてこない。自然現象の研究者と町内会で何か
をしている社会学や社会地理学、人文地理学の研究者のこの間を繋ぐ立場の人が必要
で、それが多分地理空間情報の情報流通に関する研究だと。つまり住民が望むように直
ぐに流せばお互いに発展してくるはずだと信じ研究をしています。
その一つとして北海道庁、国土地理院、私が行った研究で、道は津波のハザードマッ
プがあまりない。全国で見ても一番送れていると東日本大震災直後に言われていまし
た。道の方とこういう研究会で一緒になりどうするかという話しになり、データは出せ
るが、加工ができない。加工するマニュアルとか沢山もっていますが、何とかなりませ
んかと。国土地理院にも知り合いがいたので協力してもらい、北海道庁は、津波シミュ
レーションデータをオープンデータとして出す。北海道では、室蘭市がオープンデータ
の先進地。行政が持っているデータを住民に開放する先進地といわれていますが、それ
よりも速く道庁は津波データのオープンデータをやっていいます。道庁は、データをあ
まり出さないので有名ですが、津波に関しては、いち早く出していてこれは評価できま
す。市役所はそれを今でもwebでボタン一つ押すとダウンロードできます。そして私の
マニュアル、これはQGIS。無料で手に入るGISです。私が書いたマニュアル通りにやる
と今見た地図化ができます。
コンピュータがネットにつながっていれば無料でハザードマップが書ける状態にな
っています。国土地理院では、道路や鉄道、標高のデータを無料で出す。そして、道庁
はその許可を一手に行う。色んな市から使いました。ハザードマップを作りましたと連
絡一本かける事で、北海道が使わせて頂きましたと許可書を代表して一斉に行う。各市
は国土理知院に対する手続きが一切なく、ワンストップエージェンシーを作ろうと。そ
の甲斐あってか、ほぼ100%津波ハザードマップが作れて特に厚岸町では、100万以上予
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算が浮いたということで、感謝されました。
あと苫小牧市など幾つか使って頂いているようです。使いましたという連絡は頂いて
いませんが、それを見て使って無料でハザードマップが作れて良かったという話しで、
一番社会で貢献出来た部分だろうと思います。
もう一つ、これを今も実物は出来ていますが、誰か使って頂けないかと思っています
が、地図が安くなった。無料で地図が作れるわけですから、タブレッド、iPad、何でも
構いませんが、ここに津波ハザードマップの地図があって、自分のいる位置がGPSで示
され、避難場所があれば今ここが危ないところかどうか。逃げるとすると何処に逃げれ
ばよいかが分かるわけです。これに似た物が、世の中では作られていますが、実はこの
レベルのものが一つも出来ていません。
ハザードマップは自治体ごと作られていて、そこの資料としている。その殆どが、GI
Sのデータにはなっていない。イラストレーター等の画像データで、緯度経度が付いて
いない。ですからこれを独自で作れる我々が、ハザードマップを作り、システム自体は
技術がありますから、作り、これで避難する。情報処理学会やその他で発表し、使って
頂けるかは分かりませんが有効性は認められました。このようにして色々と活用できる
ものが出来ました。
まとめのスライドがありませんが、このように地理空間情報を使うことにより、災害
と高齢者福祉を併せた新しい知見が得られるのではないかということで、発表を終わら
せて頂きたいと思います。どうもありがとうございました。
< 質疑応答 >
中
川: どうもありがとうございました。それではここで、10分ほど質問等の時間をとりたい
と思います。
会場C:
地理情報と空間情報と実際の現場の話しを社会的に結びつけて行うという話しがあ
りましたが、これは国土強靱化と関係があるのでしょうか。また、予算や計画に関連
されているのでしょうか。
橋
本:
これは代表的な地理空間情報ですが、これに基づき色々なプロジェクトが動いて
います。元々国土地理院が測量関係で予算を付け、この技術を進める予定でしたが、
今では国土地理院の元副大臣の新藤さんが総務省に移り、そのままプロジェクトを
総務省へ持っていきました。総務省は電波関係のため衛星測位にも有利で、自治体
が使うことなので、自治省の方がいいだろうということで、総務省のプロジェクト
として、いま色々とあるわけですが、ICT まちづくり事業とかで、全国で予算化さ
れています。
それから今、この全体のプロジェクトのキーが準天頂衛星つまり、高精度測位衛
星で、これまでのアメリカの衛星であれば、誤差 30m。今子どもの見守り支援を公
園で遊んでいても実は、ちょっと離れた所に点が付いてしまうことがあります。こ
の準天頂衛星は 1 機ですが、これが平成 28 年までに 4 機体制までもっていく計画で
- 17 -
す。その為に 2,800 億円の予算がついていて、それにより 30cm の誤差まで縮まり
ます。
そうするとドアからドアまでのナビゲーションが可能となり、社会的な優越性が
高まるのではないかと。避難場所も特に初めて行ったところの避難場所に逃げ、学
校がここというのがタブレットで見て行ってみると、確かに数メートル先に学校が
あってもその間には崖がある。地図では、真上から見るため崖が判別できません。
そうすると避難場所の入口はここということがピンポイントで地図上に示し誘導す
るシステムが可能となります。そういう予算が付いて色々とやられているようです。
ただその前提として、2001 年に e-Japan 戦略から始まりますが、e ガバメント、よ
うは自治体の IT を進めるということが必要で、そこで色々な人的・費用・技術的な
問題であまり進んでいないという認識でいます。
会場C:
先ほど、タブレットなど個人が持って歩いて、誘導されるようなことも今後出て
くるのでしょうか。
橋
本:
地元の人は必要ないと思いますが、北海道には多くの観光客が来ます。また、各
国の言葉で案内するのは難しいですが、これでは言語切り替えは一瞬でできます。
そういう意味で土地に慣れていない人を誘導するのに有効ではないかと思います。
特に北海道は観光戦略を強く進めていますので、それをサポートとしての一つとし
て使えないかと思います。防災だけではなく、観光の見所を満載し、いざとなれば
避難場所が出てくる。ということも技術的には出来ます。それを中国語、韓国語、
英語、ロシア語となど色んな言葉で表示出来るようにする。かなり強みとなります。
この技術はいつでも提供する用意がありますが、どこからも声がかからず残念に思
っているところです。
中
川:
その他ございませんか。
高
宮:
立派な研究で関心致しました。日本技術士会の北海道本部防災委員会の委員長を
しておりまして、釧路には大変関心もあり、先生のご研究から地域を今後どうする
か。実際に避難出来ないという話しもあり、また実際に避難出来ない地域もあると
思いますが、それを釧路市が今後地域防災や計画といいますか、それに先生のご研
究をどう活かしていくか。
橋
本:
釧路市は防災に優れた人材の方がいまして、その点では安心です。つまり、ベス
トを尽くしてくれる部署だと思います。そこは安心ですが、12.8 万人というのがあ
まりに大きい。基本計画として、外周にバイパスを作っています。ここまでいけば
大丈夫だと思います。バイパスがあって、そこまでの直線道路をいろいろ整備して
います。これを基本的な避難計画として進めています。それとプラスして街中に市
役所の北側に市役所の防災ビルを作っています。色んな所に協力を頂き津波避難ビ
ルを作っています。これをやってどれくらい助かるかという話しです。津波の多い
大楽毛は高いビルがない。あっても 5 階建ての病院が 1 つでとても間に合わない。
まだ考えなければいけないところはありますが、今の状態で出来ることはおそらく
整備をしているのではないでしょうか。
釧路のここにみんなをこさせるということは無理かと思います。ですから、高い
避難ビルを作るのですが、問題は、三段階の避難想定を作っていて、数年に 1 回、
- 18 -
500 年に 1 回、2000 年の津波。これは 2000 年に 1 回の津波です。つまり 2000 年
に 1 回の津波だとこの辺の避難場所は使えませんが、数年に 1 一回の津波ですとこ
の辺は十分に使えます。また、500 年に 1 回でも十分使えます。3 段階にして、使え
る避難場所と使えない避難場所を津波ごとに想定していますが、住民がどうやって
区別をするのか。この地震は 500 年、2000 年に 1 回クラスというのがその場で判断
できるだろうか。それを伝える術がどうか。行政の広報は、4 つです。広報車、防
災無線、IP 告知、エリアメール。エリアメールはお年寄りは見ないかも知れません。
防災無線は聞こえないかもしれません。防災車は走らせる余裕がない。IP 告知は、
人口の少ない所では、全戸配布というところがありますが、釧路市は全戸配布でき
ない。ということでどうやって伝えるのか。まさに情報流通がカギになります。そ
れはこれからの課題でお話はしていますが、はやり今は難しいということです。
中
川:
ありがとうございました。
草
苅:
感想ですが、協会の研究所では、アジアから来られる観光客へのインバウンド情
報共有サイトを 12 月 5 日に立ち上げまして、自治体、観光事業者への共有するサイ
トを作りましたが、北海道はおいしい、美しいというものをメインに表に出してい
ますが、今言われた危険度、といいますか、たまたま北海道に来ている間に事故に
遭ったという時に情報がないために災害にあったということを避けて行くというた
めに共有サイトの中にもしかすると初めてきたインバウンドだけではなく、本州か
らのお客も同じと思いますが、そういうものをどう考えていくかを先生のお知恵を
借りながら充実していくような方向にいけたらと思いました。
橋
本:
出来ることはさせて頂きますし、幸い北海道大学では、色んな国から学生が集ま
っております。特に中国からも来ていて、地理空間情報の技術を一生懸命に学んで
おります。かなり優秀な学生で、日本語も英語もペラペラの中国の方がいて、これ
も物にしようと野心的な学生がいます。そいうように協力してもらい、北海道観光
に防災情報を加えるとか、多言語化を進めるということができないかという研究を
しておりますので、できるだけ協力させていただきたいともいます。
中
川:
以上で橋本先生からのご発表を終わります。ありがとうございました。では次に
小西さんからのご発表をお願いしたいと思います。
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『北海道豪雪過疎地域における広域的除排雪ボランティアシステム構築に関する
実践的研究』-ボランティア継続意図の規程因-
北海道大学大学院文学研究科
博士後期課程
小西信義
(本報告に関係する資料は、63ページ以降に掲載。)
小
西:
北海道大学大学院文学研究科の小西と申します。博士課程の大学院生です。先ほ
ど発表された両先生方の前で発表するのも恐縮しておりますが、橋本先生は、私が
教職課程の時の地理学を教えて頂いた先生ということで、より緊張しておりますが、
ご覧のタイトルで発表させて頂きます。
【研究経緯】
簡単な自己紹介ですが、私の学問的な専門分野は文化人類学で、最近では社会心
理学の研究も行っているところで、先々月に 30 歳になりました。
これから雪かきの話をしますが、私の出身は兵庫県で、雪かきは全然したことな
かった人間ですが、北海道大学に来ることになり、雪かきの研究をすることになり
ました。
文化人類学で、雪かきの研究で何をしているかと言いますと、私のフィールドは
岩見沢市の美流渡地区の旧産炭地域です。人口は、max で 1 万人いましたが、現在
500 人を下回り高齢化率 52%という地域です。そのような場所で、どのように雪か
きをしているかということで、歩いたり聞き取ったり、雪かきを一緒にしたりを重
ねることで、その地域の雪かきの歴史や雪かきを通した助け合いの心を文化人類学
的に研究しています。
2012 年冬季に岩見沢では 42 年ぶりの最大積雪深を更新し、2m8cm を記録しまし
た。その時のメインインフォーマーとしていた家の当時 77 歳のお婆さんの写真で
す。ここは木造平屋で、昔は炭鉱職員が住んでいたところです。全体が真っ白く見
えますがここが空です。ここに屋根がありますが、全て覆い尽くされています。お
婆さんは、かまくらのようだと表現しますが、岩見沢市美流渡地区では、お婆さん
の家の様に当時はこのような家が散見されました。
なんとかしないと、と思い一人でスコップを使い雪かきしましたが、スコップ一
丁では足りません。札幌は幸い先生のご発表にあったようにマンション住まいの方
がいるので、比較的マンパワーが余っているだろとういうことで、札幌からバスに
乗りみんなで雪かきに行こうと、いわゆる広域的除排雪ボランティアという事を行
いながら研究対象にしようということで、平成 25 年度の助成申請をさせて頂きまし
た。
このような高齢者を取り巻く雪処理の問題、現代的な問題とはどのようなことか
ということで、北海道総合研究機構の堤さんの論文を引用させて頂きましたが、北
海道の死傷者の推移は年々増加傾向にあります。これは 2012 年までのデータです
が、2013 年では 500 人を超えている状況です。500 人の内訳ですが、大半が屋根か
らの転落や、はしごからの昇降時の転落。屋根の雪下ろし関係の事故が事故原因と
して大半を占めていて、雪の事故による死傷者が増加傾向にあり、事故の原因の 6
- 20 -
割が除排雪作業中ということです。
何故増加傾向にあるか、500 人の年齢の内訳では約半数以上が 65 歳以上の高齢者
であると。地域別の内訳は、各振興局の死傷者を分子に分母を振興局内の人口で除
した割合になります。人口 10 万人における死傷者の内訳というデータになります。
空知や上川では一気に数値が上がります。つまり、空知・上川は、雪が多い所です
が、かつ、高齢者が多いところの共通項があります。最近、雪による死傷者の増加
傾向の背景には過疎高齢化という問題がある。それは雪かきの担い手が不足し、作
業の最前線に立たざるを得ない高齢者の雪害リスクが上昇していることがこの図を
使って何かと示唆されると考えています。
雪かきがどれだけ大変かは、体力科学的に調べた須田らの研究があります。机に
座っている状態が 1.0Met’s。安静時の運動強度を 1.0 Met’s とすると散歩は 3.0、軽
いランニングは 6.0、サッカーは 8.0 と、同じ物差しで別の運動様式を測ると雪かき
は軽いランニングと同等の 6.0 Met’s に相当します。これぐらいの運動強度を求め
られています。
【全国展開で行われ広域的除排雪ボランティア】
高齢者を取り巻く雪処理問題では、これからお話する広域的除排雪ボランティア
が、札幌だけではなく全国展開されています。こちらは国からの補助金が確立され
ています。これは平成 25 年度の補助金ですが、北は北見市から兵庫県香美町までの
計 13 地域がこの雪処理問題の取り組みとして補助金が充てられています。
新潟県庁が全国から登録制で公募している除雪ボランティアの「スコップ」があ
ります。それから民間団体の越後雪かき道場。つまり雪かきの道場ですが雪かき技
術をトレーニングする民間団体もあります。そして関東甲信の太平洋側の大雪です。
群馬の前橋社協が主宰された除雪ボランティアセンターを立ち上げ全国から雪かき
ボランティアを募った緊急的な除雪対応があったりします。
全国で拡大する雪かきボランティアにおいて、我々が何か提供できるといいます
かインプリケーションがあるのではないかということで、今回共同研究をデザイン
させて頂きました。
共同研究は、3 つの分野から成り立ちます。先ほど 6.0Met’s とお話をしましたが、
雪かきにおける体力測定を重ねることで、支援者にどれぐらいの生理的な応答が求
められているのかもアプローチし、また雪氷学では、実際に雪かきボランティアを
している目の前の雪はどのような性質を持っているのか。ボランティと被支援者の
お爺さん、お婆さんとの良好的な関係というのはどのようなものなのか。また、研
究代表者は、大学や企業と除雪ボランティアの親和性を調べました。
このように一つの分野に偏ることなく色んな分野に円環させて総合的に議論して
いくことで、雪処理問題の解決に資するべく広域的除排雪ボランティアシステムを
構築するためにまずは課題の抽出とどのような問題があるかの全体像の把握に努め
ようとしました。
【調査目的と方法】
今日の発表は社会心理学の部分の報告を行いたいと思います。調査目的にですが、
広域的な除排雪ボランティア活動への参加が、支援者及び被支援者において、どの
- 21 -
よう影響を与えるかを明らかにし、今後の持続可能なボランティアシステムの構築
に資する事を目的としました。
ここでいう持続可能なボランティアとは何か。支援者と被支援者の関係だけをみ
れば支援者の継続意図。次も雪かきボランティアに行きたいという気持ちと、一方
では、被支援者の受け入れ意図。お互いの意図が高い水準で維持されていればそれ
は持続可能なものだろうといことで設定しました。
ここで継続意図と受け入れ意図を維持するには両者の良好な関係性が必要不可欠
だと考えています。このように支援者に次も来たいかとアンケートだけで聞くだけ
では、考案、実装、運用することはできないということで、7、8 頁にわたる社会心
理学のアンケート調査を行いました。
考え方としては、社会心理学における援助行動研究。どうして人間は他者を助け
るのか。援助行動研究の文脈を援用して、質問紙調査を作りました。
その際、ボランティアの支援者とお婆さん、お婆さんの被支援者です。
きっと雪かきをしているとき、支援者はスキルを得られたとか、役に立った、他
のボランティアと仲良くなったとか、お爺さんと仲良くなったという連帯感、あと
は雪かき自体を楽しめたという気持ちの充足感を得ることが出来たという、いろい
ろな内的報酬を得る。それを援助行動研究の文脈でいうとエンパワーメントといい
ます。一方では、今日一日無駄だったとか、疲れたとか、コスト感も内的に持って
いるだろうと。そういうのは設定の中で、またお爺さんお婆さん逹への印象を感じ
ながら、支援者はさまざまな印象を抱き今後も継続意図を決めるのであろうと。本
研究では援助行動研究を援用し、これらの援助者の印象を採集するため、実際に広
域的除排雪ボランティアを稼働し、質問紙調査を行いました。
雪はねボランティアツアーの概要ということで、このようなチラシを配布しまし
た。実際に行ったところが、岩見沢市美流渡地区で 3 回ほど行いましたが、基本的
に、安全管理の理由で屋根には上りません。間口除雪と家の周辺をとりまく、よう
するに窓を出すという作業です。また命綱講習や体力科学との共同研究では、ボラ
ンティに対して体力測定を行ったりもしましたが、今日はその結果はお示しできま
せん。
【質問紙調査の結果】
実際の質問紙調査の方法ですが、他の地域でも雪かきボランティアを稼働させて
いますが、今日扱うデータは岩見沢の部分です。実際のサンプル数としては、数字
がおかしいですが、回収率は事前 98%、事後 90%ということで、この事前、事後は
支援者が朝バスに乗って頂き、事前にアンケートを答えてもらい、札幌に向かう帰
りのバスでは事後の質問紙調査を行ったものです。質問紙の構成は、事前 6 問、事
後 6 問という構成になっています。今日の取り扱うデータは緑に色塗りしたデータ
になります。質問紙調査の結果ですが、n=58 人で、性別は、男性 40 人、18 人が
女性でした。年齢層は 20 代が 3 割、30 代も 3 割、40 代で 2 割となっています。職
業は、殆どが常時雇用のサラリーマンが 77%を占めました。現在の住まいは道内 100
%。特に札幌市内においては。58 人の内 49 人が札幌市内でした。参加した立場と
しては、職場の研修活動の一環が 40%、学校行事の課外授業の一環が約 5 割を占め
- 22 -
ました。
アンケートのエンパワーメントの分析ですが、美流渡地区で有効回答数 n=50 の
データです。充足感、成長感、サポートネットワークの拡張、人間関係の拡張、有
能感、有効感、親近感。事前・事後の平均値、標準偏差です。事前と事後の変化に
ついて有意判定を行うため t 検定を行った結果、事前事後のエンパワーメントは期
待通りのエンパワーメントが得られたということが分かりました。他の地域のツア
ーにおいても同様の結果が得られました。
一方援助出費ですが、とにかく疲れたとか、雪かきをするのに努力したとかみん
なで行う作業が疲れたとか、時間の浪費、参加費が高かったということを同様に聞
かせて頂きました。つまり、参加者は内的報酬を得ていて、それが期待通りの内的
報酬をえている。一方では、援助出費としてボランティアにかけるコスト感が極小
化していったということがここで分かります。
次も雪かきボランティアに行きたいかを継続意図を従属変数にして先ほどのエン
パワーメントや援助出費を独立変数として、重回帰分析をしました。つまり、継続
意図に対してどのような心理的な変数が有利に働いているのかという結果です。雪
かきボランティアにおいて成長したとか、地元のお爺さん、お婆さんと仲良くなっ
たとう成長感や親近感が次の継続意図に対して正に働いたと。ここを高めることで
次も行きたくなると思えると。一方でマイナス要因として、身体的に疲れた、時間
の浪費と思えば、継続意図が下がってしまう。このような物を高めつつ、一方では、
身体的疲労感や時間を感じさせないようにすればするほど継続意図は担保されてい
くということが分かりました。
次に、被支援者の影響がどのように与えているのかということで、質問紙調査の
中で、貴方はお爺さんお婆さんから現金をもらいましたか、お菓子やジュースなど
をもらったかも聞いています。そういう返礼行動が実は、独立変数として、同じよ
うに重回帰分析をすると負の要因として残ってしまします。つまり物品による返礼
行動や返礼意図を感じる事で、ボランティアは継続意図が下がってしまうという結
果がでてしまいました。
【考察】
最後になっていきますが、分かったこととその考察として、①支援者は、援助出
費を極小化しながら、エンパワーメントといった内的獲得感を期待通りに得ている。
それはこれまでの援助行動研究の主張を支持しています。②継続意図に対して、身
体的疲労感が負の影響を与えていることから、今後も体力科学とのコラボレーショ
ンを通して、より負担感を軽減するプログラム開発やリスク対応が運営側に求めら
れるだろうと。③被支援者からの返礼行動は、支援者の継続意図を減退させる可能
性が示唆され、両者の関係性を良好なものとするため、被支援者の返礼行動に対し
て臨機応変に対応できるコーディネーターや作業リーダーの育成が求められると考
えております。
こちらは発表時間が無くなってきましたが、他の分野におけるインプリケーショ
ンがそちらの資料に載せておりますのでご確認下さい。
最後謝辞になります。7 名の共同研究者を代表してここに御礼を申し上げます。
- 23 -
ご静聴ありがとうございました。
中
川:
それでは、ここでご質問の時間をとりたいと思いますが、今のご発表についてご
意見ご質問のある方は挙手のうえお願い致します。
<
会場D:
質疑応答
>
後志振興局の小西と言います。今回の中で支援者と被支援者の関係で支援者の継
続意図と被支援者の受け入れ意図が高い水準で維持できると持続可能性があるとい
う事でしたが、今回アンケート調査は、被支援者の受け入れ意図の考慮もなにかし
らされているのでしょうか。
小
西: 結論的には行っていません。というのも支援者に対して 7~8 頁のアンケート調査
をして、その裏返しとして、お爺さん、お婆さんにもやってもらうのが理想ですが、
きっと嫌気を差すだろうということでやっています。その代わり、とにかく聞き取
り調査を行いました。その結果、本当は屋根の雪下ろしをして欲しかったという人
がいるわけですが、その気持ちも分かりますが、最大ニーズが屋根の雪下ろしだと
思います。そういうものに対して、答えきれない部分もあったりします。また、特
に美流渡において、私と町内会との直接のやり取りで、雪かきの日にちを連絡し、
他の地域で社会福祉協議会や町役場が関わるときれいな仕事をしてくれるわけで
す。しかし、この美流渡地区だけは、私とお爺さんとの直接交渉なので、例えば、
雪かきをするといっても日取りや限られた人数ということもあり、みんな雪かきを
して欲しい。でも優先順位が必要になります。その時にどこの家を雪かきすべきか。
地域内で、雪かき先の選定で、もめたりしました。
そういうような受け入れ疲れと言っていますが、受け入れ疲れというようなもの
も受け入れ意図として、次も来て欲しいという気持ちを減退させる方も見受けられ
ました。
会場D:
もう一点よろしいでしょうか。返礼行動がマイナス要因になるという話もあった
かと思いますが、逆に被支援者の方で恩返ししたいとか別の事ででも役に立ちたい
という反応もあるものなのでしょうか。
小
西:
地域にもよるかと思いますが、例えば倶知安では、もともとちょボラ除雪隊とい
う町内会を単位に地域内除雪機構、支援機構のような組織が実装されていてそこの
手伝いをするという名目で、札幌から行きましたが、彼らは雪かき以外のボランテ
ィアで清掃や花壇などの色んなボランティアをされているところで、そこでは炊き
出しも組織化され、そういう意味では、彼らの活躍出来る場があったということは、
一つの恩返しとして機能していたと思います。このような 52%が高齢者という地域
の状況では、あまり機能しないというか、そういうところでは、何かしら御礼をし
たいということで、例えば現金を渡そうとしたりとかはありました。
中
川:
会場E:
その他、ご質問等はございますか。
今、返礼行動が、継続意図を減退させる可能性がアンケート上から見られるという
ことだと思いますが、一緒に動きながら支援者たちの思いからこういうように感じて
- 24 -
しまったということがあれば知りたいのと、現金はともかく、ありがたいということ
を言葉や笑顔で表す以外に、形にしたいというのが特に田舎だとあるかと思います。
そういう時にコーディネーターなりが、どのように対応するとよいか、お考えになっ
たでしょうか。雪かきに限らず御礼は出てきがちですが、ある意味、ボランティアの
気持ちで行ったのにそういうのが次につながらないとか、意欲が減退するとみるのか。
アンケートではない現場からの会話としてお気づきになったことがあるのではないか
と思います。返礼行動が次の継続に支障となるとは思いませんでした。
小
西:
一つ目は、お返ししたい気持ちを我々は互恵性と言いますが、人から物をもらうと
お返しをしたいという気持ちが人間として、地域、年齢、性差にかかわらず皆普遍的
なものとしてプログラミングされています。そのソフトとして互恵性が言われていま
すが、きっと雪かきボランティアにおいても互恵性が働いていると思います。先ほど
の調査のようにきっと支援者は内的報酬を得ていると思いますので、自分は労働力と
いう除雪作業を与えるとその代わり活動を通して、エンパワーメントを得ているので
満足している。正しいかわかりませんが、それに被支援者からの返礼行動があると、
来て満足しているから、断る。でも被支援者の人からみるとやってもらった事に対し
てお返しがしたいという気持ちがあると思います。そこでお返ししたい気持ちをどう
やって形にするかの戦略が不一致していると思っています。それが背景で、それに対
して現場での解決策があったかの質問に対してですがありました。
お婆さんが、現金を渡そうとしました。その時の作業班のリーダーは、現金の受け
取りを断り、それに対し社会福祉協議会の職員さんもそういうことで来たわけでない
ないということで仲裁してくれたわけですが、自分の弁済を果たせなかったお婆さん
は納得しないわけです。そこで作業班のリーダーがとった行動は、お金はいらないか
ら一緒に記念写真を撮ることにした。つまり交換材をチェンジし、思い出をもらうか
ら満足ですよということで、お婆さんもこんなんでいいのかいと言ったそうです。こ
のようにお互いの戦略が不一致という状況の中でどのように解決していくかというの
も大事なところかと思っています。
中
川:
ありがとうございました。それでは、これで小西さんのご発表を終わりたいと思
います。では、ここで、10 分間の休憩を取りたいと思います。
(休
憩)
- 25 -
全体的な意見交換
中
川:
それでは予定の時刻となりましたので、これより後半の部といたしまして、全体を
通じての意見交換を始めさせて頂きたいと思います。ここからの司会は、当研究所の
草苅所長代理にお願いしております。先生方におかれましては、前の席にご移動を頂
きますようお願い致します。
草
苅:
ご紹介のありました草苅でございます。短い時間ですが、司会をさせて頂きたいと
思います。意見交換というよりも質問を中心にして進めていきたいと思いますが、小
西さんの発表の時に橋本先生が、質問の手を挙げられたようでしたが、そちらからど
うですか。
橋
本:
口火を切るという意味でしたが、まとめの方の図で、エンパワーメントと援助出
費とか返礼行動の図がありましたが、修正済みの決定件数が低いので、これでよい
のかという話しをしようと思ったのですが。何が狂わしているのか。多分この結果
通りではサンプルが沢山あって、そうすると物品により返礼をよしとする人たちも
いるのではないか。ようするにグループ分けをしてカテゴリーに分けその中でそれ
ぞれステップワイズをかけると、今度は自由度とかの問題も出てきますが、また違
った結果がでる。こういう属性ですと返礼は以外と OK だとか。今日発表された結
果のようになるとかという話しをしようと思いました。
小
西:
属性に分けるのは今後していかなければいけない課題と思っています。最近属性
に関して行っているのは、発表の中で貴方はどのような立場で参加されましたかと
いうことも聞いていまして、個人と CSR として参加した群を分けていたりします。
立場や性差、年齢差、雪かきんの経験等のデモグラフィックというのは分類できま
すので、その中で分析を進め、よりリアルなデータを出したいと思っています。
草
苅:
今の事に関連し私からも一つ質問させて頂いてもよろしいですか。それは援助者
の視点の中でコスト感というのがありますが、それが骨折りだとかを小西さんは例
であげていますが、例えば都市生活者が地方に雪はねのボランティアにかかるバス
代は、同じ町内会の中の人が助け合うときには、足代はかかりませんが、都市から
中山間地に行く時には、一台何万というバス代がかかりそれを逆有償として、手伝
いに行く側が払う場合がありますが、そういうコスト感、ボランティアに行くため
にかかるコスト。いつもボランティアに行く毎に 5,000 円なりがかかるのであれば、
ブレーキになるということは考えられないのでしょうか。
小
西:
現在においては考えられません。というのも参加費はもちろん払って頂いており
ます。資料として今年のチラシを配りましたが、基本的にその日の昼食、保険料、
温泉代は実費負担ということで、参加費を頂いています。足代とかは入っていませ
ん。そういうのもチラシに明記しているためブレーキやコスト感に直接項目として
上がるのは、現在としては考えにくいかと思っています。
- 26 -
草
苅:
例えば実証実験で、何処かにスポンサーがいる時は別として、これから雪ははね
を必要とする人逹に見合う分の担い手が都市生活者の方に準備すると仮にすると、
そうした場合には、足代は誰が負担することになるのでしょうか。
小
西:
そういうことにならないのが、一番大事と思っています。去年の当別町での事例
では、企業研究を兼ねた雪かきボランティアを試験的に行いました。それはみんな
で雪かきをすることで、一つの達成感やチームビルディングを得てもらおうという
研修として考えましたが、研修代としてもらうということです。
その中で、一般的なボランティア。今回、岩見沢の美流渡に行ったような所に落
とす。そういうようにあくまでもツールと考えて、別のところでイノベーティブな
視点で展開し、そこで得た利潤。別に個人のポケットに入れる分けではないので、
そういうものを補填していくというような表現が悪いかもしれませんが、雪かきで
お金儲けというのも一方では考えていかなければいかないのかと個人的には思って
います。
鈴
木:
共同研究者の鈴木です。発表は小西さんにお願いしましたが、今の事について、
補足させて頂きます。小西さんが言ったように、内容からするとコストがブレーキ
になることはないと思いますが、草苅さんが言われているのは、ツアーに参加され
る前の絶対値的なコストとしては、ブレーキとして、私はある程度かかっていると
思っています。ただ今回はこの内容に納得して頂いたうえで参加頂いておりますの
で、本学からも何人かの学生が参加していますが、安いということで参加していま
す。参加しない学生は、やはり 2,000 円なり 3,000 円のコストがかかっていますの
で、内容をよく理解していないということもありますが、参加に一歩踏み出す際に
ある程度のブレーキがかかっていて、そのことでフィルタリングされているのでは
ないかと私は思います。
草
苅:
ありがとうございます。それでは、お三方の発表に関し、ご質問を頂きたいと思
います。先生方でも何かございましたら。
小
西: 高宮先生にご質問ですが、札幌の事例を細かくご説明頂き大変勉強になりました。
我々が行っているのは、広域的と発表の中では強調させていただきましたが、札幌
の中でこのようなことが必要になっていくだろうと思っていまして、気を付けるこ
とや懸念とされることとか、イマジネーションしてお伝え頂ければと思います。
高
宮:
札幌市は、通常の除雪と福祉除雪を分けております。また、ボランティア組織と
して必要とする老人宅等に行き除雪もしています。お話を聞いていて、受ける側は
とても行儀が良いのかと思いました。受けて側としては、やってくれるのが当たり
前、という方も結構います。ある事例ですが、区内の空手クラブの子供たちが日曜
日に集まりボランティア除雪を行いました。当時は1団体 5,000 円くらいの謝礼が
出ていたと思います。当日、除雪する家のお婆さんの娘が出てきて、こっちの雪、
あっちの雪と集まった子供たちに指示を出したそうです。つまりボランティアの限
界が分からないところがあります。そこの親子さん達は、家の中でお茶を飲んでい
て、子供たちが家の周りの除雪をしている。子供たちを引率した大人も呆れていま
した。これを聞いた時には、私も腹が立ちました。本来は誰がやるべきかを整理し
ないと甘えてしまう。敷地もあるし、家もある、お金もある。娘たちがやればいい
- 27 -
と。本当に出来ないのであれば、除雪の要らないマンションに移りなさいと言いた
くなります。これから独居高齢者がどんどん地域に増えてくる、福祉やボランティ
ア除雪でどこまでやっていけるのか心配になります。マンションや市営住宅に入る
等、集住化を検討する時期になってきています。今の除雪の設計では基本的に出動
していくらです。管理者や発注者側はある程度、出動を抑えたいというところがあ
ります。除雪センターには、人はいる、機械もある、降雪の無い場合の待機時間も
結構あります。このよう時間帯に社会的除雪をお願いするのも有効策と思います。
今後、ボランティアと受ける側のあり方ルールを決めていく必要があるのではとい
うのが現場にいた者の感想です。
草
苅:
他にいかがでしょうか。
橋
本:
札幌市の排雪について伺えればと思います。排雪場所が足りなくて、遠方に雪を
捨てに行く。排雪マイレージの問題が出てきていると以前聞いたことがあり、なか
なか外からは調べられない事ですが、教えて頂けることがあればお聞きしたいので
すが。
高
宮:
以前は、雪捨て場と言いましたが、今では雪堆積場です。やはり土地がなくて、
民間から借りたりしていますが、排水側溝等の整備できるところでなければ作る事
は出来ません。今札幌市では、1,800~2,000 万 m3 の雪を郊外に出しています。昔
はかなりの量を豊平川に投げていました。しかしスパイクタイヤが始まってから塩
を散布することになり、石狩川の漁組さん等からのクレームや河川管理者との協議
により出来るだけ川から撤退しようということで、陸上部の雪堆積場が主体となり
ました。敷地が徐々に郊外に移って行った結果、1m3 当たり 1,200~1,400 円かかる
状況となっているのが現状です。出来るだけ近くで雪を溶かそうということで、近
隣の公園の地下に融雪層を設置して、下水を貯留してそこに投雪して雪を溶かすと
いう施設も数箇所あります。または、東 1 丁目通りには、5m のパイプ 2 本を道路
下部に 2km 程敷設し、融雪管として稼動しているものあります。流雪溝の整備要望
も多いですが、流雪溝もメートル当り建設費が 30 万円ほど掛かります。そうすると
その道路区間の 200 年分の除雪費を投資することになります。整備された地域は非
常に良い環境になります。税金の投資で良くなるのですから、その沿線の固定資産
税をあげても良いのではという意見もあります。雪対策税的な考えによる雪政策を
すべき時代になっていると考えます。一部は恩恵を受けるが、一部では恩恵を受け
られない。そういう意味から、今後の雪政策は単なる道路から雪を除雪するだけで
はない都市政策として考えていく必要があるというのが感想です。
草
苅:
会場F:
ありがとうございました。他にございませんか。
清田区で地域たすけあい事業の仕組みを行っていますが、この時期一番求められ
るのが除雪です。一般家庭の個別の間口除雪で、高齢化や病気、障害を持ったご家
庭で本当に困っている人がいても社会福祉協議会の福祉除雪には該当しない。該当
したとしても 80cm 幅の歩道までで、それではどうにもならないということで、問
い合わせを頂きます。何かよい方法はないか。また、我々は 1 時間 800 円と作業料
も安いですが、1 時間 2,000 円を出しても来て欲しいという人も大勢います。しか
し、毎日雪が降るなら人を雇ってでもできますが、降った時だけというのでは、そ
- 28 -
うもいきません。学生に頼んでみてはと言われますが、部活のない時や休みの日に
何人かで来て、積もった雪を除雪するのは簡単です。日々の降る雪をどうにか出来
る方法はないかいつも考えています。
札幌市民が抱えているのは、街中の除雪やシーズンで 3、4 万出し排雪する業者も
大分浸透してきました。しかし、間口除雪は取り残されていて、札幌市の色んな局
の方からも何とかならないか言われますが、我々も何ともならずに困っています。
何か良いアドバイスなどがあればお願いします。
草
苅:
高宮先生からお一人ずつお願いします。
高
宮:
ご苦労は分かります。基本的に市は、間口除雪をしない方針で行っています。
しかし、本当に市民の強い要望であれば、検討すべきものと思います。予算さえあ
ればできるものですから。
私も個別排雪の調査もしましたが、業者も内容的に見ると各個別の雪問題も受け
入れると書いているところはあります。ですから困った時に単発的にお願いするこ
とは出来るようです。作業員がいるかは別としても頼むと来ると書いています。
橋
本:
幾つかの情報収集のフェイズというのがありまして、簡単なのは、個人に写真で
もなんでも送ってもらい、今のスマートフォンは緯度経度が付いていますので、簡
単に地図上に貼れます。そうすると個人の家庭は別として、地区として降雪がひど
くなってきたということで、対応することが可能かと思います。
我々が注目しているのは、別の話で、子供の通学路の安心安全で、悪い人が隠れ
る場所がないかどうか。雪が崩れて埋もれることはないか。そういうところで監視
できないかという話しをしていまして、そういう意味からも日常にその地域にいる
方からの情報収集を集め一元化する技術は必要かと思います。例えば滝川高校では
高校の取り組みとして行っている技術です。自治体であれば難しいことはないと思
います。もう一つは北大の知識メディアラボラトリーで行っていますが、タクシー
やバスの公共性を持ったものにセンサーをつけ、道路を通った瞬間の形や道路の幅
員が分かる訳です。そのデータを繋げていくと道路を立体図で示すことができます。
そうするとここはそろそろ排雪が必要だということがわかるような実験としては行
われています。札幌市では、そういう実験を協力するとかしないとか言っていたの
で、少なくとも最初に導入出来るのは札幌市だと思います。
あとは、分かってからどうするか。ニセコの事例では町内に限るわけではなく、
ニセコ地域として余裕のあるところから持ってくる。細かな貸し借りは言わずに 3
~4 町で一つの除雪体制を作り、運用することでいけるという話しを自治体の方々
としたことはありますが、札幌市の場合は規模が大きいので特別な組織を用意する
しかないだろうと思います。
鈴
木:
私も決定的な解決策は、難しいかと思いますが、情報ツールなども使い事前に登
録するようなシステムはありますのでそういうのをうまく使えば良いと思います。
結局、被支援者の緊急性や必要性をある程度レベル分けをしなければいけないと思
います。ただやって欲しいという事だけでは判断出来ません。それこそ時間帯もあ
りますし、高齢者や障害者の希望が多いとは思いますが行動形態も分析する必要も
あります。最近、個人情報の問題もありますが、GIS 等で地図データに落とし、高
- 29 -
齢者のみで住んでいる所とか独居世帯とか、また除雪の必然性や必要性、また時間
帯などに応じて情報を発信し、それこそ大学生ということであれば必ずしも行ける
かどうかの問題もありますが、スマホなどを使い近所でどうしても困っている方が
いれば、近所の若い人が手伝って間口除雪までいかなくても獣道程度に開けてあげ
るなど、そのようなシステムづくりといいますか、まちづくりとあわせてやること
が必要ではないかと思います。
小
西:
きっと福祉除雪が適用外の間口除雪をどうするかという問題ですが、発表の事例
では倶知安町琴和町内会のちょボラの事例をお話させて頂きましたが、ちょっとボ
ランティアを略してちょボラといいますが、琴和町内会では地域内居共助機構を作
っていまして、そのちょボラは基本的には頑張りすぎない。彼らがすることは、雪
かきも一つの取り組みとしてありますが、彼らの文脈は面白くて倶知安にはもとも
とシルバー人材センターがあり、そこで雪かきをしていますが、シルバー人材の対
応から漏れた人逹。ケースとしても似ているかと思いますが、そういう福祉の網の
目から漏れた人のセーフティーとしてちょボラ除雪隊が頑張っています。とにかく
雪かき以外もします。例えば、プレゼンでもありましたが、日々の活動の中の一つ
として雪かきをしている。ですからあまりがんばりすぎてない。そこは、大事かと
思います。
私が言いたいことは雪かきだけをストレートにするのではなく、別の文脈を作っ
てあげる。雪かきをするということは、一つの見守りにつながったり、あとは橋本
先生ではありませんが、図上災害訓練をとおして、雪かきをするというのを一つの
ツールとして、実は地域内の防災力を高めていくことにつながっているとか、別の
文脈を与えてあげることで、やる気というのが担保出来るのではないかと思ったり
もしています。
草
苅:
ありがとうございました。他にご質問がなければ、ちょうど時間ともなりました
ので、質問の時間は終わらせて頂きたいと思います。
今回は、雪の経済とボランティアシステムとしてテーマを設けさせて頂きました
が、雪そのものが少子高齢化社会や防災など、いろいろな問題を地域課題を包含す
る応用問題であるということからこれから研究助成に応募されてくる先生がたもき
っと多いかと思いますし、ボランティア活動の方も活発になろうかと思います。ま
た機会を設けて、こういうディスカッションなりできるような場を作っていきたい
と思います。今日はお忙しい中をお集まりいただきまして有り難うございます。先
生方におかれましても1ヵ月にわたり準備等を頂きありがとうございました。お礼
を申し上げたいと思います。
5.閉
中
川:
会
どうもありがとうございました。これで、第 10 回助成研究発表会を終わらせて頂
きたいと思います。今一度拍手でお礼を申し上げたいと思います。
以上をもちまして閉会と致します。本日は、ご参加頂きありがとうございました。
- 30 -
パンフレット掲載の研究概要および説明資料
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「札幌市内における除雪市場の市民経済に与えるインパクト」
〔平成24年度助成〕
*北海学園大学工学部
講師
高宮
則夫
前特定非営利活動法人
理事
佐藤
泰久
注)*共同研究の発表者
毎年、北海道はもとより日本各地で豪雪災害が多発している。平均降雪量の数倍の降雪により、
道路はもとより住宅(敷地・屋根)の除排雪が滞り、地域生活の維持に重大な支障をもたらして
いる。
これまで、除雪は厄介者として費用面のみが強調されるが、除雪による便益の推計や、適切な
除雪サービス水準の経済評価の研究が極めて少ない状況にある。また、都市や地域経済における
除雪市場の大きさや役割についても、殆ど取上げられなかった。このことは、年降雪量の変動が
大きく、地域経済の規模に対して安定的な除雪市場の成立可能な都市や地域が少ないためと考え
られる。
札幌市は、全国有数の豪雪都市であるにも係らず、人口 190 万人、周辺人口 220 万人を有す
る都市機能と市内総生産 6.3 兆円の経済活動を維持してきている。これは、年平均降雪量が 5m
に達するもののその変動量が小さいために、降雪に対して経験的で計画的な除雪体制が構築でき
たことによる。 また、札幌市内の除雪(排雪・融雪等を含む)は、道路交通網は札幌市や北海
道開発局が「公共財(サービス)」として、敷地内や道路アクセス部は企業(事業所)や家計(住
宅)が「私的財(サービス)」として、除雪を行っている。
約 5 千 km の市内道路とその沿線事業所・住宅の敷地等に平均 5m の降雪が毎年あるので、札
幌の官・民の除雪関連市場は一定の規模を持っているといえる。官の除雪市場は札幌市の道路除
雪費だけで約 150 億円/年あり、冬期の道路維持業務として建設関連市場の一部を構成している。
一方、民の除雪市場の大きさを推計したデータはあまり無いが、様々な対事業所サービス・対家
計サービス業の冬期の需要を構成し、運輸サービス、設備、リース、石油製品、電気・ガス等、
広範な冬期産業連関を持っている。
上記の背景から本研究では、1)札幌経済に安定的な「除雪市場」の存在を確認する。2)「除
雪市場」が札幌経済に占める役割(規模・役割)規模について調査する。3)公共財としての道
路除雪政策の変更が市民経済に与える影響を分析する。4)一般均衡(CGE)モデルを用いた分析
を行う。5)市民が自ら行う個宅排雪の実態を調査する。などを目的として研究したものである。
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113
114
116
100
80
60
40
20
0
17
18
19
20
21
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23
24
25
7
8
- 37 -
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
cm
m3
9
10
- 38 -
11
12
- 39 -
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
cm
m3
「積雪寒冷地域の災害リスクからみた都市の高齢者福祉」
〔平成21年度助成〕
*北海道大学大学院文学研究科
教授
橋本
雄一
都市開発と災害リスクとを結びつけて議論することは防災対策にとって重要である。例えば、
津波の危険性が高い海岸近くで住宅開発が進んでいる場合、その地域の人口増加は防災上の問題
を増大させる。また、積雪寒冷地で冬季に津波が発生した場合、避難経路は積雪で道幅がきわめ
て狭くなっているため迅速な移動は困難になり、加えて路面凍結で道が滑るため緩やかな坂道で
も高齢者には移動が難しくなる。
このような問題解明のため、本報告は GIS(地理情報システム)を援用して、積雪寒冷地にお
ける臨海都市の開発と津波災害リスクとの関連性の解明を試みた。さらに、この考察の中で高齢
者福祉に注目した。そのために、まず国勢調査小地域データと北海道津波シミュレーション結果
データを用いて、北海道沿岸における津波想定地域の人口推定を行った。次に、釧路市を事例と
して避難圏域分析と避難場所到達圏分析を行い、津波発生時における住民避難の問題点を検討し
た。さらに、衛星測位により避難行動における障害を特定し、最後に上記の結果をまとめて考察
を行った。
その結果、北海道は沿岸部には多くの住民が津波浸水想定域に居住しており、事例とした釧路
市では、津波発生時に避難場所まで到達困難な場合や、避難者を避難場所に収容しきれない場合
など課題が多く残されていることが明らかになった。特に、釧路市西部や東部に拡大した住宅地
では、近隣に津波避難場所がなく、避難時には長距離の移動が必要であった。また、釧路市では
高齢者比率が高いことも問題となっていた。高齢者は移動に時間がかかるため、津波到達までに
避難ビルに入ることができなかったり、到着した時には満員の状態で避難場所に入れなかったり
する可能性があった。さらに、季節差に注目した分析からは、積雪期に上記の問題が深刻化する
恐れがあると考えられた。
これら問題解決のためには、正確な情報を迅速に共有するための社会的な仕組みが必要である。
一般に災害情報はマクロスケールで公表されるのに対し、対策は町内会などミクロスケールで考
える必要がある。その間を繋ぐ情報、なかでも位置情報が付加された地理空間情報の流通を加速
させることが、都市開発によって増大する災害リスクへの対応に結びつき、自助と共助を最適化
するための公助となると思われる。
- 40 -
GIS
- 41 -
GPS
5
GPS
NEXUS7
20
Web
Web
API
DB
PC
PC
WEB
200
2014
ICT
2013
2014
ICT
2013
- 42 -
Wi-Fi
2012
GPS
2014
ICT
2013
2014
ICT
2013
- 43 -
2013
,140 131-174
- 44 -
Disaster Risk
Natural Phenomenon
Vulnerability
Resilience
Transformation of
Urban Structure
Bankoff, G. et al eds. (2007):
Mapping Vulnerability: Disasters,
Development & People. earthscan
- 45 -
1920
1940
1970
2000
2007
102,580
206,103
1,010,123
1,867,289
1,890,561
5
1995
2007
2005
18
- 46 -
133-158
-0
- 1000
- 2000
- 5000
5000 -
2010
19 CD-ROM
- 47 -
205,374
117,190
2015
795,602
2010
2009
2006
2012
10m
- 48 -
50m
495,570
455,124
562,765
513,400
2010
2000 2010
455,124 8.3
-8.16
513,400 9.3
-8.77
2010
2010
- 49 -
2010
128,273
57,302
59,390
27,148
34,440
22,528
22
MAX
2010
( )
22
MAX
- 50 -
2012 6
3m
2010
2013
22 CD-ROM
- 51 -
2010
2013
22 CD-ROM
500m
416.5m
2
2013
208.25m
1.000
0.833
0.417
22 CD-ROM
- 52 -
2010
2013
22 CD-ROM
2010
2000 2010
2013
22 CD-ROM
- 53 -
2013
- 54 -
2013
I
I
I
1.2m
I
2011 3
S
123
37%
S
2010
2m
290m
S
10m
32m
4
750m
2012
2013
K
K
K
4m
243
40%
2010
K
K
3.5m
2006
2008 4
2011 3
2012
90
6
K
K 4
3
920m
- 55 -
K
450m
GPS
2012 8 27 28
2013 2 18 21
GPS
etc...
2013
GPS
22 CD-ROM
GPS
2013
GPS
22 CD-ROM
- 56 -
9 17 20
2013
3
No.84 pp.50
2013
GPS
22 CD-ROM
- 57 -
1-A
1-B
1-E
1-F
2013
GPS
22 CD-ROM
%
2013
%
17
47.2
15
21.4
3
8.3
1
1.4
1
2.8
3
4.3
2
5.6
2
2.9
4
11.1
2
2.9
0
0.0
25
35.7
0
0.0
17
24.3
9
25.0
5
7.1
GPS
22 CD-ROM
- 58 -
3D
2013
GPS
22 CD-ROM
JR
2013
GPS
22 CD-ROM
- 59 -
2013
GPS
22 CD-ROM
2008
- 60 -
3
DIG
2011 2012
25000
GIS
Quantum GIS
B
B
A
B
B
A
(2012) Quantum GIS
137 137-219
2014
23 CD-ROM
PM
- 61 -
GIS QGIS
RNS
- 62 -
「北海道豪雪過疎地域における広域的除排雪ボランティアシステム構築に関する
実践的研究」-ボランティア継続意図の規程因-
〔平成25年度助成〕
北星学園大学経済学部経営情報学科
*北海道大学大学院文学研究科
教授
鈴木
克典
博士後期課程
小西
信義
雪処理問題は,高齢社会の諸問題の引き金となる、豪雪地域特有の問題である。北海道におけ
る雪の事故よる死傷者数は年々増加傾向にあり、雪被害の大半が、除排雪作業中の高齢者に集中
していることが問題視されている。
特に、高齢化に伴う除排雪の担い手の不足が深刻化している地域では、地域内の互助的機能は
年々減退するしかなく、雪処理問題は,福祉・医療・交通・まちづくりといった高齢社会が抱え
る諸問題と不可分の関係にあり、それぞれの地域社会の課題を顕在化させるという豪雪地域特有
の問題構造を孕んでいる。
上記地域コミュニティを維持するためには、もはや地域内の互助機能に頼るには限界であり、
市町村を跨いだ広域的な除排雪ボランティアシステムの新たな仕組み作りが求められている。本
研究では、広域的除排雪ボランティアの仕組み作りをしていく上で、想定され得る課題を出来う
るだけ洗い出した上で、解決策を提示していくことを目的とする。そこで、以下の3つの研究課
題についての社会心理学・体力科学・雪氷学視点による共同研究が行われた。
研究課題1)広域的除排雪ボランティア活動に関わるステークホルダー(大学・企業・受入自治
体)の実状の把握
研究課題2)支援者のボランティア活動における内的利得構造の把握と支援者と被支援者との関
係性の把握
研究課題3)除排雪ボランティア時に発揮される体力的特徴と安全で効率的な支援プログラムの
立案
本報告では、特に研究課題2)についての調査結果を中心に報告する。
得られた知見としては、除排雪ボランティア活動を通じて、支援者が活動を通して得た内的報
酬は、事前・事後の質問紙を通して、有意な変化が見られず、ほぼ支援者の期待通りの内的報酬
の獲得が確認された。また、支援に関わるコスト感は、事前に想定していたコスト感よりも事後
は有意に低下した。つまり、支援者は活動を通じて、コスト感を極小化しながら、期待以上の内
的報酬を得たことがわかった。一方、受入地区においては、ボランティア受入に伴う地域の過度
な負担が、次回のボランティアたちの受け入れ意欲を低減させる可能性を確認した。以上、支援
者と被支援者の相互関係において、非対称性の問題が提起される。
今後の継続的な広域的除排雪ボランティア構築に向けた提言としては、支援者の内的報酬を更
に向上させるようなプログラムの開発(他のボランティアや地域の人びととの交流機会の創出)
や、被支援者や受け入れ地域の「受入疲れ」を低減できるような除排雪技術(屋根雪下ろしなど)
の向上や現地コーディネーターの育成が実用的な課題として挙げられる。
- 63 -
2
- 64 -
2012
2012
2012
2012
- 65 -
- 66 -
- 67 -
- 68 -
- 69 -
- 70 -
0, 0%
4, 7%
18, 31%
20
16, 28%
10, 17%
30
40
50
40, 69%
60
13, 22%
70
15, 26%
1, 2%
1, 2%
0, 0%
1, 2% 2, 3%
4, 7%
4, 7%
58, 100%
8, 14%
45, 77%
49,
86%
58
1, 1%
0, 0%
49
0, 0%
CSR
7, 11%
10, 15%
25, 37%
27, 42%
15, 24%
32, 47%
15, 23%
0, 0%
4, 5%
8, 10%
15, 18%
13, 22%
18, 30%
5, 6%
10, 12%
8, 9%
0, 0%
E-mail
Fax
14, 17%
24, 40%
7, 8%
13, 15%
5, 8%
0, 0%
0, 0%
16
- 71 -
- 72 -
-
- 73 -
- 74 -
- 75 -
- 76 -
- 77 -
平成27年3月
■編集発行
(一財)北海道開発協会 開発調査総合研究所
〒001-0011 札幌市北区北11条西2丁目
セントラル札幌北ビル
TEL 011-709-5213 FAX 011-709-5225